JP6311504B2 - ガラス管の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス管の製造方法及びガラス管に関する。
従来、例えば蛍光灯などに使用されるガラス管は、主として、ダンナー法により製造されている。しかしながら、ダンナー法では、製造し得るガラス管の直径やガラス管の厚みに制約がある。例えば、直径が大きく、厚みの大きなガラス管は、ダンナー法では製造困難である。具体的には、ダンナー法は、傾斜した軸線周りに回転している円筒状の成形体の側面に、溶融ガラスを供給し、前記成形体から流下する溶融ガラスを横方向に管引きする成形方法である。このため、ダンナー法により、直径が大きく、厚みの大きなガラス管を引くと、自重により撓みが生じ、まっすぐなガラス管を製造することは困難である。
特開2012−41263号公報
このため、大きな直径を有するガラス管や、厚みの大きなガラス管であっても好適に製造し得る新たな方法が望まれている。
例えば、特許文献1には横断面C字状の外表面を有する成形型の上に配されたガラス平板を、加熱しながら押さえによって成形型の外表面に押しつけて成形することにより横断面C字状のガラス材を製造する方法が記載されている。
本発明者らは、特許文献1に記載の方法を応用してガラス管を製造する場合に特有の問題が生じ、高い形状精度でガラス管を製造することが困難であることを見出した。
本発明の主な目的は、大きな直径を有するガラス管や、厚みの大きなガラス管であっても好適に製造し得るガラス管の製造方法を提供することにある。
本発明に係るガラス管の製造方法は、横断面が円形の外周面を有する成形型の上にガラス板を配する工程と、ガラス板を加熱することによりガラス板の自重によりガラス板を変形させ、ガラス板を成形型の外周面の上側部分に沿った形状に変形させる第1の変形工程と、第1の変形工程の後に、成形型の一方側に位置する第1の押圧部材によりガラス板の一方側部分を成形型側に押圧し、成形型の他方側に位置する第2の押圧部材によりガラス板の他方側部分を成形型側に押圧することによりガラス板を環状に変形させる第2の変形工程と、第2の変形工程の後に、対面する2つの端部を接合することによりガラス管を得る接合工程とを備える。このようにすることにより、大きな直径を有するガラス管や、厚みの大きなガラス管を好適に製造することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法において、第2の変形工程において、第1及び第2の押圧部材を成形型に押圧しながら成形型の外周面に沿って下方に向けて移動させることが好ましい。このようにすることにより、ガラス板を成形型の外周面の下側部分に沿った形状に変形させることが容易となるため、高い形状精度のガラス管を製造することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法において、第1及び第2の押圧部材を冷却しながら第2及び第3の変形工程を行うことが好ましい。このようにすることにより、ガラス板表面に第1及び第2の押圧部材の跡が付きにくくなるため、さらに高い形状精度のガラス管を製造することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法において、第2の変形工程の後であって、接合工程の前に、対面する2つの端部を第3の押圧部材により成形型の径方向に沿って成形型側に押圧する第3の変形工程を行うことが好ましい。このようにすることにより、対面する2つの端部付近の形状を成形型の外周面に沿った形状に変形させることが容易となるため、さらに高い形状精度のガラス管を製造することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法において、成形型を冷却しながら変形工程を行うことが好ましい。このようにすることにより、成形型と接触していない変形可能な部分を押圧部材で成形型に押圧しても、既に成形型と接触した部分は冷却されて成形型の外周面に沿った形状に固化して変形しない。このため、さらに高い形状精度のガラス管を製造することができる。また、ガラス板表面に成形型の跡が付きにくくなるため、さらに高い形状精度のガラス管を製造することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法において、ガラス板の成形型の上方に位置する部分を変位規制部材により成形型に押圧した状態で第2の変形工程を行うことが好ましい。このようにすることにより、成形型と接触していない変形可能な部分を押圧部材で成形型に押圧して成形する際に、既に成形された部分が成形型から浮くのを防止することができるため、さらに高い形状精度のガラス管を製造することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法において、ガラス板の成形型の上方に位置する部分のうち、成形型の中心軸の一方側に位置する部分を第1の変位規制部材により成形型に押圧すると共に、成形型の中心軸の他方側に位置する部分を第2の変位規制部材により成形型に押圧しした状態で第2の押圧工程を行うことが好ましい。このようにすることにより、成形型と接触していない変形可能な部分を押圧部材で成形型に押圧して成形する際に、既に成形された部分が成形型から浮くのをより効果的に防止することができるため、さらに高い形状精度のガラス管を製造することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法において、ガラス板の成形型の中心軸の上方に位置する部分を第3の変位規制部材により成形型に押圧した状態で第2及び/または第3の変形工程を行うことが好ましい。このようにすることにより、成形型と接触していない変形可能な部分を押圧部材で成形型に押圧して成形する際に、既に成形された部分が成形型から浮くのをより効果的に防止することができるため、さらに高い形状精度のガラス管を製造することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法において、変位規制部材を冷却しながら第2及び第3の変形工程を行うことが好ましい。このようにすることにより、ガラス板表面に変位規制部材の跡が付きにくくなるため、さらに高い形状精度のガラス管を製造することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法において、接合工程において、対面する2つの端部をレーザー接合することが好ましい。このようにすることにより、加熱範囲を高精度に制御することができるため、接合部分のみの局所加熱が可能となり接合時におけるガラス管の熱変形を抑えることができるため、さらに高い形状精度のガラス管を製造することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法では、厚みが1mm以上であるガラス管を製造し得る。
本発明に係るガラス管の製造方法によれば、内径が50mm以上であるガラス管を製造し得る。
本発明に係るガラス管の製造方法では、接合工程は、対面する2つの端部に跨がって接合材を配する工程と、接合材を融解させて対面する2つの端部を接合する工程とを含んでいてもよい。このようにすることにより、対面する2つの端部を確実に接合することができる。
本発明に係るガラス管の製造方法では、ガラス板の端部を、ガラス板の他の部分よりも薄くしてもよい。このようにすることにより、接合部の厚みを他の分よりも不所望に大きくなりすぎないようにすることができる。
本発明に係るガラス管の製造方法では、接合材を、ガラス材により構成してもよい。このようにすることにより、対面する2つの端部の接合が容易となる。
本発明に係る第1のガラス管は、上記ガラス管の製造方法により製造されたものである。
本発明に係る第2のガラス管は、円筒状のガラス管である。本発明に係る第2のガラス管の外周面は、外周面が自由表面と非自由表面とを有する。このようにすることにより、優れた光入射性能と放熱性能を有することができる。
本発明に係る第2のガラス管の内周面は、非自由表面であってもよい。このようにすることにより、優れた放熱性能を有することができる。
本発明に係る第2のガラス管は、接合部が、ガラス管の他の部分よりも厚くてもよい。このようにすることにより、接合強度が高くなるため、ガラス管の強度を高めることができる。
本発明によれば、大きな直径を有するガラス管や、厚みの大きなガラス管であっても好適に製造し得るガラス管の製造方法を提供することができる。
配置工程を説明するための略図的断面図である。 第1の変形工程を説明するための略図的断面図である。 第2の変形工程を説明するための略図的断面図である。 第2の変形工程終了後のガラス板の略図的断面図である。 図4のV部分の略図的断面図である。 第3の変形工程を説明するための略図的断面図である。 図6のVII部分の略図的断面図である。 第1〜第3の変形工程後のガラス板の略図的断面図である。 製造されたガラス管の略図的断面図である。 押圧部材によりガラス板の全体を押圧した場合を説明するための略図的断面図である。 第2の実施形態に係る配置工程を説明するための略図的断面図である。 第2の実施形態に係る接合工程を説明するための略図的断面図である。 第3の実施形態に係る接合工程を説明するための略図的断面図である。 第4の実施形態に係る接合工程を説明するための略図的断面図である。
以下、本発明を実施した好ましい形態の一例について説明する。但し、下記の実施形態は、単なる例示である。本発明は、下記の実施形態に何ら限定されない。
また、実施形態等において参照する各図面において、実質的に同一の機能を有する部材は同一の符号で参照することとする。また、実施形態等において参照する図面は、模式的に記載されたものである。図面に描画された物体の寸法の比率などは、現実の物体の寸法の比率などとは異なる場合がある。図面相互間においても、物体の寸法比率等が異なる場合がある。具体的な物体の寸法比率等は、以下の説明を参酌して判断されるべきである。
(第1の実施形態)
本実施形態では、横断面が円形であるガラス管の製造方法について説明する。製造されるガラス管の厚みや内径は特に限定されない。製造されるガラス管の厚みは、例えば、1〜20mmとすることができる。製造されるガラス管の内径は、例えば、50〜1000mmとすることができる。
製造されるガラス管は、長さ方向に沿って内径が一定である円筒管であってもよいし、内径が相互に異なる部分を有する管であってもよい。
(配置工程)
図1は、配置工程を説明するための略図的断面図である。図1に示すように、まず、成形型10の上に、ガラス板11を配する。成形型10の中心軸の延びる方向から視た際に、成形型10の中心軸Cの上方にガラス板11の長さ方向における中心が位置するようにガラス板11を配置する。従って、ガラス板11の中心軸Cの一方側に位置する部分の長さと、ガラス板11の中心軸Cの他方側に位置する部分の長さとは実質的に等しい。
ガラス板11は、ガラス管の母材である。従って、ガラス板11の長さは、製造しようとするガラス管の内径に応じて決定することができる。ガラス板11の厚みは、製造しようとするガラス管の厚みと実質的に同じであることが好ましい。
ガラス板11の形状は、特に限定されない。高い形状精度を有するガラス管を得る観点からは、ガラス板11は、平板状、詳細には、矩形板状であることが好ましい。
ガラス板11を構成するガラスの種類は、特に限定されない。ガラス板11は、例えば、ケイ酸塩系ガラス、ホウケイ酸塩系ガラス、リン酸塩系ガラス、硼リン酸塩系ガラス等であってもよい。ガラス板11は、結晶性ガラスであってもよい。その場合、結晶化ガラスからなるガラス管を製造し得る。
成形型10の外周面12は、成形面を構成している。外周面12の形状寸法は、製造しようとするガラス管の内周面の形状寸法と対応している。外周面12の横断面形状は、円形である。外周面12の直径は、製造しようとするガラス管の内径と実質的に同様である。
本実施形態では、成形型10は、筒状の型本体13と、離型層14とを備える。型本体13は、例えば、金属やセラミックスにより構成されていてもよい。型本体13の外周面は、離型層14により覆われている。この離型層14により成形型10とガラス管との離型性が高められている。離型層14は、例えば、アルミナ繊維、ガラス繊維、カーボンファイバーなどからなる織布及び不織布等により構成することができる。
成形型10は、冷却可能に構成されていることが好ましい。例えば、型本体13の内部空間に、空気等の冷媒が供給可能であることが好ましい。本実施形態では、成形型10を冷却しながら配置工程、後述する第1〜第3の変形工程を行う。
(第1の変形工程)
図2は、第1の変形工程を説明するための略図的断面図である。配置工程に続いて第1の変形工程を行う。第1の変形工程では、ガラス板11を加熱することによりガラス板11の自重によりガラス板11を変形させる。その結果、ガラス板11は、成形型10の外周面12の上側部分に沿った形状に変形する。変形したガラス板11は、成形型10の外周面12の上側部分に沿った円弧状部15と、円弧状部15の一方側端部に接続された第1の平板部16と、円弧状部15の他方側端部に接続された第2の平板部17とを有する。円弧状部15は、冷却された成形型10に接触しているため、円弧状部15の温度は軟化点よりも低い。従って、円弧状部15は固化した状態にある。一方、第1及び第2の平板部16,17は、それぞれ、成形型10に接触していない。従って、第1及び第2の平板部16,17の温度は、円弧状部15の温度よりも高い。第1及び第2の平板部16,17は、変形可能な温度域にある。第1及び第2の平板部16,17は、それぞれの自重により、鉛直方向に沿って円弧状部15から下方に向かって延びている。
第1の変形工程においては、例えば、ガラス板11を雰囲気加熱することが好ましい。ガラス板11の全体を高い均一性で加熱することでき、ガラス板の変形が容易となる。
ガラス板11の加熱温度は、ガラス板11が自重により成形型10の外周面12に沿った形状に変形する程度の温度であれば特に限定されない。ガラス板11の加熱温度は、例えば、ガラス板11の軟化温度−150℃からガラス板11の軟化温度+50℃の範囲内とすることができ、ガラス板11の軟化温度−100℃からガラス板11の軟化温度の範囲内であることがより好ましい。ガラス板11の加熱温度が低すぎると、ガラスが変形しにくくなる。一方、加熱温度が高すぎると、冷却された成形型10にガラス板11が接触しても、ガラス板11が固化せず、後述する第2及び第3の変形工程の際に、変形が生じやすい。このため、高い形状精度のガラス管が得にくくなる。また、冷却された成形型10にガラス板11が接触しても、成形型10の跡がガラス板11に付きやすいため、高い形状精度のガラス管が得にくくなる。
(第2の変形工程)
図3は、第2の変形工程を説明するための略図的断面図である。次に、第2の変形工程において、第1の押圧部材21を用いて第1の平板部16を成形し、第2の押圧部材22を用いて第2の平板部17を成形する。
第1の押圧部材21は、成形型10の一方側に位置する。この第1の押圧部材21により、ガラス板11の一方側部分である第1の平板部16を成形型10の外周面12に押圧する。具体的には、まず、第1の押圧部材21を第1の平板部16の上端部、又は、円弧状部15と第1の平板部16との境界部近傍に押し当てる。次に、第1の押圧部材21を成形型10側に押圧しながら成形型10の外周面12に沿って下方に向けて移動させる。そうすることにより、図4に示すように、第1の平板部16の実質的に全体を成形型10の外周面12に沿った形状に変形させる。なお、上述のように、本実施形態では成形型10が冷却されているため、第1の平板部16は、成形型10に接触した部分から冷却され固化していく。
第2の押圧部材22は、成形型10の他方側に位置する。この第2の押圧部材22により、ガラス板11の他方側部分である第2の平板部17を成形型10の外周面12に押圧する。具体的には、まず、第2の押圧部材22を第2の平板部17の上端部、又は、円弧状部15と第1の平板部17との境界部近傍に押し当てる。次に、第2の押圧部材22を成形型10側に押圧しながら成形型10の外周面12に沿って下方に向けて移動させる。そうすることにより、図4に示すように、第2の平板部17の実質的に全体を成形型10の外周面12に沿った形状に変形させる。なお、上述のように、本実施形態では成形型10が冷却されているため、第2の平板部17は、成形型10に接触した部分から冷却され固化していく。
第1及び第2の押圧部材21,22に冷媒を供給するなどして、第1及び第2の押圧部材21,22を冷却しながら第2の変形工程を行うことが好ましい。このようにすることにより、ガラス管40の表面に第1及び第2の押圧部材21,22の跡が付きにくくなり、高い形状精度のガラス管を製造することができる。
本実施形態では、ガラス板11の成形型10の上に位置する円弧状部15を変位規制部材23〜25により押圧した状態で第2の変形工程を行う。具体的には、第2の変形工程において、円弧状部15のうち、成形型10の中心軸Cの一方側に位置する部分を第1の変位規制部材23により押圧する。このため、第1の変位規制部材23は、第2の押圧部材22と略対向している。第2の変形工程において、円弧状部15のうち、成形型10の中心軸Cの他方側に位置する部分を第2の変位規制部材24により押圧する。このため、第2の変位規制部材24は、第1の押圧部材21と略対向している。さらに、第2の変形工程において、円弧状部15の中心軸Cの上方に位置する部分を第3の変位規制部材25により押圧する。
第1及び第2の平板部16,17を押圧して成形する際に、ガラス板11の既に成形された部分が成形型10から浮いてしまう場合がある。そうすると、得られるガラス管の形状精度が低下する。本実施形態では、変位規制部材23〜25により円弧状部15を押圧した状態で第2の変形工程を行う。このため、第2の変形工程において、ガラス板11の既に成形された部分が成形型10から離れることを抑制することができる。従って、より高い形状精度を有するガラス管40を製造することができる。
第1〜第3の変位規制部材23〜25に冷媒を供給するなどして、第1〜第3の変位規制部材23〜25を冷却しながら第2の変形工程及び後述する第3の変形工程を行うことが好ましい。このようにすることにより、ガラス管40の表面に第1〜第3の変位規制部材23〜25の跡が付きにくくなるため、さらに高い形状精度のガラス管を製造することができる。
図4及び図5に示すように、第1の押圧部材21と第2の押圧部材22とが互いに接触する位置にまで移動したとしても、ガラス板11の端部31,32には第1及び第2の押圧部材21,22は接触しない。このため、第2の変形工程を行った後も、端部31,32は、成形型10の外周面12に沿った形状となっていない。端部31,32は、依然として平板状である。
なお、第1及び第2の押圧部材21,22、第1〜第3の変位規制部材23〜25の形態は、ガラス板11を好適に押圧できるものである限り特に限定されない。第1及び第2の押圧部材21,22、第1〜第3の変位規制部材23〜25は、成形型10の中心軸C方向の長さが、ガラス板11よりも長いものであることが好ましい。このようにすることにより、ガラス板11を成形型10の中心軸C方向に亘って均一に押圧することができるため、高い形状精度のガラス管を製造することができる。第1及び第2の押圧部材21,22、第1〜第3の変位規制部材23〜25は、例えば、円柱状、円筒状等であってもよい。後述する第3の押圧部材33も、例えば、円柱状、円筒状等であってもよい。
また、ここで「押圧する」とは、何れも成形型10の中心軸Cと平行、且つ、成形型10の外表面12に対して垂直な方向に各部材を押し付けることを意味する。
(第3の変形工程)
図6は、第3の変形工程を説明するための略図的断面図である。図7は、図6のVII部分の略図的断面図である。
次に、図6、7に示すように、対面する2つの端部31,32を、中心軸Cの下方に位置する第3の押圧部材33により成形型10の径方向に沿って成形型10側に押圧する。これにより端部31,32のそれぞれを成形型10の外周面12に沿った形状に成形する。以上の工程により、図8に示すように、略円筒状に成形されたガラス板11を得る。
この第3の変形工程を行うことにより、ガラス板11の端部も高精度に成形できる。このため、高い形状精度を有するガラス管を製造することができる。
第3の変形工程においても、第1〜第3の変位規制部材23〜25により円弧状部15を押圧する。第3の変位規制部材25と第3の押圧部材33とは、上下方向に対向している。
(接合工程)
次に、略円筒状に成形されたガラス板11を成形型10から取り外す。その後、対面する端部31及び端部32を相互に接合して接合部44を形成する。その結果、図9に示すような略円筒状のガラス管40を完成させることができる。端部31と端部32との接合は、例えば、レーザー、バーナー、ハロゲンランプ等を用いて行うことができる。なかでも、レーザーを用いて端部31,32を接合することが好ましい。レーザーを用いた場合は、加熱される部分の面積を小さくできるため、高い形状精度を有するガラス管40を得やすいためである。
ところで、ガラス板の自重によりガラス板を変形させず、全周にわたって押圧部材を押圧しながら移動させることによりガラス管を成形することも考えられる。この場合は、図10に示す押圧部材121,122によりガラス板111の成形型110の上に位置する部分を押圧するときに、ガラス板111の成形型110に対する位置が変化してしまう場合がある。押圧部材121,122を押圧しながら移動させることによりガラス板111の実質的に全体を変形させる場合に、ガラス板111の成形型110に対する位置が変化するのを防止するには、押圧部材121,122の移動範囲をガラス板111の成形型110に対する変位量に応じて調節する必要がある。しかしながら、実際上は押圧部材121,122の移動範囲を調節することは困難である。つまり、ガラス板111の実質的に全体を押圧部材121,122により押圧しながら移動させることは困難である。従って、高い形状精度のガラス管を得ることが困難である。また、図10に示すようにガラス板111の成形型110に対する位置が変化した場合、ガラス板111の加熱温度がガラス板111の軟化点以上と高いため、端部131が、成形後に自重で下方側へ再度変形しやすくなる。この観点からも、高い形状精度のガラス管を得ることが困難である。このように、ガラス板111の成形型110に対する位置が変化してしまうと、高い形状精度を有するガラス管を製造することが困難である。
それに対して本実施形態では、押圧部材21,22を用いて成形する第2の変形工程の前に、第1の変形工程においてガラス板11を自重により変形させる。この第1の変形工程では、ガラス板11は成形型10に対して変位しない。また、第1の変形工程終了後は、ガラス板11と成形型10とが広い面積で面接触している。このため、第2の変形工程においてもガラス板11が成形型10に対して変位しにくい。このように、ガラス板11を自重により変形させる第1の変形工程を第2の変形工程に先立って行っておくことによりガラス板11の成形型10に対する変位を抑制することができる。その結果、高い形状精度を有するガラス管40を製造することができる。
本実施形態において説明したガラス管の製造方法は、どのような寸法のガラス管の製造にも好適である。本実施形態において説明したガラス管の製造方法は、例えば、厚みが1mm以上であるガラス管、内径が50mm以上であるガラス管のように、ダンナー法による製造が困難なガラス管の製造にも好適である。
図9に示すガラス管40は、円弧状部15から構成された横断面が略半円状である第1の部分41と、第1の平板部16から構成された第2の部分42と、第2の平板部17から構成された第3の部分43とを有する。第2の部分42と第3の部分43とは、接合部44により接合されている。第1の部分41の外周面は、押圧部材21,22に接触していないため、自由表面である。一方、第2及び第3の部分42,43の外周面は、第1の押圧部材21または第2の押圧部材22に接触しているため、非自由表面である。このように、ガラス管40の外周面は自由表面と非自由表面とを有する。このため、ガラス管40を太陽光集光管等の光学部品として用いる場合は、ガラス管40のうち、第1の部分41を主として光が入射する側に配することが好ましい。ガラス管40の外周面は、表面粗さが大きな非自由表面を含み、かつ、内周面の全体も表面粗さが大きな非自由表面であるため、ガラス管40は優れた放熱性を有する。従って、ガラス管40は、太陽光集光管等に好適に使用される。
(第2の実施形態)
図11は、第2の実施形態に係るガラス板の配置工程を説明するための略式的断面図である。図12は、第2の実施形態に係る接合工程を説明するための略図的断面図である。
第2の実施形態では、対面する2つの端部31,32の接合に、接合材45を用いる例について説明する。
図11に示すように、第2の実施形態では、成形型10の上に配するガラス板11の2つの端部31,32は、ガラス板11の他の部分よりも薄い。具体的には、ガラス板11の両端部31,32の成形型10の反対側に位置する角部に、横断面略三角形状の切欠きが設けられている。このため、端部31,32は、先端側に向かって先細っている。換言すれば、端部31,32の厚みは、先端側に向かって漸減している。切欠きの形状は特に限定されない。例えば、横断面矩形状の切欠きを設けてもよい。
図12に示すように、第1及び第2の変形工程を行うと、端部31と端部32とが対面する。このため、端部31の切欠きと、端部32の切欠きとによって、溝46が形成される。
接合工程において、溝46に接合材45を配する。接合材45は、端部31と端部32とに跨がって配される。接合材45は、端部31と端部32とを接合するための部材である。接合材45は、端部31と端部32とを好適に接合できるものであれば特に限定されない。接合材45は、例えば、ガラス材、セラミック材、金属材等により構成することができる。中でも、接合材45がガラスであれば、接合材が融解しやすいため、接合が容易となる。
接合材45の形状も、特に限定されない。接合材45は、例えば、円柱状、角柱状等の柱状であってもよいし、円管状、角型管状等の管状であってもよいし、粒子状、粉体状、ペースト状等であってもよい。以下の説明においては、接合材45として、円柱状のガラス棒を用いる例について説明する。
次に、接合材45を融解させて端部31と端部32とを接合する。接合材45を融解させる方法は特に限定されない。例えば、レーザー、バーナー、ハロゲンランプ等を用いて接合材45を融解させることができる。なかでも、レーザーを用いて接合材45を融解させることが好ましい。レーザーを用いることにより、加熱範囲を高精度に制御することができる。
レーザー光を接合材45のみに照射してもよいし、接合材45に加えてガラス板11にレーザー光を照射してもよい。
以上説明したように、第2の実施形態では、端部31と端部32との接合に接合材45を用いる。このため、接合部44の厚みを大きくすることができる。よって、接合部44の強度を向上することができる。但し、接合部44の厚みを不所望に大きくなりすぎないようにする観点からは、端部31,32を、ガラス板11の他の部分よりも薄くすることが好ましい。
また、端部31,32を、ガラス板11の他の部分よりも薄くすることで、溝46を形成できる。溝46に接合材45を配することにより、対面する2つの端部31,32に跨がって接合材を配することが可能となる。また、接合材45が変位することを抑制することができるとともに対面する2つの端部31,32を確実に接合することができる。
(第3の実施形態)
図13は、第3の実施形態に係る接合工程を説明するための略図的断面図である。
第2の実施形態では、変形工程において、端部31と端部32とが接するように、ガラス板11を変形させる例について説明したが、接合材45を用いる場合は、図13に示すように端部31と端部32とが離間するようにガラス板11を変形させてもよい。その場合であっても、端部31と端部32とを好適に接合することができる。また、この場合は、融解した接合材45が端部31と端部32との隙間を通過し、裏面側に至りやすい。このため、接合部44の強度をより高くすることができる。
(第4の実施形態)
図14は、第4の実施形態に係る接合工程を説明するための略図的断面図である。
第2及び第3の実施形態では、端部31,32に切欠きが設けられている例について説明した。もっとも、本発明はこれに限定されない。例えば、図14に示すように、端部31,32の両方に、切欠きを設けなくてもよい。その場合は、端部31と端部32とが離間していることが好ましい。接合材45が変位することを抑制することができるためである。
10:成形型
11:ガラス板
12:外周面
13:型本体
14:離型層
15:円弧状部
16:第1の平板部
17:第2の平板部
21:第1の押圧部材
22:第2の押圧部材
23:第1の変位規制部材
24:第2の変位規制部材
25:第3の変位規制部材
31,32:端部
33:第3の押圧部材
40:ガラス管
41:第1の部分
42:第2の部分
43:第3の部分
44:接合部
45:接合材
46:溝

Claims (15)

  1. 横断面が円形の外周面を有する成形型の上にガラス板を配する工程と、
    前記ガラス板を加熱することにより前記ガラス板の自重により前記ガラス板を変形させ、前記ガラス板を前記成形型の外周面の上側部分に沿った形状に変形させる第1の変形工程と、
    前記第1の変形工程の後に、前記ガラス板に形成された円弧状部を変位規制部材により前記成形型へ押圧した状態で、前記成形型の一方側に位置する第1の押圧部材により前記ガラス板の一方側部分を前記成形型側に押圧し、前記成形型の他方側に位置する第2の押圧部材により前記ガラス板の他方側部分を前記成形型側に押圧することにより前記ガラス板を環状に変形させる第2の変形工程と、
    前記第2の変形工程の後に、対面する2つの端部を接合することによりガラス管を得る接合工程と、
    を備える、ガラス管の製造方法。
  2. 前記第2の変形工程において、前記第1及び第2の押圧部材を前記成形型に押圧しながら前記成形型の外周面に沿って下方に向けて移動させる、請求項1に記載のガラス管の製造方法。
  3. 前記第1及び第2の押圧部材を冷却しながら前記第2の変形工程を行う、請求項1又は2に記載のガラス管の製造方法。
  4. 前記第2の変形工程の後であって、前記接合工程の前に、前記対面する2つの端部を第3の押圧部材により前記成形型の径方向に沿って前記成形型側に押圧する第3の変形工程を行う、請求項1〜3のいずれか一項に記載のガラス管の製造方法。
  5. 前記成形型を冷却しながら前記変形工程を行う、請求項1〜4のいずれか一項に記載のガラス管の製造方法。
  6. 前記ガラス板の成形型の上方に位置する部分を前記変位規制部材により前記成形型に押圧した状態で前記第2の変形工程を行う、請求項1〜5のいずれか一項に記載のガラス管の製造方法。
  7. 前記ガラス板の前記成形型の上方に位置する部分のうち、前記成形型の中心軸の一方側に位置する部分を第1の変位規制部材により前記成形型に押圧すると共に、前記成形型の中心軸の他方側に位置する部分を第2の変位規制部材により前記成形型に押圧した状態で前記第2の押圧工程を行う、請求項6に記載のガラス管の製造方法。
  8. 前記ガラス板の前記成形型の中心軸の上方に位置する部分を第3の変位規制部材により前記成形型に押圧した状態で前記第2及び第3の変形工程の少なくとも一方を行う、請求項6又は7に記載のガラス管の製造方法。
  9. 前記変位規制部材を冷却しながら前記第2及び第3の変形工程を行う、請求項5〜8のいずれか一項に記載のガラス管の製造方法。
  10. 前記接合工程において、前記対面する2つの端部をレーザー接合する、請求項1〜9のいずれか一項に記載のガラス管の製造方法。
  11. 厚みが1mm以上であるガラス管を製造する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のガラス管の製造方法。
  12. 内径が50mm以上であるガラス管を製造する、請求項1〜11のいずれか一項に記載のガラス管の製造方法。
  13. 前記接合工程は、
    前記対面する2つの端部に跨がって接合材を配する工程と、
    前記接合材を融解させて前記対面する2つの端部を接合する工程と、
    を含む、請求項1〜12のいずれか一項に記載のガラス管の製
    造方法。
  14. 前記ガラス板の端部を、前記ガラス板の他の部分よりも薄くする、請求項1〜13のいずれか一項に記載のガラス管の製造方法。
  15. 前記接合材を、ガラス材により構成する、請求項13又は14に記載のガラス管の製造方法。
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