JP6322346B2 - 振動提示装置及び振動提示装置の使用方法 - Google Patents

振動提示装置及び振動提示装置の使用方法 Download PDF

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Description

本発明は、糸などの伝動部材とモータ等の駆動機構とを利用した、身体への装着も可能な振動提示装置に関し、更に詳細には、例えば、モータに糸を巻いたボビンを取付け、糸を使用者の体に巻きつけた後にモータの動力等により一定の張力で保持し、その張力をモータ等で変動させることにより振動を使用者の体に伝えることが可能な振動提示装置及び振動提示装置の使用方法に関するものである。
音楽や映画の鑑賞などの際には、一般的には、音響情報の再生のために、スピーカ等が用いられる。こうしたスピーカでは、可聴域の周波数の音響情報の再生が可能であるが、周波数領域が20Hzから200Hz程度の低周波数領域の音の再生(空気振動)を効率よく行うためには、大型のスピーカが必要となっていた。
一方、上記のような低周波数領域の音の知覚には、聴覚だけでなく、全身の体性感覚が寄与する場合もあり、特にヘッドホンなどによる音楽聴取においては、こうした体性感覚を併用することで、臨場感が高まるといわれている。
そのため、近年では、従来の聴覚刺激による音響信号の提示に代え又はこれに加えて、体性感覚を介して音響信号を提示する体感音響を利用するシステムが開発されている。
そして、上記体感音響を利用するシステムには、例えば、音と同時に音楽の低音成分などを、骨振動や体幹乃至体躯に対する振動などにより、使用者に音響振動を体感させることで、音楽に対する臨場感を高めようとするシステムなどが存在する。
上記のような体感音響システムには、例えば、空気を振動させて音を生じさせる代わりに、特開平7−323068号公報(特許文献1)に開示されている電気―機械振動変換器のような、電気信号を機械的な振動に変換する変換器などが用いられている。
上記特許文献1に記載された技術では、図14(A)に側断面図で示されるように、電気−機械振動変換器1の筐体2として、人体程度の荷重に耐え得る剛性を持つ弾性材を用いており、この筐体2内に、ダンパ3を介してヨーク4と磁石5からなる磁気回路6を遊嵌させ、ヨーク4の磁気的空隙に臨ませたコイル7の支持体8を筐体2に取付けて、コイル7に入力した電気信号が磁気的作用により機械的運動に変換されて、筐体2が振動するように構成されている。
そして、こうした変換器を用いた例として、例えば、特開2001−212198号公報(特許文献2)に開示されたリラクゼーション用椅子のように、椅子に座った使用者に対して、振動の伝達を行うものや、特開平8−116581号公報(特許文献3)に開示された装着型体感振動装置などが知られている。
ここで、上記特許文献2には、図14(B)に斜視図を示したように、音響信号をリラクゼーション用振動音に変換する複数個の振動部材10を有するリラクゼーション用椅子11が記載されており、上記特許文献3には、図14(C)に斜視図を示したように、装着型体感振動装置12を、肩当て14と腰当て13とを距離調節可能なベルトで接続し、該腰当て13に腰ベルト15を設けて人体に固定するハーネス型に形成し、肩当て14および腰当て13に、可聴域の音声を電気変換した音声信号に対しほぼ音声信号の波形に沿う振動を発生する電気―機械振動変換器16を取付けた、装着型体感振動装置が記載されている。
特開平7−323068号公報 特開2001−212198号公報 特開平8−116581号公報
上記特許文献1に開示されたような、電気信号を機械的な振動に変換する変換器は、一般的にはボイスコイル(或いは、トランスデューサ)などと呼称されるが、上記ボイスコイルは、磁石とコイルとを用いたスピーカと類似するような基本構造を有している。そのため、低周波数領域の音響を効率的に機械振動(音響振動)に変換するためには大型化する必要があることから、必然的に重量が増大し、小型軽量化が困難であるという課題があった。
そのため、その使用方法も、上記特許文献2に記載されているような、椅子などの大型で重い家具などを筐体として利用するものが中心となり、これらの応用製品は、大型であるが故に、使用できる場所や場面が限定されるという課題があった。
加えて、上記のように椅子等に電気―機械振動変換器を設置した振動提示装置の場合には、原理的に、使用者の姿勢や動作等の自由度を大幅に制限しており、上記椅子に使用者が体を押し付けて座らなければ、上記音響振動の体感ができないため、上記椅子から離れた途端に、振動提示による臨場感が喪失してしまうという課題があった。
また、上記特許文献3に記載された技術では、上述のように、上記電気―機械振動変換器をハーネス型に形成した装着型体感振動装置に取り付けて使用者に振動を提示するものが開示されている。
そして、上記特許文献3に記載された技術は、体感振動装置を使用者が装着可能に構成していることから、使用者の姿勢や動作等の自由度は、上記特許文献2に記載された技術よりは向上している。
しかし、上記特許文献3に記載された技術では、上記のように重量の大きい電気―機械振動変換器を装着する必要が有り、しかも、上記電気―機械振動変換器により音響振動を伝達できる範囲が、上記電気―機械振動変換器の周辺に限られるため、使用者に対して効果的な音響振動を提示するためには、これらを複数個装着して使用者に押し付ける必要があり、使用者に対する負荷が増大するという課題が有った。
そこで、本発明は上記課題の解決を目的とするものであり、上記電気―機械振動変換器を従来のものとは全く異なる機構により、軽量かつ簡略化した構成のものとし、人体への装着も可能な振動提示装置として提供すると共に、これを用いた振動提示装置の使用方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために本発明は、伝動部材と制御装置とからなる振動提示装置であって、前記伝動部材は、側部を振動提示対象の周囲の一部に当接させ、又は、その周囲に巻き廻し、前記伝動部材に所定の張力を与えると共に、前記所定の張力を振動提示用信号に基づいた駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して振動提示対象に振動を伝達することを特徴とする振動提示装置を提供する。
また、上記課題の解決は、前記伝動部材は、前記伝動部材の一方の端部が接続される第1の保持体と、前記伝動部材の他の一方の端部が接続される第2の保持体とを有し、前記第1の保持体には、前記伝動部材に張力を与える第1の駆動機構が設けられ、前記第1の駆動機構には、前記振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記第1の駆動機構が駆動することにより、前記伝動部材に前記所定の張力を与えると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることにより、或いは、前記第1の駆動機構は少なくとも2つ以上の駆動機構を含むことにより、或いは、前記2つ以上の駆動機構のうち1つの駆動機構は、前記伝動部材に前記所定の張力を発生させ、他の駆動機構は前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることにより、より効果的に解決する。
また、上記課題の解決は、前記第1の駆動機構は、第1のボビンと前記第1のボビンが接続された第1の電動モータとから構成され、前記第1のボビンには前記伝動部材の一方の端部が接続され、前記第1の電動モータを駆動させることにより、前記伝動部材の一方の端部を前記第1のボビンに巻き取り及び巻き戻しを行うことによって牽引して、前記伝動部材に前記所定の張力を発生させると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動を伝達することにより、或いは、前記第2の保持体には、前記伝動部材に張力を与える第2の駆動機構が設けられ、前記第1の駆動機構と前記第2の駆動機構とには、振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記第1の駆動機構と前記第2の駆動機構とは連動して駆動することにより、前記伝動部材に所定の張力を与えると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動を伝達することにより、或いは、前記第2の駆動機構は少なくとも2つ以上の駆動機構を含むことにより、或いは、前記2つ以上の駆動機構のうち1つの駆動機構は、前記伝動部材に前記所定の張力を発生させ、他の駆動機構は前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることにより、或いは、前記第2の駆動機構は、第2のボビンと前記第2のボビンが接続された第2の電動モータとから構成され、前記第2のボビンには前記伝動部材の他の一方の端部が接続され、前記第1の電動モータと前記第2の電動モータとには、振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記第1の電動モータと前記第2の電動モータとは連動して駆動することにより、前記伝動部材の両端を前記第1のボビンと前記第2のボビンとにより巻き取り及び巻き戻しを行うことによって、前記伝動部材を所定の張力により牽引すると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動を伝達することにより、或いは、前記駆動機構は、モータ、ゼンマイ、ボイスコイル、スピーカ、バネ、コイルばね、圧電材料、導電性高分子アクチュエータ等の駆動部品又はこれらの組み合わせと、ボビン、プーリ、ギヤ、ウォームギヤ等の動力伝達部品又はこれらの組み合わせとから構成されることにより、或いは、前記伝動部材は、線状、帯状、若しくは網状の形態を有する素材、又は、これらの形態を有する素材の組み合わせにより構成されることにより、或いは、前記伝動部材は前記伝動部材の両端から内側の位置に接続部を有し、前記接続部は、前記接続部を構成する接続具により、前記伝動部材を分離又は接続が可能に構成されることにより、或いは、前記接続具は、前記伝動部材の一方に設けたフック部材と、前記伝動部材の他の一方に設けた前記フック部材と係合する輪状部材とからなることにより、或いは、前記伝動部材は、前記伝動部材の両端から内側に引き込み機構を有し、前記引き込み機構は、前記駆動機構に代え又は前記駆動機構と共に、前記伝動部材を前記引き込み機構内部に巻き込むことにより前記伝動部材に前記所定の張力を発生させることにより、或いは、前記第1の保持体と前記第2の保持体とは、相互に連結可能に構成されることにより、より効果的に達成される。
また、上記課題の解決のために本発明は、前記伝動部材は、前記伝動部材の両端を保持する単一の保持体を有し、前記保持体には、前記伝動部材に張力を与える駆動機構が設けられ、前記駆動機構には、振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記駆動機構が駆動することにより、前記伝動部材に所定の張力を与えると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることで前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動を提示することを特徴とする振動提示装置を提供する。
また、上記課題の解決は、前記駆動機構は少なくとも2つ以上の駆動機構を含むことにより、或いは、前記2つ以上の駆動機構のうち1つの駆動機構は、前記伝動部材に前記所定の張力を発生させ、他の駆動機構は前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることにより、或いは、前記駆動機構は、モータ、ゼンマイ、ボイスコイル、スピーカ、バネ、コイルばね、圧電材料、導電性高分子アクチュエータ等の駆動部品又はこれらの組み合わせと、ボビン、プーリ、ギヤ、ウォームギヤ等の動力伝達部品又はこれらの組み合わせとから構成されることにより、より効果的に達成される。
また、上記課題の解決は、前記駆動機構は2つのボビンと電動モータとからなり、前記2つのボビンは前記電動モータの回転軸に接続され、前記伝動部材の両端は前記2つのボビンにそれぞれ異なる方向から前記電動モータの回転により巻き取り又は巻き戻し可能に接続され、前記電動モータには、振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記電動モータが駆動することにより、前記伝動部材の両端を前記2つのボビンの廻りにそれぞれ巻き取り及び巻き戻しを行うことによって所定の張力により牽引すると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動を伝達することにより、或いは、前記伝動部材は、線状、帯状、若しくは網状の形態を有する素材、又は、これらの形態を有する素材の組み合わせにより構成されることにより、或いは、前記伝動部材は前記伝動部材の両端から内側の位置に接続部を有し、前記接続部は、前記接続部を構成する接続具により、前記伝動部材を分離又は接続が可能に構成されることにより、或いは、前記接続具は、前記伝動部材の一方に設けたフック部材と、前記伝動部材の他の一方に設けた前記フック部材に係合する輪状部材とからなることにより、或いは、前記伝動部材は、前記伝動部材の両端から内側に引き込み機構を有し、前記引き込み機構は、前記駆動機構に代え又は前記駆動機構と共に、前記伝動部材を前記引き込み機構内部に巻き込むことにより前記伝動部材に前記所定の張力を発生させることにより、より効果的に達成される。
また、上記課題の解決のために本発明は、上記第1の保持体と第2の保持体とを備える振動提示装置の使用方法であって、前記振動提示対象は使用者であり、前記伝動部材を、使用者の着衣の上から前記使用者の体の一部を取り囲むように少なくとも一周させて巻き廻し、前記第1の保持体と前記第2の保持体とを前記使用者の体の一部の周りのいずれかの位置で連結し、前記連結後に、前記振動提示装置を駆動することにより、前記使用者に前記振動提示用信号に基づく振動を体感させることを特徴とする振動提示装置の使用方法を提供する。
また、上記課題の解決は、前記使用者の体の一部は、胸部、腰部、肩から腰にかけての斜めの部位、又は、これらの組み合わせであることにより、或いは、前記第1の保持体と前記第2の保持体とを連結する位置は、前記使用者の前側であることにより、より効果的に達成される。
また、上記課題の解決のために本発明は、前記伝動部材単体又は前記伝動部材の両端を単一の保持体を備える振動提示装置の使用方法であって、前記振動提示対象は使用者であり、前記伝動部材を、使用者の着衣の上から、前記使用者の体の一部を取り囲むように少なくとも一周させて巻き廻し、前記巻き廻し後に、前記振動提示装置を駆動することにより、前記使用者に前記振動提示用信号に基づく振動を体感させることを特徴とする振動提示装置の使用方法を提供する。
上記の様な構成からなる本発明の振動提示装置によれば、糸等の伝動部材そのもの、或いは糸等の伝動部材とモータ等の駆動機構とを用いて、振動提示対象に振動を提示することが可能である。そのため、従来の電気―機械振動変換器よりも軽量且つコンパクトに振動の提示が可能であり、更に、上記糸等の伝動部材を使用することにより、広範囲の領域への振動の伝搬が可能である。
また、更に、本発明の振動提示装置では、上記糸等の伝動部材の張力により使用者等の振動提示対象に振動を伝達する方法を採用することが可能である。そのため、軽量且つコンパクトな装着型振動提示装置を提供することが可能であり、上記使用者の胸部等の周りに上記糸等の伝動部材を巻きつけた場合には、上記使用者の胸部等の周りの広範囲の領域に振動を伝達し、上記胸部等の周りの領域を介して、ホールなどでの音楽聴取と同様の感覚を使用者に提示することが可能である。
本発明の実施形態を図示したものであり、図1(A)は、本発明の概略の外観構成を示す斜視図であり、図1(B)は本発明の使用例を示した斜視図である。 本発明による、伝動部材の張力とその変調の時間変化を示す図である。 本発明による振動提示の原理の概略を模式的に図示したものであり、図3(A)は伝動部材を振動提示対象の周囲を巻き廻さずに当接した場合を示す上面図、図3(B)は伝動部材を振動提示対象の周囲に巻き廻した上で、第1の保持体と第2の保持体とを連結した場合を示す上面図、図3(C)は伝動部材を振動提示対象の周囲に完全に1回巻き廻した上で、第1の保持体と第2の保持体とを連結した場合を示す上面図である。 本発明の実施形態である振動提示装置100を示す図であり、図4(A)は一部に透視図を含む斜視図、図4(B)はモータ部分の構成例を示す斜視図、図4(C)、(D)はモータとボビンと線状部材との関係を示す側面図である。 本発明の実施形態の制御系の構成例を示す構成図である。 駆動機構としてゼンマイと電動モータとボビンとを設ける構成を採用した構成例を図示したものであり、図6(A)は上面図、図6(B)は側面図である。 駆動機構としてゼンマイとボビンとボイスコイルとを設ける構成を採用した構成例の概略を示す側面図である。 本発明による実施形態である振動提示装置100の使用方法の流れを示したフローチャートである。 伝動部材を分離可能にして、その両端を、単一の保持体によって保持するように形成した構成例を示したものであり、図9(A)はその斜視図、図9(B)は上記構成例の駆動機構を構成する2つのボビンカバーを外すと共に、上記伝動部材の接続部の接続を外した状態を示す側面図、図9(C)は、上記伝動部材が、上記保持体に設けられた電動モータの回転軸に接続される2つのボビンへ接続される際の状態の概念を示す上面図である。 本発明による実施形態である振動提示装置1000を図示した斜視図である。 本発明による実施形態である振動提示装置1100を図示したものであり、(A)は、伝動部材をベルト状に形成した場合の本装置の実施形態1100の構成の概略を示す平面図、(B)は(A)に記載したベルトをベルトアジャスタを介して一巻した例を示す斜視図、(C)は(A)・(B)の場合と異なり、ベルトの母材に伝動部材を断続的に埋め込んでこれを相互に電気的に接続した例を示す平面図である。 本発明による実施形態である振動提示装置1100の使用方法の流れを示したフローチャートである。 本発明による実施形態である振動提示装置1300を図示したものであり、(A)は、引き込み機構に伝動部材を引き込んだ場合の構成の概略を示す平面図、(B)は(A)に記載した構成例において引き込み機構から伝動部材を引き出した上で2つの保持体を結合した場合の状態を示す斜視図である。 従来技術の例を示す図であり、図14(A)は電気―機械振動変換器の従来例を示す側断面図、図14(B)は電気−機械振動変換器を椅子に使用した場合を例示する斜視図、図14(C)は電気−機械振動変換器を装着可能に構成した例を示す斜視図である。
以下に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。なお、上記図面においては、同一又は類似する構造又は機能を有する部材については、同一又は類似する記号乃至番号を付している場合が有り、共通の部材や要素については一部の表示や説明を省略する場合が有る。また、各構成要素や各構成要素間の大きさ乃至比率などについても、実際のものとは表示が異なる場合が有る。
最初に、図1から図3までを参照して、本発明の実施形態の構成の概略と本発明の振動提示の原理とについて説明する。
上記図1は、本発明の実施形態を図示したものであり、図1(A)は、本発明の実施形態に係る振動提示装置100の概略の外観構成を示す斜視図であり、図1(B)は本発明の上記実施形態に係る振動提示装置100の使用例を示した斜視図である。
本発明の上記実施形態に係る振動提示装置100は、図1にその概略を示したように、伸縮率の小さい糸により構成される伝動部材101と、前記伝動部材101の一方の端部が接続される第1の保持体110と、前記伝動部材101の他の一方の端部が接続される第2の保持体120とを有している。なお、ここで、上記保持体110と120とは共に連結部を有しており、これを用いて相互に連結した状態となっている。
また、上記第1の保持体110と、上記第2の保持体120とには、後に詳述するように、駆動機構として、電動モータとボビンと、これらの制御装置及びバッテリ(電池)、並びに、外部からの振動提示用信号としての音響信号等の入力コネクタなどが設けられており、上記糸などの伝動部材101は、上記電動モータ等の駆動機構により、上記駆動機構を構成するボビンの廻りに巻き取りと巻き戻しとが可能なように構成されている。
なお、ここで、上記巻き取りとは、上記電動モータの回転等により上記伝動部材を上記ボビンの軸の廻りに巻き回していくことをいい、巻き戻しとは、上記のように巻き回した伝動部材を上記電動モータの回転乃至トルク等を緩めて、上記巻き回しを解除する方向に作用させることを指している。
そして、本発明では、例えば、上記伝動部材101を上記2つの電動モータ等の駆動機構により牽引して一定の張力を維持した上で、その張力に音響振動等に相当する変調を加えて、振動提示対象である使用者等に音響振動等の振動の提示を行うように構成されている。
すなわち、本装置の使用者は、例えば、最初に、図1(B)に記載したように、本振動提示装置100の伝動部材101を、前記使用者の着衣の上から、前記使用者の胸部等を取り囲むように一周させて、前記第1の保持体110と前記第2の保持体120とを前記使用者の前側等で連結させる。
そして、そのように上記2つの保持体(110,120)を連結した後に、前記振動提示装置100を駆動することにより、前記伝動部材101を前記使用者の胸部等の周りに一定の張力で保持し、その後に、前記使用者が別途装着した携帯型音楽再生装置WMなどからの音響信号S等の振動提示用の信号を上記装置100に入力する。
そうすると、上記携帯型音楽再生装置WMなどから入力された音響信号S等の振動提示用の信号は、本装置100の制御装置により上記保持体(110,120)に備えられた電動モータ等の駆動力に変換して伝達され、上記電動モータにより、上記使用者の胸部等の周りに巻き廻された伝動部材101の巻き取りと巻き戻しとが行われ、それが、上記使用者の胸部等の周りの張力の変動として、上記使用者に伝達され、上記使用者は上記張力の変動を音響振動等の変動として感得することが可能となっている。
そのため、上記使用者は、上記携帯型音楽再生装置WMなどからヘッドホンHP等を通して聴覚により音楽等を聴取できると共に、上記振動提示装置100の伝動部材101を通じて、音響振動等の振動として、上記音楽等を体感することが可能である。
そして、上記のような張力変動による振動の提示は、例えば、図2及び図3、並びに、次に記載するような原理に基づいて行われる。
ここで、上記図2は、本発明の振動提示装置による伝動部材の張力とその変調の時間変化を示す図であり、上記図3は、本発明による振動提示の原理の概略を模式的に図示したものであって、図3(A)は伝動部材101を振動提示対象Oの周囲を巻き廻さずに当接した場合を示す上面図、図3(B)は伝動部材101を振動提示対象Oの周囲に巻き廻した上で、第1の保持体と第2の保持体とを連結した場合を示す上面図、図3(C)は伝動部材101を振動提示対象Oの周囲に完全に1回巻き廻した上で、第1の保持体と第2の保持体とを連結した場合を示す上面図である。(なお、後述するように、本発明を単一の保持体から構成する実施形態を採用した場合には、上記図3(B)、(C)において上記2つの保持体を連結した構成に相当する。)
本装置100の構成例では、上述したように、上記伝動部材101を上記2つの保持体(110,120)の間で巻き取り乃至巻き戻しを行うことで牽引し、その牽引の強度を調整することにより上記伝動部材101にかかる張力を変動させることが可能である。
すなわち、本発明の振動提示装置100によれば、上記図2で示したように、上記伝動部材101を上記保持体(110,120)の間で、一定の張力(保持張力)Tcで牽引しつつ、音響信号S等による変動を重畳して、上記張力Tcを変調させ、その結果として上記音響信号S等が重畳された変動する張力Tsとして、上記振動提示対象Oに伝達することが可能である。(なお、ここで、上記図2のうち、縦軸は張力(T)、横軸は時間(t)を示している。)
これを更に具体的に説明すると、上記伝動部材101を図3(A)に示すように、使用者等の振動提示対象Oの周囲に別途補助部材AM等を介して、振動提示対象Oの周囲を巻き廻さずに振動提示対象Oに当接したり、或いは、図3(B)に示すように、伝動部材101を振動提示対象Oの周囲に巻き廻した上で第1の保持体と第2の保持体とを連結したり、図3(C)に示すように、伝動部材101を振動提示対象Oの周囲に完全に1回巻き廻した上で第1の保持体と第2の保持体とを連結した場合などでは、上記伝動部材101を牽引して保持張力Tcを加えると、上記振動提示対象Oへは、上記振動提示対象Oの周縁から内側方向へ向かう力として伝達される。
そして、上記保持張力Tcを外部から入力される音響信号S等に基づいて変動させると、上記張力の変動Tsが、上記振動提示対象Oに対して、上記振動提示対象Oの外側面から内側方向へ向かう力の変動として伝達される。
そうすると、上記内側方向へ向かう力の変動に対応して、上記振動提示対象Oの周縁で、上記図3の(A)乃至(C)の各図において鎖線で示した矢印のように、上記周縁を内側方向へ向かわせる動きと外側方向へ向かわせる動きとが生ずる。これは、上記振動提示対象Oが上記内側方向への力に抗する効力を有しているためである。
そして、上記振動対象Oの廻り、すなわち、上記伝動部材101が当接乃至巻き廻された領域において、上記内外方向へ向かわせる動きが生ずる結果として、上記振動提示対象Oに振動が生ずることになり、上記振動により、振動提示対象Oへの振動提示が果たされ、本振動提示装置100の機能が発揮されることになる。
以上が本振動提示装置の振動提示の原理であるが、本発明では、上記のような振動発生の原理に基づくために、振動提示対象Oは、上記伝動部材101による当接乃至巻回しに対し、上記のように上記内側方向への力に対して抗力を有することにより、上記伝動部材101に対して張力を生じさせるものであることが必要である。
そのため、上記振動提示対象Oが人である使用者の場合には、体幹が抗力を有するために、上記使用者の胸部廻りに、上記伝動部材101を当接乃至巻き廻すことにより、上記使用者の胸郭が上記伝動部材101の張力変動に呼応して、上記胸郭に上記胸郭を内側方向へ向かわせる動きと外側方向へ向かわせる動きが生じ、これにより、使用者に対して音響振動等を提示することが可能となる。
また、本発明では、上記のような振動発生の原理に基づくために、上記伝動部材101は、上記振動提示対象Oを取り囲む領域が多いほど効果的な振動提示が可能であり、上記振動提示対象Oを上記伝動部材101により囲繞する構成を採用することが、より一層効果的である。
そのため、上記図3(A)に示したように、上記振動提示対象Oの周囲を巻き廻さずに、上記振動提示対象の一部に当接した場合であっても振動の提示は可能ではあるが、上記図3(B)に示したように、上記伝動部材101を振動提示対象Oの周囲に閉曲線を構成するように巻き廻した上で、第1の保持体と第2の保持体とを連結して、上記保持体を振動提示対象Oの表面側に配置した方が効果的であり、更に、上記図3(C)に示したように、上記伝動部材101を振動提示対象Oの周囲に完全に1回巻き廻した上で第1の保持体と第2の保持体とを連結して、上記保持体を振動提示対象Oの表面側に配置した方が更に効果的である。
なお、本装置では、上記のように伝動部材101に保持張力Tcと変動張力Tsとを生じさせれば振動の提示が可能である。そのため、上記のように2つの保持体を相互に連結させる必要は必ずしも存在しないが、上記のように連結させることで、携帯性を向上させ取り扱いの容易性を図ることが可能である。また、本発明では、上記のように2つの保持体を用いず、後述するように、単一の保持体を使用する構成を採用することも可能であり、その場合には、上記伝動部材を中央部分などから分離と接続を可能として構成し、更に一層、携帯性と取扱いの容易性等を向上させることも可能である。また、上記保持体は、本装置を使用する際には、上記伝動部材と共に、振動提示対象の側部に当接したり押し付けたりする構成とした方が効果的である。しかし、上記振動提示対象への使用態様によっては、必ずしも上記保持体を振動提示対象の側部に当接したり押し付けたりしなくても、効果的な振動提示が可能である。
次に、本発明の実施形態である振動提示装置100の、更に具体的な構成例について、図4及び図5を参照して説明する。
ここで、上記図4は、本発明に係る実施形態である振動提示装置100の具体的な構成例を図示したものであり、図4(A)は一部に透視図を含む斜視図、図4(B)はモータ部分の構成例を示す斜視図、図4(C)、(D)はモータとボビンと伝動部材等との関係を示す側面図である。
本発明の上記振動提示装置100は、上記図4に示したように、基本的には、線状の形状等からなる伝動部材101と、前記伝動部材101の一方の端部が接続される第1の保持体110と、前記伝動部材101の他の一方の端部が接続される第2の保持体120とを主要な構成要素として構成されている。
そして、上記第1の保持体110の外装には、電源スイッチSW及びその動作ランプLEDと、保持張力Tcの調整ダイアルVc、及び、上記第2の保持体に設けられたものと嵌合可能に構成されたコネクタ端子Ct及び連結部材Cbとが設けられており、また、上記第2の保持体120の外装には、上記携帯音楽再生装置WM等からの音響情報等の入力コネクタInと出力コネクタOutと、上記第1の保持体に設けられたものと嵌合可能に構成されたコネクタ端子Ct`及び連結部材Cb`(図示しない)とが設けられている。
なお、ここで、上記電源スイッチSWは、本装置の電源のオンオフを行うものであり、音響信号S等の入出力コネクタ(In、Out)は、別途設けた携帯音楽再生装置WM等からの音響情報の入出力を行うものであり、コネクタ端子(Ct、Ct`)は上記2つの保持体(110.120)間で制御装置による制御信号等の入出力を行うものである。
上記構成要素のうち、伝動部材101は、本実施形態では線状の形状からなる部材である糸により構成されている。
そして、上記糸は、上述したように張力変動を振動提示対象Oに効果的に伝達する必要があることから、上記モータによる牽引が上記糸の変形に費やされることの無いように、例えば、高分子量ポリエチレン等からなるワイヤのように伸縮率が少ないものが望ましい。
また、本発明では、上記伝動部材101は、上述したように張力変動を振動提示対象Oに効果的に伝達できれば良いため、上記線状の部材に限らずに、帯状や網状の部材を用いても良く、また、例えば、上記線状の部材と帯状の部材等とを上記図4(C)や図4(D)に示したように、上記線状及び帯状又は網状の部材等を結合し、主として後述するボビン123に巻き廻わされる部分を線状部材101で構成し、主として振動提示対象Oに巻回し等を行う部分を帯状の部材101B又は網状の部材101N等で構成する事も可能である。なお、上記のように、帯状の部材101Bや網状の部材101Nを伝動部材として使用した場合には、上記線状の部材よりも、上記振動提示対象Oへの振動の伝達領域が拡大されるという効果を有する。
次に、上記構成要素のうち、上記第1の保持体110と第2の保持体120とは、上記伝動部材101の両端部をそれぞれ保持し、上記伝動部材101を上記両端部側から一定の張力Tcで牽引しつつ、上記張力Tcを音響信号S等により変調させて、変動張力Tsを生じさせる基本機能を有するものである。
そのため、上記第1の保持体110には、第1のボビン113(図示しない)及び第1のボビンカバー113c並びに第1の電動モータ115(図示しない)が設けられており、上記第2の保持体120には、第2のボビン123及び第2のボビンカバー123c並びに第2の電動モータ125が設けられている。そして、更に、上記第1のボビン113と第2のボビン123とには、上記伝動部材101の両端がそれぞれ接続されており、上記2つの電動モータ(115,125)の回転により、上記ボビンを構成する軸の廻りに上記伝動部材の巻き取りと巻き戻しとが可能なように構成されている。
ここで、上記保持体(110,120)におけるモータ部分とボビン部分の基本構造は、第1の保持体と第2の保持体とで同様であるため、上記ボビン(113,123)及びボビンカバー(113c,123c)並びに電動モータ(115、125)の基本的な構造を上記第2の保持体120を用いて説明する。
上記第2の保持体120は、上記図4(A)に一部透視図で示したように、上記第2の保持体120の片側寄りに、上記ボビン123と電動モータ125とを収納しており、上記ボビン123は更にボビンカバー123cにより外側から覆われている。
上記のうち、ボビン123は、図4(A)乃至図4(C)に示したように、平行に設けられた2枚の円板と、それら上記2枚の円板を上記円板の中心で接続する軸とからなっており、上記軸には後述する電動モータ125の回転軸が上記回転軸の回転に併せて回転可能に形成されている。
そして、上記軸には、上記伝動部材101の一端が接続されており、上記電動モータ125の回転乃至回動により上記軸が回転乃至回動した場合には、上記軸の周りに上記伝動部材101が巻き取り乃至巻き戻し可能に形成されている。
また、上記ボビンカバー123cは、上記図4(A)乃至図4(B)に示すように、全体的には底面が存在しない円筒形状に形成されており、上記円筒形状の上面と側面とから上記ボビン123を覆うことができるように構成されている。そして、上記円筒形状の側面には、上記伝動部材101を挿通させるための孔部123chが設けられている。
そして、上記ボビンカバー123cは、上記ボビン123を外側から覆うと共に、上記円筒形状の側面下部で、上記保持体120に設けられた円形の溝127に回動可能に取り付けられており、上記ボビンカバー123cの側面に設けられた孔部123chを挿通する伝動部材101が、上記ボビン123へ円滑に巻き取り巻き戻しが円滑に可能となるように誘導する機能を有している。
また、上記のうち電動モータ125は、上記電動モータを回転乃至回動させることにより上記ボビン123の軸を回転乃至回動させ、これを通じて、上記伝動部材101を上記ボビン123の軸の周りに巻き取り乃至巻き戻しを行い、上記伝動部材101に一定の張力Tcを加えると同時に、上記張力を音響信号S等に基づいて変動させて、変動張力Tsを発生させる機能を有している。
そのため、上記電動モータ125は、上記音響信号S等の変動に応じた変動張力Tsを迅速に発生させることができるように、例えば、コアレスモータのような応答速度が速いものが用いられる。
また、本装置100では、上記電動モータ125による上記伝動部材101の牽引により、初期張力(保持張力)Tc等を一定範囲の大きさで発生させて、これを保持する構成となっている。
そのため、本実施形態では、後述するように、上記電動モータ125に、予め保持張力Tcとして生じさせたい牽引力を生じさせる電流を設定して投入しておき、それに対して、音響信号S等を重畳させる構成を採用している。
なお、上記電動モータ及びボビンの基本的な構造については、上述したように上記保持体で共通であるため、上述したような、第2の保持体120における電動モータ125とボビン123の構造は、第1の保持体110における電動モータ115とボビン113とについても基本的に同様である。
また、上記電動モータとボビンとは、本発明の駆動機構の構成例として例示したものである。そのため、本発明の駆動機構は上記のような構成に限られず、上記のように伝動部材を牽引等することに限定されずに、上記伝動部材に所定の保持張力Tcを発生させ、これに変調を加えた変動張力Tsを発生させることが可能なものであればどのような構成を採用しても構わない。したがって、例えば、後述するようなモータとゼンマイとを併用する構成や、モータ、ゼンマイ、ボイスコイル、スピーカ、バネ、コイルばね、圧電材料(例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やポリ乳酸積層フィルム等)、導電性高分子アクチュエータ等の駆動部品又はこれらの組み合わせ等と、ボビン、プーリ、ギヤ、ウォームギヤ等の動力伝達部品又はこれらの組み合わせ等とから、上記駆動機構を構成することも可能である。
次に図4(A)に戻って、上記第1の保持体110と第2の保持体120の構成について説明を続けると、上記図4(A)に示した本発明の実施形態100では、上記電動モータとボビン等の駆動機構に加えて、図示しない制御装置が設けられ、上記制御装置と電動モータ等の駆動機構に電力を供給する電源(電池)が収納されている。
このうち、上記制御装置は、上記電動モータ(115,125)の駆動を制御するものである。そのため、上記制御装置は、上記保持張力Tcを上記電動モータ等の駆動機構の制御により上記伝動部材101を牽引することにより生じさせ、外部入力端子Inから入力した音響信号S等に応じて、上記保持張力Tcに変動を加えて変動張力Tsを生じさせる制御等を行う機能を有している。
ただし、上記制御装置は上記の構成に限らず、上記の機能を有していれば、別途異なる構成を採用することも可能である。
そのため、例えば、上記制御装置の代わりに音響信号S等をそのまま増幅するアンプを用いた、図5で示すような構成を採用することも可能である。ここで上記図5は、本発明の実施形態の制御系の構成例を示す構成図である。
上記図5で例示した構成例は、振動提示対象を使用者として、上記使用者の胸部周りに上記伝動部材としての糸を完全に1回巻き廻した上で、第1の保持体110と第2の保持体120とを上記使用者の前側で連結した構成を有している。
そして、ここでは、2つの電動モータ(115、125)は、上記2つの保持体(110,120)の中でそれぞれ、電池Btに接続されると共に、上記2つの保持体(110,120)に設けられたコネクタ(Ct−Ct`)が接続されることにより構成されるアンプAmpに接続されている。
そして、上記の構成例では、上記電動モータは、上記電池Btからは一定の直流電流を受け取ることで保持張力Tcを発生させており、上記アンプAmpからは上記音響信号等に対応する変動した電流を入力することで、変動する張力Tsを生じさせ、上記伝動部材101に振動を生じさせている。
したがって、上記のような構成によっても、本発明による振動の提示が可能である。
なお、本発明では、上記の構成と異なり、上記の電動モータ等の駆動機構を1つの保持体に複数設けることも可能であり、その場合には、図6や図7に例示したように、1つの駆動機構により上記伝動部材に上記所定の保持張力Tcを発生させ、他の駆動機構により上記変動張力Tsを生じさせる構成を採用することも可能である。
例えば、上記図6の例は、駆動機構としてゼンマイと電動モータとボビンとを設ける構成を採用し、上記ゼンマイにより上記所定の保持張力Tcを発生させ、上記電動モータにより上記変動張力Tsを生じさせる構成としたものである。
すなわち、ここで上記図6は、駆動機構としてゼンマイと電動モータとボビンとを設ける構成を採用した、構成例6000を図示したものであり、図6(A)は、その上面図を示し、図6(B)はその側面図を示している。そして、上記構成例6000では、上記電動モータ605の軸Msにはボビン603とゼンマイSpが同軸に接続されており、上記ボビン603には、伝動部材601が、上記軸Msの回動に応じて巻き取りと巻き戻しとが可能に形成され、上記ゼンマイは固定部材Fmにより上記保持体に固定されている。
このように構成された構成例6000では、予め想定される振動提示対象の巻き廻し寸法などを考慮して、上記伝動部材601の長さを決定しておき、それに応じた巻き取り及び巻き戻しが可能なゼンマイSpを設けてこれを上記電動モータ605の軸Msに直接取付けることで、上記軸Msを回動させて、上記保持張力Tcを発生させることが可能であり、上記変動張力Tsについては、上記電動モータ605により発生させることが可能である。したがって、上記構成例6000のような構成を採用した場合には、例えば、上記図5に関する構成例で記載した、電池Btから直流電流を印加して保持張力Tcを発生させるような構成を採用する必要が無いため、省電力化が図れ、電池Btの寿命を伸ばし、上記電動モータの発熱等を抑制することが可能である。
また、上記図7の例は、駆動機構としてゼンマイとボビンとボイスコイル(又は他のトランスデューサ若しくはスピーカ等)とを設ける構成を採用し、上記ゼンマイにより上記所定の保持張力Tcを発生させ、上記ボイスコイル(又は他のトランスデューサ若しくはスピーカ等)により上記変動張力Tsを生じさせる構成としたものである。
すなわち、ここで上記図7の例は、駆動機構としてゼンマイとボビンとボイスコイル(又は他のトランスデューサ若しくはスピーカ等)とを設ける構成を採用した、構成例7000を図示したものであり、図7は、その概略の側面図を示している。なお、本構成例の場合も上記ゼンマイやボビンなどの基本構成は上述した構成例6000の場合と同様である。
上記構成例7000の駆動機構は、上記の各構成要素が上記図7の主として左側を占める保持張力部と、上記図7の主として右側を占める変動張力部とにまとめて構成されている。そして、このうち、上記保持張力部は、ゼンマイSpとボビン703とこれらの筐体709とから構成されており、上記ゼンマイSpと上記ボビン703とは、上記ボビン703の中心軸上に配設される軸Psに同軸に接続されており、上記ボビン703には、伝動部材701が、上記軸Psの回動に応じて巻き取りと巻き戻しとが可能に形成され、更に、上記ゼンマイSpとボビン703とは保持張力部の筐体709に保持されており、上記筐体709は、後述する振動体Obと支持体Supとを介して、上記伝動部材701の接線方向(図7では左右方向)に振動可能に保持体に保持されている。また、上記変動張力部は、ボイスコイルVC(又は他のトランスデューサ若しくはスピーカ等)により構成されており、上記ボイスコイル等は例えば、保持体に固定された磁石MGと、上記保持張力部から延伸されて構成されコイルが巻かれた振動体Obと、上記コイルが巻かれた振動体Obを支持するための柔らかい支持体Supとから形成され、上記ボイスコイルVC等には音響信号等が入力されるようになっている。
そのため、このように構成された構成例7000では、上記保持張力部のゼンマイSpにより、上記ボビン703に上記伝動部材701を巻き取り乃至巻き戻しを行うことで、上記伝動部材701に保持張力を発生させることが可能であり、上記変動張力部により、上記ボイスコイルVC等に入力された音響信号等に応じて、上記保持張力部のボビン703とゼンマイSp全体を上記コイルが巻かれた振動体Obを上記図7の左右方向に相当する上記伝動部材701の接線方向に振動させることによって、上記伝動部材701に変動張力を発生させることが可能となっている。
なお、上記に例示したように、1つの駆動機構により上記伝動部材に上記所定の保持張力Tcを発生させ、他の駆動機構により上記変動張力Tsを生じさせる構成を採用する場合には、上記保持張力Tcの発生を担う駆動機構には、必ずしも音響信号S等の入力は不要である。
図4に示した構成例に戻って説明を続けると、上記図4に示すような構成を有する本発明の振動提示装置100は、次のように使用することにより、振動提示対象に振動提示を行うことが可能である。
すなわち、本発明では、例えば、図8でフローチャートを示したように、振動提示対象Oが人である使用者の場合には、最初に、上記使用者の着衣の上から、上記使用者の胸部を取り囲むように上記伝動部材101を少なくとも1周して巻き廻す(ステップS1)。なお、この際、上記伝動部材101が相互に重なり合うような場合であっても、上記伝動部材101にすべり性を有する素材を採用していれば、張力の変動の伝達自体に大きな影響は生じない。
そして、その後、上記伝動部材101の末端に形成された2つの保持体(110,120)を連結させ(ステップS2)、上記連結後に上記振動提示装置100を駆動させて、上記胸部を一定の保持張力Tcで保持する(ステップS3)。
そして、続いて、上記振動提示装置100に音響信号S等を入力する(ステップS4)と、上記制御装置を介して、前記第1のモータ115と前記第2のモータ125とに、上記音響信号S等に基づいた駆動信号が入力され、それに応じて、前記第1の電動モータ115と前記第2のモータ125とは連動して駆動することにより、前記伝動部材101の両端について前記第1のボビン113と前記第2のボビン123とにより巻き取り及び巻き戻しが行われ(ステップS5)、前記所定の保持張力Tcを前記駆動信号に基づいた変動張力Tsとすること(ステップS6)で、前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動が伝達される。
なお、上述の例では、前記使用者の胸部を取り囲むように上記伝動部材101を少なくとも1周させて巻き廻してから上記2つの保持体を連結し、その後本装置の電源を入れてから駆動させているが、それに限らず、本装置100の電源を入れて駆動させてから上記巻き廻しを行っても構わない。
また、上記のように、使用者の周囲に巻き廻す部位は、胸部に限らず、胴部乃至腹部又は腰部の例えばベルト等を締める位置や、左(又は右)肩から右(又は左)腰にかけての斜め方向に至る部位、若しくはこれらの複数であっても良く、上記複数の巻き廻しを行う場合には複数の上記振動提示装置を用いても良い。ただし、胃部周辺に巻き廻した場合には、不快感を生ずる場合が有るため、胃部周辺は避けることが望ましい。
以上のように、本発明による振動提示装置によれば、糸等の伝動部材とモータ等の駆動機構とを用いて振動提示対象に振動を提示することが可能である。そのため、従来の電気―機械振動変換器よりも軽量且つコンパクトに振動の提示が可能であり、更に、上記糸等の伝動部材を使用することにより、広範囲の領域への振動の伝搬が可能である。
また、更に、本振動提示装置では、上記糸等の伝動部材の張力により使用者等の振動提示対象に振動を伝達する方法を採用することが可能のため、軽量且つコンパクトな装着型振動提示装置を提供することが可能であり、上記使用者の胸部等の周りに上記糸等の伝動部材を巻きつけた場合には、上記使用者の胸部等の周りの広範囲の領域に振動を伝達し、上記胸部等の周りの領域を介して、ホールなどでの音楽聴取等と同様の感覚を使用者に提示することが可能である。
なお、本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で他の形態を採ることも可能である。
そのため、上述の実施形態では、変動張力Tsは、音響信号Sに基づいて生成された例を主に記載しているが、振動提示用の信号に基づくものであれば、使用される信号は、必ずしも音響信号Sに限られるものではない。したがって、例えば、ゲームなどのプレーヤーに振動提示を行う場合には、ゲームの効果音や音楽などとは別に、振動提示用の信号として、触覚提示用の信号を用い、当該触覚提示用の信号に基づいて独立に生成された変動張力Tsであっても構わない。
また、例えば、上記のように、2つの保持体の双方に電動モータとボビンとを用いずに、一方の保持体のみに上記電動モータとボビンとを用いる構成を採用することも可能である。こうした構成によっても、上記伝動部材に張力を加えてこれを変動させることは可能だからである。
また、上記実施形態では、上記保持体が2つから構成されるものについて説明したが、本発明では、例えば、図9に示したように、上記伝動部材を分離可能にして、分離前の伝動部材の両端を、単一の保持体によって保持するように形成したり、上記伝動部材の側部を、振動提示対象の周囲の一部に当接させ、又は、巻きつけた上で、上記単一の保持部材に設けた駆動機構により、上記伝動部材に保持張力Tcと変動張力Tsを発生させて、振動提示対象に振動を伝達する構成を採用したりすることも可能である。
すなわち、上記図9は、上記の構成を有する実施形態である振動提示装置9000を図示したものであり、上記図9(A)はその斜視図、図9(B)は上記振動提示装置9000の駆動機構を構成する2つのボビンカバーを外すと共に、上記伝動部材の接続部の接続を外した状態を示す側面図、図9(C)は、上記伝動部材が、上記保持体に設けられた駆動機構を構成する電動モータの回転軸に接続される2つのボビンへ接続される状態の概念を示す上面図である。
上記振動提示装置9000では、上記単一の保持体900には、図9(A)及び図9(B)に示すように、駆動機構として、2つのボビン903A及び903Bと、電動モータ905とが設けられており、上記2つのボビン(903A、903B)は上記電動モータ905の回転軸Mcに同軸に、上下に並べて接続されている。
そして、上記伝動部材101の両端は、図9(C)の上側の図面と下側の図面とにそれぞれ示すように、上記2つのボビン(903A、903B)にそれぞれ異なる方向(すなわち、上記保持体900の両側)から、それぞれのボビンカバー(903Ac、903Bc)の孔部(903Ach(図示しない)、903Bch)を通って接続され、上記電動モータ905の回動方向(例えば、上記図9(C)中の点線で表示した曲線による矢印の方向)に合わせて、上記伝動部材101の両端が上記2つのボビンに巻き取り(例えば、上記同様に点線で表示した直線による矢印方向への巻き取り)又は巻き戻し可能に接続されている。
また、上記振動提示装置9000では、更に上記伝動部材101は、これを2つの伝動部材(101α、101β)に分割できるように、略中央の位置(上記伝動部材101の両端から略等距離の位置)に接続部を設けており、上記接続部を構成する接続具として、上記伝動部材の一方101αに設けたフック部材αfと、上記伝動部材の他の一方101βに設けた上記フック部材αfと係合可能な輪状部材βrを設けている。そのため、上記伝動部材101αと101βとは、上記接続部の上記接続具(αf、βr)により、分離と接続が可能に構成されている。
そのため、上記のような構成を有する振動提示装置9000を、例えば、振動提示対象である使用者に用いる場合には、基本的な使用方法は振動提示装置100の場合と同様であるが、上記伝動部材(101α、101β)を、適宜、分離と接続とを行うことで、使用者の着衣の上から、上記使用者の体の一部(胸や胴乃至腰部(ベルトなどを締める位置)等)を取り囲むように少なくとも一周させて巻き廻し、上記巻き廻し後に、上記振動提示装置9000を駆動することにより、上記使用者に上記音響信号等に基づく振動を体感させることが可能である。そして、上記のような構成を採用した場合には、単一の電動モータと2つのボビンとを用いることによる効率化と軽量化とを図ることも可能である。
また、上記と異なる構成例として、2つの保持体から構成される本発明の振動提示装置を、例えば、図10に示した実施形態である振動提示装置1000のように、既存の椅子に適用することも可能である。
上記図10に記載した例は、本発明の振動提示装置1000を、伝動部材101の両端に第1の保持体1010と第2の保持体1020とからなるものとし、上記保持体(1010,1020)は上記椅子に脱着可能に構成したものである。
そのため、このような構成にすると、本装置を携帯可能に構成した場合であっても、椅子に座る際には、上記のような既存の椅子に上記保持体(1010,1020)を取付けて振動提示を行うことが可能である。したがって、リラクゼーションの局面や体感音響療法を行う際など、必ずしも体を動かす必要のない振動提示等の際にも、本発明を使用することにより、極めて容易に振動を提示することが可能である。
なお、椅子に本発明による振動提示装置を設ける場合には、上記のように、伝動部材101の両端に第1の保持体1010と第2の保持体1020とを備えるものを、上記保持体(1010,1020)を上記椅子に脱着可能に構成するものに限られず、他の構成を採用することも可能である。
そのため、例えば、上記伝動部材101を上記椅子の表面に配置して、張力変動を可能に構成していれば、保持体の数や、駆動機構の構成に拘らず振動提示対象に振動提示が可能である。
そして、上記伝動部材や保持体、制御装置等は、上記椅子に脱着可能に構成せずに、予め作り付けておくことも可能であり、その場合には、例えば、劇場のシートなどにも用いる事が可能である。
したがって、本発明によれば、上記に例示したような、伝動部材と保持体に設けた駆動機構との組み合わせにより、上記伝動部材に所定の張力(保持張力と変動張力)を生じさせ、極めて効率よく、振動提示対象への振動提示が可能である。
また、本発明では、伝動部材自体が伸縮することにより、保持張力Tcと変動張力Tsの一方乃至双方を生じさせ、それによって振動提示を行う構成とすることも可能である。
そのため、例えば、図11に本発明の実施形態である振動提示装置1100を示したように、それ自体で伸縮することにより振動提示が可能な伝動部材をベルト状に成型し、これを用いて振動提示を行うことも可能である。ここで、図11の(A)は、そのような伝動部材1101をベルト状に形成した場合の本振動提示装置1100の構成の概略を示す平面図、(B)は(A)に記載した伝動部材1101によるベルトを、ベルトアジャスタ1110を介して端部側を接続し一巻することで閉曲線状に構成した例を示す斜視図、(C)は(A)・(B)の場合と異なり、ベルト1270の母材に伝動部材1201を断続的に埋め込んでこれを相互に電気的に接続した例を示す平面図である。
本振動提示装置1100の例は、図11に示すように、全体的には伝動部材1101と伝動部材1101に設けられたベルトアジャスタ1110と、制御装置1130とから構成されている。
そして、ここで用いられる伝動部材1101は、例えば、ピエゾ効果を用いる事により、伸縮可能な強誘電性のポリマーなどの圧電素材(例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)やポリ乳酸積層フィルム等)や導電性高分子アクチュエータなどである。こうした素材は、所定の電流を所定のタイミングで印加すること等により、その素材自体を伸縮させることが可能であるため、アクチュエータなどとして使用することが可能に構成されている。そこで、本振動提示装置1100では、制御装置1130により上記所定の電流等をこうした素材による伝動部材1101に印加して、伝動部材1101の伸縮を行い、振動提示対象に変動張力Tsを加えて振動提示を行うように構成されている。
また、上記ベルトアジャスタ1110は、上記のようにベルト状に形成された伝動部材1101を振動提示対象に巻き廻して、保持するために用いられるものであり、一般的に用いられるベルトのバックルなどを用いる事も可能である。そのため、本振動提示装置1100においては、振動提示対象が使用者である場合には、上記使用者がその胸部等に伝動部材1101を巻き廻してベルトアジャスタ1110により保持することで、保持張力Tcを生じさせることが可能である。したがって、上記伝動部材1101については、音響情報等に基づいた変動張力Tsのみを発生させれば、上記使用者に対して振動提示が可能なことになる。
また、制御装置1130は、伝動部材1101に上記所定の電流等を印加することにより伝動部材1101を伸縮させるための制御を行う装置である。そのため、制御装置1130は伝動部材1101に電気的に接続されている他、内部には電池などの電源が内蔵されている。また、制御装置1130の外装には、上述した本発明による振動提示装置100について記載した保持体110に設けられたと同様に、電源SWや調整ダイアルなどが設けられている他、図1に示したような携帯型音楽再生装置WMなどからの音響信号S等が入出力されるようになっている。
そして、上記のように構成される振動提示装置1100の場合には、本発明による振動提示は、上述した振動提示装置100や9000と同様に、例えば、図12に示したフローチャートに沿って、次のように行われる。
すなわち、本発明による実施形態である振動提示装置1100の使用方法は、基本的には、図8に示したような振動提示装置100の使用方法のフローチャートと同様である。しかし、本振動提示装置1100の場合には伝動部材1101自体が伸縮機能を有しているために、上述した振動提示装置100のような保持体を有さない点と、ベルト状に形成された伝動部材1101をベルトアジャスタ1110により振動提示対象の周りに巻き廻せば別途保持張力Tcを加える必要が無い点、で異なっている。
そのため、本実施形態による振動提示装置1100を使用する場合には、図12にフローチャートを示したように、振動提示対象Oが人である使用者の場合には、最初に、上記使用者の着衣の上から、上記使用者の胸部等を取り囲むように、伝動部材1101を少なくとも1周して巻き廻す(ステップS10)。
そして、この際、上記巻き廻した後には、伝動部材1101に備えたベルトアジャスタ1110を介して上記使用者の胸部等に保持する(ステップS20)ことが可能である。そのため、上述した実施形態に係る振動提示装置100のように、別途に保持張力Tcを印加する必要はない。
そして、続いて、振動提示装置1100の制御装置1130に音響信号S等を入力する(ステップS30)。そうすると、制御装置1130を介して、伝動部材1101に、音響信号S等に基づいた駆動信号が入力され、それに応じて、伝動部材1101がそれ自体で伸縮することにより、前記駆動信号に基づいた変動張力Tsが発生し(ステップS40)、それによって、伝動部材1101を介して前記振動提示対象に振動が伝達される。
そのため、以上のような、伝動部材自体が伸縮機能を有する素材を用いる事によっても本発明の実施が可能である。なお、上記振動提示装置1100の場合には伝動部材1101自体をベルト状に形成しているが、伝動部材自体が伸縮機能を有する素材を用いた場合の構成はこれに限られない。したがって、例えば、図11(B)に示す本発明の実施形態である振動提示装置1200のように、ベルトの母材1270を別途形成して、そこにベルトアジャスタ1210を設けると共に、ベルトの母材1270の中に、伝動部材自体として自己伸縮機能を有する素材1201を断続的に埋め込んで制御装置1230と電気的に接続する構成としても良い。
そして、このような構成にした場合には、上記ベルトの母材1270に伝動部材1201自体の伸縮に応答して同様な伸縮を行なえる素材を用いる事により、ベルトの母材1270を介して伝動部材1201の伸縮を振動提示対象に伝動し、前記振動提示対象に振動を伝達することが可能である。
また、本発明では、例えば、図13に更に異なる実施形態である振動提示装置1300を示したように、伝動部材1301の両端から内側に、伝動部材1301の引き込み機構1305を有する構成とし、上記引き込み機構1305は、上述したモータ等の駆動機構に代え、若しくは駆動機構と共に、伝動部材1301を上記引き込み機構1305の内部に引き込むことにより、伝動部材1301に所定の保持張力を発生させる構成とすることも可能である。なお、ここで図13は、本発明の実施形態である振動提示装置1300を図示したものであり、(A)は、引き込み機構1305に伝動部材1301を引き込んだ場合の構成の概略を示す平面図、(B)は(A)に記載した構成例において引き込み機構1305から伝動部材1301を引き出した上で2つの保持体(1310、1320)を結合した場合の状態を示す斜視図である。
上記図13に示す振動提示装置1300は、外観上は、上述した本発明の振動提示装置100に示したような第1の保持体1310と第1のボビンカバー1310c、第2の保持体1320と第2のボビンカバー、及び第2の保持体に設けられた電源SW等から構成されているが、伝動部材1301の両端から内側に引き込み機構1305が設けられている点で異なっている。
そして、上記引き込み機構1305は、引き込み機構1305の両端から伝導部材1301を内部に引き込んで、その内部に伝動部材1301を収納できるような機構が設けられており、その機構は、例えば、一般的に用いられるコードリールやリトラクタブルケーブルアダプタなどに用いられるゼンマイなどを利用した機構(例えば、特表2002−536943号公報に開示されているコード・リトラクション・アセンブリ)を用いる事が可能である。
そのため、上記引き込み機構1305を設けた場合には、引き込み機構1305により、伝動部材1301を所定の保持張力Tcで保持することが可能であるため、上述した振動提示装置100に示したような第1の保持体1310と、第2の保持体1320とを用いる場合であっても、上記引き込み機構1305を設けることにより、第1の保持体1310等に設けられたモータ等の駆動機構に代え、若しくは駆動機構と共に、伝動部材1301を上記引き込み機構1305の内部に引き込むことにより、伝動部材1301に所定の保持張力Tcを発生させる構成とすることも可能である。
したがって、その場合には、上記第1の保持体1310に設けられた駆動機構は専ら伝動部材1301に変動張力Tsを生じさせるために用いられることになり、これにより振動提示対象に振動提示を行うことが可能となっている。
なお、上記振動提示装置1300の例では、2つの保持体(1310,1320)を使用する例を示したが、これに限らず、上述した振動提示装置9000のように保持体が1つのものに用いる事なども可能であり、その場合には、上記実施形態9000の駆動機構に代え、若しくはこれと共に、伝動部材に保持張力Tcを生じさせることが可能である。
また、上記引き込み機構1305を使用する場合には、上述のように、伝動部材1301を所定の保持張力Tcで保持することが可能である。そのため、例えば、保持体の構成要素として記載した図13(A)・(B)の1313C、1323Cの部分について、図7に記載したような駆動機構7000を用いる場合には、図7に記載したゼンマイSpの部分とボビン703及びボビンの回転軸Psとを削除し、伝動部材1301を筐体709に直接接続して、ボイスコイルVCからの変動張力Tsによる振動提示を行うような構成とすることも可能である。
100 1000 1100 1300 9000 振動提示装置
101 101α 101β 701 1101 1301 伝動部材
101B 帯状の伝動部材
101N 網状の伝動部材
110 1010 第1の保持体
113 第1のボビン
113c 1313c 第1のボビンカバー
113ch 第1のボビンカバーの孔部
115 第1のモータ
120 1020 第2の保持体
123 第2のボビン
123c 1323c 第2のボビンカバー
123ch 第2のボビンカバーの孔部
125 第2のモータ
703 903A 903B ボビン
709 (保持張力部の)筐体
900 保持体
903Ac 903Bc ボビンカバー
903Bch ボビンカバーの孔部
905 モータ
1110 ベルトアジャスタ
1130 1230 制御装置
1305 引き込み機構

S 音響信号
Tc 保持張力
Ts 変動張力
AM 補助部材
O 振動提示対象(使用者等)
WM 携帯型音楽再生装置
Vc 変動張力調整ダイアル
Cb 連結部材
Ct Ct` コネクタ
Amp アンプ
Bt 電池
Ms モータ軸
Sp ゼンマイ
Fm 固定部材
Ps 軸
VC ボイスコイル
Ob 振動体
Sup 支持体
MG 磁石

Claims (32)

  1. 伝動部材と制御装置とからなる振動提示装置であって、
    前記伝動部材は、側部を振動提示対象の周囲の一部に当接させ、又は、その周囲に巻き廻し、
    前記伝動部材は、前記伝動部材の一方の端部が接続される第1の保持体と、前記伝動部材の他の一方の端部が接続される第2の保持体とを有し、
    前記第1の保持体には、前記伝動部材に張力を与える第1の駆動機構が設けられ、
    前記第1の駆動機構は、第1のボビンと前記第1のボビンが接続された第1の電動モータとから構成され、
    前記第1のボビンには前記伝動部材の一方の端部が接続され、前記第1の電動モータを駆動させることにより、前記伝動部材の一方の端部を前記第1のボビンに巻き取り及び巻き戻しを行うことによって牽引して、前記伝動部材に所定の張力を発生させると共に、
    前記第1の駆動機構には、振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記第1の駆動機構が駆動することにより、前記所定の張力を前記振動提示用信号に基づいた駆動信号に基づいて変動させることで、
    前記伝動部材を介して振動提示対象に振動を伝達することを特徴とする振動提示装置。
  2. 前記第1の駆動機構は、
    前記第1のボビンと前記第1のボビンが接続された第1の電動モータとは異なる他の駆動機構をさらに含み、
    前記他の駆動機構は前記所定の張力を発生させると共に、前記第1のボビンと前記第1のボビンが接続された第1の電動モータは、前記所定の張力を前記振動提示用信号に基づいた駆動信号に基づいて変動させる、
    請求項1に記載の振動提示装置。
  3. 前記第1の駆動機構は、
    前記第1のボビンと前記第1のボビンが接続された第1の電動モータとは異なる他の駆動機構をさらに含み、
    前記第1のボビンと前記第1のボビンが接続された第1の電動モータは前記所定の張力を発生させると共に、前記他の駆動機構は、前記所定の張力を前記振動提示用信号に基づいた駆動信号に基づいて変動させる、
    請求項1に記載の振動提示装置。
  4. 前記他の駆動機構は、モータ、ゼンマイ、ボイスコイル、スピーカ、バネ、コイルばね、圧電材料、導電性高分子アクチュエータ等の駆動部品又はこれらの組み合わせと、ボビン、プーリ、ギヤ、ウォームギヤ等の動力伝達部品又はこれらの組み合わせとから構成される、請求項2又は3に記載の振動提示装置。
  5. 前記第2の保持体には、前記伝動部材に張力を与える第2の駆動機構が設けられ、
    前記第1の駆動機構と前記第2の駆動機構とには、振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記第1の駆動機構と前記第2の駆動機構とは連動して駆動することにより、前記伝動部材に所定の張力を与えると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動を伝達する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動提示装置。
  6. 前記第2の駆動機構は少なくとも2つ以上の駆動機構を含む請求項5に記載の振動提示装置。
  7. 前記2つ以上の駆動機構のうち1つの駆動機構は、前記伝動部材に前記所定の張力を発生させ、他の駆動機構は前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させる請求項6に記載の振動提示装置。
  8. 前記第2の駆動機構は、モータ、ゼンマイ、ボイスコイル、スピーカ、バネ、コイルばね、圧電材料、導電性高分子アクチュエータ等の駆動部品又はこれらの組み合わせと、ボビン、プーリ、ギヤ、ウォームギヤ等の動力伝達部品又はこれらの組み合わせとから構成される、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の振動提示装置。
  9. 前記第2の駆動機構は、ゼンマイとボイスコイルとボビンとから構成され、
    前記ゼンマイは前記ボイスコイルに支持されると共に、前記ゼンマイの軸上には前記ボビンが接続され、
    前記ボビンには前記伝動部材が巻き取り又は巻き戻し可能に接続され、
    前記ゼンマイは前記ボビンを介して前記伝動部材を巻き取り又は巻き戻しすることによって牽引して、前記伝動部材に所定の張力を生じさせ、
    前記ボイスコイルには振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力される、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の振動提示装置。
  10. 前記第2の駆動機構は、第2のボビンと前記第2のボビンが接続された第2の電動モータとから構成され、前記第2のボビンには前記伝動部材の他の一方の端部が接続され、
    前記第1の電動モータと前記第2の電動モータとには、振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記第1の電動モータと前記第2の電動モータとは連動して駆動することにより、前記伝動部材の両端を前記第1のボビンと前記第2のボビンとにより巻き取り及び巻き戻しを行うことによって、前記伝動部材を所定の張力により牽引すると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動を伝達する請求項5に記載の振動提示装置。
  11. 前記2つ以上の駆動機構のうち1つの駆動機構は、第2のボビンと前記第2のボビンが接続された第2の電動モータとから構成され、前記第2のボビンには前記伝動部材の他の一方の端部が接続され、
    前記第1の電動モータと前記第2の電動モータとには、振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記第1の電動モータと前記第2の電動モータとは連動して駆動することにより、前記伝動部材の両端を前記第1のボビンと前記第2のボビンとにより巻き取り及び巻き戻しを行うことによって、前記伝動部材を所定の張力により牽引すると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動を伝達する請求項6又は7に記載の振動提示装置。
  12. 伝動部材と制御装置とからなる振動提示装置であって、
    前記伝動部材は、側部を振動提示対象の周囲の一部に当接させ、又は、その周囲に巻き廻し、
    前記伝動部材は、前記伝動部材の一方の端部が接続される第1の保持体と、前記伝動部材の他の一方の端部が接続される第2の保持体とを有し、
    前記第1の保持体には、前記伝動部材に張力を与える第1の駆動機構が設けられ、
    前記第1の駆動機構は、ゼンマイとボイスコイルとボビンとから構成され、
    前記ゼンマイは前記ボイスコイルに支持されると共に、前記ゼンマイの軸上には前記ボビンが接続され、
    前記ボビンには前記伝動部材が巻き取り又は巻き戻し可能に接続され、
    前記ゼンマイは前記ボビンを介して前記伝動部材を巻き取り又は巻き戻しすることによって牽引して、前記伝動部材に所定の張力を生じさせ、
    前記ボイスコイルには振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、
    前記第1の駆動機構が駆動することにより、前記所定の張力を前記振動提示用信号に基づいた駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して振動提示対象に振動を伝達することを特徴とする振動提示装置。
  13. 前記第2の保持体には、前記伝動部材に張力を与える第2の駆動機構が設けられ、
    前記第1の駆動機構と前記第2の駆動機構とには、振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記第1の駆動機構と前記第2の駆動機構とは連動して駆動することにより、前記伝動部材に所定の張力を与えると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動を伝達する請求項12に記載の振動提示装置。
  14. 前記第2の駆動機構は、ゼンマイとボイスコイルとボビンとから構成され、
    前記ゼンマイは前記ボイスコイルに支持されると共に、前記ゼンマイの軸上には前記ボビンが接続され、
    前記ボビンには前記伝動部材が巻き取り又は巻き戻し可能に接続され、
    前記ゼンマイは前記ボビンを介して前記伝動部材を巻き取り又は巻き戻しすることによって牽引して、前記伝動部材に所定の張力を生じさせ、
    前記ボイスコイルには振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力される、請求項13に記載の振動提示装置。
  15. 前記伝動部材は、線状、帯状、若しくは網状の形態を有する素材、又は、これらの形態を有する素材の組み合わせにより構成される請求項1乃至14のいずれか1項に記載の振動提示装置。
  16. 前記伝動部材は前記伝動部材の両端から内側の位置に接続部を有し、
    前記接続部は、前記接続部を構成する接続具により、
    前記伝動部材を分離又は接続が可能に構成される請求項1乃至15のいずれか1項に記載の振動提示装置。
  17. 前記接続具は、前記伝動部材の一方に設けたフック部材と、前記伝動部材の他の一方に設けた前記フック部材と係合する輪状部材とからなる請求項16に記載される振動提示装置。
  18. 前記伝動部材は、前記伝動部材の両端から内側に引き込み機構を有し、
    前記引き込み機構は、前記駆動機構に代え又は前記駆動機構と共に、前記伝動部材を前記引き込み機構内部に巻き込むことにより前記伝動部材に前記所定の張力を発生させる、請求項1乃至17のいずれか1項に記載の振動提示装置。
  19. 前記第1の保持体と前記第2の保持体とは、相互に連結可能に構成される請求項1乃至18のいずれか1項に記載の振動提示装置。
  20. 伝動部材と制御装置とからなる振動提示装置であって、
    前記伝動部材は、側部を振動提示対象の周囲の一部に当接させ、又は、その周囲に巻き廻し、
    前記伝動部材は、前記伝動部材の両端を保持する単一の保持体を有し、
    前記保持体には、前記伝動部材に張力を与える駆動機構が設けられ、
    前記駆動機構は2つのボビンと電動モータとからなり、
    前記2つのボビンは前記電動モータの回転軸に接続され、
    前記伝動部材の両端は前記2つのボビンにそれぞれ異なる方向から前記電動モータの回転により巻き取り又は巻き戻し可能に接続され、
    前記電動モータには、振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、前記電動モータが駆動することにより、前記伝動部材の両端を前記2つのボビンの廻りにそれぞれ巻き取り及び巻き戻しを行うことによって所定の張力により牽引すると共に、前記所定の張力を前記駆動信号に基づいて変動させることで、前記伝動部材を介して前記振動提示対象に振動を伝達することを特徴とする振動提示装置。
  21. 前記駆動機構は前記2つのボビンと電動モータとからなる駆動機構とは異なる他の駆動機構をさらに含み、前記他の駆動機構は、前記所定の張力を発生させると共に、前記2つのボビンと電動モータとからなる駆動機構は、前記所定の張力を前記振動提示用信号に基づいた駆動信号に基づいて変動させる、請求項20に記載の振動提示装置。
  22. 前記駆動機構は前記2つのボビンと電動モータとからなる駆動機構とは異なる他の駆動機構をさらに含み、前記2つのボビンと電動モータとからなる駆動機構は、前記所定の張力を発生させると共に、前記他の駆動機構は、前記所定の張力を前記振動提示用信号に基づいた駆動信号に基づいて変動させる、請求項21に記載の振動提示装置。
  23. 前記他の駆動機構は、モータ、ゼンマイ、ボイスコイル、スピーカ、バネ、コイルばね、圧電材料、導電性高分子アクチュエータ等の駆動部品又はこれらの組み合わせと、ボビン、プーリ、ギヤ、ウォームギヤ等の動力伝達部品又はこれらの組み合わせとから構成される、請求項21又は22に記載の振動提示装置。
  24. 伝動部材と制御装置とからなる振動提示装置であって、
    前記伝動部材は、側部を振動提示対象の周囲の一部に当接させ、又は、その周囲に巻き廻し、
    前記伝動部材は、前記伝動部材の両端を保持する単一の保持体を有し、
    前記保持体には、前記伝動部材に張力を与える駆動機構が設けられ、
    前記駆動機構はゼンマイとボイスコイルとボビンとから構成され、
    前記ゼンマイは前記ボイスコイルに支持されると共に、前記ゼンマイの軸上には前記ボビンが接続され、
    前記ボビンには前記伝動部材が巻き取り又は巻き戻し可能に接続され、
    前記ゼンマイは前記ボビンを介して前記伝動部材を巻き取り又は巻き戻しすることによって牽引して、前記伝動部材に所定の張力を生じさせ、
    前記ボイスコイルには振動提示用信号に基づいた駆動信号が入力され、
    前記第1の駆動機構が駆動することにより、前記所定の張力を前記振動提示用信号に基づいた駆動信号に基づいて変動させることで、
    前記伝動部材を介して振動提示対象に振動を伝達することを特徴とする振動提示装置。
  25. 前記伝動部材は、線状、帯状、若しくは網状の形態を有する素材、又は、これらの形態を有する素材の組み合わせにより構成される請求項20乃至24のいずれか1項に記載の振動提示装置。
  26. 前記伝動部材は前記伝動部材の両端から内側の位置に接続部を有し、
    前記接続部は、前記接続部を構成する接続具により、
    前記伝動部材を分離又は接続が可能に構成される請求項20乃至25のいずれか1項に記載の振動提示装置。
  27. 前記接続具は、前記伝動部材の一方に設けたフック部材と、前記伝動部材の他の一方に設けた前記フック部材に係合する輪状部材とからなる請求項26に記載される振動提示装置。
  28. 前記伝動部材は、前記伝動部材の両端から内側に引き込み機構を有し、
    前記引き込み機構は、前記駆動機構に代え又は前記駆動機構と共に、前記伝動部材を前記引き込み機構内部に巻き込むことにより前記伝動部材に前記所定の張力を発生させる、請求項20乃至27のいずれか1項に記載の振動提示装置。
  29. 請求項19に記載の振動提示装置の使用方法であって、
    前記振動提示対象は使用者であり、前記伝動部材を、使用者の着衣の上から前記使用者の体の一部を取り囲むように少なくとも一周させて巻き廻し、前記第1の保持体と前記第2の保持体とを前記使用者の体の一部の周りのいずれかの位置で連結し、
    前記連結後に、前記振動提示装置を駆動することにより、前記使用者に前記振動提示用信号に基づく振動を体感させることを特徴とする振動提示装置の使用方法。
  30. 前記使用者の体の一部は、胸部、腰部、肩から腰にかけての斜めの部位、又は、これらの組み合わせである請求項29に記載の振動提示装置の使用方法。
  31. 前記第1の保持体と前記第2の保持体とを連結する位置は、前記使用者の前側である請求項29又は30に記載の振動提示装置の使用方法。
  32. 請求項20乃至26のいずれか1項に記載の振動提示装置の使用方法であって、
    前記振動提示対象は使用者であり、前記伝動部材を、使用者の着衣の上から、前記使用者の体の一部を取り囲むように少なくとも一周させて巻き廻し、
    前記巻き廻し後に、前記振動提示装置を駆動することにより、前記使用者に前記振動提示用信号に基づく振動を体感させることを特徴とする振動提示装置の使用方法。
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