JP6311624B2 - 押出プレス機 - Google Patents
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そこでなされた本発明の目的は、シリンダに亀裂等が生じるのを防ぎ、メンテナンスの手間及びコストを抑えることのできる押出プレス機を提供することである。
すなわち、本発明の押出プレス機は、互いに対向配置されたエンドプラテンおよびハウジングと、前記エンドプラテンに設けられたダイスと、前記ハウジングに設けられ、前記ダイスに向けて進退するラム、および前記ダイスに素材を押し込むステムを備えた押出シリンダと、一端が前記ハウジングに固定され、他端が前記押出シリンダにおいて前記ダイスから離間した側に固定された補強部と、を備える。
これにより、押出シリンダの外周部に補強プレートを取り付け、補強ロッドをハウジングと補強プレートとに固定することで、補強部を実現することができ、施工を容易に行うことができる。
これにより、ラムを前進させる際に生じる反力の一部を効率よく負担することができ、反力の低減効果を高めることができる。
これにより、端部補強プレートを小型化および軽量化することが可能となる。また、第一補強ロッド、第二補強ロッドのそれぞれの長さを短くすることができる。さらに、本数を増やすことで、第一補強ロッド、第二補強ロッドの直径を小さくすることもできる。これらによって、部材それぞれの重量を小さくできる。一つ一つの部材の重量が小さいと、組立時の部材の搬送や取り扱いが容易となる等して、押出プレス機を製造しやすくなる。
これによって、第三補強ロッドと第二補強ロッドとの間に、いずれの補強ロッドも存在しないスペースを形成することができる。このスペースに、押出シリンダを下方から支持する支持部材を設けることが可能となる。
これにより、補強部を設けることによって増加する荷重の少なくとも一部を支持部材によって負担することができる。
図1は、第1の実施形態に係る押出プレス機の構成を示す断面図である。
図1に示すように、押出プレス機10は、ベース11上に、エンドプラテン12と、ハウジング13と、ダイス14と、コンテナ15と、押出シリンダ16と、クロスヘッド17と、を主に備えている。
コンテナ15には、その中央部に、ビレット収容孔15hが、ハウジング13に対向する側からダイス14のダイス孔14hに連続するよう、エンドプラテン12とハウジング13とを結ぶ方向に沿って貫通形成されている。
また、ハウジング13には、収容孔13hの外周側に、複数の挿通孔13gが、それぞれエンドプラテン12とハウジング13とを結ぶ方向に沿って貫通形成されている。
クロスヘッド17には、エンドプラテン12側にステム26が一体に設けられている。ステム26は、コンテナ15に形成されたビレット収容孔15hに挿入可能な外径を有した柱状をなしている。
押出シリンダ16の補強部30は、端部補強プレート31と、補強ロッド35とを備えている。
また、端部補強プレート31には、押出シリンダ16の作動油用の油圧配管等を通すための孔を設けても良い。これには、例えば、図1中に点線で示すように、孔31hを端部補強プレート31の中央部に形成し、端部補強プレート31を円環状(ドーナツ状)とすることができる。
このような補強ロッド35は、押出シリンダ16の外周側に、周方向に間隔をあけて複数本設けられている。
次いで、押出シリンダ16の油室16rに作動油を送り込み、ラム25をエンドプラテン12側に突出させ、ビレット100をビレット収容孔15h内に押し込む。さらに、押出シリンダ16でラム25を突出させ、ビレット100をビレット収容孔15hからダイス14のダイス孔14hに押し込む。すると、ビレット100は、ダイス孔14hの断面形状に応じてプレスされて塑性変形し、成形品がエンドプラテン12の貫通孔12hから連続的に押し出される。
ビレット100の押し出しが完了した後は、図示しないシリンダ装置によって押出シリンダ16のラム25を元の位置に戻す。これにより、1サイクルの押出プレスが完了するので、成形すべきビレット100の数に応じ、上記一連の動作を繰り返す。
その結果、押出シリンダ16に亀裂等が生じるのを防ぐことができ、メンテナンスの手間及びコストを抑えることが可能となる。
次に、本発明にかかる押出プレス機の第2の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2の実施形態においては、上記第1の実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図2は、第2の実施形態に係る押出プレス機の構成を示す断面図である。
図2に示すように、上記第1の実施形態と同様の構成の押出プレス機10において、この実施形態の押出シリンダ16は、以下に示すような補強部40を備えている。
押出シリンダ16の補強部40は、端部補強プレート41と、中間補強プレート42と、補強ロッド45とを備えている。
第一補強ロッド46は、一端46aがハウジング13を貫通してナット48により固定され、他端46bが中間補強プレート42を貫通してナット49により固定されている。
また、第二補強ロッド47は、一端47aが第一補強ロッド46と干渉しない位置において中間補強プレート42を貫通し、ナット50により固定されている。第二補強ロッド47は、他端47bが端部補強プレート41を貫通し、ナット51により固定されている。
ここで、第一補強ロッド46、第二補強ロッド47には、ナット48〜51を締め込むことで、所定の緊張力Tを付与しておくのが好ましい。
ここで、ハウジング13に近い側に配置された第一補強ロッド46と、ハウジング13から離間した側に配置された第二補強ロッド47とでは、その設置本数、直径を異ならせるようにしてもよい。
この実施形態では、第一補強ロッド46は、第二補強ロッド47よりも設置本数が少ない。また、第一補強ロッド46は、第二補強ロッド47よりも、その直径が大きい。
これにより、端部補強プレート41を小型化および軽量化することが可能となる。また、第一補強ロッド46、第二補強ロッド47のそれぞれの長さを短くすることができる。さらに、第二補強ロッド47の本数を増やすことで、第二補強ロッド47の直径を小さくすることもできる。これらによって、部材それぞれの重量を小さくできる。一つ一つの部材の重量が小さいと、組立時の部材の搬送や取り扱いが容易となる等して、押出プレス機10を製造しやすくなる。
次に、本発明にかかる押出プレス機の第3の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第3の実施形態においては、上記第1、2の実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図3は、第3の実施形態に係る押出プレス機の構成を示す断面図である。図4は、押出プレス機に備えた補強部の構成を示す斜視図である。
図3に示すように、上記第1、2の実施形態と同様の構成の押出プレス機10において、この実施形態の押出シリンダ16は、以下に示すような補強部60を備えている。
押出シリンダ16の補強部60は、端部補強プレート61と、第一中間補強プレート62と、第二中間補強プレート63と、補強ロッド65とを備えている。
第二中間補強プレート63は、第一中間補強プレート62と押出シリンダ16の一端16aとの間に一体に設けられている。
第一補強ロッド66は、一端66aがハウジング13を貫通してナット68により固定され、他端66bが第二中間補強プレート63を貫通してナット69により固定されている。
ここで、ハウジング13に近い側に配置された第一補強ロッド66と、ハウジング13から離間した側に配置された第二補強ロッド67とでは、その設置本数、直径を異ならせるようにしてもよい。
例えば、図3、図4に示すこの実施形態の例では、第二補強ロッド67は、第一補強ロッド66よりも設置本数が多い。設置本数が多いので、第二補強ロッド67は、第一補強ロッド66よりも直径を小さくでき、第二補強ロッド67の1本当たりの重量を小さくできる。一つ一つの部材の重量が小さいと、組立時の部材の搬送や取り扱いが容易となる等して、押出プレス機10を製造しやすくなる。
ここで、第一補強ロッド66、第二補強ロッド67、第三補強ロッド64には、ナット68〜73を締め込むことで、所定の緊張力Tを付与しておくのが好ましい。
また、第三補強ロッド64は、押出シリンダ16の外周側において、周方向の一部のみに設けるようにしてもよい。この実施形態では、第三補強ロッド64は、押出シリンダ16の下方にのみ設けられている。
これにより、第二実施形態と同様、端部補強プレート61を小型化および軽量化することが可能となる。また、第一補強ロッド66、第二補強ロッド67のそれぞれの長さを短くすることができる。さらに、第二補強ロッド67の本数を増やすことで、第二補強ロッド67の直径を小さくすることもできる。これらによって、部材それぞれの重量を小さくできる。一つ一つの部材の重量が小さいと、組立時の部材の搬送や取り扱いが容易となる等して、押出プレス機10を製造しやすくなる。
これにより、第三補強ロッド64と第二補強ロッド67との間に、いずれの補強ロッドも存在しないスペースを形成することができる。このスペースに、押出シリンダ16を下方から支持する支持部材を設けることが可能となる。
次に、本発明にかかる押出プレス機の第4の実施形態について説明する。なお、以下に説明する第2の実施形態においては、上記第1の実施形態と共通する構成については図中に同符号を付してその説明を省略する。
図5は、第4の実施形態に係る押出プレス機の構成を示す断面図である。
図5に示すように、上記第2の実施形態と同様の構成の補強部40において、端部補強プレート41を支持する支持部材80を備えている。支持部材80は、ベース11上に設けられ、端部補強プレート41を下方から支持する。この支持部材80は、端部補強プレート41と一体に形成することも可能である。
また、支持部材80は、ベース11上に設けるようにしたが、これに限らない。押出シリンダ16の上方にフレーム等を設け、支持部材をこのフレームから下方に向けて延びるように設けるようにしてもよい。
なお、本発明の押出プレス機は、図面を参照して説明した上述の各実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、押出プレス機10の各部の構成については、適宜の変更が可能である。
また、上記第2〜第4実施形態では、中間補強プレート42,第一中間補強プレート62,第二中間補強プレート63を備えるようにしたが、その設置枚数、具体的な形状等については何ら限定するものではない。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
12 エンドプラテン
13 ハウジング
14 ダイス
16 押出シリンダ
25 ラム
26 ステム
30 補強部
31 端部補強プレート
35 補強ロッド
35a 一端
35b 他端
40 補強部
41 端部補強プレート
42 中間補強プレート
45 補強ロッド
46 第一補強ロッド
46a 一端
46b 他端
47 第二補強ロッド
47a 一端
47b 他端
60 補強部
61 端部補強プレート
62 第一中間補強プレート
63 第二中間補強プレート
64 第三補強ロッド
64a 一端
64b 他端
65 補強ロッド
66 第一補強ロッド
66a 一端
66b 他端
67 第二補強ロッド
67a 一端
67b 他端
80 支持部材
100 ビレット
T 緊張力
Claims (5)
- 互いに対向配置されたエンドプラテンおよびハウジングと、
前記エンドプラテンに設けられたダイスと、
前記ハウジングに設けられ、前記ダイスに向けて進退するラム、および前記ダイスに素材を押し込むステムを備えた押出シリンダと、
一端が前記ハウジングの側面に固定され、他端が前記押出シリンダの側面で、かつ、前記ダイスから離間した側に固定され、前記押出シリンダを補強する補強部と、
を備える押出プレス機。 - 前記補強部は、前記押出シリンダの外周面から外方に向かって張り出すように設けられた補強プレートと、
一端が前記ハウジングに固定され、他端が前記補強プレートに固定された補強ロッドと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の押出プレス機。 - 前記補強ロッドに、前記一端と前記他端とを互いに近づける方向の緊張力が付与されていることを特徴とする請求項2に記載の押出プレス機。
- 前記補強プレートとして、
前記押出シリンダにおいて前記ハウジングから離間した側の端部に設けられた端部補強プレートと、
前記ハウジングと前記端部補強プレートとの間に設けられた中間補強プレートと、を備え、
前記補強ロッドとして、
一端が前記ハウジングに固定され、他端が前記中間補強プレートに固定された第一補強ロッドと、
一端が前記中間補強プレートに固定され、他端が前記端部補強プレートに固定された第二補強ロッドと、を備えることを特徴とする請求項2または3に記載の押出プレス機。 - 前記補強部の前記他端を外部から支持する支持部材をさらに備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の押出プレス機。
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