JP5984974B2 - 金属パイプの成形装置及び金属パイプの成形方法 - Google Patents

金属パイプの成形装置及び金属パイプの成形方法 Download PDF

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Description

金属パイプの軸端を軸方向から冷間鍛造することにより外径を高精度に均一化するとともに脱型を容易にした金属パイプの成形装置及び金属パイプの成形方法に関する。
金属パイプの外径や内径を変化させたり、肉厚を部分的に変化させたい場合がある。金属パイプの縮径は、絞り加工により可能である(一例として、特許文献1及び2参照)。
特開2013−6903号公報 特開2004−122189号公報
しかし、絞り加工は装置が大型化したり、工程が複雑になって時間がかかるなどによりコストが高くなる。また、肉厚を内径側へ部分的に増肉するような場合には不適である。
そこで、金属パイプの軸端を軸方向から冷間鍛造することが考えられる。
特に、外径を高精度で一定にしたい場合、さらには、外径を一定にしたままで内径側を部分的に増肉させる場合には、短時間で成形できる可能性がある。
そこで、本発明者は、パイプの軸端を軸方向からプレスする冷間鍛造で成形することを着想した。
図15はこの着想に基づく第1参考例を示す図であり、Aはダイの平面視図、Bはプレス成形前における成形装置の軸方向に沿う断面図(以下、縦断面図という)、Cはプレス成形された後における成形装置の縦断面図である。
ダイ100は中央にパイプ挿入穴112を備える。パイプ挿入穴112は、素管パイプ70aの外径と同じ内径(実際は、素管パイプ70aを挿入できる程度に微小寸法だけ大きい)を有するストレートの縦穴である。Bに示すように、このパイプ挿入穴112に、素管パイプ70aを入れ、さらにこの素管パイプ70a内に芯金300を挿入する。芯金300の上端部は細径部340をなす。この状態で、素管パイプ70aの上端をパンチ520にて軸方向から加圧する。すると、素管パイプ70aの上部である素管加工対象部75aがパンチ520により前方押し出しされ、細径部340との間の空間を埋めるように径方向内方へ膨出して、図15のCに示すように内径増肉部78となる。
図15のCにおいて、符号70は素管パイプ70aの成形された状態である成形パイプ、75は素管加工対象部75aが成形された状態である加工部である。
このように、軸端部を軸方向からパンチ520により加圧し、前方押し出して冷間鍛造するプレス成形により、内径増肉部78を形成できる。
しかし、素管パイプ70aは軸方向から加圧されると、まず最初に径方向外側へ拡径しようとするため、成形パイプ70の外周がパイプ挿入穴112の内周面へ強く圧接されて密着してしまう。このため、成形パイプ70を脱型する際に時間がかかり、コスト高を招くことになる。
これに着目して、脱型を容易にするように改良したものが図16に示す第2参考例である。Aはプレス成形した状態の縦断面図であり、Bはパイプの外周を固定する割り型を軸方向から示す平面図である。
成形パイプ70における加工部75の外周は、水平方向へスライド自在の割り型200で固定される。割り型200は、Bに示すように、周方向に4分割されたカム型の構造をなす。Aに示すように、割り型200はテーパー面228を有し、このテーパー面228に当接するテーパー面298を有する押圧部材290を押し下げると、割り型200が径方向内方へスライドし、素管加工対象部75aの外周へ密接して固定し、プレス成形時における素管加工対象部75aの外周が拡径することを阻止する。成形後に押圧部材290を上昇させ、割り型200を径方向外方へスライドさせると、割り型200は加工部75の外周から速やかに離れるため、成形パイプ70が迅速に脱型される。
このように、割り型200を用いれば、成形パイプ70の迅速な脱型を可能にすると同時に、素管パイプ70aの軸端を前方押し出しして内径増肉部78が形成されるはずである。
しかし、実際は、素管加工対象部75aがパンチ520の加圧によりまず拡径しようとし、割り型200を強く径方向外方へ押すため、押圧部材290を押し上げ又は径方向外方へ開かせる等して割り型200が径方向外方へ逃げる。このため、素管加工対象部75aが拡径して外径が広がる(以下、外径の逃げという)。その結果、内径増肉部78ができないか、できてもパイプ外径の寸法精度が悪くなってしまう。
したがって、素管加工対象部75aの外周を割り型で固定する場合は、パンチ520の加圧により外径が逃げないように強固に固定することが重要になる。
なお、外径の僅かな逃げで、内径増肉部が形成されなかったり、寸法精度が悪くなってしまうことについて、図17のモデルケースで説明する。
図17のAは素管パイプ70aのモデル(縦断面)であり、外径30φ、穴径24φ、肉厚3mm、素管加工対象部75aの長さ10mm、全長252mmとする。図中に斜体数字で示す寸法の単位はmmである(以下同じ)。
図17のBは、この素管パイプ70aの軸端を軸方向へ加圧して冷間鍛造した成形パイプ70のモデル(縦断面)であり、全長250mmに圧縮し、加工部75の長さを8mm(素管加工対象部75aを軸方向へ2mm圧縮)、内径増肉部78を、厚さ0.4mm、長さ8mmにする。
このモデルにおいて素管加工対象部75aの断面積S1=(15×15×π)−(12×12×π)=254.47mm2(平方ミリメートル;以下同じ)
パンチにより圧縮される体積V1=S1×2mm=508.94mm3(立方ミリメートル;以下同じ)
内径増肉部78の体積V2=内径増肉部78の断面積S2×8mm
内径増肉部78の断面積S2=(12×12×π)−(11.6×11.6×π)
=29.66mm2
V2=S2×8mm=237.25mm3
これより、圧縮分の体積(V1)全てが内径増肉部78(体積V2)とならず、V1>V2であることが判る。この差分V1−V2は、材料の圧縮に消費され、増肉に寄与していないことを意味する。
一方、図17のCに示すように、全長で2mm短縮するとともに、パイプ外径が全長において0.01mm拡径した場合、すなわち外径が逃げた場合について考える。このときの逃げ部分の体積V3=S3(拡大断面積)×250mm(成形後の全長)である。
ここで、成形後の拡径した成形パイプの断面積S4=(15.005×15.005×π)−(12.005×12.005×π)=254.56mm2
したがって、S3=S4−S1=拡大断面積=0.09mm2
逃げ部分の体積V3=S3×250mm=22.5mm3
となる。なお、図17(C)における寸法0.005は、それぞれ内径及び外径の差分0.01mmの1/2に相当する(半径相当分)。
これより、成形パイプの外径が0.01mm拡がる(逃げる)ことによる、増肉量に対する影響は、
V3/V2×100=9.5%
となる。
すなわち、パイプ外径が0.01mm拡がる(逃げる)と、増肉量の約1割(9.5)%に影響(マイナス)する。したがって、10倍の0.1mmに拡がると、影響がほぼ10割になるから、ほとんど増肉しないか、増肉できたとしても、必要な寸法精度が得られないことになる。
しかも、上記第2参考例では、押圧部材290によりスライドさせる構造上、割り型200に0.1mm程度の逃げが不可避的に発生すると考えられ、その結果、内径増肉部78が形成されないか寸法精度の低いものになる。
また、内径増肉部を形成しない場合でも、上記のような僅かな外径逃げを生じさせずに、外形寸法を長さ方向均一かつ高精度に形成することを求められる場合もある。
そこで本願発明は、プレス成形(冷間鍛造)により、外径の逃げを防ぎつつ金属パイプの外形寸法を長さ方向均一かつ高精度に形成すると同時に短時間で成形できかつ脱型を容易にすることを目的とする。また、外径を均一に維持した状態で内径側の一部に内径増肉部を形成できるようにすることも目的とする。
上記課題を解決するため金属パイプの成形装置に係る請求項1に記載した発明は、冷間鍛造された成形パイプ(70)を形成するための装置において、
素管パイプ(70a)の軸方向一端部を加圧するパンチ(52)と、
中央に押し込み方向へ貫通するテーパー穴(12)を設け、その壁面を前記パンチ(52)へ向かって拡開するテーパー面(14)としたダイ(10)と、
テーパー穴(12)へ挿入され、中央に素管パイプ(70a)を挿入するためのパイプ挿入穴(25)がプレス方向へ貫通形成された割り型(20)と、
を備えるとともに、
前記割り型(20)は、周方向へ複数に分割され、
外周面が前記テーパー面(14)と摺接するテーパー状の割り型外周面(28)をなし、
さらに、前記素管パイプ(70a)の軸穴(71)内に挿入され、軸方向を部分的に細径部(34)とした芯金(30)を備えたことを特徴とする。
請求項に記載した発明は、冷間鍛造された成形パイプ(70)を形成するための装置において、
素管パイプ(70a)の軸方向一端部を加圧するパンチ(52)と、
中央に押し込み方向へ貫通するテーパー穴(12)を設け、その壁面を前記パンチ(52)へ向かって拡開するテーパー面(14)としたダイ(10)と、
テーパー穴(12)へ挿入され、中央に素管パイプ(70a)を挿入するためのパイプ挿入穴(25)がプレス方向へ貫通形成された割り型(20)と、
を備えるとともに、
前記割り型(20)は、周方向へ複数に分割され、
外周面が前記テーパー面(14)と摺接するテーパー状の割り型外周面(28)をなし、
さらに、前記割り型(20)と前記パンチ(52)を支持するパンチホルダ(50)間にバネ(60)を配置したことを特徴とする。
請求項に記載した発明は、冷間鍛造された成形パイプ(70)を形成するための装置において、
素管パイプ(70a)の軸方向一端部を加圧するパンチ(52)と、
中央に押し込み方向へ貫通するテーパー穴(12)を設け、その壁面を前記パンチ(52)へ向かって拡開するテーパー面(14)としたダイ(10)と、
テーパー穴(12)へ挿入され、中央に素管パイプ(70a)を挿入するためのパイプ挿入穴(25)がプレス方向へ貫通形成された割り型(20)と、
を備えるとともに、
前記割り型(20)は、周方向へ複数に分割され、
外周面が前記テーパー面(14)と摺接するテーパー状の割り型外周面(28)をなし、
さらに、前記割り型(20)は軸方向へ複数に分割された分割部(29A・29B・29C)からなることを特徴とする。
請求項に記載した発明は、上記請求項において、前記各分割部(29A・29B・29C)の外周面(28a・28b・28c)は、それぞれ押し込み方向に対して傾斜する傾斜角(α・β・γ)を備えるとともに、
各傾斜角(α・β・γ)のうち少なくとも一部が他と不同であることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、上記請求項1〜4のいずれか1項において、前記割り型(20)もしくは前記割り型(20)及びその内側へ収容されている成形パイプ(70)を押し込み方向と反対方向へ押し出すノックアウト機構(44・46)を備えることを特徴とする。
請求項に記載した金属パイプの成形方法に係る発明は、ダイ(10)の中央にテーパー穴(12)を設け、その壁面をパンチ(52)へ向かって拡開するテーパー面(14)とし、
このテーパー面(14)と摺接するテーパー状の割り型外周面(28)を外周に有するとともに周方向へ複数に分割された割り型(20)をテーパー穴(12)へ挿入して、割り型外周面(28)をテーパー面(14)へ摺接させ、
割り型(20)の中央に形成されたストレートのパイプ挿入穴(25)へ素管パイプ(70a)を挿入し、
この素管パイプ(70a)の軸方向一端部(74a)をパンチ(52)で加圧して冷間鍛造することを特徴とする。
請求項に記載した発明は、上記請求項において、前記素管パイプ(70a)の軸穴(71)内へ、軸方向を部分的に細径部(34)とした芯金(30)を挿入し、
素管パイプ(70a)の軸方向一端部(74a)をパンチ(52)で加圧して冷間鍛造し、
前記細径部(34)に対応する前記素管パイプ(70a)の一部を、径方向内方へ膨出させて増肉させることを特徴とする。
請求項1に記載した発明によれば、テーパー穴(12)の中へ割り型(20)を嵌合し、割り型(20)のパイプ挿入穴(25)へ素管パイプ(70a)を挿入し、さらに素管パイプ(70a)の軸穴(71)内へ芯金(30)を挿入した状態で、素管パイプ(70a)の軸方向一端部(74a)をパンチ(52)で軸方向へ冷間鍛造すると、テーパー穴(12)のテーパー面(14)が押し込み方向へ収束する傾斜面をなし、割り型(20)の外周面である割り型外周面(28)もテーパー状をなしてテーパー面(14)へ摺接するため、割り型(20)が、素管パイプ(70a)とダイ(10)の間へくさび状に食い込む。同時に割り型(20)は周方向へ複数に分割された分割体(21)からなるため、各分割体(21)が径方向内側へ移動し、パイプ挿入穴(25)を縮径させて素管パイプ(70a)の外周面(73)を締め付ける。
このため、素管パイプ(70a)は外周側へ拡径できず、外径の逃げを防ぐことができ、
成形パイプ(70)全体の外径の各寸法精度を高くすることができる。
そのうえ、押し出し成形後に、割り型(20)を押し込み方向と反対側へ押し出すと、テーパー面(14)と割り型外周面(28)はそれぞれパンチ(52)側へ拡開しているから、割り型外周面(28)がテーパー面(14)から容易に離れ、割り型(20)は速やかに脱型される。このため、脱型を容易かつ迅速にでき、成形をコストダウンできる。
また、素管パイプ(70a)の軸方向一端部(74a)をパンチ(52)で軸方向へ冷間鍛造すると、割り型(20)の各分割体(21)が径方向内側へ移動し、パイプ挿入穴(25)を縮径させて素管パイプ(70a)の外周面(73)を締め付けるため、素管パイプ(70a)は外周側へ拡径できず、細径部(34)に対応する内径側の一部を径方向内側へ膨出させて内径増肉部(78)を形成する。
このため、外径の逃げを防ぐことにより、内径増肉部(78)を確実に形成でき、しかも内径増肉部(78)の内径及び成形パイプ(70)全体の外径の各寸法精度を高くすることができる。
請求項に記載した発明によれば、パンチ(52)のプレスに先立って、ノックアウト機構により割り型(20)を上昇させると、割り型(20)のパイプ挿入穴(25)を拡大させることができる。このためパイプ挿入穴(25)へ素管パイプ(70a)を容易に挿入でき、素管パイプ(70a)のセットを容易にする。
押し出し成形後には、ノックアウト機構により割り型(20)及びその内側へ収容されている成形パイプ(70)を押し出すと、割り型(20)は、その内側へ収容されている成形パイプ(70)及びさらにその内側へ収容されている芯金(30)を一体にして容易にテーパー穴(12)からエジェクトできる。その後、割り型(20)を成形パイプ(70)から分離する。このとき、割り型(20)は周方向へ分割された複数の分割体(21)からなるので、各分割体(21)を成形パイプ(70)から簡単に分離させることができる。また、芯金(30)は成形パイプ(70)の軸穴(71)から軸方向へ容易に突き出すことができる。したがって、成形パイプ(70)を容易に取り出すことができる。
請求項に記載した発明によれば、割り型(20)とパンチホルダ(50)の間にバネ(60)を配置したので、パンチ(52)で加圧するとき、同時にパンチホルダ(50)で押圧されたバネ(60)により割り型(20)を押さえ、加圧方向と反対側への逃げ出しを阻止するので、外径の逃げをより確実に阻止できる。
請求項に記載した発明によれば、割り型(20)を軸方向へ複数に分割したので、各分割部(29A・29B・29C)の軸方向長さを短くでき、この短くなった分だけ加工誤差を少なくできるので、割り型(20)の加工が容易になる。
請求項に記載した発明によれば、各分割部(29A・29B・29C)の外周面(28a・28b・28c)に対する加工条件を緩和して、それぞれの寸法誤差をある程度大きくなるように許容することにより、各傾斜角(α・β・γ)のうち少なくとも一部を異ならせることになっても、割り型全体としての寸法誤差を所定の範囲内に維持できる。したがって、厳しい寸法管理を緩和できるので、加工が容易になる。
請求項に記載した発明によれば、割り型(20)のくさび効果により、素管パイプ(70a)の外周面(73)を締め付けるので、冷間鍛造時における外径の逃げを防ぐことができる。したがって、素管パイプ(70a)の軸方向一端部を軸方向へパンチ(52)で加圧するだけで、外径を寸法精度良く形成できる。
しかも、割り型(20)の外周面である割り型外周面(28)がテーパー状をなしてテーパー穴(12)のテーパー面(14)へ摺接するため、冷間鍛造後に割り型(20)を簡単かつ迅速にエジェクトでき、成形を簡単に低コストにできる。
請求項に記載した発明によれば、割り型(20)のくさび効果により、素管パイプ(70a)の外周面(73)を締め付けるので、冷間鍛造時における外径の逃げを防ぐことができ、芯金(30)の細径部(34)に対応する素管パイプ(70a)の一部を、径方向内側へ膨出させて内径増肉部(78)を形成できる。したがって、素管パイプ(70a)の軸方向一端部を軸方向へパンチ(52)で加圧するだけで、内径増肉部(78)を確実かつ寸法精度良く形成できる。
本願発明に係る素管パイプ及びパイプ(各実施例に共通)の斜視図 第1実施例(図1〜9)に係る成形装置の縦断面図(成形前の状態) ダイの平面図 割り型の平面図と縦断面図 芯金の縦断面図 パイプのセット工程を示す縦断面図 プレス工程を示す縦断面図 エジェクト工程を示す縦断面図 製品取出工程を示す縦断面図 第2実施例(図10〜12)に係る割り型の縦断面図 図10の割り型の一部を示す図 図11の割り型を、分割部毎に分解して示す図 第3実施例に係る成形方法の説明図 第4実施例に係る成形方法の説明図 第1参考例の説明図 第2参考例の説明図 外径の逃げによる影響を計算するためのモデル図
以下、図1〜9により、第1実施例を説明する。
図1は、パイプの斜視図であり、Aは成形前の素管パイプ、Bは成形後のパイプを示す。図2は成形装置の縦断面図(成形前状態)、図3はダイの平面図、図4は(A)に割り型の平面図、(B)にその縦断面を示す図、図5は芯金の縦断面図、図6はパイプのセット工程を示す縦断面図、図7はプレス工程を示す縦断面図、図8はエジェクト工程を示す縦断面図、図9は製品取出工程を示す縦断面図である。
図1はパイプの斜視図である。Aは成形前の素管パイプ、Bは成形後の成形パイプを示す。Aにおいて、素管パイプ70aは、直管の金属パイプであり、軸方向へ貫通する軸穴71を有する。軸穴71は全長で穴径一定である。軸穴71の周囲は軸部72をなす。軸部72は外径も全長で一定である。軸部72の表面は、外周面73と、軸方向両端の素管上端面74a及び下端面76からなる。
また、軸部72の上端部は、プレス成形で肉厚が変化する部分である素管加工対象部75aをなす。但し、素管加工対象部75aはプレス成形前のため、軸方向へ長く、かつ肉厚もまだ内径増肉部が形成されていない状態のため、他の部分と同じである。
素管パイプ70aは、電縫管や引き抜き管等の市販されている鋼管パイプ等が適宜用いられる。材質は例えばSTKM13Cが用いられる。但し、鋼管に限らず各種の金属製パイプを使用可能である。各部の寸法を、外径をa、内径をb、肉厚をd、全長(軸方向寸法)をh1とする。このような寸法の具体例は、例えば、図17のAと同じであり、a=30φ、b=24φ、d=3mm、h1=252mmである。
Bは成形後の成形パイプ70を示し、素管加工対象部75aの軸端部を軸方向へ加圧すると、この部分が前方押し出しで圧縮され、軸方向長さが短くなった加工部75となり、同時にこの押し出された体積分の一部が径方向内側へ膨出形成されて内径増肉部78となる。内径増肉部78は、加工部75以外の部分における肉厚と同じ一般肉厚dから、さらに径方向内側へ膨出した厚肉部である。
なお加工部75の内径をc、肉厚をe、加工部75の長さ(軸方向寸法)をfとする。
軸穴71の加工部75における部分である上部71aは内径増肉部78の形成による増肉分だけ縮径されて小さな内径cの縮径部71bをなす。
また、内径増肉部78の形成に伴い、上面74は、素管上端面74aよりも径方向内方へ拡大し、加工部75の肉厚e=一般肉厚d+内径増肉部78の肉厚となる。
内径増肉部78の肉厚は(b−c)/2である。内径増肉部78が形成される分だけ、内径cはbよりも小さくなり、肉厚eはdよりも大きくなっている。
但し、加工部75の外径は、加工部75以外の部分の外径である一般外径aと同じである。すなわち、加工部75及びそれ以外の部分を含め、軸方向にて一定であり、プレス成形によっても変化しない。
また、成形パイプ70の全長h2は、プレス成形により軸方向へ圧縮されるため、素管パイプ70aの全長h1より短くなる。短縮される長さはh1−h2である。
上記寸法e、f、h2の具体例は、例えば、図17のBと同じであり、e=3.4mm、f=8mm、h2=250mmである。
なお、これらの寸法は一例であり、成形パイプの使用目的に応じて自由に設定される。
図2は成形装置の縦断面(成形前状態)を示す。この装置は、略円筒状のダイ10と、このダイ10に形成されたテーパー穴12へ嵌合される割り型20と、その中央に軸方向へ貫通形成されたストレート形状のパイプ挿入穴25と、このパイプ挿入穴25へ収容された素管パイプ70aの軸穴71内へ挿入される芯金30と、ダイ10の下端部を固定するダイホルダ40と、素管パイプ70aの上端部を加圧するパンチ52と、割り型20の上面22上に置かれパンチ52を支持するパンチホルダ50により押圧されるバネ60とを備える。
ダイ10は円筒形であり、図3に示すように、中央に形成されるテーパー穴12を囲んで同心円状に形成されている。また後述するように、周方向へ複数に分割されている割り型20と異なり、周方向に分割されず一体になっている単一のブロック状部材である。
図2に示すように、テーパー穴12の表面は押し込み方向(中心線CTに沿ってパンチ52で加圧する方向、図の下方)に向かって収束するように傾斜するテーパー面14をなす。
なお、中心線CTは、成形パイプ70(素管パイプ70a)の中心軸線であり、成形装置の中心線でもある。また、中心線CTと平行する方向を軸方向という。さらに、中心線CTに沿ってパンチ52が下方へ向かって加圧される。したがって、中心線CTに沿ってその下方へ向かう方向はパンチ52による押し込み方向でもある。
テーパー穴12はダイ10の中央部に軸方向へ貫通形成され、その表面がテーパー面14をなすことにより、パンチ方向へ向かってテーパー穴12の穴径が次第に小さくなるように変化する。テーパー面14は、中心線CTに平行な垂線Vに対して所定の傾斜角θをなす。傾斜角θは鋭角であり、10°以下にすることが好ましい。垂線Vはパンチ52による押し込み方向とも平行している。なお、テーパー面14は上方のパンチ52に向かって拡開するように傾斜している。逆に、押し込み方向に対しては収束するように傾斜する。
ここで、ダイ10の外径をa1、テーパー穴12の上端内径(最大径)をb1、下端内径(最小径)をb2、高さをh3とする。ダイ10の高さh3は、素管パイプ70aの全長h1より若干長くなっている(h2<h1<h3)。
割り型20は、図4のAに示すように、周方向へ4分割された4個の分割体21で構成される。この4個の分割体21が周方向へ並ぶことによって、中央部にパイプ挿入穴25が形成される。このパイプ挿入穴25に臨む各分割体21の面が内周面26である。
各分割体21は径方向へスライドでき、径方向内側へ最もスライドすると、各分割体21は隣接するものが互いに周方向へ密に接続して、平面視では周方向へ連続して全体で1つの略ドーナツ状の円形をなし、素管パイプ70aの外周面に密接する状態(締め付け状態)になる。
また、各分割体21が径方向外側へスライドすると、周方向にて隣接するもの相互の間に間隙が形成され、素管パイプ70aの外周面から離れる状態(非締め付け状態)になる。図4のAにて実線で示すものはこの非締め付け状態であり、図4のBは締め付け状態である。
パイプ挿入穴25の内径は、各分割体21の径方向スライド位置により変化し、その最小径は、締め付け状態にて生じる。図4のAではこの状態のパイプ挿入穴25を仮想線で示してある。パイプ挿入穴25の内径(最小径)は、成形パイプ70(素管パイプ70a)の外径aとほぼ同じであり、各分割体21の内周面26が軸部外周面73へ密接する。但し、実際のパイプ挿入穴25における最小径は、素管パイプ70aをパイプ挿入穴25内へ挿入可能な程度にごく僅かに大きく、素管パイプ70aとの間に微小間隙を形成するようになっている(素管パイプ70aの公差によりこのような微小間隙が形成されない場合もある)。このような嵌合又は挿入部材間の寸法について、「等しい」もしくは「同じ」とは、この程度の僅かな寸法差がある状態を含めるものとする(以下、同じ)。
図4のBは、締め付け状態にある割り型20の軸方向断面を示し、この図に示すように、
割り型20は締め付け状態にて、各分割体21が周方向へ連続することにより、全体として1つの略円錐台形状をなし、中央部に軸方向へ貫通するパイプ挿入穴25が形成されている。パイプ挿入穴25に臨む内周面26は、軸方向でストレート(軸方向断面にて軸線と平行な状態)である。
割り型20(分割体21)の外周面はテーパー状の割り型外周面28をなし、割り型20をテーパー穴12へ嵌合すると、割り型外周面28がテーパー面14に摺接するようになっている。割り型外周面28も上方のパンチ52に向かって拡開するように傾斜し、逆に、押し込み方向に対しては収束するように傾斜する。
割り型外周面28は、ストレートの内周面26に対して傾斜角θで傾斜し、押し込み方向へ向かって鋭角に交わっている。この傾斜角θはダイ10のテーパー穴12におけるテーパー面14の傾斜角θと同じであり、傾斜角をθとなるように精密加工される。
この割り型外周面28により、割り型20の軸方向断面は、パンチ方向へ厚み寸法が次第に小さくなるように肉厚変化し、一種のくさび状断面をなす。
割り型20の上面22は径方向幅が最大になり、その外径は最大径となって内径b1にほぼ等しい。割り型20の下面24は径方向幅が最小となり、その外径は最小径となって内径b2にほぼ等しい。割り型20の高さはほぼh3に等しい。
芯金30は、図2に示すように、パイプ挿入穴25の中に挿入された素管パイプ70aの軸穴71の中に挿入され、素管パイプ70a及び成形パイプ70の各内周面を成形する。
図5に示すように、芯金30は、鋼材等からなる中実丸棒状をなし、軸方向に太径部32と細径部34が段付状に形成される。全長はh2であり、そのうち上端部から軸方向へ寸法fに相当する部分が細径部34をなす。太径部32の外径は内径bに等しく、細径部34の外径は内径cに等しい。
ダイホルダ40は、図2に示すように、ダイ10の下端部を支持する部材であり、ダイ10はボルト42でダイホルダ40上に固定されている。ダイホルダ40にはノックアウトプレート44が昇降自在に設けられ、割り型20、もしくは割り型20とその内側へ挿入されている素管パイプ70a(成形パイプ70)及び芯金30の各下端を当接支持し、これらを一体に昇降させるようになっている。ノックアウトプレート44は上下方向に伸縮するノックアウトロッド46により昇降する。
パンチ52は、図2に示すように、ダイ10の上方に配置されたパンチホルダ50に固定され、中心が中心線CTに一致している。パンチ52は中心線CT上を上下移動し、下降すると割り型20のパイプ挿入穴25に嵌合し、素管パイプ70aの素管加工対象部75aをプレス成形し、素管加工対象部75aの材料を、割り型20の内面26と細径部34の間へ前方押し出しする。
パンチ52には、細径部34の上端を逃げる逃げ凹部54が中央に設けられ、その周囲を囲む部分の下端面がパンチ面56をなす。パンチ面56は上面74とほぼ同形・同寸である。
バネ60は、図2に示すように、割り型20の上面に置かれ、プレス成形時にパンチホルダ50により押圧されて、割り型20の抜け出しを抑制するために用いられる。バネ60は公知の種々の弾性部材を利用でき、例えばコイルスプリングが利用できる。また、バネの強さは適宜に調整される。
次に、この成形装置を用いて冷間鍛造で素管パイプに内径増肉部を形成する方法を説明する。
図6は、素管パイプ70aのセット工程を示す。まず、素管パイプ70aのセットに先だって、予めテーパー穴12内へ嵌合されている割り型20を、ノックアウトプレート44により押し上げる。すると、割り型20(分割体21)の割り型外周面28からテーパー面14が離れるため、各分割体21は周方向に緩みが生じ、非締め付け状態になって、パイプ挿入穴25が拡径する。
この拡径したパイプ挿入穴25内へ素管パイプ70aを挿入してセットする。このセットは、パイプ挿入穴25が拡径しているため、抵抗なくスムーズかつ迅速におこなわれる。また、素管パイプ70aの軸穴71内には芯金30を挿入する。
その後、ノックアウトプレート44を下げ、上面22にバネ60を置く。この状態が図2となる。
次に、プレス工程をおこなう。図2において、パンチ52を下降させ、パイプ挿入穴25の上端部内へ挿入させる。すると、パンチ52が素管パイプ70aにおける素管加工対象部75aの上端面(上面74a)を加圧し、素管加工対象部75aを含む素管パイプ70a全体を軸方向へ押す。
同時に割り型20はバネ60を介してパンチホルダ50により下方へ押し込まれ、ダイ10と素管パイプ70aの外周の間へくさび状に入り込む。割り型20の各分割体21はその外周面である割り型外周面28がテーパー面14と摺接することにより、ダイ10で固定されているため、径方向外方へ逃げることができず、逆に、径方向内方へ移動してパイプ挿入穴25を最小径aまで縮径して、素管パイプ70aの外周面73(図1のA)へ密接する締め付け状態(図4のB参照)になる。このくさび状をなす割り型20による素管パイプ70aの外周面に対する締め付けをくさび効果ということにする。
パンチ52の加圧により、素管パイプ70aは前方へ押し出されることにより、まず拡径しようとする。しかし、素管パイプ70aの外周面73は割り型20により締め付けられ、かつ割り型20は割り型外周面28がテーパー面14と摺接することにより、ダイ10で固定されているため、径方向外方へ逃げることができない。しかも、仮に割り型20がテーパー面14上を割り型外周面28が摺動することにより、上方へ逃げて抜け出そうとしても、バネ60で押さえられているため上方へも逃げられない。
したがって、素管パイプ70aは拡径できず、外径の逃げが阻止される。その結果、径方向内方へ膨出しようとする。
しかし、素管加工対象部75aより下方の部分は、割り型20の内周面26と芯金30の太径部32で内外を挟まれ、かつ下端面76がノックアウトプレート44により固定されているため、材料の押し出しができない非成形部分である。一方、素管加工対象部75aの内側には、芯金30の細径部34が位置するので、素管加工対象部75aの材料は、前方押し出しによって一部が径方向内側へ膨出可能になる。
したがって、素管加工対象部75aのみが押し出し可能部となり、前方押し出しされた素管加工対象部75aの材料が芯金30の細径部34との間の空間を埋めるようにして内径増肉部78を形成する(図7)。
図7はパンチ直後の状態であり、内径増肉部78は芯金30の細径部34によって形成され、加工部75の軸方向長さは細径部34の長さf(図5参照)となり、素管加工対象部75aよりも短くなっている。なお、成形パイプ70の外周は、割り型20のストレートな内周面26で形成されるので全長で外径が一定である。また、成形パイプ70の加工部75より下方の部分は、内周が芯金30の太径部32によって形成される。このため、成形パイプ70の加工部75より下方の部分は増肉部が形成されず、軸方向で肉厚は一定であり、かつ内外径とも一定になる。
このプレス成形により、図1に示すように、素管パイプ70aの上面74aは径方向内方へ拡大し、加工された成形パイプ70の広い上面74(図1のB)になる。また、軸穴71のうち素管加工対象部75aにおける部分である上部71aも縮径された細径部71bとなる。
このように、割り型20のくさび効果により、加工部75を含む成形パイプ70の外径を全長において拡径させないから、確実に内径増肉部78を形成でき、かつ寸法精度が高くなる。また、成形パイプ70全体の外径の寸法精度を高くできる。
図8はエジェクト工程を示す。プレス成形後、再び、ノックアウトプレート44を押し上げ、割り型20、芯金30及び成形パイプ70を上方へ押し上げる。すると、割り型20とダイ10は、テーパー面14と割り型外周面28がテーパー接触しており、かつテーパー面14と割り型外周面28がそれぞれ上方へ拡開するから、割り型20は上方へ押し上げられることにより、割り型外周面28がテーパー面14上を上方へ摺動するにしたがって次第に摺接面間の摩擦力が減少するため、割り型20は速やかに押し上げ可能になり、割り型20を芯金30及び成形パイプ70と一体にしてダイ10から容易に脱型できる。
図9は製品取出工程を示す。割り型20を成形パイプ70及び芯金30と共にダイ10から取り出すと、割り型20は周方向へ分割されているから、矢示するように、各分割体21を径方向外側へ引き離すことにより、成形パイプ70の外周から容易に剥がすことができる。また、芯金30は、割り型20を外すことにより成形パイプ70の軸部72に対する締め付けがなくなっているため、下方へ押すことにより、容易に取り出すことができる。したがって、プレス成形された成形パイプ70を容易かつ迅速に取り出すことができる。なお、図8のエジェクト工程と図9の製品取出工程とで脱型工程を構成する。
次に、第2実施例を図10〜12により説明する。なお、この実施例は、割り型を軸方向へ3分割にした点のみが前実施例と異なる。したがって、図2の成形装置等は共通であるため、共通部に関する説明は省略し、相違点である割り型を中心に説明する。また、前実施例と共通する部分については共通符号を用いるものとする。
図10は、図2と対応する成形装置の縦断面図であり、パンチによる加圧直後の状態を示す。但しパンチは省略してある。割り型20は前実施例と同様に周方向へ4分割された4つの分割体21Aからなり、さらに各分割体21Aはそれぞれ軸方向にて3分割(分割数は任意)された、上部29A、中間部29B及び下部29Cからなる分割部で構成される。各分割体21Aを周方向へ密に接続した状態は、前実施例における割り型20の締め付け状態とほぼ同じとなり、その縦断面は図4のBとほぼ同じである。
分割部のうち上部29Aは、芯金30の細径部34及びその上方並びに細径部34より若干太径部32側へかかる位置までを囲んでおり、上部29Aと中間部29Bの接合面は、細径部34より下方の太径部32と重なる位置にある。中間部29B及び下部29Cは、上部29Aが囲む位置より下方の太径部32全体を囲んでいる。
ダイ10の上部外周は、リング状の補強型である補強リング型80で覆われる。この補強リング型80が覆う位置は、上部29A及び中間部29Bとの接続部を含む部分である。これにより、ダイ10の上部をさらに強固に固定し、パンチ時にダイ10の上部が径方向外側へ変形して逃げることを防ぎ、割り型20Aの上部における拡径を防ぐことができる。
図11は、分割体21Aの一部を示し、上部29A、中間部29B及び下部29Cが積み上がって分割体21Aが構成される。各分割部は前実施例の分割体21を軸方向へ3分割したものに相当する。したがって、各分割部を積み上げて一体化した状態(集合状態という)の分割体21Aは、全体として前実施例の分割体21と同じになり、断面は同様のくさび状をなす。また、分割体21Aの集合内周面26Aは、各分割部の内周面26a、26b及び26cが連続して形成するストレート面をなし、この集合内周面26Aに囲まれてパイプ挿入穴25Aが形成される。
分割体21Aの外周面は各分割部の分割部外周面28a、28b、28cからなる集合外周面28Aをなす。この集合外周面28Aは、ダイ10のテーパー面14に沿い、少なくとも一部が摺接するようになっている。集合外周面28Aの断面は、連続する一直線状(理想状態)をなすばかりでなく、屈曲した階段形状をなすこともある。この屈曲した階段形状は、各分割部の分割部外周面28a、28b、28cを形成する際の加工誤差によって生じる。
割り型20Aにおける最大外径は、上部29Aにおける最外周部27aにおける外径であって、b1(図4のB参照)に相当する。最小外径は下部29Cの下面24cの外径に相当し、b2(同上)と同じか僅かに小さくなっている。
図12は各分割部の断面を分解して示す。上部29A、中間部29B及び下部29Cの各分割部外周面28a、28b、28cは、垂線Vに対して傾斜角α、β、γをなす。各傾斜角α、β、γは、テーパー面14の傾斜角θと同じか微小角だけ相違する。これらの傾斜角α、β、γは、加工精度によってバラツキがあるが、θと相違する場合は、いずれもθより大きくなるようにすることが好ましい。
すなわち、α・β・γは、それぞれθと同じか、それ以上になるように配慮され、θ未満となることがないよう加工を管理されている。
また、各分割部における上面22a、22b及び22cの外径はテーパー面14に接するように厳密に管理される。すなわち、各上面22a、22b及び22cの各最外周部27a、27b及び27cは、それぞれテーパー面14に当接するよう寸法管理されて加工される。
但し、各分割部における各最外周部が全てテーパー面14へ当接する必要はなく、この例では、中間部29Bの最外周部27bもしくは、中間部29Bの最外周部27b及び下部29Cの最外周部27cは当接しない状態が許容される場合がある。
逆に、各下面24a、24b、24cの外径寸法は、それほど厳密に管理する必要がなく、テーパー面14から若干離れていてもよい。
図10において、パイプ挿入穴25A内へ挿入した素管パイプ70aの上端をプレスすると、同時に割り型20はパンチによって、上部29A、中間部29B及び下部29C が一体になり、1つのくさび状をなして、ダイ10と素管パイプ70aの間を下方へ押し込まれる。このとき、各上面22a、22b及び22cの最外周部27a、27b及び27cは、それぞれテーパー面14上を摺動する。これに伴って、分割部である上部29A、中間部29B及び下部29Cからなる各分割体21Aはそれぞれ径方向内側へ移動し、パイプ挿入穴25Aを縮径し、素管パイプ70aの外周面73を締め付ける。
このため、素管パイプ70aの拡径を阻止して、前実施例同様に内径増肉部78を確実に形成でき、内径の寸法精度も高くできる。
また、上部29A及び中間部29Bとの接続部を含む部分における固定枠部10の外周をリング型80で覆うことにより、ダイ10の上部をより一層拡径しにくくするため、内径増肉部78の形成に必要な、素管パイプ70aの拡径をより確実に阻止して外径の逃げを防ぐことができ、成形パイプ70全体の外径の寸法精度を高くできる。
そのうえ、本実施例では、割り型20を軸方向3分割にしたことにより、割り型20を容易に形成できるという効果が加重される。
すなわち、各分割部外周面28a、28b、28cは、それぞれ傾斜角をθとなるように精密加工されるが、加工誤差により、それぞれの傾斜角がα、β、γとなり、バラつくことがある。
しかし、このような加工誤差によるバラつきが生じても、各上面22a、22b及び22cの最大外径が厳密に管理されていれば、この最大外径部でテーパー面14へ摺接できるから、傾斜角θのテーパー面14に対して、同じ傾斜角の割り型外周面28で摺接する場合と同様に拡径阻止の効果がある。したがって、軸方向へ分割することにより、短くされた分割部外周面28a、28b及び28cを個々別々に加工すればよいので加工が容易になる。
特に、前実施例のように、各分割部外周面28a、28b、28cを合わせた3個分に相当する長い割り型外周面28を加工する場合と比べれば、それぞれが約1/3の長さであるから、加工が容易になり、それぞれの加工による寸法誤差も約1/3になる。
したがって、各分割部、上部29A、中間部29B及び下部29Cを積み上げてできた割り型20Aと、軸方向非分割の割り型20(図4のB参照)を比較したとき、それぞれの下面24c及び下面24に加工誤差が集約され、割り型20A及び割り型20における各全体の寸法誤差は、軸方向3分割されたものにおける下面24cに対して、軸方向非分割のものにおける下面24の寸法誤差が約3倍となる。
すなわち、軸方向へ複数に分割した場合、各分割部の加工誤差は積み上がらず、全体の寸法誤差は最下層の分割部だけのものとなる。このため、軸方向非分割で軸方向全体が単一のものと、軸方向で3分割したものと比較すれば、同じ寸法誤差を実現する場合、軸方向非分割のものの方が、約3倍の加工精度を要求され、厳しく高度な加工が要求される。逆に、3分割したものは、約1/3に加工精度を低くすることができ、加工が容易になる。
また、高い寸法管理が要求される各上面22a、22b及び22cの外径のうちでも、最も厳密に寸法管理することが要求されるものは上面22aの外径であり、他はそれほど厳密な管理を要しない。したがって、各分割部、上部29A、中間部29B及び下部29Cのうち、上部29Aのみを特に厳密に寸法管理するだけでよく、他の、中間部29B及び下部29Cに対する寸法管理を緩和でき、分割部全体を均一に寸法管理せず、管理条件に差別を付けることができるので、さらに加工が容易になる。
また、上部29A、中間部29B及び下部29Cにおける各分割部外周面28a、28b及び28cの傾斜角α、β及びγを、θより若干大きくすれば、脱型をよりスムーズにできる可能性がある。また、α<β<γなどのように個々に変化させれば、さらに調整の幅を広げることができる。
図13は第3実施例に係る図2と同様な成形装置の縦断面であり、Aは成形前、Bは成形後を示す。この装置において、ダイ10及び割り型20は第1実施例(図4)と同じである。但し、割り型20は第2実施例(図10)のものとすることもできる。
この例では、パンチ52Aが軸方向へ複数段に形成されている。以下、3段の例について説明する。上段57、中段58、下段59と、上から外径が順に縮小し、例えば、素管パイプ70aの内径をbとするとき、上段57の外径をb、中段58の外径をbより小さいb3、下段59の外径をb3より小さいb4とする(b4<b3<b)。
なお、芯金は省略される。
この状態で、パンチ52Aにより素管パイプ70aの上端を加圧すると、素管パイプ70aは軸方向へ圧縮されて、短縮されるとともに、成形パイプ70の内径は、軸方向へ多段に変化し、上段57によって形成される肉厚不変部70b(内径b)、中段58によって形成される内径増肉部78a(内径b3)、下段59によって形成される内径増肉部79a(内径b4)となる。増肉部の肉厚は、内径増肉部78a<内径増肉部79aである。
このようにしても、割り型20のくさび効果により、成形パイプ70(素管パイプ70a)の外径が高精度で均一に保たれているため、内径側における自由な肉厚変化を複数段で可能にすることができる。
図14は第4実施例に係る図7と同様な成形装置の縦断面(成形後)である。この例では、芯金30Aが段付き状でなく、全長で外径一定のストレートな丸棒状である。
この芯金30Aを用いて、パンチ52B(図2のものに対してパンチ面56Bの幅が狭くなり、成形パイプ70の端面幅と同じになっている)により素管パイプの上端を加圧して軸方向へ所定寸法圧縮すると、成形パイプ70は割り型20の内周面26と芯金30Aの間で、肉厚を全長で一定に形成される。
この例では、内径側の肉厚変化を伴わないが、外径及び内径が全長で一定になることに特徴がある。すなわちこの例でも、割り型20のくさび効果により、成形パイプ70(素管パイプ)の外径が高精度で均一に保たれる。このため、ある程度の寸法誤差を有する市販パイプを用いて、外径寸法を特別に均一高精度にしたい場合に効果がある。しかも、内径も同時に高精度で形成できる。
なお、本願発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。
例えば、割り型20の周方向分割数は2分割以上であればいくつでも可能である。また、割り型20Aの軸方向分割数も2分割以上であればいくつでも可能である。但し、軸方向の分割は任意であって、実施例1のように分割せず単一にしても良い。分割しなければ
外径の逃げ阻止をより確実にできる。
さらに、テーパー面14及び割り型外周面28(28A)の傾斜角θは、くさび効果を発揮できる程度の鋭角であれば任意に設定できる。傾斜角θを小さくすれば、締め付け力を増大させることができる反面、脱型しにくくなる。逆に、傾斜角θを大きくすれば、ダイ10の径方向外方における要求剛性を下げてダイを小型化できるとともに脱型を容易にすることができる。傾斜角θはこれらの兼ね合いにより決定し、好ましくは、3°〜10°程度の鋭角にする。
また、素管パイプ70aの材質は、金属であれば任意であり、加工部75の長さfや、増肉量(径方向内方への突出量;e−d)も任意である。例えば、素管加工対象部75aの長さや肉厚d、加工長さ(h1−h2)並びに押し出し条件等を調整することにより、加工部75の肉厚eを、例えば、3.2〜5mmなど適宜に調整できる。
さらに、芯金30の細径部34は、軸方向のいずれか一端側もしくは中間部へ設けることができる。図1における成形パイプ70及び図5における芯金30をそれぞれ上下に配置した状態において、細径部34を芯金30の上端側に設ければ、内径増肉部78を成形パイプ70の上端側に形成でき、逆に細径部34を芯金30の下端側に設ければ、内径増肉部78を成形パイプ70の下端側に形成できる。また、細径部34を芯金30の軸方向中間部に設ければ、内径増肉部78を成形パイプ70の軸方向中間部に形成できる。但し、細径部34を芯金30の軸方向中間部に設ける場合は、芯金30を軸方向へ分割し、この分割部に細径部34を設けることになる。
さらにまた、第2実施例の補強リング型80を第1実施例に適用することも自由にできる。
10:ダイ、12:テーパー穴、14:テーパー面、20:割り型、21:分割体、25:パイプ挿入穴、28:割り型外周面、30:芯金、34:細径部、40:ダイホルダ、44:ノックアウトプレート、52:パンチ、70:成形パイプ、70a:素管パイプ、71:軸穴、75:加工部、75a:加工対象部、78:内径増肉部、80:補強リング型

Claims (7)

  1. 冷間鍛造された成形パイプ(70)を形成するための装置において、
    素管パイプ(70a)の軸方向一端部を加圧するパンチ(52)と、
    中央に押し込み方向へ貫通するテーパー穴(12)を設け、その壁面を前記パンチ(52)へ向かって拡開するテーパー面(14)としたダイ(10)と、
    テーパー穴(12)へ挿入され、中央に素管パイプ(70a)を挿入するためのパイプ挿入穴(25)がプレス方向へ貫通形成された割り型(20)と、
    を備えるとともに、
    前記割り型(20)は、周方向へ複数に分割され、
    外周面が前記テーパー面(14)と摺接するテーパー状の割り型外周面(28)をなし、
    さらに、前記素管パイプ(70a)の軸穴(71)内に挿入され、軸方向を部分的に細径部(34)とした芯金(30)を備えたことを特徴とする金属パイプの成形装置。
  2. 冷間鍛造された成形パイプ(70)を形成するための装置において、
    素管パイプ(70a)の軸方向一端部を加圧するパンチ(52)と、
    中央に押し込み方向へ貫通するテーパー穴(12)を設け、その壁面を前記パンチ(52)へ向かって拡開するテーパー面(14)としたダイ(10)と、
    テーパー穴(12)へ挿入され、中央に素管パイプ(70a)を挿入するためのパイプ挿入穴(25)がプレス方向へ貫通形成された割り型(20)と、
    を備えるとともに、
    前記割り型(20)は、周方向へ複数に分割され、
    外周面が前記テーパー面(14)と摺接するテーパー状の割り型外周面(28)をなし、
    さらに、前記割り型(20)と前記パンチ(52)を支持するパンチホルダ(50)間にバネ(60)を配置したことを特徴とする金属パイプの成形装置。
  3. 冷間鍛造された成形パイプ(70)を形成するための装置において、
    素管パイプ(70a)の軸方向一端部を加圧するパンチ(52)と、
    中央に押し込み方向へ貫通するテーパー穴(12)を設け、その壁面を前記パンチ(52)へ向かって拡開するテーパー面(14)としたダイ(10)と、
    テーパー穴(12)へ挿入され、中央に素管パイプ(70a)を挿入するためのパイプ挿入穴(25)がプレス方向へ貫通形成された割り型(20)と、
    を備えるとともに、
    前記割り型(20)は、周方向へ複数に分割され、
    外周面が前記テーパー面(14)と摺接するテーパー状の割り型外周面(28)をなし、
    さらに、前記割り型(20)は軸方向へ複数に分割された分割部(29A・29B・29C)からなることを特徴とする金属パイプの成形装置。
  4. 前記各分割部(29A・29B・29C)の外周面(28a・28b・28c)は、それぞれ押し込み方向に対して傾斜する傾斜角(α・β・γ)を備えるとともに、
    各傾斜角(α・β・γ)のうち少なくとも一部が他と不同であることを特徴とする請求項に記載した金属パイプの成形装置。
  5. 前記割り型(20)もしくは前記割り型(20)及びその内側へ収容されている成形パイプ(70)を押し込み方向と反対方向へ押し出すノックアウト機構(44・46)を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載した金属パイプの成形装置。
  6. ダイ(10)の中央にテーパー穴(12)を設け、その壁面をパンチ(52)へ向かって拡開するテーパー面(14)とし、
    このテーパー面(14)と摺接するテーパー状の割り型外周面(28)を外周に有するとともに周方向へ複数に分割された割り型(20)をテーパー穴(12)へ挿入して、割り型外周面(28)をテーパー面(14)へ摺接させ、
    割り型(20)の中央に形成されたストレートのパイプ挿入穴(25)へ素管パイプ(70a)を挿入し、
    この素管パイプ(70a)の軸方向一端部(74a)をパンチ(52)で加圧して冷間鍛造することを特徴とする金属パイプの成形方法。
  7. 前記素管パイプ(70a)の軸穴(71)内へ、軸方向を部分的に細径部(34)とした芯金(30)を挿入し、
    素管パイプ(70a)の軸方向一端部(74a)をパンチ(52)で加圧して冷間鍛造し、
    前記細径部(34)に対応する前記素管パイプ(70a)の一部を、径方向内方へ膨出させて増肉させることを特徴とする請求項6に記載した金属パイプの成形方法。
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