JP6307646B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】カウント値を複数有する場合に、簡素な方法で各カウント値を更新する。【解決手段】1バイトからなるカウント値を記憶可能なM(7)個の記憶領域Xと、M個の記憶領域Xに連続して配置され、2バイトからなるカウント値を記憶可能なN(3)個の記憶領域Yとを備える。タイマ計測(I_TIME_CNT)では、所定アドレスを特定する値をHLレジスタに記憶し(ステップS631)、HLレジスタ値に基づいて記憶領域Xのカウント値を「1」減算する処理(ステップS633)と、HLレジスタ値を更新する処理(ステップS634)とを含む1バイトタイマ減算処理(ステップS633〜S635)を実行し、次いで、HLレジスタ値に基づいて記憶領域Yのカウント値を「1」減算する処理(ステップS637)を含む2バイトタイマ減算処理(ステップS637〜S639)を実行する。【選択図】図55

Description

本発明は、所定時間が経過したか否かを判断するためのカウント値を更新する遊技機に関するものである。
従来の遊技機において、演出を実行することになったときに、遅延時間抽選を行い、この抽選で得られた遅延時間を減算タイマで計測し、当該遅延時間の経過後に、演出実行回路に信号を送信して、演出を開始する技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2002−052133号公報
前述の従来の遊技機において、たとえば複数の計測対象を有するとき(複数のタイマ値を更新するとき)は、プログラムが複雑化し、プログラム容量が増大するおそれがある。
本発明が解決しようとする課題は、所定時間が経過したか否かを判断するためのカウント値を複数有する場合において、簡素なプログラムで各カウント値を更新可能とすることである。
本発明は、以下の解決手段によって上述の課題を解決する(かっこ書きで、対応する実施形態の構成を示す。)。なお、本願の当初請求項に係る発明は、後述する当初発明1〜8のうち、当初発明4に相当する。
請求項1の発明(第1実施形態;図31、図55)は、
所定時間を経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する複数の記憶領域(F021(H)〜F02D(H))を有し
記憶領域として、
1バイトからなるカウント値を記憶可能な1バイト記憶領域が1個又は連続して複数個配置された1バイトタイマ記憶領域(F021(H)〜F027(H))と、
2バイトからなるカウント値を記憶可能な2バイト記憶領域が1個又は連続して複数個配置された2バイトタイマ記憶領域(F028(H)〜F02D(H))と
を有し、
1バイトタイマ記憶領域に連続して2バイトタイマ記憶領域が配置され、
所定の周期(2.235msごとの割込み周期)で、1バイトタイマ記憶領域のカウント値と2バイトタイマ記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段(図55のタイマ計測(I_TIME_CNT))を備え
前記カウント値更新手段は、
所定のアドレス(F021(H))を特定する値をレジスタ(HLレジスタ)に記憶し(ステップS631)、
前記レジスタの値に基づいた1バイト記憶領域のカウント値を「1」減算する処理(ステップS633)と、前記レジスタの値を更新する処理(ステップS634)とを少なくとも含む1バイトタイマ減算処理(ステップS633〜S635)を実行し、
前記1バイトタイマ減算処理を終了した後、前記レジスタの値に基づいた2バイト記憶領域のカウント値を「1」減算する処理(ステップS637)を少なくとも含む2バイトタイマ減算処理(ステップS637〜S639)を実行し、
前記1バイトタイマ減算処理における、カウント値を「1」を減算する処理は、1バイト記憶領域に記憶されているカウント値が「0」である場合には、「1」を減算した値が「0」となるようにすることによって、減算後のカウント値を「0」のままとする処理であり、
前記2バイトタイマ減算処理における、カウント値を「1」を減算する処理は、2バイト記憶領域に記憶されているカウント値が「0」である場合には、「1」を減算した値が「0」となるようにすることによって、減算後のカウント値を「0」のままとする処理である
ことを特徴とする。
本発明によれば、1バイトからなる記憶領域と2バイトからなる記憶領域とを有する複数の記憶領域のカウント値を、簡素な方法で更新することができる。
本実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 リールの図柄配列を示す図である。 スロットマシンに設けられた表示窓(透明窓)と、各リールの位置関係と、有効ライン等とを示す図である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(1)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(2)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(3)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(4)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(5)である。 役の種類、払出し枚数、及び図柄の組合せを示す図(6)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(1)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(2)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(3)である。 条件装置とその当選役、及び押し順との関係を示す図(4)である。 置数表を示す図(1)である。 置数表を示す図(2)である。 表示基板上の各種LEDを示す図である。 デジット及びセグメントの詳細を説明する図である。 メイン制御基板に設けられた入力ポート0〜2を示す図である。 メイン制御基板に設けられた出力ポート0〜3を示す図である。 メイン制御基板に設けられた出力ポート4〜7を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(入力ポート0レベルデータ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(入力ポート1レベルデータ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(入力ポート1立ち下がりデータ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(特定情報フラグ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(メダル管理フラグ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(作動状態フラグ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(自動ベット枚数データ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(割込みカウンタ等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(入賞及びリプレイ条件装置情報等)を示す図である。 RWMの記憶領域の一部のデータ(ブロッカ及びホッパモータ駆動信号データ等)を示す図である。 RWMの記憶領域のタイマ値(外部信号出力時間等)を示す図である。 プログラム開始処理(M_PRG_START )を示すフローチャートである。 電源復帰処理(M_POWER_ON)を示すフローチャートである。 メイン処理(M_MAIN)処理を示すフローチャートである。 遊技開始セット(MS_GAME_SET )処理を示すフローチャートである。 制御コマンドセット1(R_CMD_SET )を示すフローチャートである。 制御コマンドセット2(C_CMD_SET )を示すフローチャートである。 メダル受付け開始(MS_MEDAL_START)を示すフローチャートである。 2バイト時間待ち処理(R_2BYTE_WAIT)を示すフローチャートである。 割込み待ち(C_INTR_WAIT )を示すフローチャートである。 ブロッカオン(MS_BLOCKER_ON )を示すフローチャートである。 メダル投入待ち(MS_STANDBY_DSP)を示すフローチャートである。 メダル管理処理(MS_MEDAL_CHK)を示すフローチャートである。 ブロッカオフ(MS_BLOCKER_OFF)を示すフローチャートである。 精算処理(M_MEDAL_RET )を示すフローチャートである。 メダル1枚払出し処理(M_1MEDAL_PAY)を示すフローチャートである。 図46に続くフローチャートである。 スタートスイッチチェック(M_START_CHK )を示すフローチャートである。 スタートスイッチ受付け(MS_START_CTL)を示すフローチャートである。 リール回転開始準備(M_REEL_READY)を示すフローチャートである。 リール停止制御(M_REEL_STOP )を示すフローチャートである。 入賞によるメダル払出し(MS_WIN_PAY)を示すフローチャートである。 遊技終了チェック処理(M_GAME_CHK)を示すフローチャートである。 割込み処理(I_INTR)を示すフローチャートである。 タイマ計測(I_TIME_CNT)を示すフローチャートである。 通路センサチェック(PATHSEN_CHK )を示すフローチャートである。 外部信号出力データ管理(IS_INF_CTL)を示すフローチャートである。 外部信号出力(IS_COUNTER_OUT)を示すフローチャートである。 条件装置情報出力(I_CNDINF_OUT)を示すフローチャートである。 条件装置情報の出力例を説明する図である。 第2実施形態(A〜C)のタイマ値のアドレス配置を示す図であり、第1実施形態の図31に対応する図である。 第2実施形態Aのアドレス配置及び基準アドレスにおけるタイマ計測(例1)を示すフローチャートである。 第2実施形態Aのアドレス配置及び基準アドレスにおけるタイマ計測(例2)を示すフローチャートである。 第2実施形態Bのアドレス配置及び基準アドレスにおけるタイマ計測を示すフローチャートである。 第2実施形態Cのアドレス配置及び基準アドレスにおけるタイマ計測(例1)を示すフローチャートである。 第2実施形態Cのアドレス配置及び基準アドレスにおけるタイマ計測(例2)を示すフローチャートである。
本明細書において、用語の意味は、以下の通りである。
「RT」とは、抽選対象となる条件装置(1BB、リプレイ、小役)の種類(数)及びその当選確率が特有の抽選状態であることを意味し、「RT移行」とは、一のRTから他の一のRTに移行することによって、抽選対象となる少なくとも1つの条件装置(たとえば、リプレイ)の当選確率が変動することを意味する。したがって、一のRTにおけるリプレイの種類ごとの当選確率は、そのRT特有の値であり、一のRTと、他の一のRTとで、リプレイの種類ごとの当選確率がすべて同一になることはない。ただし、一のRTと、他の一のRTとで、リプレイの当選確率の合算値が同一になることは、差し支えない。
RTは、本実施形態では、非RT、RT1、RT2、RT3、及びRT4を備える(後述する図14及び図15)。
なお、「非RT」とは、RTの概念に含まれないという意味ではなく、「RT0」と等価である。したがって、本明細書において「RT」というときは、非RTを含む。
本実施形態では、非内部中を非RT、RT1、RT2、又はRT3とし、内部中をRT4としている。非内部中と内部中とで抽選対象となるリプレイの種類(数)及びその当選確率が異なる。
さらにまた、本実施形態では、特別遊技中のRTとして1BBA作動及び1BBB作動を備えている。本実施形態では、1BBA作動及び1BBB作動のいずれも、少なくとも1つのリプレイの抽選を行う。
「役」とは、抽選の対象となるものをいい、本実施形態では、条件装置を抽選し、その条件装置には、少なくとも1つの役を含むように設定されている。したがって、いずれかの条件装置の当選となったときは、少なくとも1つの役の当選となる(少なくとも1つの当選役を有する)。
抽選される条件装置には、「特別役(役物)」のいずれかが含まれる「役物条件装置」と、小役又はリプレイのいずれかが含まれる「入賞及びリプレイ条件装置」とを有する。
「役物条件装置」には、特別役のいずれかが含まれる。特別役が入賞すると、小役の入賞を容易にする装置であるSB(シングルボーナス)、RB(第一種特別役物;レギュラーボーナス)、CB(第二種特別役物;チャレンジボーナス)や、1BB(第一種役物連続作動装置;第一種ビッグボーナス)、2BB(第二種役物連続作動装置;第二種ビッグボーナス)が作動する。
ここで、第一種役物連続作動装置(1BB)とは、第一種特別役物(RB)を連続して作動させることができる装置をいう。
同様に、第二種役物連続作動装置(2BB)とは、第二種特別役物(CB)を連続して作動させることができる装置をいう。
本実施形態では、特別役として、1BBのみが設けられ、後述する2種類(1BBA及び1BBB)を有する。
1BBの作動中において、RBは、2回の役の入賞又は2遊技のいずれかを満たすときに終了し、その終了後、1BB作動の終了条件を満たさないことを条件に、再度RBを作動させる。
また、本実施形態では、SB、CB、2BBは設けられていない。
一方、「入賞及びリプレイ条件装置」には、当選情報を次回遊技以降に持ち越さない小役又はリプレイのいずれかが含まれる。
本実施形態では、入賞及びリプレイ条件装置番号「0」〜「30」を備える。
これに対し、「役物条件装置」には、当選情報を次回遊技以降に持越し可能なRB、1BB及び2BBと、当選情報を次回遊技以降に持ち越さないSB及びCBのいずれかが含まれるが、本実施形態では、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な1BB(1BBA及び1BBB)のみが設けられている。
当選情報を次回遊技以降に持越し可能な特別役のいずれかが含まれる役物条件装置に当選したときは、その特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまで、特別役の当選情報を次回遊技に持ち越す。
そして、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な特別役のいずれかが含まれる役物条件装置に当選していない遊技を、「非内部中」という。これに対し、役物条件装置に当選したが、当選した特別役に対応する図柄の組合せが未だ有効ラインに停止していないとき、すなわち特別役の当選情報を持ち越している遊技を「内部中」という。本実施形態では、役物条件装置に当選した遊技については「非内部中」に含めるが、役物条件装置に当選した遊技を「内部中」に含めてもよい。
ストップスイッチの「有利な操作態様」とは、ストップスイッチの操作態様によって遊技結果(有効ラインに停止する図柄の組合せ)に有利/不利が生じる遊技において、払出し枚数の多い役が入賞する操作態様、又は有利なRTに移行(昇格)する若しくは不利なRTに移行(転落)しない役が入賞する操作態様を指す。「有利な操作態様」は、正解操作態様とも称される。
なお、「操作態様」とは、ストップスイッチの押し順、及び/又は操作タイミング(対象図柄が有効ラインに停止するためのストップスイッチの押すタイミング)を指す概念である。
そして、「ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技」は、本実施形態では、押し順ベル(小役B群、小役C群)当選時の遊技、重複リプレイ(リプレイB群、リプレイC群)当選時の遊技に相当する。
さらに、押し順ベル当選時に、正解押し順でストップスイッチを操作されたときに入賞するベル(小役)を高目ベル(重複当選しているベル群(小役群)のうち、払出し枚数が最も多い小役等、その図柄の組合せが表示されることが遊技者にとって最も有利となるベル(小役))と称する場合がある。
一方、押し順ベル当選時に、不正解押し順でストップスイッチを操作したときは、ストップスイッチの操作タイミングに応じて、安目ベルが入賞する場合と、役のとりこぼしとなる場合とを有する。役のとりこぼし時に表示される停止出目(有効ライン上の図柄の組合せ。「こぼし目」ともいう。)を、本実施形態では「パターン図柄」と称し、パターン図柄01〜03を有する。
一方、リプレイ重複当選(リプレイB群、リプレイC群の当選)時には、ストップスイッチの押し順に応じて異なる図柄の組合せが停止表示するが、リプレイ当選時にはとりこぼしは発生しない(後述する「PB=1」)。
この場合、遊技者に有利な図柄の組合せ、たとえばリプレイ当選確率がより高いRTに移行する図柄の組合せや、リプレイ当選確率が高いRTを維持する図柄の組合せを停止表示させる押し順を、「正解押し順」又は「昇格押し順」と称する。
これに対し、遊技者にとって有利なRT(たとえばリプレイ当選確率の高いRT)から不利なRT(たとえばリプレイ当選確率の低いRT)に移行する図柄の組合せが停止表示される押し順を、「不正解押し順」又は「転落(降格)押し順」と称する。
「指示機能」とは、上述した「有利な操作態様」を遊技者に表示(報知)する機能を意味する。
いいかえれば、「指示機能」は、入賞を容易にする装置を指す。一方、「指示機能」が小役の入賞を容易にする装置である場合、「指示機能」は、押し順ベル当選時に正解押し順(高目ベル)を入賞させるための正解押し順を表示することを指し、リプレイ重複当選時に有利なリプレイ(有利なRTに移行するためのリプレイ、又は有利なRTを維持するためのリプレイ)を入賞させるための正解押し順を表示することは含まない。
以下の実施形態では、「指示機能」は、「有利な操作態様」を遊技者に表示する機能を指すものとし、「指示機能の作動」は、押し順ベル当選時に正解押し順を表示すること、及びリプレイ重複当選時に有利なリプレイを入賞させる正解押し順を表示することの双方を含む意味で使用する。
なお、「指示」内容を遊技者に見せることが「表示」であり、指示内容を遊技者に知らせることが「報知」である。よって、「指示機能」は、「表示機能」でもあり、「報知機能」でもある。
また、「指示」とは、「命令」の意味合いを有する概念であるが、「指示」に従わなかったからといって、遊技者に何らかのペナルティが課されることはない。ただし、指示機能の作動により表示された正解押し順に従わなければ、押し順ベル当選時に高目ベルが入賞しないことや、リプレイ重複当選時に不利なリプレイが入賞する場合がある。
また、「指示機能作動遊技」とは、ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技(ストップスイッチの有利な操作態様を有する条件装置(小役B群、小役C群、リプレイB群、リプレイC群)に当選した遊技)において、指示機能を作動させる遊技を意味する。このため、指示機能作動遊技は、一遊技である。指示機能作動遊技は、報知遊技とも称することがある。
また、ストップスイッチの有利な操作態様を有する遊技であっても、指示機能を作動させないときは、当該遊技は、指示機能作動遊技ではない。
本実施形態において、「遊技区間」には、「通常区間」、「待機区間」、及び「有利区間」を備える。
まず、「通常区間」とは、指示機能に係る信号、具体的には後述する押し順指示番号や入賞及びリプレイ条件装置番号(正解押し順を判別可能な情報)を周辺基板(たとえば、サブ制御基板)に送信することを禁止する遊技区間であり、かつ、指示機能に係る性能に一切影響を及ぼさない(指示機能を作動させない)遊技区間を指す。換言すれば、通常区間は、指示機能の作動ができない遊技区間、有利な操作態様の表示ができない遊技区間である。ただし、条件装置(役)の抽選に加え、有利区間に移行するか否かの決定(抽選等)を行うことができる。
通常区間では、指示機能を作動させてはならないため、メイン制御基板と電気的に接続された所定の表示装置(LED等)での押し順指示情報の表示を行うことができないし、指示機能に係る信号を周辺基板に送信しないので、後述するサブ制御基板に電気的に接続された画像表示装置による有利な操作態様の表示(報知)を行うこともできない。
なお、本実施形態の「通常区間」は、有利区間に移行するか否かの決定(抽選等)を行うことができる遊技区間である。しかし、これに限らず、有利区間に移行するか否かの決定(抽選等)を行うことができる第1通常区間(有利区間抽選可能区間)と、有利区間に移行するか否かの決定(抽選等)を行うことができない第2通常区間(有利区間抽選不可期間)とを設けることも可能である。
たとえば、第1通常区間において第2通常区間への移行条件を満たしたとき(たとえば特定の条件装置に当選したとき)に、第2通常区間に移行することが挙げられる。あるいは、特別役(たとえば1BB)作動終了後(特別遊技終了後)、一律に又は所定の条件下で、第2通常区間に移行することが挙げられる。
また、第2通常区間から第1通常区間への移行は、所定遊技回数の消化、所定の条件装置の当選、所定の図柄の組合せの表示、所定のRT(たとえば、複数のRTの中で滞在比率の最も高いRT)への移行等を条件にすることが挙げられる。
また、「有利区間」とは、指示機能に係る性能を有する(指示機能を作動させてよい)遊技区間であり、具体的には、指示機能を作動させる場合には、メイン制御基板において指示内容(有利な操作態様)が識別できるように押し順指示情報を表示する場合に限り、指示機能に係る信号をサブ制御基板に送信することができる遊技区間を指す。換言すれば、有利区間は、指示機能の作動ができる(指示機能を作動させてもよい)遊技区間、有利な操作態様の表示ができる(表示してもよい)遊技区間である。有利区間中の遊技は、報知可能遊技とも称することがある。逆に、通常区間中の遊技や待機区間中の遊技は、報知不可能遊技と称することがある。
ただし、サブ制御基板は、メイン制御基板が行う指示内容や、受信した指示機能に係る信号に反する演出を出力することはできない。
そして、本実施形態の有利区間では、指示機能作動遊技を実行可能な遊技(役物非作動時)における規定数(「3」枚)に対応する最大払出し枚数(「9」枚)を獲得できる有利な操作態様を有する条件装置(小役B群)に当選した遊技において、最大払出し枚数に係る役(小役01)が入賞するストップスイッチの操作態様を指示することを、少なくとも1遊技以上行うことが必要である。
具体的には、本実施形態では、いわゆる押し順ベルの条件装置として、小役B群と、小役C群とを備える。
小役B群は、押し順正解時には9枚役である小役01が常に入賞し、押し順不正解時には1枚役が入賞可能(とりこぼす場合あり)となる。
一方、小役C群は、押し順正解時時には3枚役である小役02が常に入賞し、押し順不正解時には1枚役が常に入賞する。
そして、指示機能作動遊技を実行するときの遊技は、役物非作動時(通常遊技)であり、この通常遊技での規定数(投入すべきメダル枚数)は、「3」枚である。
さらに、規定数が「3」枚であるときの最大払出し枚数は、「9」枚(小役01入賞時)である。
このため、本実施形態の有利区間では、小役01が入賞可能となる条件装置(小役B群)の当選時に指示機能を作動させることにより、小役01を入賞させるための正解押し順を表示する遊技を、少なくとも1遊技実行することが必要である。
また、有利区間中は、有利な操作態様を有する条件装置に当選した遊技では、常に指示機能を作動させてストップスイッチの有利な操作態様を表示してもよい。
一方、有利区間中に、有利な操作態様を有する条件装置に当選した遊技であっても、指示機能を作動させなくても差し支えない。
さらにまた、「待機区間」とは、有利区間に移行することに決定した後、未だ有利区間に移行していないときの遊技区間を指す。待機区間は、設けてもよく、設けなくてもよい。すなわち、通常区間から有利区間に移行してもよく、通常区間から待機区間に移行し、さらにこの待機区間から有利区間に移行してもよい。なお、有利区間から待機区間に移行することはできず、有利区間の終了後は常に通常区間に移行する。待機区間は、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な特別役が含まれる条件装置の当選に基づき有利区間に移行することに決定したときに限り、移行することができ、当該特別役に対応する図柄の組合せが表示された遊技では必ず終了しなければならない。もちろん、当該特別役に対応する図柄の組合せが表示される遊技よりも前に終了してもよい。
また、待機区間では、メイン制御基板において指示機能を作動させることや、指示機能に係る信号をサブ制御基板に送信することはできない。メイン制御基板において指示機能を作動させ、指示機能に係る信号をサブ制御基板に送信する場合には、有利区間中であることが条件となる。
本実施形態の有利区間では、1回の指示機能作動遊技(小役C群、リプレイB群、リプレイC群に当選した遊技を除く)を実行する場合と、所定回数の遊技を実行する場合とを有する。
所定回数の遊技を実行する有利区間では、ストップスイッチの有利な操作態様を有する条件装置に当選したときは、基本的に、指示機能を作動させる。
なお、有利区間の終了条件は、上述した遊技回数を定めるのではなく、たとえば、所定のタイミングで終了(パンク)抽選を行い、この抽選に当選したときに、有利区間を終了させること等であってもよい。
あるいは、有利区間に移行しただけでは、指示機能作動遊技の実行条件を満たさないようにし、有利区間中であることを条件に、指示機能作動遊技を実行するか否かを抽選等で決定し、指示機能作動遊技を実行することに決定したときは、所定の終了条件を満たすまで指示機能作動遊技を実行することが挙げられる。
また、有利区間中は、有利区間の(残り)遊技回数を上乗せ(加算)するか否かの決定(抽選等)を行う。
また、有利区間には、上限遊技回数が定められており、上限遊技回数に到達したときは、有利区間の残り遊技回数を有する場合であっても、その時点で常に有利区間を終了し(リミッターの作動)、通常区間に移行する。
さらに、上限遊技回数に到達したときは、最大払出し枚数(「9」枚)を獲得できる有利な操作態様を有する条件装置(小役B群)に1度も当選していなくても又は当選はしていたが最大払出し枚数に係る役(小役01)が入賞するストップスイッチの操作態様を1度も指示していなくても、その時点で常に有利区間を終了し(リミッターの作動)、通常区間に移行する。
なお、以下の実施形態では、AT(指示機能作動区間、報知遊技区間)についての詳細な説明は省略する。ATは、ストップスイッチの有利な操作態様を有する条件装置に当選したときは、常に指示機能を作動させるか、又は指示機能を作動させる頻度を高くした遊技区間である。
有利区間とATとの関係については任意に設定することができる。ただし、AT中は必ず有利区間中であることが必要である。たとえば、「有利区間=AT」に設定してもよい。この場合には、有利区間中はずっとATを継続する。
また、有利区間中に非ATとATとを繰り返す(少なくとも1回のATを実行する)ものであってもよい。
さらにまた、有利区間をチャンスゾーン(CZ)とし、有利区間(CZ)中にATの実行条件を満たしたときはATを実行するが、ATの実行条件を満たさなかったときはATを実行することなく有利区間を終了することも可能である。ただし、上述したように、有利区間に移行したときは、少なくとも1回、最大払出し枚数(下記実施形態では「9」枚)を獲得できる有利な操作態様を有する条件装置(小役B群)に当選したときに、指示機能を作動させることが必要である。ただし、有利区間の遊技回数の継続上限である所定の遊技回数(たとえば1500遊技)で、小役B群に1回も当選しなかったときは、指示機能を1回も作動させることなく有利区間を終了してもよい。
引込み率(PB)とは、ストップスイッチを操作した瞬間からリールが停止するまでの間(最大移動コマ数)に、有効ラインに停止させたい所望の図柄を有効ラインに停止させることができる確率を示す。
そして、適切なリールの位置で(対象図柄を最大移動コマ数の範囲内において有効ラインに停止可能な操作タイミングで)ストップスイッチを操作しなければ、対象図柄を有効ラインに停止させる(有効ラインまで引き込む)ことができないことを、「PB(引込み率)≠1」と称する。
これに対し、ストップスイッチが操作された瞬間のリールがどの位置であっても(ストップスイッチの操作タイミングにかかわらず)、対象図柄を常に有効ラインに停止させる(引き込む)ことができることを、「PB=1」と称する。
そして、「PB=1」は、その役について、全リールがそのようになっている場合と、特定の(一部の)リールについてのみそのようになっている場合とを有する。
本実施形態では、最大移動コマ数は「4」に設定され、5図柄以内の間隔で対象図柄が配列されているときは、「PB=1」となり、5図柄を超える(6図柄以上の)間隔で配列されているときは、「PB≠1」となる。特に、本実施形態のリールの図柄数は「20」に設定されており、5図柄間隔で4個配置とすれば、その図柄は、「PB=1」となる。
「N−1」遊技目、「N」遊技目、「N+1」遊技目、・・・(「N」は、2以上の整数)と遊技が進行する場合において、現在の遊技が「N」遊技目であるとき、「N」遊技目の遊技を「今回遊技」と称する。また、「N−1」遊技目の遊技を「前回遊技」と称する。
一方、「N+1」遊技目の遊技を「次回遊技」と称する。
「出玉率」とは、メダル払出し枚数期待値/メダル投入枚数により算出される値であって、「1」であるときは現状維持状態であり、「1」を超えるときはメダルが増加する状態であり、「1」未満であるときはメダルが減少する状態である。
また、「メダル払出し枚数期待値」とは、その遊技で抽選対象となるすべての役について、「役の当選確率×払出し枚数」の総和により算出される。
さらにまた、「差枚数」とは、「メダル払出し枚数(実際に払い出されたメダル枚数又はメダル払出し枚数期待値)−メダル投入枚数」により算出される値である。メダル投入枚数が「3」であるとき、メダル払出し枚数(期待値)が「3」であれば、差枚数は「±0」、メダル払出し枚数(期待値)が「3」を超えるときは、差枚数は「0」を超え、メダル払出し枚数(期待値)が「3」未満であるときは、差枚数は「0」未満となる。
「ベット」とは、遊技を行うためにメダル(遊技媒体)を賭けることをいう。本実施形態において、役物非作動時(通常遊技中)において、遊技可能なベット枚数(規定数)は、3枚に設定されている。一方、役物(1BB)作動中は、遊技可能なベット枚数(規定数)は、2枚に設定されている。メダルをベットするには、メダル投入口から実際のメダルを手入れ投入するか、又は貯留されているメダルをベットするためにベットスイッチを操作する。
一方、「貯留」とは、上記「ベット」とは異なり、スロットマシン10内部にメダルをクレジットすることをいう。「貯留」は、ベットを含む意味で用いられる場合もあるが、本明細書では、「貯留」というときは、「ベット」を含まない意味で使用する。本実施形態において、貯留可能な最大(限界)枚数は、遊技状態等にかかわらず、「50」枚に設定されている。
「手入れ」とは、遊技者が、後述するメダル投入口43からメダルを直接投入することをいう。
「手入れベット」とは、遊技者が、メダル投入口43からメダルを手入れすることにより、メダルをベットすることをいう。
「手入れ貯留」とは、遊技者が、メダル投入口43からメダルを手入れすることにより、メダルを貯留する(クレジットを加算する)ことをいう。
「ベットメダル」とは、ベットされているメダルをいう。
「貯留メダル」とは、クレジットとして貯留されているメダルをいう。
「貯留ベット」とは、遊技者が後述するベットスイッチ40を操作することにより、当該遊技でベット可能な範囲内において、クレジットとして貯留されているメダルの一部又は全部を、遊技を行うためにベットすることをいう。
「自動ベット」とは、リプレイが入賞したときに、スロットマシン10の制御処理により、前回遊技でベットされていた数のメダルを自動でベットすることをいう。なお、上記の手入れベットしたメダル、貯留ベットしたメダル、及び貯留メダルは、その後に精算可能であるが、リプレイの入賞により自動ベットされたメダルは精算を行うことができないように設定されている。
「投入」とは、上記の手入れベット、手入れ貯留、貯留ベット、及び自動ベットを含み、メダルをベット又は貯留することをいう。
「精算」とは、ベットメダル及び/又は貯留メダルを遊技者に対して払い出すことをいう。
「払出し」とは、役の入賞に基づきメダルを遊技者に払い出すこと、又は上記精算によりメダルを払い出すことをいう。役の入賞に基づきメダルを遊技者に払い出すときは、クレジットとして貯留すること、及び払出し口(図示せず)から実際のメダルを払い出すことの双方を含む。本実施形態における払出しは、「50」枚を限界枚数としてクレジットに貯留し、貯留数が「50」を超えた分のメダルは、遊技者に対して実際に払い出すように制御する。
なお、本実施形態のスロットマシン10が遊技者に対してメダルを「払い出す」ことと、遊技者がメダルを「獲得する」こととは、等価である。したがって、スロットマシン10側の視点では「メダルの払出し」となり、遊技者側の視点では「メダルの獲得」となる。このため、たとえば「払出し(数)」と称する場合と、「獲得(数)」と称する場合とを有するが、いずれも同じ意味合いである。
また、「遊技媒体」は、本実施形態ではメダルであるが、たとえば封入式遊技機のような場合には、遊技媒体として電子情報が用いられる。なお、「電子情報」とは、たとえば貸出し機に金銭(紙幣)を投入すると、その金銭に対応する分の電子情報に変換されるとともに、その電子情報の一部又は全部を、遊技機で遊技を行うための遊技媒体として遊技機に貯留可能となるものである。
本実施形態のMPU(1チップマイクロプロセッサ)では、演算時に、A、B、C、D、E、H、Lレジスタ(7個のレジスタ)が使用可能である。
さらに、本実施形態で用いられるレジスタ(Aレジスタ、Hレジスタ等)の1つとして、F(フラグ)レジスタが設けられている。Fレジスタは、他のレジスタと同様に、D0〜D7ビットから構成されている。そして、D0ビットにキャリーフラグが割り当てられており、D6ビットにゼロフラグが割り当てられている。
「キャリーフラグ」は、演算処理(たとえば、加算処理、減算処理、論理積演算処理、論理和演算処理、排他的論理和等。以下同じ。)を実行し、演算結果により桁あふれや桁下がりが発生したときに「1」となる。一方、演算処理を実行し、演算結果により桁あふれや桁下がりが発生しなかったときに「0」となる。
また、「ゼロフラグ」は、演算処理を実行し、演算結果が「0」となったときに「1」となる。一方、演算処理を実行し、演算結果が「0」とならなかったときに「0」となる。
本明細書において、末尾(特に、8ビット)に「B」を付した数値は、2進数を意味する。同様に、末尾に「H」を付した数値は、16進数を意味する。具体的には、たとえば10進数で「16」を示す数値は、2進数では「00010000(B)」と表記し、16進数では「10(H)」と表記する。また、10進数を意味する数値については、必要に応じて「16(D)」と表記する。
ただし、2進数、10進数、及び16進数のいずれであるかが明確であるときは、それぞれ「B」、「D」、「H」の末尾記号を省略する場合がある。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。
スロットマシン10に設けられた代表的な制御基板として、メイン制御基板50とサブ制御基板80とを備える。
メイン制御基板50は、入力ポート51及び出力ポート52を有し、RWM53、ROM54、メインCPU55等を備える(図1で図示したもののみを備える意味ではない)。
図1において、メイン制御基板50と、ベットスイッチ40等の操作スイッチを含む遊技進行用の周辺機器とは、入力ポート51(後述する入力ポート0〜2等)又は出力ポート52(後述する出力ポート0〜7等)を介して電気的に接続されている。入力ポート51は、操作スイッチ等の信号が入力される接続部であり、出力ポート52は、モータ32等の周辺機器に対して信号を送信する接続部である。
図1中、入力用の周辺機器は、その周辺機器からの信号がメイン制御基板50に向かう矢印で表示しており、出力用の周辺機器は、メイン制御基板50からその周辺機器に向かう矢印で示している(サブ制御基板80も同様である)。
RWM53は、遊技の進行等に基づいた各種データ(変数)を記憶(更新)可能な記憶媒体である。後述する管理情報を表示するために必要なデータ(総遊技回数等)は、RWM53に記憶される。
ROM54は、遊技の進行に必要なプログラムや各種データ(たとえば、データテーブル)等を記憶しておく記憶媒体である。
メインCPU55は、メイン制御基板50上に設けられたCPUを指し、遊技の進行に必要なプログラムの実行、演算等を行い、具体的には、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等を実行する。
メインCPU55は、レジスタを内蔵する。特に本実施形態では、複数(たとえばAレジスタ〜Lレジスタ、及び送信用レジスタ等)設けられている。
また、メイン制御基板50上には、RWM53、ROM54、メインCPU55及びレジスタを含むMPUが搭載される。なお、RWM53及びROM54は、MPU内部に搭載されるもの以外に、外部に備えていてもよい。
後述するサブ制御基板80上には、RWM83、ROM84、及びサブCPU85を含むMPUが搭載される。なお、RWM83及びROM84は、MPU内部に搭載されるもの以外に、外部に備えてもよい。
図1において、メダル投入口43から投入されたメダルは、メダルセレクタ内部に送られる。
メダルセレクタは、図1に示すように、通路センサ43a、ブロッカ45、投入センサ44を備え(ただし、これらに限定されるものではない)、メイン制御基板50と電気的に接続されている。
メダル投入口43からメダルが投入されると、最初に、通路センサ43aにより検知されるように構成されている。
さらに、通路センサ43aの下流側には、ブロッカ45が設けられている。ブロッカ45は、メダルの投入を許可/不許可にするためのものであり、メダルの投入が不許可状態のときは、メダル投入口43から投入されたメダルを払出し口から返却するメダル通路を形成する。これに対し、メダルの投入が許可状態のときは、メダル投入口43から投入されたメダルをホッパー35に案内するメダル通路を形成する。
ここで、ブロッカ45は、遊技中(リール31の回転開始時から、全リール31が停止し、役の入賞時には入賞役に対応する払出しの終了時まで)は、メダルの投入を不許可状態とする。すなわち、ブロッカ45がメダルの投入を許可するのは、少なくとも遊技が行われていないときである。
ブロッカ45のさらに下流側には、投入センサ(光学センサ)44が設けられている。投入センサ44は、本実施形態では所定距離を隔てて配置された一対の投入センサ44a及び44bからなり、メダルが一方の投入センサ44aにより検知されてから所定時間を経過した後に他方の投入センサ44bにより検知されるように構成されている。そして、一対の投入センサ44がそれぞれオン/オフとなるタイミングに基づいて、正しいメダルが投入されたか否かを判断する。
なお、以降において、投入センサ44全体を指すときは、「投入センサ44」と称する。また、後述するフローチャート等において、投入センサ44aを「投入センサ1」と略称し、投入センサ44bを「投入センサ2」と略称する場合がある。
また、図1に示すように、メイン制御基板50には、遊技者が操作する操作スイッチとして、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、(左、中、右)ストップスイッチ42、及び精算スイッチ46が電気的に接続されている。
ベットスイッチ40(40a又は40b)は、貯留されたメダルを今回遊技のためにベットするときに遊技者が操作するスイッチである。本実施形態では、1枚のメダルを投入するための1ベットスイッチ40aと、3枚(最大数ないし規定数)のメダルを投入するための3ベットスイッチ40bとを備える。
なお、これに限らず、2枚ベット用のベットスイッチを設けてもよい。
また、本実施形態の規定数は、役物非作動時は3枚、役物作動時は2枚に設定されているが、1ベットスイッチ40aを2回操作する(押す)と2枚のメダルを投入可能であり、3回操作する(押す)と3枚のメダルを投入可能である。また、役物作動中は、3ベットスイッチ40bを操作すれば、一時に2枚(規定数)のメダルを投入可能である。
また、スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらに、精算スイッチ46は、スロットマシン10内部にベット及び/又は貯留(クレジット)されたメダルを払い戻す(ペイアウトする)ときに遊技者が操作するスイッチである。
また、図1に示すように、メイン制御基板50には、表示基板75が電気的に接続されている。なお、実際には、メイン制御基板50と表示基板75との間には、中継基板が設けられ、メイン制御基板50と中継基板、及び中継基板と表示基板75とが接続されているが、図1では中継基板の図示を省略している。このように、メイン制御基板50と表示基板75とは、直接ハーネス等で接続されていてもよいが、両者間に別の基板が介在してもよい。
さらに、制御基板同士が直接ハーネス等で接続されていることに限らず、他の別基板(中継基板等)を介して接続されていてもよい。たとえば、メイン制御基板50とサブ制御基板80との間に1つ以上の他の別基板(中継基板等)が介在してもよい。
表示基板75には、貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、及び状態表示LED79が搭載されている。これらのLED76、78、及び79は、遊技者が操作する操作スイッチの近傍に設けられ、遊技者が常に視認できる位置に設けられている。なお、1つの表示基板75上にLED76、78、及び79が設けられている必要はなく、たとえば表示基板75A及び75Bのように複数の表示基板75を備え、いずれかの表示基板75にいずれかのLED76、78、及び79が設けられていればよい。
以上の貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、及び状態表示LED79についての詳細は、後述する(図16)。
図1において、メイン制御基板50には、図柄表示装置のモータ32等が電気的に接続されている。
図柄表示装置は、図柄を表示する(本実施形態では3つの)リール31と、各リール31をそれぞれ駆動するモータ32と、リール31の位置を検出するためのリールセンサ33とを含む。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段65によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。なお、リール31上の図柄の具体的配列は、後述する。
また、各リール31には、1個(2個以上であってもよい)のインデックスが設けられている。インデックスは、リール31のたとえば周側面に凸状に設けられており、リール31が所定位置を通過したか否かや、1回転したか否か等を検出するときに用いられる。そして、各インデックスは、リールセンサ33により検知される。リールセンサ33の信号は、メイン制御基板50に電気的に接続されている。そして、インデックスがリールセンサ33を検知する(切る)と、その入力信号がメイン制御基板50に入力され、そのリール31が所定位置を通過したことが検知される。
また、リールセンサ33がリール31のインデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を予めROM54に記憶している。これにより、インデックスを検知した瞬間の基準位置上の図柄を検知することができる。
また、メイン制御基板50には、メダル払出し装置が電気的に接続されている。メダル払出し装置は、メダルを溜めておくためのホッパー35と、ホッパー35のメダルを払出し口から払い出すときに駆動するホッパーモータ36と、ホッパーモータ36から払い出されたメダルを検出するための払出しセンサ37を備える。
メダル投入口43から手入れされ、受け付けられたメダルは、所定の通路(「シュート部」とも称する。)を通してホッパー35内に収容されるように形成されている。
払出しセンサ(光学センサ)37は、本実施形態では、所定距離を隔てて配置された一対の払出しセンサ37a及び37bからなり、メダルが一方の払出しセンサ37aにより検知されてから所定時間を経過した後に他方の払出しセンサ37bにより検知されるように構成されている。そして、一対の払出しセンサ37がそれぞれオン/オフとなるタイミングに基づいて、メダルが正しく払い出されたか否かを判断する。
なお、以降において、払出しセンサ37全体を指すときは、「払出しセンサ37」と称する。また、後述するフローチャート等において、払出しセンサ37aを「払出しセンサ1」と略称し、払出しセンサ37bを「払出しセンサ2」と略称する場合がある。
たとえば、ホッパーモータ36が駆動しているにもかかわらず、払出しセンサ37a及び37bの信号がいずれもオフであるときは、メダルが払い出されていないと判断し、ホッパーエラー(メダルなし)と検知される。
一方、払出しセンサ37の信号の少なくとも1つがオンのままとなったときは、メダル詰まりが生じたと検知する。
また、電源スイッチ11は、スロットマシン10の電源のオン/オフを行うスイッチである。
設定キースイッチ12は、設定キー挿入口から設定キーが挿入され、右90度(時計回り)に回転しているときにオンとなるスイッチであり、設定確認時や設定変更時にオンとされる。
設定スイッチ13は、設定値を変更するときに操作されるスイッチである。たとえば設定変更中に1回操作されるごとに、設定値が「1」ずつ加算される。設定値は本実施形態では設定1から設定6まで有し、設定変更中は、設定スイッチ13を操作するごとに、設定値が、「1」→「2」→・・・→「6」→「1」→・・・と切り替わる。なお、設定変更中にはいずれかの設定値が表示されており、スタートスイッチ41を操作すると、表示されている設定値が確定する。
また、リセットスイッチ14は、このスイッチをオンにしつつ電源スイッチ11がオンにされると、リセットすなわち初期化処理が行われ、RWM53に記憶されている所定のデータがクリアされる。
また、ドアスイッチ15は、スロットマシン10のフロントドア(図示せず)を開けたときにオンとなるスイッチであり、フロントドアの開閉状態を検知するためのものである。
さらにまた、出力ポート52の一部(後述する図20の出力ポート4)からは、外部集中端子板100への外部信号(外端信号)が出力される。
ここで、「外部信号」とは、外部集中端子板100を介してスロットマシン10の外部(ホールコンピュータ200や、ホールに設置されているデータカウンタ等)に出力するための信号である。本実施形態では、外部信号として、AT(有利区間)や特別遊技に関する信号、スロットマシン10で生じたエラーや電源断から復帰したこと(電源がオンとなったこと)等を示す信号、スロットマシン10のフロントドアの開放を示す信号、メダルベット信号、メダル払出し信号等を設けている。
図1において、サブ制御基板80は、遊技中及び遊技待機中における演出(情報)の選択や出力等を制御するものである。
ここで、メイン制御基板50とサブ制御基板80とは、電気的に接続されており、メイン制御基板50(後述する制御コマンド送信手段71)は、パラレル通信によってサブ制御基板80に一方向で、演出の出力に必要な情報(制御コマンド)を送信する。
なお、メイン制御基板50とサブ制御基板80とは、電気的に接続されることに限らず、光通信手段を用いた接続であってもよい。さらに、電気的接続及び光通信接続のいずれも、パラレル通信に限らず、シリアル通信であってもよく、シリアル通信とパラレル通信とを併用してもよい。
サブ制御基板80は、メイン制御基板50と同様に、入力ポート81、出力ポート82、RWM83、ROM84、及びサブCPU85等を備える。
サブ制御基板80には、入力ポート81又は出力ポート82を介して、図1に示すような以下の演出ランプ21等の演出用周辺機器が電気的に接続されている。ただし、演出用の周辺機器は、これらに限られるものではない。
RWM83は、サブCPU85が演出を制御するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶可能な記憶媒体である。
また、ROM84は、演出用データとして、演出に係る抽選を行うとき等のプログラムや各種データ等を記憶しておく記憶媒体である。
演出ランプ21は、たとえばLED等からなり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、演出ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓17から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ、リール31の上部からリール31上の図柄を照光する蛍光灯、スロットマシン10のフロントドア前面に配置され、役の入賞時等に点滅する枠ランプ等が含まれる。
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、ドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像(正解押し順、条件装置の抽選結果に対応する演出等)や、遊技情報(役物作動時や有利区間中の遊技回数や獲得枚数等)等を表示するものである。
また、十字キー24及びメニューボタン25は、遊技者が意図する情報(遊技者の遊技履歴である二次元コードを含む)を表示させるときや、ホール管理者(店長等)が各種の設定を変更するとき等に用いられる。
続いて、本実施形態の役、図柄の組合せ等について説明する。
図2は、本実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。図2では、図柄番号を併せて図示している。たとえば、左リール31において、図柄番号0番の図柄は、「ベルA」である。
図2に示すように、本実施形態では、各リール31は、20コマに等分割され、各コマに所定の図柄が表示されている。
なお、図中、「ブランク」は、図柄が全く表示されていないことを意味するものではなく、「ブランク」に対応する所定の図柄が表示されている。
なお、「ベルA」、「ベルB」、「ベルC」は、外観が類似する図柄であるが、それぞれ異なる図柄である。
また、図3(A)は、スロットマシン10のフロントドア(前面扉。図示せず。)に設けられた表示窓(透明窓)17と、各リール31の位置関係と、有効ライン(図柄の組合せを表示する表示ライン)とを示す図である。
各リール31は、本実施形態では横方向に並列に3つ(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓17から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓17から、合計9個の図柄(コマ)が見えるように配置されている。なお、各図柄の右下の数字は図柄番号を示している。
また、図3(B)は、本明細書における図柄位置の称呼を図示している。本明細書では、リール31ごとに、表示窓17から見える停止時の図柄位置を、上から順に「上段」、「中段」、「下段」と称し、左リール31であれば、それぞれ「左上段」、「左中段」、「左下段」と称するものとする。
さらにまた、図3(A)に示すように、表示窓17から見える9個の図柄に対し、有効ラインが設定されている。
ここで、「有効ライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させる図柄組合せライン(表示ライン)であり、かつ、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。本実施形態では、1本有効ライン(「左下段」−「中中段」−「右上段」を通る一直線状のライン)が定められており、他の図柄組合せラインは、全て無効ラインとなっている。
無効ラインは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
また、従来より、メダルの投入枚数に応じて有効ライン数が異なるスロットマシンが知られている。たとえば、メダル投入枚数が1枚のときは有効ラインは1本、メダル投入枚数が2枚のときは有効ライン数は3本、メダル投入枚数が3枚のときは有効ライン数は5本に設定すること等が挙げられる。これに対し、本実施形態では、上述したように、3枚又は2枚のメダルを投入して遊技を行うとともに、すべての遊技において、図3(A)に示した1本が有効ラインとなり、メダル投入枚数による有効ライン数の変動はない。よって、本明細書では、「有効ライン」というときは、図3(A)に示すラインを指すものである。
図4〜図9は、本実施形態における役(後述する役抽選手段61で抽選される条件装置に含まれる役等)の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。なお、図9には、役ではないが、特定の条件装置に当選した場合において当選役のとりこぼし時に表示される図柄の組合せとして、パターン図柄01〜03を示している(番号「101」〜「120」)。
本実施形態の役は、大別して、特別役、リプレイ(再遊技役)、及び小役を有する。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する(役が入賞する。以下同じ。)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される。
ただし、特別役の入賞時の払出し枚数は0枚に設定されている。また、リプレイは、メダルが自動投入される(再遊技)。
図4〜図9において、払出し枚数等に表示された「規定数3」は、規定数が3枚(役物非作動時、すなわち通常遊技中の投入枚数)であるときの払出し枚数等を示し、「規定数2」は、規定数が2枚(役物作動時、すなわち特別遊技中の投入枚数)であるときの払出し枚数等を示している。たとえば、番号「3」のリプレイ01は、規定数3枚では再遊技となることを示し、規定数2枚の「−」は、抽選されないことを示している。
図4中、番号「1」及び「2」は、特別役(役物)に相当する。本実施形態では、特別役として1BBのみが設けられ、さらに、1BBは、2種類(1BBA及び1BBB)有する。
特別役は、通常遊技から特別遊技に移行させる役である。
1BBに入賞すると、今回遊技におけるメダルの払い出しはないが、次回遊技から、特別遊技に相当する1BB遊技に移行する(役物の作動)。
1BB遊技中(役物作動時)は、出玉率が「1」を超えるように設定されていることで、役物非作動時以上にメダル獲得が期待できる、遊技者にとって有利な遊技である。
また、リプレイ(再遊技役)とは、今回遊技で投入したメダル枚数を維持した(メダルを自動ベットする)再遊技が行えるようにした役である。なお、たとえば、今回遊技の規定数が「3」のときにリプレイが入賞し、次回遊技の規定数が「2」のような場合には、今回遊技で投入したメダル枚数を維持せず、次回遊技の規定数である「2」が自動ベットされるようにしてもよい。
本実施形態のリプレイは、図4に示すように、リプレイ01〜06(番号「3」〜「13」)を備える。
リプレイ02及び03は、特定のRTにおいて入賞すると、他のRTに移行させることとなるリプレイである。したがって、これらのリプレイは、移行リプレイとも称される。
より具体的には、RT2においてリプレイ02が入賞すると、次回遊技から、RT3(遊技者に有利なRT)に移行させる。このため、リプレイ02は、昇格リプレイとも称される。
また、RT3においてリプレイ03が入賞すると、次回遊技から、RT2(それまでのRTよりも遊技者に不利なRT)に移行させる。このため、リプレイ03は、転落(降格)リプレイとも称される。
また、リプレイ04及び05は、第1に、複数のリプレイを重複当選させて条件装置の種類を増加させることを目的とした制御用リプレイとして用いられ、本実施形態では、後述する条件装置中、リプレイB2、B3、C2、C3、又はEに含まれるリプレイである。リプレイB2、B3、C2、又はC3に当選したときは、制御用リプレイとしてのリプレイ04又は05は有効ラインに停止することはない。
さらに、リプレイ04及び05は、第2に、レアリプレイとして用いられ、後述する条件装置のリプレイEに含まれる。有利区間中のリプレイE当選時には、有利区間の上乗せが実行される。なお、必ず、上乗せが実行されるのではなく、上乗せ抽選が行われるようにしてもよい。
また、リプレイ06は、1BB作動中に抽選されるリプレイであり、後述する条件装置のリプレイDに含まれる。有利区間中のリプレイD当選時には、有利区間の上乗せが実行される。なお、必ず、上乗せが実行されるのではなく、上乗せ抽選が行われるようにしてもよい。
また、小役は、図4〜図8に示すように、小役01〜40(番号「14」〜「100」)を備える。小役01及び02は、後述する押し順ベル当選時の正解押し順時に入賞する小役(高目ベルに対応する小役)である。また、小役03〜34は、押し順ベル当選時の不正解押し順時に入賞可能(PB≠1)となる小役(安目ベルに対応する小役)である。
さらにまた、小役35〜38は、レア小役(スイカ又はチェリーに対応する小役)である。
さらに、小役39及び40は、規定数が2枚、すなわち役物作動時にのみ入賞可能となる小役である。
パターン図柄01〜03は、上述したように、役自体ではないが、押し順ベル当選時の押し順不正解時に、当選役を取りこぼしたとき(当選役の非入賞となったとき)に出現する図柄の組合せである。さらに、パターン図柄は、特定のRT(本実施形態では非RT、RT1、又はRT3)においてその図柄の組合せが有効ラインに停止すると、RTを移行させる(本実施形態ではRT2に移行させる)図柄の組合せである。本実施形態では、小役B群当選時の押し順不正解時に、当選役を取りこぼしたとき(当選役の非入賞となったとき)に、必ずパターン図柄01〜03が出現するようにしているが、その他の図柄の組合せ(役自体ではない)が出現するようにしてもよい。
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次回遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役は、本実施形態では1BBである。1BBに当選したときは、1BBが入賞するまでの遊技において、その1BBの当選情報を次回遊技以降に持ち越すように制御される。
一方、1BBの当選は持ち越されるのに対し、1BB以外の小役及びリプレイは、持ち越されない。条件装置の抽選において、小役又はリプレイに当選したときは、今回遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次回遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが入賞可能にリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
遊技を開始するときは、遊技者は、ベットスイッチ40の操作により予め貯留されたメダルを投入するか(貯留ベット)、又はメダル投入口43からメダルを手入れ投入する(手入れベット)。規定数のメダルがベットされた状態でスタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御基板50に入力される。メイン制御基板50(具体的には、後述するリール制御手段65)は、この信号を受信すると、役抽選手段61による役の抽選を行うとともに、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓17内で上下方向に移動表示される。
そして、遊技者は、ストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(たとえば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号がメイン制御基板50に入力される。メイン制御基板50(具体的には、後述するリール制御手段65)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、役抽選手段61の役抽選結果に対応するように、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。
そして、すべてのリール31の停止時における図柄の組合せにより、今回遊技の遊技結果を表示する。さらに、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
次に、メイン制御基板50の具体的構成について説明する。
図1に示すように、メイン制御基板50のメインCPU55は、以下の役抽選手段61等を備える。本実施形態における以下の各手段は例示であり、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
役抽選手段61は、条件装置(当選役)の抽選(決定、選択)を行う。したがって、役抽選手段61は、条件装置決定(抽選又は選択)手段、当選役決定(抽選又は選択)手段、等とも称される。
また、「条件装置の当選」は、役抽選結果、抽選結果、当選番号、当選結果、等とも称される。
役抽選手段61は、たとえば、抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、条件装置の当選の有無及び当選した条件装置を判定する判定手段とを備えている。
乱数発生手段は、所定の領域(たとえば10進数で「0」〜「65535」)の乱数を発生させる。乱数は、たとえば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが「0」〜「65535」の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する条件装置抽選テーブルと照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する条件装置を決定する。たとえば、抽出した乱数値が入賞及びリプレイ条件装置番号「1」(リプレイA)の領域に属する場合は、リプレイAの当選と判定する。
図10〜図13は、役抽選手段61によって抽選される条件装置の種類と、各条件装置に含まれる当選役の内容を示す図である。
なお、以下の説明においては、条件装置の説明を主とし、それぞれの条件装置当選時におけるストップスイッチ42の押し順や操作タイミングに基づくリール31の停止制御の詳細については、リール制御手段65で説明する。
本実施形態の条件装置は、上述したように、当選情報を次回遊技に持ち越し可能な特別役のいずれかが含まれる条件装置である「役物条件装置」と、当選情報を次回遊技に持ち越さない小役又はリプレイのいずれかが含まれる条件装置である「入賞及びリプレイ条件装置」とからなる。
役物条件装置の当選は、本実施形態では1BBの当選に相当する。
役物条件装置番号「0」は、特別役の非当選に相当し、役物条件装置番号「1」は、1BBAの当選に相当し、役物条件装置番号「2」は、1BBBの当選に相当する。
また、たとえばリプレイA当選時は、役物条件装置番号は「0」、入賞及びリプレイ条件装置番号は「1」となる。
一方、1BBA単独当選時は、役物条件装置番号は「1」、入賞及びリプレイ条件装置番号は「0」となる。
さらにまた、本実施形態では、1BB及び小役の重複当選となる場合を有し、たとえば1BBAと小役Dの重複当選時は、役物条件装置番号は「1」、入賞及びリプレイ条件装置番号は「26」となる。
なお、1BBと小役又はリプレイが重複当選したときは、今回遊技では小役又はリプレイの入賞が優先される(なお、優先順位は任意に設定可能である)。また、小役又はリプレイの当選は、今回遊技でのみ有効であるのでその当選を次回遊技に持ち越さないが、1BBの当選情報は、入賞しない限り次回遊技に持ち越す。
以下、入賞及びリプレイ条件装置について説明する。
条件装置番号「0」は、役の非当選(いわゆるハズレ)に相当する。
また、条件装置番号「1」のリプレイAは、リプレイ01の単独当選である。リプレイA当選時は、押し順不問で(いずれの押し順でも)リプレイ01が入賞する。
条件装置番号「2」〜「4」のリプレイB1〜B3(以下、総称して「リプレイB群」と称する。)、条件装置番号「5」〜「7」のリプレイC1〜C3(以下、総称して「リプレイC群」と称する。)は、いずれも、複数種類のリプレイの重複当選であり、少なくともリプレイ01又は02の少なくとも1つを含む重複当選である。そして、ストップスイッチ42の押し順に応じて、入賞するリプレイの種類が異なるように設定されている。
たとえば条件装置番号「2」のリプレイB1では、左第一停止の押し順ではリプレイ02が入賞し、左第一停止以外(中又は右第一停止)時には、リプレイ01が入賞する。
なお、リプレイ重複当選の場合、いずれの押し順であってもリプレイ(再遊技役)が入賞するので、メダルの払出し等についての高目/安目の概念はない。しかし、たとえばRT2においてリプレイB1に当選したときは、左第一停止ではリプレイ02を入賞させることによりRTを昇格(RT2からRT3に移行)させる。一方、左第一停止以外では、リプレイ01を入賞させることによりRT2を維持する。
また、RT3においてリプレイC1に当選したときは、左第一停止ではリプレイ01を入賞させることによりRT3を維持する。一方、左第一停止以外では、リプレイ03を入賞させることによりRTを転落(降格)(RT3からRT2に移行)させる。
条件装置番号「8」のリプレイDは、リプレイ06の単独当選である。リプレイD当選時は、押し順不問でリプレイ06が入賞する。
同様に、条件装置番号「9」のリプレイEは、リプレイ04及び05の重複当選である。リプレイE当選時は、押し順不問でリプレイ04又は05が入賞する。これらのリプレイ04及び05は、レアリプレイとしての役割を有する。特に本実施形態では、RT1において抽選され、RT1かつ有利区間中にリプレイEに当選すると、有利区間が上乗せされる。なお、必ず、上乗せが実行されるのではなく、上乗せ抽選が行われるようにしてもよい。
図11において、条件装置番号「10」の小役Aは、いわゆる共通ベルに装置し、小役01の単独当選である。そして、小役A当選時は、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、常に、小役01が入賞する(PB=1)。
また、図11〜図12において、条件装置番号「11」〜「22」の小役B1〜B12(以下、総称して「小役B群」と称する。)は、いわゆる押し順ベルに相当し、小役01(9枚ベル、9枚役)と、小役03〜34(1枚役)のうちの少なくとも1つを含む重複当選である。
これらの条件装置当選時には、ストップスイッチ42の押し順に応じて、正解押し順であるときは「PB=1」で高目ベル(9枚ベル、9枚役)である小役01が入賞する。これに対し、不正解押し順であるときは、ストップスイッチ42の操作タイミング(ストップスイッチ42を操作した瞬間のリール31の位置)に応じて、安目ベル(1枚役)である小役03〜34が入賞する場合と、いずれの小役も入賞しない場合(とりこぼしによりパターン図柄が表示される場合)とを有する。
図13において、条件装置番号「23」〜「25」の小役C1〜C3(以下、総称して「小役C群」と称する。)は、上記の小役B群と同様に、いわゆる押し順ベルに相当し、小役02(3枚ベル、3枚役)と、小役03〜10(1枚役)とを含む重複当選である。
これらの条件装置当選時には、ストップスイッチ42の押し順に応じて、正解押し順であるときは「PB=1」で高目ベル(3枚ベル、3枚役)である小役02が入賞する。これに対し、不正解押し順であるときは、「PB=1」で、安目ベル(1枚役)である小役03〜10のいずれかが入賞する。よって、小役C群の当選時は、小役B群の当選時と異なり、パターン図柄が表示される場合(とりこぼし)はない。なお、これに限らず、いずれの小役も入賞しない場合を有していてもよい。
小役B群の当選時に、高目ベルの入賞時は9枚の払出しとなるので、押し順正解時には、イン(投入枚数)3枚、アウト(払出し枚数)9枚となり、今回遊技での差枚数は「+6枚」となる。したがって、押し順正解時には、メダル枚数が増加し、押し順不正解時(払出し枚数は1枚又は0枚)にはメダル枚数が減少する条件装置となる。
これに対し、小役C群は、高目ベルの入賞時は3枚の払出しとなるので、押し順正解時には、イン(投入枚数)3枚、アウト(払出し枚数)3枚となり、今回遊技での差枚数は「±0枚」となる。したがって、押し順正解時には、メダル枚数は現状維持となり、押し順不正解時(払出し枚数は1枚)にはメダル枚数が減少する条件装置となる。
なお、このように、正解押し順時に9枚の払出しとなる押し順ベルと、3枚の払出しとなる押し順ベルとの双方を設けているのは、出玉率の調整のためである。特に、本実施形態では、図11及び図12に示すように、小役B群当選時の押し順不正解時には、1枚役が入賞する確率を25%とし、それ以外の75%はパターン図柄が表示されるように設定している(パターン図柄表示時は払出しなし)。これに対し、図13に示すように、小役C群当選時の押し順不正解時には、「PB=1」で1枚役が入賞するようにしている。このようにして、押し順正解時と不正解時とで払出し枚数が異なる2種類の押し順ベルを設け、その当選確率を適切に設定することで、出玉率を適切な範囲に設定できるようになる。
条件装置番号「26」の小役Dは、レア小役(スイカ)に相当する。小役Dは、小役35の単独当選であり、「PB≠1」に設定されている。
また、条件装置番号「27」の小役E1、及び条件装置番号「28」の小役E2は、上記小役D1と同様に、レア小役(チェリー)に相当する。小役E1は、小役36及び38の重複当選であり、小役E2は、上記小役36及び38に加え、小役37を含む重複当選である。小役E1又はE2当選時は、押し順不問で2枚役(小役36又は38)が入賞する。
条件装置番号「29」の小役Fは、1BB作動中(1BB遊技中)にのみ抽選される役であり、小役01〜39の重複当選である。小役F当選時は、10枚役である小役39が「PB=1」で入賞する。
条件装置番号「30」の小役Gは、1BB作動中(1BB遊技中)にのみ抽選される役であり、小役40の単独当選である。小役G当選時は、9枚役である小役40が「PB=1」で入賞する。
図14及び図15は、役抽選手段61により条件装置の抽選が行われるときの抽選テーブルにより定められる当選確率であって、RTごとの役物条件装置並びに入賞及びリプレイ条件装置の置数を示す図である。図14及び図15で示す数値を「65536」で割ると、当選確率となる。たとえば、1BBAの単独当選となる置数は、非RT、RT1〜RT3のいずれにおいても、「20」及び「10」(合計で「30」)に設定されている。したがって、1BBAの単独当選確率は、「30/65536」である。
図14は、設定共通、かつ有利区間に移行することに決定可能な、又は有利区間の上乗せを実行可能な(又は上乗せ抽選を行うことが可能な)条件装置の置数表である。
ここで、「設定共通」とは、設定差を有さない、すなわち設定1〜設定6で同一値の置数を有することを指す。
そして、設定共通の条件装置に当選したときは、常に、有利区間に移行することに決定(有利区間中は上乗せすることに決定)してもよく、又は、有利区間に移行するか否か(有利区間中は上乗せするか否か)を抽選で決定してもよい。あるいは、有利区間に移行することに決定(有利区間中は上乗せすることに決定)する条件装置と、有利区間に移行しないことに決定(有利区間中は上乗せしないことに決定)する条件装置とを設けてもよい。
本実施形態では、図14に示す設定共通の条件装置には、有利区間に移行することに決定する条件装置と、有利区間に移行しないことに決定する条件装置とを設けている。さらに、有利区間中は、常に、有利区間を上乗せすることに決定する条件装置に設定している。
図14中、通常区間において、「○」は、有利区間に移行することに決定することを意味し、「×」は、有利区間に移行しないことに決定することを意味する。また、有利区間において、「△」は、有利区間を上乗せすることに決定することを意味し、「×」は、有利区間を上乗せしないことに決定することを意味する。
なお、図14では、「○」は、有利区間に移行することに決定し、「△」は、有利区間を上乗せすることに決定するものであるが、これに限らず、「○」は、有利区間に移行するか否かを抽選することを意味し、「△」は有利区間を上乗せするか否かを抽選することを意味してもよい。
また、図15は、有利区間に移行することに決定せず、かつ有利区間を上乗せすることに決定しない条件装置とその置数を示している。
本実施形態においては、有利区間に移行することに決定したり、有利区間を上乗せすることに決定する条件装置は、図14に示す条件装置の当選時に限るようにし、図15に示す条件装置の当選では、いずれも、有利区間に移行することに決定せず、かつ有利区間を上乗せすることに決定しない。
なお、図15では、設定1及び設定6の置数を代表的に図示しているが、実際には、上述したように、設定値は、設定1〜設定6の6段階を有し、設定値ごとの置数が定められている。
図14及び図15において、1BBA又は1BBBを含む条件装置は、非内部中でのみ抽選されるので、非RT、RT1〜RT3で抽選される。また、1BBA及び1BBBは、単独当選する場合と、小役D、E1又はE2と重複当選する場合とを有する。一方、小役D、E1又はE2は、単独当選する場合を有する。RT4で抽選されている1BBA又は1BBBを含む条件装置は、小役D、E1又はE2の単独当選として扱う。そのため、RT4における小役Dの単独当選となる置数は、合算で「580」〜「585」であり、RT4における小役E1の単独当選となる置数は、合算で「1030」であり、RT4における小役E2の単独当選となる置数は、合算で「310」〜「370」である。
また、1BBBは、設定差を有する条件装置が当選したときの当選役に設定されており、1BBBの当選に基づいて有利区間に移行することに決定したり、有利区間を上乗せすることに決定されることはない。
また、リプレイDは、1BB作動中でのみ抽選される。さらにまた、リプレイEは、RT1でのみ抽選される。詳細は後述するが、本実施形態では、1BBBの作動終了後には、RT1に移行する。そして、このRT1においてリプレイEに当選すると、有利区間を上乗せする(有利区間中に限る)。したがって、他のRTでは出現しないように設定するため、RT1でのみリプレイEを抽選する。
さらに、小役D及びE1は、役物非作動時でのみ抽選され、役物作動時には抽選されない。
一方、小役F及びGは、役物非作動時では抽選されず、役物作動時でのみ抽選される。
また、図14において、1BBAの単独当選の置数の合計は「30」であるが、本実施形態では、通常区間において有利区間に移行することに決定する置数「20」と、有利区間に移行しないことに決定する置数「10」とに分けられている。すなわち、1BBAの単独当選となった場合において、置数「20」の方に当選すると、当該遊技が通常区間であるときは、同時に有利区間の当選となる。これに対し、1BBAの単独当選となった場合において、置数「10」の方に当選すると、有利区間の非当選となる。
また、有利区間中に1BBAに単独当選したときは、置数「20」の方でも「10」の方でも、有利区間を上乗せすることに決定する。
同様に、小役E1の単独当選となる置数は、合算で「1000」であるが、本実施形態では、通常区間において有利区間に移行することに決定する置数「250」と、有利区間に移行しないことに決定する置数「750」とに分けられている。
なお、これに限らず、小役E1の単独当選置数を1個の置数「1000」(置数「250」と置数「750」とに分けない)とし、小役E1に当選したときに、別途抽選により、有利区間に移行するか否かを決定してもよい。たとえば、25%の確率で有利区間に移行することに決定し、75%の確率で有利区間に移行することに決定しないことが挙げられる。このように、最初から有利区間に当選する置数と有利区間に当選しない置数とを設けてもよいが、置数自体は1つの値とし、その置数に当選したときには、有利区間に移行するか否かの抽選(2段階抽選)を行うようにしてもよい。
また、上述したように、本実施形態では、RT4(内部中)のときは、有利区間に移行することに決定する場合はなく、有利区間を上乗せすることもない。したがって、小役D又はE1当選時であっても、RT4であるときは、有利区間に移行することに決定せず、かつ有利区間を上乗せすることもない(図14中、「*3」)。
図15において、1BBBの単独当選、及び1BBB及び小役Dの重複当選となったときは、いずれも、有利区間に関する決定を行わない。ただし、後述するように、1BBBの作動終了後(RT1移行後)に、有利区間の上乗せの機会が設けられる。
小役E2は、1BBBと重複当選する場合と、単独当選する場合とを有するが、いずれも、有利区間に関する決定を行わない。これに対し、図14に示すように、小役E1当選時には、小役E1の単独当選及び1BBAとの重複当選のいずれも、有利区間に関する決定が行われる場合がある。
また、図15に示すように、リプレイA、リプレイB群、及びリプレイC群の各条件装置は、設定共通であるが、有利区間に移行することに決定せず、かつ有利区間中において上乗せすることに決定しない。
ただし、図14及び図15の例に限らず、これらリプレイの条件装置の当選時に、有利区間に移行することに決定(抽選を含む)したり、有利区間を上乗せすることに決定(抽選を含む)する場合を設けてもよい。あるいは、図15中、リプレイA、リプレイB群、及びリプレイC群において、設定1と設定6とで置数をわずかに異ならせ(たとえば「1」異なるようにし)、リプレイA、リプレイB群、及びリプレイC群については設定別としてもよい。
図15において、リプレイAは、役物非作動時には、すべてのRTにおいて抽選される。また、リプレイB1群は、RT2でのみ抽選される。さらにまた、リプレイC群は、RT3でのみ抽選される。小役A、小役B群、小役C群は、いずれも、設定1と設定6とで設定差を有するものの、すべてのRTにおいて置数は同一である。
また、図15中、「特別役と小役」の表に示すように、設定1と設定6とでは、設定6の方が1BB及び小役の当選確率が高く設定されている。したがって、この点において、設定6の方が設定1よりも有利となる。
さらにまた、「リプレイ」の表に示すように、リプレイの当選確率は、RT3が最も高くなる。そして、有利区間では、基本的にRT3に滞在するように設定するので、押し順ベル当選時の指示機能の作動によりメダルを増加させるだけでなく、リプレイ入賞によりメダルの減りも少ない遊技状態となる。
また、小役A、小役B群、及び小役C群は、いずれも設定差を有する条件装置に設定されている。ここで、小役Aの設定1と設定6との置数差は「250」であり、小役B群(全体)の設定1と設定6との置数差は「240(20×12)」である。したがって、小役Aの方が小役B群よりも置数差が大きい。これにより、押し順に応じて入賞差を有さない小役Aの置数の方をより大きな値とすることで、設定値に応じた出玉率の差を確実に設けることができる。
また、小役A当選時に入賞可能となる図柄の組合せと、小役B群当選時の押し順正解時に入賞可能となる図柄の組合せを、同一に設定しているので(後述)、小役Aの当選(入賞)回数をカウントすることで設定値を推測することはできない。
さらに、図15に示すように、小役B群に当選する確率の方が、小役C群に当選する確率よりも高く設定している。ここで、規定数3枚であるときの最大払出し枚数は9枚であり、有利区間中は、払出し枚数が9枚(規定数3枚での最大払出し数)となる指示機能作動遊技を少なくとも1回実行する必要がある。したがって、有利区間では、少なくとも1回、小役B群の当選時に指示機能作動遊技を実行する必要がある。そこで、小役B群の当選確率を、小役C群の当選確率よりも高く設定しておくことで、1回の指示機能作動遊技(小役C群、リプレイB群、リプレイC群に当選した遊技を除く)のみで終了する有利区間の遊技回数期待値を少なくすることができる。さらに、所定回数の遊技を実行したことで終了する有利区間であるにもかかわらず、所定回数の間に1度も小役B群に当選しなかったため、有利区間を終了できないといったことを少なくすることができる。
説明を図1に戻す。
当選フラグ制御手段62は、役抽選手段61による抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、すべての役について、役ごとに当選フラグを備える。そして、役抽選手段61による抽選においていずれかの条件装置の当選となったときは、その条件装置に含まれる役の当選フラグをオンにする(当選フラグを立てる)。
たとえば、非内部中遊技において、リプレイB1に当選したときは、当該条件装置に含まれるリプレイ01及びリプレイ02の2つの当選フラグがオンとなり、それ以外の役の当選フラグはオフとなる。
同様に、非内部中遊技において、小役B1に当選したときは、当該条件装置に含まれる小役01、小役03、小役10、小役11、小役18、小役19、及び小役26の7つの当選フラグがオンとなり、それ以外の役の当選フラグはオフとなる。
さらに、上述したように、1BB以外の小役及びリプレイの当選は持ち越されないので、今回遊技で小役又はリプレイに当選し、これらの役の当選フラグがオンにされても、今回遊技の終了時にその当選フラグがオフにされる。
これに対し、1BBの当選は持ち越されるので、今回遊技で1BBに当選し、当選した1BBに係る当選フラグが一旦オンになったときは、その1BBが入賞するまでオンの状態が維持され、その1BBが入賞した時点でオフにされる。
また、たとえば役抽選手段61で1BBA及び小役Dに重複当選したときは、1BBA及び小役Dに対応する小役35の当選フラグがオンとなり、当該遊技で双方の役が入賞する場合はないので、たとえば1BBAが入賞しなかったときは、小役35が入賞したか入賞しなかったかにかかわらず、1BBAの当選フラグのオンは維持され、小役35の当選フラグはオフとなる。
さらにまた、たとえば役抽選手段61で、1BBAに単独当選したときは、今回遊技では、1BBAの当選フラグがオンとなり、今回遊技で1BBAが入賞しないときは、1BBAの当選フラグのオンは維持される。
さらに、次回遊技で、小役A1に当選したときは、当選を持ち越している1BBAに加え、小役01の当選フラグがオンとなり、今回遊技の終了時に、1BBAが入賞しなかったときは、1BBAの当選フラグのオンは維持され、小役01の当選フラグはオフとなる。
押し順指示番号選択手段63は、役抽選手段61による条件装置の抽選結果に基づいて、押し順指示番号の選択を行うものである。
ここで選択される押し順指示番号の「押し順」とは、遊技者にとって有利な押し順を意味する。たとえば小役B群及び小役C群の当選時には、高目ベルを入賞させる押し順を指す。また、リプレイ重複当選時は、有利なRTに昇格させる押し順又は不利なRTに転落させない押し順を指す。
なお、有利区間及び通常区間のいずれであっても、押し順指示番号選択手段63は、押し順指示番号の選択を行うようにしてもよいが、これに限らず、たとえば有利区間中に限り、押し順指示番号の選択を行うようにしてもよい。
また、選択した押し順指示番号をサブ制御基板80に送信することができるのは、有利区間中に限られる。したがって、通常区間において押し順指示番号選択手段63により押し順指示番号が選択されたとしても(なお、通常区間では選択しても選択しなくてもよい)、その押し順指示番号がサブ制御基板80に送信されることはない。
本実施形態では、条件装置ごとに、それぞれ固有の押し順指示番号を備える。
演出グループ番号選択手段64は、当選した条件装置に対応する演出グループ番号であって、サブ制御基板80に送信するための番号を選択するものである。
条件装置の抽選を行った結果、当選した入賞及びリプレイ条件装置番号そのものをサブ制御基板80に送信することも考えられる。しかし、本実施形態では、当選した入賞及びリプレイ条件装置番号そのものをサブ制御基板80には送信しない。これにより、サブ制御基板80側では、今回遊技で当選した入賞及びリプレイ条件装置番号(ひいては、正解押し順の情報)を知ることができない。
一方、メイン制御基板50側では、当選した条件装置に対応する演出グループ番号を予め定めておく。そして、条件装置の抽選後、当選した条件装置に対応する演出グループ番号を選択し、その演出グループ番号をサブ制御基板80に送信する。サブ制御基板80は、今回遊技で選択された演出グループ番号を受信すると、その演出グループ番号に対応する演出を選択し、出力することが可能となる。
リール制御手段65は、リール31の回転開始命令を受けたとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41が操作されたときに、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御する。さらに、リール制御手段65は、役抽選手段61により条件装置の抽選が行われた後、今回遊技における当選フラグのオン/オフを参照して、当選フラグのオン/オフに対応する停止位置決定テーブルを選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御する。
たとえば、リール制御手段65は、少なくとも1つの当選フラグがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでの時間又はリール31の回転量(移動コマ(図柄)数)の範囲内を意味する。
本実施形態では、リール31は、定速時は1分間で約80回転する速度で回転される。
そして、ストップスイッチ42が操作されたときは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31を停止させるまでの時間が190ms以内に設定されている。これにより、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からリール31が停止するまでの最大移動コマ数が4コマに設定されている。
たとえば図2において、左リール31の1番の「リプレイ」が左下段(有効ライン上)に位置する瞬間に左ストップスイッチ42が操作されたときは、その4コマ先、すなわち5番の「ベルB」までが左下段に停止可能な図柄となる。よって、上記の操作タイミングでは、1番(ビタ止め)〜5番(4コマスベリ)の図柄が左下段に停止可能な図柄となる。
ただし、上記に限らず、ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ライン上に位置する図柄の次の図柄から、最大移動コマ数を4コマに設定することも可能である。この場合には、たとえば、左リール31の1番の「リプレイ」が左下段に位置する瞬間に左ストップスイッチ42が操作されたときは、その次の図柄、すなわち2番の「ブランク」から、その4コマ先の図柄である6番の「リプレイ」までが左下段に停止可能な図柄となる。よって、上記の操作タイミングでは、2番〜6番の図柄が左下段に停止可能な図柄となる。
なお、以下の説明では、ストップスイッチ42が操作された瞬間に有効ライン上に位置する図柄から最大移動コマ数を4コマとして説明する。
まず、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間に、リール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが所定の有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が所定の有効ラインに停止するように制御される。
すなわち、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選役に係るその図柄が所定の有効ラインに停止しないときには、リール31を停止させるまでの間に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選役に係る図柄をできる限り所定の有効ラインに停止させるように制御する(引込み停止制御)。
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように制御する(蹴飛ばし停止制御)。
さらに、複数の役に当選している遊技では、ストップスイッチ42の押し順や、ストップスイッチ42の操作タイミングに応じて、入賞させる役の優先順位が予め定められており、所定の優先順位によって、最も優先する図柄の引込み停止制御を行う。
さらに、リール制御手段65は、ストップスイッチ42の押し順(操作順番)を検出する。リール制御手段65は、遊技者によりストップスイッチ42が操作されたときに、左、中、及び右ストップスイッチ42のうち、いずれが操作されたかを検出する。
ストップスイッチ42が操作されると、そのストップスイッチ42が操作された旨の信号がリール制御手段65に入力される。この信号を判別することで、リール制御手段65は、どのストップスイッチ42が操作されたかを検出する。そして、操作されたストップスイッチ42に対応するリール31の停止制御を実行する。
さらに、リール制御手段65は、条件装置ごとに停止位置決定テーブルを備える。停止位置決定テーブルは、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置に対する、リール31の停止位置を定めたものである。そして、各停止位置決定テーブルには、たとえば1番の図柄(左リール31であれば「リプレイ」)が左下段(有効ライン上)を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して(何コマスベリで)、何番の図柄を左下段に停止させる、というように停止位置が事前に定められている。
ここで、本実施形態における図柄配列について説明する。
まず、図2に示すように、すべてのリール31において、「リプレイ」は、5図柄間隔で4個配置されている。これにより、すべてのリール31の「リプレイ」は、「PB=1」配置である。
同様に、左リール31では、「ベルA」又は「ベルB」のいずれか一方が5図柄間隔で4個配置されている。これにより、これら2図柄合算で「PB=1」配置である。
また、中リール31では、「ベルC」は、5図柄間隔で4個配置されている。これにより、中リール31の「ベルC」は「PB=1」配置である。
さらにまた、右リール31では、「ベルA」又は「ベルB」いずれか一方が5図柄間隔で4個配置されている。これにより、これら2図柄合算で「PB=1」配置である。
さらに、右リール31において、「チェリー」は、5図柄間隔で4個配置されている。これにより、右リール31の「チェリー」は、「PB=1」配置である。
また、左リール31には、「黒7」又は「スイカ」のいずれか一方が5図柄間隔で4個配置されている。これにより、これら2図柄合算で「PB=1」配置である。
同様に、中リール31には、「青7」又は「チェリー」のいずれか一方が5図柄間隔で4個配置されている。これにより、これら2図柄合算で「PB=1」配置である。
さらに同様に、右リール31には、「黒7」、「青7」、「ブランク」、又は「赤7」のいずれか1つが5図柄間隔で4個配置されている。これにより、これら4図柄合算で「PB=1」配置である。
これに対し、左リール31において、「チェリー」は、3番、8番、13番に配置されているので、「PB=1」配置ではない。
同様に、「スイカ」については、左及び中リール31は「PB≠1」配置であり、右リール31は「PB=1」配置である。
以下、各条件装置に対応する停止位置決定テーブルについて、上述した図10〜図13に基づき、説明する。
最初に、入賞及びリプレイ条件装置当選時の停止位置決定テーブルについて説明する。
非当選テーブルは、役の非当選時の遊技で用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
リプレイAテーブルは、リプレイA当選(リプレイ01の単独当選)時に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、リプレイ01を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。リプレイ01、及び後述するリプレイ02〜06に係る各リール31の図柄は、すべてのリール31において、「PB=1」配置である。したがって、リプレイの当選時には常に当選したリプレイ(複数のリプレイが重複当選しているときは、重複当選しているいずれかのリプレイ)が常に入賞する。
リプレイB1テーブルは、リプレイB1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左第一停止時(押し順正解時)はリプレイ02を有効ラインに停止させ、左第一停止時以外(押し順不正解時)は、リプレイ01を有効ラインに停止させるように(図10参照)、リール31の停止位置を定めたものである。
まず、リプレイB1テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時には、左下段に「黒7」又は「スイカ」を停止させる(上述したように「PB=1」)。この場合、左上段には「リプレイ」が停止する。
次に、中第二停止時には、中中段に「リプレイ」を停止させる。そして、右第三停止時には「チェリー」を右上段に停止させる。この場合、右下段には「リプレイ」が停止する。これにより、有効ライン上に「黒7/スイカ」−「リプレイ」−「チェリー」が停止して、リプレイ02の入賞となる。さらに、「左上段」−「中中段」−「右下段」には、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。
これに対し、リプレイB1テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時には、「青7」又は「チェリー」を中中段に停止させる(「PB=1」)。この場合、中上段には「リプレイ」が停止する。その後、左リール31の停止時には左下段に「黒7」又は「スイカ」を停止させる(「PB=1」)。このときは、上述したように、左上段には「リプレイ」が停止する。
また、右リール31の停止時には、右上段に「リプレイ」を停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ライン上に「黒7/スイカ」−「青7/チェリー」−「リプレイ」が停止して、リプレイ01の入賞となる。さらに、「左上段」−「中上段」−「右上段」には、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。
リプレイB1テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時にも、中第一停止時と同様の制御となる。
さらに、リプレイB2当選時のリプレイB2テーブル、リプレイB3当選時のリプレイB3テーブルについても、上記と同様の制御により、押し順正解時にはリプレイ02を入賞させ、押し順不正解時にはリプレイ01を入賞させる。
リプレイC1テーブルは、リプレイC1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左第一停止時(押し順正解時)はリプレイ01を有効ラインに停止させ、左第一停止時以外(押し順不正解時)は、リプレイ03を有効ラインに停止させるように(図10参照)、リール31の停止位置を定めたものである。
まず、リプレイC1テーブルが用いられた遊技において、左第一停止時にリプレイ01を有効ラインに停止させる制御については、上記リプレイB1テーブルと同様であるので、説明を割愛する。
また、リプレイC1テーブルが用いられた遊技において、中第一停止時には、「リプレイ」を中中段に停止させる(「PB=1」)。その後、左リール31の停止時には左下段に「ベルA」又は「ベルB」を停止させる(「PB=1」)。この場合、左中段には「リプレイ」が停止する。また、右リール31の停止時には、右上段に「スイカ」を停止させる(「PB=1」)。この場合、右中段には「リプレイ」が停止する。これにより、有効ライン上に「ベルA/ベルB」−「リプレイ」−「スイカ」が停止して、リプレイ03の入賞となる。さらに、「左中段」−「中中段」−「右中段」には、「リプレイ」−「リプレイ」−「リプレイ」が停止する。
リプレイC1テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時にも、中第一停止時と同様の制御となる。
さらにまた、リプレイC2当選時のリプレイC2テーブル、リプレイC3当選時のリプレイC3テーブルについても、上記と同様の制御により、押し順正解時にはリプレイ01を入賞させ、押し順不正解時にはリプレイ03を入賞させる。
リプレイDテーブルは、リプレイD当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、リプレイ06を有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。リプレイ06は、「PB=1」である。
また、リプレイEテーブルは、リプレイE当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、リプレイ04又は05を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。この場合には、「PB=1」で、リプレイ04又は05のいずれかを停止させることができる。
小役Aテーブルは、小役A当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、小役01を有効ラインに停止させるようにリール31の停止位置を定めたものである。小役01の図柄の組合せは、「黒7/スイカ」−「ベルC」−「リプレイ」であり、全リール31において「PB=1」である。また、左下段に「黒7/スイカ」が停止すると、左中段には「ベルA/ベルB」が停止する。さらにまた右上段に「リプレイ」が停止すると、右中段には「ベルA/ベルB」が停止する。よって、小役01の入賞時は、「左中段」−「中中段」−「右中段」に、「ベルA/ベルB」−「ベルC」−「ベルA/ベルB」が停止する。
小役B1テーブルは、小役B1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左第一停止時(押し順正解時)は小役01を有効ラインに停止させ、左第一停止時以外(押し順不正解時)は、当選役に含まれる1枚役(小役B1当選時のときは、小役03、10、11、18、19、26のいずれか)を有効ラインに停止させるか、又はパターン図柄01〜03のいずれかを停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役B1テーブルが用いられた遊技における左第一停止時(押し順正解時)は、小役Aテーブルと同様であるので、説明を割愛する。
なお、以下の小役B2テーブル〜小役B12テーブルが用いられたときも、押し順正解時には、小役Aテーブルと同様の停止制御を行う。
これにより、小役A当選時、及び小役B群当選時における押し順正解時は、常に、小役01が入賞し、かつ、「左中段」−「中中段」−「右中段」に、「ベルA/ベルB」−「ベルC」−「ベルA/ベルB」が停止する。よって、指示機能を作動させない遊技において小役01が入賞しても、小役Aの当選であるのか、又は小役B群当選時の押し順正解時であるのかは、遊技者にはわからない。
また、有利区間中においても、小役A当選時には、上述したようにダミーで指示機能を作動させれば、小役Aの当選であるのか、小役B群の当選であるのかは、遊技者にはわからない。
上述したように、本実施形態では、小役Aの当選置数には設定差を有することから、小役Aの入賞回数をカウントすることにより、設定値を推測することが可能となる。しかし、小役A当選時と小役B群当選時の押し順正解時とで、停止出目を同一にしておけば、小役Aの入賞回数のみをカウントすることはできなくなるので、設定値を推測することができなくなる。
また、小役B1テーブルが用いられた遊技において、より具体的には、以下のような停止制御を実行する。
まず、小役B1当選時は、図11に示すように、小役01、03、10、11、18、19、26の7個の当選となり、その図柄の組合せは、以下の通りである。
小役01:「黒7/スイカ」−「ベルC」−「リプレイ」(9枚)
小役03:「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」(1枚)
小役10:「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」(1枚)
小役11:「ベルC」−「ベルA」−「青7」(1枚)
小役18:「赤7」−「ベルB」−「赤7」(1枚)
小役19:「ベルC」−「青7」−「ベルA」(1枚)
小役26:「赤7」−「赤7」−「ベルB」(1枚)
そして、払出し枚数が異なる複数の小役が重複当選したときのリール31の停止制御として、以下の方法が挙げられる。
第1優先として、当選している図柄の組合せを構成する(当該リール31の)図柄のすべてを有効ラインに停止可能であるときは、その位置でリール31を停止させる。
次に、「当選している図柄の組合せを構成する図柄のすべてを有効ラインに停止させる」ことができないとき(第1優先を採用することができないとき)は、第2優先として、「枚数優先」又は「個数優先」のいずれかによりリール31を停止制御する。
ここで、「枚数優先」とは、重複当選している図柄の組合せのうち、払出し枚数の最も多い図柄の組合せを構成する当該リール31の図柄を優先して有効ラインに停止させる(引き込む)ことをいう。このため、小役B群当選時においては、小役01が払出し枚数の最も多い(9枚の)図柄の組合せに相当する。
一方、「個数優先」とは、有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数が最も多くなるように、当該リール31の図柄を有効ラインに停止させることをいう。
たとえば、小役B1に当選し、中第一停止であるとき、当選している役に係る中リール31のすべてを同時に有効ラインに停止させることはできない。当選している小役の中リール31の図柄は、複数種類あるのに対し、有効ラインは1本であるので、1種類の図柄しか有効ラインに停止させることができないからである。
したがって、小役B群当選時には、個数優先又は枚数優先のいずれかにより、リール31を停止制御する。そして本実施形態では、押し順正解時には枚数優先によりリールを停止制御し、押し順不正解時には、個数優先によりリール31を停止制御する。個数優先によりリールを停止制御すると、小役01(9枚役)は入賞せずに1枚役が入賞可能となるように(取りこぼす場合を有するように)構成されている。
このように、特定の押し順(本実施形態における正解押し順)では枚数優先を行い、他の押し順(本実施形態における不正解押し順)では個数優先を行う等、ストップスイッチ42の操作態様に応じて枚数優先又は個数優先を行う。
上記の例において、中第一停止時(押し順不正解時)に個数優先を行うときは、「ベルA」又は「ベルB」のいずれかを有効ラインに停止させれば、有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数は、それぞれ2個となって最大となる。たとえば中リール31の停止時に「ベルA」を有効ラインに停止させれば、小役03又は11が入賞可能となる。中リール31の「ベルA」又は「ベルB」は、2図柄合算で「PB=1」であるので、中リール31の停止時には、常に「ベルA」又は「ベルB」のいずれかを停止させることができる。
ここで、中リール31の停止時に、「ベルA」を停止させたと仮定する。この場合、この時点で、小役03又は11が入賞可能となる。
次に、左リール31を停止させるときは、「ベルA」又は「ベルC」を有効ラインに停止させることを優先する。図2に示すように、左リール31において、「ベルA」は15番及び0番に配置されており、「ベルC」は、18番に配置されている。このため、ストップスイッチ42が操作された瞬間の左リール31の図柄が11番〜19番及び0番であるときは、「ベルA」又は「ベルC」を有効ラインに停止させることができ、1番〜10番であるときは、「ベルA」又は「ベルC」を有効ラインに停止させることができない。
よって、無作為に(特定の図柄を狙わずに)左リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルA」又は「ベルC」が有効ラインに停止する。特に本実施形態では、「ベルC」を停止させることなく「ベルA」を停止させることができるため、ストップスイッチ42が操作された瞬間の左リール31の図柄が11番〜19番及び0番であるときは、常に「ベルA」を有効ラインに停止させる。
なお、このように、「ベルC」を停止させずに「ベルA」を停止させるのは、第三停止時に当選役のとりこぼしとなったときは、後述するパターン図柄を表示できるようにするためである(左リール31の停止時に「ベルC」を停止させるとパターン図柄を表示できないためである)。
一方、左リール31の停止時に「ベルA」を有効ラインに停止させることができないときは、いずれかのパターン図柄を有効ラインに停止させるように制御する。図9に示すように、中リール31の図柄が「ベルA」であるパターン図柄のうち、左リール31の図柄は、「黒7」又は「スイカ」である。左リール31の「黒7」又は「スイカ」は、2図柄合算で「PB=1」であるので、常にこれらのいずれかの図柄を停止させることができる。
よって、中第一停止、左第二停止時には、「ベルA」−「ベルA」−「回転中」となるか、又は「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」となる。
さらに、右第三停止前に、「ベルA」−「ベルA」−「回転中」であるときは、右リール31の停止時に、有効ラインに「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。図2に示すように、「ベルA」を有効ラインに停止させるためには、ストップスイッチ42を操作した瞬間の有効ラインの図柄が4番〜13番の範囲であれば「ベルA」を停止させることができ、それ以外の範囲であれば「ベルA」を停止させることができない。よって、無作為に右リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルA」が有効ラインに停止する。右リール31の停止時に有効ラインに「ベルA」を停止させたときは、「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」となり、小役03の入賞となる。
一方、「ベルA」−「ベルA」−「回転中」である場合において、右リール31の停止時に有効ラインに「ベルA」を停止させることができないときは、「チェリー」を有効ラインに停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「ベルA」−「ベルA」−「チェリー」となり、パターン図柄03が停止する。
また、「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」の場合において、右リール31の停止時には、有効ラインに「ベルA」又は「ベルB」を停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「黒7/スイカ」−「ベルA」−「ベルA/ベルB」となり、パターン図柄01が停止する。
次に、小役B1当選時の中第一停止時(押し順不正解時)に、有効ラインに「ベルB」を停止させたと仮定する。この場合、この時点で、小役10又は18が入賞可能となる。
次に、左リール31を停止させるときは、小役10又は18に係る図柄である「ベルB」又は「赤7」を有効ラインに停止させることを優先する。図2に示すように、左リール31において、「ベルB」は5番及び10番に配置されており、「赤7」は、7番に配置されている。このため、ストップスイッチ42が操作された瞬間の左リール31の図柄が1番〜10番であるときは、「ベルB」又は「赤7」を有効ラインに停止させることができ、それ以外であるときは、「ベルB」又は「赤7」を有効ラインに停止させることができない。
よって、無作為に(特定の図柄を狙わずに)に左リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルB」又は「赤7」が有効ラインに停止する。特に本実施形態では、「赤7」を停止させることなく「ベルB」を停止させることができるため、ストップスイッチ42が操作された瞬間の左リール31の図柄が1番〜10番であるときは、常に「ベルB」を有効ラインに停止させる。
一方、左リール31の停止時に「ベルB」を有効ラインに停止させることができないときは、いずれかのパターン図柄を有効ラインに停止させるように制御する。図9に示すように、中リール31の図柄が「ベルB」であるパターン図柄は、「黒7」又は「スイカ」である。左リール31の「黒7」又は「スイカ」は、2図柄合算で「PB=1」であるので、常にこれらのいずれかの図柄を停止させることができる。
よって、中第一停止、左第二停止時には、「ベルB」−「ベルB」−「回転中」となるか、又は「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」となる。
さらに、右第三停止前に、「ベルB」−「ベルB」−「回転中」であるときは、右リール31の停止時に、有効ラインに「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。図2に示すように、「ベルB」を有効ラインに停止させるためには、ストップスイッチ42を操作した瞬間の有効ラインの図柄が14番〜18番、又は19番〜3番の範囲であれば「ベルB」を停止させることができ、それ以外の範囲であれば「ベルB」を停止させることができない。よって、無作為に右リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルB」が有効ラインに停止する。右リール31の停止時に有効ラインに「ベルB」を停止させたときは、「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」となり、小役10の入賞となる。
一方、「ベルB」−「ベルB」−「回転中」である場合において、右リール31の停止時に有効ラインに「ベルB」を停止させることができないときは、「チェリー」を有効ラインに停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「ベルB」−「ベルB」−「チェリー」となり、パターン図柄03が停止する。
また、「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」の場合において、右リール31の停止時には、有効ラインに「ベルA」又は「ベルB」を停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ライン上の図柄の組合せは、「黒7/スイカ」−「ベルB」−「ベルA/ベルB」となり、パターン図柄01が停止する。
以上より、小役B1当選時における中第一停止時に、中リール31は、「PB=1」で1枚役に係る図柄を停止させることができ、左及び右リール31は、いずれも「1/2」の確率で1枚役に係る図柄を停止させることができる。さらに、1枚役に係る図柄を停止させることができないときは、常に、パターン図柄を停止させることができる。よって、小役B1当選時における中第一停止時(押し順不正解時)は、
1枚役:1/4の確率で入賞
パターン図柄:3/4の確率で停止
となる。
さらに、1枚役の入賞時には、
「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」(小役03)
「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」(小役10)
のいずれかとなる。
次に、小役B1当選時において、右第一停止時の場合について説明する。右リール31の停止時に個数優先を行うときは、「ベルA」又は「ベルB」のいずれかを有効ラインに停止させれば、有効ラインに停止可能となる図柄の組合せ数は、それぞれ2個となって最大となる。たとえば右リール31の停止時に「ベルA」を有効ラインに停止させれば、小役03又は19が入賞可能となる。右リール31の「ベルA」又は「ベルB」は、2図柄合算で「PB=1」であるので、右リール31の停止時には、常に「ベルA」又は「ベルB」を停止させることができる。
まず、右リール31の停止時に、有効ラインに「ベルA」を停止させたと仮定する。この場合、この時点で、小役03又は19が入賞可能となる。
次に、左リール31を停止させるときは、小役03又は19に係る図柄である「ベルA」又は「ベルC」を有効ラインに停止させることを優先する。ここでは、上記と同様に、「ベルA」の停止を優先する。「ベルA」は、「1/2」の確率で停止させることができる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7」又は「スイカ」を停止させる(2図柄合算で「PB=1」)。
よって、右第一停止、左第二停止時には、「ベルA」−「回転中」−「ベルA」であるか、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」となる。
さらに、中第三停止前に、「ベルA」−「回転中」−「ベルA」である場合において、中リール31の停止時に、有効ラインに「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。図2に示すように、「ベルA」を有効ラインに停止させるためには、ストップスイッチ42を操作した瞬間の有効ラインの図柄が5番〜14番の範囲であれば「ベルA」を停止させることができ、それ以外の範囲であれば「ベルA」を停止させることができない。よって、無作為に中リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルA」が有効ラインに停止する。中リール31の停止時に有効ラインに「ベルA」を停止させたときは、「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」となり、小役03の入賞となる。
一方、「ベルA」−「回転中」−「ベルA」である場合において、中リール31の停止時に有効ラインに「ベルA」を停止させることができないときは、「青7」又は「チェリー」を有効ラインに停止させる(2図柄合算で「PB=1」)。これにより、有効ラインには、パターン図柄02が停止する。
また、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」の場合において、中リール31の停止時には、有効ラインに「ベルA」又は「ベルB」を停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ラインには、パターン図柄01が停止する。
また、右リール31の第一停止時に、有効ラインに「ベルB」を停止させたと仮定する。この場合、この時点で、小役10又は26が入賞可能となる。
次に、左リール31を停止させるときは、小役10又は26に係る図柄である「ベルB」又は「赤7」を有効ラインに停止させることを優先する。ここでは、「ベルB」の停止を優先する。「ベルB」は、「1/2」の確率で停止させることができる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7」又は「スイカ」を停止させる(2図柄合算で「PB=1」)。
よって、右第一停止、左第二停止時には、「ベルB」−「回転中」−「ベルB」であるか、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」となる。
さらに、中第三停止前に、「ベルB」−「回転中」−「ベルB」である場合において、中リール31の停止時に、有効ラインに「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。ここで、無作為に中リール31を停止させたときは、「1/2」の確率で、「ベルB」が有効ラインに停止する。中リール31の停止時に有効ラインに「ベルB」を停止させたときは、「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」となり、小役10の入賞となる。
一方、「ベルB」−「回転中」−「ベルB」である場合において、中リール31の停止時に有効ラインに「ベルB」を停止させることができないときは、「青7」又は「チェリー」を有効ラインに停止させる(2図柄合算で「PB=1」)。これにより、有効ラインには、パターン図柄02が停止する。
また、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」の場合において、中リール31の停止時には、有効ラインに「ベルA」又は「ベルB」を停止させる(「PB=1」)。これにより、有効ラインには、パターン図柄01が停止する。
以上より、小役B1当選時における右第一停止時に、右リール31は、「PB=1」で1枚役に係る図柄を停止させることができ、左及び右リール31は、いずれも「1/2」の確率で1枚役に係る図柄を停止させることができる。さらに、1枚役に係る図柄を停止させることができないときは、常に、パターン図柄を停止させることができる。よって、小役B1当選時における右第一停止時(押し順不正解時)は、
1枚役:1/4の確率で入賞
パターン図柄:3/4の確率で停止
となる。
さらに、1枚役の入賞時には、
「ベルA」−「ベルA」−「ベルA」(小役03)
「ベルB」−「ベルB」−「ベルB」(小役10)
のいずれかとなる。
この入賞率及びパターン図柄の停止率は、中第一停止時と同様である。
よって、小役B1当選時に、左第一停止時(押し順正解時)には、「PB=1」で小役01が入賞する。一方、中又は右第一停止時(押し順不正解時)には、いずれも、「1/4」の確率で1枚役が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。
小役B2当選時についても、小役B1当選時と同様に、小役B2テーブルが設けられている。小役B2当選時に含まれる当選役は、
小役01:「黒7/スイカ」−「ベルC」−「リプレイ」(9枚)
小役04:「ベルA」−「ベルA」−「ベルB」(1枚)
小役09:「ベルB」−「ベルB」−「ベルA」(1枚)
小役12:「ベルC」−「ベルA」−「赤7」(1枚)
小役17:「赤7」−「ベルB」−「青7」(1枚)
小役20:「ベルC」−「青7」−「ベルB」(1枚)
小役25:「赤7」−「赤7」−「ベルA」(1枚)
である。
そして、左第一停止時(押し順正解時)には、小役01を入賞させる。
次に、中第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、中第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、「ベルC」を停止可能であるときは「ベルA」を停止可能であるので、「ベルC」を停止させずに「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「ベルA」−「回転中」又は「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルA」−「ベルA」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役04の入賞となる。また、右停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、中第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、「赤7」を停止可能であるときは「ベルB」を停止可能であるので、「赤7」を停止させずに「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「ベルB」−「回転中」、又は「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルB」−「ベルB」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役09の入賞となる。また、右停止時に「ベルA」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、小役B2当選時の右第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、右第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、「赤7」を停止可能であるときは「ベルB」を停止可能であるので、「赤7」を停止させずに「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「回転中」−「ベルA」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」のいずれかとなる。
「ベルB」−「回転中」−「ベルA」であるときは、中停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役09の入賞となる。また、中停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」となったときに、中停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、右第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、「ベルC」を停止可能であるときは「ベルA」を停止可能であるので、「ベルC」を停止させずに「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「回転中」−「ベルB」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」のいずれかとなる。
「ベルA」−「回転中」−「ベルB」であるときは、中停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役04の入賞となる。また、中停止時に「ベルA」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」となったときは、中停止時に「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
以上より、小役B2当選時において、押し順不正解時には、
1枚役:1/4の確率で入賞
パターン図柄:3/4の確率で停止
となる。
さらに、1枚役の入賞時には、
「ベルA」−「ベルA」−「ベルB」(小役04)
「ベルB」−「ベルB」−「ベルA」(小役09)
のいずれかとなる。
小役B3当選時についても、小役B1当選時と同様に、小役B3テーブルが設けられている。小役B3当選時に含まれる当選役は、
小役01:「黒7/スイカ」−「ベルC」−「リプレイ」(9枚)
小役05:「ベルA」−「ベルB」−「ベルA」(1枚)
小役08:「ベルB」−「ベルA」−「ベルB」(1枚)
小役13:「ベルC」−「ベルB」−「青7」(1枚)
小役16:「赤7」−「ベルA」−「赤7」(1枚)
小役21:「ベルC」−「赤7」−「ベルA」(1枚)
小役24:「赤7」−「青7」−「ベルB」(1枚)
である。
そして、左第一停止時(押し順正解時)には、小役01を入賞させる。
次に、中第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、中第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「赤7」を停止させずに「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「ベルA」−「回転中」又は「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルB」−「ベルA」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役08の入賞となる。また、右停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、中第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルC」を停止させずに「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「ベルB」−「回転中」、又は「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルA」−「ベルB」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役05の入賞となる。また、右停止時に「ベルA」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、小役B2当選時の右第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、右第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「回転中」−「ベルA」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」のいずれかとなる。
「ベルA」−「回転中」−「ベルA」であるときは、中停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役05の入賞となる。また、中停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」となったときに、中停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、右第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「回転中」−「ベルB」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」のいずれかとなる。
「ベルB」−「回転中」−「ベルB」であるときは、中停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役08の入賞となる。また、中停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」となったときは、中停止時に「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
以上より、小役B3当選時において、押し順不正解時には、
1枚役:1/4の確率で入賞
パターン図柄:3/4の確率で停止
となる。
さらに、1枚役の入賞時には、
「ベルA」−「ベルB」−「ベルA」(小役05)
「ベルB」−「ベルA」−「ベルB」(小役08)
のいずれかとなる。
小役B4当選時についても、小役B1当選時と同様に、小役B4テーブルが設けられている。小役B4当選時に含まれる当選役は、
小役01:「黒7/スイカ」−「ベルC」−「リプレイ」(9枚)
小役06:「ベルA」−「ベルB」−「ベルB」(1枚)
小役07:「ベルB」−「ベルA」−「ベルA」(1枚)
小役14:「ベルC」−「ベルB」−「赤7」(1枚)
小役15:「赤7」−「ベルA」−「青7」(1枚)
小役22:「ベルC」−「赤7」−「ベルB」(1枚)
小役23:「赤7」−「青7」−「ベルA」(1枚)
である。
そして、左第一停止時(押し順正解時)には、小役01を入賞させる。
次に、中第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、中第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先するが、ここでは、上記と同様に「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「ベルA」−「回転中」又は「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルB」−「ベルA」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役07の入賞となる。また、右停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルA」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、中第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「ベルB」−「回転中」、又は「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」のいずれかとなる。
「ベルA」−「ベルB」−「回転中」であるときは、右停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役06の入賞となる。また、右停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄03が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「ベルB」−「回転中」となったときに、右停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、小役B4当選時の右第一停止時(押し順不正解時)には、個数優先により、「ベルA」又は「ベルB」を有効ラインに停止させる。
まず、右第一停止時に「ベルA」を停止させたとき、左停止時は、「ベルB」又は「赤7」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルB」を停止させる。また、「ベルB」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルB」−「回転中」−「ベルA」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」のいずれかとなる。
「ベルB」−「回転中」−「ベルA」であるときは、中停止時には「ベルA」を停止可能であるときは「ベルA」を停止させる。これにより、小役07の入賞となる。また、中停止時に「ベルA」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルA」となったときに、中停止時に、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
次に、右第一停止時に「ベルB」を停止させたとする。この場合、左停止時は、「ベルA」又は「ベルC」のいずれかを停止させることを優先する。ここで、上記と同様に「ベルA」を停止させる。また、「ベルA」を停止させることができないときは、「黒7/スイカ」を停止させる。よって、「ベルA」−「回転中」−「ベルB」、又は「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」のいずれかとなる。
「ベルA」−「回転中」−「ベルB」であるときは、中停止時には「ベルB」を停止可能であるときは「ベルB」を停止させる。これにより、小役06の入賞となる。また、中停止時に「ベルB」を停止させることができないときは、「青7/チェリー」を停止させる。これにより、パターン図柄02が停止する。
一方、「黒7/スイカ」−「回転中」−「ベルB」となったときは、中停止時に「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。これにより、パターン図柄01が停止する。
以上より、小役B4当選時において、押し順不正解時には、
1枚役:1/4の確率で入賞
パターン図柄:3/4の確率で停止
となる。
さらに、1枚役の入賞時には、
「ベルA」−「ベルB」−「ベルB」(小役06)
「ベルB」−「ベルA」−「ベルA」(小役07)
のいずれかとなる。
以下、小役B5〜B12当選時におけるそれぞれの小役B5テーブル〜小役B12テーブルについては、詳細な説明を割愛し、その概要のみを説明する。
小役B5当選時に用いられる小役B5テーブルにおいては、押し順正解時である中第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役03又は小役10が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B1当選時と同様である。
また、小役B6当選時に用いられる小役B6テーブルにおいては、押し順正解時である中第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役04又は小役09が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B2当選時と同様である。
さらにまた、小役B7当選時に用いられる小役B7テーブルにおいては、押し順正解時である中第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役05又は小役08が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B3当選時と同様である。
さらに、小役B8当選時に用いられる小役B8テーブルにおいては、押し順正解時である中第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役06又は小役07が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B4当選時と同様である。
小役B9当選時に用いられる小役B9テーブルにおいては、押し順正解時である右第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役03又は小役10が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B1当選時と同様である。
また、小役B10当選時に用いられる小役B10テーブルにおいては、押し順正解時である右第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役04又は小役09が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B2当選時と同様である。
さらにまた、小役B11当選時に用いられる小役B11テーブルにおいては、押し順正解時である右第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役05又は小役08が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B3当選時と同様である。
さらに、小役B12当選時に用いられる小役B12テーブルにおいては、押し順正解時である右第一停止時には小役01が入賞し、押し順不正解時には「1/4」の確率で小役06又は小役07が入賞し、「3/4」の確率でパターン図柄が停止する。すなわち、押し順不正解時に入賞可能となる小役は、小役B4当選時と同様である。
以上より明らかであるが、小役B群の当選時における押し順不正解時において、入賞可能となる1枚役は、小役03〜小役10である。したがって、各条件装置に含まれる上記以外の小役は入賞しない。このように設定したのは、後述する小役C群当選時に入賞可能となる1枚役と関係する。
小役C1テーブルは、小役C1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、左第一停止時(押し順正解時)は小役02を有効ラインに停止させ、左第一停止時以外(押し順不正解時)は、当選役に含まれる1枚役(小役C1当選時のときは、小役03〜10のいずれか)を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
小役C1(後述する小役C2及びC3も同様)当選時において、押し順正解時には、小役B群当選時と同様に、枚数優先により、小役02(3枚役)を入賞させるように制御する。小役02に対応する図柄の組合せは、図4に示すように、「ベルA/ベルB」−「青7/チェリー」−「スイカ」であり、全リール31で「PB=1」である。よって、押し順正解時には常に小役02を入賞させることができる。
また、小役C1当選時において、押し順不正解時(中又は右第一停止時)には、個数優先により、1枚役(小役03〜10)を入賞させるように制御する。ここで、小役03〜10の図柄の組合せは、図5に示すように、各リール31ともに、「ベルA」又は「ベルB」の図柄の組合せである。さらに、小役03〜10の図柄の組合せのうち、いずれのリール31でも、「ベルA」が4個、「ベルB」が4個であり、「ベルA」又は「ベルB」のいずれを停止させても個数優先の条件を満たす。特に、小役C2及び小役C3当選時には、それぞれ小役21及び小役22を含むが、これらの小役が当選役に含まれても、個数優先となる図柄の種類に変化はない。また、すべてのリール31において、「ベルA」又は「ベルB」は、2図柄合算で「PB=1」である。よって、常に、小役03〜10のいずれかを入賞させることができる。
以上より、小役C1当選時において、押し順正解時は小役02(3枚役)が入賞し(「PB=1」)、押し順不正解時は小役03〜10のいずれか(1枚役)が入賞し(「PB=1」)、小役B群当選時のようなとりこぼし(パターン図柄の停止)は発生しない。
小役C2当選時及び小役C3当選時にそれぞれ用いられる小役C2テーブル、及び小役C3テーブルについても、小役C1テーブルと同様である。図13に示すように、小役C2当選時は中第一停止が正解押し順となり、小役C3当選時は右第一停止が正解押し順となる。小役02、又は小役03〜10を入賞させる停止制御については小役C1当選時と同様であるので、説明を割愛する。
よって、小役B群当選時の押し順不正解時に停止可能となる1枚役(小役03〜10)と、小役C群当選時の押し順不正解時に停止可能となる1枚役(小役03〜10)は、同一となる。これにより、小役03〜10の入賞を見ただけでは、当該遊技で小役B群又は小役C群のいずれに当選したかを判断することができないようになっている。
小役Dテーブルは、小役D当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において小役35を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。小役Dテーブルでは、ストップスイッチ42の押し順は関係しない。小役35の図柄の組合せは、図6に示すように、「スイカ」揃いである。「スイカ」は、左及び中リール31では「PB≠1」配置、右リール31では「PB=1」配置である。したがって、小役Dテーブルが用いられた遊技において、左及び中リール31では、「スイカ」が有効ラインに停止するタイミングでストップスイッチ42を操作すれば「スイカ」が有効ラインに停止するが、「スイカ」が有効ラインに停止しないタイミングでストップスイッチ42を操作したときは「スイカ」は有効ラインに停止せず、小役35のとりこぼしとなる。
小役E1テーブルは、小役E1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役36又は38を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。ここで、図13に示すように、左又は中第一停止でストップスイッチ42が操作されたときは、いわゆる中段チェリーの停止形となるように(左中段に「チェリー」が停止するように)リール31の停止位置を定めている。これに対し、右第一停止でストップスイッチ42が操作されたときは、中段チェリーが停止しないように、リール31の停止位置を定めている。
なお、小役E1の当選には、小役36及び38を含む(さらに、後述する小役E2当選時には小役37を含む)が、これらの小役はいずれも2枚役であるので、上述した個数/枚数優先は適用されず、予め定めた任意の停止制御によってリール31を停止させることができる。このため、左又は中第一停止時には小役36の入賞を優先するように制御し、右第一停止時には小役38の入賞を優先するように制御する。
図2において、左リール31の「チェリー」は、3番、8番、13番である(「PB≠1」)。そして、左中段に「チェリー」を停止させたとき、左下段である有効ラインには、「ブランク」又は「赤7」が停止する。よって、この場合には、左リール31については小役36に係る図柄を停止させたこととなる。
たとえば、左第一停止時に7番の「赤7」を左下段に停止させたとき(左中段に「チェリー」停止)は、中リール31の停止時は「青7」又は「チェリー」を有効ラインに停止させ(「PB=1」)、右リール31の停止時は、「黒7」、「青7」、「赤7」、又は「ブランク」のいずれか(4図柄合算で「PB=1」)を有効ラインに停止させる。これにより、小役36の入賞となる。
また、左リール31の停止時に2番又は12番の「ブランク」を左下段に停止させたとき(左中段に「チェリー」停止)についても、上記と同様に、中リール31の停止時は「青7」又は「チェリー」を有効ラインに停止させ、右リール31の停止時は、「黒7」、「青7」、「赤7」、又は「ブランク」のいずれかを有効ラインに停止させる。これにより、小役36の入賞となる。
中第一停止時についても上記と同様に停止制御する。したがって、中及び右リール31は「PB=1」で小役36に係る図柄が停止し、左リール31については、「赤7」又は「ブランク」が停止する場合と停止しない場合とを有する(「PB≠1」)。
ただし、左又は中第一停止時に、左下段に「赤7」又は「ブランク」を停止させることができないときは、「ベルA」又は「ベルB」を停止させる。「ベルA」又は「ベルB」については「PB=1」で停止させることができる。この場合の停止形は、「ベルA/ベルB」−「青7/チェリー」−「黒7/青7/赤7/ブランク」となり、小役38が入賞する。
一方、小役E1テーブルが用いられた遊技において、右第一停止時は、小役38の入賞を優先させる。したがって、この場合には、「ベルA/ベルB」−「青7/チェリー」−「黒7/青7/赤7/ブランク」が停止し、小役38が「PB=1」で入賞する。
さらに、右第一停止時には、左リール31の停止時に左中段に「チェリー」が停止可能であっても、左中段に「チェリー」を停止させずに、左下段に「ベルA」又は「ベルB」(この場合には左中段に「チェリー」非停止)を停止させる。
小役E2テーブルは、小役E1当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役36又は38(あるいは、小役37)を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
したがって、小役E2テーブルは、小役E1テーブルと同一の停止制御を行うことが可能であるので、同一の停止位置決定テーブルを用いることが可能である。
あるいは、左第一停止の場合において、左下段に「赤7」又は「ブランク」を停止させることができたとき(中段チェリー停止時)に限り、中リール31については「リプレイ」を有効ラインに停止させ(「PB=1」)、右リール31については「黒7」、「青7」、「赤7」、又は「ブランク」のいずれかを停止させるようにしてもよい。これにより、小役37が入賞する。仮に、このように停止制御すれば、中段チェリー停止時に、小役E1当選時であるか、小役E2当選時であるかを判別することが可能な停止制御となる。
小役Fテーブルは、小役F当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役01〜39のいずれかを有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。
本実施形態では、小役Fは、1BB作動中にのみ抽選される。
また、小役Fテーブルは、ストップスイッチ42の押し順にかかわらず、枚数優先により停止制御を行う。これにより、常に小役39を入賞させる。なお、左リール31では、「チェリー」又は「ベルC」の2図柄合算で「PB=1」配置であるので、小役39は「PB=1」で入賞する。
小役Gテーブルは、小役G当選時の遊技で用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役40を有効ラインに停止させるように、リール31の停止位置を定めたものである。小役40は、全リール31について「PB=1」配置の図柄の組合せからなるので、当該遊技では常に小役40を入賞させることができる。
1BBAテーブルは、役物条件装置番号「1」当選(1BBA単独当選)時の遊技、又は前回遊技以前に1BBAに当選し、かつ今回遊技で非当選であるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、1BBAに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、1BBA以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
1BBAの図柄は、すべてのリール31で「赤7」であるので(PB≠1)、目押しをしないと「赤7」を有効ラインに停止させることができない。
同様に、1BBBテーブルは、役物条件装置番号「2」当選(1BBB単独当選)時の遊技、又は前回遊技以前に1BBBに当選し、かつ今回遊技で非当選であるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、1BBBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、1BBB以外の役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。
1BBBの図柄は、1BBAと同様に全リール31ともに「PB≠1」であるので、目押しをしないと「赤7」及び「黒7」を有効ラインに停止させることができない。
なお、詳細な説明は割愛するが、1BBと小役又はリプレイが重複当選した遊技、あるいは、前回遊技以前に1BBに当選し、今回遊技で小役又はリプレイに当選した遊技では、以下の停止制御が挙げられる。
たとえば第1に、当選している1BB及び小役又はリプレイの双方の図柄を有効ラインに停止させることを優先し、双方の図柄を有効ラインに停止させることができないときは、当選している小役又はリプレイの図柄を有効ラインに停止させることを優先する停止制御が挙げられる。なお、1BB及び小役又はリプレイの双方の図柄を有効ラインに停止させる停止制御は、第二停止までであり、第三停止時には、1BB、又は小役若しくはリプレイを入賞させるように制御し、複数の役が重複入賞することはない。
また第2に、当選している1BB及び小役又はリプレイの双方の図柄を有効ラインに停止させることを優先し、双方の図柄を有効ラインに停止させることができないときは、当選している1BBの図柄を有効ラインに停止させることを優先する(上記とは逆の)停止制御が挙げられる。
さらにまた第3に、当選している小役又はリプレイの図柄を有効ラインに停止させることを優先するものの、当選している小役又はリプレイの図柄を有効ラインに停止させる際に、併せて、当選している1BBの図柄を同時に有効ラインに停止可能であるときは、その位置で停止させる停止制御が挙げられる。
なお、1BB(「PB≠1」)と、「PB=1」の小役又はリプレイとが重複当選したとき(同時に当選しているとき)は、当選した1BBの図柄と、小役又はリプレイの図柄との双方を有効ラインに停止させる制御を行う必要はなく、「PB=1」の小役又はリプレイの図柄のみを有効ラインに停止させるように制御することも可能である。したがって、小役E1及びE2は、「PB=1」であるので、本実施形態の1BBA及び小役E1の重複当選時や、1BBB及び小役E2重複当選時は、それぞれ小役E1又はE2のみを入賞させる停止制御を実行することも可能である。
説明を図1に戻す。
入賞判定手段66は、リール31の停止時に、有効ラインに停止したリール31の図柄の組合せが、いずれかの役に対応する図柄の組合せと一致するか否か(いずれかの役が入賞したか否か)を判断するものである。入賞判定手段66は、たとえばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
払出し手段67は、入賞判定手段66により、リール31の停止時に有効ラインに停止した図柄の組合せがいずれかの役に対応する図柄の組合せと一致すると判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。また、リプレイの入賞時には、メダルを払い出すことなく、今回遊技で投入されたメダル枚数を自動投入するように制御する。
RT制御手段68は、毎遊技、全リール31の停止時に、RTの移行条件を満たすか否かを判断し、RTの移行条件を満たすと判断したときは、RTの移行を行うように制御するものである。
本実施形態のRTは、上述したように、非RT、RT1〜RT4、1BBA作動(1BBA遊技)、1BBB作動(1BBB遊技)を備える。そして、図14及び図15で示したように、RTごとに、抽選される条件装置の種類(数)やその当選確率が異なっている。
本実施形態において、RTの移行タイミングは、図柄の組合せの停止表示時又はRT移行役の入賞時、すなわち全停時(すべてのリール31の停止時)に設定されている。したがって、たとえばRT1中に、全リール31の停止時にパターン図柄が停止したときは、当該全停時にRTがRT1からRT2に移行する。なお、非RT、RT1〜RT3からRT4への移行は、1BBの当選に基づいて行うようにしてもよく、あるいは、1BBに当選した遊技において1BBが入賞しなかったことに基づいて行うようにしてもよい。本実施形態では、1BBに当選した遊技において1BBが入賞しなかったことに基づいてRT4に移行する。
非内部中遊技は、非RT、RT1、RT2、RT3に相当する。また、内部中遊技は、RT4に相当する。
また、有利区間かつAT中は、スロットマシン10側の制御として基本的にRT3に滞在させるように制御するが、遊技者のストップスイッチ42の押し順ミス等が発生したときは、RT2に滞在する場合もある。1回の指示機能作動遊技(小役C群、リプレイB群、リプレイC群に当選した遊技を除く)のみで終了する有利区間の場合は、RT3に滞在させなくてもよい。すなわち、RT2において、1回の指示機能作動遊技(小役C群、リプレイB群、リプレイC群に当選した遊技を除く)を行い、有利区間を終了してもよい。もちろん、有利区間中は基本的にRT3に滞在させるようにしてもよい。また、有利区間かつ非AT中は、原則としてRT3に滞在するようにしてもよく、あるいは、特定のRTに滞在させてもよく、滞在するRTは限定されないようにしてもよい。
なお、有利区間の移行条件を満たしたことに基づいて特定のRT(例えばRT3)に移行可能としてもよく、有利区間の終了条件を満たしたことに基づいて所定のRT(たとえば非RT)に移行可能としてもよい。このように構成した場合において、有利区間の移行条件を満たし、かつ、次回遊技から内部中に移行するときは、特定のRTではなく、内部中のRT(たとえばRT4)に移行するようにしてもよい。そして当該ボーナスが終了した後も有利区間が継続する場合には、ボーナス終了後のRTがRT3となるようにしてもよい。
非RT、RT1〜RT3の非内部中遊技では、役物条件装置の抽選が行われる。そして、これらのRTにおいて1BBに当選し、1BBが入賞しなかったときは、RT制御手段68は、RTの移行条件を満たすと判断し、内部中遊技に相当するRT4に移行する。
また、1BBに当選した遊技で1BBが入賞したときは、今回遊技の全停時に1BBA又は1BBBの作動を開始するため、この場合にはRT4(内部中遊技)を経由しない。
RT4は、当選した1BBが入賞するまで継続される。RT制御手段68は、RT4において1BBA又は1BBBが入賞したと判断したときは、RTの移行条件を満たすと判断し、それぞれ1BBA作動(1BBA遊技)又は1BBB作動(1BBB遊技)に移行する。
1BBA作動中になると、1BBAの作動終了条件を満たすまで継続される。本実施形態では、1BBAの作動終了条件は、払出し枚数が150枚を超えたことに設定されている。
RT制御手段68は、毎遊技、1BBA作動中には、150枚を超えるメダルの払出しがあったか否かを判断し、150枚を超えるメダルの払出しがあったと判断したときは、1BBA作動の終了条件を満たすと判断し、次回遊技から、非RTに移行するように制御する。
1BBB作動についても上記と同様である。1BBB作動中に移行すると、1BBBの作動終了条件を満たすまで継続される。本実施形態では、1BBB作動の終了条件は、200枚を超えるメダルの払出しに設定されている。
RT制御手段68は、毎遊技、200枚を超えるメダルの払出しがあったか否かを判断し、200枚を超えるメダルの払出しがあったと判断したときは、1BBBの作動終了条件を満たすと判断し、次回遊技から、RT1に移行するように制御する。
なお、1BB作動中の150枚や200枚のカウントには、リプレイは含まれない。図14に示すように、1BB作動中は、リプレイDに当選する場合があるが、リプレイの入賞時における自動ベットは、払出し枚数にはカウントしない。このため、リプレイDに当選するほど、1BB作動中の遊技回数は増加する。特に本実施形態では、図14に示すように、1BBA作動中のリプレイDの当選確率は、1BBB作動中の10倍に設定されているので、1BBA作動中の遊技回数の期待値は、1BBB作動中の遊技回数の期待値よりも多くなる。
1BBA及び1BBBの作動中は、上述したように、RBの連続作動となる。RBは、2回の役の入賞又は2遊技のいずれかを満たすときに終了し、その終了後、1BB作動の終了条件を満たさないことを条件に、再度、RBを作動させる。
また、図15に示すように、1BBA作動中における小役E2の当選確率は、設定1よりも設定6の方が高く設定されている。小役E2に当選し、小役36又は38が入賞したときの払出し枚数は、2枚である。これにより、設定6の方が、設定1よりも、1BBA作動中に終了条件(150枚を超えること)に到達するまでの遊技回数が多くなる。よって、有利区間中の1BBA作動中は、設定6の方が設定1よりもリプレイDに当選する期待値が高くなるので、有利区間が上乗せされる確率が高くなる。この点についての詳細は、後述する有利区間の制御において説明する。
RWM53の初期化時は、非RTから遊技を開始する。ただし、これに限らず、RWM53を初期化した場合であっても、RTを維持するようにしてもよい。ここで、たとえば1BBの当選を持ち越しているときにRWM53を初期化したときは、1BBの当選についても維持される(持ち越される)。
RT制御手段68は、非RTでは、パターン図柄が表示されるまで非RTを継続する。非RTでは、小役B群が抽選され、小役B群のいずれかに当選し、当選小役を取りこぼすと、パターン図柄が表示される。RT制御手段68は、非RTにおいてパターン図柄が表示されたときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次回遊技からRT2に移行する。
RT1では、非RTと同様に、パターン図柄が表示されるまでRT1を維持する。そして、RT1においてパターン図柄が表示されると、RT2に移行する。
RT2は、通常区間では最も滞在率が高くなるRTである。RT2では、リプレイB群に当選し、リプレイ02が入賞したときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次回遊技からRT3に移行する。
一方、RT3では、パターン図柄が表示されるか、又はリプレイC群に当選し、リプレイ03が入賞するまで継続される。RT3において、パターン図柄が表示されたとき又はリプレイ03が入賞したときは、RTの移行条件を満たすと判断し、次回遊技からRT2に移行する。
以上のようにして、通常区間(かつ非内部中)では、おおかたが、RT2とRT3との間を行き来するが、確率上は、RT2の滞在率が最も高くなる。RT2やRT3(非RT及びRT1も含む)において1BBに当選したときは、次回遊技から、RT4(内部中)に移行することは、上述した通りである。
また、通常区間中に、有利区間に移行することに決定した場合において、有利区間に移行することに決定した遊技がRT3であるときは、RT3を維持するため(有利区間中は原則としてRT3に滞在させる場合)、リプレイC群の当選時に指示機能を作動させ、リプレイ01を入賞させるための正解押し順を表示する。これにより、RT2への転落を防止する。また、小役B群当選時には、指示機能を作動させることで、小役01を入賞させるための正解押し順を表示する。同様に、小役C群当選時には、指示機能を作動させることにより、小役02を入賞させるための正解押し順を表示する。
一方、有利区間に移行することに決定した遊技がRT2であるときは、上記のような指示機能を作動させつつ、リプレイB群当選時に、指示機能を作動させることにより、リプレイ02を入賞させる正解押し順を表示し、RT3に移行するように制御する(有利区間中は原則としてRT3に滞在させる場合)。
また、非RT又はRT1であるときに有利区間に移行することに決定したときは、非RTやRT1中であっても有利区間には移行するが、パターン図柄が表示されるまでは、指示機能を作動可能な遊技(たとえば小役B群当選時)において指示機能を作動させず、パターン図柄が表示されるまで待つ。そして、非RTやRT1においてパターン図柄が表示され、RT2に移行したときは、上述と同様に指示機能を作動させる(有利区間中は原則としてRT3に滞在させる場合)。
有利区間制御手段69は、通常区間から有利区間への移行(待機区間を含む)、有利区間を終了するか否かの判断、有利区間中の上乗せ、指示機能の作動制御等を実行する手段である。
まず、有利区間制御手段69は、通常区間かつ非内部中遊技では、有利区間に移行するか否かを決定する。
また、有利区間制御手段69は、有利区間かつ非内部中遊技では、有利区間の遊技回数を上乗せするか否かを決定する。
通常区間中に有利区間に移行するか否かは、本実施形態では、図14に示したように、役抽選手段61による抽選において、特定の条件装置に当選したときは、同時に、有利区間に移行することに決定する。また、有利区間に移行することに決定する場合は、非内部中であることに限られ、内部中に通常区間から有利区間に移行することに決定することはない。
また、上述したように、役抽選結果(当選した条件装置)に応じて有利区間への移行を決定する場合、設定差を有する条件装置の当選を条件にすることはできない。
そこで、本実施形態では、図14で示したように、設定共通の条件装置の当選時を条件として、通常区間から有利区間に移行する場合がある。
図14に示すように、たとえば1BBAの単独当選時には、有利区間に移行することに決定する場合と、移行することに決定しない場合とを有する。1BBAの単独当選に割り当てられている置数「30」のうち、置数「20」の範囲に含まれる乱数値を抽出したときは、有利区間に移行することに決定し、置数「10」の範囲に含まれる乱数値を抽出したときは、有利区間に移行しないことに決定する。「1BBA+小役D」、「1BBA+小役E1」、小役E1の単独当選についても上記と同様である。
また、有利区間中に図14で示した条件装置の当選となったときは、いずれも、有利区間を上乗せする。なお、これらの条件装置に当選したときに、一律に有利区間を上乗せするのではなく、上乗せ抽選を行うようにしたり、あるいは、上乗せ抽選を行うか否かを抽選したりすることも可能であるが、本実施形態では、説明の簡素化のため、有利区間の上乗せを一律に行うようにする。
通常区間において有利区間に移行することに決定したときは、予め定めた遊技回数の有利区間を設定してもよく、あるいは、有利区間の遊技回数を抽選等で決定してもよい。あるいは、遊技回数で有利区間の終了条件を定めるのではなく、遊技回数以外の終了条件(たとえば、払出し枚数、差枚数、小役B群の当選回数、指示機能の作動回数等)を定めてもよい。本実施形態では、通常区間において図14に示す条件装置に当選したときは、それぞれ下記ように終了条件が設定された有利区間に移行する。
具体的には、たとえば以下のように定めることが挙げられる。
1BBA単独当選時(置数「20」):初期値が1BB遊技の終了後からカウントして100遊技の有利区間に移行
1BBA+小役D重複当選時(置数「5」):初期値が1BB遊技の終了後からカウントして250遊技の有利区間に移行
1BBA+小役E1重複当選時(置数「20」):初期値が1BB遊技の終了後からカウントして200遊技の有利区間に移行
小役D単独当選時(置数「50」):初期値が150遊技の有利区間
小役E1単独当選時(置数「250」):初期値が100遊技の有利区間、又は1回の小役B群当選時の指示機能の作動で終了する有利区間のいずれか(いずれにするかを抽選で決定してもよい。あるいは、置数「250」のうち、置数「120」の範囲に含まれる乱数値を抽出したときは、初期値が100遊技の有利区間とし、置数「130」の範囲に含まれる乱数値を抽出したときは、1回の小役B群当選時の指示機能の作動で終了する有利区間としてもよい)
なお、小役Dの当選確率は、小役E1の当選確率よりも低いため、小役Dに当選したときのプレミア感を出すために、小役D当選時における有利区間の遊技回数を、小役E1当選時よりも多く設定している。小役E1当選時における有利区間の遊技回数を、小役D当選時よりも多く設定してもよい。
また、有利区間中に図14に示す条件装置に当選したときについても、たとえば、1BBA単独当選時は、有利区間の遊技回数を「30」上乗せ、小役E1単独当選時(置数「250」)は遊技回数を「50」上乗せ、小役E1単独当選時(置数「750」)は遊技回数を「20」上乗せ、・・・等のように定める。
さらにまた、図14に示すように、通常区間では、小役E1単独当選時には、「1/4」の確率(全置数「1000」中、「250」)で有利区間に移行することに決定する。
一方、図15に示すように、小役E2の単独当選確率は、設定6の方が設定1よりも高く設定されている。
したがって、高設定ほど中段チェリーの出現割合は高くなるが、中段チェリー出現時に有利区間に移行することに決定される確率は、設定1の方が設定6よりも高くなる。
すなわち、有利区間に移行することに決定する確率には設定差がないにもかかわらず、遊技者には、設定差があるような印象を与えることができる。
なお、本実施形態とは逆に、図15における小役E2の単独当選確率について、設定1の方を設定6よりも高くしてもよい。
このようにすれば、低設定ほど、中段チェリーの出現確率は高くなるが、中段チェリー出現時の有利区間に移行することに決定される確率は低くなる。
また、有利区間中は、小役E1単独当選時には、常に有利区間の上乗せとなる。これに対し、有利区間中の小役E2単独当選時には、有利区間が上乗せされることはない。よって、高設定ほど中段チェリーの出現割合は高くなるが、中段チェリー出現時に有利区間が上乗せされる確率は、設定1の方が設定6よりも高くなる。そのため、有利区間の上乗せが行われる確率には設定差がないにもかかわらず、遊技者には、設定差があるような印象を与えることができる。
また、1BBAは、当選置数が設定共通の特別役(1BBA及び小役Dの重複当選時を除く)であり、1BBBは、当選置数に設定差を有する特別役である。
この場合、有利区間中に設定共通の1BBAに当選し、1BBAの作動中となったときは、1BBAの作動中に有利区間の上乗せが可能となる。これに対し、有利区間中に設定差を有する1BBBに当選し、1BBBの作動中となったときは、1BBBの作動中に有利区間の上乗せを行うことはできないことと定めている。有利区間中に設定差を有する1BBA及び小役Dに重複当選し、1BBAの作動中となったときは、1BBAの作動中に有利区間の上乗せを行うことはできないことと定めている。
一方、1BBA作動中において、設定1と設定6とを対比すると、小役Aの当選確率は設定6の方が設定1よりも低く、小役E2の当選確率は、設定6の方が設定1よりも高い。このため、1BBAの作動終了条件は、150枚を超える払出しに設定しているため、設定6の方が設定1よりも1BBA作動中の遊技回数(期待値)が多くなる。
そこで、たとえばリプレイD当選時には有利区間の上乗せをするように設定すると、1BBA作動中にリプレイDに当選する回数の期待値は、設定6の方が設定1よりもが高くなるので、高設定ほど有利区間が上乗せされやすくすることができる。
さらに、1BBA作動中において、遊技回数が所定回数に到達したときに、有利区間の上乗せを行うように設定してもよい。
上述したように、1BBA作動中は、設定6の方が設定1よりも1BBA作動中の遊技回数の期待値が多くなる。
上記のように、1BBAの作動終了条件は、150枚を超える払出しがあったことに設定されている。一方、1BBA作動中における1遊技あたりの払出し枚数期待値は、設定1で約「8.664」枚、設定6で約「8.557」枚である。よって、払出し枚数が150枚に到達する遊技回数の期待値は、設定1で約「17.3」、設定6で約「17.5」となる。
そこで、1BBA作動中に、遊技回数がたとえば18遊技目となったときは、無条件で有利区間の上乗せを行うことに決定すれば、設定値が高いほど、有利区間の上乗せが行われやすくすることができる。
さらに、1BBA作動中において、一定の遊技回数が経過するごとに有利区間の上乗せを行うように設定してもよい。このようにすることでも、設定値が高いほど、有利区間の上乗せが行われやすくすることができる。
一方、1BBBは、設定差を有する特別役であるので、1BBB作動中は、有利区間の上乗せを行うことができない。
また、1BBAの作動終了後は非RTに移行し、非RTに移行したときは、パターン図柄が表示されるまで非RTに滞在し、パターン図柄が表示されたときはRT2に移行する。すなわち、1BBAの作動終了後はRT1を経由しない。
これに対し、1BBBの作動終了後はRT1に移行し、パターン図柄が表示されるまでRT1に滞在する。RT1では、リプレイEが抽選され、図14に示すように、有利区間中のRT1であれば、リプレイE当選時に、有利区間が上乗せされる。これにより、1BBB作動終了後は、1BBA作動終了後よりも、有利区間の上乗せ確率が高くなる。そして、リプレイE当選時における有利区間の上乗せ遊技回数を適切な値に設定すれば、1BBA作動終了後と1BBB作動終了後とのバランスをとることができる。
そして、有利区間を維持してRT1に移行したときは、パターン図柄が表示されるまでは、指示機能を作動可能な遊技(たとえば小役B群当選時)において指示機能を作動させず、パターン図柄が表示されるまで待つ。そして、RT1においてパターン図柄が表示され、RT2に移行したときは、指示機能を作動させる。有利区間を維持してRT1に移行したときは、その有利区間中は、小役B群当選時に指示機能を作動させることで、小役01が入賞し、(押し順ミスがない限りは)パターン図柄が表示されることはない。このため、有利区間中にRT1に移行したときは、有利区間が終了するまでRT1に滞在し続けさせることもできる。有利区間が終了するまでではなく、所定遊技回数までは、小役B群当選時に指示機能を作動させ、所定遊技回数後は、パターン図柄が表示されるまでは、指示機能を作動可能な遊技(たとえば小役B群当選時)において指示機能を作動させず、パターン図柄が表示されるまで待つようにしてもよい。
また、有利区間制御手段69は、通常区間から有利区間に移行することに決定したときに、所定のタイミングが到来するまでに、有利区間表示LED(図1では図示せず)を点灯するように制御し、有利区間以外(通常区間又は待機区間)であるときは、有利区間表示LEDを消灯するように制御する。
有利区間制御手段69は、第1に、有利区間に移行することに決定したときは、有利区間に移行することに決定した遊技の終了後(全リール31が停止し、払出しがあるときはメダル払出し後)の次回遊技のメダル投入(ベット)が可能になるまで、及び貯留メダルを有するときは精算スイッチ46の操作(精算処理操作)が可能となるまでに、有利区間表示LEDを点灯するように制御する。
また、第2に、当選情報を次回遊技以降に持越し可能な1BBが含まれる条件装置の当選に基づき有利区間への移行を決定したときは、1BBに対応する図柄の組合せが停止するまでに、有利区間表示LEDを点灯するように制御する。
したがって、特別役が含まれる条件装置の当選に基づき有利区間への移行を決定した場合であれば、たとえばその特別役が1BB、2BB、及びRBのように当選情報を次回遊技に持ち越す特別役であるときは、その特別役に対応する図柄の組合せが停止するまでに、有利区間表示LEDを点灯すればよい(待機区間を設ける場合に限る)。
一方、その特別役がSB、CBのように当選した遊技でのみ当選が有効となり、当選情報を次回遊技に持ち越さない特別役であるときは、小役やリプレイのみが含まれる条件装置の当選に基づき有利区間への移行を決定したときと同様に、次回遊技のメダル投入(ベット)が可能になるまで、及び精算スイッチ46の操作が可能となるまでに、有利区間表示LED77を点灯する必要がある。
また、有利区間制御手段69は、有利区間において、指示機能を作動させるべき遊技では、後述するサブ制御基板80による正解押し順の報知とは別個に、指示機能を作動させることにより、獲得数表示LED78に押し順指示情報を表示する。たとえば、小役B1に当選したときは、押し順指示番号に対応する押し順指示情報を、獲得数表示LED78に表示する。この制御が、本実施形態における「指示機能の作動」に相当するものとなる。
有利区間中に指示機能を作動させることが可能となる遊技となるのは、
1)非RT及びRT1:小役C群当選時(小役B群当選時は、パターン図柄を表示させたいので、指示機能の作動なし。)
2)RT2:リプレイB群当選時、小役B群当選時、及び小役C群当選時
3)RT3:リプレイC群当選時、小役B群当選時、及び小役C群当選時
である。
図1において、外部信号送信手段70は、外部集中端子板100に、外部信号を送信する。この外部信号は、有利区間の開始及び終了、ATの開始及び終了、1BBの作動開始及び作動終了を示す信号等である。
制御コマンド送信手段71は、サブ制御基板80に対し、サブ制御基板80で出力する演出に必要な情報(制御コマンド)を送信する。
制御コマンドは、たとえば、第1制御コマンドと第2制御コマンドとからなる。第1制御コマンド及び第2制御コマンドは、いずれも、たとえば8ビットの1バイトデータである。そして、1つの制御コマンドは、第1制御コマンドと第2制御コマンドとを対にしたものである。たとえば、第1制御コマンドを、制御コマンドの種別を示すデータに設定し、第2制御コマンドを、パラメータ(変数)を示すデータに設定することが挙げられる。
たとえば、RTを示す制御コマンドである場合、第1制御コマンドは、本実施形態では「33(H)」(00110011(B))となる。また、RTのパラメータは、たとえばRT1であるときは、本実施形態では「00000001(B)」となる。よって、これらを結合した2バイトデータ、「00110011/00000001」(「/」は、第1制御コマンドと第2制御コマンドとの間を示すものであり、実際にはない。)がRTの制御コマンドとして、メイン制御基板50からサブ制御基板80に送信される。
押し順指示番号(指示機能作動遊技のみ)、演出グループ番号、役物条件装置番号についても、上記RTと同様に、第1制御コマンドは、種別データであり、第2制御コマンドは、いずれも、RWM53に記憶されているデータである。
なお、制御コマンド送信手段71は、入賞及びリプレイ条件装置番号についてはサブ制御基板80に送信しない。たとえば押し順ベル当選時には、不正行為により、入賞及びリプレイ条件装置番号に基づいて正解押し順を知られてしまうおそれがあるためである。これに対し、役物条件装置番号については、上記のような不正行為のおそれがない。したがって、たとえば1BBAに当選しているときは、役物条件装置番号「1」をサブ制御基板80に送信する。
図1において、サブ制御基板80のサブCPU85は、演出出力制御手段91を備える。
演出出力制御手段91は、上述したように、メイン制御基板50から送信されてくる制御コマンド、具体的には、押し順指示番号、演出グループ番号、役物条件装置番号等の各制御コマンドに基づいて、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)等の、具体的な演出内容を抽選によって決定する。
そして、演出出力制御手段91は、その決定に従い、演出ランプ21、スピーカ22、画像表示装置23の出力を制御する。また、1BB作動中や有利区間中は、獲得枚数、及び遊技回数(残り遊技回数又は消化遊技回数)等を画像表示する。さらに、有利区間中において、指示機能の作動時は、正解押し順を報知(画像表示)する。たとえば、有利区間中の遊技で小役B1に当選し、押し順指示番号に対応する制御コマンドを受信したときは、正解押し順である「左第一停止」、あるいは「1−○−○」等のように、遊技者が正解押し順を容易に知り得る内容を報知する。
さらにまた、演出グループ番号の制御コマンドは、実際にどの条件装置に当選したかの情報は含まれないが、大まかな当選情報が含まれているといえる。たとえば、小役A、小役B群、又は小役C群のいずれかに当選したことを示す演出グループ番号に対応する制御コマンドを受信したとき、小役A、小役B群、又は小役C群のいずれに当選したかまではサブ制御基板80側で知ることはできない。しかし、小役A、小役B群、又は小役C群のいずれかに当選したかについては知ることができる。よって、「ベル」の図柄を表示したり、「ベル」の対応色である「黄色」で枠ランプを点灯させる等の演出を出力することは可能となる。
続いて、本実施形態のLEDについて説明する。
図16は、貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、及び状態表示LED79をより詳細に示す平面図である。
また、図16において、これら貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、及び状態表示LED79の下側であってスロットマシン10内部に表示基板75(図3中、点線で示す)が配置されている。
貯留数表示LED76は、スロットマシン10内部に貯留されたメダル枚数を表示するLEDであり、上位桁を表示するデジット1と、下位桁を表示するデジット2とから構成されている。すなわち、貯留数表示LED76は、2桁を表示する。
ここで、「デジット」とは、表示部(ディスプレイ)を意味し、特に本実施形態では、セブンセグメントディスプレイ(セブンセグメント表示部、いわゆる7セグ)から構成されている。
なお、図16に示すように、表示基板75上に実装されたデジットはデジット1〜4の4個であるが、本実施形態では5個のデジットを有し、もう1つのデジット5は、メイン制御基板50上に設けられた設定値表示LED73(図1)に相当する。
貯留数表示LED76は、貯留されているメダル枚数を表示するものであり、本実施形態では、「00」〜「50」(整数)の間の数字を表示する。
たとえば、メダルが全くベット及び貯留されていない状態では、貯留数表示LED76の表示は、「00」となっている。なお、この場合には、「00」の表示に限らず、「*0」や「**」(ここで、「*」は消灯を示す。)であってもよい。
ここで、1枚のメダルが手入れされると、当該遊技のためにその1枚のメダルがベットされる。さらに2枚を追加投入すると、当該遊技のために3枚のメダルがベットされる(ベット限界枚数が3枚の場合)。したがって、手入れされたメダルが3枚までのときは、そのメダルはベットされ、貯留されない。さらにメダルが手入れされ続けると、スロットマシン10内部にメダルが貯留されるとともに、その貯留枚数が貯留数表示LED76によって表示される。
本実施形態では、最大で50枚までのメダルを貯留可能となっている。したがって、貯留枚数が50枚となったとき(貯留数表示LED76に「50」と表示されたとき)は、それ以上、メダルは貯留されない。この状態で、仮に、メダル投入口43からメダルが手入れされると、ブロッカ45により、手入れされたメダルは、払出し口から返却される。
ここで、メダル払出しのある役(リプレイを除く)が入賞してその役に対応するメダルが払い出されるときは、払出し口から実際にメダルが払い出されることよりも優先して、スロットマシン10内部にメダルが貯留される。たとえば、役入賞前の貯留枚数が「10」である場合において、9枚役が入賞すると、貯留数表示LED76の表示が「10」から「19」に更新される。
さらにまた、役の入賞時に、貯留枚数が「50」を超えるときは、「50」を超えた分については払出し口から実際に払い出さされる。たとえば、役の入賞前に貯留枚数が「47」であり、9枚役の入賞によって9枚のメダルが払い出されるとき、3枚は貯留されて貯留枚数が「50」となり、「50」を超える6枚については払出し口から払い出される。
さらに、リプレイの入賞時は、メダルの貯留及び払出しは行われず、当該遊技でベットされていた枚数のメダルが再遊技のために自動ベットされる。たとえば、当該遊技を3ベット(3枚)で行い、リプレイが入賞したときは、3枚のメダルが自動ベットされる。そして、リプレイの入賞に基づく自動ベットは、再遊技を行うためのメダルの投入であるので、その後に精算(返却)操作を行っても、当該メダルを精算することはできない。
なお、「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」では、リプレイに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、再遊技に係る条件装置の作動であって「入賞」ではないと解釈されている。しかし、本願(本明細書等)では、リプレイについても役の1つとして扱い(再遊技役)、リプレイに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したことを「リプレイの入賞」と称する。
また、獲得数表示LED78は、役の入賞時に、払出し数(遊技者の獲得数)を表示するLEDであり、上位桁を表示するデジット3と、下位桁を表示するデジット4とから構成されている。したがって、獲得数表示LED78は、貯留数表示LED76と同様に、2桁を表示する。
獲得数表示LED78は、払い出されるメダルがないときは、表示は「00」であるが、たとえば後述する9枚役が入賞して9枚のメダルが払い出されると、獲得数表示LED78の表示は、「00」から「09」となる。
なお、獲得数表示LED78は、払い出されるメダルがないときは、消灯するように制御してもよい。あるいは、上位桁(デジット3)を消灯し、下位桁(デジット4)のみを「0」表示してもよい。
また、獲得数表示LED78は、通常は獲得数を表示するが、エラー発生時にはエラーの内容(種類)を表示するLEDとして機能する。
さらにまた、獲得数表示LED78は、指示機能作動遊技において、押し順指示情報を表示するLEDとして機能する。よって、本実施形態における獲得数表示LED78は、獲得数、エラー内容、及び押し順指示情報の表示を兼ねるLEDである。なお、有利な押し順の報知は、サブ制御基板80に接続された画像表示装置23によっても実行される。
また、図16では図示していないが、デジット1〜4を、ドット(DP;デシマルポイント)付きの7セグメントディスプレイとし、デジット2(貯留数表示LED76の下位桁)又はデジット4(獲得数表示LED78)のドットを、上述した有利区間表示LEDとして使用することも可能である。
図16において、状態表示LED79は、7個のLED(79a〜79g)から構成されている。
1ベット、2ベット、及び3ベット表示LED79a〜79cは、それぞれ、ベットされているメダル枚数を表示するLEDであり、1枚のメダルがベットされたときは1ベット表示LED79aが点灯し、2枚のメダルがベットされたときは、1ベット表示LED79a及び2ベット表示LED79bが点灯する。さらに、3枚のメダルがベットされたときは、1ベット表示LED79a、2ベット表示LED79b及び3ベット表示LED79cが点灯する。
遊技開始LED79dは、メダルが投入され、スタートスイッチ41を操作可能な状態となったときに点灯するLEDである。したがって、メダルがベットされていない(又はリプレイの自動投入がされていない)状態では点灯しない。
投入表示LED79eは、メダルを投入可能な状態のときに点灯するLEDである。すなわち、遊技が終了し、次遊技に移行するためのメダルが投入される前に点灯し、いわゆるベット待ち状態を示す。なお、本実施形態ではリプレイが作動した後であっても貯留枚数に応じてベット可能なとき(たとえば、貯留数が「50」未満のとき)には点灯する。
リプレイ表示LED79fは、リプレイの入賞時に点灯するLEDであり、リプレイが入賞した後の所定のタイミング(たとえば、リプレイの入賞に基づく自動ベットが行われる前、又はリプレイの入賞に基づく自動ベットが行われ後)に、リプレイ表示LED79fが点灯し、自動ベット状態であることを遊技者に知らせる。
演出表示LED79gは、本実施形態では、精算処理中に点灯するLEDである。貯留メダル及び/又はベットメダル(リプレイ入賞時の自動ベットを除く)を有する状態で、精算スイッチ46がオンされたときに、メダルを実際に払い出している最中に点灯する。
図17は、デジット及びセグメントの詳細を説明する図である。
各デジットは、セグメントA〜P(合計8個)から構成され、そのうちのセグメントA〜G(7個)により、いわゆる7セグを構成している。さらに、セグメントPは、状態表示LED79のいずれか1つ(ただし、デジット2を除く)を構成している。
図17に示すように、たとえばデジット1のセグメントPは、遊技開始LED79dを構成している。また、デジット3のセグメントPは、投入表示LED79eを構成している。さらにまた、デジット4のセグメントPは、リプレイ表示LED79fを構成している。
なお、詳細な説明は省略するが、デジット1〜5は、割込み処理ごとにダイナミック点灯される。たとえば、ある割込み処理ではデジット1のみが点灯可能となり、デジット2〜5は消灯となる。そして、その次の割込み処理ではデジット2のみが点灯可能となり、デジット1、3〜5は消灯となる。したがって、各デジットは、5割込みに1回の割合で点灯可能となる。
図18は、メイン制御基板60に設けられた入力ポート0〜2を示す図である。また、図19及び図20は、メイン制御基板60に設けられた出力ポート0〜3、及び4〜7を示す図である。なお、実際には、スロットマシン10には、他の入力ポート及び出力ポートも設けられているが、本実施形態には直接関係しないので、図示を省略している。
本実施形態の入力ポート0〜2及び出力ポート0〜7は、D0〜D7の8ビットが入力又は出力可能な1バイトのポートである。なお、図示しない他の入力ポート及び出力ポートも同様に、D0〜D7の8ビットデータを出力可能な1バイトのポートである。
また、図18〜図20中、未使用と表示したポートは、実際に使用されていないか、又は本実施形態において説明を省略する信号の入出力ポートを意味する(信号の入出力がないポートは、すべて未使用という意味ではない)。
図18において、入力ポート0は、操作スイッチである精算スイッチ46、ベットスイッチ40(1ベットスイッチ40a及び3ベットスイッチ40b)、スタートスイッチ41、及びストップスイッチ42の各信号が入力される。なお、図18の例では、1ベットスイッチ信号(D1ビット)と3ベットスイッチ信号(D2ビット)とを分けているが、3ベットスイッチ40のみが設けられる仕様のスロットマシン10であるときは、入力ポート0のD1ビットは未使用となる。
また、入力ポート1には、通路センサ43a、ドアスイッチ15、設定スイッチ13、設定キースイッチ12、リセットスイッチ14、(左、中、右)リールセンサ33の各信号が入力される。
さらにまた、入力ポート2には、電断信号(電断が発生したときに出力される信号)、投入センサ1(44a)及び2(44b)の信号、払出しセンサ1(37a)及び2(37b)の信号が入力される。
そして、後述するように、遊技を進行する情報処理として、1遊技あたり1回行うメイン処理(メインループともいう。)が設けられている。メイン処理では、投入されたメダルの検知や、全リール31が停止した後の入賞処理等が行われる処理である。なお、後述する、プログラム開始処理(図32)、及び電源復帰処理(図33)も含めて、メイン処理と称することもある。
このメイン処理中に、メイン処理を一旦抜けて、後述する割込み処理(タイマ割込み処理)を実行する。そして、割込み処理では、入力ポート0〜2を検知する処理等を実行し、これらの処理の実行後、再度、メイン処理に戻る処理を定期的に行っている。その割込み時間の間隔は、本実施形態では2.235msである。すなわち、2.235ms間隔の割込み処理ごとに、入力ポート0〜2のデータを取得する。
そして、取得したデータに基づいて、入力ポート0〜2のそれぞれについて、レベルデータ(各ビットのオン/オフを示すデータ)、入力ポートの立ち上がりデータ(前回割込み時がオフで、今回割込み時がオンになったデータがどのビットであるかを示すデータ)、入力ポートの立ち下がりデータ(前回割込み時がオンで、今回割込み時がオフになったデータがどのビットであるかを示すデータ)を生成し、記憶する。したがって、これらのデータは、2.235msごとに更新されていく。
また、割込み処理がいつ行われたかにかかわらず、入力ポート0〜2のD0〜D7ビットのすべてを検知する。たとえば、リール31の回転中(ストップスイッチ42が操作される前)は、遊技者によってベットスイッチ40が操作されることはあり得ないので、必ずしも入力ポート0のD1及びD2ビットのデータを取得する必要はないが、本発明では、すべてのビットのデータを取得する。そして、全ビットのデータを取得すれば、エラー判定を行うことも可能となる。たとえばリール31の回転中にベットスイッチ40の立ち上がりデータがオンになった場合が挙げられる。
また、たとえば入力ポート0の1バイトデータ(8ビット)を取得すれば、すべての操作スイッチのオン/オフの状況を知ることができる。
図19において、出力ポート0では、D0〜D3ビットからは、左リール31のモータ32の各φ0〜φ3信号が出力される。本実施形態のモータ32は、1−2相励磁によりリール31を回転するように構成されており、φ0〜φ3の4相の励磁の組合せでリール31を駆動するようにしているため、各相の信号がそれぞれ所定のビットから出力される。
また、D6ビットからは、ブロッカ45の信号が出力される。さらにまた、D7ビットからは、ホッパーモータ36の駆動信号が出力される。
ここで、ブロッカ45は、ブロッカの信号が「1」(オン)であるときは、メダル投入口43とホッパー35とを連結するメダル通路を形成し、「0」(オフ)であるときは、メダル投入口43と払出し口とを連結する通路(返却通路)を形成する。
そして、たとえばブロッカ45の駆動時には、割込み処理によって、出力ポート0のD6ビットからブロッカ信号を出力する。
出力ポート1のD0〜D3ビットからは、中リール31のモータ32の各φ0〜φ3信号が出力される。同様に、D4〜D7ビットからは、右リール31のモータ32の各φ0〜φ3信号が出力される。
また、出力ポート2のD0〜D2ビットからは、それぞれ、状態表示LED79中、1ベット表示LED79a、2ベット表示LED79b、及び2ベット表示LED79cを点灯させるための信号が出力される。さらに、D3〜D7ビットからは、それぞれデジット1信号〜デジット5信号が出力される。これらのデジット信号は、貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、状態表示LED79、設定値表示LED73を点灯/消灯させるための信号である。
また、出力ポート3のD0〜D7ビットからは、それぞれセグメントA信号〜セグメントP信号が出力される。これらのセグメント信号は、図17に示す各セグメント(素子)を点灯させるための信号である。
デジット信号及びセグメント信号を具体的に説明すると、たとえば出力ポート2のデータが「10000000(B)」であるときは、デジット5のみがオンとなるので、設定値表示LED73のみがオンとなる。さらに、出力ポート3のデータが「00111111(B)」であるとき、セグメントA〜Fの信号がオン(セグメントGの信号はオフ)となるので、デジット5には「0」と表示される。
以上のように、出力ポート2のD3〜D7でどのデジットを点灯させるかを定め、出力ポート3でどのセグメントを点灯させるかを定める。
図20において、出力ポート4からは、外部集中端子板100への外部(外端)信号が出力され、本実施形態では、外部信号1〜5、メダル投入信号、及びメダル払出し信号が出力される。
ここで、「外部信号」とは、上述したように、外部集中端子板100を介してスロットマシン10の外部(ホールコンピュータや、ホールに設置されているデータカウンタ等)に出力するための信号である。本実施形態では、スロットマシン10のドアスイッチ15のオン(フロントドアの開放)を示す外部信号5、スロットマシン10で生じたエラーや電源断が発生したこと等を示す外部信号4、有利区間の開始及び終了、ATの開始及び終了、1BB作動開始及び終了を示す外部信号1〜3を設けている。なお、外部信号1〜3をどのように定めるかは任意である。たとえば、外部信号1を、特定のRTの滞在時の信号と定めること等が可能である。
さらにまた、D6ビットからはメダルベット信号が出力され、D7ビットからはメダル払出し信号が出力される。
出力ポート5及び6は、サブ制御データ信号(サブ制御基板80に送信する制御コマンド)を出力するポートである。出力ポート5はサブ制御データ信号1〜8を出力し、出力ポート6はサブ制御データ信号9〜16を出力する。
また、出力ポート7は、試験機に対して試験信号を送信するポートに設定されている。ここで、「試験信号」とは、スロットマシン10(遊技機)と試験機とを接続し、スロットマシン10から試験機に対して所定の信号を送信することで、スロットマシン10が「遊技機の認定及び型式の検定等に関する規則」に則って設計されているかを確認するために用いられる信号である。なお、スロットマシン10と試験機との接続は、直接接続されるものだけでなく、中継するためのインターフェイスボードを介して接続してもよい。
そして、出力ポート7には、条件装置1〜8信号が割り当てられている。ここで、「条件装置」とは、いわゆる当選番号(当選の種類)を示すものであり、本実施形態では、D6及びD7ビットでボーナス(特別役)当選の有無を示し、D0〜D5ビットで当選の種類を示している。D0〜D5ビットを用いることにより、64種類の当選パターンを出力可能となる。出力ポート7から信号を出力することにより、当該遊技ではどの条件装置がオンであるか(どの当選となったか)を外部に知らせることができる。
なお、出力ポート7から試験信号を出力するための電子部品(IC)は、スロットマシン10が遊技店(市場)に設置されるときには未実装とすることが望ましい。ただし、メイン制御基板50に実装されたROM54には出力ポート7から試験信号を出力するためのプログラムが記憶された状態で、スロットマシン10が遊技店に設置される。換言すると、市場に設置されたスロットマシン10は、試験信号を送信するためのプログラム処理は実行されるものの、当該プログラム処理による試験信号は出力されないように構成されている。
図21〜図31は、RWM53に記憶されるデータのアドレス(格納番地)とその内容を示す図である。なお、図21〜図31で示したデータは、本実施形態の説明で用いるためのデータであり、RWM53に記憶されるデータは、これらのデータに限られるものではない。
図21において、アドレス「F008(H)」の入力ポートレベルデータ(_PT_IN0_OLD )は、入力ポート0のレベルデータを記憶するための領域である。一割込み処理ごとに、入力ポート0からの入力信号が読み込まれ、所定の演算が実行された後、当該記憶領域にそのデータが記憶(更新)される。
アドレス「F009(H)」の入力ポート0立ち上がりデータ(_PT_IN0_UP)は、入力ポート0の立ち上がりデータを記憶するための領域である。入力ポート0レベルデータの更新ごとに演算され、入力ポート0立ち上がりデータも更新されていく。
なお、「立ち上がり」とは、前回割込み時がオフ(「0」)であり、かつ今回割込み時がオン(「1」)になったことを示す信号である。よって、前回割込み時がオン(「1」)であり、かつ今回割込み時もオン(「1」)であるときは、立ち上がりデータは「0」である。
図22において、アドレス「F00A(H)」の入力ポート1レベルデータ(_PT_IN1_OLD )は、入力ポート1のレベルデータを記憶するための領域である。一割込み処理ごとに、入力ポート1からの入力信号が読み込まれ、所定の演算が実行された後、当該記憶領域にそのデータが記憶(更新)される。
また、アドレス「F00B(H)」の入力ポート1立ち上がりデータ(_PT_IN1_UP)は、入力ポート1の立ち上がりデータを記憶するための領域である。入力ポート1レベルデータの更新ごとに演算され、入力ポート1立ち上がりデータも更新されていく。
図23において、アドレス「F00C(H)」の入力ポート1立ち下がりデータ(_PT_IN1_DOWN)は、入力ポート1の立ち下がりデータを記憶するための領域である。入力ポート1レベルデータの更新ごとに演算され、入力ポート1立ち下がりデータも更新されていく。
なお、「立ち下がり」とは、前回割込み時がオン(「1」)であり、かつ今回割込み時がオフ(「0」)になったことを示す信号である。よって、前回割込み時がオフ(「0」)であり、かつ今回割込み時もオフ(「0」)であるときは、立ち下がりデータは「0」である。
また、アドレス「F00D(H)」の入力ポート2レベルデータ(_PT_IN2_OLD )は、入力ポート2のレベルデータを記憶するための領域である。一割込み処理ごとに、入力ポート2からの入力信号が読み込まれ、上述したように演算された後、データが更新されていく。
図24において、アドレス「F00F(H)」の特定情報フラグ(_FL_ERROR_INF )は、特定情報フラグのデータを記憶するための領域である。ここで、特定情報フラグは、本実施形態では、ドアスイッチ情報(D1)、設定スイッチ情報(D2)、設定キースイッチ情報(D3)、リセットスイッチ情報(D4)、電源断復帰時送信ビット(D6)から構成されている。
ドアスイッチ(15)情報(D1)、設定スイッチ(13)情報(D2)、設定キースイッチ(12)情報(D3)、及びリセットスイッチ(14)情報(D4)は、入力ポート1レベルデータの各ビットと対応している。そして、たとえばドアスイッチ15のオンが検知されると、入力ポート1レベルデータのD1ビットがオン(「1」)となるが、これに併せて、特定情報フラグのD1ビットがオン(「1」)となる。設定キースイッチ情報(D3)、及びリセットスイッチ情報(D4)についても同様である。
また、D6ビットの「電源復帰時送信ビット」は、電源断からの復帰を検知した後、所定時間を経過するまでの間、オン(「1」)となるフラグである。特定情報フラグは、電源断からの復帰時から所定時間を経過したか否かと、上述の設定変更に関するスイッチのオン/オフの状況とを同時に判断するために、1フラグ内(1バイトデータ内)に、これらの情報を記憶している。したがって、特定情報フラグにアクセスして各ビットのオン/オフを判断すれば、設定変更に係るスイッチのオン/オフと、電源断からの復帰後所定時間を経過したか否かを同時に判断可能となる。
また、アドレス「F010(H)」の異常入力フラグ(_FL_IN_ABNML)は、異常入力フラグのデータを記憶するための領域である。本実施形態では、D4〜D6ビットのデータは、それぞれ通路センサ43aの滞留異常が生じたとき、投入センサ2(44b)の異常入力が生じたとき、及び払出しセンサ37の異常入力が生じたときにオンとなる。
図25において、アドレス「F011(H)」のメダル管理フラグ(_FL_MEDAL_STS )は、主として状態表示LED79の点灯/消灯を制御するためのフラグを記憶するための領域である。メダル管理フラグにおいて、D0ビットは、スタートスイッチ41受付け状態を示し、スタートスイッチ41の操作を受け付けているとき、すなわちスタートスイッチ41が操作可能であるとき(たとえばメダルがベットされ、遊技開始前の状態)に「1」となり、スタートスイッチ41の操作受付けが不可能状態であるとき(たとえばリール31の回転中)は「0」にされる。
D2ビットのブロッカ状態は、ブロッカ45がオンであるときは「1」となり、オフであるときは「0」にされるデータである。このD2ビットの値を判断することにより、現在のブロッカ45がどのような状態であるか(オンかオフか)を判断可能となる。
D3ビットのリプレイ表示LED(79f)は、リプレイが表示され、再遊技としてメダルが自動投入されるときに「1」にされるデータである。このデータが「1」のときに、上述した状態表示LED79のうちのリプレイ表示LED79fが点灯する。また、再遊技による遊技が終了したときに、「0」にされるデータである。このデータが「0」のとき、リプレイ表示LED79fが消灯する。
D4ビットの演出表示LED(79g)は、精算スイッチ46が操作され、ベットメダル及び/又は貯留メダルを精算するときに「1」にされるデータである。このデータが「1」のとき、上述した状態表示LED79のうちの演出表示LED79gが点灯する。また、精算対象であるメダルの精算が終了したときに「0」にされるデータである。
本実施形態では、たとえばリプレイが入賞しなかった場合において、ベットメダルを有し(「1」以上)、かつ、貯留メダルを有する(「1」以上)状況下で精算スイッチが操作されたときは、ベットメダルを精算対象とし、当該ベットメダルの精算を実行しているときに演出表示LED79gが点灯するように形成されているが、一度にベットメダルと貯留メダルとを精算対象とするように形成されている場合には、ベットメダル又は貯留メダルを精算するときに「1」にされるように(演出表示LED79gが点灯するように)形成されていることが好ましい。なお、上述したように、リプレイによる自動ベット処理によりベットメダルを有するときは、当該ベットメダルは精算対象としない。換言すると、リプレイが入賞した後に、ベットメダルを有し、かつ、貯留メダルを有さない状況下で精算スイッチが操作されたときは、メダルの精算は実行されない。
D6ビットの設定変更不可フラグは、設定変更が可能な状態であるときに「0」となり、それ以外は「1」となるデータである。本実施形態では、スタートスイッチ41が操作されて遊技が進行されたときに「1」にされるデータであり、次遊技のメダル受付けが開始されたときに、「0」にされるデータである。設定変更に際しては、設定変更許可フラグの値が参照され、設定変更不可フラグが「1」であるときは設定変更は許可されない。ただし、設定変更不可フラグが「1」のときであっても復帰不可能エラー(たとえば、割込み処理ごとに判定される乱数の更新異常)と判断されたときは設定変更が許可され、設定変更に基づいて復帰不可能エラーを解除することが可能となる。
D7ビットのメダル限界設定判定は、ベットメダル枚数がメダル限界枚数(規定数)に達しているときは「1」となり、メダル限界枚数に達していないときは「0」となるデータである。本実施形態では、限界枚数(規定数)は、通常遊技中は3枚、1BB遊技中は2枚に設定されている。したがって、たとえば通常遊技中において、ベットメダル枚数が0、1、又は2枚であるときはメダル限界枚数に達していないので「0」となり、3枚であるときはメダル限界枚数に達しているので「1」となる。
アドレス「F012(H)」のベット枚数表示LEDデータ(_PT_MEDAL_LED )は、ベット枚数表示LEDデータを記憶するための領域であり、D0〜D2ビットにそれぞれ1ベット〜3ベット表示LED79a〜79cが割り当てられている。たとえば、D0ビットのみが「1」であるときは、1ベット表示LED79aのみが点灯するように制御される。また、D1及びD2ビットが「1」であるときは、1ベット表示LED79a及び2ベット表示LED79bが点灯するように制御される。
図26において、アドレス「F014(H)」の作動状態フラグ(_FL_ACTION)は、作動状態フラグのデータを記憶するための領域であり、本実施形態では、D0ビットにリプレイ、D3ビットに1BB、D4ビットにRBが割り当てられている。
たとえばリプレイが入賞したときは、リプレイの作動状態となり、遊技状態をセットするとき(たとえば、後述する図35のステップS91で「Yes」となったとき)に、D0ビットが「1」にされる。このD0ビットが「1」から「0」にされるのは、再遊技による遊技が終了したときである。
また、1BBA又は1BBBが入賞したときは、1BBの作動状態になるとともに、RBの作動状態となり、遊技状態をセットするとき(たとえば、後述する図35のステップS88)に、D3ビット及びD4ビットが「1」となる。そして、1BBA又は1BBBの終了条件を満たしたときは、D3ビット及びD4ビットが「0」となる。
なお、本実施形態では設けていないが、たとえば2BBやCBを設けたときは、作動状態フラグの空きビットに割り当てる(たとえばD1ビットに2BB、D2ビットにCB)を割り当てることが挙げられる。
アドレス「F015(H)」の図柄組合せ表示フラグ(_FL_WIN )は、図柄組合せ表示フラグを記憶するための領域であり、本実施形態では、D0ビットにリプレイ、D3ビットに1BBが割り当てられている。たとえばリプレイ図柄が停止したと判断したとき(入賞したとき)は、D0ビットが「1」にされる。そして、このビットが「1」から「0」にされるのは、次遊技のスタートスイッチ41の操作時である。
また、本実施形態では設けていないが、2BB、CB、(単独当選する)RBを設けたときは、作動状態フラグに対応するように、たとえばD1ビットに2BB、D2ビットにCB、D4ビットにRBを割り当てることが挙げられる。
図27において、アドレス「F06A(H)」の自動ベット(投入)枚数データ(_NB_REP_MEDAL )は、自動投入枚数データ(リプレイ入賞時に自動ベットするメダル枚数を示すデータ)を記憶するための領域であり、本実施形態では「2」又は「3」が記憶される。
アドレス「F06B(H)」のメダルベット(投入)枚数データ(_NB_PLAY_MEDAL)は、メダルベット枚数のデータを記憶するための領域であり、本実施形態では、「0」〜「3」のいずれかが記憶される。
アドレス「F06C(H)」のメダル払出し枚数データ(_NB_PAY_MEDAL )は、メダル払出し枚数データを記憶するための領域であり、本実施形態では、「0」〜「10」の値のいずれかが記憶される。なお、本実施形態では、1遊技におけるメダルの最大払出し枚数が10枚であるため、メダル払出し枚数データの最大値は「10」である。ただし、たとえば15枚払出し役を設けたときは、メダル払出し枚数データは、「0」〜「15」となる。
アドレス「F06D(H)」のメダル払出し枚数データバッファ(_BF_PAY_MEDAL )は、メダル払出し枚数データを記憶するための領域であり、本実施形態では、アドレス「F06C(H)」のメダル払出し枚数データと同様に、「0」〜「10」の値のいずれかが記憶される。
本実施形態では、入賞役の判定が行われると、アドレス「F06C(H)」のメダル払出し枚数データと、アドレス「F06D(H)」のメダル払出し枚数データバッファとの双方の値が更新される。この更新時には、双方のアドレスに同一値が記憶される。そして、アドレス「F06C(H)」のメダル払出し枚数データは、メダルの1枚払出しごとに減算され、メダル払出し終了時には「0」となる。これに対し、アドレス「F06D(H)」のメダル払出し枚数データバッファは、メダル払出しによっては値が更新されずに維持される。次回遊技の終了時に値が更新されるまで、記憶された値を維持する。
なお、このメダル払出し枚数データバッファは、1BBの遊技中に小役が入賞したか否かを判断するために設けられている。たとえば、1BBの遊技ではRBが連続作動するが、当該RBの終了条件として2回の遊技、又は2回の小役の入賞と定めている。このとき、RBの終了条件である2回の小役の入賞を判断する際、小役が入賞したか否かを判断する必要がある。ここで、アドレス「F06C(H)」のメダル払出し枚数データを参照した場合には、小役が入賞した場合であっても払い出しが終了してしまい当該アドレスに「0」が記憶されている可能性があるが、払出しが終了したか否かにかかわらず、小役の入賞が発生したことが把握できるようにアドレス「F06D(H)」を設けている。本実施形態では、メダル払出し枚数データを記憶するが、小役が入賞しなかったときには「0」、小役が入賞したときには「1」が記憶されるようにしてもよい。
アドレス「F06E(H)」の獲得枚数データ(_NB_PAYOUT)は、獲得枚数データを記憶するための領域である。小役が入賞してメダルが払い出されると、この獲得枚数データに払出し枚数が記憶される。そして、このデータに基づいて、獲得数表示LED78の表示が制御される。たとえば、獲得枚数データが「1」であるとき、このデータ「1」が読み込まれ、獲得数表示LED78(デジット3及び4)に「01」と表示される。
ここで、上述したアドレス「F06C(H)」のメダル払出し枚数データは、たとえば9枚役が入賞したときに、「9」が記憶され、メダル払出し時(貯留枚数への加算を含む)に、「9」→「8」→「7」→・・・→「0」のように、払出し枚数に応じてデクリメントされるカウンタである。
これに対し、アドレス「F06E(H)」の獲得枚数データは、たとえば9枚役が入賞したときに、「1」→「2」→「3」→・・・→「9」のように、メダル払出しに応じて加算されるカウンタである。
よって、獲得数表示LED78による表示は、獲得枚数データを用いて行われる。
アドレス「F06F(H)」の貯留枚数表示データ(_NB_CREDIT)は、貯留枚数表示データを記憶するための領域であり、上述した貯留数表示LED76にその時点での貯留枚数を表示するためのデータを記憶している。
ここで、本実施形態では、データそのものは16進数の値(H)であるが、貯留枚数を10進数に換算した値を記憶する。たとえば、表示すべき貯留枚数が「29」であるとき、「29(H)」という値を記憶する。換言すると、アドレス「F06F(H)」には、「00101001(B)」を記憶する。これにより、アドレス「F06F(H)」のD0〜D3の下位4ビットは、貯留枚数の下位桁(本例では「9」)を表示するために使用し、D4〜D7の上位4ビットは、貯留枚数の上位桁(本例では「2」)を表示するためのデータとして記憶している。なお、本実施形態では、貯留枚数の上限値は「50」であるので、記憶されるデータ値は、「0」〜「50」の範囲となる。
そして、本実施形態では、貯留枚数データそのものを記憶するRWM53のアドレスは設けておらず、貯留数表示LED76の表示データとして貯留枚数表示データを設けている。ただし、貯留枚数表示データは、貯留枚数データそのものである。
アドレス「F070(H)」のメダルベット(投入)信号出力回数(メダルベット(投入)信号切換回数とも称する)(_CT_MEDAL_IN)は、メダルベット(投入)信号出力回数を記憶領域であり、「0」〜「6」の値が記憶される。本実施形態では、このメダルベット信号出力回数は、メダルのベット枚数を信号として外部に出力する回数を示し、ベット枚数を2倍にした回数を出力する。したがって、本実施形態では、ベット枚数の最大値は「3」であるので、メダルベット信号出力回数の最大値は「6」となる。たとえばベット枚数「3」を出力するときは、「オン(1回目)→オフ(2回目)→オン(3回目)→オフ(4回目)→オン(5回目)→オフ(6回目)」となる。
アドレス「F071(H)」のメダル払出し信号出力回数(メダル払出し信号切換回数とも称する)(_CT_MEDAL_OUT )は、メダル払出し信号出力回数のデータを記憶するための領域であり、「0」〜「20」の値が記憶される。このメダル払出し信号出力回数は、メダル払出し枚数を信号として外部に出力する回数を示し、払出し枚数を2倍にした回数を出力する。この点は、上記のメダルベット信号出力回数と同様である。したがって、本実施形態では、払出し枚数の最大値は「10」であるので、メダル払出し信号出力回数の最大値は「20」となる。上述したように、払出し枚数の最大値をたとえば「15」に設定した場合には、メダル払出し信号出力回数の最大値は「30」となる。
図28において、アドレス「F081(H)」及び「F082(H)」の割込みカウンタ(_CT_INTR)は、割込みカウンタを記憶するための領域である。割込みカウンタの値は、「0」〜「65535(D)」の範囲を有するインクリメントカウンタであり、一割込みごとに値が更新(「+1」)される。本実施形態では、割込みカウンタの値として「0」〜「65535(D)」を採用しているので、2バイトのアドレス「F081(H)」(下位8ビット)と「F082(H)」(上位8ビット)とを用いているが、たとえば「0」〜「255(D)」の範囲を採用する場合には、1バイトのアドレス「F081(H)」のみを用いる。
アドレス「F083(H)」の入賞及びリプレイ条件装置番号(_NB_CND_NOR )は、入賞及びリプレイ条件装置番号を記憶するための領域であり、条件装置の抽選が行われた後、この記憶領域に、当選した入賞及びリプレイ条件装置に対応する値が記憶される。ここで記憶される値は、リール31の停止制御に用いる停止位置決定テーブルの選択、有利区間やAT抽選(及び上乗せ)、演出グループ番号の選択等に用いられる。
本実施形態では、当選情報を次回遊技に持ち越さない条件装置である入賞(小役)及びリプレイ条件装置番号「0」〜「30(D)」と、当選情報を次回遊技に持越し可能な条件装置である役物条件装置番号「1」及び「2(D)」とを備える。アドレス「F083(H)」の入賞及びリプレイ条件装置番号の記憶領域は、当選情報を次回遊技に持ち越さない条件装置の記憶領域である。
これに対し、アドレス「F040(H)」の役物条件装置番号(_NB_CND_BNS )は、当選情報を持越し可能な役物条件装置番号を記憶するための領域であり、本実施形態では役物非当選時は「0」、1BBA当選時は「1」、1BBB当選時は「2(D)」が記憶される。
この値も上記と同様に、リール31の停止制御に用いる停止位置決定テーブルの選択、有利区間やAT抽選(上乗せ)、演出グループ番号の選択等に用いられる。
なお、上述した条件装置番号は、当選番号とも称される。
アドレス「F085(H)」の押し順指示番号(_NB_ORD_INF )は、押し順指示番号を記憶するための領域である。本実施形態では、当選した(入賞及びリプレイ)条件装置ごとに、遊技者に有利な押し順が割り当てられており(遊技者に有利な押し順を有する場合と有さない場合との双方を含む)、所定の条件を満たしたときに、当選した条件装置に対応する押し順指示番号が取得され、このアドレスに記憶される。
なお、「所定の条件を満たしたとき」とは、押し順指示状態のとき(指示機能作動遊技のとき)である。したがって、押し順指示状態のときは押し順指示番号が取得されてRWM53に記憶されるが、押し順指示状態でないときは、押し順指示番号の取得やRWM53への記憶は実行されない。
アドレス「F086(H)」の演出グループ番号(_NB_ACT_GRP )は、演出グループ番号を記憶するための領域である。本実施形態では、条件装置の抽選が行われると、当選した条件装置に対応する演出グループ番号を選択し、このアドレスに記憶する。
アドレス「F08A(H)」の左リール図柄番号(通過位置用)(_NB_RL1_PASPIC)は、中段(図3参照)を通過している図柄番号を記憶するための領域であり、リール31の回転に伴って、中段を通過する図柄番号が更新されるごとに、この記憶領域のデータも更新される。たとえば、左リール31の中段に、図2中、10番の「ベルB」が位置するときは、この記憶領域には、「10(D)」が記憶される。また、この記憶領域に実際の図柄番号が記憶されるのは、リール31の回転が開始した後(リール31の回転速度が一定速度に達した後)、リールセンサ33による検知後である。リールセンサ33によりリール31が検知される前は、初期値として「FF(H)」が記憶される。
アドレス「F08B(H)」の左リール図柄番号(停止位置用)(_NB_RL1_STPPIC)は、中段に停止させる図柄番号を記憶するための領域である。ストップスイッチ42が操作され、当該遊技で当選している条件装置とリール31の位置とから停止位置が決定されると、この記憶領域に、中段に停止させる図柄番号が記憶される。また、停止させる図柄番号が未だ決まっていないときは、「FF(H)」が記憶される。
アドレス「F08C(H)」の中リール図柄番号(通過位置用)、及び「F08D(H)」の中リール図柄番号(停止位置用)は、それぞれ、左リール31用であるアドレス「F08A(H)」の左リール図柄番号(通過位置用)、及び「F08B(H)」の左リール図柄番号(停止位置用)に対応するもの(中リール31用)である。これらの記憶領域に記憶するデータは、中リール31についてのデータであること以外は、それぞれ、アドレス「F08A(H)」及び「F08B(H)」と同一である。
また、アドレス「F08E(H)」の右リール図柄番号(通過位置用)、及び「F08F(H)」の右リール図柄番号(停止位置用)は、それぞれ、左リール31用であるアドレス「F08A(H)」の左リール図柄番号(通過位置用)、及び「F08B(H)」の左リール図柄番号(停止位置用)に対応するもの(右リール31用)である。これらの記憶領域に記憶するデータは、右リール31についてのデータであること以外は、それぞれ、アドレス「F08A(H)」及び「F08B(H)」と同一である。
図29において、アドレス「F091(H)」の入賞及びリプレイ条件装置情報(_NB_CNDINF_N)は、入賞及びリプレイ条件装置情報を記憶するための領域である。本アドレスのデータは、アドレス「F083(H)」の入賞及びリプレイ条件装置番号に基づいて生成され、試験機に送信するための情報を格納するための記憶領域である。この入賞及びリプレイ条件装置情報では、D6ビットは常に「1」となるように情報を生成し、さらに、D0〜D5ビットには、当選した条件装置に対応する値(本実施形態では「0」〜「30(D)」のいずれか)が記憶される。たとえばアドレス「F083(H)」に「00000001(B)」が記憶されているとき(本実施形態ではリプレイA当選時)には、アドレス「F091(H)」には「01000001(B)」が記憶されることになる。また、アドレス「F083(H)」に「00000000(B)」が記憶されているとき(当選した条件装置番号「0」時、すなわち非当選時)にはアドレス「F091(H)」には「01000000(B)」が記憶される。
また、アドレス「F092(H)」の役物条件装置情報(_NB_CNDINF_B)は、役物条件装置情報を記憶するための領域であり、1BBA、1BBBの当選の有無に応じて、当選した条件装置に対応する番号が記憶される。本アドレスのデータは、アドレス「F084(H)」の役物条件装置番号の値に基づいて生成され、試験機に送信するための情報を格納するための記憶領域である。この役物条件装置情報では、D7ビットは常に「1」となるように情報を生成し、さらに、1BB非当選時はD0ビットが「0」とされ、1BBA当選時又は1BBA内部中時はD0ビットが「1」とされる。たとえばアドレス「F084(H)」に「00000001(B)」が記憶されているとき(本実施形態では、1BBAの当選時)は、アドレス「F092(H)」には「10000001(B)」が記憶される。
同様に、アドレス「F084(H)」に「00000010(B)」が記憶されているとき(1BBBの当選時)は、アドレス「F092(H)」には「10000010(B)」が記憶される。
さらにまた、アドレス「F084(H)」に「00000000(B)」が記憶されているとき(1BBの非当選時)にはアドレス「F092(H)」には「10000000(B)」が記憶される。
なお、上述した条件装置情報は、当選情報とも称される。
図30において、アドレス「F093(H)」のブロッカ信号及びホッパーモータ駆動信号データ(_PT_BLK_HPM )は、ブロッカ信号及びホッパーモータ駆動信号のデータを記憶するための領域であり、ブロッカ信号としてD6ビット、及びホッパーモータ駆動信号としてD7ビットが用いられる(D0〜D5ビットは未使用)。ブロッカ45をオンにするときは、D6ビットが「1」となり、ホッパーモータ36をオンにするときはD7ビットが「1」にされる。より具体的には、メイン処理内でアドレス「F093(H)」を更新し、割込み処理内でアドレス「F093(H)」のデータに基づいて出力ポート0のデータを生成し、ブロッカ45及びホッパーモータ36を制御している。
アドレス「F094(H)」のメダル信号データ(_PT_MEDAL_IO)は、メダル信号データを記憶するための領域であり、D6ビットにメダルベット信号、D7ビットにメダル払出し信号が割り当てられている。このビットの割り当ては、出力ポート4(図20)のメダルベット信号及びメダル払出し信号の割り当てビットと同一になるように設定されている。メダルベット信号は、外部にメダルベット信号を出力するときにオンとなる。同様に、メダル払出し信号は、外部にメダル払出し信号を出力するとき(送信しているとき)にオンとなる。
なお、本実施形態において、メダルベット信号は、ベットメダル枚数データ(何枚ベットされて遊技が開始されたか)を外部に送信するものであり、貯留枚数データは含まれない。
アドレス「F095(H)」の外部信号出力フラグ(_FL_INF_OUT )は、外部信号出力フラグを記憶するための領域であり、外部信号1〜3を出力するときに、それぞれ該当するビットが「1」となるデータである。これらの外部信号1〜3は、出力ポート4(図20)の外部信号1〜3と同一であり、これらの外部信号1〜3のビットの割り当ては、出力ポート4の外部信号1〜3のビットの割り当てと一致するように設定されている。
図31は、本実施形態のRWM53の記憶領域のうち、タイマ値を記憶する記憶領域を示すものである。
本実施形態のタイマ値の記憶領域は、1バイトタイマ記憶領域と2バイトタイマ記憶領域とを有する。すべての1バイトタイマ記憶領域のアドレスは、連続するように配置される。同様に、すべての2バイトタイマ記憶領域のアドレスは、連続するように配置される。さらに、2バイトタイマ記憶領域は、上位桁を記憶するための1バイト記憶領域と下位桁を記憶するための1バイト記憶領域とを有し、これら2つの1バイト記憶領域のアドレスは連続している。
以上より、2つの1バイトタイマ記憶領域の間に2バイトタイマ記憶領域が配置されることはない。同様に、2つの2バイトタイマ記憶領域の間に1バイトタイマ記憶領域が配置されることはない。
なお、本実施形態における2バイトタイマ記憶領域のアドレスは、アドレス値の小さい方が下位桁のアドレスを示し、下位桁のアドレス値に「1」を加算したアドレスが上位桁のアドレスを示す。たとえば図31において、メダル払出し装置制御時間の2バイトタイマのうち、アドレス「F028(H)」が下位桁の記憶領域であり、アドレス「F029(H)」が上位桁の記憶領域である。
図31に示すように、タイマ値を記憶する記憶領域のアドレスは、「F021(H)」から「F02D(H)」まで連続して(連番となるように)配置されている。また、第1実施形態では、先頭アドレスである「F021(H)」が基準アドレスとなる。なお、「基準アドレス」の意味については後述する。
図31の第1実施形態では、基準アドレスは、1バイトタイマ記憶領域から始まり、7個の1バイトタイマ記憶領域が連続して配置された後、3個の2バイトタイマ記憶領域が連続して配置されている。
また、図31に示すすべてのタイマ値は、後述する割込み処理のタイマ計測時に減算(更新)される。すなわち、一割込みごとに「1」減算する。
ここで、後述する図54において、割込み処理が実行されたときであっても、ステップS603で電源断を検知したときは、ステップS605のタイマ計測には進まないので、割込み処理時にタイマ値が常に「1」減算(更新)されるとは限らない。したがって、本明細書では、図31に示す各タイマ値を「減算する」と記載するが、実際には、「減算可能とする」ことを意味するものであり、いかなる場合においても常に「減算する」ことを意味するものではない。
以上のように、タイマ値を記憶する記憶領域を連続配置することにより、後述するタイマ計測(図55)で、簡素な方法で、すべてのタイマ値を順次更新することが可能となる。
また、本実施形態のMPU(1チップマイクロプロセッサ)の命令では、2バイトタイマであっても一命令で減算処理が可能となっている。なお、2バイトタイマの減算処理は、以下のようになるようにプログラムされている。
「0100(H)」→「1」減算→「00FF(H)」
「0001(H)」→「1」減算→「0000(H)」
「0000(H)」→「1」減算→「0000(H)」
なお、1バイトタイマも同様に、
「10(H)」→「1」減算→「0F(H)」
「01(H)」→「1」減算→「00(H)」
「00(H)」→「1」減算→「00(H)」
となる。
換言すると、減算処理によって桁下がりが発生する(した)場合には、「0000(H)」(2バイトの場合)又は「00(H)」(1バイトの場合)となる。
ここで、減算対象となるアドレスに記憶されている値が「0000(H)」又は「00(H)」か否かを判断し、「0000(H)」又は「00(H)」であるときは、減算処理を実行しないようにするプログラムとすることが考えられる。この場合には、「0000(H)」又は「00(H)」であるか否かの判断と、その判断結果に応じて、減算処理を実行するか否かの判断とを行う必要がある。
これに対し、本実施形態のように、桁下がりが発生する(した)ときは、「0000(H)」又は「00(H)」にすれば、演算前の値が「0000(H)」又は「00(H)」であるか否かにかかわらず、同一の減算処理によってタイマ値を更新することができるため、プログラム容量を簡素化することができる。
図31において、アドレス「F021(H)」の外部信号出力時間(_TM1_OUT_CNT)は、メダルベット信号及びメダル払出し信号の出力時間を計測するためのタイマ値の記憶領域である。本実施形態では、タイマ値が「0」になったと判断したときは、再度、タイマ値「46(D)」(16進数で「2E(H)」)をセットし(図58のステップS742)、一割込みごとに「1」減算するカウントを実行する。
なお、本実施形態では、外部信号出力時間の初期値を「46(D)」とし、メダルベット信号及びメダル払出し信号を、実際のベット数及び払出し数を2倍にした値としている。
しかし、これに限らず、外部信号出力時間の初期値を、「46(D)」の2倍である「92(D)」とし、このタイマ値が「92〜47(D)」のときはオン信号を出力可能とし、タイマ値が「46〜1(D)」のときはオフ信号を出力可能とするように構成してもよい。
この場合、図27中、アドレス「F070(H)」のメダルベット信号出力回数、及びアドレス「F071(H)」のメダル払出し信号出力回数は、いずれも、2倍にした値を記憶する必要はなく、それぞれ、ベット数及び払出し数そのものを記憶すればよい。したがって、この場合には、アドレス「F070(H)」のメダルベット信号出力回数には、「0〜3(D)」が記憶され、アドレス「F071(H)」のメダル払出し信号出力回数には、「0〜10(D)」が記憶される。
たとえば、アドレス「F070(H)」のメダルベット信号出力回数に「3」が記憶されている状況下において、タイマ値が「92〜47(D)」のときにはオン信号を出力し、タイマ値が「46〜1(D)」のときにはオフ信号を出力するよう制御する。そしてタイマ値が「0」となったときは、メダルベット信号出力回数を「1」減算する処理(本例では、「3(D)」から「2(D)」に更新する処理)と、タイマ値「92(D)」を再セットする処理とを実行する。
このような処理を、メダルベット信号出力回数が「0」になるまで繰り返すことによって、アドレス「F070(H)」のメダルベット信号出力回数に「3(D)」が記憶されたときは、メダルベット信号としてオン信号を出力する処理とオフ信号を出力する処理とを3回実行することになる。また、アドレス「F070(H)」のメダルベット信号出力回数に「0」が記憶されている状況下においては、タイマ値を一割込みごとに「1」減算するカウント処理(タイマ値が「92〜0(D)」を循環させる処理)は行われるものの、タイマ値にかかわらず、オフ信号が出力されるように制御する。
なお、上記は、メダルベット信号を例に挙げて説明したが、メダル払出し信号のオン信号の出力及びオフ信号の出力も同様の処理で(アドレス「F071(H)」のデータとアドレス「F021(H)」のタイマ値に基づいて)制御することができる。
アドレス「F022(H)」のリール停止受付待機時間(_TM1_STOP )は、ストップスイッチ42が操作された後、次のストップスイッチ42の操作を受けるまでの待機時間を計測するタイマ値の記憶領域である。第1又は第2ストップスイッチ42が操作されたときにタイマ値「7(D)」(16進数で「7(H)」)をセットし(図51のステップS326)、一割込みごとに「1」減算するカウントを実行する。
アドレス「F023(H)」の払出しセンサチェック時間(_TM1_PAY)は、ホッパーモータ36の駆動停止後の払出し検出を監視するためのタイマ値、及びメダル詰まりを検出するためのタイマ値を記憶する領域である。本実施形態では、後述するメダル1枚払出し(M_1MEDAL_PAY)において、所定のタイミングとなったときに、検出時間としてタイマ値「46(D)」(16進数で「2E(H)」)をセットし、一割込みごとに「1」減算するカウントを実行する。
具体的には、第1に、払出しセンサ1の信号を検出したときに、払出しセンサ1検出時間としてタイマ値「46(D)」をセットし(図46のステップS259)、タイマ値が「0」となったときでも払出しセンサ1の信号がオンであるとき等の場合には、メダル詰まりであると判断する。
また第2に、ホッパーモータ36の駆動信号をオフにしたときに払出しセンサ1検出時間としてタイマ値「46(D)」をセットし(図46のステップS261)、タイマ値が「0」となったときでも払出しセンサ1の信号がオンにならないときは、メダル空エラー(ホッパーエンプティ)と判断する。
さらにまた第3に、払出しセンサ1信号がオンになり、その後、払出しセンサ1及び2信号がオンになったときに、払出しセンサ2検出時間としてタイマ値「46(D)」をセットする(図46のステップS268)。そして、タイマ値が「0」となったときでも払出しセンサ2の信号がオフにならないときは、メダル詰まりであると判断する。
アドレス「F024(H)」の条件装置出力時間(_TM1_COND_OUT )は、条件装置信号(入賞及びリプレイ条件装置情報、並びに役物条件装置情報)の出力時間を計測するためのタイマ値を記憶する領域である。本実施形態では、最小遊技時間経過後に「25(D)」(16進数で「19(H)」)がセットされるとともに(図50のステップS316)、一割込みごとに「1」ずつ減算される。
本実施形態では、24割込みにより、約53.64msがカウントされ、この53.64msが条件装置信号の出力時間となる。詳細は後述するが、本実施形態では、最小遊技時間経過後にタイマ値「25(D)」がセットされた後、最初の割込み処理でそのタイマ値が「24(D)」(16進数で「18(H)」)に更新される。そして、タイマ値が「24(D)〜13(D)」(16進数で、「18(H)〜D(H)」)である間は、役物条件装置情報を出力し、タイマ値が「12(D)〜1(D)」(16進数で、「C(H)〜1(H)」)である間は入賞及びリプレイ条件装置情報を出力する。さらに、タイマ値が「0」である間は、条件装置情報として「0」の値を出力する。
アドレス「F025(H)」の電源断復帰時外部信号4出力時間(_TM1_POWER_ON )は、電断復帰時に外部信号4(出力ポート4のD1ビット)を出力する時間をカウントするタイマ値の記憶領域である。本実施形態では、電源断からの復帰を検知すると、この値の初期値として「136(D)」(16進数で「88(H)」)をセットし(図33のステップS39)、一割込みごとに「1」ずつ減算する。そして、この値が「0」になるまで、外部信号4を出力すると判断する。
アドレス「F026(H)」のブロッカオフ時監視時間(_TM1_BLOFF_CHK)は、通路センサ43aの立ち上がり時にセットされ(図56のステップS702)、ブロッカ45をオンからオフにするときの待機用のタイマ値を記憶する領域である。通路センサ43aの立ち上がりデータを検知したときに、初期値として「144(D)」(16進数で「90(H)」)をセットし、一割込みごとに「1」ずつ減算する。そして、この値が「0」となる前まではブロッカ45をオンからオフにしない。このように、通路センサ43aがメダルを検知してから一定時間はブロッカ45をオンからオフにしないのは、メダルセレクタとブロッカ45との間でメダルの挟み込みを防止する(ひいては、メダル滞留エラー等を防止する)ためである。
アドレス「F027(H)」のブロッカオン時監視時間(_TM1_BLON_CHK )は、通路センサ43aの立ち上がり時にセットされ(図56のステップS703)、ブロッカ45をオフからオンにするときの待機用のタイマ値を記憶する領域である。通路センサ43aの立ち上がりデータを検知したときに、初期値として「45(D)」(16進数で「2D(H)」)をセットし、一割込みごとに「1」ずつ減算する。そして、この値が「0」となる前まではブロッカ45をオフからオンにしない。このように、通路センサ43aがメダルを検知してから一定時間はブロッカ45をオフからオンにしないのは、上記と同様に、メダルセレクタとブロッカ45との間でメダルの挟み込みを防止するためである。
さらに、ブロッカ45をオンからオフにするときの待機時間(「145」割込み)と、オフからオンにするときの待機時間(「46」割込み)とで差を有するのは、ブロッカ45がオンからオフになるまでに要する時間の方が、ブロッカ45がオフからオンになるまでに要する時間よりも長いためである。
本実施形態では図示しないが、ブロッカ45をオフからオンにするときは、磁石の磁力で引きつけることにより行う。一方、ブロッカ45をオンからオフにするときは、ばねで離す動作による。このように、使用する動力の差により、オフからオンにする時間と、オンからオフにする時間とが相違することに基づくものである。
アドレス「F028(H)」及び「F029(H)」のメダル払出し装置制御時間(_TM2_HE_CHK )は、メダル払出し装置、すなわちホッパーモータ36の制御時間を計測するためのタイマ値を記憶する領域であり、ホッパーモータ36の駆動を開始するときに割込み回数「2686」をカウントするために初期値をセットする(図46のステップS255)。そして、一割込みごとに「1」ずつ減算する。
ここで、当該タイマ値の初期値としては、「2686(D)」(16進数で「0A7E(H)」)をセットするか、又は、「0A7E(H)」に「FF(H)」を加算した「0B7D(H)」をセットする。どの値をセットするかで、割込み回数「2686」をカウントしたか否かの判断方法が異なる。この点については後述する。
そして、初期値「0A7E(H)」をセットしたときは、当該タイマ値が「0」であるときは、メダル払出し装置制御時間を経過したと判断する。
これに対し、初期値「0B7D(H)」をセットしたときは、当該タイマ値が「00FF(H)」以下であるときは、メダル払出し装置制御時間を経過したと判断する。
アドレス「F02A(H)」及び「F02B(H)」の遊技待機表示開始時間(_TM2_BACK_OFF )は、遊技待機表示を行うまでの待機時間を計測するタイマ値を記憶する領域である。遊技開始セット(MS_GAME_SET )時に、割込み回数「26846」をカウントするために、初期値をセットする(図35のステップS81)。なお、本実施形態の遊技待機表示開始時間は、「約60秒」(26846×2.235ms≒60秒)に設定されている。
ここで、当該タイマ値の初期値としては、「26846(D)」(16進数で「68DE(H)」)をセットするか、又は上記と同様に「68DE(H)」に「FF(H)」を加算した「69DD(H)」をセットする。そして、一割込みごとに「1」ずつ減算する。
そして、初期値「68DE(H)」)をセットしたときは、当該タイマ値が「0」であるときは、遊技待機表示開始時間を経過したと判断する。
これに対し、初期値「69DD(H)」をセットしたときは、当該タイマ値が「00FF(H)」以下であるときは、遊技待機表示開始時間を経過したと判断する。
アドレス「F02C(H)」及び「F02D(H)」の最小遊技時間(_TM2_GAME )は、1回の最小遊技時間を監視するタイマであり、最小遊技時間を経過したと判断したときに、割込み回数「1836」をカウントするために、初期値をセットする(図50のステップS312)。なお、本実施形態の最小遊技時間は、「約4.1秒」に設定されている(2.235ms×1836≒4100ms)。
ここで、当該タイマ値の初期値としては、「1836(D)」(16進数で「072C(H)」)をセットするか、又は「072C(H)」に「FF(H)」を加算した「082B(H)」をセットする。そして、一割込みごとに「1」ずつ減算する。
そして、初期値「072C(H)」)をセットしたときは、当該タイマ値が「0」であるときは、最小遊技時間を経過したと判断する。
これに対し、初期値「082B(H)」をセットしたときは、当該タイマ値が「00FF(H)」以下であるときは、最小遊技時間を経過したと判断する。
なお、以上の図31に示すタイマは、RWM53の所定アドレスに記憶されるカウント値であって、所定値をセットした後も遊技の進行は可能である。この点で、後述する2バイト時間待ち処理(図39)とは異なる。2バイト待ち処理では、割込み待ち処理(図40)が実行され、その間は、遊技の進行が待機(ウェイト処理)状態となる。
続いて、メイン制御基板50(メインCPU55)による情報処理について、フローチャートに基づき説明する。
図32は、メイン制御基板50によるプログラムを開始するときの処理(M_PRG_START )を示すフローチャートである。
図39において、ステップS11でプログラムが開始されると、次のステップS12において、メイン制御基板50は、レジスタを初期化する。具体的処理としては、たとえば、QレジスタにRWM53の上位アドレス(本実施形態ではF0(H))を記憶する処理等が挙げられる。この処理により、たとえばRWM53のアドレスを指定する際に、下位アドレス(たとえば、アドレス「F021(H)」指定時に、「21(H)」)のみを指定することにより、Qレジスタで指定しているデータ(F0(H))と組み合わせることで、RWM53のアドレス「F021(H)」を指定することが可能となり、ブログラム容量の削減につながる。
次にステップS13に進み、メイン制御基板50は、電源断処理済フラグが正常値であるか否かを判断する。本実施形態では、電源断時(図54中、ステップS619)に、電源断処理済みフラグをRWM53の所定アドレス(図示せず)に記憶する。この電源断処理済みフラグは、電源オン時に、前回の電源断が正常に行われたか否かを判断するためのフラグである。そして、ステップS13において、電源断処理済みフラグが正常値(本実施形態では、「01(H)」)であると判断したときは、ステップS14に進み、正常値でない(本実施形態では、「01(H)」以外)と判断したときは、ステップS14及びS15のチェックサムデータの算出を行うことなくステップS16に進む。
ステップS14では、RWM53のチェックサムの算出を実行する。具体的には、電源断処理時に実行したRWM53のチェックサムと同範囲(たとえば、プログラムで使用する作業領域、未使用領域、スタックエリア)のチェックサム算出(対象となるアドレスのデータ値の加算)を実行する。
本実施形態では、RWM53の所定範囲のチェックサムを行うとともに、チェックサムによってデータが「0」となるように、RWM53のチェックサムデータが設定されている。
ステップS15では、チェックサムを算出するRWM53の範囲が完了したか否かを判定する。具体的には、現時点でのチェックサムを算出したRWM53のアドレスから次のアドレスを指定し、次のアドレスがチェックサムを算出するアドレスであるか否かを判断する。チェックサムの算出が終了していないと判断したときはステップS14に進む。一方、チェックサムを算出するRWM53の範囲が完了したと判断したときはステップS16に進む。
なお、以降の処理においてもRWM53の複数範囲(アドレス)に記憶されたデータを初期化する場合には、本実施形態では指定されたRWM53の範囲で同様の処理を実行するものとする。
ステップS16では、メイン制御基板50は、電源断復帰データを所定のレジスタ(たとえば、Bレジスタ)に記憶する。ここで、電源断処理済みフラグが正常値であり、かつRWM53のチェックサムデータが正常値であると判断したときは、電源断復帰データとして正常値を記憶する。一方、電源断処理済みフラグが異常値であったとき(ステップS13で「No」のとき)、及び/又はRWM53のチェックサムデータが異常値である(ステップS14で算出された、全範囲のチェックサムデータ値が「0」でない)と判断したときは、電源断復帰データとして異常値を記憶する。
次のステップS17では、入力ポート1(図18)のレベルデータを所定のレジスタ(たとえば、Aレジスタ)に記憶する。次にステップS18に進み、入力ポート1のレベルデータに基づいて、指定スイッチがオンであるか否かを判断する。ここで「指定スイッチ」とは、本実施形態では、入力ポート1のうち、ドアスイッチ15の信号(D1)、及び設定キースイッチ12の信号(D3)の2つである。
そして、ドアスイッチ15の信号がオンであり(フロントカバー(筐体)が開けられており)、かつ、設定キースイッチ12の信号がオンであるとき(設定キーが挿入されているとき)に限り設定変更を許可する。2つ全ての指定スイッチがオンであるときは、ステップS22の設定変更処理に移行可能となるが、少なくとも1つの指定スイッチがオンでないときは、ステップS22の設定変更処理に移行することを許可しない。
つまり、ドアスイッチ15の信号がオフのとき(フロントカバーが閉じられているとき)に、設定キースイッチ12の信号がオンになることはあり得ず、不正の可能性が高いことから、設定変更処理への移行を許可しない。
したがって、ステップS18で全指定スイッチがオンであると判断したときはステップS19に進み、オンでないと判断したときはステップS21に進む。
ステップS19では、メイン制御基板50は、電源断復帰データが異常値であるか否かを判断する。この電源断復帰データは、ステップS16でレジスタに記憶したデータである。
そして、電源断復帰データが異常値であると判断したときは、電源断復帰データが異常値である旨(ステップS16で記憶したデータ)を保持しつつステップS22の設定変更処理に進み、異常値でないと判断したときはステップS20に進む。ステップS20では、設定変更不可フラグがオンであるか否かを判断する。ここで、設定変更不可フラグは、上述したメダル管理フラグ(図25)のD6ビット値であって、図34中、役抽選処理(ステップS60)〜遊技終了チェック処理(ステップS69)までの間は不可にされるフラグである。そして、設定変更不可フラグがオンであるときはステップS21に進み、オンでないときは電源断復帰データが正常値である旨(ステップS16で記憶したデータ)を保持しつつステップS22の設定変更処理に進む。このようにして、本実施形態では、電源断復帰データが異常値であるときの設定変更処理と、電源断復帰データが正常値であるときの設定変更処理とを有する。
なお、本実施形態では、設定変更不可フラグを設けたが、常時設定変更が可能に構成されている場合には、設定変更不可フラグを設けなくてもよい。その場合、ステップS19及びS20に相当する処理は不要となり、電源断復帰が異常であるか否かにかかわらず、ステップS22の設定変更処理に進む。
ステップS21では、メイン制御基板50は、電源断復帰データが正常値であるか否かを判断する。この処理は、ステップS19と同等の処理であり、ステップS16でレジスタに記憶したデータを参照する。そして、電源断復帰データが正常値であると判断したときはステップS23に進んで電源復帰処理(図33)を行う。これに対し、電源断復帰データが正常値でないと判断したときはステップS24に進んで復帰不可能エラー処理を行う。ステップS21において電源断復帰データが正常値でないと判断されたときのエラーは、本実施形態では「E1」エラーと称し、「E1」である旨をデジット3及び4(獲得数表示LED78)に表示する。復帰不可能エラーは、設定変更処理(設定変更モード)が実行されないと解除されないエラーである。具体的には、設定変更処理におけるRWMクリアによってRWM53の所定範囲(本実施形態では、F000(H)〜F1FF(H))をクリアすることによって解除可能となる。
以上のように、プログラム開始処理では、電源断復帰データが正常値である場合及び異常値である場合のいずれも、設定変更が可能なときは設定変更処理に進む。
また、指定スイッチがオンでない場合(ステップS18で「No」)又は設定変更が不可である場合において、電源断復帰データが異常値であるとき(ステップS21で「No」)は復帰不可能エラー処理に進み、電源断復帰データが正常値であるとき(ステップS21で「Yes」)は電源復帰処理(図33)に進む。
図33は、図32中、ステップS23の電源復帰処理(M_POWER_ON)を示すフローチャートである。
先ず、ステップS31では、スタックポインタを復帰させる。ここで、スタックポインタとは、電断が生じた場合に、電断発生時のデータ(例えば、レジスタ値、割込み処理前のメイン処理の命令処理のプログラムアドレス等)を保存するRWM53の領域(スタック領域と称し、本実施形態では、F1E0(H)〜F1FF(H)とする)のうち、どこの領域(アドレス)まで保存されていたかを示すレジスタの一つを指す(SPレジスタとも称する)。具体的には、ステップS619の電源断処理の中でスタックポインタの値をRWM53の所定のアドレスに記憶しており、ステップS31で当該アドレスに記憶されている値をスタックポインタに記憶する。
次のステップS32では、RWM53に記憶されている設定値を読み込み、設定値の範囲が正常範囲であるか(「1」〜「6」であるか)否かを判断する。設定値が正常範囲であると判断したときはステップS33に進み、設定値が正常範囲でないと判断したときはステップS42に進み、復帰不可能エラー処理に移行する。この場合のエラーは、本実施形態では「E6」エラーと称し、「E6」である旨をデジット3及び4(獲得数表示LED78)に表示する。
ステップS33に進むと、RWM53の未使用領域の初期化範囲をレジスタにセットする。そして次のステップS34において、ステップS33でセットした範囲のRWM53の初期化を実行する。ここで、未使用領域であってもノイズ等によりRWM53に値が記憶されてしまうことが考えられる。万が一、未使用領域に値が記憶されると、不正等のゴトにつながる可能性があるため、未使用領域は電源の投入時に(通常であれば1日に1回)初期化するようにしている。
次のステップS35では、RWM53の初期化を終了したか否かを判断し、終了したと判断したときはステップS36に進む。ステップS36では、入力ポート0〜2のデータ(図21〜図23)をセットし、次のステップS37で入力ポート0〜2の読み込みを行う。この処理は、電源断前の入力ポートの各データ(レベルデータ、立ち上がりデータ、立ち下がりデータ)を最新のデータに更新するための処理である。
次にステップS38に進み、電源投入時の特定情報データをセットする。この処理は、特定情報フラグ(図24)のD6ビット(電断復帰時送信ビット)を「1」にする処理である。次のステップS39では、電源断復帰時外部信号4出力時間のセットを行う。この処理は、図31中、アドレス「F025(H)」の電源断復帰時外部信号4出力時間として「136(D)」をセットする。これにより、一割込みごとに、この値が減算されていく。
次のステップS40では、割込みを起動させる。この処理は、たとえばタイマ割込みの周期を設定する処理等であり、当該処理以降からタイマ割込み処理(図54)が実行されるようになる。
次にステップS41に進み、電源断処理済フラグをクリア、すなわち「0」にする。そして本フローチャートによる処理を終了する。なお、本フローチャートによる処理の終了後は、図34のメイン処理中、電源断直前のステップに戻るように構成されている。
上記の電源復帰処理においては、入力ポート0〜2の読み込みを実行した(ステップS37)後に、割込み処理を起動(ステップS40)させている。その理由は、以下の通りである。
後述するように、遊技待機中に、設定キーを挿入して、設定値の確認ができるように構成されている。ここで、設定キースイッチ12の立ち下がり信号が「1」になったときに、設定値の確認を終了したと判断している。
しかし、たとえば設定確認中に電源断が生じ、この電源断中に設定キースイッチ12をオフにして(設定キーを抜いて)電源を立ち上げたと仮定する。
この場合、電源断復帰後の割込み処理により、設定キースイッチ12がオフであることに基づいて、設定キースイッチ12の立ち下がり信号が「1」になるので、設定キースイッチの立ち下がりが検知される。
その結果、電源断復帰時の状態と、電源断前の状態とで、異なる状態となってしまう。具体的には、電源断前の状態では、設定キースイッチ12の立ち下がり信号が「0」であるのに対し、電源断復帰時に、設定キースイッチ12の立ち下がり信号が「1」となる。
よって、このように、電源断前後で異なる状態となってしまうことを回避するため、電源断復帰時には、入力ポート0〜2のRWM53の値を最新の状態に更新するため、入力ポート0〜2読み込み処理を実行した後、割込み処理を起動させている。
図34は、本実施形態におけるメイン処理(M_MAIN)処理を示すフローチャートである。そして、このメイン処理中に、2.235msごとに、後述する割込み処理(図54)を行う。
また、図35〜図53は、メイン処理中のサブルーチンを示す処理である。
図34において、ステップS51では、スタックポインタをセットする。具体的には、スタックポインタとして「F200(H)」を初期値にセットする処理である。たとえば、スタックポインタとして「F200(H)」が指定されている場合には、レジスタ等の情報がスタック領域に記憶されるアドレスは、スタック領域(F1E0(H)〜F1FF(H))のうち、「F1FF(H)」となる。
次のステップS52では、遊技開始セット処理(MS_GAME_SET )を行う。ステップS52に進むと、後述する図35の処理に移行する。
次のステップS53ではベットメダルの読み込みを行う。この処理は、現時点においてベットされているメダル枚数が何枚であるかを読み込む処理である(貯留枚数の読み込みとは異なる)。
次のステップS54では、ステップS53で読み込んだベット枚数に基づき、ベットメダルの有無を判断する。
ステップS54でベットメダルありと判断したときはステップS56に進み、ベットメダルなしと判断したときはステップS55に進んでメダル投入待ち(MS_STANDBY_DSP;図42)を行い、ステップS56に進む。メダル投入待ち処理は、設定キースイッチ信号の検知や、遊技待機表示開始時間を経過したか否かを判断等する処理である。
ステップS56では、メダル管理処理(MS_MEDAL_CHK;図43)を行う。この処理は、メダルが投入されたか否かや、精算スイッチ46が操作されたか否かの判断等を行う処理である。
次のステップS57では、ソフト乱数の更新処理を行う。この処理は、役抽選手段61で使用する乱数(ハード乱数、又は内蔵乱数)に加工(演算処理)するための加工用乱数を更新(たとえば「1」ずつ加算)する処理である。ソフト乱数は、0〜65535(D)の範囲を有する16ビット乱数である。なお、更新方法として、更新前の値に、割込みカウント値(割込み時にインクリメントされるカウント値(変数))を加算する処理を実行してもよい。
次のステップS58では、メイン制御基板50は、スタートスイッチチェック処理(M_START_CHK ;図48)を行う。この処理は、スタートスイッチ41が操作されたか否かを判断等する処理である。ステップS58のスタートスイッチチェックにおいて、スタートスイッチ41が操作されたと判断したときはステップS59に進み、スタートスイッチ41が操作されていないと判断したときはステップS53に戻る。
ステップS59では、スタートスイッチ受付け処理(MS_START_CTL;図49)を行う。この処理は、各種フラグのセット、メダルベット信号の出力回数セット等を行う。
次にステップS60に進み、メイン制御基板50(役抽選手段61)は、役(条件装置)の抽選を行う。ここで、スタートスイッチ41が操作されたタイミングで、すなわちスタートスイッチ41の操作信号の受信時に、役の抽選を実行する。つまり、役抽選時の乱数値はステップS59のスタートスイッチ受付けで取得する。そして、ステップS60において、取得した乱数値が、いずれかの条件装置に該当する乱数値であるか否かを抽選テーブルを用いて判定する処理を行う。ここで当選した条件装置番号は、上述した図28の入賞及びリプレイ条件装置番号や、役物条件装置番号に記憶される。
次のステップS61では、メイン制御基板50(押し順指示番号選択手段63)は、押し順指示番号セット処理を実行する。この処理は、当選した条件装置に応じて、押し順指示情報を表示する遊技(指示機能作動遊技)では、押し順指示番号を選択し、図28中、RWM53の押し順指示番号に記憶する処理を行う。この処理により、獲得数表示LED78に、押し順指示情報が表示される。
次にステップS62に進み、メイン制御基板50(演出グループ番号選択手段64)は、演出グループ番号セット処理を実行する。この処理は、当選した条件装置に対応する演出グループ番号を選択し、選択した番号を、図28中、RWM53の演出グループ番号に記憶する処理や、サブ制御基板80に演出グループ番号を送信するために制御コマンドバッファに演出グループ番号を記憶する処理である。
次のステップS63では、リール回転開始準備処理(M_REEL_READY;図50)を実行する。この処理は、最小遊技時間を経過したか否かの判断や、当選した条件装置番号に対応する条件装置情報を保存する処理等を実行する。
次にステップS64に進み、リール制御手段65は、リール31の回転を開始する。次のステップS65では、メイン制御基板50は、リール31の停止制御(M_REEL_STOP ;図51)を行う。この処理は、ストップスイッチ42の操作を検知したときに、そのストップスイッチ42に対応するリール31を停止制御等する処理である。
ステップS65において全てのリール31が停止したと判断されると、ステップS66に進む。
ステップS66では、第1に、図柄の表示判定を行う。ここでは、入賞判定手段66により、有効ラインに、役に対応する図柄の組合せが停止したか否かを判断する。そして、停止した図柄の組合せに応じて、図26中、図柄組合せフラグを更新する。たとえばリプレイの図柄組合せが有効ラインに停止したと判断したときは、図柄組合せフラグのD0ビットを「1」にする。
また、ステップS66では、第2に、図27中、メダル払出し枚数データの値を更新する。たとえば1枚役が入賞し、それまでのメダル払出し枚数データが「0」であるとき、「0」から「1」に更新する。さらに、図27中、メダル払出し枚数データバッファの値も同じように更新する。
次にステップS67に進み、図柄の表示エラーが発生したか否かを判断する。図柄の表示エラーが発生したと判断したときはステップS72に進み、表示エラーが発生していないと判断したときはステップS68に進む。
ここで、リール31の停止は、停止位置決定テーブルに基づき実行されるので、通常は、停止位置決定テーブルで定められた位置以外の位置でリール31が停止する場合はない。しかし、図柄の表示判定の結果、有効ライン上に、本来表示されてはいけない図柄(蹴飛ばし図柄)が表示されたときは、異常であると判定し、ステップS72に進んだときは、復帰不可能エラー処理を実行する。この図柄組合せ異常エラーは、「E5」エラーと称し、デジット3及び4(獲得数表示LED78)に「E5」と表示し、メイン処理を停止する。
次のステップS68では、払出し手段67は、入賞役に対応するメダルの払出し処理(MS_WIN_PAY;図52)を実行する。この処理は、実際のメダルの払出し処理や、払出し信号出力回数をセットする処理等である。次のステップS69では、メイン制御基板50は、遊技終了チェック処理(M_GAME_CHK;図53)を実行する。この処理は、各種フラグのクリア処理等である。
次のステップS70では、遊技終了時の出力要求をセットする。この処理は、1遊技が終了した旨をサブ制御基板80に送信するために、Dレジスタ及びEレジスタに制御コマンドとして送信する情報を記憶する処理である。具体的には、Dレジスタに「3F(H)」、Eレジスタに「FF(H)」を記憶する処理である。
次にステップS71に進み、メイン制御基板50は、制御コマンドセット1(R_CMD_SET ;図36)を実行する。この処理は、RWM53に設けられた制御コマンドバッファ(図示せず)に、サブ制御基板80に送信する制御コマンドデータを記憶する処理である。
そして、ステップS71の処理を終了すると、再度、ステップS50に戻る。
図35は、図34のステップS52における遊技開始セット(MS_GAME_SET )を示すフローチャートである。
まず、ステップS81では、遊技待機表示開始時間をセットする。この処理は、図31中、アドレス「F02A(H)」の遊技待機表示開始時間に、「26846(D)」又は「27101(D)」をセットする処理である。ここで遊技待機表示開始時間がセットされると、この時点から、一割込み処理ごとに、「1」ずつ減算される。
遊技待機表示開始時間が「0」となると、図42のメダル投入待ち中、ステップS162において、獲得枚数データ(図27のアドレス「F06E(H)」)をクリアする。これにより、獲得数表示LED78には「00」が表示される。たとえば、前回遊技に払い出されたメダル枚数が「9」枚であり、かつ、遊技者が精算スイッチ46の操作により精算し、遊技を終了したとしても、約1分後には「00」が表示される。これにより、ホールの店員や別の遊技者が空き台として認識できることにより空き台を減少させることができるという効果を有する。
なお、遊技待機表示開始時間経過後の獲得数表示LED78には、「00」の表示に限らず、「*0」や「**」であってもよい。ここで、「*」は、消灯を示す。
なお、「*0」と表示するときは、遊技待機表示開始時間が「0」であるときに、デジット3のLED表示要求フラグ(後述)を「0」にすることが挙げられる。これにより、割込み処理がデジット3の点灯時であっても、デジット3のセグメントA〜Gを点灯させないように制御する。
同様に、「**」と表示するときは、遊技待機表示開始時間が「0」であるときに、デジット3及び4のLED表示要求フラグを「0」にすることが挙げられる。これにより、割込み処理がデジット3又はデジット4の点灯時であっても、デジット3又はデジット4のセグメントA〜Gを点灯させないように制御する。
次にステップS82に進み、押し順指示番号の初期化処理を実行する。この処理は、図28中、アドレス「F085(H)」に記憶された押し順指示番号をクリアする処理である。
次のステップS83では、図柄組合せ表示フラグのデータを取得する。この処理は、前遊技でのリール31の停止後における有効ライン上の図柄組合せ、すなわち図柄組合せ表示フラグ(図26中、「F015(H)」)のデータをAレジスタに記憶する処理である。
次のステップS84では、1BB作動図柄が表示されたか否かを判断する。この処理では、Aレジスタ値に記憶されているD3ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは「Yes」と判断し、「0」であるときは「No」と判断する。1BB作動図柄が表示されたと判断したときはステップS85に進み、表示されていないと判断したときはステップS86に進む。
ステップS85では、1BB作動時(1BB遊技時)の獲得可能枚数を保存する。この処理は、RWM53に設けられた1BB遊技時の獲得可能枚数を記憶する領域(図示せず)に、所定値、たとえば1BBAであれば「150」(図10)の値を保存(記憶)する処理である。そしてステップS86に進む。
次のステップS86では、作動状態フラグを生成する。このステップS86では、以下の(1)〜(5)の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、作動状態フラグのアドレスを記憶する。図26に示すように、作動状態フラグのアドレスは「F014(H)」であるので、Hレジスタ値=「F0(H)」、及びLレジスタ値=「14(H)」とする。
(2)次に、Aレジスタ値と、HLレジスタ値が示すアドレス(換言すれば、HLレジスタ値によって指定されるアドレス。以下同じ。)に記憶された情報とをOR演算し、演算結果をAレジスタに記憶する。ここで、Aレジスタには、ステップS83において図柄組合せ表示フラグのデータが記憶されており、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶された情報は、作動状態フラグの情報である。
具体的に説明すると、たとえば以下の通りである。
例1)
1BBの図柄の組合せが表示されたときは、
Aレジスタ値:00001000(B)
HLレジスタ値が示すアドレスに記憶された情報:00000000(B)
OR演算後のAレジスタ値:00001000(B)
となる。
例2)
1BBの図柄の組合せが既に表示され、かつ、1BB及びRBが作動中であるときは、
Aレジスタ値:00000000(B)
HLレジスタ値が示すアドレスに記憶された情報:00011000(B)
OR演算後のAレジスタ値:00011000(B)
となる。
例3)
1BBの図柄の組合せが既に表示され、かつ、1BBの作動中であるが、RBの非作動であるときは、
Aレジスタ値:00000000(B)
HLレジスタ値が示すアドレスに記憶された情報:00001000(B)
OR演算後のAレジスタ値:00001000(B)
となる。
(3)Aレジスタ値をCレジスタに記憶する。
たとえば上記の例1)〜例3)を例に挙げると、以下のようになる。
例1)及び例3)
Aレジスタ値:00001000(B)
Cレジスタ値:00001000(B)
例2)
Aレジスタ値:00011000(B)
Cレジスタ値:00011000(B)
(4)Aレジスタに記憶されている情報と、1BBに対応するビットを「1」にした情報とをAND演算し、演算結果をAレジスタに記憶する。
たとえば上記の例1)〜例3)を例に挙げると、以下のようになる。
例1)及び例3)
Aレジスタ値:00001000(B)
1BBに対応するビットを「1」にした情報:00001000(B)
AND演算後のAレジスタ値:00001000(B)
例2)
Aレジスタ値:00011000(B)
1BBに対応するビットを「1」にした情報:00001000(B)
AND演算後のAレジスタ値:00001000(B)
(5)Aレジスタ値を左にローテーシフトする演算を行い、演算結果をAレジスタに記憶する。
たとえば上記の例1)〜例3)を例に挙げると、以下のようになる。
Aレジスタ値(演算前):00001000(B)
Aレジスタ値(演算後):00010000(B)
次のステップS87では、作動状態フラグを更新する。この処理は、Aレジスタ値とCレジスタ値とをOR演算し、演算結果をAレジスタに記憶する処理である。
たとえば上記の例1)〜例3)を例に挙げると、以下のようになる。
例1)
Aレジスタ値:00010000(B)
Cレジスタ値:00001000(B)
Aレジスタ値(OR演算後):00011000(B)
例2)
Aレジスタ値:00010000(B)
Cレジスタ値:00011000(B)
Aレジスタ値(OR演算後):00011000(B)
例3)
Aレジスタ値:00010000(B)
Cレジスタ値:00001000(B)
Aレジスタ値(OR演算後):00011000(B)
さらに次のステップS88では、作動状態フラグを保存(記憶)する。この処理は、Aレジスタに記憶された値を、HLレジスタ値が示すRWM53のアドレス(すなわち作動状態フラグ)に記憶する処理である。これにより、それまでの作動状態フラグの情報から、ステップS87で更新した作動状態フラグの情報に置き換わる。
たとえば、例1)のように、1BBの図柄の組合せが表示されたとき(1BB入賞時)は、作動状態フラグの1BBに対応するD3ビットが「0」から「1」となる。
また、例2)のように、1BB及びRBが作動中であるときは、その状態が維持される(作動状態フラグの1BBに対応するD3ビット及びRBに対応するD4ビットが「1」)。
さらにまた、例3)のように、1BBの作動中であるが、RBの非作動であるときは、作動状態フラグのRBに対応するD4ビットが「0」から「1」になる。本実施形態では、1BB遊技において、RB作動フラグは、2遊技(又は2回入賞時)の終了時にオフ(「0」)とされるが、1BB遊技の終了条件を満たしていないとき(作動状態フラグの1BBに対応するD3ビットが「1」であるとき)は、このステップS88において「1」にされる。
次のステップS89では、RB作動が開始したか否かを判断する。この処理は、Aレジスタに記憶された情報とCレジスタに記憶された情報とをXOR演算し、演算結果をAレジスタに記憶し、ゼロフラグが「1」であるか否かを判断する処理である。
上記の例1)〜例3)を例に挙げると、以下のようになる。
例1)及び例3)
Aレジスタ値:00011000(B)
Cレジスタ値:00001000(B)
Aレジスタ値(XOR演算後):00010000(B)(ゼロフラグ≠1)
例2)
Aレジスタ値:00011000(B)
Cレジスタ値:00011000(B)
Aレジスタ値(XOR演算後):00000000(B)(ゼロフラグ=1)
そして、ゼロフラグ=「1」のときは、「No」と判断しステップS91に進み、ゼロフラグ≠「1」のときは「Yes」と判断してステップS90に進む。以上のようにして、ステップS89では、
a)1BB遊技の開始時
b)RB作動終了後、1BB遊技の終了条件を満たしていないとき
は、「Yes」と判断される。
次のステップS90では、RB作動時の遊技回数及び入賞回数を保存する。この処理は、RWM53に設けられたRB作動時の遊技回数カウンタの記憶領域(図示せず)に「2」を保存(記憶)するとともに、RB作動時の入賞回数カウンタの記憶領域(図示せず)に「2」を保存(記憶)する処理である。そしてステップS91に進む。
なお、これらのRB作動時の遊技回数カウンタ及びRB作動時の入賞回数カウンタは、いずれも、初期値として「2」が設定され、それぞれ遊技回数又は入賞回数が「1」増加するごとに「1」ずつデクリメントされるカウンタである。ただし、これに限らず、これらのカウンタ値の初期値を「0」に設定し、遊技回数又は入賞回数が「1」増加するごとに「1」ずつインクリメントし、これらのカウンタ値が「2」に到達したか否かを判断してもよい。
ステップS91では、ステップS83で取得した図柄組合せ表示フラグのデータに基づいて、リプレイの図柄の組合せが表示されたか(リプレイが入賞したか)否かを判断する。リプレイの図柄の組合せが表示されたと判断したときはステップS92に進み、表示されていないと判断したときはステップS94に進む。
ステップS92では、メイン制御基板50は、ベットメダルの読み込みを行う。この処理は、前回遊技でベットされていたメダル枚数(図27中、アドレス「F06B(H)」)を読み込む処理である。次にステップS93に進み、自動ベット数データをセットする。この処理は、図27中、アドレス「F06A(H)」の自動ベット数データを更新する(たとえば通常遊技では「3(D)」を記憶する)処理である。
次にステップS94に進み、作動状態の出力要求をセットする。次のステップS95では、制御コマンドセット1を実行する。具体的には、リプレイが作動したことや1BB等が作動したことを示す情報をサブ制御基板80に送信するための制御コマンドを制御コマンドバッファに記憶する。なお、図示していないが、今回遊技の設定値に関する情報や、今回遊技のRTに関する情報等も送信するため、制御コマンドを制御コマンドバッファに記憶している。そして、ステップS96に進み、メダル受付け開始処理(MS_MEDAL_START;図38)に移行する。
図36は、たとえば図34のステップS71等における制御コマンドセット1(R_CMD_SET )の処理を示すフローチャートである。この処理は、具体的には、送信するための制御コマンドをメイン処理で制御コマンドバッファに記憶する際に実行される処理である。換言すると、送信するための制御コマンドを割込み処理で制御コマンドバッファに記憶する場合には、制御コマンドセット1は実行されず、後述する制御コマンドセット2が直接実行される。
まず、ステップS501では、割込み禁止処理を実行する。次のステップS502では、制御コマンドセット2(C_CMD_SET ;図37)を実行する。そしてステップS503に進み、ステップS501で禁止した割込み処理を解除(すなわち割込み許可)を実行する。以上の処理により、制御コマンドセット2の実行中は、割込み処理が禁止される。
そして、制御コマンドセット2では、以下に示すように、制御コマンドの書き込みを行うが、制御コマンドセット2の実行中は、上述したように割込み処理が禁止されている。したがって、制御コマンドの書き込み処理中に割込み処理が実行されることによる誤作動(正常の書き込みアドレスとは異なるアドレスに書き込んでしまうこと等)を防止することができる。
ここで、割込みの禁止/解除を記憶するための割込みフラグが設けられている。割込みフラグは、ステップS501で割込み処理を禁止した後、次の割込み処理を実行するタイミング(割込み処理を禁止した時から2.235ms以内)が到来したときにオンにされる。そして、メインCPU55は、禁止した割込み処理を解除するときは、その後、割込みフラグをクリアする。
メイン制御基板50は、割込み処理を実行するタイミングが到来したときは、割込みフラグのオン/オフを判断し、割込み処理の禁止/許可を判断する。
図37は、図36のステップS502における制御コマンドセット2(C_CMD_SET )を示すフローチャートである。なお、上述したように、割込み処理によって1つの制御コマンドを制御コマンドバッファに記憶するときは、制御コマンドセット1(R_CMD_SET )は実行されない。また、制御コマンドセット2(C_CMD_SET )を実行するときは、Dレジスタ及びEレジスタに1つの制御コマンドを構成する情報が記憶されている。
まず、ステップS511では、制御コマンドバッファのアドレス(図示せず)をセットする。この処理は、制御コマンドバッファの先頭アドレスをHLレジスタに記憶する処理である。なお、上述した図21〜図31では図示していないが、RWM53には、制御コマンドバッファを記憶するための記憶領域が複数設けられている。
次のステップS512では、制御コマンド書き込みポインタ値の取得を行う。制御コマンド書き込みポインタは、制御コマンドのデータを、RWM53のどのアドレスに書き込むかを指定するためのものであり、現時点での書き込みポインタがRWM53の所定アドレス(図示せず)に記憶されているので、その書き込みポインタを読み込む処理を行う。
ここでの処理は、制御コマンド書き込みポインタ値をAレジスタ値に記憶する。たとえば、制御コマンド書き込みポインタ値に記憶されている値)が「1」であるときは、Aレジスタ値=「1」とする。
次のステップS513では、指定アドレスを取得する。この処理は、制御コマンドバッファの先頭アドレスと、書き込みポインタの現在位置を示すデータとから、書き込む(RWM53の)アドレスを求めるものである。
次にステップS514に進み、指定アドレスのデータを取得する。この処理は、前処理のステップS513で求めたアドレスのRWM53の記憶領域に保存されているデータを読み込む処理である。
次のステップS515における「制御コマンド<64?」では、指定アドレスのデータ(ステップS514で記憶したAレジスタ値)の値が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときは、「Yes」と判断する処理である。
ここで、ステップS515で「No」と判断されるのは、Aレジスタ値が「0」でないときである。Aレジスタ値が「0」でないときは、制御コマンド書き込みポインタ値が示すアドレスの制御コマンドバッファにはデータが既に書き込まれており、当該アドレスにはデータを書き込めないことを意味する。このようにして、指定アドレスにデータがあるときは、データの書き込み処理を実行しないので、指定アドレスにデータがあるときの上書きが防止される。
ステップS515で「Yes」と判断されたときはステップS516に進み、「No」と判断されたときは本フローチャートによる処理を終了する。
次のステップS516における「制御コマンドをRWMに記憶」では、HLレジスタ値を「1」減算する。そして、HLレジスタ値が示すアドレスに、Eレジスタ値を記憶するとともに、「HL+1」レジスタ値が示すアドレスにDレジスタ値を記憶する。
これにより、2つの連続するRWM53のアドレス(制御コマンドバッファ)に、Eレジスタ値とDレジスタ値とを記憶可能とする。
次のステップS517では、制御コマンド書き込みポインタ値の更新処理を行う。
この処理では、まず、HLレジスタに、RWM53の所定アドレス(図示せず)に記憶されている制御コマンド書き込みポインタ値を記憶する。
次に、HLレジスタに記憶した値に「1」を加算する。ここで、「1」を加算した結果、「64(D)」を超えているときは、「0」にする。
そして、加算後の値(HLレジスタに記憶した値)を、制御コマンド書き込みポインタ値に記憶する。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図38は、図35のステップS96におけるメダル受付け開始(MS_MEDAL_START)を示すフローチャートである。
まず、ステップS101では、ベットメダル枚数のデータをクリアする。すなわち、前回遊技におけるベット枚数をクリアする処理であり、具体的には、図27中、アドレス「F06B(H)」のメダルベット枚数データの値を「0」にする処理を行う。
次にステップS102に進み、ベット表示LED(79a〜79c)を消灯する処理を行う。具体的には、図25中、アドレス「F012(H)」のベット枚数表示LED信号データのD0〜D2ビットを「0」にする処理を行う。なお、ステップS102を実行せずに、前回遊技のベット数をベット表示LED(79a〜79c)で表示するようにしていてもよい。これにより、前回遊技で何枚のメダルをベットして遊技したかを確認することが可能となる。そして、実際に今回遊技のメダルがベットされたときに初めて、ベット表示LED(79a〜79c)の表示を更新してもよい。
次のステップS103では、メダル管理フラグの初期化を行う。具体的には、図25中、アドレス「F011(H)」のメダル管理フラグのD0、D2〜D4、D6、及びD7ビットを「0」にする処理を行う。
次のステップS104では、メイン制御基板50は、作動状態フラグをチェックする。ここで作動状態フラグをチェックするのは、次のステップS105において、リプレイ作動時であるか否かを判断するためである。本実施形態では、ステップS104では、作動状態フラグ(図26)のD0ビット(リプレイ)の値を読み込む。
次にステップS105に進み、ステップS104における読み込みに基づいて、リプレイ作動時であるか否か、すなわちD0ビットが「1」であるか否かを判断する。D0ビットが「1」、すなわちリプレイ作動時であると判断したときはステップS106に進み、リプレイ作動時でないと判断したときはステップS118に進む。
リプレイ作動時でないと判断され、ステップS118に進むと、ブロッカ45をオンにする処理(MS_BLOCKER_ON ;図41)を実行し、本フローチャートによる処理を終了する。すなわち、リプレイ非作動時には、一律に、メダルの手入れ投入を許可する。
したがって、本フローチャートのメダル受け付け開始処理において、ステップS106以降の処理は、リプレイ作動時の自動ベット処理に相当する。
ステップS106では、リプレイ作動時の待機時間をセットする。本実施形態では、ウェイト時間として、約500msを設定するために、割込み数のカウント値「237」(237×2.235ms=約529.7ms)を設定する。このため、Bレジスタ値として「00000000(B)」、及びCレジスタ値として「11101101(B)」をセットする。すなわち、ステップS108における2バイト時間待ち処理を実行するために、待ち時間の上位バイト値をBレジスタに記憶し、下位バイト値をCレジスタに記憶する。
次にステップS108に進み、2バイト時間待ち処理(R_2BYTE_WAIT;図39)を実行する。この処理は、一割込みごとにBCレジスタ値を減算していき、「0」になるまで待機する処理である。この待機処理を設けるのは、遊技終了直後にリプレイ表示LED79fが点灯してしまう(ステップS111)ことや、遊技終了直後に自動ベットされてしまう(ステップS114)ことを防止するためである(見た目上、この好ましくないからである)。これにより、自動ベットのタイミングを適切なものにすることができる。
さらに、たとえばリプレイの入賞時に、2バイト時間待ち処理を利用してリプレイ入賞時の演出(リプレイ入賞時の効果音等も含む)を遊技者に提供することも可能となる(2バイト時間待ち処理中は、遊技進行を待機する(ウェイト処理を実行する)ので、演出キャンセルができないため)。
また、自動ベット時のベット音は、ステップS112及びステップS113で記憶されるコマンドに基づいて出力される。
2バイト待ち処理が終了すると、ステップS108に進み、貯留枚数の読み込みを行う。ここで、上述したように、貯留枚数データは、図27中、アドレス「F06F(H)」の貯留枚数表示データを読み取ることにより行う。次のステップS109では、貯留枚数が限界枚数(本実施形態では、50枚)であるか否かを判断する。限界枚数であると判断したときはステップS111に進み、限界枚数でないと判断したときはステップS110に進む。
ステップS110では、ブロッカをオン、すなわちメダルの受付けを許可するように制御する。そしてステップS111に進む。
以上より、第1に、リプレイ作動時でないときは、常にブロッカ45をオンにし、メダルの受付けを許可する。リプレイ作動時でないときは、前回遊技で貯留枚数が上限枚数(50枚)であったとしても、ベットメダル(通常遊技では3枚)については消費しており、その分についてはベット可能だからである。
また第2に、リプレイ作動時において、貯留メダル枚数が限界枚数でないときは、ブロッカ45をオンにし、メダルの受付けを許可する。貯留メダル枚数が限界枚数でないときは、メダルの手入れにより、少なくとも貯留枚数の追加が可能だからである。
さらにまた第3に、リプレイ作動時において、貯留メダル枚数が限界枚数であるときは、ブロッカ45をオンにしない(それまでのブロッカ45のオフ状態を維持する)。リプレイ作動時かつ貯留メダル枚数が上限枚数であるときは、メダルをベットできず、かつ貯留メダル枚数の追加ができないので、メダルの受付けを行わないためである。
ステップS111では、リプレイ表示LEDの点灯処理を行う。この処理は、メダル管理フラグ(図25)のD3ビットをオン(「1」)にする処理である。
なお、リプレイ表示LED79fを実際に点灯させる処理は、後述する割込み処理(図54)におけるステップS606のLED表示制御にて行う。
このように、ステップS107において2バイト時間待ち処理の実行後にリプレイ表示LED79fの点灯処理を実行するので、リプレイが表示された瞬間にリプレイ表示LED79fが点灯するのではなく、リプレイが表示された後、約0.5秒の間をおいてから点灯することになる。
そして、次のステップS112では、サブ制御基板80に対し、自動ベットが行われたことを示すコマンドを送信するための出力要求セット処理を行い、次のステップS113で制御コマンドセット1処理を実行する。
次のステップS114では、メダルを1枚加算する処理(ここでは、自動ベット処理を意味する)、すなわち、リプレイの入賞に基づき、自動ベットを行うために、1枚ずつメダルの自動ベット(加算)処理を行う。なお、ステップS114のメダル1枚加算が実行されることに基づいて、図25中、アドレス「F012(H)」のベット枚数表示LED信号データのD0〜D2ビットを更新する。これにより、後述する割込み処理により、ベット数表示LED79a〜79cの点灯態様が更新される。
次に、ステップS115に進み、リプレイに基づく自動ベット時の待機時間をセットする。本実施形態では、ウェイト時間として、約100msを設定するために、割込み数のカウント値「46」(46×2.235ms=約103ms)を設定する。このため、Bレジスタ値として「00000000(B)」、及びCレジスタ値として「00101110(B)」をセットする。次にステップS116に進み、2バイト時間待ち処理を実行する。この処理は、上記と同様に、一割込みごとにBCレジスタ値を減算していき、「0」になるまで待機する処理である。ステップS116の2バイト時間待ち処理が終了すると、ステップS117に進み、メダル限界枚数(通常遊技では3枚)になったか否かを判断し、メダル限界枚数となったと判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。
一方、メダル限界枚数になっていないと判断したときはステップS114に戻り、メダル1枚加算(自動ベット)処理を再度実行する。
上記のように、リプレイ入賞時の自動ベットにおいて、メダルを1枚ずつ自動ベットすることに合わせてステップS115及びS116の2バイト時間待ち処理が実行されるので、ステップS114のメダル1枚加算処理は、約100ms経過するごとに実行される。これにより、ベット枚数表示LED信号データも約100ms経過するごとに更新される。よって、ベット表示LED79a〜79cが順次(約100ms経過ごとに)点灯するように遊技者に見せることができる。さらに、サブ制御基板80側において、スピーカ22から自動ベット音(「プルル」等の音)を出力するときには、ベット表示LED79a〜79cの点灯の変化と、自動ベット音とを同調させることができる。なお、ステップS115及びS116の処理を行わない場合には、すべてのベット数表示LED79a〜79cが一遍に点灯するように遊技者に見せることができる。
図39は、2バイト時間待ち処理(R_2BYTE_WAIT)を示すフローチャートである。
まず、ステップS521では、2バイトの待機時間が経過したか否かを判断する。この処理は、BCレジスタの値を判断し、「0」であるか否か(Bレジスタ値が「0」、かつCレジスタ値が「0」であるか否か)を判断する。具体的には、たとえばBレジスタ値=「1」、Cレジスタ値=「0」であるときは、「0」でないと判断する。あるいは、Bレジスタ値=「0」、Cレジスタ値=「0」であるときは、「0」であると判断する。
ステップS521において「0」であると判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、「0」でないと判断したときはステップS522に進む。
ステップS522では、割込み待ち処理(C_INTR_WAIT ;図40)を実行する。この処理は、一割込み時間(2.235ms)を経過するまで待機する処理である。そして、割込み待ち処理が終了するとステップS523に進み、待機時間の更新処理を実行し、ステップS521に戻る。この処理は、BCレジスタ値から「1」を減算する処理である。具体的には、たとえばBレジスタ値=「1」、Cレジスタ値=「0」であるとき、「1」を減算すると、Bレジスタ値=「0」、Cレジスタ値=「255(D)」となる。あるいは、たとえばBレジスタ値=「0」、Cレジスタ値=「1」であるとき、「1」を減算すると、Bレジスタ値=「0」、Cレジスタ値=「0」となる。
図40は、割込み待ち処理(C_INTR_WAIT )を示すフローチャートである。
まず、ステップS531の割込みカウンタ値取得では、割込みカウンタ値をAレジスタに記憶する。ここで、本実施形態では、図28中、「F081(H)」及び「F082(H)」の2アドレスに16ビット(2バイトカウンタ)として割込みカウンタ値を記憶しているが、ステップS531では、下位8ビットのアドレス「F081(H)」に記憶されている値をAレジスタに記憶する。
次に、ステップS532に進み、図28中、割込みカウンタ値(アドレス「F081(H)」に記憶されている下位8ビットの値)が変化したか否かを判断する。具体的には、Aレジスタ値から、アドレス「F081(H)」に記憶されている割込みカウンタ値を減算する処理を実行し、演算結果が「0」(ゼロフラグ=「1」)であるときは、「No」と判断する。そして、変化したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、変化していないと判断したときはステップS532の処理を継続する。
また、上述したように、割込みカウンタ値として8ビット値(1バイトカウンタ)を用いる場合には、アドレス「F081(H)」のみに割込みカウンタ値を記憶するので、ステップS531ではアドレス「F081(H)」の値をAレジスタに記憶し、ステップS532では、アドレス「F081(H)」に記憶されている値が変化したか否かを判断する。
図41は、図38のステップS110等におけるブロッカオン(MS_BLOCKER_ON )を示すフローチャートである。
先ず、ステップS131において、メイン制御基板50は、ブロッカオン時監視時間の経過をチェックする。ここでは、図31中、アドレス「F027(H)」のブロッカオン時監視時間を読み込む。なお、このブロッカオン時監視時間は、通路センサ43aがオンとなったとき(メダルを検知したとき)にタイマ値「45」をセットし、割込み処理ごとにこのタイマ値を減算している。そして、次のステップS132で、ブロッカオン時監視時間が経過したか否かを判断する。ここでは、図31中、アドレス「F027(H)」のタイマ値が「0」であるときはブロッカオン時監視時間が経過したと判断し、「0」でないときはブロッカオン時監視時間が経過していないと判断する。
ブロッカオン時監視時間が経過したと判断したときはステップS133に進み、経過していないと判断したときはステップS131に戻り、経過するまで待機する処理を行う。
このように制御するのは、ブロッカ45によりメダルを挟み込んでしまうことを防止するためである。具体的には、通路センサ43aによりメダルを検知してから約100ms経過していれば、通路センサ43aにより検知されたメダルはブロッカ45を既に通り過ぎている(メダル返却側の通路をメダルが通過している)と判断できるからである。換言すれば、通路センサ43aがオンとなってから約100ms以内にブロッカ45を駆動すると、通路センサ43aにより検知したメダルをブロッカ45が挟み込んでしまうおそれがあるためである。
ステップS133では、メイン制御基板50は、この時点からの割込みを禁止する。上述したように、メイン処理の実行中には、2.235msごとに1回のタイマ割込み処理を実行するが、ステップS133における「割込み禁止」の処理の実行後は、当該割込み禁止が解除されるまで、割込みを許可しないように制御する。
次のステップS134では、メイン制御基板50は、ブロッカ信号をオンにする処理を行う。この処理は、出力ポート0のD6ビットの信号を「1」にするためのデータを記憶する処理である。具体的には、図30の「ブロッカ信号及びホッパーモータ駆動信号データ」中、D6ビット(ブロッカ信号)を「1」にする処理である。
なお、本実施形態では、割込み処理により出力ポートから情報を出力している(後述する図54のステップS611)。すなわち、ステップS134のタイミングで出力ポート0のD6ビットをオンにするのではなく、メイン処理であるステップS134において、「ブロッカ信号及びホッパーモータ駆動信号データ」にブロッカ信号「1」を記憶し、割込み処理において出力ポート0を出力する処理時(ステップS611)に、RWM53に記憶されたデータに基づいて出力している。
次のステップS135では、ブロッカ状態のフラグをオンにする。ここでは、図25中、メダル管理フラグのD2ビットをオン(「1」)にする処理を行う。そしてステップS136に進み、ステップS133で設定した割込み禁止の解除、すなわち割込みを許可する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
上記において、ステップS134及びS135の処理間に割込みを発生させないのは、以下の理由による。
本実施形態では、ステップS134において、ブロッカ信号をオンにし、ステップS135において、ブロッカ状態をオンにする処理を行う。この場合、ステップS134とステップS135との間に割込みが入ると、一方がオン、他方がオフの状態になってしまう。具体的には、途中で入った割込み処理により、ブロッカ45に対してはオンを出力するにもかかわらず、投入表示LED79eにはオンを出力しない(非点灯)という不整合が生じることとなる。つまり、そのような状態を避け、双方の値を一気に更新するために、割込み処理を禁止することにより、遊技者に混乱を与えないように制御することを可能としている。なお、本実施形態では、ステップS134、S135の順で処理を実行しているが、これとは逆に、ステップS135、S134の順でもよい。
また、本実施形態では、通路センサ43aがメダルを検知してから約102ms(「46」割込み)経過後にブロッカ45がオンとなり、メダル通路を形成する。このように設定したのは、投入されたメダル(通路センサ43aにより検知されたメダル)がブロッカ45に到達した瞬間にブロッカ45がオンとなり、メダルがブロッカ45に挟まることを防止するためである。よって、通路センサ43aがメダルを検知した後、所定時間(メダルが挟まる可能性のある時間)を経過するまで、ブロッカ45をオンにしないように制御している。
図42は、図34のステップS55におけるメダル投入待ち(MS_STANDBY_DSP)を示すフローチャートである。
先ず、ステップS151では、メイン制御基板50は、設定キースイッチ12の信号がオンであるか否かを判断する。ここでは、入力ポート1の立ち上がりデータにおいて、設定キースイッチ12の立ち上がりデータがオン(「1」)であるか否かを判断する。オンであるときはステップS152に進み、オンでないと判断したときはステップS161に進む。すなわち、メダル投入待ち状態において、設定キースイッチ12がオンにされると(設定キー挿入口から設定キーが挿入されると)、設定確認モードとなり、ステップS152〜ステップS160の処理が実行される。設定確認モードは、現設定値を確認(管理者が目視にて確認)するモードであり、設定値の変更はできない。
次のステップS152では、ブロッカ45をオフにする(MS_BLOCKER_OFF;図44)。これにより、メダルがメダル投入口43から投入されても払出し口から返却される。
なお、ステップS152の処理を実行するときには、図31中、ブロッカオフ時監視時間が経過しているか否かを判断しない。これは、メダルを投入しつつ設定確認を行うということが行われる可能性が低いためである。
次のステップS153では、メイン制御基板50は、設定値表示開始時の出力要求をセットする。そして、次のステップS154で、制御コマンドセット1を実行する(設定値表示開始時の制御コマンドデータをセットする)。
次にステップS155に進み、メイン制御基板50は、設定値表示LED73(デジット5)を点灯させる処理を行う。ここで、本実施形態では、どのデジットを点灯可能とするかを定めるLED表示要求フラグ(図示せず)が設けられており、このLED表示要求フラグのうちのデジット5に対応するビットをオン(「1」)にする処理を実行する。これにより、設定値表示LED73を点灯可能とし、現在の設定値を表示することができる。なお、設定値表示LED73を実際に点灯/消灯する処理は、割込み処理におけるLED表示制御(ステップS606)にて行われる。
次にステップS156に進み、設定キースイッチ12の信号がオフになったか否かを判断し続ける。この処理は、ステップS151とは反対に、入力ポート1のD3ビットの立ち下がりデータが「1」になったか否かを判断する。設定キースイッチ12の信号がオフになったと判断されたときはステップS157に進み、メイン制御基板50は、設定値表示LED73を消灯させる処理を実行する。
次に、ステップS158に進み、メイン制御基板50は、設定値表示終了時時の出力要求をセットする。そして、次のステップS159で、制御コマンドセット1を実行する(設定値表示終了時の制御コマンドデータをセットする)。
次のステップS160では、メイン制御基板50は、ブロッカをオンにする処理(図41)を行う。次にステップS161に進み、メイン制御基板50は、遊技待機表示開始時間が、図35のステップS81でセットした「26846」割込み(約60秒)を経過したか否かを判断する。ここでは、図31中、アドレス「F02A(H)」及び「F02B(H)」のタイマ値が「0」であるか否かを判断する(ここでは、初期値として「072C(H)」を記憶したものとする。)。「0」であると判断したときは遊技待機表示開始時間が経過したと判断し、「0」でないときは遊技待機表示開始時間が経過していないと判断する。
なお、遊技待機表示開始時間のタイマ値として、「072C(H)」に「FF(H)」を加算した「082B(H)」を記憶したときは、当該タイマ値が「00FF(H)」以下であるときは、遊技待機表示開始時間が経過したと判断する。
遊技待機表示開始時間を経過したと判断したときは、ステップS162に進み、獲得数表示LED78の表示をクリアする処理を実行する。この処理は、図27中、獲得枚数データの値を「0」に更新する処理である。そして、本フローチャートによる処理を終了する。一方、ステップS161において、遊技待機表示開始時間を経過していないと判断したときは、本フローチャートによる処理を終了する。
以上より、本実施形態では、所定時間、遊技が行われなかった場合には、獲得数表示LED78の表示をクリアするが、貯留数表示LED76、ベット表示LED79a〜79c、及びリプレイ表示LED79fはクリアしないように構成している。これにより、精算可能な貯留枚数を有すること、ベットされていること、及び再遊技が可能なことは、表示され続けているため、遊技者が一旦離席しようとしたときに、他の遊技者やホール関係者に対してその遊技者が遊技を終了したとは感じさせないことが可能となる。これにより、遊技者が不利益を被ることを少なくすることができる。
また、遊技者が遊技を終了(精算処理等を行って離席)した後も獲得枚数が表示され続けることによって、他の遊技者やホール関係者に対してその遊技者が遊技を終了していないと感じさせないこと(まだ遊技者が遊技をしようとしているかもしれない)と混同してしまうため、獲得枚数はクリアしている。
以上のように、図35のステップS81、及び図42のステップS161及びS162の処理により、遊技開始時には、約60秒のタイマがセットされ、遊技開始時から約60秒を経過すると、獲得数表示LED78の表示内容をクリアする(「00」にする)。
これにより、たとえば、リール31の回転中や、全リール31の停止時における役の非入賞時(役の当選を有無を問わない)には、獲得数表示LED78には「00」が表示された状態である。また、たとえば全リール31の停止時に小役01が入賞したときは、獲得数表示LED78の表示が「00」から「09」となる。
また、詳細な処理については省略するが、メダル投入があったとき(メダルの手入れベット、リプレイ入賞時のメダルの自動投入時)は、獲得枚数の表示がクリアされる。
なお、上記の制御は一例であるので、たとえば、リール31の回転中、全リール31の停止時における役の非入賞時、メダル投入時には、獲得数表示LED78には何も表示しないように制御してもよい。
なお、「獲得数表示LED78の表示をクリアする」とは、獲得数表示LED78の表示を「00」になることだけでなく、「*0」にすることや、「**」にすること(「*」は消灯を示す)等が挙げられる。換言すると、前回遊技で遊技者が獲得した獲得枚数の表示から、他の所定の表示に変更することを意味する。
また、前回遊技のベット数を示すベット表示LED79a〜79cを消灯させるための処理(図35のステップS102)を実行しない仕様の場合においては、遊技待機表示開始時間を経過したと判断したときに、ベット表示LED79a〜79cを消灯するためのクリア処理(具体的にはアドレス「F012(H)」のベット枚数表示LEDデータ(_PT_MEDAL_LED )のD0〜D2ビットをクリアする処理、又はこのベット枚数表示LEDデータをすべてクリアする処理)を実行してもよい。
図43は、図34のステップS56におけるメダル管理処理(MS_MEDAL_CHK)を示すフローチャートである。
図43において、ステップS171では、メイン制御基板50は、ブロッカ信号がオンであるか否かを検知する。ブロッカ信号がオンであるときはステップS172に進み、ブロッカ信号がオンでないときはステップS173に進む。ここで、「ブロッカ信号がオン」であるというのは、ブロッカ45によりメダル通路が形成されている場合に相当する。ここでは、図25中、メダル管理フラグのD2ビットのデータがオンであるか否かを検知する。
ステップS172では、メイン制御基板50は、投入センサ信号のデータがオンであるか否かを検知する。ここでは、入力ポート2のレベルデータのD1又はD2ビットのいずれかが「1」であるか否かを判断する。投入センサ信号のデータがオンであると判断したときは、メダルの手入れ投入があったことを意味するので、ステップS182に進み、メダルの手入れ時のチェック処理を実行する。これに対し、オンでないと判断したときは、ステップS173に進む。
なお、ステップS182の手入れメダルチェック処理の詳細については図示を省略するが、この処理は、投入センサ1及び2がメダルの通過を正しく検知したか否かを判断し、メダルを正しく検知したと判断したときは、ベットメダル又は貯留メダルに「1」を加算する。これに対し、投入センサ1及び2がメダルの通過を正しく検知しなかったときは、所定のエラー表示処理を実行する。また、手入れメダルチェック処理を実行するときには、メダル管理フラグ(アドレス「F011(H)」)のD0ビットを「0」にする。これにより、スタートスイッチ41の操作が受付可能ではないことを報知することができる。
ステップS173では、1ベットスイッチ40a、3ベットスイッチ40bのベット操作、精算操作の受付けが可能であるか否かをチェックする要求をセットする。そして、次のステップS174において、これらの操作受付けが可能であるか否かをチェックする。
次にステップS175に進み、メイン制御基板50は、操作受付けが可能であるか否かを判断する。操作受付けが可能であると判断したときはステップS176に進み、操作受付けが可能でないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、メイン処理に戻る。
上記のステップS173〜S175の処理により、ベット処理又は精算処理を行う前に、1ベットスイッチ40a、3ベットスイッチ40b及び精算スイッチ46の操作受付けが可能な状態であるか否かを判断し、可能な状態である場合のみ、ベット処理又は精算処理に移行するようにしている。たとえば、ステップS173〜S175の処理により、入力ポート0のレベルデータ及び立ち上がりデータを読み込み、入力ポート0のレベルデータと立ち上がりデータとが一致していないときに、操作受付可能ではないと判断している。
ステップS176では、ベットスイッチ信号及び精算スイッチ信号の確認要求をセットする。ここでは、入力ポート0の立ち上がりデータを読み込む。
次のステップS177では、ステップS176での読み込みに基づき、1ベットスイッチ40a、3ベットスイッチ40b又は精算スイッチ46のうち、いずれかの信号の立ち上がりがあるか否かを判断する。この処理は、ステップS173で読み込んだ入力ポート0の立ち上がりデータのうち、D0、D1、D2ビットが「1」であるか否かを判断する処理である。
具体的には、たとえば読み込んだ入力ポート0の立ち上がりデータと、「00000111(B)」(定義データ)とをAND演算し、D3〜D7ビットをクリアする。そして、演算結果が「0」であるか否かを判断する。
演算結果が「0」であるときは、いずれの信号の立ち上がりもないと判断し(すなわち、1ベットスイッチ40a、3ベットスイッチ40b及び精算スイッチ46のいずれも操作の変化がないと判断し)、本フローチャートによる処理を終了してメイン処理に戻る。
ステップS177で、演算結果が「0」でないと判断したとき、すなわちいずれかの信号の立ち上がりがあると判断されたときはステップS178に進む。ステップS178では、スタートスイッチ41の受付け許可フラグをクリアする。この処理は、図25のメダル管理フラグのD0ビットを「0」にする処理である。メダル管理フラグのD0ビットが「0」のときは、スタートスイッチ41は有効にはならない(操作されても無効となる)ことを示すために、遊技開始表示LED79dを消灯する。一方、メダル管理フラグのD0ビットが「1」のときは、スタートスイッチ41が有効となっていることを示すために、遊技開始表示LED79dを点灯する。なお、遊技開始表示LED79dの点灯/消灯の実際の出力は、割込み処理(図54のステップS606)で実行される。
したがって、1ベットスイッチ40a、3ベットスイッチ40b又は精算スイッチ46のうち、いずれかの信号に変化があったときは、スタートスイッチ41の受付けを許可しないことを報知するために、メダル管理フラグのデータを更新してから、1ベットスイッチ40a、3ベットスイッチ40b又は精算スイッチ46の操作に基づく処理(図43中、ステップS181の精算処理(MS_MEDAL_RET)、又はステップS183の貯留ベット処理)を実行する。
なお、スタートスイッチ41に基づく処理(たとえば役抽選処理等)は、メイン処理で実行され、精算処理や貯留ベット処理もメイン処理で実行されることから、たとえば精算処理中にスタートスイッチ41に基づく処理が実行されないように構成されている。
次にステップS179に進み、メイン制御基板50は、精算スイッチ信号に係るデータの確認要求をセットする。ここでの処理は、入力ポート0の立ち上がりデータのD0ビットが「0」か「1」かを確認する処理である。
そして、次のステップS180で、メイン制御基板50は、ステップS179での読み込みに基づき、精算スイッチ信号の立ち上がりがあるか否かを判断する。この処理は、入力ポート0の立ち上がりデータにおいて、D0ビットが「0」であるときは精算スイッチ信号の立ち上がりがないと判断し、D0ビットが「1」であるときは、精算スイッチ信号の立ち上がりがあると判断する。
精算スイッチ信号の立ち上がりがあると判断したときはステップS181に進み、精算処理(M_MEDAL_RET :図45)を実行する。一方、精算スイッチ信号の立ち上がりがないと判断したときは、ベットスイッチ信号の立ち上がりがあることを意味するので、ステップS183に進み、貯留ベット処理を実行する。
なお、貯留ベット処理の詳細なフローチャートについては図示を省略する。貯留ベット処理は、貯留メダルを有するか否かを判断し、貯留メダルを有する場合において、ベット可能であるときは、ベット処理を実行するものである。
以上のメダル管理処理において、ステップS172で投入センサ信号に係るデータがオンであるか否かを判断し、オンであるときは手入れメダルチェックに進み、オンでないと判断したときは、ベットスイッチ信号又は精算スイッチ信号に係るデータがオンであるか否かを判断する。
したがって、ベットスイッチ40や精算スイッチ46よりも、物理的なメダルの投入を優先的にチェックするので、メダルの飲み込みを防止することができる。
ここで、「ベットスイッチ40や精算スイッチ46よりも、物理的なメダルの投入を優先的にチェックする」とは、図34のステップS53〜S58をループしているときであって、かつブロッカ信号がオンの状況下において、割込み処理によって各入力ポートに係るRWM53のデータが更新され、入力ポート2のD1又はD2ビットのレベルデータのいずれかが「1」、及び入力ポート0のD0、D1又はD2ビットの立ち上がりデータのいずれかが「1」のときに、「手入れメダルチェック(ステップS182)」が「精算処理(ステップS181)」や「貯留ベット処理(ステップS183)」よりも実行されやすいプログラム順序やプログラム処理を指す。
また、ステップS180では、精算スイッチ46の立ち上がりデータを確認し、続く処理の実行(精算処理又は貯留ベット処理)を判断している。
この理由の1つとして、本実施形態では貯留ベット処理を実行するためのスイッチとして1ベットスイッチ40a、3ベットスイッチ40bの2つのスイッチを備えているのに対し、精算処理を実行するためのスイッチとしては精算スイッチ46の1つしか備えていない。そのため、入力ポート0のD0ビット(特定ビット)の立ち上がりデータがオンか否かを判断するだけで、精算処理又は貯留ベット処理の判断が可能となる。換言すると、「D1ビット又はD2ビットがオン?」と判定するより処理が簡素化され、プログラム容量が削減される。
図44は、図42のステップS152等のブロッカオフ処理(MS_BLOCKER_OFF)を示すフローチャートである。上述したように、メダルの手入れが有効になった後、メダルの手入れが不可能(受付け不可能)となったときは、ブロッカ45をオフにし、メダル投入口43から手入れされたメダルを払出し口から返却するメダル通路を形成するように制御する。
先ず、ステップS191において、メイン制御基板50は、ブロッカ信号の確認処理を行う。ここでは、図30中、ブロッカ信号及びホッパーモータ駆動信号データのD6ビットを確認する。
次にステップS192に進み、メイン制御基板50は、ブロッカ信号がオフ(上記のブロッカ信号データが「0」)であるか否かを判断する。オフでないと判断したときはステップS193に進み、オフであると判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。すなわち、既にブロッカ45がオフであるときは、ブロッカ45をオフにする本処理を進めることなく本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS192においてブロッカ信号がオフでないと判断し、ステップS193に進むと、メイン制御基板50は、この時点からの割込みを禁止する。
次のステップS194では、メイン制御基板50は、ブロッカ信号をオフにする処理を行う。この処理は、出力ポート0のD6ビットを「0」にするための処理である。具体的には、上記のブロッカ信号及びホッパーモータ駆動信号データ中、D6ビットを「0」にする。これにより、次の割込み処理時に出力ポート0のD6ビットが「0」となる。さらに次のステップS195では、ブロッカ状態をオフにする処理を行う。この処理は、図25中、メダル管理フラグのD2ビットを「0」にする処理である。
そしてステップS196に進み、ステップS193で設定した割込み禁止の解除、すなわち割込みを許可する。そして、本フローチャートによる処理を終了する。
上記処理において、ステップS194〜ステップS195の処理間に割込みを発生させないのは、ブロッカオンの処理時と同様である。
すなわち、ブロッカ信号をオフにする処理、及びブロッカ状態をオフにする処理との間に割込みが入ると、一方がオフ、他方がオンの状態になってしまうが、そのような状態を避け、双方の値を一気に更新するために、割込み処理を禁止している。
図45は、図43のステップS181における精算処理(M_MEDAL_RET )を示すフローチャートである。
先ず、ステップS211では、ブロッカオフ時監視時間が経過したかを判断する。この判断は、図31中、「F026(H)」のタイマ値が「0」であるか否かを判断し、「0」であると判断したときは、監視時間を経過したと判断する。監視時間を経過したと判断したときはステップS211に進み、経過していないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。したがって、ブロッカオフ時監視時間が経過するまでは、精算処理を実行しない。なお、ブロッカオフ時監視時間が経過していないと判断したときには、図34のステップS57から処理を実行する。
ステップS211では、精算開始時の出力要求をセットする。この処理は、図34のステップS70等と同様に、精算を開始する旨の制御コマンドをサブ制御基板80に送信するために、Dレジスタ及びEレジスタに制御コマンドとして送信する情報を記憶する処理である。具体的には、Dレジスタに「21(H)」、Eレジスタに「55(H)」を記憶する。
次にステップS213に進み、リプレイ作動時であるか否かを判断する。この処理は、図26中、作動状態フラグのD0ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときは、リプレイ作動時であると判断する。リプレイ作動時であると判断したときはステップS224に進み、リプレイ作動時でないと判断したときはステップS214に進む。
この処理により、リプレイ作動時でないと判断したときは、ステップS214以降の処理に進み、ベットメダルの精算処理を可能とする。これに対し、リプレイ作動時は、精算可能なベットメダルを有さないので、貯留メダルの精算を可能とするためにステップS224以降の処理に進む。
ステップS214では、ベットメダルの読み込みを行う。この処理は、HLレジスタに、図27中、メダルベット枚数データのアドレス「F06B(H)」を記憶し、さらに、Aレジスタに、HLレジスタ値が示すアドレスのデータ、すなわちメダルベット枚数データを記憶する処理を実行する。
次のステップS215では、ベットメダルを有するか否かを判断する。この処理は、Aレジスタ値が「0」でないときはベットメダルありと判断し、「0」であるときはベットメダルなしと判断する。ベットメダルありと判断されたときはステップS216に進み、ベットメダルなしと判断されたときはステップS224(貯留メダルの精算処理)に進む。
ステップS216では、ブロッカオフ処理(図44)を実行する。すなわち、精算処理中は、メダル投入を受け付けないようにするため、ブロッカ45をオフにする。ここで、ステップS211でブロッカオフ時監視時間を経過したと判断されたことを条件として、ステップS216に進む。したがって、ステップS216のブロッカオフが実行されるときは、ブロッカオフ時監視時間は必ず経過している。
次のステップS217では、制御コマンドセット1(図36)を実行する。これにより、ベットメダルの精算を開始する旨の制御コマンドが制御コマンドバッファに記憶される。また、この制御コマンドセット1を実行することにより、Aレジスタ値及びHLレジスタ値は、制御コマンドセット2(図37)で使用されるため、ステップS214でセットした値とは異なるようになる。
次のステップS218では、ベットメダルの読み込みを行う。この処理は、ステップS214と同様の処理である。ステップS217の処理により、Aレジスタ値及びHLレジスタ値がステップS214の処理時と異なっているため、再度、ステップS214の処理時と同様に、HLレジスタにベット枚数データのアドレスを記憶し、Aレジスタに、HLレジスタ値が示すアドレスのデータを記憶する。
次にステップS219に進み、メダル1枚払出し処理(M_1MEDAL_PAY;図46〜図47)を実行する。この処理は、払出しセンサ1及び2の検出を行いつつ、ホッパーモータ36を駆動して、実際のメダルをホッパー35から1枚払い出す処理である。
次にステップS220に進み、ベットメダルの読み込みを行う。この処理は、ステップS214と同様である。ステップS219のメダル1枚払出し処理でHLレジスタを使用するので、ステップS219の終了後は、ステップS218でセットしたHLレジスタ値とは値が異なってしまうので、ステップS220において、再度、ベットメダルの読み込み(HLレジスタにベット枚数データのアドレスを記憶し、Aレジスタに、HLレジスタ値が示すアドレスのデータを記憶する処理)を実行する。
次のステップS221では、ベットメダル枚数を「1」減算する。すなわち、Aレジスタ値を「1」減算し、そのAレジスタ値を、HLレジスタ値が示すアドレス(F06B(H))に記憶する。これにより、メダルベット枚数データが更新される。次のステップS222では、ベット枚数表示データを生成する。この処理は、図25中、ベット枚数表示LED信号データを更新する処理である。ベット枚数表示LED信号データは、ベット数に応じて、
ベット枚数表示LED信号データ(1枚投入時):00000001(B)
ベット枚数表示LED信号データ(2枚投入時):00000011(B)
ベット枚数表示LED信号データ(3枚投入時):00000111(B)
となっている。
したがって、ステップS222の直前で、ベット枚数表示LED信号データが3枚ベット時の「00000111(B)」であるときは、2枚ベット時のベット枚数表示LED信号データとなるように、演算を行って「00000011(B)」とする。ここでは、右に1シフトする命令(ローテートではない命令)を出すことで、「00000111(B)」→「00000011(B)」とする。
次にステップS223に進み、ベットメダルの精算が終了したか否かを判断する。この処理は、ベットメダル枚数データがこの時点で記憶されているAレジスタ値が「0」であるか否かを判断し、「0」でないときはベットメダルの精算が終了していないと判断し、「0」であるときはベットメダルの精算が終了したと判断する。ベットメダルの精算が終了していないと判断したときはステップS218に戻り、さらにベットメダルの精算を継続する。これに対し、ベットメダルの精算が終了したと判断したときはステップS234に進む。
なお、ステップS234に進むと、その後は、貯留メダルの精算を行うことなく精算処理を終了する。したがって、貯留メダルを有するときは、再度、精算スイッチ46を操作して精算処理を行わせる。
すなわち、図45の例では、精算スイッチ46が操作された場合において、ベットメダルを有するときはベットメダルの精算のみを実行し、貯留メダルを有する場合であっても貯留メダルの精算を実行しない。この場合には、再度、精算スイッチ46が操作されると、貯留メダルの精算処理が実行される。
なお、このような2段階の精算処理に限らず、ステップS223においてベットメダルの精算が終了したと判断したときはステップS224に進んで、貯留メダルの精算を開始してもよい。すなわち、精算スイッチ46が操作された場合において、ベットメダル及び貯留メダルの双方を有するときは、すべてのメダルの精算処理を実行してもよい。
ステップS213でリプレイ作動時でないと判断されたとき、又はステップS215でベットメダルがないと判断されたときは、ステップS224に進む。
ステップS224では、貯留枚数データを取得する。この処理は、図27中、貯留枚数表示データを記憶しているアドレス「F06F(H)」の値をHLレジスタに記憶し、かつ、HLレジスタ値が示すアドレスのデータ、すなわち貯留枚数表示データをAレジスタに記憶する処理である。次のステップS225では、貯留メダルを有するか否かを判断する。この判断は、Aレジスタ値が「0」であるか否かを判断する。貯留メダルありと判断したときはステップS226に進み、貯留メダルなしと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS226では、ステップS216と同様に、ブロッカ45をオフにする。そして、次のステップS227では、ステップS217と同様に制御コマンドセット1を実行する。この処理は、貯留メダル精算の制御コマンドをサブ制御基板80に送信するため、制御コマンドバッファに当該制御コマンドを記憶する処理である。
次にステップS228に進み、演出表示LED79gを点灯する処理を行う。この処理は、図25中、メダル管理フラグのD4ビットを「1」にする処理である。なお、メダル管理フラグのD4ビットが「1」になった後、割込み処理(図54)が実行され、デジット5の点灯タイミングであるときは、ステップS606で演出表示LED79gが点灯する。
次にステップS229に進み、再度、貯留枚数表示データを取得する。この処理は、ステップS224と同様に、HLレジスタに貯留枚数表示データのアドレス「F06F(H)」を記憶し、HLレジスタ値が示すアドレスのデータ(貯留枚数表示データ)をAレジスタに記憶する処理である。上記と同様に、ステップS227において制御コマンドセット1が実行されているために、HLレジスタ値及びAレジスタ値がステップS224の時点から異なっているためである。
次にステップS230に進み、ステップS219と同様に、メダル1枚払出し処理(M_1MEDAL_PAY;図46〜図47)を実行する。そして、次のステップS231では、貯留枚数表示データから「1」を減算する。この処理は、Aレジスタ値から「1」を減算し、減算後のAレジスタ値を、HLレジスタ値が示すアドレス(F06F(H))に記憶する処理である。この処理により、貯留枚数表示データが更新される。
次のステップS232では、貯留メダルの精算が終了したか否かを判断する。この処理気は、ステップS231で減算後のAレジスタ値が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときは貯留メダルの精算が終了したと判断し、「0」でないときは貯留メダルの精算が終了していないと判断する。貯留メダルの精算が終了していないときはステップS229に戻って貯留メダル精算を継続する。これに対し、貯留メダルの精算が終了したと判断したときはステップS233に進む。
ステップS233では、演出表示LEDの消灯処理を行う。この処理は、ステップS28と逆の処理である。すなわち、図25中、メダル管理フラグのD4ビットを「0」にする処理を実行する。
次のステップS234では、メイン制御基板50は、精算終了時の出力要求をセットする。具体的には、Dレジスタに「21(H)」、Eレジスタに「71(H)」を記憶する。そして、次のステップS235では、制御コマンドセット1を実行する。さらに次のステップS236に進み、ブロッカ45をオンにする処理(図41)を実行する。したがって、精算処理の終了後は、ブロッカ45がオンになり、メダルが投入可能となる。なお、ここで、ブロッカ45をオンにする処理の終了後は、図34のステップS57から処理を実行する。
図46及び図47は、図45中、ステップS219及びステップS230等におけるメダル1枚払出し処理(M_1MEDAL_PAY)を示すフローチャートである。図47は、図46に続くフローチャートである。
このメダル1枚払出し処理の開始であるステップS251を実行する前に、フローチャートでは図示しないが、AFレジスタ(Aレジスタ及びFレジスタ)をスタック領域(RWM53の一部の記憶領域)に退避させる。そして、後述するステップS273の前に、スタック領域に退避していたAFレジスタを復帰させる。
図46のステップS251では、メイン制御基板50は、エラー未検出をセットする。すなわち、初期状態ではエラーを検出していない状態をセットする。次のステップS252では、メイン制御基板50は、メダル詰まりエラー表示要求をセットする。
なお、メダル詰まりエラーは、本実施形態では「HPエラー」と称し、このメダル詰まりエラーが発生したときは、獲得数表示LED78に「HP」と表示する処理を実行する。
なお、ここでの「エラー」は、復帰可能エラーを意味する。復帰可能エラーの発生時は、エラー内容を表示して処理を停止するが、ホール店員がエラー解除操作を実行し(エラー要因を除去し)、リセットスイッチ14を操作すると、エラーが解除されたか否かを判断して、エラーが解除されたと判断したときは、処理を再開する。
次にステップS253に進み、メイン制御基板50は、エラーを検出したか否かを判断する。エラーを検出したと判断したときはステップS254に進んでエラー表示を行う。そしてステップS255に進む。一方、ステップS253でエラーを検出していないと判断したときはステップS255に進む。
ステップS255では、メイン制御基板50は、メダル払出し装置35の制御時間をセットする。この処理は、図31中、アドレス「F028(H)」及び「F029(H)」のメダル払出し装置制御時間に、「2686(D)」(又は「255(D)」加算時は「2941(D)」)をセットする処理である。ここでメダル払出し装置制御時間がセットされると、以後、一割込みごとに「1」ずつ減算される。
次にステップS256に進み、ホッパーモータ36を駆動するための処理を行う。具体的には、図30中、ブロッカ信号及びホッパーモータ駆動信号データのD7ビットを「1」にする処理である。これにより、次の割込み処理時に出力ポート0のD7ビットが「1」となる。
そして、次のステップS257において、メイン制御基板50は、メダル払出し装置制御時間が所定時間を経過したか否かを判断する。この処理は、メダル払出し装置制御時間のタイマ値が「0」であるか否か(「FF(H)」を加算していないとき)、又は「00FF(H)」以下であるか否か(「FF(H)」加算時)を判断し、それぞれ「0」である又は「00FF(H)」以下であるときは、メダル払出し装置制御時間を経過したと判断する。メダル払出し装置制御時間を経過したと判断したときはステップS260に進み、経過していないと判断したときはステップS258に進む。
ステップS260では、ホッパーモータ36の駆動信号をオフにするための処理を行う。具体的には、図30中、ブロッカ信号及びホッパモータ駆動信号データのD7ビットを「0」にする。これにより、次の割込み処理時には、出力ポート0のD7ビットが「0」となる。そして、次のステップS261では、払出しセンサ1の検出時間をセットする。この処理は、図31中、アドレス「F023(H)」の払出しセンサチェック時間にタイマ値「46」をセットする処理である。次にステップS262に進み、払出しセンサ1信号がオンとなったか否かを判断する。ここでは、図23中、入力ポート2レベルデータのD3ビットが「1」となったか否かを判断する。払出しセンサ1信号がオンとなったと判断したときはステップS255に進み、オンとなっていないと判断したときはステップS263に進む。
ステップS263では、メイン制御基板50は、払出しセンサ1の検出時間が所定時間を経過したか否かを判断する。この処理は、ステップS261でセットしたタイマ値(アドレス「F023(H)」の払出しセンサチェック時間)が「0」となったか否かを判断し、「0」となったと判断したときは、払出しセンサ1時間を経過したと判断し、ステップS264に進む。一方、払出しセンサ1時間が「0」となっていないと判断したときは、ステップS262に戻る。
ステップS264では、メイン制御基板50は、メダル空エラーの表示要求をセットする。メダル空エラーは、本実施形態では「HEエラー」と称し、このメダル空エラーが発生したときは、獲得数表示LED78に「HE」と表示する処理を実行する。そしてステップS253からステップS254に進み、エラー表示を実行する。
すなわち、ホッパーモータ36を駆動しても、払出しセンサ1がメダルを検出しないときは、ホッパー35にメダルがないと判断する。
ステップS257においてメダル払出し制御時間が経過したと判断され、ステップS258に進むと、払出しセンサ1信号がオンとなったか否かを判断する。ここでは、図23中、入力ポート2レベルデータのD3ビットが「1」となったか否かを判断する。払出しセンサ1信号がオンとなったと判断したときはステップS259に進み、オンとなっていないと判断したときはステップS257に戻る。
ステップS259では、払出しセンサ1の検出時間をセットする。この処理は、図31中、アドレス「F023(H)」の払出しセンサチェック時間にタイマ値「46」をセットする処理である。そしてステップS265に進む。
ステップS265では、メイン制御基板50は、メダル詰まりを検出したか否かを判断する。この処理は、後述するステップS267において払出しセンサ1及び2の信号のオンが検出される前にステップS259でセットした払出しセンサ1検出時間のタイマ値が「0」となったときに、メダル詰まりを検出したと判断するものである。メダル詰まりを検出したと判断したときはステップS252に進み、検出していないと判断したときはステップS266に進む。
ステップS266では、メイン制御基板50は、払出しセンサ1信号がオンであるか否かを判断する。この処理は、ステップS258と同様に、図23中、入力ポート2レベルデータのD3ビットが「1」であるか否かを判断する。払出しセンサ1信号がオンとなったと判断したときはステップS267に進み、オンとなっていないと判断したときはステップS257に進む。
ステップS267では、メイン制御基板50は、払出しセンサ1及び2信号がオンであるか否かを判断する。この処理は、図23中、入力ポート2レベルデータのD3ビット及びD4ビットの双方が「1」であるか否かを判断する。払出しセンサ1及び2信号がオンである(双方のビットが「1」である)と判断したときはステップS268に進み、払出しセンサ1及び2信号がオンでないと判断したときはステップS265に戻る。
ステップS268では、払出しセンサ2の検出時間をセットする。この処理は、図31中、アドレス「F023(H)」の払出しセンサチェック時間にタイマ値「46」をセットする処理である。そしてステップS269(図47)に進む。
ステップS269では、メイン制御基板50は、メダル詰まりを検出したか否かを判断する。この処理は、ステップS270において払出しセンサ2信号のオフを検出する前に上記タイマ値が「0」になったとき、又はステップS272において払出しセンサ1信号のオフを検出する前に上記タイマ値が「0」になったときに、メダル詰まりを検出したと判断する。メダル詰まりを検出したと判断したときはステップS252に進み、検出していないと判断したときはステップS270に進む。
ステップS270では、払出しセンサ2信号がオフになったか否かを判断する。この処理は、図23中、入力ポート2レベルデータのD4ビットが「0」であるか否かを判断する。払出しセンサ2信号がオフであると判断したときはステップS271に進み、払出しセンサ2信号がオフでないと判断したときはステップS269に戻る。
ステップS271では、メイン制御基板50は、メダル払出しが無効であるか否かを判断する。無効であると判断したときはステップS257に進み、無効でないと判断したときはステップS272に進む。ステップS272では、メイン制御基板50は、払出しセンサ1信号がオフであるか否かを判断する。この処理は、図23中、入力ポート2レベルデータのD3ビットが「0」であるか否かを判断する。払出しセンサ1信号がオフであると判断したときはステップS273に進み、払出しセンサ1信号がオフでないと判断したときはステップS269に戻る。
ステップS273では、残り払出し数(カウント値)を「1」減算する。なお、上述したように、ステップS273の前に、スタック領域に退避していたAFレジスタを復帰させる。そして、ステップS273では、Aレジスタに記憶されているデータを「1」減算する処理を実行する。
次にステップS274に進み、メイン制御基板50は、メダル払出しを終了したか否かを判断する。この処理は、「1」減算後のAレジスタ値が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときはメダル払出しを終了したと判断する。
メダル払出しを終了したと判断したときはステップS275に進み、終了していないと判断したときは本フローチャートを終了する。ステップS275では、メイン制御基板50は、ホッパーモータ36の駆動信号をオフにするための処理を行う。具体的には、図30中、ブロッカ信号及びホッパモータ駆動信号データのD7ビットを「0」にする。これにより、次の割込み処理時に出力ポート0のD7ビットが「0」となる(ホッパー駆動信としてオフ信号が出力される)。そして本フローチャートによる処理を終了する。
なお、図46の例では、ステップS257においてメダル払出し装置制御時間が経過したと判断されたときはステップS260に進んでホッパーモータ駆動信号をオフにした後、ステップS261において払出しセンサ1検出時間をセットした。そして、払出しセンサ1信号のオンを検出する前に払出しセンサ1検出時間が経過したとき(ステップS263で「Yes」)は、ステップS264に進んでHEエラーをセットした。
しかし、上記処理に限らず、ステップS257においてメダル払出し装置制御時間が経過したと判断されたときはステップS260に進んでホッパーモータ駆動信号をオフにした後、次にステップS264に進んでHEエラーをセットしてもよい。すなわち、メダル払出し装置制御時間が経過するまで払出しセンサ1信号を検出しなかったときは、すぐにHEエラーとしてもよい。
図48は、図34のステップS58におけるスタートスイッチチェック処理(M_START_CHK )を示すフローチャートである。
まず、ステップS281では、規定数が一致しているか否かを判断する。この処理は、この時点でベットされているメダル枚数を、図27中、メダルベット枚数データから読み込み、たとえば通常遊技中であれば「3」であるか否かを判断する。ベット枚数と規定数とが一致すると判断したときはステップS282に進み、一致しないと判断したときはステップS53(図34)に戻る。この処理により、規定数のメダルがベットされていなければ、スタートスイッチ41が操作されてもスタートスイッチチェック処理を進行しない(遊技を開始しない)。
ステップS282では、ブロッカオフ時監視時間を経過したか否かを判断する。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタに、図25中、メダル管理フラグのアドレス「F011(H)」を記憶する。
(2)図31中、アドレス「F026(H)」のブロッカオフ時監視時間のタイマ値が「0」であるか否かを判断し、「0」であるときはブロッカオフ時監視時間を経過したと判断する。
ブロッカオフ時監視時間を経過したと判断したときはステップS284に進み、ブロッカオフ時監視時間を経過していないと判断したときはステップS283に進む。
ステップS283では、遊技開始表示LED信号をオフにする。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレス、すなわち図25中、「F011(H)」のD0ビットを「0」にする処理である。そしてステップS53(図34)に戻る。
一方、ステップS282においてブロッカオフ時監視時間を経過したと判断し、ステップS284に進むと、遊技開始表示LED信号をオンにする。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレス、すなわち「F011(H)」のD0ビットを「1」にする処理である。そしてステップS53(図34)に戻る。
次にステップS285に進み、メイン制御基板50は、スタートスイッチ41が操作されたか否かを判断する。この処理は、図21中、入力ポート0立ち上がりデータのD3ビットが「1」であるか否かを判断し、「1」であるときはスタートスイッチ41が操作されたと判断する。スタートスイッチ41が操作されたと判断したときはステップS59のスタートスイッチ受付け(MS_START_CTL;図49)に進む。これに対し、スタートスイッチ41が操作されていないと判断したときはステップS53に戻る。
なお、ステップS59のスタートスイッチ受付けに進むと、図49のステップS294でブロッカ45がオフにされる。よって、ステップS282において、ブロッカオフ時監視時間を経過したと判断されたことを条件に、ブロッカ45がオフにされる。このため、図49のフローでは、ステップS294のブロッカオフを実行する直前にブロッカオフ時監視時間を経過したか否かの判断は行わない。
図49は、図34及び図48中、ステップS59におけるスタートスイッチ受付け(MS_START_CTL)を示すフローチャートである。
ステップS291では、内蔵乱数をMPUのレジスタ(乱数ソフトラッチレジスタ)に記憶する。ここでは、乱数のラッチ(取得)を行うものであり、取得した乱数が当選役に相当する乱数であるか否かを判定するのは、図34のステップS60である。
次のステップS292では、スタートスイッチ受付け許可フラグをクリアする。すなわち、図25中、メダル管理フラグのD0ビットをクリアする(「0」にする)。
次にステップS293に進み、設定変更許可フラグをクリアする。この処理では、図25中、メダル管理フラグのD6ビットを「1」にする。これにより、設定変更が不可となる。
次のステップS294では、ブロッカ45をオフにする(図44)。すなわち、スタートスイッチ41の操作後は、メダルが投入されても受け付けないように制御する。次のステップS295では、ベットメダルの読み込みを実行する。ここで読み込んだベットメダル枚数をAレジスタに記憶する。次のステップS296では、メイン制御基板50は、リール回転開示の出力要求をセットする。ここでは、Dレジスタに「13(H)」をセットする。
次にステップS297に進み、ステップS295で読み込んだベットメダル枚数(Aレジスタ値)をEレジスタにセットする。
次のステップS298では、制御コマンドセット1を実行する。この処理は、ステップS296及びS297でセットしたDレジスタ及びEレジスタの情報を制御コマンドバッファに記憶する処理である。
次にステップS299に進み、メイン制御基板50は、RWM53の所定アドレス(図示せず)に記憶されている設定値が正常範囲(1〜6)であるか否かを判断する。正常範囲であると判断したときはステップS300に進み、正常範囲でないと判断したときはステップS305に進んで復帰不可能エラー処理(E6エラー)を実行する。
ステップS300では、ベットメダルの読み込みを実行する。そして、読み込んだベットメダル枚数をAレジスタに記憶する。なお、ステップS295においてベットメダルを読み込んでいるが、ステップS298の制御コマンドセット1によりAレジスタ値が変わるので、改めてベットメダルを読み込む。
なお、リプレイの入賞時には、自動ベットされたメダル枚数がベットメダル枚数に設定される。次にステップS301に進み、読み込んだベットメダル枚数を2倍にする。この処理は、Aレジスタ値とAレジスタ値とを加算し、加算後の値をAレジスタに記憶する処理である。さらに、HLレジスタに、図27中、メダルベット信号出力回数のアドレス(F070(H))を記憶する。
次のステップS302では、割込み処理を禁止する。次にステップS303に進み、メダルベット信号出力回数をセットする。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値(メダルベット信号出力回数)とAレジスタ(2倍後のベットメダル枚数)とを加算し、その加算後の値をAレジスタに記憶する処理である。さらに、Aレジスタの値を、HLレジスタ値が示すアドレス(F070(H))に記憶する。これにより、メダルベット信号出力回数が更新される。そして、ステップS304に進み、割込み処理を許可し、本フローチャートによる処理を終了する。
以上のステップS302〜ステップS304の処理は、メダルベット信号出力回数の更新前後で割込みを禁止するものである。この割込み禁止により、メダルベット信号の更新途中に割込み処理が実行され、メダルベット信号出力回数を更新する処理が実行されてしまうことを防止することができる。すなわち、メダルベット信号出力回数を更新する処理の終了後、割込み処理を許可してメダルベット信号の更新を許可するものである。
また、上記のように、本実施形態では、メダルベット信号を出力するときは、実際のメダルベット枚数を2倍に演算し、その値を出力回数としてセットする。このように制御するのは、上述したように、メダルベット信号を、オンとオフとを繰り返すパルス信号として外部に出力するときに、オンとオフの2回で1枚のメダルベット枚数を表すように制御するためである。このことは、メダル払出し時も同様である。メダル払出し信号を外部に出力するときは、メダル払出し枚数を2倍に演算し、その値をメダル払出し信号出力回数に設定し、オンとオフの2回で1枚のメダル払出し枚数を表すように制御する。
図50は、図34中、ステップS63におけるリール回転開始準備(M_REEL_READY)を示すフローチャートである。
ステップS311では、最小遊技期間が経過したか否かを判断する。この処理は、図31中、アドレス「F02C(H)」及び「F02D(H)」の最小遊技時間のタイマ値が「0」であるか否か(「FF(H)」を加算していないとき)、又は「00FF(H)」以下であるか否か(「FF(H)」加算時)を判断する処理である。なお、本実施形態では、最小遊技時間(リール31の回転開始時から、次回遊技でリール31の回転を開始するまでの最小時間)として、約4.1秒に設定されている。
最小遊技時間を経過したと判断されると、ステップS312に進み、最小遊技時間をセットする。この処理は、図31中、アドレス「F02C(H)」及び「F02D(H)」に、最小遊技時間のタイマ値をセットする処理である。なお、上述したように、セットするタイマ値は、「1836(D)」に相当する「072C(H)」、又はこの値に「FF(H)」を加算した「082B(H)」(2091(D)に相当)である。したがって、ステップS312で最小遊技時間がセットされると、この時点から、一割込みごとにタイマ値が「1」減算され、次回遊技におけるステップS311において、タイマ値が「0」であるか否か(「FF(H)」を加算していないとき)、又は「00FF(H)」以下であるか否か(「FF(H)」加算時)が判断される。
次のステップS313では、条件装置番号を取得する。この処理は、Hレジスタに、図28中、アドレス「F084(H)」の役物条件装置番号を記憶し、Lレジスタに、アドレス「F083(H)」の入賞及びリプレイ条件装置番号を記憶する処理である。
次のステップS314における条件装置情報出力ビットセットでは、HレジスタのD7ビットを「1」に設定し、LレジスタのD6ビットを「1」に設定する処理を行う。この処理は、役物条件装置番号から役物条件装置情報を作成し、入賞及びリプレイ条件装置番号から入賞及びリプレイ条件装置情報を作成する処理である。
本実施形態では、条件装置情報の上位2ビット中、D7ビットが「1」であるときは、役物条件装置情報であることを指し、D6ビットが「1」であるときは、入賞及びリプレイ条件装置情報を指すように設定している(図29参照)。
次にステップS315に進み、条件装置情報の保存処理を行う。この処理は、Hレジスタ値を、図29中、アドレス「F092(H)」の役物条件装置情報に記憶し、Lレジスタ値を、アドレス「F091(H)」の入賞及びリプレイ条件装置情報に記憶する処理である。
次にステップS316に進み、条件装置情報出力時間を保存する。この処理は、図31中、アドレス「F024(H)」の条件装置出力時間にタイマ値「25」を記憶する処理である。詳細は後述するが、本実施形態では、「24×2.235ms=53.64ms」の間、役物条件装置情報と入賞及びリプレイ条件装置情報とを外部(試験機)に出力する。ここでセットした条件装置出力時間は、次回割込み処理(図54)から、後述するステップS605において「1」ずつ減算される。
なお、条件装置情報は、試験機に出力するための情報であり、市場では実際には出力されない。ただし、出力するために必要なプログラム処理を記憶したROM54や条件装置情報の元となる情報及び条件装置情報の出力時間を記憶可能なRWM53(記憶領域)は、市場におけるスロットマシン10においても備えられている。換言すると、市場におけるスロットマシン10が備えているROM54及びRWM53によって条件装置情報を出力するための処理は実行されるが、条件装置情報は出力されない。
図51は、図34中、ステップS65におけるリール停止制御(M_REEL_STOP )を示すフローチャートである。
まず、ステップS321では、ずらしコマ数を作成する。なお、ずらしコマ数とは、すべりコマ数と同義である。この処理は、役抽選手段61による役(条件装置)の抽選結果(当選番号)に基づいて、停止受付が実行される前に作成される。また、停止受付される可能性のある停止図柄番号すべてに対して作成する。
図示しないが、RWM53には、3個のリール31に対して、全図柄番号20個(0〜19)分の合計60個(60バイト)のずらしコマ数の記憶領域を有している。
そして、原則として、停止受付図柄番号にずらしコマ数を加算した値が、停止図柄番号となる。
また、たとえば、左リールが停止操作された後、左リールの停止受付図柄番号又は停止図柄番号に基づいて、中リール及び右リールのずらしコマ数を作成し直す。
次のステップS322では、停止受付が可能であるか否かを判断する。この処理は、全リール31について、図28中、左リール図柄番号(通過位置用)、中リール図柄番号(通過位置用)、及び右リール図柄番号(通過位置用)に、「0」〜「19(D)」の図柄番号が記憶されているか否かを確認し、「0」〜「19(D)」の図柄番号が記憶されているときは「Yes」と判断し、「FF(H)」が記憶されているときは「No」と判断する。なお、上述したように、リール図柄番号(通過位置用)では、リールセンサ未通過時には、「FF(H)」が記憶されている。
ステップS322で停止受付可能であると判断したときはステップS323に進み、停止受付が可能でないと判断したときはステップS328に進む。
ステップS323では、リール停止受付待機時間を経過したか否かを判断する。この処理は、図31中、アドレス「F022(H)」のリール停止受付待機時間を読み込み、そのタイマ値が「0」であるときは、待機時間を経過したと判断する。待機時間を経過したと判断したときはステップS324に進み、待機時間を経過していないと判断したときはして328に進む。なお、この待機時間の間に、新たなずらしコマ数等を算出し、算出したずらしコマ数をRWM53に保存可能としている。
ステップS324では、ストップスイッチ信号の立ち上がりが検出されたか否かを判断する。この処理は、図21中、入力ポート0立ち上がりデータのD5〜D7ビットが「1」であるか否かを判断し、いずれかが「1」であると判断したときは、そのストップスイッチ42が操作されたと判断する。ストップスイッチ信号の立ち上がりが検出されたと判断したときはステップS326に進み、検出されていないと判断したときはステップS325に進む。
ステップS325では、全リール31の停止操作が行われたか否かを判断する。全リール31の停止操作が行われたと判断したときはステップS328に進み、全リール31の停止操作が行われていないと判断したときはステップS324に戻る。
ステップS324からステップS326に進むと、リール停止受付開始時間をセットする。この処理は、図31中、アドレス「F022(H)」のリール停止受付待機時間に「7」をセットする処理である。よって、この時点でリール停止受付待機時間に「7」がセットされたときは、それ以降の割込み処理において、一割込みごとに「1」ずつ減算される。そして、リール停止受付待機時間が「0」になるまでは、ステップS323で「No」と判断され、「0」になった以降は、ステップS323で「Yes」と判断される。
ステップS326の後、ステップS327に進み、停止位置を保存する。この処理は、操作されたストップスイッチ42に対応するリール31について、図28中、リール図柄番号(停止位置用)を保存する処理である。上述したように、停止受付図柄番号にずらしコマ数を加算した値を停止図柄番号とする。よって、このステップS327は、左、中、及び右リール31のすべてについて行われるものであり、左、中、右ストップスイッチ42が操作されるごとに、それぞれ、図28中、左リール図柄番号(停止位置用)、中リール図柄番号(停止位置用)、及び右リール図柄番号(停止位置用)が記憶される。
次にステップS328に進み、全てのリールの停止状態がチェックされる。この処理は、全リール31のステータスが停止状態であるか否かが判断される。ストップスイッチ42が操作されると、回転中のリール31は、その瞬間に停止するのではなく、モータ32の減速処理を経て停止する。このため、ステップS328では、全リール31について、実際に停止したか否かにかかわらず、停止状態となったか否かを判断する。実際に全リール31が停止したか否かは、次のステップS329で判断される。
次のステップS329では、全リール31が停止したか否かをチェックする。全リール31が停止した(全リールのステータスが停止状態)と判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、全リール31が停止していないと判断されたときはステップS321に戻る。
ここで、上述したように、一番最初のステップS321におけるずらしコマ数作成では、左、中、及び右リール31の全図柄番号について作成されるが、いずれか1つのストップスイッチ42が操作され、そのストップスイッチ42に対応するリール31が停止すると、ステップS329からステップS321に戻ったときに、再度、残りのリールの全図柄番号について、ずらしコマ数が新たに作成される。
図52は、図34のステップS68における入賞によるメダル払出し処理(MS_WIN_PAY)を示すフローチャートである。
まず、ステップS341では、メダル払出し開始時の出力要求をセットする。この処理は、獲得(払出し)枚数を示す情報を所定のレジスタに記憶する処理である。具体的には、Dレジスタに「22(H)」、Eレジスタに獲得(払出し)枚数を記憶する処理である。次のステップS342では、制御コマンドセット1を実行する。この処理は、RWM53の制御コマンドバッファに制御コマンドを記憶する処理である。
次にステップS343に進み、メダル枚数セット処理を実行する。この処理は、以下の処理を実行する。
(1)Dレジスタに、図27中、アドレス「F06C(H)」のメダル払出し枚数データを記憶する。
(2)Eレジスタに、図27中、アドレス「F06B(H)」のメダルベット枚数データを記憶する。
次のステップS344では、作動フラグをチェックする。この処理は、図26中、作動状態フラグの各ビットのオン/オフを判断する処理である。
次にステップS345に進み、1BB作動時であるか否かを判断する。本実施形態では、作動状態フラグのD3ビットが「1」であるか否かにより、1BBの作動状態フラグを判断する。そして、1BBの作動状態フラグが「1」であると判断したときはステップS346に進み、1BBの作動状態フラグが「1」でないと判断したときはステップS350に進む。
ステップS346では、1BB作動時の獲得可能枚数データを取得する。この処理は、RWM53の所定アドレス(図示せず)に記憶された1BB作動時の獲得可能枚数のデータをAレジスタに記憶する処理である。そして、次のステップS347では、1BB作動時の獲得枚数上限値に到達したか否かを判断する。ここでは、Aレジスタに記憶した値から、Dレジスタの情報(メダル払出し枚数データ)を減算し、その演算結果をAレジスタに記憶し、Aレジスタに記憶した値がマイナスでない(キャリーフラグ≠「1」)か否かを判断する。マイナスでないと判断したときは、「No」(1BB作動時の獲得枚数上限値に到達していない)と判断される。
1BB作動時の獲得枚数上限値に到達したと判断されたときはステップS348に進み、到達していないと判断されたときはステップS349に進む。
ステップS348では、1BB作動時の獲得可能枚数をクリアする。この処理は、Aレジスタ値とAレジスタ値とを「XOR」演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する処理である。この演算処理により、Aレジスタ値は必ず「0」となる。そしてステップS349に進む。
ステップS349では、1BB作動時の獲得可能枚数を更新する。具体的には、Aレジスタ値を、RWM53の1BB作動時の獲得可能枚数に記憶する。そして、ステップS350に進む。
ステップS350では、メダル払出し枚数のセット処理を行う。この処理は、Eレジスタ値(メダルベット枚数データ)をAレジスタに記憶する処理である。これにより、Aレジスタにはメダルベット枚数データが記憶される。
次のステップS251では、リプレイが表示されたか否かを判断する。この処理は、図26中、図柄組合せ表示フラグのD0ビット(リプレイ)が「1」であるか否かを判断する処理である。そして、図柄組合せ表示フラグのD0ビットが「1」であるとき(リプリプレイ表示時であるとき)はステップS353に進み、リプレイ表示時でないと判断したときはステップS352に進む。
ステップS352では、メダル払出し枚数のセット処理を行う。この処理は、Dレジスタ値(メダル払出し枚数データ)をAレジスタに記憶する処理である。これにより、Aレジスタにはメダル払出し枚数データが記憶される。
以上の処理により、リプレイ入賞時には、Aレジスタ値は、ステップS343でセットしたメダルベット枚数データ値となり、リプレイの入賞時でないとき(すなわち小役入賞時)には、Aレジスタ値は、ステップS352でセットしたメダル払出し枚数データ値となる。
次にステップS353に進み、Aレジスタに記憶されたメダル枚数を2倍にする処理を実行する。2倍にする理由は、上述したように、2倍にした払出し信号を送信するためである。この処理は、Aレジスタ値とAレジスタ値とを加算し、加算後の値をAレジスタに記憶する処理である。また、HLレジスタに、メダル払出し信号出力回数のアドレス、すなわち、図27に示す「F071(H)」を記憶する。
次にステップS354に進み、割込み処理を禁止する。次のステップS355では、メダル払出し信号出力回数をセットする。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値とAレジスタ値とを加算し、加算後の値をAレジスタに記憶する処理である。この処理により、メダル払出し信号出力回数の値が更新される。次のステップS356では、割込み処理を許可する。
以上の処理により、メダル払出し信号出力回数の値の更新前後で割込み処理が禁止される。
この割込み禁止により、メダル払出し信号の更新途中に割込み処理が実行され、メダル払出し信号出力回数を更新する処理が実行されてしまうことを防止することができる。すなわち、メダル払出し信号出力回数を更新する処理の終了後、割込み処理を許可してメダル払出し信号の更新を許可するものである。
さらに、本実施形態では、メダルの払出し枚数は最大で10枚に設定しているが、10枚の払出しに伴うメダル払出し信号の出力中に次の遊技による払出し枚数の更新が行われる可能性は低い。しかし、開発過程においてメダル払出し枚数の変更(たとえば、最大払出し枚数を10枚から15枚に変更する等)した場合に、メダル払出し信号が出力されている最中に払出し枚数が更新される可能性がある。ここで、本実施形態のように、割込み禁止処理を設ければ、開発途中でメダル払出し枚数が(たとえば最大15枚に)変更されたとしても、プログラムの変更を少なくすることができる。
また、ステップS355では、実際のメダルの払出し処理前に、メダル払出し信号出力回数をセットすることに意味がある。具体的には、メダル払出し信号出力回数は、リプレイ入賞時以外は、メダル払出し枚数データから作成する。このとき、メダル払出し信号出力回数をセットする前に、払出し処理(図52中、ステップS357以降)を行うと、メダル払出し枚数データが更新されてしまい、正しい回数分のメダル払出し信号が出力されなくなってしまうおそれがあるからである。
次のステップS357では、メダル払出しがあるか否かを判断する。ここでの処理は、Dレジスタ値(メダル払出し枚数データ)から「1」を減算し、減算後の値が「0」であるか否かを判断する。「0」であるときは、メダル払出しがないと判断する。メダル払出しがあると判断したときはステップS358に進み、メダル払出しがないと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS358では、貯留枚数の読み込みを行う。この処理は、図27中、アドレス「F06F(H)」の貯留枚数表示データの値を読み込む処理である。次にステップS359に進み、メダル貯留枚数が限界値となっているか否かを判断する。読み込んだ貯留枚数表示データの値が「50」であるときは貯留枚数が限界値になっていると判断してステップS363に進み、貯留枚数が限界になっていないと判断したときはステップS360に進む。
ステップS360では、貯留メダル加算時の待機時間をセットする。本実施形態では、図38のステップS115と同様に、ウェイト時間として、約100msを設定するために、割込み数のカウント値「46」(46×2.235ms=約100ms)を設定する。このため、Bレジスタに「00000000(B)」、及びCレジスタに「00101110(B)」をセットする。次にステップS361に進み、2バイト時間待ち処理(図39)を実行する。この処理は、上述したように、一割込みごとにBCレジスタ値を減算していき、「0」になるまで待機する処理である。ステップS361の2バイト時間待ち処理が終了すると、ステップS362に進み、貯留枚数1枚加算を実行する。この処理は、図27中、アドレス「F06F(H)」の貯留枚数表示データに「1」を加算する処理である。そして、ステップS364に進む。
一方、ステップS359からステップS363に進むと、メダル1枚払出し処理(図46)を実行する。以上の処理により、貯留枚数が限界値になるまでは貯留枚数(貯留枚数表示データ)を加算し、貯留枚数が限界値となっているときは、実際のメダルをホッパー35から払い出す処理(メダル1枚払出し処理)を実行する。
ステップS364では、獲得数表示を「+1」にする。この処理は、図27中、獲得枚数データに「1」を加算する処理である。これにより、たとえばそれまでの表示が「02」であるときは、表示が「03」に更新される。
次のステップS365では、図27中、メダル払出し枚数データから「1」を減算する処理を行う。次にステップS366に進み、メダル払出しが終了したか否かを判断する。この処理は、更新後のメダル払出し枚数データが「0」となったか否かを判断する。メダル払出し枚数データが「0」であると判断したときはステップS367に進み、メダル払出し枚数データが「0」でないと判断したときはステップS358に戻る。
ステップS367では、メダル払出し終了時の出力要求をセットする。この処理は、メダル払出しの終了を示すコマンドをレジスタに記憶する処理である。次のステップS368では、制御コマンドセット1を実行する。この処理は、RWM53の制御コマンドバッファに制御コマンドを記憶する処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の払出し処理において、貯留枚数を1枚加算する払出しを行うときは、ステップS361及びS362の処理により、約100ms間の待機時間が設定される。これにより、貯留数表示LED76がカウントアップするように遊技者に見せることができる。たとえば、貯留加算前の貯留数表示LED76の表示が「08」であり、これに9枚のメダルが貯留加算されるときは、「表示「08」→100msのウェイト処理→表示「09」→100msのウェイト処理→・・・→100msのウェイト処理→表示「17」」となる。これに対し、貯留枚数1枚加算時に待機時間を設けないと、表示「08」から瞬時に表示「17」に変化する。
そして、本実施形態のように、貯留枚数を加算するときに、1枚加算ごとに2バイト時間待ち処理を実行することで、サブ制御基板80側から出力する払出し音(「プルルル・・・」)と、貯留枚数のカウントアップとを同調させることが可能となる。
これに対し、貯留枚数が最大数の「50」を超え、ステップS363以降の処理において実際にメダルを払い出すときは、ステップS360及びS371の2バイト時間待ち処理を設けていない。
これは、実際のメダルを1枚払い出すためには、ホッパーモータ36を駆動して払い出すため、上述したように、1枚の払出しに約100msの時間を要するためである。これにより、メダル1枚あたりの払出し時間が約100msとなるので、実際のメダルを払い出すときには、2バイト時間待ち処理を設けていない。よって、実際にメダルを払い出すときには、2バイト時間待ち処理を設けることなく、サブ制御基板80側から出力する払出し音と同調させることができる。
図53は、図34のステップS69における遊技終了チェック処理(M_GAME_CHK)を示すフローチャートである。
ステップS381では、条件装置のフラグ(当選情報とも称する)をクリアする処理を行う。この処理は、特別役の条件装置以外をクリアする処理であり、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断したときは特別役の条件装置についてもクリアする処理を実行する。次のステップS382では、リプレイ表示LEDの消灯処理を行う。この処理は、図25中、メダル管理フラグのD3ビットを「0」にする処理に相当する。次にステップS383に進み、リプレイ作動フラグをクリアする。この処理は、図26中、作動状態フラグのD0ビットを「0」にする処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図54は、メイン制御基板50(メインCPU55)による割込み処理(I_INTR)を示すフローチャートである。上述したように、メイン制御基板50は、図34のメイン処理と並行して、2.235ms周期で、図54に示す割込み処理を行う。換言すると、所定の周期で図54の割込み処理を実行可能としている。なお、本実施形態では割込み周期を2.235msとしているが、この周期に限られるものではない。
先ず、ステップS601の割込み処理に移行すると、ステップS602では、初期処理として、レジスタ値の退避及び重複割込みの禁止処理を行う。ここでは、メイン処理で使用しているメインCPU55のレジスタを割込み処理で使用するため、現在のレジスタ値をRWM53のスタック領域に退避する。さらに、割込み処理中に次の割込み処理が開始されないように、割込み禁止フラグをオンにする。このようにするのは、たとえば電源断処理の実行中に割込み処理の実行要求が行われるときがあるからである。
次のステップS603では、電源断を検知したか否かを判断する。ここでは、(図示しない)メイン制御基板50上に設けられた電圧監視装置(電源断検出回路)により、電源電圧が所定値以下になったときには、図18中、入力ポート2のD0ビットに電源断検知信号が入力されるので、その信号の入力があったか否かを検知する。
そして、電源断を検知したときはステップS619の電源断処理に進み、電源断を検知していないと判断したときはステップS604に進む。
ステップS604では、割込みカウンタ値の更新を行う。この処理は、図28中、割込みカウンタ値を「1」減算する処理である。
次のステップS605では、タイマ計測(I_TIME_CNT;図55)を行う。この処理は、図31で示したすべてのタイマ値を更新(減算等)する処理である。
次に、ステップS606に進み、LED表示制御を行う。この処理は、スロットマシン10の状態に応じて、設定値、貯留枚数、獲得枚数、エラー表示内容(エラーコード)等を7セグLED(デジット1〜5)を用いて点灯する処理である。
なお、図34のステップS72や、この図54中、ステップS620に示す復帰不可能エラーでは、メイン処理によりエラー表示を出力するが、設定変更や設定確認中の設定値、貯留枚数、獲得枚数、復帰可能なエラーの表示は、割込み処理時ごとに、このステップS606におけるLED表示制御にて行う。
次にステップS607に進み、入力ポート0〜2(図18)の読み込み処理を行う。これにより、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、ストップスイッチ42等の操作が行われたか否かや、スイッチ信号、各種センサの入力信号が読み込まれ、入力ポート0〜2に基づくデータ(レベルデータ、立ち上がりデータ、立ち下がりデータ;図21〜図23)を生成し、RWM53の所定アドレスに記憶する。次のステップS608では、内蔵乱数のチェック処理を行う。本実施形態では、内蔵乱数にエラーが発生するとオンになるフラグが設けられており、このフラグがオンであるか否かが判断される。
具体的には、たとえば役抽選用の乱数のクロック周波数異常(乱数更新が遅い場合等)を検知したときは、当該エラーフラグがオンにされる。より具体的には、MPUに入力されるSCLK(発振源:12MHz)とRCK(発振源:9MHZ)を備え、RCKに基づいて内蔵乱数を更新するものとする。このとき、「RCK<SCLK/2」を満たした場合にエラーフラグがオンになる。
そして、ステップS609に進み、内蔵乱数にエラーが発生しているか否か(エラーフラグがオンか否か)を判断し、エラーが発生していないと判断されたときはステップS610に進み、エラーが発生していると判断したときは、ステップS620に進んで、復帰不可能エラー処理に移行する。このときのエラー表示内容は、「E7」となる。
ステップS610では、リール31の駆動制御を行う。この制御は、リール31単位(左、中、右)で行われるとともに、それぞれ動作状態に応じて、停止中、定速、加速、減速、減速開始、待機が挙げられる。リール31の駆動制御が終了するとステップS611に進み、ポート出力処理を行う。この処理は、モータ32、ホッパーモータ36の励磁出力や、ブロッカ45の励磁出力を行う。
次のステップS612では、通路センサチェック(PATHSEN_CHK ;図56)を行う。この処理は、通路センサ43aの立ち上がりがあったか否かを検出し、その検出結果に基づいて、ブロッカ45関連のタイマ値をセットする処理である。
次のステップS613では、制御コマンド送信を行う。この処理は、たとえば出力要求セット及び制御コマンドセット1でセットされた制御コマンド(RWM53の制御コマンドバッファに記憶されている未送信の制御コマンド)を出力ポート5及び6から出力し、たとえば出力ポート8(図示せず)のデータストローブ信号に対応するビット(たとえばD4ビット)を「1」にしたデータを、出力ポート8から出力することにより、サブ制御基板80に送信する処理である。
ここで、「データストローブ信号」とは、サブ制御データ信号1〜16とともにサブ制御基板80に送信する信号である。サブ制御基板80は、データストローブ信号を受信すると、このデータストローブ信号の立ち上がりに基づいて、サブ制御データ信号1〜16のデータをサブ制御基板80に設けられたバッファから取得するように制御する。
出力要求セット及び制御コマンドセット1において制御コマンドが制御コマンドバッファにセットされると、その時点以降の割込み処理(制御コマンドバッファが空の場合は、原則としては、その時点の次に到来する割込み処理)において、このステップS613によって制御コマンドがサブ制御基板80に送信される。そして出力ポート5及び6からの出力処理が実行されたのち、出力ポート8のデータトローブ信号(たとえばD4ビット)を「0」にする。
次のステップS614では、外部信号出力データ管理(IS_INF_CTL;図57)を行い、次のステップS615では、外部信号出力(IS_COUNTER_OUT;図58)を行う。これらの処理は、出力ポート4から出力する外部信号の出力データをセット(レジスタに記憶)し、図1に示す外部集中端子板100に対して信号を送信する処理である。
次のステップS616では、条件装置情報出力(I_CNDINF_OUT;図59)を行う。この処理は、RWM53に記憶されているデータに基づいて出力ポート7にデータを書き込む(セットする)ことにより、スロットマシン10が法律に従って適切に設計されているか否かを判断するための試験機に対して、試験信号としての条件装置信号を送信する処理である。
次にステップS617に進み、乱数更新処理を行う。次のステップS618では、ステップS602で退避したレジスタ値を復帰させ、次回割込みの許可を行う。具体的には、割込み処理開始時に記憶していたレジスタデータを復帰するとともに、次回の割込み処理を開始できるように、割込禁止フラグをオフにする。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の処理に示すように、2.235msごとの割込み処理により、貯留数表示LED76、獲得数表示LED78、状態表示LED79(79a〜79g)、設定値表示LED73の点灯/消灯が制御される。なお、デジット1〜5に対してダイナミック点灯が実行されるので、ステップS606のLED表示制御では、いずれか1つのデジットに対して点灯処理が行われる。このため、5割込みごとに1回、当該デジットの点灯タイミングが到来する。
さらに、割込み処理ごとに、サブ制御基板80に未送信の制御コマンドが制御コマンドバッファに記憶されているときは、その送信処理が行われる。
なお、復帰不可能エラー処理時には、割込み処理を行わない。
復帰不可能エラーは、通常では起こり得ない重大なエラーであり、異常データに基づく処理(入力ポートからのデータに基づくRWM53のデータ更新や、サブ制御基板80への制御コマンドの送信)等を実行させないようにするために、割込み自体を禁止している。
いいかえれば、復帰不可能エラー時には、メイン制御基板50からサブ制御基板80への制御コマンドの送信が行われないので、制御コマンドセット1を実行しても意味がない。
さらに、復帰不可能エラーの発生時に、制御コマンドのバッファに未送信の制御コマンドが格納されていた場合は、当該制御コマンドをサブ制御基板80に送信しない。制御バッファに格納されている制御コマンドが正しくないおそれがあるからである。
図55は、図54中、ステップS605に示すタイマ計測(I_TIME_CNT)を示すフローチャートである。
ステップS631では、計測開始タイマアドレスをセットする。ここで、計測開始タイマアドレスは、基準アドレスを指す。第1実施形態では、図31に示すように、「F021(H)」が基準アドレスとなる。したがって、ステップS631では、HLレジスタに「F021(H)」をセットする。
次にステップS632に進み、1バイトタイマ数をBレジスタにセットする。1バイトタイマ数とは、図31において、1バイトタイマの個数を示す。図31に示すように、1バイトタイマは、「F021(H)」〜「F027(H)」の合計7個である。したがって、ここでは、Bレジスタに「7」をセットする。
次のステップS633では、1バイトタイマ値を更新する。ここでの処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値を「1」減算する。たとえば、「F021(H)」に「46(D)」が記憶されているときは、「45(D)」となる。また、「1」減算した結果、桁下がりが発生したとき(すなわち、減算前の値が「0」であるとき)は、「0」を記憶する。
次にステップS634に進み、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値に「1」を加算する処理である。
次のステップS635では、1バイトタイマ計測が終了したか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値から「1」を減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるか否かを判断する処理である。減算後のBレジスタ値が「0」でないときは、1バイトタイマ計測が終了していないと判断する。
1バイトタイマ計測を終了したと判断したときはステップS636に進み、1バイトタイマ計測を終了していないと判断したときはステップS633に進む。
以上のステップS633〜635を繰り返すことにより、7個の1バイトタイマすべてが「1」減算される(ただし、上述したように、1バイトタイマ値として「0」が記憶されている場合には「0」が維持される。)。
ステップS636では、2バイトタイマ数をBレジスタにセットする。この処理は、図31中、2バイトタイマの個数をセットする処理である。第1実施形態では、図31に示すように、2バイトタイマは3個であるので、Bレジスタに「3」を記憶する。
次のステップS637では、2バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値を下位桁とし、「HLレジスタ値+1」が示すアドレス値を上位桁とした2バイトのデータから「1」を減算する。
具体例を示すと、以下の通りである。
(1)例1
HLレジスタ値=F028(H)であって(以下同じ)、
F028(H)=05(H)
F029(H)=01(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F028(H)=04(H)
F029(H)=01(H)
となる。
(2)例2
F028(H)=00(H)
F029(H)=01(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F028(H)=FF(H)
F029(H)=00(H)
となる。
(3)例3
F028(H)=50(H)
F029(H)=00(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F028(H)=4F(H)
F029(H)=00(H)
となる。
(4)例4
F028(H)=01(H)
F029(H)=00(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F028(H)=00(H)
F029(H)=00(H)
となる。
(5)例5
F028(H)=00(H)
F029(H)=00(H)
であるとき、「1」を減算すると、
F028(H)=00(H)
F029(H)=00(H)
となる。
次のステップS638では、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値に「1」を加算し、さらにそのHLレジスタ値に「1」を加算する処理を実行する。これにより、HLレジスタ値が「2」加算される。換言すると、HLレジスタ値が示すアドレスが2つ分ずれるので、たとえばそれまで「F028(H)」を指定していたときは、当該演算により、「F02A(H)」を指定することとなる。
次のステップS639では、2バイトタイマ計測を終了したか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値を「1」減算し、減算後のBレジスタ値が「0」でないときは、2バイトタイマ計測を終了していないと判断する。2バイトタイマ計測を終了していないと判断したときはステップS637に戻り、2バイトタイマ計測を終了したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
以上のステップS637〜639を繰り返すことにより、3個の2バイトタイマすべてが「1」減算される(ただし、上述したように、2バイトタイマ値として「0」が記憶されている場合には「0」が維持される。)。
以上の通り、1バイトタイマのアドレスを連続して配置することにより、ステップS633〜S635の処理をループするだけで、各1バイトタイマのアドレスに記憶されたタイマ値を順次更新することができる。
同様に、2バイトタイマのアドレスを連続して配置することにより、ステップS637〜S639の処理をループするだけで、各2バイトタイマのアドレスに記憶されたタイマ値を順次更新することができる。これにより、タイマの更新処理においてプログラム容量を削減することができる。
また、1バイトタイマの記憶領域(F021(H)〜F027(H))と2バイトタイマの記憶領域(F028(H)〜F02D(H))とが連続することにより、HLレジスタにアドレスを記憶する処理は1度(図55中、ステップS631)だけで済み、それ以降は、HLレジスタ値を「+1」又は「+2」する(HLレジスタ値を「+1」する処理を2回繰り返す)だけでタイマ値の更新対象となるアドレスを指定することができるため、タイマの更新処理においてプログラム容量を削減することができる。
具体的には、HLレジスタにアドレスを記憶するプログラムは、ROM54の記憶領域として3バイト要する命令であるが、HLレジスタ値を「+1」するプログラムは、ROM54の記憶領域として1バイトで済む命令であり、HLレジスタ値を「+2」するプログラムは、ROM54の記憶領域として2バイトで済む命令である。なお、これらの効果は、後述する第2実施形態(変形例)においても当てはまる。
図31で説明したように、1バイトタイマについては、予め定められた所定値、たとえば「F022(H)」のリール停止受付待機時間の場合には、図51中、ステップS326で「7(H)」をセットする。
これに対し、2バイトタイマについては、たとえば最小遊技時間の場合には、図50中、ステップS312において、「1836(D)」に相当する「072C(H)」をセットする場合と、「072C(H)」に「FF(H)」を加算した「082B(H)」をセットする場合とがある。
そして、前者の場合、タイマ値が「0」となったときは、図50中、ステップS311で最小遊技時間を経過したと判断する。この点については、1バイトタイマと同様である。
ここで、最小遊技時間として「072C(H)」をセットするときは、「2C(H)」を「F02C(H)」(下位桁)に記憶し、「7(H)」を「F02D(H)」(上位桁)に記憶する。
そして、最小遊技時間を更新するときは、毎割込みごと(タイマ計測処理を実行するごと)に、「F02C(H)」(下位桁)及び「F02D(H)」(上位桁)からなる2バイトのデータから「1」を減算する。
また、最小遊技時間を経過したか否かを判断するときは、2バイトのデータが「0」のとき(具体的には、「F02C(H)」(下位桁)に記憶されたデータをLレジスタに記憶し、「F02D(H)」(上位桁)に記憶されたデータをHレジスタに記憶し、HLレジスタ値が「0」である(ゼロフラグ=「1」)とき)、最小遊技時間を経過したと判断する。
これに対し、最小遊技時間として「072C(H)」に「FF(H)」を加算した「082B(H)」をセットするときは、「2B(H)」を「F02C(H)」(下位桁)に記憶し、「8(H)」を「F02D(H)」(上位桁)に記憶する。
そして、最小遊技時間を更新するときは、毎割込みごと(タイマ計測処理を実行するごと)に、「F02C(H)」(下位桁)及び「F02D(H)」(上位桁)からなる2バイトのデータから「1」を減算する。
また、最小遊技時間を経過したか判断するときは、上位桁の1バイトのデータが「0」のとき(具体的には、「F02D(H)」(上位桁)に記憶されたデータが「0」である(ゼロフラグ=「1」)とき)、最小遊技時間を経過したと判断する。
他の2バイトタイマについても、上記と同様である。
図31中、アドレス「F028(H)」及び「F029(H)」のメダル払出し装置制御時間について、「FF(H)」を加算しない「0A7E(H)」をセットするときは、「7E(H)」を「F028(H)」(下位桁)に記憶し、「A(H)」を「F029(H)」(上位桁)に記憶する。
そして、メダル払出し装置制御時間を更新するときは、毎割込みごと(タイマ計測処理を実行するごと)に、「F028(H)」(下位桁)及び「F029(H)」(上位桁)からなる2バイトのデータから「1」を減算する。
また、メダル払出し装置制御時間を経過したか否かを判断するときは、2バイトのデータが「0」のとき(具体的には、「F028(H)」(下位桁)に記憶されたデータをLレジスタに記憶し、「F029(H)」(上位桁)に記憶されたデータをHレジスタに記憶し、HLレジスタ値が「0」である(ゼロフラグ=「1」)とき)、メダル払出し装置制御時間を経過したと判断する。
これに対し、メダル払出し装置制御時間として「0A7E(H)」に「FF(H)」を加算した「0B7D(H)」をセットするときは、「7D(H)」を「F028(H)」(下位桁)に記憶し、「B(H)」を「F029(H)」(上位桁)に記憶する。
そして、メダル払出し装置制御時間を更新するときは、毎割込みごと(タイマ計測処理を実行するごと)に、「F028(H)」(下位桁)及び「F029(H)」(上位桁)からなる2バイトのデータから「1」を減算する。
また、メダル払出し装置制御時間を経過したか判断するときは、上位桁の1バイトのデータが「0」のとき(具体的には、「F029(H)」(上位桁)に記憶されたデータが「0」である(ゼロフラグ=「1」)とき)、メダル払出し装置制御時間を経過したと判断する。
同様に、図31中、アドレス「F02A(H)」及び「F02B(H)」の遊技待機表示開始時間について、「FF(H)」を加算しない「68DE(H)」をセットするときは、「DE(H)」を「F02A(H)」(下位桁)に記憶し、「68(H)」を「F02B(H)」(上位桁)に記憶する。
そして、遊技待機表示開始時間を更新するときは、毎割込みごと(タイマ計測処理を実行するごと)に、「F02A(H)」(下位桁)及び「F02B(H)」(上位桁)からなる2バイトのデータから「1」を減算する。
また、遊技待機表示開始時間を経過したか否かを判断するときは、2バイトのデータが「0」のとき(具体的には、「F02A(H)」(下位桁)に記憶されたデータをLレジスタに記憶し、「F02B(H)」(上位桁)に記憶されたデータをHレジスタに記憶し、HLレジスタ値が「0」である(ゼロフラグ=「1」)とき)、遊技待機表示開始時間を経過したと判断する。
これに対し、遊技待機表示開始時間として「68DE(H)」に「FF(H)」を加算した「69DD(H)」をセットするときは、「DD(H)」を「F02A(H)」(下位桁)に記憶し、「69(H)」を「F02B(H)」(上位桁)に記憶する。
そして、遊技待機表示開始時間を更新するときは、毎割込みごと(タイマ計測処理を実行するごと)に、「F02A(H)」(下位桁)及び「F02B(H)」(上位桁)からなる2バイトのデータから「1」を減算する。
また、遊技待機表示開始時間を経過したか判断するときは、上位桁の1バイトのデータが「0」のとき(具体的には、「F02B(H)」(上位桁)に記憶されたデータが「0」である(ゼロフラグ=「1」)とき)、遊技待機表示開始時間を経過したと判断する。
以上のように、「FF(H)」を加算したときは、上位バイト(上位桁)が「0」となったか否かを判断するだけで、タイマ値が「0」になったと判断できる理由について、以下に説明する。なお、以下の説明では、理解の容易化のため、10進数を例に挙げる。
たとえば、タイマ値が「1956」である場合において、上記の「FF(H)」を加算しない方法のときは、この「1956」をRWM53に記憶する。ここで、下位桁は「56」、上位桁は「19」であるので、それぞれRWMの記憶領域に記憶される。
そして、「1956」が経過したか否かを判断するとき、RWMの記憶領域のうち、上位桁の記憶領域と、下位桁の記憶領域の双方が「0」となったか否かを判断する必要がある。
これに対し、タイマ値が「1956」である場合において、上記の「FF(H)」を加算する方法のときは、この「1956」に「99」を加算した「2055」をRWM53に記憶する。
この場合には、下位桁として「55」が記憶され、上位桁として「20」が記憶される。
このように設定すると、「1956」が経過したかを判断するとき、上位桁が「0」となったか否かを判断するだけで、「1956」が経過したかを判断可能となる。
具体的には、「2055」を記憶した後、「1」ずつ減算していくと、
2055→2054→・・・→0101→0100→0099→・・・→0000
となる。そして、タイマ値が「0099」となったときに、「1856」を経過したと判断することができる。
上記のように、10進数で考えるときは下位桁の最大値である「99」を加算したが、16進数では、1バイトの記憶領域に記憶可能な最大値である「FF(H)」を加算する。
そして、タイマ値が「00FF(H)」(上位桁が「0」)となったときに、「FF(H)」を加算する前のタイマ値が「0」になったと判断することができる。
上記について、たとえば最小遊技時間(1837割込み)を例に挙げて説明すると、
072C(H)→072B(H)→・・・→0700(H)→06FF(H)→・・・→0100(H)→00FF(H)→・・・→0001(H)→0000(H)
となる。
ここで、「072C(H)」から「0000(H)」になるまでの割込み回数は、「1837」である。
これに対し、「072C(H)」に「FF(H)」を加算した「082B(H)」では、
082B(H)→082A(H)→・・・→0800(H)→07FF(H)→・・・→0100(H)→00FF(H)→・・・→0000(H)
となる。
ここで、「082B(H)」から「00FF(H)」になるまでの割込み回数は、「1837」である。すなわち、上位桁が「08(H)」から「00(H)」になったときに、最小遊技時間が経過することとなる。
このように、一割込みごとに、下位桁から「1」を減算するが、下位桁の値にかかわわらず、上位桁が「0」になったか否かを判断するだけで、最小遊技時間を経過したか否かを判断することができる。
なお、「FF(H)」を加算したタイマ値をセットした場合において、当該タイマ値が「00FF(H)」となったときは、所定時間を経過したと判断されるが、その後も、下位バイトのタイマ値は、一割込みごとに「1」ずつ減算される。したがって、当該タイマ値が再セットされなければ、最終的には、当該タイマ値は「0000(H)」となる。さらに、「0000(H)」となった後も、一割込みごとに「1」ずつ減算され(更新され)、「0000(H)」が維持される。
ここで、所定時間を経過したと判断されたとき(「00FF(H)」となったとき)に、下位バイトを「0」にする処理を実行することも考えられる。
しかし、当該タイマ値にかかわらず、一割込みごとに「1」ずつ減算する処理を継続すれば、所定時間を経過したか否かの判断処理を行う必要がないので、処理の簡素化(プログラム容量の削減)を図ることができる。
図56は、図54中、ステップS612における通路センサチェック(PAHTSEN_CHK )を示すフローチャートである。
まず、ステップS701では、通路センサの立ち上がりがあるか否かを判断する。この処理は、図22中、入力ポート1立ち上がりデータのD0ビットが「1」であるときに、通路センサの立ち上がりありと判断する。通路センサの立ち上がりありと判断したときはステップS702に進み、立ち上がりなしと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
ステップS702では、ブロッカオフ時監視時間をセットする。この処理は、図31中、アドレス「F026(H)」にタイマ値「144(D)」をセットする処理である。
次にステップS703に進み、ブロッカオン時監視時間をセットする。この処理は、図31中、アドレス「F027(H)」にタイマ値「45(D)」をセットする処理である。そして本フローチャートによる処理を終了する。
ここで、ブロッカオフ時監視時間、及びブロッカオン時監視時間がセットされると、次回割込み処理から、図54中、ステップS605においてそれぞれ「1」ずつ減算される。
ブロッカオン時監視時間が経過したか否かは、たとえば図41中、ステップS132において判断される。
また、ブロッカオフ時監視時間が経過したか否かは、たとえば図45中、ステップS211において判断される。
図57は、図54のステップS614における外部信号出力データ管理(IS_INF_CTL)を示すフローチャートである。
まず、ステップS731では、図30中、外部信号出力フラグを取得する。ここで取得した値をBレジスタに記憶する。ここで取得されるビットは、8ビットのうち、D2〜D4ビット(外部信号1〜3)である。これらのD2〜D4ビット(外部信号1〜3)は、出力ポート4(図20)に対応している。
また、この処理において、Bレジスタは、外部信号出力データを記憶するレジスタに用いている。
次にステップS732に進み、ドアスイッチ信号がオンであるか否かを判断する。ここでの処理は、図22中、入力ポート1レベルデータのアドレス「F00A(H)」をHLレジスタに記憶する。次に、HLレジスタ値が示すアドレスのデータをAレジスタに記憶する。そして、Aレジスタ値と「00000010」とをAND演算し、演算結果が「0」でないとき(ゼロフラグ≠「1」のとき)、「Yes」と判断する。
ドアスイッチ信号がオンであると判断したときはステップS733に進み、オンでないと判断したときはステップS734に進む。
ステップS733では、外部信号5出力データのセット処理を行う。この処理は、Bレジスタ値に「1」を加算する。ここで、それまでのBレジスタ値のD0ビットは「0」であるが、この処理によりBレジスタのD0ビットが「1」にされる。そしてステップS734に進む。このD0ビットは、図20中、出力ポート4のD0ビットに対応している。なお、Bレジスタ値に「1」を加算する方法に限られるものではなく、BレジスタのD0ビットが「1」になる演算であればよい。
ステップS734では、設定キースイッチ信号がオンであるか否かを判断する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレス「F00A(H)」のデータ(入力ポート1レベルデータ;図22)において、D3ビットが「1」であるか否かを判断する。設定キースイッチ信号がオンであると判断したときはステップS737に進み、オンでないと判断したときはステップS735に進む。
次のステップS735では、図24中、異常入力フラグのデータをAレジスタに記憶する。なお、異常入力フラグは、図54では図示を省略しているが、割込み処理時に生成されている。さらに、図31中、アドレス「F025(H)」の電源断復帰時外部信号4出力時間の値とAレジスタ値とをOR演算し、その演算結果をAレジスタに記憶する。
そして、次のステップS736では、Aレジスタ値(ステップS735で演算した値)が「0」であるか否かを判断する。Aレジスタ値が「0」であるとき(ゼロフラグ=「1」)は、全データなしと判断し、本フローチャートによる処理を終了する。
これに対し、ステップS736で「No」と判断されたときはステップS737に進み、BレジスタのD1ビットを「1」にする。換言すると、復帰可能エラーが発生しているか、又は電源断復帰時外部信号4出力時間が経過していないときに、BレジスタのD1ビットを「1」にする。このD1ビットは、図20中、出力ポート4のD1ビットに対応している。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の外部信号出力データ管理により、BレジスタのD0〜D4ビットが所定値に設定される。
図58は、図54のステップS615における外部信号出力(I_COUNTER_OUT )を示すフローチャートである。
まず、ステップS741では、以下の処理を実行する。
(1)図30中、メダル信号データを記憶しているRWM53のアドレス(F094(H))を、DEレジスタに記憶する。
(2)図31中、アドレス「F021(H)」外部信号出力時間値をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタ値が「0」であるとき(ゼロフラグ=「1」のとき)、外部信号出力時間が終了したと判断する。外部信号出力時間を終了したと判断したときはステップS742に進み、終了していないと判断したときはステップSステップS751に進む。
ステップS742では、図31中、外部信号出力時間に、タイマ値「46(D)」をセットする。以上の処理により、外部信号出力時間が「0」であるときは「46(D)」をセットし、「0」でないときは、当該セットを行わない。
次のステップS743では、以下の処理を実行する。
(1)図27中、メダルベット信号出力回数を記憶しているRWM53のアドレス(F070(H))を、HLレジスタに記憶する。
(2)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶された値をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタ値が「0」であるとき、メダルベット信号出力回数がないと判断する。ステップS743でメダルベット信号出力回数ありと判断されたときはステップS744に進み、メダルベット信号出力回数なしと判断されたときはステップS746に進む。
次のステップS744では、HLレジスタ値が示すアドレス(F070(H))に記憶された値(メダルベット信号出力回数)から「1」を減算する。
次のステップS745では、CレジスタのD6ビットを「1」にする。なお、このD6ビットは、図20中、出力ポート4のD6ビット(メダルベット信号)に対応している。
次のステップS746では、以下の処理を実行する。
(1)HLレジスタ値が示すアドレス値を「+1」にする。これにより、HLレジスタ値は、図27に示すように、メダルベット信号出力回数を示すアドレス「F070(H)」から、メダル払出し信号出力回数を示すアドレス「F071(H)」となる。
(2)HLレジスタ値が示すアドレスに記憶された値(メダル払出し信号出力回数)をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタ値が「0」でないとき、メダル払出し信号出力回数ありと判断する。ステップS746でメダル払出し信号出力回数ありと判断したときはステップS747に進み、メダル払出し信号出力回数なしと判断したときはステップS749に進む。
ステップS747では、メダル払出し出力回数から「1」を減算する。具体的には、HLレジスタ値が示すアドレス(F071(H))に記憶された値を「1」減算する。
次のステップS748では、CレジスタのD7ビットを「1」にする。なお、このD7ビットは、図20中、出力ポート4のD7ビット(メダル払出し信号)に対応している。そしてステップS749に進む。
ステップS749では、出力ビットのオン/オフ反転を行う。ここでは、以下の処理を実行する。
(1)DEレジスタ値が示すアドレス(F094(H))に記憶された値(メダル信号データ)をAレジスタに記憶する。
(2)Aレジスタ値とCレジスタ値とをXOR演算し、演算結果をAレジスタに記憶する。
(3)Aレジスタ値を、DEレジスタ値が示すアドレス(F094(H);メダル信号データ)に記憶する。
ここで、Cレジスタ値は、メダル払出し信号出力回数が「0」でないときは、D7ビットが常に「1」となる。また、メダルベット信号出力回数が「0」でないときは、D6ビットが常に「1」となる。
一方、Aレジスタ値であるメダル信号データ(F094(H))では、メダル払出し信号がオンのときはD7ビットが「1」であり、オフのときはD7ビットは「0」である。同様に、メダル信号データでは、メダルベット信号がオンのときはD6ビットが「1」であり、オフのときはD6ビットは「0」である。
よって、たとえば、メダル払出し信号が「1」であり、メダル払出し信号出力回数が「0」でないときは、
Aレジスタ値:10000000
Cレジスタ値:10000000
XOR演算後:00000000(更新後のAレジスタ値)
となり、更新後のメダル払出し信号は「0」となる。
また、メダル払出し信号が「0」であり、メダル払出し信号出力回数が「0」でないときは、
Aレジスタ値:00000000
Cレジスタ値:10000000
XOR演算後:10000000(更新後のAレジスタ値)
となり、更新後のメダル払出し信号は「1」となる。
メダルベット信号についても同様である。たとえばメダル払出し信号が「0」、メダルベット信号が「1」、メダル払出し信号出力回数が「0」でなく、メダルベット信号出力回数が「0」でないときは、
Aレジスタ値:01000000
Cレジスタ値:11000000
XOR演算後:10000000(更新後のAレジスタ値)
となり、更新後のメダル払出し信号は「1」、メダルベット信号は「0」となる。
同様に、たとえばメダル払出し信号が「1」、メダルベット信号が「0」、メダル払出し信号出力回数が「0」でなく、メダルベット信号出力回数が「0」でないときは、
Aレジスタ値:100000000
Cレジスタ値:11000000
XOR演算後:01000000(更新後のAレジスタ値)
となり、更新後のメダル払出し信号は「0」、メダルベット信号は「1」となる。
次にステップS750に進み、メダルベット信号及びメダル払出し信号の出力データをセットする。この処理は、DEレジスタ値が示すアドレス(F094(H);メダル信号データ)に記憶された値をAレジスタに記憶する処理である。
この処理により、メダル払出し信号がオンであるときは、AレジスタのD7ビットが「1」となり、メダルベット信号がオンであるときは、AレジスタのD6ビットが「1」となる。
次にステップS751に進み、Bレジスタ値とAレジスタ値とをOR演算し、演算結果をAレジスタに記憶する。ここで、Bレジスタ値は、図57の外部信号出力データ管理により記憶された値であり、D0〜D4ビット(外部信号1〜5)が定められている。
また、Aレジスタには、本フローチャートにより、メダルベット信号及びメダル払出し信号データが記憶されている。したがって、Bレジスタ値とAレジスタ値とをOR演算することにより、外部信号1〜5のデータと、メダルベット信号及びメダル払出し信号データがAレジスタ(1バイト)に合成される。さらに、Aレジスタ値を、図20中、出力ポート4に記憶する。これにより、出力ポート4から外部信号が送信される。そして本フローチャートによる処理を終了する。
図59は、図54のステップS616における条件装置情報出力(I_CNDINF_OUT)を示すフローチャートである。
ステップS761では、条件装置情報のクリアデータをセットする。この処理は、図31中、アドレス「F024(H)」の条件装置出力時間に記憶されている値をAレジスタに記憶する処理である。
上述したように、図50中、ステップS311で最小遊技時間(約4.1秒)を経過したと判断されると、ステップS316において、条件装置出力時間に、「25(D)」の値が記憶される。そして、この値は、一割込みごと(具体的には、図54のステップS605のタイマ計測時)に「1」ずつ減算されていく。したがって、「25(D)」の値が記憶された後、「25」割込み後は、「0」となる。
次のステップS762では、条件装置情報の出力時であるか否かを判断する。この処理は、Aレジスタに記憶した値が「0」(ゼロフラグ=「1」)であるか否かを判断し、「0」のときは条件装置情報の出力時でないと判断し、「0」でないときは条件装置情報の出力時であると判断する。条件装置情報の出力時であると判断したときはステップS763に進み、条件装置情報の出力時でないと判断したときはステップS767に進む。
ステップS763では、役物条件装置情報のRWM53のアドレスをセットする。具体的には、HLレジスタに、図29中、役物条件装置情報のアドレス「F092(H)」を記憶する。これにより、Hレジスタ値=「F0(H)」、及びLレジスタ値=「92(H)」となる。次のステップS764では、役物条件装置情報出力時であるか否かを判断する。この処理は、Aレジスタに記憶された値(Aレジスタには、ステップS761において、条件装置出力時間が記憶されている)から、「12.5(25/2)」を減算する演算を行い、演算結果が「0」より大きい(キャリーフラグ≠「1」)と判断した場合には、「Yes」と判断する。すなわち、条件装置出力時間の初期値である「24」から、半分の時間を経過したか否かを判断している。役物条件装置情報出力時であると判断したときはステップS766に進み、役物条件装置情報出力時でないと判断したときはステップS765に進む。
ステップS765では、入賞及びリプレイ条件装置情報のRWM53のアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに、図29中、入賞及びリプレイ条件装置情報のアドレス、すなわち「F091(H)」を記憶するため、HLレジスタ値から「1」を減算する。これにより、HLレジスタ値=「F091(H)」(Hレジスタ値=「F0(H)」、及びLレジスタ値=「91(H)」)となる。
次にステップS766に進み、条件装置情報を取得する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータ(役物条件装置情報、又は入賞及びリプレイ条件装置情報)をAレジスタに記憶する処理である。したがって、HLレジスタ値=「F091(H)」の場合には、入賞及びリプレイ条件装置情報の値が記憶され、HLレジスタ値=「F092(H)」の場合には、役物条件装置情報の値が記憶される。
次にステップS767に進み、Aレジスタに記憶されている情報を、図20中、出力ポート7に出力する。これにより、出力ポート7から、条件装置情報が試験機に対して出力(送信)可能となる(市場のスロットマシン10においては、出力処理を実行するものの、実際には出力されない。)。そして本フローチャートによる処理を終了する。
以上の条件装置情報出力処理では、ステップS762において、条件装置出力時間のタイマ値が「0」であるときは、「No」と判断され、ステップS767に進む。この場合、Aレジスタ値は「0」であるので、条件装置情報として、「0」(00000000(B))を出力することとなる。
また、条件装置出力時間の値が「0」でないとき(「1」〜「24」のとき)は、割込み処理ごとに、条件装置情報を出力することとなる。
なお、条件装置出力時間の初期値としては、図50のステップS316において「25(D)」がセットされるが、図54の割込み処理中、ステップS605において「1」が減算されてからステップS616の条件装置情報出力処理に進む。したがって、図50中、ステップS316において「25」がセットされた後、最初に図59のステップS762に進んだときは、条件装置出力時間値は「24」となっている。
さらに、条件装置情報を出力する場合において、ステップS764の判断で、条件装置出力時間が「13」〜「24」(第1の期間)であるときは、ステップS765を実行しないので、出力する条件装置情報は、役物条件装置情報となる。これに対し、ステップS764の判断で、条件装置出力時間が「1」〜「12」(第2の期間)であるときは、ステップS765の処理を実行するので、出力する条件装置情報は、入賞及びリプレイ情報装置情報となる。
図60は、図59のステップS767における条件装置情報の出力例を示す図である。
図60の例では、1BBA内部中に、「N」遊技目で、入賞及びリプレイ条件装置番号「23」(小役C1)に当選し、次の「N+1」遊技目では、入賞及びリプレイ条件装置番号「1」(リプレイA)に当選したときの条件装置情報の出力例を示す。なお、「N」遊技目では1BBAは入賞しないものとする。
まず、1BBA内部中であるときは、役物条件装置情報のD0ビットは「1」となる。したがって、役物条件装置情報は、「10000001(B)」となる。
また、「N」遊技目で条件装置番号「23」に当選したときは、入賞及びリプレイ条件装置情報のD0〜D5ビットは、「010111」(=「23(D)」)であるので、入賞及びリプレイ条件装置情報は、「01010111(B)」となる。
そして、「N」遊技目において、条件装置出力時間値が「24(D)」〜「13(D)」である間は、図59のステップS764で「Yes」となり、ステップS763でセットした役物条件装置情報を出力する。次に、条件装置出力時間値が「12(D)」〜「1(D)」である間は、図59のステップS764で「No」となり、ステップS765でセットした入賞及びリプレイ条件装置情報を出力する。さらに次に、条件装置出力時間値が「0」になると、図59のステップS762で「No」となるので、ステップS761でクリアした条件装置情報(「00000000(B)」)を出力する。
次に、「N+1」遊技目で役の抽選が行われ、入賞及びリプレイ条件装置番号「1」に当選した場合において、条件装置出力時間値が「24(D)」〜「13(D)」である間は、「N」遊技目と同様に、「10000001(B)」を出力し、条件装置出力時間値が「12(D)」〜「1(D)」である間は、「01000001(B)」を出力する。これにより、図60に示す信号波形となる。
<第2実施形態>
図61は、第2実施形態のタイマ値のアドレス配置を示す図であり、第1実施形態の図31に対応する図である。
図61の第2実施形態は、A〜Cの3種類を例示している。
第2実施形態Aでは、アドレスの配置、及び各アドレスの内容は、第1実施形態(図31)と同一である。ただし、基準アドレスが第1実施形態と異なる。第1実施形態では、基準アドレスを「F021(H)」に設定したが、第2実施形態Aでは、基準アドレスは「F02C(H)」である。
第1実施形態では、図55のタイマ計測のフローチャートで示したように、基準アドレス「F021(H)」(最初)から開始して、最後に「F02C(H)」のタイマ値を「1」減算した。
これに対し、第2実施形態Aでは、基準アドレス「F02C(H)」(最初)から開始して、最後に「F021(H)」のタイマ値を「1」減算する。
また、図61において、第2実施形態Bでは、2バイトタイマから順にアドレスを割り当てたものである。したがって、第1実施形態におけるアドレス「F028(H)」〜「F02D(H)」が、第2実施形態Bでは、アドレス「F021(H)」〜「F026(H)」となっている。
たとえば、アドレス「F021(H)」及び「F022(H)」は、メダル払出し装置制御時間のアドレスとなる。さらに、このアドレスが基準アドレスとなる。また、1バイトタイマのアドレスは、2バイトタイマの後に配置され、「F027(H)」から「F02D(H)」までである。
さらにまた、図61において、第2実施形態Cでは、アドレスの配置及び内容は、第2実施形態Bと同一であるが、基準アドレスが、「F02D(H)」となっている点で第2実施形態Bと異なる。
図62は、図61中、第2実施形態Aのアドレス配置及び基準アドレスによるタイマ計測(例1)を示すフローチャートである。
まず、ステップS771では、計測開始タイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに、「F02E(H)」を記憶する処理である。なお、図61に示すように、タイマ値のアドレス範囲は、「F021(H)」〜「F02D(H)」である。したがって、「F02E(H)」は、タイマ値のアドレス範囲ではない。しかし、ステップS771では、基準アドレスの下位桁アドレスである「F02C(H)」に「2」を加算した値をHLレジスタに記憶する。
次にステップS772に進み、2バイトタイマ数をセットする。2バイトタイマ数は、第1実施形態と同様に「3」であるので、Bレジスタに「3」を記憶する。
次のステップS773では、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに記憶された値から「1」を減算し、さらにそのHLレジスタに記憶された値から「1」減算する処理である。換言すると、HLレジスタに記憶された値から「2」を減算する処理である。
この処理により、HLレジスタに最初は「F02E(H)」が記憶されているが、ステップS773により、HLレジスタには「F02C(H)」(最小遊技時間のアドレス)が記憶される。
また、ステップS773の処理前にHLレジスタに「F02C(H)」が記憶されているときは、ステップS773の処理により、HLレジスタには「F02A(H)」(遊技待機表示開始時間のアドレス)が記憶される。
さらにまた、ステップS773の処理前にHLレジスタに「F02A(H)」が記憶されているときは、ステップS773の処理により、HLレジスタに「F028(H)」(メダル払出し装置制御時間のアドレス)が記憶される。
次のステップS774では、2バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値、及びHLレジスタ値が示すアドレスに「1」を加算したアドレスに記憶されている値からなる2バイト値から、「1」を減算する処理を実行する。この処理は、図55のステップS637と同一である。なお、第2実施形態において、「2バイトタイマ値更新」は、すべてこの処理と同一である。
次にステップS775に進み、2バイトタイマの計測を終了したか否かを判断する。ここでは、Bレジスタ値を「1」減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるときは、2バイトタイマの計測を終了したと判断する。
2バイトタイマの計測を終了したと判断したときはステップS776に進み、終了していないと判断したときはステップS773に戻る。
ステップS776では、1バイトタイマ数をセットする。この処理は、Bレジスタに、1バイトタイマであって、更新するタイマ値の数に相当する「7」を記憶する。
次のステップS777では、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値から「1」を減算する処理である。
ここで、ステップS775からステップS776に進んだときは、HLレジスタ値は、「F028(H)」となっている。よって、HLレジスタ値を「1」減算することで、HLレジスタ値は「F027(H)」となり、ブロッカオン時監視時間のアドレスが記憶される。
次にステップS778に進み、1バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値を「1」減算する処理である。この処理は、図55中、ステップS633と同一である。なお、第2実施形態において、「1バイトタイマ値更新」は、すべてこの処理と同一である。
そして、次のステップS779では、1バイトタイマの計測を終了したか否かを判断する。ここでは、Bレジスタ値を「1」減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるときは、1バイトタイマの計測を終了したと判断する。
1バイトタイマの計測を終了したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、計測を終了していないと判断したときはステップS777に戻る。
図63は、第2実施形態Aのアドレス配置及び基準アドレスによるタイマ計測(例2)を示すフローチャートである。
まず、ステップS791では、計測開始タイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに、「F02C(H)」を記憶する処理である。
この処理は、第2実施形態Aの例1と異なり、2バイトタイマの基準アドレス(下位桁アドレス)値をHLレジスタに記憶する。
次のステップS792では、2バイトタイマ数をセットする。この処理は、Bレジスタに「3」を記憶する処理である。
次のステップS793では、2バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値、及びHLレジスタ値が示すアドレスに「1」を加算したアドレスに記憶されている値からなる2バイト値から「1」を減算する処理である。換言すると、HLレジスタに記憶された値から「2」を減算する処理である。
次にステップS794に進み、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに記憶された値から「1」を減算し、さらにそのHLレジスタに記憶された値から「1」減算する処理である。
この処理により、HLレジスタには最初は「F02C(H)」が記憶されているが、ステップS794により、HLレジスタには「F02A(H)」(遊技待機表示開始時間のアドレス)が記憶される。
また、ステップS794の処理前にHLレジスタに「F02A(H)」が記憶されているときは、ステップS794の処理により、HLレジスタには「F028(H)」(メダル払出し装置制御時間のアドレス)が記憶される。
さらにまた、ステップS794の処理前にHLレジスタに「F028(H)」が記憶されているときは、ステップS794の処理により、HLレジスタには「F026(H)」(ブロッカオフ時監視時間のアドレス)が記憶される。
次のステップS795では、2バイトタイマの計測を終了したか否かを判断する。ここでは、Bレジスタ値を「1」減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるときは、2バイトタイマの計測を終了したと判断する。
2バイトタイマの計測を終了したと判断したときはステップS796に進む。これに対し、計測を終了していないと判断したときはステップS793に戻る。
ステップS796に進むと、アドレス補正を実行する。この処理は、HLレジスタ値に「1」を加算する処理である。
ここで、ステップS795からステップS796に進んだときは、上述したように、HLレジスタ値は、「F026(H)」となっている。これに対し、1バイトタイマ値の最初に減算を行うアドレスは、図61に示すように、アドレス「F027(H)」のブロッカオン時監視時間である。そこで、HLレジスタ値に「1」を加算し、1バイトタイマ値の最初に減算を行うアドレスとなるようにする。
次のステップS797では、1バイトタイマ数をセットする。この処理は、Bレジスタに「7」を記憶する処理である。
次にステップS798に進み、1バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータから「1」を減算する処理である。
次のステップS799では、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されたデータから「1」を減算する処理である。
そして、ステップS800に進み、1バイトタイマの計測を終了したか否かを判断する。ここでは、Bレジスタ値を「1」減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるときは、1バイトタイマの計測を終了したと判断する。
1バイトタイマの計測を終了したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、計測を終了していないと判断したときはステップS798に戻る。
なお、第2実施形態Aの例1(図62)と例2(図63)とを対比すると、例1(図62)では、例2(図63)のステップS796(アドレス補正)の処理を要しないので、その分、プログラム容量を削減することができる。換言すると、プログラム容量削減の観点からは、例1(図62)のように、ステップS771で、本来のタイマ値のアドレス以外のアドレスを記憶(セット)する方法の方が好ましい。
図64は、図61中、第2実施形態Bのアドレス配置及び基準アドレス時のタイマ計測を示すフローチャートである。
まず、ステップS811では、計測開始タイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに、基準アドレス値である「F021(H)」(メダル払出し装置制御時間のアドレス)を記憶する処理である。
次のステップS812では、2バイトタイマ数をセットする。この処理は、Bレジスタに、2バイトタイマ数に相当する「3」を記憶する処理である。
次にステップS813に進み、2バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータ、及びHLレジスタ値が示すアドレスに「1」を加算したアドレスに記憶されているデータからなる2バイト値から「1」を減算する処理である。
そして、ステップS814に進み、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに記憶された値に「1」加算し、さらに、そのHLレジスタに記憶された値に「1」を加算する処理である。換言すると、HLレジスタに記憶された値に「2」を加算する処理である。
この処理により、HLレジスタには、最初は「F021(H)」が記憶されているが、ステップS814の処理により、HLレジスタには「F023(H)」(遊技待機表示開始時間のアドレス)が記憶される。
また、ステップS814の処理前にHLレジスタに「F023(H)」が記憶されているときは、ステップS814の処理により、HLレジスタには「F025(H)」(最小遊技時間のアドレス)が記憶される。
さらにまた、ステップS814の処理前にHLレジスタに「F025(H)」が記憶されているときは、ステップS814の処理により、HLレジスタには「F027(H)」(外部信号出力時間のアドレス)が記憶される。
次のステップS815では、2バイトタイマの計測を終了したか否かを判断する。ここでは、Bレジスタ値を「1」減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるときは、2バイトタイマの計測を終了したと判断する。
2バイトタイマの計測を終了したと判断したときはステップS816に進み、終了していないと判断したときはステップS813に戻る。
ステップS816では、1バイトタイマ数をセットする。この処理は、Bレジスタに、1バイトタイマであって、更新するタイマ値の数に相当する「7」を記憶する。
次のステップS817では、1バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値を「1」減算する処理である。ここで、ステップS815からステップS816に進んだときは、HLレジスタ値は、「F027(H)」(外部信号出力時間のアドレス)となっており、1バイトタイマのうち最初に更新されるタイ値のアドレスとなっている。
そして、次のステップS818では、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータに「1」を加算する処理である。
次にステップS819に進み、1バイトタイマの計測を終了したか否かを判断する。ここでは、Bレジスタ値を「1」減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるときは、1バイトタイマの計測を終了したと判断する。
1バイトタイマの計測を終了したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。これに対し、計測を終了していないと判断したときはステップS817に戻る。
図65は、図61中、第2実施形態Cのアドレス配置及び基準アドレス時のタイマ計測(例1)を示すフローチャートである。
まず、ステップS831では、計測開始タイマアドレスをセットする。ここで、計測開始タイマアドレスは、第2実施形態Aの例1と同様に、HLレジスタに、「F02E(H)」を記憶する。このアドレスは、1バイトタイマの最後のタイマを格納するブロッカオン時監視時間のアドレスに「1」を加算したアドレスとなる。
次にステップS832に進み、1バイトタイマ数をセットする。ここでは、Bレジスタに「7」をセットする。
次のステップS833では、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値から「1」を減算する処理である。この処理により、たとえばHLレジスタに「F02E(H)」が記憶されている場合には、HLレジスタには「F02D(H)」(ブロッカオン時監視時間のアドレス)が記憶される。
また、ステップS833の処理前にHLレジスタに「F02D(H)」が記憶されているときは、ステップS833の処理により、HLレジスタには「F02C(H)」(ブロッカオフ時監視時間のアドレス)が記憶される。
さらにまた、ステップS833の処理前にHLレジスタに「F028(H)」が記憶されているときは、ステップS833の処理により、HLレジスタには「F027(H)」(外部信号出力時間のアドレス)が記憶される。
次にステップS834に進み、1バイトタイマ値を更新する。ここでの処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値を「1」減算する。
次にステップS835に進み、1バイトタイマ計測が終了したか否かを判断する。この処理は、Bレジスタ値から「1」を減算する。そして、減算後のBレジスタ値が「0」でないときは、1バイトタイマ計測が終了していないと判断する。
1バイトタイマ計測を終了したと判断したときはステップS836に進み、1バイトタイマ計測を終了していないと判断したときはステップS833に進む。
ステップS836では、2バイトタイマ数をセットする。この処理は、2バイトタイマの個数「3」をBレジスタに記憶する処理である。
次のステップS837では、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値を「1」減算し、さらに、そのHLレジスタ値を「1」減算する処理を実行する。換言すると、HLレジスタに記憶された値から「2」を減算する処理である。
これにより、ステップS837に進んだ時点でのHLレジスタ値は「F027(H)」であるので、ステップS837の処理により、HLレジスタ値は、「F025(H)」となる。
次にステップS838に進み、2バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されている値を下位桁とし、「HLレジスタ値+1」が示すアドレス値を上位桁とした2バイト値から「1」を減算する処理である。
次のステップS839では、2バイトタイマ計測を終了したか否かを判断する。この処理は、Bレジスタから「1」を減算し、減算後のBレジスタ値が「0」でないときは、2バイトタイマ計測を終了していないと判断する。2バイトタイマ計測を終了していないと判断したときはステップS837に戻り、2バイトタイマ計測を終了したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了する。
図66は、図61中、第2実施形態Cのアドレス配置及び基準アドレス時のタイマ計測(例2)を示すフローチャートである。
まず、ステップS851では、計測開始タイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタに、基準アドレスである「F02D(H)」を記憶する処理である。
次にステップS852に進み、1バイトタイマ数をセットする。この処理は、1バイトタイマ数である「7」をBレジスタに記憶する処理である。
次のステップS853では、1バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータから「1」を減算する処理である。
そしてステップS854に進み、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値を「1」減算する処理である。この処理により、HLレジスタに「F02D(H)」が記憶されているときは、HLレジスタには「F02C(H)」(ブロッカオフ時監視時間のアドレス)が記憶される。
また、ステップS854の処理前にHLレジスタに「F027(H)」が記憶されているときは、ステップS854の処理により、HLレジスタには「F026(H)」(最小遊技時間の上位アドレス)が記憶される。
次にステップS855に進み、1バイトタイマの計測を終了したか否かを判断する。ここでは、Bレジスタ値を「1」減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるときは、1バイトタイマの計測を終了したと判断する。
1バイトタイマの計測を終了したと判断したときはステップS856に進み、計測を終了していないと判断したときはステップS853に戻る。
ステップS856では、アドレス補正を行う。この処理は、HLレジスタ値から「1」を減算する処理である。ここで、ステップS855からステップS856に進んだときは、HLレジスタ値は「F026(H)」となっている。このアドレス値は、1バイトタイマ値の減算を開始する最初のアドレス(下位桁)である「F025(H)」ではない。そこで、HLレジスタ値から「1」を減算し、HLレジスタ値を、1バイトタイマ値の減算を開始する最初のアドレス(下位桁)となるように補正する。
次にステップS857に進み、2バイトタイマ数をセットする。この処理は、2バイトタイマ数である「3」をBレジスタに記憶する処理である。
次のステップS858では、次のタイマアドレスをセットする。この処理は、HLレジスタ値から「1」を減算し、さらにそのHLレジスタ値から「1」を減算する処理である。
次にステップS859に進み、2バイトタイマ値を更新する。この処理は、HLレジスタ値が示すアドレスに記憶されているデータ、及びHLレジスタ値が示すアドレスに「1」を加算したアドレスに記憶されているデータからなる2バイト値から、「1」を減算する処理である。
次にステップS860に進み、2バイトタイマの計測を終了したか否かを判断する。ここでは、Bレジスタ値から「1」を減算し、減算後のBレジスタ値が「0」であるときは、2バイトタイマの計測を終了したと判断する。
そして、2バイトタイマの計測を終了したと判断したときは本フローチャートによる処理を終了し、計測を終了していないと判断したときはステップS858に戻る。
なお、第2実施形態Cの例1(図65)と例2(図66)とを対比すると、例1(図65)では、例2(図66)のステップS856(アドレス補正)の処理を要しないので、その分、プログラム容量を削減することができる。換言すると、プログラム容量削減の観点からは、例1(図65)のように、ステップS831で、本来のタイマ値のアドレス以外のアドレスを記憶(セット)する方法の方が好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述した内容に限定されるものではなく、たとえば以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態のタイマの種類は、図31に示したものに限定されるものではなく、遊技機には、その他の種々のタイマが設けられている。図31で示したタイマは、例示であって、これらに限定される意味ではない。
たとえば、図43中、ステップS182の手入れメダルチェックに進んだときは、以下のように制御される。
投入センサ1の立ち上がり信号を検出したときは、投入センサ1通過チェック時間というタイマ値がセットされ、割込み処理ごとに「1」減算される。そして、投入センサ1通過チェック時間のタイマ値が「0」になっても投入センサ1がメダルを検知し続けたときは、メダル滞留エラー(CEエラー)とする。
同様に、投入センサ2の立ち上がり信号を検出したときは、投入センサ2通過チェック時間というタイマ値がセットされ、割込み処理ごとに「1」減算される。そして、投入センサ2通過チェック時間のタイマ値が「0」になっても投入センサ2がメダルを検知し続けたときは、メダル滞留エラー(CEエラー)とする。
また、図31の例では、1バイトタイマ数を7個、2バイトタイマ数を3個としたが、1バイトタイマや2バイトタイマの数が何個であっても、図31で説明した規則に従ってアドレスを配置すればよい。
ここで、1バイトタイマの個数を「N1」、2バイトタイマの個数を「N2」としたとき、「N1>N2」、「N1=N2」、「N1<N2」のいずれであってもよい。
また、「N1≧2」であるときは「N2=0」でもよい。同様に、「N2≧2」であるときは、「N1=0」でもよい。
さらにまた、「N1≧1、かつ、N2≧1」でもよい。
(2)本実施形態では、一割込みごとにタイマ値を「1」減算したが、これに限らず、他の所定の周期でタイマ値を更新することも可能である。また、複数回の割込みで、タイマ値を「1」減算するものでもよい。たとえば、5割込みに1回の割合でタイマ計測処理が実行されるようにしてもよい。さらにまた、タイマ値の減算値は、「1」に限られるものではない。さらに、たとえば5割込みに1回の割合でタイマ計測処理を実行し、かつタイマ値を「2」減算するようなものでもよい。
(3)本実施形態では、更新前のタイマ値が「0」であるときは、更新後もタイマ値も「0」とした。しかし、これに限らず、更新前にタイマ値が「0」であるか否かを判断し、更新前のタイマ値が「0」であると判断したときは、当該タイマ値を更新処理対象から除外するプログラムとすることも可能である。ただし、本実施形態のように、更新前のタイマ値が「0」であるか否かにかかわらず(「0」であるか否かを判断することなく)、一律に更新すれば、プログラムを簡素化する(プログラム容量を削減する)ことができる。
(4)図31で示した各タイマ値は、例示であり、図31で示した値に限定されるものではない。たとえば、図31で示した1バイトタイマ値は、スロットマシン10の仕様によっては2バイトタイマ値となる場合もあり、図31で示した2バイトタイマ値は、スロットマシン10の仕様によっては1バイトタイマ値となる場合もあり得る。
(5)本実施形態では、1バイトタイマ及び2バイトタイマの例を挙げたが、3バイトタイマを設けることも可能である。2バイトタイマの初期値を「FFFF(H)」とし、「2.235ms」ごとの割込み処理で「1」ずつ減算する場合、約146秒をカウントすることが可能となる。したがって、たとえば3分をカウントするときは、3バイトタイマが必要となる。3バイトタイマを設けたときは、その3バイトタイマの次のアドレスをセットするときに、HLレジスタ値に「3」を加算する処理を実行すればよい。
(6)本実施形態では、割込み処理の周期を「2.235ms」としたが、この値に限られるものではなく、1ms、3.5ms等、種々設定することができる。
また、図31に示す各種のタイマ値をセットするタイミングは、上記実施形態で例示したものに限定されるものではなく、適切なタイミングであれば、いかなるタイミングであってもよい。
(7)図21〜図31に示したRWM53のアドレス、及びアドレスに対応した内容は、一例であって、適宜設定することが可能である。
<付記>
本願の当初明細書等に記載した発明(当初発明)は、たとえば以下の当初発明1〜8を挙げることができ、それぞれ、各当初発明が解決しようとする課題、当初発明に係る課題を解決するための手段及び当初発明の効果は、以下の通りである。ただし、本明細書に記載した発明は、当初発明1〜8に限ることを意味するものではない。
1.当初発明1
(a)当初発明1が解決しようとする課題
従来の遊技機において、たとえば複数の計測対象を有するとき(複数のタイマ値を更新するとき)は、プログラムが複雑化し、プログラム容量が増大するおそれがある。
当初発明が解決しようとする課題は、所定時間が経過したか否かを判断するためのカウント値を複数有する場合において、簡素なプログラムで各カウント値を更新可能とすることである。
(b)当初発明1の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
(b1)第1実施形態(図55)に対応する第1の解決手段は、
所定時間を経過したか否かを判断するための1バイトのカウント値を記憶する複数種類の1バイトの記憶領域(図31中、「F021(H)」〜「F027(H)」の7つ)と、
所定の周期(2.235msごとの割込み周期)で各記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段(図55のタイマ計測(I_TIME_CNT))と
を備え、
前記カウント値更新手段は、
所定のアドレス(F021(H))を特定する値を第1レジスタ(HLレジスタ)に記憶する処理(ステップS631)と、所定値(タイマ数である「7」)を第2レジスタ(Bレジスタ)に記憶する処理(ステップS632)とを実行し、
a)第1レジスタの値に基づいて記憶領域のカウント値を「1」減算する処理(ステップS633)と、
b)第1レジスタの値を更新する処理(ステップS634)と、
c)第2レジスタの値を更新する処理(ステップS635)と
を、第2レジスタの値が特定値(「0」)になるまで繰り返し実行することにより、記憶領域のカウント値を更新可能とする
ことを特徴とする。
(b2)第2実施形態C(例2)(図66)に対応する第1の解決手段は、
所定時間を経過したか否かを判断するための1バイトのカウント値を記憶する複数種類の1バイトの記憶領域(図61の第2実施形態C中、「F027(H)」〜「F02D(H)」の7つ)と、
所定の周期(2.235msごとの割込み周期)で各記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段(図66のタイマ計測(I_TIME_CNT))と
を備え、
前記カウント値更新手段は、
所定のアドレス(F02D(H))を特定する値を第1レジスタ(HLレジスタ)に記憶する処理(ステップS851)と、所定値(タイマ数である「7」)を第2レジスタ(Bレジスタ)に記憶する処理(ステップS852)とを実行し、
a)第1レジスタの値に基づいて記憶領域のカウント値を「1」減算する処理(ステップS853)と、
b)第1レジスタの値を更新する処理(ステップS854)と、
c)第2レジスタの値を更新する処理(ステップS855)と
を、第2レジスタの値が特定値(「0」)になるまで繰り返し実行することにより、記憶領域のカウント値を更新可能とする
ことを特徴とする。
(b3)第2の解決手段(図65に示す第2実施形態C(例1))は、
所定時間を経過したか否かを判断するための1バイトのカウント値を記憶する複数種類の1バイトの記憶領域(図61の第2実施形態B中、「F027(H)」〜「F02D(H)」の7つ)と、
所定の周期(2.235msごとの割込み周期)で各記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段(図65のタイマ計測(I_TIME_CNT))と
を備え、
前記カウント値更新手段は、
所定のアドレス(F02E(H))を特定する値を第1レジスタ(HLレジスタ)に記憶する処理(ステップS831)と、所定値(タイマ数である「7」)を第2レジスタ(Bレジスタ)に記憶する処理(ステップS832)とを実行し、
a)第1レジスタの値を更新する処理(ステップS833)と、
b)第1レジスタの値に基づいて記憶領域のカウント値を「1」減算する処理(ステップS834)と、
c)第2レジスタの値を更新する処理(ステップS835)と
を、第2レジスタの値が特定値になるまで繰り返し実行することにより、記憶領域のカウント値を更新可能とする
ことを特徴とする。
(b4)第2実施形態A(例2)(図63)に対応する第3の解決手段は、
所定時間を経過したか否かを判断するための2バイトのカウント値を記憶する複数種類の2バイトの記憶領域(図61の第2実施形態A中、「F028(H)」〜「F02D(H)」の3つ)と、
所定の周期(2.235msごとの割込み周期)で各記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段(図63のタイマ計測(I_TIME_CNT))と
を備え、
前記カウント値更新手段は、
所定のアドレス(F02C(H))を特定する値を第1レジスタ(HLレジスタ)に記憶する処理(ステップS791)と、所定値(タイマ数である「3」)を第2レジスタ(Bレジスタ)に記憶する処理(ステップS792)とを実行し、
a)第1レジスタの値に基づいて記憶領域のカウント値を「1」減算する処理(ステップS793)と、
b)第1レジスタの値を更新する処理(ステップS794)と、
c)第2レジスタの値を更新する処理(ステップS795)と
を、第2レジスタの値が特定値になるまで繰り返し実行することにより、記憶領域のカウント値を更新可能とする
ことを特徴とする。
(b5)第2実施形態B(図64)に対応する第3の解決手段は、
所定時間を経過したか否かを判断するための2バイトのカウント値を記憶する複数種類の2バイトの記憶領域(図61の第2実施形態B中、「F021(H)」〜「F026(H)」の3つ)と、
所定の周期(2.235msごとの割込み周期)で各記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段(図64のタイマ計測(I_TIME_CNT))と
を備え、
前記カウント値更新手段は、
所定のアドレス(F021(H))を特定する値を第1レジスタ(HLレジスタ)に記憶する処理(ステップS811)と、所定値(タイマ数である「3」)を第2レジスタ(Bレジスタ)に記憶する処理(ステップS812)とを実行し、
a)第1レジスタの値に基づいて記憶領域のカウント値を「1」減算する処理(ステップS813)と、
b)第1レジスタの値を更新する処理(ステップS814)と、
c)第2レジスタの値を更新する処理(ステップS815)と
を、第2レジスタの値が特定値になるまで繰り返し実行することにより、記憶領域のカウント値を更新可能とする
ことを特徴とする。
(b6)第4の解決手段(図62に示す第2実施形態A(例1))は、
所定時間を経過したか否かを判断するための2バイトのカウント値を記憶する複数種類の2バイトの記憶領域(図61の第2実施形態A中、「F028(H)」〜「F02D(H)」の3つ)と、
所定の周期(2.235msごとの割込み周期)で各記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段(図62のタイマ計測(I_TIME_CNT))と
を備え、
前記カウント値更新手段は、
所定のアドレス(F02E(H))を特定する値を第1レジスタに記憶する処理(ステップS771)と、所定値(タイマ数である「3」)を第2レジスタ(Bレジスタ)に記憶する処理(ステップS772)とを実行し、
a)第1レジスタの値を更新する処理(ステップS773)と、
b)第1レジスタの値に基づいて記憶領域のカウント値を「1」減算する処理(ステップS774)と、
c)第2レジスタの値を更新する処理(ステップS775)と
を、第2レジスタの値が特定値になるまで繰り返し実行することにより、記憶領域のカウント値を更新可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明1の効果
当初発明によれば、第1レジスタ及び第2レジスタの更新処理と、カウント値の減算処理とを実行するだけで、複数種類の記憶領域を更新し続けることが可能となる。
2.当初発明2
(a)当初発明1が解決しようとする課題
当初発明1と同じ。
(b)当初発明2の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
第1の条件を満たしたとき(たとえば図58中、ステップS742に進んだとき)に、第1の時間(外部信号出力時間)が経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する第1記憶領域(F021(H))と、
第2の条件を満たしたとき(たとえば図51中、ステップS326に進んだとき)に、第2の時間(リール停止受付待機時間)が経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する第2記憶領域(F022(H))と
を備え、
カウント値を更新するタイミング(図54のステップS605)となったときに、少なくとも第1記憶領域及び第2記憶領域に記憶されているカウント値を更新する更新処理(図55中、ステップS633)を実行し、
前記更新処理では、
更新前のカウント値が「N(N≧1)」であるときは、減算によってカウント値を「N−1」に更新し、
更新前のカウント値が「0」であるときは、カウント値を「0」のままとする
ことを特徴とする。
(c)当初発明2の効果
当初発明によれば、更新前のカウント値が「0」であるか否かの判断処理を行うことなく、一律に、カウント値を更新する処理を実行できるので、カウント値の更新処理のプログラムを簡素化することができる。
3.当初発明3
(a)当初発明3が解決しようとする課題
当初発明1と同じ。
(b)当初発明3の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
第1の条件を満たしたとき(たとえば図58中、ステップS742に進んだとき)に、第1の時間(外部信号出力時間)が経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する第1記憶領域(F021(H))と、
第2の条件を満たしたとき(たとえば図51中、ステップS326に進んだとき)に、第2の時間(リール停止受付待機時間)が経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する第2記憶領域(F022(H))と
を備え、
第1記憶領域のアドレスと第2記憶領域のアドレスとを連続して配置し、
カウント値を更新するタイミングとなったときに、
a)第1記憶領域のアドレス値を特定する値(F021(H))をレジスタ(HLレジスタ)に記憶し(図55中、ステップS631)、
b)前記レジスタの値に基づいて、第1記憶領域のカウント値を「1」減算し(ステップS633)、
c)前記レジスタの値に所定値を加算又は減算(第1実施形態では加算。ただし、たとえば第2実施形態Cでは減算。)することにより、前記レジスタの値を第2記憶領域のアドレスを特定する値に更新し(ステップS634)、
d)前記レジスタの値に基づいて、第2記憶領域のカウント値を「1」減算する(ステップS633)
ことにより、カウント値を更新するタイミング(図54のステップS605)となるごとに、第1記憶領域及び第2記憶領域のカウント値を更新可能とする
ことを特徴とする。
(c)当初発明3の効果
当初発明によれば、レジスタの更新処理と、カウント値の減算処理とを実行するだけで、複数種類の記憶領域を更新し続けることが可能となる。
4.当初発明4
(a)当初発明4が解決しようとする課題
当初発明1と同じ。
(b)当初発明4の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段(第1実施形態;図31、図55)は、
所定時間を経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する複数の記憶領域(F021(H)〜F02D(H))と、
所定の周期(2.235msごとの割込み周期)で各記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段(図55のタイマ計測(I_TIME_CNT))と
を備え、
記憶領域は、
1バイトからなるカウント値を記憶可能なM個(M≧1)(7個)の記憶領域X(F021(H)〜F027(H))と、
M個の記憶領域Xに連続して配置され、2バイトからなるカウント値を記憶可能なN個(N≧1)(3個)の記憶領域Y(F028(H)〜F02D(H))と
を有し、
前記カウント値更新手段は、
所定のアドレス(F021(H))を特定する値をレジスタ(HLレジスタ)に記憶し(ステップS631)、
前記レジスタの値に基づいて記憶領域Xのカウント値を「1」減算する処理(ステップS633)と、前記レジスタの値を更新する処理(ステップS634)とを少なくとも含む1バイトタイマ減算処理(ステップS633〜S635)を実行し、
前記1バイトタイマ減算処理を終了した後、前記レジスタの値に基づいて、記憶領域Yのカウント値を「1」減算する処理(ステップS637)を少なくとも含む2バイトタイマ減算処理(ステップS637〜S639)を実行する
ことを特徴とする。
第2の解決手段(たとえば第2実施形態A、図61、図62)は、
所定時間を経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する複数の記憶領域(F021(H)〜F02D(H))と、
所定の周期(2.235msごとの割込み周期)で各記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段(図62のタイマ計測(I_TIME_CNT))と
を備え、
記憶領域は、
2バイトからなるカウント値を記憶可能なM個(M≧1)(3個)の記憶領域X(F028(H)〜F02D(H))と、
M個の記憶領域Xに連続して配置され、1バイトからなるカウント値を記憶可能なN個(N≧1)(7個)の記憶領域Y(F021(H)〜F027(H))と
を有し、
前記カウント値更新手段は、
所定のアドレスを特定する値をレジスタに記憶し(ステップS771)、
前記レジスタの値に基づいて記憶領域Xのカウント値を「1」減算する処理(ステップS774)と、前記レジスタの値を更新する処理(ステップS773)とを少なくとも含む2バイトタイマ減算処理(ステップS773〜S775)を実行し、
前記2バイトタイマ減算処理を終了した後、前記レジスタの値に基づいて、記憶領域Yのカウント値を「1」減算する処理(ステップS778)を少なくとも含む1バイトタイマ減算処理(ステップS777〜S779)を実行する
ことを特徴とする。
(c)当初発明4の効果
当初発明によれば、1バイトからなる記憶領域と2バイトからなる記憶領域とを有する複数の記憶領域のカウント値を、簡素な方法で更新することができる。
5.当初発明5
(a)当初発明5が解決しようとする課題
従来の遊技機において、2バイト(上位1バイト、下位1バイト)からなるカウント値が「0」であるか否かを判断するときは、上位バイト及び下位バイトの双方の値を判断する必要があり、その分、プログラム処理が必要となるという問題があった。
当初発明が解決しようとする課題は、2バイトの記憶領域のカウント値を更新する場合において、2バイトの記憶領域の本来のカウント値が「0」であるか否かを、上位バイト及び下位バイトの双方の値を判断することなく実行可能とすることである。
(b)当初発明5の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
第1の解決手段は、
所定の条件を満たしたとき(たとえば、図46のステップS255に進んだとき)に、所定時間(メダル払出し装置制御時間)が経過したか否かを判断するための2バイトのカウント値(0B7D(H))を記憶する2バイトの記憶領域(F028(H)及びF029(H))を備え、
カウント値を更新するタイミング(図54のステップS605)となったときに、前記記憶領域のカウント値を「1」減算し(図55中、ステップS637)、
2バイトのカウント値のうち、上位バイトの値が「0」になったときは、前記所定時間が経過したと判断する
ことを特徴とする。
第2の解決手段は、第1の解決手段において、
カウント値として初期値「x(H)」(0A7E(H))が「0」になったときに前記所定時間が経過したと判断されると仮定したとき、上位バイトの値が「0」になったときに前記所定時間が経過したと判断される初期値「x+y(H)」(y=FF(H)、x+y=0B7D(H))を、前記所定の条件を満たしたときに前記記憶領域に記憶する
ことを特徴とする。
(c)当初発明5の効果
当初発明によれば、所定時間が経過したか否かを判断するときは、上位バイトの値が「0」であるか否かを判断するだけでよいので(下位バイトの値を読み込み、判断する必要がないので)、プログラム容量を削減し、処理速度を高めることができる。
6.当初発明6
(a)当初発明6が解決しようとする課題
当初発明5と同じ。
(b)当初発明6の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
所定の時点(図50のステップS312)から所定時間(最小遊技時間;1837割込み)が経過したことを条件に、遊技を進行可能(図50中、ステップS312以降の処理に進行可能)とし、
前記所定時間が経過したか否かを判断するための2バイトのカウント値を記憶する2バイトの記憶領域(F02C(H)及びF02D(H))を備え、
カウント値を更新するタイミング(図54のステップS605)となったときに、前記記憶領域のカウント値を「1」減算し(図55のステップS637)、
2バイトのカウント値のうち、上位バイトの値が「0」になったことを条件に、前記所定時間が経過したと判断し(図50のステップS311で「Yes」)、遊技を進行可能とする
ことを特徴とする。
なお、実施形態では、最小遊技時間(1837割込み)に対応するタイマ値「072C(H)」に「FF(H)」を加算した「082B(H)」を、2バイトの記憶領域(F02C(H)及びF02D(H))に記憶する。
(c)当初発明6の効果
当初発明5と同じ。
7.当初発明7
(a)当初発明7が解決しようとする課題
当初発明5と同じ。
(b)当初発明7の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
遊技媒体(メダル)を払い出すための駆動部(ホッパーモータ36)を有する遊技媒体払出し装置(メダル払出し装置)を備え、
前記駆動部の作動を開始したとき(図46中、ステップS256)は、所定時間(メダル払出し装置制御時間;2687割込み)が経過するまで、前記駆動部を作動させ、
前記所定時間が経過したか否かを判断するための2バイトのカウント値を記憶する2バイトの記憶領域(F028(H)及びF029(H))を備え、
カウント値を更新するタイミング(図54のステップS605)となったときに、前記記憶領域のカウント値を「1」減算し(図55のステップS637)、
2バイトのカウント値のうち、上位バイトの値が「0」になったときは、前記所定時間が経過したと判断し(ステップS257で「Yes」)、前記駆動部の作動を停止する(ステップS260)
ことを特徴とする。
なお、実施形態では、メダル払出し装置制御時間(2687割込み)に対応するタイマ値「0A7E(H)」に「FF(H)」を加算した「0B7D(H)」を、2バイトの記憶領域(F028(H)及びF029(H))に記憶する。
(c)当初発明7の効果
当初発明5と同じ。
8.当初発明8
(a)当初発明8が解決しようとする課題
当初発明5と同じ。
(b)当初発明8の課題を解決するための手段(なお、かっこ書きで、対応する実施形態を記載する。)
当初発明は、
払い出された遊技媒体数を表示する払出し数表示部(獲得数表示LED78)を備え、
前記払出し数表示部に遊技媒体数を表示した後、一定条件下で所定時間(遊技待機表示開始時間;26847割込み)が経過したか否かを判断するための2バイトのカウント値を記憶する2バイトの記憶領域(F02A(H)及びF02B(H))を備え、
カウント値を更新するタイミング(図54のステップS605)となったときに、前記記憶領域のカウント値を「1」減算し(図55のステップS637)、
2バイトのカウント値のうち、上位バイトの値が「0」になったときは、前記所定時間が経過したと判断し(図42のステップS161で「Yes」)、前記払出し数表示部の表示態様を所定態様(「00」、「*0」、又は「**」(ただし、「*」は、消灯を示す))に切替え可能とする
ことを特徴とする。
なお、実施形態では、遊技待機表示開始時間(26847割込み)に対応するタイマ値「68DE(H)」に「FF(H)」を加算した「69DD(H)」を、2バイトの記憶領域(F02A(H)及びF02B(H))に記憶する。
(c)当初発明8の効果
当初発明5と同じ。
10 スロットマシン
11 電源スイッチ
12 設定キースイッチ
13 設定スイッチ
14 リセットスイッチ
15 ドアスイッチ
17 表示窓
21 演出ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
24 十字キー
25 メニューボタン
31 リール
32 モータ
33 リールセンサ
35 ホッパー
36 ホッパーモータ
37(37a、37b) 払出しセンサ
40a 1ベットスイッチ
40b 3ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
43 メダル投入口
43a 通路センサ
44(44a、44b) 投入センサ
45 ブロッカ
46 精算スイッチ
50 メイン制御基板(メイン制御手段)
51 入力ポート
52 出力ポート
53 RWM
54 ROM
55 メインCPU
61 役抽選手段
62 当選フラグ制御手段
63 押し順指示番号選択手段
64 演出グループ番号選択手段
65 リール制御手段
66 入賞判定手段
67 払出し手段
68 RT制御手段
69 有利区間制御手段
70 外部信号送信手段
71 制御コマンド送信手段
73 設定値表示LED(デジット5)
75 表示基板
76 貯留数表示LED(デジット1、2)
78 獲得数表示LED(デジット3、4)
79 状態表示LED
79a 1ベット表示LED
79b 2ベット表示LED
79c 3ベット表示LED
79d 遊技開始表示LED
79e 投入表示LED
79f リプレイ表示LED
79g 演出表示LED
80 サブ制御基板(サブ制御手段)
81 入力ポート(入力ポート0〜2)
82 出力ポート(出力ポート0〜7)
83 RWM
84 ROM
85 サブCPU
91 演出出力制御手段
100 外部集中端子板
200 ホールコンピュータ

Claims (4)

  1. 所定時間を経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する複数の記憶領域を有し
    記憶領域として、
    1バイトからなるカウント値を記憶可能な1バイト記憶領域が1個又は連続して複数個配置された1バイトタイマ記憶領域と、
    2バイトからなるカウント値を記憶可能な2バイト記憶領域が1個又は連続して複数個配置された2バイトタイマ記憶領域と
    を有し、
    1バイトタイマ記憶領域に連続して2バイトタイマ記憶領域が配置され、
    所定の周期で、1バイトタイマ記憶領域のカウント値と2バイトタイマ記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段を備え
    前記カウント値更新手段は、
    所定のアドレスを特定する値をレジスタに記憶し、
    前記レジスタの値に基づいた1バイト記憶領域のカウント値を「1」減算する処理と、前記レジスタの値を更新する処理とを少なくとも含む1バイトタイマ減算処理を実行し、
    前記1バイトタイマ減算処理を終了した後、前記レジスタの値に基づいた2バイト記憶領域のカウント値を「1」減算する処理を少なくとも含む2バイトタイマ減算処理を実行し、
    前記1バイトタイマ減算処理における、カウント値を「1」を減算する処理は、1バイト記憶領域に記憶されているカウント値が「0」である場合には、「1」を減算した値が「0」となるようにすることによって、減算後のカウント値を「0」のままとする処理であり、
    前記2バイトタイマ減算処理における、カウント値を「1」を減算する処理は、2バイト記憶領域に記憶されているカウント値が「0」である場合には、「1」を減算した値が「0」となるようにすることによって、減算後のカウント値を「0」のままとする処理である
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 所定時間を経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する複数の記憶領域を有し
    記憶領域として、
    2バイトからなるカウント値を記憶可能な2バイト記憶領域が1個又は連続して複数個配置された2バイトタイマ記憶領域と、
    1バイトからなるカウント値を記憶可能な1バイト記憶領域が1個又は連続して複数個配置された1バイトタイマ記憶領域と
    を有し、
    2バイトタイマ記憶領域に連続して1バイトタイマ記憶領域が配置され、
    所定の周期で、2バイトタイマ記憶領域のカウント値と1バイトタイマ記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段を備え
    前記カウント値更新手段は、
    所定のアドレスを特定する値をレジスタに記憶し、
    前記レジスタの値に基づいた2バイト記憶領域のカウント値を「1」減算する処理と、前記レジスタの値を更新する処理とを少なくとも含む2バイトタイマ減算処理を実行し、
    前記2バイトタイマ減算処理を終了した後、前記レジスタの値に基づいた1バイト記憶領域のカウント値を「1」減算する処理を少なくとも含む1バイトタイマ減算処理を実行し、
    前記2バイトタイマ減算処理における、カウント値を「1」を減算する処理は、2バイト記憶領域に記憶されているカウント値が「0」である場合には、「1」を減算した値が「0」となるようにすることによって、減算後のカウント値を「0」のままとする処理であり、
    前記1バイトタイマ減算処理における、カウント値を「1」を減算する処理は、1バイト記憶領域に記憶されているカウント値が「0」である場合には、「1」を減算した値が「0」となるようにすることによって、減算後のカウント値を「0」のままとする処理である
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 所定時間を経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する複数の記憶領域を有し、
    記憶領域として、
    1バイトからなるカウント値を記憶可能な1バイト記憶領域が1個又は連続して複数個配置された1バイトタイマ記憶領域と、
    2バイトからなるカウント値を記憶可能な2バイト記憶領域が1個又は連続して複数個配置された2バイトタイマ記憶領域と
    を有し、
    2バイトタイマ記憶領域に連続して1バイトタイマ記憶領域が配置され、
    所定の周期で、2バイトタイマ記憶領域のカウント値と1バイトタイマ記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段を備え、
    前記カウント値更新手段は、
    所定のアドレスを特定する値をレジスタに記憶し、
    前記レジスタの値に基づいた1バイト記憶領域のカウント値を「1」減算する処理と、前記レジスタの値を更新する処理とを少なくとも含む1バイトタイマ減算処理を実行し、
    前記1バイトタイマ減算処理を終了した後、前記レジスタの値に基づいた2バイト記憶領域のカウント値を「1」減算する処理を少なくとも含む2バイトタイマ減算処理を実行し、
    前記1バイトタイマ減算処理における、カウント値を「1」を減算する処理は、1バイト記憶領域に記憶されているカウント値が「0」である場合には、「1」を減算した値が「0」となるようにすることによって、減算後のカウント値を「0」のままとする処理であり、
    前記2バイトタイマ減算処理における、カウント値を「1」を減算する処理は、2バイト記憶領域に記憶されているカウント値が「0」である場合には、「1」を減算した値が「0」となるようにすることによって、減算後のカウント値を「0」のままとする処理である
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 所定時間を経過したか否かを判断するためのカウント値を記憶する複数の記憶領域を有し、
    記憶領域として、
    2バイトからなるカウント値を記憶可能な2バイト記憶領域が1個又は連続して複数個配置された2バイトタイマ記憶領域と、
    1バイトからなるカウント値を記憶可能な1バイト記憶領域が1個又は連続して複数個配置された1バイトタイマ記憶領域と
    を有し、
    1バイトタイマ記憶領域に連続して2バイトタイマ記憶領域が配置され、
    所定の周期で、1バイトタイマ記憶領域のカウント値と2バイトタイマ記憶領域のカウント値を更新可能なカウント値更新手段を備え、
    前記カウント値更新手段は、
    所定のアドレスを特定する値をレジスタに記憶し、
    前記レジスタの値に基づいた2バイト記憶領域のカウント値を「1」減算する処理と、前記レジスタの値を更新する処理とを少なくとも含む2バイトタイマ減算処理を実行し、
    前記2バイトタイマ減算処理を終了した後、前記レジスタの値に基づいた1バイト記憶領域のカウント値を「1」減算する処理を少なくとも含む1バイトタイマ減算処理を実行し、
    前記2バイトタイマ減算処理における、カウント値を「1」を減算する処理は、2バイト記憶領域に記憶されているカウント値が「0」である場合には、「1」を減算した値が「0」となるようにすることによって、減算後のカウント値を「0」のままとする処理であり、
    前記1バイトタイマ減算処理における、カウント値を「1」を減算する処理は、1バイト記憶領域に記憶されているカウント値が「0」である場合には、「1」を減算した値が「0」となるようにすることによって、減算後のカウント値を「0」のままとする処理である
    ことを特徴とする遊技機。
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