JP6306062B2 - 検出された放射量子のタイムスタンピング - Google Patents

検出された放射量子のタイムスタンピング Download PDF

Info

Publication number
JP6306062B2
JP6306062B2 JP2015560635A JP2015560635A JP6306062B2 JP 6306062 B2 JP6306062 B2 JP 6306062B2 JP 2015560635 A JP2015560635 A JP 2015560635A JP 2015560635 A JP2015560635 A JP 2015560635A JP 6306062 B2 JP6306062 B2 JP 6306062B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
time stamp
trigger
unit
photodetector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015560635A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016513788A5 (ja
JP2016513788A (ja
Inventor
トルステン ソルフ
トルステン ソルフ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koninklijke Philips NV
Original Assignee
Koninklijke Philips NV
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koninklijke Philips NV filed Critical Koninklijke Philips NV
Publication of JP2016513788A publication Critical patent/JP2016513788A/ja
Publication of JP2016513788A5 publication Critical patent/JP2016513788A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6306062B2 publication Critical patent/JP6306062B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/17Circuit arrangements not adapted to a particular type of detector
    • G01T1/171Compensation of dead-time counting losses
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/1606Measuring radiation intensity with other specified detectors not provided for in the other sub-groups of G01T1/16
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/16Measuring radiation intensity
    • G01T1/20Measuring radiation intensity with scintillation detectors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01TMEASUREMENT OF NUCLEAR OR X-RADIATION
    • G01T1/00Measuring X-radiation, gamma radiation, corpuscular radiation, or cosmic radiation
    • G01T1/29Measurement performed on radiation beams, e.g. position or section of the beam; Measurement of spatial distribution of radiation
    • G01T1/2914Measurement of spatial distribution of radiation
    • G01T1/2985In depth localisation, e.g. using positron emitters; Tomographic imaging (longitudinal and transverse section imaging; apparatus for radiation diagnosis sequentially in different planes, steroscopic radiation diagnosis)

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • High Energy & Nuclear Physics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Nuclear Medicine (AREA)
  • Measurement Of Radiation (AREA)

Description

本発明は、検出された放射量子のタイムスタンピングに関し、高エネルギー粒子物理学の用途に適用される。そのような用途は、チェレンコフ放射等、光学的光子の形態での放射量子の直接検出、及びシンチレータ要素によって生成される光学的光子による放射量子の間接検出を包含する。本発明は、PET撮像システムで特に適用され、より具体的には、本発明は、飛行時間(TOF:time-of-flight)PET撮像システムで使用され得る。
PET撮像において、PET撮像領域内への患者や動物等の被験体の位置決め前に、被検体に放射性トレーサが投与される。放射性トレーサは、好ましくは被験体内の領域によって吸収され、取込み期間後にその分散が撮像される。その後、臨床医は、臓器等、画像内の特定の領域での相対的な取込みを解釈し、被験体の診断を行うことができる。放射性トレーサは放射性崩壊を生じ、これは陽電子の生成をもたらす。各崩壊事象が1つの陽電子を生成し、陽電子は、人体組織内に数mmまで進み、その後、そこで消滅事象において電子と相互作用し、この消滅事象は、2つの逆向きのγ光子を生成する。2つのγ光子はそれぞれ511keVのエネルギーを有し、その後、PET撮像領域の周りに放射状に配設されたγ光子検出器によって検出され、γ光子検出器はそれぞれ、入射γ光子によって衝突されたときに電気信号を生成する。本明細書では光検出器と光通信するシンチレータ要素を備えるように定義されたγ光子検出器において、シンチレータ要素は、高エネルギーγ光子を、幾つかの光学的光子を備えるシンチレーション光パルスに変換し、光検出器によって電気信号が生成される。タイムスタンピングユニットによって各電気信号にタイムスタンプが発行され、同時性判断ユニットにおいて他のタイムスタンプと比較される。2つのγ光子は、それらのタイムスタンプが互いに対して狭い時間間隔内で生じる場合、典型的には±3ns以内の場合に、同時と識別される。同時のγ光子を受け取る2つの検出器の位置は、消滅事象が生じた空間内のラインを定義し、このラインは応答ライン(LOR:line of response)と称される。そのようなLORは、その後、撮像領域内部での放射性トレーサの分散を示す画像を生成するように再構成される。飛行時間(TOF)PETでは、消滅事象が生じたLORに沿った位置を位置特定し、それにより再構成画像の空間解像度を改良するために、2つの検出されたγ光子間の小さな時間差が更に使用される。相互作用深さ(DOI:depth-of-interaction)PETでは、視差誤差を減少させることによって再構成画像の空間解像度を改良するために、2つの検出されたγ光子の軌道が更に評価され得る。
PET撮像システムでは、一般に、受け取られたγ光子にタイムスタンプを発行するタイムスタンピングユニットは、典型的には、時間−デジタル変換器(TDC:time-to-digital converter)等の計時ユニットと、タイムスタンプトリガユニットとを含む。計時ユニットは、タイムスタンプトリガユニットによって、同時性判断ユニットによる後続の解析のために各γ光子の受取りの時間を示すタイムスタンプを生成するようにされる。タイムスタンプトリガユニットは、その入力での信号が所定の閾値を超えたときに、計時ユニットにタイムスタンプを生成させ、このタイムスタンプの生成は、望ましくは、PET撮像システムの計時精度を最適化するためにγ光子の検出後できるだけすぐに行われる。
チェレンコフ放射等の放射量子の直接検出で計時目的のために使用されるタイムスタンピングユニットも同様に動作する。しかし、チェレンコフ放射の検出では、光検出器は、検出された放射量子から直接、従ってシンチレータ要素なしで電気信号を発生する。
計時ユニットの誤トリガは、いわゆる直接検出を採用するシステムにおいても、PET撮像システム等、間接検出を採用するシステムにおいても生じ得る問題であり、光検出器としてガイガーモードで動作するデジタルシリコン光電子増倍管(SiPM:silicon photomultiplier)検出器を採用するシステムにおいて特に顕著である。デジタルSiPM検出器は、ダークカウント雑音を受け、ダークカウント雑音は、光パルスや受け取られたγ光子等、妥当な事象がないときに、光検出器の出力で偽の電気パルスとして現れる。ダークカウント雑音からの電気パルスは、タイムスタンプトリガユニットによって頻繁に誤解され、誤って計時ユニットにタイムスタンプを生成させる。そのような誤トリガは、計時ユニットデッドタイムを生じ、このデッドタイムは、計時ユニットがリセットされなければならず、妥当な事象の受取りの時間を決定することができない期間である。ダークカウント雑音は、温度に大きく依存し、室温でさえかなりの計時ユニットデッドタイムを生じ得る。
ダークカウント雑音と妥当な事象からの信号との幾らかの区別は、タイムスタンプトリガユニットの閾値を高めることによって実現され得る。しかし、これは、限られた利益しか有さない。なぜなら、ダークカウント雑音と妥当な事象との両方から生じる電気パルスの信頼性の低い性質が、タイムスタンプトリガユニットをトリガするのに十分に大きい信号を幾つかの妥当な事象が生成しないというリスクを生じるからである。妥当な事象の見逃しは、検出感度を低下させる。PET撮像では、これは、システムの信号対雑音比を低下させる。タイムスタンプトリガユニットの閾値を高めることは、妥当な事象の受取りとそのタイムスタンプの時点との間の時間遅延を増加するという更なる欠点を有し、それにより、タイムスタンピングユニットの計時精度を低下させる。
ダークカウント雑音の影響を緩和するために、2つの更なる方法も導入されている。即ち、光検出器の冷却とトリガ妥当性検査とである。光検出器の冷却は、ダークカウント雑音の温度依存性によりダークカウント雑音を減少させ、典型的にはそのような撮像システムの要件である。これは、光検出器への大きな冷却装置の取付けを必要とし、システムサイズ、コスト、及び電力要件に悪影響を及ぼす。また、トリガ妥当性検査は、PET撮像に関して採用されている。トリガ妥当性検査において、γ光子から生じるシンチレーション光パルスに応答する光検出器からの電気信号が、トリガ妥当性検査信号を発生するために使用され、このトリガ妥当性検査信号は、トリガ信号がダークカウント雑音ではなくγ光子から発したものであることを示す。国際公開第2006/111883A2号で開示される既知のトリガ方式では、タイムスタンプトリガユニットは、シンチレーション光パルスでの最初の光学的光子が検出されたときに計時ユニットにタイムスタンプを生成させる。トリガ妥当性検査方式は、幾つかのそのような光検出器信号の論理AND/ORに基づいて、対応する妥当性信号を発行し、この妥当性信号は、その後、そのような光検出器信号の所定数が閾値を超えるときに真になる。γ光子の受取りの結果生じる計時ユニットの妥当なトリガは、複数の光検出器でのシンチレーション光の検出によって特徴付けられ、真の妥当性信号を生じ、タイムスタンプの処理をもたらす。対照的に、ダークカウント雑音は、より少数の光検出器をトリガし、偽の妥当性信号を生じ、その結果、タイムスタンプが拒否され、計時ユニットがリセットされる。
しかし、これらの解決策は、ダークカウント雑音を許容レベルまで減少させるために光検出器が冷却されなければならないという欠点を依然として有する。更に、タイムスタンプトリガユニットの高い閾値が、実現可能な計時分解能を制限する。
本発明の目的は、高エネルギー粒子物理学の用途において、検出された放射量子のタイムスタンピングにおける雑音除去を改良することである。本発明の更なる目的は、そのような検出された放射量子の計時の精度を改良することである。
これらの目的は、光検出器画素アレイと、タイムスタンプトリガユニットと、計時ユニットとを備える放射線検出デバイスによって実現される。システム、方法、及びコンピュータプログラム製品も、これらの目的のために開示される。放射線検出デバイスにおいて、光検出器画素アレイは、光学的光子によってトリガされ得る1つ又は複数の画素セルを備える。タイムスタンプトリガユニットは、計時ユニットと通信する。タイムスタンプトリガユニットは、光検出器画素アレイから信号を受信するように構成され、更に、光検出器画素アレイ内の1つ又は複数の画素セルに関する画素セルトリガレートを決定するように構成される。本発明の第1の態様によれば、タイムスタンプトリガユニットは、光検出器画素アレイ内の1つ又は複数の画素セルに関する画素セルトリガレートに基づいて計時ユニットにタイムスタンプを生成させるように構成される。好ましい実装形態では、画素セルトリガレートが所定のレートを超える場合にタイムスタンプが生成される。他の企図される実装形態では、画素セルトリガレートが所定のレート未満である、所定のレートの所定の範囲内にある、又は所定のレートに等しい場合にタイムスタンプが生成される。これは、タイムスタンプトリガユニットが、シンチレーション光パルスでの最初の光学的光子が検出されたときに計時ユニットにタイムスタンプを生成させる既知の方法とは異なる。放射量子の検出を特徴付ける光パルスは、典型的には短期間だけ生じるので、一般に、検出された放射量子の計時における雑音の除去は、画素セルトリガレートに基づいて区別する、従って計時ユニットにタイムスタンプを生成させることによって改良される。例えば、PET撮像において、シンチレータ要素によるγ光子の受取りにより生じるシンチレーション光パルスは、光学的光子発生の高い初期レート、従って高い画素セルトリガレートによって特徴付けられ、一方、ダークカウント雑音は、より低いレートでの画素セルのトリガによって特徴付けられる。やはり想定されているいわゆる直接検出用途では、対象の元の光パルスは、同様に、光学的光子の短いパルスとして生じる。画素セルトリガレートに基づいて計時ユニットにタイムスタンプを生成させることによって、タイムスタンプトリガユニットは、光学的光子から生じる電気信号と、ダークカウント雑音によって引き起こされる電気信号との間の改良された区別を提供する。計時ユニットは、電気信号が光学的光子から発している確率が高いときにのみタイムスタンプを生成するので、雑音によってタイムスタンプを生成するようにトリガされた結果として計時ユニットがリセットされる頻度が減少される。その結果、検出される放射量子のタイムスタンピングでの雑音の除去が改良される。このようにして、雑音による誤トリガ後の計時ユニットの固有のリセット時間は、あまり頻繁には引き起こされず、計時ユニットは、より大きな時間の割合にわたって、光学的光子の検出をタイムスタンプするために利用可能である。計時ユニットを誤ってトリガする頻度の減少により生じる更なる利点は、光検出器の冷却要件の緩和である。これは、本発明を使用する計時ユニットが、既存の方法よりも高い温度でさえ、同じ時間の割合にわたってタイムスタンプを生成することが可能であるからである。例えば、PET撮像において、シンチレータ要素での光学的光子発生の高い初期レートにより、トリガレートも短期間で評価され得て、それにより、γ光子の受取りにより生じるシンチレーション光と、パルスダークカウント雑音との迅速な区別を可能にする。これは、計時精度を更に改良する。画素セルトリガレートに基づく計時ユニットのトリガにより得られる更なる利点は、その改良された雑音除去が、より少数の光学的光子の検出後にタイムスタンプの生成を可能にすることである。これは、タイムスタンプトリガユニットのトリガレベルを、光検出器の雑音レベルのより近くまで減少させることを可能にし、例えば最初の光学的光子の検出後のタイムスタンプの生成を可能にし、それによりタイムスタンピングユニットの計時分解能を改良する。
本発明の別の態様によれば、画素セルトリガレートが閾値レート値を超える場合にタイムスタンプが生成される。画素セルトリガレートが閾値レート値を超えることに基づいてタイムスタンプの生成を決定することによって、放射量子から生じる光パルスからの画素セルトリガレートよりも低い画素セルトリガレートを典型的には生じるダークカウント雑音に対する区別が改良される。
本発明の別の態様によれば、画素セルトリガレートは、所定の遅延期間内に、光検出器画素アレイ内のトリガされた画素セルの数を計算することによって決定される。画素セルは、単一光学的光子アバランシェ検出器(SPAD:single optical photon avalanche detector)(又はシリコン光電子増倍管(SiPM)画素セルとして知られている)でよく、これらは、画素セルがトリガされているか否かに対応するデジタル出力状態を有する。従って、レートは、遅延期間と称される所定の時間内にトリガされている、従って光学的光子の検出を示すトリガ状態に設定されている画素セルの数を計算、従って計数することによって決定され得る。所定の遅延期間の使用は、トリガされた画素セルの時間プロファイルに基づく光検出器画素アレイからの信号の区別を可能にする。
本発明の別の態様によれば、タイムスタンプは、画素セルトリガレート条件を満たす前に、トリガされた画素セルのカウント条件を満たすことに基づいて生成される。これらの条件は、例えば、トリガされた画素セルのカウント若しくは画素セルトリガレートが、それぞれ所定のカウント若しくはレートを超える、所定のカウント若しくはレート未満である、所定のカウント若しくはレートの所定範囲内である、又は所定のカウント若しくはレートに等しいというものでよい。有利には、光検出器アレイからの信号の信憑性は、タイムスタンプの生成前に改良され、改良された雑音除去をもたらす。
本発明の別の態様によれば、画素セルトリガレートが閾値レート値を超える前に、トリガされた画素セルのカウントが閾値カウント値を超える場合に、タイムスタンプが生成される。更に、画素セルトリガレートは、トリガされた画素セルのカウントが閾値カウント値を超えるときに始まる所定の遅延期間内で、光検出器画素アレイ(3a)内のトリガされた画素セルの数を計算することによって決定される。その結果、トリガされた画素セルのカウントが閾値カウント値を超え、次いでその後、所定の遅延期間の終了前により高いカウント値を超え、それにより閾値レート値が超えられる場合に、タイムスタンプが生成される。有利には、光検出器アレイからの信号の信憑性は、タイムスタンプの生成前に改良され、改良された雑音除去をもたらす。
本発明の別の態様によれば、計時ユニットからタイムスタンプを受け取るように構成されたタイムスタンプ調節ユニットが更に提供される。タイムスタンプ調節ユニットは、第1のタイムスタンプの時点から所定の遅延期間を減算することによって、調節された第1のタイムスタンプを生成するように構成され、この調節された第1のタイムスタンプは、所定のトリガされた画素セルのカウント条件が満たされた時点を示す。減算は、例えば制御ユニット内部の処理装置によって行われ得る。有利には、そのようなタイムスタンプは、より高い信頼性で他のタイムスタンプと比較され得る。なぜなら、タイムスタンプの時点が、光検出器アレイからの信号のプロファイルでの位置を高い信頼性で示すからである。そのようなタイムスタンプは、例えばPET撮像で特に有用であり、γ量子の検出の時間がより正確に決定され得る。
本発明の別の態様によれば、タイムスタンプトリガユニットは、より後の時点で決定される第2の画素セルトリガレートに更に基づいて計時ユニットにタイムスタンプを生成させる。そのようなシステムは、タイムスタンプを生成するための決定を、より正確に決定された画素セルトリガレートプロファイルに基づかせることによって、電気信号とダークカウント雑音との間の改良された区別を可能にする。
本発明の別の態様によれば、タイムスタンプトリガユニットは、第1の画素セルトリガレートが第1の閾値レートを超え、より後の時点で決定される第2の画素セルトリガレートが第2の閾値レートを超える場合に、計時ユニットにタイムスタンプを生成させる。そのようなシステムは、タイムスタンプを生成するための決定を、光パルスのより正確に決定されたプロファイルに基づかせることによって、信号の更なる改良された区別を可能にする。特に、これは、妥当なシンチレーション事象を示すには不適切なエネルギーを有するシンチレーション光パルスからの電気パルスの拒否を可能にする。
本発明の別の態様によれば、第2の計時ユニットが提供され、タイムスタンプトリガユニットは、光検出器画素アレイ内の画素セルによる1つ又は複数の光学的光子の検出の時点を示すタイムスタンプを第2の計時ユニットに生成させるように更に構成される。より正確に決定された光パルスプロファイルに基づく区別を可能にすることによって、光検出器画素アレイからの信号が妥当な信号から生じたものである信頼性を更に改良するために、1つ又は複数の光学的光子の決定の時間を示す計時情報が使用され得る。そのような情報は、例えば、一見すると時間的に同時であるが、それらの光パルスプロファイルにより実際には散乱の結果生じたものである量子を拒否するために、PET撮像システムによって使用され得る。
本発明の別の態様によれば、第2の計時ユニットが提供され、タイムスタンプトリガユニットは、画素セルトリガレートが所定のトリガレート条件を満たす時点を示すタイムスタンプを第2の計時ユニットに生成させるように構成される。トリガレート条件は、例えば、画素セルトリガレートが所定のレートを超える、所定のレート未満である、所定のレートの所定範囲内である、又は所定のレートに等しいというものでよい。第2の計時ユニットによって提供されるトリガレート情報は、光検出器アレイからの信号が、放射量子の受取り等、妥当な事象を示すものとして決定される信頼性を更に改良するために使用され得る。
本発明の別の態様によれば、PET撮像システムが開示される。PET撮像システムは、前述の態様による複数の放射線検出デバイスを備え、各放射線検出デバイスが、光検出器画素アレイと光通信するシンチレータ要素を更に備える。改良された放射線検出デバイスは、有利には、PET撮像システムでの画像品質を改良する。
本発明の別の態様によれば、PET撮像システムが開示される。PET撮像システムは、少なくとも1つの第2の計時ユニットを有する本発明の幾つかの態様による複数の放射線検出デバイスを備える。各放射線検出デバイスは、光検出器画素アレイと光通信するシンチレータ要素を更に備える。PET撮像システムは、相互作用深さ計算ユニットを更に備える。ここで、相互作用深さ計算ユニットは、第1のタイムスタンプユニットによって生成される第1のタイムスタンプと第2のタイムスタンプユニットによって生成される第2のタイムスタンプとの時間差に基づいて、シンチレータ要素での放射量子の相互作用深さを計算するように構成される。相互作用深さは、シンチレータ要素での相互作用深さに時間差を関係付けるルックアップテーブル又は統計関数から計算され得る。そのようなルックアップテーブル又は統計関数は、シンチレータ要素の幾何形状に基づいて、ヒューリスティックな、又はシミュレートされた時間差情報から生成され得る。そのような計算は、処理装置によって実施され得る。そのような情報は、例えば、一見すると時間的に同時であるが、それらの軌跡により実際には散乱の結果生じたものである量子を拒否するために、PET撮像システムによって使用され得る。
本発明の別の態様によれば、PET撮像システムが開示される。PET撮像システムは、少なくとも1つの第2の計時ユニットを有する本発明の幾つかの態様による複数の放射線検出デバイスを備える。各放射線検出デバイスは、光検出器画素アレイと光通信するシンチレータ要素を更に備える。PET撮像システムは、タイムスタンプ補正ユニットを更に備える。ここで、タイムスタンプ補正ユニットは、第1の計時ユニットによって生成される第1のタイムスタンプと、第2の計時ユニットによって生成される第2のタイムスタンプとの加重平均に基づいて、補正されたタイムスタンプを計算するように構成される。加重平均は、タイムスタンプ間の時間差に関するルックアップテーブル又は統計関数から決定され得て、2つの入力されたタイムスタンプに基づいて、より正確なタイムスタンプを提供する。そのようなルックアップテーブル又は統計関数は、シンチレータ要素の幾何形状に基づいて、ヒューリスティックな、又はシミュレートされた時間差情報から生成され得る。そのような計算は、処理装置によって実施され得る。そのような情報は、例えばPET撮像システムによって、タイミングジッタを減少させるために使用され得る。
本発明の別の態様によれば、計時方法が提供される。この計時方法は、例えばPET撮像又はチェレンコフ撮像で使用され得る。この計時方法は、i)光検出器画素アレイ内の1つ又は複数の画素セルのトリガを示す信号を光検出器画素アレイから受信するステップと、ii)光検出器画素アレイ内の1つ又は複数の画素セルに関する少なくとも第1の画素セルトリガレートを決定するステップと、iii)光検出器画素アレイ内の1つ又は複数の画素セルに関する少なくとも第1の画素セルトリガレートに基づいて、放射量子の検出を示す第1のタイムスタンプを生成するステップとを含む。計時方法は、任意選択的に、本発明の他の態様に従って開示される追加の方法ステップを含んでもよい。
本発明の別の態様によれば、本発明の計時方法態様による方法ステップを実施するためにコンピュータ実行可能命令を備えるコンピュータプログラム製品が開示される。コンピュータプログラム製品は、コンピュータ可読記憶媒体、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ハードドライブ、USBドライブ、光ディスク、ROM、又はRAMでよく、更に、コンピュータ実行可能命令はダウンロード可能でよい。
本発明の別の態様によれば、放射線検出デバイスにおいて、計時ユニットは、時間−デジタル変換器である。時間−デジタル変換器は、典型的には、アナログ時間変換器よりも改良された時間的精度を提供し、放射量子の検出を計時する精度を改良する。
本発明の別の態様によれば、放射線検出デバイスでは、光検出器画素アレイ内の画素セルが、シリコン光電子増倍管(SiPM)画素セルである。そのような画素セルは、高速応答性を有し、放射量子の検出で使用されるときに良好な計時精度を提供する。
本発明の別の態様によれば、放射線検出デバイスにおいて、光検出器画素アレイ内の1つ又は複数の画素セルに関する画素セルトリガレートが、0.001ns〜200nsの範囲の時間間隔内で決定される。そのような時間間隔は、ダークカウント雑音と、放射量子から生じるシンチレーションパルスとの迅速な区別を可能にする。
本発明の別の態様によれば、放射線検出デバイスにおいて、光検出器アレイ内の1つ又は複数の画素セルに関する画素セルトリガレートは、光検出器画素アレイ内の画素セルによる1つ又は複数の光学的光子の検出後、0.001ns〜200nsの範囲の時間間隔内で決定される。レートの決定前の特定数の光学的光子の検出は、光パルスのプロファイルでの所定の点からのトリガを可能にし、それにより再現性のある計時性能を提供する。
本発明の別の態様によれば、放射線検出デバイスは、妥当性検査論理ユニットを更に含む。妥当性検査ユニットは、光検出器画素アレイから信号を受信するように構成され、更に、光検出器画素アレイの少なくとも一部においてトリガされた画素セルの数を決定するように構成される。妥当性検査論理ユニットは、光検出器画素アレイの一部においてトリガされた画素セルの数に基づいて、妥当なタイムスタンプを示す妥当性検査信号を生成するように構成される。トリガされた画素セルの数は、例えば、画素セルアレイ内の画素セルのデジタル状態を並列加算器に逐次にシフトさせることによって決定され得る。提供される妥当性検査により、そのような構成は、有利には、シンチレーション光パルスとダークカウント雑音との区別を改良する。
本発明の特定の態様による複数のγ光子検出器を示す図である。 本発明の特定の態様による例示的なPET撮像システムを示す図である。 フィリップスデジタル光子計数(PDPC:Philips Digital Photon Counting)PET撮像システムで使用される従来技術の計時方式を示す図である。 本発明の特定の態様による計時ユニット及びタイムスタンプトリガユニットの第1の実施形態を示す図である。 本発明の特定の態様による計時ユニット及びタイムスタンプトリガユニットの第2の実施形態を示す図である。
高エネルギー粒子物理学の用途で、検出された放射量子のタイムスタンピングにおける雑音除去を改良するために、放射線検出デバイスを備える本発明が提供される。システム、方法、及びコンピュータプログラム製品も提供される。光検出器画素アレイと、タイムスタンプトリガユニットと、計時ユニットとを備える放射線検出デバイスが、PET撮像システムでのγ光子検出を参照して述べられる。計時ユニットが時間−デジタル変換器(TDC)である一実装形態が特に参照されるが、アナログ計時ユニット等、他の形態の計時ユニットも代替として採用され得ることを理解されたい。更に、本発明は、例えばチェレンコフ放射の直接検出を含めた高エネルギー粒子物理学のより広範な分野に適用されることを理解されたい。
PET撮像において、γ光子の検出は、複数のγ光子検出器によって行われる。そのようなγ光子検出器は、典型的には、PET撮像領域の周りに配設されて、PET撮像領域からγ光子を受け取る。動作時、光検出器と光通信するシンチレータ要素を備える各γ光子検出器は、シンチレータ要素でのシンチレーション光パルスの生成によって、γ光子の受取りに応答する。光学的光子によってトリガされ得る1つ又は複数の画素セルを備える光検出器画素アレイであってよい光検出器は、電気信号を発生することによって光学的光子の検出に応答する。γ光子の受取りを計時するプロセスはPET撮像に重要であり、ここで、同時計数によってγ光子の発出位置が決定される。この計時プロセスは、典型的には、1つ又は複数のタイムスタンピングユニットによって行われ、タイムスタンピングユニットは、受け取られたγ光子にタイムスタンプを割り当てる。本発明の計時ユニット及びタイムスタンプトリガユニットは、PET撮像システムのタイムスタンピングユニット内で適用され、それらは協働して、各γ光子の検出の時点に対応するタイムスタンプを生成する。本発明では、タイムスタンプトリガユニットは、光検出器画素アレイから電気信号を受信するように構成され、更に、光検出器画素アレイ内の1つ又は複数の画素セルに関する少なくとも第1の画素セルトリガレートを決定するように構成される。更に、タイムスタンプトリガユニットは、光検出器画素アレイ内の1つ又は複数の画素セルに関する少なくとも第1の画素セルトリガレートに基づいて計時ユニットにタイムスタンプを生成させるように構成される。その結果、タイムスタンプは、第1の画素セルトリガレートに基づいて、従って光学的光子検出レートに基づいて生成される。
図1は、本発明の特定の態様による複数のγ光子検出器を示す。図1には、複数のγ光子検出器1が示されており、各γ光子検出器が、対応する光検出器画素アレイ3a、3b、3c、又は3dと光通信するシンチレータ要素2a、2b、2c、又は2dを備える。見やすくするために、図1にはγ光子検出器1が4つだけ示されているが、より広い受取り領域からγ光子を受け取るためにこの構成が反復され得ることを理解されたい。複数のγ光子検出器1は、例えば、PET撮像システムの撮像領域の周りに配設され得る。見やすくするために、図1でのシンチレータ要素2a、2b、2c、2dは、それらの対応する光検出器画素アレイ3a、3b、3c、3dから離隔されて示されている。しかし、実際には、例示的なシンチレータ要素2aの面5と、その対応する光検出器画素アレイ3aの面6とは、密接していてよく、又はそれら2つの間の光通信を容易にするために光屈折率整合層によって光学的に結合されていてもよい。更に、図1では、参照符号2a、2b、2c、2dによって例示される個々のシンチレータ要素は、反射及び光バリア層7、8によって互いから光学的に隔離されて、隣接するシンチレータ要素間のシンチレーション光の結合を防止する。そのような反射及び光バリア層7、8はまた、図1に示される光検出器画素アレイとの光インターフェース以外のシンチレータ要素2a、2b、2c、2dの全ての表面で使用され得る。このようにして、シンチレータ要素内部で発生されたシンチレーション光は、対応する光検出器画素アレイによって検出されるまで、そのシンチレーション要素内部で保持される。動作時、シンチレータ要素2aと、図1に網掛けして示されるその対応する光検出器画素アレイ3aとによって例示されるγ光子検出器は、γ光子10等の放射量子の受取りに応答する。γ光子10は、放射性崩壊後の消滅事象の結果として生成された1対の逆向きのγ光子10、13の1つでよく、ここで、放射性崩壊が陽電子14を生成し、陽電子14は電子15によって消滅される。放射性崩壊源は、例えば放射性トレーサでよい。シンチレータ要素2aによるγ光子10の受取りは、シンチレーション光11の発生をもたらし、シンチレーション光11は、光検出器画素アレイ3aによって検出されてアレイ電気出力12aで電気信号を生じるまでは、全反射及び反射層7、8の組合せによってシンチレータ要素2a内部に保持される。光検出器画素アレイ3aは、図1に濃い網掛けで示される1つ又は複数の光検出器画素6を備え、各光検出器画素6は、1つ又は複数の画素セル9を備える。従って、最小の光検出器要素は、画素セル9であり、これは、例えばガイガーモードで接続されたシリコン光電子増倍管(SiPM)でよい。
図2は、本発明の特定の態様による例示的なPET撮像システムを示す。図1の例示的なγ光子検出器は、例えば、図2に示されるシステムで使用され得る。図2において、PET撮像システム20は、複数のγ光子検出器モジュール、又はより具体的には撮像領域21の周りに配設されたγ光子検出器モジュール24、25を備える。各γ光子検出器モジュール24、25は、図1での要素2aと3aの組合せによって形成されるγ光子検出器等、1つ又は複数のγ光子検出器を備えていてよい。γ光子検出器モジュール24、25内部の各γ光子検出器は、γ光子の受取りを示す電気信号を生成し、そこからの電気信号が、バスを介してタイムスタンピングユニット28によって受信される。タイムスタンピングユニット28は、単一のユニットとして示されているが、1つ又は複数のタイムスタンピングユニットが各γ光子検出器モジュール24に関連付けられるように反復されてもよく、それにより、γ光子が受け取られるγ光子検出器に対して局所的にタイムスタンピング機能を提供する。動作時、それぞれγ光子検出器モジュール24、25による例示的なγ光子22、23の検出は、それぞれバス26及びバス27を介してタイムスタンピングユニット28によって受信される電気信号を生じる。各バス26、27は、各γ光子検出器モジュール24、25内部の1つ又は複数のγ光子検出器の1つ又は複数のアレイ電気出力12a、12b、12c、12d(図1)を表す。図2に戻ると、タイムスタンピングユニット28は、受け取られた各γ光子の受取りの時点を示す少なくとも1つのタイムスタンプを発行する。更に、タイムスタンピングユニット28内部に積分ユニットが含まれてもよく、各γ光子に関連付けられるシンチレーション光を積分して、γ光子のエネルギーを決定する。タイムスタンピングユニット28は、同時性判断ユニット29と通信し、同時性判断ユニット29は、受け取られたγ光子のタイムスタンプが互いに狭い時間間隔(典型的には、±3ns)内で生じる場合には、受け取られたγ光子を同時と識別する。同時性判断ユニット29は、更に、受け取られた各γ光子に関連付けられるエネルギーを分析し、所定のエネルギー窓の外にあるγ光子エネルギーを有する一見すると同時のγ光子を拒否することができる。同時性判断ユニット29は、再構成処理装置30と通信し、再構成処理装置30は、同時と考えられる受け取られた光子の各対に関する応答ラインを構成し、更に、複数のそのような応答ラインを処理して、同時のγ光子の発出位置の画像を表現するデータを再構成する。飛行時間(TOF)PETでは、再構成処理装置は、受け取られた同時のγ光子間の小さな時間差を更に考慮に入れて、それらの発出位置をより良く位置特定することができる。相互作用深さ(DOI)PETでは、視差誤差を減少させることによって再構成画像の空間解像度を改良するために、2つの検出されたγ光子の軌跡が更に評価され得る。再構成処理装置30は、画像処理ユニット31と更に通信し、画像処理ユニット31は、同時の光子の発出位置を表現するデータを処理して、出力デバイスでの画像の表示に適したフォーマットにするように構成される。画像処理ユニット31は、ディスプレイやプリンタ等、画像を表示する出力デバイス32と更に通信する。制御ユニット33は、PET撮像システムの全ての上記のユニットと通信し、上述した動作を調整する。
使用時、人体又は動物の身体の一部分等、撮像対象の一部分が、図2における例示的なPET撮像システムの撮像領域21内に位置決めされる。その部分は、放射性トレーサの取込みを測定することが望まれる被験体内部の臓器でよい。撮像領域21内での被験体の一部分の位置決め前に、被験体に放射性トレーサが投与され得て、取込み期間が経過させられ得る。撮像プロセス中、複数のγ光子検出器1が、撮像領域21内部での放射性崩壊事象、例えば被験体に投与された放射性トレーサの崩壊により生じるγ光子を受け取る。撮像プロセスの後、PET撮像システム20は、撮像領域21内部での放射性トレーサの分布を示す画像を生成する。本発明の計時ユニット及びタイムスタンプトリガユニットは、図2におけるタイムスタンピングユニット28内で適用される。
本発明の利益を強調するために、図3は、フィリップスデジタル光子計数(PDPC:Philips Digital Photon Counting)PET撮像システムで使用される従来技術の計時方式を示す。そのようなシステムは、国際公開第2006/111883A2号に開示されている。従来技術の図3では、シンチレータ要素40は、光検出器画素アレイ41と光通信して、γ光子検出器を形成する。複数のそのようなγ光子検出器が、図2に示されるPET撮像システム20で使用され得る。従来技術の図3に戻ると、シンチレータ要素40内部で生成されたシンチレーション光は、光検出器画素アレイ41内部の画素セルによって検出される。光検出器画素アレイ41は、1つ又は複数の光検出器画素を備え、各光検出器画素は、1つ又は複数の画素セルを備える。画素セルは、単一光学的光子アバランシェ検出器(SPAD)(又はシリコン光電子増倍管(SiPM)として知られている)でよく、ガイガーモードで動作され得る。動作時、SiPM又は画素セルは最初にリセットされ、それにより、その出力は論理偽状態である。SiPMによる光学的光子の受取りは、その接合の破壊、及びその出力での論理真状態のトリガを生じる。従って、光検出器画素アレイ41での最小の光検出器要素は画素セルであり、各画素セルは個別にイネーブル及びディスエーブルにされ得て、その論理出力が読み出され得る。一構成では、光検出器画素は、約4mmのピッチを有し、画素セルは、約50ミクロンのピッチを有する。従って光検出器画素は数千の画素セルを備え得るが、1つ又は複数の画素セルを備える実装形態も企図される。光検出器画素アレイ41内部の画素セルは、画素セル行42、43によって例示されるような幾つかの行に配列される。見やすくするために2つの行のみが図示されている。1つ又は複数のそのような画素セル行が存在し得る。更に、論理OR演算(図示せず)が、画素セル行42、43内の1つ又は複数の画素セルの出力に対して行われ、行トリガ出力48、49で行トリガ信号を発生するために使用される。従って、行トリガ出力48、49は、その画素セル行42、43内の画素セルの1つ又は複数が論理真状態にトリガされているときには、論理真状態に設定される。図1を例示的に参照すると、シンチレータ要素40は、要素2aに対応し、光検出器画素アレイ41は、要素3aに対応する。
従来技術の図3に戻ると、時間−デジタル変換器(TDC)44として実装される計時ユニットが、トリガ論理ユニット45によってトリガされるときに、シンチレータ要素40によるγ光子の受取りの時点を示すタイムスタンプを生成する。妥当性検査論理ユニット46の妥当性検査出力60が、制御ユニット33へのタイムスタンプの出力を制御し、それにより、行トリガ出力48、49での電気信号がγ光子から生じていると思われる場合にはタイムスタンプが制御ユニット33に出力され、そうでない場合にはタイムスタンプが出力されず、TDCがリセットされる。任意選択的な積分器ユニット47は、γ光子の受取りに応答して生成されるシンチレーション光を積分することによって、受け取られた各γ光子のエネルギーを決定するために使用され得る。γ光子エネルギーは、PET撮像等の用途で有用なパラメータであり、同時性判断ユニットが、γ光子エネルギーを使用して、散乱されたγ光子と散乱されていないγ光子との区別を改良し、それにより応答ラインの妥当性を決定することができる。任意選択的な積分器ユニット47は、光検出器画素アレイ41内の画素セルによって検出されるシンチレーション光の総量を示す信号を発生するように構成され得る。積分器ユニット47による積分は、トリガ論理ユニット45がTDC44にタイムスタンプを生成させるときに制御ユニット33によって開始され得る。任意選択的な制御ユニット33は、上述した様々な動作を調整することができ、更に、TDC44からタイムスタンプを受け取ることができ、更に、図1に示されるPET撮像システム20内部の同時性判断ユニット29へのタイムスタンプの転送を制御することができる。
動作時、従来技術の図3でのシンチレータ要素40によるγ光子の受取りは、多数の光学的光子を備えるシンチレーション光パルスの発生をもたらす。光学的光子は、光検出器画素アレイ41内の画素セルによって検出され、対応する画素セル行42、43内の1つ又は複数の画素セルが光学的光子を検出する場合に、行トリガ出力48、49で論理真状態を生じる。シンチレーション光は、複数の画素セル行42、43からの画素セルによるその光学的光子の検出によって特徴付けられ、従って複数の行トリガ出力48、49での論理真状態によって特徴付けられる。トリガ論理ユニット45は、複数の行トリガ出力48、49に対して論理演算を行って、TDCトリガ接続64で信号を発生し、この信号は、所定の論理条件が満たされるときにTDC44にタイムスタンプを生成させる。典型的には、検出の感度を最適化するために、できるだけ少ない行トリガ出力48、49が論理真状態にあるときにタイムスタンプを生成することが望まれる。従って、最小のトリガ閾値は、トリガ論理ユニット45をOR論理ユニットとして構成することによって実現され、ここで、TDCトリガ接続64は、行トリガ出力48、49の1つ又は複数が論理真状態であるときにTDC44にタイムスタンプを生成させる。そのような構成は、最初の光学的光子の検出後のタイムスタンプの生成に対応する。代替として、行トリガ出力48、49の所定の選択を入力として有するAND及びOR論理の組合せを用いてトリガ論理ユニット45を実現することによって、改良されたダークカウント雑音除去を伴うより高い閾値が実現され得る。
従来技術の図3での妥当性検査論理ユニット46は、画素セル行42、43での光学的光子の検出を示す行トリガ出力48、49からの信号を受信して、これらの信号がγ光子から発したかどうか判断する論理回路を含む。光検出器画素アレイ41での所定数の行トリガ出力48、49が、対応する画素セル行42、43内の画素セルによる1つ又は複数の光学的光子の検出を示す真状態に設定されているとき、妥当性検査論理ユニット46は、妥当性検査出力60で真信号を発生する。妥当性検査出力60の状態を変えるのに必要とされる画素セルの閾値数は、TDC44にタイムスタンプを生成させるためにトリガ論理ユニット45によって必要とされる閾値数よりも高い。このようにすると、妥当性検査論理ユニット46は、典型的には光検出器画素アレイ41内部の少ない総数の画素セルを真状態に設定する雑音と、光検出器画素アレイ41内部のはるかに多い総数の画素セルを真状態に設定するシンチレーション光パルスとの区別を提供する。所定数の行トリガ出力48、49が真状態に設定されていることを妥当性検査論理ユニット46が確認した場合、シンチレーション光パルスはγ光子から発していると解釈され、妥当性検査出力60は、TDC44に、タイムスタンプを制御ユニット33に出力させる。トリガ論理ユニット45によってトリガされたときに生成されたタイムスタンプは、次いでレジスタ(図示せず)から制御ユニット33に転送される。所定数の行トリガ出力48、49が真状態に設定されていることを妥当性検査論理ユニット46が確認しない場合には、タイムスタンプは制御ユニット33に転送されず、TDC44及び積分器ユニット47は制御ユニット33によってリセットされる。
前述のように、SiPM光検出器の欠点は、それらのガイガーモード動作において固有の高いダークカウント雑音である。従来技術の図3に示されるようなγ光子検出器で使用されるとき、ダークカウント雑音によって引き起こされる行トリガ出力48、49での電気信号は、γ光子の検出により生じる電気信号と同様の特性を有し、それら2つの区別を混乱させる。従って、画素セル行42、43内の画素セルでのダークカウント雑音により、トリガ論理ユニット45がTDC44にタイムスタンプを生成させることはあるが、妥当性検査論理ユニット46の妥当性検査出力60を真状態に設定してTDC44がタイムスタンプをユニット33に出力するように適切に動作させることはできない。この場合、TDC44は、次のタイムスタンプを生成するための準備の際にリセットされる。図3の従来技術のシステムでは、TDCのリセットは、約50nsかかる。その結果、TDC44の誤トリガは、約50nsの「デッドタイム」を生じ、その間、TDC44はタイムスタンプを生成することができない。PET撮像で使用されるそのような光検出器でのダークカウント雑音は、室温で毎秒1000万パルスに達することが判明しており、従って、トリガ論理ユニット45が、できるだけ低い閾値で、従って最初の光学的光子の検出後にTDC44を始動させるように構成されるとき、デッドタイムは50%となる。その結果、TDC44は、時間の50%にわたってタイムスタンプを発行することができず、γ光子に対する感度を低下させる。図3に示される従来技術システムでは、雑音区別は、トリガ論理ユニット45と妥当性検査論理ユニット46との両方をそれぞれ真出力状態にするのに必要とされる行トリガ出力48、49の数に関する閾値によって提供される。それにも関わらず、光検出器はまた、その中断がγ光子の計時に支障を及ぼさないように、ダークカウント雑音を減少させるために冷却されなければならない。
本発明では、検出された放射量子の計時における雑音除去を改良するために別の手法が取られる。本発明では、TDCによって例示される計時ユニットは、光検出器画素アレイ内での画素セルトリガレートに基づいて、従って光学的光子検出レートに基づいてタイムスタンプトリガユニットによってタイムスタンプを生成するようにされる。本発明者らは、画素セルトリガレートに基づいて計時ユニットにタイムスタンプを生成させることが、光学的光子による画素セルのトリガとダークカウント雑音による画素セルのトリガとの改良された区別を提供することを見出している。その結果、ダークカウント雑音が計時ユニットにタイムスタンプを生成させる頻度が減少され、雑音により引き起こされたデッドタイムによって計時ユニットがディスエーブルにされる時間の割合が減少される。従って、計時ユニットは、より大きな時間の割合にわたって、γ光子の受取りをタイムスタンプすることが可能である。計時ユニットの改良された時間利用は、有利には、光検出器の冷却要件を緩和する。また、計時ユニットのより少ない活動は、それ自体の電力消費を減少させ、それにより近隣の光検出器の温度を低下させ、光検出器のダークカウント雑音を更に減少させる。更に、改良された計時方法は、改良された計時精度を有し、これは、PET撮像システムで使用されるときに画像解像度を改良する。
対照的に、従来技術の図3におけるシステムは、所定数の光検出器画素セルがトリガされているときに、TDC44によって実装される計時ユニットがタイムスタンプを生成するように構成される。
図4は、本発明の特定の態様による計時ユニット及びタイムスタンプトリガユニット71の第1の実施形態を示す。図4において、シンチレータ要素40は、光検出器画素アレイ41と光通信して、γ光子検出器を形成する。シンチレータ要素40内部で発生されたシンチレータ光が、光検出器画素アレイ41によって検出される。複数のそのようなγ光子検出器が、図2に示されるPET撮像システム20で使用され得る。例えばチェレンコフ放射からの光学的光子が同様に直接検出され得るが、シンチレータ要素40は存在しない。光検出器画素アレイ41は、1つ又は複数の画素セルをそれぞれ備える1つ又は複数の光検出器画素を備える。画素セルは、単一光学的光子アバランシェ検出器(SPAD)(又はシリコン光電子増倍管(SiPM)として知られている)でよく、ガイガーモードで動作され得て、ここで、光学的光子の受取りは、接合の破壊、及び画素セル出力での論理真状態を生じる。動作時、SiPM又は画素セルは最初にリセットされ、それにより、その出力は論理偽状態である。SiPMによる光学的光子の受取りは、その接合の破壊を生じ、それによりその出力をトリガして論理真状態に変える。従って、光検出器画素アレイ41での最小の光検出器要素は画素セルであり、各画素セルは個別にイネーブル及びディスエーブルにされ得て、その論理出力が読み出され得る。一構成では、光検出器画素は、約4mmのピッチを有し、画素セルは、約50ミクロンのピッチを有して幾つかの行に配列される。従って光検出器画素は数千の画素セルを備え得るが、1つ又は複数のセルを備える実装形態も企図される。光検出器画素アレイ41内部の画素セルは、画素セル行42、43によって例示されるような幾つかの行に配列され得る。見やすくするために2つの行のみが図示されている。1つ又は複数のそのような画素セル行が存在し得る。更に、論理OR演算(図示せず)が、画素セル行42、43内の1つ又は複数の画素セルの出力に対して行われ、行トリガ出力48、49で行トリガ信号を発生するために使用される。従って、行トリガ出力48、49は、その画素セル行42、43内の画素セルの1つ又は複数が論理真状態であるときに、論理真状態に設定される。図1を例示的に参照すると、シンチレータ要素40は、要素2aに対応し、光検出器画素アレイ41は、要素3aに対応する。図4に戻ると、TDC44によって例示される計時ユニットは、AND論理50がTDCトリガ接続64で論理真状態を生成するときに、シンチレータ要素40によるγ光子の受取りの時点を示すタイムスタンプを生成する。計時ユニットを実装するために、アナログ計時ユニット等、代替の計時ユニットも使用され得る。パルス短縮ユニット51は、1つ又は複数の単安定回路52、53を備え、各単安定回路52、53は、画素セル行42、43から電気信号を受信し、対応する画素セル行42、43での1つ又は複数の画素セルが真状態(光学的光子の検出を示す)にトリガされていることを対応する行トリガ出力48、49での信号が示すときに論理真出力パルスを生成するように構成される。単安定パルスの期間は、0.001ns〜10nsの範囲内でよく、好ましくは0.001ns〜5nsの範囲内であり、更に好ましくは0.001ns〜1nsの範囲内であり、最も好ましくは0.001ns〜0.5nsの範囲内である。このようにして、単安定回路52、53は、その対応する画素セル行42、43内の画素セルによって単一の光学的光子が検出されているときに、論理真出力パルスを発生する。その後、パルス短縮ユニット51内の単安定回路52、53の電気出力が、一次トリガ論理ユニット54に接続される。一次トリガ論理ユニット54の出力57は、所定のトリガ条件が満たされるときに論理真状態を出力するように構成される。一実装形態では、一次トリガ論理ユニット54は論理OR演算を行い、それにより、その出力57は、パルス短縮ユニット51内の単安定回路の任意の1つがその閾値条件を満たした後に、遅延ユニット56の遅延期間によって決定される一定時間にわたって遅延ユニット56に出力58で論理真出力パルスを発生させる。このようにして、遅延ユニット56は、光検出器画素アレイ41内の画素セルの任意の1つで単一の光子が検出された後に一定時間、論理真出力パルスを発生するように構成される。別の実装形態では、一次トリガ論理54は、光検出器画素アレイ41内の画素セルの任意の所定の選択に関してパルス短縮ユニット51内の単安定回路52、53に関する閾値条件が満たされるときに出力57を論理真状態にさせる論理の任意の組合せを備えることができる。このようにして、遅延ユニット56は、任意の数nの光学的光子が光検出器画素アレイ41内の画素セルによって検出された後に、遅延ユニット56の遅延期間によって決定される一定の遅延期間にわたって出力58で論理真出力パルスを発生するように構成され得る。従って、論理真出力パルスは、第nの光学的光子が検出された後又は第nの画素セルがトリガされた後に一定の遅延期間にわたって生成される。その後、遅延ユニット56の遅延期間内に二次トリガ論理ユニット55の出力59が真状態に設定される場合、AND論理50の出力64は、TDCにタイムスタンプを発生させる。タイムスタンプの時点は、第nの光学的光子又は第nの画素セルがトリガされた時間と遅延ユニット56の遅延期間との和によって決定されるので、第nの光学的光子が検出された時点又は第nの画素セルがトリガされた時点は、タイムスタンプの時点から遅延ユニット56の遅延期間を減算することによって決定され得る。これは、PET撮像で、計時測定の再現性を改良するのに有用な用途を有する。
二次トリガ論理ユニット55は、1つ又は複数の行トリガ出力48、49から電気信号を受信する。その出力59は、行トリガ出力48、49に関する所定の論理条件が満たされるときに論理真状態になるように構成される。この条件は、例えば、画素セルトリガレートが所定のレートを超える、所定のレート未満である、所定のレートの所定の範囲内にある、又は所定のレートに等しいことに対応していてよい。このようにして、タイムスタンプは、画素セルトリガレートに基づいて生成される。一実装形態では、二次トリガ論理55は、論理真状態の行トリガ出力48、49の総数が所定数を超えるときに出力59で論理真信号を発生するように構成され、この所定数は、一次トリガ論理ユニット54にその出力54を論理真状態に設定させる数よりも大きい。二次トリガ論理出力59を論理真状態に設定するのに必要とされる行トリガ出力48、49の数は、例えば2以上でよい。遅延ユニット56での遅延期間は、画素セルトリガレートが決定される期間を決定する。画素セルトリガレートは、遅延ユニット56の遅延期間内に、二次トリガ論理ユニット55を真状態に設定するのに必要とされるトリガされる画素セルの閾値数と一次トリガ論理ユニット54を真状態に設定するのに必要とされる閾値数との差を計算することによって決定される。例えば、一次トリガ論理ユニット54の出力57を論理真状態に設定するのに必要とされる画素セルの数に対する閾値を1に設定し、二次トリガ論理ユニット55の出力59を論理真状態に設定するのに必要とされる画素セルの数を2に設定し、遅延ユニット56の遅延期間を100psに設定することは、100ps当たりに1つの画素セルがトリガされる閾値画素セルトリガレートを生じ、これは、100ps当たりに1つの光学的光子に対応する。画素セル行42、43内の画素セルは、一次トリガ論理ユニット54の出力57に続いて又はAND論理50の出力64に続いてリセットされ得て、次のタイムスタンプを生成するために光検出器画素アレイ41内の画素を準備する。このようにして、遅延期間の最後に、遅延ユニット56の出力58は、光検出器画素アレイ41内部での画素セルトリガレートが所定のレートを超えるとき、従って光学的光子検出レートが所定のレートを超えるときに、TDC44にタイムスタンプを生成させる。更に、この構成では、タイムスタンプの時点は、最初の画素セルがトリガされた時間と遅延ユニット56の遅延期間との和に対応し、最初のトリガされた画素セルの検出の時点を後で計算できるようにする。より一般的には、一次トリガ論理ユニット54の出力57を真論理状態に設定するのに必要とされる画素セルの数に対する閾値又はそのような数の範囲を調節することによって、また同様に、二次トリガ論理ユニット55の出力59を真論理状態に設定するのに必要とされる画素セルの数に対する閾値又はそのような数の範囲を調節することによって、他の画素セルトリガレートベースの条件を満たした後にタイムスタンプが生成され得る。明らかに、一次トリガ論理ユニット54がその出力をハイ状態に設定するために、少なくとも1つの画素セルがトリガされなければならない。しかし、上記の画素セルトリガレート条件に加えて、更に、一次トリガ論理ユニット54がその出力を論理真状態に設定するための条件を調節することによって、トリガされる画素セルの閾値数の事前の検出を条件としてタイムスタンプの生成が行われてもよい。このようにすると、タイムスタンプの時点は、一次トリガ論理ユニット54に関する入力条件を満たした後の遅延ユニット56の遅延期間である。このようにして、図4における回路は、第nの光学的光子の検出の時点と遅延ユニット56の遅延期間との和に対応するタイムスタンプを生成するように構成され得て、このタイムスタンプは、最初にn個のトリガされた光学的光子が検出され、その後、画素セルトリガレート条件が満たされることを条件とする。そのような実装形態は、有利には、検出された光学的光子のプロファイルに基づいてタイムスタンプを生成することによって雑音の除去を改良する。
図4でのパルス短縮ユニット51内の単安定回路に関するパルス期間は、一次トリガ論理ユニット54への入力でのトリガパルスの重畳を防止するために、望ましくは遅延ユニット56の遅延期間よりも短い。好ましくは、ダークカウント雑音と、γ光子の受取りを示す電気信号とを迅速に区別するために、遅延ユニット56の遅延期間はできるだけ短くされる。改良された計時性能は、遅延ユニット56での遅延期間に関する範囲0.001ns〜200ns、範囲0.001ns〜20ns、範囲0.001ns〜10ns、範囲0.001ns〜1nsといった一連の範囲にわたって確認されている。従来技術と比較すると、図4によって例示される計時方式によって、改良された雑音区別が提供される。なぜなら、画素セルトリガレート、従って光学的光子検出レートが所定のレート条件を満たさない限りタイムスタンプが生成されないからである。雑音と、γ光子の検出により生じる実際のシンチレーション光パルスとに関して、各場合にトリガされる画素セルの総数よりも、光学的光子検出レートが顕著に異なるという観察結果が利用される。
上述のように、図4での構成は、γ光子によって生成される最初の光学的光子がAND論理50を作動させるように適合され得て、その後、遅延ユニット56の遅延期間内に、シンチレータ要素40での光学的光子発生のレートが二次トリガ論理55を論理真状態にさせるのに十分であるという条件下で、TDC44によってタイムスタンプが発生される。従って、最初の光学的光子の検出の時間は、タイムスタンプの時点から遅延ユニット56の遅延期間を減算することによって決定され得る。また、この構成は、第nの光学的光子が遅延ユニット56を介してAND論理50を作動させるように、且つk(kはnよりも大きい)以上の光学的光子が二次トリガ論理ユニット55を真論理状態に設定するように適合され得る。従って、遅延期間によって決定される期間当たり(k−n)個の光学的光子によって決定されるレート条件が超えられているという条件下で、第nの光学的光子の検出後、遅延期間によって決定される時点でタイムスタンプが生成される。タイムスタンプを生成するのに必要とされる閾値光学的光子検出レートは、以下のものによって調節され得る。i)遅延ユニット56の遅延期間、ii)パルス短縮ユニット51内の各単安定回路をトリガするために論理真状態に設定されなければならない画素セルの閾値数、iii)一次トリガ論理ユニット54の出力の変化を引き起こすために論理真状態に設定されなければならない画素セルの閾値数、又はiv)二次トリガ論理ユニット55の出力の変化を引き起こすために論理真状態に設定されなければならない画素セルの閾値数。一般に、タイムスタンプを生成するのに必要とされる閾値光学的光子検出レートを増加させることは、ダークカウント雑音によるTDCの誤トリガへの感受性を減少させる。閾値レートを高くしすぎることは、幾らかの光パルスが見逃されるので、γ光子による生じるシンチレーション光パルスへの感受性を減少させる。
1つの例示的実装形態では、図4でのシステムは、最初の光学的光子が一次トリガ論理54を介してAND論理50を作動させるように構成され、二次トリガ論理55は、より高いトリガレベルで、従ってより多数の光学的光子が遅延ユニット56の遅延期間内に後で検出されたときに、AND論理50がTDC44にタイムスタンプを生成させるようにするように構成される。典型的なシンチレータ要素材料LYSOは、511keVでの単一のγ光子の受取りに応答して、約2000個の光子を生成する。これらは、LYSOで約40nsの崩壊時間を受け、50光子/nsの初期光学的光子束をもたらす。1nsの遅延期間を有するように遅延ユニット56を設定することによって有意な雑音区別が提供され得て、その場合、二次トリガ論理55の出力59は、検出される光子束が約5光子/nsを超えるときに論理真状態であるように構成されるべきである。
図4での任意選択的な妥当性検査論理ユニット46は論理回路を含み、この論理回路は、画素セル行42、43内の光学的光子の検出を示す行トリガ出力48、49からの信号を受信して、これらの信号がγ光子から発したかどうか判断する。従って、任意選択的な妥当性検査論理ユニット46は、光検出器画素アレイ41内の所定数の行トリガ出力48、49が、対応する画素セル行42、43内の画素セルによる1つ又は複数の光学的光子の検出を示す真状態に設定されているときに、妥当性検査出力60で真信号を発生するように構成され得る。妥当性検査出力60の状態を変えるのに必要とされる画素セルの閾値数は、好ましくは、TDC44にタイムスタンプを生成させるためにトリガ論理ユニット45によって必要とされるよりも高い数に設定される。このようにすると、妥当性検査論理ユニット46は、雑音(典型的には光検出器画素アレイ41内部の少ない総数の画素セルを真状態に設定する)と、光シンチレータ要素40によるγ光子の受取りにより生じるシンチレーション光パルス(光検出器画素アレイ41内のはるかに多い総数の画素セルを真状態に設定する)との更なる区別を提供するために使用され得る。所定数の行トリガ出力48、49が真状態に設定されていることを任意選択的な妥当性検査論理ユニット46が確認した場合、シンチレーション光パルスはγ光子から発していると解釈され、妥当性検査出力60は、TDC44に、タイムスタンプを制御ユニット33に出力させる。トリガ論理ユニット45によってトリガされたときに生成されたタイムスタンプは、次いでレジスタ(図示せず)から制御ユニット33に転送される。所定数の行トリガ出力48、49が真状態に設定されていることを任意選択的な妥当性検査論理ユニット46が確認しない場合、タイムスタンプは制御ユニット33に転送されず、TDC44及び積分器ユニット47は制御ユニット33によってリセットされる。
好ましくは、任意選択的な妥当性検査論理ユニット46の出力を妥当な状態に設定するのに必要とされる行トリガ出力48、49の所定数は、トリガ接続64で論理真信号の約10ns以内のシンチレーション光パルスに応答して真の妥当性検査出力60が生成されるようなものである。このようにすると、雑音がTDC44にタイムスタンプを生成させる場合、そのリセットは、10ns以内に、従って長すぎる遅延なく開始され得る。
図4での任意選択的な積分器ユニット47は、γ光子の受取りに応答して生成されるシンチレーション光を積分することによって、受け取られた各γ光子のエネルギーを決定するために使用され得る。各γ光子のエネルギーは、PET撮像等、高エネルギー物理学の用途で使用され得るパラメータであり、散乱されたγ光子と散乱されていないγ光子との区別を改良し、それにより時間的に同時のγ光子からの応答ラインの妥当性を決定するために、各γ光子のエネルギーが同時性判断ユニットによって使用され得る。従って、積分器ユニット47は、光検出器画素アレイ41内の画素セルによって検出されるシンチレーション光の総量を示す信号を発生するように構成され得る。積分は、画素セル行42、43内の画素セルの論理出力を積分器ユニット47に断続的に多重式に転送し、論理真状態の画素セルの数を加算することによって行われ得る。積分器ユニット47による積分は、トリガ論理ユニット45がTDC44にタイムスタンプを生成させるときに制御ユニット33によって開始され得る。
図4での任意選択的な制御ユニット33は、上述した様々な動作を調整することができ、更に、タイムスタンプをTDC44から受信することができ、更に、図1に示されるPET撮像システム20内の同時性判断ユニット29へのタイムスタンプの転送を制御することができる。
図5は、本発明の特定の態様による計時ユニット及びタイムスタンプトリガユニットの第2の実施形態を示す。図5における実施形態は、第1の画素セルトリガレート条件が満たされ、次いで第2の画素セルトリガレート条件も満たされた後にタイムスタンプを生成するように構成される。改良された雑音除去は、後の時点でトリガレート条件が満たされてからタイムスタンプが生成されるという要件によって提供される。これは、シンチレーション光の光学的光子検出レートのプロファイルに基づくタイムスタンプの生成を可能にする。このようにして、例示的なTDC44によって実装される計時ユニットは、光検出器画素アレイ内の画素セルからの電気信号がシンチレーション光から生じているものである確率が更に高くなるまでは開始されない。これは、雑音によってタイムスタンプを生成するようにされた後の計時ユニットのリセットに関連付けられるデッドタイムを回避する。図4に示される第1の実施形態と同様に、例示的なTDC44によって実装される計時ユニットは、代替として、アナログ計時ユニット等、別の計時ユニットによっても実装され得ることを理解されたい。
図4の要素に加えて、図5は、三次トリガ論理ユニット63を含み、三次トリガ論理ユニット63は、1つ又は複数の行トリガ出力48、49、67、68から電気信号を受信する。三次トリガ論理ユニット63の出力69は、遅延ユニット61によって決定される遅延期間内にトリガされる画素セルの数が所定のカウント条件を満たすときに論理真状態になるように構成される。従って、画素セルトリガレートは、図4を参照して前述したような所定のレート条件を満たす。図5での三次トリガ論理ユニット63の出力69は、光検出器画素アレイ41内の画素セルによって任意の数の光学的光子が検出されるときに論理真状態になるように構成され得る。更に、この出力は、この数が一致される、超えられる、超えられない、又は所定の範囲内にあるときに論理真状態になるように構成され得る。このようにして、遅延ユニット2と合わせて三次トリガ論理63によって決定される画素セルトリガレートが、所定のレートよりも大きいか、所定のレートよりも小さいか、所定のレートに等しいか、又は所定のレートの所定の範囲内にあるかに応じて、TDC44によってタイムスタンプが発行され得る。図5での第2の遅延ユニット61は、図4での遅延ユニット56と同様に動作する。画素セル行42、43、65、66内の画素セルは、一次トリガ論理ユニット54の出力57に続いて又はAND論理62の出力64に続いてリセットされ得て、次のタイムスタンプを生成するために光検出器画素アレイ41内の画素を準備する。また、図5での実施形態では、追加のAND論理62も含まれる。より多数の光検出器画素に合うように回路をスケール調整できる可能性を示すために、追加の画素セル行65、66及びそれらの対応する出力も図5に示されているが、回路は、1つ又は複数のそのような画素セル行と共に動作するように適合され得て、各行が1つ又は複数の画素セルを含むことを理解されたい。
図5での実施形態は、γ光子の受取り後にシンチレータ要素40で発生されるシンチレーション光パルスが、典型的には、高速の初期光学的光子検出レートと、それに続く光学的光子検出レートの低下とによって特徴付けられるという観察結果を利用するように構成され得る。そのようなプロファイルは、PET撮像システムでのγ光子からのシンチレーション光パルスに典型的であり、シンチレーション光の急速な初期増加に続いて、指数関数的な崩壊が生じる。崩壊定数は、40ns程度でよい。対照的に、ランダムに発生されるダークカウント雑音からのプロファイルは、より均一な画素セルトリガレートを生じる。例えばチェレンコフ放射からの光学的光子が同様に直接検出され得るが、シンチレータ要素40は存在しない。図5に示される第2の実施形態では、二次トリガ論理55の出力70を設定するのに必要とされる閾値画素セルトリガレートを、特定のレートが超えられることに依存させ、また、三次トリガ論理63の出力69を設定するのに必要とされる閾値画素セルトリガレートを、特定のレートが超えられるか、超えられないか、又は狭い範囲内にあるかに依存させることによって、画素セルトリガレートのこれらの特徴的な相違が利用され得る。この例では、これは、図5に示されるシステムによって、三次トリガ論理63の出力69を論理真状態にするのに必要とされる行トリガ出力42、43、65、66の数が、二次トリガ論理55の出力70を論理真状態にさせるのに必要とされる数よりも低い数を中心とする狭い範囲内にあるように構成することによって実現され得る。このようにして、タイムスタンプの生成は、初期画素セルトリガレートが超えられ、後続の画素セルトリガレートがより低い所定の範囲内にあることに応じて行われ得る。二次トリガ論理55及び三次トリガ論理63によって設定される閾値トリガレート条件を調節することによって、2つの時点で決定される画素セルトリガレート、従って光学的光子発生レートの任意の所望のプロファイルに応じてタイムスタンプの生成が行われ得る。
図5に示される実施形態の1つの例示的実装形態では、パルス短縮器ユニット51内の単安定回路がそれぞれ0.5nsの期間を有し、遅延ユニット56が1nsの遅延期間を有し、遅延ユニット61が10nsの遅延期間を有する。更に、一次トリガ論理54の出力57は、パルス短縮器ユニット51からのその入力の任意の1つが論理真状態であるときに論理真状態になるように構成される。二次トリガ論理ユニット55の出力59は、遅延ユニット56の1ns遅延期間中に光検出器画素アレイ41内でトリガされるセルの数、従って画素セルトリガレートが毎秒10カウントを超えるγ光子受取りレートに対応するときに論理真状態になるように構成される。三次トリガ論理ユニット63の出力69は、遅延ユニット61の10ns期間中に光検出器画素アレイ41内でトリガされるセルの数、従って画素セルトリガレートが毎秒10カウントを超えるγ光子受取りレートに対応するときに論理真状態になるように構成される。パルス短縮器ユニット1は、光検出器画素アレイ41での全ての画素セル行42、43、65、66に対応する行トリガ出力48、49、67、68から信号を受信する。このようにして、光検出器画素アレイ41内の画素セルの任意の1つが論理真状態に設定されるとき、一次トリガ論理54の出力は、0.5nsの期間にわたって論理真状態に設定される。これは、最初の光学的光子による一次トリガ論理54の出力57のトリガに対応する。遅延ユニット56は、1nsの遅延期間だけ、AND論理50へのこのパルスの伝播を遅延する。その一方で、二次トリガ論理ユニット55は、その入力で行トリガ出力48、49、67、68がその所定のレート条件を満たすかどうか判断し、このレート条件は、毎秒10カウントを超えるγ光子受取りレートに対応する。この条件が遅延ユニット56の1ns遅延期間内に満たされる場合、その出力70は論理真状態に設定され、これは、遅延ユニット56の1ns遅延期間の最後に、AND論理50からの論理真出力を生じる。遅延ユニット61は、10nsの遅延期間だけ、AND論理62へのこのパルスの伝播を遅延する。その一方で、三次トリガ論理ユニット63は、この第2の10ns遅延期間内に、その入力で行トリガ出力48、49、67、68がその所定のレート条件を満たすかどうか判断し、このレート条件は、毎秒10カウントを超えるγ光子受取りレートに対応する。この条件が遅延ユニット61の10ns期間中に満たされる場合、その出力69は論理真状態に設定され、これは、遅延ユニット61の10ns期間の最後に、TDCトリガ接続64で論理真出力を生じ、それにより、AND論理62からの出力は、TDC44にタイムスタンプを生成させる。このようにして、タイムスタンプの生成は、第1と第2の画素セルトリガレート条件が順に満たされることに依存する。従って、光検出器画素アレイ41内部の画素セルのトリガがシンチレーション光パルスから生じたものである信頼性がはるかに高いレベルであるときに、タイムスタンプが生成される。明らかに、一次、二次、及び三次トリガ論理ユニット54、55、及び63の他の構成、AND論理50及び62の代替の論理実施形態、並びに遅延ユニット56及び61での代替の遅延が、第1及び第2の画素セルトリガレート条件を望まれる任意のレートに設定するために使用され得る。光検出器画素アレイ内の画素セルは、出力57、70、若しくは69、又は64のいずれかが真論理状態に設定されるのに続いてリセットされてよく、次のタイムスタンプを生成するために画素セルを準備する。上記の論理回路をプログラム可能にすることによって、この構成は更に、例えば、PET撮像スキャンの実行時の回路の使用の合間又は使用中に再構成され得る。それを行う際、システムは、使用中に感度と雑音除去との両方を調節するように再構成され得る。
第1の実施形態を参照して述べたように、図5に示される任意選択的な積分器ユニット47は、更に、受け取られたγ光子からのシンチレーション光を積分することができる。第1の実施形態でも述べたように、任意選択的な妥当性検査論理ユニット46は、光検出器画素アレイ41内のトリガされた画素セルの総数に基づいて、TDC44から制御ユニット33へのタイムスタンプの出力又はその拒否を制御することによって、雑音に対する更なる区別を提供することができる。更に、任意選択的な制御ユニット33は、様々な上記のプロセスを調整することができる。
第3の実施形態によれば、図4に示される第1の実施形態は、更に第2のTDCを供給され、第2のTDCは、TDC44と同様に動作し、本明細書では以後、基準時間−デジタル変換器(RTDC:reference time-to-digital converter)と称される。RTDCは、一次トリガ論理ユニット54の出力57から電気信号を受信し、この出力が論理偽状態から論理真状態に移行するときに第2のタイムスタンプを生成するように構成される。このようにして、二次トリガ論理ユニットに関するトリガレート条件が満たされるときにタイムスタンプが生成されるだけでなく、一次トリガ論理ユニット54に関する条件が満たされるときにも第2のタイムスタンプが生成される。一次トリガ論理ユニット54に関する条件に関係する第2のタイムスタンプは、特定の光学的光子検出レート条件を示すのではなく、特定数の光学的光子の検出の時点を示す。RTDCによって生成されたタイムスタンプは、一次トリガ論理54をトリガしたシンチレーション光パルスの形状に関係する情報を提供するために使用され得る。このパルス形状情報は、その後、タイムウォーク補正を行うため、又はシンチレータ要素40でのγ光子の相互作用深さを推定し、それにより元のγ光子の検出の空間解像度を改良するために使用され得る。この相互作用深さは、γ光子の入射角に基づく区別を可能にするので、その後、γ光子の同時の対を決定する空間解像度を更に改良するためにPET撮像システムで使用され得る。この情報は、一見すると同時の2つのγ光子に関して比較され得て、同時に見えるが、それらの入射角により実際には視差誤差を受けているγ光子を拒否する。RTDCによって生成される第2のタイムスタンプは、TDC44によって生成されるタイムスタンプよりも高い誤トリガのリスクがあり、従ってTDC44よりも多くの妥当なγ光子を見逃すが、TDC44からのタイムスタンプと合わせて生成されるとき、撮像システムの空間解像度を改良するために複合データがこのようにして使用され得る。上述のように、トリガ論理ユニット54及び55は、幾つかの時点からのシンチレーション光パルスの特性のサンプリングが可能になるようにプログラム可能にされ得る。この第3の実施形態で述べる回路はまた、シンチレーション光パルス全体にわたって異なる時点で追加のタイムスタンプを生成するために、又はTDC44がタイムスタンプを生成するための前提条件として、それぞれ対応する時間−デジタル変換器を有する追加のトリガ論理ユニットを含むことによって適合され得る。追加のタイムスタンプは、シンチレーション光パルスの形状の決定を改良し、それにより、更に正確なタイムウォーク補正を提供し、タイミングジッタを減少させ、相互作用深さの推定を改良するために使用され得る。TDC44がタイムスタンプを生成するための前提として使用されるとき、得られるタイムスタンプは、画素セルからの電気信号がγ光子から発している確率が更に高い状態で生成されるという利益を有する。
第3の実施形態の例示的な実装形態では、図4でのシステムは、最初の検出された光学的光子が一次トリガ論理54の出力57を論理真状態にするように構成され、また、二次トリガ論理55が、光検出器画素アレイ41内の画素セルに関する画素セルトリガレートがγ光子からの予想される初期レートを超えるときにAND論理50がTDC44にタイムスタンプを生成させるようにするように構成される。このレートは、例えば、50光学的光子/nsでよい。遅延ユニット56は、例えば1nsの遅延期間を有するように構成され得る。従って、一次トリガ論理ユニット54の出力57からの電気信号を受信するRTDCは、最初の光学的光子が検出されるときにタイムスタンプを生成するように構成される。計時が正確であるとき、RTDCタイムスタンプとTDCタイムスタンプとの時間差は、遅延ユニット56の遅延時間に、シンチレーション光パルスの立ち上がり時間を加えた値、従って約1nsに等しいと予想される。しかし、これが当てはまらない場合、これが当てはまるようにTDCのクロック期間にスケーリング係数を乗算することによってタイムウォーク補正が実施され得る。更に、シンチレータ要素での放射量子に関する相互作用深さの計算が、PET撮像システムの空間解像度を改良するために行われ得る。相互作用深さの計算は、相互作用深さ計算ユニットによって実施され得て、このユニットは、シンチレータ要素での相互作用深さに時間差を関係付けるルックアップテーブル又は統計関数を使用して相互作用深さを計算するように構成される。そのようなルックアップテーブル又は統計関数は、シンチレータ要素の幾何形状に基づいて、ヒューリスティックな又はシミュレートされた時間差情報から生成され得る。
第4の実施形態によれば、図5に示される第2の実施形態は、第2のTDC(本明細書では以後、基準時間−デジタル変換器(RTDC)と称される)と第3のTDCとを更に供給される。どちらの追加のTDCも、TDC44と同様である。第2のTDC又はRTDCは、一次トリガ論理ユニット54の出力57から電気信号を受信し、この出力での信号が論理偽状態から論理真状態に移行するときに第2のタイムスタンプを生成するように構成される。第3のTDCは、二次トリガ論理ユニット55の出力70から電気信号を受信し、この出力が論理偽状態から論理真状態に移行するときに第3のタイムスタンプを生成するように構成される。このようにして、γ光子の受取り後に3つのタイムスタンプが生成される。第1のタイムスタンプは、一次、二次、及び三次トリガ論理ユニット54、55、及び63に関するトリガ条件がそれぞれ満たされているときにTDC44によって生成される。実際には、これは、生成されるべき3つのタイムスタンプの最後のものである。第2のタイムスタンプは、一次トリガ論理ユニット54に関する条件が満たされるときに生成される。第2のタイムスタンプは、特定数の光学的光子の検出を示す。第3のタイムスタンプは、二次トリガ論理ユニット55に関する条件に関係し、光検出器画素アレイ41内の画素セルに関する所定の画素セルトリガレートが満たされていることを示す。更なる第2及び第3のタイムスタンプは、一次トリガ論理54をトリガしたシンチレーション光パルスの形状に関係する更なる情報を提供する。第3の実施形態と同様に、このパルス形状情報は、その後、タイムウォーク補正を行うため、又はシンチレータ要素40でのγ光子の相互作用深さを推定し、それにより元のγ光子の検出の空間解像度を改良するために使用され得る。トリガ論理ユニットをプログラム可能にすることによって、この構成によって、サンプリング点の大きな変化が可能になる。この第4の実施形態で述べる回路はまた、シンチレーション光パルス全体にわたって異なる時点で追加のタイムスタンプを生成するために、それぞれ対応する時間−デジタル変換器を有する1つ又は複数の更なるトリガ論理ユニットを追加することによって拡張され得る。そのようなタイムスタンプは、同様に、シンチレーション光パルスの形状の決定を改良し、それにより、更に正確なタイムウォーク補正、又は相互作用深さの改良された推定を提供するために使用され得る。
第4の実施形態の例示的実施形態では、図5での回路は、パルス短縮器ユニット51内の単安定回路がそれぞれ0.5nsの期間を有し、遅延ユニット56が1nsの遅延期間を有し、遅延ユニット61が10nsの遅延期間を有するように構成される。更に、一次トリガ論理54の出力57は、パルス短縮器ユニット51からのその入力の任意の1つが論理真状態であるときに論理真状態であるように構成される。二次トリガ論理ユニット55の出力70は、遅延ユニット56の1ns期間中に光検出器画素アレイ41内でトリガされるセルの数が毎秒10カウントを超えるγ光子受取りレートに対応するときに論理真状態になるように構成される。三次トリガ論理ユニット63の出力69は、遅延ユニット61の10ns期間中に光検出器画素アレイ41内でトリガされるセルの数が毎秒10カウントを超えるγ光子受取りレートに対応するときに論理真状態になるように構成される。パルス短縮器ユニット1は、光検出器画素アレイ41での全ての画素セル行42、43、65、66に対応する行トリガ出力48、49、67、68から信号を受信する。このようにして、光検出器画素アレイ41内の画素セルの任意の1つが論理真状態に設定されるとき、一次トリガ論理54の出力は、0.5nsの期間にわたって論理真状態に設定される。これは、最初の光学的光子による一次トリガ論理54の出力57のトリガに対応する。従って、出力57に接続された基準TDC(図示せず)は、この条件が満たされるときにタイムスタンプを生成する。二次トリガ論理ユニット55の出力は、光検出器画素アレイ41内の画素セルに関する画素セルトリガレートが毎秒10カウントを超えるγ光子受取りレートに対応するときに論理真状態になるように構成される。第3のTDC(図示せず)は、この条件が満たされるときにタイムスタンプを生成する。最後に、三次トリガ論理63に関する条件が満たされ、従ってγ光子受取りレートが毎秒10カウントを超えるという条件下で、TDC44がタイムスタンプを生成する。このようにして、γ光子の受取りは、順次に3つのタイムスタンプの生成をもたらし、これらは、シンチレーション光パルスの形状の決定を改良し、それにより、更に正確なタイムウォーク補正、又は相互作用深さの改良された推定を提供するために使用され得る。
要約すると、改良された雑音除去を伴う検出された放射量子をタイムスタンプするための計時ユニット及びタイムスタンプトリガユニットを、PET撮像システムを特に参照して述べてきた。本発明は、高エネルギー粒子物理学の用途での放射量子の検出、並びにチェレンコフ放射等、光学的光子の形態での放射量子の直接検出における更なる用途を有する。タイムスタンプトリガユニットが、光検出器画素アレイ内の画素セルに関する画素セルトリガレートに基づいて計時ユニットにタイムスタンプを生成させるという協働によって、改良された雑音除去が実現される。開示される本発明によって、改良された計時分解能が実現され、本発明の改良された雑音除去は、より少数の光学的光子の検出後にタイムスタンプの生成を可能にする。また、改良された雑音除去、及び誤トリガレートの減少により、光検出器の冷却要件が緩和され、室温により近い温度での光検出器の動作を可能にする。
本発明を図面及び前述の説明で詳細に例示及び説明してきたが、そのような例示及び説明は、例示的又は説明的なものとみなされるべきであり、限定とみなされるべきではない。本発明は、開示される実施形態に限定されず、高エネルギー粒子物理学の分野での様々な用途で放射量子の検出を計時するために使用され得る。

Claims (14)

  1. 光学的光子によってトリガされ得る1つ又は複数の画素セルを有する光検出器画素アレイと、
    少なくとも1つの計時ユニットと通信するタイムスタンプトリガユニットと
    を備える放射線検出デバイスであって、
    前記タイムスタンプトリガユニットは、前記光検出器画素アレイからの信号を受信し、更に、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する少なくとも第1の画素セルトリガレートを決定し、
    前記少なくとも第1の画素セルトリガレートは、所定の遅延期間内に、前記光検出器画素アレイ内のトリガされた画素セルの数を計算することによって決定され、
    前記タイムスタンプトリガユニットは、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する前記少なくとも第1の画素セルトリガレートに基づいて前記少なくとも1つの計時ユニットに前記所定の遅延期間の終了を示す第1のタイムスタンプを生成させる、
    放射線検出デバイスにおいて、
    前記第1のタイムスタンプは、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する第2の画素セルトリガレートに更に基づいて生成され、前記第2の画素セルトリガレートは、前記第1の画素セルトリガレートに対して後の時点で決定されることを特徴とする、
    放射線検出デバイス。
  2. 前記タイムスタンプトリガユニットは、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する前記少なくとも第1の画素セルトリガレートが閾値レート値を超える場合に、前記少なくとも1つの計時ユニットに前記第1のタイムスタンプを生成させる、請求項1に記載の放射線検出デバイス。
  3. 前記第1のタイムスタンプは、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関するトリガされた画素セルのカウントに更に基づいて生成され、
    前記第1のタイムスタンプは、前記少なくとも第1の画素セルトリガレートが所定の画素セルトリガレート条件を満たす前に、前記トリガされた画素セルのカウントが、所定のトリガされた画素セルのカウント条件を満たす場合に生成される、
    請求項1に記載の放射線検出デバイス。
  4. 前記所定のトリガされた画素セルのカウント条件は、前記トリガされた画素セルのカウントが閾値カウント値を超えることであり、
    前記所定の画素セルトリガレート条件は、前記少なくとも第1の画素セルトリガレートが閾値レート値を超えることであり、
    前記所定の遅延期間は、前記トリガされた画素セルのカウントが前記閾値カウント値を超えるときに始まり、
    それにより、前記少なくとも1つの計時ユニットは、前記トリガされた画素セルのカウントが前記閾値カウント値を超え、次いでその後、前記所定の遅延期間の終了前により高いカウント値を超え、それにより前記閾値レート値が超えられる場合に、前記第1のタイムスタンプを生成するようにされる、
    請求項3に記載の放射線検出デバイス。
  5. 前記少なくとも1つの計時ユニットから前記第1のタイムスタンプを受信するタイムスタンプ調節ユニットを更に備え、
    前記タイムスタンプ調節ユニットは、前記第1のタイムスタンプの時点から前記所定の遅延期間を減算することによって、調節された第1のタイムスタンプを生成し、前記調節された第1のタイムスタンプは、前記所定のトリガされた画素セルのカウント条件が満たされた時点を示す、
    請求項3又は4に記載の放射線検出デバイス。
  6. 前記タイムスタンプトリガユニットは、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する前記第1の画素セルトリガレートが第1の閾値レートを超え、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する前記第2の画素セルトリガレートが第2の閾値レートを超える場合に、前記少なくとも1つの計時ユニットに前記第1のタイムスタンプを生成させる、請求項1に記載の放射線検出デバイス。
  7. 少なくとも1つの第2の計時ユニットを更に備え、
    前記少なくとも1つの第2の計時ユニットは、前記タイムスタンプトリガユニットと通信し、
    前記タイムスタンプトリガユニットは更に、前記光検出器画素アレイ内の画素セルによる1つ又は複数の光学的光子の検出の時点を示す光子カウントタイムスタンプを前記少なくとも1つの第2の計時ユニットに生成させる、
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の放射線検出デバイス。
  8. 少なくとも1つの第2の計時ユニットを更に備え、
    前記少なくとも1つの第2の計時ユニットは、前記タイムスタンプトリガユニットと通信し、
    前記タイムスタンプトリガユニットは更に、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する画素セルトリガレートが第2のトリガレート条件を満たす時点を示すトリガレートタイムスタンプを前記少なくとも1つの第2の計時ユニットに生成させる、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の放射線検出デバイス。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の放射線検出デバイスを複数備えるPET撮像システムであって、
    各放射線検出デバイスは、前記光検出器画素アレイと光通信するシンチレータ要素を更に備える、
    PET撮像システム。
  10. 請求項7又は8に記載の放射線検出デバイスを複数備えるPET撮像システムであって、
    各放射線検出デバイスは、前記光検出器画素アレイと光通信するシンチレータ要素を更に備え、
    PET撮像システムは、
    相互作用深さ計算ユニットを更に備え、
    前記相互作用深さ計算ユニットは、i)前記第1のタイムスタンプと前記光検出器画素アレイ内の画素セルによる1つ又は複数の光学的光子の検出の時点を示す光子カウントタイムスタンプとの時間差、又はii)前記第1のタイムスタンプと前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する画素セルトリガレートが第2のトリガレート条件を満たす時点を示すトリガレートタイムスタンプとの時間差に基づいて、前記シンチレータ要素内の放射量子の相互作用深さを計算する、
    PET撮像システム。
  11. 請求項7又は8に記載の放射線検出デバイスを複数備えるPET撮像システムであって、
    各放射線検出デバイスは、前記光検出器画素アレイと光通信するシンチレータ要素を更に備え、
    前記PET撮像システムは、前記第1のタイムスタンプと前記少なくとも1つの第2の計時ユニットによって生成される第2のタイムスタンプの加重平均に基づいて、補正されたタイムスタンプを生成するタイムスタンプ補正ユニットを更に備える、
    PET撮像システム。
  12. PET撮像又はチェレンコフ撮像で使用するための計時方法であって、
    光検出器画素アレイ内の1つ又は複数の画素セルのトリガを示す信号を前記光検出器画素アレイから受信するステップと、
    所定の遅延期間内に、前記光検出器画素アレイ内のトリガされた画素セルの数を計算することによって、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する少なくとも第1の画素セルトリガレートを決定するステップと、
    前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する前記少なくとも第1の画素セルトリガレートに基づいて、前記所定の遅延期間の終了を示し、また、放射量子の検出も示す第1のタイムスタンプを生成するステップと
    を含む、計時方法において、
    前記第1のタイムスタンプは、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する第2の画素セルトリガレートに更に基づいて生成され、前記第2の画素セルトリガレートは、前記第1の画素セルトリガレートに対して後の時点で決定されることを特徴とする、
    計時方法。
  13. 光検出器画素アレイ内の1つ又は複数の画素セルのトリガを示す信号を前記光検出器画素アレイから受信するステップと、
    所定の遅延期間内に、前記光検出器画素アレイ内のトリガされた画素セルの数を計算することによって、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する少なくとも第1の画素セルトリガレートを決定するステップと、
    前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する前記少なくとも第1の画素セルトリガレートに基づいて、前記所定の遅延期間の終了を示し、また、放射量子の検出も示す第1のタイムスタンプを生成するステップと
    を行うためにコンピュータ実行可能命令を備える、コンピュータプログラムにおいて、
    前記第1のタイムスタンプは、前記光検出器画素アレイ内の前記1つ又は複数の画素セルに関する第2の画素セルトリガレートに更に基いて生成され、前記第2の画素セルトリガレートは、前記第1の画素セルトリガレートに対して後の時点で決定されることを特徴とする、
    コンピュータプログラム。
  14. 前記コンピュータ実行可能命令は、更に、
    前記第1のタイムスタンプの時点から前記所定の遅延期間を減算することによって、調節された第1のタイムスタンプを生成するステップ
    を行う、請求項13に記載のコンピュータプログラム。

JP2015560635A 2013-03-08 2014-02-28 検出された放射量子のタイムスタンピング Active JP6306062B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP13158382.5 2013-03-08
EP13158382 2013-03-08
PCT/EP2014/053990 WO2014135465A1 (en) 2013-03-08 2014-02-28 Timestamping detected radiation quanta

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016513788A JP2016513788A (ja) 2016-05-16
JP2016513788A5 JP2016513788A5 (ja) 2017-10-05
JP6306062B2 true JP6306062B2 (ja) 2018-04-04

Family

ID=47843139

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015560635A Active JP6306062B2 (ja) 2013-03-08 2014-02-28 検出された放射量子のタイムスタンピング

Country Status (6)

Country Link
US (1) US10078141B2 (ja)
EP (1) EP2965120B1 (ja)
JP (1) JP6306062B2 (ja)
CN (1) CN105008962B (ja)
RU (1) RU2642172C2 (ja)
WO (1) WO2014135465A1 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10698125B2 (en) * 2014-09-23 2020-06-30 Koninklijke Philips N.V. Time of flight calibration in digital positron emission tomography
EP3214465A4 (en) * 2014-10-30 2017-11-15 Shimadzu Corporation Radiation detector
FR3032081B1 (fr) * 2015-01-28 2018-02-16 Weeroc Circuit electronique configure pour controler un module d'acquisition d'un dispositif de detection de photons, module d'acquisition, procede de controle, et programme d'ordinateur correspondant.
CA2882972A1 (en) * 2015-02-24 2016-08-24 Gaston Beaulieu Vertically integrated industrial scale multilevel closed ecosystem greenhouse
US9606245B1 (en) 2015-03-24 2017-03-28 The Research Foundation For The State University Of New York Autonomous gamma, X-ray, and particle detector
CN106388768A (zh) * 2015-11-19 2017-02-15 南京瑞派宁信息科技有限公司 一种切伦科夫辐射成像方法与系统
US9986621B2 (en) 2016-01-22 2018-05-29 Lumigrow, Inc. Lighting system for growing plants which provides a location indication
US10261201B2 (en) 2016-04-04 2019-04-16 General Electric Company Method for improving timing resolution using depth of interaction correction in PET detector
US9817134B1 (en) * 2016-09-12 2017-11-14 General Electric Company Universal readout for light-sharing detector
CN107942369A (zh) * 2016-10-13 2018-04-20 中国辐射防护研究院 一种基于脉冲时间甄别的硅光电倍增器降噪方法与系统
CN106443747B (zh) * 2016-11-15 2020-05-29 中派科技(深圳)有限责任公司 用于测量高能光子到达时间的方法及装置
NL2018060B1 (en) * 2016-12-23 2018-07-02 Univ Delft Tech Bismuth silicate as detector material for tof-pet
KR102523510B1 (ko) * 2017-09-28 2023-04-18 애플 인크. 이벤트 카메라를 이용한 정적 이미지들의 생성
JP7132796B2 (ja) * 2018-08-30 2022-09-07 浜松ホトニクス株式会社 チェレンコフ検出器、チェレンコフ検出器設定方法およびpet装置
DE102019204388A1 (de) * 2019-03-28 2020-10-01 Siemens Healthcare Gmbh Röntgendetektor, medizinische Untersuchungseinrichtung und Verfahren zum Betrieb eines Röntgendetektors
CN110507344B (zh) * 2019-09-04 2022-05-13 上海联影医疗科技股份有限公司 一种符合判选方法、装置、设备及存储介质
JP2022540760A (ja) 2019-07-19 2022-09-20 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ デジタルシリコン光電子増倍管の充電回路
US11898906B2 (en) 2019-07-19 2024-02-13 Avago Technologies International Sales Pte. Limited Time-domain filtering of gamma events
US11271747B2 (en) * 2019-09-16 2022-03-08 Lawrence Livermore National Security, Llc Optical authentication of images
JP2021092437A (ja) * 2019-12-10 2021-06-17 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 受光装置および受光回路
CN113274043A (zh) * 2020-01-31 2021-08-20 佳能医疗系统株式会社 放射线诊断装置及放射线诊断方法
CN111707385B (zh) * 2020-06-19 2021-05-07 上海交通大学 基于时间飞行探测技术实现时间戳玻色采样量子计算系统
EP4254017A1 (en) 2022-03-28 2023-10-04 Koninklijke Philips N.V. Photon counting detector and photon counting method
EP4273587A1 (en) 2022-05-04 2023-11-08 Koninklijke Philips N.V. Photon counting detector and photon counting method
EP4276496A1 (en) 2022-05-10 2023-11-15 Koninklijke Philips N.V. Photon counting detector and photon counting method
CN118041444B (zh) * 2024-04-08 2024-06-14 中国科学院空间应用工程与技术中心 一种用于计算光脉冲信号传输时间延迟的方法

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
RU2411542C2 (ru) * 2005-04-22 2011-02-10 Конинклейке Филипс Электроникс Н.В. Цифровой кремниевый фотоумножитель для врп-пэт
US7610175B2 (en) * 2006-02-06 2009-10-27 Agilent Technologies, Inc. Timestamping signal monitor device
RU2442189C2 (ru) 2006-07-28 2012-02-10 Конинклейке Филипс Электроникс, Н.В. Времяпролетные измерения в позитронной эмиссионной томографии
EP2162762B1 (en) * 2007-05-16 2016-06-08 Koninklijke Philips N.V. Virtual pet detector and quasi-pixelated readout scheme for pet
WO2009112962A2 (en) * 2008-03-13 2009-09-17 Koninklijke Philips Electronics N.V. Low-power tdc-adc and anger logic in radiation detection applications
JP5024566B2 (ja) 2009-03-18 2012-09-12 株式会社島津製作所 Pet装置の同時計数のタイミング補正値を求める方法
US8492705B2 (en) * 2009-10-23 2013-07-23 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. Radiation detector and method of using a radiation detector
US9091771B2 (en) 2011-07-07 2015-07-28 Siemens Aktiengesellschaft System and method for improving detection of gamma interactions in a positron emission tomography system
US8933409B2 (en) 2011-07-20 2015-01-13 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. Depth-of-interaction in an imaging device
US8779367B2 (en) * 2012-02-20 2014-07-15 General Electric Company System and method for correcting timing errors in a medical imaging system
US8969814B2 (en) * 2012-08-20 2015-03-03 Siemens Medical Solutions Usa, Inc. System and method of determining timing triggers for detecting gamma events for nuclear imaging

Also Published As

Publication number Publication date
CN105008962A (zh) 2015-10-28
RU2015142655A (ru) 2017-04-13
US10078141B2 (en) 2018-09-18
EP2965120B1 (en) 2017-12-20
RU2642172C2 (ru) 2018-01-24
CN105008962B (zh) 2019-01-18
US20160011321A1 (en) 2016-01-14
EP2965120A1 (en) 2016-01-13
WO2014135465A1 (en) 2014-09-12
JP2016513788A (ja) 2016-05-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6306062B2 (ja) 検出された放射量子のタイムスタンピング
US10914851B2 (en) Time of flight calibration in digital positron emission tomography
US9677931B2 (en) Detection of radiation quanta using an optical detector pixel array and pixel cell trigger state sensing circuits
US9945965B2 (en) Universal readout for silicon photomultiplier based detectors
KR101690318B1 (ko) 디지털 실리콘 광전자증배기들의 시간 분해능을 개선하기 위한 방법
KR101273965B1 (ko) 검출기 픽셀, 방사선 검출기, tof-pet 영상화 시스템, 신틸레이터와 함께 수행되는 방법, 및 의료 영상을 생성하는 방법
Spanoudaki et al. Investigating the temporal resolution limits of scintillation detection from pixellated elements: comparison between experiment and simulation
US8969814B2 (en) System and method of determining timing triggers for detecting gamma events for nuclear imaging
JP6592436B2 (ja) 放射線検出器モジュール、固体光電子増倍管及び撮像システム
JPWO2009125480A1 (ja) 放射線検出方法、装置、及び、陽電子放射断層撮像装置
US10261201B2 (en) Method for improving timing resolution using depth of interaction correction in PET detector
EP2972599B1 (en) Apparatus for inserting delay, nuclear medicine imaging apparatus, method for inserting delay, and method of calibration
EP3811121A1 (en) Radiation detecting system and method
US9140804B2 (en) Methods and systems for determining timing recovery information in a positron emission tomography (PET) system
Braga et al. A time of arrival estimator based on multiple timestamps for digital PET detectors
US9207334B1 (en) Methods and systems for a light sensor in gamma ray detectors
Maebe et al. Effect of detector geometry and surface finish on cerenkov based time estimation in monolithic BGO detectors
Mandai Multichannel Digital Silicon Photomultiplier for Time-of-Flight PET
US9063520B2 (en) Apparatus for inserting delay, nuclear medicine imaging apparatus, method for inserting delay, and method of calibration
Gasparini et al. Characterizing single-and multiple-timestamp time of arrival estimators with digital SiPM PET detectors
Cates et al. The minimum achievable timing resolution with high-aspect-ratio scintillation detectors for time-of-flight PET
FR3032081A1 (fr) Circuit electronique configure pour controler un module d'acquisition d'un dispositif de detection de photons, module d'acquisition, procede de controle, et programme d'ordinateur correspondant.
Andreas Novel High Resolution Photon Detectors for PET Imaging

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170824

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20170824

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20171025

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171227

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180307

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6306062

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250