JP6310616B2 - 照明器具用レンズ - Google Patents

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Description

本発明は、ダウンライト、スポットライト等に使用されて均斉性の高い照射領域を作り出す照明器具用レンズに関する。
照明器具において、照射領域(照射面)の照度の均斉性を高めるために、インテグレータレンズ(フライアイレンズ)を使用することがある(特許文献1参照)。
このものは、六角形状の同じサイズの小さなレンズ素子を多数、平面状に密に配列して、全体として大きな六角形状のインテグレータレンズを構成している。
このような六角形状のインテグレータレンズは、例えば、ダウンライト、スポットライト等の照明器具に装着して使用される。
これらの照明器具に、一般的な凸レンズや凹レンズを使用した場合は、照射領域の中心部と周辺部とで照度の差が大きくなり、中心部では明るく、周辺部では暗くなってしまう。これに対し、インテグレータレンズを使用した場合には、各レンズ素子による小さな照射領域が少しずつ位置をずらして重ね合わされることで全体の照射領域が形成されるため、中心部と周辺部との照度差が小さい。つまり、均斉性の高い照射領域が得られる。
特開2005−43517号公報
しかしながら、上述のインテグレータレンズを使用した場合の照射領域には、その外周縁近傍(周辺部)に、六角形状のレンズ素子の照射の積み重ねが、大きな六角形状の不要な環状の模様(図5(A)参照)として発生するという問題があった。なお、インテグレータレンズが正方形状の小さなレンズ素子を多数、縦横マトリクス状に配列して構成されたものである場合には、外周縁近傍に、正方形状に対応した形状の不要な環状の模様が形成されてしまう。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、均斉性の高い照射領域を得ることができ、しかも、照射領域の外周縁近傍に形成されがちな、不要な環状の模様の発生を防止又は抑制することができる照明器具用レンズを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、照明器具用レンズにおいて、射面側における、光軸を中心とするほぼ円形の仮想の境界線の外側に、凸レンズ状で六角形状のレンズ面を有する多数のレンズ素子を周方向に密に配列した環状列を、同心円状に複数列、密に配列することにより環状に形成されたパターン部を備え、前記境界線の内側に、凸レンズ状で六角形状のレンズ面を有する多数の別のレンズ素子を、縦方向及び横方向に密に配列して形成されて入射光を拡散させる別のパターン部とを備え、前記パターン部は、それぞれの前記環状列の前記レンズ素子の配設個数が同数で、外側に位置する前記環状列ほど前記レンズ素子及び曲率半径が大きく、前記別のパターン部は、同じ大きさの前記別のレンズ素子を、縦方向及び横方向に密に配列して形成されており、前記入射面側に対向する出射面側に、前記光軸を含む平面で切った断面形状が三角形状でかつ前記光軸を基準とした同心円状の複数の環状プリズムが形成され、前記複数の環状プリズムのうち、前記入射面側の前記境界線の外側に対応するものは、深さが一定で、前記パターン部の前記環状列に対応して、外側に位置するものほど頂部のピッチが大きい、ことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る照明器具用レンズにおいて、前記複数の環状プリズムのうち、前記入射面側の前記境界線の外側に対応するものは、前記パターン部の前記環状列に対応して、外側に位置するものほど傾斜角が小さい、ことを特徴とする。
本発明によれば、照明器具用レンズにおいて、入射面側の少なくとも一部に、凸レンズ状のレンズ面を有する多数のレンズ素子を、光軸を基準として周方向及び放射方向に密に配列したパターン部を備える。
このようなパターン部を備えることにより、均斉性の高い照射領域を得ることができ、しかも、同形、同サイズのレンズ素子を多数、縦横に配列した従来のパターン部とは異なり、照射領域の外周縁近傍に形成されがちな、不要な環状の模様の発生を防止又は抑制することができる。
本発明によれば、パターン部は、光軸を中心とするほぼ円形の仮想の境界線の外側に、多数のレンズ素子を周方向に密に配列した環状列を、同心円状に複数列、密に配列することにより環状に形成されている。
これにより、パターン部は、照射領域の外周縁近傍に不要な環状の模様の発生を防止又は抑制しつつ、環状の照射領域を構成することができる。
本発明によれば、それぞれの環状列は、レンズ素子の配設個数が同数で、外側に位置する環状列ほどレンズ素子が大きい。なお、ここでは「レンズ素子の大きさ」とは、照明器具用レンズの正面図における、レンズ素子の面積をいうものとする。
ここで、それぞれの環状列を構成するレンズ素子の配設個数を同数とした場合、仮に、それぞれの環状列に配列されるレンズ素子の大きさが同じであったとすると、これらを周方向に沿って密に配設することができず、周方向に隣接するレンズ素子の間に不要な間隙が形成されてしまう。
そこで、外側に位置する環状列ほどレンズ素子を大きくすることにより、周方向に隣接するレンズ素子を密に配設することが可能となる。
本発明によれば、多数のレンズ素子は、外側に位置する環状列のものほど曲率半径が大きい。
これにより、レンズ素子の配光角を、外側の環状列のものほど小さくし、これに対応して、外側の環状列のものほど、光の拡散度を抑制することができる。なお、拡散度とは、光を拡散させる際の程度をいうものとする。
本発明によれば、多数のレンズ素子は、四角形状又は六角形状に形成されている。
これにより、多数のレンズ素子は、周方向及び放射方向に密に配列することが可能となる。
また、六角形状とは、6つの辺のうちの一対の対辺がいずれも放射方向を向き、残る4つの辺のうちの内側に位置する2辺が、内側の環状列のうちの周方向に隣接する2個の第2レンズ素子の間に外側から入り込み、同様に外側に位置する2辺が、外側の環状列のうちの周方向に隣接する2個の第2レンズ素子の間に内側から入り込むような六角形である。
本発明によれば、入射面側の境界線の内側に、入射光を拡散させる別のパターン部を備える、ことを特徴とする。
これにより、照射領域を、パターン部と、別のパターン部とによって光を重ね合わせるようにして照射することができる。
本発明によれば、別のパターン部は、凸レンズ状で六角形状のレンズ面を有する多数の別のレンズ素子を、縦方向及び横方向に密に配列して形成されている。
これにより、別のパターン部によって形成されがちな照射領域の周縁部近傍の不要な模様を、パターン部によって照射して、両パターン部の光を重ね合わせることができるので、不要な模様の発生を抑制することができる。
本発明によれば、出射面側に、光軸を含む平面で切った断面形状が三角形状でかつ光軸を基準とした同心円状の複数の環状プリズムが形成されている、ことを特徴とする。

これにより、環状プリズムごとに傾斜角を変更することにより、出射される光の拡散度を変更して、適宜に調整することができる。例えば、入射面側だけでは、拡散度が不足するような場合には、傾斜角を大きくすることによって、不足を補うことができ、また逆に入射面側での拡散度が大きすぎる場合には、傾斜角を小さくすることで、拡散度を抑制することができる。
(A)は照明器具用レンズ1の正面図、(B)は右側面図、(C)は平面図、(D)はA−A線矢視拡大図である。 (A)は照明器具用レンズ1の背面図、(B)は正面側から見た斜視図、(C)は背面側から見た斜視図、(D)は図1(A)中のB−B線矢視拡大図である。 (A)は照明器具用レンズ1による光の光路を説明する図であり、(B)は(A)中の一部拡大図である。 第1パターン部Aによる照射領域SA、第2パターン部Bによる照射領域SB、及び環状プリズムK0,K1〜K4による照射領域SCを説明する模式図である。 (A)は第1パターン部Aによる照射領域SAのうちの外周縁近傍の照射領域を示す図であり、(B)は第2パターン部Bによる照射領域SBのうちの外周縁近傍の照射領域を示す図である。 第1レンズ素子E0に入射される入射光L1と、環状プリズムK0から出射される出射光L3とを説明する模式図である。
以下、本発明を適用した実施形態を、図面に基づいて詳述する。なお、各図面において、同じ符号を付した部材等は、同一又は類似の構成のものであり、これらについての重複説明は適宜省略するものとする。また、各図面においては、説明に不要な部材等は適宜、図示を省略している。
<実施形態1>
図1〜図6を参照して本発明を適用した実施形態1に係る照明器具用レンズ1について説明する。
このうち、図1(A)は照明器具用レンズ1の正面図、(B)は右側面図、(C)は平面図、(D)はA−A線矢視拡大図である。
また、図2(A)は照明器具用レンズ1の背面図、(B)は正面側から見た斜視図、(C)は背面側から見た斜視図、(D)は図1(A)中のB−B線矢視拡大図である。
また、図6は、第1レンズ素子E0に入射される入射光L1と、環状プリズムK0から出射される出射光L3とを説明する模式図である。
図1、図2に示すように照明器具用レンズ1は、ほぼ円盤状に形成されていて、光源52(図3(A)参照)からの直射光(直接光)及び反射光(間接光)が入射される入射面11と、この入射面11に対向し、入射面11に入射された光が出射される出射面12とを備えている。これら入射面11及び出射面12は、平面状ではなく、凸凹に形成されている。すなわち、入射面11は、後述するレンズ素子E(第1レンズ素子E0、第2レンズ素子E1〜E10)の凸状(球面の一部)のレンズ面Ea(図6参照)の集合によって構成されている。一方、出射面12は、ほぼ後述する環状プリズムK(環状プリズムK0,K1〜K4の表面の集合によって構成されている。
ここで、以下の説明では、図1、図2、図6に示すように、軸心(光軸)C0が通る入射面11の中心をC、出射面12の中心をC3とする。入射面11の中心Cは、多数の第1レンズ素子E0のうちの中心に位置する第1レンズ素子E0のレンズ面Eaの頂部Tcと一致する。また、出射面12の中心C3は、複数の同心円状の環状プリズムK0,K1〜K4の中心と一致する。また、レンズ面Eaの基準となる中心Oaを通って軸心C0に直交する仮想平面を第1基準面H1とする。この第1基準面H1上に位置して、中心Cで相互に直交する2本の直線を中心線C1,C2とする。さらに、出射面12の中心C3近傍は、ほぼ円錐形状に形成されていて、中心C3は円錐形状の頂部T0と一致している。中心C3を通って軸心C0に直交する仮想平面を第2基準面H2とする。
なお、後述する第1レンズ素子E0、第2レンズ素子E1〜E10について、特に区別する必要がなかったり、総称したりする場合には、単に、レンズ素子Eという。この点については、曲率半径R、レンズ素子Eの配光角θ、傾斜角β、環状プリズムK、環状プリズムKの配光角γ等についても同様である。
図1,図2に示すように、照明器具用レンズ1は、全体としてほぼ円盤状に形成されている。照明器具用レンズ1のサイズは、例えば、外径が76.2mm程度、厚さtが3mm程度であり、また、材質は、ガラス又は合成樹脂である。
入射面11側には、その全周にわたって環状凸部13が突設されている。
環状凸部13は、土手状に形成されており、上面13aは、平面状に形成されている。また、出射面12側における、この上面13aに対応する部分は、上面13aと同様、環状で平面状の下面13bとなっている。なお、この下面13bは、上述の第2基準面H2上に位置している。上面13aと下面13bとの距離が、照明器具用レンズ1の厚さtとなっている。
入射面11側には、ほぼ円形の仮想の境界線Mの内側と外側とにそれぞれ第1パターン部(別のパターン部)Aと第2パターン部(パターン部)Bが設けられている。第1パターン部Aの外周は、境界線Mに内接し、第2パターン部Bの内周は、境界線Mに外接している。なお、第1パターン部Aは、一般的なインテグレータレンズと同様な構成である。
境界線Mは、軸心C0を基準として入射面11側に、ほぼ円形の仮想の境界線として設定されている。
別のパターン部としての第1パターン部Aは、多数の第1レンズ素子(別のレンズ素子)E0を縦方向及び横方向(図1(A)中の左右方向)に密に配列させて構成されている。詳しくは、横方向、及びこの横方向に対して60度傾斜した方向に配列されている。多数の第1レンズ素子E0は、同じ大きさの正六角形に形成されている。図示例では、第1パターン部Aは、これら第1レンズ素子E0を横方向に15列、隙間なく密に配列することにより、全体として大きな正六角形を構成している。ただし、大きな正六角形の6個の角部に位置する第1レンズ素子E0は省略し、かつこれに隣接するそれぞれ2個の第1レンズ素子E0は、変形させている。これにより、第1パターン部Aの外周縁と第2パターン部Bの内周縁との間に形成される不要な間隙の面積をほぼなくしている。
各第1レンズ素子E0のレンズ面Eaは、頂部Tcの直下に位置する中心Oaを基準とした曲率半径R0の球面の一部によって構成されている。さらに、これら中心Oaは、上述の第1基準面H1上に載るように構成されている。これにより、各第1レンズ素子E0は、それぞれのレンズ面Eaの頂部Tcが第1基準面H1と平行な平面上(不図示)に載る。また、相互に隣接する第1レンズ素子E0間の接合部Gにおける最も低い部分を谷部Taとすると、各谷部Taも、第1基準面H1と平行な別の同一平面上に載るように構成されている。各第1レンズ素子E0の配光角θについては、いずれも同じ配光角θ0となっている。
なお、以上説明した第1パターン部Aは、全体として入射光を拡散することができるものであれば、上述の構成に代えて、例えば、1枚の凹レンズや、焦点距離が比較的短い凸レンズ、これら凹レンズや凸レンズをフレネルレンズとしたもの等を使用することも可能である。
ただし、照明器具用レンズ1の厚さtを薄く構成し、また、均斉性の高い照射を実現するには、上述の多数の第1レンズ素子E0を配列させた構成は有効である。
以上説明した第1パターン部Aに対し、第2パターン部Bは、全体として、内側の境界線Mと外側の環状凸部13との間に環状に設けられている。
パターン部としての第2パターン部Bは、レンズ素子Eとしての第2レンズ素子E1〜E10を多数、周方向及び放射方向に密に配列させて構成されている。
第2パターン部Bは、図示例では、軸心C0を基準として同心円状に形成された複数の環状列B1〜B10によって構成されている。最内側(第1列)の環状列B1は、多数の第2レンズ素子E1を境界線Mに沿った周方向に隙間なく密に配列して構成されている。第2列の環状列B2は、環状列B1の外側に、多数の第2レンズ素子E2を環状列B1に沿った周方向に隙間なく密に配列して構成されている。同様にして、第3列〜第9列の環状列B3〜B9が構成されている。そして、最外側(第10列)の環状列B10は、環状列B9の外側に、多数の第2レンズ素子E10を環状列B9に沿った周方向に隙間なく密に配列して構成されている。
上述の各環状列B1〜B10における第2レンズ素子E1〜E10の配設個数mは、図示例では、m=63となっている。つまり、各環状列B1〜B10には、それぞれ63個の第2レンズ素子E1〜E10が隙間なく密に配列されている。また、環状列B1〜B10は、放射方向についても第2レンズ素子E1〜E10が隙間なく密に配列されている。
ここで、各環状列B1〜B10を構成している第2レンズ素子E1〜E10について説明する。
第2レンズ素子E1〜E10は、形状については、いずれもほぼ六角形状に形成されているものの、大きさについては、周方向に沿った幅寸法、及び放射方向に沿った長さ寸法ともに、第2レンズ素子E1〜E10の順に徐々に大きくなるように構成されている。ただし、最外側の第10列の第2レンズ素子E10の長さ寸法については、環状凸部13と交差して外側部分が欠如しているためこの限りではない。
さらに、具体的には、奇数列(第1列,第3列,…,第9列)の環状列B1,B3,…、B9を構成する各第2レンズ素子E1,E3,…,E9は、いずれも中心Cを基準とする中心角aの範囲内に配列されている。同様に、偶数列(第2列,第4列,…,第10列)の環状列B2,B4,…,B10を構成する各第2レンズ素子E2,E4,…,E10は、いずれも中心Cを基準とする別の中心角aの範囲内に配列されている。
つまり、ほぼ六角形状に形成された第2レンズ素子E1〜E10は、大きさは異なるものの、いずれも6つの辺のうちの相互に対向する一対の辺が、上述の中心角aを構成する2本の直線上に位置することになる。なお、図示例では、中心角a=360度/63である。
さらに、奇数列の環状列B1,B3,…,B9を構成する第2レンズ素子E1,E3,…,E9と、偶数列の環状列B2,B4,…B10を構成する第2レンズ素子E2,E4,…,E10とは、周方向に半ピッチ分ずれて配列されている。
ここで、第2レンズ素子E1〜E10のレンズ面Ebの曲率半径Rを、この順に曲率半径R1〜R10とすると、曲率半径R1〜R10の順に大きくなるように設定されている。すなわち、これら曲率半径R1〜R10の間に、
R1<R2<…<R10…………式(1)
が成立する。
また、第2レンズ素子E1〜E10の配光角θを、この順に配光角θ1〜θ10とすると、これら配光角θ1〜θ10の間には、上述の式(1)に対応して、
θ1>θ2>…>θ10…………式(2)
を満たすようになっている。
すなわち、第2レンズ素子E1〜E10は、外側に位置するものほど、曲率半径Rが、曲率半径R1〜R10の順に大きくなり、また、配光角θはこの逆に配光角θ1〜θ10の順に小さくなるように構成されている。
第2レンズ素子E1〜E10は、このように各レンズ面Ebの曲率半径R1〜R10は異なるものの、各レンズ面Ebの中心Oaは、いずれも上述の第1基準面H1に載るようになっている。
これに伴い、第2レンズ素子E1〜E10のレンズ面Ebの頂部Tdは、外側に位置するものほど第1基準面H1からの高さが高くなっている。ただし、最も高い頂部Tdであっても、上述の入射面11側の環状凸部13の上面13aを越えないものとする。なお、第2レンズ素子E1〜E10のレンズ面Ebにおける最も低い位置を谷部Tbとすると、谷部Tbは、他の条件によっては異なるものの、ほぼ頂部Tdと同様に、外側ほど高くなる傾向にある。
ここで、第1レンズ素子E0の曲率半径R0と、第1列の環状列B1の第2レンズ素子E1の曲率半径R1については、
(1)R0<R1
(2)R1<R0<R10
の場合がある。
(1)が成立する場合には、第1レンズ素子E0と、第2レンズ素子E1〜E10とを全体として比較した場合、つまり、第1パターン部Aと第2パターン部Bとを比較した場合、第1パターン部Aの曲率半径R0が、第2パターン部Bの曲率半径R1〜R10よりも小さくなる。そして、これに伴って、第1パターン部Aの配光角θ0が、第2パターン部Bの配光角θ1〜θ10よりも大きくなる。
一方、(2)が成立する場合には、この範囲内で、曲率半径R0の大きさを変化させて配光角θ0を変化させることで、第1パターン部Aに基づく照射領域の広がり(拡散度)を種々に変化させることが可能となる。
図1、図2に示すように、照明器具用レンズ1の出射面12側には、その中心C3を基準とした、同心円状の複数の環状プリズムKが形成されている。
環状プリズムKは、図2(D)に示す断面形状が、三角形状で、かつ中心C3を基準として全周にわたって環状に形成されている。
ここで図6は、上述のように、第1レンズ素子E0に入射される入射光L1と、環状プリズムK0から出射される出射光L3とを説明する模式図である。
環状プリズムKのうち、環状プリズムK0は、図6に示すように、環状の2つの傾斜部(傾斜面)Ka,Kbを有していて、これら傾斜部Ka,Kbの交差部は、環状の頂部T0を形成している。なお、これら傾斜部Ka,Kbは、出射面12の一部を構成している。2つの傾斜部Ka,Kbのうち、内側に位置する傾斜部Kaは、軸心C0から遠い外側部分ほど、頂部T0に近づくように傾斜している。一方、外側に位置する傾斜部Kbは、内側の傾斜部Kaとは逆向きに傾斜している。すなわち、外側の傾斜部Kbは、軸心C0から遠い外側部分ほど、頂部T0から離れるように傾斜している。
複数の環状プリズムK0は、入射面11側の第1パターン部Aに対応して配置されている。環状プリズムK0は、図1(A)に示す中心線C2上の13個の第1レンズ素子E0のうちの、中心の第1レンズ素子E0を除いた下側(又は上側)の6個の第1レンズ素子E0に対応した位置に、6本形成されている。6本の環状プリズムK0は、それぞれの頂部T0が上述の第2基準面H2上に位置している。また、隣接する2個の環状プリズムK0間の頂部T0は、いずれも放射方向に沿って同じ幅(ピッチ)に形成されている。これに対し、環状プリズムK0の高さ(深さ)については、内側に位置する谷部Taよりも、外側に位置する谷部Taの方が浅くなるように形成されている。このため、第2基準面H2に対する環状プリズムK0の傾斜角β0は、外側に位置する環状プリズムK0ほど、小さくなっている。
一方、環状プリズムKのうち、環状プリズムK1〜K4は、入射面11側の第2パターン部Bに対応して配置されている。環状プリズムK1〜K4は、環状プリズムK0と同様、いずれも環状の、内側の傾斜部Ka、外側の傾斜部Kb、及びこれらの交差部である頂部T1〜T4によって構成されている。また、相互に隣接する環状プリズムKの間には、環状の底部が形成されている。
環状プリズムK1〜K4は、この順に内側から外側に配設され、外側のものほど頂部T間のピッチ(放射方向の幅)が増加している。環状プリズムK1〜K4のうち、環状プリズムK1は、第2パターン部Bの2本の環状列B1,B2に対応し、また、環状プリズムK2は2本の環状列B3,B4に、また、環状プリズムK3は2本の環状列B5,B6に、そして、環状プリズムK4は2本の環状列B7,B8に対応して配置されている。
環状プリズムK1〜K4は、その傾斜角β1〜β4が、この順に(外側に位置するものほど)小さくなっていく。
ここで、環状プリズムK0の傾斜角β0と、第1列の環状列B1の環状プリズムK1の傾斜角β1については、
(3)β0>β1
(4)β1>β0>β4
の場合がある。
(3)が成立する場合には、環状プリズムK0〜K10は全体を通してみても、外側に位置するものほど、傾斜角βが小さくなっていく。そして、これに伴って、出射面12における配光角γは、外側に位置するものほど、配光角γが小さくなっていく。
すなわち、傾斜角βは、
β0>β1>β2>β3>β4
を満たす。ただし、β0については、外側に位置する第1レンズ素子E0ほど、小さくなっている。
これに伴い、出射面12についてだけみた場合の配光角γは、
γ0>γ1>γ2>γ3>γ4
となる。
一方、(4)が成立する場合には、この範囲内で、傾斜角β0の大きさを変化させて配光角γ0を変化させることで、環状プリズムK0に基づく照射領域の広がり(拡散度)を種々に変化させることが可能となる。
図6を参照して、第1レンズ素子E0の形状と、環状プリズムK0の傾斜角β0との関係を説明する。なお、同図では、照明器具用レンズ1内を通過する光L2が、環状プリズムK0の2つの傾斜部(傾斜面)Ka,Kbが交差する頂部T0を通るように図示しているが、これは限界の状態を示すものであり、実際には、光L2が、軸心C0に近い側の傾斜部Kaから出射されるように構成されている。
まず、図6中の各符号について説明する。
光については、入射光L1、照明器具用レンズ1内を進む光L2、及び出射光L3である。なお、出射光L3´は、光L2が、軸心C0に直交する第2基準面H2から出射されると仮定した場合の出射光である。
入射光L1は、軸心C0に平行な光であり、入射面11の一部を構成する第1レンズ素子E0のレンズ面Eaの点Saに入射される。なお、レンズ面Eaの中心Oaは、上述のように第1基準面H1上に配設されている。
上述の点Saは、仮想の単位円Caの中心である。この単位円Ca近傍の符号は以下の通りである。
M1 :点Saを通るレンズ面Eaの接線
Ha :点Saにおける法線
αa :入射角
αb :出射角
g1 :単位円Caと入射光L1との交点
g2 :点g1から法線Haに下ろした垂線の足
g3 :単位円Caと光L2との交点
g4 :点g3から法線Haにおろした垂線の足
ここで、照明器具用レンズ1の屈折率をnとし、点g1,g2間の長さをx1、また点g3,g4間の長さをx2とすると、
n=sinαa/sinαb=x1/x2
となる。
一方、単位円Cbは、環状プリズムK0の頂部T0を中心とする円である。この単位円Cb近傍の符号は以下の通りである。
β0 :環状プリズムK0の傾斜部Kaの、第2基準面H2に対する傾斜角
Hb :傾斜部Kaに対する、頂部T0における法線
αc :入射角
αc´:仮定の入射角
αd :出射角
αd´:仮定の出射角
g5 :単位円Cbと光L2との交点
g6 :点g5から法線Hbに下ろした垂線の足
g6´:点g5から直線Hcに下ろした垂線の足
g7 :単位円Cbと出射光L3との交点
g7´:単位円Cbと出射光L3´との交点
g8 :点g7から法線Hbに下ろした垂線の足
g8´:点g7´から直線Hcに下ろした垂線の足
ここで、点g5,g6間の長さをx3、点g7,g8間の長さをx4、また、点g5,g6´間の長さをx5、点g7´,g8´間の長さをx6とすると、
n=sinαd/sinαc=x4/x3
=sinαd´/sinαc´=x6/x5
となる。
図6に示すレンズ面Eaにおいて、中心Oaにおける中心角を、中心角αeとすると、この中心角αeと上述の入射角αaとの間には、
αe=2×αa
の関係が成り立つ。
以上説明した関係においては、照明器具用レンズ1による光の拡散度を増加させるためには、入射角αaを大きくし、また、傾斜角β0を大きくとることが好ましい。
これに対し、入射角αa(中心角αe)が大きすぎると、入射光L1のロスが増加し、また、傾斜角β0が大きすぎると、出射面12から出射されない光が発生するという問題が発生する。
まず、入射角αaについて説明する。
本実施形態では、入射角αa、傾斜角β0を以下のように設定した。
中心角αeを大きくして、レンズ面Eaの長さを長くすると、これに比例して入射角αaも増加する。
ところで、相互に隣接する2つのレンズ面Eaの間には、接合部Gが形成され、この接合部Gには、照明器具用レンズ1の加工上の理由で、例えば、0.2mm程度のR加工を施す必要がある。このようにR加工された接合部Gの幅は、中心角αeが大きいほど大きくなり、これに対応して、入射光L1のロスが増加することになる。一方、光の拡散度を高めるためには、入射角αaは大きい方が好ましい。つまり、中心角αeは大きい方が好ましい。
そこで、本実施形態では、例えば、入射角αa≦60度(中心角αe≦120度)となるように、構成した。
次に、傾斜角β0について説明する。
ここで、照明器具用レンズ1は、材質としてガラスや合成樹脂が使用されている。ガラスや合成樹脂の種類は、使用目的等に応じて、種々のものがあり、それぞれ屈折率が異なっている。一方、レンズの設計においては近似として材料の屈折率に1.5を使用することが一般的である。そこで、本実形態においても、これに倣って、屈折率n=1.5を採用した。また、照明器具用レンズ1の厚さtが、t=3mm、さらに、入射角αaは、上述のようにαa≦60度とした。
上述のように、αa≦60度、n=1.5、t=3mmに設定したときには、仮に出射面12が第2基準面H2と一致した平面状であるとした場合には、照明器具用レンズ1内を進んだ光L2は、出射面12から出射されて出射光L3´となる。
一方、出射面12が環状プリズムK0の内側の傾斜部Kaである場合、その傾斜角β0が大きすぎると、光L2の一部が、傾斜部Kaから出射されないことになる。
そこで、上述の条件を基に計算したところ、傾斜角β0≦15度であれば、光2が傾斜部Kaから出射光L3として出射されることが分かった。
これを踏まえ、本実施形態では、照明器具用レンズ1の入射面11側の第1レンズ素子E0,及び第2レンズ素子E1〜E10については、入射角α0≦60度を満たし、一方、出射面12側の環状プリズムK0,K1〜K4については、傾斜角β≦15度(傾斜角β0,β1〜β4≦15度)を満たすようにした。
ここで、図3(A)は照明器具用レンズ1による光の光路を説明する図であり、(B)は(A)中の一部拡大図である。
つづいて、図3を参照して、上述した、入射面11側の第2パターン部Bの2本の環状列に、出射面12側の1本の環状プリズムKが対応している点についてさらに詳述する。
例えば、図3(B)に示すように、入射面11側の環状列B3,B4に対応して、出射面12側に環状プリズムK2が形成されている。つまり、環状プリズムK2の頂部T2を境とした2つの傾斜部Ka,Kbのうち、内側に位置して外側ほど第2基準面H2に近づく方向に傾斜する傾斜部Kaに対応して、内側の環状列B3が形成され、また、外側に位置して、内側の傾斜部Kaとは逆に、外側ほど第2基準面H2から遠ざかる方向に傾斜する傾斜部Kbに対応して、外側の環状列B4が形成されている。
これにより、環状列B3を通って、内側の傾斜部Kaから出射される出射光は、拡散度が増加させることになる。一方、環状列B4を通って、外側の傾斜部Kbから出射される出射光は、拡散度が抑制されることになる。なお、他の環状列B1,B2に対応する環状プリズムK1、環状列B5,B6に対応する環状プリズムK3、及び環状列B7,B8に対応する環状プリズムK4についても同様である。
すなわち、奇数列の環状列B1,B3,B5,B7を通って、環状プリズムK1〜K4から出射される出射光は、拡散度が増加される傾向にある。これに対し、偶数列の環状列B2,B4,B6,B8を通って、環状プリズムK1〜K4から出射される出射光は、拡散度が抑制される傾向にある。
ここで、上述の複数の環状プリズムK0、及び環状プリズムK1〜K4について整理する。
・複数の環状プリズムK0は、入射面11側の第1パターン部Aに対応する領域に形成されている。一方、環状プリズムK1〜K4は、入射面11側の第2パターン部Bに対応する領域に形成されている。
これにより、複数の環状プリズムK0は、第1パターン部Aからの光の拡散度を増加又は抑制し、環状プリズムK1〜K4は、第2パターン部Bからの光の拡散度を増加または抑制する。
・複数の環状プリズムK0は、それぞれ入射面11側の1つの第1レンズ素子E0に対応するように形成され、また、ピッチ(隣接する頂部Tc間の距離)が同じになるように形成されている。
これにより、それぞれの環状プリズムK0は、第1レンズ素子E0の1つの単位ごとに、光の拡散度を増加又は抑制している。
・複数の環状プリズムK0は、それぞれの頂部T0が第2基準面H2上に配置されている。また、内側に位置する環状プリズムK0ほど、傾斜角β0が大きく、外側に位置する環状プリズムK0ほど、傾斜角β0が小さくなっている。この点と、上述のピッチが同じである点から、複数の環状プリズムK0は、内側に位置する環状プリズムK0ほど、谷部Taの深さDが深くなっている。このように、ピッチが同じで、かつ内側に位置する環状プリズムK0ほど傾斜角β0を大きくとるために、その分、深さDが深くなりがちであるものの、環状プリズムK1〜K4と比較して、ピッチが小さいため、深くなる度合いが小さくなっている。
これにより、深さDが深くなってその部分での照明器具用レンズ1の実質的な厚さが薄くなって、強度が低下することを防止している。
・環状プリズムK1〜K4は、それぞれの頂部T1〜T4が、第2基準面H2上に配置され、またそれぞれの谷部Tbが同一平面上に配置されている。つまり、深さDが一定となっている。
また、環状プリズムK1,K2,K3,K4は、この順に入射面11側の環状列B1及びB2,B3及びB4,B5及びB6,B7及びB8に対応している。環状プリズムK1〜K4は、これに伴って、外側ほどピッチが大きくなっている。
・環状プリズムK1〜K4は、深さDが一定で、外側ほどピッチが大きいため、これに対応して、傾斜角β1〜β4は、外側のものほど小さくなる。環状プリズムK1〜K4は、これに伴って、外側のものほど、拡散度が抑制される。
次に、図3を参照して、上述構成の照明器具用レンズ1が装着される照明器具50について説明する。ここで、図3は、上述構成の照明器具用レンズ1を装着した照明器具の一例として、リフレクター54を有する照明器具50の、軸心C0を含む平面で切った断面図である。
図3に示すように、照明器具50は、ソケット51、光源52、ボディ53、リフレクター54、フード55、及び照明器具用レンズ1を備えている。
ソケット51は、ヒートシンク51a、放熱フィン51b等を有している。
光源52は、面状の発光面52aを有しており、ヒートシンク51aに固定されている。
ボディ53は、ソケット51の端部に固定されており、内側にリフレクター54を収納している。
リフレクター54は、反射面54a、光源52に近い側に光入射口54b、及び遠い側に光出射口54cを有している。反射面54aは、回転放物面状に形成されていて、発光面52aからの光を軸心C0とほぼ平行な平行光として反射する。
フード55は、円筒状に形成されていて、照明器具用レンズ1を保持している。
図4、図5を参照して、照明器具用レンズ1による照射領域Sについて説明する。
ここで、図4は、第1パターン部Aによる照射領域SA、第2パターン部Bによる照射領域SB、及び環状プリズムK0,K1〜K4による照射領域SCを説明する模式図(イメージ図)である。
また、図5(A)は、第1パターン部Aによる照射領域SAのうちの外周縁近傍の照射領域を示す図であり、(B)は第2パターン部Bによる照射領域SBのうちの外周縁近傍の照射領域を示す図である。
図3に示すように、軸心C0を基準(中心)とする照明器具50において、光源52の発光面52aと、リフレクター54の光入射口54bと、照明器具用レンズ1の入射面11側の第1パターン部Aと、出射面12の環状プリズムK0とは、位置的及び面積的にほぼ対応している。一方、リフレクター54の反射面54aと、照明器具用レンズ1の入射面11側の第2パターン部Bと、出射面12の環状プリズムK1〜K4とは、位置的及び面積的にほぼ対応している。なお、反射面54aの面積とは、照明器具用レンズ1側から見た場合の面積をいう。
このような照明器具50においては、発光面52aから発光されて、軸心C0に平行に進む直射光Laは、第1パターン部Aに入射されて、環状プリズムK0から出射光La´として出射される。一方、発光面52aから発光されて軸心C0に対して斜めに広がるように進む直射光Lb及び発光面52aから発光されて反射面54aで反射された反射光Lcは、第2パターン部Bに入射されて、環状プリズムK1〜K4から出射光Lb´,Lc´として出射される。
ここで、上述のように第1パターン部Aの第1レンズ素子E0の配光角θ0が、第2パターン部Bの第2レンズ素子E1〜E10の配光角θ1〜θ10よりも大きく、さらに、環状プリズムK0の傾斜角β0が、環状プリズムK1〜K4の傾斜角β1〜β4よりも大きい場合、出射光La´の配光角θが、出射光Lb´,Lc´の配光角θよりも大きくなって、第1パターン部Aを通って出射される出射光La´の広がりが、第2パターン部Bを通って出射される出射光Lb´,Lc´の広がりよりも広くなる。
これにより、広がりが大きい出射光La´の照射領域SAの少なくとも外周縁近傍を全周にわたって、出射光Lb´,Lc´による照射領域SB内に確実に含めることができる。図5(A)に示すように、第1パターン部Aを通過した光によって形成される照射領域SAの外周縁近傍には、外周縁に沿って不要な六角形状の模様が形成されがちである。この不要な模様を、第1パターン部Aとは配光パターンが異なる第2パターン部Bを通過した比較的光量の多い光によって照射することができるため、不要な模様の発生を抑制することができる。
なお、以上では、照明器具用レンズ1の出射面12に環状プリズムK0,K1〜K4が形成されている場合を例に説明したが、出射面12にこのような環状プリズムK0、K1〜K4が形成されていない平面状の場合であっても、原理的には、上述と同様に、不要な模様の発生を抑制することが可能である。なお、出射面12が、曲率半径Rの大きい凸レンズ状、あるいは凹レンズ状に形成されている場合もほぼ同様である。
図4に示すように、環状プリズムK0,K1〜K4は、主に照射領域SC全体を広げるように作用し、不要な模様の抑制は、主に第1パターン部Aと第2パターン部Bとの構成によって行い得る。
また、以上では、第2パターン部Bを構成する第2レンズ素子E1〜E10の形状が六角形状である場合を説明したが、これに代えて四角形状であってもよい。ここで、四角形状とは、ほぼ扇型のことをいう。
以下に、本発明の一例である実施形態1の照明器具用レンズ1の効果を整理する。
・照明器具用レンズ1は、入射面11側の少なくとも一部に、凸レンズ状のレンズ面Ebを有する多数の第2レンズ素子(レンズ素子)E1〜E10を、軸心(光軸)C0を基準として周方向及び放射方向に密に配列した第2パターン部(パターン部)Bを備える。
このような第2パターン部Bを備えることにより、多数のレンズ素子Eを縦横に配列した従来のパターン部とは異なり、照射領域の外周縁近傍に形成されがちな、不要な環状の模様の発生を防止又は抑制することができる。
・第2パターン部Bは、軸心(光軸)C0を中心とするほぼ円形の仮想の境界線Mの外側に、多数の第2レンズ素子E1〜E10を周方向に密に配列した環状列B1〜B10を、同心円状に複数列、密に配列することにより環状に形成されている。
これにより、第2パターン部Bは、照射領域の外周縁近傍に不要な環状の模様を発生させることなく、環状の照射領域を構成することができる。
・それぞれの環状列B1〜B10は、第2レンズ素子E1〜E10の配設個数mが同数で、外側に位置する環状列ほど第2レンズ素子(レンズ素子)E1〜E10が大きい。なお、ここでは「レンズ素子の大きさ」とは、照明器具用レンズ1の正面図(図1(A)参照)における、レンズ素子の面積をいうものとする。
ここで、それぞれの環状列B1〜B10を構成する第2レンズ素子E1〜E10の配設個数mを同数とした場合、仮に、それぞれの環状列B1〜B10に配列される第2レンズ素子E1〜E10の大きさが同じであったとすると、これらを周方向に沿って密に配設することができず、周方向に隣接する第2レンズ素子E1〜E10の間に不要な間隙が形成されてしまう。
そこで、外側に位置する環状列ほど第2レンズ素子E1〜E10を大きくすることにより、周方向に隣接する第2レンズ素子E1〜E10を密に配設することが可能となる。
・多数の第2レンズ素子E1〜E10は、外側に位置する環状列のものほど曲率半径R1〜R10が大きい。
これにより、第2レンズ素子E1〜E10の配光角θ1〜θ10を、外側の環状列のものほど小さくし、これに対応して、外側の環状列のものほど、光の拡散度を抑制することができる。
・多数の第2レンズ素子E1〜E10は、四角形状又は六角形状に形成されている。
これにより、多数の第2レンズ素子E1〜E10は、周方向及び放射方向に密に配列することが可能となる。
・入射面11は、入射光を拡散させる第1パターン部Aを備える。
これにより、照射領域を、第2パターン部Bと、第1パターン部Aとによって光を重ね合わせるようにして照射することができる。
・第1パターン部Aは、凸レンズ状のレンズ面Eaを有する多数の第1レンズ素子E0を、縦方向及び横方向に密に配列して形成されている。
これにより、第1パターン部Aによって形成されがちな照射領域の周縁部近傍の不要な模様を、第2パターン部Bによって照射して、両パターン部A,Bの光を重ね合わせることができるので、不要な模様の発生を抑制することができる。
・照明器具用レンズ1は、出射面12側に、軸心(光軸)C0を含む平面で切った断面形状が三角形状でかつ軸心(光軸)C0を基準とした同心円状の複数の環状プリズムK0,K1〜K4が形成されている。
これにより、環状プリズムK0,K1〜K4ごとに傾斜角β0,β1〜β4を変更することにより、出射される光の拡散度を変更して、適宜に調整することができる。例えば、入射面11側だけでは、拡散度が不足するような場合には、傾斜角β0,β1〜β4を大きくすることによって、拡散度の不足を補うことができ、また逆に入射面11側での拡散度が大きすぎる場合には、傾斜角β0,β1〜β4を小さくすることで、拡散度を抑制することができる。
1 照明器具用レンズ
11 入射面
12 出射面
A 第1パターン部(別のパターン部)
B 第2パターン部(パターン部)
B1〜B10 環状列
C0 軸心(光軸)
E レンズ素子
E0 第1レンズ素子(別のレンズ素子)
E1〜E10 第2レンズ素子(レンズ素子)
K,K0,K1〜K4 環状プリズム
Ea,Eb レンズ面
M 境界線
m 配設個数
R,R0〜R10 曲率半径
S,SA,SB 照射領域

Claims (2)

  1. 入射面側における、光軸を中心とするほぼ円形の仮想の境界線の外側に、凸レンズ状で六角形状のレンズ面を有する多数のレンズ素子を周方向に密に配列した環状列を、同心円状に複数列、密に配列することにより環状に形成されたパターン部を備え、
    前記境界線の内側に、凸レンズ状で六角形状のレンズ面を有する多数の別のレンズ素子を、縦方向及び横方向に密に配列して形成されて入射光を拡散させる別のパターン部とを備え、
    前記パターン部は、それぞれの前記環状列の前記レンズ素子の配設個数が同数で、外側に位置する前記環状列ほど前記レンズ素子及び曲率半径が大きく、
    前記別のパターン部は、同じ大きさの前記別のレンズ素子を、縦方向及び横方向に密に配列して形成されており、
    前記入射面側に対向する出射面側に、前記光軸を含む平面で切った断面形状が三角形状でかつ前記光軸を基準とした同心円状の複数の環状プリズムが形成され、
    前記複数の環状プリズムのうち、前記入射面側の前記境界線の外側に対応するものは、深さが一定で、前記パターン部の前記環状列に対応して、外側に位置するものほど頂部のピッチが大きい、
    ことを特徴とする照明器具用レンズ。
  2. 前記複数の環状プリズムのうち、前記入射面側の前記境界線の外側に対応するものは、前記パターン部の前記環状列に対応して、外側に位置するものほど傾斜角が小さい、
    ことを特徴とする請求項1に記載の照明器具用レンズ。
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