JP6310215B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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本発明は、アンテナ装置に関する。
従来より、緊急報道やスポーツ中継などで映像,音声を無線伝送するシステムとしてFPU(Field Pick-up Unit)が用いられている。映像信号をFPUで伝送する場合、中継車の屋上やビルの屋上に送信アンテナ(パラボラアンテナ)を設置して、ビルや山の上に設置した受信基地局に向けて映像信号を送信する。
一般には、CDバンド(6.426〜6.57GHz,6.873〜7.125GHz)やEFバンド(10.251〜10.449GHz, 10.552〜10.678GHz)の周波数帯を使用したFPUを用いて伝送しており、FPUのアンテナの給電部としては、例えば、特許文献1〜3に記載されている給電部が用いられる。
また、誘電体と反射板で構成されるアンテナは、例えば、特許文献4に記載されているものがある。
実開昭62-30402号公報 実開昭61-29503号公報 特公昭59-27482号公報 特開平11-4116号公報
しかしながら、上述のようなFPUのアンテナを用いる場合、下記の課題がある。
(イ)特許文献1、特許文献2で示されているような反射板付きダイポールアンテナで構成される給電部では、給電部の先端までの同軸線路による損失とダイポールアンテナ近傍に保護のためにつけるレドームによる損失があるため、損失が非常に大きい。例えば、60cmの開口径のパラボラアンテナではCDバンドでアンテナ利得が28dBi程度、EFバンドでアンテナ利得が32dBi程度である。すなわち、両者とも開口効率は約30%であり、効率が非常に悪い。そのため、伝搬距離が短くなる、あるいは、伝送品質が劣化するという課題がある。
(ロ)特許文献1、特許文献2で示されているような反射板付きダイポールアンテナで構成される給電部は、E面(電界面)とH面(磁界面)の放射パターンが同一ではないため、例えば、垂直偏波で放射する際には、垂直方向と水平方向の放射パターンが異なり、運用が困難になるという課題がある。
(ハ)特許文献4に示すような給電部をFPUに用いる場合は、導波管から反射板までを薄い誘電体で接続することが前提となる。FPUで使用する際には持ち運びなどを考慮すると強度の点で問題があり、信頼性が低下しやすいという課題がある。
(ニ)導波管と反射板の接続を無垢の誘電体で行う場合には、比誘電率が小さく、tanδ(誘電損失)が小さい材料としてテフロンを用いることが有用であるが、テフロンは金属との接着が困難であり、容易に実現することができないという課題がある。
(ホ)日本で使用されているFPU用のパラボラアンテナの給電部は、ほぼすべてが特許文献1、特許文献2、特許文献3で示されるアンテナで構成されるため、インターフェースを変える必要が無い給電部が必要である。
そこで、本発明は、伝送品質の劣化が少なく、垂直方向と水平方向の放射パターンの相違が少なく、信頼性が高いアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面のアンテナ装置は、パラボラ形式の第1反射面を有する反射鏡と、前記反射鏡の前記第1反射面側に配設され、同軸ケーブルを介して送信回路又は受信回路に接続される給電部とを含むアンテナ装置であって、前記給電部は、前記同軸ケーブルに一端が接続される同軸導波管変換部と、前記同軸導波管変換部の他端に接続される導波管と、前記導波管に接続される絶縁部と、前記絶縁部に設けられ、前記反射鏡の前記第1反射面に対向する第2反射面を有し、平面視で円板状の反射部とを有前記反射部は、前記絶縁部に係合する係合部を前記第2反射面に有し、前記係合部によって前記絶縁部に係合される反射板であり、前記第2反射面の中央に円錐状の突出部を有し、前記係合部は、前記反射部に平面視で同心円状に配設される円環状の凸部であり、前記絶縁部は、前記係合部の前記円環状の凸部に対応した円環状の溝部を有し、前記反射部と前記絶縁部は、前記円環状の凸部で構成される前記係合部が、前記円環状の溝部に係合することによって固定される、アンテナ装置。
本発明によれば、伝送品質の劣化が少なく、垂直方向と水平方向の放射パターンの相違が少なく、信頼性が高いアンテナ装置を提供することができる。
実施の形態1のアンテナ装置100を示す図である。 アンテナ装置100の反射板125を拡大して示す図である。 アンテナ装置100の給電部120から放射される電波の経路を示す図である。 実施の形態1のアンテナ装置100におけるリング部125Cの高さとアンテナ利得の関係を示す表を示す図である。 実施の形態1のアンテナ装置100の穴部124Cの有無によるVSWR特性の違いを示す特性図である。 実施の形態2のアンテナ装置200を示す図である。 実施の形態3の給電部320を示す斜視図である。 図7に示す給電部320の分解図である。
以下、本発明のアンテナ装置を適用した実施の形態について説明する。
<実施の形態1>
図1は、実施の形態1のアンテナ装置100を示す図である。図1(A)は側面図であり、図1(B)は図1(A)に示す構造に対応する分解図である。図2は、アンテナ装置100の反射板125を拡大して示す図である。
図1(A)に示すように、アンテナ装置100は、反射鏡110と、給電部120とを含む。アンテナ装置100は、送受信回路50に取り付けられている。図1(B)の分解図では、送受信回路50を省略する。
以下ではアンテナ装置100を送受信回路50に接続する形態について説明するが、アンテナ装置100は、送信回路に接続してもよく、また、受信回路に接続してもよい。
また、以下では、送受信回路50に接続されるアンテナ装置100が電波を放射する形態について説明するが、アンテナ装置100が電波を受信する場合の動作は、アンテナ装置100が電波を放射する場合の動作の逆であるため、その説明を省略する。
反射鏡110は、パラボラアンテナ用の反射鏡であり、反射面110Aの形状が放物面になるように構成されている。図1(A)には反射鏡110の焦点110Xを示す。ここでは、反射面110Aから焦点110Xまでの距離をL1とする。反射鏡110は、反射面110Aの中心に厚さ方向に貫通する開口部110Bを有する。開口部110Bは、例えば、同軸型のコネクタに対応した形状を有する。なお、このような反射鏡110の構成は、従来のパラボラアンテナ用の反射鏡と同様である。
給電部120は、同軸導波管変換部121、丸角変換部122、導波管部123、保持部124、及び反射板125を有する。給電部120は、同軸型のコネクタ及び所謂N型コネクタを介して送受信回路50に接続される。
すなわち、給電部120は、従来のパラボラアンテナの給電部と互換性があり、従来のパラボラアンテナの給電部と同様に、反射鏡110に対して固定することができるとともに、送受信回路50に接続することができる。
このため、給電部120は、従来のパラボラアンテナの給電部と交換する形で、従来のパラボラアンテナの反射鏡に取り付けることができる。
同軸導波管変換部121は、一端が図示しない同軸型のコネクタ及びN型コネクタを介して送受信回路50に接続され、他端が丸角変換部122に接続される。同軸導波管変換部121は、管状の部材であり、貫通孔121Aを有する。同軸導波管変換部121は、例えば、アルミニウム、真鍮、銅等の金属で形成される。
貫通孔121Aの中心軸(長手方向の軸)に垂直な断面は矩形状である。同軸導波管変換部121は、同軸型のコネクタを介して送受信回路50から送信される電波を丸角変換部122に伝搬する。同軸導波管変換部121から丸角変換部122に伝搬される電波の電界は、上下方向(垂直偏波)の向きを有する。これは、一例として、同軸導波管変換部121の断面形状が、紙面の上下方向よりも紙面の表裏方向の長さが長いためである。従って、断面形状がこれとは逆に紙面の上下方向よりも紙面の表裏方向の長さが短い場合は、水平偏波となる。すなわち、同軸導波管変換部121から丸角変換部122に伝搬される電波の電界は、水平偏波であってもよい。
丸角変換部122は、一端が同軸導波管変換部121に接続され、他端が導波管部123に接続される。丸角変換部122は、管状の部材であり、貫通孔122Aを有する。丸角変換部122は、例えば、アルミニウム、真鍮、銅等の金属で形成される。
貫通孔122Aの中心軸(長手方向の軸)に垂直な断面は、同軸導波管変換部121に接続される一端側で矩形状であり、導波管部123に接続される他端側で円形である。すなわち、貫通孔122Aの断面形状は、同軸導波管変換部121に接続される一端側の矩形状から、導波管部123に接続される他端側の円形状に連続的に変化する形状を有する。貫通孔122Aの一端側の矩形状の断面よりも、他端側の円形状の断面の方が大きくなっているため、貫通孔122Aの断面形状はテーパー形状になっている。
丸角変換部122は、同軸導波管変換部121から伝搬される矩形導波管のTE11モードの電波を円形導波管においてもTE11モードのまま導波管部123に出力する。
導波管部123は、一端が丸角変換部122に接続され、他端が保持部124に接続される。導波管部123は、管状の部材であり、貫通孔123Aを有する。貫通孔123Aの中心軸(長手方向の軸)に垂直な断面は、円形である。導波管部123は、例えば、アルミニウム、真鍮、銅等の金属で形成される。
導波管部123は、丸角変換部122から入力されるTE11モードの電波を保持部124に出力(放射)する。なお、同軸導波管変換部121、丸角変換部122、導波管部123は、別々に作製したものを溶接等で繋ぎ合わせてもよいし、一体的に形成してもよい。
保持部124は、円板部124Aと基部124Bを有する。基部124Bは、円柱状の部材であり、導波管部123の貫通孔123Aの内部に挿入(嵌着)される。保持部124は、導波管部123の貫通孔123Aの内部に挿入(嵌着)されると、基部124Bが導波管部123の内部に完全に収まった状態になる。すなわち、保持部124は、円板部124Aと基部124Bとの境界まで(基部124Bの根元まで)導波管部123の内部に挿入される。保持部124は、反射板125を保持するとともに、導波管部123から出力(放射)されるTE11モードの電波を反射板125に誘導するために設けられている。
このため、保持部124は、tanδ(誘電損失)が小さい材料で形成されることが望ましい。実施の形態1では、保持部124は、一例として、テフロン樹脂で形成される。保持部124は、絶縁部の一例である。また、上述のように、保持部124は電波を反射板125に誘導する役割を担うため、ガイド部として取り扱うことができる。
基部124Bには、穴部124Cが形成されている。穴部124Cは、基部124Bの端部から円板部124Aに向かう方向に形成されている。穴部124Cは円筒型の穴であり、中心軸は基部124Bの円柱形状の中心軸と一致している。保持部124は、導波管部123の貫通孔123Aの内部に挿入(嵌着)されると、穴部124Cが導波管部123の内部に完全に収まった状態になる。これは、穴部124Cを導波管123の内部に収めることにより、より整合が取れた状態になり、電波の伝搬性が改善されるからである。
円板部124Aは、基部124Bから連続的に形成される略半球状の部材である。円板部124Aは、半径Rの仮想的な球体を、中心124AXからL2(<R)離れた点において、中心124AXと、中心124AXからL2離れた点とを結ぶ線分に対して垂直な平面に沿って切断して得る形状を有する。円板部124Aの中心軸は、基部124Bの円柱形状の中心軸と一致する。また、円板部124Aは、円板部124Aの中心軸に、反射鏡110の焦点110Xが位置するように配設される。円板部124Aは、端面124A3の中心に形成される凹部124A1と、凹部124A1と同心円状に形成される円環状の溝部124A2を有する。凹部124A1は、円錐状に凹んでおり、円錐形状の中心軸は、円板部124Aの中心軸と一致する。なお、保持部124は、穴部124C、凹部124A1、及び溝部124A2以外は、テフロン樹脂が充填された構成を有する。これは、導波管部123と反射板125との間を伝搬する電波がすべてテフロン樹脂の内部を通るようにすることにより、電波の経路における誘電率を揃えるためである。また、保持部124の円板部124Aは、端面124A3で反射板125を保持するように構成されている。これは、反射板125に入射する電波と反射板125から出射する電波とがすべてテフロン樹脂の内部を通るようにすることにより、電波の経路における誘電率を揃えるためである。
反射板125は、円板状の基部125Aと、基部125Aの一方の面に形成される反射調整部125B及びリング部125Cとを有する。反射板125は、例えば、アルミニウム、真鍮、銅等の金属で形成される。
反射調整部125Bは、円錐状の凸部であり、円錐形状の頂点125B1は、基部125Aの円板形状の中心軸上に位置する。また、反射調整部125Bの円錐形状は、保持部124の凹部124A1の形状に対応しており、反射調整部125Bが凹部124A1に隙間なく収納されるように構成されている。
リング部125Cは、円環状の凸部であり、反射調整部125Bと同心円状に配設される。リング部125Cは、保持部124の溝部124A2の形状に対応しており、リング部125Cが保持部124の溝部124A2に隙間なく収納されるように構成されている。
リング部125Cは、溝部124A2に係合することにより、反射板125を保持部124に取り付けるために形成されている。リング部125Cは、係合部の一例である。
以上のような構成を有する給電部120は、円板部124Aの仮想的な球体の中心124AXと、反射鏡110の焦点110Xとが、円板部124Aの中心軸上に位置し、かつ、中心124AXが焦点110Xから距離L3だけ反射面110A側にオフセットした位置に配設される。また、給電部120の円板部124Aは、中心124AXを有する仮想的な球体の一部である。
このように、給電部120の円板部124Aが中心124AXを有する仮想的な球体の一部であるとともに、中心124AXと焦点110Xとを円板部124Aの中心軸上に位置させるのは、円板部124Aにレンズ効果を持たせることにより、反射鏡110の反射面110A(パラボラ面)に効率的に電波を放射するためである。距離L3は、アンテナ装置100の最適なアンテナ特性を得るために最適化した距離に設定すればよい。
なお、図1(A)には、中心124AXが焦点110Xから距離L3だけ反射面110A側にオフセットした状態を示すが、距離L3はゼロであってもよい。すなわち、中心124AXは焦点110Xと一致してもよい。また、中心124AXと焦点110Xとの位置関係は、逆であってもよい。すなわち、中心124AXが焦点110Xの左側に位置していてもよい。また、焦点110Xは、円板部124Aの中心軸上に位置していなくてもよい。
なお、円板部124Aの形状は必ずしも半球状に限らず、レンズ効果が得られる形状であれば、図1(A)に示す形状以外の形状であってもよい。例えば、完全な半球状ではないが半球状に近い略半球状でもよく、あるいは、円錐状であってもよい。
次に、図3を用いて、アンテナ装置100の給電部120から放射される電波の経路について説明する。
図3は、アンテナ装置100の給電部120から放射される電波の経路を示す図である。図3には、説明の便宜上、反射鏡110の反射面110Aと、反射板125の基部125、調整部125B、及びリング部125Cとを抜粋して示す。
また、図3に示す矢印は、給電部120の導波管部123(図1参照)から出力され、保持部124の内部を図中左側に伝搬し、反射板125で反射されて反射面110Aに向かう電波を示す。
図3に示すように、給電部120の導波管部123(図1参照)から出力された電波は、保持部124の内部を図中左側に伝搬し、反射板125で反射されて反射面110Aに向かう。
このとき、反射板125の中心部に伝搬する電波は、円錐状の反射調整部125Bによって、平面視で反射板125の外側に拡がるように反射されるため、反射面110Aの中心部以外の領域に、電波を効率的に誘導することができる。反射鏡110を反射面110A側から平面視で見た場合に、反射面110Aの中心には、給電部120が位置するため、反射板125の中心部に伝搬する電波が給電部120に反射されないようにするために、円錐状の反射調整部125Bは反射板125の中央に取り付けられている。
また、リング部125Cによって反射される電波も生じうる。リング部125Cは、基部125Aから突出しているため、電波の伝搬路における経路長が変わる要因となりうる。このため、リング部125Cの高さ(厚さ)は、電波の経路長に影響を生じない程度の高さに設定することが好ましい。具体的には、電波の波長の約1/30程度の高さに設定することにより、電波の散乱を抑制することが望ましい。
図4は、実施の形態1のアンテナ装置100におけるリング部125Cの高さ(リングの厚さ)とアンテナ利得の関係を示す表を示す図である。なお、図4に示すアンテナ利得はシミュレーションによって得た値である。また、リングなしとは、リング部125Cを形成しない場合を意味する。また、図4に示すアンテナ利得は、電波の周波数を10.5GHz、反射鏡110の開口径を60cmに設定した場合の値である。反射鏡110の開口径とは、図1における反射鏡110の縦方向の長さである。
図4に示すように、アンテナ利得は、リングなし、0.5mm、1mmの場合において、34.5dBiであった。また、1.5mmと2mmの場合に、それぞれ、34.4dBiと34.3dBiであった。
この結果より、電波の周波数が10.5GHzの場合には、リング部125Cの高さは、1mmまでは、アンテナ装置100のアンテナ利得に全く影響が生じないことが分かった。また、1.5mmと2mmの場合には、アンテナ利得が多少低下することが分かった。
実施の形態1のアンテナ装置100では、反射鏡110の開口径が60cmの場合に、CDバンドでは31dBi、EFバンドでは34dBiを実現できる。これは、開口効率にして約65%を実現していることを意味している。
また、実施の形態1のアンテナ装置100のアンテナ特性を従来のアンテナ装置のアンテナ特性と比較する実験を行った結果、次のような結果を得た。ここで、従来のアンテナ装置とは、実施の形態1の給電部120の保持部124(円板部124A、基部124B)と反射板125を含まず、保持部124(円板部124A、基部124B)と反射板125の代わりに、導波管部123の先端に、導波管部123と略同一の直径を有する反射板を有する構成である。このような従来のアンテナ装置としては、例えば、特許文献1、2に記載のアンテナ装置が挙げられる。
そして、実施の形態1のアンテナ装置100と従来のアンテナ装置で電波を受信した結果、10.422MHzで+5.4dBm、10.597MHzで+3.6dBmほどアンテナ利得が増大することが分かった。
このようにアンテナ利得が改善されることの一因は、反射板125が円板状であるため、放射パターンが上下左右対称となったためであると考えられる。
従来のアンテナ装置における開口効率は約30%程度であるため、実施の形態1によれば、開口効率の非常に高いアンテナ装置100を提供することができる。従って、伝搬距離の長距離化と、伝送品質の改善を実現することができる。
また、反射板125が円板状であるため、アンテナ装置100の方向の調整が容易になる。これは、特に、ダイポールアンテナで構成される給電部を含む従来のパラボラアンテナに比べて、非常に大きなアドバンテージである。
また、以上のような構成を有するアンテナ装置100は、従来のパラボラアンテナと同様に、送受信回路50に接続することができる。すなわち、送受信回路50への接続インターフェースは、従来のパラボラアンテナと同様である。
従って、既存のFPUに取り付けることができ、非常に汎用性の高いアンテナ装置100を提供することができる。
また、以上のような構成を有するアンテナ装置100は、テフロン製の保持部124に溝部124A2を形成するとともに、反射板125にリング部125Cを形成し、溝部124A2とリング部125Cとを係合させることによって保持部124に反射板125を固定している。
従って、tanδ(誘電損失)が小さい材料で保持部124を形成して損失を低減しつつ、反射板125を確実に保持部124に固定することにより、信頼性を向上させたアンテナ装置100を提供することができる。
また、保持部124の基部124Bは、導波管部123の貫通孔123Aに嵌着されるため、保持部124を導波管部123に確実に固定することができる。
なお、リング部125Cを同心円状に2つ以上形成するとともに、溝部124A2を2つ以上形成してもよい。また、リング部125Cのようにリング状になっている必要はなく、リングが途切れるように周方向において分断されていてもよいし、ドットのように形成されていてもよい。反射板125を保持部124に係合させることができる凸状の部材であれば、リング部125Cの代わりに用いることができる。この場合に、溝部124A2は、対応する形状に適宜変更すればよい。
また、以上では、保持部124の基部124Bに穴部124Cを形成する形態について説明した。穴部124Cを形成すると、VSWR(Voltage Standing Wave Ratio)を改善することができることが分かっている。なお、穴部124Cの代わりに、穴部124Cの空間と、穴部124Cの周りの基部124B(テフロン樹脂)とを入れ替えることにより、穴部124Cの大きさに対応する円柱部を設けてもよい。
図5は、実施の形態1のアンテナ装置100の穴部124Cの有無によるVSWR特性の違いを示す特性図である。図5に示すように、穴部124Cを形成していない場合でも良好なVSWR特性が得られているが、穴部124Cがある方が全体的により低いVSWR特性が得られた。従って、穴部124Cを形成することにより、VSWR特性をさらに改善したアンテナ装置100を提供することができる。このように、穴部124Cを形成することによってVSWR特性が改善されるのは、穴部124Cによって電波が伝搬する際の特性インピーダンスが変わり、より最適化された状態になったためと考えられる。
また、以上では、給電部120が反射板125を有する形態について説明したが、反射板125を保持部124に取り付ける代わりに、保持部124の凹部124A1、溝部124A2、端面124A3の表面を粗化した後に、無電解めっきで銅層を形成することにより、反射板125と同様の構造を形成してもよい。
<実施の形態2>
図6は、実施の形態2のアンテナ装置200を示す図である。図6(A)は側面図であり、図6(B)は図6(A)に示す構造に対応する分解図である。
実施の形態2のアンテナ装置200は、実施の形態1のアンテナ装置100の給電部120を給電部220に置き換えたものである。
給電部220は、同軸導波管変換部121、丸角変換部222、導波管部223、保持部124、及び反射板125を有する。給電部220は、丸角変換部222と導波管部223の構成が実施の形態1の給電部120と異なり、同軸導波管変換部121、保持部124、及び反射板125は、実施の形態1の給電部120と同様である。
従って、以下では、実施の形態1のアンテナ装置100と同様の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
丸角変換部222は、一端が同軸導波管変換部121に接続され、他端が導波管部223に接続される。丸角変換部222は、管状の部材であり、貫通孔222Aを有する。
貫通孔222Aの中心軸(長手方向の軸)に垂直な断面は、同軸導波管変換部121に接続される一端側で矩形状であり、導波管部223に接続される他端側で円形である。
また、貫通孔222Aは、一端側から他端側にかけて、階段状に形成されている。内壁部が階段状の貫通孔222Aは、一端側の断面が矩形状であり、他端側の断面が円形である。貫通孔222Aの一端側と他端側との間の断面形状は、矩形と円形を合成したような形状であり、例えば、角を丸く面取りした矩形状であればよい。丸角変換部222は、同軸導波管変換部121から伝搬される矩形導波管のTE11モードの電波を円形導波管においてもTE11モードのまま導波管部223に出力する。
導波管部223は、一端が丸角変換部222に接続され、他端が保持部124に接続される。導波管部223は、管状の部材であり、貫通孔223Aを有する。貫通孔223Aの中心軸(長手方向の軸)に垂直な断面は、円形である。導波管部223は、実施の形態1の導波管部123よりも中心軸方向の長さが長くなっていること以外は、実施の形態1の導波管部123と同様の構成を有する。
このような階段状の丸角変換部222を有する給電部220は、実施の形態1の給電部120よりも短い長さで電波の変換を行うことができる。
以上、実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、開口効率の非常に高いアンテナ装置200を提供することができる。従って、伝搬距離の長距離化と、伝送品質の改善を実現することができる。
また、既存のFPUに取り付けることができ、非常に汎用性の高いアンテナ装置200を提供することができる。
また、tanδ(誘電損失)が小さい材料で保持部124を形成して損失を低減しつつ、反射板125を確実に保持部124に固定することにより、信頼性を向上させたアンテナ装置200を提供することができる。
また、保持部124の基部124Bは、導波管部223の貫通孔223Aに嵌着されるため、保持部124を導波管部223に確実に固定することができる。
<実施の形態3>
図7は、実施の形態3の給電部320を示す斜視図であり、図8は、図7に示す給電部320の分解図である。
実施の形態3のアンテナ装置は、実施の形態2のアンテナ装置200の給電部220を給電部320に置き換えたものである。このため、実施の形態3では、アンテナ装置の全体図は省略し、給電部320のみについて説明を行う。
給電部320は、同軸導波管変換部121、丸角変換部222、導波管部323、保持部324、及び反射板325を有する。給電部320は、導波管部323、保持部324、及び反射板325の構成が実施の形態2の給電部220と異なる。その他の構成は、実施の形態2の給電部220と同様である。
従って、以下では、実施の形態1、2のアンテナ装置100、200と同様の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
実施の形態3の給電部320は、導波管部323と保持部324をピン331で固定するとともに、保持部324と反射板325をねじ332で固定したものである。このため、導波管部323には、4本のピン331を通すための孔部323Bが形成されている。また、保持部324には、4本のねじ332を通すための孔部324Dが形成され、反射板325には、4本のねじ332を留めるためのねじ孔325Dが形成されている。
導波管部323は、4つの孔部323Bが形成されていること以外は、実施の形態2の給電部220の導波管部223と同様の構成を有する。
孔部323Bは、導波管部323を貫通して貫通孔(実施の形態2の貫通孔223Aに対応する貫通孔)に到達している。孔部323Bは、導波管部323の中心軸の周りに、90度間隔で形成されている。孔部323Bの貫通孔に保持部324の基部324Bを挿入した状態で、ピン331を孔部323Bに圧入することにより、導波管部323と保持部324を固定することができる。
保持部324は、4つの孔部324Dを形成したこと以外は、実施の形態1、2の給電部120、220の保持部124と同様の構成を有する。保持部324は、円板部324Aと基部324Bを有する。
孔部324Dは、円板部324Aの端部において、中心軸の周りに90度間隔で形成されている。孔部324Dは、円板部324Aを軸方向に貫通している。孔部324Dは、電波の放射特性に影響が生じないように、円板部324Aの端部に形成されている。
反射板325は、円板状の基部325Aと、基部325Aの一方の面に形成される反射調整部325B及びリング部325Cとを有する。反射板325は、実施の形態1、2の反射板125の基部125Aに、ねじ孔325Dを形成した構成を有する。ねじ孔325Dは、ねじ332に対応した形状を有する。
ねじ孔325Dは、電波の放射特性に影響が生じないように、基部325Aの端部に中心軸の周りに90度間隔で形成されている。
保持部324と反射板325は、孔部324Dに通したねじ332をねじ孔325Dにねじ込むことによって固定される。
以上、実施の形態3によれば、実施の形態1、2と同様に、開口効率の非常に高いアンテナ装置を提供することができる。従って、伝搬距離の長距離化と、伝送品質の改善を実現することができる。
また、既存のFPUに取り付けることができ、非常に汎用性の高いアンテナ装置を提供することができる。
また、tanδ(誘電損失)が小さい材料で保持部324を形成して損失を低減しつつ、反射板325をねじ332で確実に保持部324に固定することにより、信頼性を向上させたアンテナ装置を提供することができる。
また、保持部324は、基部324Bが導波管部323の貫通孔に挿入された状態で、ピン331によって固定されるため、保持部324を導波管部323に確実に固定することができる。従って、基部324Bと導波管部323の貫通孔との直径が小さい場合でも、確実に保持部324を導波管部323に固定することができる。
なお、ピン331の代わりに、ねじを用いてもよく、ねじ332の代わりにピンを用いてもよい。
以上、本発明の例示的な実施の形態のアンテナ装置について説明したが、本発明は、具体的に開示された実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
100 アンテナ装置
110 反射鏡
120 給電部
121 同軸導波管変換部
122 丸角変換部
123 導波管部
124 保持部
125 反射板
200 アンテナ装置
220 給電部
222 丸角変換部
223 導波管部
320 給電部
323 導波管部
324 保持部
325 反射板

Claims (5)

  1. パラボラ形式の第1反射面を有する反射鏡と、
    前記反射鏡の前記第1反射面側に配設され、同軸ケーブルを介して送信回路又は受信回路に接続される給電部と
    を含むアンテナ装置であって、
    前記給電部は、
    前記同軸ケーブルに一端が接続される同軸導波管変換部と、
    前記同軸導波管変換部の他端に接続される導波管と、
    前記導波管に接続される絶縁部と、
    前記絶縁部に設けられ、前記反射鏡の前記第1反射面に対向する第2反射面を有し、平面視で円板状の反射部と
    を有
    前記反射部は、前記絶縁部に係合する係合部を前記第2反射面に有し、前記係合部によって前記絶縁部に係合される反射板であり、前記第2反射面の中央に円錐状の突出部を有し、
    前記係合部は、前記反射部に平面視で同心円状に配設される円環状の凸部であり、
    前記絶縁部は、前記係合部の前記円環状の凸部に対応した円環状の溝部を有し、
    前記反射部と前記絶縁部は、前記円環状の凸部で構成される前記係合部が、前記円環状の溝部に係合することによって固定される、アンテナ装置。
  2. 前記反射部は、前記絶縁部に形成されるめっき層で構成される、請求項1記載のアンテナ装置。
  3. 前記絶縁部は、前記導波管に接続される一端側に、穴部を有する、請求項1又は2記載のアンテナ装置。
  4. 前記導波管と前記絶縁部とは、ねじ又はピンで固定される請求項1乃至のいずれか一項記載のアンテナ装置。
  5. 前記絶縁部は、前記円環状の溝部が形成された円板部を有し、前記円板部の仮想的な球体の中心と、前記反射鏡の焦点とが、前記円板部の中心軸上に位置し、かつ、前記中心が前記焦点から所定距離だけ前記第1反射面側にオフセットした位置に配設される、請求項1乃至4のいずれか一項記載のアンテナ装置。
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