JP6320176B2 - 吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法 - Google Patents

吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関などの吸気系に用いられる吸気系用ホースに関する。特にゴム材料によりホース壁が形成され、ホース壁の少なくとも一部が凹凸波型のジャバラ状に形成された吸気系用ゴム製ジャバラホースに関するものである。
吸気系用ホースとしては、例えば、自動車の内燃機関に供給する空気を導くための吸気系用ホースや、燃料電池に供給する空気を導くための吸気系用ホース、電子部品等を冷却する空冷用機器に供給する空気を導くための吸気系用ホースなどが知られている。こうした吸気系用ホースの中でも、ホースに伸縮等の可撓性が要求される部分には、ゴム材料によりホース壁が形成され、ホース壁の少なくとも一部が凹凸波型のジャバラ状に形成された吸気系用ゴム製ジャバラホースが使用される。
吸気系用ゴム製ジャバラホースとしては、例えば、特許文献1には、車両用の吸気系ホースに、剛性の高い補強部材を具備させて、ホースの偏平化を規制する技術が開示されている。また、特許文献2には、ゴムと補強材の積層構造を有するホース壁の一部をジャバラ状に形成した吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法が開示されている。特許文献2の技術によれば、ジャバラ状ホースを成形する内型の少なくとも一部にジャバラ形状に賦形されたエアバッグが用いられる。
特開2002−39026号公報 特許第4477699号公報
ゴム製のジャバラホースを製造する場合には、多くの場合、内型の脱型が課題となる。すなわち、ジャバラ部には、一般に大径部と小径部が存在し、内型を脱型する際に、内型で大径部に対応する部分が、成形されたジャバラホースの内径が小さい部分と干渉して、脱型が困難となりやすい。
特に、ジャバラホースに耐圧性が要求される場合など、特許文献2の技術のように、ホース壁がゴムと補強材で構成されるようになると、ホース壁の伸縮性がかなり制限され、ホース壁が伸びなくなる。そのため、内型のジャバラ部分の脱型が困難となりやすい。特許文献2の技術では、この脱型性の課題をジャバラ形状に賦形されたエアバッグを用いることにより解決を図っている。
本発明の目的は、耐圧性に優れると共に、ジャバラ部の内型をよりたやすく脱型できるような吸気系用ゴム製ジャバラホースを提供することにある。
発明者は、鋭意検討の結果、ホース壁のジャバラ状部分をらせん状のジャバラに形成すると、ジャバラ部の内型の脱型性が改善することを知見し、本発明を完成させた。
本発明は、ゴム材料を主体としてホース壁が形成され、ホース壁には、布状の繊維補強体が埋入されており、ホース壁の少なくとも一部が凹凸波型のジャバラ状に形成され、ホース壁のジャバラ状部分は、らせん状のジャバラに形成されている吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法であって、ジャバラホースの内周面形状に合致するような外周面形状を有する軸状の内型を準備する工程、未加硫ゴム材料のシートと布状の繊維補強体が積層された未加硫シートを準備する工程、未加硫シートを内型の外周に巻きつけ、内型外周面に未加硫シートを筒状に密着させると共に、ジャバラホースの外面形状を賦形する工程、ゴム材料を架橋する工程、架橋されたジャバラホースを弾性変形させながらジャバラ部分の内型を脱型する工程、を含む吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法である(第1発明)。
第1発明においては、製造される吸気系用ゴム製ジャバラホースは、ホース中央部のジャバラ状部分と、前記ジャバラ状部分の両端に設けられた平滑管状部分を有しており、ホースの中心線に対し垂直な面でホース壁の断面をとった際に、前記平滑管状部分の少なくとも一方から前記ジャバラ状部分にわたって、任意の2箇所における前記ホース壁断面の周長が、前記一方の平滑管状部分の側のホース端に近い断面での周長が、前記ホース端より遠い断面での周長と比べ、長くもしくは同じ長さとされていることが好ましい(第2発明)。
また、第1発明においては、製造される吸気系用ゴム製ジャバラホースは、ホース中央部のジャバラ状部分と、前記ジャバラ状部分の両端に設けられた平滑管状部分を有しており、ホースの中心線に対し垂直な面でホース壁の断面をとった際に、前記平滑管状部分の少なくとも一方から前記ジャバラ状部分にわたって、任意の2箇所における前記ホース壁断面の周長の差が、ジャバラ状部分の凹凸波型の山の高さをhとして、2πh/3以下であることが好ましい(第3発明)。
また、第1発明においては、製造される吸気系用ゴム製ジャバラホースのジャバラ状部分の全体にわたって、らせん状のジャバラの凹部に沿って、線状の補強部材が設けられており、前記線状補強部材の両端部は、少なくともホース周方向に動かないように固定されていることが好ましい(第4発明)。
本発明(第1発明)により製造される吸気系用ゴム製ジャバラホースによれば、ホース壁に布状の繊維補強体が埋入されているので、ホースの耐圧性が高められ、かつ、ホース壁のジャバラ状部分がらせん状のジャバラに形成されているので、ジャバラ状部分の断面の周長がホース中心軸方向にあまり変化しなくなる。従って、本発明の吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法によれば、ホース壁に布状の繊維補強体が埋入されているにも関わらず、ジャバラ状部分の内型の脱型性が改善する。
さらに、第2発明や第3発明のようにした場合には、特にジャバラ状部分の内型の脱型性が改善する。また、第4発明のようにした場合には、線状補強部材によりジャバラ状部分の膨張が確実に規制され、製造されるホースの耐圧性がより高められる。
本発明第1実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホースの一部断面図である。 第1実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホースのホース壁部分の拡大断面図である。 本発明第1実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造工程例を示す模式図である。 本発明第2実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホースの一部断面図である。 本発明第3実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホースの一部断面図である。
以下図面を参照しながら、自動車用エンジンに空気を供給するための吸気系に使用される吸気系用ホースを例として、本発明の実施形態について説明する。なお、本発明は以下に示す個別の実施形態に限定されるものではなく、その形態を変更して実施することもできる。
図1に示すように、吸気系用ゴム製ジャバラホース1は、ホース壁の少なくとも一部が凹凸波型のジャバラ状に形成されている。本実施形態においては、ホース1の中央部がジャバラ状部分Jとされて、ジャバラ状部分Jの両端に隣接して、ホース壁が略平滑な円筒状に形成された平滑管状部分P1,P2が設けられている。
吸気系用ゴム製ジャバラホース1は、ゴム材料を主体としてホース壁が形成されている。ここで、ホース壁はゴム材料以外の材料、例えば、補強材や透過防止フィルムなどの他の材料を含むものであってもよい。ゴム材料としては、例えば、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)や、クロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、アクリルゴム(AR)、シリコーンゴム(SR)、フッ素ゴム(FR)などが好ましく使用できる。ゴム材料として、熱可塑性エラストマ(TPE)、例えば、オレフィン系熱可塑性エラストマやスチレン系熱可塑性エラストマを使用しても良い。ゴム材料の好ましい硬度は、50〜85デュロAである。
吸気系用ゴム製ジャバラホース1のホース壁には、布状の繊維補強体13が埋入されている。本実施形態においては、図2に示すように、ホース壁が、ゴム材料製の内層11、布状の繊維補強体13、ゴム材料製の外層12の順に積層された、積層構造のホース壁と成るように、布状繊維補強体13がホース壁に埋入されている。布状繊維補強体13は、好ましくは、その両側に存在するゴム材料の層11、12と接着一体化されている。また、好ましくは、ゴム材料製の内層11と外層12とは、布状繊維補強体13の織り目の部分を介して、互いに接着されている。
埋入の形態は、適宜変更してもよく、例えば、3つのゴム材料層と2つの繊維補強体が交互に積層された5層の積層構造とされていても良いし、内層11をフッ素ゴム層として外層12をシリコーンゴム層とするなど、ゴム材料や繊維補強体の材質を変更しても良い。また、ゴム材料の層や繊維補強体は、それぞれが円筒状に形成されていることが好ましいが、必ずしも完全な円筒状にされている必要は無く、例えば、ゴム材料のシートと布状の繊維補強体とを積層したシート材料を、中空ののり巻き状に1周以上、2周、もしくはそれ以上巻いてホース壁を形成した円筒状の形態であっても良い。
布状の繊維補強体13の布の形態は、例えば、経糸と緯糸を織製した織布であってもよく、糸をニット編みしたニット布であってもよく、不織布であっても良い。また、引きそろえた複数の補強糸を平行に並べたものを、平行にもしくは交差させて配置して、布状の繊維補強体とすることもでき、補強糸をブレード編みして布状の繊維補強体とすることもできる。繊維補強体13は、ホース壁の柔軟性が損なわれること無く、繊維による補強効果が十分に発揮されるように、補強繊維の配向方向などを調整してホース壁中に埋入される。
繊維補強体13を構成する繊維材料としては、例えば、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、金属繊維(特にスチール繊維)などが例示される。ホースの柔軟性を維持しつつ耐圧性を高める観点からは、ナイロン繊維やアラミド繊維を用いることが特に好ましい。
本実施形態においては、ホース壁の内層11及び外層12はアクリルゴムで構成されており、繊維補強体13はアラミド繊維製の織布により構成されている。
吸気系用ゴム製ジャバラホース1のホース壁のジャバラ状部分Jは、らせん状のジャバラに形成されている。すなわち、ジャバラ状部分Jに存在する凹凸波型は、比較的大径に形成された凸条部分15と、比較的小径に形成された凹溝部分16とが互いに隣接するように形成されており、凸条部分や凹溝部分はそれぞれが、らせん状に設けられている。
本実施形態では、螺旋の条数は1条であり、凸条部分と凹溝部分がそれぞれ1条ずつ設けられているが、螺旋の条数を、2条、もしくは3条としても良い。
ジャバラ状部分Jの具体的形態は、ジャバラホース1に要求される特性等に応じて適宜定められるが、典型的には、ホースの内径が80mm程度のホースであれば、ジャバラ状部分の山の高さhは3mm〜10mm程度、ピッチpは5mm〜12mm程度、肉厚tは0.8mm〜2.5mm程度である。
さらに、本実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホース1においては、ホースの中心線CLに対し垂直な面でホース壁の断面をとった際に、平滑管状部分P1、P2のうちの一方P2からジャバラ状部分Jにわたって、ホース壁の断面の周長が、ほぼ同じ長さとなるようにされている。具体的には、図1における断面BB,CC,DD,EEにおけるホース壁の断面において、周長がほぼ等しくされている。また、本実施形態では、平滑管状部分P1、P2は互いに周長が等しくなるように形成されている。
従来技術のようにジャバラ状部分がリング状のジャバラであると、大径部と小径部の間にはホース壁の周長の差が必ず生じる。ジャバラの山高さをhとすると、その周長の差は2πhである。ところが、本発明のように、ジャバラ状部分がらせん状のジャバラとされていれば、ジャバラ状部分Jでは、ホースの中心軸に沿って異なる位置で断面をとっても、凸条部の回転方向配置こそ異なるものの、各断面を実質的に同じ断面形状とすることができる。従って、ジャバラ状部分Jでは、実質的にホース壁の断面の周長を同じにできる。そして、平滑管状部分P2の断面を調整すれば、平滑管状部分P2からジャバラ状部分Jにわたって、ホース壁の断面の周長をほぼ同じ長さとできる。
ここで、周長がほぼ同じであるとは、厳密に周長が同一でなければならないわけではなく、リング状のジャバラであった場合に必然的に生ずる周長の差2πhに対して、周長変化が十分に小さくなっていればよい。すなわち、ホースの中心線に対し垂直な面でホース壁の断面をとった際に、前記平滑管状部分の少なくとも一方から前記ジャバラ状部分にわたって、任意の2箇所における前記ホース壁断面の周長の差が、ジャバラ部の凹凸波型の山の高さをhとして、2πh/3以下であるようにされていることが好ましく、周長の差が2πh/4以下とされていることがより好ましく、特に周長の差が2πh/5以下とされていることが好ましい。
吸気系用ゴム製ジャバラホース1は、例えば、自動車のエンジンの吸気系に使用できる。より具体的には、エンジン吸気系のエアクリーナとスロットルボディとの間に設けられるゴム製ジャバラホースとして使用できる。ジャバラホース1は、他の用途、例えば、発電機のエンジンに空気を供給するための吸気系用ホースとしても使用でき、燃料電池に空気を供給するための吸気系用ホースや、冷却用機器などに空気を供給するための吸気系用ホースなどに使用できる。
吸気系用ゴム製ジャバラホース1の製造方法について説明する。ジャバラホース1は、特にホース内周面を形成する内型を用いる成形法により製造できる。図3により、製造方法の一例を示す。
内型(コア型)CM1,CM2を準備する。内型CM1,CM2はそれぞれの型の端面同士がつき合わせられて、軸状の内型となる。内型の外周面形状は、ジャバラホース1の内周面形状に合致するような形状とされている。
未加硫ゴム材料のシートと布状の繊維補強体が積層された未加硫シートSを準備し、図3(a)に示すように、未加硫シートSを内型の外周に巻きつける。
巻きつけた未加硫シートSを内型になじませて、内型外周面に未加硫シートSが筒状に密着するようにする(図3(b))。この工程では、未加硫シートSの外側から、治具や弾力性を有するバンドなどを用いると、なじみが良くなる。
次に、別途準備した外型により、ホースの外面形状を賦形する(図3(c))。ここで、外型OM1、OM2は、ジャバラホースの外面形状と合致する内周面形状を有する、いわゆるキャビティ型である。外型の分割数や型締めの手順等は、適宜定めることができる。外型の型締めが完了したら、未加硫シートSを加熱するなどして、ゴム材料の架橋を行う。
ゴム材料の架橋が完了したら、外型を型開きして、成形品(ホース1)と内型CM1,CM2を取り出す(図3(d))。
引き続き、成形品(ホース1)から、内型を抜き取って、ジャバラホース1を得る。本製造工程の例では、まずジャバラ部Jと一方の平滑管状部P2の内周面を形成した内型CM2を脱型し(図3(e))、その後、他方の平滑管状部P1の内周面を形成した内型CM1を脱型している(図3(f))。これにより、吸気系用ゴム製ジャバラホース1が製造される。本実施形態では、内型CM1,CM2は、いわゆる無理抜きと呼ばれる方法で、成形されたジャバラホース1を弾性変形させて脱型される。この脱型プロセスがたやすく行われるように、内型CM1,CM2の表面に離型剤などを塗布したり、内型CM1,CM2からジャバラホース1の内側に圧縮空気を噴出して、ジャバラホース1を少し拡径させるよう弾性変形させたりして脱型を行うことが好ましい。
図3(e)の内型脱型工程では、内型CM2を、ホース中心軸CL周りに回転させずにまっすぐ引き抜く操作によって脱型する工程を示したが、内型の脱型は、他の操作、例えば、内型CM2をホース中心軸CLの周りに回転させながら、内型を引き抜く操作により行っても良い。内型を回転させながら引き抜くと、脱型性がさらに良好となる。
上記製造方法の例では、ホース壁が未加硫ゴム材料により形成されるプロセスを、いわゆるハンドレイアップ法により行う例を説明した。しかしながら、ホース壁の形成は、布状の繊維補強体がゴム材料製のホース壁に埋入されてジャバラ状の形態にホース壁が形成できれば、他の方法によって行ってもよい。例えば外型を用いずに外部から圧力を加えてホースの外周面形状を定めるようにしても良いし、あるいは、内型の側から真空引きして、ジャバラ形状をつけるようにしても良い。あるいは、ゴム材料の射出成形を利用してジャバラ状部分を成形するようにしてもよい。
上記吸気系用ゴム製ジャバラホース1が有する作用と効果について説明する。吸気系用ゴム製ジャバラホース1のホース壁には、布状の繊維補強体が埋入されているので、この吸気系用ゴム製ジャバラホース1のホース壁は引っ張り強度が高く、ホースの耐圧性の向上に貢献する。
そして、吸気系用ゴム製ジャバラホース1では、ホース壁のジャバラ状部分は、らせん状のジャバラに形成されているので、ホースを製造する際に、成形したホースと、ジャバラ部を成形した内型の脱型性が改善される。従来のリング状に形成されたジャバラであれば、凸条部分と凹溝部分の成形体の周長が大きく異なるため、ホース壁に布状繊維補強体が埋入されてホース壁が伸びなくなると、脱型が著しく困難となってしまう。
ところが、上記実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホース1では、ジャバラ状部分がらせん状のジャバラに形成されているため、ホースの中心線に対し垂直な面でホース壁の断面をとった際に、平滑管状部分の少なくとも一方からジャバラ状部分にわたって、ホース壁断面の周長変化を小さく、好ましくは周長をほぼ同じ長さにすることができる。従って、布状繊維補強体によりホース壁が伸びにくくなっても、ホース壁を弾性変形させれば、ジャバラ状部分を形成した内型をホースから比較的たやすく脱型できる。
特に、上記実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホース1のように、ホースの中心線CLに対し垂直な面でホース壁の断面をとった際に、平滑管状部分の少なくとも一方P2からジャバラ状部分Jにわたって、任意の2箇所における前記ホース壁断面の周長の差が、ジャバラ部Jの凹凸波型の山の高さをhとして、2πh/3以下であるようにすると、内型の脱型性改善効果が大きい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をして実施することができる。以下に本発明の他の実施形態について説明するが、以下の説明においては、上記実施形態と異なる部分を中心に説明し、同様である部分についてはその詳細な説明を省略する。また、これら実施形態は、その一部を互いに組み合わせて、あるいは、その一部を置き換えて実施できる。
図4には、第2実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホース2を示す。本実施形態では、ジャバラ状部分Jと平滑管状部分P2におけるホース壁断面の周長の設定が異なっているが、他の点では、第1実施形態のジャバラホースと同様である。
本実施形態では、ジャバラ状部分Jと一方の平滑管状部分P2のホース壁の周長が、ジャバラ状部分Jから当該一方の平滑管状部分P2に向かうに従って(すなわち、図4の下方向に向かうに従って)、単調増加している。ここで、周長が単調増加しているとは、図4の下方向に向かった際に、周長が減らず、周長が同じであるか周長が大きくなっていくことを意味する。従って、図4に示した第2実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホース2では、ホースの中心線CLに対し垂直な面でホース壁の断面をとった際に、平滑管状部分の一方P2からジャバラ状部分Jにわたって、任意の2箇所におけるホース壁断面の周長が、前記一方の平滑管状部分P2の側のホース端HEに近い断面での周長が、前記ホース端HEより遠い断面での周長と比べ、長くもしくは同じ長さとされている。
このような形態のジャバラホース2であっても、ホースの耐圧性が向上するとともに、ホースから内型を脱型する際の脱型性が向上する。特にこの実施形態では、ジャバラ状部分Jと平滑管状部分P2の内周面でホース壁周長が単調増加するようにされているので、布状繊維補強体のためにホース壁がほとんど伸びないようになっていても、ジャバラ状部分Jと平滑管状部分P2を形成した内型を、ホース壁を弾性変形させて取り出すことができる。
図5には、第3実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホース3を示す。本実施形態は、線状の補強部材32を備える点において、第1実施形態と異なっているが、他の点についてはおおむね第1実施形態のジャバラホース1と同様の構成を有している。
吸気系用ゴム製ジャバラホース3には、ジャバラ状部分Jの全体にわたって、らせん状のジャバラの凹部(凹溝部分)に沿って、線状の補強部材32が設けられている。線状の補強部材32は、らせん状に形成されており、ジャバラの凹溝の底部分に沿うように、添着されている。
補強部材32を構成する材料は、スチール線やアルミニウム線、ステンレス線などの金属線や、ホース壁のゴム材料よりも硬質な樹脂材料、例えばポリアミド樹脂や、ポリフェニレンスルファイド樹脂などで形成した樹脂線などが例示できる。補強部材32は、あらかじめ所定の螺旋形状に成形しておいて、成形されたジャバラホースの外周にまきつけるように取り付けることが好ましい。
そして、線状補強部材32の両端部は、少なくともホース周方向に動かないように固定されている。本実施形態では、線状補強部材32の両端部は、鉤状に折り曲げられた係止部34,34とされていて、ジャバラホースの平滑管状部分P1,P2にホース壁から突出するよう形成された係止突起33,33に係止されて、ホース周方向の移動が規制されている。補強部材32の両端部の固定は、接着や埋入といった他の固定手段によって行っても良い。また、補強部材32の両端部の固定は、必ずしもジャバラホースのホース壁に固定する必要は無く、ジャバラホースが接続される他の部材に固定されても良い。
本実施形態のようならせん状の補強部材は、必須ではないが、このようならせん状の補強部材32を、らせん状のジャバラの凹部に沿って設け、線状補強部材の両端部33、33を、少なくともホース周方向に動かないように固定することによって、ホースの耐圧性が飛躍的に向上する。両端部がホース周方向に動かないようにされていれば、らせん状に形成された補強部材が拡径することが防止されるからである。
第3実施形態のように、耐圧性を大きく改善した吸気系用ゴム製ジャバラホースは、例えば、自動車のターボエンジンに供給される圧縮空気が送られる空気経路を構成するホースとしても使用できる。
また、補強部材32がらせん状であるので、補強部材32をジャバラホースに取り付ける際には、補強部材にねじるような変形を与えることにより補強部材を拡径することができ、補強部材32のジャバラ状部分Jへの取付が簡単である。
なお、第3実施形態の吸気系用ゴム製ジャバラホース3では、線状の補強部材32が、らせん状のジャバラの凹部に沿って添着された例を示したが、補強部材32は、ホース壁の外側に接着一体化された形態であってもよく、ホース壁に埋入された形態であってもよい。
また、本発明の吸気系用ゴム製ジャバラホースは、上記実施形態で説明した以外の他の用途、例えば、ふいごやコンプレッサーなどの産業用装置において、外部から吸入した空気を送る吸気系に使用されるホースにも応用できる。
本発明の吸気系用ゴム製ジャバラホースは、例えば、自動車のエンジンに空気を送る吸気系に使用できて産業上の利用価値が高い。
1 吸気系用ゴム製ジャバラホース
P1,P2 平滑管状部分
J ジャバラ状部分
11 内層
12 外層
13 布状の繊維補強体
15 凸条部分
16 凹溝部分
h ジャバラの山高さ
S 未加硫ゴムシート
CM1、CM2 内型
OM1、OM2 外型
2,3 吸気系用ゴム製ジャバラホース
HE ホース端
32 線状の補強部材
33 係止突起
34 係止部

Claims (4)

  1. ゴム材料を主体としてホース壁が形成され、ホース壁には、布状の繊維補強体が埋入されており、ホース壁の少なくとも一部が凹凸波型のジャバラ状に形成され、ホース壁のジャバラ状部分は、らせん状のジャバラに形成されている吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法であって、
    ジャバラホースの内周面形状に合致するような外周面形状を有する軸状の内型を準備する工程、
    未加硫ゴム材料のシートと布状の繊維補強体が積層された未加硫シートを準備する工程、
    未加硫シートを内型の外周に巻きつけ、内型外周面に未加硫シートを筒状に密着させると共に、ジャバラホースの外面形状を賦形する工程、
    ゴム材料を架橋する工程、
    架橋されたジャバラホースを弾性変形させながらジャバラ部分の内型を脱型する工程、
    を含む
    吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法
  2. 請求項1に記載の吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法であって、
    当該吸気系用ゴム製ジャバラホースは、ホース中央部のジャバラ状部分と、前記ジャバラ状部分の両端に設けられた平滑管状部分を有しており、
    ホースの中心線に対し垂直な面でホース壁の断面をとった際に、前記平滑管状部分の少なくとも一方から前記ジャバラ状部分にわたって、任意の2箇所における前記ホース壁断面の周長が、前記一方の平滑管状部分の側のホース端に近い断面での周長が、前記ホース端より遠い断面での周長と比べ、長くもしくは同じ長さとされている
    吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法
  3. 請求項1に記載の吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法であって、
    当該吸気系用ゴム製ジャバラホースは、ホース中央部のジャバラ状部分と、前記ジャバラ状部分の両端に設けられた平滑管状部分を有しており、
    ホースの中心線に対し垂直な面でホース壁の断面をとった際に、前記平滑管状部分の少なくとも一方から前記ジャバラ状部分にわたって、任意の2箇所における前記ホース壁断面の周長の差が、ジャバラ状部分の凹凸波型の山の高さをhとして、2πh/3以下である
    吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法であって、
    当該吸気系用ゴム製ジャバラホースは、ジャバラ状部分の全体にわたって、らせん状のジャバラの凹部に沿って、線状の補強部材が設けられており、
    前記線状補強部材の両端部は、少なくともホース周方向に動かないように固定されている
    吸気系用ゴム製ジャバラホースの製造方法
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