JP6316656B2 - 異常検出装置および異常検出方法 - Google Patents

異常検出装置および異常検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、異常検出装置および異常検出方法に関する。
ハイブリッド自動車において、電動機やインバータの回路を構成する素子の温度を検出するサーミスタなどの温度検出手段が知られている。そして、このような温度検出手段自体の異常を検出する技術として、たとえば、電流により発熱する部分に流入した電流量などから推定されるその部分の推定温度に応じた値が所定値以上変化したか否かを判定すると共に、所定値以上変化した場合の検出温度が所定温度以上変化していない場合に温度検出手段自体が異常であると判定する方法が知られている(特許文献1参照)。
特許3409756号
上述の特許文献1の温度検出手段の異常判定方法では、ある部分に流入する電流量が多ければ温度上昇も大きいことが前提であり、温度センサの検出結果がこれに反する場合、温度センサが異常であると判定する。しかしながら、比熱が大きな部分であれば、熱量の供給に対する温度上昇は遅い。さらに、その部分で良好な放熱が行われていると、その部分の熱量の供給に対する温度上昇は、ほとんど無いという場合もある。よって、特許文献1の方法では、温度センサの異常を誤検出する場合もある。
本発明は、このような背景の下に行われたものであって、温度センサの異常を適切に検出することができる異常検出装置および異常検出方法を提供することを目的とする。
本発明は、温度センサの異常を検出する異常検出装置において、温度センサの温度検出対象から発生する第一の所定時間における第一の熱量に応じた値を算出する熱量算出手段と、熱量算出手段が算出した第一の熱量に応じた値が所定の値を所定期間超えていて、かつ第一の熱量に応じた値の変化が所定期間所定の範囲内であるときを除いて温度センサの異常判定を行う異常判定手段と、を有するものである。
さらに、本発明の異常検出装置では、異常判定手段は、温度検出対象の第二の所定時間における温度変化量を算出する温度変化算出手段と、熱量算出手段により算出される第二の所定時間に基づき算出される第二の熱量に応じた値を一つの座標軸とし、温度変化算出手段により算出される温度センサの温度変化量情報をもう一つの座標軸として表される座標系における座標値を算出する座標値算出手段と、座標値算出手段により算出された座標値が座標系における所定の異常検出判定領域に一定時間継続して含まれている場合に温度センサの異常を検出する異常検出手段と、を有することができる。
本発明のさらに他の観点は、異常検出方法としての観点である。本発明は、温度センサの異常を検出する異常検出方法において、温度センサの温度検出対象から発生する第一の所定時間における第一の熱量に応じた値を算出する熱量算出ステップと、熱量算出ステップの処理により算出した第一の熱量に応じた値が所定の値を所定期間超えていて、かつ第一の熱量に応じた値の変化が所定期間所定の範囲内であるときを除いて温度センサの異常判定を行う異常判定ステップと、を有するものである。
さらに、本発明の異常検出方法では、異常判定ステップは、温度検出対象の第二の所定時間における温度変化量を算出する温度変化算出ステップと、熱量算出ステップの処理により算出される第二の所定時間に基づき算出される第二の熱量に応じた値を一つの座標軸とし、温度変化算出ステップの処理により算出される温度センサの温度変化量情報をもう一つの座標軸として表される座標系における座標値を算出する座標値算出ステップと、座標値算出ステップの処理により算出された座標値が座標系における所定の異常検出判定領域に一定時間継続して含まれている場合に温度センサの異常を検出する異常検出ステップと、を有することができる。
本発明によれば、温度センサの異常を適切に検出することができる。
本発明の第一の実施の形態に係るハイブリッド自動車の要部ブロック構成図である。 異常検出処理を実現するための図1に示すハイブリッドECUの機能構成例を示すブロック図である。 図1のハイブリッドECUにより実行される温度センサの異常検出処理を示すフローチャートである。 Y軸をインバータに供給される電流値の二乗の時間積算値情報(Y〔A・S〕)とし、X軸を前記の(Y〔A・S〕)を時系列で順番に並べた図であり、X軸を時間積分区間回数とし、Y軸を実際のインバータの主回路素子の温度差とした図と共に示す図である。 X軸を時間積算値情報(Y〔A・S〕)とし、Y軸を温度差情報(ΔT|Max−Min|)として表した図の一例である。 図5に示す異常判定領域Bに含まれる場合の温度変化の一例を示す図である。 図5に示す異常判定領域Cに含まれる場合の温度変化の一例を示す図である。 本発明の第二の実施の形態に係るハイブリッド自動車の要部ブロック構成図である。 本発明の第三の実施の形態に係るハイブリッド自動車の要部ブロック構成図である。
(第一の実施の形態)
以下、本発明の第一の実施の形態に係るハイブリッド自動車について図1〜図7を参照しながら説明する。しかしながら、本発明の異常検出装置および異常検出方法は、図面に示した構成に限定されるものではない。
(構成)
図1は、本発明の実施の形態のハイブリッド自動車1の要部ブロック構成図である。図1に示すように、ハイブリッド自動車1は、エンジン10、エンジンECU(Electronic Control Unit)11、クラッチ12、電動機13、インバータ14、バッテリ15、トランスミッション16、電動機ECU17、ハイブリッドECU18、温度センサ19および車輪20が設けられている。なお、図1の構成では、直接説明に関わらない構成の図示は省略してある。
(概要)
ハイブリッド自動車1は、インバータ14の温度変化を検出する温度センサ19を有しており、この温度センサ19自体の異常をハイブリッドECU18が検出する。
エンジン10は、内燃機関の一例であり、エンジンECU11によって制御される。エンジン10は、ガソリン、軽油、CNG(Compressed Natural Gas)、LPG(Liquefied Petroleum Gas)、または代替燃料等を内部で燃焼させて、動力を発生させ、発生した動力をクラッチ12に出力する。
エンジンECU11は、ハイブリッドECU18からの指示に従うことにより、電動機ECU17と連携動作するコンピュータである。エンジンECU11は、たとえば、燃料噴射量やバルブタイミングなど、エンジン10の動作を制御する。エンジンECU11は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)、DSP(Digital Signal Processor)などにより構成され、内部に、演算部、メモリ、およびI/O(Input/Output)ポートなどを有する。
クラッチ12は、ハイブリッドECU18によって制御される。クラッチ12は、エンジン10の出力を、電動機13およびトランスミッション16を介して車輪20に伝達させる。すなわち、クラッチ12は、エンジン10の出力軸と電動機13の入力軸とを機械的に接続することにより、エンジン10の出力を電動機13に伝達させる。また、クラッチ12は、エンジン10の出力軸と電動機13の入力軸との機械的な接続を切断することにより、エンジン10の出力軸と、電動機13の入力軸とが互いに異なる回転速度で回転できるようにする。たとえば、クラッチ12は、エンジン10の動力によって電動機13に発電させる場合、電動機13の駆動力によってエンジン10がアシストされる場合、または電動機13によってエンジン10を始動させる場合などに、エンジン10の出力軸と電動機13の入力軸とを機械的に接続する。また、たとえば、クラッチ12は、エンジン10が停止またはアイドリング状態にあり、電動機13の駆動力によってハイブリッド自動車1が走行している場合、またはエンジン10が停止またはアイドリング状態にあり、ハイブリッド自動車1が減速中または下り坂を走行中であり、電動機13が発電している(電力回生している)場合、エンジン10の出力軸と電動機13の入力軸との機械的な接続を切断する。
電動機13は、いわゆる電動機ジェネレータである。電動機13は、インバータ14から供給された電力により、動力を発生させて、トランスミッション16に出力する。また、電動機13は、トランスミッション16から供給された出力軸を回転させる動力によって発電し、その電力をインバータ14に供給する。たとえば、ハイブリッド自動車1が加速しているときまたは定速で走行しているときにおいて、電動機13は、動力を発生させて、トランスミッション16に出力し、エンジン10と協働してハイブリッド自動車1を走行させる。また、たとえば、電動機13がエンジン10によって駆動されているとき、またはハイブリッド自動車1が減速しているとき、もしくは下り坂を走行しているときなどにおいて、電動機13は、発電機として動作する。電動機13が発電機として動作する場合、トランスミッション16から供給された動力によって発電し、電力をインバータ14に供給する。
インバータ14は、電動機ECU17によって制御される。インバータ14は、バッテリ15からの直流電圧を交流電圧に変換する。また、インバータ14は、電動機13からの交流電圧を直流電圧に変換する。電動機13が動力を発生させる場合、インバータ14は、バッテリ15の直流電圧を交流電圧に変換して、電動機13に電力を供給する。電動機13が発電する場合、インバータ14は、電動機13からの交流電圧を直流電圧に変換する。すなわち、この場合、インバータ14は、バッテリ15に直流電圧を供給するための整流器および電圧調整装置としての役割を果たす。
バッテリ15は、充放電可能な二次電池である。バッテリ15は、電動機13が動力を発生させるとき、電動機13にインバータ14を介して電力を供給する。また、バッテリ15は、電動機13が発電しているとき、電動機13が発電する電力によって充電される。
トランスミッション16は、ハイブリッドECU18からの変速指示信号に従って、複数のギア比(変速比)のいずれかを選択する半自動トランスミッションである。トランスミッション16は、変速比を切り換えて、変速されたエンジン10の出力および電動機13の出力を車輪20に伝達する。また、減速しているとき、もしくは下り坂を走行しているときなど、トランスミッション16は、車輪20からの動力を電動機13に伝達する。
電動機ECU17は、ハイブリッドECU18の制御に従って、エンジンECU11と連携動作するコンピュータである。電動機ECU17は、インバータ14を制御することによって電動機13を制御する。たとえば、電動機ECU17は、CPU、ASIC、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)、DSPなどにより構成され、内部に、演算部、メモリ、およびI/Oポートなどを有する。
ハイブリッドECU18は、コンピュータの一例である。ハイブリッドECU18は、ハイブリッド走行のために必要となる各種情報(たとえば、アクセル開度情報、ブレーキ操作情報、車速情報、ギア位置情報、エンジン回転速度情報、充電状態など)などを取得する。ハイブリッドECU18は、取得したこれらの情報に基づいて、クラッチ12を制御すると共に、変速指示信号を供給することでトランスミッション16を制御し、電動機ECU17に対して電動機13およびインバータ14の制御指示を与え、エンジンECU11に対してエンジン10の制御指示を与える。また、ハイブリッドECU18は、電動機ECU17を介してインバータ14の温度情報、インバータ14へ入力される電流値情報などを取得し、取得したこれらの情報に基づいて、温度センサ19の異常を検出する。なおこの処理(以下、異常検出処理)の詳細については後述する。ハイブリッドECU18は、CPU、ASIC、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)、DSPなどにより構成され、内部に、演算部、メモリ、およびI/Oポートなどを有する。
なお、ハイブリッドECU18によって実行されるプログラムは、ハイブリッドECU18の内部の不揮発性のメモリにあらかじめ記憶しておくことで、コンピュータであるハイブリッドECU18にあらかじめインストールしておくことができる。
エンジンECU11、電動機ECU17、およびハイブリッドECU18は、CAN(Control Area Network)などの規格に準拠したバスなどにより相互に接続されている。
温度センサ19は、インバータ14を構成する主回路素子(たとえば、IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)などの温度を測定するためのセンサである。温度センサ19からの検出出力は電動機ECU17を介してハイブリッドECU18に取り込まれる。なお、温度センサ19からの検出出力を直接ハイブリッドECU18が取り込むように構成してもよい。温度センサ19は、たとえば熱電対、サーミスタ、感温ダイオード(ダイオード温度計)などの感温素子によって構成される。
車輪20は、エンジン10もしくは電動機13から発生した動力により回転し、車体を駆動させる駆動輪である。なお、図1において、1つの車輪20のみが図示されているが、実際には、ハイブリッド自動車1は、複数の車輪を有する。
図2は、異常検出処理を実現するための図1に示すハイブリッドECU18の機能構成例を示すブロック図である。ハイブリッドECU18が所定のプログラムを実行すると、異常判定手段として、情報取得部31、熱量推定部32(請求項でいう熱量算出手段)、温度差算出部33(請求項でいう温度差算出手段)、判定許可部34(請求項でいう異常判定手段の一部)、座標値算出部35(請求項でいう座標算出手段)、および異常検出部36(請求項でいう異常検出手段)の機能が実現される。なお、異常検出部36が参照する異常判定領域データ37は、ハイブリッドECU18の内部の不揮発性のメモリに記憶されている。
情報取得部31は、温度センサ19の異常を判定するために必要な情報を取得する。具体的には、情報取得部31は、インバータ14に入力された所定時間内の電流値を示す情報、所定時間情報および所定時間における温度センサ19の温度情報を取得する。情報取得部31は、取得したこれらの情報のうち、インバータ14に入力された所定時間内の電流値を示す情報と所定時間情報を熱量推定部32へ出力する。また、情報取得部31は、所定時間における温度センサ19が検出する温度の推移を示す情報(Te)を温度差算出部33へ出力する。
なお、ここでいう「所定時間」とは、請求項でいう第一の所定時間と第二の所定時間とを示すものである。第一の所定時間と第二の所定時間とは同じであっても異なっていてもよいが、本実施の形態では、第一の所定時間と第二の所定時間とは同じであるとして説明する。
熱量推定部32は、インバータ14へ流入する熱量に応じた値を推定する。インバータ14に発生する熱量Qは、
Q=抵抗値×電流値の二乗×通電時間
となり、これを所定時間積分した値が所定時間の間にインバータ14に発生する熱量となる。本実施の形態では、厳密に熱量を算出しなくても温度変化と強い相関を有する値が得られればよいため、この値を、「熱量に応じた値」と呼び、異常判定に使用する。具体的には、所定時間内の電流値の平均値の二乗に前記の所定時間を乗算したものを熱量に応じた値としている。これを以降では、電流値の二乗の時間積算値情報(Y〔A・S〕)として説明する。また、これは請求項でいう第一の熱量に応じた値または第二の熱量に応じた値に対応する。なお、本実施の形態では、第一の熱量に応じた値と第二の熱量に応じた値とは同一であるとして説明する。また、熱量に応じた値の算出方法として、電流値の二乗を例示するがこれは一例である。その他にも、熱量に大きく相関する電流値を使って算出するのであれば、たとえば電流値の三乗や電流値の絶対値をとって時間積分して熱量に応じた値などとしてもよい。よって、第一の熱量に応じた値と第二の熱量に応じた値とは、算出方法(電流値の二乗、三乗、または絶対値等)や算出対象となる時間(前記の所定時間)などが同一であっても異なっていてもよい。また、請求項でいう所定期間とは、たとえば、前記の所定時間が所定の回数経過する期間である。
温度差算出部33は、インバータ14の温度変化を把握するため、温度センサ19が検出した所定時間における温度の差を算出する。温度差算出部33は、情報取得部31が出力した温度情報(T)から所定時間における温度センサ19が検出した最高温度(Max)と最低温度(Min)を特定し、これらの差分の絶対値を温度差情報(ΔT|Max−Min|)として算出する。温度差算出部33は、算出した温度差情報(ΔT|Max−Min|)を座標値算出部35へ出力する。なお、インバータ14の温度変化を把握するため、温度の差を算出すると説明したが、その他にも温度の変化が把握できれば、どのような方法を採用してもよい。たとえば、ある基準値を設け、その基準値からの偏差を採用してもよい。
判定許可部34は、本実施の形態では、熱量推定部32内に配置される。判定許可部34は、熱量推定部32が算出する電流値の二乗の時間積算値情報(Y〔A・S〕)に基づいて温度センサ19の異常の判定を許可するか否かを判断する。本実施の形態では、請求項でいう第一の熱量に応じた値と第二の熱量に応じた値は前記の(Y〔A・S〕)とし、同じ値とするが、前述したように、第一の熱量と第二の熱量とは異なるものでもよい。このとき、判定許可部34は、熱量推定部32が電流値の二乗を所定時間毎に積分した電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])が所定の値を前記の所定時間が所定の回数経過する期間(請求項でいう所定期間に対応)超えていて、かつ電流値の二乗を所定時間毎に積分した電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])の変化が前記の所定時間が所定の回数経過する期間所定の範囲内であるときを除き温度センサ19の異常判定を行うことを許可する。
判定許可部34が温度センサ19の異常判定を行うことを許可すると、判定許可部34は、温度差算出部33、座標値算出部35および異常検出部36に対し、処理の実行を指示する。これにより、温度差算出部33、座標値算出部35および異常検出部36が動作して温度センサ19の異常の判定を行う。なお、判定許可部34が温度センサ19の異常の判定を許可しない状況とは、熱量推定部32が電流値の二乗を所定時間毎に積分した電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])が所定の値を前記の所定時間が所定の回数経過する期間超えていて、かつ電流値の二乗を所定時間毎に積分した電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])の変化が前記の所定時間が所定の回数経過する期間所定の範囲内であるときである。このような状況では、前述したように、良好な放熱が行われている部分などの温度を検出する温度センサ19については、温度センサ19の異常の正しい判定が困難である。
このようにして、判定許可部34は、温度センサ19の異常判定を行うことの許可または不許可を決定することができる。判定許可部34が温度センサ19の異常判定を行うことを不許可とした場合には、それ以降の処理は不要であるため、判定許可部34は、温度差算出部33、座標値算出部35、および異常検出部36に対し、処理の実行を指示しない。よって、このとき、温度差算出部33、座標値算出部35および異常検出部36は動作しない。
座標値算出部35は、判定許可部34から処理の実行の指示があるときには、熱量推定部32から電流値の二乗の時間積算値情報(Y〔A・S〕)を取得し、温度差算出部33から温度差情報(ΔT)を取得する。続いて座標値算出部35は、電流値の二乗の時間積算値(Y〔A・S〕)をX軸とし、温度差(ΔT|Max−Min|)をY軸とした場合の座標値(Xn,Ym)を算出する。座標値算出部35は、算出した座標値(Xn,Ym)を異常検出部36へ出力する。
異常検出部36は、座標値算出部35が出力した座標値(Xn,Ym)をメモリに記録していき、一定時間継続して異常判定領域データ37に座標値(Xn,Ym)が含まれている場合には温度センサ19の異常を検出する。異常検出部36は、温度センサ19の異常を検出すると、異常検出信号SGを出力する。異常を検出したハイブリッド自動車1は、たとえば、専用のLEDランプなどを点灯させる、または音などを発報し、温度センサ19の異常をドライバーに知らせる。
(動作)
図3は、図1のハイブリッドECU18により実行される温度センサ19の異常検出処理を示すフローチャートである。なお、図3のフローチャートの「START」から「END」までの工程は、1周期分の処理を示したものであり、処理がいったん「END」になっても「START」の条件が整っている場合、再び処理は開始される。
START:たとえば、運転キーが操作されて、ハイブリッドECU18が起動されると、ハイブリッドECU18は所定のプログラムを実行し、図2に示した機能が実現可能となると、ステップS1の処理へ移行する。
ステップS1:ハイブリッドECU18の情報取得部31は、インバータ14の主回路素子に所定時間の間に入力される電流値の変移を電流値情報として取得する。インバータ14の主回路素子の電流値情報を所定時間取得すると、ハイブリッドECU18は、ステップS2の処理へ移行する。
ステップS2:ハイブリッドECU18の熱量推定部32は、ステップS1で取得した情報に基づいてインバータ14に入力される熱量に応じた値を推定する。インバータ14に入力される熱量に応じた値は、上述したように、電流値の二乗を所定時間毎に積分した電流値の二乗の時間積算値情報(Y〔A・S〕)を算出することで求められる。
ステップS3:ハイブリッドECU18の判定許可部34は、熱量推定部32が電流値の二乗を所定時間毎に積分した電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])が所定の値を前記の所定時間が所定の回数経過する期間(すなわち所定期間)超えていて、かつ電流値の二乗を所定時間毎に積分した電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])の変化が前記の所定時間が所定の回数経過する期間(すなわち所定期間)所定の範囲内であるか否かを判定する。ステップS3において、熱量推定部32が算出した電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])が所定の値を前記の所定時間が所定の回数経過する期間超えていて、かつ電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])の変化が前記の所定時間が所定の回数経過する期間所定の範囲内であると判定されると、処理は、ステップS1に戻る。一方、熱量推定部32が算出した電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])が所定の値を前記の所定時間が所定の回数経過する期間超えていないか、または、超えていても電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])の変化が前記の所定時間が所定の回数経過する期間所定の範囲内にないと判定されると、処理は、ステップS4に進む。
ステップS4:ハイブリッドECU18の温度差算出部33は、情報取得部31を介して温度センサ19から通知される温度情報に基づきインバータ14を構成する主回路素子の所定時間の温度の変移を取得してインバータ14の温度差情報(ΔT|Max−Min|)を算出する。
ステップS5:ハイブリッドECU18の座標値算出部35は、ステップS2で算出された時間積算値情報(Y〔A・S〕)をX軸とし、ステップS3で算出した温度差情報(ΔT|Max−Min|)をY軸として表される座標系における座標値(Xn,Ym)を内部のメモリに記録していく。
ステップS6:ハイブリッドECU18の異常検出部36は、ステップS5で内部のメモリに記録した座標値(Xn,Ym)が一定時間継続して異常判定領域データ37に含まれるか否かを判定する。ステップS6において、ステップS5で内部のメモリに記録した座標値(Xn,Ym)が一定時間継続して異常判定領域データ37に含まれると判定されると、処理は、ステップS7に進む。一方、ステップS6において、ステップS5で内部のメモリに記録した座標値(Xn,Ym)が一定時間継続して異常判定領域データ37に含まれていないと判定されると、処理は、ステップS8に進む。
ステップS7:ハイブリッドECU18の異常検出部36は、ステップS6で含まれると判定した場合(ステップS6でYES)には、異常検出信号SGを出力することで、温度センサ19の異常を通知する専用のLEDランプなどを点灯させる、あるいは音などでハイブリッド自動車1の運転者に知らせ、異常検出処理を終了する(END)。なお、運転キーが操作されて、ハイブリッドECU18が停止される場合でも、異常検出処理を終了する(END)。
ステップS8:ハイブリッドECU18の異常検出部36は、ステップS6で含まれないと判定した場合(ステップS6でNo)には、温度センサ19に異常はないと判断して、異常検出処理を終了する(END)。
ここで、インバータ14に連続して比較的大きな電流が流れ込んでいてもインバータ14の温度上昇が小さい場合があることを説明する。たとえば、大きな電流が定常的に流れたとき、電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])は、図4の上段の図のようになる。ここで、図4の上段の図では、Y軸をインバータ14に供給される電流値の二乗の時間積算値情報(Y〔A・S〕)とし、X軸を前記の(Y〔A・S〕)を時系列で順番に並べたもの(これを時間積分区間回数という)とする。図4の上段の図のように、大きな電流が定常的に流れたときに、放熱が良好であり、供給される熱量と放熱される熱量が同程度であれば、図4の下段の図に示すようにインバータ14の主回路素子の温度差(すなわち温度変化)は小さくなる。ここで、図4の下段の図は、X軸を時間積分区間回数とし、Y軸を実際のインバータ14の主回路素子の温度差とした図であり、図4の上段の図と対応している。この場合、座標値算出部35の算出結果は、後述する図5の異常判定領域Cに入るが温度センサ19は異常ではない。
すなわち、図4に示すように、熱量算出部32が電流値の二乗を所定時間毎に積分した電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])が所定の値を前記の所定時間が所定の回数経過する期間超えていて、かつ電流値の二乗を所定時間毎に積分した電流値の二乗の時間積分値情報(Y[A・S])の変化が前記の所定時間が所定の回数経過する期間所定の範囲内であるときを除き、温度センサ19の異常判定を行うことを許可するので(図3のステップS3でNo)、異常判定領域Cに含まれているからといって無条件に温度センサ19を異常と判定することによる誤判定を防ぐことができる。たとえば、図4の上段の図においては、時間積分区間回数4回が請求項でいう所定期間になる。
次に、異常判定領域データ37について、図5を参照しながら説明する。図5は、X軸を電流値の二乗の時間積算値情報(Y〔A・S〕)とし、Y軸を温度差情報(ΔT|Max−Min|)として表した図の一例である。図5に示す正常動作パターン領域Aは、ハイブリッド自動車1での様々な走行パターンによる実験から得られた複数の座標値の外延を結んだ座標領域である。また、図5に示す異常判定領域B,Cは、正常動作パターン領域A以外の領域であり、これらのいずれかの領域に一定時間継続して含まれている場合にはハイブリッドECU18の異常検出部36が温度センサ19の異常を検出する領域である。
ハイブリッドECU18の座標値算出部35が算出した座標値が図5に示す異常判定領域Bに含まれる場合は、正常時の温度変化と比較して大きな温度変化が見られるということを意味する。すなわち、インバータ14を流れる電流が少なくインバータ14の主回路素子に対してエネルギー(熱量)があまり流入されていないにもかかわらず、温度センサ19が検出する温度の変化が正常時と比較して大きい場合である。
図6は、図5に示す異常判定領域Bに含まれる場合の温度変化の一例を示す図である。図6のX軸は時間(Time)の経過であり、Y軸は温度センサ19が検出したインバータ14の主回路素子の温度(℃)の変化を示している。
図6に示すT1は、所定時間である。図6に示すTe2は、異常判定閾値である。この異常判定閾値は、図5に示した異常判定領域Bに対応しており、温度センサ19が正常に動作する際に、様々な走行パターンによる実験から得られた複数の座標値の外延を結んだ座標領域に基づいて定められている。図6に示すTe3は、所定時間T1において、温度センサ19が検出したインバータ14の主回路素子の温度の最低温度(Min)と最高温度(Max)の差分である。図6に示す例では、Te2の領域範囲を超える温度変化が見られる。したがって、図6に示す挙動が一定時間継続して確認された場合には図5に示した異常判定領域Bに含まれることになるため、ハイブリッドECU18の異常検出部35が温度センサ19の異常を検出する。
図5に戻り、ハイブリッドECU18が算出した座標値が異常判定領域Cに含まれる場合は、正常時の温度変化と比較して小さな温度変化が見られるということを意味する。すなわち、インバータ14の主回路素子に対して大きなエネルギーが流入されているにもかかわらず、温度センサ19が検出する温度の変化が正常時と比較して小さい場合である。
図7は、図5に示す異常判定領域Cに含まれる場合の温度変化の一例を示す図である。図7のX軸は時間(Time)の経過であり、Y軸は温度センサ19が検出したインバータ14の主回路素子の温度(℃)の変化を示している。
図7に示すT1は、図6に示すT1と同一の所定時間である。図7に示すTe4は、異常判定閾値である。この異常判定閾値は、図5に示した異常判定領域Cに対応しており、温度センサ19が正常に動作する際に、様々な走行パターンによる実験から得られた複数の座標値の外延を結んだ座標領域に基づいて定められている。図7に示すTe5は、所定時間T1において、温度センサ19が検出したインバータ14の主回路素子の温度の最低温度(Min)と最高温度(Max)の差分である。図7に示す例では、Te4の領域範囲を超えない温度変化が一定時間継続して確認された場合には図5に示した異常判定領域Cに含まれることになるため、ハイブリッドECU18の異常検出部35が温度センサ19の異常を検出する。
なお、以上の説明では、請求項でいう第一の所定時間と第二の所定時間とは同じであるとし、一律に、「所定時間」として説明したが、前述したように、第一の所定時間と第二の所定時間とは異なっていてもよい。第一の所定時間と第二の所定時間とが異なる場合には、たとえば、上述した図3のフローチャートにおけるステップS1〜ステップS3の処理では、第一の所定時間を用い、ステップS3の処理で、Noとなったときに、ステップS4以降の処理を実行するのに際し、再度、ステップS1およびステップS2の処理に戻り、第二の所定時間を用いて計算を行い、ステップS4以降の処理は、第二の所定時間を用いるようにしてもよい。あるいは、ステップS1〜ステップS3の処理では、第一の所定時間と第二の所定時間とを用いて並列に2系統の計算を行い、ステップS3の処理で、Noとなったときには、ステップS1〜ステップS3の処理で第二の所定時間を用いて計算した結果をステップS4以降の処理で用いるようにしてもよい。
(効果)
以上により、温度センサ19の異常を検出する異常検出装置の一例であるハイブリッドECU18は、温度センサ19の温度検出対象から発生する所定時間における熱量を算出する熱量算出部32と、熱量算出部32が電流値の二乗を所定時間毎に積分した電流値の二乗の時間積算値情報(Y〔A・S〕)が所定の値を前記の所定時間が所定の回数経過する期間超えていて、かつ電流値の二乗の時間積算値情報(Y〔A・S〕)の変化が前記の所定時間が所定の回数経過する期間所定の範囲内であるときを除き温度センサ19の異常判定を行うので、温度センサ19の異常の誤判定を防ぐことができる。
なお、温度センサ19としてサーミスタを利用すると、精度よく検出できる範囲が限られてしまい、その範囲外では正常時も故障時も変わらない挙動を示すおそれがある場合には、温度センサ19は感温ダイオード(ダイオード温度計)を採用すると、サーミスタを利用する場合と比較して誤検出のおそれがより低減される。
また、上述したハイブリッドECU18を有するハイブリッド自動車1、ハイブリッドECU18が実行する異常検出方法、およびコンピュータをハイブリッドECU18として機能させるための各種プログラムは、上述した各効果と同様の効果を奏するものである。
(プログラムを用いた実施の形態について)
また、ハイブリッドECU18は、所定のプログラムにより動作する汎用の情報処理装置によって構成されてもよい。例えば、汎用の情報処理装置は、メモリ、CPU、入出力ポートなどを有する。汎用の情報処理装置のCPUは、メモリなどから所定のプログラムとして制御プログラムを読み込んで実行する。これにより、汎用の情報処理装置には、ハイブリッドECU18の機能が実現される。また、その他の機能についてもソフトウェアにより実現可能な機能については汎用の情報処理装置とプログラムとによって実現することができる。なお、上述したCPUの代わりにASIC、マイクロプロセッサ(マイクロコンピュータ)、DSPなどを用いてもよい。
なお、汎用の情報処理装置が実行する制御プログラムは、ハイブリッドECU18の出荷前に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであっても、ハイブリッドECU18の出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。また、制御プログラムの一部が、ハイブリッドECU18の出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶されたものであってもよい。ハイブリッドECU18の出荷後に、汎用の情報処理装置のメモリなどに記憶される制御プログラムは、例えば、CD−ROMなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶されているものをインストールしたものであっても、インターネットなどの伝送媒体を介してダウンロードしたものをインストールしたものであってもよい。
また、制御プログラムは、汎用の情報処理装置によって直接実行可能なものだけでなく、ハードディスクなどにインストールすることによって実行可能となるものも含む。また、圧縮されたり、暗号化されたりしたものも含む。
このように、汎用の情報処理装置とプログラムによってハイブリッドECU18の機能を実現することにより、大量生産や仕様変更(または設計変更)に対して柔軟に対応可能となる。
(第二の実施の形態)
本発明の第二の実施の形態のハイブリッド自動車1aについて図89を参照しながら説明する。ハイブリッド自動車1aは、ハイブリッド自動車1の電動機13にも温度センサ19bを有する構成である。温度センサ19bが取得する温度情報は、電動機ECU17aに入力されてハイブリッドECU18aに伝達される。熱量推定部32は、電動機13に入力される電流値から熱量を推定するようにしてもよいし、電動機13の回転速度、トルクの積に所定の係数を乗じて算出された機械的出力から電動機13から発生する熱量の推定をするようにしてもよい。
電動機13は、インバータ14に比べて比熱が大きいので、電流の流れ込みに対する温度変化が小さい。この場合にも温度センサ19bが正常であっても、座標値算出部35の算出結果が図5に示す異常判定領域Cに含まれる場合がある。これにより、図3のフローチャートにおけるステップS3の処理は、電動機13の温度センサ19bの異常の誤判定を防ぐ上で有用である。
(第三の実施の形態)
本発明の第三の実施の形態のハイブリッド自動車1bについて図9を参照しながら説明する。ハイブリッド自動車1bは、ハイブリッド自動車1aのバッテリ15にも温度センサ19cを有する構成である。温度センサ19cが取得する温度情報は、バッテリECU30に入力されてハイブリッドECU18bに伝達される。熱量推定部32は、バッテリ15に入力される電流値から熱量を推定する。
バッテリ15は、電動機13と同様に、インバータ14に比べて比熱が大きいので、電流の流れ込みに対する温度変化が小さい。この場合にも温度センサ19cが正常であっても、座標値算出部35の算出結果が図5に示す異常判定領域Cに含まれる場合がある。これにより、図3のフローチャートにおけるステップS3の処理は、バッテリ15の温度センサ19cおよび電動機13の温度センサ19bの異常の誤判定を防ぐ上で有用である。
(その他の実施の形態)
本発明の実施の形態は、その要旨を逸脱しない限り様々に変更が可能である。たとえば、上述の実施の形態では、判定許可部34が温度センサ19の異常判定を許可すると、温度算出部33、座標値算出部35、および異常検出部36が動作して温度センサ19の異常判定を行うと説明したが、温度算出部33および座標値算出部35については、常時、動作させておき、異常検出部36のみを判定許可部34が温度センサ19の異常判定を許可したときに動作させるようにしてもよい。これによれば、判定許可部34が温度センサ19の異常判定を許可すると、直ちに、異常検出部36が予め算出されている温度算出部33および座標算出部35の算出結果を参照して温度センサ19の異常判定を実行することができる。
また、温度センサ19a,19b,19cをインバータ14,電動機13,バッテリ15の内部に図示したが、これは温度センサ19a,19b,19cの設置位置をインバータ14,電動機13,バッテリ15の内部に限定するものではない。たとえば温度センサ19a,19b,19cをインバータ14,電動機13,バッテリ15の外部に設置し、インバータ14,電動機13,バッテリ15の筐体の温度を測定することによって間接的にインバータ14,電動機13,バッテリ15の温度を推定してもよい。あるいは、温度センサ19a,19b,19cは、インバータ14,電動機13,バッテリ15が設置されている周辺の気温を測定するようにし、インバータ14,電動機13,バッテリ15が設置されている周囲の気温を測定することによって間接的にインバータ14,電動機13,バッテリ15の温度を推定することができる。また、インバータ14,電動機13,バッテリ15の外部からインバータ14,電動機13,バッテリ15の筐体の温度を測定するために、温度センサ19a,19b,19cに代えてカメラ装置を設け、サーモグラフィーのような画像解析手法を用いてもよい。
また、エンジン10は、内燃機関であると説明したが、外燃機関を含む熱機関であってもよい。
また、各ECU(エンジンECU11、電動機ECU17、およびハイブリッドECU18)は、これらを1つにまとめたECUにより実現してもよいし、あるいは、各ECUの機能をさらに細分化したECUを新たに設けてもよい。また、図2に示したハイブリットECU18において実現する機能は電動機ECU17において実現するようにしてもよい。
また、ハイブリッド自動車1は、いわゆるパラレル方式のものとしたが、エンジンを発電のみに使用し、モータを車軸の駆動と回生のみに使用するシリーズ方式、エンジンからの動力をプラネタリーギアなどを用いた動力分割機構により分割し、発電機とモータに振り分けるスプリット方式などであってもよい。
また、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
1,1a,1b…ハイブリッド自動車、10…エンジン、13…電動機、15…バッテリ、18…ハイブリッドECU(異常検出装置)、19,19a,19b,19c…温度センサ、32…熱量計算部(熱量算出手段、異常判定手段の一部)、33…温度差算出部(温度差算出手段、異常判定手段の一部)、34…判定許可部(異常判定手段の一部)、35…座標値算出部(座標値算出手段、異常判定手段の一部)、36…異常検出部(異常検出手段、異常判定手段の一部)

Claims (4)

  1. 温度センサの異常を検出する異常検出装置において、
    前記温度センサの温度検出対象から発生する第一の所定時間における第一の熱量に応じた値を算出する熱量算出手段と、
    前記熱量算出手段が算出した前記第一の熱量に応じた値が所定の値を所定期間超えていて、かつ前記第一の熱量に応じた値の変化が所定期間所定の範囲内であるときを除いて前記温度センサの異常判定を行う異常判定手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする異常検出装置。
  2. 請求項1記載の異常検出装置において、
    前記異常判定手段は、
    前記温度検出対象の第二の所定時間における温度変化量を算出する温度変化算出手段と、
    前記熱量算出手段により算出される前記第二の所定時間に基づき算出される第二の熱量に応じた値を一つの座標軸とし、前記温度変化算出手段により算出される前記温度センサの温度変化量情報をもう一つの座標軸として表される座標系における座標値を算出する座標値算出手段と、
    前記座標値算出手段により算出された座標値が前記座標系における所定の異常検出判定領域に一定時間継続して含まれている場合に前記温度センサの異常を検出する異常検出手段と、
    を有する、
    ことを特徴とする異常検出装置。
  3. 温度センサの異常を検出する異常検出方法において、
    前記温度センサの温度検出対象から発生する第一の所定時間における第一の熱量に応じた値を算出する熱量算出ステップと、
    前記熱量算出ステップの処理により算出した前記第一の熱量に応じた値が所定の値を所定期間超えていて、かつ前記第一の熱量に応じた値の変化が所定期間所定の範囲内であるときを除いて前記温度センサの異常判定を行う異常判定ステップと、
    を有する、
    ことを特徴とする異常検出方法。
  4. 請求項3記載の異常検出方法において、
    前記異常判定ステップは、
    前記温度検出対象の第二の所定時間における温度変化量を算出する温度変化算出ステップと、
    前記熱量算出ステップの処理により算出される前記第二の所定時間に基づき算出される第二の熱量に応じた値を一つの座標軸とし、前記温度変化算出ステップの処理により算出される前記温度センサの温度変化量情報をもう一つの座標軸として表される座標系における座標値を算出する座標値算出ステップと、
    前記座標値算出ステップの処理により算出された座標値が前記座標系における所定の異常検出判定領域に一定時間継続して含まれている場合に前記温度センサの異常を検出する異常検出ステップと、
    を有する、
    ことを特徴とする異常検出方法。
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