JP6318389B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
このような遊技機では、遊技制御が電子的に制御されているため、遊技制御を行う制御装置に対して不正電子基板(ぶら下がり基板)を接続することによって、不正行為が行われることがある。そこで、不正電子基板による不正行為を防止可能な遊技機に関する発明が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、近年では、遊技球に細い糸を取り付けた不正球を遊技領域内に滞留させ、糸を操作することによって入賞領域や特定の遊技状態を発生可能な特定領域に遊技球を通過させる不正行為が増加傾向にあり、早急な対策が課題となっている。
開状態と閉状態とに変換可能な変動入賞装置と、
始動領域への遊技球の通過に基づき乱数を抽出し、抽出した当該乱数の判定結果が所定の結果である場合に、前記変動入賞装置を前記閉状態から所定時間だけ開状態に変換する特別遊技を所定回数実行する特別遊技状態を発生可能な遊技制御手段と、を備えた遊技機において、
前記始動領域には、第1始動領域と第2始動領域とがあり、
前記変動入賞装置には、
受け入れた遊技球が全て通過する入賞球流下領域と、
受け入れた遊技球が通過可能な特定領域と、
受け入れた遊技球のうち前記特定領域を通過しなかった遊技球が通過する非特定領域と、
前記特定領域への遊技球の流下を許容する許容状態と流下を規制する規制状態に変換可能な規制部材と、が設けられ、
前記遊技制御手段は、
前記第1始動領域への遊技球の入賞に基づき第1変動表示ゲームを実行する第1変動表示ゲーム実行手段と、
前記第2始動領域への遊技球の入賞に基づき第2変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行手段と、を備え、
前記特定領域と前記非特定領域と前記入賞球流下領域に設けられている球検出手段からの検出信号に基づいて、異常の判定と異常報知を行うとともに、
前記特別遊技状態中に前記特定領域を遊技球が通過した場合は、該特別遊技状態の終了後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる制御を行ない、
前記特別遊技状態の所定ラウンドにおける前記特別遊技を、前記規制部材を前記許容状態に変換し前記特定領域へ遊技球が通過しやすい第1開放態様、または前記規制部材を前記許容状態に変換するが当該第1開放態様よりも前記特定領域へ遊技球が通過しにくい第2開放態様で実行可能であって、
前記第1変動表示ゲームに基づき発生した前記特別遊技状態における前記所定ラウンドの前記特別遊技と前記第2変動表示ゲームに基づき発生した前記特別遊技状態における前記所定ラウンドの前記特別遊技とでは、前記第1開放態様で実行される確率が異なり、
前記第1開放態様と前記第2開放態様では、前記変動入賞装置を開状態にする時間が異なり、
前記変動入賞装置の開放態様が前記第1開放態様または前記第2開放態様の何れであっても、前記変動入賞装置に入賞した遊技球が前記特定領域を通過した場合は前記特別遊技状態の終了後に全て前記特定遊技状態を発生可能であって、
さらに前記遊技制御手段は、
前記特定領域への遊技球の通過を有効とする有効期間を、前記変動入賞装置が前記開状態から前記閉状態に変換された以降も当該閉状態への変換に基づいて設定するとともに、当該有効期間が経過する前に遊技球が当該特定領域を通過した場合は前記異常報知を行なわないようにし、
前記検出信号に基づいて前記変動入賞装置内に残存球が無いと判定しているときに遊技球が前記特定領域を通過した場合は、前記有効期間が経過する前であっても前記異常報知を行なうことを特徴とする。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の一実施形態のパチンコ遊技機の斜視図が示されている。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は本体枠(外枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(内枠)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15が取り付けられている。
さらに、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。
この実施例の遊技盤においては、遊技領域32のほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられ、センターケース40の中央に形成された開口窓部より表示装置41の表示部が臨むように配置されている。即ち、センターケース40の周縁部には装飾部材が形成され表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。
これら一般入賞口35、…には、各一般入賞口35に入った遊技球を検出するための入賞口スイッチ35a〜35n(図3参照)が配設されている。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36が設けられている。また、センターケース40の右側部にはほぼ垂直な姿勢から外側へ傾倒することで入賞口を開いて遊技球が流入し易い状態に変換する可動部材37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、時計回り方向へ回動して外側へ傾倒し遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。図2はこの状態を示している。
さらに、普通変動入賞装置37の下方であって、右側の一般入賞口35と上記始動入賞口36との間には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(第1大入賞口)38と第2特別変動入賞装置(第2大入賞口)39が配設されている。
即ち、第1および第2特別変動入賞装置38,39は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b,39b(図3参照)により駆動される開閉扉によって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。
また、遊技領域32の外側(例えば、遊技盤30の右下隅)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームを一箇所で実行する一括表示装置50が設けられている。
このように、表示装置41とは別に、特図変動表示ゲームを実行する特図1表示器と特図2表示器が設けられているため、表示装置41では当該遊技機の変動表示ゲームに関する演出ではなく他の遊技機の演出と連動した演出を行うようにしても、当該遊技機の本来の変動表示ゲームはきちんと実行することができる。
また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数未満でならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50のLED表示部53の始動入賞数報知用の記憶表示部に表示される。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられたLED表示部の変動表示部(普図表示器)で実行されるようになっている。普図表示器は、普通識別情報(普図、普通図柄)として点灯状態の場合に当たりを示し、消灯状態の場合にはずれを示すLEDから構成され、このLEDを点滅表示することで普通識別情報の変動表示を行い、所定の変動表示時間の経過後、LEDを点灯又は消灯することで結果を表示するようになっている。
普図始動ゲート34への通過検出時に抽出した普図乱数値が当たり値であるときには、LED表示部の普図表示器に表示される普通図柄が当たり状態で停止し、当たり状態となる。このとき、普通変動入賞装置37は、内蔵されている普電ソレノイド37c(図3参照)が駆動されることにより、可動部材37bが所定の時間(例えば、0.3秒間)だけ開放する状態に変換され、遊技球の入賞が許容される。
また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても表示される。
第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置41にて各特図変動表示ゲームに対応して複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器若しくは特図2表示器の表示態様が特別結果態様となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41の表示態様も特別結果態様となる。
なお、この実施例では、特図1表示器の第1特図変動表示ゲームまたは特図2表示器の第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームで大当りとなっても、サイクル遊技の実行サイクル等に応じて特別変動入賞装置38または39を選択的に開放するようにしているが、特図1表示器の第1特図変動表示ゲームで停止結果態様が特別結果態様となった場合に第1特別変動入賞装置38のみを開放し、特図2表示器の第2特図変動表示ゲームで停止結果態様が特別結果態様となった場合に第2特別変動入賞装置39のみを開放するようにしてもよい。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。
また、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、一般入賞口スイッチ35a〜35n、大入賞口(38,39)のカウントスイッチ38a,39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。遊技機10のガラス枠等に設けられた前枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)等に設けられた遊技枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、入力部120内の近接スイッチ用のインタフェースチップ(近接I/F)121からの信号(始動入賞検出信号)を論理反転して遊技用マイコン111に入力させるインバータなどからなる反転回路112と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施形態のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
初期化スイッチ信号は初期化スイッチがオン状態にされたときに生成される信号で、遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数をCPU111Aが変動パターンを決定するために参照するテーブルである。なお、変動パターンの選択テーブルについては、後にあらためて詳しく説明する。
また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄用乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当たり判定用乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、変動パターンの選択においては、大当りの終了後の一回転目の変動表示に限って、通常選択される変動パターンと比べて長い変動時間となる変動パターンを選択するようにしてもよい。
特定の期間中に変動表示の停止毎に出力される図柄停止信号を、ホールコンで計数しようとした際に誤って計数してしまうことを防止することができる。
近接I/F121は、入力の範囲が7V−11Vとされることで、近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、スイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
また、出力部130には、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにするため、即ち、片方向通信を保証するために第1出力ポート131からの上記データストローブ信号SSTB及び第2出力ポート132からの8ビットのデータ信号を出力する単方向のバッファ133が設けられている。なお、第1出力ポート131から払出制御装置200へ出力する信号に対してもバッファを設けるようにしてもよい。
演出制御装置300は、主制御用マイコン(1stCPU)311と、該1stCPU311の制御下でもっぱら映像制御を行う映像制御用マイコン(2ndCPU)312と、該2ndCPU312からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)313と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314とを備えている。
主制御用マイコン(1stCPU)311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定して映像制御用マイコン312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。主制御用マイコン(1stCPU)311と映像制御用マイコン(2ndCPU)312の作業領域を提供するRAMは、それぞれのチップ内部に設けられているが、チップの外部に設けるようにしてもよい。
なお、本実施形態においては、演出制御コマンドは16ビットで構成されており、これを8ビットのデータバスとストローブ信号SSBTで送信するため、16ビットの演出制御コマンドを8ビットの前半コマンド(MODE)と後半コマンド(ACTION)とに分けて、ストローブ信号SSBTを2度立ち上げることで送信し、受信側ではSSBの立ち上がりに同期してコマンドを取り込むようになっている。
遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図変動表示ゲームの当たり判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。そして、一括表示装置50のLED表示部(図示略)において、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当たりの場合は、一括表示装置50に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の開閉部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)をRAM111Cに記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当たり外れを判定する処理を行う。従って、RAM111Cは、始動入賞記憶手段として機能する。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御情報(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、一括表示装置50の特図1表示器や特図2表示器(図示略)に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が大当りの場合は、一括表示装置50の特図1表示器や特図2表示器に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態(大当り)を発生させる処理を行う。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、一括表示装置50の特図1表示器や特図2表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bまたは39bにより特別変動入賞装置38または39の開閉扉を開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。
なお、特別変動入賞装置38または39の開放は第1特図変動表示ゲームまたは第2特図変動表示ゲームに対応させても良いし、どちらの特図変動表示ゲームで大当りとなっても、サイクル遊技の実行サイクル等に応じて特別変動入賞装置38または39を選択的に開放させるように制御してもよい。
図5に示すように、本実施例の遊技機においては、大当り図柄乱数に応じて第1特図変動表示ゲームでは4種類の開放パターンA〜Dのいずれかに、また第2特図変動表示ゲームでは2種類の開放パターンA,Eのいずれかに、それぞれ振り分けるようにしている。なお、図5の例では、第1特図変動表示ゲームで大当りが発生した場合と、第2特図変動表示ゲームで大当りが発生した場合とで、第1と第2の大入賞口の開放パターンの振分けを異ならせているが、同じにしても良く、それによって制御を簡略化しROM容量を少なくすることができる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様(停止図柄)に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態を発生可能となっている。
また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間が通常状態の第1開放時間(例えば0.3秒)よりも長い第2開放時間(例えば1.7秒)となるように制御される。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数が1回の第1開放回数ではなく、2回以上の複数回(例えば、3回)の第2開放回数に設定される。
これにより、普通変動入賞装置37に遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームの始動が容易となる。
なお、大当りの確変状態と普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37の時短動作状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし、一方のみを発生させることも可能である。
図6の第2特別変動入賞装置39は、遊技領域に臨み下辺を支点として前方(図6では手前)へ約90度回動することで入賞口を開放する開閉扉の背部に設けられた大入賞領域391aを形成する包囲枠391と、該包囲枠391の内部であって上記大入賞領域391aに流入したすべての遊技球を一側方(図6では右方)へ集合させる傾斜底壁392と、傾斜底壁392を流下して来た遊技球を検出するカウントスイッチ39aと、該カウントスイッチ39aに対応した部位に流入口393aをまた内部に特定領域(確変領域)393bを有し流入した遊技球を分岐させつつ流下させる流下処理樋部393と、を備える。従って、カウントスイッチ39aが設けられている領域は、当該特別変動入賞装置39に受け入れた遊技球のすべてが通過するカウント領域となる。
また、上側の第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38に入賞した遊技球を誘導する排出樋の下端を、図6の排出樋部393dの残存球排出口スイッチ39eの上流側に合流させることで、残存球排出口スイッチ39eを、上大入賞口(38)と下大入賞口(39)とで共用させるように構成することができる。
内部に特定領域を有する従来の特別変動入賞装置においては、図7(A)に示すように内部にカウントスイッチ39aと確変領域スイッチ39cとを設ける構成か、図7(B)に示すように内部にカウントスイッチ39aと確変領域スイッチ39cと残存球排出口スイッチ39eとを設ける構成が一般的であった。しかし、図7(A)や(B)に示すようなスイッチ配置の場合には、糸を括りつけた遊技球を特別変動入賞装置39の大入賞領域391内へ流入させ、さらに特定領域(393b)に流下させて滞留させるように仕込んでおいて、シャッター395が開いたタイミングで糸を引っ張って先端の遊技球を持ち上げることで特定領域スイッチ(確変領域スイッチ39c)によって検出させる不正が発生しており、そのような不正行為を検出するのが困難であった。
本実施例の遊技機では、第2特別変動入賞装置39内に4つの球検出スイッチを配置しておくことで上記のような不正を防止することができるようになっている。
図8は下大入賞口(特別電動役物(39))を短時間(例えば200ミリ秒)開放する場合のタイミングチャート、図9は下大入賞口(39)を長時間(例えば29秒)開放する場合のタイミングチャートである。なお、下大入賞口(39)は、開放開始後規定時間経過する前に入賞球数が規定数(例えば10個)に達するとその時点で閉鎖される。また、大入賞口(特別電動役物(39))が開放されると同時に作動中であることを示す特別電動役物作動中信号が外部端子より出力される(t1)。なお、特別電動役物作動中信号は、下大入賞口(特別電動役物(39))の開放している間と、下大入賞口(特別電動役物(39))の閉鎖から所定時間(残存球処理時間(T3))の間にわたって出力される。
残存球処理時間(T3)は、下大入賞口内に入賞した遊技球がカウントスイッチを十分に通過可能な時間(例えば1300ms)が設定されている。
この確率変動機能によって、図8,図9に示されているように、確変領域スイッチ39cからの検出信号は、大入賞口(39)が開放されるタイミングt1より、大入賞口(39)が閉鎖されるタイミングt2から所定時間T2(例えば3秒)経過するまでの期間すなわち、大入賞口開放期間T1+所定時間T2の間有効とされる。
また、大入賞口(39)が閉鎖されるタイミングt2から所定時間経過するまでの期間T3は、下大入賞口カウントスイッチ39aからの信号を有効とする処理時間であり、この期間T3は例えば1.3秒のような時間とされる。そして、大入賞口開放期間T1+期間T3の間は、特別電動役物作動中信号が出力される。
すなわち、大入賞口短時間開放の場合のレバーソレノイド39fの作動パターンと、大入賞口長時間開放の場合の作動パターンとが異なっていると、検査工程では短時間開放と長時間開放のそれぞれでレバーソレノイドが正常に作動するか確認する検査が必要になる。しかるに、本実施例のように大入賞口開放パターンにかかわらずレバーソレノイド39fの作動パターンが同じであれば、一方の開放パターンについて検査を行うだけで良いので、検査時間を短くすることができることとなる。
なお、検査工程において、レバーソレノイドが正常に作動したか否かは、遊技盤に設けられている前記透視窓部32Aよりシャッター395の動きを視認することで行うことができる。
なお、所定時間T4を低確率状態に移行する場合は100ミリ秒、高確率状態に移行する場合は8700ミリ秒として、この時間で大当りの終了を示すエンディング表示を行なうようにしてもよい。
また、図9および図10の制御(長時間開放)では、確率変動機能を無効にするタイミングt6を、特別電動役物作動中信号の出力停止タイミングt3よりも遅くしているが、タイミングt3の時点ですべての入賞球が排出すなわち残存球が「0」の場合には、図11に示すように、確率変動機能を無効にするタイミングを、特別電動役物作動中信号の出力停止タイミングt3と同じにしても良い。そして、この場合、タイミングt3から所定時間T4を経過した時点で、特図変動表示ゲームの発生確率を低確率状態から高確率状態へ移行する。
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図12に示すように、まず、割込み禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS4)を行う。
図13のステップS17では全ての停電検査領域をクリアし、チェックサム領域をクリアして(ステップS18)、エラーや不正監視に係る領域をリセットする(ステップS19)。次に、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS20)。ここで、高確率でない(ステップS20;No)と判定した場合は、ステップS21,S22をスキップしてステップS23へ移行する。
上記ステップS33の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS34)、停電監視信号がONであるかの判定を行う(ステップS35)。停電監視信号がONでない場合(ステップS35;No)は、初期値乱数更新処理(ステップS33)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。
図14に示すタイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS51)を行う。なお、本実施形態において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサ(始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図変動表示ゲームの始動条件を与えるゲートスイッチ34a、カウントスイッチ38aなど)からの入力の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS52)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口SOL38b、普電SOL37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS53)を行う。
異常排出監視処理(ステップS63,図26)により設定されるRAM内の異常排出監視領域をチェックする(ステップS58)。そして、次のステップS59で、異常排出監視領域にエラー発生データが保存されているか否か判定し、エラー発生データなし(ステップS59:No)と判定すると、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS60)へ移行し、その後普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS61)を実行する。
なお、ステップS58で、後述の確率変動機能作動領域スイッチ処理(図15のステップA3,図16)により設定される確率変動機能作動情報領域に異常入賞データが記憶されているかチェックし、異常入賞データがある場合にはステップS60〜S62をスキップして異常排出監視処理(ステップS63)を行うようにしてもよい。
その後、磁気センサスイッチ61や振動センサスイッチ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する磁石不正監視処理(ステップS64)、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS65)を行う。続いて、割込み要求をクリアして割込みの終了を宣言する処理(ステップS66)を行い、ステップS51で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS67)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS68)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
特図ゲーム処理では、始動入賞口36に設けられている始動口1スイッチ36aと第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に設けられている始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図15に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。
この始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマを更新(−1)して、当該ゲーム処理タイマがタイムアップしたか否かをチェックして(ステップA4)、特図ゲーム処理タイマがタイムアップした(ステップA5;Yes)と判定すると、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップA6)を行って、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップA7)を行う。
ステップA9にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA10)を行う。
また、ステップA9にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理へ移行するために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA11)を行う。
さらに、ステップA9にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当り(16R)に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA12)を行う。
また、ステップA9にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドでなければインターバルコマンドを設定する一方で最終ラウンドであれば大当り終了画面のコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理へ移行するために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA14)を行う。
また、ステップA9にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA10)へ移行するために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA16)を行う。
次に、特別変動入賞装置(下大入賞口)39内の特定領域(確変領域)393bの入り口に設けられたシャッター395を作動させるレバーソレノイド39fの作動に関する制御処理(ステップA22)を実行して、特図ゲーム処理から抜ける。
一方、ステップA5にて、特図ゲーム処理タイマがタイムアップしていない(ステップA5;No)と判定した場合は、ステップA18へ移行して、それ以降の処理を行う。
以上説明したように、本実施形態においては、遊技制御装置100が変動表示ゲーム実行手段および特別遊技状態制御手段として機能する。
〔確率変動機能作動領域スイッチ処理〕
先ず、上記特図ゲーム処理(図15)における確率変動機能作動領域スイッチ処理(ステップA3)の詳細について、図16を用いて説明する。
図16に示すように、確率変動機能作動領域スイッチ処理では、先ず現在の状態が大当り中であるかの判定を、例えば特図ゲーム処理番号が「3」以降の番号であるか否か判断することによって行う(ステップA201)。ここで、大当り中でない(No)と判定すると、何もせず当該確率変動機能作動領域スイッチ処理から抜ける。また、ステップA201で、大当り中である(Yes)と判定すると、ステップA202へ進み、前記第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39内の確変領域393bに設けられた確変領域スイッチ39cの状態を取得する。
また、ステップA205で、異常入賞データでない(No)と判定すると、次のステップA206へ進み、入賞データが正常入賞データであるか否か判定する。そして、ここで正常入賞データでない(ステップA206:No)と判定すると、まだ入賞データが記憶されていなかったということであるので、次のステップA207で、確率変動機能作動情報領域に確変領域スイッチ39cの入賞コマンドを設定した後、該コマンドを演出制御装置300へ送信するために送信バッファへコマンドを設定するコマンド設定処理(ステップA208)を実行して、ステップA209へ進む。
ステップA209では、第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39内の排出確認領域(排出樋部393d)に設けられた残存球排出口スイッチ39eの状態に関するデータを記憶するRAM内の排出スイッチ監視領域をチェックする。なお、この排出スイッチ監視領域には、後述の大入賞口開放中処理(図23)内で監視タイマが3秒(3000ms)に設定され、その後、入賞口スイッチ/エラー監視処理(図27)内で監視タイマが3秒を計時するまでに排出球が検出されると排出正常タイミングデータが記憶され、3秒が経過した後に排出球が検出されると排出異常タイミングデータが記憶される。
一方、ステップA210で、排出正常タイミングデータが記憶されていない(ステップA210:No)と判定すると、ステップA212へ移行して、確率変動機能作動情報領域に異常入賞データを設定してから、確変領域スイッチ39cの異常入賞報知コマンドを設定し(ステップA213)、該コマンドを演出制御装置300へ送信するために送信バッファへコマンドを設定するコマンド設定処理(ステップA214)を実行して、当該確率変動機能作動領域スイッチ処理から抜ける。
なお、ステップA210,A211では、現在の下大入賞口39の開放パターンを確認して、短時間開放の場合には異常入賞データを、また長時間開放の場合には正常入賞データを、確率変動機能作動情報領域に設定するようにしても良い。
次に、上述の特図ゲーム処理(図15)におけるレバーソレノイド制御処理(ステップA22)の詳細について、図17を用いて説明する。このレバーソレノイド制御処理は、第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39内の確変領域393bの入り口に設けられたシャッター395を移動させるレバーソレノイド39fを制御する処理であり、該シャッターの移動によって確変領域393bへの遊技球の流入が許容される。
図17に示すように、レバーソレノイド制御処理では、先ずRAM内に設けられているレバーソレノイド制御領域内の、次に行う処理を示す次ポインタ領域の内容をチェックする(ステップA221)。なお、レバーソレノイド制御領域は、図18(A)に示すように、次ポインタ領域(アドレス+00H)と、制御タイマ(下位)領域(アドレス+01H)と、制御タイマ(上位)領域(アドレス+02H)とからなる。
一方、ステップA222で、次ポインタ領域が「更新なしコード」でない(No)と判定すると、次のステップA223へ進み、レバーソレノイド制御領域のタイマを更新(−1)する。そして、該タイマがタイムアップしたか否か判定し(ステップA224)、タイマがタイムアップしてない(No)と判定すると、当該レバーソレノイド制御処理から抜ける。また、ステップA224で、タイマがタイムアップした(Yes)と判定すると、次のステップA225へ進み、図18(B)に示すようなレバーソレノイド設定テーブルを参照して、レバーソレノイド制御領域の次ポインタ領域の内容に対応するタイマ値をタイマに設定する。
なお、大当りが発生して第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39の開放を行う場合、レバーソレノイド制御領域の次ポインタ領域には、後述のファンファーレ/インターバル中処理(図22)の中で、下大入賞口39の開放後所定のタイミングで先ずレバーソレノイド設定テーブルの中の「作動1」が設定される。
上記のような手順に従った制御によって、図8〜図11に示すようなレバーソレノイド39fの2回作動が実現される。
次に、上述の特図ゲーム処理(図15)における特図普段処理(ステップA10)の詳細について説明する。
図19に示すように、特図普段処理では、先ず、第2特図保留数(第2始動記憶数)が0であるか否かをチェックする(ステップA301)。そして、次のステップA302で第2特図保留数が0であるか否かの判定を行い、第2特図保留数が0である(Yes)と判定すると、ステップA303へ進む。
ステップA303では、次のステップA304で第1特図保留数(第1始動記憶数)が0であるか否かの判定を行い、第1特図保留数が0である(ステップA304;Yes)と判定すると、既に客待ちデモが開始されているか否かをチェックして(ステップA305)、客待ちデモを開始していない、即ち、開始済みでない(ステップA306;No)と判定すると、客待ちデモフラグを客待ちデモ中に設定する処理(ステップA307)を行う。
一方、ステップA305にて、既に客待ちデモが開始されている(ステップA306;Yes)と判定すると、既に客待ちデモフラグは客待ちデモ中に設定(ステップA307)され、客待ちデモコマンドも準備(ステップA308)され、コマンド設定処理(ステップA309)も実行されているため、これらの処理を行わずにステップA310に移行する。
ステップA310では、特図普段処理に移行するためのテーブルを準備する処理、具体的には、当該テーブルに、特図普段処理に係る処理番号「0」、大入賞口不正監視期間を規定するフラグ(大入賞口不正監視情報)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
そして、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第2特図用)を準備する処理(ステップA312)、具体的には、当該テーブルに、特図変動中処理に係る処理番号「1」、客待ちデモの終了に係る情報、第2特図の変動中に係る試験信号、特図2表示器における第2特図変動表示ゲームの制御用の情報(例えば、特図2表示器の変動中に係るフラグ、特図2表示器の点滅の周期のタイマの初期値など)等を設定する処理を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA304にて、第1特図保留数が0でない(ステップA304;No)と判定すると、ステップA313へ移行して第1特図変動表示ゲームの変動を開始させる特図1変動開始処理を行う。その後、特図変動中処理に移行するためのテーブル(第1特図用)を準備する処理(ステップA314)を行って、特図普段処理を終了する。
次に、上述の特図ゲーム処理(図15)における特図変動中処理(ステップA11)の詳細について説明する。
図20に示すように、特図変動中処理では、先ず、ステップA521で演出装置300へ送信する第2特図変動表示ゲームを停止させるための特図2停止コマンド(MODE,ACTION)を準備した後、ステップA522へ移行して、特図1が変動中か否かすなわち第1特図変動表示ゲームを実行中か否か判定する(ステップA522)。ここで、特図1が変動中である(ステップA522;Yes)と判定された場合には、ステップA522へ移行して、第1特図変動表示ゲームを停止させるための特図1停止コマンド(MODE,ACTION)を準備してから、コマンドを送信するためのコマンド設定処理(ステップA524)を実行してステップA525へ移行する。また、ステップA522で、特図1が変動中でない(No)と判定された場合には、ステップA523〜A524をスキップしてステップA525へ移行する。
その後、特図表示時間テーブルを設定する処理(ステップA532)を行う。続いて、ステップA529、A530、A531の何れかにて設定された特図表示時間ポインタに対応する停止時間、即ち、ステップA529にて設定されたはずれ時(リーチ発生無しのはずれ時)の特図表示時間ポインタ、ステップA530にて設定されたリーチはずれ時の特図表示時間ポインタ、或いは、ステップA531にて設定された大当り時の特図表示時間ポインタ、の何れかに対応する停止表示時間を取得する処理(ステップA533)を行った後、取得された停止表示時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA534)。
次に、上述の特図ゲーム処理(図15)における特図表示中処理(ステップA12)の詳細について、図21を用いて説明する。
図21に示すように、特図表示中処理では、先ず、特図普段処理(図19)のステップA311の特図2変動開始処理の中で設定された大当りフラグ2をチェックして(ステップA541)、特図2の変動表示ゲームが大当りであるか否か判定する(ステップA542)。ここで、特図2が大当りでない(ステップA542;No)と判定すると、ステップA543へ進み、特図普段処理(図19)のステップA312の特図1変動開始処理の中で設定された大当りフラグ1をチェックする。そして、特図1の変動表示ゲームが大当りであるか否か判定する(ステップA544)。ここで、特図1が大当りである(ステップA544;Yes)と判定すると、ステップA545へ移行する。
そして、ステップA545では、外部へ出力する試験信号として大当り信号の出力を設定してステップA546へ移行し、一括表示装置50のラウンド表示LEDへの出力設定を行う(ステップA546)。
続いて、外部情報信号として大当り信号の出力を設定し(ステップA547)、大入賞口の開放パターンをチェックする(ステップA548)。そして、次のステップA549で、大入賞口の開放が短開放(短時間開放)であるか否か判定する。
それから、コマンドを送信するためのコマンド設定処理(ステップA554)を実行し
た後、ファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのテーブルを設定する処理(ステップA555)、具体的には、当該テーブルに、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号「3」を設定する処理や大入賞口の不正入賞数のクリア等を行って、特図変動中処理を終了する。なお、大入賞口の不正入賞数のクリアは、大入賞口の開放処理時に行うようにしても良い。
次に、上述の特図ゲーム処理(図15)におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA13)の詳細について説明する。
図22に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理では、先ず、RAM内の残存球監視領域内の第1特別変動入賞装置(上大入賞口)38の残存球を計数している残存球カウンタの値をチェックする(ステップA561)。なお、残存球カウンタは、後述の残存球監視処理(図29)の中で更新される。次に、残存球カウンタの値が「0」か否か判定し(ステップA562)、残存球カウンタの値が「0」でない(ステップA562;No)と判定すると、ステップA563へ進んで、連続作動回数すなわち特別遊技状態のラウンド数を取得して更新(+1)した後、再びこの処理に戻ってくるためにファンファーレ/インターバル中処理に移行するためのテーブルを設定する処理(ステップA564)を実行する。
ステップA565で、次のラウンドは第2特別変動入賞装置(下大入賞口)の開放である(Yes)と判定すると、当該ファンファーレ/インターバル中処理から抜ける。これによって、次のラウンドが下大入賞口の開放である場合には、上大入賞口の残存球が0となるまで次のラウンドへ進まなくなり、確変状態への移行も発生しないようにされる。つまり、例えば大当りが発生すると必ず確変が発生するようにさせるために、予め下大入賞口に不正に遊技球を仕込んでおいたような場合には、下大入賞口の開放のラウンドへ進まないようにすることができる。
それから、図5に示すような開放パターンに従って、連続作動回数すなわち特別遊技状態の各ラウンドに対応する大入賞口の開放時間を特図ゲーム処理タイマに設定する処理(ステップA569)を行う。これにより、次のラウンドが上大入賞口の開放の場合には、残存球カウンタの値が「0」にならなくても次のラウンドへ進むことでサイクル遊技をテンポ良く進行させることができる。
また、ステップA570で、次のラウンドは第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39の開放でない(No)つまり上大入賞口38の開放であると判定すると、大入賞口開放中処理に移行するために上大入賞口用の設定テーブル1を設定する処理(ステップA573)を行って、ファンファーレ/インターバル中処理から抜ける。なお、ステップA571とA573の設定処理では、後述の入賞口スイッチ/エラー監視処理で入賞の監視を行うか否かの設定や、大入賞口開放中を示す大入賞口開放状態フラグの設定、大入賞口の開放ソレノイドへの作動信号を出力するための設定、大入賞口の不正入賞監視の機能(図26等)を有効にするための設定も行う。
次に、上述の特図ゲーム処理(図15)における大入賞口開放中処理(ステップA14)の詳細について、図23を用いて説明する。
図23に示すように、大入賞口開放中処理では、先ず、図22のファンファーレ/インターバル中処理のステップA571やA573で設定される大入賞口開放状態フラグをチェックし(ステップA611)、下大入賞口開放状態フラグが立っているか否か判定する(ステップA612)。ここで、下大入賞口開放状態フラグが立っている(ステップA612;Yes)と判定すると、ステップA613へ進み、下大入賞口39内の残存球排出口スイッチ39を監視するRAM内の排出スイッチ監視領域の監視タイマに、例えば3000ms(=3秒)を設定して、ステップA614へ進む。また、ステップA612で、下大入賞口開放状態フラグが立っていない(No)と判定すると、ステップA613をスキップしてステップA614へ進む。
その後、大入賞口残存球処理に移行するためのテーブルを準備する処理(ステップA619)、具体的には、当該テーブルに、大入賞口残存球処理に係る処理番号「5」、特図ゲーム処理タイマにセーブする大入賞口残存球処理に係る処理時間、大入賞口を閉塞するための大入賞口ソレノイド38b,39bの駆動に係る制御信号(オフ信号)等を設定する処理を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
次に、上述の特図ゲーム処理(図15)における大入賞口残存球処理(ステップA15)の詳細について、図24を用いて説明する。
図24に示すように、大入賞口残存球処理では、先ず、特別遊技状態における連続作動回数すなわちラウンド数をチェックする(ステップA621)。そして、下大入賞口開放による最終ラウンドであるか否かの判定を行う(ステップA622)。ここで、最終ラウンドである(Yes)と判定すると、次のステップA624へ進み、後述の残存球監視処理(図29)で更新されるRAM内の残存球監視領域の残存球カウンタをチェックする。そして、残存球カウンタが「0」であるか否かの判定を行う(ステップA625)。ここで、残存球カウンタが「0」でない(ステップA625;No)と判定すると、ステップA628へ移行して、再びこの大入賞口残存球処理へ戻ってくるために大入賞口残存球処理に移行するための設定テーブルを準備する処理(ステップA628)を行って、大入賞残存球処理から抜ける。
一方、ステップA630で、最終ラウンドである(Yes)と判定すると、次のステップA633へ進み、エンディング時間を特図ゲーム処理タイマに設定してから、大当り終了処理へ移行するための設定テーブルを準備する処理、具体的には当該テーブルに、大当り終了処理に係る処理番号「6」を設定する処理(ステップA634)を行って、大入賞残存球処理から抜ける。
次に、上述の特図ゲーム処理(図15)における大当り終了処理(ステップA16)の詳細について、図25を用いて説明する。
図25に示すように、大当り終了処理では、先ず、前述の確率変動機能作動領域スイッチ処理(図15)により設定されるRAM内の確率変動機能作動情報領域をチェックする(ステップA641)。そして、下大入賞口39内の確変領域393bへの入賞があったか否かの判定を行う(ステップA642)。具体的には、確率変動機能作動情報領域内に正常入賞データ又は異常入賞データが格納されていれば入賞ありと判定し、確率変動機能作動情報領域内に正常入賞データ又は異常入賞データが格納されていなければ入賞なしと判定する。
ステップA646では、確変状態用の大当り終了後の確率状態を演出制御装置300へ知らせる確率情報コマンドを設定して、該コマンドを送信するためコマンド設定処理(ステップA647)を行って、大当り終了処理を終了する。
次に、図14のタイマ割込み処理中に実行される異常排出監視処理(ステップS63)の具体的な手順の一例を、図26を用いて説明する。この異常排出監視処理は、下大入賞口39内の通過口スイッチ39dと確変領域スイッチ39cが、下大入賞口カウントスイッチ39aが検出した入賞球数を上回る遊技球を検知した場合や、残存球排出口スイッチ39eが、通過口スイッチ39d及び確変領域スイッチ39cが検出した球数を上回る遊技球を検知した場合に、異常排出エラーとして検知するためのものである。
ステップS637では、下大入賞口39内の確変領域スイッチ39cからの入力をチェックし、入力の有無を判定する(ステップS638)。そして、確変領域スイッチ39cからの入力がある(ステップS638;Yes)と判定すると、入賞数カウンタ2を更新(+1)する(ステップS639)。続いて、入賞数カウンタ1の値が「0」か否か判定し(ステップS640)、「0」でなければ次のステップS641へ進み、入賞数カウンタ1の値を更新(−1)つまり減数し、ステップS642へ進む。従って、下大入賞口39の解放中に例えば1個の遊技球が入賞し、それがカウントスイッチ39aと確変領域スイッチ39cでそれぞれ検出されると、入賞数カウンタ1の値は「0」となる。
ステップS642では、下大入賞口39内の通過口スイッチ39dからの入力をチェックし、入力の有無を判定する(ステップS643)。そして、通過口スイッチ39dからの入力がある(ステップS643;Yes)と判定すると、入賞数カウンタ2を更新(+1)する(ステップS644)。つまり、入賞数カウンタ2は、確変領域スイッチ39cを通過した遊技球と通過口スイッチ39dを通過した遊技球の総数を計数することとなる。
また、上記ステップS643で、下大入賞口39の通過口スイッチ39dからの入力がない(No)と判定すると、ステップS644〜S646をスキップしてステップS647へ移行する。なお、ステップS645で入賞数カウンタ1の値が「0」である(Yes)と判定すると、ステップS655へ移行して、ステータス更新処理を実行して当該異常排出監視処理から抜ける。
続いて、ステップS655へ進み、ステータス更新処理を実行して当該異常排出監視処理から抜ける。ステップS655のステータス更新処理では、ステップS631とステップS654で取得した設定データを比較して状態に変化が生じていた場合に異常排出監視領域内のステータス情報を更新するとともに、状態の変化に応じて演出制御装置300へ送信するエラー報知開始コマンドまたはエラー報知解除コマンドを設定する。
次に、図14のタイマ割込み処理中に実行される入賞口スイッチ/エラー監視処理(ステップS57)の具体的な手順の一例を、図27を用いて説明する。
図27の入賞口スイッチ/エラー監視処理では、先ず入賞監視処理(ステップS571)を実行する。この入賞監視処理(ステップS571)では、遊技領域32の各入賞口に設けられている検出スイッチからの信号に基づく入賞をチェックし、対応する入賞カウンタを更新する。また、大入賞口の開放期間外に遊技球が入賞した場合は、不正入賞数をカウントし、不正入賞数が所定数となった場合にエラー報知コマンド(下大入賞口不正入賞エラー)を設定する。そして、不正入賞数のクリアは、エラー報知が終了した時点で行なう。
続いて、図22のファンファーレ/インターバル中処理のステップA571とA573の設定処理で設定される大入賞口開放中を示す大入賞口開放状態フラグをチェックする(ステップS573)。そして、大入賞口開放状態フラグが設定されているか否かの判定を行い(ステップS574)、フラグが設定されていないすなわち大入賞口開放中でない(No)つまり大入賞口が閉鎖されていると判定すると、ステップS575へ進み、大入賞口開放中処理(図23)のステップA613で設定されるRAM内の排出スイッチ監視領域の監視タイマを更新(−1)する。なお、この監視タイマには、前述の大入賞口開放中処理(図23)の中のステップA613で例えば3秒が設定される。
その後、ステップS579へ進み排出タイミング監視処理を実行した後、残存球排出処理(ステップS580)を実行して、当該入賞口スイッチ/エラー監視処理から抜ける。ステップS579の排出タイミング監視処理とステップS580の残存球排出処理の具体的な内容については、以下に図28および図29を用いて説明する。
次に、図27の入賞口スイッチ/エラー監視処理中のステップS579で実行される排出タイミング監視処理の具体的な手順の一例を、図28を用いて説明する。この排出タイミング監視処理は、下大入賞口39の開放から下大入賞口閉鎖後3秒までの期間が経過した後に確変領域スイッチ39cまたは通過口スイッチ39dが遊技球を検出した場合の排出タイミングエラーの監視、報知処理である。
図28の排出タイミング監視処理では、先ずRAM内の排出タイミング監視領域のアドレスを取得しておく(ステップS781)。次に、図27の入賞口スイッチ/エラー監視処理中のステップS577,S578で設定される排出スイッチ監視領域の入賞監視フラグをチェックする(ステップS782)。そして、入賞監視フラグに排出正常タイミングデータが設定されているか否か判定する(ステップS783)。
そして、ステップS791で、タイマがタイムアップしていない(No)と判定した場合はそのまま当該排出タイミング監視処理から抜ける。また、ステップS791で、タイマがタイムアップした(Yes)と判定する、つまりエラー報知開始後60秒経過すると、ステップS788へ進み、そのときのRAM内の設定データを排出タイミングエラー解除時の設定データとして取得する。その後、ステップS793へ進み、ステップS781で取得したアドレスに基づいて排出タイミング監視領域のステータス情報を排出正常タイミングに更新して、当該排出タイミング監視処理から抜ける。
次に、図27の入賞口スイッチ/エラー監視処理中のステップS580で実行される残存球監視処理の具体的な手順の一例を、図29を用いて説明する。この残存球監視処理は、下大入賞口39内のカウントスイッチ39aからの信号のカウント数が残存球排出口スイッチ39eからの信号のカウント数よりも多い状態で、最後に下大入賞口39のカウントスイッチ39aが遊技球を検出した時点から所定時間(例えば5秒)経過した場合のエラー監視処理である。
図29(A)に示すように、残存球監視処理では、先ずRAM内の残存球監視領域のアドレスを取得する(ステップS801)。図29(B)に、残存球監視領域の構成を示す。次に、下大入賞口39内の残存球排出口スイッチ39eからの信号の入力をチェックし(ステップS802)、残存球排出口スイッチ39eからの信号の入力があるか否か判定する(ステップS803)。そして、入力がある(ステップS803:Yes)と判定した場合はステップS804へ進み、残存球監視領域(図29(B))内の残存球カウンタの値を更新(−1)して、ステップS805へ進む。また、ステップS803で、入力がない(No)と判定した場合は、ステップS804をスキップして、ステップS805へ進む。
なお、通常はステップS807で残存球カウンタの値が+1されてから、再びこの残存球監視処理が実行されてステップS803で残存球排出口スイッチ39eからの信号の入力があり(Yes)と判定されて残存球カウンタの値が−1される。
また、上記ステップS810で、エラー発生データが格納されている(Yes)と判定した場合は、ステップS816へ移行して、残存球監視領域(図29(B))内の残存球カウンタをチェックし、残存球カウンタの値が「0」か否かを判定する(ステップS817)。そして、残存球カウンタの値が「0」でない(ステップS817:No)と判定した場合は、そのまま当該残存球監視処理から抜ける。
(変形例1)
第1の変形例は、上記実施例と同様に、予めレバーソレノイド39fによる特定領域393bの入り口に設けられているシャッター395(図6参照)の開放パターン(開放回数と開放時間)が設定されているものの、シャッターの開放終了時間が経過する前に規定数(例えば10個)の遊技球が下大入賞口39に入賞して残存球が「0」になった場合には、その時点でレバーソレノイド39fをオフさせる制御を行うようにしたものである。そして、このような制御を行うことによって、大当り時のサイクル遊技において、次のラウンドへ進むタイミングを早くしてサイクル遊技をテンポ良く進行させることができる。
この変形例における図30の大入賞口残存球処理は、図24の大入賞口残存球処理に類似している。図24の大入賞口残存球処理との差異は、図30の大入賞口残存球処理では、残存球カウンタが「0」か否か判定するステップA625の次に、図24の大入賞口残存球処理にはない、レバーソレノイド制御領域の次ポインタに「停止」を設定するステップA626と、レバーソレノイド制御領域の制御タイマをクリアするステップA627を追加している点である。
また、大入賞口の短時間開放の場合には、そもそも入賞球が発生しにくくなるため、大入賞口残存球処理のフローチャートに上記ステップA626,A627があることで、入賞球が発生しなかった場合、ステップA625で残存球カウンタが「0」と判定してステップA626,A627を実行することによって、図32に一点鎖線で示す2回目のレバーソレノイド39fの作動が生起されないようになる。
なお、この変形例においても、残存球カウンタが「0」になる最後の残存球の検出タイミングタイミングt4が遅ければ、図34に示すように、上記実施例同様、予め規定された作動終了タイミングt7でレバーソレノイド39fがオフされる。
図35には、第2変形例におけるファンファーレ/インターバル処理の具体的な手順が示されている。
この変形例における図35のファンファーレ/インターバル処理は、図22のファンファーレ/インターバル処理に類似している。図22のファンファーレ/インターバル処理との差異は、図35のファンファーレ/インターバル球処理では、次のラウンドが下大入賞口の開放か否かを判定するステップA565の次に、図22のファンファーレ/インターバル処理にはない、短時間開放か否かの判定を行うステップA565aを設けて、該ステップで短時間開放である(Yes)と判定すると当該ファンファーレ/インターバル処理から抜けるようにしている点である。
これにより、下大入賞口の開放が長時間の場合に、糸釣り球を特定領域(393b)に仕込まれて、短時間開放中に予め仕込んだ糸釣り球によって確変領域スイッチ39cをオンさせる不正を未然に防止することができる。
なお、下大入賞口の開放が長時間の場合には、遊技球が確変領域を通過する可能性が高いので遊技者はそのような場合にわざわざ上記のような不正を行うことは考えにくい一方、残存球カウンタが「0」になるのを待っているとサイクル遊技の進行が遅くなるので、それを回避するために上記のような制御を行うようにしている。
図36の大入賞口残存球処理は、図24の大入賞口残存球処理に類似している。図24の大入賞口残存球処理との差異は、図36の大入賞口残存球処理では、下大入賞口の開放のラウンドであるか否か判定するステップA622の次に、図24の大入賞口残存球処理にはない、短時間開放か否か判定するステップA623を設けて、該ステップで短時間開放でない(No)と判定すると、ステップA629へ移行するようにしている点である。
これにより、下大入賞口の開放であってその開放が短時間である場合にのみ、残存球カウンタが「0」になったのを確認して次のラウンドに進むように制御することができる。上大入賞口には確変領域が設けられていないので、不正が行われることが考えにくいため残存球カウンタが「0」になったのを確認せずに次のラウンドに進むようにしても支障はない。
図37には、第2実施例における第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39の内部構成が示されている。
この第2実施例は、第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39内のカウントスイッチ39aと確変領域スイッチ39cとの間に、再カウント領域を設けるとともに該再カウント領域を通過する遊技球を検出する入賞確認スイッチ39gを配設し、再カウント領域に設けられている入賞確認スイッチ39gからの検出信号に基づいて計数された遊技球数が、カウント領域に設けられているカウントスイッチ39aからの検出信号に基づいて計数された遊技球数を超えている場合に、異常報知を行なうようにしたものである。
これによって、遊技球に糸を取り付けた不正球を、カウント領域と特定領域の間や特定領域と排出領域の間に複数滞留させ、糸を操作することによって特定領域(393b)に設けられている球検出手段(39c)を反応させて不正に特定の遊技状態を発生させる不正行為をより確実に防止することができる。
図38には、第3実施例における第2特別変動入賞装置(下大入賞口)39の内部構成が示されている。
この第3実施例は、特定領域393bの入り口に設けられているシャッター395およびその駆動源であるレバーソレノイド1(39f)とは別に、特定領域393bの出口にもシャッター396およびその駆動用レバーソレノイド2(図示省略)を設けて、排出樋部393dの下流側から不正球を挿入したり排出樋部393dに糸釣り球を滞留させておいて、下大入賞口の開放のタイミングに合わせて糸を引き上げたりすることで確変状態を発生させるという不正行為を防止できるようにしたものである。
また、特定領域393bに設けられた確変領域スイッチ39cによって遊技球が検出されたことに対応して、レバーソレノイド2を作動(オン)させてシャッター396を遊技球が通過することが可能な状態に変換する制御を行うようにすることができる。
なお、この第3実施例においても第2実施例と同様に、カウントスイッチ39aと確変領域スイッチ39cとの間に、入賞確認スイッチ39gを配設するようにしてもよい。
次に、第1実施形態の第4実施例について説明する。第4実施例は、大入賞口の長時間開放の開放パターンおよびレバーソレノイドの作動パターンを、前記実施例とは異ならせている。具体的には、前記実施例では大入賞口の長時間開放の際に大入賞口を所定時間もしくは規定数の入賞があるまで連続して開放しているのに対し、第4実施例では、大入賞口の長時間開放の際に、先ず大入賞口の短時間開放と同じ短時間開放を行った後に、一旦大入賞口を閉じ所定時間後に連続開放を行う、つまり大入賞口の2度開きを行うようにしたものである。これにより、ラウンド開始直後は大入賞口の長時間開放なのか短時間開放なのか分からないようになる。
また、前記実施例ではレバーソレノイドを2回に分けて作動させているのに対し、第4実施例ではレバーソレノイドを4回に分けて作動させるようにしている。なお、このような作動は、図18(B)に示されているレバーソレノイド設定テーブルの「作動2」と「作動3」との間に、「作動1」や「作動2」と同じ出力データで次ポインタの値および制御タイマの時間が異なる「作動1’」,「作動2’」;「作動1”」,「作動2”」を設けることで容易に実現できる。
先ず、図40および図41の下大入賞口(39)の短時間開放について説明する。
短時間開放では、大入賞口開放中に入賞があったかなかったか(正確には残存球処理時間終了時に残存球があるかないか)で制御が異なる。図40は残存球処理時間終了時に残存球がなかった場合のタイミングを示し、図41は残存球処理時間終了時に残存球があった場合のタイミングを示す。
ここで、タイミングt4におけるレバーソレノイド39fの停止は、図18(B)に示されているレバーソレノイド設定テーブルの出力データが“ON”である「作動3」に対応する前述の「作動1’」の制御タイマを、最後の残存球の検出(図30のステップA625の残存球数=0)でクリア(ステップA627)させることで行うことができる。
なお、この第4実施例においては、(通過口スイッチ39dの検出数+確変領域スイッチ39cの検出数)>残存球排出口スイッチ39eの検出数の状態のまま、最後に通過口スイッチ39dまたは確変領域スイッチ39cを通過した時点から3秒経過したか否かを監視し、3秒経過した場合は異常と判定するようにしてもよい。
長時間開放においても、大入賞口開放中に入賞があったかなかったか(正確には残存球処理時間終了時に残存球があるかないか)で制御が異なる。図42は残存球処理時間終了時に残存球がなかった場合のタイミングを示し、図43は残存球処理時間終了時に残存球があった場合のタイミングを示す。
図42および図43に示すように、本実施例における下大入賞口(39)の長時間開放においては、先ず大入賞口の短時間開放と同じ短時間開放を行った後に、一旦大入賞口を閉じ所定時間後に連続開放を行う、つまり大入賞口の2度開きが行われる。
また、最初の大入賞口開放と同時に確率変動機能を有効にさせ、レバーソレノイド39fの作動停止タイミングから所定時間T2(例えば100ms)だけ経過した時点で確率変動機能を無効にさせる。そして、2回目の開放と同期して再び確率変動機能を有効にさせる。さらに、特別電動役物作動中信号は大入賞口開放と同時に出力を開始し、大入賞口の閉鎖タイミングt5から所定の監視期間T3(例えば1300ms)だけ経過した時点t3で出力を停止させる。
一方、大入賞口の閉鎖タイミングt5から所定期間T3だけ経過した時点t3で残存球があった場合には、図43に示すように、レバーソレノイド39fの規定時間経過による停止タイミングt6から所定期間T3だけ経過した時点t7で、確率変動機能を無効にする。また、特定領域(確変領域)393bを入賞球が通過したことを検出した場合には、最後の残存球検出タイミングt8から所定時間T4だけ経過した時点で確率状態を高確率に変化させる。
開状態と閉状態とに変換可能な変動入賞装置(39)と、
始動領域(36,37)への遊技球の通過に基づき乱数を抽出し、該乱数の抽出結果が所定の結果である場合に、前記変動入賞装置を前記閉状態から所定時間だけ開状態に変換する特別遊技を実行する遊技制御手段(100)と、を備えた遊技機において、
前記変動入賞装置には、
受け入れた遊技球が通過可能な特定領域(393b)と、受け入れた遊技球のうち前記特定領域を通過しなかった遊技球が通過する非特定領域と、が設けられ、
前記特定領域および前記非特定領域を通過した遊技球は、前記特定領域および前記非特定領域の下流に設けられた排出領域(393d)を通過するように構成され、
前記遊技制御手段は、
前記特定領域と前記非特定領域と前記排出領域毎に設けられている球検出手段(39c,39d,39e)からの検出信号に基づいて、前記各領域毎に遊技球が通過したか否かの監視を行うとともに、
前記特別遊技中に前記特定領域を遊技球が通過した場合は、該特別遊技の終了後に遊技者に有利な遊技状態を発生させる制御を行ない、
さらに、前記球検出手段の検出信号に基づいて前記各領域毎に通過する遊技球の計数を行なう機能を有し、前記排出領域(393d)に設けられている球検出手段(39e)からの検出信号に基づいて計数された遊技球の数が、前記特定領域と前記非特定領域に設けられている球検出手段(39c,39d)からの検出信号に基づいて計数された遊技球数を超えている場合に異常報知を行なうようにした発明が含まれることが分かる。
上記のような発明によれば、排出領域に設けられている球検出手段からの検出信号に基づいて計数された遊技球の数が、特定領域と非特定領域に設けられている球検出手段からの検出信号に基づいて計数された遊技球数を超えている場合に異常報知を行なうので、遊技球に糸を取り付けた不正球を排出領域と特定領域の間に滞留させ、糸を操作することによって特定領域に設けられている球検出手段を反応させて遊技者に有利な遊技状態を発生させるような不正行為を行うと異常報知がなされるため、そのような不正行為を防止することができる。
前記変動入賞装置(39)は、
前記変動入賞装置に受け入れた遊技球のすべてが、前記特定領域(393b)および前記非特定領域の上流に設けられたカウント領域を通過するように構成されるとともに、該カウント領域を通過する遊技球を検出する球検出手段(39a)が設けられ、
該カウント領域を通過した遊技球は、前記特定領域および前記非特定領域のいずれかを通過するように構成され、
前記遊技制御手段(100)は、
前記各球検出手段の検出信号に基づいて前記特定領域と前記非特定領域と前記カウント領域毎に通過する遊技球の計数を行い、前記特定領域と前記非特定領域に設けられている球検出手段(39c,39d)からの検出信号に基づいて計数された遊技球数が、前記カウント領域に設けられている球検出手段(39a)からの検出信号に基づいて計数された遊技球数を超えている場合に、異常報知を行なうようにした発明が含まれる。
前記カウント領域と前記特定領域および前記非特定領域との間に設けられ、前記カウント領域を通過した遊技球が通過する再カウント領域と該再カウント領域を通過する遊技球を検出する球検出手段(39g)とが設けられ、
前記遊技制御手段(100)は、
賞球を払い出す制御を行なう払出制御装置(200)に、前記カウント領域の球検出手段(39a)が遊技球の通過を検出したことに基づいて賞球の払い出しを指示する払出指令の送信を行い、
前記各球検出手段の検出信号に基づいて前記各領域毎に通過する遊技球の計数を行い、前記再カウント領域に設けられている球検出手段(39g)からの検出信号に基づいて計数された遊技球数が、前記カウント領域に設けられている球検出手段(39a)からの検出信号に基づいて計数された遊技球数を超えている場合に、異常報知を行なうようにした発明が含まれる。
そして、かかる発明によれば、遊技球に糸を取り付けた不正球を、カウント領域と特定領域の間と特定領域と排出領域の間の複数に滞留させ、糸を操作することによって特定領域に設けられている球検出手段を反応させて遊技者に有利な遊技状態を発生させるような不正行為を行うと異常報知がなされるため、そのような不正行為を防止できる。
前記遊技制御手段(10)は、
任意の時点からの時間経過を計時するタイマを備え、
前記特別遊技として、前記変動入賞装置(38,39)を前記閉状態から所定時間だけ開状態に変換する第1制御、または該第1制御より短い時間だけ開状態に変換する第2制御とを繰り返す遊技を実行可能であり、
前記カウント領域を遊技球が通過したことに対応してタイマによる計時を開始し、該タイマがタイムアップした時点で、前記排出領域で遊技球の通過が検出されていない場合には、排出異常と判断して異常報知を行い、
前記第2制御の際は前記排出異常の判断を行なうようにし、前記第1制御の際は、前記排出異常の判断は行わないようにした発明が含まれる。
そして、かかる発明によれば、変動入賞装置(大入賞口)への遊技球が入賞する可能性の高い第1制御の際には排出異常の判断を行わないようにしたので、特別遊技で大入賞口が閉鎖されている時間を短くすることができ、特別遊技として大入賞口の開放を繰り返すサイクル遊技を実行する場合に、迅速に特別遊技を進行させることができる。
前記特定領域(393b)の上流に設けられ、前記変動入賞装置内に入賞した遊技球が、前記特定領域へ通過することが不可能な状態から通過することが可能な状態に変換する第1規制部材(395)と、
前記特定領域の下流に設けられ、前記特定領域を通過した遊技球を通過することが不可能な状態から通過することが可能な状態に変換する第2規制部材(396)と、を備え、
前記遊技制御手段(100)は、
前記変動入賞装置(39)が開状態に変換されることに対応して、前記第1規制部材(395)を遊技球が前記特定領域へ通過することが可能な状態に変換するとともに、
前記特定領域で遊技球が検出されたことに対応して、前記第2規制部材(396)を遊技球が通過することが可能な状態に変換するようにした発明が含まれる。
そして、かかる発明によれば、特定領域の上流に遊技球の流下を規制する第1規制部材を、また特定領域の下流に遊技球の流下を規制する第2規制部材を設けたので、遊技球に糸を取り付けた不正球を特定領域の下流側に滞留させて、糸を操作することによって特定領域に該不正球を通過させ、特定領域に設けられている球検出手段を反応させて遊技者に有利な遊技状態を発生させるような不正行為を有効に防止することができる。
開状態と閉状態とに変換可能な第1変動入賞装置(38)と、
開状態と閉状態とに変換可能であるとともに、受け入れた遊技球が通過可能な特定領域(393b)を有する第2変動入賞装置(39)と、
始動領域(36,37)への遊技球の入賞に基づき乱数を抽出し、該乱数の抽出結果が所定の結果である場合に、前記第1変動入賞装置または前記第2変動入賞装置を、前記閉状態から所定時間だけ開状態に変換する特別遊技を実行する遊技制御手段(100)と、を備えた遊技機において、
前記第2変動入賞装置には、
受け入れた遊技球のうち前記特定領域を通過しなかった遊技球が通過する非特定領域が設けられ、
前記特定領域および前記非特定領域を通過した遊技球は、前記特定領域および前記非特定領域の下流に設けられた排出領域(393d)を通過するように構成され、
前記遊技制御手段は、
前記特定領域と前記非特定領域と前記排出領域毎に設けられている球検出手段(39c,39d,39e)からの検出信号に基づいて、前記各領域毎に遊技球が通過したか否かの監視を行なうとともに、
前記特別遊技中に少なくとも前記第2変動入賞装置を前記開状態に変換する制御を行なうとともに、前記特別遊技中に前記特定領域に遊技球が通過した場合は、該特別遊技の終了後に遊技者に有利な遊技状態を発生させる制御を行ない、
さらに、前記球検出手段の検出信号に基づいて前記各領域毎に通過する遊技球の計数を行なう機能を有し、前記排出領域(393d)に設けられている球検出手段(39e)からの検出信号に基づいて計数された遊技球の数が、前記特定領域と前記非特定領域に設けられている球検出手段(39c,39d)からの検出信号に基づいて計数された遊技球数を超えている場合に異常報知を行なうようにした発明が含まれることが分かる。
開状態と閉状態とに変換可能な変動入賞装置(39)と、
始動領域(36,37)への遊技球の通過に基づき乱数を抽出し、該乱数の抽出結果が所定の結果である場合に、前記変動入賞装置を前記閉状態から所定時間だけ開状態に変換する特別遊技を実行する遊技制御手段(100)と、を備えた遊技機において、
前記変動入賞装置には、
受け入れた遊技球が通過可能な特定領域(393b)と、受け入れた遊技球のうち前記特定領域を通過しなかった遊技球が通過する非特定領域と、前記特定領域への遊技球の流下を規制可能な規制部材(395)と、が設けられ、
前記特定領域および前記非特定領域を通過した遊技球は、前記特定領域および前記非特定領域の下流に設けられた排出領域(393d)を通過するように構成され、
前記遊技制御手段は、
前記特定領域と前記非特定領域と前記排出領域毎に設けられている球検出手段(39c,39d,39e)からの検出信号に基づいて、前記各領域毎に遊技球が通過したか否かの監視を行なうとともに、
前記変動入賞装置が開状態に変換されることに対応して、前記規制部材を制御することにより、前記変動入賞装置内に入賞した遊技球が、前記特定領域を通過することが不可能な状態から通過可能な状態に変換する制御を行ない、
前記特別遊技中に前記特定領域に遊技球が通過した場合は、該特別遊技の終了後に前記乱数の抽出が前記所定の結果となる確率を高確率状態にする特定遊技状態を発生させる制御を行ない、
さらに、前記球検出手段の検出信号に基づいて前記各領域毎に通過する遊技球の計数を行なう機能を有し、前記排出領域(393d)に設けられている球検出手段(39e)からの検出信号に基づいて計数された遊技球の数が、前記特定領域と前記非特定領域に設けられている球検出手段(39c,39d)からの検出信号に基づいて計数された遊技球数を超えている場合に異常報知を行なうようにした発明が含まれることが分かる。
前記変動入賞装置には、第1変動入賞装置と第2変動入賞装置とがあり、
前記第2変動入賞装置に、受け入れた遊技球が通過可能な前記特定領域および前記規制部材が設けられているようにした発明が含まれる。
そして、かかる発明によれば、特定領域を有しない第1変動入賞装置と特定領域を有する第2変動入賞装置とが設けられている遊技機において、第2変動入賞装置に対して、遊技球に糸を取り付けた不正球を排出領域と特定領域の間に滞留させ、糸を操作することによって特定領域に設けられている球検出手段を反応させて遊技者に有利な遊技状態を発生させるような不正行為を行うと異常報知がなされるため、そのような不正行為を防止することができる。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態は、遊技機で発生したイベントの情報を外部の情報収集装置において正確に把握できるように工夫したものである。
そのため、第2実施形態の第1実施例では、大当り遊技終了後に確変状態(高確率状態)または時短状態(電サポ状態を含む)へ移行する場合は、大当り遊技終了後最初に実行される特図変動表示ゲームの実行時間を延長させるようにした。
一般に、大当り遊技終了直後は、制御装置が大当り遊技終了中に多量に発生した賞球の排出制御に追われることが多い。また、確変状態(高確率状態)または時短状態(電サポ状態を含む)においては、特図変動表示ゲームの実行時間を短縮する制御が行われる。
本発明の実施形態の遊技機においても、確変状態(高確率状態)または時短状態(電サポ状態を含む)において、特図変動表示ゲームの実行時間を短縮する制御を行うとともに図柄確定信号が外部へ出力しているので、大当り遊技終了後最初に実行される特図変動表示ゲームの実行時間を延長させることとした。これにより、外部の情報収集装置における正確な変動回数の把握が可能となる。
次に、上述の特図1変動開始処理(ステップA313)の詳細について説明する。なお、特図2変動開始処理は特図1変動開始処理と同じであるので、以下、特図1変動開始処理について説明し、特図2変動開始処理については説明を省略する。
特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であり、具体的には、図45(A)に示すように、先ず、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判定するための大当りフラグ1に、はずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA321)を行う。
続いて、特図1停止図柄設定処理にて設定された停止図柄情報をロードし、当該停止図柄情報をRWMの作業用の図柄情報領域にセーブする(ステップA324)。
次に、特図1変動フラグを設定して準備し(ステップA325)、特図1変動フラグをRWMの変動図柄判別フラグ領域にセーブする(ステップA326)。
図45(B)に示す特図2変動開始処理の内容は図45(A)に示す特図1変動開始処理と同様である。
次に、上述の特図1変動開始処理および特図2変動開始処理における変動パターン設定処理(ステップA330,A330’)の詳細について説明する。
図46に示すように、変動パターン設定処理では、先ず、対象の前半変動グループ情報領域から前半変動グループ情報をロード(ステップA471)し、当該前半変動グループ情報に対応する前半変動グループテーブルのアドレスを算出する(ステップA472)。続いて、対象の領域から後半変動番号をロード(ステップA473)し、算出済みのアドレスの前半変動選択アドレステーブルを用いて後半変動番号に対応するアドレスを算出する(ステップA474)。
次に、ステップA472にて算出されたアドレスの前半変動グループテーブルを用いて前半変動情報に対応するアドレスを算出し(ステップA479)、算出後のアドレスから前半変動テーブルのアドレスを取得して準備する(ステップA480)。その後、特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択するための判定用乱数として、変動パターン乱数3を対象の領域からロードして準備し(ステップA481)、前半変動番号を特定する振り分け処理(ステップA482)を行う。
また、ステップA485で、時短中または高確率中である(Yes)と判定すると、ステップA486で、前半変動番号を変動時間の長い(例えば5秒)1回目用の変動パターン番号に差し替えて、変動パターン設定処理を終了する。上記の処理により、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定され、大当り遊技終了後1回目の変動の場合には変動時間の長い変動パターンに差し替えられることとなる。
また、2R大当りの大入賞口開放時間が16R大当りの大入賞口開放時間よりも短く設定されている場合には、大当りの種類に応じて、2R大当りの場合は大当り遊技終了後1回目の変動時間をそのままとし、16R大当りの場合にのみ大当り遊技終了後1回目の変動時間を変更(延長)するようにしてもよい。
なお、前記第1実施形態では、図46の変動パターン設定処理のステップA484〜A486が省かれ、ステップA483の前半変動番号を取得し準備すると、直ちに当該変動パターン設定処理から抜けるような制御が行われることにより、時短中または高確率中の場合には、図44(A)のように、大当り遊技終了直後から短い変動時間の変動表示ゲームが実行される。図45の特図変動開始処理は、第1実施形態と第2実施形態に共通である。
従来より、変動表示ゲームの停止図柄が確定したことを知らせる図柄確定信号や変動時間短縮機能が働く時短中(普電の開放延長を行う電サポ状態を含む)であることを知らせる信号(大当り2信号)を外部の情報収集装置へ出力する遊技機がある。しかしながら、従来の遊技機は、図47(A)に示すように、特図変動表示ゲームの終了すなわち図柄の停止に同期して図柄確定信号を出力するようにしている。また、大当り2信号は、図47(B)に示すように、変動時間短縮機能(開放延長機能)が働いている間だけハイレベルになるようにしている。さらに、特図1の変動表示ゲームに優先して特図2の変動表示ゲームを実行する遊技機があり、かかる遊技機においては、時短中に発生した特図2の始動記憶に基づく特図2の変動表示ゲームが連続して実行されることがある。
そこで、本実施形態(第2実施形態)においては、図47(B)に示すように、時短の開始から時短中に発生した特図2の始動記憶に基づく特図2の変動表示ゲームが終了するまでの間、ハイレベルとなる信号(本明細書ではこれをスタート状態識別信号と称する)を出力するように構成した。
図48の大当り終了処理と図25の大当り終了処理との差異は、図48の大当り終了処理には、ステップA646の前に、図25の大当り終了処理にはない「スタート状態識別信号と大当り2信号をON(オン)にする」ステップA645aを追加している点である。これにより、大当り遊技(特別遊技状態)の終了時点でスタート状態識別信号と大当り2信号が同時にハイレベルに変化されることとなる。ロウレベルへの変化は、次に説明する特図表示中処理の中で行われる。なお、「スタート状態識別信号と大当り2信号をON(オン)にする」ステップA645aの処理は、特図普段処理へ移行するための設定テーブルを設定する処理(ステップA644,A645)の中で行うことも可能である。
図49の特図表示中処理では、先ずスタート状態識別信号継続フラグは“継続”を示しているか判定する(ステップA536)。なお、スタート状態識別信号は後述のステップA567で“継続”(=1)に設定される。ステップA536で、スタート状態識別信号継続フラグは“継続”である(Yes)と判定すると、ステップA537へ進み、予め用意されているスタート状態識別信号OFFカウンタを更新(−1)してから、該カウンタが「0」になったか否か判定する(ステップA538)。なお、このスタート状態識別信号OFFカウンタは、後述のステップA564で時短終了時の始動口2(普通変動入賞装置37)の保留数(残留始動記憶数)の合計値が設定される。
上記処理により、始動口2の保留数が「0」になった時点でスタート状態識別信号がハイレベルからロウレベルへの変化が行われる。なお、ステップA541〜A555の処理については、図21の特図表示中処理と同じであるので、詳しい説明は省略するが、ステップA545,A547で出力の設定がなされる大当り3信号は、通常の大当り(低確率)を示す信号である。また、ステップA555のファンファーレ/インターバル中処理へ移行するための設定処理においては、スタート状態識別信号保留フラグとONカウンタをクリア“0”する処理が行われる。
一方、ステップA558で時短中である(Yes)と判定すると、ステップA559へ進み時間短縮変動回数を更新(−1)してから、時間短縮変動回数が「0」になったか否か判定する(ステップA560)。ここで、時間短縮変動回数が「0」でない(No)と判定した場合はステップA569へ移行して、特図普段処理へ移行するための設定処理1を行なって特図表示中処理から抜ける。また、ステップA560で、時間短縮変動回数が「0」である(Yes)と判定すると、ステップA561へ進み、時短終了時の確率を演出制御装置へ知らせるための時短終了時確率情報コマンドを準備する。その後、該コマンドを演出制御装置へ送信するため送信バッファにコマンドを設定する処理(ステップA562)を行う。
一方、始動口2の記憶数は「0」でない(ステップA563;No)と判定した場合はステップA565へ進み、始動口2の保留数の合計値を前述したスタート状態識別信号OFFカウンタに設定してから、スタート状態識別信号継続フラグに“継続”(=1)を設定(ステップA566)して、ステップA567へ進む。
次に、本実施例における外部の情報収集装置へ出力する信号のタイミングの変形例について説明する。
前述の図47(B)に示すタイミングの例では、時短(普電の開放延長を行う電サポ状態を含む)の開始と同時に時短であることを知らせる信号(大当り2信号)とスタート状態識別信号を立ち上げるようにしている。
本変形例のタイミングは、図51に示すように、大当り2信号は時短の開始と同時に立ち上げる一方、スタート状態識別信号は大当り遊技終了時の特図2の始動記憶に基づく特図2の変動表示ゲームが終了した時点で立ち上げるようにしたものである。これにより、時短中に発生した特図2の始動口(普通変動入賞装置37)への入賞数を正確に把握することができる。
なお、大当り2信号とスタート状態識別信号の立ち下げのタイミングは図47(B)と同じであり、時短の終了で大当り2信号を立ち下げ、スタート状態識別信号は時短終了時に残っている特図2の始動記憶に基づく特図2の変動表示ゲームが終了した時点で立ち下げるように制御される。
図52の大当り終了処理と図48の大当り終了処理との差異は、図52の大当り終了処理では、ステップA645aで「スタート状態識別信号と大当り2信号をON(オン)にする」代わりに、「大当り2信号をON(オン)にする」とともに、その後、図48の大当り終了処理にはないステップA645b〜A645eを設けてスタート状態識別信号をON(オン)にするタイミングを設定している点である。
また、上記ステップA645bで、始動口2の入賞記憶数は「0」である(Yes)と判定すると、ステップA645eへ移行して、スタート状態識別信号をON(オン)に設定してステップA646へ進む。
上記の処理により、大当りの終了(時短の開始)と同時に大当り2信号がハイレベルに変化されるとともに、大当り終了時に始動口2の記憶があるときはスタート状態識別信号保留フラグが“保留”(=1)に設定されて、スタート状態識別信号のハイレベルへの変化が延期され、始動口2の入賞記憶数が「0」であれば大当り終了時にスタート状態識別信号がハイレベルへ変化されることとなる。
図54には図53中のスタート状態識別信号ON監視処理(ステップA530)の手順が示されている。図54のスタート状態識別信号ON監視処理では、先ずスタート状態識別信号保留フラグは“保留”を示しているか判定する(ステップA531)。なお、スタート状態識別信号は前述のステップA645dで“保留”(=1)に設定される。ステップA531で、スタート状態識別信号継続フラグは“保留”である(Yes)と判定すると、ステップA532へ進み、予め用意されているスタート状態識別信号ONカウンタを更新(−1)してから、該カウンタが「0」になったか否か判定する(ステップA533)。なお、このスタート状態識別信号ONカウンタは、前述のステップA645cで大当り終了時の始動口2の保留数の合計値が設定される。
上記の処理により、大当りの終了時に始動口2の記憶があるときはスタート状態識別信号継続フラグが“保留”(=1)に設定されて、スタート状態識別信号のハイレベルへの変化が延期され、始動口2の入賞記憶数が「0」になった時点でスタート状態識別信号がハイレベルへ変化されることとなる。
次に、第2実施形態における外部の情報収集装置へ出力する信号とそのタイミングの第2実施例について説明する。
第2実施例は、始動記憶がオーバーフローしていないことを条件に、始動口1または2へ遊技球が入賞したことに基づいて始動口入賞信号を出力するようにしたものである。前記実施例では、特図変動表示ゲームの変動停止時に図柄確定信号を出力することで、該信号を計数することで特図変動表示ゲームの実行回数を把握できるようにするものであるが、特図変動表示ゲームは始動記憶に基づいて遅れて実行されるため、実行された特図変動表示ゲームがどの遊技状態で始動入賞して実行されたものであるのか正確に把握することができない。第2実施例では、始動記憶がオーバーフローしていないことを条件に、始動口1または2へ遊技球が入賞したことに基づいて始動口入賞信号を出力することによって、特図変動表示ゲームがどの遊技状態で発生した始動入賞に基づいて実行されたものであるのか正確に把握することができるようになる。
図55に示すように、始動口スイッチ監視処理においては、まず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。
次いで、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、すなわち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定する(ステップA113)。
一方、ステップA113で、普通電動役物が作動中でない(No)と判定した場合には、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数以上であるかをチェックして(ステップA114)、不正入賞数が不正発生判定個数以上であるか否かを判定する(ステップA115)。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上であるかが判定される。
一方、ステップA115で、不正入賞数が不正判定個数以上であると判定した場合(ステップA115;Yes)には、始動口スイッチ監視処理を終了する。すなわち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図56に示すように、特図始動口スイッチ共通処理においては、まず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a)に入力があるかをチェックして(ステップA201)、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA202)。このステップA202で、監視対象の始動口スイッチに入力がないと判定した場合(ステップA202;No)には、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
次いで、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチ(例えば、始動口1スイッチ36a等)に対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かをチェックして(ステップA205)、特図保留数が上限値未満か否かを判定する(ステップA206)。
そして、ステップA208で、始動口1スイッチ36aの入力である(Yes)と判定した場合には、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA209)、該コマンドを演出制御装置へ送信するためのコマンド設定処理(ステップA210)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、ステップA208で、始動口1スイッチ36aの入力でない(No)と判定した場合には、ステップA209,A210をスキップして特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
そして、ステップA213で、出力回数がオーバーフローしていない(No)と判定した場合には、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブ(ステップA214)してから、ステップA215へ移行する。一方、ステップA213で、出力回数がオーバーフローしている(Yes)と判定した場合には、ステップA214をスキップしてステップA215へ移行する。
その後、特図保留数に対応する乱数セーブ領域のアドレスを算出して(ステップA219)、大当り乱数をRWMの大当り乱数セーブ領域にセーブする(ステップA220)。次に、当該監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA221)、RWMの大当り図柄乱数セーブ領域にセーブする(ステップA222)。
上記のような処理を実行することによって、変動パターンを決定する乱数が設定されるとともに、始動記憶がオーバーフローしていないことを条件に、始動口1または2へ遊技球が入賞したことに基づいて始動口入賞信号を出力することができる。その結果、該始動口入賞信号を受信した情報収集装置は、特図変動表示ゲームがどの遊技状態で発生した始動入賞に基づいて実行されたものであるのか正確に把握することができるようになる。
始動領域(始動入賞口36,普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームの実行権利を、所定数を上限に始動記憶として記憶する始動記憶手段(RAM111C)と、
前記始動記憶に対応して記憶された乱数値が特定の値であった場合に、対応する変動表示ゲームを特別結果で導出させるとともに遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技制御手段(100)と、を備えた遊技機において、
前記遊技制御手段は、
前記変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に、所定期間に亘って特定の遊技状態を発生させる制御を行ない、
前記変動表示ゲームが停止する毎に変動表示ゲームが停止したことを示す所定の図柄確定信号を出力するとともに、該図柄確定信号を出力することとなった変動表示ゲームが、前記特定の遊技状態中又は、特定の遊技状態以外の期間のいずれの期間の入賞によるものであるか特定可能にする状態識別信号を出力するように構成した発明が含まれることが分かる。
上記構成の発明によれば、状態識別信号に基づいて、出力された図柄確定信号が、特定の遊技状態中又は特定の遊技状態以外の期間のいずれの期間の入賞による変動表示ゲームによるものであるか特定可能であるため、情報収集装置(外部装置)で特定の遊技状態中に発生した有効入賞数をより正確に計数できる。
前記始動領域には、第1の始動入賞領域(始動入賞口36)と、遊技球の入賞がし難い第1状態と遊技球の入賞がし易い第2状態とに変換可能な第2の始動入賞領域(普通変動入賞装置37)とがあり、
前記遊技制御手段(100)は、
前記第1の始動入賞領域への遊技球の入賞を所定の上限数まで始動記憶として記憶可能な第1入賞記憶手段(RAM111C)と、
前記第2の始動入賞領域への遊技球の入賞を所定の上限数まで始動記憶として記憶可能な第2入賞記憶手段(RAM111C)と、
前記第1入賞記憶手段に記憶される始動記憶に基づいて第1変動表示ゲームの実行制御を行う第1実行制御手段(CPU111A)と、
前記第2入賞記憶手段に記憶される始動記憶に基づいて第2変動表示ゲームの実行制御を行う第2実行制御手段(CPU111A)と、を備え、
前記第1入賞記憶手段及び前記第2入賞記憶手段に始動記憶が記憶されている場合に、前記第2実行制御手段による実行制御を前記第1実行制御手段による実行制御に優先させて実行し、
前記第1変動表示ゲーム又は第2変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に、前記特定の遊技状態として、前記特別遊技状態の終了後の所定期間に亘って、前記第2の始動入賞領域を遊技球の入賞がし易い第2状態に変換し易くする特定遊技状態を発生させる制御を行ない、
前記状態識別信号の出力を前記特定遊技状態の開始に対応して開始させ、
前記特定遊技状態が終了する際に、前記第2入賞記憶手段に始動記憶が記憶されていない場合には、前記状態識別信号の出力を前記特定遊技状態の終了に伴い停止させる一方、
前記特定遊技状態が終了する際に、前記第2入賞記憶手段に始動記憶が記憶されている場合には、前記第2入賞記憶手段に記憶されている始動記憶に対応する前記第2変動表示ゲームが全て終了するまで前記状態識別信号の出力を継続するようにした発明が含まれる。
前記遊技制御手段(100)は、
前記特定遊技状態を開始する際に、前記第2入賞記憶手段に始動記憶が記憶されていない場合には、前記特定遊技状態を開始した時点で前記状態識別信号の出力を開始する一方で、
前記特定遊技状態を開始する際に、前記第2入賞記憶手段(RAM111C)に始動記憶が記憶されている場合には、前記第2入賞記憶手段に記憶されている始動記憶に対応する前記第2変動表示ゲームが全て終了した時点で前記状態識別信号の出力を開始するようにした発明が含まれる。
次に、第2実施形態の遊技機における外部情報信号および該信号を出力する外部情報端子71(図3参照)を実装した中継端子板としての外部情報端子基板について説明する。
第2実施形態の遊技機においては、遊技用マイクロコンピュータが実装された遊技制御装置(主基板)100から外部の情報収集装置へ外部情報信号として、
A:扉・枠開放・セキュリティ信号 E:大当り1信号
B:メイン賞球信号 F:大当り2信号
C:始動口入賞信号 G:大当り3信号
D:図柄確定信号 H:大当り4信号
の8種類の信号を出力することが可能になっている。
また、メイン賞球信号Bは、払出制御装置200によって賞品球を10個払い出す予定ごとに1パルス(128m秒)出力される信号、始動口入賞信号Cは始動口(36または37)に遊技球が入賞したことを始動口スイッチ36a,37aが検出するごとに1パルス(128m秒)出力される信号、図柄確定信号Dは特図変動表示ゲームが停止するごとに1パルス(128m秒)出力される信号である。
大当り1信号Eは全ての大当り遊技中に出力される信号、大当り2信号Fは開放延長機能(電サポ等)が作動されている間出力される信号、大当り3信号Gは通常確率(低確率)の大当り遊技中に出力される信号、大当り4信号Hは出球の多い16R(ラウンド)の大当り遊技中に出力される信号である。
なお、図57において、符号72が付されているのは遊技制御装置(主基板)100から出力される外部情報信号を伝送する信号線が接続されるコネクタ、符号73a〜73hが付されているのは伝送される外部情報信号から電気的なノイズを除去するためのフォトカプラである。
さらに、本実施例では、図58に示すように、スライドスイッチ74A,74Bとして、それぞれ2組の接点を同時に移動可能な連動型スライドスイッチを使用することとした。具体的には、例えばスライドスイッチ74Aの接点a1〜a4のうち接点a3を短絡するように選択用ノブをスライド操作すると、接点b1〜b4のうち対応する接点b3も短絡される。また、図58に示すように、スライドスイッチ74Bの接点a1〜a4のうち接点a1を短絡するように選択用ノブをスライド操作すると、接点b1〜b4のうち対応する接点b1も短絡される。
ている。
従って、図58に示すような選択がなされた場合には、スライドスイッチ74Aからは大当り3信号Gが外部へ出力され、スライドスイッチ74Bによって大当り1信号Eが外部へ出力されることとなる。また、スライドスイッチ74A,74Bの短絡する接点の位置を変えることで、大当り1信号E〜大当り4信号Hのうち、任意の2つの信号を選択して出力することができる。
フォトカプラ73を介して伝送される信号受信回路の構成としては、図59(A)に示すように、一方の信号線をプルアップ抵抗Ruを介して電源電圧端子Vccに接続し、他方の信号線を接地点GNDに接続してプルアップ抵抗Ruに生じる電圧変化を検出して信号を判別するプルアップ方式と、図59(B)に示すように、一方の信号線を電源電圧端子Vccに接続し、他方の信号線をプルダウン抵抗Rdを介して接地点GNDに接続してプルダウン抵抗Rdに生じる電圧変化を検出して信号を判別するプルダウン方式とがある。
なお、情報収集装置側の信号受信回路がプルアップ方式に限定されている場合には、連動型ではなく、図60に示すように、受信用トランジスタのエミッタを共通接地点に接続する一般的なスライドスイッチを使用しても良い。同様に、情報収集装置側の信号受信回路がプルダウン方式に限定されている場合には、受信用トランジスタのコレクタを共通電源端子に接続するスライドスイッチを使用することができる。
制御手段(遊技制御手段100,演出制御装置300)と、
前記制御手段から遊技機の外部に対して出力される外部情報信号を中継するための中継端子板(外部情報端子基板710)と、を備えた遊技機において、
前記中継端子板に、前記制御手段から該中継端子板へ伝達された複数の外部情報信号のうち、遊技機の外部に出力する信号を選択する出力信号選択手段(スライドスイッチ74A,74B)を備えるようにした発明が含まれることが分かる。
そして、かかる発明によれば、出力信号選択手段によって遊技機の外部に出力する信号を選択できるため、外部情報信号を出力するための外部端子数の増加によって中継端子板が大型化してしまうのを防止することができる。
前記外部へ出力する信号は、基準電位(Vcc/GND)に対して正または負の電位として伝送される信号であり、
前記出力信号選択手段(スライドスイッチ74A,74B)は、外部から選択設定可能な設定手段(操作用ノブ)と、前記基準電位と該基準電位に対して正または負の電位を伝送する信号線をそれぞれ電気的に接続/遮断可能な複数の接点対とを備え、前記設定手段によっていずれかの接点(a1〜a4)が選択接続されると該接点と対をなす他の接点(b1〜b4)が連動して選択接続されるように構成されている発明が含まれる。
かかる発明によれば、対をなす接点が連動して選択接続される構成であるので、中継端子板から出力される外部情報信号を受ける装置が、電源電圧または接地電位のいずれを基準電位として信号を受信する構成であっても、信号を受信することができるため、別々の中継端子板として設計する場合に比べてコストを低減することができる。
前記制御手段(遊技制御手段100,演出制御装置300)は、
始動領域への遊技球の入賞に基づき複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームの実行権利を、所定数を上限に始動記憶として記憶する始動記憶手段(RAM111C)を備え、
前記始動記憶に対応して記憶された乱数値が特定の値であった場合に、対応する変動表示ゲームを特別結果で導出させるとともに遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるとともに、
前記変動表示ゲームで特別結果が導出された場合に、所定期間に亘って特定の遊技状態を発生させる制御を行ない、
前記外部情報信号として、少なくとも前記変動表示ゲームが停止する毎に変動表示ゲームが停止したことを示す図柄確定信号と、該図柄確定信号を出力することとなった変動表示ゲームが、特定の遊技状態中又は特定の遊技状態以外の期間のいずれの期間の入賞によるものであるか特定可能にする状態識別信号とを、前記中継端子板(外部情報端子基板710)へ出力し、
前記出力信号選択手段(スライドスイッチ74A,74B)は、前記図柄確定信号および前記状態識別信号を共に遊技機の外部へ出力可能であるように構成した発明が含まれる。
上記のような発明によれば、状態識別信号に基づいて、出力された図柄確定信号が、特定の遊技状態中又は特定の遊技状態以外の期間のいずれの期間の入賞による変動表示ゲームによるものであるか特定可能であるため、情報収集装置(外部装置)で特定の遊技状態中に発生した有効入賞数をより正確に計数できる。
なお、実施例では、遊技制御装置から外部情報信号を出力するようにしたが、遊技に関する情報(外部情報)を示す信号を演出制御装置から出力するように構成してもよい。
32 遊技領域
38 第1特別変動入賞装置(変動入賞装置,上大入賞口)
39 第2特別変動入賞装置(変動入賞装置,下大入賞口)
393b 特定領域
393d 排出樋部(排出領域)
395 シャッター(第1規制部材)
396 シャッター(第2規制部材)
39a 大入賞口カウントスイッチ(球検出手段)
39c 確変領域スイッチ(球検出手段)
39d 通過口スイッチ(球検出手段)
39e 残像球排出口スイッチ(球検出手段)
100 遊技制御装置(遊技制御手段,遊技球計数手段,異常報知手段)
111B ROM(記憶手段)
Claims (1)
- 開状態と閉状態とに変換可能な変動入賞装置と、
始動領域への遊技球の通過に基づき乱数を抽出し、抽出した当該乱数の判定結果が所定の結果である場合に、前記変動入賞装置を前記閉状態から所定時間だけ開状態に変換する特別遊技を所定回数実行する特別遊技状態を発生可能な遊技制御手段と、を備えた遊技機において、
前記始動領域には、第1始動領域と第2始動領域とがあり、
前記変動入賞装置には、
受け入れた遊技球が全て通過する入賞球流下領域と、
受け入れた遊技球が通過可能な特定領域と、
受け入れた遊技球のうち前記特定領域を通過しなかった遊技球が通過する非特定領域と、
前記特定領域への遊技球の流下を許容する許容状態と流下を規制する規制状態に変換可能な規制部材と、が設けられ、
前記遊技制御手段は、
前記第1始動領域への遊技球の入賞に基づき第1変動表示ゲームを実行する第1変動表示ゲーム実行手段と、
前記第2始動領域への遊技球の入賞に基づき第2変動表示ゲームを実行する第2変動表示ゲーム実行手段と、を備え、
前記特定領域と前記非特定領域と前記入賞球流下領域に設けられている球検出手段からの検出信号に基づいて、異常の判定と異常報知を行うとともに、
前記特別遊技状態中に前記特定領域を遊技球が通過した場合は、該特別遊技状態の終了後に遊技者に有利な特定遊技状態を発生させる制御を行ない、
前記特別遊技状態の所定ラウンドにおける前記特別遊技を、前記規制部材を前記許容状態に変換し前記特定領域へ遊技球が通過しやすい第1開放態様、または前記規制部材を前記許容状態に変換するが当該第1開放態様よりも前記特定領域へ遊技球が通過しにくい第2開放態様で実行可能であって、
前記第1変動表示ゲームに基づき発生した前記特別遊技状態における前記所定ラウンドの前記特別遊技と前記第2変動表示ゲームに基づき発生した前記特別遊技状態における前記所定ラウンドの前記特別遊技とでは、前記第1開放態様で実行される確率が異なり、
前記第1開放態様と前記第2開放態様では、前記変動入賞装置を開状態にする時間が異なり、
前記変動入賞装置の開放態様が前記第1開放態様または前記第2開放態様の何れであっても、前記変動入賞装置に入賞した遊技球が前記特定領域を通過した場合は前記特別遊技状態の終了後に全て前記特定遊技状態を発生可能であって、
さらに前記遊技制御手段は、
前記特定領域への遊技球の通過を有効とする有効期間を、前記変動入賞装置が前記開状態から前記閉状態に変換された以降も当該閉状態への変換に基づいて設定するとともに、当該有効期間が経過する前に遊技球が当該特定領域を通過した場合は前記異常報知を行なわないようにし、
前記検出信号に基づいて前記変動入賞装置内に残存球が無いと判定しているときに遊技球が前記特定領域を通過した場合は、前記有効期間が経過する前であっても前記異常報知を行なうことを特徴とする遊技機。
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