JP6316364B2 - 液体シンチレーションカウンタ - Google Patents

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Description

本発明は液体シンチレーションカウンタに関し、特に、コインシデンスパルスが計測対象か否かを判定する技術に関する。
液体シンチレーションカウンタは、液体サンプルに含まれる放射性物質の同定や定量等において利用されるものである。通常、空気中での飛程が短いβ線を放出する核種が測定対象となる。液体シンチレーションカウンタにおいては、バイアル等の容器内に液体サンプル及び液体シンチレータが混合状態で入れられている。容器は外来放射線を遮蔽する構造をもった測定室の内部に設置される。測定室内には例えば2つの光電子増倍管が設置されており、具体的には、それらの受光面が容器の側面に近接かつ対向するように、個々の光電子増倍管が設置されている。サンプルから出たβ線により液体シンチレータにおいて発光が生じると、その光が2つの光電子増倍管で検出される。それらから出る電気信号(電荷信号、電流信号)はメインパルス部分とそれに連なる減衰部分としてのテール部分とからなる。電気信号には光電子増倍管で生じた熱雑音も含まれる。また、そのテール部分に1又は複数のアフターパルスが含まれることもある。
典型的な液体シンチレーションカウンタにおいては、2つの光電子増倍管から出力された2つの電気信号が同時計数回路(アンド回路、コインシデンスパルス生成回路)に入力される。これにより2つの電気信号に含まれる熱雑音を除外することが可能である。同時計数回路では同時計数事象(Coincident Events)だけが特定され、同時計数事象に対応してコインシデンスパルス(同時計数パルス)が出力される。通常、コインシデンスパルスはデータ取込信号又はデータ抽出用のゲート信号として利用される。
アフターパルスの発生原因としては、シンチレータ物質の特性、宇宙線等の高エネルギー放射線の入射、光電子増倍管の特性、ガラスバイアル中の放射線物質、等が挙げられる。これらの内で2つの光電子増倍管から同時にアフターパルスが生じる場合、それに起因してコインシデンスパルスが生じる。例えば、液体シンチレータに高エネルギーをもった宇宙線や自然放射線が入射した場合や、液体シンチレータにガラスバイアル中の放射性物質(例えばK−40)からの放射線が入射した場合に、メインパルスに続いて多数のアフターパルスが生じることが知られている。つまり、そのような場合、主事象に相当するコインシデンスパルスに続いて、後続事象に相当する多くのコインシデンスパルスが生じる。サンプル中に含有されている放射性物質の崩壊により生じるβ線の発生確率は一般にポアソン分布に従う。ポアソン分布に従う確率を超えて多くの後続事象が生じる場合、主事象それ自体が非計測対象つまりノイズである可能性が高い。
特許文献1に開示された液体シンチレーションカウンタにおいては、同時計数事象(主事象)の発生後において生じるバーストを観測し、その観測結果に基づいて、主事象が計測対象事象であるかバックグラウンド事象であるかを識別している。この技術において上記バーストは2つの光電子増倍管からの2つの検出信号をオア処理(加算処理)することにより生成される。
米国特許4651006号明細書
液体シンチレーションカウンタにおいて、測定精度を高めるためには、ノイズ相当のコインシデンスパルスを識別することが望まれる。そのための手法として上記特許文献1に記載された技術が挙げられるが、その技術においては観測対象信号(バースト)がオア回路からの出力であり、つまり多くの熱雑音を含んだ信号であることから、主事象が計測対象なのかバックグランドなのかを正確に判定することは困難であると思われる。
本発明の目的は、液体シンチレーションカウンタにおいて、コインシデンスパルスが真のパルスであるか否かつまり計測対象であるか否かを正しく判定する、ことにある。
本願に開示された液体シンチレーションカウンタは、液体シンチレータで生じた光を検出する複数の光検出器と、前記複数の光検出器から出力された複数の検出信号に基づいて生成された注目コインシデンスパルスを基準とし、当該注目コインシデンスパルスの後にパルス観測期間を設定する設定手段と、前記パルス観測期間において前記複数の検出信号に基づいて生成された後続コインシデンスパルス又は偶然コインシデンスパルスを観測する観測手段と、前記観測手段の観測結果に基づいて前記注目コインシデンスパルスが真のパルスか否かを判定する判定手段と、を含む。
上記構成によれば、設定手段により、注目コインシデンスパルスの後にパルス観測期間が設定され、観測手段により、パルス観測期間内において所定のコインシデンスパルス(望ましくは後続コインシデンスパルス又は偶然コインシデンスパルス)が観測される。その観測結果は、先行事象としての注目コインシデンスパルスの性質を示すものである。そのような考え方に基づいて、観測手段の観測結果に基づいて、注目コインシデンスパルスについての真偽(計測対象か否か)が判定される。例えば、パルス観測期間において多数の所定のコインシデンスパルスが観測された場合、注目コインシデンスパルスがサンプルからの放射線(対象放射線)に起因して生じたものではない可能性が高いため、注目コインシデンスパルスが真のパルスではないと判定される。逆に、パルス観測期間において少数の所定のコインシデンスパルスが観測された場合あるいはそれが1つも観測されなかった場合、注目コインシデンスパルスが対象放射線に起因して生じたものである可能性が高いため、注目コインシデンスパルスが真のパルスであると判定される。
上記構成においては、パルス観測期間内において、複数の検出信号の同時計数処理により生じたパルスが観測されているので、パルス観測期間内において検出信号をそのまま観測する場合に比べて、熱雑音等の影響を受け難く、より正確な真偽判定処理を行える。
一般に、上記注目コインシデンスパルスは、複数の検出信号の同時計数処理により生じたコインシデンスパルスの列において、主事象(先行事象)に相当するコインシデンスパルスである。上記の後続コインシデンスパルスは、そのようなコインシデンスパルスの列において注目コインシデンスパルスに続くコインシデンスパルスであり、それはアフターパルスとも称される。上記の偶然コインシデンスパルスは、複数の検出信号の偶然同時計数処理(遅延同時計数処理)により生成されるコインシデンスパルスである。後続コインシデンスパルスの観測と偶然コインシデンスパルスの観測とを併用することも考えられる。あるいは、他の種類のコインシデンスパルスを観測するようにしてもよい。
一般に、原子核崩壊による放射線発生頻度はポアソン分布に従う。つまり、放射線の発生はポアソン分布に従うランダム事象と言い得る。主事象としての同時計数事象の発生後に引き続き発生する同時計数事象がポアソン分布に従うランダム事象であると言えるようなものであれば、主事象がサンプルから出た放射線に起因して生じたものであると判定してよい。逆に、後続事象がポアソン分布に従うランダム事象であるとは言えないようなものであれば、主事象がサンプルから出た放射線に起因して生じたものではないと判定してよい。上記構成は、そのような考え方を背景とするものである。例えば、高エネルギー宇宙線が液体シンチレータに入射した場合、主事象に続いて多くの後続事象(アフターパルス)が生じる。上記構成によれば、多くの後続事象を観測したことに基づいて、それ以前に生じた主事象をデータ処理上、棄却することが可能である。多くの後続事象が生じる場合、偶然コインシデンスパルスも増えることになるから、偶然コインシデンスパルスを観測対象とすることも可能である。
実施形態に係る液体シンチレーションカウンタおいて、前記観測手段は、前記パルス観測期間内において前記後続コインシデンスパルス又は前記偶然コインシデンスパルスを計数する計数手段を含み、前記判定手段は前記計数手段の計数値に基づいて前記注目コインシデンスパルスが真のパルスであるか否かを判定する。観測手法としては、後続事象の有無、後続事象の個数(計数値)、主事象と後続事象の時間的な間隔、等があげられる。その内で計数値は後続事象の発生率を示すものである。実施形態に係る構成では、計数値に基づいて主事象が本来の計測対象であるか否か、つまりサンプル放射線に起因する事象であるかノイズ(バックグラウンド)であるか、が判定される。
実施形態に係る液体シンチレーションカウンタおいて、前記判定手段は、前記計数値が閾値以下である場合に前記注目コインシデンスパルスを真のパルスであると判定する。パルス観測期間及び閾値は適応的に設定され得る。
実施形態に係る液体シンチレーションカウンタは、更に、前記複数の検出信号の内の少なくとも1つに基づいて前記注目コインシデンスパルスの発生時の波高値を示す波高値データを生成する変換手段と、前記波高値データに基づいてデータ処理を実行するデータ処理手段と、を含み、前記判定手段は、前記注目コインシデンスパルスが真のパルスでないと判定した場合、前記注目コインシデンスパルスに対応する波高値データが前記データ処理で採用されないようにするために棄却信号を出力する。この構成によれば、真のパルスに対応する波高値データとノイズに対応する波高値データとをデータ処理上、識別できる。棄却処理のために波高値データを一時的に保存し、棄却信号の有無に応じて、保存された波高値データの採否を決定してもよい。
実施形態に係る液体シンチレーションカウンタは、更に、正味の計測時間を計測する計時手段を含み、前記計時手段は、前記棄却信号が生成された場合に、前記パルス観測期間を含む不検出期間が前記正味の観測時間に含まれないように当該不検出期間を控除する処理を実行する。この構成によれば正味の計測時間を正しく求めることが可能となる。不検出期間に、パルス観測期間の他、注目コインシデンスパルス時間長、及び、棄却パルス時間長を含めるようにしてもよい。棄却信号が生成されない場合には、正味の計測時間から変換手段(例えばアナログデジタル変換器)におけるデットタイムが控除されてもよい。判定完了を待って控除処理を実行する場合、控除する可能性がある時間情報を一時的に保存しておけばよい。
実施形態に係る液体シンチレーションカウンタは、更に、前記複数の検出信号に基づいてコインシデンスパルスの列を生成するコインシデンスパルス生成手段を含み、前記注目コインシデンスパルスは、前記コインシデンスパルスの列において先行事象に相当するコインシデンスパルスであり、前記後続コインシデンスパルスは、前記コインシデンスパルスの列において前記注目コインシデンスパルスに続くコインシデンスパルスであり、前記観測手段は前記後続コインシデンスパルスを観測する。
実施形態に係る液体シンチレーションカウンタは、更に、前記複数の検出信号に基づいてコインシデンスパルスの列を生成する第1のコインシデンスパルス生成手段と、前記複数の検出信号に含まれる第1検出信号及び第2検出信号の内で前記第2検出信号を遅延処理する遅延処理手段と、前記第1検出信号と前記遅延処理後の第2検出信号とに基づいてコインシデンスパルスを生成する第2のコインシデンスパルス生成手段と、を含み、前記注目コインシデンスパルスは、前記コインシデンスパルスの列において先行事象に相当するコインシデンスパルスであり、前記偶然コインシデンスパルスは、前記第2のコインシデンスパルス生成手段により生成されたコインシデンスパルスであり、前記観測手段は前記偶然コインシデンスパルスを観測する。
本発明によれば、液体シンチレーションカウンタにおいて、コインシデンスパルスが真のパルスであるか否かを正しく判定できる。
本発明に係る液体シンチレーションカウンタの第1実施形態を示すブロック図である。 メインパルス及びアフターパルスを示す図である。 図1に示した演算器が有する複数の機能を示すブロック図である。 図1に示した構成の動作を示す図である。 本発明に係る液体シンチレーションカウンタの第2実施形態を示すブロック図である。 図5に示した構成の動作を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明に係る液体シンチレーションカウンタの第1実施形態がブロック図として示されている。この液体シンチレーションカウンタは、液体サンプルに含有されている放射性物質の同定や定量等を行う装置である。例えば、液体シンチレーションカウンタによって、サンプルごとに所定の放射性核種についての放射能が測定される。図1に示されていないが、液体シンチレーションカウンタは搬送テーブルを有し、搬送テーブル上において複数のラックが搬送される。各ラックは複数のバイアルを保持している。各ラックに保持された個々のバイアルが順次、測定対象となる。すなわち、測定対象となったバイアルがラックから測定場所へ順次移送され、そこで放射線が測定される。測定後のバイアルはラックへ戻される。以下においては、まず図1を用いて液体シンチレーションカウンタの構成について説明し、その後に図4等を用いてその構成の動作を説明する。
図1には、測定場所である測定室10が示されている。測定室10には図示の例において2つの光電子増倍管14,16が配置されている。それらは光検出器である。他の光検出器を利用してもよい。各光電子増倍管14,16の受光面がバイアル12の側面に近接した状態で対向している。なお、3つ以上の光検出器を配置してもよい。
バイアル12は容器であり、それは本体とキャップとからなる。バイアル12内には液体サンプルと液体シンチレータとが混合状態で収容されている。液体サンプルには放射性物質、特にβ線放出核種が含まれる。放射性物質から出たβ線により液体シンチレータが発光する。その光が2つの光電子増倍管14,16で検出される。この他、外来放射線やケミルミネッセンス等に起因して液体シンチレータが発光することもある。
各光電子増倍管14,16は2つの電気信号を出力している。第1の電気信号は放射線エネルギーに対して線形性を有する信号であり、それはSUM_AMP18に与えられている。SUM_AMP18は加算増幅回路及び波形整形回路として機能するものである。第2の電気信号は線形性を有しない信号又は飽和した信号であり、それはAMP22,24に与えられている。それらは増幅回路及び波形整形回路として機能する。なお、図1に示された各ブロックは電子回路、ブロセッサ等のハードウエアを表している。
AMP22,24は、信号増幅作用を有し、閾値を超える波高値が入力された場合に、出力信号AMP1 OUT,AMP2 OUTを出力する。出力信号AMP1 OUT,AMP2 OUTは矩形のパルス信号であり、その振幅はHレベル又はLレベルをとり、その時間幅は20ns程度である。それらを検出信号と称してもよい。それらがアンド回路26に入力される。
アンド回路26はコインシデンスパルス生成手段として機能し、具体的には同時計数処理を行う回路である。アンド回路26の2つの入力端子に同時に2つのパルス信号が入力された場合に論理積(AND)信号としてのコインシデンスパルスAND_OUTが出力される。それは同時計数パルスである。コインシデンスパルスAND_OUTは、ADC(デジタルアナログ変換器)20及び演算器28に送られている。
ADC20は変換手段として機能し、SUM_AMP18から出力されたアナログ信号SUM_AMP_OUTをデジタル信号に変換する回路である。具体的には、コインシデンスパルスAND_OUTが与えられたタイミングで、つまり同時計数タイミングで、入力されたアナログ信号SUM_AMP_OUTのピーク波高値を、デジタル信号としての波高値データに変換する。つまり、コインシデンスパルスAND_OUTは、変換開始信号又はトリガ信号として機能する。ADC20はピークホールド機能を有している。ADC20での変換処理に際しては、次の変換処理を受け付けられないデットタイムが生じる。図示の構成例では、デットタイムごとにその時間長を示す信号TDが計時回路30へ送られている。計時回路30は、後述するように、正味の計測時間を演算する回路である。
なお、本実施形態では、各光電子増倍管から出力される第1の電気信号及び第2の電気信号の両方を別々に利用したが、いずれか一方だけを利用するようにしてもよい。
演算器28は、後に図3を用いて説明するように、設定手段、観測手段(計数手段)、判定手段、信号生成手段等として機能する。それは例えば論理回路又はプロセッサによって構成される。演算器28、計時回路30及び後述するMCA(マルチチャンネルアナライザ)38が、単一の又は複数のプロセッサにより構成されてもよい。
演算器28は、アンド回路26から出力された複数のコインシデンスパルスからなる列(AND_OUTを参照)の内で、主事象に相当するコインシデンスパルス(注目コインシデンスパルス)を特定し、それを基準として、その後にパルス観測期間を設定する。パルス観測期間は、主事象に続いて生じる後続事象を観測するための時間窓である。前回のパルス観測期間の終了後に最初に観測されるコインシデンスパルスが注目コインシデンスパルスとなる。その注目コインシデンスパルスについてもその後にパルス観測期間が設定される。そのような一連の処理を演算器28が繰り返し実行する。具体的には、演算器28は、注目コインシデンスパルスをトリガとし、そこから一定時間の遅延時間をおいた後に、パルス観測期間を設定する。通常、個々のコインシデンスパルスが例えば20nsの時間幅を有する場合、遅延時間として例えば20ns又はそれよりも長い時間が設定される。
演算器28は、パルス観測期間において、コインシデンスパルス(第1実施形態では後続コインシデンスパルス)を計数し、計数値を求める。一般に、その計数値(計数率)がポアソン分布に従うランダム確率よりも大きい場合には主事象がバックグラウンド事象である可能性が高くなる。演算器28は、計数値が閾値を超える場合、注目コインシデンスパルスが真のパルスではない(計測対象でない)と判定し、注目コインシデンスパルスに対応するAD変換結果をデータ処理上除外するために、棄却信号としてのREJECTパルスを生成する。一方、演算器28は、計数値が閾値以下であれば、注目コインシデンスパルスが真のパルスであると判断する。その場合、REJECTパルスは出力されない。REJECTパルスはMCA38及び計時回路30に出力されている。演算器28は、注目コインシデンスパルスからREJECTパルスまでを含む期間(パルス観測期間を含んだ処理期間)を示すBUSY信号を生成し、それをMCA38及び計時回路30へ出力している。
なお、注目コインシデンスパルスがバックグラウンド事象である場合、BUSY期間(BUSY信号がHである期間)が不検出期間となる。一方、注目コインシデンスパルスが真のパルスである場合、BUSY期間内におけるADC20のデッドタイム積算値が不検出期間となる。BUSY期間においては次の判定処理は受け付けられない。
本実施形態では、注目コインシデンスパルスが真のパルスではないと判断された場合、注目コインシデンスパルスに対応する波高値データ(及び、閾値を超える数の後続コインシデンスパルスに対応する波高値データ)がデータ処理上、一括して棄却される。一方、注目コインシデンスパルスが真のパルスであると判断された場合、注目コインシデンスパルスに対応する波高値データ(及び、閾値以下の後続コインシデンスパルスに対応する波高値データ)がデータ処理上、採用される。もっとも、具体的なデータ採否方法については用途や事情に応じて定めることが可能である。
MCA38は、データ処理手段として機能する。具体的にはMCA38は、複数の波高値データに基づいて、ベータ線エネルギーごとの頻度を表すスペクトルを生成する回路である。もっとも、注目コインシデンスパルスがバックグラウンド事象の場合には、注目コインシデンスパルスに対応する波高値データは、データ処理上、除外される。このため、MCA38においては、BUSY期間内においては、あるいは、REJECT信号の有無が判断されるまでは、入力される1又は複数の波高値データがバッファ(バッファメモリ)42に一時的に格納される。REJECT信号が生じた場合、バッファ42内に格納された1又は複数の波高値データが棄却される。つまりデータ処理上、それらは除外される。その際、バッファ42はクリアされる。一方、REJECT信号が生じない場合、バッファ42に格納された1又は複数の波高値データがメモリ40に転送され、それらがデータ処理の対象となる。その場合もバッファ42がクリアされる。本実施形態においてデータ処理はスペクトル生成処理である。但し、放射能演算等の他の処理が実行されてもよい。なお、棄却された波高値データを別途保存しておいて、それをデータ検証、ノイズ解析等において利用してもよい。MCA38により生成されたスペクトル等が表示器44に表示される。
計時回路30は正味の計測時間を演算する回路である。例えば、表示されたスペクトルや演算された放射能の信頼性を評価するために、あるいは、測定期間の妥当性を評価するために、正味の計測時間が計測される。そのために計時回路30はタイマとして機能するカウンタ34を有する。計時回路30は、演算器28での判定が完了するまで、つまりBUSY期間の間、カウンタ34の動作を一時的に停止させる。その代わりに、ADC20から得たデットタイム情報DTをバッファ36に一時的に格納しつつそれを集計する。つまり、バッファ36にはデッドタイム情報の累積値(集計値)が保持される。計時回路30は、BUSY期間の最後にREJECT信号が生じなかった場合、カウンタ動作停止後の経過時間から上記累積値を引いて得られる正味の検出時間分だけ、カウンタの値を増加させ、バッファ36をクリアする。その上で、カウンタ34の動作を再開させる。一方、計時回路30は、BUSY期間の最後にREJECT信号が生じた場合、カウンタ34の値を増加させることなく、カウンタ34の動作を再開させる。同時にバッファ36をクリアする。その場合、結果として、BUSY期間がすべて不検出期間として正味の計測時間から控除されることになる。
BUSY期間中もカウンタの動作を継続させ、REJECT信号が生じなかった場合にはその時点でのカウンタ34の値から上記のデットタイム累積値を減算し、REJECT信号が生じた場合にはその時点でのカウンタ34の値からBUSY期間に相当する時間値を減算するようにしてもよい。いずれにしても正味の計測時間が演算されるようにカウンタの動作を制御するのが望ましい。
本実施形態においては、計時回路30からMCA38に対して、MCA38の計数動作の開始(start)及び停止(stop)等を制御する信号32が送られている。
図2には、光電子増倍管から出力された電気信号の波形が例示されている。その波形は説明上のものに過ぎず、波形中の各部分が誇張して描かれている。横軸は時間軸であり、縦軸はこの例では負側振幅を示している。符号102は図1に示したAMP22,24での弁別閾値を示している。主事象又は先行事象としての主ピークに相当するメインパルス100aの後に、複数の後続事象としての複数のアフターパルス100b,100c,100dが生じている。メインパルス100a及びアフターパルス100b,100c,100dが2つの光電子増倍管の出力において同時に生じる場合、符号104,106,108,110で示すタイミングにおいて複数のコインシデンスパルスが生じる。この場合、先頭のコインシデンスパルスが注目コインシデンスパルスとなり、それを基準としてパルス観測期間が設定される。そのパルス観測期間において複数の後続コインシデンスパルス(符号106,108,110)が観測されることになる。
図3は図1に示した演算器28の機能を示すブロック図である。期間設定器60は、コインシデンスパルス列(AND_OUT参照)を入力し、コインシデンスパルス列の中の注目コインシデンスパルスに基づいて、パルス観測期間を設定するものである。上述したように、注目コインシデンスパルスの検出時点からBUSY信号が出力される。BUSY信号が出力されている期間内においては、次のパルス観測期間の設定は行われない。計数器62は、パルス観測期間において、コインシデンスパルス(後続コインシデンスパルス)の個数を計数するものである。判定器64は、パルス観測期間内におけるコインシデンスパルスの計数値を閾値と比較し、閾値よりも計数値が大きい場合にはREJECT信号を出力する。計数値が閾値以下の場合にはREJECT信号は出力されない。その場合にREJECT信号とは別の信号を出力してもよい。判定器64は、上記のBUSY信号を出力する機能も備えている。符号66で示すように、外部から閾値を可変設定できるように構成するのが望ましい。また、パルス観測期間も状況に応じて可変設定できるように構成するのが望ましい。パルス観測方法として、個数の観測の他、パルス有無の観測、パルス間隔の観測、等が挙げられる。
図4には図1に示した構成の動作例が示されている。(A)はAMP1 OUTを示しており、(B)はAMP2 OUTを示しており、(C)はAND_OUTを示している。(D)はパルス観測期間(判定期間)を示している。(E)はパルス観測期間でのコインシデンスパルスの計数値(カウント値)を示している。(F)はREJECTパルスを示しており、(G)はBUSY信号を示している。
主事象が発生すると、出力パルスAMP1 OUT(112),AMP2 OUT(114)が生じ、それらの同時計数により、AND_OUTとしての注目コインシデンスパルス(116)が生じる。その立ち上がりから一定の遅延時間120をおいてパルス観測期間(判定期間)122が設定される。その時間幅がWとして示されている。パルス観測期間122において後続コインシデンスパルスは検出されておらず、計数値124は0となる。すなわち、パルス観測期間122においてAMP1 OUT(118)が生じているものの、それはAND_OUTに現れておらず、同時計数処理によりノイズとして除外されている。注目コインシデンスパルス116の立ち上がりからBUSY信号128が発生し、BUSY信号128は判定処理の完了まで継続的に1の値をとり続ける。BUSY信号が出力されている期間がBUSY期間である。符号126はREJECTパルスの不発生を示している。
一方、注目コインシデンスパルス130の発生によりパルス観測期間136が設定されており、そのパルス観測期間136内においては後続コインシデンスパルス132,134が生じている。その場合、計数値137は2となる。閾値が1であれば、計数値137がその閾値を超えることになるので、REJECTパルス138が生じる。このREJECTパルス138が生じると、注目コインシデンスパルス130が生じたタイミングで取り込まれた波高値データ、及び、後続コインシデンスパルス132,134が生じたタイミングで取り込まれた波高値データがデータ処理上、棄却されることになる。
以上のように、主事象に続いて比較的に多くの後続事象が観測される場合、主事象それ自体がバックグラウンド事象であるとみなし、バックグラウンド事象に関連する波高値データ群が一括して棄却処理される。逆に言えば、主事象に続いて比較的に少ない後続事象が観測される場合(あるいは後続事象が観測されない場合)、主事象(及びそれに続く後続事象)が観測対象事象であるとみなして、主事象に対応する波高値データ(及び後続事象に対応する波高値データ)をデータ処理において採用するものである。これにより液体シンチレーションカウンタによる計測結果の信頼性を高められる。
特に、本実施形態では、同時計数処理前の信号ではなく、同時計数処理後の信号を観測対象としたので、熱雑音等に影響されない正確な計測を実現できる。本実施形態では、更に、上記のような動作を前提して、計時回路が動作を行っており、判定結果に応じて正味の計測時間を正しく演算できる。
上記の実施形態において、注目コインシデンスパルスの立ち上がりからパルス観測期間の始期までの遅延時間としては、同時計数処理における分解能に相当する時間よりも大きく設定するのが望ましい。分解能に相当する時間よりも遅延時間を大きく設定しないと、主事象自体を後続事象(多重イベント)として計数してしまうからである。時間的な分解能は、上述したAMP1およびAMP2の動作によって定まり、一般的な液体シンチレーションカウンタの場合において、それは例えば20nsである。
測定対象核種の崩壊形式から、主事象後に短時間で次の後続事象が発生することが既知であれば、次の後続事象が計数されないように、つまり、次の後続事象が無視されるように、遅延時間を設定してもよい。また、シンチレータの組成から、その発光特性に多重性が認められることが既知である場合、その多重性の影響が無視又は軽減されるように遅延時間を設定してもよい。その場合には閾値を操作してもよい。
パルス観測期間の大きさが短すぎると、時間的に長く続く多重イベントの全体を数え切れず、逆にそれが長すぎると次のランダム事象を数える確率が高くなり、誤識別のリスクが高くなる。そのような両面を考慮してパルス観測期間を設定するのが望ましい。測定対象のカウントレートにも依存するが、例えば、パルス観測期間が2msの場合、カウントレートが50cpmであれば、パルス観測期間中に次のランダム事象が発生する確率は0.167%となる。同じ条件の下、カウントレートが500cpmであれば、パルス観測期間中に次のランダム事象が発生する確率は1.67%となる。状況や目的に応じてパルス観測期間の長さを定めるのが望ましい。
図5には、第2実施形態に係る液体シンチレーションカウンタの要部構成が示されている。図5において、図1に示した構成と同様の構成には同一符号を付し、その説明を省略する。第2実施形態は、基本的には、第1実施形態と同様の構成を有しているが、遅延同時計数回路が付加されている点が第1実施形態と異なっている。
具体的には、図5に示す第2実施形態において、AMP22の出力パルスAMP1 OUTがアンド回路48の一方の入力端子に入力されている。AMP24の出力パルスAMP2 OUTは遅延回路46で遅延処理されており、遅延処理後の出力パルスAMP2 OUT Delayedがアンド回路48の他方の入力端子に入力されている。アンド回路48は、遅延処理されていない出力パルスAMP1 OUTと遅延処理された出力パルスAMP2 OUT Delayedとが同時に入力された場合に、偶然コインシデンスパルスDelayed-COINを出力する。偶然コインシデンスパルスは遅延コインシデンスパルスとも称される。偶然コインシデンスパルスは演算器28Aに送られている。演算器28Aは、第1実施形態と同様に、注目コインシデンスパルスを基準とし、その後に所定の遅延時間をおいてパルス観測期間を設定する。第2実施形態では、そのパルス観測期間において、偶然コインシデンスパルスが計数される。その計数値に基づいて注目コインシデンスパルスが真のパルスであるか否かが判定される。
図6には、図5に示した第2実施形態の動作が示されている。(A)はAMP1 OUTを示しており、(B)はAMP2 OUTを示しており、(C)はAND_OUTを示している。(D)は遅延処理後の出力パルスAMP2 OUT Delayedを示している。(E)は偶然コインシデンスパルスDelayed-COINを示している。(F)はパルス観測期間(判定期間)を示している。(G)はパルス観測期間でのコインシデンスパルスの計数値(カウント値)を示している。(H)はREJECTパルスを示しており、(I)はBUSY信号を示している。
主事象が発生すると、出力パルスAMP1 OUT(200)及び出力パルスAMP2 OUT(202)が生じ、それらの同時計数によりAND_OUTとしての注目コインシデンスパルス(204)が生じる。一方、出力パルスAMP2 OUT(202)を遅延処理したものが遅延処理後の出力パルスAMP2 OUT Delayed(206)である。それが生成されたタイミングでは偶然コインシデンスパルスは生成されていない((E)を参照)。符号208は遅延処理での遅延時間dTを示している。
注目コインシデンスパルス(204)の立ち上がりから一定の遅延時間212をおいてパルス観測期間(判定期間)210が設定される。それは所定の時間幅を有する。パルス観測期間210において、偶然コインシデンスパルスは検出されておらず(発生しておらず)、計数値214は0となる。注目コインシデンスパルス204の立ち上がりからBUSY信号218が発生し、BUSY信号218は判定処理の完了まで継続的に1の値をとり続ける。符号216はREJECTパルスの不発生を示している。
一方、次の主事象が発生すると、出力パルスAMP1 OUT(220)及び出力パルスAMP2 OUT(222)が生じ、それらに基づいて注目コインシデンスパルス224が生じる。遅延処理後の出力パルスAMP2 OUT Delayed(226)が生じたタイミングでは、AMP1 OUTが生じておらず、つまり、そのタイミングでは偶然コインシデンスパルスは生成されていない。出力パルスAMP1 OUT(227)と出力パルスAMP2 OUT(228)に基づく遅延処理後の出力パルスAMP2 OUT Delayed(230)とが同時に生じており、それらに基づいて偶然コインシデンスパルス232が生じている。同じく、出力パルスAMP1 OUT(236)と出力パルスAMP2 OUT(238)に基づく遅延処理後の出力パルスAMP2 OUT Delayed(240)とが同時に生じており、それらに基づいて偶然コインシデンスパルス242が生じている。
注目コインシデンスパルス224を基準として、パルス観測期間234が設定されており、そのパルス観測期間234内においては偶然コインシデンスパルス232,242が検出されている。その場合、計数値244は2となる。閾値が1であれば、計数値244が閾値を超えることになるので、REJECTパルス246が生じる。このREJECTパルス246が生じると、注目コインシデンスパルス224に対応する波高値データ(もしそれがあれば後続コインシデンスパルスに対応する波高値データ)がデータ処理上、棄却されることになる。なお、REJECTパルスが生じない場合、パルス観測期間内で生じる後続コインシデンスパルスに対応する波高値データがデータ処理において採用され得る。
測定対象核種の崩壊形式から主事象後に次の事象が短時間で発生することが既知であり、それを多重イベントとして数える必要がない場合は、遅延時間dTの大きさを操作すればよい。測定しているシンチレーション光の特性として多重性があることが既知である場合も、その多重性が無視されるように遅延時間dTを設定すればよい。遅延時間dTとしては、一般に、パルス分解能に相当する時間から数百nsまでの範囲内で設定するのが望ましい。注目パルスからパルス観察期間までの遅延時間や、計数値と比較される閾値については、第1実施形態同様に、計測の目的や状況に応じて適宜設定すればよい。第2実施形態では基本的に遅延時間dTを必ず設定する必要があるが、特異的な多重現象を避ける必要がない場合、遅延時間は必要に応じて設ければよい。つまり、それがゼロであってもよい。
この第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、主事象に続く後続事象の頻度に基づいて、主事象が測定対象であるのか否かを判定することができるから、つまり測定対象ではない波高値データがデータ処理上において棄却できるから、液体シンチレーションカウンタにおける計測結果の信頼性を高められる。第1実施形態による安定処理と第2実施形態による判定処理を組み合わせてもよい。
18 SUM_AMP、20 ADC、22,24 AMP、26 アンド回路、28 演算器、30 計時回路、38 MCA。

Claims (7)

  1. 液体シンチレータで生じた光を検出する複数の光検出器と、
    前記複数の光検出器から出力された複数の検出信号に基づいて生成された注目コインシデンスパルスを基準とし、当該注目コインシデンスパルスの後にパルス観測期間を設定する設定手段と、
    前記パルス観測期間において前記複数の検出信号に基づいて生成された後続コインシデンスパルス又は、前記複数の検出信号に含まれる第1検出信号及び第2検出信号の内で前記第2検出信号を遅延処理した上でそれらの同時計数処理を行うことにより生成された偶然コインシデンスパルスを観測する観測手段と、
    前記観測手段の観測結果に基づいて前記注目コインシデンスパルスが真のパルスか否かを判定する判定手段と、
    を含むことを特徴とする液体シンチレーションカウンタ。
  2. 請求項1記載の液体シンチレーションカウンタにおいて、
    前記観測手段は、前記パルス観測期間内において前記後続コインシデンスパルス又は前記偶然コインシデンスパルスを計数する計数手段を含み、
    前記判定手段は前記計数手段の計数値に基づいて前記注目コインシデンスパルスが真のパルスか否か判定する、
    ことを特徴とする液体シンチレーションカウンタ。
  3. 請求項2記載の液体シンチレーションカウンタにおいて、
    前記判定手段は、前記計数値が閾値以下である場合に前記注目コインシデンスパルスを真のパルスであると判定する、
    ことを特徴とする液体シンチレーションカウンタ。
  4. 請求項2記載の液体シンチレーションカウンタにおいて、
    前記複数の検出信号の内の少なくとも1つに基づいて前記注目コインシデンスパルスの発生時の波高値を示す波高値データを生成する変換手段と、
    前記波高値データに基づいてデータ処理を実行するデータ処理手段と、
    を含み、
    前記判定手段は、前記注目コインシデンスパルスが真のパルスでないと判定した場合に、前記注目コインシデンスパルスに対応する波高値データが前記データ処理で採用されないようにするための棄却信号を出力する、
    ことを特徴とする液体シンチレーションカウンタ。
  5. 請求項4記載の液体シンチレーションカウンタにおいて、
    正味の計測時間を計測する計時手段を含み、
    前記計時手段は、前記棄却信号が生成された場合に、前記パルス観測期間を含む不検出期間が前記正味の観測時間に含まれないように当該不検出期間を控除する処理を実行する、
    ことを特徴とする液体シンチレーションカウンタ。
  6. 請求項1記載の液体シンチレーションカウンタにおいて、
    前記複数の検出信号に基づいてコインシデンスパルスの列を生成するコインシデンスパルス生成手段を含み、
    前記注目コインシデンスパルスは、前記コインシデンスパルスの列において先行事象に相当するコインシデンスパルスであり、
    前記後続コインシデンスパルスは、前記コインシデンスパルスの列において前記注目コインシデンスパルスに続くコインシデンスパルスであり、
    前記観測手段は前記後続コインシデンスパルスを観測する、
    ことを特徴とする液体シンチレーションカウンタ。
  7. 請求項1記載の液体シンチレーションカウンタにおいて、
    前記複数の検出信号に基づいてコインシデンスパルスの列を生成する第1のコインシデンスパルス生成手段と、
    前記複数の検出信号に含まれる前記第1検出信号及び前記第2検出信号の内で前記第2検出信号を遅延処理する遅延処理手段と、
    前記第1検出信号と前記遅延処理後の第2検出信号とに基づいてコインシデンスパルスを生成する第2のコインシデンスパルス生成手段と、
    を含み、
    前記注目コインシデンスパルスは、前記コインシデンスパルスの列において先行事象に相当するコインシデンスパルスであり、
    前記偶然コインシデンスパルスは、前記第2のコインシデンスパルス生成手段により生成されたコインシデンスパルスであり、
    前記観測手段は前記偶然コインシデンスパルスを観測する、
    ことを特徴とする液体シンチレーションカウンタ。
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