JP6302390B2 - 端子付電線 - Google Patents

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本発明は、端子付電線に関する。
一般に、ワイヤハーネスにおける電線の端部には、導電金属製の圧着端子が取り付けられる。この圧着端子を備える端子付電線において、電線における絶縁被覆の端部及びそこから伸び出た芯線の部分を含む領域を覆うように防食剤が塗布される場合がある。例えば、端子付電線における電線の芯線がアルミニウム線である場合、銅合金製の圧着端子と接触するアルミニウム線は、異種金属接触腐食によって腐食しやすい。防食剤は、そのような異種金属接触腐食の防止に有効である。防食剤は、一般に、シリコン系、アクリル系、ウレタン系、ポリアミド系又はエポキシ系の樹脂である。
ところが、端子付電線において、圧着端子及び電線に対する樹脂製の防食剤の密着性は十分に高いとはいえない。即ち、従来の端子付電線は、電線の端部に形成された防食剤に対して応力が加わった場合に、防食剤が電線及び圧着端子から剥がれやすいという問題点を有している。
そこで、特許文献1に開示される端子付電線が提案された。図8に示すように、この端子付電線501は、電線503とその電線503の端部に取り付けられた圧着端子505とを備える。圧着端子505は、被覆圧着部507と、芯線圧着部509と、端子接続部511と、第一連結部513と、第二連結部515とを有する。被覆圧着部507は、電線503の端部における絶縁被覆517に圧着された部分である。芯線圧着部509は、電線503の端部における絶縁被覆517から伸び出た芯線519に圧着された部分である。端子接続部511は、相手側の端子(不図示)に接続される部分である。第一連結部513は、被覆圧着部507と芯線圧着部509とを繋ぐ部分である。第二連結部515は、芯線圧着部509と端子接続部511とを繋ぐ部分である。
更に、端子付電線501は、圧着端子505における被覆圧着部507の外周面及び第二連結部515の表面の各々に分布して形成された突起部521と、防食剤523とを備える。防食剤523は、電線503における圧着端子505の被覆圧着部507が圧着された部分から芯線519の先端までの保護領域と、圧着端子505における電線503の保護領域の周囲に位置する部分とを覆う。
この端子付電線501によれば、突起部521が、圧着端子505における防食剤523が形成される領域の両端付近の表面に分布して形成されるので、従来の圧着端子に比べ、防食剤523との接触面積が大きくなり、防食剤523との密着性が高い。突起部521は、防食剤523に応力が加わった場合に、防食剤523に引っ掛かる。そのため、端子付電線501は、電線503の端部に形成された防食剤523に応力が加わった場合に、電線503及び圧着端子505から防食剤523を剥がれにくくすることができる。
特開2012−124100号公報
しかしながら、上記従来の端子付電線501の圧着端子505における被覆圧着部507の外周面及び第二連結部515の表面の各々に分布する突起部521だけでは、防食剤523との密着性が不十分であった。特に、型閉めされた成形金型により圧着端子505の周囲に防食剤523を成形後、成形金型から端子付電線501を離脱させる際、防食剤523が圧着端子505から成形金型の離脱方向に剥離してしまうことがあった。これは、被覆圧着部507等の表面に形成した突起部521では、突起部521と防食剤523の凹凸による引っ掛かり寸法が小さいことに起因する。すなわち、凹凸面同士の引っ掛かりでは十分な接合強度が得られず、離型時の成形金型(上型)に防食剤523が引っ張られ、防食剤523が圧着端子505から剥がれてしまう。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、その目的は、防食樹脂と端子の接合強度を高め、圧着端子からの防食樹脂の剥がれを防止できる端子付電線を提供することにある。
本発明に係る上記目的は、下記構成により達成される。
(1) 電線と、電線加締め部の加締め底板部から起立する導体加締め片によって前記加締め底板部に載置した前記電線の導体を圧着する端子と、圧着された前記導体の露出部及び前記電線加締め部を防食樹脂により覆って形成された防食樹脂成形部と、を備え、前記導体加締め片の前端部に形成され、前記防食樹脂成形部が前記電線加締め部から剥離するのを防止するための剥離防止部は、前記導体の末端部より端子前方に突出するように、前記加締め底板部に載置された前記導体を両側部から巻き込むように屈曲された前記導体加締め片の前端縁から突出する突出部と、前記導体の末端部が端子側方に露出するように前記突出部に形成された開口部と、を有することを特徴とする端子付電線。
上記(1)の構成の端子付電線によれば、加締め底板部に載置された導体を両側部から巻き込むように屈曲された導体加締め片の前端縁に突出部が設けられているため、防食樹脂成形部が形成されると、突出部の下側にも防食樹脂成形部が存在することになる。そこで、突出部に防食樹脂成形部の一部が引っ掛かることになる。従って、防食樹脂成形部に外力が加わっても、防食樹脂成形部が電線加締め部から剥離することがない。
また、突出部には導体の末端部が端子側方に露出する開口部が設けられているため、防食樹脂成形部が形成される際、この開口部と電線加締め部の前方開口とから突出部の内側に流入した防食樹脂が、導体の末端部を確実に覆うことができる。即ち、突出部に開口部が設けられない場合、防食樹脂は、袋小路状の突出部の内側に電線加締め部の前方開口から流入しなければならず、空気溜まりが生じて導体の末端部を確実に覆うことができないおそれがある。
(2) 前記開口部が、前記突出部に形成される内周の閉じた開口であることを特徴とする上記(1)の構成の端子付電線。
上記(2)の構成の端子付電線によれば、開口部が、内周の閉じた開口となることで、開口部を貫通した防食樹脂が突出部の一部表裏面を囲繞することになる。従って、突出部は、電線加締め部から剥離しようとする防食樹脂成形部に対して十分に抵抗することができる。
(3) 前記開口部が、前記突出部の端縁を切り欠いて形成した切欠であることを特徴とする上記(1)の構成の端子付電線。
上記(3)の構成の端子付電線によれば、導体加締め片の端縁に切欠を形成するだけで、突出部に開口部を形成することができ、端子形成が容易となる。
本発明に係る端子付電線によれば、防食樹脂と端子の接合強度を高め、圧着端子からの防食樹脂の剥がれを防止できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明の第1実施形態に係る端子付電線の斜視図である。 図1に示した端子付電線の導体加締め片における軸線を含む縦断面図である。 図1に示した端子を要部拡大図と共に表した斜視図である。 図2のA部拡大図である。 (a)は本発明の第2実施形態に係る端子付電線の防食樹脂成形部が形成される前の要部斜視図、(b)は(a)の平面図である。 第2実施形態に係る端子付電線の防食樹脂成形部が形成された後の斜視図である。 図6に示した端子付電線の導体加締め片における軸線を含む要部縦断面図である。 従来の端子付電線における主要部の側面図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面を参照して説明する。
図1及び図2に示すように、本発明の第1実施形態に係る端子付電線11は、電線13と、端子15と、防食樹脂成形部17と、を主要な構成として有している。
電線13は、長尺な導体19と、その導体19の周囲を覆う絶縁体である絶縁被覆21とを有する。端子15が取り付けられる電線13の末端部は、予め一定の長さの分の導体19の周囲から絶縁被覆21が剥がれた状態、即ち、一定の長さ分の導体19が絶縁被覆21から伸び出た状態に加工されている。導体19には、例えば、銅又はアルミニウムを主成分とする導電金属の線材が用いられる。本実施形態では、導体19にアルミニウムを主成分とするアルミニウム合金が用いられる。導体19は、複数の素線を有する撚り線または単線とすることができる。
端子15は、銅合金板をプレス加工することによって形成されている。本実施形態における端子15は、コネクタハウジング(図示せず)に対して圧入される雄端子となっている(一例であるものとする)。
端子15は、図3に示すように、端子接続部23と、筒部25と、第1連結部27と、第2連結部29と、電線加締め部30と、を備えて構成されている。なお、本明細書中、端子付電線11は、端子接続部23が設けられる側を前端側と、電線加締め部30が設けられる側を後端側と、それぞれ定義するものとする。
端子接続部23は、細長く真っ直ぐな形状に形成されている。端子接続部23は、相手方となる雌端子(図示せず)に電気的に接続される部分として形成されている。
筒部25は、端子接続部23の後端側に設けられており、コネクタハウジング内に形成される端子収容室(図示せず)の形状に合わせて略箱状に形成されている。
第1連結部27は、端子接続部23と筒部25とが連結される部分として設けられており、後端側に行くに従って幅が広くなるように形成されている。
第2連結部29は、筒部25と電線加締め部30とが連結される部分として設けられている。第2連結部29は、底壁35と、底壁35の両側端から立設された一対の側壁37とを備えている。底壁35と一対の側壁37は、筒部25と電線加締め部30に連続して形成されている。
電線加締め部30は、導体19を加締める導体加締め部31と、絶縁被覆21の上から電線13を加締める被覆加締め部33と、を有する。
導体加締め部31は、加締め底板部39と、導体加締め片41と、を有する。加締め底板部39は、第2連結部29の底壁35に連続して形成されている。加締め底板部39の側部からは導体加締め片41が起立して形成されている。本第1実施形態では、加締め底板部39の両側部から一対の導体加締め片41が起立して形成される。一対の導体加締め片41は、帯板状に形成されている。一対の導体加締め片41は、起立先端43が上方に向けて立ち上げられ、U字状に湾曲するように形成されている。一対の導体加締め片41は、電線13の導体19が加締めによって圧着される部分として設けられている。すなわち、一対の導体加締め片41は、導体加締め部31において、加締め底板部39に載置した電線13の導体19を圧着することで、導体19が導体加締め部31に圧着される。
被覆加締め部33は、電線加締め部31の後端側に設けられている。被覆加締め部33は、一対の被覆加締め片45を有する。一対の被覆加締め片45は、帯板状に形成されている。一対の被覆加締め片45は、両側端が端子15の上方に向けて立ち上げられ、U字状に湾曲するように形成されている。一対の被覆加締め片45は、電線13の絶縁被覆21で被覆された箇所が加締めによって圧着される部分として設けられている。
防食樹脂成形部17は、圧着された導体19の露出部及び電線加締め部30を防食樹脂により覆って形成される。防食樹脂成形部17は、導体19と端子15との接続箇所に水が浸入することによって発生する電食を防止するために設けられている。そして、防食樹脂成形部17は、第2連結部29の一対の側壁37から電線13の端末部の絶縁被覆21までの範囲を覆って形成されている。防食樹脂成形部17を形成する防食樹脂は、例えば、シリコン系、アクリル系、ウレタン系、ポリアミド系又はエポキシ系の樹脂である。また、防食樹脂は、透明、半透明、又は透明ではない樹脂とすることができる。
更に、防食樹脂成形部17が電線加締め部30から剥離するのを防止するための剥離防止部53が、導体加締め片41の前端部に形成されている。本第1実施形態において、剥離防止部53は、それぞれの導体加締め片41に形成されており、導体19の末端部である前端面47より端子前方に突出するように導体加締め片41の前端縁から突出する突出部49と、導体19の前端面47が端子側方(本実施形態では、図1中上方)に露出するように突出部49に形成された開口部51と、を有する。
本第1実施形態において、開口部51は、それぞれの導体加締め片41に形成される内周の閉じた開口である。開口部51は、加締め片41の前端側において、加締め底板部39から離反方向に長い例えば矩形状に形成される。開口部51の形状は、矩形状に限定されない。この他、開口部51は、正方形、円形、長円形、三角形、六角形等の多角形であってもよい。
次に、本第1実施形態に係る端子付電線11の製造方法を説明する。
端子付電線11を製造するには、先ず、端子15が、圧着装置(図示略)のアンビルにセットされる。電線13は、絶縁被覆21が端子15の被覆加締め部33の上、導体19が導体加締め部31の上となるように上方から載置される。この際、導体19は、図4に示すように、前端面47が開口部51における前後方向の略中央部となる位置で位置決めされる。
次いで、導体加締め部31の上からクリンパを降ろして、アンビルとクリンパとで導体加締め部31を挟み込む。これにより、導体加締め部31の一対の導体加締め片41は、加締め底板部39に載置された導体19を、両側部から巻き込むように屈曲される。
また、上述の導体加締め部31の圧着と同時に、被覆加締め部33の上から被覆用のクリンパを降ろして、被覆用のアンビルとクリンパとで被覆加締め部33を挟み込んで、被覆加締め片45を巻き込むように屈曲させる。
これにより、導体19を両外側から巻き込むように一対の加締め片41によって隣接する二山状の圧着状態が構成される(図1参照)。この際、導体19の前端面47が、突出部49の端子側方に形成された開口部51から露出している。なお、被覆加締め部33は、絶縁被覆21の両外側から一対の被覆加締め片45によって包囲するようにして一山状の圧着状態が構成される。
このようにして電線13の末端部が端子15の電線加締め部30に電気的に接続された後、上下型からなる成形金型(図示略)に端子15がセットされ、成形金型内のキャビティに防食樹脂が注入される。そうすると、図2に示すように、一対の側壁37から電線13の端末部までの外周が防食樹脂によって完全に覆われる。すなわち、導体19と端子15との接続部分における導体露出部が防食樹脂によって覆われる。また、導体加締め部31の突出部49の内側にも、開口部51と電線加締め部30の前方開口30aとから防食樹脂が流入する。すなわち、突出部49の内側は、防食樹脂に満たされることになる。そして、この防食樹脂が固化することによって防食樹脂成形部17が形成され、図1に示す本第1実施形態の端子付電線11が完成する。
次に、上記した構成の端子付電線11の作用を説明する。
本第1実施形態に係る端子付電線11では、電線13は、導体19が端子15の導体加締め部31に設けられた一対の加締め片41によって加締め付けられる。
導体19は、加締められることで、防食樹脂成形部17の成形前において、一部分が加締め底板部39と導体加締め片41に覆われ、他の部分が加締め底板部39と導体加締め片41に覆われずに露出する。すなわち、導体19の前端面47は、未だ防食樹脂が成形されていない開口部51を介して端子側方に露出している。この状態で、電線加締め部30が防食樹脂によって覆われ、防食樹脂成形部17が形成される。防食樹脂は、導体加締め部30を覆う際、開口部51と電線加締め部30の前方開口30aとから突出部49の内側に流入する。
本第1実施形態に係る端子付電線11によれば、導体加締め片41の前端縁に突出部49が設けられているため、防食樹脂成形部17が形成されると、突出部49の下側にも防食樹脂成形部17が存在することになる。そこで、突出部49に防食樹脂成形部17の一部が引っ掛かることになる。従って、防食樹脂成形部17に外力が加わっても、防食樹脂成形部17が電線加締め部30から剥離することがない。その結果、特に、離型時の成形金型(上型)に防食樹脂成形部17が引っ張られ、図4に想像線で示すように防食樹脂成形部17が端子15から剥がれることが防止される。
また、突出部49には導体19の前端面47が端子側方に露出する開口部51が設けられているため、防食樹脂成形部17が形成される際、この開口部51と電線加締め部30の前方開口30aとから突出部49の内側に流入した防食樹脂が、導体19の前端面47を確実に覆うことができる。即ち、突出部49に開口部51が設けられない場合、防食樹脂は、袋小路状の突出部の内側に電線加締め部30の前方開口30aから流入しなければならず、空気溜まりが生じて導体19の前端面47を確実に覆うことができないおそれがある。
また、本第1実施形態に係る端子付電線11では、開口部51が、内周の閉じた開口となることで、図4に示すように、開口部51を貫通した防食樹脂が突出部49の一部表裏面(前端側表裏面)を囲繞することになる。従って、突出部49は、電線加締め部30から剥離しようとする防食樹脂成形部17に対して十分に抵抗することができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る端子付電線57を説明する。なお、上記第1実施形態に係る端子付電線11の構成と同等の端子付電線57構成には、同一の符号を付し重複する説明は省略する。
図5(a)及び(b)に示すように、本発明の第2実施形態に係る端子付電線57は、剥離防止部60が、それぞれの導体加締め片59に形成されており、導体19の末端部である前端面47より端子前方に突出するように導体加締め片59の前端縁から突出する突出部61と、導体19の前端面47が端子側方(本実施形態では、図5(a)中上方)に露出するように突出部61に形成された開口部63と、を有する。
本第2実施形態において、剥離防止部60の開口部63は、それぞれの導体加締め片59の端縁を切り欠いて形成した切欠である。本第2実施形態において、導体加締め片59に切り欠かれる端縁は、起立する一対の加締め片59の前端側における突出上端の角部を含む。すなわち、導体加締め片59は、前端側における突出上端の角部が、L字状に切りかかれている。端子65の他の構成は、第1実施形態の端子15の構成と同様である。
本第2実施形態に係る端子付電線57では、電線13は、導体19が端子65の導体加締め部31に設けられた一対の加締め片59によって加締め付けられる。
導体19は、加締められることで、防食樹脂成形部17の成形前において、一部分が加締め底板部39と導体加締め片59に覆われ、他の部分が加締め底板部39と導体加締め片59に覆われずに露出する。すなわち、導体19の前端面47は、未だ防食樹脂が成形されていない開口部63を介して端子側方に露出している。この状態で、電線加締め部30が防食樹脂によって覆われ、防食樹脂成形部17が形成される。防食樹脂は、導体加締め部30を覆う際、開口部63と電線加締め部30の前方開口30aとから突出部61の内側に流入する。
本第2実施形態に係る端子付電線57によれば、導体加締め片59の前端縁に突出部61が設けられているため、図6及び図7に示すように防食樹脂成形部17が形成されると、突出部61の下側にも防食樹脂成形部17が存在することになる。そこで、突出部61に防食樹脂成形部17の一部が引っ掛かることになる。従って、防食樹脂成形部17に外力が加わっても、防食樹脂成形部17が電線加締め部30から剥離することがない。その結果、特に、離型時の成形金型(上型)に防食樹脂成形部17が引っ張られても、防食樹脂成形部17が端子65から剥がれることが防止される。
また、本第2実施形態に係る端子付電線57によれば、導体加締め片59の前端縁に切欠を形成するだけで、突出部61に開口部63を形成することができ、端子形成が容易となる。
従って、本実施形態に係る端子付電線11,57によれば、防食樹脂成形部17と端子15,65の接合強度を高め、端子15,65からの防食樹脂成形部17の剥がれを防止できる。
ここで、上述した本発明に係る端子付電線の実施形態の特徴をそれぞれ以下に簡潔に纏めて列記する。
[1] 電線(13)と、電線加締め部(30)の加締め底板部(39)から起立する導体加締め片(41)によって前記加締め底板部(39)に載置した前記電線(13)の導体(19)を圧着する端子(15)と、圧着された前記導体(19)の露出部及び前記電線加締め部(30)を防食樹脂により覆って形成された防食樹脂成形部(17)と、を備え、
前記導体加締め片(41)の前端部に形成され、前記防食樹脂成形部(17)が前記電線加締め部(30)から剥離するのを防止するための剥離防止部(53)は、前記導体(19)の末端部(前端面47)より端子前方に突出するように前記導体加締め片(41)の前端縁から突出する突出部(49)と、前記導体(19)の末端部(前端面47)が端子側方に露出するように前記突出部(49)に形成された開口部(51)と、を有することを特徴とする端子付電線(11)。
[2] 前記開口部(51)が、前記導体加締め片(41)に形成される内周の閉じた開口であることを特徴とする上記[1]の構成の端子付電線(11)。
[3] 前記開口部(63)が、前記導体加締め片(59)の端縁を切り欠いて形成した切欠であることを特徴とする上記[1]の構成の端子付電線(57)。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
11…端子付電線
13…電線
15…端子
17…防食樹脂成形部
19…導体
30…電線加締め部
31…導体加締め部
39…加締め底板部
41…導体加締め片
47…前端面(末端部)
49…突出部
51…開口部
53…剥離防止部

Claims (3)

  1. 電線と、
    電線加締め部の加締め底板部から起立する導体加締め片によって前記加締め底板部に載置した前記電線の導体を圧着する端子と、
    圧着された前記導体の露出部及び前記電線加締め部を防食樹脂により覆って形成された防食樹脂成形部と、を備え、
    前記導体加締め片の前端部に形成され、前記防食樹脂成形部が前記電線加締め部から剥離するのを防止するための剥離防止部は、
    前記導体の末端部より端子前方に突出するように、前記加締め底板部に載置された前記導体を両側部から巻き込むように屈曲された前記導体加締め片の前端縁から突出する突出部と、
    前記導体の末端部が端子側方に露出するように前記突出部に形成された開口部と、
    を有することを特徴とする端子付電線。
  2. 前記開口部が、前記突出部に形成される内周の閉じた開口であることを特徴とする請求項1記載の端子付電線。
  3. 前記開口部が、前記突出部の端縁を切り欠いて形成した切欠であることを特徴とする請求項1に記載の端子付電線。
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