JP6315168B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、スロットマシン等の遊技機に関するものである。
複数のリールを回転させたあとに停止させる遊技機としては、例えばスロットマシンがある。スロットマシンでは、各リールの外周部に複数の図柄が付与されており、表示窓を通じて各リールに付与された図柄の一部が視認可能な構成となっている。そして、遊技者がメダルを投入することで有効ラインが設定され、その後、遊技者がスタートレバーを操作することでスロットマシンの内部にてビッグボーナス(以下、「BB」という)役や小役、再遊技といった役の抽選が行われるとともに各リールが回転を開始し、各リールが回転を開始した後にストップスイッチを操作することで各リールが順次停止して1回のゲームが終了する。そして、全てのリールが回転を停止した際に有効ライン上に当選した役と対応する図柄の組合せが停止すると入賞となり、メダルが払い出される特典や遊技状態が移行される特典等が遊技者に付与される(例えば特許文献1参照)。
かかるスロットマシンには、遊技者に有利な遊技状態として、BB入賞が成立すると移行するBB状態の他に、再遊技に当選する確率が通常遊技状態より高くなるとともに、所定の役に当選した場合に所定の入賞を成立させるためのストップスイッチの操作順序を報知するアシストリプレイタイム(以下、「ART」という)状態を備えたものがある。
特開2002−355364号公報
上記例示したような遊技機においては、遊技の単調化を抑制することが求められている。
なお、以上の問題は、上記例示したようなスロットマシンに限らず、複数種の絵柄を循環表示させ、その後の停止操作手段の操作に基づいて循環表示を終了させる他の遊技機にも該当する問題である。
本発明は上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技の単調化を抑制することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
請求項1に記載の発明では、複数種の絵柄を循環表示させる複数の循環表示手段と、前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段と、役の抽選を行う抽選手段と、前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置に所定の組合せを形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備えた遊技機において、前記絵柄の循環表示を停止させる場合に用いる特定情報を定期的に更新する特定情報更新手段と、取得条件が成立した場合、前記特定情報を取得する特定情報取得手段と、前記特定情報取得手段の取得した特定情報を記憶する特定情報記憶手段と、前記取得条件が成立したことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示特定開始手段と、前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合、前記特定情報記憶手段に記憶された特定情報に基づいて、特定操作手段の操作タイミングを指定する操作タイミング指定手段と、前記取得条件が成立したことに基づいて、前記特定操作手段が操作されたか否かを判定する操作判定手段と、前記操作タイミング指定手段が前記操作タイミングを指定することに基づいて、経過時間を計測する計測手段と、前記特定操作手段が操作されたことに基づいて、前記特定操作手段の操作タイミングと、前記操作タイミング指定手段の指定した操作タイミングと、のずれ量を導出するずれ量導出手段と、前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合、前記特定情報記憶手段の記憶結果と対応する停止結果となるよう前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示特定停止手段と、前記ずれ量導出手段の導出結果が特定導出結果であった場合、遊技者に特定特典を付与し、前記ずれ量導出手段の導出結果が前記特定導出結果でなかった場合、前記特定特典を付与しない特定特典手段とを備え、前記操作タイミング指定手段は、前記特定操作手段と対応する循環表示手段の各絵柄位置を前記操作タイミングとして指定する可能性があり、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合には、前記各循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現する可能性があり、前記操作判定手段を、前記計測手段の計測結果が所定結果となるまでの間、前記特定操作手段が操作されたか否かを判定する構成とし、前記計測手段の計測結果が前記所定結果となるまで前記特定操作手段が操作されなかった場合、遊技者に第2特定特典を付与する第2特定特典付与手段を設けたことを特徴とする。
遊技の単調化を抑制することが可能となる。
一実施の形態におけるスロットマシンの正面図。 前面扉を閉じた状態を示すスロットマシンの斜視図。 前面扉を開いた状態を示すスロットマシンの斜視図。 前面扉の背面図。 筐体の正面図。 各リールの図柄配列を示す図。 表示窓から視認可能となる図柄と組合せラインとの関係を示す説明図。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図。 入賞態様と付与される特典との関係を示す説明図。 スロットマシンのブロック図。 タイマ割込み処理を示すフローチャート。 通常処理を示すフローチャート。 抽選処理を示すフローチャート。 通常遊技状態用抽選テーブルの一例を示す図。 リール制御処理を示すフローチャート。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図。 リールの停止制御を説明するための説明図。 RT状態処理を示すフローチャート。 第1RT状態用抽選テーブルの一例を示す図。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図。 第2RT状態用抽選テーブルの一例を示す図。 第3RT状態用抽選テーブルの一例を示す図。 ボーナス状態処理を示すフローチャート。 ストップスイッチの操作順序と成立する入賞態様との関係を示す説明図。 BB状態用抽選テーブルの一例を示す図。 遊技状態の移行を説明するための説明図。 表示モードの移行を説明するための説明図。 フリーズ抽選処理を示すフローチャート。 回転演出処理を示すフローチャート。 結果確認処理を示すフローチャート。 フリーズ演出の一例を示す図。 フリーズ演出の一例を示す図。 第2の実施の形態における結果確認処理を示すフローチャート。 特典テーブルを示す図。 フリーズ演出の一例を示す図。 第3の実施の形態における回転演出処理を示すフローチャート。 操作確認処理を示すフローチャート。 特典テーブルを示す図。 フリーズ演出の一例を示す図。 フリーズ演出の一例を示す図。 第4の実施の形態におけるフリーズ抽選処理を示すフローチャート。 回転演出処理を示すフローチャート。 結果確認処理を示すフローチャート。 第5の実施の形態における特典テーブルを示す図。 回転演出処理を示すフローチャート。
(第1の実施の形態)
以下、遊技機の一種である回胴式遊技機、具体的にはスロットマシンに適用した場合の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はスロットマシン10の正面図、図2はスロットマシン10の前面扉12を閉じた状態の斜視図、図3はスロットマシン10の前面扉12を開いた状態の斜視図、図4は前面扉12の背面図、図5は筐体11の正面図である。
図1〜図5に示すように、スロットマシン10は、その外殻を形成する筐体11を備えている。筐体11は、全体として前面を開放した箱状に形成されており、遊技ホールへの設置の際にいわゆる島設備に対し釘を打ち付ける等して取り付けられる。
筐体11の前面側には、前面扉12が開閉可能に取り付けられている。すなわち、筐体11には、その正面から見て左側部に上下一対の支軸13a,13bが設けられており、前面扉12には、各支軸13a,13bと対応する位置に軸受部14a,14bが設けられている。そして、各軸受部14a,14bに各支軸13a,13bが挿入された状態では、前面扉12が筐体11に対して両支軸13a,13bを結ぶ上下方向へ延びる開閉軸線を中心として回動可能に支持され、前面扉12の回動によって筐体11の前面開放側を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。また、前面扉12は、その裏面に設けられた施錠装置20によって開放不能な施錠状態とされる。前面扉12の右端側上部には、施錠装置20と一体化されたキーシリンダ21が設けられており、キーシリンダ21に対する所定のキー操作によって前記施錠状態が解除されるように構成されている。
前面扉12の中央部上寄りには、遊技者に遊技状態を報知する遊技パネル25が設けられている。遊技パネル25には、縦長の3つの表示窓26L,26M,26Rが横並びに形成されており、各表示窓26L,26M,26Rを通じてスロットマシン10の内部が視認可能な状態となっている。なお、各表示窓26L,26M,26Rを1つにまとめて共通の表示窓としてもよい。
図3に示すように、筐体11は仕切り板30によりその内部が上下2分割されており、仕切り板30の上部には、可変表示手段を構成するリールユニット31が取り付けられている。リールユニット31は、円筒状(円環状)にそれぞれ形成された左リール32L,中リール32M,右リール32Rを備えている。各リール32L,32M,32Rは、その中心軸線が当該リールの回転軸線となるように回転可能に支持されている。各リール32L,32M,32Rの回転軸線は略水平方向に延びる同一軸線上に配設され、それぞれのリール32L,32M,32Rが各表示窓26L,26M,26Rと1対1で対応している。したがって、各リール32L,32M,32Rの表面の一部はそれぞれ対応する表示窓26L,26M,26Rを通じて視認可能な状態となっている。また、リール32L,32M,32Rが正回転すると、各表示窓26L,26M,26Rを通じてリール32L,32M,32Rの表面は上から下へ向かって移動しているかのように映し出される。
ここで、リールユニット31の構成を簡単に説明する。
各リール32L,32M,32Rは、それぞれがステッピングモータに連結されており、各ステッピングモータの駆動により各リール32L,32M,32Rが個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動し得る構成となっている。ステッピングモータは、例えば504パルスの駆動信号(以下、励磁パルスともいう。)を与えることにより1回転されるように設定されており、この励磁パルスによってステッピングモータの回転位置、すなわちリールの回転位置が制御される。また、リールユニット31には、リールが1回転したことを検出するためのリールインデックスセンサが各リール32L,32M,32Rに設置されている。そして、リールインデックスセンサからは、リールが1回転したことを検出した場合、その検出の都度、後述する主制御装置101に検出信号が出力されるようになっている。このため主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号と、当該検出信号が入力されるまでに出力した励磁パルス数とに基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を1回転毎に確認するとともに補正することができる。
各リール32L,32M,32Rの外周面には、その長辺方向(周回方向)に、識別情報としての図柄が複数個描かれている。より具体的には、21個の図柄が等間隔に描かれている。このため、所定の位置においてある図柄を次の図柄へ切り替えるには、24パルス(=504パルス÷21図柄)の励磁パルスの出力を要する。また、主制御装置101は、リールインデックスセンサの検出信号が入力されてから出力した励磁パルス数により、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を把握したり、表示窓26L,26M,26Rから視認可能な位置に所定の図柄を停止させたりする制御を行うことができる。
次に、各リール32L,32M,32Rに描かれている図柄について説明する。
図6には、左リール32L,中リール32M,右リール32Rの図柄配列が示されている。同図に示すように、各リール32L,32M,32Rには、それぞれ21個の図柄が一列に配置されている。また、各リール32L,32M,32Rに対応して番号が0〜20まで付されているが、これら番号は主制御装置101が表示窓26L,26M,26Rから視認可能な状態となっている図柄を認識するための番号であり、リール32L,32M,32Rに実際に付されているわけではない。但し、以下の説明では当該番号を使用して説明する。
図柄としては、「赤ベル」図柄(例えば、左リール32Lの20番目)、「第1リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの19番目)、「赤7」図柄(例えば、左リール32Lの18番目)、「スイカ」図柄(例えば、左リール32Lの17番目)、「白ベル」図柄(例えば、左リール32Lの12番目)、「第2リプレイ」図柄(例えば、左リール32Lの11番目)、「白7」図柄(例えば、左リール32Lの10番目)、「チェリー」図柄(例えば、左リール32Lの9番目)、「BAR」図柄(例えば、左リール32Lの5番目)、「青年」図柄(例えば、左リール32Lの0番目)の10種類がある。そして、図6に示すように、各リール32L,32M,32Rにおいて各種図柄の数や配置順序は全く異なっている。
各表示窓26L,26M,26Rは、対応するリールに付された21個の図柄のうち図柄全体を視認可能となる図柄が3個となるように形成されている。このため、各リール32L,32M,32Rがすべて停止している状態では、3×3=9個の図柄が表示窓26L,26M,26Rを介して視認可能な状態となる。
本スロットマシン10では、これら9個の図柄が視認可能となる各位置を結ぶようにして、横方向へ平行に3本、斜め方向へたすき掛けに2本、計5本の組合せラインが設定されている。より詳しくは、図7(a)に示すように、横方向の組合せラインとして、各リール32L,32M,32Rの上段図柄を結んだ上ラインL1と、各リール32L,32M,32Rの中段図柄を結んだ中ラインL2と、各リール32L,32M,32Rの下段図柄を結んだ下ラインL3と、が設定されている。また、斜め方向の組合せラインとして、左リール32Lの上段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの下段図柄を結んだ右下がりラインL4と、左リール32Lの下段図柄,中リール32Mの中段図柄,右リール32Rの上段図柄を結んだ右上がりラインL5と、が設定されている。そして、有効化された組合せライン、すなわち有効ライン上に図柄が所定の組合せで停止した場合には、入賞成立として、遊技媒体たるメダルが所定数払い出される特典が付与されたり、遊技状態が移行される特典が付与されたりするようになっている。
本スロットマシン10では、図7(b)に示すように右下がりラインL4のみが有効ラインとされる場合と、図7(c)に示すように下ラインL3及び右下がりラインL4の2本の組合せラインが有効ラインとされる場合と、がある。より詳しくは、3枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、右下がりラインL4のみが有効ラインとされ、2枚のメダルがベットされてゲームが開始された場合には、下ラインL3及び右下がりラインL4が有効ラインとされる。上ラインL1,中ラインL2,右上がりラインL5の3本の組合せラインについては、有効ラインとされることがない。以下では、3枚のメダルがベットされて開始されたゲームを3ベットゲーム、2枚のメダルがベットされて開始されたゲームを2ベットゲーム、ともいう。
図8〜図10は、入賞となる図柄の組合せと、入賞となった場合に付与される特典と、の対応関係を示す図である。
メダル払出が行われる小役入賞としては、第1小役入賞〜第32小役入賞がある。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第1小役入賞となる。第1小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第2小役入賞〜第17小役入賞は、入賞となる図柄の組合せがそれぞれ異なるものの、3ベットゲームにおいて、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止する、すなわち各リール32L,32M,32Rの「ベル」図柄が上ラインL1上に停止する入賞態様である。例えば、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が上段に停止し、中リール32Mの「チェリー」図柄が中段に停止し、右リール32Rの「第2リプレイ」図柄が下段に停止した場合には、第5小役入賞となる。図6に示すように、中リール32Mには、「チェリー」図柄(11番,14番)と上流側の隣接する位置(12番,15番)に「赤ベル」図柄が配置されており、右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄(0番,3番)から上流側に1図柄分離れた位置(2番,5番)に「赤ベル」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が上ラインL1上に停止することとなる。第2小役入賞〜第17小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第18小役入賞は、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第19小役入賞となる。第19小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
第20小役入賞〜第24小役入賞は、3ベットゲームで成立した場合、3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは14枚のメダル払出が行われる。
第25小役入賞は、第18小役入賞と同様、左リール32Lの「チェリー」図柄が上段又は下段に停止する入賞態様である。第18小役入賞の場合には、BBと重複当選している場合に限って右リール32Rの「赤7」図柄又は「青7」図柄が中段に停止し得る(「第2リプレイ」図柄,「BAR」図柄,「BAR」図柄の組合せ)が、第25小役入賞の場合には、BB当選の有無に関わらず右リール32Rの「赤7」図柄又は「青7」図柄が中段に停止し得る。第25小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄又は「BAR」図柄と、中リール32Mの「スイカ」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第26小役入賞となる。第26小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは5枚のメダル払出が行われる。
第27小役入賞は、遊技者が例えば各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作していた場合、左リール32Lと中リール32M、又は左リール32Lと右リール32Rの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止する一方、残りのリールの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止しない、所謂スイカテンパイ外れの停止出目となる入賞態様である。第27小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「青年」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第28小役入賞となる。図6に示すように、左リール32Lには、「赤ベル」図柄(3番,7番,15番,20番)と下流側の隣接する位置(2番,6番,14番,19番)に「第1リプレイ」図柄が配置されており、「白ベル」図柄(12番)と下流側の隣接する位置(11番)に「第2リプレイ」図柄が配置されている。右リール32Rには、「赤ベル」図柄(2番,5番,10番,15番,20番)と上流側の隣接する位置(3番,6番,16番,0番)に「第1リプレイ」図柄又は「第2リプレイ」図柄が配置されている。このため、右下がりラインL4上で第28小役入賞が成立する場合には、中リール32Mの「白ベル」図柄が中段に停止する場合を除き、左リール32Lと右リール32Rにおいて「ベル」図柄と「リプレイ」図柄がテンパイする一方で中リール32Mの「ベル」図柄及び「リプレイ」図柄が停止しない、所謂ダブルテンパイ外れの停止出目となる。第28小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは9枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合、第29小役入賞となる。3ベットゲームにおいて左リール32Lの9番の「チェリー」図柄が上段又は中段に到達したタイミングで遊技者が左ストップスイッチを操作していた場合、第29小役入賞が成立する場合には、左リール32Lの「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤ベル」図柄と、が中ラインL2上に停止することとなる。第29小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第30小役入賞となる。詳細は後述するが、第30小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第30小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「BAR」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第31小役入賞となる。詳細は後述するが、第31小役入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。
左リール32Lの「スイカ」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄又は「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、第32小役入賞となる。第32小役入賞が成立した場合、3ベットゲームでは3枚のメダル払出が行われ、2ベットゲームでは15枚のメダル払出が行われる。
メダルを投入することなく次ゲームの遊技を行うことが可能な再遊技の特典が付与される入賞としては、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞がある。また、第2再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行し、第3再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第2RT状態に移行し、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞は、3ベットゲームにおいてのみ成立する入賞態様である。
遊技状態の移行のみが行われる状態移行入賞としては、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞がある。
各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が有効ライン上に停止した場合には、第1BB入賞となり、各リール32L,32M,32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合と、左リール32Lの「白ベル」図柄,中リール32Mの「第2リプレイ」図柄,右リール32Rの「白7」図柄が有効ライン上に停止した場合と、には、第2BB入賞となる。これらBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。CB入賞が成立した場合には、遊技状態がCB状態に移行する。
加えて、入賞とは異なるものの、遊技状態が第1RT状態に移行する停止出目がある。具体的には、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤7」図柄,「BAR」図柄,「白ベル」図柄,「チェリー」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。また、左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「白7」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄と、右リール32Rの「赤7」図柄,「白7」図柄,「第2リプレイ」図柄,「チェリー」図柄と、が有効ライン上に停止した場合にも、遊技状態が第1RT状態に移行する。以下では、上記各図柄の組合せを移行出目という。
遊技パネル25の下方左側には、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させるために操作されるスタートレバー41が設けられている。スタートレバー41はリール32L,32M,32Rを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される開始操作手段又は始動操作手段を構成する。所定数のメダルが投入されている状態でスタートレバー41を操作された場合、各リール32L,32M,32Rが回転を開始するようになっている。
スタートレバー41の右側には、回転している各リール32L,32M,32Rを個別に停止させるために操作されるボタン状のストップスイッチ42〜44が設けられている。各ストップスイッチ42〜44は、停止対象となるリール32L,32M,32Rに対応する表示窓26L,26M,26Rの直下にそれぞれ配置されている。すなわち、左ストップスイッチ42が操作された場合には左リール32Lの回転が停止し、中ストップスイッチ43が操作された場合には中リール32Mの回転が停止し、右ストップスイッチ44が操作された場合には右リール32Rの回転が停止する。ストップスイッチ42〜44はリール32L,32M,32Rの回転に基づく図柄の可変表示を停止させるべく操作される停止操作手段を構成する。
表示窓26L,26M,26Rの下方右側には、メダルを投入するためのメダル投入口45が設けられている。メダル投入口45は遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴う点に着目すれば、遊技媒体を直接入力する直接入力手段を構成するものとも言える。
メダル投入口45から投入されたメダルは、前面扉12の背面に設けられた通路切替手段としてのセレクタ46によって貯留用通路47か排出用通路48のいずれかへ導かれる。より詳しくは、セレクタ46にはメダル通路切替ソレノイド46aが設けられており、そのメダル通路切替ソレノイド46aの非励磁時にはメダルが排出用通路48側に導かれ、前記メダル通路切替ソレノイド46aの励磁時にはメダルが貯留用通路47側に導かれるようになっている。貯留用通路47に導かれたメダルは、筐体11の内部に収納されたホッパ装置51へと導かれる。一方、排出用通路48に導かれたメダルは、前面扉12の前面下部に設けられたメダル排出口49からメダル受け皿50へと導かれ、遊技者に返還される。
ホッパ装置51は、メダルを貯留する貯留タンク52と、メダルを遊技者に払い出す払出装置53とより構成されている。払出装置53は、図示しないメダル払出用回転板を回転させることにより、排出用通路48に設けられた開口48aへメダルを排出し、排出用通路48を介してメダル受け皿50へメダルを払い出すようになっている。また、ホッパ装置51の右方には、貯留タンク52内に所定量以上のメダルが貯留されることを回避するための予備タンク54が設けられている。ホッパ装置51の貯留タンク52内部には、この貯留タンク52から予備タンク54へとメダルを排出する誘導プレート52aが設けられている。したがって、誘導プレート52aが設けられた高さ以上にメダルが貯留された場合、かかるメダルが予備タンク54に貯留されることとなる。
メダル投入口45の下方には、ボタン状の返却スイッチ55が設けられている。メダル投入口45に投入されたメダルがセレクタ46内に詰まった状況下で返却スイッチ55を操作された場合、セレクタ46が機械的に連動して動作され、当該セレクタ46内に詰まったメダルがメダル排出口49から返却されるようになっている。
表示窓26L,26M,26Rの下方左側には、遊技媒体としてのクレジットされた仮想メダルを一度に3枚投入するための第1クレジット投入スイッチ56が設けられている。また、第1クレジット投入スイッチ56の左方には、第2クレジット投入スイッチ57と、第3クレジット投入スイッチ58とが設けられている。第2クレジット投入スイッチ57は仮想メダルを一度に2枚投入するためのものであり、第3クレジット投入スイッチ58は仮想メダルを1枚投入するためのものである。各クレジット投入スイッチ56〜58は前記メダル投入口45とともに遊技媒体を入力する入力手段を構成する。また、メダル投入口45が遊技者によりメダルを直接投入するという動作を伴うのに対し、各クレジット投入スイッチ56〜58は貯留記憶に基づく仮想メダルの投入という動作を伴うに過ぎない点に着目すれば、遊技媒体を間接入力する間接入力手段を構成するものとも言える。
第1クレジット投入スイッチ56の右方には、後述する所定の補助演出が開始された場合に操作されるボタン状の演出スイッチ66が設けられている。
スタートレバー41の左方には、精算スイッチ59が設けられている。すなわち、本スロットマシン10では、所定の最大値(メダル50枚分)となるまでの余剰の投入メダルや入賞時の払出メダルを仮想メダルとして貯留記憶するクレジット機能を有しており、仮想メダルが貯留記憶されている状況下で精算スイッチ59を操作された場合、仮想メダルが現実のメダルとしてメダル排出口49から払い出されるようになっている。この場合、クレジットされた仮想メダルを現実のメダルとして払い出すという機能に着目すれば、精算スイッチ59は貯留記憶された遊技媒体を実際に払い出すための精算操作手段を構成するものとも言える。
遊技パネル25の表示窓26L,26M,26R下方には、クレジットされている仮想メダル数を表示するクレジット表示部60と、BB状態が終了するまでに払い出される残りのメダル数を表示する残払出枚数表示部61と、入賞時に払い出したメダルの枚数を表示する払出枚数表示部62とがそれぞれ設けられている。これら表示部60〜62は7セグメント表示器によって構成されているが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面扉12の上部には、遊技の進行に伴い点灯したり点滅したりする上部ランプ63と、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を報知したりする左右一対のスピーカ64と、遊技者に各種情報を与える補助表示部65とが設けられている。補助表示部65は、遊技の進行に伴って各種表示演出を実行するためのものであり、各リール32L,32M,32Rによる遊技を主表示部によるものと考えることができることから、本実施形態では補助表示部65と称している。補助表示部65の背面には、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための表示制御装置81が設けられている。
筐体11の内部においてホッパ装置51の左方には、電源ボックス70が設けられている。電源ボックス70は、その内部に電源装置91を収容するとともに、電源スイッチ71やリセットスイッチ72、設定キー挿入孔73などを備えている。電源スイッチ71は、主制御装置101を始めとする各部に電源を供給するための起動スイッチである。リセットスイッチ72は、スロットマシン10のエラー状態をリセットするためのスイッチである。また、設定キー挿入孔73は、ホール管理者などがメダルの出玉調整を行うためのものである。すなわち、ホール管理者等が設定キーを設定キー挿入孔73へ挿入してON操作することにより、スロットマシン10の当選確率を設定できるようになっている。なお、リセットスイッチ72は、エラー状態をリセットする場合の他に、スロットマシン10の当選確率を変更する場合にも操作される。
リールユニット31の上方には、遊技を統括管理する主制御装置101が筐体11に取り付けられている。
次に、本スロットマシン10の電気的構成について、図11のブロック図に基づいて説明する。
主制御装置101には、演算処理手段であるCPU102を中心とするマイクロコンピュータが搭載されている。CPU102には、電源装置91の他に、所定周波数の矩形波を出力するクロック回路103や、入出力ポート104などが内部バスを介して接続されている。かかる主制御装置101は、スロットマシン10に内蔵されるメイン基盤としての機能を果たすものである。
主制御装置101の入力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rが1回転したことを個別に検出するリールインデックスセンサ)、スタートレバー41の操作を検出するスタート検出センサ41a、各ストップスイッチ42〜44の操作を個別に検出するストップ検出センサ42a〜44a、メダル投入口45から投入されたメダルを検出する投入メダル検出センサ45a、ホッパ装置51から払い出されるメダルを検出する払出検出センサ51a、各クレジット投入スイッチ56〜58の操作を個別に検出するクレジット投入検出センサ56a〜58a、精算スイッチ59の操作を検出する精算検出センサ59a、リセットスイッチ72の操作を検出するリセット検出センサ72a、設定キー挿入孔73に設定キーが挿入されてON操作されたことを検出する設定キー検出センサ73a等の各種センサが接続されており、これら各種センサからの信号は入出力ポート104を介してCPU102へ出力されるようになっている。
また、主制御装置101の入力側には、入出力ポート104を介して電源装置91が接続されている。電源装置91には、主制御装置101を始めとしてスロットマシン10の各電子機器に駆動電力を供給する電源部91aや、停電監視回路91bなどが搭載されている。
停電監視回路91bは電源の遮断状態を監視し、停電時はもとより、電源スイッチ71による電源遮断時に停電信号を生成するためのものである。そのため停電監視回路91bは、電源部91aから出力されるこの例では直流12ボルトの安定化駆動電圧を監視し、この駆動電圧が例えば10ボルト未満まで低下したとき電源が遮断されたものと判断して停電信号が出力されるように構成されている。停電信号はCPU102と入出力ポート104のそれぞれに供給され、CPU102ではこの停電信号を認識することにより後述する停電処理が実行される。また、この停電信号は表示制御装置81にも供給されるように構成されている。
電源部91aは、出力電圧が10ボルト未満まで低下した場合でも、主制御装置101などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、主制御装置101による停電処理を実行するに十分な時間が確保されている。
主制御装置101の出力側には、リールユニット31(より詳しくは各リール32L,32M,32Rを回転させるためのステッピングモータ)、セレクタ46に設けられたメダル通路切替ソレノイド46a、ホッパ装置51、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61、払出枚数表示部62、表示制御装置81、図示しないホール管理装置などに情報を送信できる外部集中端子板121等が入出力ポート104を介して接続されている。
表示制御装置81は、上部ランプ63やスピーカ64、補助表示部65を駆動させるための制御装置であり、これらを駆動させるためのCPU、ROM、RAM等が一体化された基板を備えている。そして、主制御装置101からの信号を受け取った上で、表示制御装置81が独自に上部ランプ63、スピーカ64及び補助表示部65を駆動制御する。したがって、表示制御装置81は、遊技を統括管理するメイン基盤たる主制御装置101との関係では補助的な制御を実行するサブ基盤となっている。また、表示制御装置81には、演出スイッチ66(より詳しくは当該演出スイッチ66の操作を検出する演出スイッチ検出センサ)が接続されている。なお、各種表示部60〜62も表示制御装置81が駆動制御する構成としてもよい。
上述したCPU102には、このCPU102によって実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM105と、このROM105に記憶されている制御プログラムを実行するにあたって各種のデータを一時的に記憶する作業エリアを確保するためのRAM106の他に、図示はしないが周知のように割込み回路を始めとしてタイマ回路、データ送受信回路などスロットマシン10において必要な各種の処理回路や、クレジット枚数をカウントするクレジットカウンタなどの各種カウンタが内蔵されている。ROM105とRAM106によって記憶手段としてのメインメモリが構成され、図12〜図31のフローチャートに示される各種処理を実行するためのプログラムは、制御プログラムの一部として上述したROM105に記憶されている。
RAM106は、スロットマシン10の電源が遮断された後においても電源装置91からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっている。RAM106には、各種のデータを一時的に記憶するためのメモリや、役の抽選結果を記憶するための当選フラグ格納エリア106a、各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う場合に用いる停止情報を記憶するための停止情報格納エリア106b、BB状態等の遊技状態を記憶するための状態情報格納エリア106c等の他に、バックアップエリアが設けられている。
バックアップエリアは、停電等の発生により電源が遮断された場合において、電源遮断時(電源スイッチ71の操作による電源遮断をも含む。以下同様)のスタックポインタの値を記憶しておくためのエリアであり、停電解消時(電源スイッチ71の操作による電源投入をも含む。以下同様)には、バックアップエリアの情報に基づいてスロットマシン10の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。バックアップエリアへの書き込みは停電処理(図12参照)によって電源遮断時に実行され、バックアップエリアに書き込まれた各値の復帰は電源投入時のメイン処理において実行される。
また、CPU102のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源遮断時に、停電監視回路91bからの停電信号が入力されるように構成されている。そして、電源遮断時には、停電フラグ生成処理としてのNMI割込み処理が即座に実行されるようになっている。
続いて、主制御装置101のCPU102により実行される各制御処理について説明する。かかるCPU102の処理としては、大別して、電源投入に伴い起動されるメイン処理と、定期的に(本実施の形態では1.49msec周期で)起動されるタイマ割込み処理と、NMI端子への停電信号の入力に伴い起動されるNMI割込み処理とがある。以下では、これら各処理のうち遊技の進行に関わる処理、すなわちタイマ割込み処理と、メイン処理にて行われる通常処理とを図12〜図31のフローチャートを参照しながら説明する。
図12は、主制御装置101で定期的に実行されるタイマ割込み処理のフローチャートであり、主制御装置101のCPU102により例えば1.49msecごとにタイマ割込みが発生する。
先ず、ステップS101に示すレジスタ退避処理では、後述する通常処理で使用しているCPU102内の全レジスタの値をRAM106のバックアップエリアに退避させる。ステップS102では停電フラグがセットされているか否かを確認し、停電フラグがセットされているときにはステップS103に進み、停電処理を実行する。
ここで、停電処理について概略を説明する。
停電の発生等によって電源が遮断されると、電源装置91の停電監視回路91bから停電信号が出力され、当該停電信号がNMI端子を介して主制御装置101に入力される。主制御装置101は、停電信号が入力された場合、即座にNMI割込み処理を実行し、停電フラグをRAM106に設けられた停電フラグ格納エリアにセットする。
停電処理では、先ずコマンドの送信が終了しているか否かを判定し、送信が終了していない場合には本処理を終了してタイマ割込み処理に復帰し、コマンドの送信を終了させる。コマンドの送信が終了している場合には、CPU102のスタックポインタの値をRAM106のバックアップエリアに保存する。その後、入出力ポート104における出力ポートの出力状態をクリアし、図示しない全てのアクチュエータをオフ状態にする。そして、停電解消時にRAM106のデータが正常か否かを判定するためのRAM判定値を算出してバックアップエリアに保存することにより、それ以後のRAMアクセスを禁止する。以上の処理を行った後は、電源が完全に遮断して処理が実行できなくなるのに備え、無限ループに入る。なお、例えばノイズ等に起因して停電フラグが誤ってセットされる場合を考慮し、無限ループに入るまでは停電信号が出力されているか否かを確認する。停電信号が出力されていなければ停電状態から復旧したこととなるため、RAM106への書き込みを許可すると共に停電フラグをリセットし、タイマ割込み処理に復帰する。停電信号の出力が継続してなされていれば、そのまま無限ループに入る。ちなみに、無限ループ下においても停電信号が出力されているか否かを確認しており、停電信号が出力されなくなった場合にはメイン処理に移行する。
タイマ割込み処理の説明に戻り、ステップS102にて停電フラグがセットされていない場合には、ステップS104以降の各種処理を行う。
すなわち、ステップS104では、誤動作の発生を監視するためのウオッチドッグタイマの値を初期化するウオッチドッグタイマのクリア処理を行う。ステップS105では、CPU102自身に対して次回のタイマ割込みを設定可能とする割込み終了宣言処理を行う。ステップS106では、各リール32L,32M,32Rを回転させるために、それぞれの回胴駆動モータであるステッピングモータを駆動させるステッピングモータ制御処理を行う。ステップS107では、入出力ポート104に接続されたストップ検出センサ42a〜44a,投入メダル検出センサ45a,払出検出センサ51a等の各種センサ(図11参照)の状態を読み込むと共に、読み込み結果が正常か否かを監視するセンサ監視処理を行う。ステップS108では、各カウンタやタイマの値を減算するタイマ演算処理を行う。ステップS109では、メダルのベット数や、払出枚数をカウントした結果を外部集中端子板121へ出力するカウンタ処理を行う。
ステップS110では、後述する抽選結果コマンド等の各種コマンドを表示制御装置81へ送信するコマンド出力処理を行う。ステップS111では、クレジット表示部60、残払出枚数表示部61及び払出枚数表示部62にそれぞれ表示されるセグメントデータを設定するセグメントデータ設定処理を行う。ステップS112では、セグメントデータ設定処理で設定されたセグメントデータを各表示部60〜62に供給して該当する数字、記号などを表示するセグメントデータ表示処理を行う。ステップS113では、入出力ポート104からI/O装置に対応するデータを出力するポート出力処理を行う。ステップS114では、先のステップS101にてバックアップエリアに退避させた各レジスタの値をそれぞれCPU102内の対応するレジスタに復帰させる。その後ステップS115にて次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行い、この一連のタイマ割込み処理を終了する。
次に、遊技に関わる主要な制御を行う通常処理について図13のフローチャートに基づき説明する。
先ずステップS201では、次回のタイマ割込みを許可する割込み許可処理を行う。ステップS202では、遊技を可能とするための開始前処理を行う。開始前処理では、表示制御装置81等が初期化を終了するまで待機する。表示制御装置81等の初期化が終了した場合には、ステップS203〜ステップS213に示す遊技管理処理を行う。
遊技管理処理として、ステップS203では、RAM106に格納された各種遊技情報等のデータ(例えば前回の遊技で用いた乱数値等)をクリアする。その後、ステップS204では開始待ち処理を行う。
開始待ち処理では、前回の遊技で第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれかの再遊技入賞が成立していた場合には、前回のベット数と同数の仮想メダルを自動投入する自動投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。なお、自動投入処理では、クレジット表示部60に表示された仮想メダル数を減じることなく仮想メダルの投入を行う。つまり、前回の遊技でいずれかの再遊技入賞が成立した場合には、遊技者は所有するメダルを減らすことなく且つメダルを投入することなく今回の遊技を行うことができる。いずれの再遊技入賞も成立していなかった場合には、タイマ割込み処理のセンサ監視処理ステップS107にてなされたセンサの読み込み結果に異常が発生していないかを確認するセンサ異常確認処理を行い、異常が発生している場合にはスロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。センサの読み込み結果が正常である場合には精算スイッチ59が操作されたか否かを判定し、精算スイッチ59が操作された場合には、クレジットされた仮想メダルと同数のメダルを払い出すメダル返却処理を行う。メダル返却処理の終了後又は精算スイッチ59が操作されていない場合には、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入又はクレジット投入スイッチ56〜58の操作がなされたか否かを判定し、いずれかが行われた場合には、ベット数の変更等を行うメダル投入処理を行い、開始待ち処理を終了する。また、前回の開始待ち処理から今回の開始待ち処理までの間にメダルの投入とクレジット投入スイッチ56〜58の操作のいずれもなされていない場合には、そのまま開始待ち処理を終了する。
開始待ち処理の終了後、ステップS205ではメダルのベット数が規定数に達しているか否かを判定する。本スロットマシン10では、CB状態における規定数として「2」が設定されており、CB状態以外の遊技状態(具体的には、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態)における規定数として「3」が設定されている。ベット数が規定数に達していない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。ベット数が規定数に達している場合には、ステップS206にてスタートレバー41が操作されたか否かを判定する。スタートレバー41が操作されていない場合には、ステップS204の開始待ち処理に戻り、当該処理のうちセンサ異常確認処理以降の処理を行う。
一方、スタートレバー41が操作された場合には、規定数のメダルがベットされている状況下でスタートレバー41が操作されると遊技を開始できる構成となっているため、遊技を開始させるべく開始指令が発生したことを意味する。かかる場合には、ステップS207にてベット数と対応する組合せラインを有効ラインと設定する有効ライン設定処理を行う。すなわち、3ベットゲームでは、右下がりラインL4のみを有効ラインと設定し、2ベットゲームでは、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。ステップS208では、メダル通路切替ソレノイド46aを非励磁状態に切り替えてベット受付を禁止する。その後、ステップS209の抽選処理、ステップS210のリール制御処理、ステップS211のメダル払出処理、ステップS212のRT状態処理、ステップS213のボーナス状態処理を順に実行し、ステップS203に戻る。
次に、ステップS209の抽選処理について、図14のフローチャートに基づき説明する。
ステップS301では、役の当否判定を行う際に用いる乱数を取得する。本スロットマシン10では、スタートレバー41が操作されると、ハード回路がその時点におけるフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。フリーランカウンタは0〜65535の乱数を生成しており、CPU102は、スタートレバー41の操作を確認した後、ハード回路がラッチした値をRAM106に格納する。かかる構成とすることにより、スタートレバー41が操作されたタイミングで速やかに乱数を取得することが可能となり、同期等の問題が発生することを回避することが可能となる。本スロットマシン10のハード回路は、スタートレバー41が操作される毎にその都度のフリーランカウンタの値をラッチする構成となっている。
乱数を取得した後、ステップS302では、役の当否判定を行うための抽選テーブルを選択する。本スロットマシン10では、大別して通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を有している。そこでステップS302では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグに基づいてスロットマシン10の現在の遊技状態を判別し、遊技状態と対応した抽選テーブルを選択する。例えば、状態情報格納エリア106cに設定フラグがセットされていない場合には、現在の遊技状態が通常遊技状態であると判別し、通常遊技状態用抽選テーブルを選択する。また、本スロットマシン10では、「設定1」から「設定6」まで6段階の当選確率が予め用意されており、設定キー挿入孔に設定キーを挿入してON操作するとともに所定の操作を行うことにより、いずれの当選確率に基づいて内部処理を実行させるのかを設定することができる。ステップS302では、設定状態が「設定1」のときにメダル払出の期待値が最も低い抽選テーブルを選択し、「設定6」のときにメダル払出の期待値が最も高い抽選テーブルを選択する。
抽選テーブルについて、簡単に説明する。図15は、「設定3」の通常遊技状態で選択される通常遊技状態用抽選テーブルである。抽選テーブルには、インデックス値IVが設定されており、各インデックス値IVには、当選となる役がそれぞれ一義的に対応付けられるとともにポイント値PVが設定されている。
抽選テーブルを選択した後、ステップS303ではインデックス値IVを1とし、続くステップS304では役の当否を判定する際に用いる判定値DVを設定する。かかる判定値設定処理では、現在の判定値DVに、現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVを設定する。なお、初回の判定値設定処理では、ステップS301にて取得した乱数値を現在の判定値DVとし、この乱数値に現在のインデックス値IVである1と対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとする。
その後、ステップS305ではインデックス値IVと対応する役の当否判定を行う。役の当否判定では判定値DVが65535を超えたか否かを判定する。65535を超えた場合には、ステップS306に進み、そのときのインデックス値IVと対応する当選フラグをRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットする。例えば、IV=20のときに判定値DVが65535を超えた場合、ステップS306では、第1小役〜第5小役,第14小役〜第17小役に当選したことを示す当選フラグを当選フラグ格納エリア106aにセットする。
ちなみに、セットされた当選フラグが第1BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第1BB当選フラグ」という。)又は第2BBに当選したことを示す当選フラグ(以下、「第2BB当選フラグ」という。)でない場合、当選フラグ格納エリア106aにセットされた当選フラグは該当選フラグがセットされたゲームの終了後にリセットされる(通常処理のS203参照)。一方、当選フラグが第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグである場合、これら当選フラグは対応する入賞が成立したことを条件の1つとしてリセットされる。すなわち、第1BB当選フラグ及び第2BB当選フラグは、複数回のゲームにわたって有効とされる場合がある。なお、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグを持ち越した状態におけるステップS306では、第1BB,第2BB,CB以外の役に当選していれば対応する当選フラグをセットし、第1BB,第2BB,CBに当選していれば対応する当選フラグをセットしない。
ステップS305にて判定値DVが65535を超えなかった場合には、インデックス値IVと対応する役に外れたことを意味する。かかる場合にはステップS307にてインデックス値IVを1加算し、続くステップS308ではインデックス値IVと対応する役があるか否か、すなわち当否判定すべき判定対象があるか否かを判定する。具体的には、1加算されたインデックス値IVが抽選テーブルに設定されたインデックス値IVの最大値を超えたか否かを判定する。当否判定すべき判定対象がある場合にはステップS304に戻り、役の当否判定を継続する。このとき、ステップS304では、先の役の当否判定に用いた判定値DV(すなわち現在の判定値DV)に現在のインデックス値IVと対応するポイント値PVを加算して新たな判定値DVとし、ステップS305では、当該判定値DVに基づいて役の当否判定を行う。ちなみに、図13に示した抽選テーブルを用いて役の当否判定を行う場合、通常リプレイに当選となる確率(IV=1の際に当選となる確率)は約7.3分の1、強チェリーに当選となる確率(IV=13の際に当選となる確率)は約263分の1、弱チェリーに当選となる確率(IV=14の際に当選となる確率)は約183分の1である。スイカに当選となる確率(IV=15の際に当選となる確率)は約154分の1、チャンスAに当選となる確率(IV=16の際に当選となる確率)は約252分の1、チャンスBに当選となる確率(IV=17の際に当選となる確率)は約252分の1である。中段ベルに当選となる確率(IV=18の際に当選となる確率)は約32800分の1、不問ベルに当選となる確率(IV=19の際に当選となる確率)は約65500分の1である。順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2に当選となる確率(IV=20〜23の際に当選となる確率)はそれぞれ約164分の1、中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2に当選となる確率(IV=24〜27の際に当選となる確率)はそれぞれ約16.4分の1である。強チェリー重複1に当選となる確率(IV=31の際に当選となる確率)は約1770分の1、強チェリー重複2に当選となる確率(IV=32の際に当選となる確率)は約4680分の1、弱チェリー重複1に当選となる確率(IV=33の際に当選となる確率)は約3280分の1、弱チェリー重複2に当選となる確率(IV=34の際に当選となる確率)は約6550分の1である。スイカ重複1に当選となる確率(IV=35の際に当選となる確率)は約3280分の1、スイカ重複2に当選となる確率(IV=36の際に当選となる確率)は約6550分の1である。チャンスA重複1,チャンスA重複2,チャンスB重複1,チャンスB重複2に当選となる確率(IV=37〜40の際に当選となる確率)はそれぞれ約3280分の1である。中段ベル重複1,中段ベル重複2に当選となる確率(IV=41,42の際に当選となる確率)はそれぞれ約2620分の1である。第1BB,第2BBに単独当選となる確率(IV=43,44の際に当選となる確率)はそれぞれ約65500分の1である。CBに当選となる確率(IV=45の際に当選となる確率)は約19.9分の1である。また、いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
なお、通常遊技状態用抽選テーブルには、IV=2〜12,28〜30,46〜49のポイント値PVに対して0が設定されている。このため、通常遊技状態では、これらのインデックス値IVにおいて当選とならない。
ステップS306にて当選フラグをセットした後、又はステップS308にて当否判定すべき判定対象がないと判定した場合には、役の当否判定が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS309に進み、ストップスイッチ42〜44の操作を所定期間無効とするフリーズ演出を実行するか否かを決定すべくフリーズ抽選処理を行う。なお、フリーズ抽選処理の詳細については、後述することとする。ステップS310では、抽選結果コマンドをセットする。ここで、抽選結果コマンドとは、役の当否判定の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。但し、通常処理では、上記抽選結果コマンド等の各種コマンドをリングバッファにセットするのみであって、表示制御装置81に対してコマンドを送信しない。表示制御装置81へのコマンド送信は、先述したタイマ割込み処理のコマンド出力処理S110にて行われる。
そして、ステップS311では、リール停止制御用の停止情報を設定する停止情報設定処理を行い、抽選処理を終了する。停止情報設定処理では、小役,再遊技,ボーナスの各役種のうち複数の役種に当選している場合、以下に示す優先順位で停止情報を設定する。小役とボーナスに当選している場合には、小役入賞が優先して成立するように、小役入賞を成立させることができない場合にボーナス入賞が成立するように、停止情報を設定する。再遊技とボーナスに当選している場合には、再遊技入賞が優先して成立するように停止情報を設定する。
次に、ステップS210のリール制御処理について、図16のフローチャートに基づき説明する。
リール制御処理では、先ずステップS401において回転演出処理を行う。なお、回転演出処理の詳細については、フリーズ演出を実行すると決定した場合に行う処理であるため、後述することとする。ステップS402では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行う。
回転開始処理では、前回の遊技でリールが回転を開始した時点から予め定めたウエイト時間(例えば4.1秒)が経過したか否かを確認し、経過していない場合にはウエイト時間が経過するまで待機する。ウエイト時間が経過した場合には、次回の遊技のためのウエイト時間を再設定するとともに、RAM106に設けられたモータ制御格納エリアに回転開始情報をセットするモータ制御初期化処理を行う。かかる処理を行うことにより、タイマ割込み処理のステッピングモータ制御処理S106にてステッピングモータの加速処理が開始され、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。このため、遊技者が規定数のメダルをベットしてスタートレバー41を操作したとしても、直ちに各リール32L,32M,32Rが回転を開始しない場合がある。その後、各リール32L,32M,32Rが所定の回転速度で定速回転するまで待機し、回転開始処理を終了する。また、CPU102は、各リール32L,32M,32Rの回転速度が定速となると、各ストップスイッチ42〜44の図示しないランプを点灯表示することにより、停止指令を発生させることが可能となったことを遊技者等に報知する。
回転開始処理に続き、ステップS403では、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたか否かを判定する。いずれのストップスイッチ42〜44も操作されていない場合には、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されたと判定した場合には、ステップS404に進み、回転中のリールと対応するストップスイッチが操作されたか否か、すなわち停止指令が発生したか否かを判定する。停止指令が発生していない場合には、ステップS403に戻り、ストップスイッチ42〜44のいずれかが操作されるまで待機する。停止指令が発生した場合には、ステップS405にて停止指令コマンドをセットする。ここで、停止指令コマンドとは、いずれのストップスイッチが操作されて停止指令が発生したのかを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。停止指令コマンドをセットした場合には、回転中のリールを停止させるべくステップS406〜ステップS412に示す停止制御処理を行う。
ステップS406では、ストップスイッチの操作されたタイミングで基点位置(本実施の形態では下段)に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。具体的には、リールインデックスセンサの検出信号が入力された時点から出力した励磁パルス数により、基点位置に到達している到達図柄の図柄番号を確認する。続くステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、今回停止させるべきリールのスベリ数を算出する。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rを停止させる停止態様として、ストップスイッチ42〜44が操作された場合に、基点位置に到達している到達図柄をそのまま停止させる停止態様と、対応するリールを1図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、2図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、3図柄分滑らせた後に停止させる停止態様と、4図柄分滑らせた後に停止させる停止態様との5パターンの停止態様が用意されている。そこでステップS407では、停止情報格納エリア106bに格納されている停止情報に基づいて、スベリ数として0〜4のいずれかの値を算出する。その後、ステップS408では、算出したスベリ数を到達図柄の図柄番号に加算し、基点位置に実際に停止させる停止図柄の図柄番号を決定する。ステップS409では今回停止させるべきリールの到達図柄の図柄番号と停止図柄の図柄番号が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にはステップS410にてリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。その後、ステップS411では、全リール32L,32M,32Rが停止したか否かを判定する。全リール32L,32M,32Rが停止していない場合には、ステップS412にて停止情報第2設定処理を行い、ステップS403に戻る。
ここで、停止情報第2設定処理とは、RAM106の停止情報格納エリア106bに格納された停止情報を、リールの停止後に変更する処理である。停止情報第2設定処理では、セットされている当選フラグと、停止しているリールの停止出目と、に基づいて停止情報を変更する。本スロットマシン10では、例えばIV=20〜27の際に当選となった場合すなわち順押しベル1,順押しベル2,挟み押しベル1,挟み押しベル2,中押しベル1,中押しベル2,右押しベル1,右押しベル2(以下、これらを総称して「押し順ベル」ともいう。)に当選となった場合(図15参照)に、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報第2設定処理を行う。
図17は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。例えば中押しベル1に当選している場合には、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合に第1小役入賞が成立するよう停止情報を設定し、右ストップスイッチ44が最初に操作された場合に第2小役入賞又は第5小役入賞が成立するよう停止情報を設定する。但し、このように停止情報を設定した場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングによっては対応する入賞が成立しない場合がある。
各リール32L,32M,32Rの図柄配列について簡単に説明する。本スロットマシン10では、CB状態以外の遊技状態(3ベットゲーム)において、リール32L,32M,32Rをストップスイッチ42〜44の操作されたタイミングから最大4図柄分滑らせた後に停止させることができ、右下がりラインL4のみが有効ラインとして設定される。このため、各リール32L,32M,32Rに同種図柄同士の間隔が4図柄以下で配置されている場合には、ストップスイッチ43の操作タイミングに関わらず当選図柄となった際に当該当選図柄を有効ライン上に停止させることができる。一方、5図柄以上離れた区間が形成されるようにして配置されている図柄に関しては、有効ライン上に停止させる場合に遊技者が図柄を狙ってストップスイッチ42〜44を操作する必要がある。
中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第2小役入賞又は第5小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
左リール32Lにおける第2小役図柄は、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄である。また、「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄は、第5小役図柄としての機能も有している。左リール32Lには、第2小役図柄同士(第5小役図柄同士)の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。例えば左リール32Lの8番の「スイカ」図柄が下段に到達しているタイミングで左ストップスイッチ42が操作された場合には、図18(a)に示すように、12番の「白ベル」図柄が上段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞又は第5小役入賞の成立する余地が残る。
中リール32Mの第2小役図柄は「赤7」図柄である。中リール32Mには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。また、中リール32Mの第5小役図柄は「チェリー」図柄である。中リール32Mには、「チェリー」図柄が11番,14の位置に配置されている。このため、中ストップスイッチ43の操作タイミングによって、第2小役図柄又は第5小役図柄が有効ライン上に停止したり、第2小役図柄と第5小役図柄のいずれも有効ライン上に停止しなかったりする。
具体的には、6番の「白ベル」図柄〜13番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、第5小役図柄たる「チェリー」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞の成立する余地が残る。14番の「チェリー」図柄〜17番の「第1リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合、図18(b)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が中段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞の成立する余地が残る。他のタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、中リール32Mを4図柄分滑らせた後に停止させたとしても第2小役図柄及び第5小役図柄を中段に停止させることができない。かかるタイミングで中ストップスイッチ43が操作された場合には、2番の「BAR」図柄又は6番の「白ベル」図柄が中段に停止する。
中リール32Mの第2小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第2小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第2小役図柄は「赤7」図柄である。右リール32Rには、「赤7」図柄が18番の位置にのみ配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第2小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、14番の「スイカ」図柄〜18番の「赤7」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、図18(c)に示すように、第2小役図柄たる「赤7」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第2小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。例えば、13番の「チェリー」図柄が下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、図18(d)に示すように、14番の「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「赤7」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図10に示すように移行出目である。
中リール32Mの第5小役図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、第5小役入賞が成立し得るように停止情報を変更する。
右リール32Rの第5小役図柄は「第2リプレイ」図柄である。右リール32Rには、「第2リプレイ」図柄が0番,3番の位置に配置されている。このため、右ストップスイッチ44の操作タイミングによって、第5小役図柄が有効ライン上に停止したり停止しなかったりする。具体的には、17番の「BAR」図柄〜3番の「第2リプレイ」図柄のいずれかが下段に到達しているタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合、第5小役図柄たる「第2リプレイ」図柄が下段に停止する。この結果、右下がりラインL4上で第5小役入賞が成立する。他のタイミングで右ストップスイッチ44が操作された場合には、「スイカ」図柄が下段に停止する。左から「白ベル」図柄,「チェリー」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、図10に示すように移行出目である。
中リール32Mの第2小役図柄及び第5小役図柄が中段に停止しなかった場合、すなわち中リール32Mの「BAR」図柄又は「白ベル」図柄が中段に停止した場合、停止情報第2設定処理では、「スイカ」図柄が下段に停止するように停止情報を変更する。
右リール32Rには、「スイカ」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該「スイカ」図柄が配置されている。このため、右ストップスイッチ44が操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「スイカ」図柄が停止する。左から「白ベル」図柄,「BAR」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、左から「白ベル」図柄,「白ベル」図柄,「スイカ」図柄の組合せと、は、図10に示すように移行出目である。
このように、中押しベル1に当選となり、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、第2小役入賞が成立する場合と、第5小役入賞が成立する場合と、移行出目が停止する場合と、のいずれかとなる。
次に、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合を例として説明する。かかる場合には、第1小役入賞を成立させるべく各リール32L,32M,32Rの停止制御を行う。
中リール32Mには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、中ストップスイッチ43が最初に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず中段に「赤ベル」図柄が停止する。
左リール32Lには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄及び「白ベル」図柄が、第1小役図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、左ストップスイッチ42が2番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず上段に「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄が停止する。
右リール32Rには、第1小役図柄たる「赤ベル」図柄が、「赤ベル」図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして配置されている。このため、右ストップスイッチ44が3番目に操作された場合には、その操作タイミングに関わらず下段に「赤ベル」図柄が停止する。
以上のとおり、中押しベル1に当選となり、中ストップスイッチ43→左ストップスイッチ42→右ストップスイッチ44の順で操作された場合には、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
押し順ベルに当選となった場合には、予め定められた1通り又は2通りの操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立し、他の操作順序でストップスイッチ42〜44が操作された場合、その操作タイミングにより、小役入賞が成立するか、有効ライン上に移行出目が停止することとなる。ちなみに、中段ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第29小役入賞が成立し、不問ベルに当選となった場合には、操作順序及び操作タイミングに関わらず第1小役入賞が成立する。
リール制御処理の説明に戻り、ステップS411にて全リール32L,32M,32Rが停止していると判定した場合には、ステップS413にて払出判定処理を行う。払出判定処理とは、当選図柄の組合せが有効ライン上に並んでいることを条件の1つとしてメダルの払出枚数を設定する処理である。払出判定処理では、各リール32L,32M,32Rの下段に停止した停止図柄の図柄番号から有効ライン上に形成された図柄の組合せを導出し、有効ライン上で入賞が成立しているか否かを判定する。入賞が成立している場合には、さらに入賞成立役が当選フラグ格納エリア106aにセットされている当選フラグと対応しているか否かを判定する。入賞成立役が当選フラグと対応している場合には、入賞成立役と、当該入賞成立役と対応する払出数と、をRAM106に設けられた払出情報格納エリアにセットする。一方、入賞成立役が当選フラグと対応していない場合には、スロットマシン10をエラー状態とするとともにエラーの発生を報知する異常発生時処理を行う。かかるエラー状態は、リセットスイッチ72が操作されるまで維持される。払出判定処理が終了した場合には、ステップS414にて今回のゲームにおける入賞成立役を表示制御装置81に把握させるべく入賞結果コマンドをセットし、リール制御処理を終了する。
次に、ステップS211のメダル払出処理について、概略を説明する。
メダル払出処理では、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0か否かを判定する。払出数が0の場合、先の払出判定処理にて小役入賞が成立していないと判定したことを意味する。かかる場合には、払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第1再遊技入賞〜第8再遊技入賞のいずれかが成立したか否かを判定する。いずれの再遊技入賞も成立していない場合にはそのままメダル払出処理を終了し、いずれかの再遊技入賞が成立している場合には、遊技状態を再遊技状態とする再遊技設定処理を行い、メダル払出処理を終了する。なお、先に説明した開始待ち処理S204では、現在の遊技状態が再遊技状態であると判定した場合に自動投入処理を行っている。
一方、払出情報格納エリアにセットされた払出数が0でない場合には、当該払出数と同数のメダルを払い出し、メダル払出処理を終了する。メダルの払い出しについて具体的には、クレジットカウンタのカウント値が上限(貯留されているメダル数が50枚)に達していない場合、クレジットカウンタのカウント値に払出数を加算するとともに加算後の値をクレジット表示部60に表示させる。また、クレジットカウンタのカウント値が上限に達している場合、又は払出数の加算途中でカウント値が上限に達した場合には、メダル払出用回転板を駆動し、メダルをホッパ装置51からメダル排出口49を介してメダル受け皿50へ払い出す。なお、メダル払出処理では、メダルの払い出しにあわせて払出枚数表示部62に表示される払出数を変更する処理も行っている。また、現在の遊技状態がBB状態である場合には、後述する残払出数カウンタの値から払出数を減算するとともに、残払出枚数表示部61に表示される残払出数を減算する処理を行う。
次に、ステップS212のRT状態処理を図19のフローチャートに基づいて説明する。
ステップS501では、有効ライン上に移行出目が停止したか否かを判定する。移行出目が停止した場合には、ステップS502に進み、現在の遊技状態が通常遊技状態であるか否かを判定する。現在の遊技状態が通常遊技状態である場合には、ステップS503にてRAM106の状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。ステップS501にて有効ライン上に移行出目が停止していないと判定した場合には、ステップS504に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第2再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第2再遊技入賞が成立した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットする。その後、本処理を終了する。また、通常遊技状態以外の遊技状態下で有効ライン上に移行出目が停止した場合には、ステップS505にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS503にて第1RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS503にて第1RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第1RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第1RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第1RT状態であると判別し、第1RT状態用抽選テーブルを選択する。
図20は、「設定3」の第1RT状態で選択される第1RT状態用抽選テーブルである。第1RT状態用抽選テーブルは、通常遊技状態用抽選テーブル(図15参照)と比較した場合、IV=1〜5のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=6〜49の際に当選となる確率は通常遊技状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約67.0分の1、IV=2〜5の際に当選となる確率はそれぞれ約32.8分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約1.94分の1である。
ここで、図20に示すように、IV=1の際に当選となった場合には通常リプレイ当選となり、IV=2の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ1当選となり、IV=3の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ2当選となり、IV=4の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ3当選となり、IV=5の際に当選となった場合には第1昇格リプレイ4当選となる。IV=1〜5のいずれかの際に当選となる確率は約7.30分の1である。通常遊技状態下における通常リプレイ当選確率も約7.30分の1である。つまり、遊技状態が第1RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について通常遊技状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が通常遊技状態と異なるものに変化する。より詳しくは、通常遊技状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞のみが成立し、第1RT状態では、第1再遊技入賞に加えて、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞が成立する。
停止情報第2設定処理S412では、上述した押し順ベルに当選となった場合に加えて第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図21(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合には、押し順ベルに当選となった場合と異なり、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第3再遊技入賞が必ず成立する。第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4には、6通りの操作順序のうち1通りの操作順序に第3再遊技が対応付けられており、他の操作順序には第1再遊技が対応付けられている。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS504にて第2再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS506に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第3再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第3再遊技入賞が成立した場合には、ステップS507にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS508にて第2RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS508にて第2RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第2RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第2RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第2RT状態であると判別し、第2RT状態用抽選テーブルを選択する。
図22は、「設定3」の第2RT状態で選択される第2RT状態用抽選テーブルである。第2RT状態用抽選テーブルは、第1RT状態用抽選テーブル(図20参照)と比較した場合、IV=1〜10のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合には、IV=11〜49の際に当選となる確率は第1RT状態における各当選確率と等しく、IV=1の際に当選となる確率は約13.2分の1、IV=2〜5の際に当選とならず、IV=6〜8の際に当選となる確率はそれぞれ約10.5分の1、IV=9,10の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、第2RT状態に移行した場合には、通常遊技状態及び第1RT状態と比して外れの確率が低くなり、遊技者に有利となる。また、第2RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞に加えて、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、第3RT状態に移行する第4再遊技入賞,第5再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理S412では、上述した第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4に当選となった場合に加えて、転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図21(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。転落リプレイ1〜転落リプレイ3に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第2再遊技入賞が必ず成立する。第2昇格リプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第4再遊技入賞,第5再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。第2昇格リプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞又は第4再遊技入賞が必ず成立する。
なお、図中の第4再遊技に付されている番号は、第4再遊技入賞が成立する際の図柄組合せと対応するものである。「1」は、バラケ目となる図柄組合せと対応し、「2」は、異色7図柄中段停止となる図柄組合せと対応し、「3」は、赤7・赤7・BAR中段停止となる図柄組合せと対応し、「4」は、白7・白7・BAR中段停止となる図柄組合せと対応する(図10参照)。例えば、第2昇格リプレイ1に当選となった際に左ストップスイッチ42が最初に操作された場合には、バラケ目となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となるか、異色7図柄中段停止となる図柄組合せが停止して第4再遊技入賞成立となる。
RT状態処理の説明に戻り、ステップS506にて第3再遊技入賞が成立していないと判定した場合には、ステップS509に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立したか否かを判定する。第4再遊技入賞及び第5再遊技入賞が成立していない場合には、そのまま本処理を終了する。第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立した場合には、ステップS510にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアするとともに、ステップS511にて第3RT設定フラグをセットし、本処理を終了する。
ステップS511にて第3RT設定フラグをセットした場合には、遊技状態が第3RT状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cに第3RT設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態が第3RT状態であると判別し、第3RT状態用抽選テーブルを選択する。
図23は、「設定3」の第3RT状態で選択される第3RT状態用抽選テーブルである。第3RT状態用抽選テーブルは、第2RT状態用抽選テーブル(図22参照)と比較した場合、IV=9〜12のポイント値PVが相違しており、他のインデックス値IVに同一のポイント値PVが設定されている。このため、かかる抽選テーブルを用いて役の当否判定を行った場合、IV=1〜8,13〜49の際に当選となる確率は第2RT状態における各当選確率と等しく、IV=9,10の際に当選とならなくなり、IV=11,12の際に当選となる確率はそれぞれ約7.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約150分の1である。つまり、遊技状態が第3RT状態に移行した場合には、小役,再遊技,ボーナスの各役種について第2RT状態と同一の確率で当選となる一方、再遊技の特典が付与される入賞態様が第2RT状態と異なるものに変化する。より詳しくは、第3RT状態では、遊技状態の移行しない第1再遊技入賞と、第1RT状態に移行する第2再遊技入賞と、に加えて、遊技状態の移行しない第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第8再遊技入賞と、第2RT状態に移行する第3再遊技入賞と、が成立する。
停止情報第2設定処理S412では、BARリプレイ1,BARリプレイ2に当選となった場合にも、停止指令を発生させたストップスイッチ42〜44の操作順序によって成立する入賞態様を変化させるべく停止情報を設定する。
図21(c)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。BARリプレイ1に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第7再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。BARリプレイ2に当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞,第6再遊技入賞,第8再遊技入賞,第3再遊技入賞のいずれかが必ず成立する。
次に、ステップS213のボーナス状態処理を図24のフローチャートに基づいて説明する。
先ずステップS601では、現在の遊技状態がボーナス状態か否か、すなわち現在の遊技状態がBB状態又はCB状態であるか否かを判定する。ボーナス状態でない場合には、ステップS602〜ステップS612に示すボーナス判定処理を行う。
ボーナス判定処理では、ステップS602にて第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれかがセットされているか否かを判定する。いずれかの当選フラグがセットされている場合には、ステップS603に進み、先の払出判定処理にてセットした入賞成立役に基づいて、CB入賞が成立したか否かを判定する。CB入賞が成立した場合には、ステップS604にて状態情報格納エリア106cにCB設定フラグをセットする。ステップS605では、状態情報格納エリア106cに設けられたボーナス状態中に払出可能な残りのメダル数をカウントするための残払出数カウンタに15をセットする。ステップS604〜S605の処理を行うことにより、遊技状態がCB状態に移行する。
ここで、CB及びCB状態について簡単に説明する。
左リール32Lの「赤ベル」図柄又は「白ベル」図柄と、中リール32Mの「赤ベル」図柄と、右リール32Rの「スイカ」図柄と、が有効ライン上に停止した場合には、CB入賞となる。各リール32L,32M,32Rには、CB図柄同士の間隔が4図柄以下となるようにして当該CB図柄が配置されている。このため、CBに当選となった場合には、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、CB入賞が成立する。
主制御装置101は、状態情報格納エリア106cにCB設定フラグがセットされている場合、遊技状態がCB状態であると判別する。そして、通常処理のステップS205では、メダルのベット数が「3」ではなく「2」に達しているか否かを判定し、有効ライン設定処理(ステップS207)では、下ラインL3及び右下がりラインL4を有効ラインと設定する。
抽選処理のステップS302では、CB状態用抽選テーブルを選択する。CB状態用抽選テーブルの図示は省略するが、CB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜45のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=46〜49のポイント値として「16384」が設定されている(IVと当選役との対応関係については図15等参照)。したがって、CB状態では、CB中小役1に当選となる確率(IV=46の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役2に当選となる確率(IV=47の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役3に当選となる確率(IV=48の際に当選となる確率)が約4.00分の1となり、CB中小役4に当選となる確率(IV=49の際に当選となる確率)が約4.00分の1となる。外れとなる事象は発生しない。
図25(a)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。詳細な説明は省略するが、CB中小役1〜CB中小役4のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、何らかの小役入賞が必ず成立する。CB状態は2ベットゲームであるため、第1小役入賞,第18小役入賞,第19小役入賞,第25小役入賞が成立した場合には、15枚のメダル払出が行われ、第2小役入賞〜第17小役入賞,第20小役入賞〜第24小役入賞が成立した場合には、14枚のメダル払出が行われる。つまり、CB状態に移行した場合には、必ず14枚又は15枚のメダル払出が行われる。
ボーナス状態処理の説明に戻り、ステップS603にてCB入賞が成立していないと判定した場合には、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされていることを意味する。かかる場合には、ステップS608にて状態情報格納エリア106cにセットされているRT設定フラグをクリアし、ステップS609にて第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したか否かを判定する。そして、いずれかのBB入賞が成立した場合には、ステップS610にてRAM106の当選フラグ格納エリア106aにセットされているBB当選フラグをクリアするとともに、ステップS611にて状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットする。ステップS612では、残払出数カウンタに297をセットし、残払出枚数表示部61に297を表示させる処理を行う。ステップS610〜S612の処理を行うことにより、遊技状態がBB状態に移行する。そして、抽選処理のステップS302では、状態情報格納エリア106cにBB設定フラグがセットされていることに基づいて現在の遊技状態がBB状態であると判別し、BB状態用抽選テーブルを選択する。
図26は、BB状態で選択されるBB状態用抽選テーブルである。BB状態用抽選テーブルでは、IV=1〜27,31〜49のポイント値PVとして「0」が設定されており、IV=28〜30のポイント値として「21845」が設定されている。したがって、BB状態では、BB中小役1に当選となる確率(IV=28の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中赤7揃い役に当選となる確率(IV=29の際に当選となる確率)が約3.00分の1となり、BB中BAR揃い役に当選となる確率(IV=30の際に当選となる確率)が約3.00分の1となる。いずれの役にも当選しない外れの確率は約65500分の1である。
図25(b)は、当選役と、ストップスイッチ42〜44の操作順序と成立する入賞態様との対応関係を示す説明図である。上述したとおり、第1小役入賞は、ストップスイッチ42〜44の操作タイミングに関わらず成立させることができる入賞態様である。したがって、BB中小役1,BB中赤7揃い役,BB中BAR揃い役のいずれに当選となった場合であっても、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞のいずれかが必ず成立する。BB状態は3ベットゲームであるため、第1小役入賞,第30小役入賞,第31小役入賞が成立した場合には、9枚のメダル払出が行われる。BB状態における外れの確率は約65500分の1であるため、BB状態は、非常に高確率で9枚のメダル払出が行われる遊技状態である、といえる。
遊技状態がCB状態又はBB状態に移行した場合には、ステップS601にて肯定判定をし、ステップS613にて終了判定処理を行う。終了判定処理では、残払出数カウンタの値が0となったか否かを判定し、0となった場合にCB設定フラグ又はBB設定フラグをクリアする処理を行う。また、終了判定処理では、BB設定フラグをクリアした場合、今回のゲームでBB状態が終了したことを示す終了フラグをセットする。
ステップS602〜ステップS605に示したように、CBに当選するとともにCB入賞が成立した場合には、RT設定フラグをクリアすることなくCB設定フラグをセットしている。このため、CB設定フラグをクリアした場合、すなわちCB状態が終了した場合には、CB入賞が成立した際の遊技状態に復帰することとなる。例えば、通常遊技状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に通常遊技状態に復帰し、第3RT状態下でCB入賞が成立した場合には、CB状態の終了後に第3RT状態に復帰する。一方、第1BB又は第2BBに当選した場合には、対応するBB入賞の成立有無に関わらずステップS608にてRT設定フラグをクリアしている。このため、BB設定フラグをクリアした場合、すなわちBB状態が終了した場合には、仮に第2RT状態下で第1BB入賞が成立したとしても、通常遊技状態に移行することとなる。ちなみに、CB状態に移行した場合、遊技者は、当該CB状態が終了するまでの間に13(=15−2)枚又は25(=14−2+15−2)枚のメダル増加を期待できる。BB状態に移行した場合、遊技者は、当該BB状態が終了するまでの間に約198(=9×33−3×33)枚のメダル増加を期待できる。
第1BB当選フラグ,第2BB当選フラグ,CB当選フラグのいずれもセットされていない場合(ステップS602がNOの場合)と、第1BB入賞,第2BB入賞,CB入賞のいずれも成立していない場合(ステップS609がNOの場合)と、ステップS605又はステップS612にて残払出数カウンタに所定値をセットした場合と、ステップS613にて終了判定処理を行った場合と、には、ステップS606に進み、状態コマンドをセットする。ここで、状態コマンドとは、ゲーム終了時点での遊技状態(すなわち次回のゲームの遊技状態)を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、ステップS606では、状態情報格納エリア106cにセットされている設定フラグと対応する状態コマンドをセットする。状態コマンドをセットした後、ステップS607では、外部集中端子板121からスロットマシン10外部に出力する外部信号を設定する外部信号設定処理を行う。その後、本処理を終了する。
ここで、遊技状態の移行について図27を用いて説明する。なお、CB状態については、CB状態の終了後にCB入賞成立時の遊技状態に復帰するものであるため、図示を省略している。
遊技状態がBB状態である場合、当該BB状態下におけるメダル払出数が297に達した場合にBB状態が終了し、遊技状態が通常遊技状態に移行する。
遊技状態が通常遊技状態である場合、移行出目が有効ライン上に停止することによって遊技状態が第1RT状態に移行し、BB入賞が成立することによって遊技状態がBB状態に移行する。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。通常遊技状態からは、第2RT状態及び第3RT状態に移行しない。
遊技状態が第1RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21(a)参照)。また、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。第1RT状態からは、第3RT状態に移行しない。
遊技状態が第2RT状態である場合、第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第3RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第4再遊技入賞と第5再遊技入賞は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21(b)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
遊技状態が第3RT状態である場合、第3再遊技入賞が成立することによって遊技状態が第2RT状態に移行する。また、第2再遊技入賞が成立した場合と、移行出目が有効ライン上に停止した場合と、には、遊技状態が第1RT状態に移行する。第3再遊技入賞は、BARリプレイ1又はBARリプレイ2に当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21(c)参照)。第2再遊技入賞は、転落リプレイ1〜転落リプレイ3のいずれかに当選し、所定の操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合に成立する(図21(b)参照)。移行出目は、押し順ベルに当選したゲームで取りこぼしが発生する場合に有効ライン上に停止する。加えて、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立しなかった場合、すなわちBB当選フラグが持ち越された場合には、遊技状態が通常遊技状態に移行し、第1BB当選フラグ又は第2BB当選フラグがセットされたゲームで対応するBB入賞が成立した場合には、遊技状態がBB状態に移行する。
本スロットマシン10では、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,BB状態,CB状態の6種類の遊技状態を主制御装置101が管理するとともに、大別して通常モード,ATモード,VBモード,BBモードの4種類の表示モードを表示制御装置81が管理するようになっている。
図28は、各表示モードの移行を示す図である。
BBモードとは、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立した場合に移行し、BB状態が終了した場合に終了する表示モードである。すなわち、BBモードは、BB状態と対応する表示モードである。したがって、BBモードに移行した場合、遊技者は約198枚のメダル増加を期待できる。
通常モードとは、押し順ベル当選時と、第1昇格リプレイ1〜第1昇格リプレイ4,転落リプレイ1〜転落リプレイ3,第2昇格リプレイ1,第2昇格リプレイ2,BARリプレイ1,BARリプレイ2(以下、これらを総称して「押し順リプレイ」という。)当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されない表示モードである。通常モードでは、ATモードへの移行抽選と、VBモードへの移行抽選と、が行われる。ATモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからATモードに移行する。VBモードへの移行抽選に当選した場合には、通常モードからVBモードに移行する。
なお、表示制御装置81は、通常モードにおいてBBモードへの移行抽選を行っていない。上述したとおり、BBモードはBB状態と対応しているため、表示制御装置81は、第1BB入賞又は第2BB入賞が成立したことを示す入賞結果コマンド、又はBB状態に移行したことを示す状態コマンドを受信した場合にBBモードに移行させればよいからである。ATモード,VBモードにおいても同様である。
通常モードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、通常モードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、にストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されないため、第2RT状態及び第3RT状態に移行することは稀であり、ほぼ第1RT状態と対応することとなる。通常モードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.59枚減少することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.06枚減少することを期待できる。
ATモードとは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。ATモードでは、VBモードへの移行抽選が行われる。VBモードへの移行抽選に当選した場合には、ATモードからVBモードに移行する。VBモードへの移行抽選に当選することなく所定回数(例えば50回等)のゲームが行われた場合には、ATモードから通常モードに移行する。
ATモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、ATモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知されるため、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、ほぼ第2RT状態と対応することとなる。ATモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。ATモードは、遊技状態が第2RT状態に移行してから少なくとも50ゲーム継続するため、ATモードに移行した場合、遊技者は約100枚のメダル増加を期待できる。
VBモードとは、ATモードと同様、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知される表示モードである。VBモードとATモードとの相違点は、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に、ATモードでは第1再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される一方、VBモードでは第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される点である(図21(b)参照)。VBモードにおいて所定回数(例えば25回等)のゲームが行われた場合には、VBモードからATモードに移行する。
VBモードは、通常遊技状態,第1RT状態,第2RT状態,第3RT状態,CB状態の各遊技状態と対応している。但し、VBモードでは、押し順ベル当選時と、押し順リプレイ当選時と、のいずれにおいてもストップスイッチ42〜44の操作順序が報知され、第2昇格リプレイ1又は第2昇格リプレイ2に当選となった場合に第4再遊技入賞又は第5再遊技入賞を成立させるための操作順序が報知される。このため、VBモードは、遊技者が報知された操作順序でストップスイッチ42〜44を操作した場合、ほぼ第3RT状態と対応することとなる。VBモードでは、そのときの遊技状態が通常遊技状態又は第1RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約0.61枚増加することを期待でき、そのときの遊技状態が第2RT状態又は第3RT状態である場合、1ゲーム行う毎にメダルが約1.90枚増加することを期待できる。VBモードは、遊技状態が第3RT状態に移行してから少なくとも25ゲーム継続するため、VBモードに移行した場合、遊技者は約50枚のメダル増加を期待できる。
以上のとおり、本スロットマシン10では、ATモード,VBモード,BBモードの各表示モードにおいて遊技者が所有メダルの増加を図る構成となっている。
本スロットマシン10では、表示制御装置81が行うATモード,VBモードへの移行抽選に当選した場合の他に、主制御装置101が実行有無を決定するフリーズ演出において所定の停止出目が出現した場合にもATモード,VBモードに移行する構成となっている。そこで以下では、フリーズ演出を実行する場合に主制御装置101が行う処理を説明する。
図29は、フリーズ抽選処理を示すフローチャートである。フリーズ抽選処理は、抽選処理において行われるとともに、抽選結果コマンドをセットする前に行われる(図14参照)。
ステップS701では、主制御装置101が取得する乱数に基づいてフリーズ抽選を行う。ステップS702では、フリーズ抽選に当選したか否かを判定し、フリーズ抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。フリーズ抽選に当選した場合には、RAM106に設けられた対象リールカウンタに1をセットする。ステップS704では、図柄番号抽選を行う。
主制御装置101は、左リール32Lの図柄番号抽選に使用する左図柄番号用カウンタと、中リール32Mの図柄番号抽選に使用する中図柄番号用カウンタと、右リール32Rの図柄番号抽選に使用する右図柄番号用カウンタと、を有している。これら図柄番号用カウンタは、互いの更新時期が非同期となるように0〜20の範囲内で定期的に1ずつ加算され、最大値(つまり20)に達した後0に戻る構成となっている。図柄番号抽選では、対象リールカウンタの値が1である場合、左図柄番号用カウンタの値を取得する。
ステップS705では、ステップS704にて取得した値をRAM106に設けられた記憶図柄番号格納エリアに記憶する。記憶図柄番号格納エリアは、第1格納エリアと、第2格納エリアと、第3格納エリアと、より構成されている。対象リールカウンタの値が1である場合には、第1格納エリアに取得した値を記憶する。ステップS706では、対象リールカウンタの値が3であるか否かを判定する。3でない場合には、ステップS707にて対象リールカウンタの値に1を加算した後にステップS704に戻る。
対象リールカウンタの値が2の場合における図柄番号抽選では、中図柄番号用カウンタの値を取得し、当該取得値を記憶図柄番号格納エリアの第2エリアに記憶する。対象リールカウンタの値が3の場合における図柄番号抽選では、右図柄番号用カウンタの値を取得し、当該取得値を記憶図柄番号格納エリアの第3エリアに記憶する。
ステップS706にて対象リールカウンタの値が3であると判定した場合には、全リール32L,32M,32Rの図柄番号抽選が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS708にてフリーズフラグをセットする。その後、ステップS709にてフリーズコマンドをセットするとともに、ステップS710にて出目コマンドをセットし、本処理を終了する。ここで、フリーズコマンドとは、フリーズ演出を実行することを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドであり、出目コマンドとは、各リール32L,32M,32Rの図柄番号抽選の結果を把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。表示制御装置81は、フリーズコマンドを受信することにより、フリーズ演出用の補助演出を開始すべく補助表示部65等の駆動制御を開始する。
次に、回転演出処理を、図30のフローチャートに基づいて説明する。回転演出処理は、リール制御処理において各リール32L,32M,32Rが回転を開始する前に行われる(ステップS401、図16参照)。
ステップS801では、フリーズフラグがセットされているか否かを判定し、フリーズフラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。フリーズフラグがセットされている場合には、ステップS802に進み、各リール32L,32M,32Rの下段に停止している図柄番号を、RAM106に設けられた停止図柄番号記憶エリアに記憶する。ステップS803では、2秒間待機する。ステップS804では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行い、ステップS805では、1秒間待機する。ステップS803にて2秒間待機するのは、補助表示部65等にてフリーズ演出の演出内容を説明した後に各リール32L,32M,32Rを回転させるためであり、ステップS805にて1秒間待機するのは、各リール32L,32M,32Rに設けられたリールインデックスセンサからの検出信号に基づいて、各リール32L,32M,32Rの角度位置を補正するためである。各リール32L,32M,32Rは1回転するのに約0.8秒を要するため、ステップS805にて1秒間待機した場合には、必ずリールインデックスセンサからの検出信号が入力されるとともに、各リール32L,32M,32Rの角度位置を補正できる。ステップS806では、対象リールカウンタに1をセットする。ステップS807では、対象リールカウンタの値と対応するリールの到達図柄の図柄番号と、対象リールカウンタの値と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定する。具体的には、対象リールカウンタの値が1である場合、左リール32Lの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定する。等しくなった場合には、ステップS808にて対象リールカウンタの値と対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。ステップS809では、対象リールカウンタの値が3であるか否かを判定する。3でない場合には、ステップS810にて対象リールカウンタの値に1を加算した後にステップS807に戻る。
対象リールカウンタの値が2の場合には、ステップS807において、中リール32Mの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第2エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にステップS808にて中リール32Mの回転を停止させる。対象リールカウンタの値が3の場合には、ステップS807において、右リール32Rの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第3エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にステップS808にて右リール32Rの回転を停止させる。
ステップS809にて対象リールカウンタの値が3であると判定した場合には、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に、図柄番号抽選にて取得した図柄番号を下段に停止させたことを意味する。かかる場合には、ステップS811にて結果確認処理を行い、本処理を終了する。
結果確認処理では、図31のフローチャートに示すように、ステップS901において、今回の停止出目が、フリーズ演出後に行われる通常変動において入賞成立時に出現する入賞出目か否かを判定する。入賞出目でない場合には、ステップS902に進み、今回の停止出目が、通常変動において取りこぼし時に出現する取りこぼし目であるか否かを判定する。取りこぼし目でない場合には、ステップS903に進み、今回の停止出目が、通常変動において外れ時に出現する外れ目であるか否かを判定する。
ROM105には、通常出目テーブルが予め記憶されている。通常出目テーブルとは、通常変動において出現し得る停止出目(より具体的には、各リール32L,32M,32Rの下段の図柄番号の組合せ)と、当該停止出目が入賞出目,取りこぼし目,外れ目のいずれに属するかと、の関係を定めたテーブルである。本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rに21個の図柄が付されているため、9261(=21×21×21)通りの停止出目が考えられる。このうち、通常変動において実際に出現し得る停止出目は、5375通りである。通常出目テーブルには、これら5375通りの停止出目がその種別と共に予め記憶されている。
ステップS901〜ステップS903では、記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号の組合せが、通常出目テーブルに記憶された図柄番号の組合せと一致するか否かを判定している。今回の停止出目が入賞出目,取りこぼし目,外れ目(以下、これらを総称して「通常出目」ともいう。)のいずれかである場合には、ステップS904にてAT外れコマンドをセットするとともに、ステップS905にてフリーズフラグをクリアし、本処理を終了する。ここで、AT外れコマンドとは、主制御装置101側でATモードに移行させる決定をしなかったことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。
一方、今回の停止出目が通常出目でない、すなわち通常変動において出現しない停止出目である場合には、ステップS906に進み、今回の停止出目が無効ライン出目であるか否かを判定する。
本スロットマシン10では、組合せラインL1〜L5のいずれかに同一図柄が並んで停止する停止出目であって、通常変動において出現しない停止出目を無効ライン出目と定めている。無効ライン出目としては、組合せラインL1〜L5のいずれかに「青年」図柄,「青年」図柄,「青年」図柄が停止する停止出目が代表例として挙げられる。また、「スイカ」図柄,「スイカ」図柄,「スイカ」図柄の組合せは、通常変動において、スイカ当選(IV=15の際に当選)時に右下がりラインL4に停止し得る一方、他の組合せラインL1〜L3,L5には役の抽選結果に関わらず停止しない。そこで、上ラインL1,中ラインL2,下ラインL3,右上がりラインL5のいずれかに「スイカ」図柄,「スイカ」図柄,「スイカ」図柄の組合せが停止する停止出目は、無効ライン出目として定めている。
ROM105には、無効ライン出目となる各リール32L,32M,32Rの下段の図柄番号の組合せが無効ライン出目テーブルとして予め記憶されており、ステップS906では、記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号の組合せが、無効ライン出目テーブルに記憶された図柄番号の組合せと一致するか否かを判定する。
今回の停止出目が無効ライン出目である場合には、ステップS907にてAT100コマンドをセットするとともに、ステップS908にてVB当選コマンドをセットする。その後、ステップS909にてフリーズフラグをクリアし、本処理を終了する。
表示制御装置81は、AT100コマンドとVB当選コマンドを受信した場合、そのときの表示モードに応じた処理を行う。
通常モードでは、ATフラグとVBフラグをセットし、次ゲームの表示モードをVBモードとする。また、ATモードの残りゲーム数をカウントするためのATゲーム数カウンタに100をセットするとともに、VBモードの残りゲーム数をカウントするためのVBゲーム数カウンタに25をセットする。そして、次ゲーム以降に押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合には、VBフラグがセットされていることに基づいて、遊技状態が第3RT状態に移行するようストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。遊技状態が第3RT状態に移行した場合には、1ゲーム行われる毎にVBゲーム数カウンタの値を1ずつ減算するVB減算処理を開始する。VBゲーム数カウンタの値が0となった場合には、VBフラグをクリアしてVBモードを終了させる。このとき、ATフラグがセットされているため、表示モードはVBモードからATモードに移行する。その後は、押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合、遊技状態が第2RT状態に移行するようストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。遊技状態が第2RT状態に移行した場合には、1ゲーム行われる毎にATゲーム数カウンタの値を1ずつ減算するAT減算処理を開始する。ATゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ATフラグをクリアしてATモードを終了させる。
ATモードにおいてAT100コマンドとVB当選コマンドを受信した場合には、ATフラグが既にセットされているため、VBフラグのみをセットし、次ゲームの表示モードをVBモードとする。また、ATゲーム数カウンタの値に100を加算するとともに、VBモードの残りゲーム数をカウントするためのVBゲーム数カウンタに25をセットする。その後については、通常モードと同じである。つまり、ATモードにおいてAT100コマンドとVB当選コマンドを受信した場合には、VBモードに移行するとともに、その後のATモード下で遊技可能なゲーム数が100ゲーム上乗せされる。
VBモードにおいてAT100コマンドとVB当選コマンドを受信した場合には、VBフラグが既にセットされているため、ATフラグがセットされているか否かを判定し、ATフラグがセットされていなければATフラグをセットする。また、ATゲーム数カウンタの値に100を加算するとともに、VBモードの残りゲーム数をカウントするためのVBゲーム数カウンタの値に25を加算する。その後については、ATモードと同じである。つまり、VBモードにおいてAT100コマンドとVB当選コマンドを受信した場合には、VBモード下で遊技可能なゲーム数が25ゲーム上乗せされるとともに、その後のATモード下で遊技可能なゲーム数が100ゲーム上乗せされる。
結果確認処理の説明に戻り、ステップS906にて今回の停止出目が無効ライン出目でないと判定した場合には、通常変動において出現しない停止出目であって、組合せラインL1〜L5のいずれにも同一図柄が並んでいない停止出目が出現したことを意味する。かかる場合には、ステップS910にてAT50コマンドをセットするとともに、ステップS909にてフリーズフラグをクリアし、本処理を終了する。
表示制御装置81は、AT50コマンドを受信した場合、そのときの表示モードに応じた処理を行う。
通常モードでは、ATフラグをセットし、次ゲームの表示モードをATモードとする。また、ATモードの残りゲーム数をカウントするためのATゲーム数カウンタに50をセットする。そして、次ゲーム以降に押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合には、ATフラグがセットされていることに基づいて、遊技状態が第2RT状態に移行するようストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。遊技状態が第2RT状態に移行した場合には、1ゲーム行われる毎にATゲーム数カウンタの値を1ずつ減算するAT減算処理を開始する。ATゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ATフラグをクリアしてATモードを終了させる。
ATモードにおいてAT50コマンドを受信した場合には、ATフラグが既にセットされているため、ATゲーム数カウンタの値に50を加算する処理のみを行う。その後については、通常モードと同じである。つまり、ATモードにおいてAT50コマンドを受信した場合には、ATモード下で遊技可能なゲーム数が50ゲーム上乗せされる。
VBモードにおいてAT50コマンドを受信した場合には、ATフラグがセットされているか否かを判定する。ATフラグがセットされていない場合には、当該VBモードが通常モードから移行したVBモードであることを意味するため、ATフラグをセットするとともにATゲーム数カウンタに50をセットする。ATフラグがセットされている場合には、当該VBモードがATモードから移行したVBモードであることを意味するため、ATゲーム数カウンタの値に50を加算する。このとき、いずれの場合であっても、表示モードはVBモードのままである。そして、VBゲーム数カウンタの値が0となった場合には、VBフラグをクリアしてVBモードを終了させる。このとき、ATフラグがセットされているため、表示モードはVBモードからATモードに移行する。その後は、押し順ベル又は押し順リプレイに当選した場合、遊技状態が第2RT状態に移行するようストップスイッチ42〜44の操作順序を報知する。遊技状態が第2RT状態に移行した場合には、1ゲーム行われる毎にATゲーム数カウンタの値を1ずつ減算するAT減算処理を開始する。ATゲーム数カウンタの値が0となった場合には、ATフラグをクリアしてATモードを終了させる。
以上のとおり、フリーズ演出では、通常変動では出現しない停止出目となった場合、ATモードやVBモードにおける遊技が可能となる特典が付与される。上述したとおり、9261通りの停止出目のうち通常変動において実際に出現し得る停止出目は5375通りである。フリーズ演出において特典が付与される停止出目は3886通りであるため、フリーズ演出が開始された場合、遊技者は約42%の割合で上記特典の付与を期待することができる。
次に、フリーズ演出が行われるゲームにおけるゲームの流れを図32及び図33に基づいて説明する。
スタートレバー41が操作されて開始指令が発生し、フリーズ抽選に当選した場合、主制御装置101は、表示制御装置81に対してフリーズコマンド及び出目コマンドを送信する。このとき、主制御装置101は回転開始処理を行っていないため、図32(a)に示すように、各リール32L,32M,32Rは停止したままである。表示制御装置81は、フリーズコマンドを受信した場合、フリーズ演出用補助演出を開始すべく補助表示部65等の駆動制御を開始する。この結果、補助表示部65では、図32(e)に示すように、「ATチャンス」という文字が1秒間表示され、その後、ATチャンスの内容を説明すべく、図32(f)に示すように「不思議目が出ればAT!」という文字が表示される。
主制御装置101は、回転演出処理のステップS803において2秒間待機した後に回転開始処理を行う。これにより、図32(b)に示すように、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。補助表示部65では、「ATチャンス」と表示してから1秒後にATチャンスの内容説明を行っているため、各リール32L,32M,32Rは、ATチャンスの内容説明が開始された後に回転を開始することとなる。
各リール32L,32M,32Rの回転を開始させた場合、主制御装置101は、ステップS805にて1秒間待機した後に左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に回転を停止させる。
このとき、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに「10」、第2エリアに「17」、第3エリアに「18」が記憶されていた場合には、図32(c)に示す停止出目を出現させる。かかる停止出目は、右下がりラインL4に「赤ベル」図柄,「赤7」図柄,「赤7」図柄の組合せが停止しているため、通常変動であれば第2小役入賞成立となる入賞出目である。かかる場合、主制御装置101は、AT外れコマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、AT外れコマンドを受信した場合、先に受信した出目コマンドの示す図柄番号の組合せからその種別を判別し、判別結果と対応する補助演出を開始すべく補助表示部65等の駆動制御を開始する。例えば、出目コマンドの示す図柄番号の組合せが図32(c)に示す入賞出目の組合せであった場合、補助表示部65では、図32(g)に示すように、「通常ならば・・・残念!」という文字が表示され、その後、図32(h)に示すように「ATチャンス終了」という文字が表示される。
なお、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに「10」、第2エリアに「8」、第3エリアに「6」が記憶されていた場合には、図33(a)に示す停止出目が出現する。かかる停止出目は、通常変動において出現し得る外れ目である。外れ目である場合、補助表示部65では、図33(d)に示すように、「残念・・・」という文字が表示され、その後、図32(h)に示すように「ATチャンス終了」という文字が表示される。停止出目が取りこぼし目であった場合についても、外れ目の場合と同じである。
記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに「12」、第2エリアに「15」、第3エリアに「13」が記憶されていた場合には、図33(b)に示す停止出目が出現する。かかる停止出目は、無効ライン出目である。無効ライン出目である場合、補助表示部65では、図33(e)に示すように、「AT100&VBGET!」という文字が表示され、その後、図32(h)に示すように「ATチャンス終了」という文字が表示される。
記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに「19」、第2エリアに「8」、第3エリアに「12」が記憶されていた場合には、図33(c)に示す停止出目が出現する。かかる停止出目は、通常変動において出現しない停止出目であって、無効ライン出目でない停止出目(以下、「フリーズばらけ目」という。)である。フリーズばらけ目である場合、補助表示部65では、図33(f)に示すように、「AT50GET!」という文字が表示され、その後、図32(h)に示すように「ATチャンス終了」という文字が表示される。
主制御装置101は、結果確認処理を終えて回転演出処理が終了した場合、リール制御処理に戻り、ステップS402にて回転開始処理を行う(図16参照)。これにより、図32(d)に示すように、各リール32L,32M,32Rが回転を開始し、通常変動となる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
フリーズ演出では、図柄番号抽選を行って各リール32L,32M,32Rの図柄番号を取得し、当該取得した図柄番号が下段に停止するよう各リール32L,32M,32Rを停止させる構成とした。かかる構成とすることにより、各リール32L,32M,32Rに付された21個の図柄全てを用いて多様な停止出目を形成することが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
フリーズ演出では、ストップスイッチ42〜44の操作に基づくことなく各リール32L,32M,32Rを停止させる構成とした。かかる構成とすることにより、出現する停止出目が遊技者の操作によって制限されてしまうことを回避することが可能となる。この結果、停止結果の多様性を担保することが可能となる。
フリーズ演出では、通常変動において出現しない停止出目となった場合、ATモードやVBモードにおける遊技が可能となる特典を付与する構成とした。かかる構成とすることにより、フリーズ演出における停止出目の多様化のみならず、通常変動における停止出目も多様化させることが可能となる。通常変動において、どのような停止出目が出現するのか、すなわちフリーズ演出において特典が付与される停止出目にはどのようなものがあるのかを探求すべく、種々のタイミングで遊技者にストップスイッチ42〜44を操作させることが可能となるからである。この結果、遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。
遊技者は、通常変動において、取りこぼしの発生を回避すべくストップスイッチ42〜44を操作することが一般的である。本スロットマシン10の図柄配列を例として具体的に説明すると、取りこぼしの発生を回避したい遊技者は、左リール32Lの9番の「チェリー」図柄が有効ライン上に停止可能となるタイミングで左ストップスイッチ42を操作する。そして、左リール32Lの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止した場合には、中リール32Mの「スイカ」図柄が有効ライン上に停止可能となるタイミングで中ストップスイッチ43を操作する。他の場合には、中ストップスイッチ43及び右ストップスイッチ44を適当押しする。
フリーズ演出を備えない構成とした場合、すなわち従来構成とした場合には、取りこぼし目や外れ目が出現した場合に特典が付与されないため、遊技者がこれら停止出目に対して興味を抱くことが少なく、種々のタイミングでストップスイッチ42〜44を操作してみようという意欲を湧かせない結果に繋がっていた。これにより、遊技者は各ゲームにおけるストップスイッチ42〜44の操作を上記タイミングで行うようになり、左リール32Lの停止位置が著しく制限されて停止出目が単調化することとなっていた。
一方、フリーズ演出を備えた本スロットマシン10においては、通常変動における取りこぼし目や外れ目が意味あるものとなる。通常変動における取りこぼし目や外れ目を遊技者が記憶していた場合には、フリーズ演出において特典が付与されるか否かを逸早く察知することができるからである。この結果、遊技者に取りこぼし目や外れ目に興味を抱かせることが可能となり、1通りでも多く取りこぼし目や外れ目を記憶すべく、通常変動において種々のタイミングでストップスイッチ42〜44を操作させることが可能となる。これにより、通常変動における停止出目を多様化させることが可能となるとともに、遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。
フリーズ演出の終了後に通常変動が開始される構成とした。かかる構成とすることにより、スロットマシン10を設置する遊技場等において本スロットマシン10の稼働が低下することを抑制することが可能となる。
確かに、通常変動の終了後にフリーズ演出が開始される構成とし、フリーズ演出の終了をもって1ゲームが終了する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、通常変動において第1BB入賞成立となる入賞出目が出現せず、フリーズ演出において前記入賞出目が出現した場合、遊技者が遊技を終了してしまう可能性が考えられる。そして、遊技者が実際に遊技を終了してしまった場合、遊技場等の管理者や遊技を行いたいと考える第三者は、入賞出目が出現しているため、遊技者が遊技を終了して空き台となっているのか、遊技者が一時的に離席しただけで空き台ではないのかの判断が困難なものとなる。これは、本スロットマシン10の稼働が低下することに繋がる。一方、フリーズ演出の終了後に通常変動が開始される構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。特段の理由がない限り、第1BB入賞成立となったゲームで遊技を終了する遊技者はいないからである。
主制御装置101には、左リール32Lの図柄番号抽選に使用する左図柄番号用カウンタと、中リール32Mの図柄番号抽選に使用する中図柄番号用カウンタと、右リール32Rの図柄番号抽選に使用する右図柄番号用カウンタと、を設けた。そして、これら図柄番号用カウンタを、互いの更新時期が非同期となるように0〜20の範囲内で定期的に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成とした。かかる構成とすることにより、図柄番号抽選において各リール32L,32M,32Rの停止位置をランダムに取得することが可能となり、フリーズ演出における停止出目の多様化を図ることが可能となる。また、互いの更新時期が非同期となるように更新する構成としたため、例えば無効ライン出目となる各リール32L,32M,32Rの図柄番号が取得されるようにスタートレバー41を操作する所謂狙い打ちが行われることを回避することが可能となる。
(第2の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、通常変動において出現しない停止出目が出現した場合にATモード等の特典を付与する構成としたが、通常変動において出現する停止出目が出現した場合にもATモード等の特典を付与し得る構成としてもよい。以下では、かかる構成を実現する場合に主制御装置101が行う処理を説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成及び処理については、その説明を省略する。
本実施の形態では、ステップS811の結果確認処理において図34に示す処理を行う。
ステップS1001では、対象リールカウンタに1をセットする。ステップS1002では、RAM106に設けられた距離カウンタに0をセットする。ステップS1003では、停止図柄番号記憶エリアを参照し、対象リールカウンタの値と対応するリールの停止図柄番号を取得する。ステップS1004では、対象リールカウンタの値と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号を取得する。具体的には、対象リールカウンタの値が1である場合、ステップS1003では、停止図柄番号記憶エリアに記憶された左リール32Lの停止図柄番号を取得し、ステップS1004では、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに記憶された図柄番号を取得する。
ステップS1005では、取得した停止図柄番号と、取得した記憶図柄番号と、に基づいて、フリーズ演出開始前の対象リールの停止位置と、フリーズ演出における対象リールの停止位置と、の最短距離を導出する。最短距離の導出にあたっては、先ず、取得した停止図柄番号と、取得した記憶図柄番号と、の2つの値のうち、大きな値を大値、小さな値を小値と設定する。そして、大値から小値を減算した減算結果が10以下である場合には、当該減算結果を最短距離とする。減算結果が10より大きい場合には、小値に21を加算し、当該加算結果から大値を減算した値を最短距離とする。つまり、ステップS1005では、フリーズ演出開始前の対象リールの停止位置と、フリーズ演出における対象リールの停止位置と、の位置ずれ数を導出している。
最短距離を導出した場合には、ステップS1006に進み、距離カウンタの値に導出結果を加算する。ステップS1007では、対象リールカウンタの値が3であるか否かを判定する。3でない場合には、ステップS1008にて対象リールカウンタの値に1を加算した後にステップS1003に戻る。
対象リールカウンタの値が2の場合、ステップS1003では、停止図柄番号記憶エリアに記憶された中リール32Mの停止図柄番号を取得し、ステップS1004では、記憶図柄番号格納エリアの第2エリアに記憶された図柄番号を取得する。対象リールカウンタの値が3の場合、ステップS1003では、停止図柄番号記憶エリアに記憶された右リール32Rの停止図柄番号を取得し、ステップS1004では、記憶図柄番号格納エリアの第3エリアに記憶された図柄番号を取得する。
ステップS1007にて対象リールカウンタの値が3であると判定した場合には、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に各リール32L,32M,32Rの位置ずれ数を導出し、これら導出結果を距離カウンタに加算したことを意味する。かかる場合には、ステップS1009に進み、ROM105に予め記憶された特典テーブルを参照する。
図35は、特典テーブルを示す図である。特典テーブルには、距離カウンタの値と、付与する特典と、の対応関係が定められている。距離カウンタ値「0」には、300ゲームのATモードとVB当選の特典を付与すると定められており、距離カウンタ値「1」には、300ゲームのATモードの特典を付与すると定められており、距離カウンタ値「2」には、200ゲームのATモードの特典を付与すると定められている。距離カウンタ値「3」には、150ゲームのATモードの特典を付与すると定められており、距離カウンタ値「4」には、100ゲームのATモードの特典を付与すると定められており、距離カウンタ値「5」には、50ゲームのATモードの特典を付与すると定められている。距離カウンタ値「6」には、40ゲームのATモードの特典を付与すると定められており、距離カウンタ値「7」には、30ゲームのATモードの特典を付与すると定められており、距離カウンタ値「8」には、20ゲームのATモードの特典を付与すると定められており、距離カウンタ値「9」には、10ゲームのATモードの特典を付与すると定められている。距離カウンタ「10」〜「30」には、特典なしと定められている。
ステップS1009では、特典テーブルを参照し、距離カウンタの値と対応する特典内容を取得する。ステップS1010では、取得した特典内容を示すAT結果コマンドをセットする。その後、ステップS1011にてフリーズフラグをクリアし、本処理を終了する。
以上のとおり、本実施の形態におけるフリーズ演出では、フリーズ演出における停止出目がフリーズ演出開始前の停止出目と近いほど、遊技者に有利な特典が付与される。
次に、フリーズ演出が行われるゲームにおけるゲームの流れを図36に基づいて説明する。
スタートレバー41が操作されて開始指令が発生し、フリーズ抽選に当選した場合、主制御装置101は、表示制御装置81に対してフリーズコマンド及び出目コマンドを送信する。このとき、主制御装置101は回転開始処理を行っていないため、図36(a)に示すように、各リール32L,32M,32Rは停止したままである。表示制御装置81は、フリーズコマンドを受信した場合、フリーズ演出用補助演出を開始すべく補助表示部65等の駆動制御を開始する。この結果、補助表示部65では、図36(e)に示すように、「ATチャンス」という文字と、「この目が再び出れば・・・」という文字と、が1秒間表示され、現在の停止出目(すなわち前のゲームの停止出目)がフリーズ演出において意味あるものであることが遊技者に報知される。その後、現在の停止出目以外であっても特典付与の可能性があることを示唆すべく、図36(f)に示すように「近くてもチャンス!」という文字が表示される。
主制御装置101は、回転演出処理のステップS803において2秒間待機した後に回転開始処理を行う。これにより、図36(b)に示すように、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。補助表示部65では、フリーズ演出の開始時に「この目が再び出れば・・・」という文字を表示し、1秒後に「近くてもチャンス!」という文字を表示している。このため、各リール32L,32M,32Rは、ATチャンスの内容説明が開始された後に回転を開始することとなる。さらにいうと、ステップS803における2秒間の待機期間は、遊技者に各リール32L,32M,32Rの停止位置を記憶させるための猶予期間である、ともいえる。
各リール32L,32M,32Rの回転を開始させた場合、主制御装置101は、ステップS805にて1秒間待機した後に左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に回転を停止させる。
このとき、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに「10」、第2エリアに「17」、第3エリアに「18」が記憶されていた場合には、図36(c)に示す停止出目を出現させる。かかる停止出目は、右下がりラインL4に「赤ベル」図柄,「赤7」図柄,「赤7」図柄の組合せが停止しているため、通常変動であれば第2小役入賞成立となる入賞出目である。しかしながら、フリーズ演出開始時の停止出目と比較した場合、左リール32Lにおいては位置ずれ数が「0」であり、中リール32Mにおいては位置ずれ数が「9」であり、右リール32Rにおいては位置ずれ数が「4」である。このため、特典テーブルを参照する際の距離カウンタの値は「13」となっており、主制御装置101は、特典を付与しないことを示すAT結果コマンドを表示制御装置81に対して送信する。表示制御装置81は、AT結果コマンドを受信した場合、主制御装置101と同様に先に受信した出目コマンドの示す図柄番号の組合せから各リール32L,32M,32Rの位置ずれ数を導出する。そして、当該導出結果と、AT結果コマンドの示す特典内容と、に対応する補助演出を開始すべく補助表示部65等の駆動制御を開始する。例えば、出目コマンドの示す図柄番号の組合せが図36(c)に示す入賞出目の組合せであった場合、補助表示部65では、図36(g)に示すように、各リール32L,32M,32Rの位置ずれ数と、位置ずれ数の総和と、特典が付与されないことを示す「残念!」という文字と、が表示され、その後、図36(h)に示すように「ATチャンス終了」という文字が表示される。
主制御装置101は、結果確認処理を終えて回転演出処理が終了した場合、リール制御処理に戻り、ステップS402にて回転開始処理を行う(図16参照)。これにより、図36(d)に示すように、各リール32L,32M,32Rが回転を開始し、通常変動となる。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
フリーズ演出では、フリーズ演出における停止出目がフリーズ演出開始前の停止出目と近いほど、遊技者に有利な特典が付与される構成とした。かかる構成とすることにより、通常変動における停止出目と、フリーズ演出における停止出目と、を関連付けることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。フリーズ演出開始前の停止出目は、当該フリーズ演出が行われるゲームの1ゲーム前の通常変動における停止出目である。このため、通常変動において各リール32L,32M,32Rの図柄配列を記憶すべく種々のタイミングでストップスイッチ42〜44を操作させたり、遊技者に事前に停止出目を記憶させたりすることが可能となり、遊技者が漠然と遊技を行ってしまうことを回避することが可能となるからである。
補助表示部65には、フリーズ演出開始前の停止出目を表示しない構成とした。かかる構成とすることにより、フリーズ演出を堪能したい遊技者に、通常変動において上記したような事前準備を行わせることが可能となり、遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。
補助表示部65には、フリーズ演出において各リール32L,32M,32Rの図柄配列を表示しない構成とした。かかる構成とすることにより、フリーズ演出を堪能したい遊技者に、通常変動において上記したような事前準備を行わせることが可能となり、遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。
(第3の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、フリーズ演出においてストップスイッチ42〜44の操作に基づくことなく各リール32L,32M,32Rを停止させる構成としたが、ストップスイッチ42〜44の操作に基づいて各リール32L,32M,32Rを停止させる構成としてもよい。以下では、かかる構成を実現する場合に主制御装置101が行う処理を説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成及び処理については、その説明を省略する。
本実施の形態では、図30に示す回転演出処理に代えて図37に示す回転演出処理を行う。
ステップS1101では、フリーズフラグがセットされているか否かを判定し、フリーズフラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。フリーズフラグがセットされている場合には、ステップS1102に進み、3秒間待機する。ステップS1103では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行い、ステップS1104では、ストップスイッチ42〜44の操作を確認する操作確認処理を行う。
操作確認処理では、図38のフローチャートに示すように、ステップS1201にて対象リールカウンタに1をセットする。ステップS1202では、対象リールカウンタの値と対応するストップスイッチが操作されたか否かを判定する。対象リールカウンタの値が1である場合には、左ストップスイッチ42が操作されたか否かを判定する。左ストップスイッチ42が操作された場合には、ステップS1203に進み、対象リールカウンタの値と対応するリールの到達図柄の図柄番号と、対象リールカウンタの値と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号と、が等しいか否かを判定する。具体的には、対象リールカウンタの値が1である場合、左リール32Lの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに記憶された図柄番号と、が等しいか否かを判定する。これら図柄番号が等しい場合には、ステップS1204に進み、AT40コマンドをセットする。
対象リールカウンタの値と対応するリールの到達図柄の図柄番号と、対象リールカウンタの値と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号と、が等しくない場合には、ステップS1205に進み、これら図柄番号から最短距離を導出する。最短距離の導出にあたっては、上記第2の実施の形態において説明した処理を行う。続くステップS1206では、ROM105に予め記憶された特典テーブルを参照し、導出結果と対応する特典内容を取得する。
図39は、特典テーブルを示す図である。特典テーブルには、最短距離と、付与する特典と、の対応関係が定められている。最短距離が「1」である場合には、30ゲームのATモードの特典を付与すると定められており、最短距離が「2」である場合には、20ゲームのATモードの特典を付与すると定められており、最短距離が「3」である場合には、10ゲームのATモードの特典を付与すると定められている。最短距離が「4」〜「10」のいずれかである場合には、特典なしと定められている。なお、最短距離が「0」である場合については、ステップS1203において肯定判定がなされるため、40ゲームのATモードの特典となる。
ステップS1207では、取得した特典内容を示すAT結果コマンドをセットする。その後、ステップS1208では、対象リールカウンタの値と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号を、ステップS1203にて取得した到達図柄番号に変更する。例えば、対象リールカウンタの値が1の場合には、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに記憶された図柄番号を、ステップS1203にて取得した到達図柄番号に変更する。
ステップS1202にて対象リールカウンタの値と対応するストップスイッチが操作されていないと判定した場合には、ステップS1209に進み、3秒経過したか否かを判定する。3秒経過していない場合には、ステップS1202に戻り、3秒経過した場合には、ステップS1210にてAT20コマンドをセットする。ステップS1209の処理を具体的に説明すると、ステップS1209の処理が対象リールカウンタの値が変更された後の初回の処理である場合、経過時間の測定を開始するとともに、ステップS1202に戻る。ステップS1209の処理が対象リールカウンタの値が変更された後の初回の処理でない場合には、経過時間に基づいてステップS1202又はステップS1210の処理を行う。
対象リールカウンタの値と対応するストップスイッチが操作されてステップS1204又はステップS1208の処理を行った場合と、上記ストップスイッチが操作されることなく3秒経過してステップS1210の処理を行った場合と、には、ステップS1211に進み、対象リールカウンタの値が3であるか否かを判定する。対象リールカウンタの値が3でない場合には、ステップS1212にて対象リールカウンタの値に1を加算し、ステップS1202に戻る。
対象リールカウンタの値が2の場合、ステップS1202では、中ストップスイッチ43が操作されたか否かを判定し、ステップS1208では、記憶図柄番号格納エリアの第2エリアに記憶された図柄番号を、ステップS1203にて取得した到達図柄番号に変更する。対象リールカウンタの値が3の場合、ステップS1202では、右ストップスイッチ44が操作されたか否かを判定し、ステップS1208では、記憶図柄番号格納エリアの第3エリアに記憶された図柄番号を、ステップS1203にて取得した到達図柄番号に変更する。
ステップS1211にて対象リールカウンタの値が3であると判定した場合には、左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順に、全てのストップスイッチの操作有無及び操作タイミングを判定したことを意味する。かかる場合には、本処理を終了し、回転演出処理に復帰する。
回転演出処理の説明に戻り、ステップS1105では、対象リールカウンタに1をセットする。ステップS1106では、対象リールカウンタの値と対応するリールの到達図柄の図柄番号と、対象リールカウンタの値と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定する。具体的には、対象リールカウンタの値が1である場合、左リール32Lの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定する。等しくなった場合には、ステップS1107にて対象リールカウンタの値と対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。ステップS1108では、対象リールカウンタの値が3であるか否かを判定する。3でない場合には、ステップS1109にて対象リールカウンタの値に1を加算した後にステップS1106に戻る。
対象リールカウンタの値が2の場合には、ステップS1106において、中リール32Mの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第2エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にステップS1107にて中リール32Mの回転を停止させる。対象リールカウンタの値が3の場合には、ステップS1106において、右リール32Rの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第3エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にステップS1107にて右リール32Rの回転を停止させる。
ステップS1108にて対象リールカウンタの値が3であると判定した場合には、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に、記憶図柄番号格納エリアに格納された図柄番号を下段に停止させたことを意味する。かかる場合には、ステップS1110にて終了コマンドをセットするとともに、ステップS1111にてフリーズフラグをクリアし、本処理を終了する。ここで、終了コマンドとは、フリーズ演出における全リール32L,32M,32Rの回転が停止したことを把握させるべく表示制御装置81に対して送信されるコマンドである。
次に、フリーズ演出が行われるゲームにおけるゲームの流れを図40及び図41に基づいて説明する。
スタートレバー41が操作されて開始指令が発生し、フリーズ抽選に当選した場合、主制御装置101は、表示制御装置81に対してフリーズコマンド及び出目コマンドを送信する。このとき、主制御装置101は回転開始処理を行っていないため、図40(a)に示すように、各リール32L,32M,32Rは停止したままである。表示制御装置81は、フリーズコマンドを受信した場合、フリーズ演出用補助演出を開始すべく補助表示部65等の駆動制御を開始する。この結果、補助表示部65では、図40(e)に示すように、「ATチャンス」という文字と、ATチャンスの内容を説明する「指定タイミングで操作しろ!」の文字と、が約3秒間にわたって表示される。
主制御装置101は、回転演出処理のステップS1102において3秒間待機した後に回転開始処理を行う。これにより、図40(b)に示すように、各リール32L,32M,32Rが回転を開始する。補助表示部65にはフリーズ演出開始時に「指定タイミングで操作しろ!」の文字が表示されているため、各リール32L,32M,32Rは、ATチャンスの内容説明が開始された後に回転を開始することとなる。
表示制御装置81は、「ATチャンス」等の表示を行ってから約3秒が経過した場合、先に受信した出目コマンドの示す左リール32Lの図柄番号に基づいて、左ストップスイッチ42の操作タイミングと、左ストップスイッチ42の操作可能時間と、を補助表示部65に表示させる。例えば、出目コマンドの示す左リール32Lの図柄番号が「13」であった場合には、図40(f)に示すように、左リール32Lの13番〜15番の図柄配列と、残り時間と、が補助表示部65に表示される。残り時間は、時間の経過とともに順次減算表示される。
主制御装置101は、例えば左ストップスイッチ42が到達図柄番号「14」となるタイミングで操作された場合、最短距離が1(=14−13)であるためAT30コマンドを送信するとともに、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに記憶された図柄番号を「13」から「14」に変更する。このとき、図40(c)に示すように、各リール32L,32M,32Rは回転したままである。表示制御装置81は、AT30コマンドを受信した場合、先に受信した出目コマンドの示す中リール32Mの図柄番号に基づいて、中ストップスイッチ43の操作タイミングと、中ストップスイッチ43の操作可能時間と、を補助表示部65に表示させる。例えば、出目コマンドの示す中リール32Mの図柄番号が「8」であった場合には、図40(g)に示すように、中リール32Mの8番〜10番の図柄配列と、残り時間と、が補助表示部65に表示される。残り時間は、時間の経過とともに順次減算表示される。
主制御装置101は、例えば中ストップスイッチ43が到達図柄番号「6」となるタイミングで操作された場合、最短距離が2(=8−6)であるためAT20コマンドを送信するとともに、記憶図柄番号格納エリアの第2エリアに記憶された図柄番号を「8」から「6」に変更する。このとき、図40(d)に示すように、中ストップスイッチ43が操作されたか否かに関わらず、各リール32L,32M,32Rは回転したままである。表示制御装置81は、AT20コマンドを受信した場合、先に受信した出目コマンドの示す右リール32Rの図柄番号に基づいて、右ストップスイッチ44の操作タイミングと、右ストップスイッチ44の操作可能時間と、を補助表示部65に表示させる。例えば、出目コマンドの示す右リール32Rの図柄番号が「7」であった場合には、図40(h)に示すように、右リール32Rの7番〜9番の図柄配列と、残り時間と、が補助表示部65に表示される。残り時間は、時間の経過とともに順次減算表示される。
主制御装置101は、例えば右ストップスイッチ44が到達図柄番号「7」となるタイミングで操作された場合、最短距離が0(=7−7)であるためAT40コマンドを送信する。記憶図柄番号格納エリアの第3エリアに記憶された図柄番号は変更せずに「7」のままである。その後、主制御装置101は、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に回転を停止させる。このとき、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに「14」、第2エリアに「6」、第3エリアに「7」が記憶されているため、図41(a)に示す停止出目が出現する。全リール32L,32M,32Rを停止させた場合、主制御装置101は、表示制御装置81に対して終了コマンドを送信する。
表示制御装置81は、終了コマンドを受信した場合、先に受信した3つのAT結果コマンドが示す特典内容と対応する補助演出を開始すべく補助表示部65等の駆動制御を開始する。今回の例ではAT30コマンド,AT20コマンド,AT40コマンドを受信しているため、補助表示部65には、図41(c)に示すように、各ストップスイッチ42〜44の操作タイミングと対応する特典(+30,+20,+40)と、各特典の総和(AT90GET!)と、が表示され、その後、図41(d)に示すように「ATチャンス終了」という文字が表示される。
なお、3秒以内に左ストップスイッチ42が操作されず、その後の3秒以内に中ストップスイッチ43が操作されず、その後の3秒以内に右ストップスイッチ44が操作されなかった場合、主制御装置101は、AT20コマンドを表示制御装置81に対して3回送信する。また、かかる場合には、記憶図柄番号格納エリアの値を変更していないため、主制御装置101は、図柄番号抽選にて取得した図柄番号「13」,「8」,「7」の組合せの停止出目を出現させる。補助表示部65には、各ストップスイッチ42〜44を操作しなかったことによる特典(+20,+20,+20)と、各特典の総和(AT60GET!)と、が表示され、その後、図41(d)に示すように「ATチャンス終了」という文字が表示される。
主制御装置101は、全リール32L,32M,32Rを停止させて回転演出処理が終了した場合、リール制御処理に戻り、ステップS402にて回転開始処理を行う(図16参照)。これにより、図41(b)に示すように、各リール32L,32M,32Rが回転を開始し、通常変動となる。
以上のとおり、フリーズ演出では、主制御装置101が決定したストップスイッチ42〜44の操作タイミングと、実際のストップスイッチ42〜44の操作タイミングと、のタイミングずれ数が少ないほど、遊技者に有利な特典が付与される。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
フリーズ演出では、主制御装置101が決定したストップスイッチ42〜44の操作タイミングと、実際のストップスイッチ42〜44の操作タイミングと、のタイミングずれ数が少ないほど、遊技者に有利な特典が付与される構成とした。かかる構成とすることにより、フリーズ演出に遊技者を積極参加させることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
フリーズ演出では、ストップスイッチ42〜44が操作されたとしても対応するリールが停止しない構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者をストップスイッチ42〜44の操作に集中させることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。例えば左ストップスイッチ42が操作された場合に左リール32Lを停止させる構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、実際の操作タイミングが指定された操作タイミングと大きく異なっていた場合、遊技者が動揺してその後の中ストップスイッチ43や右ストップスイッチ44の操作に集中できなくなってしまう可能性が考えられる。一方、全てのストップスイッチ42〜44が操作された後に各リール32L,32M,32Rを停止させる構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
対象リールカウンタの値と対応するリールの到達図柄の図柄番号と、対象リールカウンタの値と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号と、が等しくない場合には、記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号を到達図柄番号に変更する構成とした。かかる構成とすることにより、各リール32L,32M,32Rの停止結果を通じて遊技者に自身の操作タイミングを把握させることが可能となる。この結果、フリーズ演出に参加することによって遊技者自身の操作技量を向上させることが可能となり、遊技者の積極参加を促すことが可能となる。
確かに、通常変動においても、遊技者はストップスイッチ42〜44を操作することで操作タイミングの概略を把握することは可能である。しかしながら、通常変動においては、役の抽選結果に基づいて停止情報が設定され、役の抽選結果と対応するよう0〜4図柄分滑った後にリールが停止するため、詳細な操作タイミングを把握することは困難である。
一方、フリーズ演出においては、補助表示部65において操作タイミングが指定され、リールの停止結果は遊技者の操作タイミングそのものとなる。したがって、フリーズ演出では、操作タイミングが早いか遅いかのみならず、何図柄分早いか遅いかまで遊技者に把握させることが可能となる。遊技者は、当該結果を元にその後の通常変動やフリーズ変動において操作タイミングを調整すればよいため、遊技者自身の操作技量を向上させることが可能となり、遊技者の積極参加を促すことが可能となる。
対象リールカウンタの値と対応するストップスイッチ(以下、「対象ストップスイッチ」ともいう。)が3秒以内に操作されなかった場合、対象ストップスイッチが変化する構成とした。かかる構成とすることにより、遊技者にストップスイッチ42〜44を操作しないという選択肢を提供することが可能となり、フリーズ演出の興趣向上を図ることが可能となる。
タイミングずれ数が0であればAT40の特典を付与し、タイミングずれ数が1であればAT30の特典を付与し、タイミングずれ数が2であればAT20の特典を付与し、タイミングずれ数が3であればAT10の特典を付与し、タイミングずれ数が4以上であれば特典を付与しない構成とした。そして、対象ストップスイッチが操作されなければAT20の特典を付与する構成とした。かかる構成においては、タイミングずれ数が2以下となるよう対象ストップスイッチを操作できれば、対象ストップスイッチを操作した方が遊技者に有利となり、タイミングずれ数が2以下となるよう対象ストップスイッチを操作できないのであれば、対象ストップスイッチを操作しない方が遊技者に有利となる。したがって、遊技者に自身の操作技量を考慮したり、指定された操作タイミングの難易度を考慮したりさせた上で、対象ストップスイッチの操作有無を判断させることが可能となり、フリーズ演出の興趣向上を図ることが可能となる。
中リール32M及び右リール32Rには、表示窓から視認可能となる3つの図柄が同一となる区間が形成されるよう、各図柄を配置した。具体的に説明すると、中リール32Mにおいて、3番〜5番の区間と、15番〜17番の区間と、19番〜0番の区間とは、下から順に「赤ベル」図柄,「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄の並びで同一である。右リール32Rでは、例えば0番〜2番の区間と、3番〜5番の区間とは、下から順に「第2リプレイ」図柄,「スイカ」図柄,「赤ベル」図柄の並びで同一である。かかる構成とすることにより、図柄が視認できるのみならず図柄配列も把握していなければ指定された操作タイミングで操作することを困難なものとすることが可能となり、フリーズ演出の興趣向上を図ることが可能となる。
さらにいうと、対象ストップスイッチの操作期間が3秒間と制限されている状況において、補助表示部65にて指定操作タイミングを認識し、リールの図柄を視認し、さらに視認した図柄が何番に付されたものであるかを把握し、その上で対象ストップスイッチを操作することは困難である。この結果、各リール32L,32M,32Rの図柄配列や各図柄番号にどの図柄が付されているのか等の調査を通常変動において遊技者に行わせることが可能となり、フリーズ演出のみならず通常変動の興趣向上も図ることが可能となる。故に、遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。
(第4の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、フリーズ演出において全リール32L,32M,32Rの図柄番号抽選を行う構成としたが、1つのリールに関して図柄番号抽選を行わない構成としてもよい。以下では、かかる構成を実現する場合に主制御装置101が行う処理を説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成及び処理については、その説明を省略する。
本実施の形態では、図29に示すフリーズ抽選処理に代えて図42に示すフリーズ抽選処理を行う。
ステップS1301では、主制御装置101が取得する乱数に基づいてフリーズ抽選を行う。ステップS1302では、フリーズ抽選に当選したか否かを判定し、フリーズ抽選に当選しなかった場合には、そのまま本処理を終了する。フリーズ抽選に当選した場合には、ステップS1303に進み、左リール32Lの図柄番号として16をセットする。より具体的には、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに16をセットする。
ステップS1304では、対象リールカウンタに2をセットする。ステップS1305では、図柄番号抽選を行う。ステップS1306では、ステップS1305にて取得した値を記憶図柄番号格納エリアに記憶する。対象リールカウンタの値が2である場合には、第2格納エリアに取得した値を記憶する。ステップS1307では、対象リールカウンタの値が3であるか否かを判定する。3でない場合には、ステップS1308にて対象リールカウンタの値に1を加算した後にステップS1305に戻る。
対象リールカウンタの値が3の場合における図柄番号抽選では、右図柄番号用カウンタの値を取得し、当該取得値を記憶図柄番号格納エリアの第3エリアに記憶する。
ステップS1307にて対象リールカウンタの値が3であると判定した場合には、中リール32M及び右リール32Rの図柄番号抽選が終了したことを意味する。かかる場合には、ステップS1309にてフリーズフラグをセットする。その後、ステップS1310にてフリーズコマンドをセットするとともに、ステップS1311にて出目コマンドをセットし、本処理を終了する。
以上のとおり、本実施の形態では、左リール32Lに関して図柄番号抽選を行わず、中リール32M及び右リール32Rに関して図柄番号抽選を行う。
また、本実施の形態では、図30に示す回転演出処理に代えて図43に示す回転演出処理を行う。
ステップS1401では、フリーズフラグがセットされているか否かを判定し、フリーズフラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。フリーズフラグがセットされている場合には、ステップS1402に進み、各リール32L,32M,32Rの下段に停止している図柄番号を、RAM106に設けられた停止図柄番号記憶エリアに記憶する。ステップS1403では、2秒間待機する。ステップS1404では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行い、ステップS1405では、1秒間待機する。ステップS1406では、左リール32Lを停止させる左リール停止処理を行う。左リール停止処理では、左リール32Lの到達図柄番号が16であるか否かを判定し、16である場合に左リール32Lを停止させる。左リール32Lを停止させた場合には、ステップS1407にて3秒間待機する。
ステップS1408では、対象リールカウンタに2をセットする。ステップS1409では、対象リールカウンタの値と対応するリールの到達図柄の図柄番号と、対象リールカウンタの値と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定する。具体的には、対象リールカウンタの値が2である場合、中リール32Mの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第2エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定する。等しくなった場合には、ステップS1410にて対象リールカウンタの値と対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。ステップS1411では、対象リールカウンタの値が3であるか否かを判定する。3でない場合には、ステップS1412にて対象リールカウンタの値に1を加算した後にステップS1409に戻る。
対象リールカウンタの値が3の場合には、ステップS1409において、右リール32Rの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第3エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定し、等しくなった場合にステップS1410にて右リール32Rの回転を停止させる。
ステップS1411にて対象リールカウンタの値が3であると判定した場合には、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に、フリーズ抽選処理にて取得した図柄番号を下段に停止させたことを意味する。かかる場合には、ステップS1413にて結果確認処理を行い、本処理を終了する。
結果確認処理の説明に先立ち、本フリーズ演出における停止出目を説明する。本実施の形態では、フリーズ演出において、左リール32Lの停止結果は必ず16番が下段に停止する停止結果となる。図6に示すように、左リール32Lには、16番の位置に「赤7」図柄が付されており、17番の位置に「スイカ」図柄が付されており、18番の位置に「赤7」図柄が付されている。したがって、フリーズ演出における停止出目は、組合せラインのいずれかに各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が並んで停止する赤7停止出目と、中ラインL2上に各リール32L,32M,32Rの「スイカ」図柄が並んで停止するスイカ停止出目と、これら以外のばらけ停止出目と、のいずれかとなる。
結果確認処理では、図44のフローチャートに示すように、ステップS1501において今回の停止出目が赤7停止出目であるか否かを判定する。赤7停止出目である場合には、ステップS1502にてAT200コマンドをセットするとともに、ステップS1503にてフリーズフラグをクリアし、本処理を終了する。赤7停止出目でない場合には、ステップS1504に進み、今回の停止出目がスイカ停止出目であるか否かを判定する。スイカ停止出目である場合には、ステップS1505にてVB当選コマンドをセットする。その後、ステップS1502にてAT200コマンドをセットするとともに、ステップS1503にてフリーズフラグをクリアし、本処理を終了する。ステップS1504にてスイカ停止出目でないと判定した場合、すなわち今回の停止出目がばらけ停止出目である場合には、ステップS1506にてAT外れコマンドをセットするとともに、ステップS1503にてフリーズフラグをクリアし、本処理を終了する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
フリーズ演出では、左リール32Lが必ず最初に停止するとともに、左リール32Lの16番が必ず下段に停止する構成とした。かかる構成とすることにより、1つのリールが停止した段階において、表示窓26Lから2つの「赤7」図柄と1つの「スイカ」図柄を遊技者に視認させることが可能となり、赤7停止出目又はスイカ停止出目が出現することを遊技者に強く期待させることが可能となる。この結果、フリーズ演出の興趣向上を図ることが可能となる。
左リール32Lを停止させた場合には、3秒間待機した後に中リール32M及び右リール32Rを停止させる構成とした。かかる構成とすることにより、上記待機期間に遊技者に心の準備をさせることが可能となる。また、上記待機期間を利用して期待感を高めるための各種補助演出を実行することが可能となる。以上の結果、フリーズ演出の興趣向上を好適に図ることが可能となる。
(第5の実施の形態)
上記第1の実施の形態では、通常変動において出現しない停止出目となった場合に特典を付与する構成としたが、組合せラインのいずれかに同一図柄が2つ以上停止する停止出目となった場合に特典を付与する構成としてもよい。以下では、かかる構成を実現する場合に主制御装置101が行う処理を説明する。なお、上記第1の実施の形態と同一の構成及び処理については、その説明を省略する。
図45は、本実施の形態における特典テーブルを示す図である。特典テーブルには、組合せラインに停止した図柄と、付与する特典と、の対応関係が定められている。特典テーブルには、例えば、組合せラインのいずれかに2つのリールの「赤ベル」図柄が停止した場合、AT5ゲームの特典を付与し、組合せラインのいずれかに全リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄が停止した場合、AT10ゲームの特典を付与すると定められている。なお、「白ベル」図柄については、右リール32Rに付されていないため、2リール停止時の特典のみが定められている。
また、特典テーブルには、リールに付されている図柄数が少ない図柄ほど、組合せラインのいずれかに2つ以上停止した場合に多くのATゲーム数が付与されるように定められている。例えば、「赤ベル」図柄は、左リール32Lに4個、中リール32Mに5個、右リール32Rに5個の計14個付されている。「青年」図柄は、左リール32Lに1個、中リール32Mに2個、右リール32Rに1個の計4個付されている。「青年」図柄は、組合せラインのいずれかに2つ停止した場合、AT10ゲームの特典が付与され、組合せラインのいずれかに3つ停止した場合、AT70ゲームの特典が付与される。このように、「青年」図柄は、「赤ベル」図柄と比してリールに付されている図柄数が少ないため、組合せラインのいずれかに2つ以上停止した場合、「赤ベル」図柄の場合よりも多くのATゲーム数が付与されるようになっている。
本実施の形態では、図30に示す回転演出処理に代えて図46に示す回転演出処理を行う。
ステップS1601では、フリーズフラグがセットされているか否かを判定し、フリーズフラグがセットされていない場合には、そのまま本処理を終了する。フリーズフラグがセットされている場合には、ステップS1602に進み、2秒間待機する。ステップS1603では、各リール32L,32M,32Rの回転を開始させる回転開始処理を行い、ステップS1604では、各リール32L,32M,32Rの停止順序を設定する停止順序設定処理を行う。
停止順序設定処理では、記憶図柄番号格納エリアに記憶されている図柄番号に基づいて、いずれかの組合せライン上に同一図柄が3つ停止するか否かを判定する。同一図柄が3つ停止する場合には、停止順序抽選を行い、各リール32L,32M,32Rの停止順序を決定する。停止順序抽選の当選確率は、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの停止順序が6分の1であり、左リール32L→右リール32R→中リール32Mの停止順序が6分の1であり、中リール32M→左リール32L→右リール32Rの停止順序が6分の1であり、中リール32M→右リール32R→左リール32Lの停止順序が6分の1であり、右リール32R→中リール32M→左リール32Lの停止順序が6分の1であり、右リール32R→左リール32L→中リール32Mの停止順序が6分の1である。
停止順序抽選を行った場合には、ROM105に設けられた停止順序記憶エリアに当該抽選結果を記憶し、停止順序設定処理を終了する。停止順序記憶エリアは、第1順序エリア、第2順序エリア、第3順序エリアの3つの記憶エリアによって構成されており、抽選結果の記憶に際しては、第1順序エリアに最初に停止させるリールを示す情報を記憶し、第2順序エリアに2番目に停止させるリールを示す情報を記憶し、第3順序エリアに最後に停止させるリールを示す情報を記憶する。このとき、第1順序エリア、第2順序エリア、第3順序エリアの各順序エリアには、1〜3のいずれかの値が記憶される。「1」は左リール32Lを示す情報であり、「2」は中リール32Mを示す情報であり、「3」は右リール32Rを示す情報である。
いずれの組合せライン上にも同一図柄が3つ停止しない場合には、いずれかの組合せライン上に同一図柄が2つ停止する(以下、当該事象を「テンパイする」ともいう。)か否かを判定する。テンパイする場合には、テンパイを形成する2つのリールのうち、左側に位置するリールと対応する情報を第1順序エリアに記憶し、他方のリールと対応する情報を第2順序エリアに記憶する。テンパイを形成しないリールと対応する情報を第3順序エリアに記憶する。その後、停止順序設定処理を終了する。例えば、中リール32Mと右リール32Rによってテンパイが形成される場合、停止順序記憶エリアには、第1順序エリアに中リール32Mを示す情報「2」を記憶し、第2順序エリアに右リール32Rを示す情報「3」を記憶し、第3順序エリアに左リール32Lを示す情報「1」を記憶する。
いずれの組合せライン上にも同一図柄が2つ停止しない場合には、同一図柄が3つ停止する場合と同様、停止順序抽選を行い、各リール32L,32M,32Rの停止順序を決定する。停止順序抽選の当選確率は、同一図柄が3つ停止する場合と同一である。停止順序抽選を行った場合には、停止順序記憶エリアに当該抽選結果を記憶し、停止順序設定処理を終了する。
以上のとおり、停止順序設定処理では、テンパイする場合、テンパイを形成する2つのリールが先に停止し、その後に残りのリールが停止するよう、各リール32L,32M,32Rの停止順序を設定する。テンパイしない場合には、当選確率の等しい6通りの停止順序から1通りの停止順序を設定する。
停止順序設定処理が終了した場合には、ステップS1605において、RAM106に設けられた停止リールカウンタに1をセットする。ステップS1606では、停止順序記憶エリアの各順序エリアのうち停止リールカウンタの値と対応する順序エリアを参照する。停止リールカウンタの値が1である場合には、停止順序記憶エリアの第1順序エリアを参照する。そして、当該順序エリアに記憶された情報と対応するリールの到達図柄の図柄番号と、前記順序エリアに記憶された情報と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定する。
具体的には、停止リールカウンタの値が1である場合、停止順序記憶エリアの第1順序エリアを参照する。第1順序エリアに「1」が記憶されている場合には、左リール32Lの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第1エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定する。第1順序エリアに「2」が記憶されている場合には、中リール32Mの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第2エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定する。第1順序エリアに「3」が記憶されている場合には、右リール32Rの到達図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアの第3エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなったか否かを判定する。
等しくなった場合には、ステップS1607に進み、順序エリアの参照した情報と対応するリールの回転を停止させるリール停止処理を行う。ステップS1608では、停止リールカウンタの値が3であるか否かを判定する。3でない場合には、ステップS1609にて停止リールカウンタの値に1を加算した後にステップS1606に戻る。
停止リールカウンタの値が2の場合には、ステップS1606において停止順序記憶エリアの第2順序エリアを参照し、上記各処理を行う。停止リールカウンタの値が3の場合には、ステップS1606において停止順序記憶エリアの第3順序エリアを参照し、上記各処理を行う。
ステップS1608にて停止リールカウンタの値が3であると判定した場合には、停止順序記憶エリアに記憶された停止順序で、記憶図柄番号格納エリアに格納された図柄番号を下段に停止させたことを意味する。かかる場合には、ステップS1610にて結果確認処理を行うとともに、ステップS1611にてフリーズフラグをクリアし、本処理を終了する。
結果確認処理では、記憶図柄番号格納エリアに記憶されている図柄番号に基づいて、今回の停止出目が、いずれかの組合せライン上に同一図柄が3つ停止した停止出目であるか否かを判定する。上記停止出目である場合には、特典テーブルの3リール欄を参照し、付与する特典を示すAT結果コマンドをセットする。その後、結果確認処理を終了する。上記停止出目でなかった場合には、今回の停止出目が、いずれかの組合せライン上に同一図柄が2つ停止した停止出目であるか否かを判定する。上記停止出目である場合には、特典テーブルの2リール欄を参照し、付与する特典を示すAT結果コマンドをセットする。その後、結果確認処理を終了する。いずれの組合せラインにも同一図柄が2つ以上停止しなかった停止出目である場合には、特典を付与しないことを示すAT外れコマンドをセットし、結果確認処理を終了する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
フリーズ演出では、いずれかの組合せライン上に同一図柄が2つ以上停止した場合、停止数に応じた特典を付与する構成とした。そして、テンパイする場合には、テンパイを形成する2つのリールが先に停止し、その後に残りのリールが停止するよう、各リール32L,32M,32Rの停止順序を設定する構成とした。かかる構成とすることにより、2つのリールが停止した段階でATモードへの移行(上乗せ)が確定したという満足感を与えつつ、多くのATゲーム数が付与されることを期待させながら残りのリールの回転を注視させることが可能となる。この結果、フリーズ演出の開始段階から終了段階まで遊技者を当該フリーズ演出に没頭させることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
フリーズ演出では、テンパイしない場合と、同一図柄が3つ停止する場合と、には、停止順序抽選を行い、当選確率の等しい6通りの停止順序から1通りの停止順序を設定する構成とした。かかる構成とすることにより、各リール32L,32M,32Rの停止順序が如何なる停止順序であっても特典が付与される余地を残すことが可能となり、各リール32L,32M,32Rの停止順序を通じて特典の付与有無が遊技者に察知されてしまうことを回避することが可能となる。
フリーズ演出では、いずれかの組合せライン上に同一図柄が2つ以上停止した場合、その図柄種別に関わらず、停止数に応じた特典を付与する構成とした。かかる構成とすることにより、各リール32L,32M,32Rに付された各図柄に意味を持たせることが可能となり、各リール32L,32M,32Rの図柄配列を好適な形で多様化させることが可能となる。
図8〜図10及びその備考欄等に示したとおり、本スロットマシン10では、各リール32L,32M,32Rに付されているにも関わらず、通常変動においていずれの組合せラインにも同一図柄が3つ並んで停止する停止出目が出現しない図柄がある。「青年」図柄である。「青年」図柄の通常変動における機能は、不当入賞の発生回避と遊技者が困惑する停止出目の回避である。詳細な説明は省略するが、「青年」図柄を例えば「赤ベル」図柄等の他の図柄に変更した場合には、外れ時において、0〜4図柄の範囲でリールを滑らせて停止させたとしても、有効ライン上に入賞成立となる図柄の組合せが停止してしまったり、入賞成立とはならないものの同一図柄の組合せが組合せラインに停止して遊技者に不信感を抱かせてしまったりする事象が発生する。これらを回避すべく「青年」図柄を配置しているものの、遊技者の視点で考えた場合、「青年」図柄は、当該「青年」図柄の位置をブランクとした場合と変わらない全く無意味な図柄である。さらにいうならば、「青年」図柄の組合せが有効ライン又は組合せラインに停止しないことに対し、遊技者が不信感を抱く可能性も考えられる。
そこで本スロットマシン10では、いずれかの組合せライン上に同一図柄が2つ以上停止した場合、その図柄が通常変動において入賞とならない「青年」図柄であったとしても、停止数に応じた特典を付与する構成とした。かかる構成とすることにより、「青年」図柄をフリーズ演出において特典が付与される図柄として遊技者に認識させることが可能となり、各リール32L,32M,32Rの図柄配列を好適な形で多様化させることが可能となる。
なお、上述した各実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(1)上記第1の実施の形態では、左図柄番号用カウンタ,中図柄番号用カウンタ,右図柄番号用カウンタを設け、これらを互いの更新時期が非同期となるように更新することにより、フリーズ演出において9261通りの停止出目が出現し得る構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、各リール32L,32M,32Rの図柄数から想定される全ての停止出目を出現可能な構成であればよい。
例えば、0〜9260の範囲で更新可能なカウンタを設けるとともに、0〜9260の各値と、各リール32L,32M,32Rの図柄番号と、の対応関係を示す図柄番号テーブルを設ける構成とする。そして、フリーズ抽選に当選した場合には、上記カウンタから1の値を取得し、図柄番号テーブルを参照して前記取得値と対応する各リール32L,32M,32Rの図柄番号を記憶図柄番号格納エリアに記憶する構成とする。
上記第2の実施の形態〜第5の実施の形態についても同様である。
(2)上記第1の実施の形態では、フリーズ演出において、通常変動において出現しない停止出目が出現した場合に特典を付与する構成としたが、かかる構成を変更する。
例えば、通常変動において出現し得る停止出目が出現した場合に特典を付与する構成とする。
例えば、取りこぼし目が出現した場合に特典を付与する構成とする。
例えば、無効ライン出目が出現した場合に特典を付与し、フリーズばらけ目が出現した場合に特典を付与しない構成とする。
(3)上記第1の実施の形態では、フリーズ演出において、通常変動において出現する停止出目が出現した場合に特典を付与しない構成としたが、同一ゲームの通常変動において出現する停止出目が出現した場合に特典を付与しない構成、すなわち同一ゲームの通常変動において出現しない停止出目が出現した場合に特典を付与する構成としてもよい。
通常リプレイ(IV=1の際に当選、図15等参照)に当選したゲームでフリーズ演出を行う場合を例として説明する。
通常変動を先に説明すると、通常リプレイに当選した場合、停止情報設定処理及び停止情報第2設定処理では、ストップスイッチ42〜44の操作順序及び操作タイミングに関わらず、第1再遊技入賞が成立するよう停止情報を設定する。そして、ストップスイッチ42〜44が操作された場合には、必ず第1再遊技入賞が成立する。
フリーズ演出では、結果確認処理において、通常リプレイ当選時に出現し得る停止出目(すなわち第1再遊技入賞成立となる停止出目)であるか否かを判定する。そして、通常リプレイ当選時に出現し得る停止出目である場合には、特典を付与せず、通常リプレイ当選時に出現し得る停止出目でない場合には、AT50の特典を付与する構成とする。
かかる構成においては、第1再遊技入賞成立となる停止出目がフリーズ演出において出現した場合、AT50の特典が付与されれば通常変動において第1再遊技入賞が成立しないことを意味し、特典が付与されなければ通常変動において第1再遊技入賞が成立することを意味する。また、第1BB入賞成立となる停止出目がフリーズ演出において出現した場合、AT50の特典が付与されれば通常変動において第1BB入賞が成立しないことを意味し、特典が付与されなければ通常変動において第1BB入賞が成立し得ることを意味する。但し、第1BB入賞成立となる停止出目がフリーズ演出において出現し、AT50の特典が付与されたとしても、第1BBに当選していないことを意味するものではない。通常変動では、ボーナスと小役又は再遊技に当選している場合、小役入賞又は再遊技入賞が優先して成立するからである。
以上の結果、フリーズ演出における停止出目と、その後の通常変動における停止出目と、を関連付けることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。フリーズ演出における停止出目や特典付与有無に基づいて、当該ゲームにおける当選役を推測させながら通常変動における遊技を行わせることが可能となるからである。
(4)上記第2の実施の形態では、フリーズ演出を行う場合、回転演出処理のステップS802において停止図柄番号を記憶する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、ステップS804の回転開始処理を行う前までに停止図柄番号を記憶していればよい。例えば、通常変動においてリールを停止させる毎に停止図柄番号を記憶する構成としてもよい。
(5)上記第2の実施の形態では、フリーズ演出における停止出目がフリーズ演出開始前の停止出目と近いほど遊技者に有利な特典が付与される構成としたが、かかる構成を変更する。
全リール32L,32M,32Rが回転を開始してから停止するまでを1変動とした場合、フリーズ演出では2回の変動を行う構成とする。そして、2回目の変動の停止出目が1回目の変動の停止出目と近いほど、遊技者に有利な特典が付与される構成とする。
(6)上記第2の実施の形態では、停止図柄番号と記憶図柄番号の最短距離を導出する構成としたが、リールの回転する向きにおける距離を導出する構成としてもよい。上記第3の実施の形態についても同様である。
(7)上記第2の実施の形態では、フリーズ演出においてフリーズ演出開始前の停止出目を補助表示部65に表示しない構成としたが、フリーズ演出終了まで前記停止出目を補助表示部65に表示する構成としてもよい。また、フリーズ演出中に各リール32L,32M,32Rの図柄配列を補助表示部65に表示する構成としてもよい。
(8)上記第2の実施の形態では、リール毎に位置ずれ数を導出し、当該導出結果を距離カウンタの値に順次加算していき、位置ずれ数の総和に基づいて特典の付与有無を決定する構成としたが、リール毎の位置ずれ数に基づいて特典の付与有無を決定する構成としてもよい。かかる構成とする場合には、位置ずれ数の大きい(付与する特典の小さい)リールから順に停止させるとともにリールが停止する毎に特典の付与有無を報知する構成としてもよいし、位置ずれ数の小さい(付与する特典の大きい)リールから順に停止させるとともにリールが停止する毎に特典の付与有無を報知する構成としてもよい。
(9)上記第2及び第3の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rの停止後に特典の付与有無を報知する構成としたが、リールが停止する毎に特典の付与有無を報知する構成としてもよい。
(10)上記第3の実施の形態では、ストップスイッチ42〜44が操作される毎に特典の付与有無を決定する構成としたが、上記第2の実施の形態と同様に、タイミングずれ数の総和に基づいて特典の付与有無を決定する構成としてもよい。
(11)上記第3の実施の形態では、対象リールカウンタの値と対応するリールの到達図柄の図柄番号と、対象リールカウンタの値と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号と、が等しくない場合、記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号を到達図柄番号に変更する構成としたが、変更しない構成としてもよい。但し、かかる構成とする場合には、例えば補助表示部65に「左は1図柄分遅かった」と表示する等を行うことにより、遊技者が操作タイミングのずれの詳細を把握可能な構成とすることが望ましい。
(12)上記第3の実施の形態では、対象ストップスイッチが左ストップスイッチ42→中ストップスイッチ43→右ストップスイッチ44の順に変化する構成としたが、遊技者が任意の操作順序で各ストップスイッチ42〜44を操作可能な構成としてもよい。
(13)上記第3の実施の形態では、対象ストップスイッチ毎に3秒経過したか否かを判定し、3秒経過した場合にAT20コマンドをセットする構成としたが、3秒経過した場合に所定の抽選を行って特典内容を決定する構成としてもよい。例えば、3秒経過した場合には、2分の1の確率でAT20コマンドをセットし、2分の1の確率でAT10コマンドをセットする構成とする。このとき、抽選結果に関わらず、タイミングずれ数0の場合よりも遊技者の利益が小さい特典を付与することが望ましい。
(14)上記第3の実施の形態では、フリーズ演出においてストップスイッチ42〜44を操作する場合、各ストップスイッチ42〜44を3秒以内に操作する必要がある構成としたが、全てのストップスイッチ42〜44を9秒以内に操作する必要がある構成としてもよい。
(15)上記第3の実施の形態では、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に回転を停止させる構成としたが、付与するATゲーム数の大きいリールから順に停止させるとともに、リールが停止する毎に特典の付与有無を報知する構成としてもよい。付与するATゲーム数の小さいリールから順に停止させるとともに、リールが停止する毎に特典の付与有無を報知する構成としてもよい。
(16)上記第3の実施の形態では、操作確認処理において、対象リールカウンタの値と対応するリールの到達図柄の図柄番号と、対象リールカウンタの値と対応する記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号と、が等しい場合、特典テーブルを参照することなくAT40コマンドをセットする構成としたが、等しくない場合と同様に特典テーブルを参照してAT40コマンドをセットする構成としてもよい。
(17)上記第3の実施の形態では、対象リールの図柄番号及び図柄配列を表示し、対象リールと対応するストップスイッチを遊技者に操作させる構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、指定した操作タイミングで所定の操作手段を操作させる構成であればよい。
例えば、各リール32L,32M,32Rの操作タイミングを指定し、遊技者にストップスイッチ42〜44ではなく演出スイッチ66を操作させる構成とする。図40を例として説明すると、図40(f)の表示がなされた場合には、左リール32Lの13番の図柄が下段に到達したタイミングとなるよう演出スイッチ66を操作させ、図40(g)の表示がなされた場合には、中リール32Mの8番の図柄が下段に到達したタイミングとなるよう演出スイッチ66を操作させ、図40(h)の表示がなされた場合には、右リール32Rの7番の図柄が下段に到達したタイミングとなるよう演出スイッチ66を操作させる。かかる構成とした場合であっても、上記第3の実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。なお、演出スイッチ66に限らず、スタートレバー41やクレジット投入スイッチを操作させる構成としてもよい。
(18)上記第4の実施の形態では、フリーズ演出において左リール32Lの16番が下段に停止した場合、表示窓26Lから「赤7」図柄が2つ視認可能となる構成としたが、3つ視認可能となるよう構成してもよい。
(19)上記第4の実施の形態では、フリーズ演出において左リール32Lの16番が必ず下段に停止する構成としたが、左リール32Lの4番が必ず下段に停止する構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、表示窓26Lから2つの「BAR」図柄を遊技者に視認させることが可能となるため、組合せラインL1〜L5のいずれかに各リール32L,32M,32Rの「BAR」図柄が並んで停止するBAR停止出目を特典付与対象とすれば、上記第4の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
また、左リール32Lの13番が必ず下段に停止する構成としてもよい。かかる構成とした場合、表示窓26Lからは、下段から順に「スイカ」図柄,「第1リプレイ」図柄,「赤ベル」図柄が視認可能となる。中リール32M及び右リール32Rには、10種類の絵柄のうち「赤ベル」図柄が最も多く配置されている。したがって、左リール32Lの停止結果を上記停止結果とした場合、中リール32M及び右リール32Rの停止結果がランダムであったとしても、下ラインL3又は右上がりラインL5に各リール32L,32M,32Rの「赤ベル」図柄が並んで停止する確率が高くなる。故に、上記第4の実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能となる。
(20)上記第4の実施の形態では、フリーズ演出において左リール32Lが必ず最初に停止する構成としたが、中リール32Mが必ず最初に停止する構成としてもよいし、右リール32Rが必ず最初に停止する構成としてもよい。これら構成とした場合であっても、上記(18)及び(19)に記載したように、表示窓から同一図柄が複数視認可能となる構成や、他のリールが組合せライン上に停止させる可能性が高い図柄を表示窓から視認可能な範囲に停止させる構成とすれば、上記第4の実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能となる。
(21)上記第4の実施の形態では、組合せラインのいずれかに各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が並んで停止した場合、AT200コマンドをセットする構成としたが、これに代えて又は加えて、組合せラインのいずれかに、左リール32Lの「赤7」図柄と、中リール32M及び右リール32Rの「赤7」図柄又は「白7」図柄と、が並んで停止した場合、AT200コマンドをセットする構成としてもよい。
また、組合せラインのいずれかに各リール32L,32M,32Rの「赤7」図柄が並んで停止した場合、AT200コマンドをセットし、組合せラインのいずれかに、左リール32Lの「赤7」図柄と、中リール32M及び右リール32Rの「白7」図柄と、が並んで停止した場合、AT100コマンドをセットし、組合せラインのいずれかに、左リール32L及び中リール32Mの「赤7」図柄と、右リール32Rの「白7」図柄と、が並んで停止した場合、AT150コマンドをセットする構成としてもよい。
(22)上記第5の実施の形態では、組合せラインのいずれかに同一図柄が2つ以上停止する停止出目となった場合に特典を付与する構成としたが、これに代えて又は加えて、組合せラインのいずれかに同種図柄が2つ以上停止する停止出目となった場合に特典を付与する構成としてもよい。同種図柄としては、本実施の形態の場合、「赤ベル」図柄と「白ベル」図柄、「赤7」図柄と「白7」図柄が代表例として挙げられる。つまり、外形形状が同じであって内部の色彩の一部が異なる図柄同士については、組合せラインに停止した場合に特典を付与する構成としてもよい。かかる構成とした場合であっても、フリーズ演出において特典付与の基準が分からずに遊技者が困惑してしまうことは考えづらく、上記第5の実施の形態と同様の作用効果を奏することが期待できるからである。
(23)上記第5の実施の形態では、停止順序設定処理において、テンパイする場合、テンパイを形成する2つのリールのうち、左側に位置するリールと対応する情報を第1順序エリアに記憶し、他方のリールと対応する情報を第2順序エリアに記憶する構成としたが、所定の抽選を行って上記2つのリールの停止順序を設定する構成としてもよい。
(24)上記第5の実施の形態では、同一図柄が3つ停止した停止出目である場合、特典テーブルの3リール欄を参照して特典を付与し、同一図柄が2つ停止した停止出目である場合、特典テーブルの2リール欄を参照して特典を付与する構成としたが、同一図柄が3つ停止した停止出目である場合、特典テーブルの2リール欄と対応する特典に加えて、特典テーブルの3リール欄と対応する特典も付与する構成としてもよい。
(25)上記第1〜第4の実施の形態では、全リール32L,32M,32Rを用いてフリーズ演出を行う構成としたが、1つのリールのみを用いてフリーズ演出を行う構成としてもよいし、2つのリールを用いてフリーズ演出を行う構成としてもよい。
(26)上記各実施の形態では、フリーズ演出において下段に停止する図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアに記憶された図柄番号と、が等しくなる構成としたが、フリーズ演出において下段に停止する図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアに記憶された情報と、が一義的に対応する構成であればよい。例えば、フリーズ演出におけるリール停止処理では、必ず1図柄分滑らせた後に停止させる構成としてもよい。かかる構成とした場合、フリーズ演出において下段に停止する図柄番号と、記憶図柄番号格納エリアに記憶された情報と、が1図柄分ずれることとなるが、上記各実施の形態と同様の作用効果を奏することは明らかである。
(27)上記各実施の形態のフリーズ演出におけるリールの回転態様は任意である。通常変動と同じ回転速度でリールを回転させる構成としてもよいし、通常変動の2分の1の回転速度でリールを回転させる構成としてもよい。また、到達図柄番号が記憶図柄番号の3図柄分前となるまでは通常変動と同じ回転速度で回転させ、記憶図柄番号の3図柄分前から記憶図柄番号までは徐々に回転速度を低下させていく構成としてもよい。さらには、フリーズ演出では逆回転する構成としてもよい。
回転開始処理を行ってから最初にリールを停止させるまでの間隔と、1のリールを停止させてから次のリールを停止させるまでの間隔と、についても任意である。補助表示部65等にて行う補助演出の時間等に併せて適宜調整すればよい。
(28)上記各実施の形態では、フリーズ演出の終了後に通常変動を開始する構成としたが、通常変動の終了後にフリーズ演出を開始する構成としてもよい。但し、かかる構成とする場合には、フリーズ演出において入賞出目が出現した場合、停止出目をばらけ目に変更した後にフリーズ演出が終了する構成とすることが望ましい。
(29)上記各実施の形態では、主制御装置101が結果確認処理や操作確認処理を行い、ATやVB等の特典を付与するか否かを決定する構成としたが、表示制御装置81が前記決定を行う構成としてもよいことはいうまでもない。
(30)上記第1〜第4の実施の形態では、フリーズ演出において、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に回転を停止させる構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、停止順序は任意である。予め定めた1の停止順序で停止させる構成としてもよいし、所定の抽選によって停止順序を決定する構成としてもよい。
(31)上記各実施の形態及び上記各別例を適宜組合せてもよいことはいうまでもない。例えば、上記第4の実施の形態において、上記第5の実施の形態において示した停止順序設定処理を行う構成とする。具体的には、左リール32Lと右リール32Rにおいてテンパイする場合には、左リール32L→中リール32M→右リール32Rの順に停止させるのではなく、左リール32L→右リール32R→中リール32Mの順に停止させる。
(32)上記各実施の形態では、フリーズ抽選に当選した場合、当該当選ゲームでフリーズ演出を行う構成としたが、フリーズ演出に当選した次ゲームでフリーズ演出を行う構成としてもよい。また、フリーズ演出を行うか否かを抽選によって決定するのではなく、役の抽選結果や通常変動における停止出目によって決定する構成としてもよい。
(33)上記各実施の形態において入賞成立となる各図柄の組合せは一例であり、これら図柄の組合せに限定されるものではない。また、入賞成立となる図柄の組合せの数も任意である。
(34)上記各実施の形態では、BB状態を備えたスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、RB状態を備えたスロットマシンであってもよいし、BB状態やRB状態等のボーナス状態を備えないスロットマシンであってもよい。
(35)上記各実施の形態では、ART状態に分類される遊技状態を備えた構成について説明したが、AT状態に分類される遊技状態を備えた構成としてもよい。
(36)上記各実施の形態では、CB状態を除きメダルが3枚ベットされた後に開始指令が発生したか否かを判定する構成としたが、1枚ベットされた後や2枚ベットされた後にも開始指令が発生したか否かを判定する構成としてもよいことはいうまでもない。
(37)上記各実施の形態では、付与される特典として、遊技状態が移行する特典と、再遊技の特典の他に、メダルを払い出す特典を備える構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、遊技者に何らかの特典が付与される構成であればよい。例えば、メダルを払い出す特典に代えてメダル以外の賞品を払い出す構成であってもよい。また、現実のメダル投入やメダル払出機能を有さず、遊技者の所有するメダルをクレジット管理するスロットマシンにおいては、クレジットされたメダルの増加が特典の付与に相当する。
(38)上記各実施の形態では、リールを3つ並列して備え、有効ラインとして1ライン又は2ラインを有するスロットマシンについて説明したが、かかる構成に限定されるものではなく、例えばリールを5つ並列して備えたスロットマシンや、有効ラインを5ライン有するスロットマシンであってもよい。すなわち、備えるリールの数及び有効ラインの数は任意である。
但し、4つ以上のリールを備えるスロットマシンに上記第5の実施の形態を適用する場合には、全リールの同一図柄が組合せラインに停止した場合、遊技者に有利な特典を付与し、1つのリールを除く他のリールの同一図柄が組合せラインに停止した場合、全リールの同一図柄が組合せラインに停止した場合よりも遊技者の有利度合が小さい特典を付与する構成とすることが望ましい。
例えば、4つのリールを備える構成においては、組合せライン上に同一図柄が3つ以上停止した場合に特典を付与する構成とすることが望ましい。確かに、4つのリールを備える構成においては、同一図柄が2つ停止した場合と、同一図柄が3つ停止した場合と、同一図柄が4つ停止した場合と、のそれぞれに停止数に応じた特典を付与する構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、スロットマシンの機械割を考慮して付与する特典内容を設定する必要があるため、各結果において付与するATゲーム数等の特典の付与量が小さくなってしまう。これは、特典が付与された際の遊技者の満足感を低減させてしまうことに繋がる。かかる懸念を解消すべく、同一図柄が2つ停止した場合と、同一図柄が3つ停止した場合と、に停止数に応じた特典を付与する一方、同一図柄が4つ停止した場合に特典を付与しない構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、フリーズ演出において4つのリールを用いる意味がなくなってしまうこととなる。一方、組合せライン上に同一図柄が3つ以上停止した場合に特典を付与する構成とした場合には、上記各懸念を好適に解消することが可能となり、フリーズ演出の開始段階から終了段階まで遊技者をフリーズ演出に没頭させることが可能となる。この結果、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
(39)上記各実施の形態では、スロットマシン10について具体化した例を示したが、スロットマシンとパチンコ機とを融合した形式の遊技機に適用してもよい。即ち、スロットマシンのうち、メダル投入及びメダル払出機能に代えて、パチンコ機のような球投入及び球払出機能をもたせた遊技機としてもよい。かかる遊技機をスロットマシンに代えて使用すれば、遊技ホールでは球のみを遊技価値として取り扱うことができるため、パチンコ機とスロットマシンとが混在している現在の遊技ホールにおいてみられる、遊技価値たるメダルと球との別個の取扱による設備上の負担や遊技機設置個所の制約といった問題を解消し得る。
以下、本発明の遊技機を、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
遊技機1.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
前記絵柄の循環表示を停止させる場合に用いる特定情報(左図柄番号用カウンタ、中図柄番号用カウンタ、右図柄番号用カウンタ)を更新する特定情報更新手段(主制御装置101のカウンタ更新機能)と、
取得条件(フリーズ抽選当選)が成立した場合、前記特定情報を取得する特定情報取得手段(主制御装置101の図柄番号抽選機能S704及び記憶機能S705)と、
前記取得条件が成立したことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示特定開始手段(主制御装置101の回転開始処理機能S804)と、
前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合、前記停止操作手段の操作に基づくことなく、前記特定情報と対応する停止結果となるよう前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示特定停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S808)と、
前記停止結果が特定停止結果(無効ライン出目、フリーズばらけ目)であった場合、遊技者に特定特典(AT、VB)を付与する特定特典付与手段(主制御装置101の結果確認処理機能S811及び表示制御装置81)と
を備え、
前記特定情報及び前記特定情報更新手段を、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、前記各循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得る構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立したことに基づく絵柄の循環表示では、取得した特定情報と対応する停止結果となるように絵柄の循環表示が停止され、当該停止結果が特定停止結果となった場合には、遊技者に特定特典が付与される。また、絵柄の循環表示を停止させる場合に用いられる特定情報及び当該特定情報を更新する特定情報更新手段は、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得るよう構成されている。かかる構成とすることにより、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
また、取得条件が成立したことに基づく絵柄の循環表示では停止操作手段の操作に基づくことなく絵柄の循環表示を停止させる構成とすることにより、出現する停止結果が遊技者の操作によって制限されてしまうことを回避することが可能となる。この結果、停止結果の多様性を担保することが可能となる。
遊技機2.上記遊技機1において、前記開始操作手段が操作されたことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転開始処理機能S402)と、前記役の抽選結果と対応する停止情報を設定する停止情報設定手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S311及び停止情報第2設定処理機能S412)と、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記停止情報設定手段の設定した停止情報に基づいて前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S410)と、を備え、前記特定特典付与手段は、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合に出現しない停止結果となった場合、前記特定特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合に出現しない停止結果となった場合に特定特典が付与される。かかる構成とすることにより、遊技者による停止操作手段の操作に基づいて絵柄の循環表示を停止させる場合であっても、停止結果を多様化させることが可能となる。循環表示開始手段が絵柄の循環表示を開始させた状況において、どのような停止結果が出現するのか、すなわち循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させた場合にどのような停止結果が特定停止結果となるのかを探求すべく、種々のタイミングで遊技者に停止操作手段を操作させることが可能となるからである。この結果、遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。
遊技機3.上記遊技機2において、前記循環表示開始手段を、前記取得条件が成立した場合、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を全て停止させた後に前記絵柄の循環表示を開始させる構成とし、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、又は前記特典付与手段が前記特典を付与した場合に1遊技回が終了する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立した場合、1遊技回における絵柄の循環表示の流れは、循環表示特定開始手段による絵柄の循環表示の開始、循環表示特定停止手段による絵柄の循環表示の停止、循環表示開始手段による絵柄の循環表示の開始、循環表示停止手段による絵柄の循環表示の停止となる。循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合に出現しない停止結果となった場合に特定特典を付与する構成において、かかる構成を適用することにより、遊技機を設置する遊技場等において遊技機の稼働が低下することを抑制することが可能となる。
遊技機4.上記遊技機3において、前記特典付与手段は、前記有効位置に特別絵柄の組合せ(第1BB図柄の組合せ、第2BB図柄の組合せ)が停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な特別遊技状態(BB状態)に移行させる特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示開始手段が絵柄の循環表示を開始させた場合、有効位置に特別絵柄の組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる特典が付与される。ここで、循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させた後に循環表示特定開始手段及び循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示の開始及び停止を行った場合を考える。循環表示特定停止手段による停止結果が有効位置に特別絵柄の組合せが停止する停止結果であった場合には、特定特典が付与されることなく1遊技回が終了することとなる。かかるタイミングで遊技者が遊技を終了した場合、遊技場等の管理者や遊技を行いたいと考える第三者は、特別絵柄の組合せが有効位置に停止しているため、遊技者が遊技を終了して空き台となっているのか、遊技者が一時的に離席しただけで空き台ではないのかの判断が困難なものとなる。これは、遊技機の稼働が低下することに繋がる。一方、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた後に循環表示開始手段及び循環表示停止手段が絵柄の循環表示の開始及び停止を行う構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。特段の理由がない限り、特別絵柄の組合せが有効位置に停止した遊技回で遊技を終了する遊技者はいないからである。
遊技機5.上記遊技機3又は遊技機4において、前記特定特典付与手段は、同一遊技回において前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合に出現しない停止結果となった場合、前記特定特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定特典付与手段は、同一遊技回において循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合に出現しない停止結果となった場合、特定特典を付与する。かかる構成とすることにより、循環表示特定停止手段の停止結果と、その後の循環表示停止手段の停止結果と、を関連付けることが可能となり、遊技興趣を向上させることが可能となる。
遊技機6.上記遊技機1乃至遊技機5のいずれかにおいて、前記特定情報を前記循環表示手段毎に用意するとともに、前記特定情報更新手段を、前記特定情報のそれぞれを非同期で更新する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定情報は循環表示手段毎に用意されており、これら特定情報は非同期で更新される。かかる構成とすることにより、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となる。
遊技機7.上記遊技機6において、前記特定情報は前記循環表示手段の停止位置を示す情報であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の停止位置を示す情報が非同期で更新されるため、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となる。
遊技機8.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
前記絵柄の循環表示を停止させる場合に用いる特定情報(左図柄番号用カウンタ、中図柄番号用カウンタ、右図柄番号用カウンタ)を更新する特定情報更新手段(主制御装置101のカウンタ更新機能)と、
取得条件(フリーズ抽選当選)が成立した場合、前記特定情報を取得する特定情報取得手段(主制御装置101の図柄番号抽選機能S704及び記憶機能S705)と、
前記取得条件が成立したことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示特定開始手段(主制御装置101の回転開始処理機能S804)と、
前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させる前までに、前記各循環表示手段の停止結果に関わる停止結果情報を記憶する停止結果情報記憶手段(主制御装置101の停止図柄番号記憶機能S802)と、
前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合、前記停止操作手段の操作に基づくことなく、前記特定情報と対応する停止結果となるよう前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示特定停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S808)と、
前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させる前の前記各循環表示手段の停止結果と、前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後の前記各循環表示手段の停止結果と、の変化量(距離カウンタの値)を取得する変化量取得手段(主制御装置101の距離カウンタ更新機能S1005)と、
前記変化量取得手段の取得結果が特定取得結果(距離カウンタ値0〜9)であった場合、遊技者に特定特典(AT、VB)を付与する特定特典付与手段(主制御装置101のAT結果コマンド設定機能S1010及び表示制御装置81)と
を備え、
前記特定情報及び前記特定情報更新手段を、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、前記各循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得る構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立したことに基づく絵柄の循環表示では、取得した特定情報と対応する停止結果となるように絵柄の循環表示が停止される。絵柄の循環表示を停止させる場合に用いられる特定情報及び当該特定情報を更新する特定情報更新手段は、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得るよう構成されている。かかる構成とすることにより、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
また、取得条件が成立したことに基づく絵柄の循環表示では停止操作手段の操作に基づくことなく絵柄の循環表示を停止させる構成とすることにより、出現する停止結果が遊技者の操作によって制限されてしまうことを回避することが可能となる。この結果、停止結果の多様性を担保することが可能となる。
加えて、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合には、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させる前の各循環表示手段の停止結果と、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させた後の各循環表示手段の停止結果と、の変化量が取得され、当該取得結果が特定取得結果であった場合には、遊技者に特定特典が付与される。かかる構成とすることにより、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させる前の各循環表示手段の停止結果と、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させた後の各循環表示手段の停止結果と、を関連付けることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機9.上記遊技機8において、前記開始操作手段が操作されたことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転開始処理機能S402)と、前記役の抽選結果と対応する停止情報を設定する停止情報設定手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S311及び停止情報第2設定処理機能S412)と、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記停止情報設定手段の設定した停止情報に基づいて前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S410)と、を備え、前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させる前の前記各循環表示手段の停止結果を、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた停止結果となる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合には、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させる前に循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させた停止結果と、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させた後に循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた停止結果と、の変化量が取得される。そして、当該取得結果が特定取得結果であった場合には、遊技者に特定特典が付与される。かかる構成とすることにより、停止操作手段の操作に基づく停止結果と、停止操作手段の操作に基づかない停止結果と、を関連付けることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機10.上記遊技機9において、前記循環表示開始手段を、前記取得条件が成立した場合、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を全て停止させた後に前記絵柄の循環表示を開始させる構成とし、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、又は前記特典付与手段が前記特典を付与した場合に1遊技回が終了する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立した場合、1遊技回における絵柄の循環表示の流れは、循環表示特定開始手段による絵柄の循環表示の開始、循環表示特定停止手段による絵柄の循環表示の停止、循環表示開始手段による絵柄の循環表示の開始、循環表示停止手段による絵柄の循環表示の停止となる。循環表示特定停止手段による停止結果によって特定特典を付与するのではなく、循環表示停止手段による停止結果と循環表示特定停止結果による停止結果との変化量によって特定特典を付与する構成において、かかる構成を適用することにより、遊技機を設置する遊技場等において遊技機の稼働が低下することを抑制することが可能となる。
遊技機11.上記遊技機10において、前記特典付与手段は、前記有効位置に特別絵柄の組合せ(第1BB図柄の組合せ、第2BB図柄の組合せ)が停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な特別遊技状態(BB状態)に移行させる特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示開始手段が絵柄の循環表示を開始させた場合、有効位置に特別絵柄の組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる特典が付与される。ここで、循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させた後に循環表示特定開始手段及び循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示の開始及び停止を行った場合を考える。循環表示特定停止手段による停止結果が有効位置に特別絵柄の組合せが停止する停止結果であって、変化量取得手段の取得結果が特定取得結果でなかった場合には、特定特典が付与されることなく1遊技回が終了することとなる。かかるタイミングで遊技者が遊技を終了した場合、遊技場等の管理者や遊技を行いたいと考える第三者は、特別絵柄の組合せが有効位置に停止しているため、遊技者が遊技を終了して空き台となっているのか、遊技者が一時的に離席しただけで空き台ではないのかの判断が困難なものとなる。これは、遊技機の稼働が低下することに繋がる。一方、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた後に循環表示開始手段及び循環表示停止手段が絵柄の循環表示の開始及び停止を行う構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。特段の理由がない限り、特別絵柄の組合せが有効位置に停止した遊技回で遊技を終了する遊技者はいないからである。
遊技機12.上記遊技機8乃至遊技機11のいずれかにおいて、少なくとも前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に、前記停止結果情報記憶手段の記憶結果を表示する表示手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させた後については、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させる前の各循環表示手段の停止結果が表示されない。かかる構成とすることにより、循環表示開始手段が絵柄の循環表示を開始させた後の遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。特定特典が付与されるか否かを逸早く察知したい遊技者は、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させる毎に遊技者自身で変化量を導出しようと試みるものと想定される。遊技者自身で変化量を導出するためには、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させる前の各循環表示手段の停止結果を遊技者自身が記憶しておく必要が生じる。このため、遊技者が漠然と遊技を行ってしまうことを回避することが可能となるからである。
遊技機13.上記遊技機8乃至遊技機12のいずれかにおいて、少なくとも前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に、前記各循環表示手段の絵柄配列を表示する表示手段を不具備としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、少なくとも循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させた後については、各循環表示手段の絵柄配列が表示されない。かかる構成とすることにより、循環表示開始手段が絵柄の循環表示を開始させた後の遊技が単調化することを好適に抑制することが可能となる。特定特典が付与されるか否かを逸早く察知したい遊技者は、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させる毎に遊技者自身で変化量を導出しようと試みるものと想定される。遊技者自身で変化量を導出するためには、各循環表示手段の絵柄配列を遊技者自身が記憶しておく必要が生じる。このため、遊技者が漠然と遊技を行ってしまうことを回避することが可能となるからである。また、各循環表示手段の絵柄配列を記憶すべく種々の操作タイミングで停止操作手段を操作させることが可能となるため、循環表示停止手段による停止結果を多様化させることも可能となる。
遊技機14.上記遊技機8乃至遊技機13のいずれかにおいて、前記特定情報を前記循環表示手段毎に用意するとともに、前記特定情報更新手段を、前記特定情報のそれぞれを非同期で更新する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定情報は循環表示手段毎に用意されており、これら特定情報は非同期で更新される。かかる構成とすることにより、循環表示特定停止手段による停止結果を、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様化させることが可能となる。
遊技機15.上記遊技機14において、前記特定情報は前記循環表示手段の停止位置を示す情報であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の停止位置を示す情報が非同期で更新されるため、循環表示特定停止手段による停止結果を、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様化させることが可能となる。
遊技機16.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
前記絵柄の循環表示を停止させる場合に用いる特定情報(左図柄番号用カウンタ、中図柄番号用カウンタ、右図柄番号用カウンタ)を更新する特定情報更新手段(主制御装置101のカウンタ更新機能)と、
取得条件(フリーズ抽選当選)が成立した場合、前記特定情報を取得する特定情報取得手段(主制御装置101の図柄番号抽選機能S704)と、
前記特定情報取得手段の取得した特定情報を記憶する特定情報記憶手段(記憶図柄番号用カウンタ)と、
前記取得条件が成立したことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示特定開始手段(主制御装置101の回転開始処理機能S1103)と、
前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合、前記特定情報記憶手段に記憶された特定情報に基づいて、特定操作手段(ストップスイッチ42〜44)の操作タイミングを指定する操作タイミング指定手段(表示制御装置81)と、
前記特定操作手段が操作されたことに基づいて、前記特定操作手段の操作タイミングと、前記操作タイミング指定手段の指定した操作タイミングと、のずれ量を導出するずれ量導出手段(主制御装置101の最短距離導出機能S1203、S1205)と、
前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合、前記特定情報記憶手段の記憶結果と対応する停止結果となるよう前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示特定停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S1107)と、
前記ずれ量導出手段の導出結果が特定導出結果(0〜3)であった場合、遊技者に特定特典(AT)を付与し、前記ずれ量導出手段の導出結果が前記特定導出結果でなかった場合、前記特定特典を付与しない特定特典手段(主制御装置101のATコマンドセット機能S1204、S1207及び表示制御装置81)と
を備え、
前記特定情報及び前記特定情報更新手段を、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、前記各循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得る構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立したことに基づく絵柄の循環表示では、特定情報記憶手段の記憶結果と対応する停止結果となるように絵柄の循環表示が停止される。絵柄の循環表示を停止させる場合に用いられる特定情報及び当該特定情報を更新する特定情報更新手段は、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得るよう構成されている。かかる構成とすることにより、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
また、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させた場合には、特定情報記憶手段の記憶結果に基づいて、特定操作手段の操作タイミングが指定される。特定操作手段が操作された場合には、当該特定操作手段の操作タイミングと、指定された操作タイミングと、のずれ量が導出され、当該導出結果が特定導出結果であった場合には、特定特典が付与される。かかる構成とすることにより、多様な停止結果を実現しつつ、遊技者を遊技に積極参加させることが可能となる。
遊技機17.上記遊技機16において、前記取得条件が成立したことに基づいて、前記特定操作手段が操作されたか否かを判定する操作判定手段(主制御装置101の操作確認機能S1202)と、前記操作タイミング指定手段が前記操作タイミングを指定することに基づいて、経過時間を計測する計測手段(主制御装置101の経過時間測定機能S1209)と、を備え、前記操作判定手段を、前記計測手段の計測結果が所定結果(3秒経過)となるまでの間、前記特定操作手段が操作されたか否かを判定する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定操作手段の操作タイミングが指定された場合には、計測手段の計測結果が所定結果となる前までに特定操作手段を操作する必要がある。かかる構成とすることにより、特定操作手段の操作タイミングが指定された場合に遊技者を集中させることが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
遊技機18.上記遊技機17において、前記計測手段の計測結果が前記所定結果となった場合、遊技者に第2特定特典(AT20)を付与する第2特定特典付与手段(主制御装置101のAT20コマンドセット機能S1210及び表示制御装置81)を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、計測手段の計測結果が所定結果となるまでの間に特定操作手段を操作しなかった場合、第2特定特典が付与される。かかる構成とすることにより、遊技者に特定操作手段を操作しないという選択肢を提供することが可能となり、遊技興趣の向上を図ることが可能となる。また、かかる構成においては、ずれ量導出手段の導出結果が特定導出結果となるタイミングで特定操作手段を操作できない遊技者に第2特定特典を付与することが可能となるため、特定操作手段を操作する技量に関わらず遊技を楽しませることが可能となる。
遊技機19.上記遊技機16乃至遊技機18のいずれかにおいて、前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記特定操作手段が操作されたことに基づいて、対応する循環表示手段の循環表示情報(到達図柄番号)を取得する循環表示情報取得手段(主制御装置101の到達図柄番号取得機能S1203)と、前記循環表示情報取得手段の取得した循環表示情報と、前記特定情報記憶手段に記憶された特定情報と、が異なる場合、前記特定情報記憶手段に記憶された特定情報を、前記循環表示情報取得手段の取得した循環表示情報に変更する情報変更手段(主制御装置101の図柄番号変更機能S1208)と、を備えたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定情報記憶手段に記憶された特定情報と、特定操作手段が操作されたことに基づいて取得された循環表示情報と、が異なる場合には、特定情報記憶手段に記憶された特定情報が循環表示情報に変更される。かかる構成とすることにより、循環表示特定停止手段は、特定操作手段が操作された場合、特定操作手段の操作タイミングと対応する停止結果となるよう絵柄の循環表示を停止させることが可能となる。この結果、指定された操作タイミングと実際の特定操作手段の操作タイミングとのずれ量を遊技者に把握させることが可能となり、遊技者の絵柄を狙って特定操作手段を操作する技量を向上させることが可能となる。
遊技機20.上記遊技機19において、前記操作タイミング指定手段を、前記特定操作手の操作タイミングを複数指定可能な構成とし、前記循環表示特定停止手段を、前記操作タイミング指定手段の指定した全ての操作がなされた後に前記絵柄の循環表示を停止させる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定操作手段の操作タイミングを複数指定した場合には、操作タイミングを指定した全ての操作がなされた後に絵柄の循環表示を停止させる。かかる構成とすることにより、遊技者を特定操作手段の操作に集中させることが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。確かに、特定操作手段が操作される毎に絵柄の循環表示を停止させる構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、例えば指定された操作タイミングで遊技者が最初の操作を行えなかった場合、遊技者が動揺してその後の特定操作手段の操作に集中できなくなってしまう可能性が考えられる。一方、操作タイミングを指定した全ての操作がなされた後に絵柄の循環表示を停止させる構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となり、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機21.上記遊技機16乃至遊技機20において、前記開始操作手段が操作されたことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転開始処理機能S402)と、前記役の抽選結果と対応する停止情報を設定する停止情報設定手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S311及び停止情報第2設定処理機能S412)と、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記停止情報設定手段の設定した停止情報に基づいて前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S410)と、を備え、前記循環表示開始手段を、前記取得条件が成立した場合、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を全て停止させた後に前記絵柄の循環表示を開始させる構成とし、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、又は前記特典付与手段が前記特典を付与した場合に1遊技回が終了する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立した場合、1遊技回における絵柄の循環表示の流れは、循環表示特定開始手段による絵柄の循環表示の開始、循環表示特定停止手段による絵柄の循環表示の停止、循環表示開始手段による絵柄の循環表示の開始、循環表示停止手段による絵柄の循環表示の停止となる。循環表示特定停止手段による停止結果によって特定特典を付与するのではなく、指定した操作タイミングと実際の特定操作手段の操作タイミングとのずれ量に基づいて特定特典を付与する構成において、かかる構成を適用することにより、遊技機を設置する遊技場等において遊技機の稼働が低下することを抑制することが可能となる。
遊技機22.上記遊技機21において、前記特典付与手段は、前記有効位置に特別絵柄の組合せ(第1BB図柄の組合せ、第2BB図柄の組合せ)が停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な特別遊技状態(BB状態)に移行させる特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示開始手段が絵柄の循環表示を開始させた場合、有効位置に特別絵柄の組合せが停止したことに基づいて、遊技状態を遊技者に有利な特別遊技状態に移行させる特典が付与される。ここで、循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させた後に循環表示特定開始手段及び循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示の開始及び停止を行った場合を考える。循環表示特定停止手段による停止結果が有効位置に特別絵柄の組合せが停止する停止結果であって、ずれ量導出手段の導出結果が特定導出結果でなかった場合には、特定特典が付与されることなく1遊技回が終了することとなる。かかるタイミングで遊技者が遊技を終了した場合、遊技場等の管理者や遊技を行いたいと考える第三者は、特別絵柄の組合せが有効位置に停止しているため、遊技者が遊技を終了して空き台となっているのか、遊技者が一時的に離席しただけで空き台ではないのかの判断が困難なものとなる。これは、遊技機の稼働が低下することに繋がる。一方、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた後に循環表示開始手段及び循環表示停止手段が絵柄の循環表示の開始及び停止を行う構成とした場合には、上記懸念を好適に解消することが可能となる。特段の理由がない限り、特別絵柄の組合せが有効位置に停止した遊技回で遊技を終了する遊技者はいないからである。
遊技機23.上記遊技機16乃至遊技機22のいずれかにおいて、前記特定情報を前記循環表示手段毎に用意するとともに、前記特定情報更新手段を、前記特定情報のそれぞれを非同期で更新する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定情報は循環表示手段毎に用意されており、これら特定情報は非同期で更新される。かかる構成とすることにより、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となる。
遊技機24.上記遊技機23において、前記特定情報は前記循環表示手段の停止位置を示す情報であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の停止位置を示す情報が非同期で更新されるため、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となる。
遊技機25.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
所定循環表示手段(左リール32L)以外の循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる場合に用いる特定情報(中図柄番号用カウンタ、右図柄番号用カウンタ)を更新する特定情報更新手段(主制御装置101のカウンタ更新機能)と、
前記所定循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる場合に用いる所定情報(16)として予め定めた1の値を記憶する所定情報記憶手段(主制御装置101のROM105)と、
取得条件(フリーズ抽選当選)が成立した場合、前記特定情報を取得する特定情報取得手段(主制御装置101の図柄番号抽選機能S1305及び記憶機能S1306)と、
前記取得条件が成立したことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示特定開始手段(主制御装置101の回転開始処理機能S1404)と、
前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合、前記停止操作手段の操作に基づくことなく、前記所定情報と対応する停止結果となるよう前記所定循環表示手段の絵柄の循環表示を最初に停止させる循環表示所定停止手段(主制御装置101の左リール停止処理機能S1406)と、
前記循環表示所定停止手段が前記所定循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させた場合、前記停止操作手段の操作に基づくことなく、前記特定情報と対応する停止結果となるよう他の循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる循環表示特定停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S1409)と、
前記各循環表示手段の停止結果が特定停止結果(赤7停止出目、スイカ停止出目)であった場合、遊技者に特定特典(AT、VB)を付与する特定特典付与手段(主制御装置101の結果確認処理機能S1413及び表示制御装置81)と
を備え、
前記特定情報及び前記特定情報更新手段を、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、前記他の循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得る構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立したことに基づく絵柄の循環表示では、所定情報と対応する停止結果となるよう所定循環表示手段の絵柄の循環表示が最初に停止され、その後、取得した特定情報と対応する停止結果となるよう他の循環表示手段の絵柄の循環表示が停止される。各循環表示手段の停止結果が特定停止結果となった場合には、遊技者に特定特典が付与される。また、所定循環表示手段以外の循環表示手段の絵柄の循環表示を停止させる場合に用いられる特定情報及び当該特定情報を更新する特定情報更新手段は、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、所定循環表示手段以外の循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得るよう構成されている。かかる構成とすることにより、所定循環表示手段以外の循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
また、取得条件が成立したことに基づく絵柄の循環表示では停止操作手段の操作に基づくことなく絵柄の循環表示を停止させる構成とすることにより、出現する停止結果が遊技者の操作によって制限されてしまうことを回避することが可能となる。この結果、停止結果の多様性を担保することが可能となる。
取得条件が成立した場合、所定循環表示手段は、最初に絵柄の循環表示を停止させるとともに、毎回同一結果となるよう絵柄の循環表示を停止させる。他の循環表示手段については、これら循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得る構成とする一方、所定循環表示手段については、1の停止結果のみが出現する構成とすることにより、各循環表示手段の停止結果に基づいて特定特典を付与する構成において、特定特典が付与されることに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。この結果、取得条件が成立した場合における遊技興趣の向上を図ることが可能となる。
遊技機26.上記遊技機25において、前記所定循環表示手段を、前記循環表示所定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、遊技者が視認可能な範囲に同一絵柄(「赤7」図柄)が複数停止する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立した場合、所定循環表示手段は、遊技者が視認可能な範囲に同一絵柄を複数停止させる。かかる構成とすることにより、特定特典の付与率が視認可能な同一絵柄の数だけ高まったかのような印象を遊技者に与えることが可能となり、特定特典が付与されることに対する遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
遊技機27.上記遊技機26において、前記特定特典付与手段は、前記各循環表示手段の停止結果が、前記各循環表示手段の同一絵柄が所定位置(組合せラインL1〜L5)に停止した停止結果であった場合、前記特定特典を付与することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、各循環表示手段の同一絵柄が所定位置に停止した停止結果となった場合、特定特典が付与される。かかる構成において、所定循環表示手段が遊技者の視認可能な範囲に同一絵柄を複数停止させる構成とすることにより、特定特典が付与されることに対する遊技者の期待感を好適に高めることが可能となる。
遊技機28.上記遊技機25乃至遊技機27のいずれかにおいて、前記特定特典付与手段を、前記各循環表示手段の停止結果が、前記各循環表示手段の同一絵柄が所定位置(組合せラインL1〜L5)に停止した停止結果であった場合、前記特定特典を付与する構成とし、前記所定循環表示手段を、前記循環表示所定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、前記他の循環表示手段が前記所定位置に停止させる可能性の高い所定絵柄(「赤ベル」図柄)を遊技者の視認可能な範囲に停止させる構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立した場合、所定循環表示手段は、他の循環表示手段が所定位置に停止させる可能性の高い所定絵柄を遊技者の視認可能な範囲に停止させる。かかる構成とすることにより、各循環表示手段の所定絵柄が所定位置に停止して特定特典が付与されることを遊技者に期待させることが可能となる。
なお、「他の循環表示手段が所定位置に停止させる可能性の高い所定絵柄」とは、他の循環表示手段に最も多く付された絵柄が代表例として挙げられる。
遊技機29.上記遊技機25乃至遊技機28のいずれかにおいて、前記開始操作手段が操作されたことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転開始処理機能S402)と、前記役の抽選結果と対応する停止情報を設定する停止情報設定手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S311及び停止情報第2設定処理機能S412)と、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記停止情報設定手段の設定した停止情報に基づいて前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S410)と、を備え、前記循環表示開始手段を、前記取得条件が成立した場合、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた後に前記絵柄の循環表示を開始させる構成とし、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、又は前記特典付与手段が前記特典を付与した場合に1遊技回が終了する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立した場合、1遊技回における絵柄の循環表示の流れは、循環表示特定開始手段による絵柄の循環表示の開始、循環表示所定停止手段による所定循環表示手段の絵柄の循環表示の停止、循環表示特定停止手段による他の循環表示手段の絵柄の循環表示の停止、循環表示開始手段による絵柄の循環表示の開始、循環表示停止手段による絵柄の循環表示の停止となる。かかる構成とすることにより、遊技機を設置する遊技場等において遊技機の稼働が低下することを抑制することが可能となる。確かに、循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させた後に循環表示特定開始手段、循環表示所定停止手段及び循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示の開始及び停止を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させない遊技回においても、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させることを期待し、遊技者が次遊技回を開始させずに待機してしまう可能性が考えられるからである。
遊技機30.上記遊技機25乃至遊技機29のいずれかにおいて、前記特定情報を前記循環表示手段毎に用意するとともに、前記特定情報更新手段を、前記特定情報のそれぞれを非同期で更新する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定情報は循環表示手段毎に用意されており、これら特定情報は非同期で更新される。かかる構成とすることにより、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となる。
遊技機31.上記遊技機30において、前記特定情報は前記循環表示手段の停止位置を示す情報であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の停止位置を示す情報が非同期で更新されるため、所定循環表示手段以外の循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となる。
遊技機32.複数種の絵柄(図柄)を循環表示させる複数の循環表示手段(リール32L,32M,32R)と、
前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段(スタートレバー41、第1〜第3クレジット投入スイッチ56〜58)と、
役の抽選を行う抽選手段(主制御装置101の抽選処理機能)と、
前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段(ストップスイッチ42〜44)と、
前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置(有効ライン)に所定の組合せ(小役図柄の組合せ等)を形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置101のメダル払出処理S211等)と
を備えた遊技機において、
前記絵柄の循環表示を停止させる場合に用いる特定情報(左図柄番号用カウンタ、中図柄番号用カウンタ、右図柄番号用カウンタ)を更新する特定情報更新手段(主制御装置101のカウンタ更新機能)と、
取得条件(フリーズ抽選当選)が成立した場合、前記特定情報を取得する特定情報取得手段(主制御装置101の図柄番号抽選機能S704及び記憶機能S705)と、
前記取得条件が成立したことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示特定開始手段(主制御装置101の回転開始処理機能S1603)と、
前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合、前記停止操作手段の操作に基づくことなく、前記特定情報と対応する停止結果となるよう前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示特定停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S1607)と、
前記停止結果が所定位置(組合せラインL1〜L5)に同一又は同種の絵柄が第1数(2)停止した第1特定停止結果であった場合、遊技者に第1特定特典(AT)を付与し、前記停止結果が前記所定位置に同一又は同種の絵柄が前記第1数より多い第2数(3)停止した第2特定停止結果であった場合、遊技者に第2特定特典(AT)を付与する特定特典付与手段(主制御装置101の結果確認処理機能S1610及び表示制御装置81)と
を備え、
前記特定情報及び前記特定情報更新手段を、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、前記各循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得る構成とし、
前記特定情報取得手段が前記特定情報を取得した場合、当該取得結果に基づいて、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させる場合の前記各循環表示手段の停止順序を決定する停止順序決定手段(主制御装置101の停止順序設定処理機能S1604)を備え、
前記停止順序決定手段は、前記特定情報取得手段の取得した特定情報が前記第1特定停止結果と対応するものである場合、前記所定位置に同一又は同種の絵柄が停止する循環表示手段が前記所定位置に同一又は同種の絵柄が停止しない循環表示手段よりも先に前記絵柄の循環表示を停止させるよう、前記各循環表示手段の停止順序を決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立したことに基づく絵柄の循環表示では、取得した特定情報と対応する停止結果となるように絵柄の循環表示が停止され、当該停止結果が第1特定停止結果となった場合には、遊技者に第1特定特典が付与され、前記停止結果が第2特定停止結果となった場合には、遊技者に第2特定特典が付与される。また、絵柄の循環表示を停止させる場合に用いられる特定情報及び当該特定情報を更新する特定情報更新手段は、循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現し得るよう構成されている。かかる構成とすることにより、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となり、遊技が単調化することを抑制することが可能となる。
また、取得条件が成立したことに基づく絵柄の循環表示では停止操作手段の操作に基づくことなく絵柄の循環表示を停止させる構成とすることにより、出現する停止結果が遊技者の操作によって制限されてしまうことを回避することが可能となる。この結果、停止結果の多様性を担保することが可能となる。
加えて、第1特定特典を、停止結果が所定位置に同一又は同種の絵柄が第1数停止した第1特定停止結果であった場合に付与する構成とし、第2特定特典を、停止結果が所定位置に同一又は同種の絵柄が第1数より多い第2数停止した第2特定停止結果であった場合に付与する構成とした。そして、特定情報が第1特定停止結果と対応するものである場合には、所定位置に同一又は同種の絵柄が停止する循環表示手段が所定位置に同一又は同種の絵柄が停止しない循環表示手段よりも先に絵柄の循環表示を停止させる構成とした。かかる構成とすることにより、循環表示手段の全てが絵柄の循環表示を停止させる前段階で少なくとも第1特定特典が付与されるという満足感を与えつつ、第2特定特典が付与されることを期待させながら残りの循環表示手段の絵柄の循環表示を注視させることが可能となる。この結果、遊技興趣を好適に向上させることが可能となる。
遊技機33.上記遊技機32において、前記循環表示手段を第3数(3)備える構成とするとともに、前記第2数を前記第3数と同数とし、前記第1数を前記第2数より1少ない数としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第3数の循環表示手段を備えた構成において、全ての循環表示手段の同一又は同種の絵柄が所定位置に停止した場合、第2特定特典が付与され、1つの循環表示手段を除く他の循環表示手段の同一又は同種の絵柄が所定位置に停止した場合、第1特定特典が付与される。かかる構成とすることにより、取得条件が成立したことに基づく絵柄の循環表示において、開始段階から終了段階まで遊技者を絵柄の循環表示に没頭させることが可能となる。
遊技機34.上記遊技機32又は遊技機33において、前記停止順序決定手段は、前記特定情報取得手段の取得した特定情報が前記第1特定停止結果と対応するものでない場合、所定の抽選を行って前記各循環表示手段の停止順序を決定することを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定情報取得手段の取得した特定情報が第1特定停止結果と対応するものでない場合、所定の抽選を行って各循環表示手段の停止順序を決定する。かかる構成とすることにより、各循環表示手段の停止順序を通じて特定特典の付与有無が察知されてしまうことを回避することが可能となる。
遊技機35.上記遊技機32乃至遊技機34のいずれかにおいて、前記開始操作手段が操作されたことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示開始手段(主制御装置101の回転開始処理機能S402)と、前記役の抽選結果と対応する停止情報を設定する停止情報設定手段(主制御装置101の停止情報設定処理機能S311及び停止情報第2設定処理機能S412)と、前記循環表示開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた後に前記停止操作手段が操作された場合、前記停止情報設定手段の設定した停止情報に基づいて前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示停止手段(主制御装置101のリール停止処理機能S410)と、を備え、前記第2特定停止結果を、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合に出現しない停止結果を含む構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、第2特定特典が付与される第2特定停止結果は、循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させた場合に出現しない停止結果も含んでいる。かかる構成とすることにより、循環表示される各絵柄に意味を持たせることが可能となり、各循環表示手段の絵柄配列を好適な形で多様化させることが可能となる。
遊技機36.上記遊技機35において、前記循環表示開始手段を、前記取得条件が成立した場合、前記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を全て停止させた後に前記絵柄の循環表示を開始させる構成とし、前記循環表示停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合、又は前記特典付与手段が前記特典を付与した場合に1遊技回が終了する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、取得条件が成立した場合、1遊技回における絵柄の循環表示の流れは、循環表示特定開始手段による絵柄の循環表示の開始、循環表示特定停止手段による絵柄の循環表示の停止、循環表示開始手段による絵柄の循環表示の開始、循環表示停止手段による絵柄の循環表示の停止となる。かかる構成とすることにより、遊技機を設置する遊技場等において遊技機の稼働が低下することを抑制することが可能となる。確かに、循環表示停止手段が絵柄の循環表示を停止させた後に循環表示特定開始手段及び循環表示特定停止手段が絵柄の循環表示の開始及び停止を行う構成とすることも可能である。しかしながら、かかる構成とした場合には、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させない遊技回においても、循環表示特定開始手段が絵柄の循環表示を開始させることを期待し、遊技者が次遊技回を開始させずに待機してしまう可能性が考えられるからである。
遊技機37.上記遊技機32乃至遊技機36のいずれかにおいて、前記特定情報を前記循環表示手段毎に用意するとともに、前記特定情報更新手段を、前記特定情報のそれぞれを非同期で更新する構成としたことを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、特定情報は循環表示手段毎に用意されており、これら特定情報は非同期で更新される。かかる構成とすることにより、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となる。
遊技機38.上記遊技機37において、前記特定情報は前記循環表示手段の停止位置を示す情報であることを特徴とする遊技機。
本遊技機によれば、循環表示手段の停止位置を示す情報が非同期で更新されるため、各循環表示手段が循環表示させる絵柄の全てを用いて多様な停止結果を形成することが可能となる。
10…遊技機としてのスロットマシン、32…循環表示手段を構成すると共に周回体としてのリール、41…開始操作手段又は始動操作手段としてのスタートレバー、42〜44…停止操作手段としてのストップスイッチ、56…開始操作手段又は入力操作手段としての第1クレジット投入スイッチ、57…開始操作手段又は入力操作手段としての第2クレジット投入スイッチ、58…開始操作手段又は入力操作手段としての第3クレジット投入スイッチ、63…補助演出部又は示唆手段を構成する上部ランプ、64…補助演出部又は示唆手段を構成するスピーカ、65…補助演出部又は示唆手段を構成する補助表示部、81…サブ制御基板又は示唆手段を構成する表示制御装置、101…メイン制御基板としての主制御装置、102…抽選手段やメイン制御手段等の各種制御手段を構成するCPU。

Claims (1)

  1. 複数種の絵柄を循環表示させる複数の循環表示手段と、
    前記絵柄の循環表示を開始させるべく操作される開始操作手段と、
    役の抽選を行う抽選手段と、
    前記絵柄の循環表示を個別に停止させるべく操作される複数の停止操作手段と、
    前記役の抽選に当選した当選役と対応する当選絵柄が有効位置に所定の組合せを形成して停止したことに基づいて、入賞成立として遊技者に特典を付与する特典付与手段と
    を備えた遊技機において、
    前記絵柄の循環表示を停止させる場合に用いる特定情報を定期的に更新する特定情報更新手段と、
    取得条件が成立した場合、前記特定情報を取得する特定情報取得手段と、
    前記特定情報取得手段の取得した特定情報を記憶する特定情報記憶手段と、
    前記取得条件が成立したことに基づいて、前記絵柄の循環表示を開始させる循環表示特定開始手段と、
    前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合、前記特定情報記憶手段に記憶された特定情報に基づいて、特定操作手段の操作タイミングを指定する操作タイミング指定手段と、
    前記取得条件が成立したことに基づいて、前記特定操作手段が操作されたか否かを判定する操作判定手段と、
    前記操作タイミング指定手段が前記操作タイミングを指定することに基づいて、経過時間を計測する計測手段と、
    前記特定操作手段が操作されたことに基づいて、前記特定操作手段の操作タイミングと、前記操作タイミング指定手段の指定した操作タイミングと、のずれ量を導出するずれ量導出手段と、
    前記循環表示特定開始手段が前記絵柄の循環表示を開始させた場合、前記特定情報記憶手段の記憶結果と対応する停止結果となるよう前記絵柄の循環表示を停止させる循環表示特定停止手段と、
    前記ずれ量導出手段の導出結果が特定導出結果であった場合、遊技者に特定特典を付与し、前記ずれ量導出手段の導出結果が前記特定導出結果でなかった場合、前記特定特典を付与しない特定特典手段と
    を備え、
    前記操作タイミング指定手段は、前記特定操作手段と対応する循環表示手段の各絵柄位置を前記操作タイミングとして指定する可能性があり、
    記循環表示特定停止手段が前記絵柄の循環表示を停止させた場合には、前記各循環表示手段が循環表示させる絵柄の数から想起される全ての停止結果が出現する可能性があり、
    前記操作判定手段を、前記計測手段の計測結果が所定結果となるまでの間、前記特定操作手段が操作されたか否かを判定する構成とし、
    前記計測手段の計測結果が前記所定結果となるまで前記特定操作手段が操作されなかった場合、遊技者に第2特定特典を付与する第2特定特典付与手段を設けたことを特徴とする遊技機。
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