JP6315788B2 - 車両のシートベルト取付構造 - Google Patents
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Description
一方、四輪車両の種類によっては必ずしも自席にヘッドレストが設けられていないものがある。
これらの場合、スルーアンカを強度上有利な位置に設定し、スルーアンカの軽量化を図ることができる構造が求められていた。
請求項2に記載した発明は、シートクッション(6)とシートバック(7)とを有すると共に乗員(Dr,Fp1,Fp2)が車幅方向に並んで腰掛け可能なシート(5)と、ボディ(2)に支持されウェビング(51)を巻取可能なリトラクタ(52)と、前記シートバック(7)の上方に配置されると共に、前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の身体を前記シート(5)に対して拘束可能な前記ウェビング(51)の装着状態で、前記リトラクタ(52)から引き出される前記ウェビング(51)のうち前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の肩部を拘束するショルダーベルト部(SB)を案内するスルーアンカ(53)と、前記シートクッション(6)における前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の腰部位置の両側に配置されると共に、前記ウェビング(51)の装着状態で、前記リトラクタ(52)から引き出される前記ウェビング(51)のうち前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の腰部を拘束するラップベルト部(LB)を支持する支持部(54,56)と、を有する三点式のシートベルト装置(50)と、を備える車両(1)のシートベルト取付構造において、前記シート(5)は、前記シートバック(7)とは別体にボディ(2)に固定されるヘッドレスト(60)を更に備え、前記三点式のシートベルト装置(50)は、前記スルーアンカ(53)が、前記ヘッドレスト(60)、又は、前記ヘッドレスト(60)を固定する固定部(61)に取り付けられ、前記三点式のシートベルト装置(50)は、前記スルーアンカ(53)を取り付ける取付部(62)が、前記ボディ(2)の上部のうち車幅方向外側を上下に延びる上下延在部(43a)と、前記ボディ(2)の下部の車幅方向中央部と、を斜めに結ぶ傾斜延在部(46a)に設けられることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記シート(5)は、前記ヘッドレスト(60)が、前記シートバック(7)とは別体にボディ(2)に固定されることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記シートバック(7)は、車幅方向に隣り合う複数の座席(5a,5b,5c)の背凭れ(7a,7b,7c)が一体に形成されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記シート(5)は、前記シートクッション(6)及び前記シートバック(7)のそれぞれが車幅方向で少なくとも三人掛け用に一体に形成され、前記シートクッション(6)は、前記ボディ(2)の下部に固定され、前記シートバック(7)は、前記ボディ(2)の上部に固定され、前記三点式のシートベルト装置(50)は、複数の前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)のうち車幅方向両側の二人の前記乗員(Dr,Fp2)の前記スルーアンカ(53)が、前記ボディ(2)の上部のうち車幅方向外側を上下に延びる上下延在部(43a)に取り付けられ、且つ、複数の前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)のうち車幅方向中央で運転者(Dr)の隣の前記乗員(Fp1)の前記スルーアンカ(53)が、前記運転者(Dr)の側の座席(5a)とは反対側の座席(5c)の前記ヘッドレスト(60)、又は、前記ヘッドレスト(60)を固定する前記固定部(61)に取り付けられることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記ボディ(2)は、前後方向に延びる左右一対のサイドフレーム(22)と、前記左右一対のサイドフレーム(22)の前部から上方に延びる左右一対のロアサブサイドフレーム(31)と、前記左右一対のサイドフレーム(22)よりも上方で前後方向に延びる左右一対のアッパーサブサイドフレーム(32)と、車幅方向に延びて前記左右一対のアッパーサブサイドフレーム(32)の前端部間を渡設する第一アッパークロスフレーム(33)と、車幅方向に延びて前記左右一対のアッパーサブサイドフレーム(32)の後端部間を渡設する第二アッパークロスフレーム(34)と、を備え、前記左右一対のサイドフレーム(22)と、前記左右一対のロアサブサイドフレーム(31)と、前記左右一対のアッパーサブサイドフレーム(32)と、前記第一アッパークロスフレーム(33)と、前記第二アッパークロスフレーム(34)とにより、全体としてボックス構造(35)が形成されていることを特徴とする。
請求項2に記載した発明によれば、スルーアンカがシートバックとは別体のボディに固定されるヘッドレスト又はその固定部に固定されるので、シートバックにはショルダーベルト部の荷重がかからない。そのため、シートバッグの軽量化を図ることができる。又、ウェビングの装着状態には、スルーアンカからショルダーベルト部を斜め下方に延ばすことができる。よって、ショルダーベルト部を乗員の肩の適切な位置に設定する場合に、スルーアンカを強度上有利な位置に設定し、シートベルト取付構造の軽量化を図ることができる。加えて、スルーアンカの取付部がボディの上下間部でトラス構造を形成する傾斜延在部に設けられるので、スルーアンカの取付部の強度を確保しやすい。
請求項3に記載した発明によれば、ヘッドレストが、シートバックとは別体にボディに固定されることにより、シートバックにはショルダーベルト部の荷重がかからない。そのため、シートバッグの軽量化を図ることができ、シートベルト取付構造の軽量化を図ることができる。
請求項4に記載した発明によれば、車幅方向に隣り合う複数の座席の背凭れが一体に形成されることにより、車幅方向に並ぶ各座席の背凭れが車両前後方向に移動する場合に比べて、乗員の身体に対するウェビングの接触位置がずれることを抑制することができる。
請求項5に記載した発明によれば、シートバックがボディの上部に固定されることにより、ボディの上部の強度を大きくすることで、シートバックの重量が増加することを回避することができる。又、スルーアンカが運転者の側の座席とは反対側の座席のヘッドレスト又はその固定部に取り付けられるので、一人乗車又は二人乗車の場合に、車幅方向で中央の座席のウェビングが邪魔になりにくい。
ロールバー3は、ボディ2の上部に位置する。ロールバー3は、鋼管、鋼板又は合成樹脂で形成され、車両空間Rを囲む。
ドア4は、ボディ2の車幅方向左右側端部に位置する。ドア4は、乗車空間Rの左右両側を覆う。
車体フレーム20は、ボディ2の下部に位置する。
センター部22aは、左右サイドロールバー40の車幅方向内側に並列に配置されて前後に延びる。
リヤ部22bは、センター部22aの後方に位置すると共に後部空間RRの下方でセンター部22aよりも上方に変位して前後に延びる。
段差部22cは、センター部22aの後部における前後中央部とリヤ部22bの前端とを繋ぐ。
センター部22aの後部における前後中央部と、段差部22cと、リヤ部22bの前端部と、に跨るように、左右一対のガセット22d(図2参照)が固設される。
左右ロアサブサイドフレーム31は、左右サイドフレーム22のセンター部22aの前部における前後中間部から上方に略垂直に延びる。
センター部32aは、上面視で左右サイドフレーム22のセンター部22aの前後中央部と重なる位置に配置されて前後に延びる。
リヤ部32bは、上面視で左右サイドフレーム22のセンター部22aの後部における前後中央部と重なる位置に配置されると共にセンター部32aよりも下方に変位して前後に延びる。リヤ部32bの後端部は、左右サイドフレーム22の段差部22cの上下中央部に連結される。
段差部32cは、センター部32aの後端とリヤ部32bの前端とを繋ぐ。
第二アッパークロスフレーム34は、断面矩形状をなして左右に延び、左右アッパーサブサイドフレーム32の後端部間を渡設する。
センタークロスフレーム27の車幅方向外側部と、左右アッパーサブサイドフレーム32のセンター部32aと、に跨るように、左右一対のガセット27a(図3参照)が固設される。
本体部28aは、左右アッパーサブサイドフレーム32の上側に位置すると共に、断面矩形状をなして左右に延び、センタークロスフレーム27における左右の車幅方向外側部を繋ぐ。本体部28aは、上面視でU字状をなす。
連結部28bは、本体部28aの車幅方向中央部と、センタークロスフレーム27の車幅方向中央部と、を連結する。連結部28bは、上面視で車両前後方向に直線状に延びる。
クロス部29aは、断面矩形状をなして左右に延び、後述する左右センターサイドロールバー44の上下中央部間を渡設する。クロス部29aの車幅方向中央部は、後述するセンタークロスロールバー46のクロス部46a(傾斜延在部)の車幅方向中央部に近接すると共に、後面視で車幅方向に直線状に延びる。クロス部29aの車幅方向外側部は、車幅方向外側ほど車両上下方向下側に位置するように後面視で傾斜する。
左右連結部29cは、断面矩形状をなして上下に延び、クロス部29aとセンタークロスフレーム27の車幅方向外側部間を渡設する。
左右連結部29cの下端部と、センタークロスフレーム27の車幅方向外側部と、に跨るように、左右一対のガセット27b(図3参照)が固設される。
左右接続部29dは、クロス部29aの車幅方向中央部から後述するセンタークロスロールバー46のクロス部46aに向けて上方に突出する。
左右ロア部40aは、左右ドア4の下方に配置されると共に、側面視で左右サイドフレーム22のセンター部22aの前後中央部と重なる位置に配置されて前後に延びる。
左右フロント部40bは、左右ロア部40aの前端に繋がると共に、上側ほど車両前後方向前側に位置するように側面視で傾斜する。
左右トップサイド部41aは、左右サイドロールバー40のフロント部40bの上端部とフロントアッパーロールバー42の左右アッパーサイド部42aの前部の下端部とを繋ぐ。左右トップサイド部41aの下部は、側面視で上下に略垂直に延びる。左右トップサイド部41aの上部は、上側ほど車両前後方向後側に位置するように側面視で傾斜する。
左右トップサイド部41aの下端部と、左右サイドロールバー40のフロント部40bの上端部と、に跨るように、左右一対のガセット41d(図2参照)が固設される。
ロアクロス部41cは、断面円形状をなして左右に延び、左右トップサイド部41aの下端部間を渡設する。
左右アッパーサイド部42aは、乗車空間Rの車幅方向左右側部に配置される。左右アッパーサイド部42aの前部は、下側ほど車両前後方向前側に位置するように側面視で傾斜する。左右アッパーサイド部42aの後部は、左右アッパーサイド部42aの前部の後端に繋がると共に、側面視で前後に略水平に延びる。
左右アッパーサイド部42aの前部の後端部と、左右アッパーサイド部42aの後部の前端部と、に跨るように、左右一対のガセット42c(図2参照)が固設される。
左右アッパーサイド部42aは、上面視において、左右トップサイド部41aとの接続部を起点として車両前後方向に直線状に延びた後、クロス部42bとの接続部の手前から車幅方向外側に向けて屈曲して後外方に傾斜し、その後、センターアッパーロールバー43のクロス部43bとの接続部寄りで車両前後方向に直線状に延びる。
左右センターサイド部43aは、側面視でL字状をなし上下に延びる。左右センターサイド部43aの上部の前端は、フロントアッパーロールバー42の左右アッパーサイド部42aの後部の後端に繋がる。左右センターサイド部43aの下部は、その下端部が下側ほど車両前後方向前側に位置するように側面視で傾斜して直線状に延びる。
クロス部43bは、断面円形状をなして左右に延び、左右センターサイド部43aの上部の前部間を渡設する。クロス部43bの車幅方向中央部は、上面視で車幅方向に直線状に延びる。クロス部43bの車幅方向左右外側部は、車幅方向外側ほど車両前後方向前側に位置するように上面視で傾斜する。
第一クロス部45aは、断面円形状をなして左右に延び、左右サイドロールバー40の左右ロア部40aの前部間を渡設する。第一クロス部45aの車幅方向中央部は、ボルト等により車体フレーム20のフレーム本体21と一体に連結される。第一クロス部45aの車幅方向左右端部は、車幅方向外側ほど車両前後方向後側に位置するように上面視で傾斜する。
左右連結部45cは、断面円形状をなして前後に延び、第一クロス部45aと第二クロス部45bの車幅方向外側端部間を渡設する。左右連結部45cは、車両前後方向に直線状に延びる。
第二クロス部45bの右側端部と、右側連結部45cの後部と、に跨るように、ガセット45d(図3参照)が固設される。
クロス部46aは、断面円形状をなして左右に延び、センターアッパーロールバー43の左右センターサイド部43aの上下中央部間を渡設する。クロス部46aは、センターアッパーロールバー43の左右センターサイド部43aの上下中央部と、シートバックフレーム29のクロス部29aの車幅方向中央部(ボディ2の下部の車幅方向中央部)と、を斜めに結ぶ。クロス部46aの車幅方向中央部は、後面視で下方に凸の湾曲形状をなす。クロス部46aの車幅方向外側部は、車幅方向外側ほど車両上下方向上側に位置するように後面視で傾斜する。
以下、第一ブラケット61a及び第二ブラケット61bを総称して、固定部61ということがある。
左右アッパー部47aは、センターアッパーロールバー43の左右センターサイド部43aとボルト等により連結されると共に、上面視で車両前後方向に直線状に延びる。
左右アッパー部47aの前端部と、センターアッパーロールバー43の左右センターサイド部43aと、に跨るように、左右一対のガセット47eが固設される。
左右ロア部47cは、左右リア部47bの下端に繋がると共に、車幅方向内側に延びる。
左右リアエンド部47dは、左右ロア部47cの車幅方向中央部に繋がると共に、下側ほど車幅方向内側に位置するように後面視で傾斜する。
車幅方向左側の座席5aは、運転者Drの座席である。
車幅方向中央の座席5b(第一の座席)は、運転者Drの右側で隣り合う第一同乗者Fp1の座席である。
車幅方向右側の座席5c(第二の座席)は、第一同乗者Fp1の右側で隣り合う座席、即ち、第一同乗者Fp1から見て運転者Drの座席5aとは反対側の第二同乗者の座席である。
第一座体6aは、運転者Drが座る座体であり、車幅方向左側に位置する。
第二座体6bは、第一同乗者Fp1が座る座体であり、車幅方向中央に位置する。
第三座体6cは、第二同乗者Fp2が座る座体であり、車幅方向右側に位置する。
シートクッション6は、車幅方向に隣り合う第一座体6a、第二座体6b及び第三座体6cが一体に形成される。
シートクッション6は、車体フレーム20を構成するシートクッションフレーム28(図3参照)に支持固定される。
第一背凭れ7aは、運転者Drが凭れる背凭れであり、車幅方向左側に位置する。
第二背凭れ7bは、第一同乗者Fp1が凭れる背凭れであり、車幅方向中央に位置する。
第三背凭れ7cは、第二同乗者Fp2が凭れる背凭れであり、車幅方向右側に位置する。
シートバック7は、車幅方向に隣り合う第一背凭れ7a、第二背凭れ7b及び第三背凭れ7cが一体に形成される。
シートバック7は、車体フレーム20を構成するシートバックフレーム29(図4参照)におけるクロス部29a、支持部29b及び左右一対の連結部29cにより支持固定される。
ヘッドレスト60は、運転者Drの頭部を保持可能な第一ヘッドレスト60aと、第二同乗者Fp2の頭部を保持可能な第二ヘッドレスト60bと、を有する。尚、第一同乗者Fp1の頭部を保持可能なヘッドレストは設けられていない。
以下、第一ヘッドレスト60a及び第二ヘッドレスト60bを総称して、単にヘッドレスト60ということがある。
シートベルト装置50は、ウェビング51と、リトラクタ52と、スルーアンカ53と、アウターアンカ54(支持部)と、タングプレート55と、バックル56(支持部)と、を備える。
ウェビング51は、運転者Drの身体を拘束可能な第一ウェビング51aと、第一同乗者Fp1の身体を拘束可能な第二ウェビング51bと、第二同乗者Fp2の身体を拘束可能な第三ウェビング51cと、を有する。
以下、第一ウェビング51a、第二ウェビング51b及び第三ウェビング51cを総称して、単にウェビング51ということがある。
リトラクタ52は、第一ウェビング51aに対応する第一リトラクタ52aと、第二ウェビング51bに対応する第二リトラクタ52bと、第三ウェビング51cに対応する第三リトラクタ52cと、を有する。
第一リトラクタ52a及び第三リトラクタ52cのそれぞれは、車体フレーム20(図3参照)の車幅方向左右側部に支持され、第二リトラクタ52bは、車体フレーム20の車幅方向中央部に支持される。
以下、第一リトラクタ52a、第二リトラクタ52b及び第三リトラクタ52cを総称して、単にリトラクタ52ということがある。
スルーアンカ53は、第一ウェビング51aに対応する第一スルーアンカ53aと、第二ウェビング51bに対応する第二スルーアンカ53bと、第三ウェビング51cに対応する第三スルーアンカ53cと、を有する。
以下、第一スルーアンカ53a、第二スルーアンカ53b及び第三スルーアンカ53cを総称して、単にスルーアンカ53ということがある。
アウターアンカ54は、第一ウェビング51aに対応する第一アウターアンカ54aと、第二ウェビング51bに対応する第二アウターアンカ54bと、第三ウェビング51cに対応する第三アウターアンカ54cと、を有する。
以下、第一アウターアンカ54a、第二アウターアンカ54b及び第三アウターアンカ54cを総称して、単にアウターアンカ54ということがある。
タングプレート55は、第一ウェビング51aに対応する第一タングプレート55aと、第二ウェビング51bに対応する第二タングプレート55bと、第三ウェビング51cに対応する第三タングプレート55cと、を有する。
以下、第一タングプレート55a、第二タングプレート55b及び第三タングプレート55cを総称して、単にタングプレート55ということがある。
バックル56は、第一タングプレート55aに対応する第一バックル56aと、第二タングプレート55bに対応する第二バックル56bと、第三タングプレート55cに対応する第三バックル56cと、を有する。
以下、第一バックル56a、第二バックル56b及び第三バックル56cを総称して、単にバックル56ということがある。
第一同乗者Fp1の座席5bの第二スルーアンカ53bは、運転者Drの座席5aとは反対側の第二同乗者Fp2の座席5cに位置する第二ヘッドレスト60aのロールバー3への固定部(第二ブラケット61b)に固定される。第二スルーアンカ53bは、第二ブラケット61bに設けられた取付部62に固定される。
第二同乗者Fp2の座席5cの第三スルーアンカ53cは、センターアッパーロールバー43の右センターサイド部43aの上下中央部に固定される。
これにより、自席のスルーアンカ53が隣の席のヘッドレスト60又はその固定部61に取り付けられるので、スルーアンカ53を自席のヘッドレスト60の左右端部から外方に張り出して取り付ける必要がなく、スルーアンカ53の軽量化を図ることができる。又、ウェビング51の装着状態には、自席にヘッドレスト60が設けられていなくても、スルーアンカ53からショルダーベルト部SBを斜め下方に延ばすことができる。よって、ショルダーベルト部SBを乗員Dr,Fp1,Fp2の肩の適切な位置に設定する場合に、スルーアンカ53を強度上有利な位置に設定し、シートベルト取付構造の軽量化を図ることができる。
このように、ヘッドレスト60がシートバック7とは別体にボディ2に固定されることにより、シートバック7にはショルダーベルト部SBの荷重がかからない。そのため、シートバッグ7の軽量化を図ることができ、シートベルト取付構造の軽量化を図ることができる。
このように、車幅方向に隣り合う複数の座席5a,5b,5cの背凭れ7a,7b,7cが一体に形成されることにより、車幅方向に並ぶ各座席の背凭れが車両前後方向に移動する場合に比べて、乗員Dr,Fp1,Fp2の身体に対するウェビング51の接触位置がずれることを抑制することができる。
このように、シートバック7がボディ2の上部に固定されることにより、ボディ2の上部の強度を大きくすることで、シートバック7の重量が増加することを回避することができる。又、スルーアンカ53が運転者Drの側の座席5aとは反対側の座席5cのヘッドレスト60又はその固定部61に取り付けられるので、一人乗車又は二人乗車の場合に、車幅方向で中央の席のウェビング51が邪魔になりにくい。
このように、スルーアンカ53の取付部がボディ2の上下間部でトラス構造を形成する傾斜延在部46aに設けられるので、スルーアンカ53の取付部62の強度を確保しやすい。
例えば、シート5は、シートバック7とは別体にボディ2に固定されるヘッドレスト60を更に備え、三点式のシートベルト装置50は、スルーアンカ53が、ヘッドレスト60、又は、ヘッドレスト60を固定する固定部61に取り付けられていてもよい。
これにより、スルーアンカ53がシートバック7とは別体のボディ2に固定されるヘッドレスト60又はその固定部61に固定されるので、シートバック7にはショルダーベルト部SBの荷重がかからない。そのため、シートバッグ7の軽量化を図ることができる。又、ウェビング51の装着状態には、スルーアンカ53からショルダーベルト部SBを斜め下方に延ばすことができる。よって、ショルダーベルト部SBを乗員Dr,Fp1,Fp2の肩の適切な位置に設定する場合に、スルーアンカ53を強度上有利な位置に設定し、シートベルト取付構造の軽量化を図ることができる。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
2 ボディ
5 シート
5a 運転者の座席
5b 第一同乗者の座席(第一の座席)
5c 第二同乗者の座席(第二の座席)
6 シートクッション
7 シートバック
43a センターサイド部(上下延在部)
46a クロス部(傾斜延在部)
50 シートベルト装置
51 ウェビング
52 リトラクタ
53 スルーアンカ
54 アウターアンカ(支持部)
56 バックル(支持部)
60 ヘッドレスト
61 固定部
62 取付部
Dr 運転者(乗員)
Fp1 第一同乗者(乗員)
Fp2 第二同乗者(乗員)
SB シートベルト部
LB ラップベルト部
Claims (6)
- シートクッション(6)とシートバック(7)とを有すると共に乗員(Dr,Fp1,Fp2)が車幅方向に並んで腰掛け可能なシート(5)と、
ボディ(2)に支持されウェビング(51)を巻取可能なリトラクタ(52)と、前記シートバック(7)の上方に配置されると共に、前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の身体を前記シート(5)に対して拘束可能な前記ウェビング(51)の装着状態で、前記リトラクタ(52)から引き出される前記ウェビング(51)のうち前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の肩部を拘束するショルダーベルト部(SB)を案内するスルーアンカ(53)と、前記シートクッション(6)における前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の腰部位置の両側に配置されると共に、前記ウェビング(51)の装着状態で、前記リトラクタ(52)から引き出される前記ウェビング(51)のうち前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の腰部を拘束するラップベルト部(LB)を支持する支持部(54,56)と、を有する三点式のシートベルト装置(50)と、を備える車両(1)のシートベルト取付構造において、
前記三点式のシートベルト装置(50)は、車幅方向に隣り合う複数の座席(5a,5b,5c)のうち少なくとも第一の座席(5b)の前記スルーアンカ(53)が、前記第一の座席(5b)の隣に位置する第二の座席(5c)のヘッドレスト(60)、又は、前記第二の座席(5c)の前記ヘッドレスト(60)を固定する固定部(61)に取り付けられ、
前記三点式のシートベルト装置(50)は、前記スルーアンカ(53)を取り付ける取付部(62)が、前記ボディ(2)の上部のうち車幅方向外側を上下に延びる上下延在部(43a)と、前記ボディ(2)の下部の車幅方向中央部と、を斜めに結ぶ傾斜延在部(46a)に設けられることを特徴とする車両のシートベルト取付構造。 - シートクッション(6)とシートバック(7)とを有すると共に乗員(Dr,Fp1,Fp2)が車幅方向に並んで腰掛け可能なシート(5)と、
ボディ(2)に支持されウェビング(51)を巻取可能なリトラクタ(52)と、前記シートバック(7)の上方に配置されると共に、前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の身体を前記シート(5)に対して拘束可能な前記ウェビング(51)の装着状態で、前記リトラクタ(52)から引き出される前記ウェビング(51)のうち前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の肩部を拘束するショルダーベルト部(SB)を案内するスルーアンカ(53)と、前記シートクッション(6)における前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の腰部位置の両側に配置されると共に、前記ウェビング(51)の装着状態で、前記リトラクタ(52)から引き出される前記ウェビング(51)のうち前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)の腰部を拘束するラップベルト部(LB)を支持する支持部(54,56)と、を有する三点式のシートベルト装置(50)と、を備える車両(1)のシートベルト取付構造において、
前記シート(5)は、前記シートバック(7)とは別体にボディ(2)に固定されるヘッドレスト(60)を更に備え、
前記三点式のシートベルト装置(50)は、前記スルーアンカ(53)が、前記ヘッドレスト(60)、又は、前記ヘッドレスト(60)を固定する固定部(61)に取り付けられ、
前記三点式のシートベルト装置(50)は、前記スルーアンカ(53)を取り付ける取付部(62)が、前記ボディ(2)の上部のうち車幅方向外側を上下に延びる上下延在部(43a)と、前記ボディ(2)の下部の車幅方向中央部と、を斜めに結ぶ傾斜延在部(46a)に設けられることを特徴とする車両のシートベルト取付構造。 - 前記シート(5)は、前記ヘッドレスト(60)が、前記シートバック(7)とは別体に前記ボディ(2)に固定されることを特徴とする請求項1に記載の車両のシートベルト取付構造。
- 前記シートバック(7)は、車幅方向に隣り合う複数の座席(5a,5b,5c)の背凭れ(7a,7b,7c)が一体に形成されることを特徴とする請求項1から3までの何れか一項に記載の車両のシートベルト取付構造。
- 前記シート(5)は、前記シートクッション(6)及び前記シートバック(7)のそれぞれが車幅方向で少なくとも三人掛け用に一体に形成され、
前記シートクッション(6)は、前記ボディ(2)の下部に固定され、
前記シートバック(7)は、前記ボディ(2)の上部に固定され、
前記三点式のシートベルト装置(50)は、複数の前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)のうち車幅方向両側の二人の前記乗員(Dr,Fp2)の前記スルーアンカ(53)が、前記ボディ(2)の上部のうち車幅方向外側を上下に延びる上下延在部(43a)に取り付けられ、且つ、複数の前記乗員(Dr,Fp1,Fp2)のうち車幅方向中央で運転者(Dr)の隣の前記乗員(Fp1)の前記スルーアンカ(53)が、前記運転者(Dr)の側の座席(5a)とは反対側の座席(5c)の前記ヘッドレスト(60)、又は、前記ヘッドレスト(60)を固定する前記固定部(61)に取り付けられることを特徴とする請求項1から4までの何れか一項に記載の車両のシートベルト取付構造。 - 前記ボディ(2)は、
前後方向に延びる左右一対のサイドフレーム(22)と、
前記左右一対のサイドフレーム(22)の前部から上方に延びる左右一対のロアサブサイドフレーム(31)と、
前記左右一対のサイドフレーム(22)よりも上方で前後方向に延びる左右一対のアッパーサブサイドフレーム(32)と、
車幅方向に延びて前記左右一対のアッパーサブサイドフレーム(32)の前端部間を渡設する第一アッパークロスフレーム(33)と、
車幅方向に延びて前記左右一対のアッパーサブサイドフレーム(32)の後端部間を渡設する第二アッパークロスフレーム(34)と、を備え、
前記左右一対のサイドフレーム(22)と、前記左右一対のロアサブサイドフレーム(31)と、前記左右一対のアッパーサブサイドフレーム(32)と、前記第一アッパークロスフレーム(33)と、前記第二アッパークロスフレーム(34)とにより、全体としてボックス構造(35)が形成されていることを特徴とする請求項1から5までの何れか一項に記載の車両のシートベルト取付構造。
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