JP2015165729A - 給電システム、給電制御装置、給電システムにおける給電制御方法及びプログラム - Google Patents

給電システム、給電制御装置、給電システムにおける給電制御方法及びプログラム Download PDF

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哲史 津村
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英徳 松尾
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Abstract

【課題】太陽光発電装置から給電経路に電力を供給する際に、簡易な方法により給電経路における給電範囲を設定することができる。【解決手段】直流給電システム1において、スイッチ部が、給電経路において、太陽光発電装置4からの電力を供給する給電範囲と電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置される。スイッチ制御部62は、スイッチ部の開閉状態を制御して、太陽光発電装置4から電力を供給する給電範囲を設定する際に、負荷装置に供給される定格電圧よりも低い電圧の信号であるスイッチ制御信号を、給電経路を介してスイッチ部に送信し、当該スイッチ部の開閉状態を制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、給電経路に接続された負荷装置に電力を供給する給電システム、給電制御装置、給電システムにおける給電制御方法及びプログラムに関する。
近年、データセンタや通信局舎などにおいては、ルータやサーバ等の各種負荷装置へ直流電力を供給する直流給電システムの構築が進められている。この直流給電システムは、交流電力系統(商用電力系統)を入力とする直流電源装置により、商用交流電力を所定の電圧の直流電力に変換し、給電経路(電力供給線)を介して複数の負荷装置へ供給する。
また、この直流給電システムでは、交流電力系統を電源とする。その交流電力系統において系統事故等の異常が生じて、直流電源装置から負荷装置に直流電圧を正常に出力できなくなる場合に備え、電源のバックアップ用として燃料電池やエンジン発電機等を備えることがある。上記の燃料電池やエンジン発電機等は、発電のための燃料を必要とする。
また、一方で、太陽光発電装置は、燃料を必要とせずに発電可能であり、バックアップ用の電源として利用することができる。このような太陽光発電装置は、自ら発電した電力を変換するパワーコンディショナ(Power Conditioning Subsystem)と併せて用いられる。このパワーコンディショナ(以下の説明において、単に「PCS」と呼ぶことがある。)は、太陽光発電装置の出力電圧を昇圧(または降圧)して給電システムの給電経路に供給する他、太陽光発電装置等の発電量に応じて出力電力を制御する制御機能を備えている。
なお、関連する系統連系用インバータの保護装置がある(特許文献1)。この特許文献1に記載の系統連系用インバータの保護装置は、系統故障検出とインバータ過電流検出とに基づいて、インバータの運転と系統の開路を制御し、過電流が検出された系統は遮断してから電力供給を再開する。
特開平09−201070号公報
ところで、上述のPCSを直流電源装置からの給電経路(電力供給線)に接続して、直流電源装置の出力に連系させる場合、PCSは給電経路の電圧を検出する。そのため、直流電源装置の電源に当たる商用電力系統の停電や直流電源装置の故障などにより給電経路に電力の供給がなくなった場合、PCSは、自らが動作するための電圧を検出できなくなる。その場合、PCSは、直流電源装置の出力に連系していた運転状態を自立運転に切り替えて運転を継続する。PCSは、この自立運転の状態であれば、供給可能な電流容量の範囲で給電経路に電力を供給できる。ただし、PCSから供給可能な電流容量より負荷装置に流れる電流容量が多い場合や、太陽光発電装置が所定の日照量を得ることができず太陽光発電装置の出力電力の減少に伴ってPCSから供給可能な電流容量が減少した場合には、PCSは動作を継続できなくなる。一旦、出力を停止したPCSは、上記の場合が解消されても、PCSを起動させる動作電圧が供給されるまで給電経路に電圧を出力できない。
また、直流電源装置が停電している状態において、PCSを介して太陽光発電装置が発電する電力を負荷装置に供給する場合、電力を供給する負荷装置を選択して負荷装置で消費される総電力量を制限しないとPCSから供給可能な電力量を上回る場合が生じうる。この場合も、上記と同様にPCSは動作を継続できなくなるという問題がある。
本発明は、斯かる実情に鑑みてなされたものであり、太陽光発電装置から給電経路に電力を供給する際に、簡易な方法により給電経路における給電範囲を設定することができる、給電システム、給電制御装置、給電システムにおける給電制御方法及びプログラムを提供するものである。
この発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、本発明の給電システムは、電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムであって、前記給電経路において、前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部と、前記スイッチ部の開閉状態を制御して、前記太陽光発電装置から電力を供給する給電範囲を設定する際に、前記負荷装置に供給される定格電圧よりも低い電圧の信号であるスイッチ制御信号を、前記給電経路を介して前記スイッチ部に送信し、当該スイッチ部の開閉状態を制御するスイッチ制御部とを備えることを特徴とする。
また、上記給電システムにおいて、前記スイッチ制御部は、前記給電経路を介して前記スイッチ部にスイッチ制御信号を送信し、前記スイッチ制御信号の電圧が予め設定した電圧値以下に低下する場合は、当該スイッチ部を開状態に戻すことを特徴とする。
また、上記給電システムにおいて、前記給電経路を介して送信されたスイッチ制御信号に応じて、当該スイッチ部を閉状態に切り替える際に生じる前記スイッチ制御信号の電圧の変化を検出し、前記切り替えた後の該電圧が予め設定した電圧値以下に低下する場合に、前記閉状態に切り替えられた当該スイッチ部により新たに接続された給電経路に障害が発生していると判定する障害発生検出部を備えることを特徴とする。
また、上記給電システムにおいて、前記スイッチ部は、前記スイッチ制御信号を一方の給電経路から他方の給電経路への供給を可能とするスイッチを備え、前記スイッチは、前記閉状態にある場合、前記スイッチ制御部から自スイッチ部までの前記一方の給電経路を含む第1給電経路範囲に前記スイッチ制御信号の供給を可能とし、前記開状態にある場合に前記第1給電経路範囲と前記他方の給電経路を含む第2給電経路範囲とに前記スイッチ制御信号の供給を可能とすることを特徴とする。
また、上記給電システムにおいて、前記スイッチ制御部と、前記障害発生検出部とを含む電源供給装置を備え、前記電源供給装置は、出力を停止した停止状態の前記パワーコンディショナに当該パワーコンディショナから電力を出力させることを可能にする動作電圧を供給することを特徴とする。
また、上記給電システムにおいて、前記電源供給装置は、前記動作電圧がパワーコンディショナに供給されない場合に、前記太陽光発電装置のパワーコンディショナに動作電圧を供給して該パワーコンディショナを起動させるパワーコンディショナ起動部と、前記スイッチ部の開閉状態を設定する設定入力部と、を備え、前記スイッチ制御部は、前記設定入力部において設定された前記スイッチ部の開閉状態の設定情報に基づいて、前記スイッチ部の開閉状態を制御するとともに、前記スイッチ部を閉状態にした際に、障害発生検出部により給電経路に障害が発生していることが検出された場合は、当該スイッチ部を開状態に戻すことを特徴とする。
また、上記給電システムにおいて、前記スイッチ部は、前記電源供給装置から前記スイッチ制御信号を受信するスイッチ制御信号受信部と、前記スイッチ制御信号受信部により受信したスイッチ制御信号に基づき、前記スイッチ部の開閉を行うスイッチ開閉部と、を備えることを特徴とする。
また、上記給電システムにおいて、前記スイッチ制御部を含む電源供給装置を備え、前記スイッチ部は、前記スイッチと、前記障害発生検出部とを備え、前記電源供給装置は、出力を停止した停止状態の前記パワーコンディショナに当該パワーコンディショナから電力を出力させることを可能にする動作電圧を供給することを特徴とする。
また、上記給電システムにおいて、前記スイッチ部は、前記給電経路を接続及び遮断するための半導体スイッチング素子で構成されることを特徴とする。
また、本発明の給電制御装置は、電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムにおける給電制御装置であって、前記給電経路に配置されるスイッチ部であって前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部の開閉状態を制御することにより前記給電経路における給電範囲を設定する際に、前記負荷装置に供給される定格電圧よりも低い電圧の信号であるスイッチ制御信号を前記給電経路を介して前記スイッチ部に送信して当該スイッチ部の開閉状態を制御するスイッチ制御部を備えることを特徴とする。
また、本発明の給電システムにおける給電制御方法は、電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムにおける給電制御方法であって、前記給電経路において、前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所にスイッチ部を配置するステップと、前記スイッチ部の開閉状態を制御して、前記太陽光発電装置から電力を供給する給電範囲を設定する際に、前記負荷装置に供給される定格電圧よりも低い電圧の信号であるスイッチ制御信号を、前記給電経路を介して前記スイッチ部に送信し、当該スイッチ部の開閉状態を制御するステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明のプログラムは、電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムであって、前記給電経路において、前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部を備える給電システム内のコンピュータに、前記スイッチ部の開閉状態を制御して、前記太陽光発電装置から電力を供給する給電範囲を設定する際に、前記負荷装置に供給される定格電圧よりも低い電圧の信号であるスイッチ制御信号を、前記給電経路を介して前記スイッチ部に送信し、当該スイッチ部の開閉状態を制御するステップを実行させるためのプログラムである。
本発明の給電システム、電源供給装置、給電システムにおける給電制御方法及びプログラムによれば、連系する電源系統から太陽光発電装置のパワーコンディショナに動作可能とする動作電圧が供給されていない停電状態において、当該パワーコンディショナを起動させて、給電経路に電力を供給することができるとともに、太陽光発電装置から給電経路に電力を供給する際に、簡易な方法により給電経路における給電範囲を設定することができる。
本発明の第1実施形態に係る直流給電システム1の概略構成を示す構成図である。 スイッチ部の構成を示す構成図である。 PCS5と電源供給装置6の構成例を示す構成図である。 スイッチ制御信号CNTの例を示す説明図である。 直流給電システム1の停電時におけるPCS5の起動処理の手順を示すフローチャートである。 PCS5の起動処理の手順の第1の変形例を示すフローチャートである。 PCS5の起動処理の手順の第2の変形例を示すフローチャートである。 コントロールパネル64の一例を示す説明図である。 スイッチ部の制御回路の構成例を示す構成図である。 スイッチ部の変形例を示す構成図である。 直流給電システムにおける電力供給処理の手順を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る交流給電システム1Aの概略構成を示す構成図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
(直流給電システム1の概略構成)
図1に、本発明の第1実施形態に係る直流給電システム1の概略構成を示す。この直流給電システム1は、例えば、データセンタや通信局舎等のビルに設備される直流給電システムの例である。
図1に示す直流給電システム1は、受電設備2、直流電源装置(REC)3、負荷装置までの給電経路、スイッチ部101から116、太陽光発電装置(PV)4、パワーコンディショナ(PCS)5、蓄電装置(BATT)7、PCS8、及び電源供給装置6を備える。
受電設備2は、遮断器(CB)2A、変圧器2C、及び保護継電器2Dを備えている。保護継電器2Dは、例えば、過電流継電器、地絡継電器、不足電圧継電器(何れも不図示)などを含んで構成されており、これらの継電器がそれぞれの検出条件に応じて異常状態を検出すると、その信号が遮断器2Aに送られ当該遮断器2Aを開放させる。
例えば、過電流継電器は、電路に過電流が流れたことを検出した場合に遮断器2Aを開放して、地絡継電器は、電路や機器に地絡が発生したことを検出した場合に遮断器2Aを開放して、不足電圧継電器は、停電や事故により商用電力系統PSから商用電力を受電できなくなったことを検出した場合に遮断器2Aを開放する。
なお、遮断器2Aには、主接触子と機械的に連動する補助接点2Bが設備されており、この補助接点2Bの開閉状態が、遮断器2Aの開閉状態を示す接点信号Auxとして、後述する電源供給装置6に出力される。つまり、直流給電システム1は、停電や事故により商用電力系統PSから商用電力を受電できなくなったことを接点信号Auxにより検出することができる。
また、商用電力系統PSが停電したこと検出する方法としては、例えば、変圧器2Cの2次側にボルティジ・センサ(電圧検出リレー)を設け、このボルティジ・センサにより商用電力系統PSが停電したことを検出してもよい。
また、直流電源装置3内に、商用電力系統PSが停電したこと検出するボルティジ・センサや電圧検出回路を設け、このボルティジ・センサや電圧検出回路により商用電力系統PSが停電したことを検出してもよい。
変圧器2Cは、商用電力系統PSから供給される高圧交流電圧(例えば、3相AC6600V)を所定の低圧交流電圧(例えば、3相AC400V)に降圧し、この低圧交流電圧を直流電源装置(REC)3に供給する。直流電源装置3は、商用交流電力を直流電力に変換する整流装置であり、変圧器2Cから入力される低圧交流電圧を所定の電圧の直流電圧に変換する。例えば、直流電源装置3はAC/DCコンバータであり、DC380Vの直流電圧を、主幹の電力供給線である給電経路P11及びN11へ出力する。
給電経路P11及びN11には、パワーコンディショナ(PCS)5及びスイッチ部101を介して、太陽光発電装置4が接続されている。スイッチ部101は、太陽光発電装置4のPCS5と、給電経路P11及びN11との間の接続/開放を行うための開閉器を含み、スイッチ部101が接続状態にある時にPCS5を直流電源装置3の出力に連系可能にする。
また、給電経路P11及びN11には、PCS8及びスイッチ部102を介して、蓄電池を備える蓄電装置(BATT)7が接続されている。スイッチ部102は、蓄電装置7のPCS8と、給電経路P11及びN11との間の接続/開放を行うための開閉器を含み、スイッチ部102が接続状態にある時にPCS8を直流電源装置3の出力に連系可能にする。
また、スイッチ部111からスイッチ部116は、給電経路P21及びN21から給電経路P28及びN28において電路を開閉するための開閉器を含む。また、給電経路P11及びP21から給電経路P28は、正極側の給電線を示し、給電経路N11及びN21から給電経路N28は、負極側の給電線を示している。
なお、以下の説明において、スイッチ部101、102、及びスイッチ部111から116を総称する場合は、「スイッチ部100」と呼ぶ。
また、蓄電装置7は、例えば、リチウムイオン電池、鉛電池、ニッケル水素電池等の2次電池を備える。蓄電装置7は、直流電源装置3の出力が停止した停電状態にない通常時には、PCS8を介して直流電源装置3からの電力によって蓄電される。蓄電装置7は、直流電源装置3の出力が停止した停電状態にある停電時(以下、「直流電源装置3の停電時」という。)には、蓄えた電力をPCS8を介して、給電経路P11及びN11に供給する。なお、PCS8は、通常時における使用電力のピークカットを目的に蓄電装置7の充放電制御を行うこともできる。
太陽光発電装置(PV)4は、太陽電池アレイ(太陽電池)4aを備えており、この太陽電池アレイ4aにより太陽光エネルギーを電気エネルギーに変換してPCS5に出力する。PCS5は、直流電源装置3が直流電力を供給している通常時には、太陽光発電装置4が発電した電力を給電経路P11及びN11に供給して、直流電源装置3から給電経路P11及びN11に供給される電力量を低減させる。また、PCS5は、直流電源装置3において停電が発生すると、この停電が発生したことを示す信号を直流電源装置3等から受信し、一旦その動作を停止する。その後、バックアップ用の蓄電装置7のPCS8から給電経路P11及びN11に電力の供給が開始され、やがてこの蓄電装置7に蓄積された電荷が不足又は枯渇し、蓄電装置7のPCS8から給電経路P11及びN11に電力を供給できなくなると、PCS5は、再び起動する。
つまり、PCS5は、直流電源装置3の停電時において、蓄電装置7から給電経路P11及びN11に電力の供給ができなくなると起動し、太陽光発電装置4が発電した電力を給電経路P11及びN11に供給する。
このようにして、太陽光発電装置4は、直流電源装置3及び蓄電装置7の双方から電力を供給できない状態において、電力の供給を必要とする負荷装置へ電力を供給する。例えば、照明装置等に電力を供給する。なお、PCS5の詳細については後述する。
なお、本実施形態の直流給電システム1では、PCS5の基本的な起動方法として、商用電力系統PSから電力を供給できない直流電源装置3の停電時において、PCS5が一旦動作を停止した後、蓄電装置7の電荷が不足又は枯渇した状態になるとPCS5が再起動する例について説明するが、PCS5の起動方法としては、他の起動方法を用いることもできる。
例えば、直流電源装置3の停電時にPCS5が一旦停止した後、電源供給装置6が母線電圧(給電経路P11及びN11の電圧)を検出し、この母線電圧が基準電圧範囲内、例えば、定格電圧の±10%以内であればPCS5を再起動するようにしてもよい。この起動方法の詳細については、後述する。
さらに、直流電源装置3の停電時にPCS5の動作を一旦停止させる場合に、電源供給装置6は、商用電力系統PSの停電を示す信号を受信せずに、給電母線となる給電経路P11及びN11が所定の電圧値以下、例えば、ゼロ電圧に近い値であることを検出して、PCS5の動作を停止するようにしてもよい。この起動方法の詳細については、後述する。
また、PCS5に接続されるスイッチ部101は、給電経路P11及びN11の系統に障害(例えば、線間短絡等)が発生した場合に開(オフ)状態になり、太陽光発電装置4を系統から分離させる。また、スイッチ部101は、直流電源装置3の停電時にも一旦開(オフ)状態になるものとする。
また、PCS8に接続されるスイッチ部102は、給電経路P11及びN11の系統に障害が発生した場合に開(オフ)状態になり、蓄電装置7を系統から分離させる。このスイッチ部102は、給電経路P11及びN11の系統に障害が発生していない通常の場合には、閉(オン)状態にされている。
なお、太陽光発電装置4のPCS5や蓄電装置7のPCS8が、給電経路P11及びN11の系統に障害が発生した場合に出力電流を遮断する保護機能を備える場合は、スイッチ部101及び102を省略することも可能である。
そして、上記給電経路P11及びN11は、分電盤(PDF)11の入力側に接続され、直流電源装置3は、この分電盤11を介して、給電経路P21及びN21から給電経路P28及びN28の系統内に配置されたそれぞれの負荷装置L11から負荷装置L16へ電力を供給する。負荷装置L11から負荷装置L16は、いずれも直流電源装置3から供給される直流電力によって動作する装置である。例えば、負荷装置L11から負荷装置L16は、直流家電、LED照明、パソコンやサーバなどの情報機器等である。また、給電経路P21及びN21から給電経路P28及びN28の所定の箇所には、負荷装置L11から負荷装置L16に電力を供給する給電範囲を設定するためのスイッチ部111からスイッチ部116が配置されている。つまり、スイッチ部111からスイッチ部116は、給電経路において、太陽光発電装置4からの電力を供給する給電範囲と、電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されている。
上記給電経路についてより詳細に説明すると、給電経路P11及びN11は、分電盤(PDF)11の入力側に接続され、この分電盤11内の過電流遮断器(不図示)等を用いた分岐回路により、給電経路P21及びN21と、給電経路P24及びN24と、に分岐される。そして、給電経路P21及びN21は、スイッチ部111を介して、給電経路P22及びN22に接続され、この給電経路P22及びN22には負荷装置L11が接続される。また、給電経路P22及びN22から、スイッチ部112を介して、給電経路P23及びN23が分岐され、この給電経路P23及びN23に、負荷装置L12が接続される。
一方、分電盤11から分岐される給電経路P24及びN24は、スイッチ部113を介して、給電経路P25及びN25に分岐され、この給電経路P25及びN25には、負荷装置L13が接続される。また、給電経路P24及びN24は、スイッチ部114を介して給電経路P26及びN26に分岐され、この給電経路P26及びN26には、負荷装置L14が接続される。また、給電経路P26及びN26は、スイッチ部115を介して給電経路P27及びN27に分岐され、この給電経路P27及びN27には、負荷装置L15が接続される。また、給電経路P26及びN26は、スイッチ部116を介して給電経路P28及びN28に分岐され、この給電経路P28及びN28には、負荷装置L16が接続される。
なお、上記スイッチ部111からスイッチ部116は、直流電源装置3に停電が発生し、その後、バックアップ用の蓄電装置7に蓄積された電荷が不足又は枯渇し、この蓄電装置7からシステム全体として必要な電力の供給ができなくなった場合に、一旦、開(オフ)状態になるものとする。そして、太陽光発電装置4のPCS5の起動後に、スイッチ部111からスイッチ部116の開閉状態を制御することにより、給電範囲を順次に拡大することができるようにしている。
図2は、スイッチ部の構成を示す構成図である。スイッチ部100は、図2(A)に示すスイッチSWのように、双投接点(2接点)を用いて、正極側の給電線Pと負極側の給電線Nのそれぞれを接続又は開放するように構成されている。なお、スイッチ部100は、図2(B)に示すスイッチSWのように、単投接点(1接点)を用いて、正極側の給電線P(又は負極側の給電線N)のみを接続又は開放するようにしてもよい。さらに、スイッチ部100は、図2(C)に示すように、第1方向スイッチSWaと、第2方向スイッチSWbと、第3方向スイッチSWcの接点とが相互に接続され、3方向のいずれかの方向から入力された電圧を、他の2方向又は1方向に出力することができるT型スイッチであってもよい。
また、図1及び図2では、スイッチ部100として、機械式接点を用いたスイッチの例を示しているが、実際には、スイッチSWは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等の半導体スイッチング素子を用いた半導体スイッチで構成されている。この半導体スイッチは、給電経路を接続及び遮断させて、接続時に供給先の給電経路及び負荷装置に直流電流を供給するとともに、遮断時に当該負荷装置に流れる負荷電流を遮断できる能力を持つように構成されている。なお、このスイッチ部100の構成については後述する。
図1に戻り、電源供給装置6は、直流電源装置3の停電時において、直流電源装置3及び蓄電装置7の双方から給電経路P11及びN11に電力の供給ができなくなり、PCS5の2次側(出力側)の電圧がなくなった場合に、PCS5を起動させる基準となる動作電圧をPCS5に供給してこのPCS5を自立起動させる。つまり、電源供給装置6は、出力を停止した停止状態のPCS5にPCS5から電力を出力させることを可能にする動作電圧を供給して、PCS5を自立起動させる。
なお、直流電源装置3から給電経路P11及びN11に対して電力の供給がなくなる状態は、商用電力系統PSが停電した場合や、直流電源装置3が故障した場合や、給電経路P11及びN11が事故等により遮断された場合に発生する。
また、蓄電装置7から給電経路に電力が供給されない状態は、蓄電装置7の蓄電量(蓄積した電荷量)が低下した場合や、蓄電装置7のPCS8が電力の供給を停止した場合に発生する。なお、蓄電装置7のPCS8が電力の供給を停止する場合には、蓄電装置7の蓄電量を保持するなどの目的で、蓄電装置7の蓄電量が枯渇していない状態においても、PCS8を敢えて停止させる場合もある。
また、電源供給装置6は、PCS5を起動させた後、一旦開状態にされたスイッチ部100に対してスイッチ制御信号CNTを送信し、スイッチ部100の開閉状態を制御する。これにより、電源供給装置6は、太陽光発電装置4から給電経路P11及びN11に対して電力を供給させるとともに、給電経路P21及びN21から給電経路P28及びN28における給電範囲を制御する。
つまり、電源供給装置6は、スイッチ部111からスイッチ部116の開閉状態を制御することにより、給電経路P21及びN21から給電経路P28及びN28における給電範囲を調整する。これにより、電源供給装置6は、直流電源装置3と蓄電装置7の双方から電力の供給ができない場合に、太陽光発電装置4から電力を供給する停電時使用負荷装置(例えば、照明装置等)と、電力を供給しない負荷装置(例えば、空調装置等)とを選択することができる。
このようにして、電源供給装置6は、PCS5が停止状態になり、PCS5から電力を出力させることを可能にする動作電圧が給電経路P11及びN11からPCS5に供給されない場合に、PCS5に動作電圧を供給して該PCS5を起動させる。さらに、電源供給装置6は、スイッチ部100に対してスイッチ制御信号CNTを送信し、該スイッチ制御信号CNTによりスイッチ部100の開閉状態を制御する。これにより、電源供給装置6は、給電経路P21及びN21から給電経路P28及びN28における給電範囲を設定する。
(太陽光発電装置4のPCS5と電源供給装置6の構成)
図3は、太陽光発電装置4のPCS5と電源供給装置6の構成例を示す構成図である。図3に示すように、PCS5は、発電量制御部51と、系統連系制御部52と、DC/DCコンバータ53とを備える。
発電量制御部51は、太陽光発電装置4から最大電力を取り出すために、太陽電池アレイ4aのI−V(電流−電圧)特性において、太陽電池アレイ4aの出力を最大とする動作点(最大電力点)を制御する。太陽電池アレイ4aは、接続されている負荷が実際に必要としている電圧によって最大電力点がずれる。I−V特性は、日射強度やモジュール温度や状態等によって変化することから、最大電力を得るためには、最適な電圧又は電流を自動で追従しなければならない。そこで、発電量制御部51は、太陽電池アレイ4aを、最大電力点で動作させるように制御する。また、発電量制御部51は、太陽光発電装置4から出力可能な電力が、「所定値以上の電力であるか否かの情報」を電源供給装置6に通知する。この「太陽光発電装置4から出力可能な電力が所定値以上の電力であるか否かの情報」は、電源供給装置6が、一旦動作を停止したPCS5を再起動させる際の起動条件として用いられる。
また、系統連系制御部52は、給電母線となる給電経路P11及びN11の電圧を検出して、DC/DCコンバータ53の出力電圧を調整することにより、給電経路P12及びN12に対して連系させてPCS5から出力される電力を給電できるように制御する。DC/DCコンバータ53は、太陽光発電装置4の出力電圧を昇圧(または降圧)して給電経路P11及びN11に電力を供給するためのコンバータである。
電源供給装置6は、PCS起動部61と、母線電圧検出部61Aと、スイッチ制御部62と、障害発生検出部63と、コントロールパネル64と、蓄電池65と、を備える。
母線電圧検出部61Aは、給電母線となる給電経路P11及びN11の直流電圧を検出する。
PCS起動部61は、直流電源装置3と蓄電装置7の双方から給電経路P11及びN11に電力の供給ができなくなり、PCS5に動作電圧を供給されなくなったことを母線電圧検出部61Aが検出した場合に、内蔵する蓄電池65により太陽光発電装置4のPCS5に動作電圧を供給してこのPCS5を自立起動させる。また、PCS起動部61は、PCS5の起動動作と停止動作とを制御するとともに、PCS8の起動動作と停止動作とを制御する。
スイッチ制御部62は、コントロールパネル64からの制御に応じてスイッチ部100を制御する。スイッチ制御部62は、スイッチ部101にスイッチ制御信号CNTを送信し、スイッチ部101を閉状態(オン状態)にすることにより、太陽光発電装置4を給電経路P11及びN11に接続して連系させる。また、スイッチ制御部62は、スイッチ部102にスイッチ制御信号CNTを送信し、スイッチ部102を閉状態(オン状態)にすることにより、蓄電装置7を給電経路P11及びN11に接続して連系させる。
さらに、スイッチ制御部62は、スイッチ部111からスイッチ部116に対してスイッチ制御信号CNTを送信し、スイッチ部111からスイッチ部116の開閉状態を制御する。
このスイッチ制御信号CNTを送信する際には、給電経路が信号線として利用される。つまり、スイッチ制御信号CNTは、給電経路P11及びN11と、給電経路P21及びN21からP28及びN28と、を信号線として利用して、スイッチ部100に送信される。また、このスイッチ制御信号CNTは、直流電源装置3から負荷装置L11からL16に供給される定格電圧(DC380V)よりも低い電圧(例えば、DC12V)の信号である。
スイッチ制御部62は、スイッチ制御信号CNTによりスイッチ部111からスイッチ部116の開閉状態を制御することにより、給電経路P21及びN21から給電経路P28及びN28における給電範囲を制御する。
例えば、直流電源装置3の停電時において、蓄電装置7が負荷装置L11からL16に電力の供給ができなくなった場合に、スイッチ制御部62は、太陽光発電装置4により電力を供給する停電時使用負荷装置として、照明装置等を選択して電力を供給するように給電経路P21及びN21から給電経路P28及びN28における給電範囲を設定する。
図4は、スイッチ制御信号CNTの例を示す図である。この図4に示すスイッチ制御信号CNTの例では、スイッチ制御信号CNTを、「スイッチの識別情報」と、当該スイッチの「オン/オフ(開閉)情報」とで構成している。このスイッチ制御信号CNTをスイッチ部100に向けて送信することにより、「スイッチの識別情報」に該当するスイッチ部100では、「オン/オフ(開閉)情報」に基づいて、スイッチのオン/オフ(開閉)動作を行う。
図3に戻り、上述のように、スイッチ制御信号CNTをスイッチ部100に送信する信号経路としては、給電経路P11及びN11と、P21及びN21からP28及びN28と、を信号線として利用する。このため、例えば、スイッチ部111がオン状態にある場合にのみ、スイッチ部112にスイッチ制御信号CNTを送信できるなど、スイッチ部111からスイッチ部116の開閉(オン/オフ)状態に応じて、オフ状態にあるスイッチ部100より遠方側に対するスイッチ制御信号CNTの送信が制限される。また、この給電経路を介して、スイッチ部100を動作させる電源を太陽光発電装置4から供給できる。
なお、重要な負荷装置に電力を供給する給電経路に配置されるスイッチ部100に対しては、専用の信号線を設けるようにしてもよい。そして、専用の信号線を設ける場合は、スイッチ部100を動作させる電源もこの信号線を介して、電源供給装置6から供給することができる。
また、障害発生検出部63は、スイッチ制御部62からスイッチ部100に対して、給電経路P11及びN11を介してスイッチ制御信号CNTを送信する際に、給電経路P11及びN11に出力されるスイッチ制御信号CNTの電圧の変化を検出する。そして、障害発生検出部63は、スイッチ制御信号CNTの電圧が予め設定した電圧値以下に低下する場合に、スイッチ部100のスイッチを投入することより新たに接続される給電経路に障害が発生していると判定する。例えば、新たに接続される給電経路に短絡故障が発生している場合は、スイッチ制御信号CNTの電圧がゼロ電圧に近い値になるので、これを検出して、給電経路に障害が発生していると判定する。
そして、スイッチ制御部62は、障害発生検出部63により給電経路における障害の発生が検出された場合、一旦投入したスイッチ部100を、再び開放状態に戻すことにより、障害が発生している給電経路を給電範囲から除外する。
なお、スイッチ制御信号CNTをスイッチ部100に送信して当該スイッチ部100を閉状態にする場合、このスイッチ部100により新たに接続される給電経路Pに線間短絡故障等の障害が発生していると、給電経路全体の線間インピーダンスが著しく低下することになる。このように、給電経路の線間インピーダンスが低下する場合に、スイッチ制御部62からスイッチ部100にスイッチ制御信号CNTを送信できなくなるとともに、スイッチ部100からスイッチ制御部62に開閉結果の信号の通知ができなくなる可能性がある。この問題にいての回避方法については、後述する。
また、電源供給装置6内の蓄電池65は、直流電源装置3から電力を供給する通常状態において、例えば、給電経路P11及びN11から常時充電されている。そして、直流電源装置3の停電時において、蓄電装置7が電力を出力できない状態となり、PCS5を起動させる際に、蓄電池65は、電源供給装置6からPCS5に電力を出力させるようにする動作電圧を電源供給装置6に供給して、電源供給装置6の動作を開始させるとともに、この電源供給装置6からPCS5に動作電圧を供給して、PCS5を自立起動させる。なお、蓄電池65に代えて、燃料電池やエンジン発電機を使用してPCS5を自立起動させてもよい。
(PCS5の起動処理の手順)
図5は、直流給電システム1の停電時におけるPCS5の起動処理の手順を示すフローチャートである。この図5に示すフローチャートは、商用電力系統PSから直流電源装置3に電力を供給できない停電状態が発生した場合に、PCS5が一旦動作を停止し、蓄電装置7の電荷が不足又は枯渇した状態になるとPCS5が再起動する例である。
以下、図5に示すフローチャートを参照して、直流給電システム1におけるPCS5の起動処理の手順について説明する。
まず、商用電力系統PSから直流電源装置3に電力を供給することができない停電状態が発生したとする。
この商用電力系統PSにおいて停電状態が発生すると、受電設備2内の遮断器2Aが保護継電器2D内の不足電圧継電器(不図示)の動作により開放し、遮断器2Aの補助接点2Bが開放する。電源供給装置6は、遮断器2Aの補助接点2Bが開放されたことを、接点信号Auxにより検出して、商用電力系統PSに停電状態が発生したことを検知する(ステップS100)。
続いて、電源供給装置6は、蓄電装置7のPCS8を制御して、蓄電装置7から給電経路P11及びN11に向けての放電を開始させるとともに(ステップS105)、PCS5の動作を一旦停止させる(ステップS110)。また、電源供給装置6は、スイッチ部101を開放する(ステップS115)。これにより、電源供給装置6は、商用電力系統PSにおいて停電状態が発生したことを検出した場合に、PCS5の動作を一旦停止させるとともに、蓄電装置7から給電経路P11及びN11に電力を供給することができる。
続いて、電源供給装置6は、母線電圧検出部61Aにより、給電母線である給電経路P11及びN11の電圧が所定の電圧値以下(例えば、ゼロ電圧に近い値)に低下しているか否かを検出する(ステップS120)。つまり、蓄電装置7が放電を開始した後、蓄電装置7から給電経路P11及びN11に供給される直流電圧が、蓄電装置7の電荷の不足又は枯渇により、所定の電圧値以下に低下しているか否かを、電源供給装置6が検出する。
そして、ステップS120の処理において、給電経路P11及びN11の電圧が所定の電圧値以下に低下していると判定された場合(ステップS120:Yes)、電源供給装置6は、ステップS130の処理ステップに移行し、太陽光発電装置4から出力可能な電力が所定値以上の電力であるか否かを判定する(ステップS130)。すなわち、太陽光発電装置4が所定値以上の日照量を得ることができる状態にあり、PCS5から給電経路に所定値以上の電力を供給できる状態にあるか否かを判定する。この所定値は、例えば、少なくとも1つの負荷装置に電力を供給できる電力量を下限値として、任意の値に設定することができる。
続いて、ステップS130の処理において、太陽光発電装置4が給電経路に電力を出力できる状態にあると判定された場合(ステップS130:Yes)、電源供給装置6は、ステップS140の処理ステップに移行し、PCS起動部61により、PCS5から電力を出力させることを可能にする動作電圧を当該PCS5に供給して、PCS5を起動させる(ステップS140)。
続いて、電源供給装置6は、PCS5から給電経路P11及びN11に定格電圧(DC380V)の直流電圧を印加する前に、低電圧(例えば、DC12V)のスイッチ制御信号CNTを、負荷装置L11からL16に対応するスイッチ部100に送信して、スイッチ部100の開閉状態を設定する(ステップS145)。このスイッチ部100の開閉状態の設定は、コントロールパネル64におけるユーザの操作を検出することにより行われる。このステップS145における「スイッチ部100の開閉状態の設定処理」の詳細については、後述する。
なお、負荷装置L11からL16に対応するスイッチ部100を一括して閉状態(オン状態)にする場合には、このステップS145の処理を省略することもできる。
続いて、電源供給装置6は、スイッチ制御部62により、スイッチ部101を投入して、PCS5から給電経路P11及びN11に定格電圧(DC380V)の直流電力を出力させる(ステップS150)。そして、このステップS150の処理を実行した後に、電源供給装置6は、このPCS5の起動処理を終える。
一方、ステップS120の処理において、給電経路P11及びN11の電圧が所定の電圧値以下に低下していないと判定された場合(ステップS120:No)、電源供給装置6は、ステップS110の処理に戻り、PCS5の動作停止状態とスイッチ部101の開放状態とを継続させる。
また、ステップS130の処理において、太陽光発電装置4が給電経路に電力を出力できる状態にないと判定された場合(ステップS130:No)、電源供給装置6は、ステップS110の処理に戻り、PCS5の動作停止状態とスイッチ部101の開放状態とを継続させる。
これにより、直流給電システム1では、商用電力系統PSから直流電源装置3に電力を供給できない停電状態が発生した場合に、PCS5の動作を一旦停止させるとともに、蓄電装置7から給電経路P11及びN11に電力を供給することができる。その後、蓄電装置7に蓄積された電荷が不足又は枯渇した場合に、電源供給装置6は、PCS5を起動して、太陽光発電装置4から給電経路に電力を供給させることができる。
なお、ステップS140によるPCS5の起動と、ステップS145によるスイッチ部100の開閉状態の設定とを行った後、ステップS150においてスイッチ部101を投入する際に、PCS5から給電経路P11及びN11に向けて過渡的に過大な電流が流れる可能性がある場合には、先に、スイッチ部101の投入とスイッチ部100の開閉状態の設定とを行い、その後に、PCS5の出力電圧を立ち上げるようにしてもよい。例えば、スイッチ部101の投入とスイッチ部100の開閉状態の設定とを行った後に、PCS5の出力電圧を緩やかに立ち上げるようにして、過渡的な過大電流が流れることを回避するようにしてもよい。
さらには、直流電源装置3の停電時において、スイッチ部101を開放することなく閉状態にしておくことにより、ステップS115のスイッチ部101の開放処理と、ステップS150のスイッチ部101の投入処理とを、省略することも可能である(後述する図6及び図7においても同じ)。
(PCS5の起動処理の手順の第1の変形例)
また、図6は、PCS5の起動処理の手順の第1の変形例を示すフローチャートである。この図6に示すPCS5の起動処理の手順は、図5に示すPCS5の起動処理の手順と比較すると、図5に示すステップS120の処理を、図6に示すステップS120Aの処理に置き換えた点だけが異なり、他の処理ステップは、図5に示す処理手順と同様である。このため、同一の処理内容のステップには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
この図6に示す起動処理の手順では、直流給電システム1において、商用電力系統PSから直流電源装置3に電力を供給することができない停電状態が発生したことを保護継電器2Dが検出した場合(ステップS100)、蓄電装置7が放電を開始し、蓄電装置7から給電経路P11及びN11に直流電力を供給する(ステップS105)。また、同時に、電源供給装置6は、PCS5の動作を一旦停止させる(ステップS110)。また、電源供給装置6は、スイッチ部101を開放する(ステップS115)。
続いて、電源供給装置6は、母線電圧検出部61Aにより給電経路P11及びN11の直流電圧が所定の基準電圧の範囲内(例えば、定格電圧の±10%以内)であるか否かを判定する(ステップS120A)。
そして、ステップS120Aの処理において、給電経路P11及びN11の直流電圧が所定の基準電圧の範囲内であると判定された場合(ステップS120A:Yes)、電源供給装置6は、ステップS130の処理に移行する。そして、ステップS130の処理において、太陽光発電装置4から給電経路に所定値以上の電力を供給できる状態にあると判定された場合に(ステップS130:Yes)、電源供給装置6は、ステップS140の処理に移行して、PCS5を起動させる。
一方、ステップS120Aの処理において、給電経路P11及びN11の直流電圧が所定の基準電圧の範囲内でないと判定された場合(ステップS120A:No)、電源供給装置6は、ステップS110の処理に戻り、PCS5の動作停止状態を継続させる。
つまり、図6に示す起動処理の手順では、蓄電装置7から給電経路P11及びN11に直流電圧が出力されている状態において、PCS5を起動させる。そして、PCS5が、蓄電装置7から給電経路P11及びN11に出力されている直流電圧を検出して連系する場合、PCS5は、給電経路P11及びN11に出力する直流電圧を、蓄電装置7のPCS8から出力される直流電圧よりも所定分だけ高い電圧(例えば、1%から数%高い電圧)とすることにより、PCS5を給電経路P11及びN11に自然に連系させることができる。
これにより、直流電源装置3の停電時において、蓄電装置7と太陽光発電装置4とから並列に給電経路P11及びN11に電力を供給することができる。
(PCS5の起動処理の手順の第2の変形例)
図5及び図6に示した起動処理の手順の例では、商用電力系統PSから直流電源装置3に電力を供給できない停電状態を示す信号(例えば、接点信号Aux)を電源供給装置6が検出した場合に、PCS5の動作を停止させる例について説明したが、電源供給装置6が、給電母線となる給電経路P11及びN11の電圧が所定の電圧値以下に低下したことを検出して、例えば、給電経路P11及びN11の直流電圧がゼロ電圧に近い値になったことを検出してPCS5の動作を停止させるようにしてもよい。
図7は、PCS5の起動処理の手順の第2の変形例を示すフローチャートである。
この図7に示すPCS5の起動処理の手順は、図6に示すPCS5の起動処理の手順と比較すると、図6に示す手順からステップS105の処理を省略して、ステップS105AとステップS115Aの処理とを新たに追加した点が異なり、他の処理は、図6に示す処理手順と同様である。このため、同一の処理内容のステップには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
この図7に示す起動処理の手順では、直流給電システム1において、商用電力系統PSから直流電源装置3に電力を供給することができない停電状態が発生したことを保護継電器2Dが検出した場合(ステップS100)、遮断器2Aを開放させるが、この時点では、蓄電装置7から給電経路P11及びN11に直流電力を供給しない。
続いて、電源供給装置6は、母線電圧検出部61Aにより、直流電源装置3の停電により給電母線となる給電経路P11及びN11の直流電圧が所定の電圧値以下(例えば、ゼロ電圧に近い値)に低下したか否かを判定する(ステップS105A)。そして、給電経路P11及びN11の直流電圧が所定の電圧値以下に低下したと判定された場合に(ステップS105A:Yes)、電源供給装置6は、PCS5の動作を一旦停止させるととともに(ステップS110)、スイッチ部101を開放する(ステップS115)。
続いて、電源供給装置6は、PCS8を制御して、蓄電装置7から給電経路P11及びN11への電力の供給を開始させる(ステップS115A)。
その後の処理の手順は、図6に示すステップS120AからステップS150の処理の手順と同様である。
これにより、直流電源装置3の停電時において、電源供給装置6は、給電母線となる給電経路P11及びN11の直流電圧を検出して、PCS5の動作を停止させることができる。なお、PCS5自身が、給電経路P11及びN11の電圧が低下したこと検出して、PCS5が自分で動作を停止するようにしてもよい。
(コントロールパネル64についての説明)
次に、コントロールパネル64について説明する。コントロールパネル64(設定入力部)は、スイッチ部100の開閉状態(オン/オフ状態)を設定する操作を検出して、検出した操作に応じてスイッチ制御部62を制御するとともに、スイッチ部100の開閉状態を表示する。また、コントロールパネル64は、障害発生検出部63により障害が発生した給電経路が検出された場合に、この障害が発生した給電経路を健全な給電経路と区別できるように表示する。
このコントロールパネル64は、例えば、タッチパネル式の表示装置を含めて構成することができる。
図8は、コントロールパネル64の一例を示す説明図である。この図8に示す例は、タッチパネル式の表示画面上に、「直流給電システム1の単線結線図の表示画面64a」と、操作を検出する位置を示す「スイッチ選択ボタン64b」、「投入ボタン64c」、及び「開放ボタン64d」と、を配置した場合を示す。
なお、図8に示す「直流給電システム1の単線結線図の表示画面64a」では、直流給電システム1内の全ての負荷装置L11からL16を表示しているが、この表示画面64aには、直流電源装置3の停電時において太陽光発電装置4から電力を供給することが必要な負荷装置のみを選択して表示するようにしてもよい。
例えば、この単線結線図の表示画面64aにおいて、スイッチ部100の状態を、当該スイッチ部を破線で囲む領域の色で示す。例えば、スイッチ部100が開放状態にある場合は「緑色」で表示し、スイッチ部100が閉状態にある場合は「赤色」で表示する。
また、例えば、障害発生検出部63により障害の発生が検出されなかった健全な給電経路の区間については、「青色」で表示し、障害発生検出部63により障害の発生が検出された給電経路の区間については、「黄色」で表示する。なお、上述の表示色と表示形態については、一例を示したものであって、他の表示色及び表示形態を用いて行ってもよい。
そして、例えば、「SW111」で示す開放状態にあるスイッチ部111を投入する場合、ユーザは、スイッチ選択ボタン64bを操作し、その後に、単線結線図の表示画面64a上でスイッチ部111の破線で囲まれる領域を操作する。このスイッチ部111を示す領域を操作することにより、コントロールパネル64は、スイッチ部111を示す領域の点滅表示を開始させる。このスイッチ部111を示す領域が点滅表示されている状態において、投入ボタン64cを操作することにより、コントロールパネル64は、上記の一連の操作に応じてスイッチ制御部62を介してスイッチ部111を投入させて閉状態にする。さらに、コントロールパネル64は、スイッチ部111の表示の色を「緑色」から「赤色」に変える。
また、閉状態にあるスイッチ部111を開放状態にする場合、スイッチ選択ボタン64bを操作し、その後に、単線結線図の表示画面64a上でスイッチ部111の破線で囲まれる領域を操作する。このスイッチ部111を示す領域を操作することにより、コントロールパネル64は、スイッチ部111の点滅表示を開始させる。このスイッチ部111を示す領域が点滅表示されている状態において、開放ボタン64dを操作することにより、コントロールパネル64は、上記の一連の操作に応じてスイッチ制御部62を介してスイッチ部111を開放させる。さらに、コントロールパネル64は、スイッチ部111の表示の色を「赤色」から「緑色」に変える。他のスイッチ部100についても同様である。
なお、スイッチ選択ボタン64bを操作してスイッチ部100を指定する場合、スイッチ部111部とスイッチ部112とを同時に指定するなど、複数のスイッチ部100を同時に指定することもできる。
(スイッチ部の制御回路の構成)
また、図9は、スイッチ部の制御回路の構成例を示す構成図である。この図9に示すように、スイッチ部100には、スイッチ制御信号受信部71と、スイッチ開閉部72と、開閉結果通知部73と、スイッチ74と、電源部75とが設けられている。
スイッチ制御信号受信部71は、電源供給装置6内のスイッチ制御部62からスイッチ制御信号CNTを受信する。
スイッチ開閉部72は、スイッチ制御信号受信部71により受信したスイッチ制御信号CNTに基づき、自身が「スイッチの識別情報」で指定されたスイッチであるか否かを判定する。そして、スイッチ開閉部72は、自身が「スイッチの識別情報」で指定されたスイッチであると判定した場合に、「スイッチのオン/オフ情報」に基づき、スイッチ74をオン/オフ(投入又は開放)させる。つまり、スイッチ開閉部72は、スイッチ74の開閉動作を行う。
そして、スイッチ74をオン/オフした場合、開閉結果通知部73は、スイッチ74をオン/オフした動作結果の情報を電源供給装置6のスイッチ制御部62に送信する。動作結果の情報を受けたスイッチ制御部62は、開閉結果通知部73から受信したスイッチ74のオン/オフの動作結果の情報を基にして、当該スイッチ74の開閉状態をコントロールパネル64上に表示させる。
電源部75は、スイッチ制御信号受信部71と、スイッチ開閉部72と、開閉結果通知部73のそれぞれに電源を供給する。なお、電源部75は、スイッチ制御信号受信部71と、スイッチ開閉部72と、開閉結果通知部73とを機能させる電力を蓄積しておいてもよい。
これにより、ユーザは、コントロールパネル64により、給電経路上のスイッチ74の開閉を指示できるととともに、その開閉結果をコントロールパネル64上に表示して確認することができる。
(障害発生検出部63をスイッチ部100側に設ける例)
ところで、上述のように、スイッチ制御信号CNTをスイッチ部100に送信して当該スイッチ部100を閉状態にする場合、このスイッチ部100により新たに接続される給電経路Pに線間短絡故障等の障害が発生していると、給電経路全体の線間インピーダンスが著しく低下することになる。このように、給電経路の線間インピーダンスが低下する場合に、スイッチ制御部62からスイッチ部100にスイッチ制御信号CNTを送信できなくなるとともに、スイッチ部100からスイッチ制御部62に開閉結果の信号の通知ができなくなる。
この問題を回避する第1の方法として、障害発生検出部をスイッチ部100側に設けるようにする。図10は、スイッチ部の変形例を示す構成図であり、スイッチ部100Aに障害発生検出部76を設けた例である。
この図10に示す電源供給装置6Aとスイッチ部100Aの構成は、図9に示す構成と比較して、図9に示す電源供給装置6から障害発生検出部63を削除し、スイッチ部100Aに新たに障害発生検出部76を追加した点が異なる。他の構成は、図9に示す電源供給装置6及びスイッチ部100と同様である。このため、同一の構成部分には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
そして、スイッチ74の状態は、このスイッチ74を構成する半導体スイッチ素子のオン/オフ状態を制御することにより、インピーダンスを有した閉状態と、通常の閉状態と、開状態との3つの状態を選択できるようにする。
例えば、スイッチ部100Aとして限流機能付の半導体遮断器を使用し、スイッチ部100Aにおいてスイッチ74を投入する際に、最初は、スイッチ74を、インピーダンスを有した閉状態にし、障害が発生した給電経路に流れる電流を制限する。
その後、障害発生検出部76が、スイッチ制御信号CNTの電圧の変化を検出し、スイッチ制御信号CNTの電圧が所定の値まで低下しない場合、新たに接続される給電経路に障害が発生していないと判定する。
一方、スイッチ74をインピーダンスを有した閉状態にし、スイッチ制御信号CNTの電圧が所定の値以下に低下した場合、障害発生検出部76は、新たに接続される給電経路に障害が発生していると判定する。障害発生検出部76は、給電経路を介して上記の判定結果をスイッチ制御部62に通知する。そして、スイッチ部100Aは、次のスイッチ制御信号CNTに応じて、通常の閉状態と、閉状態との何れかの状態に制御される。
なお、スイッチ74をインピーダンスを有した閉状態にして、障害発生検出部76により障害の発生が検出されなかった場合、スイッチ74をそのまま通常の閉状態にするようにしてもよい。
これにより、スイッチ制御部62は、障害発生検出部76から通知を受けて、スイッチ部100Aにより接続される給電経路に障害が発生していることを検出して、この障害が発生している給電経路を給電範囲から除外することができる。
また、第2の方法として、スイッチ部100Aが過電流トリップ機能を備えるようにしてもよい。つまり、スイッチ74を投入して新たな給電経路が接続された場合に、スイッチ74に予め設定された電流値以上の電流が流れると、スイッチ74を自動で開放して障害が発生した給電経路を切り離す。そして、スイッチ74が過電流トリップした場合、障害発生検出部76は、その結果をスイッチ制御部62に通知する。障害発生検出部76から過電流トリップしたことの通知を受けたスイッチ制御部62は、スイッチ部100Aにより接続される給電経路に障害が発生していることを認識し、その情報をコントロールパネル64に表示する。
これにより、スイッチ部100は、障害が発生している給電経路を給電範囲から自動で切り離すことができる。
なお、給電経路の地絡故障を検出する場合についても、正極側の給電経路(又は、負極側の給電線)と接地線(アース線)との間にスイッチ制御信号CNTを印加する点を除いて、上記と第1及び第2に方法と同様の方法により、障害が発生した給電経路を検出して、給電範囲から除外することができる。
次に、図11を参照して、直流給電システムにおける電力供給処理について説明する。
図11は、直流給電システムにおける電力供給処理の手順を示すフローチャートである。この図11は、例えば、図5に示すPCS5の起動処理の手順において、PCS5を起動した後のステップS145の「スイッチ部100の開閉状態の設定」の処理の例を示している。
つまり、PCS5に繋がるスイッチ部101を投入して給電経路P11及びN11に定格電圧(DC380V)の直流電圧を印加する前に、電源供給装置6が、低電圧(例えば、DC12V)のスイッチ制御信号CNTを給電経路P11及びN11に印加して、スイッチ部100の開閉状態を設定する例を示している。
まず、コントロールパネル64は、ユーザの指示を検出し、検出した指示に応じて、電力の供給を必要とする負荷装置があることを検出する(ステップS210)。
続いて、コントロールパネル64は、電力の供給範囲を指定するユーザの操作を検出する。例えば、コントロールパネル64は、スイッチ部111とスイッチ部112とが指定されたことを検出する(ステップS220)。
続いて、コントロールパネル64は、検出した操作に応じたスイッチ部100(より正確には、スイッチ部100内のスイッチ74)を順に投入させるようにスイッチ制御部62を制御する。例えば、スイッチ制御部62は、スイッチ部111と、スイッチ部112とを順番に投入するように、スイッチ部111とスイッチ部112とにスイッチ制御信号CNT(例えば、DC12Vの信号)を順に送りスイッチ部111とスイッチ部112とを順に投入させる(ステップS230)。
続いて、スイッチ制御信号CNTが自身を対象とすると判定したスイッチ部100は、自身のスイッチ74を投入するとともに、その結果をスイッチ制御部62に通知する(ステップS240)。
続いて、障害発生検出部63は、給電経路P11及びN11に出力されるスイッチ制御信号CNTの電圧の変化を検出することにより、スイッチ部100が投入されて新たに接続される給電経路に障害が発生しているか否かを検出する(ステップS250)。そして、障害発生検出部63は、障害の発生の有無を判定する(ステップS255)。
そして、ステップS255の判定処理において、障害発生検出部63により給電経路に障害発生していないと判定された場合(ステップS255:No)、スイッチ制御部62は、スイッチ部100から受けた通知に応じて、コントロールパネル64にその通知に含まれたスイッチ部100の状態を表示させる。コントロールパネル64は、スイッチ部100の状態をコントロールパネル64の表示画面64a上に表示する(ステップS260)。
なお、障害発生検出部63は、図10で説明したように、スイッチ部100A側に設けるようにしてもよく、この場合は、障害が発生した給電経路の検出は、スイッチ部100A内の障害発生検出部76により行われる。そして、障害発生検出部76により障害の発生が検出されなかった場合、スイッチ制御部62は、再度、スイッチ部100Aにスイッチ74を通常の閉状態にさせるスイッチ制御信号CNTを送信することになる。
また、障害発生検出部63は、障害の発生が検出されなかった給電経路の区間をコントロールパネル64に表示させる(ステップS265)。例えば、コントロールパネル64は、障害の発生しなかった給電経路を青色で表示する。このステップS265の処理を実行した後に、電源供給装置6は、ステップS290の処理に移行する。
一方、ステップS255の障害発生の判定処理において、給電経路において障害が発生していると判定された場合(ステップS255:Yes)、スイッチ制御部62は、この障害が発生している給電経路を接続するスイッチ部100に対して、スイッチ74を開放させるように指示するスイッチ制御信号CNTを送信し、スイッチ74を開放させる(ステップS270)。
続いて、このスイッチ制御信号CNTが自身を対象とすると判定したスイッチ部100は、自身のスイッチ74を開放するとともに、その結果をスイッチ制御部62に通知する(ステップS275)。
続いて、コントロールパネル64は、障害が発生した給電経路をコントロールパネル64の表示画面64aに表示する(ステップS280)。例えば、コントロールパネル64は、障害の発生した給電経路を黄色で表示する。このステップS280の処理を実行した後に、電源供給装置6は、ステップS290の処理に移行する。
そして、ステップS290の処理において、制御対象となる全てのスイッチ部100に対して開閉状態の制御処理が完了したか否かを判定する。
そして、ステップS290の処理において、制御対象となるスイッチ部100の操作が完了していないと判定された場合(ステップS290:No)、スイッチ制御部62は、ステップS230の処理に戻り、残されたスイッチ部100に対してスイッチ制御信号CNTを送信し(ステップS230)、続いて、ステップS240以下の処理を続行する。
一方、ステップS290の処理において、制御対象となるスイッチ部100の操作が完了していると判定された場合(ステップS290:Yes)、スイッチ制御部62は、スイッチ部101を投入して、太陽光発電装置4から負荷装置への電力の供給を開始する(ステップS295)。そして、ステップS295の処理を実行した後に、電源供給装置6は、電力供給処理を終了する。
以上の電力供給処理により、負荷装置が接続される給電範囲を設定して電力を供給することができるとともに、障害発生した給電経路を検出し、この障害が発生した給電経路を給電範囲から除外することができる。
このように、ユーザは、コントロールパネル64上で、給電経路P11及びN11から給電経路P28及びN28に配置されたスイッチ部111からスイッチ部116の開閉を指示することにより、太陽光発電装置4から電力を供給しようとする給電経路の範囲を設定することができる。そして、給電経路に障害が発生している場合は、ユーザは、この障害が発生している給電経路を除外して、電力を供給する給電範囲を設定することができる。
これにより、ユーザは、直流電源装置3の停電時において、直流電源装置3と蓄電装置7の双方から負荷装置に電力の供給ができず、太陽光発電装置4から電力を供給する場合に、コントロールパネル64上でスイッチ部111からスイッチ部116の開閉を指示することにより、太陽光発電装置4から電力を供給できる負荷装置を選択できる。また、太陽光発電装置4の電力の給電能力に応じて、電力を供給する負荷装置の範囲を、順次に拡大して行くことができる。
以上説明したように、直流給電システム1では、直流電源装置3の停電時において、太陽光発電装置4の電力の供給能力に応じて、電力を供給する負荷装置を選択することが必要になる。これを実現するために、負荷装置に電力を供給する給電経路の所定の箇所にこの給電経路を分割するためのスイッチ部100を配置し、このスイッチ部100の開閉状態を制御することにより、太陽光発電装置4からの電力を供給する給電範囲と電力を供給しない非給電範囲とを設定する。つまり、スイッチ部100の開閉により給電範囲を設定することにより、直流電源装置3が給電経路に電力を供給できない状態において、太陽光発電装置4からの電力の供給を必要とする負荷装置を選択し、この負荷装置に電力を供給することができる。
上記のように、スイッチ部100は、給電経路の各所に配置されている。このように配置されたスイッチ部100の開閉状態を制御するためには、各スイッチ部に対してスイッチの開閉状態を制御するためのスイッチ制御信号を送信することが必要になる。そこで、本実施形態に示すように、給電経路となる給電線をスイッチ制御信号の伝送路として用いることにより、各スイッチ部100に対してスイッチ制御信号を送信するための信号線を給電線と分けて設備することが不要になる。本実施形態の方法によれば、特に、スイッチ部100が多数の箇所に配置される場合や、各スイッチ部100が離隔した位置に配置される場合には、各スイッチ部100までの信号線の長さが長くなり、設備コストを上昇させる要因となる信号線を給電線と分けて設備する必要がない。
また、本実施形態の直流給電システム1では、スイッチ制御部62からスイッチ部100に対して、当該スイッチ部100の開閉状態を制御するスイッチ制御信号CNTを送信する際に、給電経路を介してスイッチ制御信号CNTを送信するとともに、スイッチ制御信号CNTを、負荷装置L11からL16に供給される定格電圧(例えば、DC380V)よりも低い電圧(例えば、DC12V)の信号とする。そして、スイッチ制御信号CNTを送信してスイッチ部100を閉状態にする際に、スイッチ制御信号CNTの電圧の変化を検出し、この電圧が所定の電圧値以下に低下する場合は、当該スイッチ部100の投入により新たに接続される給電経路に障害が発生していると判定し、この障害が発生している給電経路を給電範囲から除外する。
これにより、太陽光発電装置から給電経路に電力を供給する際に、簡易な方法により給電経路における給電範囲を設定することができる。
[第2実施形態]
上記第1実施形態では、給電経路に接続される負荷装置に直流電力を供給する直流給電システムの例について説明したが、負荷装置に交流(例えば、AC400V)を供給する交流給電システムであってもよい。
図12は、本発明の第2実施形態に係る交流給電システム1Aの概略構成を示す構成図である。図12に示す交流給電システム1Aは、図1に示す直流給電システム1と比較して、基本的な構成は同じであるが、図1に示す直流電源装置3を省略し、PCS(パワーコンディショナ)5を交流電圧を出力するPCS5Aに代え、PCS8を交流電圧を出力するPCS8Aに代えた点が、構成上で異なる。
また、図1に示す直流電圧の給電経路P11及びN11を3相交流電圧の給電経路ACL11に代え、給電経路P21及びN21からP28及びN28を、3相又は単相の給電経路ACL21からACL28に代えた点が異なる。また、図12において、スイッチ部101から116は、交流電流を導通及び遮断する機能を備える半導体スイッチであり、負荷装置L11からL16は、3相又は単相の交流電圧を入力とする負荷装置である。
上記構成の交流給電システム1Aにおいて、商用電力系統PSから供給される高圧交流電圧(例えば、3相AC6600V)を変圧器2Cにより所定の低圧交流電圧(例えば、3相AC400V)に降圧し、この低圧交流電圧を、主幹の電力供給線である給電経路ACL11へ出力する。
給電経路ACL11には、PCS5A及びスイッチ部101を介して太陽光発電装置4が接続されている。また、給電経路ACL11には、PCS8A及びスイッチ部102を介して、蓄電池を備える蓄電装置(BATT)7が接続されている。太陽光発電装置4のPCS5A及び蓄電装置7のPCS8Aは、DC/ACコンバータ(インバータ)や交流を所定の電圧に昇圧(または降圧)するPCS用変圧器などの電力変換装置を備える。
なお、交流給電システム1Aにおける制御動作は、直流給電システム1における直流電電圧を交流電圧に置き換えた点だけが異なり。電源供給装置6やPCS5Aやスイッチ部100等の基本的な動作は、図1に示す直流給電システム1における動作と同様である。
つまり、商用電力系統PSの停電時において、電源供給装置6は、PCS5Aに基準となる交流の動作電圧を供給して、このPCS5Aを自立起動させ、また、電源供給装置6は、スイッチ部111から116の開閉状態を設定して、給電経路ACL11からACL28における給電範囲を設定する。
なお、詳細な構成と制御動作については、直流給電システム1の場合と同様であるため、重複する説明は省略する。
これにより、交流給電システム1Aにおいて、太陽光発電装置から給電経路に電力を供給する際に、簡易な方法により給電経路における給電範囲を設定することができる。
以上、本発明の第1実施形態の直流給電システム1と、第2実施形態の交流給電システム1Aとについて説明したが、ここで説明した直流給電システム1及び交流給電システム1Aは、蓄電装置7をバックアップ電源装置として設備している。しかしながら、蓄電装置7を設備しない場合においても、本発明は好適に適用できるものである。この蓄電装置7を設けない場合、直流給電システム1においては、直流電源装置3が停電状態になり、給電経路P11及びN11に電力が供給されなくなると、電源供給装置6は、PCS5を直ちに起動させるか、又は、ユーザの指示により起動させることになる。交流給電システム1Aにおいても同様である。
なお、上記実施形態において、電源供給装置6及び6A内の各処理部の機能は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、各処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
すなわち、電源供給装置6及び6Aは内部にコンピュータシステムを有している。そして、上述した処理に関する一連の処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここで、コンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。また、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
なお、ここで、本発明と上述した実施形態との対応関係について補足して説明する。本発明における給電システムは、直流給電システム1又は交流給電システム1Aが対応し、本発明における電源装置は、例えば、直流電源装置3が対応する。また、本発明における給電制御装置は、電源供給装置6又は電源供給装置6Aが対応し、本発明におけるスイッチ部は、スイッチ部100又はスイッチ部100Aが対応する。
また、本発明におけるパワーコンディショナは、パワーコンディショナ(PCS)5又はパワーコンディショナ(PCS)5Aが対応する。また、本発明におけるパワーコンディショナ起動部は、PCS起動部61が対応する。また、本発明における障害発生検出部は、障害発生検出部63(図9)又は障害発生検出部76(図10)が対応する。
(1)そして上記実施形態において、例えば、図1に示す直流給電システム1(給電システム)は、電圧(例えば、DC380V)を出力する直流電源装置3(電源装置)の給電経路に接続された負荷装置L11からL16に直流電源装置3から給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置4がPCS5(パワーコンディショナ)を介して給電経路に接続され、該太陽光発電装置4から給電経路に電力を供給する直流給電システム1であって、給電経路において、太陽光発電装置4からの電力を供給する給電範囲と電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部100(スイッチ部)と、スイッチ部100の開閉状態を制御して、太陽光発電装置4から電力を供給する給電範囲を設定する際に、負荷装置L11からL16に供給される定格電圧(例えば、DC380V)よりも低い電圧(例えば、DC12V)の信号であるスイッチ制御信号CNTを、給電経路を介してスイッチ部100に送信し、当該スイッチ部の開閉状態を制御するスイッチ制御部62とを備える。
このように、本実施形態の直流給電システム1(給電システム)では、直流電源装置3(電源装置)の停電時において、太陽光発電装置4から負荷装置L11からL16に電力を供給する給電経路に、太陽光発電装置4から電力を供給する給電範囲と電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部100(スイッチ部)を配置する。そして、スイッチ制御部62は、スイッチ部100の開閉状態を制御することにより、給電経路における給電範囲を設定する。そして、スイッチ制御部62は、スイッチ部100の開閉状態を制御する場合、定格電圧(DC3800V)よりも低い電圧(例えば、DC12V)の信号であるスイッチ制御信号CNTをスイッチ部100に送信して、スイッチ部100の開閉状態を制御する。
これにより、直流給電システム1(給電システム)では、太陽光発電装置4から負荷装置に電力を供給する際に、簡易な方法により給電経路における給電範囲を設定することができる。
(2)また、上記実施形態において、スイッチ制御部62は、給電経路を介してスイッチ部100にスイッチ制御信号CNTを送信し、スイッチ制御信号CNTの電圧が予め設定した電圧値以下に低下する場合は、当該スイッチ部100を開状態に戻す。
このように、本実施形態の直流給電システム1(給電システム)では、スイッチ制御部62が、スイッチ部100にスイッチ制御信号CNTを送信して閉状態にする際に、スイッチ制御信号CNTの電圧の変化を検出する。そして、スイッチ制御信号CNTの電圧が所定の電圧値以下に低下する場合、当該スイッチ部の投入により新たに接続される給電経路に障害が発生していると判定し、スイッチ制御部62が当該スイッチ部を開放することにより、この障害が発生している給電経路を給電範囲から除外する。
これにより、直流給電システム1(給電システム)では、給電経路において、太陽光発電装置4から電力を供給する給電範囲を設定する際に、給電経路において障害が発生しているか否かを簡易な方法により検出し、障害が発生している給電経路を除外して給電範囲を設定することができる。
(3)また、上記実施形態において、給電経路を介して送信されたスイッチ制御信号CNTに応じて、当該スイッチ部を閉状態に切り替える際に生じるスイッチ制御信号CNTの電圧の変化を検出し、切り替えた後の該電圧が予め設定した電圧値以下に低下する場合に、閉状態に切り替えられた当該スイッチ部により新たに接続された給電経路に障害が発生していると判定する障害発生検出部63を備える。
これにより、スイッチ部100を投入した後に、スイッチ制御信号CNTの電圧が所定の電圧値以下に低下する場合は、当該スイッチ部の投入により新たに接続される給電経路に障害が発生していると判定することができる。
(4)また、上記実施形態において、スイッチ部100は、スイッチ制御信号CNTを一方の給電経路から他方の給電経路への供給を可能とするスイッチ74を備え、スイッチ74は、閉状態にある場合、スイッチ制御部62から自スイッチ部までの一方の給電経路を含む第1給電経路範囲にスイッチ制御信号の供給を可能とし、閉状態にある場合に第1給電経路範囲と他方の給電経路を含む第2給電経路範囲とにスイッチ制御信号の供給を可能とする。
このように、スイッチ部100のスイッチ74を閉状態にすることにより、このスイッチ74により新たに接続される給電経路にスイッチ制御信号CNTを送信することができる。
(5)また、上記実施形態において、直流給電システム1(給電システム)は、スイッチ制御部62と、障害発生検出部63とを含む電源供給装置6を備え、電源供給装置6は、出力を停止した停止状態のPCS5(パワーコンディショナ)に当該PCS5から電力を出力させることを可能にする動作電圧を供給する。
このように、直流給電システム1(給電システム)は、スイッチ制御部62と、障害発生検出部63とを含む電源供給装置6を備える。そして、電源供給装置6は、給電経路P11及びN11からPCS5(パワーコンディショナ)に動作電圧を供給できない場合に、PCS5に動作電圧を供給して自立起動させる。
これにより、直流給電システム1(給電システム)では、直流電源装置3(電源装置)の停電時において、一旦停止した太陽光発電装置4のPCS5(パワーコンディショナ)を起動することができる。また、ユーザは、太陽光発電装置4から電力を供給する給電範囲を設定する際に、障害が発生している給電経路を除外して給電範囲を設定することができる。
(6)また、上記実施形態において、電源供給装置6は、動作電圧がPCS5(パワーコンディショナ)に供給されない場合に、太陽光発電装置4のPCS5に動作電圧を供給して該PCS5を起動させるPCS起動部61(パワーコンディショナ起動部)と、スイッチ部100の開閉状態を設定するコントロールパネル64(設定入力部)と、を備え、スイッチ制御部62は、コントロールパネル64において設定されたスイッチ部100の開閉状態の設定情報に基づいて、スイッチ部100の開閉状態を制御するとともに、スイッチ部100を閉状態にした際に、障害発生検出部63により給電経路に障害が発生していることが検出された場合は、当該スイッチ部を開状態に戻す。
このように、電源供給装置6では、直流電源装置3の停電時において、給電経路P11及びN11からPCS5(パワーコンディショナ)に動作電圧を供給できない場合に、PCS起動部61が、PCS5に動作電圧を供給して自立起動させる。また、コントロールパネル64(設定入力部)は、スイッチ部100の開閉状態の設定と、このスイッチ部100の開閉状態の表示とを行うためのコントロールパネル64であり、ユーザは、このコントロールパネル64により、給電経路に配置されたスイッチ部100の開閉状態を設定する。スイッチ制御部62は、コントロールパネル64において設定されたスイッチ部100の開閉状態の設定情報に基づいて、スイッチ部100の開閉状態を制御する。
そして、障害発生検出部63は、スイッチ部100を閉状態にする際に、給電経路に出力されるスイッチ制御信号CNTの電圧の変化を検出し、スイッチ制御信号CNTの電圧が予め設定した電圧値以下に低下する場合に、当該スイッチ部により新たに接続される給電経路に障害が発生していると判定する。障害発生検出部63により給電経路に障害が発生していると判定された場合、スイッチ制御部62は、閉状態にしたスイッチ部を再び開状態に戻す。
これにより、直流給電システム1(給電システム)では、直流電源装置3(電源装置)の停電時において、一旦停止した太陽光発電装置4のPCS5(パワーコンディショナ)に動作電圧を供給して起動することができる。また、ユーザは、太陽光発電装置4から電力を供給する給電範囲を設定する際に、障害が発生している給電経路を除外して給電範囲を設定することができる。
(7)また、上記実施形態において、スイッチ部100は、電源供給装置6からスイッチ制御信号CNTを受信するスイッチ制御信号受信部71と、スイッチ制御信号受信部71により受信したスイッチ制御信号CNTに基づき、スイッチ74の開閉を行うスイッチ開閉部72と、と備える。
これにより、スイッチ部100は、スイッチ制御部62からスイッチ制御信号CNTを受信し、このスイッチ制御信号CNTに基づいてスイッチ74の開閉を行うことができる。
(8)また、上記実施形態において、例えば、図10に示すように、直流給電システム1(給電システム)は、スイッチ制御部62を含む電源供給装置6Aを備え、スイッチ部100Aは、スイッチ74と、障害発生検出部76と、を備え、電源供給装置6Aは、出力を停止した停止状態のPCS5(パワーコンディショナ)に当該PCS5から電力を出力させることを可能にする動作電圧を供給する。
これにより、スイッチ部100Aにおいて、障害が発生している給電経路を検出できるとともに、一旦停止した太陽光発電装置4のPCS5に動作電圧を供給して起動することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の直流給電システム1及び交流給電システム1Aは、上述の図示例にのみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
また、図1に示す直流給電システム1及び交流給電システム1Aでは、バッアップ用の電源装置として、太陽光発電装置4と蓄電装置7とが設備された例を示したが、バッアップ用の電源として、さらに燃料電池やエンジン発電機等が設備される場合においても、本発明は好適に適用できるものである。
また、図8に示したコントロールパネル64を用いてスイッチ部100の開閉を行う例は、一例を示したものであって、給電経路上のスイッチ部100を指定して開閉を行う他の制御方法を用いて行ってもよい。
1・・・直流給電システム(給電システム)、
1A・・・交流給電システム(給電システム)
2・・・受電設備、2A・・・遮断器、2B・・・補助接点、2D・・・保護継電器、
4・・・太陽光発電装置(PV)、5,5A・・・パワーコンディショナ(PCS)、
6,6A・・・電源供給装置(給電制御装置)、7・・・蓄電装置(BATT)、
11・・・分電盤(PDF)、51・・・発電量制御部、52・・・系統連系制御部、
53・・・DC/DCコンバータ、61・・・PCS起動部、
61A・・・母線電圧検出部、
62・・・スイッチ制御部、63,76・・・障害発生検出部、
64・・・コントロールパネル(設定入力部)、
64a・・・単線結線図の表示画面、64b・・・スイッチ選択ボタン、
64c・・・投入ボタン、64d・・・開放ボタン、
65・・・蓄電池、71・・・スイッチ制御信号受信部、72・・・スイッチ開閉部、
73・・・開閉結果通知部、74・・・スイッチ、75・・・電源部、
100、101〜116・・・スイッチ部、
L11〜L16・・・負荷装置、
ACL11,ACL21〜ACL28・・・給電経路
P11,P21〜P28,N11,N21〜N28・・・給電経路

Claims (12)

  1. 電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムであって、
    前記給電経路において、前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部と、
    前記スイッチ部の開閉状態を制御して、前記太陽光発電装置から電力を供給する給電範囲を設定する際に、
    前記負荷装置に供給される定格電圧よりも低い電圧の信号であるスイッチ制御信号を、前記給電経路を介して前記スイッチ部に送信し、当該スイッチ部の開閉状態を制御するスイッチ制御部と
    を備えることを特徴とする給電システム。
  2. 前記スイッチ制御部は、
    前記給電経路を介して前記スイッチ部にスイッチ制御信号を送信し、
    前記スイッチ制御信号の電圧が予め設定した電圧値以下に低下する場合は、当該スイッチ部を開状態に戻す
    ことを特徴とする請求項1に記載の給電システム。
  3. 前記給電経路を介して送信されたスイッチ制御信号に応じて、当該スイッチ部を閉状態に切り替える際に生じる前記スイッチ制御信号の電圧の変化を検出し、前記切り替えた後の該電圧が予め設定した電圧値以下に低下する場合に、前記閉状態に切り替えられた当該スイッチ部により新たに接続された給電経路に障害が発生していると判定する障害発生検出部
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の給電システム。
  4. 前記スイッチ部は、
    前記スイッチ制御信号を一方の給電経路から他方の給電経路への供給を可能とするスイッチ
    を備え、
    前記スイッチは、
    前記閉状態にある場合、前記スイッチ制御部から自スイッチ部までの前記一方の給電経路を含む第1給電経路範囲に前記スイッチ制御信号の供給を可能とし、前記開状態にある場合に前記第1給電経路範囲と前記他方の給電経路を含む第2給電経路範囲とに前記スイッチ制御信号の供給を可能とする
    ことを特徴とする請求項3に記載の給電システム。
  5. 前記スイッチ制御部と、前記障害発生検出部とを含む電源供給装置
    を備え、
    前記電源供給装置は、
    出力を停止した停止状態の前記パワーコンディショナに当該パワーコンディショナから電力を出力させることを可能にする動作電圧を供給する
    ことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の給電システム。
  6. 前記電源供給装置は、
    前記動作電圧がパワーコンディショナに供給されない場合に、前記太陽光発電装置のパワーコンディショナに動作電圧を供給して該パワーコンディショナを起動させるパワーコンディショナ起動部と、
    前記スイッチ部の開閉状態を設定する設定入力部と、
    を備え、
    前記スイッチ制御部は、
    前記設定入力部において設定された前記スイッチ部の開閉状態の設定情報に基づいて、前記スイッチ部の開閉状態を制御するとともに、
    前記スイッチ部を閉状態にした際に、障害発生検出部により給電経路に障害が発生していることが検出された場合は、当該スイッチ部を開状態に戻す
    ことを特徴とする請求項5に記載の給電システム。
  7. 前記スイッチ部は、
    前記電源供給装置から前記スイッチ制御信号を受信するスイッチ制御信号受信部と、
    前記スイッチ制御信号受信部により受信したスイッチ制御信号に基づき、前記スイッチ部の開閉を行うスイッチ開閉部と、
    を備えることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の給電システム。
  8. 前記スイッチ制御部を含む電源供給装置
    を備え、
    前記スイッチ部は、
    前記スイッチと、
    前記障害発生検出部と
    を備え、
    前記電源供給装置は、
    出力を停止した停止状態の前記パワーコンディショナに当該パワーコンディショナから電力を出力させることを可能にする動作電圧を供給する
    ことを特徴とする請求項3に記載の給電システム。
  9. 前記スイッチ部は、
    前記給電経路を接続及び遮断するための半導体スイッチング素子で構成される
    ことを特徴とする請求項1から請求項8の何れか一項に記載の給電システム。
  10. 電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムにおける給電制御装置であって、
    前記給電経路に配置されるスイッチ部であって前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部の開閉状態を制御することにより前記給電経路における給電範囲を設定する際に、前記負荷装置に供給される定格電圧よりも低い電圧の信号であるスイッチ制御信号を前記給電経路を介して前記スイッチ部に送信して当該スイッチ部の開閉状態を制御するスイッチ制御部を
    備えることを特徴とする給電制御装置。
  11. 電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムにおける給電制御方法であって、
    前記給電経路において、前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所にスイッチ部を配置するステップと、
    前記スイッチ部の開閉状態を制御して、前記太陽光発電装置から電力を供給する給電範囲を設定する際に、
    前記負荷装置に供給される定格電圧よりも低い電圧の信号であるスイッチ制御信号を、前記給電経路を介して前記スイッチ部に送信し、当該スイッチ部の開閉状態を制御するステップと、
    を含むことを特徴とする給電制御方法。
  12. 電圧を出力する電源装置の給電経路に接続された負荷装置に前記電源装置から前記給電経路を介して電力を供給するとともに、太陽光発電装置がパワーコンディショナを介して前記給電経路に接続され、該太陽光発電装置から前記給電経路に電力を供給する給電システムであって、
    前記給電経路において、前記太陽光発電装置からの電力を供給する給電範囲と前記電力を供給しない非給電範囲とを分割する箇所に配置されるスイッチ部を備える給電システム内のコンピュータに、
    前記スイッチ部の開閉状態を制御して、前記太陽光発電装置から電力を供給する給電範囲を設定する際に、
    前記負荷装置に供給される定格電圧よりも低い電圧の信号であるスイッチ制御信号を、前記給電経路を介して前記スイッチ部に送信し、当該スイッチ部の開閉状態を制御するステップを
    実行させるためのプログラム。
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