JP6318364B2 - 空調装置とその運用方法 - Google Patents

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    • G01N15/00Investigating characteristics of particles; Investigating permeability, pore-volume, or surface-area of porous materials
    • G01N15/06Investigating concentration of particle suspensions

Description

本発明は、空気中の微細な粉塵となるPM2.5を検知し、その量を判定することにより粉塵量に応じて自動的に運転を行い、粉塵を捕集することで清浄な空気質を保つ空調装置に関するものである。
これまで花粉を代表とする屋外の空気中に含まれる粉塵を原因としたアレルギー症状などの健康問題が拡大している中、近年はさらに微細な粉塵からなる一般的にPM2.5と呼ばれる海外からの飛来が主体となる粒子状物質による空気汚染も社会問題化しつつある。
このPM2.5は2.5μm以下の非常に微細な粉塵より構成されているために沈降することなく空気中に漂い、建物の外壁のわずかな隙間や窓、また通気口等の開口部を通して室内に侵入し、呼吸により肺の奥深くまで取り込まれ、沈着することにより健康に悪影響をおよぼす点が問題とされている。
同様の理由から屋外において、その地域の広い範囲でほぼ同一の濃度で分布し、特に春先から初夏にかけて長期に渡り、濃度が高い状態が続くことが特徴である。
なお、PM2.5は1立方メートルの大気中に含まれる粒子径2.5μm以下の微粒子の総質量となる質量濃度が公的な判定指標であり測定値の単位はμg/mである。
また、許容される空気中の濃度が環境基準として各国において定められており、日本では環境省において1年平均値が15μg/m以下であり、かつ1日平均値が35μg/m以下であることが人の健康を保護する上で維持することが望ましいとされている。
さらには、同じように各国においてPM2.5による空気の汚染状況が確認できるように公的機関によって各地域の濃度状態の現状が測定され、一般に公開されている。
日本においては環境省において大気汚染物質広域監視システムが運用され、全国の各地域に数百の測定局を設けてインターネット上において各居住地における濃度の値の状況を時時把握できるように整備されている。
このようなPM2.5のような空気汚染の課題に屋内において対処するためには空気中の粉塵を捕集することで清浄な空気質を保つ空気清浄機等の空調装置の活用が有効である。
しかしながら、このような空調装置においては、省エネルギーや利便性の観点から、空気中の粉塵を検知し、その量を判定することで応じて自動的に運転を開始し送風量を変化させる等して捕集量を適切に切替えることが求められている。
従来、この種の粉塵量を判定することで自動運転を行う空調装置においては、照射した光のホコリによる散乱反射光の強度の違いに基づいて粉塵を検知し、その量を判定する検知機能をそなえたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
以下、その空調装置について図8を参照しながら説明する。
図8に示すように、従来の空調装置は、送風機100と粉塵の濃度を検知する光学式粉塵検知器101と、光学式粉塵検知器101で検知された粉塵の濃度により送風機100を制御する制御部102から構成される。制御部102は、光学式粉塵検知器101で検知された粉塵の濃度を測定するセンサー出力測定手段103と予め記憶した粉塵濃度判定基準値とを比較判定する判定手段104を備えている。
さらに、制御部102は、第1の比較手段105と、第2の比較手段106と、送風機制御手段107とから構成される。第1の比較手段105は、粉塵の濃度の値を平均化した平均濃度の値と予め記憶した複数段の濃度基準値とを比較する。第2の比較手段106は、粉塵の濃度の値が濃度判定基準値を連続して越える時間と予め記憶した所定時間とを比較する。送風機制御手段107、判定した粉塵の濃度の量に応じて送風機100の風量を段階的に上げる。
以上の構成により、光学式粉塵検知器101で検知された粉塵の濃度を判定手段104と第1の比較手段105、および第2の比較手段106にて各所定の比較を行うことにより粉塵の濃度を判定し、この判定結果に応じて送風機制御手段16により送風機100の風量を制御するものであった。
特許第3012235号公報
このような従来の空調装置においては、光学式粉塵検知器101で検知された粉塵を予め記憶した複数段の濃度基準値と比較する判定手段104と平均化した平均濃度の値と予め記憶した複数段の濃度基準値とを比較する第1の比較手段105、および粉塵の濃度の値が濃度判定基準値を連続して越える時間と予め記憶した所定時間とを比較する第2の比較手段106にて各所定の比較を行うことにより粉塵の濃度を判定し、この判定結果に応じて送風機制御手段16により送風機100の風量を制御する構成となっていた。
よって、光学式粉塵検知器101で検知された粉塵の濃度量を判定する判定手段104の判定基準は機器や装置の製造者が任意に定めたものであるために、濃度量(PM2.5の)の判定結果や、およびこの判定結果に基づく機器の運転制御(例えば送風量の変化)の状態の良否や妥当性を利用者が確認するてだてが無く判断することができないという課題を有していた。
そこで本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、装置の利用者において粉塵の濃度の量の判定結果や、およびこの判定結果に基づく運転制御の状態の良否や妥当性を確認することができる空調装置を提供することを目的とする。
そして、この目的を達成するために、本発明の一態様に係る空調装置は、送風を行い、空気中の粉塵を捕集する粉塵捕集手段と、
空気中の粉塵を検知し、電圧信号を出力する微粒子検知手段と、
前記電圧信号を読み取って判定した粉塵量の濃度の値に応じて前記粉塵捕集手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、予め測定し、かつ、使用者が確認できる比較濃度と前記微粒子検知手段による粉塵量の濃度との相関関係を規定した補正法を有し、
前記制御手段は、前記微粒子検知手段による粉塵量の判定に際して、前記補正法を適用して、粉塵量の補正値を判定し、この補正値を用いて前記粉塵捕集手段を制御するものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
本発明によれば、粉塵捕集手段の運転状態は制御手段において微粒子検知手段にて検知され、比較濃度に基づく補正法を適用して得られる粉塵濃度の測定値に対して相関性を高め類似させた濃度の値に応じて捕集量が変化するように制御し、かつ利用者は信頼できる比較濃度との間に相関関係があることを知ることができることとなる。
本発明の実施の形態1の空調装置の概略の構成を示すブロック図 同備える微粒子検知手段にて検知した粉塵の濃度と比較濃度の値の時間変化を示したグラフ図 同備える微粒子検知手段にて検知した粉塵の濃度と比較濃度の値の同時点の値をプロットした1例の散布グラフ図 同備える微粒子検知手段にて検知した粉塵の濃度と比較濃度の値の同時点の値をプロットした他の一例の散布グラフ図 同備える微粒子検知手段にて検知した粉塵の濃度と比較濃度の値の同時点の値をプロットした他の一例とおよび基づく補正法の考え方を示した散布グラフ図 同備える制御手段の制御動作の概略の手順を示したフローチャート 従来の空調装置の概略の構成を示すブロック図
本発明の一態様に係る空調装置は、
送風を行い、空気中の粉塵を捕集する粉塵捕集手段と、空気中の粉塵を検知し、電圧信号を出力する微粒子検知手段と、前記電圧信号を読み取って判定した粉塵量の濃度の値に応じて前記粉塵捕集手段を制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、予め測定し、かつ、使用者が確認できる比較濃度と前記微粒子検知手段による粉塵量の濃度との相関関係を規定した補正法を有し、前記制御手段は、前記微粒子検知手段による粉塵量の判定に際して、前記補正法を適用して、粉塵量の補正値を判定し、この補正値を用いて前記粉塵捕集手段を制御するものとしたという構成を有する。これにより、微粒子検知手段は、利用者が確認できる比較濃度に基づく補正法を適用して得られる粉塵濃度の測定値を出力し、制御手段は、この粉塵濃度の測定値に対して捕集量が変化するように粉塵捕集手段を制御する。そして、利用者は、得られた比較濃度との間に相関関係があることを知ることができることとなる。
また、前記比較濃度として、同時刻の近郊測定地にて計測し、公開されたPM2.5の公的な粉塵の質量濃度の値を用いるとよい。これによって、検知したPM2.5の濃度の量の判定結果とこの結果に基づく運転制御の状態の良否や妥当性を公表情報に基づいて利用者が確認できることになる。
また前記補正法を適用し、検知した濃度を補正して得た各粉塵量の判定結果を外部に報知する報知手段を備えたという構成を有する。これにより、報知手段によって補正法を適用して補正した各粉塵量の濃度の値は直接的に外部に報知されることとなる。
また、前記空調装置を運用するに当たり、前記比較濃度と判定した粉塵量の補正値の間の相関関係を公表してもよい。これにより、使用者は、使用する空調装置が検知したPM2.5の濃度の量の判定結果とこの結果に基づく運転制御の状態の良否や妥当性を公表情報に基づいて確認できることになる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に示すように、本実施の形態における空調装置は、粉塵捕集手段1と、微粒子検知手段2と、制御手段3とから構成されている。微粒子検知手段2は、空気中に存在するPM2.5を構成する微細な粉塵を検知し、電圧信号を出力する。制御手段3は、微粒子検知手段2から出力される電圧信号を読み取り、単位時間当りの発生頻度の違いから粉塵量の濃度を判定し、さらに判定した濃度の値に応じて粉塵捕集手段1を制御して捕集量を変化させる。
粉塵捕集手段1は、空気を送風するための送風装置1aと、この送風装置1aによる空気の流れの通過により空気中の粉塵を捕集するフィルター1bとから構成したものである。
ここで、送風装置1aは、送風量を可変できるものであるが、特定の仕様を要求するものではなく、一般的な電動機と羽根を備え、与える電力に応じて風量を替えることができるものである。例えば、電動機として回転数変更のための複数の電源入力端子を備えた誘導電動機や、また印加する電源の電圧や操作制御の電圧信号を変化することで回転数を変更できるDCモーターを用いるものである。
このように、送風装置1aは、送風量を可変できるものであれば特定するものではなく、その構成は本実施の形態の要旨には影響しないことから詳細の説明は省く。
ここで、フィルター1bは、通過する空気の流れにより含まれる粉塵を捕集するものである。0.1μm以上程度の極微細な粉塵を捕集できる性能以外は特定の仕様を要求するものではなく、一般的な微細繊維を絡ませて空気の導通空間を備えて状態で平板状に形成する不織紙や不織布から構成したものである。
このように、フィルター1bは極微細な粉塵を捕集できるものであれば特定するものではなく、その構成は本実施の形態の要旨には影響しないことから詳細の説明は省く。
ここで、微粒子検知手段2は、空気中に存在する0.1μmから2.5μm程度の粒子径となる微細な粉塵から構成されるいわゆるPM2.5を検知し、電圧信号を出力するものである。
微粒子検知手段2としては、一般的な家電機器において広く活用されている光散乱方式の微粒子検知装置を用いるものである。この光散乱方式の微粒子検知装置は、照射した光の散乱による反射光の強度に基づき、空間に存在する粉塵の大きさに応じた幅のパルス状となる電圧信号を出力する。
また、2.5μm以下の粒子径を選択的に検知するためには空気に含まれる粉塵の全体から粒子径が2.5μm以下となるものを分ける、いわゆる分級と言われる処理を加える必要がある。
この分級に関しては、検知する空気に流れや回転力を与えたとき粒子径の大きさに応じて異なる重さの違いによる各種の力学的作用(慣性力、遠心力、抗力など)に基づいて粒子径の大小を分離して分ける機構(インパクター方式,サイクロン方式,バーチャルインパクター方式)を付加して用いることで対応してもよい。
また、光反射による粉塵の検知エリアを通過させる空気の流れを垂直方向とし、下方向に熱源を配置して、この熱源の発熱により微弱な上昇気流を発生させ、2.5μm以下の軽量となる粉塵のみを選択的に上昇気流の流れによって検知エリアを通過させる簡易的な手法を用いてもかまわない。
このように分級の手法は複数あるがどの手法を用いてもかまわず、本実施の形態の要旨には影響しないことから分級の部分の構成に関する詳細の説明は省く。
ここで、制御手段3は、例えば1チップのマイクロコンピューターを用いるものである。
このマイクロコンピューターは、演算や判定処理を行う中央演算装置、入出力端子、A/D入力端子、リードオンリーメモリーやランダムアクセスメモリー等を一体としたものである。入出力端子は、外部の電圧変化の信号を取り込み、出力を行う。A/D入力端子は、アナログ電圧信号をデジタル値に変換して取り込む。リードオンリーメモリーは、動作手順をソフトウェアーとして記憶している。ランダムアクセスメモリーは、演算や判定状態を一時的に保存するものである。
このようなマイクロコンピューターを主要構成とする制御手段3において、微粒子検知手段2から出力されるパルス状となる電圧信号は、入力端子を介してA/D変換によりデジタル信号として内部に読み込むことなる。
また、デジタル信号として内部に読み込まれた電圧信号に基づき、単位時間当りの発生頻度の違いから空気中の粉塵量を判定するための一連の処理の手順はソフトウェアー記述のプログラムとしてリードオンリーメモリー上に記憶させている。
さらには、判定した粉塵量に応じて送風装置1aの送風量を変更させるために送風装置1aの風量を変更する運転制御もその仕様に対応させた制御信号を出力端子から送風装置1aに対して出力する一連の処理の手順としてソフトウェアー記述のプログラム化してリードオンリーメモリー上に同様に記憶させている。
このリードオンリーメモリー上にプログラムとして記憶させた一連の処理を電圧信号の読み込みに連動し、この手順を規定のタイミングに合わせて、あるいは、この内部に読み込んだ電気信号のデジタル値の変化に基づいて実行することにより判定した粉塵量に応じて送風装置1aの送風量を変更し制御するものである。
次に、図2から図5を用いて制御手段3にて実行する検知した濃度の値の補正法の内容を説明する。
この補正法について説明する。まず、ある時点において微粒子検知手段2により、空気中のPM2.5の濃度の値Vmを得る。この時点と同時刻に、近郊測定地にて計測し、公開されたPM2.5の質量濃度の値Vcを比較濃度とする。ここで、この比較濃度Vcは、日本であれば大気汚染物質広域監視システムでの公表情報から得るものであり、単位は質量濃度(μg/m)となる。なお、比較濃度Vcとしては、使用者が確認できるデータを情報源として用いてもよい。例えば、民間の計測会社が特定の顧客向けに提供している大気計測データを用いてもよい。
この比較濃度Vcと検知した濃度Vmの値との間の相関性が高くなるように補正する方策を予め求めておくものである。
図2は、このある時点に検知した濃度Vmと比較濃度Vcの値の時間変化を示したグラフである。
これに対し、検知した濃度Vmの値の濃度単位は無次元数であって、特定するものではない。例えば、制御手段3で微粒子検知手段2から出力されるパルス状となる電圧信号を読み込み、デジタル信号の時間的変化として認識した結果得られる値(絶対値やあるいは比率の変化)である。よって、図上は便宜上、比較濃度Vcに対し検知した濃度Vmは小さい値として示している。
ここで図に示しているように、各濃度の値の時間的変化に類似性が見られる場合には、濃度Vmの値の倍率等を調整すれば比較濃度Vcと同様に質量濃度(μg/m)を判断できる可能性が見て取れる。
図3は、この濃度の値の時間変化から縦軸を比較濃度Vcとし、横軸を検知した濃度Vmとして同時点における濃度の値の関係をプロットした散布図である。
この散布図において、プロットした点群の中央値を結び直線化すると、図の細点線にて示している近似直線が得られる。この近似直線に対し、各プロット点が収束し近ければ近いほど検知した濃度Vmの比較濃度Vcの値に対する類似性が高く相関性が強いことを示している。図3はこの類似性が比較的に高い状態を示している。
このように、検知した濃度Vmが、直線近似できると判断される場合には、比較濃度Vcに対して検知した濃度Vmの類似性が高いとなる。このときには、得られた近似直線が比較濃度Vcの質量濃度の値(図上太点線にて示した中央線)に重ねることができるように、補正係数αを求めることができる。
この補正係数αを求めてあれば、ある時点において検知された濃度Vmの値に乗算することで、質量濃度の値を判定・出力することができる。この出力された質量濃度は、公的な比較濃度の値に対して類似した相関性の高い値である。すなわち、これが検知した濃度の値の補正法となる。
しかしながら、用いる微粒子検知手段2によっては、図4の散布図に示しているようにプロットした各点群の中央値を結んだ近似線が図上の細点線のように直線とならないものもある。
このような場合は、例えば図5に示しているように近似曲線を分割した複数の直線の組み合わせでさらに近似して(図上は2分割)各近似直線においてそれぞれの補正係数(図上のα1,α2)を求めておく。
この近似直線の接続点となる検知した濃度(図上のVm1)の値の前後において乗算する補正係数を変更すれば公的な比較濃度に対して類似した相関性の高い質量濃度の値を判定できることとなり、補正法として用いることができる。
ここで、近似曲線の直線による分割数は用いる微粒子検知手段2の備える検知可能な濃度の上下限の範囲で可能な限り公的な比較濃度に対して類似した質量濃度の値を得られるように適宜決定すれば良い。
なお、複数の直線を組み合わせで近似曲線を近似することなく、近似曲線そのものの近似式を求めておく。そして、検知した濃度の値から直接的に質量濃度を演算して得ることも可能であり、この手法も補正法として用いることができる。
更には、近似曲線が不連続的に変化する形態であり直線の組み合わせでの再現が複雑であったり、あるいは精度よく再現できる近似式が得られないときもある。
このようなときには、近似曲線を複数の区間に分割し、この区間内の検知した濃度の値に対する質量濃度の値を一対一で関係付けてこれを参照表として記憶する。そして、この参照表に照らし合わせて検知した濃度の値から質量濃度の値を得ることも可能であり、この手法も補正法として用いることができる。
以上に示したような補正法を用いれば微粒子検知手段2により検知して得た空気中のPM2.5の濃度の値を公的な比較濃度を基準とした質量濃度の値として判定して認識できることとなる。
なお、以上説明した補正法は、微粒子検知手段2において検知し得られた空気中のPM2.5の濃度と公的な比較濃度の値の対応関係に基本的に相関関係やその再現性がある場合のみ有効である。
よって、微粒子検知手段2として、公的な比較濃度、あるいは、JIS等で規定された計測方法による計測値との相関性が非常に低いものは、基本的にPM2.5に対する検知能力を備えていないことを意味している。このような性能の微粒子検知手段2はセンサーとして用いることはできない。
次に、図6を用いて制御手段3を構成するマイクロコンピューターにて実行する運転制御の全体の手順を説明する。
なお、図に示しているステップSP1の微粒子検知手段2から微細な粉塵を検知し出力される電圧信号を読み込む手順から、ステップSP2の読み込んだ電圧信号から検知した粉塵の濃度を判定する手順、およびステップSP3の公的な比較基準値に基づく補正法の適用による検知した濃度の質量濃度の判定の各手順の詳細はすでに説明してきたとおりである。
上述のとおり、ステップSP3において、検知した濃度を質量濃度の値として判定する。その後、ステップSP4において判定した質量濃度に基づいて空気のPM2.5による汚染の状態を認識する。そして、この認識に基づいて粉塵捕集手段1の動作による粉塵の捕集量の変更を判断する。
ここで、この認識する空気汚染の状態は各国において定められている環境基準において判断するものである。日本においては前述したとおり環境基準の値は1年平均値が15μg/m以下であり、かつ1日平均値が35μg/m以下である。そのため、判定した質量濃度がこのどちらかの値以上あれば空気が汚染された状態と認識すればよい。
また、判定した質量濃度の時間に対する変移の状態を確認し、値が上昇するようであれば汚染状態が悪化方向に変化しつつあり、また値が低下するようであれば汚染状態が改善されつつあると認識できることとなる。
よって、この認識した空気の汚染状態に応じて粉塵捕集手段1の動作による粉塵の捕集量の変更を判断することとなる。例えば、現状の汚染状態が環境基準の値以下であれば粉塵の捕集の停止とその維持を判断する。また、現状の汚染状態が環境基準の値以上であれば動作による粉塵の捕集の維持を判断する。また、現状の汚染状態が上昇方向にあれば粉塵の捕集量のさらなる増加を判断する。さらには、現状の汚染状態が低下方向にあれば粉塵の捕集量のさらなる低下を判断することとなる。
この粉塵捕集手段1の動作による粉塵の捕集量の変更を判断に基づいて、次にステップSP5において、送風装置1aの送風量を変更する。このことによって、粉塵捕集手段1は、空気の汚染状態に応じ、かつ環境基準に合致した適切な自動運転の制御が行えることとなる。
例えば、現状が粉塵の捕集の停止とその維持を判断した状態にあれば送風装置1aは停止状態に制御する。また、現状が粉塵の捕集の維持を判断した状態にあれば送風装置1aは運転状態に制御する。また、現状が粉塵の捕集量のさらなる増加を判断した状態にあれば送風装置1aの送風量を増加方向に制御する。さらには、現状が粉塵の捕集量のさらなる低下を判断した状態にあれば送風装置1aの送風量を低下方向に制御することとなる。
なお、送風装置1aの送風量を変更するための操作に関しては、前述したとおり送風装置1aを構成する電動機の種類に応じた回転数変更のための一般的な制御方法を用いれば良く、同様にその制御の内容も本実施の形態の要旨には影響しないことから詳細の説明は省く。
以上説明した運転制御の手順を制御手段3により実行することにより、微粒子検知手段2にて検知し、上述の補正法の適用により、公的な比較濃度に対して相関性の高い質量濃度の値を判定し、環境基準に合致した適切な自動運転の制御が行えることとなる。
合わせて、公的な値を比較濃度として用いて質量濃度を判定していることを製品の宣伝やカタログの資料を用いて公表するものである。
これにより利用者はPM2.5の濃度量の判定結果や、およびこの判定結果に基づく機器の運転制御の状態の良否や妥当性を確認するための手段を得られることとなり、同時に判断できることとなる。
さらには、この検知した濃度の公的な比較濃度との相関関係をもって補正し質量濃度として判定した結果を機器の外部に報知する報知手段を備えることもできる。
この報知手段としては特定するものではないが例えば、装置の外郭表面上にて検知し補正した濃度の値を質量濃度(μg/m)のそのものとして数値表示するものや質量濃度の大小を数点の点表示を用いてレベル表示するもものである。
また、同質量濃度を表示することなく音声として読みあげて報知する手法を用いてもかまわない。
さらには、装置の本体から外部に対する通信機能(有線や無線)を備えて通信を確立した外部機器(リモコンや携帯端末、またスマートフォンやパーソナルコンピューターなど)上にて数値表示や音声報知するものであってもよい。
ここで、数値表示の方法そのものも例えば、LEDを用いたセグメント数値表示やLCDを用いたドットにより数字表示する一般的な表示手段を用いればよく特定するものではない。
このような構成によれば、粉塵捕集手段1の運転状態は制御手段3において微粒子検知手段2にて検知され公的な比較濃度に基づく補正法を適用して得られる公的なPM2.5の測定値に対して相関性を高め類似させた濃度の値に応じて捕集量が変化するように制御し、かつ利用者は公表情報から検知した濃度が公的な比較濃度との相関関係をもって補正され質量濃度の値として判定されていることを認識できることから、粉塵の濃度の量の判定結果や、およびこの判定結果に基づく運転制御の状態の良否や妥当性を確認する手段を装置の利用者は得ることができる。
また、報知手段を備えて検知した濃度の公的な比較濃度との相関関係をもって補正し質量濃度として判定した結果を機器の外部に報知することもでき、装置の利用者は粉塵の濃度の量の判定結果や、およびこの判定結果に基づく運転制御の状態の良否や妥当性をより直接的に確認する手段を提供することができる。
なお、以上の説明においては微粒子検知手段2により検知し、補正法を適用することで質量濃度として認識した濃度の値を各国の環境基準に照らし合わせて空気汚染の状態を判断して粉塵捕集手段1の粉塵の捕集量を変更する方法を示した。
しかしながら微粒子検知手段2により検知して得た粉塵の濃度の値に補正法を直接的に適用することなく補正法の考え方に基づいて環境基準の質量濃度の値を無次元の濃度の値に逆変換し、この変換した値に基づいて空気汚染の状態を判断する方法を用いてもよく、その作用や効果に差異はない。
本発明にかかる空調装置は、空気中のPM2.5を検知し公的な比較濃度を基準とした補正法を適用して質量濃度の値を得て、この得られた質量濃度の値に基づき運転制御し粉塵を捕集することで清浄な空気質を保ち、かつこの公的な比較濃度との相関関係を予め公表しているものであるので、利用者がPM2.5の検知した濃度の判定結果や、およびこの判定結果に基づく運転制御の状態の良否や妥当性を確認することができる空調装置等として有用である。
1 粉塵捕集手段
2 微粒子検知手段
3 制御手段

Claims (3)

  1. 送風を行い、空気中の粉塵を捕集する粉塵捕集手段と、
    空気中の粉塵を検知し、電圧信号を出力する微粒子検知手段と、
    前記電圧信号を読み取って判定した粉塵量の濃度の値に応じて前記粉塵捕集手段を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、予め測定し、かつ、使用者が確認できる比較濃度Vcと前記微粒子検知手段による粉塵量の濃度Vmとの相関関係を規定した補正法を有し、
    前記制御手段は、前記微粒子検知手段による粉塵量の判定に際して、前記補正法を適用して、粉塵量の補正値を判定し、この補正値を用いて前記粉塵捕集手段を制御するものであって、
    前記比較濃度Vcとして、同時刻の近郊測定地にて計測し、公開されたPM2.5の公的な粉塵の質量濃度の値を用いる空調装置。
  2. 前記補正法は、
    前記比較濃度Vcと前記濃度Vmが直線近似できると判断される場合は、得られた近似直線における前記濃度Vmが前記比較濃度Vcに重ねることができるように前記濃度Vmに補正係数を乗算するものであり、
    前記比較濃度Vcと前記濃度Vmが直線近似できないと判断され、且つ近似曲線が得られる場合は、得られた近似曲線を複数の直線の組み合わせで近似し、各近似直線において前記濃度Vmが前記比較濃度Vcに重ねることができるように前記濃度Vmにそれぞれの補正係数を乗算するものであることを特徴とする請求項1記載の空調装置。
  3. 前記比較濃度Vcと判定した粉塵量の補正値の間の相関関係を公表することを特徴とする請求項1または2記載の空調装置の運用方法。
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