JP6303872B2 - 冷暖房空調システム - Google Patents

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Description

本発明は従来にない特定の構造を有する熱交換器を用いた冷暖房空調システムに関し、より具体的には、冷房運転及び暖房運転のそれぞれにおいて良好な空調性能及び省エネルギー特性を両立し得る、内部容量が分割された構造を有する熱交換器を用いた冷暖房空調システムに関する。
一般に、冷暖房空調システムの室外機用熱交換器においては、暖房運転時に、外気の温度が低下すると、室外機用熱交換器に霜が付着して、通風量の低下及び熱交換量の低下をきたすため、除霜する必要があった。そのため、外気通風路に対して風上側と風下側に並設される風上側熱交換器及び風下側熱交換器が室外機用熱交換器として用いられ、暖房時には高温冷媒が風上側熱交換器に流れた後、断熱膨張により低温となった冷媒が風下側熱交換器に流れ、冷房時には高温冷媒が風下側熱交換器、風上側熱交換器の順に流れるようにした冷暖房空調システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記冷暖房空調システムの効果は、冷房運転時には風上側熱交換器と風下側熱交換器との2つの熱交換器の能力を合算して使用することによる凝縮性能の向上によってもたらされるものであり、冷暖房空調システムの冷房性能が大幅に改善される。
一方、暖房運転時には風上側熱交換器から風下側熱交換器に向けて凝縮熱が放熱される。当該放熱によって風下側熱交換器表面に対する難着霜効果及び除霜効果が発現し、冷媒の蒸発性能の向上に伴って暖房性能が改善される。
しかしながら、暖房運転時に風上側熱交換器の放熱で冷媒を過冷却し過ぎた場合、風下側熱交換器に入る冷媒温度が低下し過ぎる場合がある。冷媒温度が低下し過ぎた場合、風下側の熱交換器の熱交換性能が追い付かなくなると、冷媒の蒸発不足となり所謂液バック(圧縮機へ液状態の冷媒が送られる状態)のリスクが高まることになる。
通常のシステム制御では、当該状態を避けるため、膨張弁制御を絞り方向に制御し、風下側熱交換器へ入る冷媒を低圧化し、十分な冷媒の蒸発を促そうとする。しかしながら、冷媒が低圧化すると熱交換器表面はより低温化し、着霜しやすい状態になってしまう。
風上側熱交換器の凝縮熱放熱による風下側熱交換器の難着霜効果が追い付かなくなると、(1)熱交換器の着霜、(2)熱交換器性能(蒸発性能)の低下、(3)システム制御の低圧化、(4)熱交換器の着霜、という悪循環に入ってしまうことになる。
特開2008−25897号公報
上記の問題を解決する方法として、風上側熱交換器を性能的にバランスのとれた大きさまでサイズダウンすることが考えられるが、着霜問題が存在しない冷房運転時は風上側熱交換器による過冷却効果を可能な限り大きく発現した方が好ましく、矛盾が生じてしまう。また、風上側熱交換器を風下側熱交換器より小型化すると、風下側熱交換器の通風面積に対して通気抵抗値の高低が生じてしまい、通過空気の偏流によって風下側熱交換器の熱交換器性能を低下させてしまう。
これに対して本発明者らは、先の出願において、冷房運転及び暖房運転のそれぞれにおいて良好な空調性能及び省エネルギー特性を両立し得る、熱交換器及びそれを用いた冷暖房空調システムを提供すべく、内部空間に仕切を設けることによって分割された少なくとも第一の内部空間と第二の内部空間とを有する熱交換器を考案し、暖房運転時と冷房運転時で室外機用風上側熱交換器の使用する容積を変更することで、上記課題に対する解決策を提案した(室外機用風上側熱交換器の可変容量方式による課題解決)。
しかしながら、このように分割された少なくとも第一の内部空間と第二の内部空間とを有する熱交換器を用いた場合でも、具体的な商品設計において次の2点は未だ解決されていない課題であった。
(1)暖房運転時は、室外機用風上側熱交換器の容積の一部しか使用せず過冷却過多による室外機用風下側熱交換器の蒸発能力負荷増大をあるレベルに抑え、運転を成立させることには成功しているが、1枚の熱交換器で回路を組んでいる従来型のエアコンに対しては蒸発能力負荷増大は発生している。その点に関する解決策が提案されていない。
(2)暖房運転と冷房運転で、室外機用風上側熱交換器の容積を変更するため、冷凍回路全体の容積も変わる。その場合の冷媒封入量制御をどうするかといった課題に対する解決策が提案されていない。
そこで、本発明の目的は、少なくとも第一の内部空間と第二の内部空間とを有する室外機用風上側熱交換器を用いた場合に生じる、暖房運転時の室外機用風下側熱交換器の蒸発能力負荷増大に起因する空調能力の低下を抑制可能な冷暖房システムを提供することにある。より具体的には、上記蒸発能力負荷増大分を室外機用風上側熱交換器の可変容量方式では使用していなかった容積分を蒸発器補助として機能させることにより、上記のような室外機用風上側熱交換器の過冷却のし過ぎによる悪循環を解消し得る冷暖房システムを提供することにある。
本発明者は上記目的を達成すべく、分割された少なくとも第一の内部空間と第二の内部空間とを有する室外機用風上側熱交換器を用いた冷暖房システムの回路設計について鋭意研究を重ねた結果、暖房運転時と冷房運転時とで異なる冷媒流路を構築することが極めて有効であることを見出し、本発明に到達した。
即ち、本発明は、
(1)内部空間に仕切を設けることによって分割された少なくとも上側内部空間と下側内部空間とを有する室外機用風上側熱交換器であって、
前記上側内部空間のそれぞれ上部領域及び下部領域に設けられた上側冷媒流入口及び上側冷媒流出口と、
前記下側内部空間のそれぞれ上部領域及び下部領域に設けられた下側冷媒流入口及び下側冷媒流出口と、
を有する、室外機用風上側熱交換器と、
(2)前記室外機用風上側熱交換器と並行して設置される単一の内部空間を有する室外機用風下側熱交換器であって、
前記内部空間の上部領域及び下部領域にそれぞれ設けられた上部冷媒流入出口及び下部冷媒流入出口を有する室外機用風下側熱交換器と、
を具備し、
冷房運転時には、高温冷媒が、前記室外機用風上側熱交換器の前記上側内部空間を流れ、ついで、前記室外機用風下側熱交換器を流れ、ついで、前記室外機用風上側熱交換器の前記下側内部空間を流れ、
暖房運転時には、高温冷媒が、前記室外機用風上側熱交換器の前記下側内部空間を流れ、ついで、断熱膨張により低温となった冷媒が、前記室外機用風下側熱交換器を流れ、ついで、前記室外機用風上側熱交換器の前記上側内部空間を流れるように構成されていること、
を特徴とする冷暖房空調システムを提供する。
上記本発明の冷暖房システムにおいては、冷房運転時は室外機用風上側熱交換器と室外機用風下側熱交換器との2つの熱交換器の能力を凝縮機能として合算して使用することができ、凝縮性能の向上に伴う冷房性能の増大効果が発揮される。また、暖房運転時は室外機用風上側熱交換器に高温高圧冷媒と低温低圧冷媒との両方が流れ、圧縮機に繋がる方の内容積(上側内部空間)は蒸発器及び過熱器として、逆止機構から冷媒が流入する方の内容積(下側内部空間)は高温高圧の冷媒が流れる過冷却器として機能する。
即ち、暖房運転時は、室外機用風上側熱交換器の2分割した片方の内容積のみを高温高圧冷媒の流れる過冷却器として使用することにより熱交換性能を抑え、室外機用風下側熱交換器へ入る冷媒の温度が低温化しすぎるのを防止し、室外機用風下側熱交換器へ入る冷媒の低圧化に伴う暖房性能の悪循環を回避する。加えて、残ったもう片方の内容積は室外機用風下側熱交換器を通過してきた低温低圧冷媒を流す蒸発器及び過熱器として使用することにより、先の過冷却に伴う室外機用風下側熱交換器の蒸発能力負荷増大を補完することができる。
その上で、室外機用風上側熱交換器の高温高圧冷媒の流れる過冷却器に使用する内容積部分と室外機用風下側熱交換器の冷媒入口側近傍部の通風位置を合わせれば、室外機用風下側熱交換器のもっとも着霜しやすい部位において集中的に難着霜効果が得られ、連続運転時間の延長と除霜時間の短縮によるCOPの改善、又は適合できる低温側の使用環境領域の拡大等の商品価値向上が得られる。
他方、冷房運転時は、室外機用風上側熱交換器の全内容積に高温高圧媒を流し放熱することにより最大の過冷却効果が得られ、冷房性能増大に伴うCOP改善効果を最大に引き出せる。また、暖房運転時と冷房運転時で冷媒回路全体の内容積が変化しないので、冷媒流量制御設計もし易くなる。
上記の本発明の冷暖房システムは、
暖房運転時には、高温高圧冷媒が、前記室外機用風上側熱交換器において、前記下側冷媒流入口から前記下側冷媒流出口へと前記下側内部空間の上部から下部に流れ、ついで、断熱膨張により低温となった冷媒が、前記室外機用風下側熱交換器内において、前記下部冷媒流入出口から前記上部冷媒流入出口へ下部から上部へと流れ、
冷房運転時には、高温高圧冷媒が、前記室外機用風下側熱交換器内において、前記上部冷媒流入出口から前記下部冷媒流入出口へ上部から下部へと流れる構成を有すること、
が好ましい。
また、上記の本発明の冷暖房システムは、
膨張機構2つと、
前記膨張機構2つの間に位置する4つの逆止弁による逆止機構と、を有し、
暖房運転時及び冷房運転時のいずれにおいても、いずれか一方の膨張機構のみを稼働する構成を有すること、が好ましい。
また、上記の本発明の冷暖房システムにおいては、
前記室外機用風上側熱交換器及び前記室外機用風下側熱交換器はパラレルフロー型熱交換器からなること、が好ましい。
本発明によれば、冷房運転及び暖房運転のそれぞれにおいて良好な空調性能及び省エネルギー特性を両立し得る、冷暖房空調システムを提供することができる。より具体的には、本発明の冷暖房システムによれば、2分割した内部空間持つ室外機用風上側熱交換器を使用することにより、当該熱交換器の分割したそれぞれの内部空間に担わせる熱交換器機能を冷房運転時と暖房運転時とで適宜変化させることで、冷房性能及び暖房性能を最大限に発揮し得る冷暖房空調システムを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る熱交換器の概略構成図である。 本発明の一実施形態に係る熱交換器の概略構成図である(冷房運転時)。 本発明の一実施形態に係る熱交換器の概略構成図である(暖房運転時)。 本発明の冷暖房空調システムの冷房運転時の冷媒回路を示す概略構成図である。 本発明の冷暖房空調システムの暖房運転時の冷媒回路を示す概略構成図である。 一般的な冷暖房空調システムの暖房運転時の各種特性を示す線図である。 図6の部分拡大図である。 本発明の冷暖房空調システムの暖房運転時の各種特性を示す線図である。 図8の部分拡大図である。
以下、図面を参照しながら本発明の冷暖房空調システムの代表的な実施形態について詳細に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。なお、以下の説明では、同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明は省略する場合がある。また、図面は、本発明を概念的に説明するためのものであるから、表された各構成要素の寸法やそれらの比は実際のものとは異なる場合もある。
[A]熱交換器
図1は、本発明の一実施形態に係る室外機用風上側熱交換器(可変容量熱交換器)の概略構成図である。本実施形態の室外機用風上側熱交換器1は、一般的なアルミニウム合金製の熱交換器からなる本体2と、仕切板4と、上側冷媒流入口6と、下側冷媒流入口8と、上側冷媒流出口10と、下側冷媒流出口12と、を有している。
アルミニウム合金製の熱交換器からなる本体2には、本発明の効果を損なわない範囲で従来公知の種々の熱交換器を使用することができ、例えば、アルミニウム合金製のフィン及びアルミニウム合金製又は銅製のチューブで構成されるフィン・アンド・チューブ型熱交換器やパラレルフロー型熱交換器を用いることができるが、パラレルフロー型熱交換器を用いることが好ましい。
図1に示す本実施形態の室外機用風上側熱交換器1の本体2は、パラレルフロー型熱交換器からなり、アルミニウム合金製のヘッダーパイプ14、16と、これらヘッダーパイプ14、16に連通する互いに平行なアルミニウム合金製の、例えば押出形材からなる複数の扁平熱交換器18と、隣接する扁平熱交換器18の間に介在されるアルミニウム合金製のコルゲートフィン20とで主に構成されている。
本体2の内部空間は4つの仕切板4によって下側内部空間及び上側内部空間の2つに気密的に仕切られており、内部空間の内容積は二分割されている。仕切板4によって仕切られた内部空間(下側内部空間及び上側内部空間)には、それぞれ冷媒流入口(上側冷媒流入口6及び下側冷媒流入口8)と冷媒流出口(上側冷媒流出口10及び下側冷媒流出口12)とが設けられている。なお、冷媒流入口(上側冷媒流入口6及び下側冷媒流入口8)は冷媒流出口として用いることもでき、冷媒流出口(上側冷媒流出口10及び下側冷媒流出口12)は冷媒流入口として用いることもできる。
冷房運転時の場合、本体2の内部空間の全て(下側内部空間及び上側内部空間)に高温高圧冷媒を流通させることができ(図2を参照:室外機用風上側熱交換器1の全体である灰色部分に高温高圧冷媒が循環)、暖房運転の場合、室外機用風上側熱交換器1の下側内部空間のみに高温高圧冷媒を、上側内部空間のみに低温低圧冷媒を流通させることができる(図3を参照:室外機用風上側熱交換器1の下半分である灰色部分に高温高圧冷媒が循環し、上半分である白抜き部分に低温低圧冷媒が循環する)。
ここで、本実施形態においては、下側内部空間及び上側内部空間は同じ容積を有している。即ち、図1等において、下側内部空間は、室外機用風上側熱交換器1(本体2)の鉛直方向下側から50%の部分に相当する内部空間である。この下側内部空間は、後述するように、冷暖房空調システムにおいて室外機用風下側熱交換器と並設する場合、暖房運転時(冬季)に着霜し易い室外機用風下側熱交換器の下側部分に対向して配置されることが好ましい。
室外機用風上側熱交換器1において、仕切板4によって分割される内部空間(下側内部空間及び上側内部空間)それぞれの大きさは、暖房運転時に使用する室外機用風上側熱交換器1の最適容量から設計すればよく、室外機用風下側熱交換器の蒸発能力負荷増大分を室外機用風上側熱交換器1の過熱器として用いられる内容積分で補完させるという観点から、性能バランスを取るように設計すればよい。室外機用風下側熱交換器によって着霜する部分が異なることもあるため、その場合は、仕切板4の位置を適宜変更して、第一の内部空間の容積を、例えば室外機用風上側熱交換器1(本体2)の鉛直方向下側から10%〜50%、好ましくは20%〜50%、更に好ましく20%〜30%の部分に相当するように設計してもよい。仕切板4の位置を変更できるように可変式としてもよい。
[B]冷暖房空調システム
次に、本実施形態の冷暖房空調システムは、室外機において、外気通風路に対して風上側と風下側とに熱交換器(即ち、室外機用風上側熱交換機及び室外機用風下側熱交換器)が併設されており、風上側に設置される熱交換器が上記実施形態の室外機用風上側熱交換器1であること、を特徴とする冷暖房空調システムである。図4及び図5に、この冷暖房空調システムの冷房運転時及び暖房運転時の冷媒回路の概略構成図をそれぞれ示す。
本実施形態の冷暖房空調システムは、主面が鉛直(垂直)方向に略平行になる位置関係で、外気通風路に対して風上側(外側)と風下側(内側)にそれぞれ並設される室外機用風上側熱交換器1及び室外機用風下側熱交換器22からなる室外機用熱交換器24を有している。
下側冷媒流入口8は、計4個の逆止弁CV1、CV2、CV3及びCV4で構成される後述する逆止機構26と接続され、下側冷媒流出口12は、レシーバータンク28を介して逆止機構26に接続されている。また、上側冷媒流出口10は、室外機用風下側熱交換器22の下部冷媒流入出口30と接続され、上部冷媒流入出口32は、膨張機構34を介して逆止機構26に接続されている。
更に、室内機用熱交換器36は、第一の室内側管38により膨張機構34’を介して逆止機構26と接続されており、また、第二の室内側管40により四方弁42を介して圧縮機44に接続されている。また、圧縮機44は四方弁42を介して室外機用風上側熱交換器1の上側冷媒流入口6に接続されている。
上記逆止弁機構26は、冷媒流入管と冷媒流出管とを接続する互いに並列な第一の分岐管及び第二の分岐管のうちの一方、即ち第一の分岐管に直列に介設される第一の逆止弁CV1及び第二の逆止弁CV2と、他方の分岐管即ち第二の分岐管に直列に介設される第3の逆止弁CV3及び第4の逆止弁CV4の4個の逆止弁によって構成されている。この場合、各逆止弁CV1〜CV4は、冷媒流入口側から冷媒流出口側への流れを阻止すると共に、第一、第二の分岐管内を流れる冷媒の一次側に対して二次側が高圧時には流れを阻止する機能を有している。
上記[A]で述べたように、室外機用風上側熱交換器1においては、仕切板4によって分割される内部空間(下側内部空間及び上側内部空間)それぞれの大きさは、暖房運転時に使用する下側内部空間の最適容量から設計することができる。また、暖房運転時に高温冷媒を流通させる風上側に設置する室外機用風上側熱交換器1の部位は、室外機用風下側熱交換器22の下部冷媒流入出口30の近傍に重畳するように(即ち対向するように)配置設計することが好ましい。
また、冷暖房空調システムの劣化度合い応じて、下側内部空間と上側内部空間との容積比の異なる室外機用風上側熱交換器1を用いてもよい。また、可変式の仕切板4を具備する場合は、仕切板4の位置を変更することによって下側内部空間と上側内部空間との容積比を変更させてもよい。
風上側に設置される室外機用風上側熱交換器1の通風面積は、室外機用風下側熱交換器22の通風面積と共通(略同一)にすることが好ましい。風上側に設置される室外機用風上側熱交換器1の通風面積を室外機用風下側熱交換器22の通風面積と共通にすることで、部位による通気抵抗の高低を抑制し、熱交換器の併設に伴う通過空気の偏流を防止することができる。
次に、本発明の冷暖房空調システムに関し、冷房運転時及び暖房運転時における動作について説明する。
<冷房運転時>
冷房運転時には、図4に矢印で示すように、圧縮機44→室外機用風上側熱交換器1の上側内部空間→室外機用風下側熱交換器22→逆止機構26→室外機用風上側熱交換器1の下側内部空間→逆止機構26→膨張機構34’→室内機用熱交換器36→圧縮機44の経路で冷媒が流通する。
上記経路で冷媒が流通することにより、室外機用風上側熱交換器1の全内容積に高温高圧冷媒が流れ、圧縮機44から冷媒が入る方の上側内部空間は凝縮器として機能し、逆止機構26から冷媒が入る方の下側内部空間は過冷却器として機能する。
また、上記結果として、室外機用風上側熱交換器1及び室外機用風下側熱交換器22の全内容積に高温高圧冷媒を流して放熱することができ、室外機用風上側熱交換器1を併設することによる冷房性能増大効果を最大に引き出すことができる。なお、冷房運転時は膨張機構34’を稼働させ、膨張機構34は使用しないことになる。
<暖房運転時>
暖房運転時には、図5に矢印で示すように、圧縮機44→室内機用熱交換器36→逆止機構26→室外機用風上側熱交換器1の下側内部空間→逆止機構26→膨張機構34→室外機用風下側熱交換器22→室外機用風上側熱交換器1の上側内部空間の経路で冷媒が流通する。
上記経路で冷媒が流通することにより、室外機用風上側熱交換器1には高温高圧冷媒と低温低圧冷媒との両方が流れ、圧縮機44と接続されている方の内容積(上側内部空間)は低温低圧冷媒が流れる蒸発器及び過熱器として機能し、逆止機構26から冷媒が流入する方の内容積(下側内部空間)は高温高圧冷媒が流れる過冷却器として機能する。
また、上記結果として、室外機用風上側熱交換器1の影響で室外機用風下側熱交換器22に流入する冷媒が過冷却することによる室外機用風下側熱交換器22の蒸発能力負荷増大分を、室外機用風上側熱交換器1の上側内部空間が蒸発器及び過熱器として働くことで補完することができる。これにより、室外機用風下側熱交換器22に流入する冷媒が過冷却され過ぎることによる空調性能の低下を解消することができる。
また、第3の逆止弁CV3を通過した冷媒(即ち高温高圧の凝縮液)は、風上側に設置した室外機用風上側熱交換器1の下側内部空間の上端に設けられた下側冷媒流入口8から流入し、重力方向(上から下)へ流れる。これにより、室外機用風上側熱交換器1の通路抵抗値を最小限に抑制することができるので、運転効率の向上を図ることができる。
暖房運転時は室外機用風上側熱交換器1の上側内部空間を蒸発器及び過熱器として、下側内部空間を過冷却器として機能させることができるため、室外機用風下側熱交換器22の蒸発能力負荷増大分等を考慮して上側内部空間及び下側内部空間の内容積を最適化することで、室外機用風下側熱交換器22へ流入する冷媒の温度が低温化し過ぎることをより効果的に防止し、暖房性能の低下を回避することができる。
次に、本発明の冷暖房空調システムを用いた場合の暖房運転時の効果について、実施例を用いて説明する。
図6は、一般的な冷暖房空調システムの暖房運転時の各種特性を示す線図である。冷暖房空調システムは市販の日本製3馬力エアコン(新品)を使用し、特に改造等を施すことなく使用した。測定時の平均外気温は1.83℃であり、冷媒封入量は1.7kgとした。
図7は、図6の点線で囲われた部分の拡大図である。図7に示された領域の平均外気温は0.48℃となっており、外気温が約0℃の場合における冷暖房空調システムの各種特性を把握することができる。
図8は、本発明の冷暖房空調システムの暖房運転時の各種特性を示す線図である。冷暖房空調システムには、図6の場合と同じ日本製3馬力エアコン(新品)を改造したものを用い、図5に示す冷媒流通経路を実現した。測定時の平均外気温は2.07℃であり、冷媒封入量は2.0kgとした。
図9は、図8の点線で囲われた部分の拡大図である。図9に示された領域の平均外気温は0.68℃となっており、外気温が約0℃の場合における冷暖房空調システムの各種特性を把握することができる。
本発明の冷暖房空調システムは、外気温が約0℃の低温環境下における暖房性能が市販の冷暖房空調システムと比較して安定的で高いことが分かる(図7と図9の比較)。本発明の冷暖房空調システムは市販の冷暖房空調システムと比較して、各種測定値の振れ幅が小さくなっている。加えて、本発明の冷暖房空調システムの室内機温度差平均は27.66℃であり、市販の冷暖房空調システムの25.34℃よりも高い。
また、図6及び図9において矢印で示した領域における平均外気温はそれぞれ2.79℃及び0.70℃であり、本発明の冷暖房空調システムを評価した図9の方が低い外気温となっている(暖房運転には厳しい条件になっている)。しかしながら、室内機温度差平均は略同一の値(約29℃)を示しており、本発明の冷暖房空調システムが優れた暖房性能を有していることが分かる。
以上、本発明の代表的な実施形態及び実施例について説明したが、本発明はこれらのみに限定されるものではなく、種々の設計変更が可能であり、それら設計変更は全て本発明の技術的範囲に含まれる
1・・・可変容量熱交換器、
2・・・本体、
4・・・仕切板、
6・・・上側冷媒流入口、
8・・・下側冷媒流入口、
10・・・上側冷媒流出口、
12・・・下側冷媒流出口、
14,16・・・ヘッダーパイプ、
18・・・扁平熱交換器、
20・・・コルゲートフィン、
22・・・室外機用風下側熱交換器、
24・・・室外機用熱交換器、
26・・・逆止機構、
28・・・レシーバータンク、
30・・・下部冷媒流入出口、
32・・・上部冷媒流入出口、
34・・・膨張機構、
36・・・室内機用熱交換器、
38・・・第一の室内側管、
40・・・第二の室内側管、
42・・・四方弁、
44・・・圧縮機。

Claims (4)

  1. (1)内部空間に仕切を設けることによって分割された少なくとも上側内部空間と下側内部空間とを有する室外機用風上側熱交換器であって、
    前記上側内部空間のそれぞれ上部領域及び下部領域に設けられた上側冷媒流入口及び上側冷媒流出口と、
    前記下側内部空間のそれぞれ上部領域及び下部領域に設けられた下側冷媒流入口及び下側冷媒流出口と、
    を有する、室外機用風上側熱交換器と、
    (2)前記室外機用風上側熱交換器と並行して設置される単一の内部空間を有する室外機用風下側熱交換器であって、
    前記内部空間の上部領域及び下部領域にそれぞれ設けられた上部冷媒流入出口及び下部冷媒流入出口を有する室外機用風下側熱交換器と、
    を具備し、
    冷房運転時には、高温冷媒が、前記室外機用風上側熱交換器の前記上側内部空間を流れ、ついで、前記室外機用風下側熱交換器を流れ、ついで、前記室外機用風上側熱交換器の前記下側内部空間を流れ、
    暖房運転時には、高温冷媒が、前記室外機用風上側熱交換器の前記下側内部空間を流れ、ついで、断熱膨張により低温となった冷媒が、前記室外機用風下側熱交換器を流れ、ついで、前記室外機用風上側熱交換器の前記上側内部空間を流れるように構成されていること、
    を特徴とする冷暖房空調システム。
  2. 暖房運転時には、高温冷媒が、前記室外機用風上側熱交換器において、前記下側冷媒流入口から前記下側冷媒流出口へと前記下側内部空間の上部から下部に流れ、ついで、断熱膨張により低温となった冷媒が、前記室外機用風下側熱交換器内において、前記下部冷媒流入出口から前記上部冷媒流入出口へ下部から上部へと流れ、
    冷房運転時には、高温冷媒が、前記室外機用風下側熱交換器内において、前記上部冷媒流入出口から前記下部冷媒流入出口へ上部から下部へと流れる構成を有すること、
    を特徴とする請求項1に記載の冷暖房空調システム。
  3. 膨張機構2つと、
    前記膨張機構2つの間に位置する4つの逆止弁による逆止機構と、
    を有し、
    暖房運転時及び冷房運転時のいずれにおいても、いずれか一方の膨張機構のみを稼働する構成を有すること、
    を特徴とする請求項1又は2に記載の冷暖房空調システム。
  4. 前記室外機用風上側熱交換器及び前記室外機用風下側熱交換器はパラレルフロー型熱交換器からなること、
    を特徴とする請求項1〜3のうちのいずれかに記載の冷暖房空調システム。

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