JP6303380B2 - クリック機構およびそれを備えるダイヤル - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば通信機器やAV機器に用いることができるダイヤルに関し、特に節度感(クリック)を付与することができるクリック機構に関する。
上記の節度感(クリック)を付与することができるクリック機構およびそれを備えたダイヤルについては、本件出願人が、既に特許文献1で提案している。その特許文献1で提案されているダイヤルおよび本発明のダイヤルが用いられる無線機1の例を図1に示す。この無線機1は、無線機本体2と、コントローラ3と、ハンドマイクロホン4とを備えて構成される。
この無線機1は、コントローラ3を無線機本体2から分離することで、コントローラ3のみをテーブルやダッシュボードに設置して、コンパクトな使用も可能になっている。そのため、コントローラ3には、外部スピーカ(ヘッドホン)端子、エレキー端子、マイクロホン端子などの必要な端子が装備されている。
コントローラ3の前面パネル31の一部は、傾斜されていて、操作が容易となっている。その傾斜パネルに、周波数調整などに使用され、本発明の一使用例であるダイヤル10が設けられている。ダイヤル10の表面には、偏心した位置に指孔101が形成されて高速の回転操作が可能になっているとともに、外周は、ローレット付きのウレタンなどで被覆されて、指に馴染み易く、精細な調整が可能となっている。このダイヤル10の内部本体は、ダイカストなどで形成されて、該ダイヤル10に或る程度の慣性が与えられている。
そして、このダイヤル10の前面パネル31側の基端部には、トルク調整レバー102が設けられている。図2の例では、前記トルク調整レバー102はダイヤル10の外周から僅かに突出して、前面パネル31側の周縁部において円弧状に揺動可能となっている。そして、たとえば、1番下にスライドすると軽く(低摩擦回転と)なり、1段上げると重く(高摩擦回転と)なり、1番上にスライドすると摩擦無しの節度感(クリック)有りとなる。こうして、ダイヤル10の回転トルクを、3段階から調整可能となっている。トルク調整レバー102は、使用者が一旦好みのトルクに調整すると、再度調整される頻度は高くないので、図1のように前面パネル31に形成された凹部103に収容されていたり、前面パネル31ではなく、底面に設けられていたりすることもある。このトルク調整レバー102によるトルク調整は、本発明の実施の形態にて詳述する。
そして、上述のようなダイヤル10の裏側に、従来技術および本発明のクリック機構が設けられる。図13は、従来技術のクリック機構5の斜視図である。図13は、クリック機構5を裏面側から見ており、その裏面側から前面パネル31に向かって右側となる部分が、この図13の上面となっている。つまり、前面パネル31への取付け状態では、矢印Z方向が上方となる。また、内部を確認可能なように、裏蓋を外している。
前記ダイヤル10の背後側には、シャフト51によってダイヤル10に連結されて連動して回転するロータ52が設けられている。ロータ52は、略矩形(一面が面取りされている)で有底筒状のフレーム53に収容されている。ロータ52の外周面には、全周に亘って、凹部521と凸部522とが交互に形成されている。その外周面上を、図14で示すように、係止部材であるスチールボール54が走行する。そして、トルク調整レバー102が1番上にスライドされている場合には、前記スチールボール54は板ばね部材55の弾発力によって前記ロータ52の外周面に圧接されており、ロータ52が回転すると、該スチールボール54はロータ52の外周面上を転がって走行し、順次前記凹部521に嵌入してゆくことで、前記ダイヤル10の回転操作に節度感(クリック)が得られるようになっている。
前記トルク調整レバー102が中段の高摩擦回転位置および下段の低摩擦回転位置にある状態では、前記トルク調整レバー102の揺動に連動する図示しない切換えレバーによって、前記板ばね部材55は受け部550から跳ね上げられて前記スチールボール54の圧接を解除し、前記節度感(クリック)が無しになっている。こうして、前記トルク調整レバー102の揺動に連動して、前記節度感(クリック)の有無が選択可能となっている。
前記特許文献1は、従来はスプリングばねなどで付勢されていたスチールボール54を、板ばね部材55で押圧するとともに、板ばね部材55に磁石56を設けて、該板ばね部材55が跳ね上げられる際に吸着することで、上述のように節度感(クリック)が無しの状態を実現可能としている。
特許第4520889号公報
前記特許文献1の従来技術は、前記節度感(クリック)の有無が選択可能な優れた発明であるが、その後に改良が進み、板ばね部材55が延長されて、該板ばね部材55の基端部551がビス57などで前記フレーム53に取付けられる一側面531とは異なる隣接する側面532まで、遊端部552が延びている。そして、この遊端部552には、作動片553が設けられている。作動片553は、前記板ばね部材55が略直線状に延びていると基板58に搭載されたフォトスイッチ581の光路を遮断して前記節度感(クリック)有りの状態を示し、前記板ばね部材55が跳ね上げられて前記光路を導通すると前記節度感(クリック)無しの状態を示し、フォトスイッチ581の検出結果は、そのような節度感(クリック)の有無に応じた所定のモード切換えに使用される。
一方、前記ロータ52には、予め定める半径位置に、周方向に連続して、スリット523から成るエンコーダパターンが形成されており、そのエンコーダパターンは、別の側面532に形成された開口部533から突出して該エンコーダパターンに臨むフォトスイッチ582によって読み取られる。そして、前記モード切換えの手段であるフォトスイッチ581は基板58の表面側に搭載され、裏面側には検出素子であるフォトスイッチ582が搭載される。こうして、前記ダイヤル10の回転操作を検出するエンコーダとしての機能を有し、フレームの一側面531に節度感(クリック)を付与する板ばね部材55が取付けられるために、別の側面532に取付けられることになる基板58に対して、延長された板ばね部材55を用いて、節度感(クリック)の有無に応じたモード切換えの機能を搭載している。
前記モード切換えは、たとえばダイヤル10の単位回転当りのエンコーダパルスの発生数の切換えであり、前記基板58は、節度感(クリック)有りの時は通常モードとして前記フォトスイッチ582で得られたエンコーダパルスをそのまま出力させ、節度感(クリック)無しの時は倍速モードとして前記エンコーダパルスを所定の倍数にして出力させることである。
しかしながら、前記フレームの一側面531から別の側面532に亘って形成される板ばね部材55は、長尺で、節度感(クリック)有りの時に、スチールボール54が凸部522に突き上げられて発生する振動が、前記遊端部の作動片553まで伝わってしまい、フォトスイッチ581の光路が上述のように常時遮断となるべきところ、導通して誤作動を生じてしまう可能性がある。詳しくは、通常モードから倍速モードに誤判定してしまい、1クリックで1パルス出力されるべきところ、2パルスや4パルスが出力され、周波数飛びが生じてしまう可能性がある。
そのため、そのような誤作動を生じないためには、作動片553を大きく形成して、多少の揺れではフォトスイッチ581が誤検出しないように構成することも考えられる。しかしながら、そうなると、前記のように板ばね部材55が略直線状に延びて作動片553が光路を遮断している状態から、該板ばね部材55が切換えレバーで跳ね上げられて作動片553が光路を導通させるためには、大きなストロークが必要になり、前記切換えレバーで板ばね部材55の基端側を大きく屈曲させる必要がある(負担が掛かる)。そのため、特に節度感(クリック)無し、すなわち板ばね部材55を跳ね上げた状態が長く続くと、該板ばね部材55が塑性変形してしまう(へたりを生じる)、つまり癖が付いてしまい、節度感(クリック)有りに戻しても、節度感(クリック)が得られない可能性がある。
本発明の目的は、節度感を生じさせる板ばね部材の塑性変形を抑えつつ、該板ばね部材の変位によって生じるモード切換え手段の動作を安定させることができるクリック機構およびそれを備えるダイヤルを提供することである。
本発明のクリック機構は、ダイヤルに連動して回転するロータの外周面に凹部と凸部とが交互に形成され、その外周面に、板ばね状の弾性部材によって付勢された係止部材が圧接し、該係止部材が前記ロータの回転に伴い前記凹部に嵌入してゆくことで、前記ダイヤルの回転操作に節度感を得るようにしたダイヤルのクリック機構において、前記節度感の有無を選択可能とするために、前記節度感を無しにする場合は、前記弾性部材の基端側を跳ね上げて前記圧接を解除する切換えレバーと、前記板ばね状の弾性部材の遊端側に設けられる作動片と、前記係止部材とは前記ロータの周方向に離間した位置に設けられ、前記作動片の変位から、前記節度感の有無の選択結果を検出して動作モードを切換えるモード切換え手段とを含み、前記弾性部材は、前記係止部材を遊端側に有するとともに、前記切換えレバーの跳ね上げを受ける受け部と、前記受け部よりも遊端側に設けられる押圧部とを有する第1の板ばね部材と、前記第1の板ばね部材の押圧部によって基端もしくは中央部寄りが押圧され、遊端側に前記作動片を有する第2の板ばね部材とを備えることを特徴とする。
上記の構成によれば、ダイヤルに連動して回転するロータの外周面に凹部と凸部とが交互に形成され、その外周面に、板ばね状の弾性部材によって付勢された係止部材が圧接し、該係止部材が前記ロータの回転に伴い前記凹部に嵌入してゆくことで、前記ダイヤルの回転操作に節度感を得るようにしたダイヤルのクリック機構において、切換えレバーを設けて、その切換えレバーで前記弾性部材の基端側を跳ね上げて前記圧接を解除することで、前記節度感を無しにできるようにし、こうして節度感の有無を選択可能とする。
一方、板ばね状の弾性部材は、前記係止部材の付勢を行うだけでなく、長く延びて形成され、その遊端側に設けられた作動片がモード切換え手段に作用してモード切換えを行うことで、前記係止部材とは前記ロータの周方向に離間した位置、たとえば該クリック機構が矩形の場合、係止部材が設けられる側面とは異なる隣接した側面に設けられるモード切換え手段の操作にも兼用可能とする。前記モード切換え手段は、たとえばマイクロスイッチや光センサが基板に搭載されて構成される。
その上で、前記弾性部材を、複数枚の板ばね部材で構成する。第1の板ばね部材は、前記係止部材を遊端側に有するとともに、前記切換えレバーの跳ね上げを受ける受け部と、前記受け部よりも遊端側に設けられる押圧部とを有する。第2の板ばね部材は、前記第1の板ばね部材の押圧部によって基端もしくは中央部寄りが押圧され、遊端側に前記作動片を有する。この第2の板ばね部材は、2枚以上設けられて、同様に受け部よりも遊端側に次の板ばね部材のための押圧部が設けられていればよい。
したがって、節度感を無しにするために同じ切換えレバーの操作を行っても、すなわち係止部材をロータの外周面から同じだけの距離だけ離すようにしても、単体の板ばね部材で構成した場合に比べて、第2の板ばね部材の撓みを小さくすることができ、塑性変形(へたり)を抑えることができる。また、節度感(クリック)有りの場合における係止部材の突き上げによる第2の板ばね部材の変位は小さく、前記モード切換え手段の誤作動、たとえば前記マイクロスイッチや光センサの誤検知を抑え、安定した動作を実現することができる。
また、本発明のクリック機構では、前記ロータを収容する有底筒状のフレームの外周面に前記第1および第2の板ばね部材の基端側が固定され、前記第2の板ばね部材は、 前記フレームに固定される基端部と、前記基端部から第1の折れ線で折り曲げられて前記フレームから離反する方向に延びる立ち上げ部と、前記立ち上げ部の先端から第2の折れ線で折り曲げられて前記フレームと略平行に延び、その先端に前記作動片を有する揺動部とを備えて構成されることを特徴とする。
上記の構成によれば、第2の板ばね部材の揺動(撓み)の基点は、主に第2の折れ線になり、これによって該第2の板ばね部材の撓みを一層小さくすることができ、塑性変形(へたり)を、より抑えることができる。
さらにまた、本発明のクリック機構では、前記係止部材は、前記凸部を乗り越え、凹部に嵌入可能なスチールボールから成り、前記第1の板ばね部材は、磁性材料から成り、かつ前記切換えレバーの跳ね上げ時に前記スチールボールを吸着する磁石を有し、前記第2の板ばね部材は、非磁性材料から成ることを特徴とする。
上記の構成によれば、節度感有りの場合は係止部材であるスチールボールはロータの外周面上を転がって走行し、節度感無しの場合は前記スチールボールは第1の板ばね部材に吸着されてロータの外周面から離反しており、こうして節度感の有無を切換えることができる。そして、比較的大きな部品となる第2の板ばね部材が非磁性材料から成ることで、磁石を搭載する第1の板ばね部材に吸着することは無く、組立て性を向上することができる。
また、本発明のダイヤルは、前記のクリック機構を備え、背面側に、シャフトで前記ロータが連動回転するように設けられていることを特徴とする。
上記の構成によれば、たとえば通信機器やAV機器に用いることができるダイヤルに、節度感の有無を切換え可能にすることができる。
さらにまた、本発明のダイヤルでは、前記ロータには、予め定める半径位置に、周方向に連続してエンコーダパターンが形成されており、前記ロータを収容するフレームと、前記フレームの一側面に形成された開口部から突出し、前記エンコーダパターンに臨む検出素子と、前記検出素子を搭載する基板とをさらに備え、前記基板の、表面側には前記モード切換え手段が搭載され、裏面側には前記検出素子が搭載されることを特徴とする。
上記の構成によれば、ダイヤルの回転に節度感を持たせるロータを、ダイヤルの回転を検出するエンコーダとしても兼用することができる。つまり、ダイヤルの回転操作をエンコーダで検出するようにしたダイヤルにおいて、前記節度感の有無を切換え可能にすることができる。そしてさらに、1枚の基板に、前記ダイヤルの回転操作を検出するエンコーダとしての機能と、節度感の有無に応じたモード切換えの機能とを搭載することができる。
また、本発明のダイヤルでは、前記基板は、前記検出素子の前記エンコーダパターンの検出によるエンコーダパルスを出力する基板であり、前記モード切換え手段は、節度感有り時は通常モードとして前記エンコーダパルスをそのまま出力させ、節度感無し時は倍速モードとして前記エンコーダパルスを所定の倍数にして出力させることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記のモード切換え機能の一例として、所定の回転角(1クリック分)のエンコーダパルスを出力する通常モードと、たとえば2倍或いは4倍のエンコーダパルスを出力する倍速モードとに切換えを行うことができる。
さらにまた、本発明のダイヤルでは、前記エンコーダパターンは透孔(スリット)であり、前記検出素子は前記ロータを前後から挟み込み、対向面に一対の受発光素子を有する第1のフォトスイッチであることを特徴とする。
上記の構成によれば、ダイヤルの回転操作を、光路の導通/遮断によって、ロータに非接触で検出することができる。
また、本発明のダイヤルでは、前記モード切換え手段は、前記作動片を前後から挟み込み、対向面に一対の受発光素子を有する第2のフォトスイッチであることを特徴とする。
上記の構成によれば、第2の板ばね部材の揺動によるモード切換えを、光路の導通/遮断によって、作動片に非接触で検出することができる。
さらにまた、本発明のダイヤルでは、前記シャフトには、ブレーキ板が固着され、該ダイヤルを搭載する電子機器のパネル側には、前記ブレーキ板に接触/離反変位可能なブレーキパッドが設けられ、前記切換えレバーはまた、節度感を有りにする場合は前記ブレーキパッドをブレーキ板から離反させ、前記節度感を無しにする場合で軽回転時および前記節度感を無しにする場合で重回転時は前記ブレーキパッドをそれぞれの重さに応じてブレーキ板に接触させることを特徴とする。
上記の構成によれば、前記切換えレバーの操作によって、節度感の有無とともに、ブレーキの有無も調整できるので、節度感無しで軽回転時はロータ(ダイヤル)の円滑な回転が可能となり、節度感無しで重回転時および節度感を有りの場合はロータ(ダイヤル)の回転角の精細な調整が可能となる。
本発明のクリック機構は、以上のように、ダイヤルに連動して回転するロータの外周面に凹部と凸部とが交互に形成され、その外周面に、板ばね状の弾性部材によって付勢された係止部材が圧接し、該係止部材が前記ロータの回転に伴い前記凹部に嵌入してゆくことで、前記ダイヤルの回転操作に節度感を得るようにしたダイヤルのクリック機構において、切換えレバーを設けて、その切換えレバーで前記弾性部材の基端側を跳ね上げて前記圧接を解除可能にすることで、節度感の有無を選択可能にするに際して、前記板ばね状の弾性部材が長く延びて形成され、その遊端側に設けられた作動片がモード切換え手段に作用してモード切換えにも兼用される場合に、前記弾性部材を、複数枚の板ばね部材で構成し、第1の板ばね部材は前記係止部材を遊端側に有するとともに、前記切換えレバーの跳ね上げを受ける受け部よりも遊端側に押圧部を有し、その押圧部で次の第2の板ばね部材の基端もしくは中央部寄りを押圧する。
それゆえ、節度感を無しにするために同じ切換えレバーの操作を行っても、単体の板ばね部材で構成した場合に比べて、第2の板ばね部材の撓みを小さくすることができ、塑性変形(へたり)を抑えることができる。また、節度感有りの場合における係止部材の突き上げによる第2の板ばね部材の変位は小さく、前記モード切換え手段の誤作動を抑え、安定した動作を実現することができる。
本発明および従来技術のクリック機構が用いられるダイヤルを備えた無線機の例を示す図である。 図1で示す無線機におけるダイヤルのトルク調整レバーの操作を説明するための斜視図である。 本発明の実施の一形態に係るクリック機構を背面側から見た斜視図である。 本発明の実施の一形態に係るクリック機構を多方面から見た斜視図である。 前記クリック機構に前面パネル側の構成を加えて多方面から見た分解斜視図である。 前記クリック機構に前面パネル側の構成を加えて多方面から見た分解斜視図である。 前記クリック機構を構成する第1の板ばね部材の六面図である。 前記クリック機構を構成する第2の板ばね部材の六面図である。 節度感(クリック)の有無の状態を説明するための図であり、クリック機構の正面図である。 節度感(クリック)の有無の状態を説明するための図であり、クリック機構の背面図である。 節度感(クリック)の有無の状態を説明するための図であり、クリック機構の模式的な正面図である。 節度感(クリック)の有無の状態を説明するための図であり、クリック機構の模式的な斜視図である。 従来技術のクリック機構の斜視図である。 本発明および従来技術のクリック動作を説明するための斜視図である。
図3および図4は本発明の実施の一形態に係るクリック機構6の斜視図であり、図5および図6はそのクリック機構6に前面パネル31側の構成を加えた分解斜視図である。図5および図6における前面パネル31側の構成では、内部を見易くするために、ダイヤル10は省略しており、また前面パネル31もダイヤル10およびクリック機構6付近の一部分だけを示している。図3は、図13と同様に、クリック機構6を裏面側から見ており、その裏面側から前面パネル31に向かって右側となる部分が、この上面となっている。つまり、図3〜図6において、図13と同様に、前面パネル31への取付け状態では、クリック機構6は、矢印Z方向が上方となる。したがって、図4において、(a)は表面の左上方から見ており、(b)は表面の左下方から見ており、(c)は裏面の左上方から見ており、(d)は裏面の左下方から見ている。また、図5は表面の左下方から見ており、図6は裏面の左下方から見ている。さらに、図3では、図13と同様に、クリック機構6の内部を見易くするために、図4〜図6で示される裏蓋639を省略している。
このクリック機構6は、前述の図13で説明したクリック機構5に類似しており、後に詳述するように、クリック機構5における板ばね部材55を、複数枚(図3〜図5の例では2枚)の板ばね部材65,66で形成した点が異なる。このクリック機構6も、前述のようなダイヤル10の裏側に設けられる。
したがって、先ず図3を参照して、前述の図13で示すクリック機構5と同様に、前記ダイヤル10の背後側には、シャフト61によってダイヤル10に連結されて連動して回転するロータ62が設けられている。なお、ダイヤル10とロータ62とは、連動して回転すればよく、本実施形態のようにシャフト61による直結に限らず、適宜の加減速の歯車が介在されたり、傘歯車が介在されて向きが異なる位置に設けられるなどしてもよい。ロータ62は、略矩形(一面が面取りされている)で有底筒状のフレーム63に収容されている。フレーム63は、ロータ62を回転支持し、前面パネル31に取付けるだけの枠や、図3のような筒の形状の何れでもよい。しかしながら、防塵や静粛性のためには、気密性の高い図3のような有底筒などとすることが好ましく、さらに裏蓋639によって気密性を向上することが好ましい。
前記ロータ62の外周面には、全周に亘って、凹部621と凸部622とが交互に形成されている。その外周面上を、図14で示すように、係止部材であるスチールボール64が走行する。そして、トルク調整レバー102(図1、図2、図5、図6参照)が1番上にスライドされている場合には、前記スチールボール64は第1の板ばね部材65の弾発力によって前記ロータ62の外周面に圧接されており、ロータ62が回転すると、該スチールボール64はロータ62の外周面上を転がって走行し、順次前記凹部621に嵌入してゆくことで、前記ダイヤル10の回転操作に節度感(クリック)が得られるようになっている。
前記トルク調整レバー102が中段の高摩擦回転位置および下段の低摩擦回転位置にある状態では、前記トルク調整レバー102の揺動に連動する図示しない切換えレバーによって、前記第1の板ばね部材65は受け部651(図5参照)から跳ね上げられて前記スチールボール64の圧接を解除し、前記節度感(クリック)が無しになっている。こうして、前記トルク調整レバー102の揺動に連動して、前記節度感(クリック)の有無が選択可能となっている。
次に、図5および図6を参照して、前記トルク調整レバー102の操作によるダイヤル10の摩擦トルクの調整について説明する。前面パネル31には、前記ダイヤル10の後部側および摩擦トルクの調整機構を収容するために、前方側から後方側へ、円形に1段落ち込んだ凹所311が形成されている。クリック機構6の有底筒状のフレーム63の底部の中央からは、前記シャフト61を枢支する案内筒634が立設されており、その案内筒634の部分が、前記凹所311の中央に形成された挿通孔312から挿通される。前記案内筒634の外周にはねじが刻設されるとともに、円筒状の該案内筒634の一側面が面取りされて平面635が形成されている。これに対応して、前記挿通孔312の内周面の一部には、平面313が形成されている。そして、前記平面635,313が一致するように案内筒634が挿通孔312に挿通され、ナット103が前記案内筒634のねじに螺着されることで、クリック機構6は、そのシャフト61周りの回転止めが行われつつ、前面パネル31の裏面側に取付けられる。
前記凹所311の中央部において、前記挿通孔312の周縁部は、前方に円筒が立ち上げられてボス314が形成されており、そのボス314で立ち上がっている部分に、前記トルク調整レバー102によって操作されるトルク調整板7が挟み込まれる。詳しくは、トルク調整板7は、環状の基体71の一直径線方向に対向する位置から、互いに離反方向に延びる操作片72;73,74が形成されるとともに、他の直径線方向に対向する位置から、ばね片75,76が延設されて構成されている。そして、ワッシャ104、トルク調整板7、押え板105および前記ナット103の順で前記案内筒634に嵌め込まれ、ナット103が螺着されると、トルク調整板7はボス314の周りに回(揺)動可能となる。ワッシャ104は、前記凹所311の底面に対するトルク調整板7の回(揺)動を円滑にするために介在される。
そして、一方の操作片72の先端部が前記凹所311の切り欠かれた周縁部315から突出することで、前記トルク調整レバー102となる。これに対して、他方の操作片73,74は、相互に凹所311の底板316を挟み込むように配置され、図5および図6の例では、前面側の操作片73は基体71の外周部から延設され、後面側の操作片74は環状の基体71において、内部開口711を形成するために打ち抜かれた部分が外側に折り返されて形成される。この操作片74は、底板316に形成された開口317から後面側に突出し、後述するように第1の板ばね部材65を跳ね上げる切換えレバーとして機能する。
一方、ばね片75,76は、前記他の直径線方向に対向する位置から半径方向外方に突出する突出部751,761と、その突出部751,761の先端から周方向に円弧状に延びる作動片752,762とを備えて構成されている。前記作動片752,762の少なくとも一部分には、ダイヤル10の裏面に設けられたブレーキ板に摩擦接触することができるブレーキパッドが貼り付けられている。一方、円弧状の作動片752,762の途中には、2カ所の凹部753,754;763,764が形成されており、この凹部753,754;763,764および作動片752,762が前記底板316に形成された対応するかまぼこ状の凸部3161,3162と相互に干渉することで、トルク調整板7、すなわち前記トルク調整レバー102の図2に関連して述べた3つの操作位置での摩擦トルクの調整が行われる。
詳しくは、前記トルク調整レバー102が上段位置にある節度感(クリック)有りの状態では、大きな凹部753,763に凸部3161,3162が入り込んでブレーキ無しの状態となって前記クリック機構6のみが作用する。これに対して、前記トルク調整レバー102が中段位置にある高摩擦状態では、小さな凹部754,764に凸部3161,3162が入り込んで作動片752,762を押し上げ、前記ブレーキパッドがダイヤル10側のブレーキ板に高摩擦で接触する。さらに前記トルク調整レバー102が下段位置にある低摩擦状態では、凹部753,754;763,764から脱出した凸部3161,3162は作動片752,762の遊端側を軽く押し上げ、前記ブレーキパッドがダイヤル10側のブレーキ板に低摩擦で接触する。
さらに、環状の基体71の一部には、周方向に延びる円弧状のスリット712が形成されており、このスリット712で切り離されて弾発性を発揮できる円弧状部713は、トルク調整板7、すなわち前記トルク調整レバー102の位置決め部として機能する。詳しくは、該円弧状部713に形成された突起714が、前記底板316において、前記トルク調整レバー102の、上段、中段、下段の各対応位置に形成された凹部3191,3192,3193にそれぞれ嵌り込むことで、前記トルク調整板7の揺(回)動を阻止する。
再び図3を参照して、前記ロータ62には、予め定める半径位置に、周方向に連続して、スリット623から成るエンコーダパターンが形成されており、そのエンコーダパターンは、側面632に形成された開口部633から突出して該エンコーダパターンに臨むフォトスイッチ682によって読み取られる。そして、前記モード切換えの手段であるフォトスイッチ681は基板68の表面側に搭載され、裏面側には検出素子であるフォトスイッチ682が搭載される。こうして、前記ダイヤル10の回転操作を検出するエンコーダとしての機能を有し、フレームの一側面631に節度感(クリック)を付与する板ばね部材65,66が取付けられるために、別の側面632に取付けられることになる基板68に対して、延長された第2の板ばね部材66を用いて、節度感(クリック)の有無に応じたモード切換えの機能を搭載している。
前記モード切換えは、たとえばダイヤル10の単位回転当りのエンコーダパルスの発生数の切換えであり、前記基板68は、節度感(クリック)有りの時は通常モードとして前記フォトスイッチ681で得られたエンコーダパルスをそのまま出力させ、節度感(クリック)無しの時は倍速モードとして前記エンコーダパルスを所定の倍数にして出力させる。
注目すべきは、本実施の形態のクリック機構6では、係止部材であるスチールボール64をロータ62の外周面に圧接させる弾性部材を、第1の板ばね部材65と、第2の板ばね部材66とで構成したことである。第2の板ばね部材66は、さらに複数枚で構成されてもよい。
図7は、第1の板ばね部材65の六面図であり、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。第1の板ばね部材65は、磁性材料から成り、前記スチールボール64を、節度感(クリック)有りの時に押圧し、無しの時に吸着する凸部652と、前記操作片74の跳ね上げを受ける受け部651と、第2の板ばね部材66を押圧して湾曲させる押圧部653とを遊端側に有するとともに、基端側は、リブ654が形成されて補強され、挿通孔655を挿通したビス67によって、第2の板ばね部材66とともに、フレーム63の一側面631に取付けられる。本実施の形態では、受け部651は、前記操作片74が潜り込むための案内斜面に形成されており、その案内斜面の導入端が押圧部653を兼ねている。案内斜面の角度θ1は、たとえば35度である。押圧部653は、受け部651よりも遊端側に設けられ、第2の板ばね部材66が2枚以上で形成される場合も、前段の板ばね部材から湾曲変位を受ける受け部651より、後段の板ばね部材を湾曲変位させる押圧部653が遊端側に設けられていればよい。
また、第1の板ばね部材65の基端側には、フレーム63に立設される回転止めのピン637が挿通する挿通孔656が穿設され、また第2の板ばね部材66との干渉を避けた任意の箇所には、前記スチールボール64を吸着するための磁力を発生する磁石69が取付けられる。前記スチールボール64は、フレーム63の一側面631に形成された貫通孔638から前記図14で示すようにロータ62の外周面へ向けて突出し、前記貫通孔638には、凸部652が進退自在である。
図8は、第2の板ばね部材66の六面図であり、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。第2の板ばね部材66は、非磁性材料から成り、フレーム63の一側面631から、隣接する他の側面632にかけて延びる長手状に形成される。第2の板ばね部材66は、前記ビス67が挿通する挿通孔664およびピン637が挿通する挿通孔669が形成され、前記一側面631に固定される基端部661と、前記基端部661から第1の折れ線665で折り曲げられて前記フレーム63から離反する方向に延びる立ち上げ部666と、前記立ち上げ部666の先端から第2の折れ線667で折り曲げられて前記一側面631と略平行に延び、その先端(遊端部662)に作動片663を有する揺動部668とを備えて構成される。本実施の形態では、第2の板ばね部材66は、前記第1の板ばね部材65の押圧部653によって、基端もしくは中央部寄り(図8の例では中央部寄り)が押圧される。
図9〜図12は、節度感(クリック)の有無の状態を説明するための図であり、図9はクリック機構6の正面図であり、図10は背面図であり、図11は模式的な正面図であり、図12は模式的な斜視図である。なお、動作の理解のために、図9、図11および図12には、ダイヤル10側の構成であり、前記トルク調整レバー102(操作片72)に連動して回(揺)動する操作片74も合わせて示している。
前述の図2において、トルク調整レバー102が上段にある節度感(クリック)有りの状態では、操作片74は、図9(a)、図11および図12において仮想線および参照符号74aで示すように、第1の板ばね部材65から離反している。これによって、図11および図12において仮想線および参照符号65aで示すように、第1の板ばね部材65は略直線状に延びてスチールボール64を押圧しており、同様に図11および図12において仮想線および参照符号66aで示すように、第2の板ばね部材66の揺動部668も一側面631と略平行に、略直線状に延びている。図10(a)は図9(a)を背面側から見ている。
これに対して、図2において、トルク調整レバー102が下段にある軽い(低摩擦回転)状態および中段の重い(高摩擦回転)状態では、図9(b)、図11および図12において実線および参照符号74で示すように、操作片74は第1の板ばね部材65の受け部651の案内斜面に案内されて該第1の板ばね部材65を跳ね上げる。これによって、図11および図12において実線および参照符号65で示すように、第1の板ばね部材65は撓んでスチールボール64を吸着してロータ62から離反させるとともに、図11および図12において実線および参照符号66で示すように、該第1の板ばね部材65の押圧部653によって第2の板ばね部材66を跳ね上げる。図10(b)は図9(b)を背面側から見ている。なお、トルク調整レバー102の操作位置としては、前述の図2で示すように3位置であるが、動作を分かり易くするために、図9〜図12では、操作片74は、下段の軽い(低摩擦回転)状態と中段の重い(高摩擦回転)状態との中間位置位と、上段の節度感(クリック)有りの位置との2位置で示している。
作動片663は、第2の板ばね部材66の揺動部668が略直線状に延びていると基板68に搭載されたフォトスイッチ681の光路を遮断して前記節度感(クリック)有りの状態を示し、該第2の板ばね部材66が跳ね上げられて前記光路を導通すると前記節度感(クリック)無しの状態を示し、フォトスイッチ681の検出結果は、そのような節度感(クリック)の有無に応じた所定のモード切換えに使用される。たとえば、節度感(クリック)有りの通常モードでは、基板68は、1クリックで1パルス出力し、節度感(クリック)無しの倍速モードでは、1クリックで2パルスや4パルス出力する。
ここで、図11において、図13で示すような単体の板ばね部材55の場合の動作を、参照符号55,55aおよび1点鎖線で示す。この図11から理解されるように、節度感(クリック)を無しにするために同じトルク調整レバー102(操作片74)の操作を行っても、すなわちスチールボール64をロータ62の外周面から同じだけの距離だけ離すようにしても、2枚の板ばね部材65,66を用いた本実施の形態では、第2の板ばね部材66は単体の板ばね部材55よりも撓みを小さくすることができ、塑性変形(へたり)を抑えることができる。詳しくは、前記板ばね部材66,55の遊端部に設けられる作動片663,553の変位を、参照符号H1,H2で、それぞれ示す通りである。また、板ばね部材66,55の撓みは、θ3,θ4で、それぞれ示す通りであり、たとえばθ3=4度、θ4=9度である。また、節度感(クリック)有りの場合におけるスチールボール64の突き上げによる第2の板ばね部材66の変位は小さく、フォトスイッチ681の誤検知を抑え、安定した動作を実現することができる。
さらに、第2の板ばね部材66は、主に第2の折れ線667を揺動(撓み)の基点として緩やかに撓む。こうして、第1の折れ線665、立ち上げ部666および第2の折れ線667を有する構成で、第2の板ばね部材66の撓みを一層小さくすることができ、塑性変形(へたり)を、より抑えることができる。また、図8で示すように、第1の折れ線665および第2の折れ線667は、互いに平行であるが、該第2の板ばね部材66の長手方向の直交方向とは平行でなく、所定の角度θ2を持って形成されている。これによって、第1の板ばね部材65の押圧部653によって跳ね上げられた際に、揺動部668が開き(撓み)易くなっており、塑性変形(へたり)を、より抑えることができる。
さらにまた、複数枚の板ばね部材65,66の組み合わせで構成することで、変位量H1の調整が容易であるとともに、用途に合ったばね板金の設計が可能になる。また、比較的大きな部品となる第2の板ばね部材66が非磁性材料から成ることで、磁石69を搭載する第1の板ばね部材65に吸着することは無く、組立て性を向上することもできる。
前記エンコーダパターンは、透孔(スリット)623に限らず、磁気パターンなどであってもよい。しかしながら、透孔(スリット)623の場合、フォトスイッチ682によって、光路の導通/遮断から、ロータ62に非接触でダイヤル10の回転操作を検出することができる。また、モード切換え手段も、フォトスイッチ681に限らず、マイクロスイッチなどが用いられてもよく、フォトスイッチ681の場合、作動片663に非接触で検出することができる。
本実施の形態のようなクリック機構6を備えるダイヤル10は、図1で示す無線機1のような通信機器に限らず、AV機器などに広く用いることができ、それらの機器で、節度感の有無を切換え可能にすることができる。
1 無線機
10 ダイヤル
102 トルク調整レバー
2 無線機本体
3 コントローラ
31 前面パネル
4 ハンドマイクロホン
6 クリック機構
61 シャフト
62 ロータ
621 凹部
622 凸部
63 フレーム
631 一側面
632 他の側面
64 スチールボール
65 第1の板ばね部材
651 受け部
652 凸部
653 押圧部
66 第2の板ばね部材
661 基端部
663 作動片
665 第1の折れ線
666 立ち上げ部
667 第2の折れ線
668 揺動部
68 基板
681,682 フォトスイッチ
7 トルク調整板
72;73,74 操作片

Claims (9)

  1. ダイヤルに連動して回転するロータの外周面に凹部と凸部とが交互に形成され、その外周面に、板ばね状の弾性部材によって付勢された係止部材が圧接し、該係止部材が前記ロータの回転に伴い前記凹部に嵌入してゆくことで、前記ダイヤルの回転操作に節度感を得るようにしたダイヤルのクリック機構において、
    前記節度感の有無を選択可能とするために、前記節度感を無しにする場合は、前記弾性部材の基端側を跳ね上げて前記圧接を解除する切換えレバーと、
    前記板ばね状の弾性部材の遊端側に設けられる作動片と、
    前記係止部材とは前記ロータの周方向に離間した位置に設けられ、前記作動片の変位から、前記節度感の有無の選択結果を検出して動作モードを切換えるモード切換え手段とを含み、
    前記弾性部材は、
    前記係止部材を遊端側に有するとともに、前記切換えレバーの跳ね上げを受ける受け部と、前記受け部よりも遊端側に設けられる押圧部とを有する第1の板ばね部材と、
    前記第1の板ばね部材の押圧部によって基端もしくは中央部寄りが押圧され、遊端側に前記作動片を有する第2の板ばね部材とを備えることを特徴とするクリック機構。
  2. 前記ロータを収容する有底筒状のフレームの外周面に前記第1および第2の板ばね部材の基端側が固定され、
    前記第2の板ばね部材は、
    前記フレームに固定される基端部と、
    前記基端部から第1の折れ線で折り曲げられて前記フレームから離反する方向に延びる立ち上げ部と、
    前記立ち上げ部の先端から第2の折れ線で折り曲げられて前記フレームと略平行に延び、その先端に前記作動片を有する揺動部とを備えて構成されることを特徴とする請求項1記載のクリック機構。
  3. 前記係止部材は、前記凸部を乗り越え、凹部に嵌入可能なスチールボールから成り、
    前記第1の板ばね部材は、磁性材料から成り、かつ前記切換えレバーの跳ね上げ時に前記スチールボールを吸着する磁石を有し、
    前記第2の板ばね部材は、非磁性材料から成ることを特徴とする請求項1または2記載のクリック機構。
  4. 前記請求項1〜3の何れか1項に記載のクリック機構を備え、背面側に、シャフトで前記ロータが連動回転するように設けられていることを特徴とするダイヤル。
  5. 前記ロータには、予め定める半径位置に、周方向に連続してエンコーダパターンが形成されており、
    前記ロータを収容するフレームと、
    前記フレームの一側面に形成された開口部から突出し、前記エンコーダパターンに臨む検出素子と、
    前記検出素子を搭載する基板とをさらに備え、
    前記基板の、表面側には前記モード切換え手段が搭載され、裏面側には前記検出素子が搭載されることを特徴とする請求項記載のダイヤル。
  6. 前記基板は、前記検出素子の前記エンコーダパターンの検出によるエンコーダパルスを出力する基板であり、
    前記モード切換え手段は、節度感有り時は通常モードとして前記エンコーダパルスをそのまま出力させ、節度感無し時は倍速モードとして前記エンコーダパルスを所定の倍数にして出力させることを特徴とする請求項5記載のダイヤル。
  7. 前記エンコーダパターンは透孔であり、前記検出素子は前記ロータを前後から挟み込み、対向面に一対の受発光素子を有する第1のフォトスイッチであることを特徴とする請求項5または6記載のダイヤル。
  8. 前記モード切換え手段は、前記作動片を前後から挟み込み、対向面に一対の受発光素子を有する第2のフォトスイッチであることを特徴とする請求項4〜7の何れか1項に記載のダイヤル。
  9. 前記シャフトには、ブレーキ板が固着され、
    該ダイヤルを搭載する電子機器のパネル側には、前記ブレーキ板に接触/離反変位可能なブレーキパッドが設けられ、
    前記切換えレバーはまた、節度感を有りにする場合および前記節度感を無しにする場合で軽回転時は前記ブレーキパッドをブレーキ板から離反させ、前記節度感を無しにする場合で重回転時は前記ブレーキパッドをブレーキ板に接触させることを特徴とする請求項4〜8の何れか1項に記載のダイヤル。
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