JP6317824B2 - メラトニンの高感度検出 - Google Patents

メラトニンの高感度検出 Download PDF

Info

Publication number
JP6317824B2
JP6317824B2 JP2016560584A JP2016560584A JP6317824B2 JP 6317824 B2 JP6317824 B2 JP 6317824B2 JP 2016560584 A JP2016560584 A JP 2016560584A JP 2016560584 A JP2016560584 A JP 2016560584A JP 6317824 B2 JP6317824 B2 JP 6317824B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
melatonin
assay
derivative
sample
binding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016560584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017526895A (ja
Inventor
ロースマーレン,マルキュス ヘンドリキュス ファン
ロースマーレン,マルキュス ヘンドリキュス ファン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2017526895A publication Critical patent/JP2017526895A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6317824B2 publication Critical patent/JP6317824B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/74Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving hormones or other non-cytokine intercellular protein regulatory factors such as growth factors, including receptors to hormones and growth factors
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D209/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom
    • C07D209/02Heterocyclic compounds containing five-membered rings, condensed with other rings, with one nitrogen atom as the only ring hetero atom condensed with one carbocyclic ring
    • C07D209/04Indoles; Hydrogenated indoles
    • C07D209/10Indoles; Hydrogenated indoles with substituted hydrocarbon radicals attached to carbon atoms of the hetero ring
    • C07D209/14Radicals substituted by nitrogen atoms, not forming part of a nitro radical
    • C07D209/16Tryptamines

Description

本発明は、アッセイにおけるメラトニンの誘導体の使用に関し、上記の誘導体は、メラトニンのインドール環の位置3での複合体であり、上記の複合体はポリペプチド又はタンパク質の抗原を含まないという条件付きで、上記の複合体は少なくとも2つの炭素原子のリンカーを含む。誘導体は、好ましくは、3−(2−グルタル酸エチルアミド)−5−メトキシインドール(GUS)を含み、さらに、デキストラン等のキャリアに結合する。本発明は、さらに、上記のメラトニンの誘導体を含む化合物を使用して試料内のメラトニンを検出及び/又は定量化するための方法、対応する免疫生物学的アッセイ、及び、メラトニンの誘導体に基づきメラトニンを検出及び/又は定量化するためのキットに関する。
メラトニン(N−アセチル−5−メトキシトリプタミン)は、松果体のホルモンであり、例えば概日リズム及び季節的繁殖の調節等、多くの生理学的機能に関与する。メラトニンは、うつ、睡眠障害、片頭痛発作、免疫系又はヒトの繁殖の調節を含むいくつかの障害又は生理学的問題に関連してきた。特に、ヒトの概日リズム(すなわち24時間の体内時計)は高度に調節され且つ日々の明暗サイクルに依存している。概日リズムの夜の期間に産生されるメラトニンを使用して、患者の概日リズムにおける疑わしい問題を確立することができる。
ヒトにおけるメラトニンの検出は、免疫学的又はHLPC検出技術を使用して、唾液又は抽出された血漿の試料等、特定の試料タイプに対して主に行われる(非特許文献1;非特許文献2)。メラトニンの免疫学的検出は、典型的には、メラトニンに反応性の特異的抗体に頼っており、上記の抗体は、試料から捕獲されたメラトニンの量を決定するために、メラトニン複合体又はメラトニン放射性ラベルと共にインキュベートされる。メラトニンは小さ過ぎて、自身において抗血清を産生することができないため、典型的には、BSA等の抗原タンパク質に結合させられる。従って、メラトニンは、ハプテンとして機能し、結果として生じる抗血清はハプテン及び隣接するタンパク質構造体に結合している(非特許文献3)。
最初の免疫学的アッセイは、後に酵素又は蛍光プローブと交換される放射性ラベルを使用した(非特許文献1)。免疫学的アッセイにおける最も広く使用される複合体は、メラトニン分子の窒素にて修飾され且つ使用される抗体と組み合わせてアッセイの特異性を確実にするメラトニン−1−プロピオン酸等、修飾されたメラトニン誘導体である。通常、メラトニンの感受性がある(<10pg/ml)免疫学的検出は、約4から20℃の低いアッセイ温度と組み合わされた長いインキュベーションの時間(3〜16時間)に頼っている(非特許文献4;又は非特許文献5)。
Voultsios et al.,1997,Journal of Biological Rhythms,12:457−466 Romsing et al.,2006,Scand.J.Clin.Lab.Invest,66:181−190 Grota et al.,1983,Can J Biochem Cell Biol,61:1096−1101 Chegini et al.,1995,Clin.Chem,41:381−386 Di et al.,1998,Clin Chem,44:304−310 Ratner,B.D.;Hoffman,A.S.;Schoen,F.J.;Lemons,J.E.,Biomaterials Science,2nd Ed.;Eds.;Elsevier:London,2004 the ebook Assay Guidance Manual,edited by G. Sitta Sittampalam,Bethesda(MD):Eli Lilly&Company and the National Center for Advancing Translational Sciences;2004 at http://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK53196/,in particular section Immunoassay Methods,Karen L. Cox et al,Eli Lilly&Company,Indianapolis,IN,of 2012 Skerra and Pluckthun,1988,Science,240:1038−1041 Bird and Walker,1991,Trends Biotechnol.,9:132−137 Hudson and Kortt,1999,J.Immunol.Methods,231(1−2):177−89 Quiocho,1993,Nature,362(6418):293−294 Kohler and Milstein,1976,Eur.J.Immunol.,6:511−519 Huisman et al.,2009,Journal of Neurochemistry,10.1111/j.1471−4159.2009.06492.x Brinkman et al.,1995,J.Immunol.Methods 182:41−50 Binz et al.,2003,J.Mol.Biol.;332(2):489−503 Nord et al.,1997,Nat.Biotechnol.;15(8):772−777 Koide and Koide,2007,Methods Mol.Biol.;352:95−109 Skerra,2008,FEBS J.,275(11):2677−83 Ebersbach et al.,2007 J Mol Biol.;372(1):172−185 Hey et al.,2005,Trends Biotechnol.;23(10):514−522 Silverman et al.,2005,Nat.Biotechnol.;23(12):1556−61 Kimura et al.,2009,Cancer Res.,69;2435 Grabulovski et al.,2007,Journal of Biological Chemistry,282(5):3196−3204 Nixon and Wood,2006,Curr.Opin.Drug Discov.Devel.,9(2),261−268 Yu et al.,2014,Analytica Chimica Act,812,236−242 Bruls et al.,Lab Chip,2009,9.2504−3510
従って、約20℃以上の温度での、且つ、より短いインキュベーション時間のメラトニンの高感度検出を可能にする効果的な技術が必要とされる。
本発明は、これらの必要性に取り組み、さらに、約20℃以上の温度での、且つ、16時間未満の、特に約0.5時間のみのインキュベーション時間のメラトニンの高感度検出のための手段及び方法を提供している。上記の目的は、特に、アッセイにおけるメラトニンの誘導体の使用によって達成され、上記の誘導体は、メラトニンのインドール環の位置3での複合体であり、上記の複合体はポリペプチド又はタンパク質の抗原を含まないという条件付きで、上記の複合体は少なくとも2つの炭素原子のリンカーを含む。本発明者等は、少なくとも2つのC原子の長さのリンカーとのメラトニンの、その3位置での(すなわち、メラトニンのインドール環の位置3での)結合の後でメラトニンの誘導体が得られ、そのメラトニンの誘導体は、免疫生物学的アッセイ又は方法において使用される場合に、例えば30分間のみ等、16時間未満という徹底的に短くされたインキュベーション時間の20℃以上でのメラトニンの検出又は定量化のアッセイの実行を可能にするという驚くべき解決策を提供している。この原理は、特に、デキストランにさらに結合したメラトニン類似体3−(2−グルタル酸エチルアミド)−5−メトキシインドール(GUS)に対して証明されてきた。
従って、本発明の好ましい実施形態において、上記のメラトニンの誘導体は、3−(2−グルタル酸エチルアミド)−5−メトキシインドール(GUS)である、又は、3−(2−グルタル酸エチルアミド)−5−メトキシインドール(GUS)を含む。
さらなる好ましい実施形態において、上記の誘導体は、キャリアに結合する。
特に好ましいのは、キャリアとしてのデキストランであり、他のキャリアも使用することができる。
さらに別の好ましい実施形態において、上記のキャリアは、粒子にさらに結合してもよい。さらに別の好ましい実施形態において、上記のようにメラトニンの誘導体に結合したキャリアは、ある表面に結合させてもよい。特定の実施形態において、上記のキャリアは、表面を覆っていてもよい。
別の好ましい実施形態において、メラトニンの誘導体及びキャリアを含む上記の化合物は標識される。
さらなる好ましい実施形態において、上記のアッセイは、10pgメラトニン/ml未満の感度を有した免疫生物学的メラトニンアッセイである。特に好ましい実施形態において、上記のアッセイは、10pgメラトニン/ml未満の感度を有した免疫生物学的メラトニン定量化アッセイである。
さらに別の好ましい実施形態において、上記のアッセイは、約20℃を超える温度にて行われる。特に好ましい実施形態において、上記のアッセイは、約20℃から25℃の温度にて行われる。別の好ましい実施形態において、上記のアッセイは、16時間未満行われる。特に好ましい実施形態において、上記のアッセイは、約0.5時間行われる。
別の態様において、本発明は、試料内のメラトニンを検出及び/又は定量化するための方法又は免疫生物学的アッセイに関し、
(a)本明細書において先に記載したメラトニンの誘導体を含む所定の量の化合物と共に試料をインキュベートするステップ、
(b)メラトニン及び/又は上記のメラトニンの誘導体を含む化合物を、メラトニン結合分子と結合させるステップであり、上記のメラトニン結合分子は表面上に固定化される、ステップ、
(c)上記のメラトニン結合分子に結合した上記のメラトニンの誘導体を含む化合物の量を測定するステップ、並びに、
(d)試料内のメラトニンの存在を検出する、及び/又は、測定された上記のメラトニンの誘導体を含む化合物の量の反比例に基づき、試料内のメラトニンの量を推定するステップ、
を含む。
別の態様において、本発明は、試料内のメラトニンを検出及び/又は定量化するための方法又は免疫生物学的アッセイに関し、
(a)表面上に固体化された形、又は、固定化可能な形で、本明細書において先に記載したメラトニンの誘導体を含む化合物を提供するステップ、
(b)所定の量のメラトニン結合分子と共に上記の表面上で試料をインキュベートし、その結果、メラトニン及び/又は固定化された若しくは固定化可能な上記のメラトニンの誘導体を含む化合物に対するメラトニン結合分子の結合を可能にするステップ、
(c)上記の固定化されたメラトニンの誘導体を含む化合物に結合した上記のメラトニン結合分子の量を測定するステップ、並びに、
(d)測定されたメラトニン結合分子の量の反比例に基づき、試料内のメラトニンの量を推定するステップ、
を含む。
当該方法又はアッセイの好ましい実施形態において、上記の結合分子はメラトニン特異的抗体である。
当該方法又はアッセイの別の好ましい実施形態において、当該方法又はアッセイは、10pgメラトニン/ml未満の感度を有し、約20℃を超える温度にて行われ、且つ/又は、16時間未満行われる。特に好ましい実施形態において、当該方法又はアッセイは、約20℃から25℃の温度にて行われる。さらなる特に好ましい実施形態において、当該方法又はアッセイは、約0.5時間行われる。
さらなる好ましい実施形態において、当該方法又はアッセイは、粒子の磁気作動を可能にする装置内で行われる。
上記の試料は、唾液、血液、血清、血漿、尿又は汗の試料であるということがさらに好ましい。
最後の態様において、本発明は、本明細書において先に記載したメラトニンの誘導体、及び、メラトニン特異的抗体を含む、メラトニンを検出及び/又は定量化するためのキットに関する。
関連する位置が示されたインドール環を含むメラトニンの化学構造を示した図である。 位置3でのメラトニンの誘導体であるメラトニンの誘導体GUS3−(2−グルタル酸エチルアミド)−メトキシインドールを描写した図である。 左側のパネルにおいて、メラトニンが存在しない場合に、表面上で被覆/プリントされた結合分子(抗体)によって検出されるビーズ(粒子)に結合したキャリアを含むメラトニンの誘導体を用いたアッセイフォーマットを例証した図である。試料内のメラトニンの存在は、複合物の形成を防ぐことになり、さらに、信号を減らす。右側のパネルにおいて、本発明によるアッセイフォーマットのさらなる例証的な実施形態が例示されており、ここで、キャリアを含むメラトニンの誘導体は、表面上に固定化され、ビーズ(粒子)に結合した抗体は、メラトニンが存在しない場合に、上記のメラトニンの誘導体に結合することができる。試料内のメラトニンの存在は、複合物の形成を防ぐことになり、さらに、信号を減らす。 20℃及び30℃(GUS複合体に対して)のアッセイ温度にて参照複合体及びGUS複合体、並びに、血漿におけるメラトニン希釈系列を用いたアッセイフォーマットの比較の結果を示した図である。×は、30℃での値を示しており、完全な円は20℃での値を示している。 検査した複合体の温度依存を示した図である。黒で示されているのは、測定した参照であり、白で示されているのは、測定したGUSを含む化合物である。
本発明は、アッセイにおけるメラトニンの誘導体の使用に関する。
本発明は特定の実施形態に関して記載されることになるけれども、この記載は、限定的な意味で解釈されることはない。
本発明の例証的な実施形態を詳細に記載する前に、本発明を理解するのに重要な定義が与えられる。
本明細書及び付随の特許請求の範囲において使用される場合、不定冠詞を有する単数形は、その内容が何か他に明確に指示していない限り、その複数形も含む。
本発明と関連して、「約」及び「ほぼ」という用語は、くだんの特徴の技術的効果を依然として保証すると当業者が理解するであろう正確さの差を示している。この用語は、典型的に、±20%、好ましくは±15%、より好ましくは±10%、及び、さらにより好ましくは±5%の示された数値からの偏差を示している。
「含む」という用語は限定的ではないということが理解されたい。本発明の解釈上、「から成る(consisting of)」という用語は、「から構成される(comprising of)」という用語の好ましい具体化であると考慮される。以後、群が少なくとも特定数の具体化を含むよう規定される場合、これは、好ましくはこれらの具体化から成る群のみを包含するとも意味する。
さらに、本明細書及び特許請求の範囲において「第1」、「第2」、「第3」、又は、「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」等の用語は、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも順番又は時系列順を記述するために使用されているのではない。そのように使用されている用語は、適切な状況下で交換可能であるということ、及び、本明細書において記述されている本発明の実施形態は、本明細書に記述又は例示された順序以外の順序で操作できるということが理解されたい。
「第1」、「第2」、「第3」、又は、「(a)」、「(b)」、「(c)」、「(d)」、「i」、「ii」等の用語が方法、使用又はアッセイのステップに関する場合、ステップ間の時間又は時間間隔の一貫性はなく、すなわち、ステップは、同時に実行することができるか、又は、本明細書において上記又は下記に定められたように本願において示されていない限り、そのようなステップ間には秒、分、時、日、週、月、若しくは年さえの時間間隔があってもよい。
本発明は、本明細書において記載される特定の方法論、プロトコル、試薬等は変わり得るためこれらに限定されないということが理解されたい。本明細書において使用される用語法は特定の実施形態を記載する目的のみにあり、付随の特許請求の範囲によってのみ限定されることになる本発明の範囲を限定すると意図されないということも理解されたい。他に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術的及び科学的用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。
本発明は、一態様において、メラトニンに対する検出手順、特にアッセイにおけるメラトニンの誘導体の使用に関係し、上記の誘導体は、メラトニンのインドール環の位置3での複合体であり、上記の複合体はポリペプチド又はタンパク質の抗原を含まないという条件付きで、上記の複合体は少なくとも2つの炭素原子のリンカーを含む。
本明細書において使用される場合、「メラトニンの誘導体」という用語は、化学的に修飾されたバージョンのメラトニン分子を意味し、当該誘導体は、免疫学的ハプテンとしてそのコア構造及び機能を維持する。好ましい実施形態において、本発明によるメラトニンの誘導体は、例えばメラトニン−ウシ血清アルブミン(BSA)複合体、メラトニン−サイログロブリン(TG)複合体又はメラトニン−オバルブミン(OVA)複合体等、メラトニンに対して産生された抗体との高い親和性を用いて検出可能である。
本明細書において使用される場合「メラトニンのインドール環の位置3での複合体」という用語は、メラトニンの構造が、メラトニンのコアのインドール環の位置3にて化学的に修飾されるということを意味する。結合(conjugation)プロセスは、特定の実施形態において、その末端のメチル基にてメラトニンの側鎖−CH−CH−NH−CO−CHを伸長させることができ、又は、他の実施形態において、上記の側鎖の1つ又は複数の他の非末端基を置換若しくは修飾することができる。結合に対して、1つ又は複数の適した結合試薬を使用することができる。結合試薬は、例えば第二級化合物上の部分への結合に適した化学的部分等、例えば、1つ又は複数の結合部分を含み得る。ある場合には、結合試薬は、一価のアルデヒド(例えばホルムアルデヒド等)、二価のアルデヒド(例えばグルタルアルデヒド等)、ヒドラジン、カルボジイミド、イソシアネート又はジイソシアネートであり得る。典型的に、結合試薬は、一級アミン(−NH2)、カルボキシル(−COOH)、スルフヒドリル若しくはカルボニル(−CHO)等、メラトニン又は他の分子の上の特異的な官能基に結合する能力を持つか又は化学的に結合する2つ以上の反応性末端、或いは、カルボジイミド(例えばEDC等)、NHSエステル、イミドエステル、PFPエステル、ヒドロキシメチルホスフィン、マレイミド、ハロアセチル(ブロモ−若しくはヨード−)、ピリジルジスルフィド、ビニルスルホン、ヒドラジド、ジアジリン又はアリルアジド等の反応基を含有する分子である。
好ましい実施形態において、メラトニンのインドール環の位置3での複合体は、少なくとも2つの炭素原子のリンカー分子を含む。メラトニンの側鎖−CH−CH−NH−CO−CHのその末端のメチル基での伸長の場合、上記のリンカーは、上記の側鎖に対する伸長において提供される。上記の側鎖の1つ又は複数の他の非末端基の置換又は修飾の場合、上記のリンカーは、修飾の部位にて提供される。リンカーは、分枝状の分子又は非分枝状の分子であってもよい。リンカーは、例えば、異なる組成及び/又は長さの炭化水素分子であってもよい。分子の長さは、約2つのC原子から約50のC原子又はそれ以上のC原子の間で異なり得る。示された範囲内での他の長さ又はいかなる長さの値も構想される。炭化水素分子は、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45若しくは50のC原子、又は、示された値の間のいかなる他の数のC原子の長さを有してもよい。C原子に加えて、リンカーは、側鎖等を含む、例えばN、S、O若しくはP原子又は対応する基等、他の原子又は官能性をさらに含んでもよい。
リンカーは、代わりとなる実施形態において、糖、すなわちオリゴ糖若しくは多糖の分子であってもよく、又は、該分子を含むか若しくは該分子から成ってもよい。糖分子は、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45若しくは50のC原子、又は、示された値の間のいかなる他の数のC原子の長さを有してもよい。糖は、グルコース、グルコピラノース、ガラクトース、マンノース、リボース等の単量体の糖、又は、マルトース、スクロース若しくはラクトース等のオリゴ糖単位或いはその誘導体に基づいてもよい。糖は、グルカン、マンナン、ガラクタン、セルロース、キチン、ペクチン又はデキストラン等の重合体の糖をさらに含んでもよい。
リンカーは、代わりとなる実施形態において、脂質であってもよく、又は、脂質を含むか若しくは脂質から成ってもよい。脂質は、自然発生の分子の広範な群を成し、脂肪、ワックス、スチロール、脂溶性ビタミン(ビタミンA、D、E及びK等)、モノグリセリド、ジグリセリド、リン脂質を含むがそれらに限定されない。そのような脂質は、典型的には、脂質の尾部及び頭部で構築される。適した脂質の例として、例えばホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、エッグホスファチジル−エタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン等のリン脂質が挙げられる。特に好ましいのは、リン脂質MPPC及びDPPCである。脂質は、異なる組成及び/又は長さのものであってもよい。分子の長さは、2つのC原子から約100のC原子又はそれ以上のC原子の間で異なり得る。示された範囲内での他の長さ又はいかなる長さの値も構想される。脂質分子は、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25、30、35、40、45若しくは50のC原子、又は、示された値の間のいかなる他の数のC原子の長さを有してもよい。
リンカーは、さらなる代わりとなる実施形態において、非生物学的なポリマーであってもよく、又は、該ポリマーを含むか若しくは該ポリマーから成ってもよい。本明細書において使用される場合「非生物学的ポリマー」という用語は、生物源由来(バイオポリマー)ではない化学的に合成されたポリマーを意味する。これらのポリマーは、好ましくは、約50までの数の原子を含んでもよい。この目的に対する適したポリマーは、(例えば非特許文献6によって等)当技術分野において記載されてきた。適した非生物学的ポリマーの例は、ポリ(グリコール酸)(PGA)若しくはポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(カプロラクトン)(PCL)、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)(PVP)、ポリジオキサノン(PDS)若しくはポリ(エチレングリコール)(PEG)、又は、そのコポリマーであって、2つ(以上)のモノマー種由来のヘテロポリマーとも呼ばれるコポリマー等のポリマーである。ジブロックコポリマー及びトリブロックコポリマーとそれぞれ呼ばれる2つ又は3つの異なるブロックを有するブロックコポリマーがさらに構想される。好ましいブロックコポリマーは、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)コポリマー(PLGA)、ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)(PEP−PPO)、ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)ポリ(エチレンオキシド)(PEP−PPO−PEO)、ポリ(エチレンオキシド)−ブロック−ポリ(L−ラクチド)(PEG−PLLA)、ポリ(エチレンオキシド)−ブロック−ポリ(カプロラクトン)(PEG−PCL)、ポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(α−ヒドロキシ酸)(PEG−PHA)、PAMAM(Gen4−7)又はプルロニックP−105を含むが、それらに限定されない。ポリマーは、非タンパク様若しくは非ポリペプチド様の構造及び/又は形を有するということが好ましい。
特定の実施形態の別の群において、リンカーは、ポリエチレングリコール分子であってもよく、又は、該分子を含むか若しくは該分子から成ってもよい。本発明によって構想されるポリエチレングリコールは、異なる組成及び/又は長さのものであってもよい。好ましいポリエチレングリコール(PEG)の変異体は、多分散又は単分散のPEG分子を含む。特に好ましいのは、単分散のPEGである。PEGは、さらに、分枝状であってもよい。誘導体において存在するPEGは、好ましくは、約50までの数の原子を含んでもよい。
さらなる実施形態において、上記のリンカーのうち1つ又は複数のリンカーを組み合わせてもよく、例えば、PEGは、1つ又は複数の脂質リンカーと組み合わせてもよく、又は、糖のリンカーは、1つ又は複数のPEGリンカー等と組み合わせてもよい。
本発明は、上記の複合体がポリペプチド又はタンパク質の抗原であるか若しくは該抗原を含むということを除外する。従って、本発明は、上記の誘導体はポリペプチド抗原又はタンパク質抗原を含まない、又は、ポリペプチド抗原又はタンパク質抗原に連結されるという条件付きで、メラトニンの誘導体を構想する。特に、本発明は、従って、上記の誘導体は、ウシ血清アルブミン(BSA)、カチオン化BSA、ブタ由来のサイログロブリン(TG)、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、オバルブミン(OVA)、破傷風トキソイド又はゼラチン等のポリペプチド抗原又はタンパク質抗原を含まない、又は、そのようなポリペプチド抗原又はタンパク質抗原に連結されるという条件付きで、メラトニンの誘導体を構想する。そのような抗原タンパク質は、典型的に、小さいハプテンへの結合に対する分野において使用されて、ハプテン及び抗原に一部分に対して適した抗体を産生させる。本発明者等が驚いたことにわかったように、そのようなポリペプチド/タンパク質の結合は、本明細書において記載されるメラトニンに対するそのインドール環の位置3での結合を考慮して、免疫学的メラトニンアッセイを行うために必然ではない。従って、免疫学的メラトニンアッセイの遂行は、そのようなアッセイにおいて利用される抗体又は結合分子は、古典的なメラトニン−ポリペプチド/タンパク質の結合を用いて得られてきたかもしれないけれども、本明細書において記載されるメラトニンに対するそのインドール環の位置3での結合を使用することによって改善することができる。
特定の実施形態において、本発明によるメラトニンの誘導体は、ウシ血清アルブミン(BSA)、カチオン化BSA、サイログロブリン(TG)、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、オバルブミン(OVA)、破傷風トキソイド又はゼラチン等のポリペプチド抗原又はタンパク質抗原を含まないか、又は、ポリペプチド又はタンパク質の抗原が、ハプテンとしてのメラトニンの誘導体と共に、免疫学的活性な、又は、例えばモノクローナル抗体若しくはポリクローナル抗体によって認識可能である免疫学的に認識可能な実体を提供するように、例えばそのインドール環等のメラトニンのコア構造の近くで、そのようなポリペプチド抗原又はタンパク質抗原に連結される。
特に好ましい実施形態において、メラトニンの誘導体は、3−(2−グルタル酸エチルアミド)−5−メトキシインドール(GUS)であるか、又は、3−(2−グルタル酸エチルアミド)−5−メトキシインドール(GUS)を含む。さらに構想される実施形態において、メラトニンの誘導体は、3−(2−ヘキサン二酸エチルアミド)−5−メトキシインドール、3−(2−ブタン酸エチルアミド)−5−メトキシインドール、3−(2−ペンタン酸エチルアミド)−5−メトキシインドール、3−(2−ペンタン二酸エチルアミド)−5−メトキシインドール又は3−(2−オクタン二酸エチルアミド)−5−メトキシインドールである。
例えばGUS等の本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体は、キャリア実体にさらに結合されてもよい。本明細書において使用される場合「キャリア実体」という用語は、安定してメラトニンの誘導体に結合する及び/又はメラトニンの誘導体を示すことを可能にする非タンパク質性の実体に関する。そのようなキャリア実体は、約40から50を超える原子を含む重合体又は単量体の分子であってもよい。例えば、キャリアは、約40から500又はそれ以上のC原子の長さを有する炭化水素であってもよい。示された範囲内での他の長さ又はいかなる長さの値も構想される。炭化水素分子は、例えば、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400若しくは500のC原子、又は、示された値の間のいかなる他の数のC原子の長さを有してもよい。C原子に加えて、リンカーは、側鎖等を含む、例えばN、S、O若しくはP原子又は対応する基等、他の原子又は官能性をさらに含んでもよい。本発明は、例えば1つのGUSの分子等、本明細書において記載される1つのメラトニンの誘導体が1つのキャリア実体に連結されるということ、又は、例えばいくつかのGUSの分子等、本明細書において記載される2つ以上のメラトニンの誘導体が1つのキャリア実体に連結されるということを構想する。例えば、1つのキャリア実体に結合した1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、20、25、30、35若しくは40の分子、又は、これらの値の間のいかなる数の分子、又は、40を超える分子の、例えばGUS等のメラトニン誘導体があってもよい。1つのキャリア実体あたりのメラトニンの誘導体の数は、2から10又は3から8であるということが好ましい。特に好ましいのは、5という1つのキャリア実体あたりのメラトニンの誘導体の数である。
キャリアは、代わりとなる実施形態において、糖、すなわち多糖の分子であってもよく、又は、該分子を含むか若しくは該分子から成ってもよい。糖分子は、例えば、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400若しくは500のC原子、又は、示された値の間のいかなる他の数のC原子の長さを有してもよい。代わりとなる実施形態において、糖分子は、例えば10、20、30、40、50、60、70、80、90、100等、10から100の糖環構造、若しくは、100を超える糖環構造を有してもよく、又は、これらの値の間のいかなる値であってもよい。糖は、グルカン、マンナン、ガラクタン、セルロース、キチン、ペクチン又はデキストラン等の重合体の糖であってもよく、又は、そのような糖を含んでもよい。特に好ましいのはデキストランである。
本明細書において使用される場合「デキストラン」という用語は、3から2000キロダルトンに及ぶ重量を有し得る、異なる長さの鎖で構成される複雑な分枝状のグルカンを意味する。直鎖は、典型的には、グルコース分子間にアルファ−1,6グリコシド結合を含み、分枝は、アルファ−1,3結合から始まっている。デキストランは、例えば乳酸菌によって、スクロースから合成されてもよい。本発明に関連して、キャリアとして使用されることになるデキストランは、好ましくは、約15から1500キロダルトンの分子量を有してもよい。デキストランは、例えば40、50、60、70、80、90、100、120、140、150、160、180、200、220、240、250、260、280、300、320、340、350、360、380、400、420、440、450、460、480若しくは500キロダルトン等、約40から500キロダルトンの分子量、又は、これらの値の間のいかなる値も有するということが特に好ましい。
適したキャリアの別の例は、約40のC原子から約500又はそれ以上のC原子の長さを有した、例えばホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルコリン、エッグホスファチジル−エタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン等、リン脂質等の脂質である。示された範囲内での他の長さ又はいかなる長さの値も構想される。脂質分子は、例えば、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、200、300、400若しくは500のC原子、又は、示された値の間のいかなる他の数のC原子の長さを有してもよい。
キャリア分子のさらなる例として、上記のポリ(エチレングリコール)(PEG)分子が挙げられる。キャリアPEGは、約40のC原子から500又はそれ以上のC原子を有してもよい。PEGは、例えば、中央のコアの基から発する3〜10のPEG鎖を有する多分散若しくは単分散のPEG分子又は分枝状であってもよく、中央のコアの基から発する10から100のPEG鎖を有する星型PEGであってもよく、又は、異なるポリマー又は線状PEGの主鎖に合体した多数のPEG鎖を有する櫛型PEGであってもよい。PEGの平均分子量によると、構想されるPEGは、PEG10,000、PEG12,000、PEG15,000、PEG20,000、又は、さらなる重い分子量を有するPEGであってもよい。特に好ましいのは、PEG10,000よりも大きいPEGである。例えばPEG400、PEG600、PEG800、PEG1000、PEG1500、PEG2000、PEG3350、PEG4000、PEG6000又はPEG8000等のより小さいPEG分子も構想される。
キャリアは、さらなる代わりとなる実施形態において、ポリ(グリコール酸)(PGA)若しくはポリ(乳酸)(PLA)、ポリ(カプロラクトン)(PCL)、ポリ(N−ビニル−2−ピロリドン)(PVP)、ポリジオキサノン(PDS)若しくはポリ(エチレングリコール)(PEG)、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)コポリマー(PLGA)、ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)(PEP−PPO)、ポリ(エチレンオキシド)−ポリ(プロピレンオキシド)ポリ(エチレンオキシド)(PEP−PPO−PEO)、ポリ(エチレンオキシド)−ブロック−ポリ(L−ラクチド)(PEG−PLLA)、ポリ(エチレンオキシド)−ブロック−ポリ(カプロラクトン)(PEG−PCL)、ポリ(エチレングリコール)−ブロック−ポリ(α−ヒドロキシ酸)(PEG−PHA)、PAMAM(Gen4−7)又はプルロニックP−105等の非生物学的なポリマーであってもよく、又は、該ポリマーを含むか若しくは該ポリマーから成ってもよい。
本発明によるメラトニンの誘導体に結合した本明細書において先に記載されたキャリアは、粒子にさらに結合されてもよい。或いは、そのようなキャリアは、ある表面に結合されてもよい。表面に結合される場合、例えば、被覆された表面を提供することができる。
粒子又は表面への結合は、本明細書において記載される単一のメラトニンの誘導体又は1つのメラトニンの誘導体及び1つのキャリアを含む単一の化合物が、1つの粒子若しくは表面に結合されるように単一の結合であってもよく、或いは、結合は、1つの粒子あたり又は表面あたりに、いくつかの若しくは多くのメラトニンの誘導体、又は、1つのメラトニンの誘導体及び1つのキャリアを含むいくつかの若しくは多くの化合物を含んでもよい。例えば、1つの粒子又は表面あたりに、約10、15、20、25、30、40、50、60、70、80、90、100、200、300、400、500若しくは500を超える、又は、これらの値の間のいかなる数のメラトニンの誘導体、又は、1つのメラトニンの誘導体及び1つのキャリアを含む上記の数の化合物があってもよい。表面の被覆に対しては、1つの粒子あたり又は1つの画定された領域あたりに約2000から10,000の要素のメラトニンの誘導体、又は、1つのメラトニンの誘導体を含む上記の数の化合物の適切に密な配置を有することが好ましい。例えば1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95又は100μg/mg等、約1から100μg/mgのデキストランが、特定の又は表面の領域に結合されるということが特に好ましい。約10μg/mgのデキストランの結合がさらにより好ましい。さらなる好ましい実施形態において、この量のデキストラン分子は、本明細書において先に記載されたように、1つのキャリア実体あたり多くのメラトニンの誘導体に、好ましくは、例えばGUS等、例えば2、3、4、5、6、7、8、9又は10のメラトニンの誘導体等の約1から10のそのようなメラトニンの誘導体に結合されてもよい。
本明細書において使用される場合「粒子」という用語は、体積又は質量等の物理的特性が基づき得る小さい局在した物体を意味する。本発明に関連して、粒子は、当業者には既知のいかなる適した材料も含むか又は該材料から成り、例えば粒子は、無機若しくは有機材料を含むか、又は、該材料から成る若しくは該材料から本質的に成ってもよい。典型的に、粒子は、金属若しくは金属の合金又は有機材料を含むか、又は、それから成る若しくはそれから本質的に成ってもよく、或いは、糖要素を含むか、又は、該要素から成る若しくは該要素から本質的に成ってもよい。構想される材料の例として、アガロース、ポリスチレン、ラテックス、ポリビニルアルコール、シリカ、及び、強磁性金属、合金、又は、組成材料が挙げられる。特に好ましいのは、磁性若しくは強磁性の金属、合金又は組成物である。本発明に有用な特に好ましい粒子は、超常磁性の粒子である。本明細書において使用される場合「超常磁性」という用語は、小さい強磁性又は強磁性のナノ粒子に現れる磁性の形を記載している。十分に小さいナノ粒子において、温度の影響下で磁化が無作為に向きを反転することは当技術分野において既知である。2つの反転間の時間は、ネール緩和時間と呼ばれる。外部磁場の非存在下で、ナノ粒子の磁化を測定するために使用される時間がネール緩和時間よりもはるかに長い場合、磁化は、平均ゼロである、すなわち、常磁性状態にあるようにみえる。そのような状態において、外部磁場は、常磁性体と同様にナノ粒子を磁化することができる。しかし、磁化率は、常磁性体の磁化率よりもはるかに大きい。さらに好ましい実施形態において、材料は、特定の特性を有してもよい。材料は、例えば、磁性又は非磁性であってもよい。材料は、他の実施形態において、疎水性又は親水性であってもよい。さらなる特定の実施形態において、粒子は、プラスチック粒子である。プラスチック粒子の例として、例えば精製に一般的に使用されるラテックス又はポリスチレンビーズが挙げられる。さらに別の実施形態において、粒子は、細胞様粒子であってもよい。本明細書において使用される場合「細胞様粒子」という用語は、生物学的システムに存在するか、又は、生物学的システム若しくは生物学的システムの一部の形及び/又は機能を有する生物学的若しくは半生物学的構造体を意味する。さらなる特定の実施形態において、粒子は、セファロース又はアガロースを含む、セファロース又はアガロースから本質的に成る、若しくは、セファロース又はアガロースから成ってもよい。粒子は、さらなる実施形態において、丸い形状の支持体又は基板構造体であってもよく、若しくは、それらを含んでもよい。粒子は、別の実施形態の群において、例えば所定の点若しくはスポットにて置かれる等、アレイ又は幾何学的な形に組織化することができるか、又は、不規則な様式で提供することができる。粒子は、さらに、基板基底を覆うことができるか、又は、ロッド等のコネクタ要素によって基板基底上に固定することができる。粒子は、さらに、例えばPEG分子等の保護コーティングを用いて、及び/又は、例えば生化学的に活性な化合物を含む官能性を持ったコーティングを用いて被覆されてもよい。構想される粒子は、エポキシ基等の適した官能基を有した磁性粒子を含む。さらに構想される例として、カルボキシル(COOH)微小粒子が挙げられる。そのような微笑粒子は、水溶性カルボジイミドを用いてカルボキシル基を活性化することによって分子の共有結合に使用されてもよい。カルボジイミド、さらに、カルボキシル基と反応して、一級アミンに対して反応性があり得る活性エステルの作製を可能にしてもよい。
さらに、粒子は、本質的に、その移送及び性質という点で単元全体として行動する。粒子は、従って、対称、球状、本質的に球状若しくは球形の形状のものであってもよく、又は、ふぞろいで非対称の形状若しくは形のものであってもよい。
本発明によって構想される粒子のサイズは、典型的には、50nmから50μmに及ぶ。好ましいのは、ナノメートルから数マイクロメートルまでに及ぶマイクロメートルの範囲にある粒子である。さらなる好ましい実施形態において、粒子の直径は、100nmよりも大きい。本明細書において使用される場合「直径」という用語は、粒子の中心を通過し且つその端点が粒子の表面上にあるいかなる直線部分も意味する。非球状又は半球状の粒子の場合、直径は、粒子の中心を通過し且つその端点が粒子の表面上にある最長及び最短の直線部分の平均の直径として理解される。本明細書において定められる粒子の半径は、本明細書において先に記載されたその直径の半分であるということがさらに理解される。特に好ましいのは、例えば約100nmから10マイクロメートル、より好ましくは、100nmから3μm、さらにより好ましくは、例えば300nm、310nm、320nm、330nm、340nm、350nm、360nm、370nm、380nm、390nm、400nm、410nm、420nm、430nm、440nm、450nm、460nm、470nm、480nm、490nm、500nm、510nm、520nm、530nm、540nm、550nm、560nm、570nm、580nm、590nm、600nm、620nm、650nm、670nm、700nm、720nm、750nm、770nm、800nm、820nm、850nm、870nm、900nm、920nm、950nm、970nm、1000nm、又は、その間のいかなる値等、300nmから1000nmの直径の粒子等のナノ粒子である。さらにより好ましいのは、約500nmの直径を有するナノ粒子である。
本発明による「表面」は、いかなる構造も有してよく、さらに、表面を覆うのに適した分子又は分子のネットワークを含んでもよい。表面は、例えば、フラットセンサ表面の表面であってもよく、又は、特定の実施形態において、装置、カートリッジ、マイクロ流体チャンバ、反応チャンバ若しくは粒子の表面であってもよい。構想される表面は、例えば抗体又はいかなる他の適した結合分子等、関心のある標的分子の認識、結合及び/又は後の検出の部位であってもよい。
メラトニンの誘導体及びキャリアを含む化合物を標識することができる。そのようなラベリング活性は、例えばアルデヒド、カルボン酸又はアミンの反応等、種々の化学的作用を使用した結合反応に基づき得る。ラベルは、例えば放射性ラベル、酵素ラベル、蛍光ラベル、化学発光ラベル又は生物発光ラベル等、当業者には既知のいかなる適したラベルであってもよい。本発明によるメラトニンの誘導体に結合させることができるラベルの例として、(例えばフルオレセイン、ローダミン、フィコエリトリン、フルオレサミン等の)蛍光色素又は金属、(例えばロドプシン等の)発色団の色素、(例えばルミノール、イミダゾール等の)化学発光の化合物、(例えば緑色蛍光タンパク質(GFP)等の)蛍光ポリペプチド、及び、(例えばルシフェリン、ルシフェラーゼ等の)生物発光のタンパク質、(例えばビオチン等の)ハプテン、並びに、USPIOS又は19Fluor等の造影剤が挙げられる。本発明に関連して使用することができるさらなるラベルは、6−FAM、HEX、TET、ROX、Cy3、Cy5、テキサスレッド若しくはローダミン、TAMRA、Dabcyl、Black Hole Quencher、BHQ−1、又は、BHQ−2を含む。標的分子は、例えばH、14C、32P、33P、35S、125I、11C、13N、15O、18F、64Cu、62Cu、124I、76Br、82Rb、68Ga又は18F等の放射性同位体で標識することもできる。好ましいのは、ビオチンラベル、又は、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ又はベータラクタマーゼ等の酵素のもの等、酵素ラベルの存在若しくは使用である。特に好ましいのは、西洋ワサビペルオキシダーゼの使用又は存在である。特に好ましい実施形態のセットにおいて、ビオチンが、メラトニンの誘導体及びキャリアを含む化合物に対するラベルとして利用される。このラベルは、後に、ストレプトアビジン若しくはアビジン等の類似の分子、ストレプトアビジン誘導体、アビジン関連タンパク質、タマビジン1及び2、ブラダビジン又はニュートラアビジン等のアビジン様実体等の適した相互作用物質と相互作用するように結合するか、又は、それらと相互作用することが可能にされてもよい。ストレプトアビジン(又は類似)の官能性には、例えば、西洋ワサビペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ又はベータラクタマーゼ等の酵素のもの等、酵素ラベルが提供されてもよい。特に好ましいのは、ストレプトアビジン−HRPの使用である。
ラベルは、本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体及びキャリアを含む化合物に、いかなる適した位置にて結合されてもよい。ラベルは、化合物のキャリア部分に限局するということが好ましい。特定の実施形態において、ラベルは、メラトニンの誘導体及びキャリアを含む化合物に結合する粒子にて提供されてもよい。ラベルは、1つの化合物あたり単一のラベルとして、又は、1つの化合物あたり例えば2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、50又は50を超えるラベル分子等、多数のラベルとして提供されてもよい。1つのラベルが、本明細書において先に記載された化合物のキャリア部分に連結されるということが好ましい。上記のキャリア、化合物及びラベルの比は、いかなる適した比であってもよい。非限定的な例において、この比は、1〜5:5〜100:1〜10又は1:5:1若しくは1:60:2であってもよい。さらなる比が、本発明によって明示的に構想される。好ましい例において、1つのビオチン実体で標識される、約5のメラトニンの誘導体(GUS等)に結合される1つのデキストラン分子の組み合わせがあってもよい。さらなる例において、2つのビオチン実体で標識される、約60のメラトニンの誘導体(GUS等)に結合される1つのデキストラン分子の組み合わせがあってもよい。
特定の実施形態において、キャリア、メラトニンの誘導体の化合物及びラベルの比は、キャリアの性質及び/又は分子量及び/又はサイズ及び/又は長さに応じて決定されてもよい。より大きなキャリアに対しては、より多くのメラトニンの誘導体の化合物及びより多くのラベルが必要である。例えば、40キロダルトンの分子量のデキストランを使用する場合、例えば1つのビオチン実体で標識される、約5のメラトニンの誘導体(GUS等)に結合される1つのデキストラン分子等、1:5:1の比を使用することができる。この比は、より重い分子量のキャリアの場合には変更されてもよい。例えば、400キロダルトンの分子量のデキストランの場合、例えば2つのビオチン実体で標識される、約60のメラトニンの誘導体(GUS等)に結合される1つのデキストラン分子等、1:60:2の比を使用することができる。これらの比は、キャリア、メラトニンの誘導体の化合物及び/又はラベルの性質、分子量、長さ若しくはサイズに従ってさらに適応し且つ変更され得る。本発明は、このように、上記の非限定的な比の例の全ての適した修正を構想する。
本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体、特に、本明細書において先に記載されたキャリアに結合した、キャリア及び粒子に結合した、又は、キャリア及び表面に結合したメラトニンの誘導体は、いかなる適したタイプの検出手順にも使用することができる。特定の実施形態において、そのようなメラトニンの誘導体は、メラトニン、又は、構造的に類似の分子の検出手順に対して使用することができる。本明細書において先に記載されたキャリアに結合した、キャリア及び粒子に結合した、又は、キャリア及び表面に結合したメラトニンの誘導体は、アッセイにおいて、より好ましくは免疫生物学的アッセイにおいて使用することができるということが好ましい。本発明によるメラトニンの誘導体を使用することができる免疫生物学的アッセイの例として、ウエスタンブロット、RIA(放射結合免疫アッセイ)のような放射免疫アッセイ、ELISA(酵素結合免疫吸着アッセイ)、「サンドイッチ」免疫アッセイ、免疫放射線測定法、例えばFIA(蛍光結合免疫アッセイ)等の蛍光免疫アッセイ、化学発光免疫アッセイ及び電気化学発光免疫アッセイ(ECLIA)等の技術を使用した競合及び非競合アッセイシステムが挙げられる。そのようなアッセイの詳細及びさらなる特徴は、当業者には既知であるか、又は、非特許文献7又はその後の更新されたバージョン等の適した文献から得ることができる。
好ましいのは、競合免疫生物学的メラトニンアッセイにおける本発明によるメラトニンの誘導体の使用である。そのような競合アッセイは、原則として、増加する量のラベルされていない抗原(メラトニン)の存在下で、適した抗体と共に、標識された抗原(例えば本発明によるメラトニンの誘導体は蛍光ラベル又は放射活性ラベルを含む)をインキュベートすること、及び、標識された抗原に結合した抗体を検出することに基づいている。競合アッセイは、一実施形態において、粒子に結合し且つ例えば装置の反応チャンバ内で試料又は検出液において自由に浮遊している本発明によるメラトニンの誘導体に基づいてもよく、適した抗体が、そのようなチャンバ又は装置の表面にて固定化されてもよい。代わりとなる実施形態において、競合アッセイは、装置の反応チャンバの表面上に固定化される本発明によるメラトニンの誘導体に基づいてもよく、例えば標識された抗体等の適した抗体が、試料又は検出液において自由に浮遊している。表面上の結合した粒子の数は、従って、結合していないメラトニンの数に関する。
結合したメラトニンの量は、典型的に、結合した複合体の量に逆に関連しているが、所与のアッセイ条件での抗体に対する相対的なメラトニン及びメラトニンの複合体の親和性次第である。この比に影響を与え得るアッセイ条件は、アッセイ時間、温度、反応の順序(メラトニン対複合体)、及び、複合体の量対抗体の量であり得る。感度は、一般的に検出の限界として定められる、メラトニンなしでの測定から区別される用量を測定することによって決定することができる。本発明は、将来開発されることになる方法論の改善を含む、このアプローチに対する適した代わりとなるものも構想する。
特に好ましい実施形態において、アッセイは、メラトニンに対する高い感度又は検出の限界を有した免疫生物学的メラトニンアッセイである。感度又は検出の限界は、約0.5から約10pgメラトニン/mlの範囲内にあってもよい。例えば、感度は、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10pgメラトニン/ml、又は、これらの値の中間のいかなる値若しくはそれ以下であってもよい。例えば、感度は、<10pgメラトニン/ml、好ましくは<5pgメラトニン/ml、より好ましくは<3pgメラトニン/ml、さらにより好ましくは<1pgメラトニン/mlであってもよい。
アッセイは、さらなる好ましい実施形態において、メラトニンに対する高い感度を有した免疫生物学的メラトニン定量化アッセイである。定量化アッセイの限界は、約0.5から約20pgメラトニン/ml内にあってもよい。例えば、定量化アッセイの感度は、0.5、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15若しくは20pgメラトニン/ml、又は、これらの値の中間のいかなる値若しくはそれ以下であってもよい。例えば、定量化アッセイの感度は、<10pgメラトニン/ml、好ましくは<5pgメラトニン/ml、より好ましくは<3pgメラトニン/ml、さらにより好ましくは<1pgメラトニン/mlであってもよい。
本発明によるメラトニンの誘導体は、いかなる適した温度条件下でも、本明細書において先に記載されたアッセイにおいて使用することができる。そのような適した温度条件は、例えば、メラトニンの定量的検出を行うことができる、又は、試料内のメラトニンの量に対する正確な陳述をすることができる等、アッセイを行って妥当な又は適した結果を提供することができる全ての温度を含む。そのような温度は、約4℃の低い温度から、約37℃の高い温度まで含んでもよい。本発明によるメラトニンの誘導体は、約18℃を超える、又は、約20℃を超える温度にて、本明細書において先に記載されたアッセイにおいて使用されるということが好ましい。例えば、本発明によるメラトニンの誘導体は、18℃、19℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃若しくは35℃、又は、上記の値の中間のいかなる値の温度にて使用することもできる。好ましくは、本発明によるメラトニンの誘導体は、18℃から約25℃の温度にて、本明細書において先に記載されたアッセイにおいて使用される。最も好ましい実施形態において、本発明によるメラトニンの誘導体は、約20℃の温度にて、本明細書において先に記載されたアッセイにおいて使用される。
本発明によるメラトニンの誘導体は、適した期間の間、本明細書において先に記載されたアッセイにおいてさらに使用されてもよい。そのような適した期間は、例えば、メラトニンの定量的検出を行うことができる、又は、試料内のメラトニンの量に対する正確な陳述をすることができる等、アッセイを行って妥当な又は適した結果を提供することができる全ての期間を含む。そのような期間は、16時間を超える長いアッセイ時間、又は、16時間未満の短いアッセイ時間であってもよい。アッセイ時間は、例えば15h、14h、13h、12h、11h、10h、9h、8h、7h、6h、5h、4h、3h、2h、1h若しくは1h未満等の16時間未満、又は、上記の期間の中間のいかなる期間でもあるということが好ましい。特に好ましい実施形態において、アッセイ時間は、例えば50min、45min、40min、35min、30min、25min、20min、15min、10min若しくは5min等の約1h未満、又は、これらの値の中間のいかなる期間でもある。さらにより好ましくは、アッセイ時間は約30minである。
別の態様において、本発明は、試料内のメラトニンを検出及び/又は定量化するための方法又は免疫生物学的アッセイに関し:本明細書において先に記載したメラトニンの誘導体を含む所定の量の化合物と共に試料をインキュベートするステップ;メラトニン及び/又は上記のメラトニンの誘導体を含む化合物を、メラトニン結合分子と結合させるステップであり、上記のメラトニン結合分子は表面上に固定化される、ステップ;上記のメラトニン結合分子に結合した上記のメラトニンの誘導体を含む化合物の量を測定するステップ;並びに、測定された上記のメラトニンの誘導体を含む化合物の量の反比例に基づき、試料内のメラトニンの存在を検出する、及び/又は、試料内のメラトニンの量を推定するステップ;を含む。当該方法又は免疫生物学的アッセイは、従って、少なくとも、試料内のメラトニンを検出することができてもよい。代わりとなる態様において、当該方法又は免疫生物学的アッセイは、さらに、試料内のメラトニンの量を定量化することができてもよい。上記の当該方法又は免疫生物学的アッセイは、原則として、競合結合検出に基づき、追加の修正ステップをさらに含んでもよい。
当該方法又はアッセイの検出限界は、約0.05から約200pgメラトニン/mlの範囲内にあってもよい。例えば、当該方法又はアッセイの検出限界は、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9若しくは10pgメラトニン/ml、又は、これらの値の中間のいかなる値若しくはそれ以下であってもよい。好ましくは、当該方法又はアッセイの感度は<10pgメラトニン/mlである。同様に、定量化方法又はアッセイの場合、定量化方法又はアッセイの限界は、約0.5から約20pgメラトニン/mlの範囲内にあってもよい。例えば、定量化アッセイの感度は、0.5、0.1、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15若しくは20pgメラトニン/ml、又は、これらの値の中間のいかなる値若しくはそれ以下であってもよい。
本明細書において使用される場合「試料」という用語は、個々から当業者には既知の適した方法を介して得られたいかなる生物学的材料も意味する。本発明に関連して使用される試料は、好ましくは、臨床的に受け入れ可能な様式で、より好ましくは、分析物、すなわちメラトニンが保存される方法で収集されるべきである。
特定の実施形態において、試料材料は体液である。本明細書において使用される場合「体液」という用語は、全血、血清、血漿、涙、唾液、鼻からの液体、痰、耳からの液体、生殖器液、乳房からの液体、母乳、初乳、胎盤からの液体、羊水、汗(perspirate)、滑液、腹水、脳脊髄液、胆汁、胃液、房水、硝子体液、胃腸液、滲出液、漏出液、胸水、心膜液、精液、上気道液、腹水、液状便、免疫応答の部位から収集した液体、プールされた収集部位から収集した液体、気管支肺胞洗浄液及び尿を意味する。
さらなる実施形態において、例えば肺、筋肉、脳、肝臓、皮膚、膵臓、胃等、例えば全ての適した臓器からの生検材料、有核細胞の試料、粘膜表面又は皮膚に関連している液体等の材料も使用することができる。そのような試験に対して、材料は、典型的に、適した緩衝液において均質化及び/又は再懸濁される。
加えて、細胞は、必要に応じて、得られた体組織及び液体から精製されてもよく、次に、生物学的試料として使用されてもよい。試料は、特に最初の処理の後で、プールされてもよい。しかし、プールされていない試料も使用されてよい。
さらなる実施形態において、本明細書において先に記載された体液又は試料材料は、化学的又は生物学的反応物を添加することによって処理されてもよい。これを行って、試料材料を安定化する、試料成分を除去する、又は、試料内の相互作用を回避することができる。例えば、EDTA又はヘパリンを使用して、血液試料を安定化する、又は、凝固を防ぐことができる。
本発明の特定の実施形態において、試料の内容物に濃縮ステップを受けさせることができる。例えば、試料は、例えば磁性粒子を用いて官能性を持たされた特定の細胞タイプの細胞膜又は小器官に特異的なリガンドと接触させられてもよい。磁性粒子によって濃縮された材料は、後に、本明細書において先に又は以下に記載される検出及び分析ステップに使用されてもよい。
唾液、血液、すなわち全血、血清、血漿、尿又は汗を使用することが特に好ましい。より好ましい実施形態において、試料は、全血又は血漿試料であってもよい。
「本明細書において先に記載したメラトニンの誘導体を含む所定の量の化合物」は、免疫学的に活性の、従って、認識可能な抗原構造の濃度及び特に量が既知であるか又は決定することができる適した量の誘導体であってもよい。この濃度又は量は、好ましくは、特定の試料体積内の予想されるメラトニンの量に適応する。特定の実施形態において、本明細書において先に記載したメラトニンの誘導体を含む所定の量の化合物は、表面上に固定化されたメラトニン結合分子の数又は量に適応し得る。そのような適応は、例えば、メラトニン結合分子の数又は量と同じ又は本質的に同じ数の本明細書において先に記載したメラトニンの誘導体を含む化合物の使用を含んでもよい。さらなる特定の実施形態において、所定の量は、メラトニンを有さない信号と低いスパイクレベルとのバランスである官能基の比の確立に従って定めることができる。例えば抗体等の結合分子、又は、メラトニンの誘導体を含む化合物の濃度は、適応を最適化するために、変えることができ且つ使用することができる。
メラトニン結合分子とのメラトニン及び/又は本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物の「インキュベーション」及び後の「結合」は、いかなる適した温度にて及び/又はいかなる適した期間の間に行ってもよい。好ましくは、インキュベーション及び結合は、約4℃から約37℃の温度にて実行される。インキュベーションは、約18℃を超える又は約20℃を超える温度にて行われるということが好ましい。例えば、インキュベーションは、18℃、19℃、20℃、21℃、22℃、23℃、24℃、25℃、26℃、27℃、28℃、29℃、30℃、31℃、32℃、33℃、34℃若しくは35℃、又は、上記の値の中間のいかなる値の温度にて実行されてもよい。好ましくは、インキュベーション及び結合は、約18℃から約25℃の温度にて、より好ましくは20℃にて行われる。インキュベーション及び結合は、さらに、おおよそ16時間の時間間隔の間、好ましくは、16時間未満の間に行われてもよい。インキュベーション及び結合は、例えば15h、14h、13h、12h、11h、10h、9h、8h、7h、6h、5h、4h、3h、2h、1h若しくは1h未満、又は、上記の期間の中間のいかなる期間に行われるということが特に好ましい。さらにより好ましい実施形態において、インキュベーション及び結合に対する期間は、例えば50min、45min、40min、35min、30min、25min、20min、15min、10min若しくは5min等の約1h未満、又は、これらの値の中間のいかなる期間でもある。特に好ましいのは、約10minというインキュベーション及び結合に対する期間である。
上記の方法及びアッセイに関連して記載される「メラトニン結合分子」は、メラトニン及び本発明によるメラトニンの誘導体にも特異的に結合することができるいかなる分子であってもよい。そのような結合分子は、免疫グロブリンベースのタンパク質、又は、非免疫グロブリンベースの分子であってもよい。
免疫グロブリンベースのタンパク質の典型的且つ好ましい例は抗体である。本明細書において使用される場合「抗体」という用語は、免疫グロブリン分子、及び、免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分又はフラグメントを意味し、すなわち、抗原に免疫特異的に結合する、特に、メラトニン又は本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体に特異的に結合する抗原結合部位を含有する分子を意味する。本発明の免疫グロブリン分子は、(例えば、IgG、IgE、IgM、IgD、IgA及びIgY等)いかなるタイプ、(例えば、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1及びIgA2等)クラス、又は、サブクラスの免疫グロブリン分子でもあり得る。特定の実施形態において、上記の抗体又はそのフラグメントは、ヒトIgM重鎖定常ドメイン、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン、ヒトIgG2重鎖定常ドメイン、ヒトIgG3重鎖定常ドメイン、ヒトIgG4重鎖定常ドメイン又はヒトIgA重鎖定常ドメインを含む。本発明のさらなる実施形態において、ヒトIgM重鎖定常ドメイン、ヒトIgG1重鎖定常ドメイン、ヒトIgG2重鎖定常ドメイン、ヒトIgG3重鎖定常ドメイン、ヒトIgG4重鎖定常ドメイン又はヒトIgA重鎖定常ドメインを含む抗体又はフラグメント、特に、抗体又はそのフラグメントは、ヒトIgκ軽鎖定常ドメイン又はヒトIgλ軽鎖定常ドメインを含む。免疫特異的な結合は、メラトニン及び/又は本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体の抗原決定基に対する免疫特異的な検出及び抗体の結合を意味する。
さらなる実施形態において、本発明の抗体は、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体、多選択性抗体、ヒト抗体、ヒト化若しくはキメラ抗体、全免疫グロブリン分子、(例えば、本発明の抗体に対する抗Id抗体を含む)抗イディオタイプ(抗Id)抗体、抗体部分構造又は修飾された抗体を含む。
本明細書において使用される場合「抗体部分構造」という用語は、単鎖抗体、Fabフラグメント、Fab′フラグメント、Fab発現ライブラリーによって生成されるフラグメント、F(ab′)2、Fv、ジスルフィド結合Fv、ミニボディ(minibody)、二重特異性抗体、scFv、sc(Fv)2、及び、上記のいずれかの抗原決定基結合フラグメントを意味する。好ましいのは、Fab、Fab′及びF(ab′)2、Fv、単鎖Fv(scFv)、sc(Fv)2、単鎖抗体、ジスルフィド結合Fv(sdFv)、並びに、VL又はVHドメインを含むフラグメントである。VHH(ラクダ)構造も構想される。
本明細書において使用される場合「Fabフラグメント」という用語は、未変化の免疫グロブリンタンパク質の重鎖の第1の定常ドメイン(CH1)、軽鎖の定常ドメイン(CL)、重鎖の可変ドメイン(VH)及び軽鎖の可変ドメイン(VL)を含む抗体フラグメントを意味する。典型的には、Fabフラグメントが、パパインによるタンパク質切断によって得られる。
本明細書において使用される場合「F(ab′)2」又は「F(ab′)2フラグメント」という用語は、未変化の免疫グロブリンタンパク質の重鎖の2つの第1の定常ドメイン(CH1)、軽鎖の2つの定常ドメイン(CL)、重鎖の2つの可変ドメイン(VH)及び軽鎖の2つの可変ドメイン(VL)を含む、すなわち2つのFabフラグメントを含む抗体フラグメントを意味する。加えて、F(ab′)2分子は、Fabフラグメントを組み合わせる抗体ヒンジ領域においてS−S結合を含む。典型的には、F(ab′)2フラグメントは、ペプシンによるタンパク質切断によって得られる。
本明細書において使用される場合「Fab′フラグメント」という用語は、「F(ab′)2」分子から得られるフラグメント、好ましくは、抗体ヒンジ領域においてS−S結合を含むフラグメントを意味する。
本明細書において使用される場合「Fvフラグメント」という用語は、2つの可変の抗体ドメインVH及びVLを含む抗体フラグメントを意味する(詳細は、非特許文献8から得ることができる)。
本明細書において使用される場合「単鎖Fvフラグメント(scFv)」という用語は、フレキシブルなペプチドリンカーによって共に連結された2つのVH及びVLドメインを含む抗体フラグメントに関する(詳細は、非特許文献9から得ることができる)。
本明細書において使用される場合「二重特異性抗体」という用語は、分離されたVH−VL及びVL−VH融合を含む抗体バリアントを意味し、融合されたドメインは、フレキシブルなペプチドリンカーによって共に連結される。リンカーは、約1から20のアミノ酸、好ましくは約2から7のアミノ酸の長さを有してもよい。典型的には、グリシンのような小さいアミノ酸を、リンカーに対して使用することができ、他のアミノ酸と組み合わせることもできる(詳細は、非特許文献10から得ることができる)。
本明細書において使用される場合「ミニボディ」という用語は、サイズが減らされた抗体を意味し、例えば、単に可変ドメインを含む若しくは定常ドメインを欠く、又は、可変の重鎖ドメインを含む抗体等を意味する(詳細は、非特許文献11から得ることができる)。
単鎖抗体を含む抗原結合抗体フラグメントは、1つ又は複数の可変の領域をそれだけで、又は、ヒンジ領域、CH1、CH2及び/又はCH3ドメインの全体又は一部分と組み合わせて含んでもよい。ヒンジ領域、CH1、CH2及びCH3ドメインとの1つ又は複数の可変の領域のいかなる組み合わせも含む抗原結合フラグメントも構想される。抗体は、鳥類及び哺乳類を含むいかなる動物起源のものであってもよい。好ましくは、抗体は、ネズミ(例えばマウス及びラット)、ロバ、サル、ウサギ、ヤギ、モルモット、ラクダ、ウマ、ニワトリ又はヒトである。
本発明による抗体は、典型的には、単一特異性である。ある特定の実施形態において、抗体は、二特異性、又は、さらなる多選択性のものであってもよい。多選択性抗体は、メラトニン及び/又は本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体の異なる抗原決定基に対して特異的であってもよく、又は、メラトニン及び/又は本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体に対しても、並びに、異種ポリペプチド又は固体支持材料等の異種抗原決定基に対しても特異的であってもよい。
本明細書において使用される場合「修飾された抗体」という用語は、例えば、抗体に対するいかなるタイプの分子の共有結合によって、上記の共有結合が、抗体が抗原決定基に特異的に結合するのを、又は、抗イディオタイプの応答を生成するのを妨げないように修飾された誘導体を意味する。そのような修飾の典型的な例は、グリコシル化、アセチル化、ビオチン化、PEG化、リン酸化、アミド化、既知の保護/ブロッキング基による誘導体化、タンパク質切断、細胞リガンド又は他のタンパク質への結合等である。化学修飾は、特異的化学的切断、アセチル化、ホルミル化等を含む既知の技術によって実行されてもよい。加えて、誘導体は、1つ又は複数の非古典的なアミノ酸を含有してもよい。
抗体は、当業者には既知のいかなる適した方法に従って産生されてもよい。ポリクローナル抗体は、一般的に好まれる抗原を用いた動物の免疫化によって産生されてもよい。例えば、メラトニン又は本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体を、いかなる真核生物、原核生物又はファージクローンを含む種々の宿主動物に投与することができる。定められた特異性のモノクローナル抗体が、例えば、Kohler及びMilsteinによって開発されたハイブリドーマ技術を使用して産生されてもよい(非特許文献12)。典型的には、マウスが、メラトニン及び/又は本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体を用いて免疫化される。適したアプローチ及び技術に対するさらなる詳細を、非特許文献13から得ることができる。例えば抗原に特異的な抗体がマウスの血清において検出される等、免疫応答が検出されると、マウスの脾臓が収集され、さらに、脾細胞が単離される。脾細胞は、次に、周知の技術によって、例えば細胞株SP20由来の細胞等、いかなる適した骨髄腫細胞にも融合される。ハイブリドーマが選択され、且つ、限定された希釈法によってクローン化される。ハイブリドーマクローンが、次に、本発明のポリペプチドに結合する能力を持つ抗体を分泌する細胞に対して、当技術分野において既知の方法によってアッセイにかけられる。高いレベルの抗体を一般的に含有する腹水を、陽性のハイブリドーマクローンを用いてマウスを免疫化することによって生成することができる。
或いは、本発明の抗体は、当技術分野において既知の種々のファージディスプレイ方法を使用して生成することもできる。ファージディスプレイ方法において、官能性を持った抗体ドメインがファージ粒子の表面上に表示され、ファージ粒子は、上記の抗体ドメインをコード化するポリヌクレオチド配列を担持する。特定の実施形態において、そのようなファージを利用して、(例えばヒト又はネズミ等の)レパートリー又はコンビナトリアル抗体ライブラリーから発現された抗原結合ドメインを表示することができる。関心のある抗原に結合する抗原結合ドメインを発現するファージは、例えば標識された抗原又は固体の表面若しくはビーズに結合したか若しくは捕獲された抗原を使用して等、抗原を用いて選択又は同定することができる。これらの方法において使用されるファージは、典型的には、Fab、Fv又はジスルフィド安定化Fv抗体ドメインがファージ遺伝子III又は遺伝子VIIIタンパク質に組換えで融合されたファージから発現されるM13結合ドメインを含む繊維状ファージである。本発明による抗体を産生するために使用することができるファージディスプレイ方法の例として、非特許文献14において開示されたものが挙げられる。
さらなる実施形態において、特異的に結合する分子は非免疫グロブリン分子である。「非免疫グロブリン分子」という用語は、メラトニン及び/又は本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体等の標的分子に特異的に結合する能力を持つが、免疫グロブリンドメイン又は要素を含まない非常に擬似の(highly affine)分子の群を意味する。非免疫グロブリン分子は、結合のいくつか異なる機構を提供することができ、好ましくは、抗体として、メラトニン及び/又は本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体等の標的構造体に対する類似の親和性を有する。
本発明に関連して使用することができる非免疫グロブリン分子の例として、アンキリンリピートを含むタンパク質構造体が挙げられる。典型的には、設計されたアンキリンリピートタンパク質(DARPin)において、3、4、又は好ましくは、5のリピートアンキリンモチーフが存在する。これらは、大きな可能性のある標的相互作用表面を有した安定したタンパク質ドメインを形成することができる。さらなる詳細は、例えば、非特許文献15から得ることができる。
非常に擬似の非免疫グロブリン分子のさらなる例は、アフィボディ分子、すなわち、タンパク質AのZドメイン(免疫グロブリンG結合ドメイン)に基づくタンパク質である。抗体とは対照的に、アフィボディ分子は、典型的には、アルファへリックスで構成され、さらに、ジスルフィド架橋を欠いている。アフィボディ分子は、種々の宿主細胞において、可溶性且つタンパク質分解性に安定した形で発現させられてもよい。アフィボディ分子は、さらに、他のタンパク質と融合させられてもよい。さらなる詳細は、例えば、非特許文献16から得ることができる。
本発明による非常に擬似の非免疫グロブリン分子の群は、アドネクチンも含む。アドネクチンは、抗体可変ドメインと類似の構造を有するヒトフィブロネクチンの構造、特に、その細胞外タイプIIIドメインに基づいており、バレルを形成する7つのベータシート、及び、3つの相補性決定領域に相当する3つの曝露したループをそれぞれの側に含む。アドネクチンは、典型的には、金属イオンに対する結合部位及び中央のジスルフィド結合を欠いている。アドネクチンは、IgGタイプの抗体の約15分の1の小ささであり、さらに、抗体の単一の可変ドメインのサイズに匹敵する。アドネクチンをカスタマイズして、第2のベータシートと第3のベータシートとの間、及び、第6のシートと第7のシートとの間のループを改変することによって、標的分子に対する特異性をもたらす及び/又は増やしてもよい。さらなる詳細は、例えば、非特許文献17から得ることができる。
さらなる好ましい例は、ヒトリポカリンから得られる抗体模倣アンチカリンである。アンチカリンは、典型的には、タンパク質抗原並びに小分子抗原に結合する性質を有し、ループにより接続された8の逆平行ベータシートによって形成されたバレル構造体及び結合したアルファへリックスで構成される。結合部位でのアミノ酸の変異誘発が、分子の親和性及び選択性の変更を可能にし得る。さらなる詳細は、例えば、非特許文献18から得ることができる。
別の好ましい例はアフィリンであり、すなわち、抗原に選択的に結合する能力を有した遺伝子改変のタンパク質であり、ガンマ−Bクリスタリンから、又は、ユビキチンから構造的に得られる。アフィリンは、典型的には、ガンマ−Bクリスタリン又はユビキチンの表面近くのアミノ酸の修飾によって構築され、さらに、ファージディスプレイ等のディスプレイ技術によって単離される。クリスタリン及びユビキチンベースのアフィリンの分子量は、典型的には、それぞれIgG抗体の約8分の1又は16分の1である。これは、90℃までの熱安定性、及び、酸及び塩基対する改善された安定性をもたらし得る。さらなる詳細は、例えば、非特許文献19から又は非特許文献20から得ることができる。
非常に擬似の非免疫グロブリン分子の群はアビマーも含み、すなわち、多数の結合部位を介して特定の抗原に特異的に結合することができる人工タンパク質も含む。典型的には、個々のアビマー配列は、種々の膜受容体のAドメインから得られ、さらに、ジスルフィド結合及びカルシウムによって安定化された強固な構造を有する。各Aドメインは、標的分子の特定の抗原決定基に結合することができる。同じ標的分子の異なる抗原決定基に結合するドメインの組み合わせによって、この標的に対する親和性が増し得る。さらなる詳細は、例えば、非特許文献21から得ることができる。
さらなる例はノッチンを含み、すなわち、ジスルフィドノットを介した特別なジスルフィドによって特徴づけられるジスルフィドが豊富な小さいタンパク質を含む。このノットは、典型的には、1つのジスルフィド架橋が、2つの他のジスルフィド及び相互接続する主鎖によって形成された大環状分子に渡る場合に得られる(ジスルフィドIII−VIは、ジスルフィドI−IV及びII−Vを経る)。ノッチンペプチドは、高い親和性(約10から30nmol/L)を有して、インテグリン受容体に結合するとして示され得る。ノッチン足場は、従って、本発明に従い検出部分に結合することができる非常に擬似の分子の設計に使用することができる。さらなる詳細は、例えば、非特許文献22から得ることができる。
非常に擬似の非免疫グロブリン分子の群は、加えて、フィノマー、すなわちFyn SH3から得られるタンパク質を含む。Fynは、チロシンキナーゼのSrcファミリーの59kDaメンバーである。Fyn SH3ドメインは63残基を含み、さらに、そのアミノ酸配列は、人間、マウス、ラット及びサルの間で完全に保存されている。フィノマーは、典型的には、2つの逆平行のベータシートで構成され、さらに、2つのフレキシブルなループ(RT及びn−Srcループ)を含有して、他のタンパク質又は標的と相互作用している。さらなる詳細は、例えば、非特許文献23から得ることができる。
好ましい非常に擬似の非免疫グロブリン分子の群は、クニッツドメインペプチドも含む。クニッツドメインは、クニッツタイプのプロテアーゼインヒビターの活性ドメインであり、典型的には、約50から60のアミノ酸の長さ、及び、6kDaの分子量を有する。クニッツタイプのプロテアーゼインヒビターの例は、アプロチニン、アルツハイマー病のアミロイド前駆体タンパク質(APP)及び組織因子経路インヒビター(TFPI)である。クニッツドメインは、独立したペプチドとして安定しており、さらに、タンパク質構造体等の特異的な標的を認識することができ、従って、本発明に従い検出部分に結合することができる非常に擬似の分子の設計に使用することができる。さらなる詳細は、例えば、非特許文献24から得ることができる。
本明細書において先に記載されたメラトニン結合分子は、固定化された形で上記の方法及びアッセイに関連して提供される。従って、例えば抗体等の結合分子は、結合及び測定反応が行われる装置、チャンバ又は他の適した実体の表面若しくは支持材料上に固定化される。本明細書において使用される場合「固定化」又は「固定化される」という用語は、表面又は支持材料の特定の領域にてメラトニン結合分子を置く、且つ、例えば洗浄又はすすぎステップ等の処理ステップの間に付随して結合分子の引き離しを妨げる分子相互作用を介した表面又は支持材料に対するメラトニン結合分子の結合を意味する。典型的には、そのような分子相互作用は、当業者には既知のように、表面又は支持材料の構造的要素若しくは官能基と、固定化されることになる分子、例えばその分子の対応する官能基等との共有化学結合又は共有化学相互作用に基づく。非共有相互作用による支持材料に対するメラトニン結合分子の固定化又は付着も構想される。固定化は、例えば、熱又は光により結合分子を架橋することによって、すなわち、分子相互作用又は結合を形成することによって実行することができ、熱又は光のようなエネルギー源によって提供されるエネルギーの影響下若しくは駆動下で、又は、化学的固定化を介して構造的要素を共に連結させる。好ましいのは、表面上での、例えば抗体又は他の結合分子等の固定化されることになる実体を含む溶液の乾燥である。本明細書において記載される「化学的固定化」は、化学反応に基づく支持材料と結合分子との相互作用であってもよい。そのような化学反応は、例えば、化学反応に対する特定の最適な温度等、熱を加えることによって増強することができる。例えば、化学的固定化は、支持材料上の官能基と、結合分子上の対応する官能性を持った要素との間で発生し得る。そのような結合分子内の対応する官能性を持った要素は、分子の化学的目録の一部としてあってもよく、又は、加えて導入されてもよい。
そのような官能基の一例はアミン基である。典型的には、例えば核酸又はタンパク質等の固定化されることになる結合分子は、アミン官能基を含むか、又は、アミン官能基を含むために化学的に修飾される。例えば、アミノ基は、活性化されたカルボキシ基等の支持材料上の活性化された基と反応することができる。例として、カルボニル、エポキシ又は類似の基が挙げられる。そのような化学的修飾に対する手段及び方法は、当業者には既知である。固定化されることになる結合分子内の上記の官能基の局在化は、結合行動及び/又は結合分子の向きを制御する並びに形作るために使用されてもよい。固定化されることになる結合分子に対する典型的な反応パートナーは、アミンで官能性を持った核酸等、そのような結合分子に結合することができる部分を含む。
「非共有相互作用による支持材料に対する結合分子の固定化又は付着」は、水素結合、静電相互作用、ファンデルワールス相互作用及び/又は疎水性パッキングによる支持材料と結合分子との相互作用を含んでもよい。支持材料に対する結合分子の非共有の固定化又は付着の構想される例として、ビオチン−ストレプトアビジン相互作用の使用が挙げられる。例えば、本明細書において記載されるメラトニン結合分子、例えばDARPin又は抗体等は、ビオチン分子に結合されるか又はビオチン化されてもよい。従って、表面又は支持材料には、ストレプトアビジン分子が提供されてもよい。或いは、アビジン、ストレプトアビジンの誘導体、(ストレプト)アビジン、アビジン関連タンパク質、タマビジン1及び2、ブラダビジン又はNeutrAvidin等のアビジン様実体等の類似の分子を使用することができる。これらの分子は、共有の様式で、上記の支持材料に結合されてもよい。後に、例えばビオチン化分子とストレプトアビジンを含む材料との非共有相互作用及び付着を行って、支持材料に対するメラトニン結合分子の固定化をもたらしてもよい。
本明細書において先に記載された例えば抗体等の固定化されたメラトニン結合分子に対するメラトニン及び/又は本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物の結合の後、洗浄又はすすぎの活動を行って、表面から非結合のメラトニン及び/又はメラトニンの誘導体を除去することができる。そのような洗浄又はすすぎのステップは、いかなる適したプロトコルに従っても行われてもよく、1回若しくは数回等、実行されてもよい。
表面からの非結合のメラトニン及び/又は本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体の除去の後で、上記の固定化されたメラトニン結合分子に結合した上記のメラトニンの誘導体を含む化合物の測定が行われてもよい。測定は、典型的には、上記のメラトニンの誘導体を含む上記の化合物の上又は中の検出可能な部分の存在に基づき得る。例えば、上記のメラトニンの誘導体を含む上記の化合物は、蛍光ラベル、放射性ラベル、又は、検出可能な酵素反応を行うことができる付着された酵素等、本明細書において先に記載されたラベルを含んでもよい。代わりとなる実施形態において、測定は、特定のラベルを要求しないが、例えば、粒子又はキャリア構造体の存在を検出する能力を持つ光学検出ステップに基づいてもよい。ルミノールで官能性を持った銀ナノプローブ又はその改変されたバージョンに基づく高感度検出も構想される。さらなる詳細は、例えば、非特許文献25から得ることができる。
上記の固定化されたメラトニン結合分子に結合した上記のメラトニンの誘導体を含む化合物の測定の後で、固定化されたメラトニン結合分子の結合部位の全てが、上記のメラトニンの誘導体を含む上記の化合物によって結合されたかどうか、又は、特定の割合の結合部位が上記の化合物によって結合されていないかどうか推定されてもよい。結合していない結合部位の数は、従って、(i)試料内のメラトニンの存在を示す、及び、(ii)存在する結合部位の数と、上記の本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物によって結合された部位の数との比較に基づき、試料内のメラトニンの量の定量化を可能にすることができる。従って、定量化は、原則として、測定された上記の本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物の量の反比例の決定に基づく。
代わりとなるアプローチにおいて、本発明は、本明細書において先に記載された試料内のメラトニンを検出及び/又は定量化するための方法又は免疫生物学的アッセイを提供し、当該方法又は免疫生物学的アッセイは:表面上に固体化された形又は固定化可能な形で、本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物を提供するステップ;所定の量の、本明細書において先に記載されたメラトニン結合分子と共に上記の表面上で、本明細書において先に記載された試料をインキュベートし、その結果、メラトニン及び/又は固定化された若しくは固定化可能な上記のメラトニンの誘導体を含む化合物に対するメラトニン結合分子の結合を可能にするステップ;上記の固定化されたメラトニンの誘導体を含む上記の化合物に結合した上記のメラトニン結合分子の量を測定するステップ;並びに、測定されたメラトニン結合分子の量の反比例に基づき、試料内のメラトニンの量を推定するステップ;
を含む。
従って、代わりとなるアプローチは、メラトニン結合分子の代わりに、本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物が表面上に固定化されるか又は少なくとも固定化可能である相補性の原理に基づく。上記の固定化は、例えば、先に概要を述べた原理に従って行うことができる。特定の実施形態において、固定化された本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物は、粒子に結合されてもよく、又は、結合されなくてもよい。さらなる対応する実施形態において、例えば抗体等のメラトニン結合分子は、本明細書において先に記載された粒子に結合されてもよく、又は、結合されなくてもよい。
粒子に対する本発明によるメラトニンの誘導体の結合が構想されない状況の一例が、図3の右側のパネルにおいて提供されている。この実施形態において、例えば抗体等の本明細書において記載される結合分子は、例えば磁性粒子等の本明細書において先に記載された粒子に結合されてもよい。
固定化は、さらに、メラトニンの誘導体に結合されている粒子のキャリアの官能性に基づき得る。例えば、磁性粒子が使用される場合、固定化は、磁気作動を介して行われてもよい。そのような固定化は、例えば特定のアッセイのステップの間に実行される等、一時的又は一過性の固定化であり得る。本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物は、従って、「固定化可能」であってもよいが、必ずしもインキュベーションステップ又は結合ステップの間に表面上に固定化される必要はない。従って、固定化は、特定の実施形態において、所定の量のメラトニン結合分子と共に、及び、本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物と共に試料をインキュベートした後で行うことができる。
メラトニン及び/又は固定化されたか若しくは固定化可能な上記のメラトニンの誘導体を含む化合物に対するメラトニン結合分子の結合を可能にするインキュベーションの後、洗浄又はすすぎの活動を行って、表面から非結合のメラトニン及び/又はメラトニンの誘導体を除去することができるということが好ましい。そのような洗浄又はすすぎのステップは、いかなる適したプロトコルにも従って行うことができ、1回又は数回等、実行することができる。試料又は試料を含む混合物内で自由に浮遊している固定化可能な上記のメラトニンの誘導体を含む化合物の場合、表面に対する化合物の固定化のステップが、例えば磁気作動によって等、洗浄が始まる前に要求される。
例えばメラトニン及び/又は非結合のメラトニン結合分子等、上記のメラトニンの誘導体を含む上記の化合物に結合していない要素の表面からの除去の後で、上記のメラトニンの誘導体を含む上記の化合物に結合したメラトニン結合分子の測定が行われてもよい。測定は、典型的には、上記のメラトニン結合分子の上又は中の検出可能な部分の存在に基づき得る。例えば、上記のメラトニン結合分子は、蛍光ラベル、放射性ラベル、又は、検出可能な酵素反応を行うことができる付着された酵素等、本明細書において先に記載されたラベルを含んでもよい。好ましくは、例えば抗体等の上記のメラトニン結合分子は、第二抗体によって特異的に認識することができる抗原決定基を含んでもよく、又は、抗原構造を有してもよい。そのような第二抗体は、特定の実施形態において、本明細書において先に記載されたように標識することができる。特定の代わりとなる実施形態において、測定は、質量/電荷の差に基づく、例えばバイオコア(biocore)技術、表面プラズモン共鳴技術又は音波技術等、特定のラベルを要求しないが、例えば、本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物に結合したメラトニン結合分子の存在を検出する能力を持つ検出ステップに基づき得る。
本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物に結合したメラトニン結合分子の測定の後で、最初に提供されたメラトニン結合分子の全てが、上記のメラトニンの誘導体を含む上記の化合物によって結合されたかどうか、又は、特定の割合のメラトニン結合分子が上記の化合物に結合していないかどうか推定されてもよい。結合していないメラトニン結合分子の数は、従って、(i)試料内のメラトニンの存在を示す、及び、(ii)最初に提供されたメラトニン結合分子の数と、上記の本発明によるメラトニンの誘導体を含む化合物に結合したメラトニン結合分子の数との比較に基づき、試料内のメラトニンの量の定量化を可能にすることができる。従って、定量化は、原則として、上記の本発明によるメラトニンの誘導体を含む上記の化合物に対する測定されたメラトニン結合分子の量の反比例の決定に基づく。定量的量の計算は、典型的には、検出スパイクレベルの反比例である用量反応曲線の助けを借りて又はそれに基づき行われる。そのような手順は、当業者には既知であるか、又は、非特許文献7又はその後の更新されたバーション等、適したテキストブックから得ることができる。
特定の実施形態において、本明細書において先に記載された方法又はアッセイは、例えば、既知の量のメラトニンを有した試料若しくはメラトニンを含まない空試料等、対照又は参照試料を用いて実行されてもよい。本物の試料を用いた当該方法/アッセイの遂行に平行して実行することができるそのような参照の遂行は、得られた測定値の比較及び/又は質管理を可能にし得るか、又は、較正目的で使用することができる。好ましくは、質管理の試料は、1つ又は複数の既知の量のメラトニンを有した緩衝液を含み得る。
本発明によって特に構想されるのは、分析手順を促進することができるように、磁場を印加することによって作動させることができる本明細書において先に記載された磁性粒子の特定の使用である。磁場の使用が、非特異的に結合した粒子の除去によりバックグラウンド信号を減らすことができるということも本発明によって構想される。そのようなアプローチは、例えば、光磁気で行うことができる。このように、本発明によるアッセイ又は方法は、本明細書において先に記載された磁性粒子に結合したメラトニンの誘導体を含む化合物を磁気的に作動させる1つ又は複数のステップを含んでもよい。従って、本発明は、本明細書において先に記載された方法又はアッセイが、粒子の磁気作動を可能にする装置において行われるということを構想する。作動は、典型的には、装置及び/又は該装置内に存在する粒子に対する磁力の遂行を含む。
本発明の一実施形態において、磁力が印加されて、粒子をセンサ表面の近くに導く。
本発明の別の好ましい実施形態において、例えば磁性粒子等の結合した粒子の検出は、内部全反射(FTIR)を介して、又は、表面付近の前記結合した粒子からの散乱光の測定を介して、又は、クラスター形成の光学検出を介して発生する。特に好ましいのは、本明細書において先に記載された粒子、特に磁性粒子の光学検出に基づくセンシング装置である。例証となる装置は、光源及び光検出システムを含んでもよい。検出に使用される光学方法は、典型的には、光信号における変化、すなわち、磁性粒子から反射され且つ光学手段によって検出することができる光における差を測定する。
例えば、そのような方法は、散乱光の検出、又は、全反射(TIR)若しくは内部全反射(FTIR)に基づく検出等の技術を含んでもよい。好ましくは、光信号における変化は、センサ表面に対する第3の捕獲実体の結合によって結合されている磁性粒子のみを意味する。詳細は、当業者には既知であるか、又は、非特許文献26等の適した参照から得ることができる。
本明細書において使用される場合、「全反射」という用語は、光が、特定の角度よりも大きい入射の角度にてより高い屈折率を有して1つの材料に別の材料から入る場合に特定の材料内に存在する状態を表している。これが発生する特定の角度は、その材料両方の屈折率次第であり、臨界角とも呼ばれ、さらに、数学的に計算することができる(スネルの法則、屈折の法則)。例えば磁性粒子等の粒子の非存在下で、屈折は発生せず、さらに、光源からの光ビームは完全に反射される。例えば磁性粒子等の粒子が、表面の近くにあるか又はセンサ表面と接触している場合、光線は、粒子によって阻まれていると言われ、さらに、そのポイントでの反射はもはや全反射ではない。全反射信号の減少として定めることができる信号を計算することができる。
信号は、表面上の粒子の濃度(表面密度
(外1)
Figure 0006317824
)におおよそ線形従属である。信号は、
(外2)
Figure 0006317824
として表すことができ、式中、Sは、%における測定された信号変化であり、さらに、βは、表面密度から信号変化への換算係数である。
本発明の好ましい実施形態において、例えば磁性粒子等の結合した粒子の検出は、内部全反射(FTIR)を介して、又は、表面付近の上記の結合した粒子からの散乱光の測定を介して発生する。
検出は、特に好ましい実施形態において、光磁気システム内で実行されてもよく、上記の粒子は、磁気的に作動され且つ静止した試料流体において光学的に検出される磁性粒子である。従って、粒子の磁気作動を可能にする装置は、好ましくは、そのような光磁気システムであってもよい。
最後の態様において、本発明は、本明細書において先に記載されたメラトニンの誘導体、及び、本明細書において先に記載されたメラトニン特異的抗体を含む、メラトニンを検出及び/又は定量化するためのキットに関する。或いは、本明細書において先に記載された異なるメラトニン結合分子、例えば本明細書において先に記載された非免疫グロブリン分子等がキット内に存在してもよい。キットは、特定の実施形態において、例えば本明細書において先に記載された試料内等の試料内、特に、唾液、血液、血清、血漿、尿又は汗の試料内のメラトニンの増加又は減少したレベルに関連した疾患に対する診断キットとして提供されてもよい。
キットの成分は、本発明に従って、1つ又は複数の容器又は別の実体に含まれてもよく、好ましくは、診断又は定量化組成物として調合されてもよく、例えば、適したキャリアを含んでもよく、又は、適した緩衝液等において提供されてもよい。キット内に提供される付属の成分の例は、緩衝液、試料安定化分子、二価カチオン又は一価カチオンのようなイオン、飽和溶液、例えば第二抗体のような第二親和性リガンド、検出色素、酵素基板、及び、当業者には既知の、本発明の原理に基づく検出の遂行に必要ないかなる他の適した化合物若しくは液体である。特定の実施形態において、当該キットは、較正又は比較試験の遂行を可能にする参照試薬若しくは対照試薬をさらに含んでもよい。
本発明によるキットは、任意で、キット及びその構成要素の使用又は利用を示す説明書も含んでよい。好ましくは、本発明のキット内に含まれる指示は、推奨された診断オプション、定量化及び対照試験に対する参照値等を含んでもよい。当該キットは、指示リーフレットも含んでよく、及び/又は、使用に対する追加の情報等を提供してもよい。
以下の実施例及び図は、例示目的で提供されている。従って、実施例及び図は、限定的であるとして解釈されることはないということが理解されたい。当業者は、本明細書において提示された原理のさらなる修正を明白に構想することができるようになる。
アッセイフォーマット
最終的なアッセイフォーマットにおいて、デキストランメラトニンと結合されたビーズは、カートリッジの積層上で乾燥させられ、さらに、試料の添加後、磁力を使用して、表面まで引っ張られる。被覆された磁性粒子が、被覆された抗メラトニン抗体を介して基底部分の表面上で捕獲される(図3を参照)。試料内のメラトニンの存在が、被覆されたビーズの結合を阻止して、被覆されたスポットの黒さを減らし、従って、より少ない信号の読取りをもたらす。
アミノデキストランに対するメラトニンの結合
メラトニンを、EDCを使用してアミノ−デキストランに結合させた。要するに、19μlのEDC(水中10mg/ml)を、5μlのメラトニン−COOH(DNSO中20mg/ml)及び130μlのアミノデキストラン40(50mMのMES pH=6.2中10mg/ml)と混ぜ合わせ、さらに、1時間インキュベートし、ローラーベンチに流し続けた。非結合のメラトニンをPD10によって除去し、MESを脱塩した。結合の効率を、分光光度分析によって、及び、脱塩後のデキストランの100%回復を仮定することによって決定した。
流体部分
デキストラン−メラトニンビーズコーティング
ビーズを反応小瓶に移し、さらに、磁性粒子濃縮装置を使用して50mMのMES pH=6.2で3回洗浄した。磁気ビーズを回収し、さらに、20mg/mlの最終濃度まで懸濁させた。カルボキシル化されたビーズを、50mMのMES pH6.2中21mMのNHS及び12.5mMのEDCを用いて30分間活性化した。活性化の後で、ビーズを、50mM MES pH6.2で洗浄し、さらに、1又は10μg/mlのデキストランの最終濃度まで、等しい量のデキストラン−メラトニン複合体と混ぜ合わせ(50mMのMES pH6.2まで脱塩させ)た(メラトニン−1−プロピオン酸又はGUS)。ローラーベンチ上での30分のインキュベーションの後で、反応を、0.4%の最終濃度までの2%ブロックマスターCE510(JSR社)の添加によって停止させた。ビーズを、ローラーベンチ上で一晩インキュベートした。そのビーズを、凝集されたビーズ(のクラスター)の存在に対して検査した。非結合のデキストラン複合体を、10mMのHEPES pH=7.4/250mMのKCl/250mMのKBr/20%スクロース/0.05%プルロニック−F127/0.09%NaNで3回洗浄することによって除去し、さらに、必要となるまで5.33g/lの濃度のこの緩衝液において4℃にて保管した。
積層の調製
ビーズを反応小瓶に移し、さらに、磁性粒子濃縮装置を使用して回収した。次に、回収したビーズを、乾燥緩衝液(10mMのHEPES pH=7.4/10%FCS/50mMのKCl/50mMのKBr/20%スクロース/0.05%プルロニック−F127/0.09%NaN)において再懸濁させ、さらに、150nlを、Nanodrop(商標)(Innovadyne(商標)−IDEX(登録商標)Health&Science)を使用して、各積層上に分けた。分けられたビーズ溶液を、37℃にて30分間乾燥させ、さらに、必要となるまでTotech cabinet(Totech Europe B.V,Netherlands)において保管した。
基底部分及びメラトニン標準系列
抗体のプリント
抗体1−76−4(Salimetrics,USA)を、80μg/mlのBSAを追加した50mMのBTP pH=6.8において0.5又は1μg/mlまで希釈した(メラトニン−1−プロピオン酸又はGUS)。抗体を、sciFLEXARRAYER(SCIENION AG)を使用してプリントし、各チャンバにおいて
(外3)
Figure 0006317824
のスポット2つをプリントした。プリントの後で、部品を、37℃にて一晩保管し、さらに、緩衝液(10mMのホスフェート pH=7.4、2%スクロース、0.1%ヤギIgG、0.1%サポニン、0.09%NaN)で満たして親水化させた。
メラトニン標準系列
33%EtOHにおいて溶解したメラトニン(Sigma社)を使用して、0から1000pg/mlに及ぶ血漿における標準系列を調製した。標準系列を、−20℃にて100μlのアリコートで保管した。
アッセイフォーマットの比較
完全な用量反応曲線を、参照複合体及びGUS複合体、20℃及び30℃(GUS複合体に対して)のアッセイ温度、並びに、血漿におけるメラトニン希釈系列を用いて作成した。30℃にてGUS複合体を測定した場合も、20℃にて参照複合体を測定した場合も構築物に対する類似の阻害を発見し、改善された阻害を、どちらの複合体も20℃にて試験した場合に観察した(図4を参照)。
どちらの複合体の温度依存も、20pg/mlにて調査した。どちらの複合体に対しても、温度依存を観察しているが、明らかに、GUS複合体に対しては比較して少ない(図5を参照)。

Claims (18)

  1. 免疫生物学的アッセイにおけるメラトニンの誘導体の使用であって、前記誘導体は、メラトニンのインドール環の位置3での複合体であり、前記複合体はポリペプチド又はタンパク質の抗原を含まないという条件付きで、前記複合体は少なくとも2つの炭素原子のリンカーを含み、
    前記誘導体は、キャリアに結合し、前記キャリアは、粒子にさらに結合する、又は、表面を覆っている、使用。
  2. 前記誘導体は、3−(2−グルタル酸エチルアミド)−5−メトキシインドールである、又は、3−(2−グルタル酸エチルアミド)−5−メトキシインドールを含む、請求項1に記載の使用。
  3. 前記キャリアはデキストランである、請求項1に記載の使用。
  4. 前記メラトニンの誘導体及びキャリアを含む化合物は標識されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 前記アッセイは、10pgメラトニン/ml未満の感度を有した免疫生物学的メラトニンアッセイである、請求項1に記載の使用。
  6. 前記アッセイは、20℃以上の温度にて行われ、且つ/又は、前記アッセイは、16時間未満行われる、請求項1に記載の使用。
  7. 試料内のメラトニンを検出及び/又は定量化するための方法又は免疫生物学的アッセイであって、
    (a)請求項1乃至6のいずれか一項に記載のメラトニンの誘導体を含む所定の量の化合物と共に試料をインキュベートするステップ、
    (b)メラトニン及び/又は前記メラトニンの誘導体を含む化合物を、メラトニン結合分子と結合させるステップであり、前記メラトニン結合分子は表面上に固定化される、ステップ、
    (c)前記メラトニン結合分子に結合した前記メラトニンの誘導体を含む化合物の量を測定するステップ、並びに、
    (d)前記試料内のメラトニンの存在を検出する、及び/又は、測定された前記メラトニンの誘導体を含む化合物の量の反比例に基づき、前記試料内のメラトニンの量を推定するステップ、
    を含む方法又は免疫生物学的アッセイ。
  8. 試料内のメラトニンを検出及び/又は定量化するための方法又は免疫生物学的アッセイであって、
    (a)表面上に固定化された形、又は、固定化可能な形で、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のメラトニンの誘導体を含む化合物を提供するステップ、
    (b)所定の量のメラトニン結合分子と共に前記表面上で試料をインキュベートし、その結果、メラトニン及び/又は固定化された若しくは固定化可能な前記メラトニンの誘導体を含む化合物に対する前記メラトニン結合分子の結合を可能にするステップ、
    (c)前記固定化されたメラトニンの誘導体を含む化合物に結合した前記メラトニン結合分子の量を測定するステップ、並びに、
    (d)測定された前記メラトニン結合分子の量の反比例に基づき、前記試料内のメラトニンの量を推定するステップ、
    を含む方法又は免疫生物学的アッセイ。
  9. 前記結合分子は、メラトニン特異的抗体である、請求項7又は8に記載の方法又はアッセイ。
  10. 10pgメラトニン/ml未満の感度を有し、さらに、20℃以上の温度にて行われ、且つ/又は、16時間未満行われる、請求項7又は8に記載の方法又はアッセイ。
  11. 粒子の磁気作動を可能にする装置内で行われる、請求項7又は8に記載の方法又はアッセイ。
  12. 前記試料は、唾液、血液、血清、血漿、尿又は汗の試料である、請求項7又は8に記載の方法又はアッセイ。
  13. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載のメラトニンの誘導体、及び、メラトニン特異的抗体を含む、メラトニンを検出及び/又は定量化するためのキット。
  14. 前記免疫生物学的メラトニンアッセイは、免疫生物学的メラトニン定量化アッセイである、請求項5に記載の使用。
  15. 前記アッセイは、0.5時間行われる、請求項6に記載の使用。
  16. 前記アッセイは、20℃から25℃の温度にて行われる、請求項6又は15に記載の使用。
  17. 0.5時間行われる、請求項10に記載の方法又はアッセイ。
  18. 20℃から25℃の温度にて行われる、請求項10又は17に記載の方法又はアッセイ。
JP2016560584A 2014-04-03 2015-04-01 メラトニンの高感度検出 Active JP6317824B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP14163378 2014-04-03
EP14163378.4 2014-04-03
PCT/EP2015/057138 WO2015150436A1 (en) 2014-04-03 2015-04-01 High sensitive detection of melatonin

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017526895A JP2017526895A (ja) 2017-09-14
JP6317824B2 true JP6317824B2 (ja) 2018-04-25

Family

ID=50486772

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016560584A Active JP6317824B2 (ja) 2014-04-03 2015-04-01 メラトニンの高感度検出

Country Status (6)

Country Link
US (2) US20170023593A1 (ja)
EP (1) EP3126838B1 (ja)
JP (1) JP6317824B2 (ja)
CN (1) CN106461683B (ja)
RU (1) RU2016142921A (ja)
WO (1) WO2015150436A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3735572A1 (en) * 2018-01-02 2020-11-11 Signify Holding B.V. Light melanopic activity indicator
CN115137312B (zh) * 2022-08-31 2023-01-24 首都医科大学附属北京同仁医院 睡眠质量评估方法、装置及穿戴设备

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2373934C1 (ru) * 2008-03-19 2009-11-27 Общество С Ограниченной Ответственностью "Фарминтерпрайсез" Применение производных глутаровой кислоты или их фармацевтически приемлемых солей в качестве противоаритмических средств
WO2013063086A1 (en) * 2011-10-24 2013-05-02 Intellect Neurosciences, Inc. Compositions and methods for treatment of proteinopathies

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015150436A1 (en) 2015-10-08
EP3126838B1 (en) 2017-11-01
RU2016142921A3 (ja) 2018-12-19
CN106461683B (zh) 2019-01-22
CN106461683A (zh) 2017-02-22
RU2016142921A (ru) 2018-05-03
JP2017526895A (ja) 2017-09-14
US20200217858A1 (en) 2020-07-09
EP3126838A1 (en) 2017-02-08
US20170023593A1 (en) 2017-01-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hu et al. Immunodetection of pentamer and modified C-reactive protein using surface plasmon resonance biosensing
US20200300852A1 (en) Target interference suppressed anti-drug antibody assay
US9244063B2 (en) Immunoassay for assessing related analytes of different origin
JP6691060B2 (ja) 診断用の細胞表面前立腺癌抗原
JP2021500551A (ja) 対称性ジメチルアルギニンの検出
US20200217858A1 (en) High sensitive detection of melatonin
CN110514844A (zh) 一种人五聚素3磁微粒化学发光免疫定量检测试剂盒及其制备方法
KR101495225B1 (ko) Ast 양의 측정을 통한 간 질환 진단, 예후 또는 모니터링 키트 및 방법
US8460884B2 (en) Use of hematopoietic growth factor inducible neurokinin-1 (HGFIN) as a biomarker for renal injury or renal disease
WO2011099435A1 (ja) Ku86とその自己抗体との複合体の免疫測定方法、それに用いるキット及びそれを用いた癌判定方法
CN108431032A (zh) 纤维蛋白原捕捉剂检测ciz1 b变体的用途
WO2007139099A1 (ja) 新規な酸化ldl複合体及びその検知方法
JP2022528465A (ja) 対称性ジメチル化アルギニン分析物に対する抗体及びその用途
Singh et al. Development of surface plasmon resonance (SPR) based immuno-sensing system for detection of fungal teliospores of karnal bunt (tilletia indica), a quarantined disease of wheat
WO2022195797A1 (ja) 末端シアル酸残基がα2,6結合でガラクトースに結合した糖鎖に特異的に結合するモノクローナル抗体、及び、末端シアル酸残基がα2,6結合でガラクトースに結合した糖鎖の測定方法
JP7222501B2 (ja) 末端シアル酸残基がα2,3結合でガラクトースに結合した糖鎖に特異的に結合するモノクローナル抗体、及び、末端シアル酸残基がα2,3結合でガラクトースに結合した糖鎖の測定方法
JP5110353B2 (ja) 新規な酸化ldl複合体及びその検知方法
WO2022202876A1 (ja) I型コラーゲンc末端テロペプチドの免疫学的分析方法
JP5750646B2 (ja) Scca2濃度測定によるアレルギー疾患の検査方法
JP3768165B2 (ja) 抗カルパスタチン抗体の測定法及び測定キット
JP5257788B2 (ja) クラスリン重鎖とその自己抗体との複合体の免疫測定方法、それに用いるキット及びそれを用いた癌判定方法
JP2021092555A (ja) 動脈硬化病変の検出方法、検出試薬及び検出キット
JPWO2018194134A1 (ja) 抗ペリオスチン抗体固定化担体、ペリオスチン測定試薬、及び抗ペリオスチン抗体固定化担体における抗体の安定化方法
JP2011163992A (ja) Ftcdとその自己抗体との複合体の免疫測定方法、それに用いるキット及びそれを用いた癌判定方法
JPH0712811A (ja) ビタミンb12を決定するためのイムノアッセイ、ならびにそのための試薬およびキット

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170727

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170727

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20171031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171114

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180306

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180330

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6317824

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250