JP6310729B2 - 給電システム、給電制御装置、給電システムにおける給電制御方法及びプログラム - Google Patents
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Description
(直流給電システム1の概略構成)
図1に、本発明の実施形態に係る直流給電システム1の概略構成を示す。この直流給電システム1は、例えば、データセンタや通信局舎等のビルに設備される直流給電システムの例である。
図1に示す直流給電システム1は、受電設備2、直流電源装置(REC)3、負荷装置までの給電経路、スイッチ部101から116、太陽光発電装置(PV)4、パワーコンディショナ(PCS)5、蓄電装置(BATT)7、PCS8、及び電源供給装置6を備える。
受電設備2は、遮断器(CB)2A、変圧器2C、及び保護継電器2Dを備えている。保護継電器2Dは、例えば、過電流継電器、地絡継電器、不足電圧継電器(何れも不図示)などを含んで構成されており、これらの継電器がそれぞれの検出条件に応じて異常状態を検出すると、その信号が遮断器2Aに送られ当該遮断器2Aを開放させる。
例えば、過電流継電器は、電路に過電流が流れたことを検出した場合に遮断器2Aを開放して、地絡継電器は、電路や機器に地絡が発生したことを検出した場合に遮断器2Aを開放して、不足電圧継電器は、停電や事故により商用電力系統PSから商用電力を受電できなくなったことを検出した場合に遮断器2Aを開放する。
また、商用電力系統PSが停電したことを検出する方法としては、例えば、変圧器2Cの2次側にボルティジ・センサ(電圧検出リレー)を設け、このボルティジ・センサにより商用電力系統PSが停電したことを検出してもよい。
また、直流電源装置3内に、商用電力系統PSが停電したことを検出するボルティジ・センサや電圧検出回路を設け、このボルティジ・センサや電圧検出回路により商用電力系統PSが停電したことを検出してもよい。
また、給電経路P11及びN11には、スイッチ部102及びPCS8を介して、蓄電池を備える蓄電装置(BATT)7が接続されている。スイッチ部102は、蓄電装置7のPCS8と、給電経路P11及びN11との間の接続/開放を行うための開閉器を含み、スイッチ部102が接続状態にある時にPCS8を直流電源装置3の出力に連系可能にする。
また、スイッチ部111からスイッチ部116は、給電経路P21及びN21から給電経路P28及びN28において電路を開閉するための開閉器を含む。また、給電経路P11及びP21から給電経路P28は、正極側の給電線を示し、給電経路N11及びN21から給電経路N28は、負極側の給電線を示している。
なお、以下の説明において、スイッチ部101、102、及びスイッチ部111から116を総称する場合は、「スイッチ部100」と呼ぶ。
このようにして、太陽光発電装置4は、直流電源装置3及び蓄電装置7の双方から電力を供給できない状態において、電力の供給を必要とする負荷装置へ電力を供給する。例えば、照明装置等に電力を供給する。なお、PCS5の詳細については後述する。
例えば、直流電源装置3の停電時にPCS5が一旦停止した後、電源供給装置6が母線電圧(給電経路P11及びN11の電圧)を検出し、この母線電圧が基準電圧範囲内、例えば、定格電圧の±10%以内であればPCS5を再起動するようにしてもよい。この起動方法の詳細については、後述する。
さらに、直流電源装置3の停電時にPCS5の動作を一旦停止させる場合に、電源供給装置6は、商用電力系統PSの停電を示す信号を受信せずに、給電母線となる給電経路P11及びN11が所定の電圧値以下、例えば、ゼロ電圧に近い値であることを検出して、PCS5の動作を停止するようにしてもよい。この起動方法の詳細については、後述する。
また、PCS8に接続されるスイッチ部102は、給電経路P11及びN11の系統に障害が発生した場合に開(オフ)状態になり、蓄電装置7を系統から分離させる。このスイッチ部102は、給電経路P11及びN11の系統に障害が発生していない通常の場合には、閉(オン)状態にされている。
なお、太陽光発電装置4のPCS5や蓄電装置7のPCS8が、給電経路P11及びN11の系統に障害が発生した場合に出力電流を遮断する保護機能を備える場合は、スイッチ部101及び102を省略することも可能である。
なお、上記スイッチ部111からスイッチ部116は、直流電源装置3に停電が発生し、その後、バックアップ用の蓄電装置7に蓄積された電荷が不足又は枯渇し、この蓄電装置7からシステム全体として必要な電力の供給ができなくなった場合に、一旦、開(オフ)状態になるものとする。そして、太陽光発電装置4のPCS5の起動後に、スイッチ部111からスイッチ部116の開閉状態を制御することにより、給電範囲を順次に拡大することができるようにしている。
なお、直流電源装置3から給電経路P11及びN11に対して電力の供給がなくなる状態は、商用電力系統PSが停電した場合や、直流電源装置3が故障した場合や、給電経路P11及びN11が事故等により遮断された場合に発生する。
また、蓄電装置7から給電経路に電力が供給されない状態は、蓄電装置7の蓄電量(蓄積した電荷量)が低下した場合や、蓄電装置7のPCS8が電力の供給を停止した場合に発生する。なお、蓄電装置7のPCS8が電力の供給を停止する場合には、蓄電装置7の蓄電量を保持するなどの目的で、蓄電装置7の蓄電量が枯渇していない状態においても、PCS8を敢えて停止させる場合もある。
つまり、電源供給装置6は、スイッチ部111からスイッチ部116の開閉状態を制御することにより、給電経路P21及びN21から給電経路P28及びN28における給電範囲を調整する。これにより、電源供給装置6は、直流電源装置3と蓄電装置7の双方から電力の供給ができない場合に、太陽光発電装置4から電力を供給する停電時使用負荷装置(例えば、照明装置等)と、電力を供給しない負荷装置(例えば、空調装置等)とを選択することができる。
図3は、太陽光発電装置4のPCS5と電源供給装置6の構成例を示す構成図である。図3に示すように、PCS5は、発電量制御部51と、系統連系制御部52と、DC/DCコンバータ53とを備える。
また、系統連系制御部52は、給電母線となる給電経路P11及びN11の電圧を検出して、DC/DCコンバータ53の出力電圧を調整することにより、給電経路P12及びN12に対して連系させてPCS5から出力される電力を給電できるように制御する。DC/DCコンバータ53は、太陽光発電装置4の出力電圧を昇圧(または降圧)して給電経路P11及びN11に電力を供給するためのコンバータである。
母線電圧検出部61Aは、給電母線となる給電経路P11及びN11の直流電圧を検出する。
PCS起動部61は、直流電源装置3と蓄電装置7の双方から給電経路P11及びN11に電力の供給ができなくなり、PCS5に動作電圧を供給されなくなったことを母線電圧検出部61Aが検出した場合に、内蔵する蓄電池65により太陽光発電装置4のPCS5に動作電圧を供給してこのPCS5を自立起動させる。
また、PCS起動部61は、PCS5の起動動作と停止動作とを制御するとともに、PCS8の起動動作と停止動作とを制御する。
さらに、スイッチ制御部62は、スイッチ部111からスイッチ部116に対してスイッチ制御信号CNTを送信し、スイッチ部111からスイッチ部116の開閉状態を制御する。
また、給電経路P11及びN11、P21及びN21からP28及びN28のうち少なくとも一部の給電経路を信号線として利用する場合は、例えば、スイッチ部111がオン状態にある場合にのみ、スイッチ部112にスイッチ制御信号CNTを送信できるなど、スイッチ部111からスイッチ部116の開閉(オン/オフ)状態に応じて、オフ状態にあるスイッチ部100より遠方側に対するスイッチ制御信号CNTの送信が制限される。また、給電経路を信号線として利用する場合、この給電経路を介して、スイッチ部100を動作させる電源を供給できる。
図5は、優先順位テーブルの例を示す説明図である。この図5に示す優先順位テーブル631では、太陽光発電装置4の発電可能時間を「8:00〜18:00」と仮定し、この時間帯「8:00〜18:00」において、日照量の比較的少ない時間帯「8:00〜10:00」及び「16:00〜18:00」と、日照量の比較的多い時間帯「10:00〜16:00」とに分けて、負荷装置L11からL16に対する優先順位を設定している。つまり、優先順位テーブルには、2つの時間帯に対応する優先順位がそれぞれ設定されている。
このように、優先順位テーブル631に保持する優先順位の情報は、時間帯ごとに異なる設定にできる他、天候、季節、曜日(平日、休日)に応じて異なる設定にできる。このように優先順位テーブル631を設定することにより、スイッチ制御部62は、時間帯、天候、季節、曜日(平日、休日)に応じて、負荷装置に電力を供給する優先順位を変更することができる。
次に、直流給電システム1の停電時におけるPCS5の起動処理の手順について説明する。
図6は、直流給電システム1の停電時におけるPCS5の起動処理の手順を示すフローチャートである。この図6に示すフローチャートは、商用電力系統PSから直流電源装置3に電力を供給できない停電状態が発生した場合に、PCS5が一旦動作を停止し、蓄電装置7の電荷が不足又は枯渇した状態になるとPCS5が再起動する例である。
まず、商用電力系統PSから直流電源装置3に電力を供給することができない停電状態が発生したとする。
この商用電力系統PSにおいて停電状態が発生すると、受電設備2内の遮断器2Aが保護継電器2D内の不足電圧継電器(不図示)の動作により開放し、遮断器2Aの補助接点2Bが開放する。電源供給装置6は、遮断器2Aの補助接点2Bが開放されたことを、接点信号Auxにより検出して、商用電力系統PSに停電状態が発生したことを検知する(ステップS100)。
また、ステップS130の処理において、太陽光発電装置4が給電経路に電力を出力できる状態にないと判定された場合(ステップS130:No)、電源供給装置6は、ステップS110の処理に戻り、PCS5の動作停止状態とスイッチ部101の開放状態とを継続させる。
さらには、直流電源装置3の停電時において、スイッチ部101を開放することなく閉状態にしておくことにより、ステップS115のスイッチ部101の開放処理と、ステップS150のスイッチ部101の投入処理とを、省略することも可能である(後述する図7及び図8においても同じ)。
また、図7は、PCS5の起動処理の手順の第1の変形例を示すフローチャートである。この図7に示すPCS5の起動処理の手順は、図6に示すPCS5の起動処理の手順と比較すると、図6に示すステップS120の処理を、図7に示すステップS120Aの処理に置き換えた点だけが異なり、他の処理ステップは、図6に示す処理手順と同様である。このため、同一の処理内容のステップには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
続いて、電源供給装置6は、母線電圧検出部61Aにより給電経路P11及びN11の直流電圧が所定の基準電圧の範囲内(例えば、定格電圧の±10%以内)であるか否かを判定する(ステップS120A)。
一方、ステップS120Aの処理において、給電経路P11及びN11の直流電圧が所定の基準電圧の範囲内でないと判定された場合(ステップS120A:No)、電源供給装置6は、ステップS110の処理に戻り、PCS5の動作停止状態を継続させる。
これにより、直流電源装置3の停電時において、蓄電装置7と太陽光発電装置4とから並列に給電経路P11及びN11に電力を供給することができる。
図6及び図7に示した起動処理の手順の例では、商用電力系統PSから直流電源装置3に電力を供給できない停電状態を示す信号(例えば、接点信号Aux)を電源供給装置6が検出した場合に、PCS5の動作を停止させる例について説明したが、電源供給装置6が、給電母線となる給電経路P11及びN11の電圧が所定の電圧値以下に低下したことを検出して、例えば、給電経路P11及びN11の直流電圧がゼロ電圧に近い値になったことを検出してPCS5の動作を停止させるようにしてもよい。
この図8に示すPCS5の起動処理の手順は、図7に示すPCS5の起動処理の手順と比較すると、図7に示す手順からステップS105の処理を省略して、ステップS105AとステップS115Aの処理とを新たに追加した点が異なり、他の処理は、図7に示す処理手順と同様である。このため、同一の処理内容のステップには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
続いて、電源供給装置6は、母線電圧検出部61Aにより、直流電源装置3の停電により給電母線となる給電経路P11及びN11の直流電圧が所定の電圧値以下(例えば、ゼロ電圧に近い値)に低下したか否かを判定する(ステップS105A)。そして、給電経路P11及びN11の直流電圧が所定の電圧値以下に低下したと判定された場合に(ステップS105A:Yes)、電源供給装置6は、PCS5の動作を一旦停止させるととともに(ステップS110)、スイッチ部101を開放する(ステップS115)。
続いて、電源供給装置6は、PCS8を制御して、蓄電装置7から給電経路P11及びN11への電力の供給を開始させる(ステップS115A)。
これにより、直流電源装置3の停電時において、電源供給装置6は、給電母線となる給電経路P11及びN11の直流電圧を検出して、PCS5の動作を停止させることができる。なお、PCS5自身が、給電経路P11及びN11の電圧が低下したことを検出して、PCS5が自分で動作を停止するようにしてもよい。
次に、コントロールパネル64について説明する。コントロールパネル64(設定入力部)は、スイッチ部100の開閉状態(オン/オフ状態)を設定する操作を検出して、検出した操作に応じてスイッチ制御部62を制御するとともに、スイッチ部100の開閉状態を表示する。このコントロールパネル64は、例えば、タッチパネル式の表示装置を含めて構成することができる。
また、図10は、スイッチ部の制御回路の構成例を示す構成図である。この図10に示すように、スイッチ部100には、スイッチ制御信号受信部71と、スイッチ開閉部72と、開閉結果通知部73と、スイッチ74と、電源部75とが設けられている。
スイッチ開閉部72は、スイッチ制御信号受信部71により受信したスイッチ制御信号CNTに基づき、自身が「スイッチの識別情報」で指定されたスイッチであるか否かを判定する。そして、スイッチ開閉部72は、自身が「スイッチの識別情報」で指定されたスイッチであると判定した場合に、「スイッチのオン/オフ情報」に基づき、スイッチ74をオン/オフ(投入又は開放)させる。つまり、スイッチ開閉部72は、スイッチ74の開閉動作を行う。
これにより、ユーザは、コントロールパネル64により、給電経路上のスイッチ74の開閉を指示できるととともに、その開閉結果をコントロールパネル64上に表示して確認することができる。
次に、図11を参照して、直流給電システムにおける負荷装置の優先順位に基づく電力供給処理について説明する。
図11は、直流給電システムにおける負荷装置の優先順位に基づく電力供給処理の手順を示すフローチャートである。この図11では、直流電源装置3が停電状態になり、かつ蓄電装置7から電力の供給ができなくなった状態からの処理を示す。
続いて、スイッチ制御部62は、現在の太陽光発電装置4の電力の供給能力と、負荷装置L11からL16についての優先順位の情報と、に基づいて、太陽光発電装置4から電力を供給する負荷装置とその給電経路とを判定する(ステップS240)。
続いて、スイッチ制御部62は、太陽光発電装置4から電力を供給する判定された負荷装置について、第1位の優先順位の負荷装置から順番に電力が供給されるように、スイッチ部100にスイッチ制御信号CNTを送信して、スイッチ部100内のスイッチ74を投入させる(ステップS250)。
例えば、負荷装置L11に電力を供給する場合、スイッチ制御部62は、スイッチ部111を投入させるように、スイッチ制御信号CNTをスイッチ部111に送信し、スイッチ部111内のスイッチ74を投入させる。また、例えば、負荷装置L11とL12に電力を供給する場合、スイッチ制御部62は、スイッチ部111と、スイッチ部112とを順番に投入するように、スイッチ部111とスイッチ部112とにスイッチ制御信号CNTを順に送信し、スイッチ部111とスイッチ部112内のスイッチ74を順に投入させる。
続いて、スイッチ制御部62は、スイッチ部100から受けた通知に応じて、コントロールパネル64にその通知に含まれたスイッチ部100の開閉状態を表示させる。コントロールパネル64は、スイッチ部100の開閉状態をコントロールパネル64の表示画面641上に表示する(ステップS270)。そして、このステップS270の処理を実行した後に、電源供給装置6は、この電力供給処理を終える。
以上の電力供給処理により、太陽光発電装置4から電力を供給する負荷装置について、優先順位の高い負荷装置から順番に、該負荷装置が接続される給電範囲を設定して電力を供給することができる。
また、図12は、直流給電システムにおけるコントロールパネル64による電力供給処理の手順を示すフローチャートである。この図12では、直流電源装置3が停電状態になり、かつ蓄電装置7から電力の供給ができなくなり、太陽光発電装置4から優先順位の高い負荷装置に電力が供給されている状態からの処理を示す。
続いて、コントロールパネル64は、検出した操作に応じたスイッチ部100(より正確には、スイッチ部100内のスイッチ74)を投入又は開放させるようにスイッチ制御部62を制御する(ステップS320)。
続いて、スイッチ制御部62は、スイッチ部100から受けた通知に応じて、コントロールパネル64にその通知に含まれたスイッチ部100の状態を表示させる。コントロールパネル64は、スイッチ部100の状態をコントロールパネル64の表示画面641上に表示する(ステップS340)。このステップS340の処理を実行した後に、電源供給装置6は、この電力供給処理を終える。
上述した直流給電システム1の例では、負荷装置L11からL16についての時間帯ごとの優先順位を、予め優先順位テーブル631に保持し、この優先順位テーブル631に保持された時間帯ごとの優先順位の情報に基づいて、太陽光発電装置4から電力を供給する負荷装置を決めている。この負荷装置の優先順位の決め方については、他の方法を用いることもできる。
図13は、負荷装置の優先順位をエリアごとに設定する例を示す説明図である。この図13に示す直流給電システム1Aにおいては、直流電源装置3から電力を供給される給電経路を単線接線図で示しており、2つのエリアA1及びA2内の各負荷装置に、主幹の給電経路P11及びN11から電力が供給される例である。
この図14に示す例では、第1エリアA1において、負荷装置L11(照明装置)が第1位の優先順位に、負荷装置L13(換気装置)が第2位の優先順位に、負荷装置L12(空調装置)が第3位の優先順位に設定されている。
また、第2エリアA2において、負荷装置L21(照明装置)が第1位の優先順位に、負荷装置L23(換気装置)が第2位の優先順位に、負荷装置L22(空調装置)が第3位の優先順位に設定されている。
そして、直流電源装置3の停電時において、太陽光発電装置4から負荷装置に電力を供給する際には、スイッチ制御部62は、最初に、第1エリアA1の第1優先順位の負荷装置L11(照明装置)と、第2エリアA2の第1優先順位の負荷装置L21(照明装置)との順に給電を行うように給電範囲を設定する。
このように、ビル等の建物内の各エリアに設備される負荷装置のそれぞれについての優先順位を予め定めておき、この優先順位に従い負荷装置に電力を供給することができる。
また、負荷装置の優先順位は、直流電源装置3の停電時において人が移動する際の動線(移動ルート)を考慮して、この人の動線に基づいて、負荷装置の優先順位を定めることもできる。また、この場合は、コントロールパネル64上に、上記人の動線に基づいて設定された電力の供給範囲を表示してもよい。
図15は、太陽光発電装置の停電時の人の動線の例を示す説明図である。この図15において、直流給電システム1Aの構成は、図13に示す直流給電システム1Aと同じであり、この直流給電システム1Aの構成についての重複する説明は省略する。
つまり、人の動線DLの進行方向に沿って、第2エリアA2の負荷装置L21(照明装置)を第1位の優先順位の負荷装置とし、第1エリアA1の負荷装置L11(照明装置)を第2位の優先順位の負荷装置とし、第1エリアA1の負荷装置L13(換気装置)を第3位の優先順位の負荷装置としている。
これにより、直流電源装置3の停電時において、人が安全に、かつ不便が生じることなく移動できるように、照明等の負荷装置を優先して、太陽光発電装置4から電力を供給することができる。また、動線DLや負荷装置への給電状況をコントロールパネル64に表示することにより、ユーザが、電力が供給されている範囲を確認することができる。
上述の図15で説明したように、給電系統図をコントロールパネル64に表示し、この表示画面上に、人の移動ルートとなる動線DLを表示するとともに、この動線DLに応じて電力が供給される負荷装置を表示することができる。しかしながら、この表示方法では、ユーザが具体的な移動ルートを直感的に把握し辛い面がある。
そこで、ユーザが給電範囲と移動ルートとを容易に把握できるととともに、ユーザを移動ルートに効果的に誘導できる表示例について説明する。
なお、分電盤やスイッチ部等の配置と動作状態は、ユーザが移動するに際しては必要のない情報であるため表示が省略されている。
また、1Fにおいて、給電経路210Aは、給電経路211Aと、給電経路212Aと、給電経路213Aとにそれぞれ分岐され、給電経路211Aは、エリアA11の照明装置LTに接続され、給電経路212Aは、エリアA12の照明装置LTに接続され、給電経路213Aは、エリアA13の照明装置LTに接続されている。また、1Fにおいて、給電経路210Bは、給電経路211Bと、給電経路212Bと、給電経路213Bとにそれぞれ分岐され、給電経路211Bは、エリアA11の空調装置CONに接続され、給電経路212Bは、エリアA12の空調装置CONに接続され、給電経路213Bは、エリアA13の空調装置CONに接続されている。2F及び3Fについても同様である。
このような状態において、コントロールパネル64は、表示画面200において、エリアA12の囲みの部分を、例えば、「緑色」で表示し、また、電力が供給される照明装置LTを、例えば、「橙色」で表示する。また、このエリアA12の給電経路212Aから給電経路201Aに繋がる給電経路ルートと、給電経路201Aとを、例えば、「青色」で表示する。つまり、図で示す、給電経路において、ハッチして示された部分を、給電範囲として表示する。なお、給電経路において、給電されていない部分は、例えば、「灰色」で表示する。
これにより、表示画面200を見たユーザは、太陽光発電装置4から電力が供給されているエリアと、電力が供給されている負荷装置とを一見して把握することができる。
これにより、ユーザは、誘導表示部261から272を見ることにより、現在の所在位置から電力が供給されているエリアまでの移動ルートを容易に知ることができる。このように、表示画面200上に誘導表示部261から272を表示することにより、ユーザを、電力が供給されているエリアまで的確に誘導することができる。
上述した第1実施形態では、負荷装置の優先順位を予め優先順位テーブルに設定しておき、スイッチ制御部62が、優先順位テーブルを参照して、給電を行う負荷装置を選択する例を示したが、負荷装置の優先順位は、建物内における人の移動ルートに応じて動的に設定することもできる。
例えば、ユーザが、コントロールパネル64上で出発地と目的地を指定することにより、電源供給装置6において、推奨する人の移動ルートを推定し、この移動ルートに沿った範囲にある負荷装置に高い優先順位を与えるようにする。
そして、ユーザによる確定ボタン655の操作を検出することにより、コントロールパネル64は、「出発地」と「目的地」とを確定させる。上記一連の操作により、出発地と目的地とが確定すると、出発地と目的地との情報から推奨される移動ルートを推定する処理が行われ、コントロールパネル64は、出発地と目的地とに応じて推奨される移動ルートの画面を表示する。例えば、コントロールパネル64は、図19に示す表示画面661をポップアップ表示で表示する。
この図19に示すように、表示画面661上に、出発地となる「2F エリアA22」のレイアウト画面662と、目的地となる「1F ロビー」のレイアウト画面663が表示され、さらに、このレイアウト画面上に、破線で示す推奨される移動ルートR1が表示される。
この移動ルートR1は、直流電源装置3の停電時において、出発地となる「2F エリアA22」から、「目的地」となる「1F ロビー」に移動する際に推奨される移動ルートを示している。より具体的には、この移動ルートR1は、「2F エリアA22」の出入口671から出発して、2Fのエレベータ(EV)672の前の通路673を図に示す点線に沿って移動して階段674に到達し、次に、階段674を下り、この階段674を下って、1Fの通路675を通って、「1Fのロビー676」に到達するルートを示している。
なお、図19に示す例は、一例であって、例えば、複数の移動ルートを表示して、ユーザが、複数の移動ルートの中から希望する移動ルートを選択できるようにしてもよい。
図20は、人の動線を考慮して設定される優先順位テーブルの例を示す説明図である。
この図20に示す例では、移動ルートR1に沿って、2F(フロア)の通路673の照明装置が第1位の優先順位の負荷装置となり、階段674の照明装置が第2位の負荷装置となり、1F通路675の照明装置が第3位の負荷装置となり、1Fロビー676の照明装置が第4位の負荷装置となり、1Fロビー676の換気装置が第5位の負荷装置となる例である。
図19に示す表示例では、ビル内のレイアウト画面上に人の移動ルートR1となる動線を表示する例を示したが、ビル内のレイアウト画面上に人の移動ルートと給電範囲とを併せて表示することもできる。
図21は、給電範囲と移動ルートを示してユーザを誘導する表示画面の例を示す説明図である。
この図21に示す表示画面200Aは、2階建てのビルの例を示し、1F(1階)及び2F(2階)のレイアウトは、図19に示したレイアウトと基本的に同じである。また、この図21では、給電経路を示すために、1Fのレイアウトと2Fのレイアウトとを上下の階層に分けて表示している。この表示画面200Aにおいて、1Fには、オフイスルーム等のエリアA11と、エリアA12と、ロビー676とが配置され、2Fには、オフイスルーム等のエリアA21と、エリアA22とが配置されている。また、説明を簡単にするために、各エリアには、負荷装置として照明装置LTと、空調装置CONだけが設備されているものとする。
そして、給電経路201Aは、2Fで分岐されて給電経路220Aとなり、1階で分岐されて給電経路210Aとなる。同じく、給電経路201Bは、2Fで分岐されて給電経路220Bとなり、1階で分岐されて給電経路210Bとなる。
また、2Fにおいて、給電経路201Aは、給電経路220Cに分岐され、この給電経路220Cは、2F通路673に設備された照明装置(LT)701及び702に接続されるとともに、1Fと2F間の階段674に設備された照明装置(LT)703に接続される。
また、1Fにおいて、給電経路210Bは、給電経路211Bと、給電経路212Bと、給電経路213Bとにそれぞれ分岐され、給電経路211Bは、エリアA11の空調装置CONに接続され、給電経路212Bは、エリアA12の空調装置CONに接続され、給電経路213Bは、ロビー676の空調装置CONに接続されている。
また、1Fにおいて、給電経路201Aは、給電経路210Cに分岐され、この給電経路210Cは、1F通路673に設備された照明装置(LT)704及び705に接続されている。
これにより、「2F エリアA22」から「1F ロビー」に向かう移動ルートR1が設定され、この移動ルートR1に沿って、2F通路673に設備される照明装置(LT)701及び702と、階段674に設備される照明装置(LT)703と、1F通路675に設備される照明装置(LT)704及び705と、1Fロビーに設備される照明装置(LT)706と、に電力が供給される。
これにより、表示画面200Aを見たユーザは、太陽光発電装置4から電力が供給されているエリアと、電力が供給されている負荷装置とを一見して把握することができる。
このように、表示画面200A上に誘導表示部291から296を表示することにより、ユーザを、現在居る位置から電力が供給されているエリアまで誘導することができる。なお、この図21に示す例では、説明を簡単にするために、2階建てビルの場合の例を示したが、勿論、1階建て又は3階建て以上のビルであってもよい。
この図22に示す電源供給装置6Aは、図3に示す電源供給装置6と比較して、推奨ルート設定部66を新たに追加した点が異なり、他の構成は、図3に示す電源供給装置6と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
そして、図18に示す「出発地と目的地の設定画面」において出発地と目的地とが設定された場合、推奨ルート設定部66は、上記の建物データベース66Aを参照し、出発地から目的地の位置までの推奨する移動ルートR1を推定する。推奨ルート設定部66は、この推奨した移動ルートR1をコントロールパネル64に表示させる。
このように、第2実施形態の直流給電システム1Bでは、ユーザが、コントロールパネル64上で出発地と目的地とを指定する操作を行うことにより、推奨する移動ルートR1をコントロールパネル64に表示することができる。また、この移動ルートR1に沿って定めた範囲と、目的地にある負荷装置に優先的に電力を供給することができる。
上述のように、第1実施形態の直流給電システム1及び1Aと、第2実施形態の直流給電システム1Bとでは、太陽光発電装置4から給電経路に電力を供給する際に、電力の供給を必要とする負荷装置に対して優先的に電力を供給できるととともに、負荷装置への給電状況をユーザに提示できる。
一方で、災害発生時などにおいて直流電源装置3が停電する場合は、給電経路に障害が発生している可能性がある。このため、災害発生時などの場合に、太陽光発電装置4から給電経路に電力を供給する際には、給電経路における障害の発生を検出した後に、給電を開始する必要がある。
図23は、本発明の第3実施形態に係る直流給電システム1Cの構成を示す構成図である。
この図23に示す直流給電システム1Cは、図22に示す第2実施形態の直流給電システム1Bと比較して、電源供給装置6Bの構成だけが異なる。
また、図24は、第3実施形態における電源供給装置6Bの構成例を示す構成図である。
この図24に示す電源供給装置6Bは、図22に示す第2実施形態の電源供給装置6Aと比較して、障害発生検出部67を新たに追加した点が異なり、他の構成は、図22に示す電源供給装置6Aと同様である。
そして、スイッチ制御部62は、障害発生検出部67により給電経路における障害の発生が検出された場合、一旦投入したスイッチ部100を、再び開放状態に戻すことにより、障害が発生している給電経路を給電範囲から除外する。
例えば、コントロールパネル64は、障害が発生した給電経路を、給電経路の単線結線図の表示画面(例えば、図9に示す単線結線図の表示画面641を参照)上に表示する。例えば、コントロールパネル64は、障害の発生した給電経路を黄色の点滅表示で表示する。
そして、例えば、図18に示す「出発地と目的地の設定画面」において出発地と目的地とが設定され、推奨ルート設定部66が推奨する移動ルートを設定する場合に、障害が発生した給電経路を除外するようにして、移動ルートを設定する。この推奨ルート設定部66が、障害が発生した給電経路を除外して移動ルート設定する例については、後述する。
ところで、上述のように、スイッチ制御信号CNTをスイッチ部100に送信して当該スイッチ部100を閉状態にする場合、このスイッチ部100により新たに接続される給電経路に線間短絡故障等の障害が発生していると、給電経路全体の線間インピーダンスが著しく低下することになる。このように、給電経路の線間インピーダンスが低下する場合には、スイッチ制御部62からスイッチ部100にスイッチ制御信号CNTを送信できなくなるとともに、スイッチ部100からスイッチ制御部62に開閉結果の信号の通知ができなくなる。
この図25において、電源供給装置6Aは、図22に示す電源供給装置6と同じ構成の電源供給装置である。また、図25に示すスイッチ部100Aは、図24に示すスイッチ部100と構成と比較して、新たに障害発生検出部76を追加した点が異なり、他の構成は、図24に示すスイッチ部100と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付している。
例えば、スイッチ部100Aとして限流機能付の半導体遮断器を使用し、スイッチ部100Aにおいてスイッチ74を投入する際に、最初は、スイッチ74を、インピーダンスを有した閉状態にし、障害が発生した給電経路に流れる電流を制限する。
その後、障害発生検出部76が、スイッチ制御信号CNTの電圧の変化を検出し、スイッチ制御信号CNTの電圧が所定の値まで低下しない場合、新たに接続される給電経路に障害が発生していないと判定する。
なお、スイッチ74をインピーダンスを有した閉状態にして、障害発生検出部76により障害の発生が検出されなかった場合、スイッチ74をそのまま通常の閉状態にするようにしてもよい。
これにより、スイッチ制御部62は、障害発生検出部76から通知を受けて、スイッチ部100Aにより接続される給電経路に障害が発生していることを検出して、この障害が発生している給電経路を給電範囲から除外することができる。
これにより、スイッチ部100Aは、障害が発生している給電経路を給電範囲から自動で切り離すことができる。
なお、給電経路の地絡故障を検出する場合についても、正極側の給電経路(又は、負極側の給電線)と接地線(アース線)との間にスイッチ制御信号CNTを印加する点を除いて、上記と第1及び第2に方法と同様の方法により、障害が発生した給電経路を検出して、給電範囲から除外することができる。
障害発生検出部67により障害が発生した給電経路が検出された場合、推奨ルート設定部66は、この障害が発生した給電経路を除外するようにして移動ルートを設定する。
最初に、給電経路に障害が発生していない場合の移動ルートの設定例について説明し、次に、給電経路に障害が発生している場合の移動ルートの設定例について説明する。
図26は、給電経路に障害が発生していない場合の移動ルートの設定例を示す説明図である。この図26は、コントロールパネル64に表示される表示画面200Bの例を示している。この図26に示す建物のレイアウトは、先に説明した図21に示す表示画面200Aにおける建物のレイアウトを一部変更した例である。
また、1Fにおいて、給電経路201Dから、給電経路210Dと給電経路211Dとがそれぞれ分岐され、給電経路210Dは、ロビー676の照明装置(LT)714に接続され、給電経路211Dは、ロビー676の照明装置(LT)715に接続される。
そして、今ここで、図18に示す「出発地と目的地の設定画面」で、出発地として「2F エリアA21」が指定され、目的地として「1F ロビー」が設定されたものとする。
これにより、推奨ルート設定部66は、安全に移動できるように最寄りの階段674を通る移動ルートを選択し、「2F エリアA21」から階段674を経て「1F ロビー」に向かう移動ルートR1を設定する。
そして、表示画面200Bには、各エリア及び階段ごとに対応する誘導表示部292から296が表示される。この誘導表示部292から296は、「2F エリアA21」から「1Fのロビー」に向かう移動ルートR1の方向を示すように表示される。
優先順位保持部63は、推奨ルート設定部66から通知された負荷装置について、それぞれの優先順位を設定して、優先順位テーブルに保持する。
図27は、移動ルートR1に応じた優先順位テーブルの例を示す説明図である。この優先順位テーブル636に示すように、優先順位保持部63は、移動ルートR1に沿った範囲と目的地にある照明装置702から705に対して順番に優先順位を設定し、最後に、目的地である1Fロビー676の空調装置707に対して優先順位を設定する。
そして、スイッチ制御部62は、太陽光発電装置4から第1位の優先順位の照明装置702に電力供給している状態において、太陽光発電装置4の電力供給能力に照明装置703に電力を供給するだけの余力がある場合は、次の第2位の照明装置703を選択して電力を供給する。さらに太陽光発電装置4の電力供給能力に照明装置704に電力を供給するだけの余力がある場合は、第3位の照明装置704を選択して電力を供給する。以下、同様である。
次に、給電経路に障害が発生している場合の移動ルートと給電範囲の設定例について説明する。
図28は、給電経路に障害が発生している場合の移動ルートの設定例を示す説明図である。
なお、以下の説明では、給電経路に障害が発生していることを、障害発生検出部67(図24)により検出する例について説明するが、給電経路に障害が発生していることを、障害発生検出部76(図25)が検出する場合にも適用できるものである。
そして、今ここで、図18に示す「出発地と目的地の設定画面」で、出発地として「2F エリアA21」が指定され、目的地として「1F ロビー」が設定されたものとする。また、給電経路220Cにおいて障害が発生し、2F通路673及び階段674の照明装置701から703に電力を供給できないものとする。この給電経路220Cにおいて障害が発生したことは、障害発生検出部67により検出され、障害発生検出部67は、給電経路220Cにおける障害発生の検出情報を推奨ルート設定部66に通知する。
そして、この表示画面200Cには、各エリア及び階段ごとに対応する誘導表示部292と、誘導表示部291と、誘導表示部297から299とが表示される。これらの誘導表は、「2F エリアA21」から階段677を経て「1Fのロビー」に向かう移動ルートR2の方向を示すように表示される。
優先順位保持部63は、推奨ルート設定部66から通知された負荷装置について、それぞれの優先順位を設定して、優先順位テーブルに保持する。
図29は、移動ルートR2に応じた優先順位テーブルの例を示す説明図である。この優先順位テーブル636に示すように、優先順位保持部63は、移動ルートR2に沿った範囲と目的地にある照明装置711から715に対して順番に優先順位を設定し、最後に、目的地である1Fロビー676の空調装置707に対して優先順位を設定する。
そして、スイッチ制御部62は、太陽光発電装置4から第1位の優先順位の照明装置711に電力供給している状態において、太陽光発電装置4の電力供給能力に照明装置712に電力を供給するだけの余力がある場合は、次の第2位の照明装置712を選択して電力を供給する。さらに太陽光発電装置4の電力供給能力に照明装置713に電力を供給するだけの余力がある場合は、第3位の照明装置713を選択して電力を供給する。以下、同様である。
なお、図28で示した移動ルートの設定例では、給電経路において障害が発生したことを検出し、この障害が発生した給電経路の範囲を回避するようにして、移動ルートR2を設定する例を示したが、これに限定されず、移動ルートと負荷装置の優先順位の設定は、太陽光発電装置4の発電量に応じて設定することも可能である。
上記第1実施形態、第2実施形態、及び第3実施形態では、給電経路に接続される負荷装置に直流電力を供給する直流給電システムの例について説明したが、負荷装置に交流(例えば、AC400V)を供給する交流給電システムであってもよい。
図30は、本発明の第4実施形態に係る交流給電システム1Dの概略構成を示す構成図である。図30に示す交流給電システム1Dは、図1に示す直流給電システム1と比較すると、図1に示す直流電源装置3を省略し、PCS(パワーコンディショナ)5を交流電圧を出力するPCS5Aに代え、PCS8を交流電圧を出力するPCS8Aに代えた点が、構成上で異なる。
また、図1に示す直流電圧の給電経路P11及びN11を3相交流電圧の給電経路ACL11に代え、給電経路P21及びN21からP28及びN28を、3相又は単相の給電経路ACL21からACL28に代えた点が異なる。また、図30において、スイッチ部101から116は、交流電流を導通及び遮断する機能を備える半導体スイッチであり、負荷装置L11からL16は、3相又は単相の交流電圧を入力とする負荷装置である。
なお、交流給電システム1Dにおける制御動作は、直流給電システム1における直流電電圧を交流電圧に置き換えた点だけが異なり、電源供給装置6やPCS5Aやスイッチ部100等の基本的な動作は、図1に示す直流給電システム1における動作と同様である。
なお、詳細な構成と制御動作については、直流給電システム1の場合と同様であるため、重複する説明は省略する。
これにより、交流給電システム1Dにおいて、太陽光発電装置から給電経路に電力を供給する際に、必要度の高い負荷装置から順に電力を供給することができる。
これにより、直流給電システム1(給電システム)では、太陽光発電装置4から負荷装置に電力を供給する際に、電力の供給を必要とする負荷装置に対して優先的に電力を供給できるととともに、負荷装置への給電状況をユーザに提示できる。
このように、直流給電システム1A(給電システム)では、負荷装置の優先順位を、直流電源装置3(電源装置)の停電時において人が移動する際の移動ルートである動線DLを考慮し、この人の動線に基づいて、負荷装置の優先順位を定める。例えば、直流電源装置3の停電時における人の動線を予め設定しておき、この動線に沿って定めた範囲と、目的地に存在する負荷装置に高い優先順位を与えるようにする。また、スイッチ制御部62は、人の動線に基づいて設定した給電範囲をコントロールパネル64(情報提示部)に表示してユーザに提示する。
これにより、直流電源装置3(電源装置)の停電時において、人が安全に、かつ不便が生じることなく移動できるように、人の動線の範囲内にある照明等の負荷装置を優先して、太陽光発電装置4から電力を供給することができる。また、人の動線や、給電経路における給電範囲をコントロールパネル64(情報提示部)に表示することにより、ユーザは、負荷装置に電力が供給されている給電範囲を確認することができる。
また、推奨ルート設定部66は、推奨した移動ルートR1に沿って定めた範囲と、目的地に存在する負荷装置の情報を建物データベース66Aから取り出し、この負荷装置の情報を優先順位保持部63に通知する。優先順位保持部63では、推奨ルート設定部66により通知された負荷装置の情報に基づいて、この負荷装置に優先順位を設定して保持する。そして、スイッチ制御部62は、移動ルートR1に応じて設定された負荷装置の優先順位の情報に基づいて、太陽光発電装置4から負荷装置に電力を供給する給電範囲を設定する。
これにより、ユーザが、コントロールパネル64(設定入力部)上で出発地と目的地とを指定することにより、推奨ルート設定部66が、推奨する移動ルートR1を推定し、この推奨する移動ルートR1をコントロールパネル64に表示させることができる。また、スイッチ制御部62は、この移動ルートR1に沿って定めた範囲と、目的地にある負荷装置に優先的に電力を供給するように給電範囲を設定することができる。
このように、スイッチ制御部62により給電範囲が設定された場合に、コントロールパネル64(情報提示部)は、給電経路において電力が供給されている給電範囲と、電力が供給されていない非給電範囲とを、例えば、色分けして表示する。また、コントロールパネル64は、非給電範囲内のエリアから給電範囲内のエリアに向かう移動ルートに沿って、ユーザを誘導する誘導表示を行う。例えば、図21に示す誘導表示部291から296による誘導表示を行う。
これにより、ユーザは、容易に移動ルートを把握して、電力が供給されているエリアに移動することができる。
このように、直流給電システム1C(給電システム)では、太陽光発電装置4から電力を供給する給電範囲を設定する際に、障害発生検出部67により、障害が発生している給電経路を検出する。そして、スイッチ制御部62は、障害が発生している給電経路を除外するようにして給電範囲を設定する。また、コントロールパネル64(情報提示部)は、給電経路において電力を供給する給電範囲と、障害が発生した給電経路である非給電範囲とを識別して表示する。
これにより、直流給電システム1C(給電システム)は、太陽光発電装置4から電力を供給する給電範囲を設定する際に、障害が発生している給電経路を除外して、給電範囲を設定することができる。また、ユーザは、障害が発生している給電経路を確認することができる。
これにより、直流給電システム1(給電システム)では、直流電源装置3(電源装置)の停電時において、太陽光発電装置4から給電経路に電力を供給する場合に、負荷装置の種別と、この負荷装置が設備される位置と、に応じて電力を供給する負荷装置を選択することができる。例えば、負荷装置の種別として照明装置を優先して選択し、また、負荷装置の位置として、人の移動ルートの範囲にある負荷装置を優先して選択することができる。
これにより、直流給電システム1(給電システム)では、太陽光発電装置4の発電量が時間帯、天候、及び季節に応じて変化する場合に、この発電量の変化に応じて、太陽光発電装置4から電力を供給する負荷装置の優先順位を設定することができる。また、例えば、社員が出勤する平日であるか、又は休業日であるかに応じて、負荷装置の優先順位を設定することができる。
このように、直流給電システム1C(給電システム)は、電源供給装置6Bを備え、この電源供給装置6Bは、スイッチ制御部62と、優先順位保持部63と、障害発生検出部67と、を備える。そして、スイッチ制御部62が、優先順位保持部63に保持された負荷装置の優先順位の情報に基づいて給電範囲を設定する際に、障害発生検出部67により障害が発生している給電経路を検出し、この障害が発生している給電範囲を除外して給電範囲を設定する。また、スイッチ制御部62は、障害が発生している給電経路を、コントロールパネル64(情報提示部)に表示させる。
これにより、スイッチ制御部62は、障害発生検出部67から通知を受けて、スイッチ部100により接続される給電経路に障害が発生していることを検出して、この障害が発生している給電経路を給電範囲から除外することができる。
これにより、直流給電システム1C(給電システム)では、連系する電源系統から太陽光発電装置のPCS5(パワーコンディショナ)に動作可能とする動作電圧が供給されていない停電状態において、このPCS5を自立起動させることができる。
また、図9に示したコントロールパネル64を用いてスイッチ部100の開閉を行う例は、一例を示したものであって、給電経路上のスイッチ部100を指定して開閉を行う他の制御方法を用いて行ってもよい。
1D・・・交流給電システム(給電システム)、2・・・受電設備、2A・・・遮断器、
2C・・・変圧器、2D・・・保護継電器、3・・・直流電源装置(REC)、
4・・・太陽光発電装置(PV)、5,5A・・・パワーコンディショナ(PCS)、
6,6A,6B・・・電源供給装置(給電制御装置)、
7・・・蓄電装置(BATT)、
11,12・・・分電盤(PDF)、51・・・発電量制御部、
52・・・系統連系制御部、53・・・DC/DCコンバータ、
61・・・PCS起動部、61A・・・母線電圧検出部、62・・・スイッチ制御部、
63・・・優先順位保持部、631〜636・・・優先順位テーブル、
64・・・コントロールパネル(情報提示部、設定入力部)、
65・・・蓄電池、66・・・推奨ルート設定部、66A・・・建物データベース、
67・・・障害発生検出部、71・・・スイッチ制御信号受信部、
72・・・スイッチ開閉部、73・・・開閉結果通知部、74・・・スイッチ、
75・・・電源部、76・・・障害発生検出部、
261〜272,291〜299・・・誘導表示部、
100,100A,101〜116,121〜123・・・スイッチ部、
L11〜L16,L21〜L23・・・負荷装置、
ACL11,ACL21〜ACL28・・・給電経路、
P11,P21〜P28,N11,N21〜N28・・・給電経路
Claims (12)
- 電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された複数の負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムであって、
前記給電経路において、前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部と、
前記太陽光発電装置から前記負荷装置に電力を供給する優先順位を示す優先順位の情報を保持する優先順位保持部と、
前記スイッチ部の開閉状態を制御して、前記給電経路における給電範囲を設定するスイッチ制御部と、
前記給電経路における給電状況に関連する情報を提示する情報提示部と、
人が出発地から目的地まで移動する際の当該出発地と目的地を指定する設定入力を検出し、前記検出した出発地と目的地を示す情報を出力するとともに、前記出発地と目的地との間の移動ルートを表示する設定入力部と、
前記設定入力部において前記出発地と目的地の指定が検出された場合に、前記出発地から前記目的地までの推奨される移動ルートを設定するとともに、該移動ルートを前記設定入力部に表示させる推奨ルート設定部と、
を備え、
前記スイッチ制御部は、
前記給電経路に給電することが可能であるか否かを示す当該給電経路の状態を示す情報と前記太陽光発電装置が供給できる電力量と前記優先順位の情報とのうちの何れかの情報に基づいて、前記負荷装置に電力を供給する給電範囲を設定して、前記給電範囲に電力の供給を開始させるとともに、前記設定した給電経路における給電状況を前記情報提示部に提示させ、
前記優先順位保持部は、
前記推奨ルート設定部により推奨された移動ルートに応じて、前記負荷装置の優先順位を設定して保持し、
前記スイッチ制御部は、
前記移動ルートに応じて設定された前記負荷装置の優先順位に基づいて、前記太陽光発電装置から前記負荷装置に電力を供給する給電範囲を設定する
ことを特徴とする給電システム。 - 前記優先順位は、
前記電源装置から前記給電経路に電力の供給ができない停電時における人の移動ルートに応じて設定され、
前記情報提示部は、
前記人の移動ルートに応じて設定された給電範囲を提示する
ことを特徴とする請求項1に記載の給電システム。 - 前記情報提示部は、
前記スイッチ制御部により、前記給電経路における給電範囲が設定された際に、
前記給電範囲を提示するとともに、
前記給電範囲に人を誘導するための情報を提示する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2の何れか一項に記載の給電システム。 - 前記給電経路において給電経路に障害が発生している給電経路の範囲を検出する障害発生検出部を備え、
前記スイッチ制御部は、
前記太陽光発電装置から電力を供給する給電範囲を設定する際に、前記障害が発生した給電経路を除外して給電範囲を設定するとともに、
前記情報提示部は、
前記給電経路において電力を供給する給電範囲と、前記障害が発生した給電経路である非給電範囲とを識別して表示する
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の給電システム。 - 前記優先順位は、
前記負荷装置の種別と、当該負荷装置が設備される位置と、の何れか又は両方に応じて設定される
ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の給電システム。 - 前記優先順位は、時間帯、曜日、天候、又は季節の何れか又は全部に応じて設定される
こと特徴とする請求項5に記載の給電システム。 - 前記スイッチ制御部と、前記優先順位保持部と、前記障害発生検出部と、を含む電源供給装置
を備え、
前記電源供給装置は、
出力を停止した停止状態の前記パワーコンディショナに当該パワーコンディショナから電力を出力させることを可能にする動作電圧を供給する
ことを特徴とする請求項4に記載の給電システム。 - 前記スイッチ部は、
前記電源供給装置からスイッチ制御信号を受信するスイッチ制御信号受信部と、
前記スイッチ制御信号受信部により受信したスイッチ制御信号に基づき、前記スイッチ部の開閉を行うスイッチ開閉部と、
を備えることを特徴とする請求項7に記載の給電システム。 - 前記スイッチ部は、
前記給電経路を接続及び遮断するための半導体スイッチング素子を含めて構成される
ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の給電システム。 - 電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された複数の負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムにおける給電制御装置であって、
前記給電経路に配置されるスイッチ部であって前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部の開閉状態を制御することにより前記給電経路における給電範囲を設定するスイッチ制御部と、
前記太陽光発電装置から前記負荷装置に電力を供給する優先順位を示す優先順位の情報を保持する優先順位保持部と、
前記給電経路における給電状況に関連する情報を提示する情報提示部と、
人が出発地から目的地まで移動する際の当該出発地と目的地を指定する設定入力を検出し、前記検出した出発地と目的地を示す情報を出力するとともに、前記出発地と目的地との間の移動ルートを表示する設定入力部と、
前記設定入力部において前記出発地と目的地の指定が検出された場合に、前記出発地から前記目的地までの推奨される移動ルートを設定するとともに、該移動ルートを前記設定入力部に表示させる推奨ルート設定部と、
を備え、
前記スイッチ制御部は、
前記給電経路に給電することが可能であるか否かを示す当該給電経路の状態を示す情報と前記太陽光発電装置が供給できる電力量と前記優先順位の情報とのうちの何れかの情報に基づいて、前記負荷装置に電力を供給する給電範囲を設定して、前記給電範囲に電力の供給を開始させるとともに、前記設定した給電経路における給電状況を前記情報提示部に提示させ、
前記優先順位保持部は、
前記推奨ルート設定部により推奨された移動ルートに応じて、前記負荷装置の優先順位を設定して保持し、
前記スイッチ制御部は、
前記移動ルートに応じて設定された前記負荷装置の優先順位に基づいて、前記太陽光発電装置から前記負荷装置に電力を供給する給電範囲を設定する
ことを特徴とする給電制御装置。 - 電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された複数の負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムにおける給電制御方法であって、
前記給電経路において、前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所にスイッチ部を配置するステップと、
前記太陽光発電装置から前記負荷装置に電力を供給する優先順位を示す優先順位の情報を保持する優先順位保持ステップと、
前記スイッチ部の開閉状態を制御して、前記給電経路における給電範囲を設定するスイッチ制御ステップと、
前記給電経路における給電状況に関連する情報を情報提示部に提示する情報提示ステップと、
設定入力部が、人が出発地から目的地まで移動する際の当該出発地と目的地を指定する設定入力を検出し、前記検出した出発地と目的地を示す情報を出力するとともに、前記出発地と目的地との間の移動ルートを表示する設定入力ステップと、
前記設定入力部において前記出発地と目的地の指定が検出された場合に、推奨ルート設定部が、前記出発地から前記目的地までの推奨される移動ルートを設定するとともに、該移動ルートを前記設定入力部に表示させる推奨ルート設定ステップと、
を含み、
さらに、前記スイッチ制御ステップには、
前記給電経路に給電することが可能であるか否かを示す当該給電経路の状態を示す情報と前記太陽光発電装置が供給できる電力量と前記優先順位の情報とのうちの何れかの情報に基づいて、前記負荷装置に電力を供給する給電範囲を設定して、前記給電範囲に電力の供給を開始させるとともに、前記設定した給電経路における給電状況を前記情報提示部に提示させるステップと、
前記優先順位保持ステップにおいて、前記推奨ルート設定部により推奨された移動ルートに応じて、前記負荷装置の優先順位が設定されて保持され、前記移動ルートに応じて設定された前記負荷装置の優先順位に基づいて、前記太陽光発電装置から前記負荷装置に電力を供給する給電範囲を設定させるステップと
を含むことを特徴とする給電制御方法。 - 電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された複数の負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムであって、
前記給電経路において、前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部と、
前記太陽光発電装置から前記負荷装置に電力を供給する優先順位を示す優先順位の情報を保持する優先順位保持部と、
前記スイッチ部の開閉状態を制御して、前記給電経路における給電範囲を設定するスイッチ制御部と、
前記給電経路における給電状況に関連する情報を提示する情報提示部と、
人が出発地から目的地まで移動する際の当該出発地と目的地を指定する設定入力を検出し、前記検出した出発地と目的地を示す情報を出力するとともに、前記出発地と目的地との間の移動ルートを表示する設定入力部と、
前記設定入力部において前記出発地と目的地の指定が検出された場合に、前記出発地から前記目的地までの推奨される移動ルートを設定するとともに、該移動ルートを前記設定入力部に表示させる推奨ルート設定部と、
を備える前記給電システム内のコンピュータに、
前記スイッチ制御部により、前記太陽光発電装置から電力を供給する給電範囲を設定する際に、
前記給電経路に給電することが可能であるか否かを示す当該給電経路の状態を示す情報と前記太陽光発電装置が供給できる電力量と前記優先順位の情報とのうちの何れかの情報に基づいて、前記負荷装置に電力を供給する給電範囲を設定して、前記給電範囲に電力の供給を開始させるとともに、前記設定した給電経路における給電状況を前記情報提示部に提示させるステップと、
前記優先順位保持部に、前記推奨ルート設定部により推奨された移動ルートに応じて、前記負荷装置の優先順位を設定して保持し、前記スイッチ制御部により、前記移動ルートに応じて設定された前記負荷装置の優先順位に基づいて、前記太陽光発電装置から前記負荷装置に電力を供給する給電範囲を設定するステップと
を実行させるためのプログラム。
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