JP6307623B2 - 高強度アルファ−ベータチタン合金 - Google Patents

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Description

本開示は概してチタン合金に関し、より詳細には高比強度のアルファ−ベータ(α−β)チタン合金に関する。
本節の記述は、本開示に関連する背景情報を提供するにすぎず、従来技術を構成するとは限らない。
長年にわたって、チタン合金はその高い強度、軽量および優れた耐食性により航空宇宙用途および非航空宇宙用途に使用されてきた。航空宇宙用途では、高比強度(強度/密度)を達成することが非常に重要であるため、部品設計および材料選択において軽量化が第1に考慮される。ジェットエンジンにおけるチタン合金の用途は、圧縮機のディスクおよびブレードからファンのディスクおよびブレードならびにケーシングまで多岐にわたる。これらの用途における一般的な要求として、格別な比強度、優れた疲労特性および高温性能が挙げられる。特性に加えて、溶融・ミル処理における製造効率および部品間の特性の整合性も重要である。
チタン合金は、その相構造によって、アルファ(α)合金、アルファ−ベータ(α/β)合金またはベータ(β)合金に分類することができる。アルファ相は最密六方晶相であり、ベータ相は体心立法晶相である。純チタンでは、アルファ相からベータ相への相変態は882℃で起こるが、チタンの合金添加元素はその変態点を変化させ、アルファ相およびベータ相の両方が存在する二相場を生じさせることができる。変態点を上げ、アルファ相における高い溶解度をもつ合金元素は、アルファ相安定化元素と称される。変態点を下げ、ベータ相に溶解しやすく、ベータ相を強化するとともに、アルファ相での低い溶解度を示す合金元素は、ベータ相安定化元素として知られている。
アルファ合金は、中性合金元素(スズなど)および/またはアルファ相安定化元素(アルミニウムおよび/または酸素など)を含有する。一般的に、アルファ−ベータ合金はアルファ相安定化元素とベータ相安定化元素(Ti−6Al−4Vにおけるアルミニウムおよびバナジウムなど)の組合せを含み、熱処理により様々な度合いに強度を高めることができる。準安定ベータ合金は、焼入れ後にベータ相を完全に保持するのに十分なベータ安定化元素(モリブデンおよび/またはバナジウムなど)を含有し、溶体化処理して時効処理することにより、厚い部分の強度を大幅に高めることができる。
多くの場合、アルファ−ベータチタン合金は、その強度、延性および疲労特性の優れた組合せにより、航空宇宙用途に最適な合金である。Ti−64としても知られるTi−6Al−4Vはアルファ−ベータチタン合金であり、機体およびジェットエンジンの用途に最も一般的に用いられるチタン合金でもある。Ti−550(Ti−4Al−2Sn−4Mo−0.5Si)、Ti−6246(Ti−6Al−2Sn−4Zr−6Mo)およびTi−17(Ti−5Al−2Sn−2Zr−4Mo−4Cr)などのより高強度の合金も開発されており、Ti−64で達成されるよりも高い強度が必要とされる場合に使用される。
表1は、現在ジェットエンジンおよび機体をはじめとする航空宇宙用途において低温から中温で使用されている高強度チタン合金をまとめたものであり、合金の密度を比較している。Ti−64は、航空宇宙用部品に広範に使用されるため、基本材料として用いられる。表1のデータに見られるように、アルファ−ベータ合金およびベータ合金を含む高強度合金のほとんどで、Mo、Zrおよび/またはSnをより高い濃度で含有することにより強度が高まっているが、それと引き替えに、Ti−64と比較してコストおよび重量が増加している。ジェットエンジンのディスクに用いられる高強度商用合金Ti−550(Ti−4Al−2Sn−4Mo−0.5Si)、Ti−6246(Ti−6Al−2Sn−4Zr−6Mo)およびTi−17(Ti−5Al−2Sn−2Zr−4Mo−4Cr)は、Mo、SnおよびZrなどの重合金元素を含むが、Ti−550はZrを含有しない。高強度商用合金の一般的な密度は、Ti−64基本合金よりも4%〜5%高い。重量増加は、静的部品よりも回転部品に悪影響を及ぼしやすい。
本明細書では、同等の溶体化処理条件および時効処理条件において、Ti−6Al−4Vよりも少なくとも15%高い降伏強度を示し得る新規なアルファ−ベータチタン合金(本開示ではTIMETAL(登録商標)575またはTi−575と呼ぶ場合もある)について説明する。アルファ−ベータチタン合金はまた、低サイクル疲労試験およびノッチ低サイクル疲労試験における任意のサイクル数でTi−6Al−4Vよりも少なくとも10%高い最大応力を示し得る。さらに、この新規なチタン合金は、適切に処理した場合、基準となるTi−6Al−4V合金と比較して高い強度ならびに同様の延性および破壊靱性の両方を同時に示し得る。これにより、部品設計でさらなる強度を利用可能にするのに十分な損傷許容性を確保することができる。
一実施形態によれば、高強度アルファ−ベータチタン合金は、濃度約4.7重量%〜約6.0重量%のAl、濃度約6.5重量%〜約8.0重量%のV、濃度約0.15重量%〜約0.6重量%のSi、濃度約0.3重量%以下のFe、濃度約0.15重量%〜約0.23重量%のO、ならびに残部としてTiおよび不可避不純物を含有し得る。アルファ−ベータチタン合金は、約0.65〜約0.8のAl/V比を有する。このAl/V比は、合金中のVの濃度に対するAlの濃度の比として定義され、各濃度は重量パーセント(重量%)で表される。
別の実施形態によれば、高強度アルファ−ベータチタン合金は、濃度約4.7重量%〜約6.0重量%のAl、濃度約6.5重量%〜約8.0重量%のV、それぞれ濃度1重量%未満のSiおよびO、ならびに残部としてTiおよび不可避不純物を含有し得る。アルファ−ベータチタン合金は、約0.65〜約0.8のAl/V比を有する。さらに、この合金は室温で少なくとも約970MPaの降伏強度および少なくとも約40MPa・m1/2の破壊靱性を有する。
高強度アルファ−ベータチタン合金の製造方法は、濃度約4.7重量%〜約6.0重量%のAl、濃度約6.5重量%〜約8.0重量%のV、濃度約0.15重量%〜約0.6重量%のSi、濃度約0.3重量%以下のFe、濃度約0.15重量%〜約0.23重量%のO、ならびに残部としてTiおよび不可避不純物を含有する融液を生成する工程を備える。Al/V比は約0.65〜約0.8であり、このAl/V比は重量%で表したVの濃度で除したAlの濃度に等しい。この方法は、融液を凝固させてインゴットを形成する工程をさらに備える。
「備える」、「含む(含有する)」および「有する」の用語は、記載される要素(または工程)に言及するために、非限定(open−ended)の用語として、本開示を通して同じ意味で用いられるが、記載されない要素(または工程)を排除するものではない。
Ti−64およびTi−575の相図を示す図である。 本発明の代表的な合金および比較用基本合金Ti−64の強度と伸びの関係に対する熱処理の効果を示す図である。 910℃で2時間溶体化処理した後にファンにより空冷し、続いて500℃で8時間時効処理した後に空冷したTi−575合金の走査電子顕微鏡(SEM)像である。 910℃で2時間溶体化処理した後に空冷し、続いて700℃で2時間焼鈍した後に空冷したTi−575合金の走査電子顕微鏡(SEM)像である。 表5から得られるデータを用いて縦方向の引張試験の結果をグラフで示した図である。 表5から得られるデータを用いて横方向の引張試験の結果をグラフで示した図である。 表6から得られるデータを用いて引張試験の結果をグラフで示した図である。 表9から得られるデータを用いて低サイクル疲労試験の結果をグラフで示した図である。 表11および表12から得られるデータを用いて引張試験の結果をグラフで示した図である。 表13から得られるデータを用いて引張試験の結果をグラフで示した図である。 表14から得られるデータを用いて高温引張試験の結果をグラフで示した図である。 標準(平滑表面)低サイクル疲労試験およびドウェルタイム(dwell time)低サイクル疲労試験の結果をグラフで示した図である。 ノッチ低サイクル疲労試験の結果をグラフで示した図である。 疲労亀裂進展速度試験の結果をグラフで示した図である。
開発した高強度アルファ−ベータチタン合金について以下に説明する。このアルファ−ベータチタン合金は、濃度約4.7重量%〜約6.0重量%のAl、濃度約6.5重量%〜約8.0重量%のV、濃度約0.15重量%〜約0.6重量%のSi、濃度約0.3重量%以下のFe、濃度約0.15重量%〜約0.23重量%のO、ならびに残部としてTiおよび不可避不純物を含有する。本開示においてTIMETAL575またはTi−575とも呼ぶこともある、このアルファ−ベータチタン合金は、約0.65〜約0.8のAl/V比を有する。このAl/V比は、合金中のVの濃度に対するAlの濃度の比として定義される(各濃度は重量パーセント(重量%)で表される)。
アルファ−ベータチタン合金は、必要に応じてSnおよびZrから選択された1つまたは複数の添加合金元素を含有し得、各添加合金元素は約1.5重量%未満の濃度で存在し、合金は、さらに、または該添加合金元素に替えてMoを0.6重量%未満の濃度で含有し得る。炭素(C)が約0.06重量%未満の濃度で存在し得る。
いくつかの実施形態では、アルファ−ベータチタン合金は、濃度約5.0重量%〜約5.6重量%のAl、濃度約7.2重量%〜約8.0重量%のV、濃度約0.20重量%〜約0.50重量%のSi、濃度約0.02重量%〜約0.08重量%のC、濃度約0.17重量%〜約0.22重量%のO、ならびに残部としてTiおよび不可避不純物を含有し得る。例えば、合金は、Ti−5.3Al−7.7V−0.2Fe−0.45Si−0.03C−0.20Oの配合を有し得、ここで濃度は重量%で表される。
各不可避不純物はそれぞれ0.1重量%以下の濃度を有し得る。不可避不純物は合わせて0.5重量%以下の合計濃度を有し得る。不可避不純物の例としてN、Y、B、Mg、Cl、Cu、Hおよび/またはCが挙げることができる。
Tiはチタン合金組成の残部を構成するため、アルファ−ベータTi合金中のTiの濃度は、存在する合金化元素および不可避不純物の量に依存する。ただし、一般的には、アルファ−ベータチタン合金は濃度約79重量%〜約90重量%または約81重量%〜約88重量%のTiを含有する。
アルファ−ベータチタン合金の合金元素の選択について以下に説明する。当業者であれば認識し得るように、Alはアルファ相安定化元素として機能し、Vはベータ相安定化元素として機能する。
Alは、固溶体硬化機構および整列したTiAl析出物(図1に「DO19_TI3AL」として示す)の生成によりアルファ/ベータチタン合金中のアルファ相を強化し得る。Alは軽量で安価なチタン合金用の合金元素である。Al濃度が約4.7重量%未満の場合、熱処理(例えばSTA処理)後に十分な強化が得られない可能性がある。Al濃度が6.0重量%を超える場合、特定の熱処理条件下で、体積分率が過剰な整列したTiAl析出物が生成される可能性があるが、このような析出物は合金の延性を低下させ得る。また、Al濃度が過剰に高い場合、チタン合金の熱間加工性が低下し、表面亀裂による収率損失につながる場合がある。したがって、Alの適切な濃度範囲は約4.7重量%〜約6.0重量%である。
Vは、MoおよびNbと類似の強化効果を有し得るベータ相安定化元素である。これらの元素は、ベータチタンと完全な相互溶解性を示すβ同形元素と呼ぶ場合もある。Vを約15重量%以下の量でチタンに加えることもできるが、このようなチタン濃度ではベータ相が過剰に安定化されてしまう可能性がある。Vの含有率が高すぎる場合、固溶強化と溶体化処理からの冷却後に形成される二次アルファ相の精錬との組合せにより延性が低下する。したがって、Vの適切な濃度範囲は約6.5重量%〜約8.0重量%である。ここで説明する、Vを高強度アルファ−ベータチタン合金の主要なベータ安定化元素として選択する理由は、様々なベータ安定化元素のうち、Vは比較的軽量な元素であり、母合金が溶解(例えば、真空アーク再溶解(VAR)または低温炉床溶解)に用いやすいためである。さらに、Vはチタン合金中で偏析する問題がより少ない。Ti−Al−V合金系には、溶解から変換へのチタン製造プロセスを通してTi−6Al−4Vの製造経験を活用することができるというさらなる利点がある。また、Ti−64スクラップを溶解に活用することもできるため、合金インゴットのコストを低減できる可能性がある。
Al/V比を0.65〜0.80の間に制御することにより、良好な強度および延性を有するチタン合金を得られる可能性がある。Al/V比が0.65よりも小さい場合、ベータ相が安定し過ぎて材料の熱機械処理中にアルファ/ベータ構造を維持できない可能性がある。Al/V比が0.80よりも大きい場合、ベータ相安定化元素の量が不十分であることにより合金の焼入性が低下し得る。
Siは、固溶機構によりチタン合金の強度を高めるとともにチタンケイ化物の形成によって析出硬化効果を高めることができる(図5B参照)。Siには、強度および高温での耐クリープ性を提供する効果がある。さらに、Siはチタン合金の耐酸化性の向上に役立ち得る。合金中のSiの濃度は約0.6%に制限される場合があるが、これは、Siの量が過剰であると延性が低下し、チタンビレットの生産性が低下し、割れ感受性が増大し得るためである。しかしながら、Siの含有量が約0.15%未満である場合、強化効果が限定される可能性がある。したがって、Siの適切な濃度範囲は約0.15重量%〜約0.60重量%とすることができる。
Feは、Siのようにベータ−共析元素であると考えることができるベータ安定化元素であるである。これらの元素はアルファチタンへの溶解性が限定的であり、ベータ相の共析分解により金属間化合物を生成し得る。ただし、Feはインゴットの凝固中に偏析する傾向があることが知られている。したがって、Feの添加量は0.3%未満とし得るが、これは鍛造製品の微細構造における「βフレック」などの偏析の問題を生じない範囲であると考えられる。
酸素(O)は、チタン合金中のアルファ相安定化元素の中で最も強力なものの1つである。低濃度のOでも非常に効果的にアルファ相を強化し得るが、酸素の量が過剰であると、チタン合金の延性および破壊靱性が低下する場合がある。Ti−Al−V合金系では、Oの最高濃度は約0.23%であると考えられる。しかし、O濃度が0.15%未満の場合、十分な強化効果が得られない可能性がある。一般的に、Sn、ZrおよびMoの中から選択された他のベータ安定化元素または中性元素を添加することにより強度および延性が大幅に低下することはないが、これはSnおよびZrをそれぞれ約1.5重量%、Moを0.6重量%に限定して添加する限りにおいてである。
多様な熱処理方法のいずれかをチタン合金に施し得るが、後述するように、十分な延性を維持しつつ強度および疲労特性を最大化するには、とりわけ溶体化処理および時効処理(STA)が効果的である可能性がある。溶体化処理温度からの空冷の後であっても、STAを用いることによりTi−64よりも少なくとも15%高い強度を得ることができる。大型のビレットまたは鍛造品は、水焼入れを施す場合であっても中心部が外側よりも遅く冷却される傾向があるため、これは有益である。
SiおよびOの含有量は、伸びおよび低サイクル疲労寿命などの他の特性を低下させることなくSTA熱処理後に室温および高温で十分な強度が得られるよう調整することができる。本開示はまた、特定の用途に破壊靱性が重要である場合、Si含有量を低減することができることを説明する。
図1Aは、新規の高強度アルファ/ベータチタン合金であるTi−64およびTi−575の相図を示す。PANDATTM(CompuTherm LLC、ウィスコンシン州マディソン市)を用いて計算を行った。2つの相図にはいくつか顕著な相違がある。第一に、TiAl相の量はTi−64中よりもTi−575中で少ない。これは、Ti−575では中温の熱サイクルによる延性損失の可能性が低いことを示している可能性がある。第二に、Ti−575はベータ転移点(beta transus)が低く、アルファ/ベータ範囲の任意の熱処理温度においてベータ相が多く、低温で安定する残留ベータ相の比率が高い。
溶液処理および時効処理(STA)の後、アルファ−ベータチタン合金は、同じSTAを用いて処理されたTi−6Al−4Vよりも少なくとも15%高い降伏強度を示し得る。図1Bは、Ti−575およびTi−64の標準試料の強度に対する熱処理の効果を示す。このグラフは、様々な実験的組成の試料から得られる、ミル焼鈍した状態およびSTAを施した状態のTi−575の複数のデータ点を示す。ミル焼鈍(700℃)した状態では、Ti−575は強度が高く、延性が低くなっており、期待される傾向を示す。STA(910℃で2時間溶体化し、その後ファンにより空冷し、続いて500℃で8時間時効処理して空冷)を施した状態では、Ti−575試料の強度は高くなっている。通常、延性はこれに対応して低下し、ミル焼鈍した試料の結果と同じ傾向線を描くことが予想される。しかし、実際のところ、STAを施した状態の結果は、ほぼ平行な傾向線に変化している。この予想外の結果は、Ti−575によりもたらされるTi6−4に比べて向上した機械特性の組合せの基礎となる。強度の改善に加えて、アルファ−ベータチタン合金は、低サイクル疲労試験およびノッチ低サイクル疲労試験の任意のサイクル数で、Ti−6Al−4Vよりも少なくとも10%高い疲労応力を示し得る。
図2Aは、910℃で2時間溶体化処理した後にファン空冷し、続いて500℃で8時間時効処理し、その後空冷した代表的なTi−575合金の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す。図2Aでは、矢印で示されるように、合金の微細構造が、球状一次アルファ相粒子、溶体化処理からの冷却中に形成される、ベータ相マトリックス内の二次アルファのラス、および変態構造内のベータ相中の三次アルファ析出物を含む。溶体化処理中、Ti−575中の合金元素は、親和性に応じてアルファ相およびベータ相に区分される。溶体化処理からの冷却中、二次ラスは、溶質元素を再分配する必要により制限される速度で成長する。Ti−575はTi64よりも高い比率でベータ安定化元素を含有するため、任意の温度におけるベータ相の平衡比率がより高く、ベータからアルファへの変換の速度障壁がより高いため、任意の冷却曲線では、より高い比率のベータ相がTi−575中に保持され得る。後の低温での時効処理では、保持されたベータ相が分解して微粒子/アルファ相の三次ラスおよび残留ベータ相が生じ、PANDATは、Ti−64中約3%に対し、Ti−575中約9%となると予測する。この、より小さな粒径と残留する延性ベータ相のネットワークとの組合せにより、延性および図1Bに示すSTAを施した状態の破壊靱性の向上ならびに後述の様々な実施例を可能にすると考えられる。また、時効処理中も、図2Aで解像するには小さすぎる規模で、ケイ化物および炭化物の析出物の生成ならびにアルミニウムおよび酸素によるアルファ相の整列が起こると考えられ、これにより合金の強度を高めることができる。図2Bは、910℃で2時間溶体化処理後に空冷し、その後700℃で2時間焼鈍し、続いて空冷したTi−575合金の走査電子顕微鏡像(SEM)を示す。この微細構造はより粗く、三次アルファ析出物が無く、焼鈍した状態の合金のより低い強度および延性とつじつまが合っている。
熱機械的加工または合金の一次熱処理をベータ転移点よりも高い温度とするのが好適である他の状況では、一次アルファ形態が粗い/針状ラスである可能性があるが、それでもベータ相の保持ならびにその後同時に生じる分解および強化相の析出の原理を用いて合金の機械特性を最適化することができる。
後述の実施例によって裏付けられるように、高強度アルファ−ベータチタン合金は、少なくとも約965MPaの室温で、降伏強度(0.2%のオフセット降伏応力すなわち耐力)を有し得る。降伏強度は、少なくとも約1000MPa、少なくとも約1050MPa、または少なくとも約1100MPaであってもよい。降伏強度は、実質的に同じ溶体化処理条件および時効処理条件で処理されたTi−6Al−4V合金の耐力よりも少なくとも約15%高い可能性がある。アルファ−ベータチタン合金の組成および処理によっては、降伏強度は約1200MPaまたは約1250MPaと高い可能性がある。例えば、降伏強度は約965MPa〜約1000MPa、約1000MPa〜約1050MPa、約1050MPa〜約1100MPa、または約1100MPa〜約1200MPaの範囲内であってもよい。アルファ−ベータチタン合金の弾性率は約105GPa〜約120GPa、場合によっては弾性率は約111GPa〜約115GPaとなり得る。
適切な合金組成物の設計により、高強度アルファ−ベータチタン合金は良好な強度重量比すなわち比強度を示し得、ここで、任意の合成組成物の比強度は、0.2%耐力(すなわち0.2%オフセット降伏応力)(MPa)を密度(g/cm)で除したものと定義することができる。例えば、高強度アルファ−ベータチタン合金は、室温で少なくとも約216kN・m/kg、少なくとも約220kN・m/kg、少なくとも約230kN・m/kg、少なくとも約240kN・m/kg、または少なくとも約250kN・m/kgの比強度を有し得、この比強度は、合金の組成および処理によっては、約265kN・m/kgと高い可能性もある。一般的に、高強度アルファ−ベータチタン合金の密度は、約4.52g/cm〜約4.57g/cmの範囲内であり、場合によっては約4.52g/cm〜4.55g/cmの範囲内である。
上述したとおり、高強度アルファ−ベータチタン合金は好適な組合せの強度と延性を示し得る。したがって、後述の実施例に裏付けられるように、合金は室温で少なくとも約10%、少なくとも約12%、または少なくとも約14%の伸びを有し得る。アルファ−ベータチタン合金の組成および処理によっては、伸びは約16%または約17%と高い場合がある。高強度アルファ−ベータチタン合金は、前述の降伏強度に加えて約10%〜約17%の範囲内の伸びを示すことが理想的である。さらに、またはあるいは、合金の延性は、破壊靱性に関して定量化される。以下の表11に示すように、室温における高強度アルファ−ベータチタン合金の破壊靱性は少なくとも約40MPa・m1/2、少なくとも約50MPa・m1/2、少なくとも約65MPa・m1/2、または少なくとも約70MPa・m1/2となり得る。アルファ−ベータチタン合金の組成および処理によっては、破壊靱性は約80MPa・m1/2と高い場合がある。
さらに、高強度アルファ−ベータチタン合金は優れた疲労特性を有し得る。後述の実施例の、低サイクル疲労のデータをまとめた表9を参照すると、最大応力は、例えば約68000サイクルで少なくとも約950MPaとなり得る。一般的に言って、アルファ−ベータチタン合金は、低サイクル疲労試験の任意のサイクル数で、実質的に同じ溶体化処理条件および時効処理条件で処理されたTi−6Al−4V合金により達成される最大応力よりも、少なくとも約10%高い最大応力を示し得る。
高強度アルファ−ベータチタン合金の製造方法は、濃度約4.7重量%〜約6.0重量%のAl、濃度約6.5重量%〜約8.0重量%のV、濃度約0.15重量%〜約0.6重量%のSi、濃度約0.3重量%以下のFe、濃度約0.15重量%〜約0.23重量%のO、ならびに残部としてTiおよび不可避不純物を含有する融液を生成する工程を備える。Al/V比は約0.65〜約0.8であり、このAl/V比は、重量%で表したV濃度で除したAl濃度に等しい。この方法は融液を凝固させてインゴットを形成する工程をさらに備える。
真空アーク再溶解(VAR)、電子ビーム低温炉床溶解および/またはプラズマ低温炉床溶解を用いて融液を生成してもよい。例えば、本発明の合金は、VAR炉で多段溶解処理により溶解してもよく、または低温炉床溶解方法のいずれか1つとVAR溶解との組合せを採用してもよい。
この方法は、インゴットを熱機械的に処理してワークを形成する工程をさらに備え得る。熱機械的処理プロセスは、自由鍛造、型鍛造、回転鍛造、熱間圧延および/または熱間押出を伴い得る。ある実施形態においては、分塊鍛造および後の一連の鍛造手順は、Ti−64などの商用アルファ/ベータチタン合金に適用されるものに類似し得る。
その後、ワークに熱処理を施して合金の機械特性(例えば強度、破壊靱性、延性)を最適化し得る。熱処理は、溶体化および時効処理またはベータ焼鈍を伴い得る。熱処理温度は、チタン合金のベータ転移点に対して制御することができる。溶体化処理および時効処理では、ワークは、ベータ転移点より約150℃〜約25℃低い第1の温度で溶体化した後、ワークの部位および必要とされる機械特性に応じて、焼入れ、空冷、またはファン空冷により周囲温度まで冷却することができる。ワークピースは、その後約400℃〜約625℃の範囲内の第2の温度で時効処理することができる。
STAにより処理したアルファ−ベータTi合金をミル焼鈍により処理したアルファ−ベータTi合金と比較すると、STA熱処理の強化効果は明白であろう。強化は、少なくとも部分的にはバナジウムによるベータ相の安定化の結果である可能性があり、これにより空冷の後であっても、粗いアルファラスに加えて希薄なベータラスへの分解を回避し得る。微細なアルファ粒子、ケイ化物および炭化物は時効工程中に析出させることができ、より高い強度をもたらすことができる。ベータ焼鈍では、ワークは適度な時間、チタン合金のベータ転移点よりもわずかに高い温度まで加熱した後、冷却(例えば空冷または水焼入れ)することができる。その後、ワークは応力除去するか、時効処理するか、または溶体化処理して時効処理してもよい。
当業者であれば認識するように、任意のチタン合金のベータ転移点は金相試験または示差熱分析により測定することができる。
例A
重量約200グラムのボタンインゴットを10個用意した。インゴットの化学組成を表2に示す。この表で、合金32および合金42は代表的なTi−575合金である。合金42は0.6重量%未満のMoを含有する。合金Ti−64−2は、商用合金Ti−64と類似の組成を有する比較用合金である。合金22は、より低い濃度のバナジウムを含有する合金である。そのため、合金22のAl/V比は0.80よりも高い。合金52はTi−64合金にケイ素を添加したものであり、Alが多すぎ、Vが少なすぎるため所望のAl/V比を満たさない比較用合金である。
インゴットを熱延して0.5インチ(13mm)角棒とし、すべての角棒に溶体化および時効処理(STA)を施した。室温でのSTAの後、角棒に対し引張試験を行った。表3は引張試験の結果を示している。
表3はSTA後の合金の引張特性を示す。合金32および42は比較用合金よりも顕著に高い耐力(PS)および最大抗張力(UTS)を示す(0.2%PS>160ksi(1107MPa)であってUTS>180ksi(1245MPa))。また、合金32および42はより高い比強度を示し、その値はそれぞれ251kN・m/kgおよび263kN・m/kgである。より長い時間、より低い温度での溶体化および時効処理(500℃/8時間/空冷)は、本開示のチタン合金に強度増加とともに十分に高い延性をもたらす。
例B
11個のチタン合金インゴットを実験用VAR炉で溶解した。各インゴットの寸法は直径8インチ(203mm)で重量は約70ポンド(32kg)であった。表4では、インゴットの化学組成を一覧表にしている。この表は、各合金のAl/V比を示す。合金69、70、72、75、76および85が本発明の合金である。合金71は、Si含有率が0.15%よりも低い比較用合金である。合金74は、比較用Ti−64合金である。合金86は、合金74と比較してAlが多く、Vが多く、Oが多い、Ti−64の一種である。合金87および88は、より低い濃度のAlおよびより高い濃度のVを含有する比較用合金である。合金75および88は、およそ1重量%のZrならびにそれぞれ1重量%のSnおよびZrを含有する。
これらのインゴットを華氏2100度(1149℃)でソーク処理し、続いて8インチ(203mm)の円柱インゴットから5インチ(127mm)正方形ビレットに鍛造した。その後、ビレットの第1の部分をベータ転移点より約華氏75度(42℃)低い温度で熱した後、2インチ(51mm)角棒に鍛造した。5インチ(127mm)正方形ビレットの第2の部分をベータ転移点より約華氏75度低い温度で加熱した後、1.5インチ(38mm)厚のプレートに鍛造した。このプレートを、2つの部分に切断した。一方の部分は、ベータ転移点より華氏50度(28℃)低い温度で加熱し、熱延して0.75インチ(19mm)のプレートを形成した。合金85〜88の他方の部分は、ベータ転移点より華氏108度(60℃)低い温度で加熱し、熱延して0.75インチ(19mm)のプレートを形成した。
引張試験片を0.75インチ(19mm)のプレートから縦(L)および横(T)方向の両方に沿って切断した。これらの試験片は、ベータ転移点より華氏90度(50℃)低い温度で1.5時間溶体化した後、周囲温度まで空冷し、続いて華氏940度(504℃)で8時間時効処理し、さらに空冷した。ASTM E8に準拠して、室温で引張試験を行った。それぞれの条件につき2回の引張試験を行ったため、表5〜6の各値は2回の試験の平均値を表す。
表5は、STA熱処理後の0.75インチ(19mm)プレートの室温引張試験の結果を示す。図3Aおよび3Bは、それぞれ縦方向および横方向における、0.2%耐力と伸びの関係を表5の値を用いて示している。これらの図では、2本の点線で囲まれた右上の四角は、強度と延性とのバランスが良好な目標域である。全般的な傾向として、ほとんどのチタン合金において、強度と伸びとの間でトレードオフの関係が見られる。発明合金は、強度と延性の良好なバランスを示し、約140ksi(965MPa)よりも高い(典型的には150ksi(1034MPa)よりも高い)0.2%耐力および10%よりも高い伸びを示す。代表的な発明チタン合金の比強度は、約225kN・m/kg〜240kN・m/kgの間である(0.2%耐力に基づく)。なお、合金85の伸びは9.4%であり、2回の試験のそれぞれにおける10.6%および8.2%の伸びの平均である。この結果は、合金85が好適なチタン合金組成の境界域にあることを示しており、これはCの含有率およびSiの含有率が高いためである可能性がある。
2インチ角棒の溶体化処理および時効処理に以下の2つの異なる条件を用いた。一方では、ベータ転移点より華氏50°度(28℃)低い温度で1.5時間溶体化した後空冷し、続いて華氏940度(504℃)で8時間時効処理し、その後空冷した(STA−AC)。他方では、ベータ転移点より華氏50度(28℃)低い温度で1.5時間溶体化し、その後空冷し、続いて華氏940度(504℃)で8時間時効処理し、その後空冷した(STA−FAC)。
溶体化温度からの空冷により、厚いセクション鍛造部材の中心部により類似する材料がもたらされ、溶体化温度からのファン空冷により、水焼入れ後の厚いセクション鍛造部材の表面により類似する材料がもたらされる。室温での引張試験の結果を表6に示す。この結果は、図3Cにグラフでも示される。
図3Cは、強度の上昇とともに伸びが減少する同様の傾向を示している。STA−FAC(溶体化後ファン空冷)の条件で処理した合金は、STA−ACで処理した合金よりもわずかに高い強度を示す。なお、合金88は非常に高い強度を示したが、過剰な硬化によりSTA−FAC後の延性が低い一方、空冷(STA−AC)後は、合金88の特性は十分良好であった。発明合金は、溶体化後の冷却方法に関わらずかなり安定した強度/延性バランスを示す。
図1Bは、STAした状態およびミル焼鈍(MA)した状態の後の発明合金およびTi−64(比較用基本合金)の強度と伸びの関係を示す。溶体化後の冷却は空冷であった。Ti−64は、STAした状態とMAした状態とでほとんど変化が見られないが、発明合金では、STA後、伸びが低下することなく大幅な強化が見られたことは図1Bから明らかである。これは、Ti−64と比較して優れた発明合金の焼入れ性によるものである。
例C
直径11インチ(279mm)、重さ196ポンド(89kg)の実験用インゴットを用意した。インゴット(合金95)の化学組成は、Al:5.42重量%、V:7.76重量%、Fe;0.24重量%、Si:0.46重量%、C:0.06重量%、O:0.205重量%、さらにチタンと不可避不純物との残渣であった。インゴットを華氏2100度(1149℃)で6時間ソーク処理し、その後8インチ(203mm)正方形ビレットに分塊鍛造した。このビレットを華氏1685度(918℃)で4時間加熱した後、6.5インチ(165mm)正方形ビレットに鍛造した。その後、ビレットの一部を華氏1850度(1010℃)まで加熱した後、5.5インチ(140mm)正方形ビレットに鍛造した。次に、5.5インチ正方形ビレットの一部を華氏1670度(910℃)で2時間加熱した後、2インチ(51mm)角棒に鍛造した。正方形の引張試験片を2インチ角棒から切り出し、その後溶体化および時効処理を行った。溶体化の温度および時間を変更した。溶体化後、試験片を周囲温度までファン空冷し、続いて華氏940度(504℃)で8時間時効処理し、さらに空冷した。室温で引張試験を行った。表7はそれぞれの条件に対する2回の試験の平均値を示す。表から分かるように、0.2%耐力の値は、最低要求値である140ksi(965MPa)よりも大幅に高く、伸びも十分に良好である(例えば10%を上回る)。
華氏1670度(910℃)で2時間加熱した後、5.5インチ(140mm)平方の材料の一部を0.75インチ(19mm)プレートに熱延した。その後、試験片を縦方向および横方向の両方向に沿って切断した。STA熱処理(華氏1670度(910℃)/1時間/空冷の後、華氏940度(504℃)/8時間/空冷)を試験片に施した。表8は、室温および華氏500度(260℃)での引張試験の結果を示す。この結果は、より高い強度(>140ksi(965MPa))および十分な伸び値(>10%)が得られることを明白に示している。
STA熱処理を施した試験片から低サイクル疲労(LCF)試験片を加工した。疲労試験は、応力制御を用いてKt=1およびR=0.01の条件で行い、周波数は0.5Hzであった。試験は10サイクルで終了した。表9および図4は低サイクル疲労(LCF)試験の結果を示し、ここで、LCF曲線をTi−64の疲労データと比較する。図4から、発明合金が商用合金Ti−64と比較してより優れたLCF特性を示すことが明らかである。
例D
7個のチタン合金インゴットを実験用VAR炉で溶解した。インゴットの寸法は直径8インチ(203mm)で重量は約70ポンド(32kg)であった。表10では、合金の化学組成を一覧表にしている。この表は、各合金のAl/V比を示す。合金163は、わずかに高い酸素濃度を有するTi−64である。合金164〜合金167は本発明の組成範囲内に収まる。合金168および169は、Si含有率が0.15%よりも低い比較用合金である。
これらのインゴットを華氏2100度(1149℃)で5時間ソーク処理した後、6.5インチ(165mm)正方形ビレットに鍛造した。このビレットをベータ転移点より華氏45度(25℃)低い温度で4時間加熱した後、5インチ(127mm)正方形ビレットに鍛造した。その後、このビレットをベータ転移点よりおよそ華氏120度(67℃)高い温度で加熱した後、4インチ(102mm)正方形ビレットに鍛造した。鍛造後にビレットを水焼き入れした。ビレットは、ベータ転移点よりおよそ華氏145度(81℃)低い温度まで加熱した後、さらに2インチ(51mm)角棒に鍛造した。この2インチ(51mm)角棒に溶体化処理を施した後、縦方向用の引張試験片および縦−横方向試験用のコンパクト・テンション試験片を切り出した。溶体化処理は、ベータ転移点より華氏90度(50℃)低い温度で行い、これをTB−50℃とした。これらの試験片に、華氏930度(499℃)で8時間または華氏1112度(600℃)で2時間の2つの異なる条件で時効処理を行った。表11および12は引張試験および破壊靱性試験の結果を示す。表5Aは引張試験の結果をグラフで示している。
表および図に示されるように、新規のアルファ−ベータチタン合金は、すべての条件において目標の強度および伸びを上回り、様々な熱処理においてロバスト性を示す。表11では、破壊靱性KICが示される。一般的に、強度と破壊靱性との間でトレードオフの関係が見られる。発明合金では、破壊靱性は、要求される破壊靱性にしたがって、ケイ素および酸素の含有率などの化学組成の調整により制御することができる。
ジェットエンジンの圧縮機の部品として用いられるチタン合金では、中温(約300℃/華氏572度以下)での使用中に強度を維持することが重要である。華氏930度(499℃)で8時間の時効処理した後、高温引張試験を試験片に対し行った。この試験の結果を、表13および図5Bに示す。この結果により、すべての合金がTi−64(合金163)よりも大幅に高い強度を示すことが分かった。また、Ti−5.3Al−7.7V−Si−O合金系では、強度がSi含有率の増加とともに高まることも明らかである。Ti−5.3Al−7.7V−Si−O合金のケイ素含有率が約0.15%よりも高い場合、強度を、図において点線で示されるTi−64(合金163)の水準よりも約15%引き上げることができる。
例E
直径30インチ、重量3.35トンのインゴットを製造した(溶鋼番号:FR88735)。インゴットの化学組成は重量%でTi−5.4Al−7.6V−0.46Si−0.21Fe−0.06C−0.20Oであった。アルファ−ベータ温度域での一連の鍛造の後、インゴットに分塊鍛造を施した。アプセット鍛造後の特性の評価には、直径6インチ(152mm)のビレットを用いた。直径6インチ(152mm)、高さ2インチ(51mm)のビレット試料を華氏1670度(910℃)で加熱し、0.83インチ(21mm)の厚さにアプセット鍛造した後、華氏1670度(910℃)で1時間STA熱処理し、その後ファン空冷し、続いて華氏932度(500℃)で8時間時効処理した後、空冷した。室温引張試験、高温引張試験および低サイクル疲労試験を行った。
表14は試験結果をまとめたものであり、この結果をさらに図6Aにグラフとして示す。新規のアルファ−ベータTi合金(Ti−575、溶鋼番号:FR88735)は、高温においてTi−64よりも一貫して高い強度を示す。
試料をアプセットパンケーキ鍛造した材料から採取した後、低サイクル疲労(LCF)試験を行った。パンケーキは、華氏1670度(910℃)で1時間の条件でSTA熱処理し、その後ファン空冷し、続いて華氏932度(500℃)で8時間空冷した。平滑表面低サイクル疲労試験(Kt=1)およびノッチ低サイクル疲労試験(Kt=2.26)を行った。標準低サイクル疲労試験に加え、選択した応力水準でドウェルタイム(dwell time)低サイクル疲労試験も行って発明合金のドウェル感受性を試験した。平滑表面低サイクル疲労試験およびドウェルタイム低サイクル疲労の結果を図6Bに示し、ノッチ低サイクル疲労試験の結果を図6Cに示す。各試験において、比較のためにTi−64プレートの結果も示す。疲労試験は10サイクルで終了した。
図6Bの結果は、同じ低サイクル疲労サイクルでは発明合金の最大応力がTi−64プレートよりも15%〜20%高いことを示している。また、任意の最大応力での低サイクル疲労試験およびドウェルタイム低サイクル疲労試験の両方のサイクルから判断するに、Ti−575はドウェル感受性をまったく有しないことも明らかである。図6Cに示すノッチ低サイクル疲労試験は、同じ低サイクル疲労サイクルではTi−575がTi−64プレートよりも12%〜20%高い最大応力を示すことが分かる。
同じパンケーキから採取したコンパクト・テンション試験片に対し、疲労亀裂成長速度試験を行った。図6Dは試験の結果を示し、データをTi−64のデータと比較している。図から分かるとおり、発明合金(Ti−575)の疲労亀裂成長速度はTi−64と同等である。
本発明をその特定の実施形態を参照して非常に詳しく説明してきたが、本発明から逸脱することなく他の実施形態も想定可能である。したがって、添付の請求項の精神および範囲は本明細書に記載の好適な実施形態に限定されるべきではない。請求項の趣旨の範囲内のすべての実施形態は、文言上または均等論上、これに含まれることが意図される。
さらにまた、上述の利点のみが本発明の利点であるとは限らず、記載された利点のすべてが発明のすべての実施形態によって達成されることは必ずしも予期しない。

Claims (24)

  1. 濃度4.7質量%〜6.0質量%のAlと、
    濃度6.5質量%〜8.0質量%のVと、
    濃度0.15質量%〜0.6質量%のSiと、
    濃度0.3質量%以下のFeと、
    濃度0.15質量%〜0.23質量%のOと、
    残部としてTiおよび不可避不純物とを含有し、
    Al/V比は0.650.8であり、該Al/V比が質量%によるVの濃度で除したAlの濃度に等しい、高強度アルファ−ベータチタン合金。
  2. SnおよびZrからなる群から選択された、濃度1.5質量%未満の添加合金元素をさらに含有する、請求項1に記載の合金。
  3. 濃度0.6質量%未満のMoをさらに含有する、請求項1または2に記載の合金。
  4. 濃度5.0質量%〜5.6質量%のAlと、
    濃度7.2質量%〜8.0質量%のVと、
    濃度0.2質量%〜0.5質量%のSiと、
    濃度0.02質量%〜0.08質量%のCと、
    濃度0.17質量%〜0.22質量%のOとを含有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の合金。
  5. 前記不可避不純物のそれぞれの濃度が0.1質量%以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の合金。
  6. 前記不可避不純物の濃度が合わせて0.5質量%以下である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の合金。
  7. アルファ相およびベータ相を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の合金。
  8. 前記アルファ相の析出物がベータ相とともに分散した、請求項7に記載の合金。
  9. 室温で少なくとも970MPaの降伏強度および少なくとも10%の伸びを有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の合金。
  10. 降伏強度が少なくとも1050MPaである、請求項9に記載の合金。
  11. 室温で少なくとも40MPa・m1/2の破壊靱性を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の合金。
  12. 室温で少なくとも220kN・m/kgの比強度を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の合金。
  13. 濃度4.7質量%〜6.0質量%のAlと、
    濃度6.5質量%〜8.0質量%のVと、
    それぞれ濃度1質量%未満のSiおよびOと、
    残部としてTiおよび不可避不純物とを含有し、
    Al/V比は0.650.8であり、該Al/V比が質量%によるVの濃度で除したAlの濃度に等しく、
    室温で少なくとも970MPaの降伏強度および少なくとも40MPa・m1/2の破壊靱性を有する、高強度アルファ−ベータチタン合金。
  14. 前記Siの濃度が0.15質量%〜0.6質量%であり、前記Oの濃度が0.15質量%〜0.23質量%である、請求項13に記載の高強度アルファ−ベータチタン合金。
  15. 濃度0.3質量%以下のFeをさらに含有する、請求項13または14に記載の合金。
  16. 前記降伏強度が少なくとも1050MPaである、請求項13〜15のいずれか一項に記載の合金。
  17. 濃度4.7質量%〜6.0質量%のAlと、
    濃度6.5質量%〜8.0質量%のVと、
    濃度0.15質量%〜0.6質量%のSiと、
    濃度0.3質量%以下のFeと、
    濃度0.15質量%〜0.23質量%のOと、
    残部としてTiおよび不可避不純物とを含有し、
    Al/V比は0.650.8であり、該Al/V比が質量%によるVの濃度で除したAlの濃度に等しい融液を生成する工程と、
    融液を凝固させてインゴットを形成する工程とを備える、高強度アルファ−ベータチタン合金の製造方法。
  18. 前記溶解工程が、真空アーク再溶解、電子ビーム低温炉床溶解およびプラズマ低温炉床溶解のうち1つまたは複数を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記インゴットを熱機械的に処理してワークを形成する工程と、
    前記ワークを熱処理する工程とをさらに備える請求項17または18に記載の方法。
  20. 前記熱機械的処理が、自由鍛造、型鍛造、回転鍛造、熱間圧延および熱間押出のうち1つまたは複数を含む、請求項19に記載の方法。
  21. 前記熱処理工程が、溶体化処理およびベータ焼鈍の1つまたは複数を含む、請求項19または20に記載の方法。
  22. 前記熱処理が時効処理をさらに含む、請求項21に記載の方法。
  23. 前記熱処理が、
    ベータ転移点より150℃〜25℃低い第1の温度で前記ワークを溶体化処理する工程と、
    前記ワークを周囲温度まで冷却する工程と、
    前記第1の温度よりも低い第2の温度で前記ワークに時効処理する工程とを備える、請求項22に記載の方法。
  24. 前記第2の温度が400℃〜625℃の範囲内である、請求項23に記載の方法。
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