JP6312355B2 - 熱交換器 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば下水道のように、大口径の流路下部を流れる流体から効率よく熱交換する熱交換器の構造に関する。
近年、例えば下水等の未利用熱源を有効利用して、効率的に熱回収することが試みられている。
引用文献1は、排水から熱を抽出するための熱交換器及び設備に関するものであり、下水管路で熱交換する技術が開示されている。この場合、熱伝導率を妨げる下水被膜の形成を抑えるため、熱交換システムにある間隔で銅または銅合金の帯を組み込むことが提案されている。
引用文献2は、下水熱採熱設備及び下水熱利用システムに関するものであり、下水管路で熱交換する技術が開示されている。この場合、下水管路外周の少なくとも上方に採熱管を設置し、下水の流れと直接接触しない構造にしてメンテナンスコスト等を抑えることが提案されている。
特表2007−535651号公報 特開2008−241226号公報
ところで、従来の熱交換器は、シェルアンドチューブやプレート熱交換器等のユニット構造を前提としており、熱源となる流体をポンプで強制的に流す必要があった。このような構造の熱交換器は、勾配を利用して流れを作る川、溝及び下水等の流れから熱を取り出すには適していない。
また、伝熱部を伝熱管形状で露出させて流れに設置する構造の熱交換器は、流れに異物等が含まれると破損するリスクが高いため、清浄な流体への適用に限定されるといった問題を有している。
このような背景から、例えば下水道のような大口径の流路下部を流れる外部流体と熱交換器の内部流体とが効率よく熱交換でき、しかも、異物を含む外部流体であっても破損のリスクを低減した耐久性や信頼性の高い熱交換器の構造が求められる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、下水道のような大口径流路の下部を流れる外部流体と効率よく熱交換できる耐久性の高い熱交換器を提供することにある。
本発明は、上記の課題を解決するため、下記の手段を採用した。
本発明に係る熱交換器は、管状の熱源流路の下部を流れる熱源流体の液中に設置され、前記熱源流体と熱交換部の内部の熱媒流路を流れる熱媒流体との間で熱交換させるプレート型の熱交換器であって、前記熱交換部の端部のみが前記熱源流路に接触して固定され、前記熱源流路の底面と前記熱交換部の下面とを非接触状態にして、前記下面が前記熱源流体の液面と略平行に設置されていることを特徴とするものである。
このような熱交換器によれば、熱源流路の底面と熱交換部の下面とを非接触状態にして通常時液面と略平行に設置されているので、熱交換器の上下面がともに通常時液面の浅い熱源流体の流れと接するように設置されている。このため、熱交換器は、熱源流体の浅い流れと上下両面での熱交換が可能になる。
上記の熱交換器において、前記熱交換部の上面に上方向へ突出する凸部が形成されていることが好ましく、これにより、熱源流体が主に流れる上面側での接触面積を増すことができる。
この場合、前記凸部は、前記熱源流体の流れ方向と直交しないように配列されて前記熱媒流路を形成していることが好ましく、これにより、熱源流体の主流を熱源流路に沿ってスムーズに流すことができる。なお、熱源流体の流れ方向と直交しない配列は、流れ方向と平行に形成されたものだけでなく、例えばV字状に形成されたものも包含する。
上記の熱交換器においては、前記熱交換部の下面側に熱媒流体の入口及び出口を設けることが好ましく、これにより、例えば複数の熱交換器を連結する場合には、連結部を下面側とすることにより、熱源流体が下水等の異物を含む流体であっても良好な流下性を確保できる。
上記の熱交換器においては、前記熱源流路内の所定位置に固定設置するための固定部を備えていることが好ましく、これにより、熱源流体の流量が増加した場合であっても、熱交換器が所定位置から流されることはない。
また、上記の熱交換器においては、前記熱交換部の下面と前記熱源流路の底面との間に設置された支持脚を備えていることが好ましく、これにより、熱交換器上をメンテナンス等の通路に使用しても撓まないように、十分な強度を確保することができる。
上述した本発明の熱交換器によれば、下水道のような大口径の流路下部を流れる熱源流体と熱交換器内を流れる熱媒流体とを効率よく熱交換でき、しかも、熱源流体が異物を含むものであっても破損のリスクを低減し、耐久性や信頼性の向上に有効である。
すなわち、下水等のように浅い流れの未利用熱源から効率的に熱回収でき、しかも雨天時の強い流れに押し流されることもなく、長期的に耐えうる構造の熱交換器となる。
本発明に係る熱交換器の一実施形態を示す平面図である。 図1のA−A断面図である。 図1のB−B断面図であり、(a)は箱型(矩形)断面の凸部、(b)は山形断面の凸部、(c)は円弧断面の凸部、(d)は波形断面の凸部、(e)はフィン形状断面の凸部とした場合を示している。 熱交換部の上面に形成した四角錐形状のディンプル(凸部)構成例を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のC−C断面図である。 熱交換部の上面に形成した略半球状のディンプル(凸部)構成例を示す図で、(a)は平面図、(b)は(a)のD−D断面図である。 本発明に係るプレート型の熱交換器について、製造手順の概要を示す説明図である。 本発明に係る熱交換器について、他の実施形態を示す平面図である。 図1に示した熱交換器を直列に接続した平面図である。 熱交換器を並列に接続した場合の平面図である。 本発明の熱交換器を下水管の流路内に複数設置した状態の概要を示す斜視図である。 図10の熱交換器について配管連結部の構成例を示す図で、(a)は側面図、(b)はカバーの平面図である。 図10の熱交換器について、隣接する熱交換器間の連結構造例を示す要部の縦断面図である。 図10に示した熱交換器の最も上流側にスリット付カバーを設けた構成例を示す図で、(a)は概要を示す斜視図、(b)は要部の縦断面図である。 本発明に係る熱交換器の固定構造例を示す平面図である。 (a)は図14のボルト固定部を示す縦断面図、(b)は下水管側に設けたねじ穴の拡大図である。 図9の並列接続時について配管連結部の配置例を示す縦断面図である。 熱交換器の厚さを20mm、熱交換器上の最小水深を10mmと仮定した場合について、下水管の管径(D)に対する熱交換器幅(W)の比率(W/D)を示す図である。
以下、本発明に係る熱交換器の一実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態の熱交換器10は、例えば図10に示すように、土管とも呼ばれる下水管(熱源流路)1の下部(底面部)を流れている下水(熱源流体)2の液中に設置される。この下水2は、通常時液面(水深)の浅い流れであるが、例えば集中豪雨等の異常時においては、大幅な液面上昇により流量や流速が増加した流れとなる。
本実施形態で使用する熱交換器10はプレート型であり、熱交換器10の外部を流れる下水2と、熱交換器10の内部を流れる水等の熱媒流体との間で熱交換される。この熱交換器10は、例えば図1〜図3に示すように、平面視が長方形の形状を有する略平板形状とされる。この熱交換器10は、下水管1の内部において、下水管1の底面1aと後述する熱交換部20の下面とが非接触となるように、すなわち底面1aから浮かせた状態にして、下水2の液中で通常時液面と略平行に固定設置されている。
なお、以下の実施形態では、下水2の温度が熱媒流体より高温である場合について、すなわち熱媒流体が下水2から吸熱する熱交換を行う場合について説明するが、熱交換の温度関係を逆にして熱媒流体が下水2に放熱する場合にも適用可能である。
プレート式の熱交換器10を製造する際には、例えば図6に示すように、プレス成形した上面部材11及び下面部材12の間にNi薄膜等のロウ材13を挟み込んで重ね合わせた後、ボルト締め等により矢印Pの方向に圧縮した状態のまま真空炉に入れて加熱処理する。この場合、上面部材11及び下面部材12にはステンレス(SUS)の金属板を使用するが、下水2の液中という設置環境を考慮すると、応力腐食割れを防止する防錆対策として、一般的なオーステナイト系ステンレス材よりも腐食に強いフェライト系ステンレス材を採用することが望ましい。また、熱交換器10の防錆対策として、必要に応じて防錆塗装やメッキ処理によるコーティングを施してもよい。なお、ロウ材13としてのNi薄膜を採用することは、防錆対策の面でも望ましい。
すなわち、本実施形態の熱交換器10は、十分に強度を有した形状の上面部材11及び下面部材12を組み合わせた構造とされ、伝熱面積を増す工夫をしたものである。
熱交換部20は、熱媒流体が熱媒入口21から流入して熱媒出口22から流出するまでの間において、熱媒流体が熱交換器10の外部を流れる下水2と熱交換する領域である。熱交換部20の内部には、熱媒流体を流す流路となる空間部として、熱媒入口21に連通する入口ヘッダー部23と、熱媒流体を矢印Fの方向へ流す流路(熱媒流路)となる多数のパス24と、熱媒出口22に連通する出口ヘッダー部25とが形成されている。
なお、熱媒入口21及び熱媒出口22は、下水流量が上面の主流と比較して少ない熱交換器10の下面側に設けられている。
入口ヘッダー部23及び出口ヘッダー部25は、下水2の流れ方向と直交するように、下面部材12を下方へ膨出させて形成した空間部である。そして、多数のパス24となる空間部は、互いに平行となる入口ヘッダー部23及び出口ヘッダー部25を連結するようにして、上面部材11を上方へ膨出させて下水2の流れ方向と平行に形成されている。このような入口ヘッダー部23及び出口ヘッダー部25を備えることで、各パス24に対して略均等に分配した熱媒流体を流すことができる。
本実施形態のパス24は、上面部材11をプレス成形することにより、熱交換器10の熱交換部20において上面から上方向に形成された凸部であり、この凸部と対向する部分の下面部材12は平面となっている。このようなパス24の断面形状には、例えば図3(a)〜(e)に示すように、箱型(矩形)断面の凸部としたパス24a、山形断面の凸部としたパス24b、円弧断面の凸部としたパス24c、波形断面の凸部としたパス24d、フィン形状断面の凸部としたパス24e等がある。なお、フィン形状断面のように突出高さの大きい凸部としたパス24eは、汚れの付着しやすい下水2との熱交換において伝熱面積の確保に有効である。
また、隣接するパス24間においても、上面部材11と下面部材12との間に空間部が形成されて熱媒流体を流す流路となっている。
すなわち、熱交換器10の熱交換部20は、上方向に形成された凸部となるパス24を有する上面部材(上面)11と、平面に形成された下面部材(下面)12とを備えているので、下水管1内において下水2が主に流れる上面側での接触面積を増すことができ、流れの少ない下面側では流路抵抗を最小限に抑えることができる。換言すれば、下水管1の内部を流れる下水2は、主流が水面に近い上面側を流れるのに対し、底面1aに近い下面側では少量が流れるので、上面側に突設して伝熱面積を増したパス24を介して、下水2の主流と効率よく熱交換して吸熱することができる。
また、熱媒流体が流れるパス24は、上面側を流れる下水2の主流と平行に形成された凸部となっているので、熱源流体主流の流路抵抗となることもない。このようなパス24は、熱源流体の流れ方向と平行なものに限定されることはなく、例えば図7に示す他の実施形態のように、流れ方向に対してV字状に形成されたものでもよい。すなわち、熱媒流体が流れるパス24は、熱源流体の流れ方向と直交しないように形成されていることが望ましい。
また、熱交換器10の熱交換部20は、流れの少ない下面側を平面にしたので、下水2のように異物を含む熱源流体を使用する場合であっても、異物等の滞留や引っ掛かりによる詰まりが生じにくくなる。なお、熱交換器10の下面側となる下面部材12は、強度を持たせるために比較的板厚(例えば3mm程度)のある板材を使用し、プレス成形が容易になる平易な形状とすることが望ましい。
ところで、上述した熱交換器10の熱交換部20は、下水2の流れと接触する上面部材11の表面積を増すため、例えば図4及び図5に示すように、必要に応じて適所に1または複数のディンプル26,27を形成してもよい。このディンプル26,27は、上面部材11の表面から外向きに突出するものであり、例えば図4に示す四角錐形状のものや、図5に示す略半球状のものがあり、上面部材11のプレス成形と同時に設けることが可能である。この場合、ディンプル26,27を形成する適所としては、例えば隣接するパス24の間に形成される平面部等がある。
また、このようなディンプル26,27は、上面部材11や下面部材12の剛性向上にも有効である。このため、例えばメンテナンス時等において、熱交換器10を下水管1内の歩行通路としても利用する場合には、強度や耐久性の向上に有効である。
また、熱交換器10の下面側については、例えば図15(a)に想像線で示すように、必要に応じて支持脚70を設けてもよい。このような支持脚70は、熱交換部20の下面と下水管1の底面1aとの間に設置される柱状の部材であり、特に熱交換器10が幅広の場合に有効である。
すなわち、熱交換器幅W(図17参照)が800mm程度の幅広となる場合には、熱交換器10の上面をメンテナンス通路等として使用することもあるので、撓みを生じないように十分な強度や剛性を確保することが必要になる。従って、熱交換器10の幅方向に1または複数の支持脚70を設けて下面を支持することにより、歩行者や作業機械等の荷重は支持脚70を介して下水管1の底面1aで受けることができ、この結果、撓みを抑制するとともに荷重に対する強度や耐久性を確保することができる。
なお、この場合の支持脚70は、下水2の流れと接する熱交換部20の下面において表面積の減少を最小限に抑えることや、下水2の流路抵抗低減を考慮した形状(例えば流線型断面)とすることが望ましい。
次に、図7に示す他の実施形態では、熱交換器10Aのパス24Aが下水流れ方向に対してV字状に配列されている。
図示の構成例では、中央部に熱源流体流れ方向のフラット部28を形成し、V字状のパス24Aがフラット部28の両サイドに配置されている。この場合、フラット部28及び凹部29によりV字状のパス24Aが形成されており、熱媒入口21Aから流入した熱媒流体は、図中に矢印で示すように、熱源流体流れ方向と交差する方向において略往復するパス24Aの経路を通って流れ、最終的に熱媒出口22Aから流出する。
このような熱交換器10Aは、後述する並列接続に適するとともに、中央部に熱源流体流れ方向のフラット部28が設けられているので、雨天時等に下水管1内の流量が増すと異物を流す流路として機能する。すなわち、熱交換器10Aは、汚れ等の付着や異物の停滞を防ぐために有利な構造となる。
なお、上述したフラット部28については、必ずしも異物を流す流路となる幅を有する必要はなく、単にV字状のパス24Aの仕切用凹部としてもよい。
さて、上述した熱交換器10は、図10に示すように、下水管1の内部に複数を並べて使用される。
以下では、下水2の流れ方向に並べた熱交換器10の間を連結する部分の構造について説明する。このような熱交換器10の連結は、直列に接続する場合(図8参照)や並列に接続する場合(図9参照)がある。
熱交換器10を直列に接続する場合、熱媒入口21及び熱媒出口22は、下水2の流れが少ない下面の一端部側に設けられているので、例えば図11に示すように、隣接する熱媒入口21と熱媒出口22との間が、熱交換器10の下部において流れ方向の連結管40で接続される。すなわち、熱媒入口21、熱媒出口22及び連結管40は、熱交換器10の下面において一端部側に位置するので、熱交換器10の下面を比較的少量が流れる下水流の妨げとなりにくく、異物の多い下水2の良好な流下性を確保することができる。
一方、上述した連結管40による熱媒入口21及び熱媒出口22の連結部は、間隙において下水2の流れが淀み、ごみ等の異物等がたまりやすい。
そこで、隣接する熱交換器10間に形成される連結部の間隙には、連結用のカバー41を設けてある。このカバー41には、表裏を貫通するスリット41aを設けてある。このスリット41aは、下水2の出入りを許容しながらごみの出入りを抑制する形状とする。この結果、隣接する熱交換器10の連結部においては、異物が滞留することなく下流へ流されていくようになる。
また、隣接する熱交換器10は、両端の連結部に連結継手を備えている。この連結継手は、例えば図2や図12に示すように、下水2の流れ方向において上流側の爪部14が下流側の嵌合凹部15に上から被せて嵌合するように構成されている。
このような嵌合構造の連結部とすれば、下水2の流量を増した強い流れを受けても外れにくくなり、しかも、平滑な面とすることができる。
また、複数の熱交換器10を連結した先端部、すなわち下水2の流れ方向において最も上流側となる先端部には、例えば図13に示すように、熱交換器10より下部の下水流路にスリット部材42を設置することが望ましい。このスリット部材42は、熱交換器10の先端部から上流側下方へ向けて傾斜設置されるもので、下水2の流れは許容するものの異物を通さないスリット形状を有している。従って、スリット部材42の下流では、熱交換器10の下部及び上部の両面において下水2の流れが許容された構造となる。
なお、スリット部材42は、熱交換器10の上面に向かって滑らかな勾配を設けて設置することが望ましく、この結果、異物は下水2の流れによって淀みなく熱交換器10の上面側に流され、熱交換器10の上面を通過して下水管1の下流へと流される。
次に、上述した熱交換器10は、雨天等により下水2の水量が増した場合の強い流れに対応するため、所定位置において強固に固定することが必要になる。以下では、熱交換器10を所定位置に固定する固定構造について、図14から図16を参照して説明する。
図14に示す熱交換器10は、アンカーボルト50により複数箇所で下水管1の所定位置に固定する固定構造(固定部)と、重り60を取り付けて流されないようにした固定補助構造とを併用しているが、諸条件(例えば下水管1のサイズ等)に応じていずれか一方のみでもよい。
アンカーボルト50による固定構造は、例えば図15に示すように、下水管1に雌ネジ穴1bを備えた固定座1cを設けておき、この固定座1cを利用してアンカーボルト50を締め込むものである。この場合、下水管1内の所定位置に設置した熱交換器10は、下水管1と接する端部適所に複数箇所設けた熱交ネジ穴30と固定座1cの雌ネジ穴1bとを位置合わせして一致させた後、上方から挿入したアンカーボルト50を締め込んで固定される。また、熱交ネジ穴30は、固定後のアンカーボルト頭部が突出しないように、凹部を設けておくことが望ましい。
なお、熱交換器10は、アンカーボルト50の座面に強度が必要であるから、上述した熱交換器10の製造時には、厚めの座金(不図示)を熱交ネジ穴30にロウ付けにより固定しておくことが望ましい。
また、重り60は、強い流れに流されないよう熱交換器10の総重量を増すもので、図示しないボルト等により熱交換器10の所定位置に取り付けて一体化されている。この重り60は、下水管1内における下水2の流路抵抗を低減するため、下水2の流れ方向において流線形状とすることが望ましい。
図16は、図9に示した並列接続時について、配管連結部の配置例を示す縦断面図である。この場合、熱交換器10´は、熱媒出口22の位置が熱交換器幅方向において異なっており、熱媒流体側を並列に接続する場合、熱媒流体供給配管31及び熱媒流体回収配管32は、熱交換器10の両端部下方に配設されている。
複数の熱交換器10を直列接続または並列接続にするかの判断は、熱源流体の圧力損失や熱交換により得たい温度差等の条件を考慮して決定する。また、熱交換器10の長さについては、製造装置や設置工事等の制約から1m程度になると推測されるため、並列接続にすると熱媒流体の流路が短くなり、最終的な温度差の確保が困難となる。このような場合には、V字状のパス配置とした熱交換器10Aを採用し、熱媒流体の流路長さを確保すればよい。
図17は、下水管の管径(D)に対する熱交換器幅(W)の比率(W/D)を示す図である。
ここで、下水管1の管径Dを1000mmとした場合について、比率(W/D)を試算する。この試算において、1)大阪市水道設計指針から日平均汚水量を0.014m/sと推算し、2)日最低汚水量を「日平均汚水量÷1.2」と仮定する。この結果、下水管の標準流下能力及び水理特性曲線等より、日最小流量時の水深hを83mmと設定することができる。
従って、管径Dを1000mm、日最小汚水量Qを0.0117m/s、水深hを83mm、熱交換器10の厚さを20mm、熱交換器10上の最小水深を10mmと仮定した場合、熱交換器10の幅は448mmとなる。従って、この熱交換器幅Wは、下水管1の管径Dに対する熱交換器幅Wの比率(W/D)が44.8%となる。
同様に計算した比率を図17に示しており、管径Dが大きいほど熱交換器幅Wを大きくできることが分かる。
このように、上述した本実施形態の熱交換器は、下水道のような大口径流路の下部を流れる外部流体と効率よく熱交換できる耐久性の高いものとなる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、温度の高い下水熱を取り出すことが可能になるのは勿論のこと、熱源流体として上水や河川水の利用も可能であるなど、その要旨を逸脱しない範囲内において適宜変更することができる。
1 下水管(熱源流路)
1a 底面
1b 雌ネジ部
1c 固定座
2 下水(熱源流体)
10,10´,10A 熱交換器
11 上面部材
12 下面部材
13 ロウ材
14 爪部
15 嵌合凹部
20 熱交換部
21,21A 熱媒入口
22,22A 熱媒出口
23 入口ヘッダー部
24,24A パス(熱媒流路)
25 出口ヘッダー部
26,27 ディンプル
28 フラット部
29 凹部
30 熱交ネジ穴
31 熱媒流体供給配管
32 熱媒流体回収配管
40 連結管
41 カバー
41a スリット
42 スリット部材
50 アンカーボルト
60 重り
70 支持脚

Claims (6)

  1. 管状の熱源流路の下部を流れる熱源流体の液中に設置され、前記熱源流体と熱交換部の内部の熱媒流路を流れる熱媒流体との間で熱交換させるプレート型の熱交換器であって、
    前記熱交換部の端部のみが前記熱源流路に接触して固定され、前記熱源流路の底面と前記熱交換部の下面とを非接触状態にして、前記下面が前記熱源流体の液面と略平行に設置されていることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記熱交換部の上面に上方向へ突出する凸部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記凸部は、前記熱源流体の流れ方向と直交しないように配列されて前記熱媒流路を形成していることを特徴とする請求項2に記載の熱交換器。
  4. 前記熱交換部の下面側に熱媒流体の入口及び出口が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の熱交換器。
  5. 前記熱源流路内の所定位置に固定設置する固定部が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の熱交換器。
  6. 前記熱交換部の下面と前記熱源流路の底面との間に設置された支持脚を備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の熱交換器。
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