JP6311241B2 - 静電容量型トランスデューサのためのプリアンプ回路 - Google Patents

静電容量型トランスデューサのためのプリアンプ回路 Download PDF

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Description

本発明は静電容量型トランスデューサのためのプリアンプ回路に関する。具体的には、チャージポンプ回路から高電圧を印加された静電容量型トランスデューサに用いるためのプリアンプ回路に関する。
図1は、MEMS技術により製造された静電容量型の音響トランスデューサ(MEMSマイクロフォン)に用いられる一般的なプリアンプ回路11の構成を示す図である。静電容量型の音響トランスデューサ12においては、よく知られているように、音圧により変形するダイアフラム(可動電極)と固定電極とが対向していて、両者によって可変コンデンサが構成されている。そして、音響トランスデューサに音響振動が入射すると、音圧によってダイアフラムと固定電極の間のキャパシタンスが変化し、音響振動がキャパシタンスの変化に変換される。音響トランスデューサ12により検知された音響振動(すなわち、キャパシタンスの変化)を電気信号として出力できるようにするため、音響トランスデューサ12の一方の電極(通常は、ダイアフラム)には、高圧のバイアス電圧Vbが印加される。音響トランスデューサ12の一方の電極は、バイアス端子13に接続されており、このバイアス端子13にはチャージポンプ回路15からバイアス電圧Vbが付与されている。音響トランスデューサ12の他方の電極(通常は、固定電極)は、グランド電位のグランド端子14に接続されている。
チャージポンプ回路15の出力は、バイアス端子13に接続されている。チャージポンプ回路15は、プリアンプ回路11の電源(以下、主電源という)の出力電圧Vddを昇圧させ、電源電圧Vddに比べて高電圧のバイアス電圧Vbを発生させており、そのバイアス電圧Vbをバイアス端子13に付与している。よって、音響トランスデューサ12の一方の電極には、チャージポンプ回路15から出力されたバイアス電圧Vbが加えられている。
プリアンプ回路11は、バイアス端子13から出力される音響トランスデューサ12の電気信号を増幅して出力するものであり、ハイパスフィルタ16とアンプ19からなる。ハイパスフィルタ16は、コンデンサ17と抵抗18をτ形に接続したものであり、コンデンサ17の第1の端子はバイアス端子13に接続され、コンデンサ17の第2の端子はアンプ19の入力端子に接続されている。抵抗18の第1の端子は、コンデンサ17の第2の端子に接続され、抵抗18の第2の端子は、電圧がVrに保たれた電圧端子20に接続されている。電圧端子20とグランドとの間には、電圧Vrの電圧源21が接続されている。この電圧Vrは、アンプ19の入力端子にバイアス電圧Vrを付与するものである。しかして、このプリアンプ回路11によれば、バイアス端子13から出力された信号のうち、低い周波数成分の信号がハイパスフィルタ16によりフィルタリングされ、バイアス端子13から出力された高い周波数成分の信号だけがアンプ19で増幅されて出力される。
図1のようなプリアンプ回路11において、主電源がオフからオンになって主電源の出力電圧Vddが波形S1のように0ボルトから駆動時電圧Vddmまで変化した場合、チャージポンプ回路15からプリアンプ回路11に加わるバイアス電圧Vbも急速に立ち上がり、波形S2のように0ボルトから動作時出力電圧Vbmまで変化する。しかし、ハイパスフィルタ16の抵抗18の値が小さい場合には、低い周波数成分の信号は抵抗18を通って速やかにグランド側へ逃げ、高い周波数成分の信号だけがハイパスフィルタ16を通過してアンプ19に入力される。そのため、図1の波形S2のようにステップ状に変化する入力電圧波形は、高い周波数成分を含むエッジ部分(信号S2の立ち上がり部分)のみがハイパスフィルタ16を通過し、アンプ19の入力端子には波形S3のようなトリガ状の電圧が加わる。すなわち、アンプ19への入力電圧は、主電源オン時には急速に大きくなるが、すぐに元の電圧に戻り、プリアンプ回路11から出力される電圧の波形Soutも主電源オン時には急速に電圧が高くなるがすぐに安定する。
ところが、実際には、図1のようなプリアンプ回路11では、ハイパスフィルタ16に用いる抵抗18として、抵抗値が100GΩから100TΩ程度の大きな抵抗値のものが必要になる。すなわち、このハイパスフィルタ16は、1Hz以下の周波数で極(pole)を持たなければならないので、その抵抗18としては、抵抗値が100GΩから100TΩ程度の大きな抵抗値のものが必要になるのである。
しかし、現在の集積回路技術では、集積回路中に、このように大きな抵抗値の抵抗を作り込むことは不可能である。そのため、改良されたMEMSマイクロフォン用のプリアンプ回路では、プリアンプ回路11の抵抗18に代えて2つのダイオードを用いている。
図2は、改良されたプリアンプ回路31を示す回路図である。このプリアンプ回路31では、2つのダイオード33a、33bを逆並列に接続したものを、図1の抵抗18の代わりに用いてハイパスフィルタ32を構成している。すなわち、ダイオード33aは、アノードをコンデンサ17の第2の端子とアンプ19の入力端子に接続され、カソードを電圧Vrの電圧端子20に接続されている。また、ダイオード33bは、アノードを電圧端子20に接続され、カソードをコンデンサ17の第2の端子とアンプ19の入力端子に接続されている。このように逆並列に接続したダイオードを用いてハイパスフィルタを構成したプリアンプ回路としては、特許文献1に記載されたものがある。
なお、このプリアンプ回路31では、電圧源21は、主電源の電力を源としている。従って、プリアンプ回路31の主電源をオンにした場合には、電圧端子20の電圧は図2の波形S4のように0ボルトからVrまで変化し、主電源をオフにした場合には、波形S4と反対に立ち下がるが、以下の説明においては、説明を簡単にするため、電圧端子20の電圧は一定であるとする。
これらのダイオード33a、33bは、オフ(OFF)領域を利用することにより超高抵抗値で使用することができる。一般に、ダイオードは、その両端間電圧が順方向電圧と呼ばれる閾値電圧Vs(この閾値電圧Vsは、ダイオードの種類によって異なる。)を超えると順方向電流が流れ出すが、この閾値電圧Vsよりも小さい範囲では、順方向であってもほとんど電流が流れず、極めて大きな抵抗値を示す。この閾値電圧(順方向電圧)Vsよりも電圧の小さな領域をオフ領域と呼ぶ。ダイオードをオフ領域で使用するようにすれば、超高抵抗値の抵抗として使用することができる。
ここで、ダイオード33a、33bをオフ領域で使用するためには、ダイオード33aのアノードとダイオード33bのカソードに加わる音響トランスデューサ12の出力信号と電圧端子20の電圧Vrとの差が順方向電圧Vsを越えないようにする必要がある。また、プリアンプ回路31の主電源のオン時やオフ時にも、ダイオード33aのアノードとダイオード33bのカソードに加わる電圧と電圧端子20の電圧との差が順方向電圧Vsを越えないようにしておく必要がある。
しかし、図2のようなプリアンプ回路31では、逆並列に接続したダイオード33a、33bをそのオフ領域で動作させ、超高抵抗値の抵抗代わりに用いているので、ハイパスフィルタ16のカットオフ周波数が、図1のプリアンプ回路11におけるハイパスフィルタ16のカットオフ周波数よりもかなり小さくなる。そのため、図2のプリアンプ回路31では、低い周波数の信号がハイパスフィルタ32で除去されにくくなる。この結果、電源オン時に主電源の電圧Vddが、図3(A)に示す波形S1のように0ボルトから駆動時電圧Vddmまで立ち上がり、図3(B)の波形S2のようにチャージポンプ回路15の出力電圧Vbが0ボルトから動作時出力電圧Vbmまで立ち上がったとき、ハイパスフィルタ32を通過してアンプ19に入る信号は、図3(C)の波形S3のように急速に立ち上がった後、ゆっくりと元の電圧に収束してゆく。よって、プリアンプ回路31から出力される信号も、波形S3と同様に、図3(D)の波形Soutのように電源オン時に急速に立ち上がった後、ゆっくりと元の電圧に収束してゆく。図4は、電源オン時におけるプリアンプ回路31の出力信号Soutの電圧変化をシミュレーションにより求めたものである。
しかし、電源オン時におけるプリアンプ回路31の出力電圧は、図4に1点鎖線で示すように、主電源の電圧変化が出力されないことが理想的である。あるいは、電源オン時におけるプリアンプ回路31の出力変化はできるだけ速やかに元の電圧に戻ることが望ましい。これに対し、図2のようなプリアンプ回路31では、ダイオード33a、33bのオフ領域における超高抵抗値を利用しているので、図4に示す波形Soutのように電源オン時における出力変化が元に戻って安定するまでの時間が長く、数十秒から数分程度にまで及んでいた。
また、図5は、プリアンプ回路31の主電源をオフにしたときの各部の電圧の変化を表している。図5(A)は、プリアンプ回路31の主電源をオフにしたときの、主電源の出力電圧Vddの変化を示す波形S1であって、電圧が駆動時電圧Vddmから0ボルトにステップ状に減少する。図5(B)は、電源オフ時におけるチャージポンプ回路15の出力電圧Vbの変化を示す波形S2であって、チャージポンプ回路15に内に溜まっている電荷が放出されるのに時間が掛かるので、緩やかに電圧が減少している。図5(C)は、電源オフ時におけるアンプ19への入力電圧の変化を示す波形S3である。この場合も、ダイオード33a、33bの抵抗値が高いので、低い周波数の信号が除去されにくく、アンプ19に入力される信号は緩やかに減少する。この結果、プリアンプ回路31から出力する出力信号の波形Soutも図5(D)のように緩やかに減少する。
図6は、電源オフの直後、すなわちチャージポンプ回路15の出力が0ボルトまで下がり切らないうちに再び電源がオンになったときの各部の電圧の変化を表している。図6(A)は、プリアンプ回路31の主電源を再度オンにしたときの、主電源の出力電圧Vddの変化を示す波形S1であって、電圧Vddが0ボルトから駆動時電圧Vddmにステップ状に変化している。図6(B)は、主電源を再度オンにした時におけるチャージポンプ回路15の出力電圧Vbの変化を示す波形S2であって、チャージポンプ回路15の出力電圧Vbが下がり切らないうちに電源オンになったので、チャージポンプ回路15の出力電圧の変化が小さくなっている。図6(C)は、主電源を再度オンにした時におけるアンプ19への入力電圧の変化を示す波形S3である。この場合も、チャージポンプ回路15の出力電圧の変化が小さいので、アンプ19に入力される信号は緩やかに増加している。この結果、プリアンプ回路31から出力する出力信号の波形Soutも図6(D)のように緩やかに増加する。図7は、電源を再度オンにした時におけるプリアンプ回路31の出力信号Soutの電圧変化をシミュレーションにより求めたものである。この場合も図7に1点鎖線で示すように、主電源の電圧変化がプリアンプ回路31から出力されないことが理想的であるが、図2のようなプリアンプ回路31では、図7に示す波形Soutのように電源を再度オンにした時における出力変化が安定するまでの時間が非常に長く、主電源をオンにした時の待機時間が非常に長くなる。
プリアンプ回路の主電源をオンにしたときの直流出力電圧が安定するまでの時間を短縮させるため、特許文献1(プリアンプ回路の構成は、図1や図2とは異なる)では、逆並列に接続された2つのダイオードにさらに並列にスイッチを接続している。このスイッチは、プリアンプ回路の電源がオフのときには閉じており、両ダイオードのアノードとカソードの間を短絡させている。一方、分圧抵抗を用いてチャージポンプ回路の出力電圧Vbを分圧し、その分圧された電圧と参照電圧をコンパレータで比較することによってプリアンプ回路の電源がオンになったことを検知し、コンパレータの信号に基づいてスイッチを開くことでハイパスフィルタを通常の動作状態に戻している。
しかし、この場合、主電源がオンになってもチャージポンプ回路の出力が変化している間はスイッチを閉じておき、チャージポンプ回路の出力電圧が十分に安定してからスイッチを開かねばならない。よって、スイッチは、主電源がオンになってから一定時間遅延させて閉じなければならない。この遅延時間は数十msec程度であり、集積回路ではこのように長い時間遅延させてコンパレータから信号を出力させることは不可能である。したがって、特許文献1では、コンパレータの信号によってタイマー(カウンタ)をスタートさせ、一定時間が経過したらタイマーから制御信号を出力させてスイッチを開くようにしている。
そのため、特許文献1のような構成では、スイッチを開閉する制御信号のタイミングを遅延させるためにタイマー(カウンタ)が必要となり、回路の面積が大きくなり、消費電力も増大し、コストも高くついていた。
米国特許出願公開第2010/0246859号明細書
本発明の目的とするところは、静電容量型トランスデューサのためのプリアンプ回路において、電源オン時において直流出力電圧が安定するまでの時間を短くするとともに、より小さな面積の回路(集積回路)を実現可能にすることにある。
本発明に係るプリアンプ回路は、主電源電圧を昇圧して静電容量型トランスデューサに印加するための昇圧回路の出力を接続されたバイアス端子と、前記静電容量型トランスデューサの出力信号を増幅するためのアンプと、前記バイアス端子と前記アンプの入力端子との間に設けられた、カットオフ周波数を変更可能なハイパスフィルタと、主電源電圧の変化を検知して、前記ハイパスフィルタへそのカットオフ周波数を変更させるためのリセット信号を出力するリセット回路とを備え、前記リセット回路は、一端を前記主電源電圧に接続されたコンデンサと、第1の端子を前記コンデンサの他端に接続されるとともに第2の端子を定電位点に接続されていて前記コンデンサの他端から前記定電位点に向かう方向が順方向となった、オフ領域で用いられる整流素子と、前記整流素子の第1の端子を一方の入力端子に接続され、他方の入力端子に参照電圧を印加され、前記整流素子の第1の端子の電圧と前記参照電圧を比較して前記リセット信号を出力するコンパレータとによって構成されていることを特徴としている。
ここで、前記参照電圧は、前記主電源電圧の駆動時電圧よりも低く、前記定電位点の電圧よりも高くなっている。
本発明のプリアンプ回路では、主電源がオフからオンになったときには、リセット回路におけるコンデンサと整流素子の間の中点の電圧(コンパレータの一方の入力端子の電圧)が参照電圧よりも高くなるので、リセット回路からリセット信号が出力される。また、コンデンサと整流素子の間の中点の電圧が徐々に下がってきて参照電圧よりも下がると、リセット信号が停止する。ハイパスフィルタは、リセット信号を受け取っているときには、リセット信号を受け取っていないときよりもカットオフ周波数が低くなるようにしてあれば、電源オンによってアンプから昇圧回路の出力電圧の変化が出力されても速やかに出力電圧を安定させることができる。
また、本発明のプリアンプ回路では、リセット回路の整流素子がオフ領域で用いられているので、整流素子を超高抵抗値の抵抗として使用することができ、リセット回路の時定数を非常に長くすることができ、(時間)幅の広いリセット信号を出力させることができる。リセット信号の幅は、電源オン時において昇圧回路の出力が安定するまでの時間よりも長くなければならないが、タイマーやカウンタなどを用いないでもそのように長い時間持続するリセット信号を出力させることが可能になる。さらに、リセット信号の幅は、参照電圧を調整することで変化させることができる。
本発明に係るプリアンプ回路のある実施態様は、前記整流素子と逆並列に第2の整流素子が接続されたことを特徴としている。かかる実施態様によれば、主電源がオフになった場合には、第2の整流素子に電流が流れてコンデンサに溜まっていた電荷が放出される。
前記整流素子としては、ダイオードを用いることができるが、それ以外にもMOSの構造の一部に含まれるダイオードを用いることもできる。
本発明に係るプリアンプ回路の別な実施態様は、前記ハイパスフィルタが、容量性のインピーダンス素子と抵抗性のインピーダンス素子からなる。前記容量性のインピーダンス素子は、一端を前記バイアス端子に接続され、他端を前記アンプの入力端子に接続される。また、前記抵抗性のインピーダンス素子は、一端を前記容量性のインピーダンス素子の他端に接続され、他端を基準電圧端子に接続される。さらに、前記抵抗性のインピーダンス素子は、前記リセット信号によって開閉される第1のスイッチを並列に接続されている。かかる実施態様によれば、リセット信号によって第1のスイッチを閉じると抵抗性のインピーダンス素子の両端間が短絡されるので、アンプの入力端子は基準電圧端子の電圧に保たれる。その結果、リセット信号が出力されている間は、アンプから昇圧回路の出力電圧や静電容量型トランスデューサの信号が出力されないで無信号状態となる。そして、昇圧回路の出力電圧が安定した後にリセット回路を停止して再びスイッチを開くことで、アンプの出力を短時間で安定させることが可能になる。
また、前記抵抗性のインピーダンス素子としては、オフ領域で用いられる2つのダイオードを逆並列に接続したものを用いてもよい。このような抵抗性のインピーダンス素子によれば、集積回路の基板上に超高抵抗値の抵抗を作製することができる。
本発明に係る静電容量型トランスデューサのための出力装置は、主電源電圧を昇圧して静電容量型トランスデューサに印加するための昇圧回路と、前記静電容量型トランスデューサの出力信号を増幅するためのアンプと、前記昇圧回路の出力端と前記アンプの入力端子との間に設けられた、カットオフ周波数を変更可能なハイパスフィルタと、主電源電圧の変化を検知して、前記ハイパスフィルタへそのカットオフ周波数を変更させるためのリセット信号を出力するリセット回路とを備え、前記リセット回路は、一端を前記主電源電圧に接続されたコンデンサと、第1の端子を前記コンデンサの他端に接続されるとともに第2の端子を定電位点に接続されていて前記コンデンサの他端から前記定電位点に向かう方向が順方向となった、オフ領域で用いられる整流素子と、前記整流素子の第1の端子を一方の入力端子に接続され、他方の入力端子に参照電圧を印加され、前記整流素子の第1の端子の電圧と前記参照電圧を比較して前記リセット信号を出力するコンパレータとによって構成されていることを特徴としている。
本発明の静電容量型トランスデューサのための出力装置では、主電源がオフからオンになったときには、リセット回路におけるコンデンサと整流素子の間の中点の電圧(コンパレータの一方の入力端子の電圧)が参照電圧よりも高くなるので、リセット回路からリセット信号が出力される。また、コンデンサと整流素子の間の中点の電圧が徐々に下がってきて参照電圧よりも下がると、リセット信号が停止する。ハイパスフィルタは、リセット信号を受け取っているときには、リセット信号を受け取っていないときよりもカットオフ周波数が低くなるようにしてあれば、電源オンによってアンプから昇圧回路の出力電圧の変化が出力されても速やかに出力電圧を安定させることができる。
また、本発明の静電容量型トランスデューサのための出力装置では、リセット回路の整流素子がオフ領域で用いられているので、整流素子を超高抵抗値の抵抗として使用することができ、リセット回路の時定数を非常に長くすることができ、(時間)幅の広いリセット信号を出力させることができる。リセット信号の幅は、電源オン時において昇圧回路の出力が安定するまでの時間よりも長くなければならないが、タイマーやカウンタなどを用いないでもそのように長い時間持続するリセット信号を出力させることが可能になる。さらに、リセット信号の幅は、参照電圧を調整することで変化させることができる。
なお、本発明における前記課題を解決するための手段は、以上説明した構成要素を適宜組み合せた特徴を有するものであり、本発明はかかる構成要素の組合せによる多くのバリエーションを可能とするものである。
図1は、静電容量型の音響トランスデューサに用いられる一般的なプリアンプ回路の構成を示す図である。 図2は、改良された従来のプリアンプ回路を示す回路図である。 図3(A)−図3(D)は、図2のプリアンプ回路の主電源をオンにしたときの各部の電圧の変化を表したタイムチャートである。 図4は、電源オン時におけるプリアンプ回路の出力信号の電圧変化をシミュレーションにより求めた結果を示す図である。 図5(A)−図5(D)は、図2のプリアンプ回路の主電源をオフにしたときの各部の電圧の変化を表したタイムチャートである。 図6(A)−図6(D)は、図2のプリアンプ回路の主電源をオフにした直後に主電源を再度オンにしたときの各部の電圧の変化を表したタイムチャートである。 図7は、電源再投入時におけるプリアンプ回路の出力信号の電圧変化をシミュレーションにより求めた結果を示す図である。 図8は、本発明の実施形態1によるプリアンプ回路の基本構成を示す概略ブロック図である。 図9(A)−図9(D)は、プリアンプ回路の主電源がオンになった時の各部の電圧波形を示すタイムチャートである。 図10(A)−図10(D)は、プリアンプ回路の主電源がオンになった時の各部の電圧波形を示すタイムチャートである。 図11は、リセット回路の具体回路を示す図である。 図12は、本発明の実施形態2によるプリアンプ回路の基本構成を示す概略ブロック図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々設計変更することができる。
(実施形態1)
以下、図8を参照して本発明の実施形態1を説明する。図8は、本発明の実施形態1によるプリアンプ回路41の基本的構成を表した概略ブロック図である。静電容量型の音響トランスデューサ42は、可変コンデンサのシンボルで表されており、一方の電極、例えばダイアフラム(可動電極)がバイアス端子43に接続され、他方の電極、例えば固定電極がグランド端子44に接続されている。チャージポンプ回路45(昇圧回路)は、例えば4相クロック駆動チャージポンプ回路であるが、その他の昇圧回路であってもよい。チャージポンプ回路45は、主電源60の電圧Vddを数倍から数十倍の電圧に昇圧させ、昇圧させた出力電圧(バイアス電圧)Vbをバイアス端子43を介して音響トランスデューサ42に供給する。
プリアンプ回路41は、バイアス端子43を介して出力される音響トランスデューサ42の出力信号を増幅するための回路である。プリアンプ回路41は、ハイパスフィルタ46と、アンプ47と、リセット回路48とからなる。
ハイパスフィルタ46は、容量性のインピーダンス素子49(例えば、コンデンサ)と、超高抵抗値の、あるいは抵抗値の非常に大きな(以下、このような属性を超高抵抗値と略称する。)抵抗性のインピーダンス素子50(例えば、抵抗値の非常に大きな抵抗や逆並列に接続されたダイオード)とをτ形に接続し、インピーダンス素子50と並列にスイッチ51を設けたものである。スイッチ51はトランジスタやMOSによって構成されている。容量性のインピーダンス素子49は、第1の端子(ハイパスフィルタ46の信号入力端)をバイアス端子43に接続され、第2の端子(ハイパスフィルタ46の高周波信号出力端)をアンプ47の入力端子に接続されている。抵抗性のインピーダンス素子50は、第1の端子を容量性のインピーダンス素子49の第2の端子(アンプ側の端子)に接続され、第2の端子(ハイパスフィルタ46の低周波信号出力端)を基準電圧端子52に接続されている。基準電圧端子52とグランドとの間には、電圧Vrの基準電圧源53が接続されている。
よって、スイッチ51が開いている場合には、このハイパスフィルタ46は、超高抵抗値の抵抗成分が有効になるので、ハイパスフィルタとして働く。これに対し、スイッチ51が閉じた場合には、抵抗性のインピーダンス素子50の両端間が短絡されるので、アンプ47の入力端子の電位が一定電位Vrにクランプされ、アンプ47から信号が出力されなくなる。
リセット回路48は、コンデンサ54、2つのダイオード55a、55b及びコンパレータ57からなる。コンデンサ54の第1の端子は、主電源60の出力に接続されていて主電源60の出力電圧Vddが印加されている。2つのダイオード55a、55bは、順方向電流の流れる向きが反対向きとなるように逆並列に接続されており、ダイオード55aのアノード及びダイオード55bのカソードがコンデンサ54の第2の端子に接続され、ダイオード55aのカソード及びダイオード55bのアノードが定電圧Voの端子56に接続されている。コンデンサ54の第2の端子とダイオード55aのアノード(ダイオード55bのカソード)とのノード(節)は、コンパレータ57の非反転入力端子に接続され、コンパレータ57の反転入力端子には、参照電圧端子58により参照電圧Vrefが供給されている。ここで、参照電圧Vrefは、主電源60の駆動時電圧Vddmよりも低く、定電圧Voよりも高くなっている(Vo<Vref<Vddm)。なお、端子56の電圧Voはグランド電圧であってもよい。
また、主電源60をオンにしたときに順方向電流が流れるダイオード、すなわちダイオード55aは、オフ領域だけで動作するようになっており、超高抵抗値の抵抗として利用され、微弱な順方向電流だけを流すようになっている。そのためには、ダイオード55aに大きな順方向電流が流れ出すときの順方向電圧Vsが、主電源60の駆動時電圧Vddmよりも大きくなっていればよい。主電源60をオフにしたときに順方向電流が流れるダイオード、すなわちダイオード55bも、ダイオード55aと同じようにオフ領域だけで動作するようになっていてもよい。あるいは、ダイオード55bは、オフ領域よりも電圧の大きな領域で動作し、より大きな電流が流れるようになっていてもよい(つまり、ダイオード55aとダイオード55bは、順方向電圧が異なっていてもよい)。
つぎに、図9(A)−図9(D)により、主電源60がオンになったときのリセット回路48の動作を説明する。図9(A)は、時間Toにオンになった主電源60の出力電圧Vddの変化を表している。図9(B)は、コンパレータ57の反転入力端子(参照電圧端子58)の電圧の変化を表している。図9(C)は、コンパレータ57の非反転入力端子の電圧Vcの変化を表している。図9(D)は、コンパレータ57の出力信号の変化を表している。
時間Toに主電源60がオンになると、図9(A)に示すように、主電源60の出力Vddは、0ボルトからVddmに変化する。このとき、主電源60から電圧Vddmが出力されることにより参照電圧端子58の電圧が0ボルトからVrefまで上昇するので、図9(B)のようにコンパレータ57の反転入力端子の電圧も参照電圧Vrefまで上昇する。同様に、端子56の電圧は、電源オン時に0ボルトからVoに上昇する。コンパレータ57の非反転入力端子の電圧Vcは、図9(C)に示すように、電源オン時には主電源60の出力によってVddmまで上昇するが、ダイオード55aに電流が流れることにより電圧Voに向けて漸減する。ただし、ダイオード55aはオフ領域で動作していて超高抵抗値となっているので、コンパレータ57の非反転入力端子の電圧Vcは緩やかに減少する。コンパレータ57の出力は、Vc≧Vrefのときにハイ(H)となるので、図9(D)に示すように、電源オンからVc<Vrefとなるまでの期間Δtだけ、ハイのリセット信号Resetが出力される。
ハイパスフィルタ46のスイッチ51は、リセット信号Resetにより制御される。すなわち、リセット回路48からリセット信号Resetが出力されている間は閉じて導通状態となり、リセット回路48からリセット信号Resetが出力されなくなると再び開かれて切断状態となる。
図10により、主電源がオンになってリセット回路48からハイパスフィルタ46へリセット信号が出力されたときのプリアンプ回路41の動作を説明する。図10(A)は、チャージポンプ回路45の出力電圧Vbの変化を表している。図10(B)は、リセット回路48の出力信号の変化を表している(図9(D)と同じ)。図10(C)は、アンプ47の入力端子の電圧の変化を表している。図10(D)は、アンプ47の出力の変化を表している。
主電源60がオンになると、図10(A)に示すように、チャージポンプ回路45の出力電圧Vbが0ボルトから動作時出力電圧Vbmに向けて徐々に上昇し、ある時間ΔTが経過した後には、出力電圧VbがVbmで安定する。リセット回路48から出力されるリセット信号の(時間)幅Δtは、図10(B)に示すように、チャージポンプ回路45の出力が安定するまでの時間ΔTよりも長くなっている。チャージポンプ回路45において、ダイオード55aをオフ領域で動作させることにより超高抵抗値の抵抗として使用しているので、ダイオード55aに流れる順方向電流が制限され、このように幅の広いリセット信号を生成することができる。
図10(C)に示すように、電源オン後リセット信号が出力されている期間Δtはリセット信号が出力されていてスイッチ51が閉じられており、アンプ47の入力端子には基準電圧源53の電圧Vrが供給されている。よって、図10(D)に示すように、電源オン後Δtの間は、アンプ47からは基準電圧源53の電圧Vrが増幅されて出力されるだけであり、チャージポンプ回路45や音響トランスデューサ42の出力はアンプ47に伝わらず、プリアンプ回路41の出力は無信号の状態となる。
主電源60がオンになってから時間Δtが経過すると、リセット信号が停止し、プリアンプ回路41は通常の動作状態になる。このときには、図10(A)に示すように、チャージポンプ回路45の出力電圧はVddmに達して安定しているので、図10(C)及び図10(D)に示すように、チャージポンプ回路45や音響トランスデューサ42の出力がハイパスフィルタ46を通過してアンプ47に入力され、プリアンプ回路41は通常の動作状態となり、音響トランスデューサ42の出力信号を増幅して出力端子61から出力させる。
上記のように本実施形態のプリアンプ回路41では、電源オン後チャージポンプ回路45の出力が安定するのに必要な時間ΔTよりも長い期間Δtの間、リセット回路48からリセット信号を出力してプリアンプ回路41の出力をマスクしておき、Δt経過後のチャージポンプ回路45の出力が安定した状態でマスクを解除するので、電源オン後Δt経過後にはただちに音響トランスデューサ42の増幅信号を歪みなく出力させることが可能になる。また、上記のように図2のようなプリアンプ回路であると、電源オン後に出力が安定するまでに数分程度を要する場合もあるが、チャージポンプ回路45の出力が安定するまでの時間ΔTは数十msecであるので、無信号の時間Δtも同程度の時間、あるいは若干長い時間でよく、電源オン後、短時間で音響トランスデューサ42を使用することが可能になる。また、ダイオード50a、50bのオフ領域を利用することでリセット回路48の時定数を非常に長くすることができるので、従来のようにタイマーを使用する必要がなく、集積回路の基板上に組まれたプリアンプ回路41の面積を小さくすることができる。また、リセット回路48におけるリセット信号の幅Δtや時定数は、参照電圧端子58の参照電圧Vrefを変えることで調整することができる。特に、リセット信号の幅Δtは、数十msec−数百msecの範囲で調整することができる。
なお、上記説明では、主電源がオンになったときの動作を説明したが、主電源がオフになった直後に再び主電源がオンになった場合にも、このプリアンプ41によれば出力を速やかに安定させることができる。
図11は、リセット回路48の具体回路を示す図である。オフ領域で使用されるダイオード55aとNMOS81は並列に接続されており、ダイオード55aのアノードとNMOS81のドレインとが接続され、ダイオード55aのカソードとNMOS81のソースとが接続されている。NMOS81の構造中に含まれるダイオードがダイオード55bとして用いられており、ダイオード55aとダイオード55bが逆並列に接続されている。また、ダイオード55aのアノードとNMOS81のドレインは、コンデンサ54の第2の端子に接続され、ダイオード55aのカソードとNMOS81のソースはグランドに接続され、NMOS81のゲートもグランドに接続されている。コンデンサ54の第1の端子には、主電源60の出力電圧Vddが印加されている。
コンパレータ57は、PMOS82、83とNMOS84、85によって構成されている。PMOS82とPMOS83は、ドレインどうしを接続され、両ドレインには電源電圧Vccが印加されている。PMOS82のボディとPMOS83のボディも接続され、両ボディには主電源60の電圧Vddが印加されている。PMOS82のゲートには、ダイオード55aのアノード(NMOS86のドレイン)とコンデンサ54の第2の端子との中点が接続されていて、電圧Vcが印加されている。また、PMOS83のゲートには、参照電圧Vrefが与えられている。こうしてPMOS83とPMOS83は差動対回路を構成している。
さらに、NMOS84のゲートとNMOS85のゲートが接続され、両ゲートにはNMOS85のドレインが接続されており、NMOS84とNMOS85によってカレントミラー回路が構成されている。
PMOS82のソースはNMOS84のドレインに接続され、NMOS84のソースはグランドに接続されている。PMOS83のソースはNMOS85のドレインに接続され、NMOS85のソースはグランドに接続されている。さらに、PMOS82のソースとNMOS84のドレインの中点は、NMOS86のゲートに接続されている。NMOS86のソースはグランドに接続され、NMOS86のドレインは、スイッチ51につながっている。
しかして、このコンパレータ57では、主電源60がオンになり、電圧Vcが参照電圧Vrefよりも高くなると、NMOS85からスイッチ51にリセット信号が出力される。また、電圧Vcが参照電圧Vrefよりも低くなると、NMOS85から出力されていたリセット信号が停止する。
なお、図11の回路では、ダイオード55bとしてNMOS81の構造の一部を用いているが、ダイオード55bとして通常のダイオードを用い、ダイオード55aとしてMOSの構造の一部を用いてもよい。
(実施形態2)
図12は、本発明の実施形態2によるプリアンプ回路41を表した概略ブロック図である。実施形態2のプリアンプ回路41では、スイッチ51と直列に抵抗59を接続したものをインピーダンス素子50と並列に接続している。ここで抵抗59の抵抗値R1は、抵抗性のインピーダンス素子50の抵抗値Roよりも十分に小さい(抵抗59は、スイッチ51が閉じているときのスイッチ51の内部抵抗であってもよい)。理論的には、インピーダンス素子49のキャパシタンスをC、インピーダンス素子50の抵抗値をRoとすれば、スイッチ51が開いているときには、ハイパスフィルタ46のカットオフ周波数は、
fc=1/(2π・C・Ro)
である。一方、抵抗59の抵抗値をR1とすれば、スイッチ51が閉じているときには、ハイパスフィルタ46のカットオフ周波数は、
fc=1/〔2π・C・Ro・R1/(Ro+R1)〕
≒1/(2π・C・R1)
となる。よって、スイッチ51を閉じると、スイッチ51が開いているときよりもカットオフ周波数fcが大きくなる。この結果、プリアンプ回路41の主電源がオンになったときに速やかに出力が安定する(図1及びその説明を参照)。
実施形態1は、抵抗59の抵抗値R1を0に限りなく近づけたときに相当し、そのときにはカットオフ周波数はfc→∞となる。しかし、抵抗59が存在しないときには、実施形態1のようにアンプ47の入力端子が定電圧の基準電圧端子52に短絡させられてアンプ47の入力端子電圧がVrにクランプされる結果、スイッチ51が閉じている間はアンプ47の入力端子に信号が入力されなくなる。その意味では、実施形態1では、実施形態2よりも不連続的な優れた効果を得ることができる。
41 プリアンプ回路
42 音響トランスデューサ
43 バイアス端子
44 グランド端子
45 チャージポンプ回路
46 ハイパスフィルタ
47 アンプ
48 リセット回路
49 容量性のインピーダンス素子
50 抵抗性のインピーダンス素子
51 スイッチ
54 コンデンサ
55a、55b ダイオード
57 コンパレータ
59 抵抗
60 主電源
Vb チャージポンプ回路の出力電圧
Vdd 主電源の出力電圧
Vref 参照電圧

Claims (8)

  1. 主電源電圧を昇圧して静電容量型トランスデューサに印加するための昇圧回路の出力を接続されたバイアス端子と、
    前記静電容量型トランスデューサの出力信号を増幅するためのアンプと、
    前記バイアス端子と前記アンプの入力端子との間に設けられた、カットオフ周波数を変更可能なハイパスフィルタと、
    主電源電圧の変化を検知して、前記ハイパスフィルタへそのカットオフ周波数を変更させるためのリセット信号を出力するリセット回路と、
    を備え、
    前記リセット回路は、
    一端を前記主電源電圧に接続されたコンデンサと、
    第1の端子を前記コンデンサの他端に接続されるとともに第2の端子を定電位点に接続されていて前記コンデンサの他端から前記定電位点に向かう方向が順方向となった、オフ領域で用いられる整流素子と、
    前記整流素子の第1の端子を一方の入力端子に接続され、他方の入力端子に参照電圧を印加され、前記整流素子の第1の端子の電圧と前記参照電圧を比較して前記リセット信号を出力するコンパレータと、
    によって構成されていることを特徴とするプリアンプ回路。
  2. 前記参照電圧は、前記主電源電圧の駆動時電圧よりも低く、前記定電位点の電圧よりも高いことを特徴とする、請求項1に記載のプリアンプ回路。
  3. 前記整流素子と逆並列に第2の整流素子が接続されていることを特徴とする、請求項1に記載のプリアンプ回路。
  4. 前記整流素子は、ダイオードであることを特徴とする、請求項1に記載のプリアンプ回路。
  5. 前記整流素子は、MOSの構造の一部に含まれるダイオードであることを特徴とする、請求項1に記載のプリアンプ回路。
  6. 前記ハイパスフィルタは、容量性のインピーダンス素子と抵抗性のインピーダンス素子からなり、
    前記容量性のインピーダンス素子は、一端を前記バイアス端子に接続され、他端を前記アンプの入力端子に接続され、
    前記抵抗性のインピーダンス素子は、一端を前記容量性のインピーダンス素子の他端に接続され、他端を基準電圧端子に接続され、
    前記抵抗性のインピーダンス素子は、前記リセット信号によって開閉される第1のスイッチを並列に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載のプリアンプ回路。
  7. 前記抵抗性のインピーダンス素子は、オフ領域で用いられる2つのダイオードを逆並列に接続したものであることを特徴とする、請求項6に記載のプリアンプ回路。
  8. 主電源電圧を昇圧して静電容量型トランスデューサに印加するための昇圧回路と、
    前記静電容量型トランスデューサの出力信号を増幅するためのアンプと、
    前記昇圧回路の出力端と前記アンプの入力端子との間に設けられた、カットオフ周波数を変更可能なハイパスフィルタと、
    主電源電圧の変化を検知して、前記ハイパスフィルタへそのカットオフ周波数を変更させるためのリセット信号を出力するリセット回路と、
    を備え、
    前記リセット回路は、
    一端を前記主電源電圧に接続されたコンデンサと、
    第1の端子を前記コンデンサの他端に接続されるとともに第2の端子を定電位点に接続されていて前記コンデンサの他端から前記定電位点に向かう方向が順方向となった、オフ領域で用いられる整流素子と、
    前記整流素子の第1の端子を一方の入力端子に接続され、他方の入力端子に参照電圧を印加され、前記整流素子の第1の端子の電圧と前記参照電圧を比較して前記リセット信号を出力するコンパレータと、
    によって構成されていることを特徴とする、静電容量型トランスデューサのための出力装置。
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