JP6320748B2 - ガス分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、化学発光分析法を用いたガス分析装置に関する。
従来、化学発光分析法(CLA、Chemical Luminescence Analysis method)を用いて、煙道などから発生する排ガス中の成分濃度を測定するガス分析装置が知られている。
例えば、特許文献1には、ポンプ、流量調節器、流量計、オゾン発生器及び平滑素子が配置された、反応槽へオゾンの供給と希釈用空気の供給を兼ねるオゾン流路を備えた化学発光式窒素酸化物測定装置が開示されている。このガス分析装置においては、オゾン流路の流量はCOなどの消光性ガスを希釈するのに適当な流量に調節され、オゾン濃度は試料ガスの窒素酸化物濃度に応じて化学発光の検出感度が最大になるように最適化される。また、このガス分析装置においては、オゾン発生器を駆動する高圧電源はパルス幅変調型の濃度設定器により制御されている。
さらに、特許文献1に開示された化学発光式窒素酸化物測定装置は、間欠オゾン発生において、オゾン濃度を0とする区間を設け、このオゾン発生を0とする区間において発光強度の測定系(光検出器とその増幅系)を校正している。これにより、高感度な増幅を行なうことができる。
特開平7−301603号公報
しかしながら、放電によりオゾン(O)を発生させるオゾン発生器を用いた化学発光法によるガス分析装置においては、特に、試料ガス中の測定対象成分(所定成分)の濃度が数ppm(particle per million)程度と低い場合、試料ガス中の所定成分の濃度を精度よく測定できないという課題があった。
本発明の課題は、化学発光法により試料ガス中の所定成分の濃度を精度よく測定することにある。
以下に、課題を解決するための手段として複数の態様を説明する。これら態様は、必要に応じて任意に組み合せることができる。
本発明の一見地に係るガス分析装置は、化学発光法により、試料ガス中の所定成分濃度を測定するガス分析装置である。ガス分析装置は、ガス分析部と、発光誘発成分発生部と、測定信号算出部と、を有する。ガス分析部は、試料ガス及び/又は基準ガスと、発光誘発ガスを導入可能である。発光誘発ガスは、発光誘発成分を含むガスである。発光誘発成分は、試料ガス中の所定成分と相互作用する成分である。また、ガス分析部は、上記の相互作用により発生する反応光の強度に基づいた検出信号を出力する。
発光誘発成分発生部は、放電により発光誘発ガスを発生する。放電は、放電発生間隔の時間を空けて繰り返し発生される。放電発生間隔は、所定成分の濃度に基づいて決定される。また、発光誘発成分発生部は、発生した発光誘発ガスをガス分析部へ導入する。
測定信号算出部は、第1検出信号と第2検出信号に基づいて、第1測定信号を算出する。第1測定信号は、所定成分の濃度を測定するための信号である。第1検出信号は、試料ガスと発光誘発ガスとがガス分析部へ導入されたときに出力される検出信号である。第2検出信号は、基準ガスと発光誘発ガスとがガス分析部へ導入されたときに出力される検出信号である。
ガス分析装置においては、まず、発光誘発成分発生部が、放電発生間隔の時間間隔にて放電を発生することにより、発光誘発成分を含む発光誘発ガスを発生させる。この発光誘発ガスは、ガス分析部へと導入される。
次に、ガス分析部へ発光誘発ガスが導入されている状態にて、基準ガス及び/又は試料ガスをガス分析部へ導入する。このとき、基準ガスがガス分析部へ導入された場合には、基準ガスと発光誘発成分とが導入されることにより発生する反応光に基づいた第2検出信号が、ガス分析部から出力される。
一方、試料ガスがガス分析部へ導入された場合には、試料ガスと発光誘発ガスとが導入されることにより発生する反応光に基づいた第1検出信号が、ガス分析部から出力される。
第1検出信号及び第2検出信号が得られた後、測定信号算出部が、得られた第1検出信号と第2検出信号に基づいて、第1測定信号を算出する。
このガス分析装置においては、発光誘発成分発生部における放電発生間隔が、試料ガス中の所定成分の濃度に基づいて決定される。これにより、発光誘発ガスに含まれる二次生成物の量が、所定成分の濃度に基づいて調整できる。その結果、二次生成物による反応光への影響を、所定成分の濃度に応じて調整できる。その結果、第1検出信号を用いて、所定成分の濃度を精度よく測定できる。
また、このガス分析装置においては、測定信号算出部が、第1検出信号と第2検出信号に基づいて、第1測定信号を算出している。第2検出信号において、基準ガスと発光誘発ガスのみが導入された際にも、ゼロでない信号が発生することがある。すなわち、第1検出信号にも、基準ガスと発光誘発ガスとが導入された際に発生する信号成分が含まれる場合がある。
このような場合に、測定信号算出部は、第1検出信号に含まれた、上記の信号成分を第1検出信号から除去して、測定信号を算出できる。その結果、ガス分析装置は、第1測定信号を用いて、精度よく所定成分の濃度を測定できる。
放電発生間隔は、所定成分の濃度が所定の濃度以下となった時に、所定成分の濃度に応じて調整されてもよい。これにより、特に、試料ガス中の所定成分が低濃度となった時に、発光誘発成分発生部における二次生成物の発生を抑制できる。その結果、二次生成物による反応光への影響を抑制できる。
ガス分析装置は、変換部をさらに備えていてもよい。変換部は、試料ガスから変換試料ガスを生成する。変換試料ガスは、変換発光成分をさらに含むガスである。変換発光成分は、発光誘発成分と発光を伴う相互作用を起こす成分である。このとき、変換試料ガスと発光誘発ガスとがガス分析部に導入されたとき、ガス分析部は第3検出信号を出力する。
また、測定信号算出部は、第3検出信号と第2検出信号とに基づいて、変換発光成分の濃度を測定するための第2測定信号を算出してもよい。
これにより、試料ガス中に含まれ、本来は発光誘発成分と反応光を発生する相互作用を起こさない成分の濃度を、第2測定信号に基づいて測定できる。
基準ガスと、試料ガス又は変換試料ガスとは、第1周期にて交互にガス分析部に導入されてもよい。これにより、第2検出信号と、第1検出信号又は第3検出信号とを、短時間のうちに取得できる。その結果、所定成分又は変換発光成分の濃度を精度よく測定できる。
試料ガスと変換試料ガスは、第2周期にて交互にガス分析部に導入されてもよい。これにより、第1検出信号と第3検出信号とを、短時間のうちに取得できる。その結果、所定成分及び変換発光成分の濃度を精度よく測定できる。
試料ガス又は変換試料ガスがガス分析部に導入されるとき、第1混合ガス又は第2混合ガスがガス分析部に導入されてもよい。第1混合ガスは、試料ガスと希釈ガスとの混合ガスである。第2混合ガスは、変換試料ガスと希釈ガスとの混合ガスである。これにより、所定成分及び/又は変換発光成分と発光誘発成分との相互作用による発光を妨げる成分を希釈できる。
化学発光分析法により、試料ガス中の成分濃度(及び変換発光成分に変換された成分)を精度よく測定できる。
ガス分析装置の全体構成を示す図。 発光誘発成分発生部において生成される発光誘発ガスの成分分析結果を示す図。 放電発生間隔と二次生成物の生成量との関係を示す図。 反応部周辺の温度と測定誤差との関係を示す図。 試料ガス導入部の詳細構成を示す図。 ガス分析装置の基本動作を示すフローチャート。 成分濃度測定後に放電発生間隔を調整する場合のガス分析装置の動作を示すフローチャート。 本実施形態における、第1切替制御信号と第2切替制御信号の信号波形と、反応部へのガス導入パターンと、検出信号の信号波形とを示す図。
(1)第1実施形態
1.ガス分析装置の全体構成
本実施形態のガス分析装置100の全体構成について、図1を用いて説明する。図1はガス分析装置の全体構成を示す図である。図1に示すガス分析装置100は、化学分析法(CLA)を用いて試料ガス中の所定成分の濃度を測定する装置である。
ガス分析装置100は、ガス分析部1と、発光誘発成分発生部2と、制御部3と、排気部4と、を備える。
ガス分析部1は、排気部4(後述)とガス流通可能に接続されている。また、ガス分析部1は、発光誘発成分発生部2(後述)の出口側(後述)とガス流通可能に接続されている。これにより、ガス分析部1は、排気部4からの吸引により、発光誘発成分発生部2において発生した発光誘発ガス(後述)を導入可能となっている。
また、ガス分析部1は、排気部4からの吸引により、試料ガス及び/又は希釈ガスを導入可能となっている。
ここで、本実施形態における試料ガス及び希釈ガスについて説明する。試料ガスは、窒素化合物(窒素酸化物(NO)など)などを含有するガスである。このような試料ガスとしては、例えば、煙道中を流れるガス、又は、各種プロセスにおいて発生するガスなどがある。
希釈ガスは、主に、試料ガスと発光誘発ガスとがガス分析部1に導入された際に、試料ガス中の発光可能成分(所定成分)と発光誘発ガス中の発光誘発成分(後述)との相互作用による反応光の発生を妨げる成分(例えば、二酸化炭素(CO)など)を希釈する役割を果たす。従って、希釈ガスは、試料ガスをガス分析部1に導入する際に、試料ガスと共に導入される。
そのため、希釈ガスとしては、測定対象である所定成分と上記の反応光の発生を妨げる成分とを含まないガスを用いることができる。本実施形態においては、希釈ガスとして、試料ガスから、測定対象の所定成分と上記の反応光の発生を妨げる成分(二酸化炭素(CO))とを除去したガスを用いている。測定対象の所定成分(例えば、窒素酸化物(NO))や反応光の発生を妨げる成分(二酸化炭素(CO))は、例えば、これらを除去する吸着剤(ゼオライトなど)や吸収剤(ソーダライムなど)などを用いて除去できる。その他、希釈ガスとして、乾燥空気や窒素(N)などを用いることもできる。
一方、基準ガスは、ガス分析装置100において濃度測定を実行中に、発光誘発ガスとともに反応部11に導入される。そして、基準ガスと発光誘発ガスが反応部11に導入されたときに反応部11から出力される検出信号(第2検出信号(後述))を、成分濃度を測定する際の基準信号とする。本実施形態においては、基準ガスは、上記の希釈ガスと同一のガスである。
ガス分析部1は、ガス分析部1の反応部11(後述)内部に発光誘発ガスを導入しつつ、試料ガス及び/又は希釈ガスを導入できる。発光誘発ガスを導入しつつ、試料ガス及び/又は基準ガスを導入することにより、試料ガス及び/又は基準ガスに含まれる発光可能成分(所定成分)と、発光誘発ガス中の発光誘発成分とが相互作用を起こす。その結果、反応部11の内部において反応光が発生する。
また、ガス分析部1は、図示しない光検出器などを備えており、当該光検出器などを用いて、反応部11内部において発生した反応光を受光する。これにより、ガス分析部1は、当該光検出器などを用いて受光した反応光の強度に基づいた信号を検出信号として出力できる。なお、ガス分析部1の構成の詳細については、後ほど説明する。
発光誘発成分発生部2は、放電により発光誘発成分を含む発光誘発ガスを発生する。本実施形態においては、発光誘発成分発生部2は、発光誘発成分としてオゾン(O)を含む発光誘発ガスを発生する。そのため、発光誘発成分発生部2は、発光誘発成分としてのオゾン(O)の原料となる酸素(O)を含むガスを導入可能となっている。本実施形態においては、オゾン(O)の原料となるガスとして、希釈ガス(基準ガス)を用いている。
そのため、本実施形態の発光誘発成分発生部2は、2つのガス口を有している。2つのガス口のうちの一方のガス口は、オゾン(O)の原料ガス(希釈ガス及び基準ガスと同一のガス)を取り入れ可能となっている。また、もう一方のガス口は、ガス分析部1の反応部11を介して、排気部4とガス流通可能に接続されている。この結果、発光誘発成分発生部2は、排気部4の吸引により、原料ガスを内部に導入できる。
発光誘発成分発生部2は、原料ガスを内部に導入した状態において、内部において放電を発生する。これにより、発光誘発成分発生部2は、原料ガス中の酸素を主原料として、オゾン(O)を発光誘発成分として含む発光誘発ガスを発生できる。
また、上記のように、発光誘発成分発生部2のもう一方のガス口は、反応部11とガス流通可能に接続され、反応部11は排気部4とガス流通可能に接続されている。よって、発光誘発成分発生部2は、排気部4の吸引により、内部において発生した発光誘発成分を含んだ発光誘発ガスを、ガス分析部1の反応部11へ導入できる。
このように、希釈ガス(基準ガス)を原料ガスとして放電によりオゾン(O)を発生させる発光誘発成分発生部2は、安価で構造が簡単である一方、次のような問題点を有している。
すなわち、希釈ガス(基準ガス)を原料ガスとして放電によりオゾンを発生させた場合、原料ガス(希釈ガス、基準ガス)に含まれる酸素だけでなく、原料ガス(希釈ガス、基準ガス)に含まれる酸素以外の成分(例えば、窒素化合物)なども分解(あるいは、活性化)する。そのため、図2に示すように、発光誘発成分発生部2において生成される発光誘発ガスには、オゾン(O)の他に、亜酸化窒素(NO)、五酸化二窒素(N)、硝酸(HNO)ガス、などの窒素化合物が含まれる。これらのオゾン以外の成分を、「二次生成物」と呼ぶこともある。図2は、発光誘発成分発生部において生成される発光誘発ガスの成分分析結果を示す図である。
上記の二次生成物は、試料ガス中の所定成分(発光成分)と発光誘発成分との相互作用を阻害する働きをする。そのため、試料ガス中の測定対象となる所定成分(発光成分)の濃度が数ppm程度と低い場合、これらの二次生成物の存在により、所定成分と発光誘発成分との相互作用により発生する反応光の強度が弱くなることがある。その結果、測定信号から所定成分の濃度を算出する際に、精度よく所定成分の濃度を算出できなくなる場合がある。
また、希釈ガス(基準ガス)を原料ガスとしてオゾン(O)を発生させた場合、一酸化窒素(NO)などの、発光誘発成分(オゾン(O))と相互作用して反応光を発生する成分も二次生成物として生成される。
上記の二次生成物としての一酸化窒素(NO)は、化学発光法により所定成分の濃度を測定する際には、所定成分の濃度を測定するための第1検出信号(後述)及び第3検出信号(後述)の信号値に影響を及ぼす。特に、数ppm程度の所定成分濃度を測定する場合には、この影響は、無視できなくなる。
このため、発光誘発成分発生部2は、放電を連続して発生させるのではなく、発光誘発成分発生制御部35(後述)にて予め設定された放電発生間隔にて決定される時間間隔を空けて放電を繰り返し発生する。これにより、図3に示すように、所定時間内に発生する上記の二次生成物の発生を、放電発生間隔に基づいて制御できる。図3は、放電発生間隔と二次生成物の生成量との関係を示す図である。
後述するように、試料ガス中の所定成分濃度が所定の濃度以下である(と予測される)場合、すなわち、所定成分に起因する反応光強度が低いと考えられる場合には、発光誘発成分発生部2は、二次生成物の発生を減少するよう、放電発生間隔を試料ガス中の所定成分濃度に基づいて調整する。具体的には、例えば、試料ガス中の所定成分濃度が数ppm程度と低い(と予測される)場合には、この放電発生間隔を、所定成分濃度が比較的高い(数百ppm程度)場合の放電発生間隔よりも大きくする。
これにより、特に、所定成分濃度が数ppm程度である場合には、二次生成物の発生量を最小限とすることにより、二次生成物が所定成分と発光誘発成分との相互作用を阻害することを抑制できる。その結果、所定成分濃度が低い場合であっても、十分な反応光の強度を確保できる。その結果、低濃度の所定成分濃度を精度よく測定できる。
また、二次生成物としての一酸化窒素(NO)など、発光誘発成分と相互作用して発光する成分の生成を抑制できる。
また、所定成分濃度が比較的高い(例えば、10ppm以上)場合に、所定成分濃度が低い場合よりも放電発生間隔を小さくすることにより、試料ガス中の所定成分(発光成分)に対して十分な量のオゾン(O)(発光誘発成分)を供給できる。その結果、所定成分の濃度に比して反応光の強度が小さくなることを抑制できる。
このように、所定成分の濃度に応じて放電発生間隔を調整可能とすることにより、ガス分析装置100は、より広い範囲の所定成分の濃度を測定できる。
制御部3は、ガス分析部1、発光誘発成分発生部2、排気部4などのガス分析装置100を構成する各部を制御する。また、制御部3は、ガス分析部1から、反応部11において発生した反応光の強度に基づいた検出信号を入力する。そして、制御部3は、入力した検出信号に基づいて測定信号を算出し、試料ガス中の所定濃度を算出する。
制御部3は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び/又は、HDD(Hard Disk Drive)やSDD(Solid State Drive)などの記憶装置と、その他のインターフェースと、を備えたマイコンシステム又はコンピュータにより構成される。
制御部3がマイコンシステム又はコンピュータにより構成される場合、後述する制御部3の各部の一部又は全部は、記憶装置に記憶されたプログラムにより実現されていてもよい。または、制御部3の各部の一部又は全部は、カスタムICなどにより実現されていてもよい。
なお、制御部3の構成の詳細については、後ほど説明する。
排気部4は、吸引力を発生させるポンプ(図示せず)などにより構成されている。また、排気部4は、上記のように、ガス分析部1の反応部11とガス流通可能に接続されている。このため、排気部4は、反応部11の内部を負圧にすることにより、反応部11の内部に、試料ガス及び/又は基準ガスと、発光誘発成分発生部2において発生した発光誘発ガスとを吸引導入できる。
また、上記のように、排気部4は、反応部11を介して、発光誘発成分発生部2とガス流通可能に接続されている。従って、排気部4は、反応部11の内部を負圧にすると共に、発光誘発成分発生部2を負圧にすることにより、発光誘発成分発生部2に、発光誘発成分の原料となる原料ガス(希釈ガス、基準ガス)を吸引導入できる。
また、排気部4は、発光誘発成分(本実施形態においては、オゾン(O))を分解する装置(図示せず)を有している。これにより、排気部4は、発光誘発成分を外部空間へ排出することを抑制できる。
なお、発光誘発成分発生部2において、放電発生間隔にて決定される時間間隔を空けて放電を繰り返すことにより、発光誘発成分発生部2から発生する発光誘発成分の量も調整できる。その結果、排気部4からの発光誘発成分(オゾン(O))の外部空間への排出量を抑制できる。
2.ガス分析部の構成
2−1.全体構成
次に、ガス分析部1の構成について説明する。まず、ガス分析部1の全体構成について、図1を用いて説明する。
上記のように、ガス分析部1は、試料ガス中の所定成分と発光誘発ガス中の発光誘発成分との相互作用により発生する反応光に基づいて検出信号を出力する。また、本実施形態のガス分析部1は、基準ガスと、希釈ガスと試料ガス(又は変換試料ガス(後述))との混合ガス(第1混合ガス又は第2混合ガス)とを、第1周期Tにて交互に導入する。
従って、ガス分析部1は、反応部11と、試料ガス導入部13と、希釈ガス導入部15と、第1ガス切替部17と、ガス合流部19と、を有する。
反応部11は、少なくとも3つのガス口(第1ガス口G1、第2ガス口G2、第3ガス口G3)を有している。第1ガス口G1は、発光誘発成分発生部2のもう一方のガス口と、ガス流通可能に接続されている。また、第2ガス口G2は、排気部4とガス流通可能に接続されている。
従って、反応部11は、排気部4の吸引により、反応部11の内部に、発光誘発ガスを導入可能となっている。
さらに、第3ガス口G3は、ガス合流部19(後述)と第1ガス切替部17(後述)を介して、試料ガス導入部13(後述)とガス流通可能に接続されている。また、第3ガス口G3は、ガス合流部19を介して、希釈ガス導入部15(後述)とガス流通可能に接続されている。従って、反応部11は、排気部4の吸引により、発光誘発ガスを反応部11の内部に導入しつつ、基準ガス又は上記の混合ガスを、反応部11の内部に導入可能となっている。
これにより、反応部11の内部において、試料ガス(又は変換試料ガス)中の発光成分(所定成分及び/又は変換発光成分(後述))と、発光誘発ガス中の発光誘発成分との相互作用により、反応光が発生する。
上記のように、反応部11の内部に試料ガス又は変換試料ガスを導入する際、試料ガス(変換試料ガス)と希釈ガスとの混合ガスが、反応部11の内部に導入される。希釈ガスを試料ガス(変換試料ガス)と共に導入することにより、試料ガス(変換試料ガス)中に含まれる反応光の発生を阻害する成分(二酸化炭素(CO)など)を希釈できる。その結果、試料ガス中の発光成分の濃度に基づいた反応光を発生できる。
また、反応部11は、図示しない光検出器を有しており、上記の反応光は当該光検出器にて受光される。その結果、反応部11の光検出器は、反応光の強度に基づいた検出信号を出力できる。
さらに、反応部11(及びその周囲)の温度は、所定の温度以下に保持されている。例えば、試料ガス中の低濃度(数ppm程度)の一酸化窒素(NO)の濃度を測定した際、図4に示すように、反応部11(及びその周囲)の温度が高くなるにつれて、所定成分(及び/又は変換発光成分(後述))の濃度測定値と実際の濃度測定値との間の誤差が増大している。特に、反応部11の周囲の温度が所定の温度以上になると、その誤差は顕著となる。図4は、反応部11周辺の温度と測定誤差との関係を示す図である。
温度が所定の温度以上になると誤差が増大するのは、所定の温度以上になると、上記の二次生成物の生成が顕著となるためである。
また、図4に示されているように、発光誘発成分発生部2における放電の発生間隔を決定する放電発生間隔を大きくするほど、反応部11(及びその周辺)の温度に対する測定誤差の変化は小さくなっている。
従って、反応部11(及びその周囲)の温度を所定の温度以下に保持することにより、温度による測定値の変動を減少できる。その結果、試料ガスの所定成分(及び/又は変換発光成分)の濃度を精度よく測定できる。
さらに、発光誘発成分発生部2における放電発生間隔を大きくすることにより、温度による測定誤差の発生を抑制できる。
試料ガス導入部13は、例えば、ガス入口及びガス出口を有するガス流量調整器などにより構成される。試料ガス導入部13のガス入口は、試料ガスを採取したい場所に設置された試料ガス採取プローブ(図示せず)とガス流通可能に接続されている。一方、試料ガス導入部13のガス出口は、第1ガス切替部17のガス口a(後述)とガス流通可能に接続され、第1ガス切替部17と、ガス合流部19と、反応部11とを介して、排気部4とガス流通可能に接続されている。
このため、試料ガス導入部13は、排気部4の吸引により、試料ガス取得プローブにより吸引した試料ガスを、流量を調整して、第1ガス切替部17のガス口aへ排出できる。
また、試料ガス導入部13は、試料ガス中の成分(一般には、所定成分以外の成分)のうち、発光誘発成分との相互作用を起こさない、あるいは、相互作用するが発光を伴わない成分を、発光誘発成分との相互作用により発光する変換発光成分に変換する変換部131(後述)を有している。そして、試料ガス導入部13は、試料ガス又は変換発光成分を含む変換試料ガスを、選択して排出できる。
これにより、試料ガス中に含まれ、本来は発光誘発成分と反応光を発生する相互作用を起こさない成分の濃度を測定できる。なお、試料ガス導入部13の詳細な構成については、後ほど説明する。
希釈ガス導入部15は、例えば、ガス入口及びガス出口を有するガス流量調整器などにより構成される。希釈ガス導入部15のガス入口は、例えば、上記の吸収剤(ソーダライムなど)や吸着剤(ゼオライトなど)が充填されたカラムを介して、上記の試料ガス採取プローブ(図示せず)と、ガス流通可能に接続されている。その結果、希釈ガス導入部15は、試料ガスから、所定成分及び上記の反応光の発生を抑制する成分を除去して、希釈ガス及び基準ガスを生成できる。
また、希釈ガス導入部15は、ガス合流部19と反応部11とを介して、排気部4とガス流通可能に接続されている。従って、希釈ガス導入部15は、排気部4の吸引により、試料ガスから生成した希釈ガス及び基準ガスを、流量を調整してガス合流部19及び反応部11へ排出できる。
第1ガス切替部17は、例えば、3つのガス口a、b、cを有する三方電磁弁である。第1ガス切替部17は、制御部3の切替制御部33(後述)から出力される第1切替制御信号(後述)に基づいて、ガス口aとガス口bとをガス流通可能とするか、又は、ガス口aとガス口cとをガス流通可能とするかを選択する。なお、本実施形態においては、第1ガス切替部17は、第1切替制御信号の信号値がゼロのときにガス口aとガス口bとをガス流通可能とし、信号値がS1ON(後述)のときにガス口aとガス口cとをガス流通可能とする。
第1ガス切替部17のガス口aは、試料ガス導入部13とガス流通可能に接続されている。また、ガス口bは、排気部4とガス流通可能に接続されている。さらに、ガス口cは、ガス合流部19とガス流通可能に接続されている。
従って、第1ガス切替部17は、排気部4の吸引により、ガス口aとガス口bとをガス流通可能とした場合には、ガス口aに排出された試料ガス又は変換試料ガスを、排気部4へと排出する。従って、この場合、試料ガス又は変換試料ガスは、反応部11に導入されない。
一方、ガス口aとガス口cとをガス流通可能とした場合には、第1ガス切替部17は、排気部4の吸引により、試料ガス又は変換試料ガスを、ガス合流部19へと排出する。
ガス合流部19は、例えば、3つのガス口(第4ガス口G4、第5ガス口G5、第6ガス口G6)を有するガス配管(一般的には、「ティー」と呼ばれているガス配管)である。第4ガス口G4は、希釈ガス導入部15とガス流通可能に接続されている。また、第5ガス口G5は、反応部11とガス流通可能に接続されている。さらに、第6ガス口G6は、第1ガス切替部17のガス口cとガス流通可能に接続されている。
これにより、ガス合流部19は、排気部4の吸引により、第6ガス口G6に試料ガス又は変換試料ガスが排出された場合には、第4ガス口G4から導入された希釈ガスと試料ガスとの第1混合ガス、又は、希釈ガスと変換試料ガスとの第2混合ガスを、第5ガス口G5から排出する。そして、第5ガス口G5から排出された第1混合ガス又は第2混合ガスが、反応部11へ導入される。
一方、第6ガス口G6に試料ガス又は変換試料ガスが排出されていない場合には、ガス合流部19は、基準ガス(希釈ガス)のみを第5ガス口G5から排出する。そして、第5ガス口G5から排出された基準ガス(希釈ガス)は、反応部11へ導入される。
2−2.試料ガス導入部の構成
次に、試料ガス導入部13の構成の詳細について、図5を用いて説明する。図5は、試料ガス導入部の詳細構成を示す図である。図5に示す試料ガス導入部13は、試料ガスだけでなく、変換試料ガスも反応部11へ導入可能とする試料ガス導入部である。
変換試料ガスは、試料ガス中の所定成分(例えば、一酸化窒素(NO))以外の成分であって、発光誘発成分(オゾン(O))と相互作用せず発光を生じない成分(例えば、二酸化窒素(NO)、アンモニア(NH))などを、発光誘発成分と相互作用し発光を生じる成分(例えば、一酸化窒素(NO))に変換した変換発光成分を含むガスである。
このため、試料ガス導入部13は、変換部131と、第2ガス切替部133と、導入部135と、を有する。
変換部131は、ガス入口とガス出口を有する。変換部131のガス入口は、試料ガスを採取したい場所に設置された試料ガス採取プローブ(図示せず)とガス流通可能に接続されている。また、変換部131のガス出口は、第2ガス切替部133(後述)のガス口eとガス流通可能に接続されている。その結果、変換部131のガス出口は、第2ガス切替部133、導入部135(後述)、第1ガス切替部17、ガス合流部19、及び反応部11を介して、排気部4とガス流通可能に接続されている。このため、変換部131は、排気部4の吸引により、上記の試料ガス採取プローブから試料ガスを内部に導入可能となっている。
変換部131には、発光誘発成分と発光を伴う相互作用を起こさない成分を、発光誘発成分と発光を伴う相互作用を起こす変換発光成分を変換するための装置(コンバータ)が備わっている。そのため、変換部131に導入された試料ガス中の発光誘発成分と発光を伴う相互作用を起こさない成分は、上記の装置により、変換発光成分に変換される。
その結果、変換部131を通過する間に、試料ガスは、変換発光成分を含む変換試料ガスへと変換される。そして、変換試料ガスは、排気部4の吸引により、変換部131のガス出口から第2ガス切替部133のガス口eへ排出される。
上記のような変換部131により、試料ガス中の所定成分(発光誘発成分と発光を伴う相互作用を起こす成分)以外の成分の濃度も、反応部11に変換試料ガスが導入された際に発生する反応光に基づいて測定できる。
第2ガス切替部133は、3つのガス口d、e、fを有する三方電磁弁である。第2ガス切替部133は、切替制御部33(後述)と信号送受信可能に接続されている。よって、第2ガス切替部133は、切替制御部33から出力される第2切替制御信号(後述)に基づいて、第2ガス切替部133のガス口dとガス口eとをガス流通可能とするか、ガス口dとガス口fとをガス流通可能とするかを選択する。
第2ガス切替部133のガス口dは、導入部135(後述)のガス入口とガス流通可能に接続されている。また、ガス口eは、変換部131のガス出口とガス流通可能に接続されている。さらに、ガス口fは、試料ガス採取プローブ(図示せず)とガス流通可能に接続されている。
このため、第2ガス切替部133は、排気部4の吸引により、第2切替制御信号に基づいて、ガス口dとガス口eとをガス流通可能とすることにより、変換試料ガスをガス口dから排出できる。また、第2ガス切替部133は、ガス口dとガス口fとをガス流通可能とすることにより、試料ガス採取プローブにより採取された試料ガスを、ガス口dから排出できる。
すなわち、第2ガス切替部133は、第2切替制御信号に基づいて試料ガス又は変換試料ガスを選択して、ガス口dから排出できる。なお、本実施形態においては、第2ガス切替部133は、第2切替制御信号の信号値がゼロのときにガス口dとガス口fとをガス流通可能とし、信号値がS2ON(後述)のときにガス口dとガス口eとをガス流通可能とする。
導入部135は、例えば、ガス入口とガス出口を有するガス流量調整器である。導入部135のガス入口は、第2ガス切替部133のガス口dとガス流通可能に接続されている。また、導入部135のガス出口は、第1ガス切替部17、ガス合流部19、及び反応部11を介して、排気部4とガス流通可能に接続されている。
これにより、導入部135は、排気部4の吸引により、第2ガス切替部133のガス口dから排出される試料ガス又は変換試料ガスを、流量を調整して、導入部135のガス出口から排出できる。
上記のように、変換部131を有し、試料ガスと変換部131から排出される変換試料ガスとを選択して排出可能な試料ガス導入部13により、所定成分を含む試料ガスと、所定成分と変換発光成分とを含む変換試料ガスとのいずれかを、選択して反応部11へ導入できる。
その結果、発光誘発成分と発光を伴う相互作用を起こす所定成分のみでなく、試料ガス中の変換発光成分に変換された成分の濃度を、反応部11において発生する反応光に基づいて算出できる。
3.制御部の構成
次に、制御部3の構成について、図1を用いて説明する。制御部3は、測定信号算出部31と、切替制御部33と、発光誘発成分発生制御部35と、を有する。
測定信号算出部31は、ガス分析部1の反応部11と信号送受信可能に接続されている。従って、測定信号算出部31は、検出信号を入力可能となっている。
本実施形態においては、検出信号としては、第1検出信号と、第2検出信号と、第3検出信号と、が存在する。第1検出信号は、試料ガスと希釈ガスとの混合ガスである第1混合ガスと発光誘発ガスが反応部11に導入された際に生じる反応光に基づいた、光検出器からの検出信号である。第2検出信号は、基準ガス(希釈ガスと同一)と発光誘発ガスが反応部11に導入された際に生じる反応光に基づいた検出信号である。第3検出信号は,変換試料ガスと希釈ガスとの混合ガスである第2混合ガスと発光誘発ガスが反応部11に導入された際に生じる反応光に基づいた検出信号である。
従って、第2検出信号は、試料ガス中の所定成分、及び/又は、変換発光成分の濃度を測定するための第1測定信号及び第2測定信号の基準として使用される。なぜなら、第2検出信号は、基準ガスのみを反応部11へ導入した際に得られる検出信号だからである。また、基準ガスに含まれる成分は、除去された所定成分と反応光の発生を阻害する成分以外は、試料ガスに含まれる成分と同じだからである。
よって、測定信号算出部31は、第1検出信号と第2検出信号に基づいて、試料ガス中の所定成分の濃度を測定するための第1測定信号を算出する。具体的には、測定信号算出部31は、第1検出信号と第2検出信号との差分に基づいて、第1測定信号を算出する。これにより、測定信号算出部31は、第1検出信号から、基準ガス(希釈ガスと同一)と発光誘発ガス(発光誘発成分)とが反応部11に導入されたときに発生する信号成分を取り除ける。
また、測定信号算出部31は、第3検出信号と第2検出信号とに基づいて、変換試料ガス中の変換発光成分の濃度を測定するための第2測定信号を算出する。具体的には、測定信号算出部31は、第3検出信号と第2検出信号との差分に基づいて、第2測定信号を算出する。
これにより、第3検出信号から、所定成分と変換発光成分とに起因する信号成分以外の信号成分を取り除いて、第2測定信号を算出できる。なお、変換発光成分(変換部131により変換された変換発光成分に変換された成分)のみの濃度は、第2測定信号から第1測定信号との差分に基づいて算出できる。
切替制御部33は、第1ガス切替部17と信号送受信可能に接続されている。よって、切替制御部33は、第1切替制御信号を第1ガス切替部17に出力できる。この結果、第1ガス切替部17は、第1切替制御信号に基づいて、第1ガス切替部17のガス口aとガス口bとをガス流通可能とするか、ガス口aとガス口cとをガス流通可能とするかを選択できる。
また、切替制御部33は、第2ガス切替部133と信号送受信可能に接続されている。よって、切替制御部33は、第2切替制御信号を第2ガス切替部133に出力できる。この結果、第2ガス切替部133は、第2切替制御信号に基づいて、第2ガス切替部133のガス口dとガス口eとをガス流通可能とするか、ガス口dとガス口fとをガス流通可能とするかを選択できる。
切替制御部33から出力される第1切替制御信号としては、例えば、第1ガス切替部17の電磁弁を駆動可能な(信号振幅S1ONを有する)、第1周期Tの周期を有する方形波などを用いることができる。また、第2切替制御信号としては、例えば、第2ガス切替部133の電磁弁を駆動可能な(信号振幅S2ONを有する)、第2周期Tの周期を有する方形波などを用いることができる。
発光誘発成分発生制御部35は、発光誘発成分発生部2と信号送受信可能に接続されている。このため、発光誘発成分発生制御部35は、発光誘発成分発生部2における放電の発生間隔を決定する放電発生間隔を制御する信号を、発光誘発成分発生部2に出力する。 これにより、発光誘発成分発生部2は、発光誘発成分発生制御部35から指示された放電発生間隔に基づいて、放電を発生させる間隔を制御できる。
4.ガス分析装置の動作
次に、本実施形態のガス分析装置100の動作について、図6A及び図6Bを用いて説明する。図6Aは、ガス分析装置の基本動作を示すフローチャートである。図6Bは、成分濃度測定後に放電発生間隔を調整する場合のガス分析装置の動作を示すフローチャートである。なお、本実施形態において、第2切替制御信号の周期である第2周期Tは、第1切替制御信号の周期である第1周期Tの2倍の周期であるとする。また、第2切替制御信号の立ち上がり又は立ち下がりと第1切替制御信号の立ち下がりは、同期するものとする。
ガス分析装置100が動作を開始すると、まず、排気部4が起動される。これにより、反応部11が負圧となり、希釈ガス(基準ガス)と、試料ガス及び/又は変換試料ガスと、発光誘発ガスとを、反応部11の内部へ導入可能となる。
また、ガス分析装置100が動作を開始すると、切替制御部33は、初期状態として、ゼロ信号の第1切替制御信号を発生している。そのため、第1ガス切替部17は、初期状態として、ガス口aとガス口bとをガス流通可能としている。よって、初期状態においては、反応部11の内部には希釈ガス(基準ガス)が導入されている。
ガス分析装置100の動作開始後、試料ガスの成分濃度の測定を開始する前、制御部3が、ガス分析装置100の測定レンジを設定する(ステップS1)。設定された測定レンジが、所定の濃度以下の濃度範囲のレンジである場合(ステップS1において、「Yes」の場合)、発光誘発成分発生制御部35は、放電発生間隔を第1間隔に設定する(ステップS2)。
一方、設定された測定レンジが、所定の濃度より大きな濃度範囲のレンジである場合(ステップS1において、「No」の場合)、発光誘発成分発生制御部35は、放電発生間隔を、第1間隔よりも小さい第2間隔に設定する(ステップS3)。
このように、ガス分析装置100における測定レンジが所定の濃度以下の濃度範囲のレンジである場合の放電発生間隔が、所定の濃度より大きい濃度範囲のレンジである場合に設定される放電発生間隔よりも大きな値に設定されることにより、試料ガス中の所定の濃度以下の成分濃度を測定する際に、発光誘発成分発生部2における二次生成物の発生を抑制できる。
これにより、二次生成物が所定成分(及び変換発光成分)と発光誘発成分との相互作用を阻害することを抑制できる。その結果、所定成分(及び変換発光成分)の濃度が数ppm程度と低い濃度であった場合でも、十分な反応光の強度を確保できる。
また、所定成分濃度が所定の濃度よりも高い場合に、放電発生間隔を第1間隔より小さな第2間隔とすることにより、試料ガス中の所定成分(変換発光成分)に対して十分な量のオゾン(O)(発光誘発成分)を供給できる。その結果、所定成分(変換発光成分)の濃度に比して反応光の強度が小さくなることを抑制できる。
放電発生間隔を設定後、発光誘発成分発生部2は、設定された放電発生間隔にて決定される時間間隔を空けて、放電を発生する(ステップS4)。これにより、発光誘発成分発生部2は、内部に導入された希釈ガス(基準ガス)を原料として、発光誘発成分としてのオゾン(O)(と上記の二次生成物)を発生させる。
発光誘発成分発生部2が放電を開始後、切替制御部33は、第1周期Tを有する方形波形状の第1切替制御信号と、第2周期Tを有する方形波形状の第2切替制御信号とを発生させる。今、第1切替制御信号がゼロ信号値であり、かつ、第2切替制御信号がゼロ信号値となった時点を基準に(時間tを0とする)、以後の動作について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態における、第1切替制御信号と第2切替制御信号の信号波形と、反応部11へのガス導入パターンと、検出信号の信号波形とを示す図である。
まず、時間tが0から第1周期Tの半周期(0.5T)までの間、第1切替制御信号の信号値はゼロ信号値である。そのため、第1ガス切替部17においては、ガス口aとガス口bとがガス流通可能となる。すなわち、試料ガス(又は変換試料ガス)は、反応部11をバイパスして、排気部4へと排出される。このため、図7のガス導入パターンに示すように、時間tが0から第1周期Tの半周期(0.5T)までの間、反応部11には基準ガス(希釈ガス)と発光誘発ガスとが導入される。
このとき、測定信号算出部31は、基準ガス(希釈ガス)と発光誘発ガスとが反応部11に導入されたときの発光量に基づいた第2検出信号を、反応部11から取得する(ステップS5)。そして、測定信号算出部31は、取得した第2検出信号を制御部3の記憶部に記憶する。
図7に示すように、このとき得られた第2検出信号は、信号安定時にSの信号値を有する信号である。このように、基準ガス(希釈ガスと同一)と発光誘発ガスのみが反応部11に導入された際にも、ゼロでない信号成分が発生している。このような信号成分が発生する主要因は、発光誘発成分発生部2において発生する二次生成物としての一酸化窒素(NO)などである。発光誘発成分発生部2における放電発生間隔を大きくして二次生成物の発生を抑制できたとしても、測定対象である所定成分の濃度が数ppm程度と低い場合には、二次生成物としての一酸化窒素(NO)などにより反応光が生じると、その影響は無視できなくなる。
このよう場合に、後述のように、第1検出信号や第3検出信号から第2検出信号を差し引くことにより、第1検出信号や第3検出信号に含まれる二次生成物としての一酸化窒素(NO)などによる信号成分を取り除ける。
次に、時間tが0.5Tから第1周期Tと一致する時間までの間、第1切替制御信号の信号値は、S1ONとなる。また、第2切替制御信号の信号値はゼロ信号値である。
そのため、第2ガス切替部133においては、ガス口dとガス口fとがガス流通可能となっている。すなわち、試料ガス導入部13(導入部135)からは、試料ガスが排出される。また、第1ガス切替部17においては、ガス口aとガス口cとがガス流通可能となっている。すなわち、第1ガス切替部17のガス口cからは、試料ガスが排出される。
よって、図7のガス導入パターンに示すように、時間tが0.5Tから第1周期Tと一致する時間までの間、反応部11には、ガス合流部19にて希釈ガスと試料ガスとが混合された第1混合ガスと発光誘発ガスとが導入される。
このとき、測定信号算出部31は、第1混合ガス(希釈ガスと試料ガス)と発光誘発ガスとが反応部11に導入されたときの発光量に基づいた第1検出信号を、反応部11から取得する(ステップS6)。そして、測定信号算出部31は、取得した第1検出信号を記憶部に記憶する。
図7に示すように、このとき得られた第1検出信号は、信号安定時にSの信号値を有する信号である。
さらに、時間tがTから次の第1周期Tの半周期分(1.5T)までの間、第1切替制御信号の信号値は、再びゼロ信号値となる。そのため、図7のガス導入パターンに示すように、反応部11には、基準ガス(希釈ガス)と発光誘発ガスとが導入される。このとき、測定信号算出部31は、再び第2検出信号を反応部11から取得する(ステップS7)。そして、測定信号算出部31は、取得した第2検出信号を記憶部に記憶する。
さらに、時間tが1.5Tから第1切替制御信号の第2周期目終了時(すなわち、t=2T)までの間、第1切替制御信号の信号値は、再びS1ONとなる。一方、第2切替制御信号の信号値はS2ONとなっている。
そのため、第2ガス切替部133においては、ガス口dとガス口eとがガス流通可能となっている。すなわち、試料ガス導入部13(導入部135)からは、変換試料ガスが排出される。また、第1ガス切替部17においては、ガス口aとガス口cとがガス流通可能となっているため、ガス口cからは、変換試料ガスが排出される。
よって、図7のガス導入パターンに示すように、反応部11には、ガス合流部19にて希釈ガスと変換試料ガスとが混合された第2混合ガスと発光誘発ガスとが導入される。
このとき、測定信号算出部31は、第2混合ガス(希釈ガスと変換試料ガス)と発光誘発ガスとが反応部11に導入されたときの発光量に基づいた第3検出信号を、反応部11から取得する(ステップS8)。そして、測定信号算出部31は、取得した第3検出信号を記憶部に記憶する。
図7に示すように、このとき得られた第3検出信号は、信号安定時にSの信号値を有する信号である。
このように、図7に示すようなガス導入パターンを第1切替制御信号及び第2切替制御信号により作り出すことにより、ステップS5からステップS8までの第1周期Tの2周期分、すなわち、第2周期Tの1周期(T)の間に、第1検出信号と、第2検出信号と、第3検出信号とを取得できる。
このように、短時間のうちに、第1検出信号と、第2検出信号と、第3検出信号とを取得した場合、これら3つの検出信号に含まれる基準信号の変動を最小にできる。
すなわち、第2検出信号を第1検出信号及び第3検出信号の基準信号とすることにより、第1検出信号及び第3検出信号から、所定成分と発光誘発成分との相互作用による発光に基づく信号成分、及び、変換発光成分(と所定成分)と発光誘発成分との相互作用による発光に基づく信号成分とを、ほぼ過不足なく取り出せる。
また、基準ガス(希釈ガス)と、試料ガス又は変換試料ガスとを、交互に切り替えて反応部11に導入することにより、試料ガス及び変換試料ガスによる反応部11の汚染を抑制できる。そのため、ガス分析装置100のメンテナンス作業の頻度を減少できる。
ステップS8までに、第1検出信号と、2つの第2検出信号と、第3検出信号とを取得後、測定信号算出部31は、記憶部に記憶された第1検出信号と、第2検出信号と、第3検出信号とを読み出し、これら3つの検出信号に基づいて、所定成分の濃度を測定するための第1測定信号と、変換発光成分(変換部131にて変換発光成分に変換された試料ガス中の成分)の濃度を測定するための第2測定信号を算出する(ステップS9)。
このとき、測定信号算出部31は、第1検出信号の安定時の信号値Sと第2検出信号の安定時の信号値Sとの差分に基づいて、第1測定信号を算出する。また、測定信号算出部31は、第3検出信号の安定時の信号値Sと第2検出信号の安定時の信号値Sとの差分に基づいて、第2測定信号を算出する。
そして、測定信号算出部31は、第1測定信号に基づいて、試料ガス中の所定成分濃度を算出する。一方、変換発光成分のみの濃度を算出したい場合、測定信号算出部31は、第2測定信号と第1測定信号との差分に基づいて、変換発光成分の濃度を算出する。なぜなら、第3検出信号は、変換発光成分と発光誘発成分との相互作用による発光に基づく信号成分だけでなく、所定成分と発光誘発成分との相互作用による発光に基づく信号成分も含んでいるためである。
このように、測定信号算出部31が、第1検出信号と第2検出信号との差分、及び、第3検出信号と第2検出信号との差分に基づいて、それぞれ、第1測定信号及び第2測定信号を算出することにより、二次生成物としての一酸化窒素(NO)などに起因する反応光に基づいた信号成分を取り除いた第1測定信号及び第2測定信号を算出できる。
その結果、特に、所定成分(及び/又は変換発光成分)の濃度が数ppmと低濃度である場合にも、上記の第1測定信号及び第2測定信号を用いて、所定成分及び/又は変換発光成分の濃度を精度よく算出できる。
ステップS9において成分濃度を算出後、制御部3は、成分濃度測定を終了するかどうかを判断する(ステップS10)。制御部3が、成分濃度測定を終了すると判断した場合(ステップS10において、「Yes」の場合)、ガス分析装置100は、成分濃度測定を停止する。
一方、制御部3が、成分濃度測定を継続すると判断した場合(ステップS10において、「No」の場合)、ステップS5に戻り、引き続き成分濃度測定を継続する。これにより、制御部3が測定を終了すると判断するまで、成分濃度測定を継続できる。
なお、図6Bに示すように、ステップS9にて成分濃度を算出後に、発光誘発成分発生制御部35が、算出された成分(所定成分及び/又は変換発光成分)濃度に基づいて、放電発生間隔を調整してもよい(図6BのステップS10)。
例えば、ステップS2において放電発生間隔を第1間隔に設定した場合において、試料ガス中の所定成分(及び変換発光成分)濃度が上昇して所定の濃度を超えた場合に、発光誘発成分発生制御部35は、放電発生間隔を第2間隔へと短縮してもよい。
また、その逆に、ステップS3において放電発生間隔を第2間隔に設定した場合において、試料ガス中の所定成分(及び変換発光成分)濃度が低下して所定の濃度以下となった場合に、発光誘発成分発生制御部35は、放電発生間隔を第1間隔へと増加してもよい。
さらに、ステップS2において放電発生間隔を第1間隔に設定した場合において、試料ガス中の所定成分(及び変換発光成分)濃度が所定の濃度以下にて変動した場合に、発光誘発成分発生制御部35は、放電発生間隔を算出された成分濃度に基づいて変更してもよい。
これにより、試料ガス中の成分濃度に基づいて、発光誘発成分発生部2にて発生する二次生成物及び発光誘発成分(オゾン(O))の発生量を適切に調整できる。
(2)実施形態の作用効果
上記実施形態は、下記のように表現可能である。
ガス分析装置100(ガス分析装置の一例)は、ガス分析部1(ガス分析部の一例)と、発光誘発成分発生部2(発光誘発成分発生部の一例)と、測定信号算出部31(測定信号算出部の一例)と、を有する。ガス分析部1は、所定成分(所定成分の一例)を含んだ試料ガス(試料ガスの一例)及び/又は基準ガス(基準ガスの一例)と、発光誘発ガス(発光誘発ガスの一例)とを導入可能である。また、ガス分析部1は、所定成分と発光誘発成分(発光誘発成分の一例)との相互作用により発生する反応光(反応光の一例)の強度に基づいた検出信号(検出信号の一例)を出力する。
発光誘発成分発生部2は、放電により発光誘発ガスを発生する。放電は、放電発生間隔(放電発生間隔の一例)の時間を空けて繰り返し発生される。放電発生間隔は、所定成分の濃度に基づいて決定される。また、発光誘発成分発生部2は、発生した発光誘発ガスをガス分析部1へ導入する。測定信号算出部31は、第1検出信号(第1検出信号の一例)と第2検出信号(第2検出信号の一例)に基づいて、第1測定信号(第1測定信号の一例)を算出する。
ガス分析装置100においては、まず、発光誘発成分発生部2が、放電発生間隔の時間間隔にて放電を発生することにより、発光誘発成分を含む発光誘発ガスを発生させる。この発光誘発ガスは、ガス分析部1へと導入される。
次に、ガス分析部1へ発光誘発ガスが導入されている状態にて、基準ガス及び/又は試料ガスをガス分析部1へ導入する。このとき、基準ガスがガス分析部1へ導入された場合には、基準ガスと発光誘発成分とが導入されることにより発生する反応光に基づいた第2検出信号が、ガス分析部1から出力される。
一方、試料ガスがガス分析部1へ導入された場合には、試料ガスと発光誘発ガスとが導入されることにより発生する反応光に基づいた第1検出信号が、ガス分析部1から出力される。
第1検出信号及び第2検出信号が得られた後、測定信号算出部31が、得られた第1検出信号と第2検出信号に基づいて、第1測定信号を算出する。
このガス分析装置100においては、発光誘発成分発生部2における放電発生間隔が、試料ガス中の所定成分の濃度に基づいて決定される。これにより、発光誘発ガスに含まれる二次生成物(二次生成物の一例)の量が、所定成分の濃度に基づいて調整できる。その結果、二次生成物による反応光への影響を、所定成分の濃度に応じて調整できる。その結果、第1検出信号を用いて、所定成分の濃度を精度よく測定できる。
また、このガス分析装置100においては、測定信号算出部31が、第1検出信号と第2検出信号に基づいて、第1測定信号を算出している。第2検出信号において、基準ガスと発光誘発成分のみが導入された際にも、ゼロでない信号が発生する場合がある。
このような場合に、測定信号算出部31は、第1検出信号に含まれた、基準ガス中の成分と発光誘発成分との相互作用により発生する反応光による信号成分を考慮して、測定信号を算出できる。その結果、ガス分析装置100は、第1測定信号を用いて、精度よく所定成分の濃度を測定できる。
放電発生間隔は、所定成分の濃度が所定の濃度(所定の濃度の一例)以下となった時に、所定成分の濃度に応じて調整されている。これにより、特に、試料ガス中の所定成分が低濃度となった時に、発光誘発成分発生部2における二次生成物の発生を抑制できる。その結果、二次生成物による反応光への影響を抑制できる。
ガス分析装置100は、変換部131(変換部の一例)をさらに備えている。変換部131は、試料ガスから変換試料ガス(変換試料ガスの一例)を生成する。このとき、変換試料ガスと発光誘発ガスとがガス分析部1に導入されたとき、ガス分析部1は第3検出信号(第3検出信号の一例)を出力する。
また、測定信号算出部31は、第3検出信号と第2検出信号とに基づいて、変換発光成分(変換発光成分の一例)の濃度を測定するための第2測定信号(第2測定信号の一例)を算出している。これにより、試料ガス中に含まれ、本来は発光誘発成分と反応光を発生する相互作用を起こさない成分の濃度を、第2測定信号に基づいて測定できる。
基準ガスと、試料ガス又は変換試料ガスとは、第1周期T(第1周期の一例)にて交互にガス分析部1に導入されている。これにより、第2検出信号と、第1検出信号又は第3検出信号とを、短時間のうちに取得できる。その結果、所定成分又は変換発光成分の濃度を精度よく測定できる。
試料ガスと変換試料ガスは、第2周期T(第2周期の一例)にて交互にガス分析部1に導入されている。これにより、第1検出信号と第3検出信号とを、短時間のうちに取得できる。その結果、所定成分及び変換発光成分の濃度を精度よく測定できる。
試料ガス又は変換試料ガスがガス分析部1に導入されるとき、第1混合ガス(第1混合ガスの一例)又は第2混合ガス(第2混合ガスの一例)がガス分析部1に導入されている。これにより、所定成分及び/又は変換発光成分と発光誘発成分との相互作用による発光を妨げる成分を希釈できる。
(3)他の実施形態
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。特に、本明細書に書かれた複数の実施形態及び変形例は必要に応じて任意に組み合せ可能である。
(A)ガス導入パターンの他の実施形態
第1実施形態のガス分析装置100においては、図7に示すように、希釈ガスと試料ガスとの混合ガスである第1混合ガスと、希釈ガスと変換試料ガスとの混合ガスである第2混合ガスとが交互に導入されていた。しかし、ガス導入パターンはこれに限られない。
例えば、基準ガスと第2混合ガスとを交互に反応部11に導入するようにしてもよい。このとき、第2切替制御信号は、ガス分析装置100の動作中に常にS2ONとなっている。また、検出信号としては、第2検出信号と第3検出信号のみが出力される。
これにより、試料ガス中の所定成分と変換発光成分との濃度の合計(例えば、窒素酸化物(NO)全体の濃度など)を測定できる。
または、基準ガスと第1混合ガスとを交互に反応部11に導入するようにしてもよい。このとき、第2切替制御信号は、ガス分析装置100の動作中に常にゼロ信号値となっている。また、検出信号としては、第1検出信号と第2検出信号のみが出力される。
これにより、試料ガス中の所定成分(例えば、一酸化窒素(NO))のみの濃度を特定して測定できる。
本発明は、化学発光分析法を用いたガス分析装置に広く適用できる。
100 ガス分析装置
1 ガス分析部
11 反応部
13 試料ガス導入部
131 変換部
133 第2ガス切替部
135 導入部
15 希釈ガス導入部
17 第1ガス切替部
19 ガス合流部
2 発光誘発成分発生部
3 制御部
4 排気部
31 測定信号算出部
33 切替制御部
35 発光誘発成分発生制御部
G1 第1ガス口
G2 第2ガス口
G3 第3ガス口
G4 第4ガス口
G5 第5ガス口
G6 第6ガス口
、S、S 信号値
第1周期
第2周期
a、b、c、d、e、f ガス口

Claims (8)

  1. 化学発光法により、試料ガスの所定成分濃度を測定するガス分析装置であって、
    前記試料ガス及び/又は基準ガスと、前記所定成分と相互作用する発光誘発成分を含む発光誘発ガスとが導入され所定の温度以下に保持される反応部を有し、前記相互作用により発生する反応光の強度に基づいた検出信号を出力するガス分析部と、
    前記所定成分の濃度に基づいて決定される放電発生間隔の時間を空けて繰り返し発生される放電により前記発光誘発ガスを発生し、発生した前記発光誘発ガスを前記ガス分析部へ導入する発光誘発成分発生部と、
    前記試料ガスと前記発光誘発ガスとが前記ガス分析部へ導入されたときに出力される第1検出信号と、前記基準ガスと前記発光誘発ガスとが前記ガス分析部へ導入されたときに出力される第2検出信号とに基づいて、前記所定成分の濃度を測定するための第1測定信号を算出する測定信号算出部と、
    を備え
    前記基準ガスと前記試料ガスとは、前記反応部内部に前記発光誘発成分を導入した状態で、切り替えて前記反応部に導入される、ガス分析装置。
  2. 前記放電発生間隔は、前記所定成分の濃度が所定の濃度以下となった時に、前記所定成分の濃度に応じて調整される、請求項1に記載のガス分析装置。
  3. 前記試料ガスが前記ガス分析部に導入されるとき、前記試料ガスと希釈ガスとの混合ガスである第1混合ガスが導入される、請求項1又は2に記載のガス分析装置。
  4. 前記試料ガスから、前記発光誘発成分と発光を伴う相互作用を起こす変換発光成分をさらに含む変換試料ガスを生成する変換部をさらに備え、
    前記変換試料ガスと前記発光誘発ガスとが前記ガス分析部に導入されたとき、前記ガス分析部は第3検出信号を出力し、
    前記測定信号算出部は、前記第3検出信号と前記第2検出信号とに基づいて、前記変換発光成分の濃度を測定するための第2測定信号を算出する、請求項1〜のいずれかに記載のガス分析装置。
  5. 前記基準ガスと前記変換試料ガスとは、第1周期にて交互に前記ガス分析部に導入される、請求項に記載のガス分析装置。
  6. 前記試料ガスと前記変換試料ガスとは、第2周期にて交互に前記ガス分析部に導入される、請求項4または5に記載のガス分析装置。
  7. 前記変換試料ガスが前記ガス分析部に導入されるとき、前記変換試料ガスと希釈ガスとの混合ガスである第2混合ガスが導入される、請求項4〜6のいずれかに記載のガス分析装置。
  8. 前記基準ガスは、前記試料ガスから前記所定成分と前記反応光の発生を妨げる成分とを除去して生成され、
    前記発光誘発ガスは、当該基準ガスを原料ガスとして前記発光誘発成分発生部にて生成される、
    請求項1〜7のいずれかに記載のガス分析装置。

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