JP6311201B2 - 貫通穴を有する焼結部品の製造方法と焼結部品 - Google Patents

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本発明は、貫通穴を有する焼結部品の製造方法、詳しくは、穴縁にいわゆるコバ欠け(欠損)やバリが生じていない焼結部品を切削による穴あけを行って製造する方法と、その方法で製造された焼結部品と、その方法に利用する穴あけ工具に関する。
既知の焼結部品の中に、油路となる穴を備えたものがある。この種の部品が備える穴は、金型成形ができないものが多く、そのような穴は、ドリルに代表される切削工具を用いて加工する方法が採られている。
切削による穴あけは、粉末の成形体を焼結した後に行うのが一般的であるが、焼結する前の成形体に対して行うことも考えられている(例えば、下記特許文献1参照)。
また、切削工具で金属に貫通穴を加工するときには、工具切り抜け側の穴縁にバリが生じることから、そのバリの抑制策として下記特許文献2に示されるようなドリルが提案されている。
なお、本発明で言う貫通穴は、部品の一面側から他端面に切り抜ける穴や、部品の内部において他の穴に切り抜ける穴である。
特開平06−212206号公報 特開平09−277109号公報
粉末の成形体に穴をあける方法では、バリは生じないが成形体が脆いために穴の開口縁に不可避的にコバ欠けが生じる。
そのために、穴の入口がシート面機能を持つような製品については、コバ欠けの存在が認められないことから成形体を焼結した後に穴をあける方法が採られている。
ところが、切削による金属の穴あけでは、上述したように、工具切り抜け側の穴縁にバリが生じる。そのバリは、加工した穴が油路などとして利用される製品については除去する必要があり、その要求に応えるためのバリ取りの工程が発生している。
貫通穴が部品の内部で他の穴などと交差した箇所のバリの除去は、専用の工具を必要とすることがあり、また、そのバリが加工し難い位置にあると作業もしづらく、生産性や製造コストに影響する。
切除したバリの一部が回収されずに穴内に残留することは許されないため、切除したバリの回収や回収状態の良否検査なども入念に行う必要があり、これも生産性や製造コストの悪化につながる。
そこで、本発明は、焼結部品の製造において、バリとコバ欠けを生じさせずに貫通穴を加工できるようにすることを目的とする。
本発明の一態様にかかる焼結部品の製造方法は、貫通穴の加工を以下のようにして行うものである。即ち、粉末の成形体(以下単に成形体と言う)に、穴あけ工具を使用して入口側の穴径が所定値よりも小さく、入口側を除く箇所は所定の穴径を有する貫通穴を加工し、その貫通穴の入口側を除く箇所は、穴の内周面を加工可能な切削工具を自転させつつ穴の中心と同心の円に沿って公転させて加工し、
その後、成形体を焼結し、得られた焼結体に切削による穴広げ加工を施して前記貫通穴の入口側の穴径を所定値に拡大させる。
この発明は、上記の方法で加工された焼結部品と、成形体に対して前述の貫通穴を加工するのに適した下記の穴あけ工具も併せて提供する。
本発明の一態様にかかる焼結部品は、部品の一面側から他端面に切り抜ける貫通穴もしくは部品の一面側から部品の内部において他の穴に切り抜ける貫通穴を有し、その貫通穴の入口側の穴面が切削加工された面、貫通穴の入口側を除く箇所の穴面は、焼結肌を有する面となっているものである。
本発明の一態様にかかる穴あけ工具は、シャンクとそのシャンクの先端に連なるヘッド部を有し、前記ヘッド部が回転中心から外周に至る切れ刃を備え、その切れ刃の径方向内端が前記ヘッド部の先端に、その切れ刃の径方向外端が前記ヘッド部の軸方向後端にそれぞれあり、前記シャンクの少なくとも先端側の外径が前記ヘッド部の外径よりも小さいものである。
この発明の製造方法によれば、製造する焼結部品に対してコバ欠けとバリの無い貫通穴を加工することができる。
また、この発明の穴あけ工具によれば、成形体に加工する貫通穴の穴あけとその貫通穴の入口部を除く箇所の穴広げ加工を同一工具で効率的に行うことができる。
この発明の一態様にかかる穴あけ工具の具体例を示す側面図である。 図1の穴あけ工具の正面図である。 この発明の穴あけ工具の他の態様の要部を示す側面図である。 この発明の一態様にかかる製造方法で成形体の入口側にあける穴の加工工程を示す図である。 同上の製造方法で成形体の入口側を除く領域にあける穴の加工工程を示す図である。 穴あけ工具が成形体を切り抜けた状態を示す断面図である。 段付き貫通穴を加工し終えた成形体の断面図である。 焼結体に施す穴広げ加工の初期工程を示す断面図である。 焼結体に施す穴広げ加工で段付き貫通穴の入口側小径部が削られた状態を示す断面図である。 完成した貫通穴を有する焼結部品の一具体例を示す断面図である。 焼結部品に設ける貫通穴の一形態を示す断面図である。 焼結部品に設ける貫通穴の他の形態を示す断面図である。 成形体に加工した段付き貫通穴の入口側の性状を示す図(写真)である。 焼結後に穴広げ加工を施した後の貫通穴の入口側の性状を示す図(写真)である。
[本発明の実施形態の説明]
本発明の一態様にかかる焼結部品の製造方法においては、成形体に、穴あけ工具を使用して入口側の穴径が所定値よりも小さく、入口側を除く箇所は所定の穴径を有する貫通穴を加工し、その貫通穴の入口側を除く箇所は、穴の内周面を加工可能な切削工具を自転させつつ穴の中心と同心の円に沿って公転させて加工し、その後、成形体を焼結し、得られた焼結体に切削による穴広げ加工を施して前記貫通穴の入口側の穴径を所定値に拡大させる。
この方法は、貫通穴が焼結する前の成形体に対して加工されるので、その貫通穴が切り抜ける側の穴縁にバリが発生しない。
また、成形体に対して段付き貫通穴を加工する際に貫通穴の入口側小径部の縁に生じるコバ欠けが焼結後に行われる前記貫通穴の入口側小径部の拡径加工によって除去される。このために、コバ欠けもバリも無い貫通穴が得られる。
さらに、焼結部品に設ける貫通穴の入口側小径部を除く大部分の領域は焼結体に比べ柔らかい粉末の成形体に加工するので、穴あけ工具の負担が軽減され、同工具の損傷が抑制されて工具寿命が延びる効果も得られる。
この方法において製造する焼結部品が、内部において互いに交わる貫通穴と他の穴を有し、その貫通穴と他の穴の双方の入口にシート面機能が要求される部品である場合には、他の穴も貫通穴と同様の方法で加工することで、入口部のコバ欠けや出口部のバリを無くすことができる。
上記の方法で成形体に形成する貫通穴は、下記の穴あけ工具で加工すると好ましい。
上記の方法で製造される焼結部品は、前記貫通穴の入口側の穴面が切削加工された面、貫通穴の入口側を除く箇所の穴面は、焼結肌を有する面となる。かかる焼結部品に加工された貫通穴は、入口側のコバ欠けと出口側のバリが無く、バリ除去の作業が不要である。
本発明の一態様にかかる穴あけ工具は、シャンクとそのシャンクの先端に連なるヘッド部を有する。そして、前記ヘッド部が回転中心から外周に至る切れ刃を備え、その切れ刃の径方向内端が前記ヘッド部の先端に、その切れ刃の径方向外端が前記ヘッド部の軸方向後端にそれぞれあり、前記シャンクの少なくとも先端側の外径が前記ヘッド部の外径よりも小さい。
このように構成された穴あけ工具は、横送り加工ができる穴広げ工具としての機能を併せ持ち、所定値よりも小径の穴の加工と、その穴の入口側を除く箇所の加工を同一工具で連続的に行うことができる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の一態様にかかる焼結部品の製造方法と穴あけ工具の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれ等の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
まず、本発明の一態様にかかる穴あけ工具の具体例を添付図面の図1、図2に基づいて説明する。
図示の穴あけ工具1は、2枚刃ボールエンドミルの先端R部よりも後部領域を外径が縮小するように部分的に削って専用の穴あけ工具に作り変えたものである。この穴あけ工具1は、複数刃の工具が加工能率に優れるが、1枚刃のものも考えられる。
図示の穴あけ工具1は、シャンク2とそのシャンクの先端に連なるヘッド部3を有する。
ヘッド部3は、回転中心から外周に至る中心対称形状の切れ刃4を備えている。その切れ刃4は、1/4円弧の刃の外端に微少長さのねじれ刃を連ならせた形状を有する。その切れ刃4は、径方向の内端がヘッド部3の先端にあり、径方向の外端はヘッド部3の軸方向後端にある。
かかる穴あけ工具1は、シャンク2の先端側2aの外径dがヘッド部3の外径Dよりも小さく、そのために、直進送りの加工だけでなく、{(D−d)/2}の式で求まる範囲で工具を回転させながら横送りにより偏心させ、その偏心位置で自転させながら穴の中心と同心の円に沿って公転させて穴径を拡大させる穴広げ加工を行うことができる。
シャンク2の先端側2aの軸方向長さLは、成形体にあける貫通穴の長さよりも長い。図示の穴あけ工具1は、工具ホルダ(図示せず)による保持性を考えて、シャンク2の後端側2bをヘッド部3の外径と等しい外径を有する形状にしたが、後端側2bは先端側2aと同径になっていても差し支えない。
切れ刃4は、径方向の内端がヘッド部3の先端に、径方向外端がヘッド部3の軸方向後端にそれぞれあり、さらに、シャンク2の外周からヘッド部3の外端までの径方向距離が成形体にあける貫通穴の入口側穴径と入口側を除く箇所の穴径の差の1/2よりも大きく設定されていればよい。
この穴あけ工具1は、ヘッド部3の外径D=3mm(R半径1.5mm)、シャンク2の先端側小径部の直径d=1.5mmに設定されている。この数値は一例にすぎない。
なお、ドリルを改造した図3のような穴あけ工具(先端角を途中で変化させたマルチアングルタイプにすることも可)も、図1の穴あけ工具1と同様に穴広げ加工が可能であり、この発明の製造方法における貫通穴の加工が行える。ただし、それよりは、ボールエンドミルを改造した図1の穴あけ工具の方が好ましい。
図1の穴あけ工具は、径方向外端部に向かって先端角が徐々に小さくなっている。そのために、穴あけ工具が成形体を切り抜ける際に成形体の切り残された部位に対して加わる押しつけ力が加工の進行に伴って小さくなる。従って、成形体の保護効果に優れ、貫通穴が切り抜ける貫通穴出口側の穴縁の欠けや崩れが起こり難い。
次に、本発明の一態様にかかる焼結部品の製造方法の具体例を添付図面の図4〜図9に基づいて説明する。
ここでは、図7に示した形状の穴、即ち、入口側の穴径が所定値よりも小さく、入口側を除く箇所は所定の穴径を有する予備穴11Aを、図1の穴あけ工具を用いて成形体10Aに加工する。
まず、図4に示すように、成形体10Aに一面側から穴あけ工具1を切り込ませ、穴径が所定値よりも小さい入口側の穴11Aiをあける。
次いで、穴あけ工具1が少なくとも設定深さまで切り込まれたら、図5に示すように、穴あけ工具1を横送りして加工済みの穴の軸から所定量偏心させ、その偏心位置で自転(回転)させながら穴の中心と同心の円に沿って公転させ、軸方向に送りをかけながらその動作を繰り返して入口側を除く領域に所定の穴径を有する図6に示すような穴11Aoをあける。
穴11Aoの加工は、穴あけ工具1を軸方向に送りながらその工具が成形体10Aの他面や成形体の内部の穴に切り抜けるまで自転と公転を組み合わせた動作(ヘリカル加工)を繰り返す。
図示の方法では、穴あけ工具1が設定深さまで切り込まれた位置から下穴の無い状態で穴11Aoを加工しているが、穴11Aiの延長上に穴あけ工具1と同径の下穴を先にあけ、その後、穴あけ工具1を設定深さ位置に戻し、その後、偏心位置での軸方向送りを伴う自転、公転の動作で下穴を所定径に拡大させる加工手順を採用しても構わない。
入口側の穴径は所定値以下、入口側を除く箇所の穴径は所定値の図7に示したような予備穴11Aを成形体10Aに形成することは、例えば、ドリルで全域が入口側小径部と同径の穴を加工した後に、側フライスなどを使用して入口側小径部を除く箇所の穴広げ加工を行う方法でも行える。
従って、図1、図3に示したような穴あけ工具1を使用することは必須では無いが、この発明の穴あけ工具を使用すれば、内径の異なる穴11Aiと11Aoを1本の工具で連続的に加工することができ、工具交換の手間と時間ロスを無くすことができる。
図1や図3の穴あけ工具1は、ヘッド部3の後端の工具回転方向前方の稜線(シャンクから径方向外端に至る部位の稜線)3aも切れ刃として構成することができる。
稜線3aも切れ刃として構成されている穴あけ工具は、穴11Aiの延長上に穴あけ工具1と同径の下穴を先にあけ、その後、穴あけ工具1を設定深さ位置まで戻す工程において下穴の穴広げを行うことが可能である。
前記予備穴11Aを加工し終えたら成形体10Aを焼結する。そして、その後に、入口側の穴11Aiの部分に切削による穴広げ加工を施し、入口側の穴を所定径に拡大させ、全域が同一径の貫通穴11に仕上げる。
焼結後に行う予備穴11Aの入口側の穴広げ加工は、ドリルなどの既知の穴あけ工具5を用いて行うことができる。
以上の方法よると、貫通穴11が切り抜ける側の加工が成形体に対してなされるため、バリが生じない。また、予備穴11Aの入口側の穴広げの加工は焼結後の部品に対して行われるため、下穴(成形体に設けた貫通穴の入口側が下穴)の縁に生じているコバ欠けが除去され、新たなコバ欠けも防止される。これにより、コバ欠けとバリの無い高品位の貫通穴が得られる。
かかる方法で加工された貫通穴は、入口側の穴面が切削加工された面、貫通穴の入口側を除く箇所の穴面は、焼結肌を有する面となっており、コバ欠けとバリが生じていない。
なお、焼結後に行う穴広げの加工の加工代s(図7参照)は、成形体に対する穴あけで発生するコバ欠けの寸法を、経験値などを参考にして推定し、推定した寸法の最大値よりも大に設定する。
その加工代sは、例えば、一般に多用されている鉄系焼結部品の成形体に対して直径6mm程度の貫通穴をあけるケースでは0.5mm〜1.0mmでよかったが、コバ欠けの想定寸法は形成する貫通穴の大きさや加工条件などによって変動するので、部品毎に適正加工代sを設定するとよい。
図示の焼結部品10は、貫通穴11が同部品の一面側から他面側に切り抜ける穴として設けられているが、この発明の方法で製造する焼結部品10は、図11及び図12に示すように、内部において他の穴12に切り抜ける貫通穴11を備えるものであってもよい。その貫通穴11は、図11のように他の穴12に直交する穴、図12のように斜交する穴を問わない。
その貫通穴11を焼結後の部品に対して切削加工によって形成すると、その貫通穴が他の穴12に切り抜ける位置(図10〜図12のa部)にバリが生じる。また、未焼結の成形体に貫通穴11を加工するとその穴の入口の縁にコバ欠けが生じる。
上記の方法によれば、そのバリとコバ欠けが共に防止される。これにより、従来行っているバリ取りの工程が不要になり、生産性向上やコスト低減につながる。
その生産性向上やコスト低減の効果は、工具交換の手間と時間が省けるこの発明の穴あけ工具を用いて貫通穴の加工を行うとより高まる。
−実施例−
市販の直径:φ3.0mm(先端R部の半径:φ1.5mm)のスパイラルボールエンドミルを、追加工を施してヘッド部外径:3.0mm、シャンクの先端側外径:φ1.5mmの図1に示す形状の専用の穴あけ工具に作り変えた。
次に、その穴あけ工具で、鉄系合金粉末を圧粉成形した成形密度6.8g/cmの成形体に入口側の穴径がφ3.0mm、入口側を除く領域の穴径がφ4.5mmの段付き貫通穴を図4〜図9に記載の方法で加工した。
入口側のφ3.0mmの穴は深さ2.0mmとし、その深さに到達した位置で穴あけ工具を横送りして0.75mm偏心させ、その偏心位置で軸方向送りを伴う自転、公転の運動を行わせて貫通穴の入口側を除く領域を加工した。
加工条件は、工具回転数:10000rpm、送り:1500mm/minとした。
この段階で成形体に形成された貫通穴11の入口側の縁の性状を図13に示す。
その図13から判るように、成形体の穴縁にはコバ欠けが生じている。そこで、成形体を一般的な焼結条件に基づいて焼結し、その後に市販のドリルを使用して貫通穴11の入口側の入口側のφ3.0mmの穴を最終目的のφ4.5mmの穴に拡径させた。
この加工を実施した焼結部品の貫通穴の位置口側の性状を図14に示す。この図14から判るように、貫通穴11の入口の性状は、コバ欠けが完全に消失して良好な姿に変化している。
1,5 穴あけ工具
2 シャンク
2a シャンクの先端側
2b シャンクの後端側
3 ヘッド部
3a ヘッド部の後端の工具回転方向前方の稜線
4 切れ刃
10 焼結部品
10A 成形体
11 貫通穴
11A 予備穴
11Ai 入口側の穴
11Ao 入口側を除く領域の穴
D ヘッド部の外径
s 加工代

Claims (5)

  1. 貫通穴を有する焼結部品の製造方法であって、粉末の成形体に、シャンクとそのシャンクの先端に連なるヘッド部を有し、前記ヘッド部が回転中心から外周に至る切れ刃を備え、その切れ刃の径方向内端が前記ヘッド部の先端に、その切れ刃の径方向外端が前記ヘッド部の軸方向後端にそれぞれあり、前記シャンクの少なくとも先端側の外径が前記ヘッド部の外径よりも小さい第1の穴あけ工具を使用して入口側の穴径が所定値よりも小さく、入口側を除く箇所は所定値の穴径を有する貫通穴を加工し、その貫通穴の入口側の加工は、前記第1の穴あけ工具を自転させながら直進させる方法で、その貫通穴の入口側を除く箇所の加工は、前記第1の穴あけ工具を横送りすることで加工済みの穴の軸から偏心させ、その偏心位置で自転させつつ穴の中心と同心の円に沿って公転させる方法でそれぞれ行い、
    その後、前記成形体を焼結し、得られた焼結体に前記第1の穴あけ工具とは別の第2の穴あけ工具で穴広げ加工を施して前記貫通穴の入口側の穴径を所定値に拡大させる焼結部品の製造方法。
  2. 前記第1の穴あけ工具を軸方向に送り込んで成形体に所定値以下の穴径を有する穴を少なくとも設定深さまで加工し、しかる後、前記第1の穴あけ工具を横送り加工により所定量偏心させ、その偏心位置で軸方向に送りをかけながら自転と穴の中心と同心の円に沿った公転を組み合わせた動作を繰り返して前記貫通穴の入口側を除く箇所を加工する請求項1に記載の焼結部品の製造方法。
  3. 前記貫通穴の入口側を除く箇所の加工を、入口側を除く箇所に下穴の無い状態で行う請求項2に記載の焼結部品の製造方法。
  4. 前記貫通穴の入口側を除く箇所の加工を、入口側の穴の延長上に前記第1の穴あけ工具と同径の下穴をあけ、その後、偏心位置での軸方向送りを伴う自転、公転の動作で下穴を拡径させる方法で行う請求項2に記載の焼結部品の製造方法。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかひとつに記載の方法で製造される焼結部品であって、部品の一面側から他端面に切り抜ける貫通穴もしくは部品の一面側から部品の内部において他の穴に切り抜ける貫通穴を有し、その貫通穴の入口側の穴面が切削加工された面、貫通穴の入口側を除く箇所の穴面は、焼結肌を有する面となっている焼結部品。
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