JP6314698B2 - クリップおよびピラーガーニッシュ取付構造 - Google Patents
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クリップがピラーガーニッシュに組付けられた状態でクリップをボデーのクリップ取付孔に押し込んでピラーガーニッシュをボデーに取り付けるので、係止爪部位は作業者から見てピラーガーニッシュの背面でかつボデーの背面に位置する。このため、係止爪が作業者から見えない状態でのクリップのボデーへの組み付けとなり、一対の係止爪がボデーのクリップ取付孔縁部に正規に掛かったか否かは、作業者が感じとるクリップ挿入荷重が頼りとなる。
一方、クリップ挿入量位置C2からC3まで爪挿入荷重が比較的ゆるやかに低下するので、C2とC3間でクリップ挿入荷重には節度感がほとんど無い。また、爪掛かり点P5近傍ではばね座挿入荷重が単調増加しているため、ばね座挿入荷重の立ち上がり点に対応するクリップ挿入量位置C4と爪掛かり点P5に対応するクリップ挿入量位置C5間で、とくに挿入量位置C5近傍でクリップ挿入荷重には節度感が無い。その結果、作業者はクリップが爪掛かり点P5まで押し込まれて正規嵌合したか否か、および爪掛かり点P5近傍で一対の係止爪の一方の爪しか掛かっていない半嵌合や両方の爪とも掛からない未嵌合が生じているか否かを、感じとることが難しい。そのため、爪掛かり点P5でのばね座反力LC5よりも相当強い力でクリップをたとえば図13のP7まで押み、確実に爪掛かり点P5を通過させて爪掛かり点P5にて正規嵌合させる必要がある。これらの結果、クリップの組付作業において、作業者に精神的、肉体的な負担を強いている。
一対の係止爪(30)の対向方向と直交する脚径方向において対向する一対の脚部位に、該脚部位の外面から脚の径方向外方に突出する少なくとも1つの脚突起(40)を備えている。
なお、ばね部材(22)はクリップ(10)に対して設けられたばね座(22)であってもよい。
脚突起(20)は、脚軸方向と直交する方向に、脚の自由状態でボデー(90)のクリップ取付孔(92)の外側に突出しており、脚突起(40)がボデー(90)のクリップ取付孔(92)を通過する時にはスリット(42)の変形を伴って、ボデー(90)のクリップ取付孔(92)の内側に弾性変位する。
脚突起(40)がクリップ取付孔縁部と摺接した際の脚突起挿入荷重が低下してゼロ以下となるクリップ挿入量位置P3が、ばね座(22)の反力が掛かっている状態で係止爪(30)のボデー係止面(36)がクリップ取付孔縁部に掛かるクリップ挿入量位置C5かそれよりクリップ(10)のクリップ取付孔(92)への挿入量小側に位置するように設定されている。
クリップ挿入荷重対クリップ挿入量特性は、爪挿入荷重が増大してピークLC2に至りついでゼロかゼロ以下に低下する爪挿入荷重対クリップ挿入量特性F1と、爪挿入荷重がゼロかゼロ以下に低下した位置C3よりクリップ挿入量が大きい点C4からばね座挿入荷重が急激に増大し途中に爪掛かり点P5を有するばね座挿入荷重対クリップ挿入量特性F2と、を含んでいる。
クリップ挿入荷重対クリップ挿入量特性が、脚突起挿入荷重対クリップ挿入量特性F3をさらに含んでいる。該脚突起挿入荷重対クリップ挿入量特性F3は、爪挿入荷重対クリップ挿入量特性F1における爪挿入荷重がピークLC2をとるクリップ挿入量位置C2と、ばね座挿入荷重対クリップ挿入量特性F2における爪掛かり点P5に対応するクリップ挿入量位置C5との間の位置P1で、脚突起挿入荷重が立ち上がりを開始し、ついで脚突起挿入荷重のピーク値LP2に至り、ついでばね座挿入荷重対クリップ挿入量特性F2における爪掛かり点P5に対応するクリップ挿入量位置C5かそれよりクリップ挿入量小側で、脚突起挿入荷重がゼロとなる特性からなる。
上記第1−4の態様は、後述する本発明の全実施例(変形例を含む)に適用可能である。
第5の態様は、後述する本発明の実施例1およびその変形例に適用可能である。
第6の態様は、後述する本発明の実施例1に適用可能である。
第7の態様は、本発明の実施例1の変形例に適用可能である。
第8の態様は、本発明の実施例2に適用可能である。
第9−11の態様は、後述する本発明の全実施例(変形例を含む)に適用可能である。
また、脚突起が、脚軸方向に、係止爪を脚および座部から切り離す逆U字状スリットが存在する脚軸方向領域内に位置するので、スリットの変形を伴って脚突起がボデーのクリップ取付孔を通過することができる。
る。
なお、クリップのボデーへの組付時にクリップ取付孔縁部で脚突起が脚中心軸線(くりっぷ中心軸線)側に押されて変位したままに敢えてすることで、脚突起が永久変形してクリップ取り外し時の抵抗が下がるため、クリップ取り外し性の悪化を抑えることができる。
クリップの組付信頼性が上がることにより、ピラーガーニッシュのピラーへの組付性およびサービス時におけるクリップの取り外し性も良好になる。
1を、図1−図12を参照して説明する。ピラーガーニッシュ取付構造1の主要部はクリップ10であるため、クリップ10とピラーガーニッシュ取付構造1とは主要部が同じである。
図1−図8はクリップ10に係わり、図9および図10はピラーガーニッシュ取付構造1に係わる。
図1−図7、図9−図11は本発明の実施例1とその変形例に係わり、図8、図12は本発明の実施例2に係わる。
本発明の全実施例(変形例を含む)にわたって共通する構成部分には、本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。また、図9および図10において、FRは車両前方を示し、INは車両左右方向の内側方向を示す。
まず、本発明の実施例1に係るクリップ10の構成を、作用と共に、説明する。図1−図7、図9−図11では、クリップ10がテザークリップ(クリップと同じであるからクリップと同じ符号を付す)10からなる場合を示しているが、クリップ10はテザークリップ11以外のクリップであってもよく、たとえば、CSAをボデーに固定する通常の固定クリップであってもよい。
、係止爪30は、クリップ中心軸線10aに接近、離反する方向に、すなわち倒れ、起立する方向に、弾性的に回転変形可能である。
きる。これによって、結合部32および係止爪根元部は、脚の自由状態でクリップ中心軸線10aからの距離がクリップ取付孔92の内面の半径より大きくても、クリップ取付孔92を通過できる。したがって、クリップ取付孔92への通過性を確保したまま、結合部32および係止爪根元部の厚みを厚くすることができ、それによって結合部32および係止爪根元部の剛性を上げることができる。
脚突起40は、脚20の自由状態でクリップ取付孔92の内面よりも外側に突出している。脚突起40は、脚突起40がクリップ取付孔92を通過する時にはクリップ取付孔92の縁部内面によって押され、スリット42の変形を伴って、クリップ取付孔92の内側に弾性変位する。脚突起40がクリップ取付孔92を挿通する時、脚突起40の外面がクリップ取付孔92縁部内面または角部に摺接し、脚突起挿入荷重を出す。図11、図12において、F3が脚突起挿入荷重対クリップ挿入量特性を示す。
通時に生じる脚突起挿入荷重のピークLP2が、係止爪30がクリップ取付孔縁部に掛かる点P5でのばね座挿入荷重LC5よりも高くなるように設定されている。なお、脚突起挿入荷重のピークLP2を、実施例1ではLP2(1)、実施例1の変形例ではLP2(1A)で示してあり、実施例2ではLP2(2)で示してある。
図11、図12において、トータルクリップ挿入荷重対クリップ挿入量特性は、F1、F2、F3の和となる。また、F3(1)は実施例1の特性F3を示し、F3(1A)は実施例1の変形例の特性F3を示し、F3(2)は実施例2の特性F3を示す。また、F1+F3(1)はF1とF3(1)の和を示し、F1+F3(1A)はF1とF3(1A)の和を示し、F1+F3(2)はF1とF3(2)の和を示し、F1+F3(1A)はF1とF3(1A)の和を示し、F2+F3(1A)はF2とF3(1A)の和を示す。
成であってもよい。
以上の構成、作用は、本発明の全実施例に共通に適用できる。
一対の係止爪30の対向方向と直交する脚径方向において対向する一対の脚部位に、脚突起40が1つづつ設けられている。脚突起40は、図2および図3に示すように、脚軸方向に結合部32から座部24側に隔たった位置から座部24に近づくにつれて脚外面からの突出量が増大する増大突出部40aと、増大突出部40aに接続し脚外面からの突出量が最大でかつ一定の最大突出部40bと、最大突出部40bに接続し座部24に近づくにつれて脚外面からの突出量が減少する減少突出部40cとを有する。
以上は、本発明の実施例1およびその変形例に適用できる。
図11に示すように、脚突起挿入荷重が低下してゼロになったクリップ挿入量位置P3(1)がばね座挿入荷重の立ち上がり開始位置C4かそれよりクリップ挿入量小側にある。脚突起挿入荷重がゼロの状態では、脚突起40はクリップ取付孔92の内面から離れている。
この構成、作用は、本発明の実施例1のみに適用される。
たとえば、図11において、特性F1とF2との間に脚突起40による特性F3を設定し、特性F3から特性F2への移行部に、クリップ挿入荷重が特性F1の低下の傾斜より急傾斜で低下し、かつ、所定量以上の荷重変化を設けることにより、クリップ挿入荷重に節度感をもたせることが可能になる。そして、クリップ10をクリップ挿入荷重に節度感を感じる位置まで押し込み、そこからさらに所定量、所定荷重で押し込むことにより、ほぼ正確に爪掛かり点P5まで押し込むことができ、クリップ10をクリップ取付孔縁部に正規嵌合させることができる。これによって、爪掛かり点P5の手前で押し込みを止めるおそれがあった従来に比べて、爪掛かり点5の手前で押し込みを止めるおそれを無くすことができる。また、爪掛かり点P5を越える位置まで押し込んでも爪掛かり点P5を相当量越える点P7まで押し込んでいた従来に比べて、爪掛かり点P5を越える押し込み量と必要押し込み荷重を小さくできる。その結果、クリップ10のボデー90への組付の信頼性を向上させることができ、かつ、作業者の負担を軽減できる。
側に位置し、P3がC5かそれよりクリップ挿入量小側に位置するように設定されている。このため、クリップ挿入荷重に爪掛かり点P5直前で節度感を出すことができる。
なお、クリップ10のボデー90への組付時にクリップ取付孔92の縁部で脚突起40がクリップ中心軸線10a側に押されて変位したままに敢えてしてもよい。その場合には、脚突起40が永久変形してクリップ取り外し時の抵抗が下がるため、クリップ取り外し性の悪化を抑えることができる。
また、クリップ10を用いてピラーガーニッシュ80をピラー90に取り付けるピラーガーニッシュ取付構造1においても上記効果と同じ効果が得られる。これに加えて、つぎの効果も得られる。すなわち、クリップ10の組付信頼性が上がることにより、ピラーガーニッシュ80のピラー90への組付の信頼性およびサービス時におけるクリップ10の取り外し性も良好になる。
以上の効果は本発明の全実施例に適用できる。
脚突起40が、一対の係止爪30の対向方向と直交する脚径方向において対向する一対の脚部位に、脚突起40が1つづつ設けられている。また、脚突起40は、増大突出部40aと最大突出部40bと減少突出部40cとを有する。脚突起40の数が1つづつであり、かつ、脚突起40の構造が単純であるため、脚突起に要求される特性を出しやすい。
以上は、本発明の実施例1とその変形例に適用できる。
図11に示すように、脚突起挿入荷重が低下してゼロになったクリップ挿入量位置P3(1)がばね座挿入荷重の立ち上がり開始位置C4かそれよりクリップ挿入量小側にある。このため、爪掛かり点P5直前でのクリップ挿入荷重が、LP2からゼロへと変わり、荷重の変化が大きくなるので、クリップ挿入荷重に節度感を出しやすい。その結果、係止爪30がボデー90に掛かるタイミングを作業者が感じとりやすくなる。この効果は、本発明の実施例1のみに適用できる。
図1−図11は、本発明の実施例1の変形例のクリップ10およびピラーガーニッシュ取付構造1にも適用される。本発明の実施例1の変形例のクリップ10では、脚突起挿入荷重対クリップ挿入荷重特性F3(1A)とそれを創出するための脚突起40の脚軸方向位置が、実施例1の脚突起挿入荷重対クリップ挿入荷重特性F3(1)とそれを創出するた
めの脚突起40の脚軸方向位置と異なる。それ以外は、本発明の実施例1の変形例のクリップ10およびピラーガーニッシュ取付構造1は、本発明の実施例1のクリップ11およびピラーガーニッシュ取付構造1と同じ構成、作用、効果を有する。本発明の実施例1で本発明の全実施例に適用できる、および実施例1とその変形例に適用できるとした構成、作用、効果は、本発明の実施例1の変形例に適用、または準用される。
図11に示すように、脚突起挿入荷重がピークを過ぎて低下しゼロになるクリップ挿入量位置P3(1A)がばね座挿入荷重の立ち上がり開始位置C4よりクリップ挿入量大側にある。したがって、実施例1の変形例では、特性F3(1A)が特性F2の立ち上がり部に重複している。望ましくは、クリップ挿入量位置P3(1A)が爪掛かり点P5のクリップ挿入量位置C5にほぼ一致される。クリップ挿入量位置P3(1A)が爪掛かり点P5のクリップ挿入量位置C5にほぼ一致される場合、F2+F3(1A)の特性は、F3(1A)のピークLP2(1A)を越えると、ばね座挿入荷重対クリップ挿入量特性F2の爪掛かり点P5に向かって下降し、爪掛かり点P5で終わる。
この構成、作用は、本発明の実施例1の変形例のみに適用される。
クリップ挿入量位置P3(1A)が爪掛かり点P5のクリップ挿入量位置C5にほぼ一致されている場合、脚突起挿入荷重のピークLP2(1A)を乗り越えれば、F2+F3(1A)の特性は自動的にほぼ爪掛かり点P5に至り爪掛かり点P5で止まる。そのため、従来クリップの場合のように点P7(図11、図13)まで余分に押し込まなくても、係止爪30の半嵌合、未嵌合が自動的に抑制される。したがって、クリップ10のボデー90への組付の信頼性を向上させることができる。ただし、爪掛かり点5の直前の荷重の変化(LP(1A)−LC5)は実施例1の荷重の変化(LP2(1)−ゼロ)より小さくなるので、節度感は実施例1に比べて小さい。実施例1をとれば節度感が大きくなり、実施例1の変形例をとれば組付信頼性が上がる。
図8−図10(図9、図10の脚突起40は図8に示す形状の脚突起40に置き換えられるものとする)および図12は、本発明の実施例2のクリップ10およびピラーガーニッシュ取付構造1に適用される。図1−図7で脚突起40を除いた部分および本発明の実施例1で本発明の全実施例に適用できるとした構成、作用、効果は、本発明の実施例2に適用、または準用される。
本発明の実施例2では、一対の係止爪30の対向方向と直交する脚径方向において対向する一対の脚部位の各々に、脚突起40が複数づつ設けられている。実施例2の脚突起40の符号を、以下、40dとする。複数の脚突起40dは、脚軸方向と脚径方向の少なくとも一方において、互いにオフセットして設けられている。このオフセットにより、図12の特性F3(2)の複数の山の位置、高さを適宜に出しやすくなる。
挿入荷重のピーク近傍から凹凸しながら緩やかに下がっていき、上記LP2(2)を過ぎると急激に下がって上記P3(2)でゼロとなる。そして、ばね座挿入荷重対クリップ挿入量特性F2上の爪掛かり点P5の直前に荷重を大きく変化させ、クリップ挿入荷重に節度感を出す。
この構成、作用は、本発明の実施例2のみに適用される。
クリップ挿入量位置C2よりクリップ挿入量大側でクリップ挿入荷重がいったん下がると挿入完了と間違えてクリップの押し込みを停止すると爪の未嵌合が起こる可能性があるが、複数の脚突起40が設けられているため、挿入量位置C2よりクリップ挿入量大側でクリップ挿入荷重がいったん下がることが抑制され、挿入完了と間違えるおそれを回避できる。また、複数の脚突起40dが設けられているため、特性1+F3(2)を凹凸をもって緩やかに下降する特性とすることができる。さらに、複数の脚突起40dが脚軸方向と脚径方向の少なくとも一方において、互いにオフセットして設けられているため、特性F3(2)における凸同士の位置を自由に選定できる。
10 クリップ(テザークリップ)
10a クリップ中心軸線
20 脚
22 ばね座
24 座部
30 一対の係止爪
32 結合部
36 ボデー係止面
38 係止解除部
40、40d 脚突起
42 逆U字状スリット
80 ピラーガーニッシュ
90 ボデー(ピラー)
92 クリップ取付孔
F1 爪挿入荷重対クリップ挿入量特性
F2 ばね座挿入荷重対クリップ挿入量特性
F3 脚突起挿入荷重対クリップ挿入量特性
F3(1) 実施例1の特性F3
F3(1A) 実施例1の変形例の特性F3
F3(2) 実施例2の特性F3
C1 爪挿入荷重が立ち上がりを開始するクリップ挿入量位置
C2 爪挿入荷重のピークをとるクリップ挿入量位置
C3 爪挿入荷重がゼロ以下となるクリップ挿入量位置
C4 ばね座荷重が立ち上がりを開始するクリップ挿入量位置
C5 爪掛かり点におけるクリップ挿入量位置
P1 脚突起荷重が立ち上がりを開始するクリップ挿入量位置
P2 脚突起荷重がピークをとるクリップ挿入量位置
P3 脚突起荷重がゼロとなるクリップ挿入量位置
P1(1) 実施例1のP1
P1(1A) 実施例1の変形例のP1
P1(2) 実施例2のP1
P2(1) 実施例1のP2
P2(1A) 実施例1の変形例のP2
P2(2) 実施例2のP2
P3(1) 実施例1のP3
P3(1A) 実施例1の変形例のP3
P3(2) 実施例2のP3
LC2 爪挿入荷重のピーク
LP2 脚突起挿入荷重のピーク
LP2(1) 実施例1のLP2
LP2(1A) 実施例1の変形例のLP2
LP2(2) 実施例2のLP2
P5 爪掛かり点
LC5 爪掛かり点P5でのばね座挿入荷重
Claims (11)
- 座部から離れる方向に延びる脚、脚の径方向に対向する部位に設けられ座部から離れた位置にある結合部にて脚に結合され結合部を除いて脚から切り離され座部側に延びる一対の係止爪、および脚がボデーのクリップ取付孔に挿入されて係止爪がクリップ取付孔縁部に掛かった時に係止爪とでボデーのクリップ取付孔縁部を保持するばね部材、を備えたクリップであって、
一対の係止爪の対向方向と直交する脚径方向において対向する一対の脚部位に、該脚部位の外面から脚の径方向外方に突出する少なくとも1つの脚突起を備えており、
脚突起のクリップ取付孔の外側への突出量は、クリップ取付孔通過時に生じる脚突起挿入荷重のピークLP2が、係止爪がクリップ取付孔縁部に掛かる点P5でのばね座挿入荷重LC5よりも高くなるように設定されている、クリップ。 - 脚突起は、脚軸方向に、係止爪を脚および座部から切り離す逆U字状スリットが存在する脚軸方向領域内に位置し、
脚突起は、脚軸方向と直交する方向に、脚の自由状態でボデーのクリップ取付孔の外側に突出しており、脚突起がボデーのクリップ取付孔を通過する時には前記スリットの変形を伴って、ボデーのクリップ取付孔の内側に弾性変位する、請求項1記載のクリップ。 - 脚突起の脚軸方向位置は、脚突起がクリップ取付孔縁部と摺接した際の脚突起挿入荷重のピークLP2が生じるクリップ挿入量位置P2が、係止爪がクリップ取付孔縁部に摺接した際の爪挿入荷重のピークLC2が生じるクリップ挿入量位置C2よりもクリップのクリップ取付孔への挿入方向後側に位置し、
脚突起がクリップ取付孔縁部と摺接した際の脚突起挿入荷重が低下してゼロ以下となるクリップ挿入量位置P3が、ばね座の反力が掛かっている状態で係止爪のボデー係止面がクリップ取付孔縁部に掛かるクリップ挿入量位置C5かそれよりクリップのクリップ取付孔への挿入方向前側に位置するように設定されている、請求項1または請求項2記載のクリップ。 - クリップがクリップ挿入荷重対クリップ挿入量特性を有し、
クリップ挿入荷重対クリップ挿入量特性が、爪挿入荷重が増大してピークLC2に至りついでゼロかゼロ以下に低下する爪挿入荷重対クリップ挿入量特性F1と、爪挿入荷重がゼロかゼロ以下に低下した位置C3よりクリップ挿入量が大きい点C4からばね座挿入荷
重が急激に増大し途中に爪掛かり点P5を有するばね座挿入荷重対クリップ挿入量特性F2と、を含んでおり、
前記クリップ挿入荷重対クリップ挿入量特性が、脚突起挿入荷重対クリップ挿入量特性F3をさらに含んでおり、該脚突起挿入荷重対クリップ挿入量特性F3は、爪挿入荷重対クリップ挿入量特性F1における爪挿入荷重がピークLC2をとるクリップ挿入位置C2と、ばね座挿入荷重対クリップ挿入量特性F2における爪掛かり点P5に対応するクリップ挿入位置C5との間の位置P1で、脚突起挿入荷重が立ち上がりを開始し、ついで脚突起挿入荷重のピーク値LP2に至り、ついでばね座挿入荷重対クリップ挿入量特性F2における爪掛かり点P5に対応するクリップ挿入量位置C5かそれよりクリップ挿入方向前側で、脚突起挿入荷重がゼロとなる特性からなる、請求項1−請求項3の何れか1項に記載のクリップ。 - 一対の係止爪の対向方向と直交する脚径方向において対向する一対の脚部位に脚突起が1つづつ設けられている請求項1−請求項4の何れか1項に記載のクリップ。
- 脚突起挿入荷重が低下してゼロになったクリップ挿入量位置P3(1)がばね座挿入荷重の立ち上がり開始位置C4かそれよりクリップ挿入方向手前にある請求項5記載のクリップ。
- 脚突起挿入荷重が低下してゼロになったクリップ挿入量位置P3(2)がばね座挿入荷重の爪掛かり点P5に対応するクリップ挿入量位置C5にある請求項5記載のクリップ。
- 一対の係止爪の対向方向と直交する脚径方向において対向する一対の脚部位に脚突起が複数づつ設けられており、該複数の脚突起が脚軸方向と脚径方向の少なくとも一方に、互いにオフセットして設けられている請求項1−請求項4の何れか1項に記載のクリップ。
- 前記クリップは、各係止爪の座部側への延長部の座部側先端部にクリップ中心軸線から離れる方向に延びる係止解除部を持つタイプのクリップであって、脚突起の外面に段差または急傾斜が設けられておらず、クリップがボデーに組付けられた状態で、脚突起の座部に近い部分がクリップ取付孔に掛かっている、請求項1−請求項8の何れか1項に記載のクリップ。
- 前記クリップがピラーガーニッシュをボデーであるピラーに取り付けるテザークリップである請求項1−請求項9の何れか1項に記載のクリップ。
- 請求項10記載のテザークリップを用いて前記ピラーに取り付けられるピラーガーニッシュを備えたピラーガーニッシュ取付構造。
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