JP6312320B2 - 主蒸気弁、及び蒸気タービン - Google Patents
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Description
主蒸気弁は、内部に流体の流路が形成されるケーシングと、流路内で軸線に沿って移動可能に設けられた弁体と、を備えている。ケーシング内部の流路には、弁体によって閉塞可能な弁座が形成されている。弁体が軸線方向における第一側に移動することにより弁座に接近し、弁体が軸線方向における第二側に移動することにより弁座から離間する。これにより、弁体と弁座との隙間の流路面積を変化させ流体流量が調整される。
また、遮蔽板の設けられていない弁体の外周面において、旋回渦流が生成される可能性がある。このように流路に旋回渦流が生成されると、流体の運動エネルギにロスが生じ、主蒸気弁における圧力損失が増加する。このような圧力損失が発生すると、流体の供給先である蒸気タービン等の効率低下に繋がる可能性がある。
本発明の第一の態様によれば、主蒸気弁は、軸線を中心として延びる筒状のガイドと、該ガイドの内側に前記軸線方向に摺動可能に配置された弁体と、該弁体を開位置と閉位置との間で前記軸線方向に移動させる弁棒と、前記軸線方向に沿う流入方向の一端側に形成された流入口から導入される流体を、前記流入方向に交差する流出方向の下流側に形成された流出口から導出する流路を形成するとともに、前記流入口の周囲に前記閉位置の弁体が当接する弁座が形成されたケーシングと、前記ケーシングの内側に形成される弁室と、を備える。前記流出口は、前記流入口よりも前記軸線方向の他端側に形成され、前記弁室において、前記ケーシングの内面には、前記流出口よりも前記軸線方向の前記一端側の位置に、該内面に沿って流通する流体が衝突する凸部が形成されている。
以下、本発明の第一実施形態に係る主蒸気弁1について図を参照して説明する。
図1に示すように、蒸気タービンプラント100は、軸線を中心に回転するロータ102と、ロータ102に接続される蒸気タービン101と、図示しない蒸気供給源から流体(蒸気)Fを蒸気タービン101に供給する蒸気供給管103と、蒸気タービン101の下流側に接続されて蒸気を排出する蒸気排出管104とを備えている。
蒸気供給管103は、蒸気供給管103内を流通する流体Fの流通量を調整する主蒸気弁1を有している。
主蒸気弁1は、蒸気タービン101に供給する流体Fの流量の調整、及び、流体Fの供給の停止を行うための装置である。
以降の説明において、軸線Oは流体Fの流入方向(図2における上下方向)沿って延び、流体Fの流入側を軸線Oの第一端O1(図2における下側)、流体Fの流入側と反対側を軸線Oの第二端O2(図2における上側)と称する。また、交差線Cは軸線Oに交差する方向であって流体Fの流出方向(図2における左右方向)に沿って延び、流体Fの流出方向と反対側を交差線Cの第一端C1(図2における左側)、流体Fの流出側を交差線Cの第二端C2(図2における右側)と称する。なお、本実施形態では交差線Cが軸線Oに直交しているが、必ずしも直交している必要はなく、軸線Oと角をなして交差していればよい。
流入口10から弁室7の内周面7aにかけて、軸線O方向における第二端O2側に向かって流入口10の内径(断面積)が漸次拡大する弁座5が形成されている。
このようにして、ケーシング2には、流入口10から弁室7を経て、流出口11へと連続する流体流路12が形成されている。
次に、第一実施形態の変形例を図4を参照して説明する。
上述の第一実施形態では、凸部70aが弁室7の内周面7aの周方向に連続して延びるように形成されている構成を説明したが、図4(a)に示すように、交差線C方向における第一端C1側の領域(弁室7の流出口11とは反対側の領域)にのみ、弁室7の内周面7aの周方向に連続して延びる凸部70cを設けるようにしてもよい。
次に、本発明の第二実施形態に係る主蒸気弁1について図5及び図6を参照して説明する。
第一実施形態と共通の構成には同一の符号を付して詳細説明を省略する。
本実施形態では、凸部60aが第一実施形態とは異なっている。
次に、第二実施形態の変形例を図7を参照して説明する。
上述の第二実施形態では、凸部60aがガイド6の外周面6aの周方向に連続して延びるように形成されている構成を説明したが、図7(a)に示すように、交差線C方向における第一端C1側の領域(弁室7の流出口11とは反対側の領域)にのみ、ガイド6の外周面6aの周方向に連続して延びる凸部60cを設けるようにしてもよい。
例えば、上記実施形態においては、凸部が軸線O方向において1箇所のみ形成される構成を説明したが、軸線O方向において複数の凸部を形成してもよい。この場合、軸線O方向における第一端O1側に形成された凸部よりも、軸線O方向における第二端O2側に形成された凸部の方が大きくなるように形成されることが望ましい。このような構成であっても、流体流路12において旋回渦流が生成されることを抑えることが可能となる。
2 ケーシング
3 弁体
3a 弁頭部
4 弁軸
5 弁座
6 ガイド
6a 外周面
7 弁室
7a 内周面
8 開口部
9 保持部材
10 流入口
11 流出口
12 流体流路(流路)
60a、60b、60c、60d 凸部(ノッチ)
70a、70b、70c、70d 凸部(ノッチ)
100 蒸気タービンプラント
101 蒸気タービン
102 ロータ
103 蒸気供給管
104 蒸気排出管
F 流体(蒸気)
O 軸線
C 交差線
Claims (5)
- 軸線を中心として延びる筒状のガイドと、
該ガイドの内側に前記軸線方向に摺動可能に配置された弁体と、
該弁体を開位置と閉位置との間で前記軸線方向に移動させる弁棒と、
前記軸線方向に沿う流入方向の一端側に形成された流入口から導入される流体を、前記流入方向に交差する流出方向の下流側に形成された流出口から導出する流路を形成するとともに、前記流入口の周囲に前記閉位置の弁体が当接する弁座が形成されたケーシングと、
前記ケーシングの内側に形成される弁室と、
を備え、
前記流出口は、前記流入口よりも前記軸線方向の他端側に形成され、
前記弁室において、前記ケーシングの内面には、前記流出口よりも前記軸線方向の前記一端側の位置に、該内面に沿って流通する流体が衝突する凸部が形成されている主蒸気弁。 - 前記凸部は、前記弁室において、流体の流出方向と反対側の領域に形成されている、請求項1に記載の主蒸気弁。
- 前記凸部は、前記ケーシングの内面に、周方向に延びるように形成されている、請求項1または2に記載の主蒸気弁。
- 前記凸部は、前記ケーシングの内面に、周方向に所定の間隔をあけて形成されている、請求項1または2に記載の主蒸気弁。
- 請求項1から4の何れか1項に記載の主蒸気弁を備える蒸気タービン。
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JP2014219724A JP6312320B2 (ja) | 2014-10-28 | 2014-10-28 | 主蒸気弁、及び蒸気タービン |
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