JP6323740B2 - ランプ - Google Patents

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Description

本発明は、LED(Light Emitting Diode)等を光源とするランプに関する。
近年、省エネルギーの観点から、LEDを光源とするランプが多用されている。
例えば、特許文献1には、LEDを実装したLED基板と、LEDを点灯させる電源装置と、電源装置に供給する電力を受け取る口金が取り付けられた基部と、LED基板および電源装置を収容しLED光の出射側が開口したボディと、ボディの開口を覆う透光性カバーとを備え、LED光の出射方向が口金の回転中心軸に対して傾斜した方向となっているLED電球が開示されている。
またこのLED電球は、基部に対してボディが回転自在に支持されているので、ユーザーは、LED電球の口金をソケットにねじ込んで器具に装着した後に、ボディを回転させることができる。従って、LED電球が斜めあるいは横向きの姿勢で器具に取り付けられる場合でも、ボディの開口およびLED基板が水平となるようにボディの姿勢を調整して、鉛直下方へ光を出射させることが可能である。
特開2012−133923号公報
このような回転自在に支持された機構を備えたLED電球において、照明器具に取り付けられた状態で姿勢が維持されることが望まれるが、器具に振動が加わったりすると、基部に対してボディが回転して、光の出射方向がずれてしまうこともある。
その場合、ユーザーがLED電球のボディを回転させて光の出射方向を調整し直すといった手間がかかることになる。
なお、このような課題は、LED電球における基部に対して、放熱部材が回転自在に取り付けられているような場合にも生じ得る。
すなわち、照明器具に取付けられる第1部材と、発光又は放熱に関わる機能を有する第2部材が配設され、第1部材に対して第2部材が回転自在に支持されているランプにおいては上記のような課題が生じ得る。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、照明器具に取付けられる取付部が設けられた第1部材と、発光又は放熱に関わる機能を有する機能部が配設され、第1部材に対して回転自在に支持されている第2部材とを備えるランプにおいて、ユーザーが器具にランプを装着した後に、照明器具に振動等が加わっても、第2部材が勝手に回転しないようにすることを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の一態様にかかるランプは、照明器具に取付けられる取付部が設けられた第1部材と、発光又は放熱に関わる機能を有する機能部が配設され、第1部材に対して回転自在に支持されている第2部材とを備えるランプにおいて、さらに、第1部材と第2部材とが隣接する箇所に未硬化の接着剤を存在させて、この未硬化の接着剤は、第1部材に対して第2部材が回転されるのに伴って第1部材と第2部材との間の間隙に塗れ広がり、その後これを接着するように構成した。
上記態様のランプにおいて、以下のようにしてもよい。
第1部材は、第2部材を回転自在に支持する回転軸の周りに第1表面部分を有し、第2部材は、回転軸の周りに第2表面部分を有し、第1表面部分と第2表面部分は、回転動作に伴って、互いに対向した状態でスライドするように配置され、未硬化の接着剤は、第1表面部分と第2表面部分との間に挟まれて配設された構成とする。
未硬化の接着剤は、被覆体の中に閉じ込められた状態で、第1表面部分と前記第2表面部分との間に配設され、回転動作に伴って、第1表面部分と第2表面部分が被覆体に力を加えることによって、未硬化の接着剤を被覆体から流出させる接着機構とする。
第1表面部分と第2表面部分の一方に凹部を形成し、被覆体で覆われた未硬化の接着剤は、その少なくとも一部を凹部内に収納する。
第1表面部分と第2表面部分に、互いに対向する凹部を形成し、被覆体で覆われた未硬化の接着剤を、その対向する凹部内に収納する。
機能部を、第2部材の回転に伴って機能の特性が変化する構成とする。
機能部に、回転軸に沿って互いに平行に伸長する複数の放熱フィンを設ける。
機能部を、回転軸に沿った方法とは異なる方向に光を出射する光源とする。
取付部を、照明器具のソケットに装着される口金とする。
口金をエジソン形とする。この場合、第2部材を第1部材に対して回転させるのに必要な回転トルクを、照明器具に装着された口金を照明器具から取り外すのに必要な回転トルクよりも小さく設定する。
接着剤に、熱伝導性の材料を含ませる。
また上記目的を達成するため、本発明の一態様にかかるランプは、照明器具に取付けられる取付部が設けられた第1部材と、発光又は放熱に関わる機能を有する機能部が設けられた第2部材と、第1部材に対して第2部材を回転可能に支持する回転支持部と、第1部材と第2部材とが隣接する箇所において、第1部材と第2部材との間を接着する接着剤とを備え、当該接着剤によって、回転支持部における回転が抑えられている構成とした。
上記態様にかかるランプによれば、ユーザーが、第1部材を照明器具に取り付けた後に、第2部材を第1部材に対して回転させることによって、その第2部材に配設されている機能部の姿勢を調整することができる。それによって、例えば機能部の発光又は放熱に関わる機能の特性が優れるような方向に合わせることができる。
また、第1部材に対して第2部材が回転されるのに伴って接着剤は第1部材と前記第2部材との間の間隙に塗れ広がり、その後これを接着する。
その結果、ランプに振動が加わっても、第2部材が第1部材に対して回転することがなく、第2部材の姿勢が維持される。
また、ランプを照明器具に装着する操作などに伴って自動的に接着がなされるので、第1部材と第2部材を接着するための手間もかからない。
特に、第2部材の回転に伴って機能部の機能の特性が変化するランプの場合、上記のように第2部材の姿勢が維持されることによって、機能部の機能の特性が維持されるので好ましい。
実施の形態1にかかるランプ1の外観構成を示す斜視図。 ランプ1を構成する各部材を示す分解斜視図。 ランプ1のフィン部材70を示す正面図。 ランプ1の一部を切断した斜視図。 ランプ1の使用態様の一例を示す図。(a)はランプを照明器具に取り付ける前の様子を示す図、(b)はランプの口金をソケットにねじ込む様子を示す図、(c)は複数の放熱フィンの向きを調整する様子を示す図、(d)は複数の放熱フィンの向きを調整した後の様子を示す図。 実施の形態1にかかるランプの、点灯時における空気の流れを示す図であって、(a)は側面図、(b)は正面図。 (a),(b)は、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85の間に接着剤カプセル34が配設されたものの断面を示す図。 (a)〜(d)は、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85の断面を示す図。(a),(b)は接着剤マイクロカプセル36が配設されている例、(c),(d)は、2液の第1接着剤層38、第2接着剤層39が配設されている例。 (a),(b)は、ランプ1の、点灯時における空気の流れを示す図。 比較例にかかるランプの点灯時における空気の流れを示す図。 実施の形態2にかかるランプ2の外観構成を示す斜視図。 ランプ2を示す側面断面図。 実施の形態3にかかるランプ3を示す斜視断面図。 実施の形態4にかかるランプ4を示す斜視図。 ランプ4の点灯時における空気の流れを示す正面図。 変形例3にかかるランプ1000を示す斜視図。 実施の形態5にかかる照明装置101の断面図。 ランプ5の外観斜視図。 ランプ5の断面図。 ランプ5の分解斜視図。 ランプ5上部の分解斜視図。
<発明に到った経緯>
照明器具に取付けられる取付部が設けられた第1部材と、発光又は放熱に関わる機能を有する機能部が配設され、第1部材に対して回転自在に支持されている第2部材とを備えるランプにおいて、ユーザーが器具にランプを装着した後に第2部材が回転しにくいようにするには、ランプ装着後に第1部材と第2部材との間に接着剤を注入することも有効と考えられる。
しかしこの場合、ユーザーにおいて、接着剤を注入する手間がかかることになる。
そこでユーザーの手間がかからないで、ランプ装着後に第1部材と第2部材とが自動的に接着されて、回転防止効果を得ることができるように構成を工夫して、本発明に到った。
<実施の形態1>
[ランプ1の外観構成]
図1は、実施の形態1にかかるランプ1の外観構成を示す斜視図である。図2は、ランプ1を構成する各部材を示す分解斜視図である。
図2に示すように、ランプ1は、発光モジュール10、回路ユニット20、第1ケース部材30、口金40、ヒートシンク50、カバー60などで構成されている。ヒートシンク50は、フィン部材70と第2ケース部材80が結合されて構成されている。
このランプ1において、説明上、光が出射される方向(図1の紙面上方)を前方とする。
ヒートシンク50には、複数の平板状の放熱フィン74が設けられている。そして、ヒートシンク50の中央部に空けられた中空部分には、発光モジュール10が収容されている。カバー60は、円板状の透光性部材であって、ヒートシンク50の中央部の開口を覆っている。
[各部材の基本構成]
(発光モジュール10)
発光モジュール10は、実装基板11と、実装基板11に配置された複数の発光部12と、接続端子13とを有する。実装基板11は、例えば、樹脂板と金属板とからなる金属ベース基板であって、その上面に配線パターン(不図示)が設けられている。各発光部12は、LED等の半導体発光素子であって配線パターン上に実装されている。接続端子13は配線パターンを介して各発光部12に接続されている。
(回路ユニット20)
回路ユニット20は、回路基板21と、回路基板21に実装された各種の電子部品22とを有する。回路基板21には、接続端子23が配置されており、接続端子23と発光モジュール10の接続端子13とが、リード線24で電気的に接続されている。また、回路ユニット20は、リード線(不図示)を介して口金40と接続されている。
(第1ケース部材30)
第1ケース部材30は、略円筒状であって、大径部31と小径部32とを有する。その筒軸Jはランプ1のランプ軸と一致している。第1ケース部材30の内部には、回路ユニット20が収容されている。第1ケース部材30の材料として、例えば、樹脂やセラミック等の電気絶縁性の材料を用いる。
(口金40)
口金40は、所謂エジソン形の口金であって、第1ケース部材30の後端側に取り付けられている。
(ヒートシンク50)
ヒートシンク50は、フィン部材70と第2ケース部材80とが、ねじ90で結合されて構成されている。フィン部材70と第2ケース部材80は、アルミニウム、銅、鉄等の熱伝導性に優れた材料が成型されてなり、発光モジュール10および回路ユニット20から生じた熱を外部に放熱する役割を果たす。
フィン部材70及び第2ケース部材80についてそれぞれ以下に説明する。
フィン部材70:
フィン部材70は、筒状部71と、底板72と、複数の放熱フィン74と、連結部75と、環状部76とを有する。
筒状部71は、略円筒状であって、発光モジュール10を収容する中空部分の周壁としての役割を果たす。
底板72は、略円板状であって、発光モジュール10を収容する中空部分の底壁としての役割を果たす。底板72の中央部にはねじ孔(図2には現れない)が形成されている。
発光モジュール10はねじ91によって底板72に固定されている。
各放熱フィン74は、平板状であり、互いに平行している。具体的には、図3の正面図に示すように、各放熱フィン74は、筒状部71の筒軸を含む1つの仮想平面Aに平行であって、この平面Aに直交するB方向に間隔をあけて設けられている。各放熱フィン74間の間隔X1〜X4は、中心からB方向に離れるに従って狭くなっている(X1>X2>X3>X4)。
放熱フィン74は、筒状部71の外周面からB方向外側に離れた第1放熱フィン74aと、筒状部71の外周面に付設された第2放熱フィン74bとからなる。
図2に戻って、連結部75は、筒状部71と第1放熱フィン74aとの間に設けられている。連結部75には、ねじ90を挿通するための孔部77が形成されている。
環状部76は、各放熱フィン74の外縁を結ぶ円環状の部分である。環状部76は、複数の放熱フィン74の機械的強度を高める役割を果たす。また、環状部76は、ランプ1を照明器具95(図5参照)に取り付ける際に、ユーザーが手で掴む部分となる。
第2ケース部材80:
第2ケース部材80は、回転輪体84と、舌状部81と、縮径リング部83とを有する。回転輪体84は、略円筒状である。回転輪体84の前端部には、一対の舌状部81が形成されている。各舌状部81には、ねじ孔82が形成されている。回転輪体84の後端部には、筒軸方向に縮径した縮径リング部83が形成されている(図2中、X部断面図参照)。
ここで、回転輪体84の内径は、第1ケース部材30の大径部31の外径よりも大きく設定され、縮径リング部83の内径は、第1ケース部材30の小径部32の外径よりも大きく設定されている。 そして、回転輪体84の内側に大径部31が嵌り込むと共に、縮径リング部83の内側に小径部32が嵌り込んで、下記の回転支持部が形成されている。
(カバー60)
カバー60は、筒状部71の開口を覆う円板状の部材であって、例えば、発光モジュール10から出射される光を拡散することによりランプ1の配光特性を調節する役割を果たす。カバー60の材料として、例えば、透光性を有するガラスやアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の樹脂材料が利用できる。
[回転支持部]
第1ケース部材30に対して回転可能な状態で第2ケース部材80を支持する回転支持部について説明する。
図4は、ランプ1の一部を切断した斜視図である。
第2ケース部材80の回転輪体84および第1ケース部材30の大径部31は、共に円筒状であって、両者の筒軸が一致した状態で、回転輪体84が、第1ケース部材30の大径部31の外側に嵌め込まれる。このとき、回転輪体84の内周面85と大径部31の外周面33の間に僅かな隙間(クリアランス)が生じるように、内周面85及び外周面33の径が設定されていて、回転輪体84と大径部31とが相互に回転できるようになっている。
また、図4中のZ部拡大図に示すように、ヒートシンク50における縮径リング部83の前面83aが、第1ケース部材30の大径部31の後端面31aと筒軸方向に対向している。またヒートシンク50の底板72の後面72bは、大径部31の前端面31bと筒軸方向に対向している。このように、縮径リング部83および底板72によって大径部31が筒軸方向に挟み込まれているので、ヒートシンク50の第1ケース部材30に対する筒軸方向への移動は規制される。
このように、ランプ1には、第2ケース部材80を、第1ケース部材30に対して回転可能な状態で支持する回転支持部が構成されている。
また、フィン部材70は第2ケース部材80に結合されてヒートシンク50が構成されているので、ヒートシンク50全体が第1ケース部材30に対して回転可能な状態で支持されていることにもなる。
この回転支持部において、図4に示すように、ヒートシンク50の底板72には突出片78が形成されている。一方、第1ケース部材30の大径部31の前端部には、ヒートシンク50の回転可動範囲を規制するストッパー37が形成されている。それによって、第1ケース部材30に対する第2ケース部材80の回転角度は1回転未満に規制されるので、リード線24が接続端子13や接続端子23から外れたり、リード線24が断線するのが防止される。
ランプ1においては、この回転支持部が形成されている箇所に、さらに、第1ケース部材30に対してヒートシンク50を回転させた後に相互を接着する接着機構が設けられている。この接着機構については後で詳述する。
[ランプ1の照明器具95への装着]
図5は、ランプ1を照明器具95に取り付けて調整する作業の一態様を示す図である。
本図において、紙面下方向が鉛直下方向である。図5(a)はランプ1を照明器具95に取り付ける前の様子を示す。本図に示す例では、照明器具95は、天井等に設置された配線ダクト96に取り付けられている。また、照明器具95は、自由にその方向を変えることができる。
図5(b)は、ランプ1の口金40をソケット97にねじ込む様子を示す。ユーザーは、ヒートシンク50の環状部76を手で掴んで、ヒートシンク50に時計回りに回転させる力を加える。
ヒートシンク50の突出片78が第1ケース部材30のストッパー37に当接すると、ヒートシンク50に加えられる時計回りの力が第1ケース部材30に伝わり、第1ケース部材30がヒートシンク50と一体となって回転する。これにより、口金40がソケット97にねじ込まれる。
なお、第1ケース部材30を掴んで、第1ケース部材30に時計回りに力を加えることで、口金40をソケット97にねじ込んでもよい。
図5(c)は、複数の放熱フィン74の向きを調整する様子を示す。
口金40をソケット97にねじ込んで照明器具95に第1ケース部材30を装着した後、ユーザーは、ヒートシンク50に反時計回りに回転させる力を加える。
第1ケース部材30は照明器具95に固定されたまま、ヒートシンク50が第1ケース部材30に対して回転するので、複数の放熱フィン74の向きを調整することができる。
ここで、ヒートシンク50を第1ケース部材30に対して反時計まわりに回転させる回転トルクが、ソケット97に装着された口金40を反時計回りに回転させてソケット97から取り外すのに必要な回転トルクよりも小さくなるように、ランプ1の回転支持部にかかる回転トルクを調整しておくことが好ましい。
この回転トルクは、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85との密着の程度、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85との面積、大径部31と回転輪体84の材料を選択することによって調整できる。また大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85とに潤滑材を塗布することによっても回転トルクを調整できる。また、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85との間に下記の接着機構が設けられるので、この接着機構の形態によっても回転トルクを調整できる。
回転トルクの大きさについては、例えば、口金40の径が26mm(E26口金)や27mm(E27口金)のものでは、口金40をソケット97から取り外すためには、5.0Nmよりも大きい回転トルクが必要となる。従って、ヒートシンク50を第1ケース部材30に対して回転させるのに必要な回転トルクが5.0Nm以下となるように設定すればよい。
また、口金40の径が12mm(E12口金)や14mm(E14口金)や17mm(E17口金)のものでは、口金40をソケット97から取り外すためには、1.5Nmよりも大きい回転トルクが必要となる。従って、ヒートシンク50を第1ケース部材30に対して回転させるのに必要な回転トルクが1.5Nm以下となるように設定すればよい。
図5(d)は、複数の放熱フィン74の向きを調整した後の様子を示す。ここでは、各放熱フィン74の板面が鉛直方向に沿うように調整されている。
このようにランプ1においては、第1ケース部材30の筒軸を傾けて取り付けた場合も、ヒートシンク50を第1ケース部材30の筒軸周りに回転させることによって、各放熱フィン74の板面を鉛直方向に沿わせた向きに調整することができる。
これによって、図5(c)に示すように、ヒートシンク50に反時計回りに回転させる力を加えるだけで、第1ケース部材30の姿勢は維持されたまま、ヒートシンク50が第1ケース部材30に対して回転する。
[接着機構]
ランプ1において、第1ケース部材30に対してヒートシンク50を回転させた後に相互を接着する接着機構が設けられている。この接着機構について説明する。
第1ケース部材30における大径部31の外周面33と、ヒートシンク50における回転輪体84の内周面85との間には、未硬化の接着剤が収納された接着剤カプセル34が配設されている。
この接着剤カプセル34は、薄膜で形成されたカプセル34a内に、未硬化の接着剤34bが封入されたものである。
カプセル34aは、例えば、ゼラチンとグリセリンと水の混合物からなる材料で形成されたソフトカプセルである。
接着剤34bは、未硬化の状態で流動性を有し、カプセル34aが破れたときに流出し、その後硬化されるものであればよい。接着剤が硬化する形態については、液状の接着剤34bがカプセル34aの外に出たときに、接着剤中の水または溶剤が揮散して固化を開始するタイプでもよいし、空気中の水分や酸素によって化学反応して硬化を開始するタイプでもよい。また、加熱することによって硬化を開始するタイプであってもよい。
接着剤34bの種類としては、以下のような樹脂を含む一液性の接着剤が挙げられる。
ユリア樹脂系をはじめとする水溶性接着剤。
酢酸ビニル樹脂系エマルジョン、クロロプレンゴムラテックス系などの水分散型接着剤。
エポキシ樹脂系、シアノアクリレート系などの無溶剤形接着剤。
ポリウレタン系、シリコーン系などのペースト状接着剤。
また、接着剤34bとして、上記のような樹脂に種々の充填剤を混合したものを用いてもよい。
例えば、アルミナなどの熱伝導性の充填剤を混合することによって、接着剤34bを熱伝導性の接着剤とすることができる。
図7(a),(b)は、第1ケース部材30の大径部31と、回転輪体84の筒軸Jに垂直な断面を示す図であって、(a)は回転前の状態、(b)は回転後の状態を示す。
ランプ1においてはこの接着剤カプセル34を配置するために、大径部31の外周面33には凹部33aが形成され、回転輪体84の内周面85には、この凹部33aに対向する位置に凹部85aが形成されている。そして、接着剤カプセル34は、凹部33aと凹部85aが対向して形成される空間内に収納されている。すなわち、接着剤カプセル34は、凹部33aの内部空間と凹部85aの内部空間とにまたがって収納されている。
図2に示す例では、凹部33a,凹部85aは、筒軸Jの方向に伸長する溝状に形成され、接着剤カプセル34も長尺状に形成されているが、凹部33a,凹部85a、接着剤カプセル34の形状は、これに限定されない。例えば、接着剤カプセル34の形状が球状で、凹部33a,凹部85aの形状が半球状であってもよい。
ランプ1は、このような接着機構を有するので、ユーザーの操作によってヒートシンク50が第1ケース部材30に対して矢印αの方向に回転すると、大径部31の凹部33aと回転輪体84の凹部85aの位置がずれる。それに伴って、対向する凹部33aと凹部85aとで形成された空間内に収納されていた接着剤カプセル34に、加圧力やせん断力などの力が加わって、カプセル34aが弾ける。そしてカプセル34a内の接着剤34bが、外周面33と内周面85との間の間隙に流出して塗れ広がる。
接着剤34bは、種類によってカプセル34aの外に流出すると硬化を開始するものもあるが、十分に硬化するまでには時間がかかるので、ランプ1の取り付け調整作業を行う間は、第1ケース部材30とヒートシンク50とが接着剤で固定されることがなく、スムースに回転させることができる。一方、接着剤34bが熱硬化型の場合は、最初にランプ1を駆動して発熱するときに硬化が開始する。
いずれにせよ接着剤34bがカプセル34aから流出し、時間が経過すると、接着剤34bは外周面33と内周面85との間を架橋した状態で固化し、第1ケース部材30とヒートシンク50とは相互に接着がなされる。
[接着機構に関する変形例]
上記の接着剤カプセル34では、接着剤34bとして一液性の接着剤が封入されていたが、二液性接着剤の一方を接着剤34bとして封入することによっても実施可能である。
例えば、基材と硬化剤からなる二液性の接着剤を用い、基材を接着剤カプセル34の中に接着剤34bとして封入し、硬化剤を接着剤カプセル34の外に配設してもよい。例えば、接着剤34bとして変性シリコーンポリマーを主成分とするシリコーン系の液を用い、硬化剤として、錫化合物を接着剤カプセル34の外に配設してもよい。
この場合も、接着剤34bがカプセル34aの外に流出すると、硬化剤と接触して硬化が開始される。
上記図2,図6に示す例においては、筒軸Jを挟んで、凹部33a及び凹部85aが2つずつ形成され、2個の接着剤カプセル34が収納されているが、ランプ1において凹部33a,凹部85a及び接着剤カプセル34を設ける数は、1でもよいし3以上でもよい。
上記図2,図6に示す例では、大径部31の外周面33に凹部33a、回転輪体84の内周面85に凹部85aがこれに対向して形成され、そのスペースに接着剤カプセル34が収納されていたが、凹部33aと凹部85aのいずれか一方だけを形成して、そこに接着剤カプセル34を収納してもよい。
図7(a)に示す例では、大径部31の外周面33には凹部33aが形成されているが、回転輪体84の内周面85には凹部85aが形成されておらず、接着剤カプセル34は、内周面85に当接した状態で凹部33aの内部に収納されている。
この例においても、ユーザーの操作によってヒートシンク50が第1ケース部材30に対して矢印αの方向に回転すると、図7(b)に示すように内周面85と接着剤カプセル34の表面との間に生じる摩擦力によって接着剤カプセル34は凹部33a内で矢印αの方向に押し付けられる。それによって接着剤カプセル34に加圧力が加わってカプセルが弾けたり、カプセルにせん断力が加わってカプセルが破れる。そしてカプセル中の接着剤が大径部31の外周面33と、回転輪体84の内周面85との間に流出して両者を架橋するので、同様の接着効果が得られる。
この他に、大径部31の外周面33及び回転輪体84の内周面85のいずれにも凹部を形成せずに、外周面33と内周面85の間に、接着剤を封入したマイクロカプセルを配設する形態をとることもできる。
図8(a)は、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85の間の間隙に、接着剤を封入した接着剤マイクロカプセル36が多数配設されている形態を示す断面模式図である。
この接着剤マイクロカプセル36は、ゼラチンをはじめとする高分子からなるホスト(包接体)に、未硬化の接着剤をゲストとして内包したものであって、マイクロカプセル36の大きさとしては5〜500μm程度のものが使われる。
マイクロカプセル36の製造方法としては、界面重合法、コアセルベーション法、界面沈澱法、液中乾燥法などがある。例えば、微粒化した接着剤を媒質中に分散し、次いで微粒子の膜で被覆する方法によって製造することができる。
接着剤マイクロカプセル36は、外周面33と内周面85との間隙に多数を分散して配設することが好ましい。この接着剤マイクロカプセル36の配設は、例えば、接着剤マイクロカプセル36の粉末を、外周面33と内周面85との間隙に充填する方法で行うことができる。あるいは、接着剤マイクロカプセル36を媒体に分散させた分散液を外周面33あるいは内周面85に塗布する方法で行ってもよい。
ヒートシンク50を第1ケース部材30に対して矢印αの方向に回転させると、間隙に存在する接着剤マイクロカプセル36に加圧力やせん断力が加わって破壊され、カプセル内の接着剤が外周面33と内周面85との間隙に漏れ出して、図8(b)に示すように、外周面33と内周面85とに塗れ広がると共に硬化が開始する。そして、時間が経過すると漏れ出た接着剤が外周面33と内周面85とを架橋した状態で固まり、両者を接着する。
図8(c)の例では、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85の間の間隙に、2液混合型の接着剤を分けて配置し、回転輪体84の回転に伴って接着剤が混合されるようになっている。
具体的には、2液の一方を含む第1接着剤層38が、回転輪体84の内周面85上に形成され、2液の他方を含む第2接着剤層39が、大径部31の外周面33上に付着されている。
第1接着剤層38は、内周面85上に第1接着剤38bが塗布され、塗布された第1接着剤38bを覆うように保護フィルム38aが内周面85に貼り付けられて形成されている。第1接着剤38bは、例えばエポキシ樹脂のプレポリマーを主成分とするペーストである。
また第2接着剤層39は、外周面33上に第2接着剤39bが塗布され、塗布された第2接着剤39bを覆うように保護フィルム39aが外周面33に貼り付けられて形成されている。第2接着剤39bは、例えばアミン化合物からなる硬化剤を主成分とするペーストである。
第1接着剤層38及び第2接着剤層39は、筒軸Jに対して点対称の位置に2か所ずつ配置されている。
ヒートシンク50が第1ケース部材30に対して矢印αの方向に回転すると、第1接着剤層38と第2接着剤層39とが衝突して、保護フィルム38aから第1接着剤38bが漏れ、保護フィルム38aから第2接着剤39bが流れ出る。そして、図8(d)に示すように第1接着剤38bと第2接着剤39bとが混合されて硬化が開始する。そして、時間が経過すると混合された接着剤が固まり、外周面33と内周面85とは高い接着力で接着される。
また、未硬化の接着剤を、カプセルやフィルムなどの被覆体に閉じ込めた形態で配設する代わりに、例えば、内周面85と外周面33との間に、加熱反応型の接着剤フィルムを介挿させてもよい。
この場合は、ヒートシンク50が第1ケース部材30に対して回転させる動作に伴っては接着剤の硬化は開始しないが、回転後に、ランプ1を最初に点灯させるときの発光部12の発熱に伴って、接着剤フィルムは、内周面85と外周面33との間に塗れ広がった状態で硬化する。従って、ヒートシンク50と第1ケース部材30とが接着剤フィルムで接着される。
[ランプ1の組み立て方法]
ランプ1の組み立て方法について説明する。
フィン部材70に、発光モジュール10,カバー60を取り付ける。発光モジュール10の底板72への固定は、発光モジュール10の孔部14にねじ91を挿入し、このねじ91を底板72のねじ孔にねじ込むことによって行う。カバー60は、筒状部71の開口を覆うように取り付ける。
一方、第1ケース部材30には、回路ユニット20を組み込み、口金40を装着する。
そして、第1ケース部材30の大径部31を、第2ケース部材80の回転輪体84に内嵌させる。 このとき、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85との間に、接着剤の組み込みも行う。
例えば、図7(a)のように接着剤カプセル34を配設する場合は、凹部33aと凹部85aとが対向するように位置を合わせて、その対向した両凹部内に、接着剤カプセル34を収納する。
また図8(a)のように、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85の間の間隙に、接着剤マイクロカプセル36を配設する場合には、接着剤マイクロカプセル36をバインダとなる樹脂に分散させておいて、外周面33又は内周面85に塗布し乾燥させてから、第1ケース部材30を第2ケース部材80に嵌め込めばよい。
また図8(c)のように、2液混合型の接着剤を、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85の間の間隙における各領域に塗り分けて配設する場合は、回転輪体84の内周面85上に第1接着剤38bを塗布して保護フィルム38aで覆うと共に、大径部31の外周面33に第2接着剤38bを塗布して保護フィルム38aで覆、その後、第1ケース部材30を第2ケース部材80に嵌め込めばよい。
このようにして、回転支持部及び接着機構を組立てた後に、フィン部材70を第2ケース部材80に重ね合わせると共に、第2ケース部材80の舌状部81をフィン部材70の連結部75に当接させる。そして、連結部75の孔部77にねじ90を挿入し、舌状部81のねじ孔82にねじ90をねじ込むことによって、フィン部材70と第2ケース部材80とが結合されてヒートシンク50が形成され、ランプ1が組み立てられる。
[ランプ1による効果]
以上のように、ランプ1は、照明器具95に取付けられる口金40が設けられた第1ケース部30と、放熱に機能を有する機能部(フィン部材70)が配設され、第1ケース部30に対して回転自在に支持されているヒートシンク50を備え、第1ケース部30とヒートシンク50とが隣接する箇所に未硬化の接着剤34bが保持され、この未硬化の接着剤34bは、第1ケース部30に対してヒートシンク50が回転される回転動作の後に硬化が開始され、その後、第1ケース部30とヒートシンク50とが隣接する箇所である大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85を接着するように構成されている。
それによって以下の効果を奏する。
フィン部材70の放熱特性:
まず、ランプ1において機能部として設けられたフィン部材70が持つ特性について、比較例と対比しながら説明する。
ここではランプ1が筒軸Jを水平方向に向けた状態で設置されている場合について説明する。
図9(a),(b)は、ランプ1の、点灯時における空気の流れを示す図である。本図において、紙面の下側方向が鉛直下方向である。このように、フィン部材70は、複数の放熱フィン74が鉛直方向に沿った姿勢に調整されていると、以下のように優れた放熱特性を発揮する。
ランプ1の点灯時には、発光モジュール10が発熱してランプ1の周囲の空気が暖められ、鉛直上方向に向かう空気の流れが発生する(空気の流れF0、F1、F2、F3)。
ここで、放熱フィン74a,74bは、板面が鉛直方向に沿った向きになっているため、鉛直上方向に向かう空気の流れが放熱フィン74a,74bの板面で妨げられることがない。
図9(b)に示すように、放熱フィン74bの板面が鉛直方向に沿っているので、空気の流れF0、F1、F3はスムースに流れる。また、第1放熱フィン74aの間の間隙を通る空気の流れ(空気の流れF0)および第1放熱フィン74aと第2放熱フィン74bとの間の間隙を通る空気の流れ(空気の流れF1)は、筒状部71の外周面によって妨げられない。このため、暖められた空気が第1放熱フィン74a間の間隙や、第1放熱フィン74aと第2放熱フィン74bとの間の間隙で停滞することがなく、発光モジュール10から発生した熱を効率よく放熱することができる。
さらに、各放熱フィン74の間は、連結部75および環状部76で熱的に結合され、各放熱フィン74の間でも熱移動がなされる。従って、発光モジュール10等で発生した熱が一部の放熱フィン74に偏ることなく、各放熱フィン74に分散され、外部の空気と効率よく熱交換することができる。
図10は、比較例にかかるランプ6の点灯時における空気の流れを示す図である。ランプ6においては筒状部71の外周面から、複数の平板状の放熱フィン79が放射状に設けられている点がランプ1と異なる。なお、本図において、紙面の下側方向が鉛直下方向である。
放熱フィン79aと放熱フィン79bとは、筒状部71の外周面に対して略鉛直下側の位置に設けられている。この位置に設けられた放熱フィン79aと放熱フィン79bとの間に流入した空気(空気の流れF4)は、筒状部71の外周面により遮られる。このため、放熱フィン79aと放熱フィン79bとで熱交換をして暖められた空気は、放熱フィン79aと放熱フィン79bとの間の間隙で停滞する(雲印S2)。
また放熱フィン79cと放熱フィン79dとの間に空気が流れ込むには、放熱フィン79cを越えて回り込む(空気の流れF5)必要がある。そのため、放熱フィン79cと放熱フィン79dとの間には空気が流れ込みにくい。
また、熱交換をして暖められた空気の流れは、放熱フィン79dとの板面により遮られる。このため、熱交換をして暖められた空気は、放熱フィン79cと放熱フィン79dとの間で停滞する(雲印S3)。また、放熱フィン79eと放熱フィン79fとの間で熱交換をして暖められた空気も、それが流れ出すには放熱フィン79fを越えて回り込む(空気の流れF6)必要があるため、この空気は流れにくい。
なお、図9(b)に示すように、ランプ1においては、第2放熱フィン74bが、筒状部71の外周面に設けられているため、第2放熱フィン74b間の間隙を通る空気の流れ(空気の流れF2)が、筒状部71の外周面により遮られる。そのため、第2放熱フィン74bと熱交換をして暖められた空気が、第2放熱フィン74bの間の間隙で停滞はする(雲印S1)が、比較例のランプ6と比べると、空気の流れが停滞する部分が少ないので、放熱性に優れる。
接着機構による効果:
上記のように、フィン部材70は、複数の放熱フィン74が鉛直方向に沿った姿勢のときには優れた放熱特性を発揮するが、フィン部材70の姿勢が変わって複数の放熱フィン74の方向が鉛直方向からずれると放熱特性は低下する。
ここで、ランプ1に上記接着機構が設けられていない場合、ランプ1を照明器具95に取り付けて、複数の放熱フィン74を鉛直方向に沿った方向となるように調整した後、外部部から振動が加わったりすると、第1ケース部材30に対してヒートシンク50が勝手に回転して、複数の放熱フィン74の向きが変わり、それに伴ってフィン部材70の放熱特性が低下することもある。
これに対して、ランプ1においては、接着機構を有しているので、ユーザーが照明器具95に取り付けて、ヒートシンク50の向きを調整して点灯させると、ヒートシンク50と第1ケース部材30とが接着剤で自動的に接着される。
従って、照明器具95に外部から振動が加わったような場合にも、第1ケース部材30に対してヒートシンク50が勝手に回転することがない。すなわち、照明器具95に外部から振動が加わっても、ユーザーが調整したヒートシンク50の向きは維持されて、上記のフィン部材70による良好な放熱特性が維持される。
また、ユーザーが接着剤を塗布する操作をする必要もなく、手間がかからない。
また、大径部31の外周面33と回転輪体84の内周面85との間が、接着剤34bの層によって架橋されるので、その間の熱伝導性も高められる。従って、ランプ1の駆動時に回路ユニット20で発生する熱が、より良好にヒートシンク50に伝達されるので、放熱性が向上する。
特に、接着剤34bとして熱伝導性材料を含む接着剤を用いた場合は、この放熱特性向上効果が大きくなる。
<実施の形態2>
実施の形態1にかかるランプでは、発光モジュールの周囲にヒートシンクが設けられていたのに対して、実施の形態2にかかるランプでは、回路ユニットを収容するケースの筒周りにヒートシンクが設けられている。以下では、実施の形態1にかかるランプと共通する構成には、実施の形態1と同じ符号を付して、その構成の説明を簡略化または省略する。
図11は、実施の形態2にかかるランプ2の外観構成を示す斜視図である。図12は、ランプ2の正面断面図である。図11,12に示すように、ランプ2 は、発光モジュール10と、回路ユニット20と、第1ケース230と、口金40と、ヒートシンク250と、カバー260とを備える。
ランプ2においては、第1ケース230の構造が実施の形態1にかかるランプ1と異なっており、図12の断面図に示すように、第1ケース230は、光透過部材231と、筒状部232と、筒状部233と、載置板234とを有する。
光透過部材231は、ガラスやプラスチック等の透光性材料からなる。光透過部材231の内周面は、チタン等が蒸着されたダイクロイックミラーになっており、特定の波長範囲の光を光透過部材231の前面側に反射する一方、それ以外の波長範囲の光を光透過部材231の側面側に透光させて、外部に出射される。
載置板234には、発光モジュール10が載置されており、発光モジュール10を囲繞するように円環状の溝235が形成されている。溝235には、光透過部材231の開口後端部236が差し込まれると共に、接着剤(不図示)が充填されて接合されている。
図12に示すように、筒状部233の前端部は径が縮小されて小径部237が形成され、その前端には爪部239が設けられている。なお図12では、爪部239が2つ見えるが、実際には、小径部237に等間隔で3つ存在する。
図11に示すように、ヒートシンク250は、複数の放熱フィン252が平行に配置されている点は実施の形態1のヒートシンク50と同じであるが、両端の放熱フィン252aを除き各放熱フィン252bが、回転輪体251の周面に植設されている。
この回転輪体251が、第1ケース230に対して回転可能に支持されている。
両端の放熱フィン252aは、回転輪体251の周面から外側に離れた状態で回転輪体251に連結部253を介して設けられている。そして、回転輪体251が、第1ケース230の筒状部233の小径部237に回転自在に外嵌されて、回転支持部が構成されている。
そして、回転支持部が形成されている箇所に、接着機構も設けられている。
この接着機構は、回転輪体251の内周面251aと、小径部237の外周面237aとの間の間隙に、未硬化の接着剤を配設することによって構成されている。
図12の部分拡大図において、一例として内周面251aと外周面237aとの間に接着剤マイクロカプセル36が配設されている。内周面251aと外周面237aとの間に接着剤を配設する形態としては、この他に、実施の形態1で図6〜8を参照して説明したとおり、内周面251aと外周面237aに凹部を設けてそこに接着剤カプセルを配置したり、内周面251aと外周面237aに2液の接着剤層を形成する形態を取ることもできる。
図12に示す筒状部233の爪部239は、小径部237の周上に3つしかないため、筒状部232を小径部237に嵌め込む際に内方に撓ませることができ、ヒートシンク250の組み立て時の作業性を容易にする機能を果たしている。
小径部237には、回転輪体251と共に筒状部232の後端部が嵌め込まれている。筒状部232の後端部の内周面には、突条232aが形成されている。そして、この突条232aに爪部239が嵌り込んで、筒状部232が筒状部233に固定されている。ただし、小径部237よりも突条232aの方が径が小さく、突条232aと小径部237とが当接することによって、筒状部233に対する筒状部232の回動範囲が規制される。
このランプ2においても、実施の形態1のランプ1と同様に、第1ケース230が鉛直方向に対して傾いて取り付けられる場合でも、ヒートシンク250を第1ケース230の筒軸周りに回転させることで、各放熱フィン252の板面が鉛直方向に沿った向きすることができ、優れた放熱効果が得られる。
また、接着機構を備えているので、照明器具に外部から振動が加わったような場合にも、第1ケース230に対してヒートシンク50が回転することがなく、ヒートシンク250の向きが維持され、従って放熱効果も維持されることになる。
その他の効果として、発光モジュール10が第1ケース230に固定されているため、ヒートシンク250を第1ケース230に対して回転させたとしても、発光モジュール10は回転しない。そのため、ヒートシンク250の回転前後において、ランプ2から出射される光の配光特性も変わらない。
<実施の形態3>
実施の形態3にかかるランプ3は、回転支持部の位置が実施の形態1にかかるランプ1と異なる。具体的には、ランプ1においては、回転支持部がヒートシンクと回路ユニットを収容するケースとの間に設けられていたが、ランプ3では、口金40が装着された第1ケース部材370に回路ユニットを収納する第2ケース部材380が回転可能に支持され、その部分に接着機構が設けられている。以下では、実施の形態1にかかるランプ1と共通する構成には、実施の形態1と同じ符号を付してその説明を省略する。
図13に示すように、ランプ3のケース330は、錐体状の第1ケース部材370と、筒状の第2ケース部材380とを有する。
第1ケース部材370は、その後端側に取付けられた口金40を介して、照明器具(不図示)に取付けられる。第1ケース部材370の前端側には縮径リング部371が形成されている。
第2ケース部材380には、ヒートシンク350の後端側に形成されたスカート部353が外套されている。第2ケース部材380の外周面とスカート部353の内周面とは接着剤で固着され、ヒートシンク350が第2ケース部材380に固定されている。
第2ケース部材380の後端側には縮径リング部381が形成され、この縮径リング部381から3つの爪部383が下方に突出形成されている。なお、図13では爪部383は2つだけ見えている。
そして、この3つの爪部383が縮径リング部371の内側に挿入された状態で、第1部材30の縮径リング部371と、第2ケース部材380の縮径リング部381とが、相互に回転可能に配置されている。これによって、第1ケース部材370に第2ケース部材380が回転自在に支持されている。ここで縮径リング部371の上面371aと、縮径リング部381の下面381aとは、筒軸に対して垂直に広がる対向面であって、第1ケース部材370と第2ケース部材380との回転に伴って対向した状態で相互にスライドする。
なお、縮径リング部371の外周面には、第2ケース部材380の可動範囲を規制するストッパー372が形成され、これによってヒートシンク350の可動範囲も規制される。また、ケース330を構成する第1ケース部材370と第2ケース部材380は、どちらも可撓性を有する樹脂で形成されているので、両者を組み付ける際に、柔軟に撓ませて組み付け作業を容易に行うことができる。
ランプ3において、互いに隣接する上面371aと下面381aとの間に接着剤カプセル34が配設されて接着機構が形成されている。
図13においては、上面371a及び下面381aに凹みが設けられ、そこに接着剤カプセル34が収納されている状態が示されている。接着剤を配設する形成としては、実施の形態1で説明したように、上面371a及び下面381aの一方に凹部を形成して接着剤カプセルを配設したり、上面371aと下面381aの間の間隙に接着剤マイクロカプセルを配置したり、2液の接着剤層を形成する形態を取ることもできる。
このような接着機構を備えたランプ3において、ヒートシンク350および第2ケース部材380を、第1ケース部材370に対して回転すると、上面371aと下面381aとは相互にスライドして、接着剤カプセル34に力が加わる。
接着剤カプセル34内の未硬化の接着剤は。上面371aと下面381aの間に流出して塗れ広がり、その後硬化を開始し、時間が経過すると第1ケース部材370と第2ケース部材380とが接着される。従って、実施の形態1のランプ1と同様の効果を奏する。
<実施の形態4>
実施の形態4にかかるランプ4は、放熱フィンのうち一部の放熱フィンに通気部が形成されている点において、実施の形態1にかかるランプと異なる。以下では、実施の形態1にかかるランプ1と共通する構成には、実施の形態1と同じ符号を付して、その構成の説明を簡略または省略する。
図14はランプ4を示す斜視図である。ランプ4は、放熱フィン74a、放熱フィン74b、放熱フィン74cを備え、放熱フィン74cには、空気を通す通気部570が形成されている。
図15の平面図に示すように、筒軸Jを含み平面Aに直交する仮想平面を境界面Cとしたとき、放熱フィン74cは、筒状部71の外周面に設けられ、かつ、境界面Cにより隔たれた2つ領域の一方の領域にのみ存在する。
放熱フィン74cが鉛直下側に位置するように放熱フィンの向きを調整した場合、ランプ4においては、実施の形態1にかかるランプ1における空気の流れに加えて、通気部570を通る空気の流れが発生する(空気の流れF7)。具体的には、放熱フィン74c間を通る空気(空気の流れF2)は、筒状部71の外周面に衝突した後、通気部570を通って、放熱フィン74aと放熱フィン74cとの間を通る空気(空気の流れF1)に合流する。これにより、図9(b)中、雲印S1で示すような空気の停滞を抑制することができる。
図16は、ランプ4の変形例にかかるランプ1000を示す斜視図である。本図に示すように、環状部76には、放熱フィン74を向けるべき方向を示す印1001、1002が付けられている。図中の「U」は、鉛直方向上(UP)を示し、「D」は、鉛直方向下(DOWN)を示す。ユーザーは、この印1001,1002を見ることによって、放熱フィン74におけるどの部分を鉛直方向の上下に向ければよいかを知ることができる。
<実施の形態5>
上記実施の形態1〜4のランプ1〜4においては、照明器具に装着した後に、放熱フィンが回転できるようになっていたが、本実施の形態のランプ5においては、照明器具に装着した後に、発光モジュールを搭載した光源部分を回転して、出射光の方向を変えることができるようになっている。
[照明装置101]
図17は、実施の形態5に係る照明装置101の断面図である。
照明装置101は、天井102の開口102aに埋設された照明器具103と、照明器具103に取り付けられたランプ5とを備える。
照明器具103は、所謂、ダウンライト用であり、碗状の器具本体104と、ランプ5を装着するためのソケット105と、ソケット105を器具本体104に対して傾斜させて連結する連結部材106と、商用電源と接続される接続部107とを有する。なお、ソケット105は、ランプ5の他に、白熱電球、ミニクリプトン電球、電球形蛍光ランプ等、従来のランプを装着することもできる。
ソケット105の中心軸Yは、ランプ5の中心軸でもあり、器具本体104の中心軸Xに対して所定の角度(例えば70°)で傾斜している。
[ランプ5]
図18〜20は、ランプ5の外観斜視図、断面図、分解斜視図、図21はランプ5上部の分解斜視図である。
このランプ5において、説明上、図18の紙面上方を前方とする。
図19の仮想線Zは、口金120の中心軸であり、ランプ5の中心軸であるランプ軸でもある。この仮想線Zは、ランプ5が照明器具103に装着されると、図17に示す仮想線Yと一致する。
ランプ5は、口金520を介して照明器具103に装着される第1ケース部500と、この第1ケース部500に対して回転自在に支持された第2ケース部600とを備える。
(1)第1ケース部500:
第1ケース部500は、コーン形をした筒状のコーン部501と、このコーン部501の後端部から後方に伸長する円筒状の装着部510とを有している。
この装着部510は、コーン部501の後端部から縮径された第1縮径部511と、さらに縮径された第2縮径部分512と、外周面がネジとなったネジ部分513とを前から順に有している。
装着部510には、口金520や嵌合筒体530が装着されている。
第1ケース部500は、所望の強度、剛性を有し、熱伝導率が0.2〜0.3[W/mK]の材料、例えば、樹脂(ポリブチレンテレフタレート(PBT)で形成される。
口金520は、例えば、JIS(日本工業規格)に規定するEタイプやGタイプが用いられる。ここでは口金520としてE17を用いる。
図19,20に示すように、口金520は、筒状のシェル521にアイレット522が絶縁接続体523を介して接続されている。シェル521及びアイレット522は、配線657a,657bを介して回路ユニット650に接続されている。口金520は、シェル521はネジ部分513に螺着されている。
嵌合筒体530は、装着部510の外側に嵌め込まれ、且つその後端部に口金520の前端面が当接することによって装着部510に固定されている。
この嵌合筒体530は、第2ケース部600の筒状ケース体610を、第1ケース部500に回転自在に保持するためのものであって、回転支持部のところで後述する。
(2)第2ケース部600:
第2ケース部600は、図19及び図20に示すように、第1ケース部500のコーン部501を取り囲むコーン形の筒状ケース体610と、筒状ケース体610の前端側に装着された基台620と、基台620の内部に装着され回路ユニット650が取り付けられる回路ケース630とが、相互に接合されて構成されている。基台620には、グローブ640及び発光モジュール660が取り付けられている。
この第2ケース部600は、第1ケース部500に対して、後述する回転支持部によって回転自在(但し、回転可能な角度は360°未満)に支持されている。
筒状ケース体610:
筒状ケース体610は、図19及び図20に示すように、円筒状のコーン部611と、その後端から中心軸Zに向かって延出する円環状の延出部612と、延出部612から後方に突出する円環状の突出部614からなる。
この筒状ケース体610は、熱伝導率の高い材料、例えば、アルミニウム等により構成され、放熱機能や伝熱機能を有している。延出部612は、筒状ケース体610の中心軸Zにまで達しておらず、開口が形成されている。
基台620及びグローブ640、発光モジュール660:
図19,20に示すように、基台620は、球体を2つの平面(球体の後端側においてランプ軸Zと直交する平面D1と、前方側において傾斜する平面D2)で切断した形状である。
基台620は、熱伝導率の高い材料、例えば、アルミニウム等により構成されている。
基台620の後端側には、筒状ケース体610の前端側を塞ぐ蓋部621が形成されている。基台620が筒状ケース体610に装着された状態では、図19に示すように、蓋部621の外周と筒状ケース体610の前端の外周とが略一致する。
蓋部621は、図19,20に示すように、筒状ケース体610の前端部に当接する当接部621と、当接部621から後方に突出する突出部621aとを有する。
この突出部621bが筒状ケース体610の前端部に圧入されることによって、基台620が筒状ケース体610に固定される。
基台620は、図19に示すように、平面D2を基準にして凹入する第1凹入部622と、平面D1を基準にして蓋部621の中央に凹入する第2凹入部623とが形成されている。
第1凹入部622の底板623は、中心軸Zに対して角度Bで傾斜している。この傾斜した底板623の中央部分に発光モジュール660が搭載されている。
底板623は、発光モジュール660を位置決めするための段差部624a,624b(図21参照)が形成されている。また底板623の外周部には、グローブ640の開口端部641を装着するための凹入部625が形成されている。
第2凹入部625は、図19に示すように、回路ユニット650の一部を挿入できるよう、柱を斜めに切断したような形状で凹入している。
第1凹入部622と第2凹入部625との間の底板623には、発光モジュール660と回路ユニット650とを電気接続する配線655(図20参照)を通過させる貫通孔626が対で開口されている(図21参照)。
基台620と上記筒状ケース体610との接合は、例えば、基台620を筒状ケース体610に圧入する方法、あるいは接着剤、ネジ、かしめ、溶接等で行う。
グローブ640は、図17〜19に示すように半球状であって、発光モジュール660を被覆する状態で基台620に装着されている。グローブ640の開口端部641は、基台620の第1凹入部622に嵌めこまれ、接着剤642で基台620に固着されている。
グローブ640はランプ5の中心軸に対して傾斜した状態で基台620に装着されている。そして、外観は白熱電球のバルブに似た形状となっている。
発光モジュール660は、図19に示すように、実装基板661、その表面に実装された複数のLED素子662、封止体553を備える。
実装基板661は、絶縁性材料(セラミック)で形成され、図21に示すように正方形状である。
実装基板661の表面には、配線パターンと、回路ユニット650から受電するための一対の端子部664が形成されている。
この端子部664は、接続端子部材665(図19,21参照)を介して一対の配線655(図20参照)に接続される。封止体663は、透光性樹脂(シリコーン樹脂)で形成され、蛍光体粉末等の波長変換材料が混入されることもある。
発光モジュール660は、図19,21に示すように、光を取り出す開口666aを有する正方形状の押さえ板666によって、基台620の底板623に押圧された状態で固定されている。
押さえ板666における対向する一対の辺部分667と、発光モジュール660の実装基板661との間に、上記接続端子部材665が配されている(図19参照)。押さえ板666は、ネジ668によって基台620の段差部624a,624bに締結されている。
回路ケース630及び回路ユニット650:
回路ケース630は、図19,20に示すように、板状のベース部631と、回路ユニット650の前半分を格納する内部空間を有するユニット格納部632とを備えている。
ユニット格納部632は、円柱を斜めに切断した外観形状であって、傾斜板部632aを有している。
傾斜板部632aの内側面には、回路ユニット650の回路基板651が固定されている。この固定は、図19に示すように、回路基板651の裏面(IC部品653が実装されている側の面)を支持する支持突起633a、回路基板651の表面(チョークコイル514が実装されている側の面)の周縁に係止する係止爪633bでなされている。
傾斜板部632aには、図20に示すように、一対の延出筒部分634が形成されている。この延出筒部分634は、ランプ組立て時に、上記基台620の貫通孔626内に挿入され、配線655が通過する。
回路ケース630は、空気より高い熱伝導率(1〜15[W/mK])を有する材料、例えば、ポリブチレンテレフタレート(PBT)にアルミナフィラーを混入させた材料で形成され、回路ユニット650で発生する熱を基台620に伝える。
回路ユニット650は、口金520を介して照明器具103から電力を受け、電力変換して発光モジュール660に供給する。
回路ユニット650は、図19,20に示すように、回路基板651とそれに実装されている複数の電子部品(例えば、チョークコイル652、IC部品653、電解コンデンサ654等)からなり、整流・平滑回路、DC/DCコンバータ、制御回路等が構成されている。
図19,20に示すように、回路ユニット650の後半分は、回路ケース630からはみ出して、第1ケース部500及び口金520の内部空間に格納されている。
(3)回転支持部
第2ケース部600を、第1ケース部500に対して回転自在に支持する回転支持部について説明する。
嵌合筒体530における前端部には、円環状のフランジ部531が形成され、このフランジ部531の内側に、筒状ケース体610の後端部にある円環状の突出部614が、互いに回転可能な状態で嵌り込んでいる。
突出部614は、第1ケース部500のコーン部501の後端501aと、フランジ部531とで前後に挟まれている。また、嵌合筒体530は第1ケース部500の装着部510に固定されているので、第1ケース部500に対する筒状ケース体610の前後方向の位置は規定されている。
このようにして、筒状ケース体610は、第1ケース部500に対して、軸Zの周りを回転可能に支持されている。
ここで基台620及び回路ケース630は、筒状ケース体610に固定されているので、第2ケース部600全体が、第1ケース部500に対して、軸Zの周りを回転可能な状態で支持されていることになる。従って、ランプ5の口金520を照明器具のソケットに装着した後に、基台620を回転させて、発光モジュール660から出射される光の方向を調整することができる。
第1ケース部500に対する筒状ケース体610の回転範囲を規制するために、第1ケース部500の第1縮径部511に規制リブ502が形成され、一方、筒状ケース体610の延出部612には凸部613が形成されている。第1ケース部500に対して筒状ケース体610がある程度回転すると、規制リブ502が凸部613にあたるので、筒状ケース体610の回転範囲が360°以内に規制される。
これによって、回転時に配線657a,657bが切断されたり、口金520から外れたりするのが防止される。
また、ユーザーが基台620やグローブ640を把持して、ランプ5をソケットにねじ込んで装着する際に、グローブ130や基台144が口金120に対して空回りするのが防止される。
(4)接着機構
このようなランプ5において、以下に説明するように、回転支持部の回転動作に伴って、第1ケース部500と第2ケース部600との間を接着剤で接着する接着機構が設けられている。
図19の部分拡大図に示すように、第1ケース部500のコーン部分501の外周面501aと、筒状ケース体610のコーン部611の内周面611aとの間には、1対のフィルムを袋状に貼り合せてなる袋状体541の中に、未硬化の接着剤542が封入された接着剤包状物540が配設されている。
袋状体541を形成するフィルムとしては、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)フィルム、ポリビニルアルコール(PVA)フィルム、ポリエステルフィルムなど、包装用フィルムとして用いられるものを用いることができる。
未硬化の接着剤542としては、実施の形態1において未硬化の接着剤34bとして説明したものを用いることができる。
このような接着機構を設けることによって、回転支持部の回転に伴って、コーン部分501の外周面501aと、コーン部611の内周面611aとが相互に回転すると、外周面501aと内周面611aから袋状体541に対して摩擦による力(圧力、せん断力)が加わり、袋状体541が破られる。
そして、袋状体541内の未硬化の接着剤542が、外周面501aと内周面611aとの間に流れ出て塗れ広がる。また、この接着剤542は、外周面501aと内周面611aの間で硬化が開始され、時間が経過すると、外周面501aと内周面611aの間を架橋する状態で固まり、第1ケース部500のコーン部分501と筒状ケース体610のコーン部611とが接着される。
従って、第1ケース部500と第2ケース部600とが接着されることになる。
なお、外周面501aと内周面611aとの相互回転に伴って袋状体541に確実に力がかかって袋状体541が破られるように、袋状体541を形成するフィルムとして、外周面501a及び内周面611aに対して摩擦係数が高いもの、あるいは付着性を有するものを用いることが好ましい。
[ランプ5の装着動作及び効果]
照明器具103にランプ5を装着するときは、ユーザーは第2ケース部600をつかんで、ランプ5を回転させながら、口金520をソケット105にねじ込むことによって装着する。
その後、ユーザーは第2ケース部600をつかんだまま、第2ケース部600を反対方法に回転させて、グローブ640を鉛直下方に向ける。
このとき口金520はソケット105にねじ込まれて第1ケース部500が照明器具103に対して固定されているので、第2ケース部600が第1ケース部500に対して回転する。それに伴って接着剤包状物540は弾け、第1ケース部500のコーン部分501と筒状ケース体610のコーン部611とが接着される。
従って、照明器具103に振動が加わったような場合にも、第2ケース部600が第1ケース部500に対して勝手に回転することがなく、第2ケース部600に設けられている光源から出射される光の方向は鉛直下方に維持される。
なお、以上説明したランプ5においては、第1ケース部500に対して筒状ケース体610が回転自在に支持される構成となっていたが、例えば、筒状ケース体610は第1ケース部500に固定して、筒状ケース体610に対して基台620を回転自在に支持しても良い。
<変形例など>
(a)上記の各実施の形態では、口金がエジソン形の口金である場合を示したが、本発明は必ずしもこの場合に限定されない。例えば、口金は、G4、P28s、B22d等の差し込みタイプ口金であってもよい。
(b)発光モジュールに関して、光源はLEDを利用したものに限定されず、例えば、LD(レーザダイオード)、EL素子(エレクトリックルミネッセンス素子)などのLED以外の半導体発光素子を利用したものであってもよい。
また、光源は、白色光を出射するものに限定されず、他の色の光を出射するものであってもよい。さらに、LEDは、砲弾型、表面実装(Surface Mounted Device:SMD)型、COB(Chip On Board)型、パワーLED型などいずれの構造であってもよい。
(c)上記各実施の形態および上記各変形例はそれぞれ組み合わせてもよい。
(d)実施の形態5のランプ5は、光を1方向に向けて出射するタイプであったが、2方向に向けて光を出射するランプにおいても同様に実施することができる。
1〜5 ランプ
10 発光モジュール
20 回路ユニット
30 第1ケース部材
31 大径部
33 外周面
33a 凹部
34 接着剤カプセル
40 口金
50 ヒートシンク
70 フィン部材
71 筒状部
74 放熱フィン
80 第2ケース部材
84 回転輪体
85 内周面
85a 凹部
500 第1ケース部
520 口金
600 第2ケース部
610 筒状ケース体
620 基台
630 回路ケース

Claims (11)

  1. 照明器具に取付けられる取付部が設けられた第1部材と、
    発光又は放熱に関わる機能を有する機能部が設けられ、前記第1部材に対して回転自在に支持されている第2部材と、
    熱伝導性の材料を含み、前記第1部材と前記第2部材とが隣接する箇所に存在する未硬化の接着剤とを備え、
    前記未硬化の接着剤は、
    前記第1部材に対して前記第2部材が回転されるのに伴って前記第1部材と前記第2部材との間の間隙に塗れ広がり、その後これを接着する、
    ランプ。
  2. 前記第1部材は、前記第2部材を回転自在に支持する回転軸の周りに第1表面部分を有し、
    前記第2部材は、前記回転軸の周りに第2表面部分を有し、
    前記第1表面部分と前記第2表面部分は前記第1部材に対する前記第2部材の回転に伴って互いに対向した状態でスライドするように配され、
    前記未硬化の接着剤は、
    前記第1表面部分と前記第2表面部分との間に挟まれた状態で配設されている、
    請求項1記載のランプ。
  3. 前記未硬化の接着剤は、
    被覆体の中に閉じ込められた状態で、前記第1表面部分と前記第2表面部分との間に配設され、
    前記回転動作に伴って、前記第1表面部分と前記第2表面部分が前記被覆体に力を加えることによって、前記未硬化の接着剤を前記被覆体から流出させる、
    請求項2記載のランプ。
  4. 前記第1表面部分と前記第2表面部分の一方には凹部が形成され、
    前記被覆体で覆われた未硬化の接着剤は、その少なくとも一部が前記凹部内に収納されている、
    請求項3記載のランプ。
  5. 前記第1表面部分と前記第2表面部分には、互いに対向する凹部が形成され、
    前記被覆体で覆われた未硬化の接着剤は、当該対向する凹部内に収納されている、
    請求項3記載のランプ。
  6. 前記機能部は、前記第2部材の回転に伴って機能の特性が変化する、
    請求項1〜5のいずれかに記載のランプ。
  7. 前記機能部は、前記第2部材が回転する回転軸に沿って互いに平行に伸長する複数の放熱フィンを備える、
    請求項6に記載のランプ。
  8. 前記機能部は、
    前記回転軸に沿った方法とは異なる方向に光を出射する光源である、
    請求項6に記載のランプ。
  9. 前記取付部は、前記照明器具のソケットに装着される口金である、
    請求項1〜8のいずれかに記載のランプ。
  10. 前記口金は、エジソン形であって、
    前記第2部材を前記第1部材に対して回転させるのに必要な回転トルクは、
    前記照明器具に装着された前記口金を前記照明器具から取り外すのに必要な回転トルクよりも小さい、
    請求項9に記載のランプ。
  11. 照明器具に取付けられる取付部が設けられた第1部材と、
    発光又は放熱に関わる機能を有する機能部が設けられた第2部材と、
    前記第1部材に対して前記第2部材を回転可能に支持する回転支持部と、
    前記第1部材と前記第2部材とが隣接する箇所において、前記第1部材と前記第2部材との間を接着する、熱伝導性の材料を含む接着剤とを備え、
    当該接着剤によって、前記回転支持部における回転が抑えられている、
    ランプ。
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