JP6301832B2 - 骨間隙欠陥を処置する方法 - Google Patents

骨間隙欠陥を処置する方法 Download PDF

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Description

本発明は概して、骨間隙欠陥の治癒を高めるためのスクレロスチン阻害剤を使用する方法に関する。
電子手段で提出された資料の参照による援用
本明細書と同時に提出され、2012年7月30日作成の「46346_PCTSeqListing.txt」と題された800,882バイトのASCII(text)ファイルと認定された、コンピュータで読み取り可能なヌクレオチド/アミノ酸配列リストが、それを全体として参照により援用される。
引用参照
以下の出願はそれらを全体として参照により本明細書に援用される。2006年4月17日出願の米国仮特許出願第60/792,645号、2006年3月13日出願の米国仮特許出願第60/782,244号、2006年2月24日出願の米国仮特許出願第60/776,847号、および2005年5月3日出願の米国仮特許出願第60/677,583号の優先権を主張する、2006年4月25日出願の米国特許出願第11/410,540号 、ならびに2006年4月17日出願の米国仮特許出願第60/792,645号、2006年3月13日出願の米国仮特許出願第60/782,244号、2006年2月24日出願の米国仮特許出願第60/776,847号、および2005年5月3日出願の米国仮特許出願第60/677,583号の優先権を主張する2006年4月25日出願の米国特許出願第11/411,003号(米国特許第7,592,429号として発行された)。以下の出願もまた参照により本明細書に援用される。2007年9月17日出願の米国仮特許出願第60/973,024号の優先権を主張する、2008年9月17日出願の米国特許出願第12/212,327号、および2007年12月14日出願の米国仮特許出願第61/013,917号の優先権を主張する、2008年12月15日出願の国際特許出願第PCT/US08/86864号の35U.S.C.§371に基づく米国国内段階出願である、2010年6月29日出願の米国特許出願第12/811,171号。
哺乳類の骨組織は再生し、それにより損傷および他の欠陥を修復する驚くべき能力を有する。例えば、骨成長は概して、たいていの単純な、および細い線状の骨折からの完全な回復をもたらすのに十分である。しかしながら、残念なことに、骨成長が満足な結果を達成するのに不十分である損傷、欠陥、または状態が多くある。例えば、骨再生は概して、大きな空隙または空間全体にわたっては起こらない。それゆえ、破片がごく近くにない限り、骨折は治癒し得ない。損傷の結果として顕著な量の骨組織が失われた場合、治癒プロセスは不完全であり、所望されない美容的および/または機械的結果を生じ得る。これは多くの場合、偽関節骨折での、または広範囲の外傷から生ずる骨損傷での場合である。組織成長は概して、例えば、腫瘍またはのう腫の外科的除去によりもたらされた骨における空隙および分節性間隙においてもまた不十分である。他の場合、骨が通常見られないところで、すなわち異所的に、骨成長を刺激することが所望され得る。2つ以上の椎骨が融合するよう誘導される、下背の痛みを緩和するための脊椎融合は所望の異所性骨形成の1つの例である。
本発明は骨間隙欠陥を有するヒトを処置するためにスクレロスチン阻害剤を使用する方法を対象とする。1つの態様において、対象において骨間隙欠陥を処置する方法が本明細書中に示され、ここで、その方法はその対象に有効な量のスクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)を、随意に1週間当たり約1mg/kg〜約50mg/kgの毎週の投与量で投与することを含み、ここで、そのスクレロスチン阻害剤は少なくとも約11週間続く処置期間にわたり投与される。1つの実施形態において、スクレロスチン阻害剤は処置期間の間、1週間に1回投与される。別の実施形態において、スクレロスチン阻害剤は処置期間の間、2週間毎に1回投与される。あるいは、スクレロスチン阻害剤は1週間に2回投与される。
処置期間は少なくとも約11週間、12週間、3ヶ月、13週間、14週間、15週間、16週間、4ヶ月、17週間、18週間、19週間、20週間、5ヶ月、21週間、22週間、23週間、24週間、6ヶ月、25週間、26週間、27週間、28週間、7ヶ月、29週間、30週間、31週間、またはそれ以上(例えば、8ヶ月、9ヶ月、10ヶ月、11ヶ月、1年、15ヶ月、18ヶ月、またはそれ以上)であり得る。いくつかの実施形態において、処置期間は約20〜32週間、または約5〜8ヶ月である。いくつかの実施形態において、処置期間はわずかに約28週間である。いくつかの実施形態において、処置期間は約1年である。いくつかの、またはいずれかの実施形態において、処置期間はわずかに約18ヶ月である。
本明細書中に示される方法による処置のための骨間隙欠陥は、骨の2つの区域間の間隙(例えば、骨の2つの区域間の少なくとも約1mmの間隙)を含む骨折を含む。いくつかの、またはいずれかの実施形態において、間隙は少なくとも約2mm、少なくとも約3mm、少なくとも約4mm、少なくとも約5mm、少なくとも約6 mm、少なくとも約7mm、少なくとも約8mm、少なくとも約9mm、または少なくとも約1cm、あるいはそれ以上である。いくつかの、またはいずれかの実施形態において、間隙は約5mm〜1cm、または最大1cmである。
例示的な骨間隙欠陥は、非限定的に、粉砕骨折、偽関節骨折、分節性骨格欠陥、外科的に形成された骨欠陥、外科的に処置された骨欠陥、および骨への外傷または疾患(非限定的に、関節炎、腫瘍除去(切除)もしくは感染除去を含む)から形成された骨欠陥を含む。いくつかの、またはいずれかの実施形態において、骨間隙欠陥は、非限定的に、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、悪性線維性組織球腫、線維肉腫、および脊索腫を含む、骨の癌のための、感染した骨の部位の除去または骨からの癌の除去によりもたらされる。いくつかの、またはいずれかの実施形態において、骨間隙欠陥は例えば、遺伝的欠陥のための、発育上の奇形である。
いくつかの、またはいずれかの実施形態において、骨間隙欠陥は、良性腫瘍を含有する骨の部位の除去によりもたらされる。例示的な良性骨腫瘍は、非限定的に、骨腫、類骨骨腫、骨芽細胞腫、骨軟骨腫、肉軟骨腫、軟骨粘液線維腫、動脈瘤様骨のう胞、単房性骨のう胞、線維性骨異形成、および骨の巨細胞腫を含む。
スクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)が投与される対象は随意に、軟骨形成不全、鎖骨頭蓋異骨症、肉軟骨腫症、線維性骨異形成、ゴーシェ病、低リン血症性くる病、マルファン症候群、多発性遺伝性外骨腫、神経線維腫症、骨形成不全症、大理石骨病、骨斑紋症、硬化性病変、偽関節症、化膿性骨髄炎、歯周病、抗てんかん薬誘発性骨損失、原発性および続発性副甲状腺機能亢進症、家族性副甲状腺機能亢進症候群、無重力誘発性骨損失、男性の骨粗しょう症、閉経後骨損失、骨関節炎、腎性骨ジストロフィー、骨の浸潤性障害、口腔骨損失、下顎の骨壊死、若年性ページェット病、メロレオストーシス、代謝性骨疾患、肥満細胞症、鎌状赤血球貧血症/疾患、器官移植関連骨損失、腎臓移植関連骨損失、全身性エリテマトーデス、強直性脊椎炎、てんかん、若年性関節炎、地中海貧血症、ムコ多糖症、ファブリー病、ターナー症候群、ダウン症、クラインフェルター症候群、らい病、ペルテス病、青年期特発性脊柱側わん症、幼児期開始多系炎症性疾患、ウィンチェスター症候群、メンケス病、ウィルソン病、(レッグ‐カルベ‐ペルテス病および局所性遊走性骨粗しょう症等の)虚血性骨疾患、貧血状態、ステロイドにより引き起こされる状態、糖質コルチコイド誘発性骨損失、ヘパリン誘発性骨損失、骨髄障害、壊血病、栄養失調、カルシウム欠損、骨粗しょう症、骨減少症、アルコール依存症、慢性肝臓疾患、閉経後の状態、慢性炎症性状態、慢性関節リウマチ、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、炎症性大腸炎、クローン病、希発月経、無月経、妊娠、真性糖尿病、甲状腺機能亢進症、甲状腺障害、副甲状腺障害、クッシング病、先端巨大症、性腺機能低下症、運動抑制または活動停止、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、局所性骨粗しょう症、骨軟化症、関節置換に関連する骨損失、HIV関連骨損失、成長ホルモンの損失に関連する骨損失、のう胞性線維症に関連する骨損失、化学療法関連骨損失、腫瘍誘発性骨損失、癌関連骨損失、ホルモン奪格性骨損失、多発性骨髄腫、薬物誘発性骨損失、拒食症、疾患関連顔面骨損失、疾患関連頭蓋骨損失、下顎の疾患関連骨損失、頭蓋骨の疾患関連骨損失、加齢に関連した骨損失、加齢に関連した顔面骨損失、加齢に関連した頭蓋骨損失、加齢に関連した下顎骨損失、加齢に関連した頭蓋骨損失、および宇宙旅行に関連した骨損失からなる群から選択される骨関連障害を患う。1つの実施形態において、対象は口腔または顎顔面の外科手術を受ける。
いくつかの、またはいずれかの実施形態において、スクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)は、骨移植、骨粉、骨小片、鉱質除去骨マトリックス、骨の足場、補綴、金属安定化剤、または重合体、セラミックス、セメント、およびリン酸カルシウムベースの骨移植代用品のうちの1つ以上を含む骨の足場となる物質等の、骨再成長を促進する材料の使用と共に投与される。そのような材料の多くの変形は本分野において知られる。
いくつかの、またはいずれかの実施形態において、スクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)は、減少した骨鉱物密度または骨折の処置のための第2の骨増強治療剤を伴って投与される。この種の多くの治療剤は本分野において知られる。いくつかの実施形態において、骨増強治療剤は、抗吸収薬、骨形成剤、(非限定的に、ラロキシフェン、バゼドキシフェン、およびラソフォキシフェンを含む)エストロゲン受容体アンタゴニスト、および破骨細胞に対して阻害効果を有する薬物からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、抗吸収薬は、非限定的に、副甲状腺ホルモン、(非限定的に、アレンドロン酸、リセドロン酸、イバンドロン酸、およびゾレドロン酸を含む)ビスホスホネート、エストロゲンまたはエストロゲンアナログ、選択的エストロゲン受容体調節剤(SERM)、およびカルシウム源、チボロン、カルシトニン、カルシトリオール、ならびにホルモン置換治療を含む。いくつかの実施形態において、骨増強剤は、非限定的に、副甲状腺ホルモン(PTH)もしくはそのペプチド断片、PTH関連タンパク質(PTHrp)、骨形態形成タンパク質、オステオジェニン、NaF、PGEアゴニスト、スタチン、抗DKK1抗体もしくは阻害剤、抗RANKリガンド(RANKL)抗体もしくはRANKL阻害剤、ラネル酸ストロンチウム、ビタミンD、またはビタミンD誘導体もしくはその模倣物を含む。いくつかの実施形態において、骨増強剤はForteo(登録商標)(テリパラチドまたは組換えヒト副甲状腺ホルモン1〜34)またはPreotact(登録商標)(副甲状腺ホルモン)である。いくつかの、またはいずれかの実施形態において、骨増強剤はProtelos(登録商標)である。
本明細書中に開示される実施形態のうちのいずれかにおいて、スクレロスチン阻害剤は随意にスクレロスチン結合剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)である。例えば、本明細書中に開示される方法のうちのいずれかにおいて、または本明細書中に開示される方法のうちのいずれかに従う投与のための医薬の調製のために、米国特許公報第20070110747号中に開示されるスクレロスチン結合剤の使用が具体的に企図される。1つ以上の投与量のスクレロスチン阻害剤は骨折部位での間隙欠陥治癒を高めるのに有効な量で、かつそれに有効な時間、投与される。1つ以上の投与量のスクレロスチン阻害剤は体重キログラム当たり約1〜約50ミリグラム(例えば、約10〜約50ミリグラム)、または約1〜約100ミリグラム(mg/kg)のスクレロスチン阻害剤を含み得る。例えば、スクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)の投与量は、少なくとも約1mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kg、約6mg/kg、約7mg/kg、約8mg/kg、約9mg/kg、約10mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kg、約30mg/kg、約31mg/kg、約32mg/kg、約33mg/kg、約34mg/kg、約35mg/kg、約36mg/kg、約37mg/kg、約38mg/kg、約39mg/kg、約40mg/kg、約41mg/kg、約42mg/kg、約43mg/kg、約44mg/kg、約45mg/kg、約46mg/kg、約47mg/kg、約48mg/kg、または約49mg/kg、または約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、約95mg/kg、または最大約100mg/kgに及び得る。これらの終点のいずれかのおよび全ての間の範囲、例えば、約1〜約3mg/kg、約1〜約5mg/kg、約1〜約10mg/kg、約1〜約20mg/kg、約1〜約40mg/kg、約5〜約30mg/kg、または約5〜約20mg/kgもまた企図される。いくつかの実施形態において、スクレロスチン阻害剤は骨折直後に(例えば、骨折の30分以内、1時間以内、2時間以内、6時間以内、12時間以内、または24時間以内に)投与される。他の実施形態において、阻害剤は骨折1日以内、骨折3日以内、骨折5日以内、骨折7日以内、骨折2週間以内に投与され、ここで、スクレロスチン結合剤は骨折後少なくとも11週間(例えば、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間、16週間、17週間、18週間、19週間、20週間、21週間、22週間、23週間、24週間、25週間、26週間、27週間、28週間、29週間、30週間、31週間、またはそれ以上(例えば、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、1年間、18ヶ月間、またはそれ以上))の期間、投与される。
例えば、約1mg/kg〜約100mg/kg等の、上記に示される量のうちのいずれかでの、対象において骨間隙欠陥を処置するために有効な量の抗スクレロスチン抗体の使用もまた本明細書中に示され、ここで、スクレロスチン結合剤の1つ以上の投与は少なくとも11週間(例えば、12週間、3ヶ月間、13週間、14週間、15週間、16週間、4ヶ月間、17週間、18週間、19週間、20週間、5ヶ月間、21週間、22週間、23週間、24週間、6ヶ月間、25週間、26週間、27週間、28週間、7ヶ月間、29週間、30週間、31週間、またはそれ以上(例えば、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、1年間、15ヶ月間、18ヶ月間、またはそれ以上)等の、上記に示される期間のいずれか)続く処置期間にわたり行われる。
スクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)は、本明細書中に示される投与量および/または時間レジメンのうちのいずれかを用いた、骨間隙欠陥を有する対象への投与のための医薬の調製においてもまた使用され得る。したがって、本発明は、本明細書中に示される投与量および/または時間レジメンのうちのいずれかに従う使用のためのスクレロスチン阻害剤もまた企図する。随意に、スクレロスチン阻害剤は単一投与量または多投与量バイアル等の、容器中に提示される。本発明は、抗スクレロスチン抗体またはその断片、および本明細書中に示される投与量および/または時間レジメンのうちのいずれかに従う、骨間隙欠陥を処置するためのその抗体またはその断片の投与のための教示を含む、容器を含む。
いくつかの実施形態において、本明細書中に示される方法における使用のための抗スクレロスチン抗体は、1×10−7M以下(または1×10−8M以下、または1×10−9M以下、または1×10−10M以下、または1×10−11M以下、または1×10−12M以下)の親和性(Kd)を有する、配列番号1のスクレロスチンに結合する。
様々な実施形態において、抗スクレロスチン抗体は配列番号1中に示されるアミノ酸配列を含むスクレロスチンポリペプチドに結合し、かつ配列番号6(CGPARLLPNAIGRGKWWRPSGPDFRC、配列番号1のアミノ酸86〜111に対応する)の配列に結合する。あるいは、またはさらに、抗スクレロスチン抗体は配列番号1中に示されるアミノ酸配列を含むスクレロスチンポリペプチドに結合し、かつ配列番号1中の、配列番号2(DVSEYSCRELHFTR、配列番号1のアミノ酸51〜64に対応する)、配列番号3(SAKPVTELVCSGQCGPAR、配列番号1のアミノ酸73〜90に対応する)、配列番号4(WWRPSGPDFRCIPDRYR、配列番号1のアミノ酸101〜117に対応する)、配列番号5(LVASCKCKRLTR、配列番号1のアミノ酸138〜149に対応する)、配列番号70(SAKPVTELVCSGQC、配列番号1のアミノ酸73〜86に対応する)、配列番号71(LVASCKC、配列番号1のアミノ酸138〜144に対応する)、配列番号72(CRELHFTR、配列番号1のアミノ酸57〜64に対応する)、または配列番号73(CIPDRYR、配列番号1のアミノ酸111〜117に対応する)のうちの少なくとも1つの配列に結合する。例えば、1つの態様において、抗スクレロスチン抗体は配列番号2〜5(および/または配列番号70〜73)を含む配列番号1のスクレロスチンの小領域に、随意にその天然の三次元コンフォメーションで結合する。随意に、抗スクレロスチン抗体は配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号70、配列番号71、配列番号72、または配列番号73のうちの1つ以上からなるペプチド(例えば、配列番号2、配列番号3、配列番号4、および配列番号5からなるペプチド、または配列番号70、配列番号71、配列番号72、および配列番号73からなるペプチド)に結合する。
様々な態様において、抗スクレロスチン抗体はMC3T3細胞ベースのミネラル化分析において、1ウェル当たりのスクレロスチンのモル数と比較して、1ウェル当たりのスクレロスチン結合部位のモルが6倍未満の過剰であるとき、ヒトスクレロスチンを中和することができる。
抗スクレロスチン抗体は随意に、骨特異的アルカリホスファターゼ分析等の、細胞ベースの分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、100nM以下、または75nM以下、または50nM以下、または25nM以下のIC50を有する。あるいは、またはさらに、抗スクレロスチン抗体は、STFレポーター遺伝子のWnt1仲介誘発に関連するWnt分析等の、HEK293細胞系での細胞ベースのWntシグナル分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、100nM以下(例えば、75nM以下、または50nM以下)のIC50を有する。あるいは、またはさらに、抗スクレロスチン抗体はMC3T3細胞でのBMP2誘発ミネラル化分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、500nM以下(例えば、250nM以下、150nM以下、100nM以下、または50nM以下)のIC50を有する。
1つの実施形態において、抗スクレロスチン抗体は抗体Ab−A、Ab−B、Ab−C、Ab−D、Ab−1、Ab−2、Ab−3、Ab−4、Ab−5、Ab−6、Ab−7、Ab−8、Ab−9、Ab−10、Ab−11、Ab−12、Ab−13、Ab−14、Ab−15、Ab−16、Ab−17、Ab−18、Ab−19、Ab−20、Ab−21、Ab−22、Ab−23、およびAb−24のうちの少なくとも1つの、スクレロスチンへの結合を交差ブロックし、かつ/または抗体Ab−A、Ab−B、Ab−C、Ab−D、Ab−1、Ab−2、Ab−3、Ab−4、Ab−5、Ab−6、Ab−7、Ab−8、Ab−9、Ab−10、Ab−11、Ab−12、Ab−13、Ab−14、Ab−15、Ab−16、Ab−17、Ab−18、Ab−19、Ab−20、Ab−21、Ab−22、Ab−23、およびAb−24のうちの少なくとも1つによりスクレロスチンへの結合を交差ブロックされる。
いくつかの実施形態において、抗スクレロスチン抗体は配列番号245のCDR‐H1、配列番号246のCDR‐H2、配列番号247のCDR‐H3、配列番号78のCDR‐L1、配列番号79のCDR‐L2、および配列番号80のCDR‐L3を含む。
1つの実施形態において、抗スクレロスチン抗体は配列番号378を含む重鎖、および配列番号376を含む軽鎖を含む。別の実施形態において、抗スクレロスチン抗体は配列番号145または配列番号392の重鎖、および配列番号141の軽鎖を有する。
別の実施形態において、抗スクレロスチン抗体は国際特許公開第WO2008/115732号(配列番号416〜421)の配列番号20〜25のCDR、国際特許公開第WO2008/115732号(配列番号422〜427)の配列番号26〜31のCDR、国際特許公開第WO2008/115732号(配列番号428〜433)の配列番号32〜37のCDR、または国際特許公開第WO2009/047356号(それぞれ、配列番号443、454、465、476、487、および498)の配列番号4、15、26、37、48、および59のCDRを含む。さらに別の実施形態において、抗スクレロスチン抗体は国際特許公開第2010/130830号(それぞれ、配列番号745〜753、763〜771、781〜789)の配列番号135〜143、153〜161、または171〜179のうちの少なくとも1つのアミノ酸配列を含む。
本発明は以下の例示的な実施形態においてもまた説明される。
1.対象に有効な量の抗スクレロスチン抗体を、随意に1週間当たり約1mg/kg〜約50mg/kgの毎週の投与量で投与することを含む、その対象における骨間隙欠陥を処置する方法であって、そのスクレロスチン結合剤は少なくとも20週間続く処置期間にわたり投与される、方法。
2.その処置期間が約28週間続く、第1項に記載の方法。
3.その骨間隙欠陥が、粉砕骨折、偽関節骨折、分節性骨格欠陥、外科的に形成された骨欠陥、外科的に処置された骨欠陥、および骨への外傷または疾患(関節炎、発育上の奇形、腫瘍除去(切除)、もしくは感染除去を含む)から形成された骨欠陥からなる群から選択される、第1項に記載の方法。
4.その骨間隙欠陥が感染した骨の部位の除去、または骨からの癌の除去によりもたらされる、第3項に記載の方法。
5.その癌が、首の癌、頭部の癌、骨の癌、および下顎の癌からなる群から選択される、第4項に記載の方法。
6.その骨の癌が、骨肉腫、ユーイング肉腫、軟骨肉腫、悪性線維性組織球腫、線維肉腫、および脊索腫からなる群から選択される、第5項に記載の方法。
7.その骨間隙欠陥が骨からの良性腫瘍の除去によりもたらされる、第3項に記載の方法。
8.その良性骨腫瘍が、骨腫、類骨骨腫、骨芽細胞腫、骨軟骨腫、肉軟骨腫、軟骨粘液線維腫、動脈瘤様骨のう胞、単房性骨のう胞、線維性骨異形成、および骨の巨細胞腫からなる群から選択される、第7項に記載の方法。
9.その癌が多発性骨髄腫である、第4項に記載の方法。
10.その対象が、骨移植、骨粉、骨小片、軟骨移植体、骨の足場、補綴、金属安定化剤、または重合体、セラミックス、セメント、およびリン酸カルシウムのうちの1つ以上を含む骨の足場となる物質をまた受容もする、第1項に記載の方法。
11.その対象が口腔または顎顔面の外科手術を受ける、第1項に記載の方法。
12.副甲状腺ホルモン、ビスホスホネート、RANKL抗体、およびDKK‐1抗体からなる群から選択される第2の骨増強治療剤を投与することをさらに含む、第1項に記載の方法。
13.その抗スクレロスチン抗体が1週間当たり30mg/kgの量で投与される、第1〜12項のいずれか1つに記載の方法。
14.その抗スクレロスチン抗体が処置期間の間、1週間に1回投与される、第1〜13項のいずれか1つに記載の方法。
15.その抗スクレロスチン抗体での処置がその対象の骨における皮質空隙率の実質的な増大をもたらさない、第1〜8項のいずれか1つに記載の方法。
16.その抗スクレロスチン抗体が皮下投与される、第1〜5項のいずれか1つに記載の方法。
17.その抗スクレロスチン抗体が重鎖および軽鎖を含む免疫グロブリンである、第1〜15項のいずれか1つに記載の方法。
18.その抗スクレロスチン抗体が、1×10−7M以下の、配列番号1のスクレロスチンに対する結合親和性を示す抗体またはその断片である、第1〜15項のいずれか1つに記載の方法。
19.その抗スクレロスチン抗体がMC3T3細胞ベースのミネラル化分析において、1ウェル当たりのスクレロスチンのモル数と比較して、1ウェル当たりのスクレロスチンの結合部位のモルが6倍未満の過剰であるとき、ヒトスクレロスチンを中和する、第1〜15項のいずれか1つに記載の方法。
20.その抗スクレロスチン抗体が、骨特異的アルカリホスファターゼ分析等の、細胞ベースの分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、100nM以下、50nM以下、または25nM以下のIC50を有する、第1〜15項のいずれか1つに記載の方法。
21.その抗スクレロスチン抗体が、HEK293細胞系での細胞ベースのWntシグナル分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、100nM以下のIC50を有する、第1〜15項のいずれか1つに記載の方法。
22.その抗スクレロスチン抗体が、MC3T3細胞でのBMP2誘発ミネラル化分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、500nM以下のIC50を有する、第1〜15項のいずれか1つに記載の方法。
23.その抗スクレロスチン抗体が、配列番号1中に示されるアミノ酸配列を含むスクレロスチンポリペプチドに結合し、その抗スクレロスチン抗体が配列番号6の配列に結合する、第1〜15項のいずれか1つに記載の方法。
24.その抗スクレロスチン抗体が、配列番号1中に示されるアミノ酸配列を含むスクレロスチンポリペプチドに結合し、その抗スクレロスチン抗体が配列番号2、配列番号3、配列番号4、または配列番号5のうちの少なくとも1つの配列に結合する、第1〜15項のいずれか1つに記載の方法。
25.その抗スクレロスチン抗体が、配列番号1中に示されるアミノ酸配列を含むスクレロスチンポリペプチドに結合し、その抗スクレロスチン抗体が配列番号70、配列番号71、配列番号72、または配列番号73のうちの少なくとも1つの配列に結合する、第1〜15項のいずれか1つに記載の方法。
26.その抗スクレロスチン抗体が、抗体Ab−A、Ab−B、Ab−C、Ab−D、Ab−1、Ab−2、Ab−3、Ab−4、Ab−5、Ab−6、Ab−7、Ab−8、Ab−9、Ab−10、Ab−11、Ab−12、Ab−13、Ab−14、Ab−15、Ab−16、Ab−17、Ab−18、Ab−19、Ab−20、Ab−21、Ab−22、Ab−23、およびAb−24のうちの少なくとも1つの、スクレロスチンへの結合を交差ブロックし、かつ/または抗体Ab−A、Ab−B、Ab−C、Ab−D、Ab−1、Ab−2、Ab−3、Ab−4、Ab−5、Ab−6、Ab−7、Ab−8、Ab−9、Ab−10、Ab−11、Ab−12、Ab−13、Ab−14、Ab−15、Ab−16、Ab−17、Ab−18、Ab−19、Ab−20、Ab−21、Ab−22、Ab−23、およびAb−24のうちの少なくとも1つによりスクレロスチンへの結合を交差ブロックされる、第1〜25項のいずれかに記載の方法。
27.その抗スクレロスチン抗体が、配列番号245のCDR‐H1、配列番号246のCDR‐H2、配列番号247のCDR‐H3、配列番号78のCDR‐L1、配列番号79のCDR‐L2、および配列番号80のCDR‐L3を含む、第26項に記載の方法。
28.その抗スクレロスチン抗体が、配列番号378を含む重鎖、および配列番号376を含む軽鎖を含む、第27項に記載の方法。
29.その抗スクレロスチン抗体が、配列番号145または配列番号392の重鎖、および配列番号141の軽鎖を有する、第27項に記載の方法。
30.その抗スクレロスチン抗体が、国際特許公開第WO2008/115732号(配列番号416〜421)の配列番号20〜25のCDR、国際特許公開第WO2008/115732 号(配列番号422〜427)の配列番号26〜31のCDR、または国際特許公開第WO2008/115732号(配列番号428〜433)の配列番号32〜37のCDRを含む、第1〜25項のいずれかに記載の方法。
31.その抗スクレロスチン抗体が、国際特許公開第WO2009/047356号(それぞれ、配列番号443、454、465、476、487、および498)の配列番号4、15、26、37、48、および59のCDRを含む、第1〜25項のいずれかに記載の方法。
32.その抗スクレロスチン抗体が、国際特許公開第WO2010/130830号(それぞれ、配列番号745〜753、763〜771、781〜789)の配列番号135〜143、153〜161、または171〜179のうちの少なくとも1つのアミノ酸配列を含む、第1〜25項のいずれかに記載の方法。
上記要約は本発明の各態様を定義するとは意図されず、追加の態様は詳細な説明等の他の節で説明される。本明細書全体は統一された開示として関連されると意図され、本明細書中に示される特徴の全ての組み合わせが、その特徴の組み合わせが本明細書中の同じ文章、もしくは段落、または節中に共に記載されていないとしても、企図されることが理解されるべきである。「a」または「an」で示されるまたは請求される、本発明の態様について、文脈が明確に、より限定的な意味を要求しない限り、これらの用語は「1つ以上の」を意味することが理解されるべきである。用語「または」は、文脈が明確に別段のように要求しない限り、代替のまたは共存の品目を包含すると理解されるべきである。本発明の態様がある特徴を「含む」と示される場合、実施形態はまたその特徴「からなる」またはその特徴「から本質的になる」と企図される。
本明細書中に示される、様々な抗スクレロスチン抗体のアミノ酸配列およびアミノ酸配列についての配列識別子を列挙する表。配列識別子は本明細書で提示される配列リスト中に提供されるアミノ酸配列を言う。そのアミノ酸配列は米国特許公報第2007/0110747号、または国際特許公開第WO2008/115732号、第WO2009/047356号、または第WO2010/130830号中にもまた示され、それらは参照により本明細書に援用される。 同上。 同上。 同上。 同上。 同上。 抗スクレロスチン抗体の投与が、抗体処置を受けなかったサルと比較して、処置の28週間後に、健康なカニクイザルの大腿骨幹における皮質領域および皮質厚の増大をもたらしたことを示す、グラフ。 同上。 抗スクレロスチン抗体の投与が、抗体処置を受けなかったサルと比較して、処置の28週間後に、健康なカニクイザルの大腿骨幹における骨膜および皮質内の骨形成速度の増大をもたらしたことを示す、グラフ。 同上。 抗スクレロスチン抗体の投与が、抗体処置を受けなかったサルと比較して、処置の28週間後に、健康なカニクイザルの大腿骨幹における皮質空隙率を実質的に増大しなかったことを示す、グラフ。
本発明は、少なくとも部分的には、スクレロスチン阻害剤が骨間隙欠陥の治癒を高めるという発見に基づいている。この点において、本発明は分節性骨欠陥または偽関節骨折を処置する方法を提供する。その方法は対象(例えば、ヒト等の、哺乳類)に、1つ以上の投与量の、スクレロスチン結合剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)等の、スクレロスチン阻害剤を、例えば、少なくとも11週間の処置期間の間、投与することを含む。本発明に係る物質および方法は、治療効果が限定され、かつ長い回復時間を要する現存の治療より優れている。
用語「骨間隙欠陥」および「分節性骨欠陥」は本明細書中で同義的に使用され、かつ骨の2つの節の間の間隙(例えば、少なくとも1mmの間隙)を言う。
スクレロスチン阻害剤の投与は骨間隙欠陥の治癒を高め、または加速し、それによりその骨間隙欠陥を「処置する」。骨治癒を「高めること」は、スクレロスチン阻害剤を投与されていない対象(例えば、ヒト等の、哺乳類)(すなわち、対照対象)において経験される骨治癒のレベルを超えた(すなわち、そのレベル超の)、骨治癒のレベルを仲介することを意味する。骨治癒は、例えば、架橋状態、骨体積の改善、骨折間隙内の骨ミネラル含有量および密度の改善(すなわち、架橋骨の形成)、仮骨の成熟、骨強度の改善(随意に、骨の剛性の医療的に許容されるレベルが付随する)、または対象による患部の使用の改善により証明される。「改善」により、計測されるパラメータの(所望の)増大または減少が意味される。増大は、全体的または部分的には、計測されたパラメータが基底レベル(例えば、骨間隙欠陥前のレベル)に、本分野において使用される規範的なデータベース中で提供される値に、または反対側の機能レベルに戻ること(例えば、全体的または部分的には、例えば、反対側の肢の機能的能力に戻ること)であり得る。ある場合には、増大は基底レベルを超えた改善であり得る。所望の場合、1つ以上の投与量のスクレロスチン阻害剤を投与された対象において計測されたパラメータは、本明細書中に示される方法の有効性をさらに分析するために、そのスクレロスチン阻害剤を投与されなかった(随意に、年齢および性別の合う)骨折対象における同じパラメータと比較され得る。
骨欠陥部位での架橋骨の形成、骨ミネラル含有量および骨密度、および/または仮骨の成熟は、放射線撮影法(例えば、放射線吸光光度法)、一重および/または二重エネルギーX線吸光光度法、定量的コンピュータ化断層撮影法(QTC)、超音波検査、放射線撮影法(例えば、放射線吸光光度法)、および磁気共鳴画像法を用いて計測され得る。いくつかの実施形態において、スクレロスチン阻害剤(例えば、スクレロスチン結合剤)は少なくとも約5%(約6%、約7%、約8%、または約9%)、欠陥部位での架橋骨形成、仮骨形成、または骨密度(または体積)を増大させるのに有効な投与量で、およびそのような期間の間、投与され得る。いくつかの実施形態において、欠陥部位での架橋骨形成、仮骨形成、または骨密度は少なくとも約10%(例えば、少なくとも約10%、少なくとも約12%、少なくとも約15%、少なくとも約18%、少なくとも約20%、または少なくとも約22%)、増大される。他の実施形態において、欠陥部位での架橋骨形成、仮骨形成、または骨密度は少なくとも約25%(例えば、少なくとも約26%、または少なくとも約28%)、スクレロスチン阻害剤により増大される。また他の実施形態において、欠陥部位での架橋骨形成、仮骨形成、または骨密度は少なくとも約30%(例えば、少なくとも約32%、少なくとも約35%、少なくとも約38%、または少なくとも約40%)または少なくとも約50%(例えば、少なくとも約60%、少なくとも約70%、少なくとも約80%、少なくとも約90%、または約100%)、増大される。架橋骨形成の増大または再確立はスクレロスチン阻害剤のはじめの投与後、1週間、2週間、3週間、または4週間で決定され得る。あるいは、骨密度レベルは処置期間終点後に(例えば、治療期間終点後1週間、2週間、3週間、または4週間で)決定され得る。1つの態様において、その方法は、スクレロスチン阻害剤を受容しない、年齢および性別の合った対象と比較して、骨形成、骨体積、仮骨、または骨密度の所望のレベル(例えば、本明細書中に示される骨形成、骨ミネラル密度、仮骨、または骨体積におけるどんな割合の増大でも)を確立するために必要とされる時間の長さを減少させ、それにより対象の回復時間を減少させる。例えば、1つの実施形態において、スクレロスチン阻害剤は欠陥部位での骨密度または体積を増大させるために必要とされる時間の長さを少なくとも約10%(例えば、少なくとも約20%、少なくとも約25%、少なくとも約30%、少なくとも約35%、少なくとも約40%、少なくとも約45%、または少なくとも約50%)、減少させる。
骨治癒を示す機能的な生活の質のパラメータは、非限定的に、強度および荷重負荷能力の回復、痛みおよび疼痛薬の使用の減少、ならびに業務上の状態の改善を含む。1つ以上の投与量のスクレロスチン阻害剤の投与は、本明細書中に示されるように、試験された対象集団において統計的に有意な様式で、骨折に関連する機能的な生活の質のパラメータの改善を加速する。ある態様において、この方法は、スクレロスチン阻害剤を受容しない対象における回復時間と比較して、1つ以上の投与量のスクレロスチン阻害剤を投与された対象において、少なくとも10%(例えば、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、または少なくとも65%)、回復時間を減少させる。「回復」は股関節骨折についてのFIM計器モータースコア(Munin et al.,Arch.Phys.Med.Rehabil,86:367‐372(2005))、足首骨折についてのOlerud‐Molander足首スコア(OMAS)およびSF‐12アンケート(Shah et al.,Injury,38(11):1308‐1312(2003))、ならびに膝置換についての膝社会スコアリング(Insall et al.,Clinical Orthopaedics,248:13‐14(1989))等の、いくつかのリハビリテーション結果計測のいずれかを用いて見積もられ得る。
いくつかの実施形態において、1つ以上の投与量の、スクレロスチン結合剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)等の、スクレロスチン阻害剤は11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、31週間、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、1年間、18ヶ月間、またはそれ以上を含む処置期間の過程にわたり、ヒトに投与される。「処置期間」はスクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)の第1の投与量の投与の際に始まり、そしてスクレロスチン阻害剤の最後の投与量の投与の際に終わる。スクレロスチン阻害剤の1投与量は所望の場合、1週間当たり多数回投与され得る。1つの実施形態において、処置期間は少なくとも11週間を含む。いくつかの実施形態において、処置期間は28週間続く。他の実施形態において、処置期間は1年間続く。あるいは、またはさらに、処置期間はわずかに18ヶ月間続く。実際に、スクレロスチン阻害剤を含む医薬組成物の1回以上の投与はわずかに18ヶ月間、1年間未満、わずかに8ヶ月間、わずかに28週間、またはわずかに20週間続く処置または治療期間にわたり行われ得る。1つの実施形態において、処置期間は約28週間であり、処置されていない骨折と比較したとき、(非限定的に)骨形成、骨強度(例えば、痛みを経験する前の最大荷重負荷能力)、骨体積、皮質空隙率における実質的な増大がないこと、架橋肢機能、および/または回復時間等の、治癒パラメータにおける顕著な改善をもたらす。さらに、1つの態様において、処置期間は骨間隙欠陥が検出された直後、例えば、その欠陥の30分以内、1時間以内、2時間以内、6時間以内、12時間以内、または24時間以内に始まる。他の実施形態において、阻害剤は骨欠陥の1日以内、骨欠陥の3日以内、骨欠陥の5日以内、骨欠陥の7日以内、または骨欠陥の2週間以内に投与され、ここで、そのスクレロスチン結合剤は骨欠陥後少なくとも11週間(例えば、11週間、12週間、13週間、14週間、15週間、16週間、17週間、18週間、19週間、20週間、21週間、22週間、23週間、24週間、25週間、26週間、27週間、28週間、29週間、30週間、31週間、またはそれ以上(例えば、8ヶ月間、9ヶ月間、10ヶ月間、11ヶ月間、1年間、18ヶ月間、またはそれ以上))の期間の間、投与される。
スクレロスチン結合剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)は骨間隙欠陥の治癒を促進する、高める、または加速する量で投与される。対象(例えば、ヒト等の、哺乳類)に投与されるスクレロスチン結合剤の投与量は体重の約1mg/kg〜約100mg/kg、または約10mg/kg〜約50mg/kgに及び得る。例えば、スクレロスチン阻害剤(例えば、スクレロスチン結合剤)の投与量は体重の約1mg/kg、約5mg/kg、約10mg/kg、約20mg/kg、約25mg/kg、約26mg/kg、約27mg/kg、約28mg/kg、約29mg/kg、約30mg/kg、約31mg/kg、約32mg/kg、約33mg/kg、約34mg/kg、約35mg/kg、約36mg/kg、約37mg/kg、約38mg/kg、約39mg/kg、約40mg/kg、約41mg/kg、約42mg/kg、約43mg/kg、約44mg/kg、約45mg/kg、約46mg/kg、約47mg/kg、約48mg/kg、約49mg/kg、または約50mg/kg、約55mg/kg、約60mg/kg、約65mg/kg、約70mg/kg、約75mg/kg、約80mg/kg、約85mg/kg、約90mg/kg、または約95mg/kg、最大約100mg/kgに及び得る。さらに、特定の対象について選択された治療レジメンにより、スクレロスチン結合剤の複数回分の投与量を投与する、または投与量の投与の間をあけることは有利であり得る。例えば、スクレロスチン阻害剤の1投与量は、欠陥の重篤さ、対象の年齢および身体的健康等により、2週間毎に1回、1週間に1回、1週間に2回、1週間に3回、1週間に4回、またはそれ以上投与され得る。
いくつかの実施形態において、間隙欠陥を有する対象は随意に、軟骨形成不全、鎖骨頭蓋異骨症、肉軟骨腫症、線維性骨異形成、ゴーシェ病、低リン血症性くる病、マルファン症候群、多発性遺伝性外骨腫、神経線維腫症、骨形成不全症、大理石骨病、骨斑紋症、硬化性病変、偽関節症、化膿性骨髄炎、歯周病、抗てんかん薬誘発性骨損失、原発性および続発性副甲状腺機能亢進症、家族性副甲状腺機能亢進症候群、無重力誘発性骨損失、男性の骨粗しょう症、閉経後骨損失、骨関節炎、腎性骨ジストロフィー、骨の浸潤性障害、口腔骨損失、下顎の骨壊死、若年性ページェット病、メロレオストーシス、代謝性骨疾患、肥満細胞症、鎌状赤血球貧血症/疾患、器官移植関連骨損失、腎臓移植関連骨損失、全身性エリテマトーデス、強直性脊椎炎、てんかん、若年性関節炎、地中海貧血症、ムコ多糖症、ファブリー病、ターナー症候群、ダウン症、クラインフェルター症候群、らい病、ペルテス病、青年期特発性脊柱側わん症、幼児期開始多系炎症性疾患、ウィンチェスター症候群、メンケス病、ウィルソン病、(レッグ‐カルベ‐ペルテス病および局所性遊走性骨粗しょう症等の)虚血性骨疾患、貧血状態、ステロイドにより引き起こされる状態、糖質コルチコイド誘発性骨損失、ヘパリン誘発性骨損失、骨髄障害、壊血病、栄養失調、カルシウム欠損、骨粗しょう症、骨減少症、アルコール依存症、慢性肝臓疾患、閉経後の状態、慢性炎症性状態、慢性関節リウマチ、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、炎症性大腸炎、クローン病、希発月経、無月経、妊娠、真性糖尿病、甲状腺機能亢進症、甲状腺障害、副甲状腺障害、クッシング病、先端巨大症、性腺機能低下症、運動抑制または活動停止、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、局所性骨粗しょう症、骨軟化症、関節置換に関連する骨損失、HIV関連骨損失、成長ホルモンの損失に関連する骨損失、のう胞性線維症に関連する骨損失、化学療法関連骨損失、腫瘍誘発性骨損失、癌関連骨損失、ホルモン奪格性骨損失、多発性骨髄腫、薬物誘発性骨損失、拒食症、疾患関連顔面骨損失、疾患関連頭蓋骨損失、下顎の疾患関連骨損失、頭蓋骨の疾患関連骨損失、加齢に関連した骨損失、加齢に関連した顔面骨損失、加齢に関連した頭蓋骨損失、加齢に関連した下顎骨損失、加齢に関連した頭蓋骨損失、および宇宙旅行に関連した骨損失からなる群から選択される骨関連障害を患う。
いくつかの実施形態において、対象は随意に癌を患う(または癌を患っていた)。用語「癌」は無制御の細胞増殖、無制限の細胞成長、および細胞死/アポトーシスの減少に関連する増殖性障害を言う。癌は、非限定的に、乳癌、前立腺癌、肺癌、腎臓癌、甲状腺癌、黒色腫、 濾胞性リンパ腫、p53変異を伴う細胞腫、ならびに非限定的に、結腸癌、心臓腫瘍、膵臓癌、網膜芽細胞腫、神経こう芽細胞腫、腸癌、精巣癌、胃癌、神経芽細胞腫、粘液腫、筋腫、リンパ腫、内皮腫、骨芽細胞腫、破骨細胞腫、骨肉腫、軟骨肉腫、腺腫、カポジ肉腫、卵巣癌、(急性白血病(例えば、急性リンパ球性白血病、骨髄芽球性、前骨髄球性、骨髄単球性、単球性、および赤白血病を含む急性骨髄性白血病)を含む)白血病、および慢性白血病(例えば、慢性骨髄球性(顆粒球性)白血病、および慢性リンパ球性白血病)、脊髄形成異常症候群、真性多血症、リンパ腫(例えば、ホジキン病、および非ホジキン病)、多発性骨髄腫、ワルデンシュトレームマクログロブリン血症、重鎖疾患を含む、ホルモン依存性腫瘍、ならびに非限定的に、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、骨原性肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑膜腫、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭癌、乳頭状腺癌、のう胞腺癌、髄様癌、気管支原性癌、腎細胞癌、肝癌、胆管癌、絨毛癌、精上皮腫、胎児性癌、ウィルムス腫瘍、子宮頸癌、小細胞肺癌、膀胱癌、上皮性癌、神経こう腫、星状細胞腫、髄芽腫、頭蓋咽頭腫、上衣腫、松果体腫、血管芽腫、聴神経腫瘍、乏突起こう腫、および髄膜腫等の、肉腫および細胞腫を含む固形腫瘍を含む。用語「転移」および「癌転移」は癌細胞の、他の組織へ広がる能力を言うために、本明細書中で相互変換可能に使用される。例えば、「骨への転移」は非限定的に、乳癌、前立腺癌、肺癌、腎臓癌、甲状腺癌、および黒色腫を含む、いくつかの型の癌の、骨に転移する能力を言う。
いくつかの実施形態において、対象は随意に溶骨性障害を患う。本明細書中で使用されるとき、用語「溶骨性障害」は、骨再吸収を担う細胞である、破骨細胞の活性における増大により引き起こされるどんな状態も言う。用語「溶骨」および「溶骨性骨損失」は溶骨性障害に関連する破骨細胞仲介骨再吸収または骨損失を言うために、相互変換可能に使用される。溶骨性障害は溶骨性障害になる 素因を有する対象において生ずる、またはそれらは破骨細胞活性を刺激することにより溶骨性障害を引き起こすまたはそれに寄与する疾患を有する対象において生ずる。いくつかの実施形態において、溶骨性障害は溶骨性骨損失である。他の実施形態において、溶骨性障害は癌転移誘発性溶骨性骨損失である。さらなる実施形態において、溶骨性骨障害は、非限定的に、内分泌疾患(例えば、副腎皮質ホルモン過剰症、性腺機能低下症、原発性または続発性副甲状腺機能亢進症、および甲状腺機能亢進症)を含む、代謝性骨疾患、非限定的に、くる病、骨軟化症、壊血病、および栄養失調を含む、食事障害、骨粗しょう症、糖質コルチコイド(糖質コルチコイド誘発性骨粗しょう症)、ヘパリン、およびアルコールを含む、薬物使用、吸収不良症候群を含む、慢性疾患、腎性骨ジストロフィーを含む、慢性腎不全、肝性骨ジストロフィーを含む、慢性肝臓疾患、骨形成不全症およびホモシスチン尿症を含む、遺伝病、ならびに関節炎、慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、線維性骨異形成、歯周病、およびページェット病に関連する骨炎症である。
用語「転移誘発性溶骨性骨損失」および「癌転移誘発性溶骨性骨損失」は、骨への癌細胞転移から生ずる溶骨または溶骨性骨損失を言うために、本明細書中で相互変換可能に使用される。用語「癌転移誘発性破骨細胞活性化」は、骨に転移し、破骨細胞の活性化を誘発した癌細胞の能力を言うために本明細書中で使用される。
スクレロスチン阻害剤は好ましくは、担体、賦形剤、または希釈剤を含み得る生理学的に許容される(例えば、医薬)組成物中で対象に投与される。本明細書中に示されるスクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)は、本明細書中に開示される投与量および時間レジメンのいずれかを用いた投与のための医薬の調製において使用され得ることが理解されるであろう。医薬組成物および処置方法は米国特許公報第20050106683号中に開示され、それは本明細書に参照により援用される。「生理学的に許容される」は、ヒトに投与されたときに、アレルギー性または同様の不都合な反応を生成しない分子実体および組成物を言う。さらに、対象に投与される組成物は1つ超のスクレロスチン阻害剤(例えば、2つの抗スクレロスチン抗体、または1つのスクレロスチン結合剤と1つの合成化学スクレロスチン阻害剤)、または様々な活性機構を有する1つ以上の治療剤との組み合わせのスクレロスチン阻害剤を含み得る。
例えば、皮下、経口、非経口、静脈内、鼻内、および筋内投与および処方を含む、様々な処置レジメンにおいて本明細書中に示される特定の組成物を使用するための好適な投与量および処置レジメンの開発は本分野において周知であり、米国特許公報第20070110747号中で議論される。例えば、ある場合には、スクレロスチン結合剤を含む医薬組成物を皮下で、非経口で、静脈内で、筋内で、または腹腔内でさえも送達することが所望されるであろう。そのようなアプローチは当業者に周知であり、そのうちのいくつかは例えば、米国特許第5,543,158号、第5,641,515号、および第5,399,363号中にさらに示される。注射可能な使用のために好適な例示的な医薬形態は滅菌水溶液または分散物、および滅菌注射可能溶液または分散物の即座の調製のための滅菌粉末を含む(例えば、米国特許第5,466,468号を参照のこと)。全ての場合に、形態は滅菌性でなければならず、かつ注射器に容易に対応可能である程度まで流動性でなければならない。
1つの実施形態において、水溶液中での非経口投与のために、溶液は必要な場合、好適に緩衝されるべきであり、液体希釈剤ははじめに十分な食塩水またはグルコースで等張にされるべきである。これらの特定の水溶液は静脈内、筋内、皮下、および腹腔内投与のために特に好適である。例えば、1つの投与量は1mlの等張NaCl溶液中に溶解され、1000mlの皮下注入液に添加され、または点滴の提案された部位で注射され得る(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,15th ed.,Mack Pub.Co.,Easton,PA,pp.1035‐1038および1570‐1580を参照のこと)。投与のための投与量および頻度におけるいくらかの変動は処置される対象の状態、年齢、身長、体重、およびその対象の全体的な健康、ならびに副作用の存在により生じ得る。さらに、スクレロスチン結合剤を含む医薬組成物は、そのような医薬組成物の使用についての教示を提供する包装材料と共に、容器(例えば、バイアル)内に入れられ得る。概して、そのような教示は試薬濃度を示す具体的な表現、およびある実施形態では、その医薬組成物を再構築するために必要であり得る、賦形剤成分または希釈剤(例えば、水、食塩水、またはPBS)の相対量を含むであろう。
本明細書中に示される方法は、ある量の「スクレロスチン阻害剤」を投与することを含む。本明細書中で使用されるとき、用語「スクレロスチン阻害剤」は骨ミネラル化、骨密度、骨芽細胞および/もしくは破骨細胞に対する効果、骨形成マーカー、骨再吸収マーカー、骨芽細胞活性マーカー、ならびに/または破骨細胞活性マーカーへの変化により計測される、骨上でスクレロスチンの生物学的活性を阻害する分子を意味する。そのような阻害剤はスクレロスチンまたはその受容体もしくは結合パートナーに結合することにより作用し得る。このカテゴリ内の阻害剤は例えば、抗体またはペプチドベースの分子等の、「スクレロスチン結合剤」を含む。「スクレロスチン阻害剤」は、随意にスクレロスチンに結合し、その活性を阻害する、分子量約1000ダルトン未満の、小有機化学化合物もまた言う。阻害剤はあるいは、スクレロスチンの発現を阻害することにより作用し得る。このカテゴリ内の阻害剤は、スクレロスチンの発現を阻害するアンチセンスオリゴヌクレオチド、阻害性RNA、DNA酵素、リボザイム、アプタマー、またはそれらの医薬として許容される塩を含む、スクレロスチンDNAまたはmRNAに結合し、スクレロスチン発現を阻害する、ポリヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドを含む。
「スクレロスチン結合剤」は特に、スクレロスチンまたはその部分に結合し、1つ以上のリガンドへのヒトスクレロスチンの結合をブロックするか、または減じる。SOST遺伝子の生成物であるスクレロスチンは、骨過成長および強い密な骨により特徴付けられる骨疾患である硬結性骨化症において欠損する(Brunkow et al.,Am.J.Hum.Genet.,68:577‐589(2001)、Balemans et al.,Hum.Mol.Genet.,10:537‐543(2001))。ヒトスクレロスチンのアミノ酸配列はBrunkow et al.により報告され、米国特許公報第20070110747号中に配列番号1として開示される(その特許公報はスクレロスチン結合剤および配列リストのその記述についてそれを全体として援用される)。組換えヒトスクレロスチン/SOSTはR&D Systems(Minneapolis,Minn.,USA、2006カタログ番号1406‐ST‐025)から市販されている。さらに、組換えマウススクレロスチン/SOSTはR&D Systems(Minneapolis,Minn.,USA、2006カタログ番号1589‐ST‐025)から市販されている。研究グレードのスクレロスチン結合モノクローナル抗体はR&D Systems(Minneapolis,Minn.,USA、マウスモノクローナル:2006カタログ番号MAB1406、ラットモノクローナル:2006カタログ番号MAB1589)から市販されている。米国特許第6,395,511号および第6,803,453号、ならびに米国特許公報第20040009535号および第20050106683号は概して、抗スクレロスチン抗体について言及する。本発明の文脈における使用のために好適なスクレロスチン結合剤の例は米国特許公報第20070110747号および第20070072797号中にもまた示され、それらは参照により本明細書に援用される。スクレロスチン結合剤を生成するための材料および方法についての追加の情報は米国特許公報第20040158045号(引用により本明細書に援用される)中に見られ得る。
本発明に係るスクレロスチン結合剤は、好ましくは抗体である。用語「抗体」は無傷の抗体、またはその結合断片を言う。抗体は(重鎖および/または軽鎖の全長を有する、ポリクローナル、モノクローナル、キメラ、ヒト化、および/またはヒト変形を含む)完全な抗体(免疫グロブリン)分子を含み、またはその抗原結合断片を含み得る。抗体断片はF(ab′)、Fab、Fab′、Fv、Fc、およびFd断片を含み、単一ドメイン抗体(例えば、ナノボディ)、単鎖抗体、マキシボディ、ミニボディ、細胞内抗体、二重特異性抗体、三重特異性抗体、四重特異性抗体、v‐NAR、およびビス‐scFvに組み込まれ得る(例えば、Hollinger and Hudson,Nature Biotechnology,23(9):1126‐1136(2005)を参照のこと)。フィブロネクチンポリペプチドモノボディを含む、抗体ポリペプチドもまた米国特許第6,703,199号中に開示される。他の抗体ポリペプチドは米国特許公報第20050238646号中に開示される。米国特許第6,395,511号および第6,803,453号、ならびに米国特許公報第20040009535号および第20050106683号(抗スクレロスチン抗体のそれらの開示について参照によりそれらを全体として援用される)は概して、抗スクレロスチン抗体について言及する。ヒトスクレロスチンのアミノ酸配列は配列リストの配列番号1中に示され、米国特許公報第20070110747号(当該特許公報はスクレロスチンおよびスクレロスチン結合剤、ならびに配列リストのその記述についてそれを全体として援用される)の配列番号1として提供される。スクレロスチンはBrunkow et al.,Am.J.Hum.Genet.,68:577‐589(2001)、およびBalemans et al.,Hum.Mol.Genet.,10:537‐543(2001)中でもまた示される。抗スクレロスチン抗体を生成するための材料および方法についての追加の情報は米国特許公報第20040158045号(それを全体として参照により本明細書に援用される)中に見られ得る。
抗体断片は合成タンパク質または遺伝子工学で作成されたタンパク質であり得る。例えば、抗体断片は、軽鎖可変領域からなる単離された断片、重鎖および軽鎖の可変領域からなる「Fv」断片、ならびに軽鎖および重鎖可変領域がペプチドリンカーによりつなげられた組換え単鎖ポリペプチド分子(scFvタンパク質)を含む。
抗体断片の別の形態は、抗体の1つ以上の相補性決定領域(CDR)を含むペプチドである。CDR(「最小認識単位」または「高度可変領域」とも呼ばれる)は問題のCDRをコードするポリヌクレオチドを構築することにより得られ得る。そのようなポリヌクレオチドは例えば、抗体生成細胞のmRNAをテンプレートとして用いて可変領域を合成するための、ポリメラーゼ連鎖反応を用いることにより調製される(例えば、Larrick et al.,Methods:A Companion to Methods in Enzymology,2:106(1991)、Courtenay‐Luck,”Genetic Manipulation of Monoclonal Antibodies,” in Monoclonal Antibodies Production,Engineering and Clinical Application,Ritter et al.(eds.),page166,Cambridge University Press(1995)、およびWard et al.,”Genetic Manipulation and Expression of Antibodies,” in Monoclonal Antibodies:Principles and Applications,Birch et al.,(eds.),page137,Wiley‐Liss,Inc.(1995)を参照のこと)。
抗スクレロスチン抗体は配列番号1のスクレロスチン、またはその天然の変形に、1×10−7M以下、1 ×10−8M以下、1×10−9M以下、1×10−10M以下、1×10−11M以下、または1×10−12M以下の親和性(Kd)で結合し得る。親和性は様々な技術を用いて決定され、その例は親和性ELISA分析である。様々な実施形態において、親和性はビアコア分析により決定される。様々な実施形態において、親和性は動力学的方法により決定される。様々な実施形態において、親和性は平衡/溶液法により決定される。米国特許公報第20070110747号はスクレロスチン抗体の親和性(Kd)を決定するために好適な親和性分析の追加の記述を含む。
本明細書中に示される方法における使用のための抗スクレロスチン抗体は好ましくは、米国特許公報第20070110747号中に示される細胞ベースの分析、および/または米国特許公報第20070110747号中に示されるインビボ分析においてスクレロスチン機能を調節し、かつ/または米国特許公報第20070110747号中に示されるエピトープのうちの1つ以上に結合し、かつ/または米国特許公報第20070110747号中に示される抗体のうちの1つの結合を交差ブロックし、かつ/または米国特許公報第20070110747号中に示される抗体のうちの1つによりスクレロスチンへの結合を交差ブロックされる(それを全体として、および抗スクレロスチン抗体を特徴付けるための分析のその記述について、参照により援用される)。
いくつかの、またはいずれかの実施形態において、抗スクレロスチン抗体は配列番号1中に示されるアミノ酸配列を含むスクレロスチンポリペプチドに結合し、配列番号6(CGPARLLPNAIGRGKWWRPSGPDFRC、配列番号1のアミノ酸86〜111に対応する)の配列に結合する。あるいは、またはさらに、抗スクレロスチン抗体は配列番号1中に示されるアミノ酸配列を含むスクレロスチンポリペプチドに結合し、配列番号1中の、配列番号2(DVSEYSCRELHFTR、配列番号1のアミノ酸51〜64に対応する)、 配列番号3(SAKPVTELVCSGQCGPAR、配列番号1のアミノ酸73〜90に対応する)、配列番号4(WWRPSGPDFRCIPDRYR、配列番号1のアミノ酸101〜117に対応する)、配列番号5(LVASCKCKRLTR、配列番号1のアミノ酸138〜149に対応する)、配列番号70(SAKPVTELVCSGQC、配列番号1のアミノ酸73〜86に対応する)、配列番号71(LVASCKC、配列番号1のアミノ酸138〜144に対応する)、配列番号72(C1RELHFTR、配列番号1のアミノ酸57〜64に対応する)、または配列番号73(CIPDRYR、配列番号1のアミノ酸111〜117に対応する)のうちの少なくとも1つの配列に結合する。例えば、1つの態様において、抗スクレロスチン抗体は、随意にその天然の三次元コンフォメーションで、配列番号2〜5(および/または配列番号70〜73)を含む配列番号1のスクレロスチンの小領域に結合する。随意に、抗スクレロスチン抗体は配列番号2、配列番号3、配列番号4、配列番号5、配列番号6、配列番号70、配列番号71、配列番号72、または配列番号73のうちの1つ以上からなるペプチド(例えば、配列番号2、配列番号3、配列番号4、および配列番号5からなるペプチド、または配列番号70、配列番号71、配列番号72、および配列番号73からなるペプチド)に結合する。
いくつかの、またはいずれかの実施形態において、抗スクレロスチン抗体は配列番号2、配列番号3、配列番号4、および配列番号5のアミノ酸配列を有するスクレロスチンポリペプチドに結合し、ここで、配列番号2および4は、配列番号1についてのアミノ酸位置57および111でジスルフィド結合により連結され、かつ配列番号3および5は、(a)配列番号1についてのアミノ酸位置82および142でのジスルフィド結合、および(b)配列番号1についてのアミノ酸位置86および144でのジスルフィド結合のうちの少なくとも1つにより連結され、そのポリペプチドは配列番号1のヒトスクレロスチンの対応するポリペプチド領域の三次構造を保持し得る。あるいは、またはさらに、スクレロスチン結合剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)は配列番号70、配列番号71、配列番号72、および配列番号73のアミノ酸配列を有するポリペプチドに結合し、ここで、配列番号72および73は配列番号1についてのアミノ酸位置57および111でのジスルフィド結合により連結され、かつ配列番号70および71は(a)配列番号1についてのアミノ酸位置82および142でのジスルフィド結合、および(b)配列番号1についてのアミノ酸位置86および144でのジスルフィド結合のうちの少なくとも1つにより連結される。
様々な態様において、抗スクレロスチン抗体はMC3T3細胞ベースのミネラル化分析において、1ウェル当たりのスクレロスチンのモル数と比較して1ウェル当たりのスクレロスチン結合部位のモルが6倍未満の過剰であるとき、ヒトスクレロスチンを中和することができる。初代細胞でも、細胞系でも、培養中の骨芽細胞系列細胞によるミネラル化は骨形成のインビトロモデルとして使用される。例示的な細胞ベースのミネラル化分析は米国特許公報第20070110747号(参照により本明細書に援用される)中の例えば、実施例8で示される。MC3T3‐E1細胞(Sudo et al.,J.Cell Biol.,96:191‐198(1983))および元の細胞系のサブクローンは分化誘導剤の存在下での成長に際して培養物中にミネラルを形成し得る。そのようなサブクローンはMC3T3‐E1‐BFを含む(Smith et al.,J.Biol.Chem.,275:19992‐20001(2000))。MC3T3‐E1‐BFサブクローンおよび元のMC3T3‐E1細胞の両方について、スクレロスチンはミネラル堆積につながり、かつそれを含む事件の系列のうちの1つ以上を阻害し得る(すなわち、スクレロスチンはミネラル化を阻害する)。スクレロスチンの阻害活性を中和することができる抗スクレロスチン抗体は、例えば、スクレロスチンのみ(すなわち、抗体なし)処置群において計測されたカルシウム量と比較した(カルシウムとして計測される)リン酸カルシウムの堆積において、統計的に有意な増大がある程度に、スクレロスチンの存在下で培養物をミネラル化させる。
特定の抗スクレロスチン抗体がスクレロスチンを中和し得るかどうかの決定を目的とする分析を行うとき、その分析において使用されるスクレロスチンの量は好ましくは、スクレロスチンなしの群において計測されたカルシウム量と比較して、スクレロスチンのみの群において(カルシウムとして計測される)リン酸カルシウムの堆積の少なくとも70%の統計的に有意な減少を引き起こす、スクレロスチンの最小量である。抗スクレロスチン中和抗体は、スクレロスチンのみ(すなわち、抗体なし)処置群において計測されたカルシウム量と比較して、(カルシウムとして計測される)リン酸カルシウムの堆積の統計的に有意な増大を引き起こす抗体として定義される。抗スクレロスチン抗体が中和するかどうかを決定するために、その分析において使用される抗スクレロスチン抗体の量は、1ウェル当たりのスクレロスチンのモル数と比較して、1ウェル当たりのスクレロスチン結合部位のモルが過剰であることを必要とする。抗体の有効性により、何倍過剰であることが必要とされ得るかは24、18、12、6、3、または1.5倍であることができ、当業者は1つ超の濃度の結合剤(抗体)を試験するルーチンの実施に精通している。例えば、非常に有効な抗スクレロスチン中和抗体は、1ウェル当たりのスクレロスチンのモル数と比較して、1ウェル当たりのスクレロスチンの結合部位のモルが6倍未満の過剰であるとき、スクレロスチンを中和するであろう。より有効性の低い抗スクレロスチン中和抗体は12、18、または24倍過剰でのみスクレロスチンを中和するであろう。
抗スクレロスチン抗体は随意に、骨特異的アルカリホスファターゼ分析、例えば、国際特許公開第WO2008/115732号および米国特許第7,744,874号(細胞ベースの分析および抗スクレロスチン抗体のそれらの記述についてそれらを全体として参照により本明細書に援用される)中に示される骨特異的アルカリホスファターゼ分析等の、細胞ベースの分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、100nM以下、または75nM以下、または50nM以下、または25nM以下のIC50を有する。骨特異的アルカリホスファターゼ分析は多分化能マウス細胞系C2C12において、BMP‐4およびWnt3a刺激アルカリホスファターゼレベルを減少させるスクレロスチンの能力に基づいている。第WO2008/115732号に従って、中和抗スクレロスチン抗体はこの分析においてアルカリホスファターゼ活性の投与量依存的増大を仲介する。この細胞ベースの分析の例示的なプロトコルは実施例1中に提供される。
あるいは、またはさらに、抗スクレロスチン抗体は、例えば、国際特許公開第WO2009/047356号(抗スクレロスチン抗体および細胞ベースの分析のその議論について参照により援用される)中に示される、STFレポーター遺伝子のWnt1仲介誘発に関連するWnt分析等の、HEK293細胞系での細胞ベースのWntシグナル分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、100nM以下(例えば、75nM以下、または50nM以下)のIC50を有する。あるいは、またはさらに、抗スクレロスチン抗体は、例えば、国際特許公開第WO2009/047356号中に示されるミネラル化分析等の、MC3T3細胞でのBMP2誘発ミネラル化分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、500nM以下(例えば、250nM以下、150nM以下、100nM以下、または50nM以下)のIC50を有する。例示的なプロトコルは実施例1中に提供される。
本発明の文脈における使用のために好適な抗スクレロスチン抗体の例は米国特許公報第20070110747号および第20070072797号中に示され、それらは参照により本明細書に援用される。本発明の1つの実施形態において、抗スクレロスチン抗体は抗体Ab−A、Ab−B、Ab−C、Ab−D、Ab−1、Ab−2、Ab−3、Ab−4、Ab−5、Ab−6、Ab−7、Ab−8、Ab−9、Ab−10、Ab−11、Ab−12、Ab−13、Ab−14、Ab−15、Ab−16、Ab−17、Ab−18、Ab−19、Ab−20、Ab−21、Ab−22、Ab−23、およびAb−24(それら全ては米国特許公報第20070110747号中に示される)のうちの少なくとも1つの、スクレロスチンへの結合を交差ブロックする。あるいは、またはさらに、抗スクレロスチン抗体は抗体Ab−A、Ab−B、Ab−C、Ab−D、Ab−1、Ab−2、Ab−3、Ab−4、Ab−5、Ab−6、Ab−7、Ab−8、Ab−9、Ab−10、Ab−11、Ab−12、Ab−13、Ab−14、Ab−15、Ab−16、Ab−17、Ab−18、Ab−19、Ab−20、Ab−21、Ab−22、Ab−23、およびAb−24(それら全ては米国特許公報第20070110747号中に示される)のうちの少なくとも1つによりスクレロスチンへの結合を交差ブロックされる。用語「交差ブロックする」、「交差ブロックされる」、および「交差ブロック」は、他の抗体のスクレロスチンへの結合を妨害する抗体の能力を意味するために、本明細書中で相互変換可能に使用される。抗体が別の抗体のスクレロスチンへの結合を妨害することができる程度、およびそれゆえ、それが交差ブロックすると言われ得るかどうかは、競合結合分析を用いて決定され得る。本発明のいくつかの態様において、交差ブロック抗体またはその断片は約60%〜約100%、具体的には70%〜100%、およびより具体的には80%〜100%等の、約40%〜約100%、基準抗体のスクレロスチン結合を減少させる。交差ブロックを検出するために特に好適な定量分析は、表面プラズモン共鳴技術を用いて相互作用の程度を計測するビアコア機器を用いる。別の好適な定量的交差ブロック分析は、抗体のスクレロスチンへの結合についての抗体間の競合を計測するための、ELISAベースのアプローチを用いる。
好適な抗スクレロスチン抗体およびその断片の例は、米国特許公報第20070110747号中に特に開示される、CDR‐H1、CDR‐H2、CDR‐H3、CDR‐L1、CDR‐L2、およびCDR‐L3のうちの1つ以上を有する抗体および抗体断片を含む。CDR‐H1、CDR‐H2、CDR‐H3、CDR‐L1、CDR‐L2、およびCDR‐L3の領域のうちの少なくとも1つは少なくとも1つのアミノ酸置換を有し得るが、但し、その抗体は非置換CDRの結合特異性を保持する。好ましくは、抗スクレロスチン抗体は米国特許公報第20070110747号のAb−A、Ab−B、Ab−C、Ab−D、Ab−1、Ab−2、Ab−3、Ab−4、Ab−5、Ab−6、Ab−7、Ab−8、Ab−9、Ab−10、Ab−11、Ab−12、Ab−13、Ab−14、Ab−15、Ab−16、Ab−17、Ab−18、Ab−19、Ab−20、Ab−21、Ab−22、Ab−23、またはAb−24である。
さらに、抗スクレロスチン抗体は、配列リスト中に提供され、米国特許公報第20070110747号中に開示される、配列番号39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、78、79、80、81、99、100、101、102、103、104、105、106、107、108、109、110、111、112、113、114、115、116、237、238、239、240、241、242、243、244、245、246、247、248、249、250、251、252、253、254、255、256、257、258、259、260、261、262、263、264、265、266、267、268、269、270、271、272、273、274、275、276、277、278、279、280、281、282、283、284、285、286、287、288、289、290、291、292、293、294、295、296、297、298、351、352、353、358、359、および360から選択されるCDRに対して少なくとも75%の同一性(例えば、100%の同一性)を有する少なくとも1つのCDR配列を含み得る。好ましくは、抗スクレロスチン抗体は配列番号245、246、247、78、79、80、269、270、271、239、240、および241から選択されるCDRに対して少なくとも75%の同一性を有する少なくとも1つのCDR配列を含み、それら全ては配列リスト中に提供され、米国特許公報第20070110747号中に示される。米国特許公報第20070110747号中に示されるように、抗スクレロスチン抗体は、a)配列番号54、55、および56のCDR配列、ならびに配列番号51、52、および53のCDR配列、b)配列番号60、61、および62のCDR配列、ならびに配列番号57、58、および59のCDR配列、c)配列番号48、49、および50のCDR配列、ならびに配列番号45、46、および47のCDR配列、d)配列番号42、43、および44のCDR配列、ならびに配列番号39、40、および41のCDR配列、e)配列番号275、276、および277のCDR配列、ならびに配列番号287、288、および289のCDR配列、f)配列番号278、279、および280のCDR配列、ならびに配列番号290、291、および292のCDR配列、g)配列番号78、79、および80のCDR配列、ならびに配列番号245、246、および247のCDR配列、h)配列番号81、99、および100のCDR配列、ならびに配列番号248、249、および250のCDR配列、i)配列番号101、102、および103のCDR配列、ならびに配列番号251、252、および253のCDR配列、j)配列番号104、105、および106のCDR配列、ならびに配列番号254、255、および256のCDR配列、k)配列番号107、108、および109のCDR配列、ならびに配列番号257、258、および259のCDR配列、l)配列番号110、111、および112のCDR配列、ならびに配列番号260、261、および262のCDR配列、m)配列番号281、282、および283のCDR配列、ならびに配列番号293、294、および295のCDR配列、n)配列番号113、114、および115のCDR配列、ならびに配列番号263、264、および265のCDR配列、o)配列番号284、285、および286のCDR配列、ならびに配列番号296、297、および298のCDR配列、p)配列番号116、237、および238のCDR配列、ならびに配列番号266、267、および268のCDR配列、q)配列番号239、240、および241のCDR配列、ならびに配列番号269、270、および271のCDR配列、r)配列番号242、243、および244のCDR配列、ならびに配列番号272、273、および274のCDR配列、またはs)配列番号351、352、および353のCDR配列、ならびに配列番号358、359、および360のCDR配列を含み得る。
抗スクレロスチン抗体は、CDR‐H1、CDR‐H2、CDR‐H3、CDR‐L1、CDR‐L2、およびCDR‐L3から選択されるCDRに対して少なくとも75%の同一性を有する(例えば、100%同一の)少なくとも1つのCDR配列もまた含むことができ、ここで、CDR‐H1は配列番号245中に与えられる配列を有し、CDR‐H2は配列番号246中に与えられる配列を有し、CDR‐H3は配列番号247中に与えられる配列を有し、CDR‐L1は配列番号78中に与えられる配列を有し、CDR‐L2は配列番号79中に与えられる配列を有し、かつCDR‐L3は配列番号80中に与えられる配列を有し、それら全ては配列リスト中に提供され、米国特許公報第20070110747号中に示される。様々な態様において、抗スクレロスチン抗体はCDRのうちの2つ、またはCDRのうちの6つを含む。随意に、抗スクレロスチン抗体は配列番号378を含む重鎖、および配列番号376を含む軽鎖を含む。
抗スクレロスチン抗体はCDR‐H1、CDR‐H2、CDR‐H3、CDR‐L1、CDR‐L2、およびCDR‐L3から選択されるCDRに対して少なくとも75%の同一性を有する(例えば、100%同一の)少なくとも1つのCDR配列もまた含むことができ、ここで、CDR‐H1は配列番号269中に与えられる配列を有し、CDR‐H2は配列番号270中に与えられる配列を有し、CDR‐H3は配列番号271中に与えられる配列を有し、CDR‐L1は配列番号239中に与えられる配列を有し、CDR‐L2は配列番号240中に与えられる配列を有し、かつCDR‐L3は配列番号241中に与えられる配列を有し、それら全ては配列リスト中に提供され、米国特許公報第20070110747号中に示される。様々な態様において、抗スクレロスチン抗体はCDRのうちの少なくとも2つ、またはCDRのうちの6つを含む。
あるいは、抗スクレロスチン抗体は、それぞれ、配列番号245、246、および247に対して少なくとも75%同一(例えば、100%同一)である、CDRのH1、H2、およびH3を含み、かつ配列番号137中に提供される配列を有するポリペプチドまたはその変形を含む重鎖、ならびにそれぞれ、配列番号78、79、および80に対して少なくとも75%同一(例えば、100%同一)である、CDRのL1、L2、およびL3を含み、かつ配列番号133中に提供される配列を有するポリペプチドまたはその変形を含む軽鎖を有し得る(米国特許公報第20070110747号中に示されるように)。
抗スクレロスチン抗体は、それぞれ、配列番号245、246、および247に対して少なくとも75%同一(例えば、100%同一)である、CDRのH1、H2、およびH3を含み、かつ配列番号145または392中に提供される配列を有するポリペプチドまたはその変形を含む重鎖、ならびにそれぞれ、配列番号78、79、および80に対して少なくとも75%同一(例えば、100%同一)である、CDRのL1、L2、およびL3を含み、かつ配列番号141中に提供される配列を有するポリペプチドまたはその変形を含む軽鎖を有し得る(米国特許公報第20070110747号中に示されるように)。
抗スクレロスチン抗体は、それぞれ、配列番号269、270、および271に対して少なくとも75%同一(例えば、100%同一)である、CDRのH1、H2、およびH3を含み、かつ配列番号335、331、345、または396中に提供される配列を有するポリペプチドまたはその変形を含む重鎖、ならびにそれぞれ、配列番号239、240、および241に対して少なくとも75%同一(例えば、100%同一)である、CDRのL1、L2、およびL3を含み、かつ配列番号334、または341中に提供される配列を有するポリペプチドまたはその変形を含む軽鎖を有し得る(米国特許公報第20070110747号中に示されるように)。重鎖および軽鎖配列の全ての組み合わせが企図される(例えば、配列番号335を含む重鎖および配列番号334を含む軽鎖、配列番号331を含む重鎖および配列番号334または341を含む軽鎖、ならびに配列番号345または396を含む重鎖および配列番号341を含む軽鎖)。
あるいは、抗スクレロスチン抗体は、配列番号137中に提供される配列を有するポリペプチドを含む重鎖および配列番号133中に提供される配列を有するポリペプチドを含む軽鎖、配列番号145もしくは392中に提供される配列を有するポリペプチドを含む重鎖および配列番号141中に提供される配列を有するポリペプチドを含む軽鎖、配列番号335中に提供される配列を有するポリペプチドを含む重鎖および配列番号334中に提供される配列を有するポリペプチドを含む軽鎖、配列番号331中に提供される配列を有するポリペプチドを含む重鎖および配列番号341中に提供される配列を有するポリペプチドを含む軽鎖、または配列番号345もしくは396中に提供される配列を有するポリペプチドを含む重鎖および配列番号341中に提供される配列を有するポリペプチドを含む軽鎖を有する(米国特許公報第20070110747号中に示されるように)。
抗スクレロスチン抗体の例は、非限定的に、国際特許公開第WO2008/092894号、第WO2008/115732号、第WO2009/056634号、第WO2009/047356号、第WO2010/100200号、第WO2010/100179号、第WO2010/115932号、および第WO2010/130830号(それらのそれぞれはそれらを全体として本明細書に参照により援用される)中に開示される抗スクレロスチン抗体もまた含み、それらは国際特許公開第WO2008/115732号の配列番号20〜25(本明細書中の配列番号416〜421)のCDRを含む抗スクレロスチン抗体、国際特許公開第WO2008/115732号の配列番号26〜31(本明細書中の配列番号422〜427)のCDRを含む抗スクレロスチン抗体、国際特許公開第WO2008/115732号の配列番号32〜37(本明細書中の配列番号428〜433)のCDRを含む抗スクレロスチン抗体、国際特許公開第WO2009/047356号の配列番号4、15、26、37、48、および59(それぞれ、本明細書中の配列番号443、454、465、476、487、および498)のCDRを含む抗スクレロスチン抗体、または国際特許公開第WO2010/130830号の配列番号135〜143、153〜161、もしくは171〜179(それぞれ、本明細書中の配列番号745〜753、763〜771、781〜789)のうちの少なくとも1つのアミノ酸配列を含む抗スクレロスチン抗体等である。
あるいは、本明細書中に示される方法は抗スクレロスチン抗体以外のスクレロスチン阻害剤を投与することを含む。そのような剤はSOSTまたはスクレロスチンに対して直接的にまたは間接的に作用し得る。本明細書中に示される方法における使用のために企図されるスクレロスチン阻害剤は米国特許公報第20030229041号(その開示全体がスクレロスチン阻害剤の記述に特に重点を置いて、参照により本明細書に援用される)中に示されるものを含む。例えば、SOST発現およびスクレロスチン活性を調節するために有用な剤は、非限定的に、(米国特許公報第20030229041号の式1に対応するステロイド等の)ステロイド、アルカロイド、テルペノイド、ペプトイド、および合成化学物質を含む。いくつかの実施形態において、SOSTアンタゴニストまたはアゴニストは糖質コルチコイド受容体に結合し得る。例えば、デキサメタゾンはSOST発現に対するBMP‐4およびBMP‐6の刺激効果を消滅させる傾向がある。糖質コルチコイドアナログ、(米国特許公報第20030229041号の式3に対応する胆汁酸塩等の)胆汁酸塩、および(米国特許公報第20030229041号の式2に対応するプロスタグランジン等の)プロスタグランジンを含む、他の化学実体もまたSOST発現に対する骨形態形成タンパク質の効果を調節し、本明細書中に示される方法における使用のために企図される。
本明細書中に示される方法に従って使用され得るスクレロスチン発現阻害剤は阻害性核酸を含み、その阻害性核酸はその医薬として許容される塩、例えば、ナトリウム塩を含む。いくつかの実施形態において、本明細書中のどこかで示されるような阻害性核酸はアンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、外部ガイド配列(EGS)オリゴヌクレオチド、siRNA化合物、siRNA化合物等の、一重鎖または二重鎖RNA妨害(RNAi)化合物、修飾塩基/ロックド核酸(LNA)、アンタゴミル、ペプチド核酸(PNA)、および標的核酸の少なくとも一部にハイブリダイズし、その機能を調節する他のオリゴマー化合物またはオリゴヌクレオチド模倣物からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、阻害性核酸は一重鎖または二重鎖である。いくつかの実施形態において、阻害性核酸はアンチセンスオリゴヌクレオチド、修飾塩基/ロックド核酸(LNA)、ペプチド核酸(PNA)、アラビノ核酸(ANA)(例えば、PCT公報第WO99/67378号中に示されるような)、2′‐フルオロ‐D‐アラビノ核酸(FANA)(例えば、Lon et al.,Biochem.,41:3457‐3467,2002、およびMin et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.,12:2651‐2654,2002中に示されるような(それらの開示はそれらを全体として参照により本明細書に援用される))、ホスホロジアミデートモルホリノオリゴマー(PMO)(例えば、Iverson,Curr.Opin.Mol.Ther.,3:235‐238,2001、およびWang et al.,J.Gene Med.,12:354‐364,2010中に示されるような(それらの開示はそれらを全体として参照により本明細書に援用される))、エチレン架橋核酸(例えば、国際特許公開第WO2005/042777号、Morita et al.,Nucleic Acid Res.,Suppl1:241‐242,2001、Surono et al.,Hum.Gene Ther.,15:749‐757,2004、Koizumi,Curr.Opin.Mol.Ther.,8: 144‐149,2006、およびHorie et al.,Nucleic Acids Symp.Ser (Oxf),49:171‐172,2005中に示されるような(それらの開示はそれらを全体として参照により本明細書に援用される))、2′‐O,4′‐C‐エチレン‐架橋核酸、リボザイム、外部ガイド配列(EGS)オリゴヌクレオチド、マイクロRNA(miRNA)、小分子RNA(stRNA)、および一重鎖もしくは二重鎖RNA妨害(RNAi)化合物またはsiRNAである。いくつかの実施形態において、阻害性核酸は少なくとも1つのヌクレオチドおよび/またはヌクレオシド修飾(例えば、修飾骨格または修飾糖基を有するオリゴヌクレオチド)を含む。
本明細書中に示される方法における使用のための、特定のスクレロスチン阻害剤、例えば、抗スクレロスチン抗体の活性は、骨ミネラル含有量または骨密度における増大を検出するための上記に示される方法を含む、様々な方法で計測され得る。骨の質量を調節するスクレロスチン阻害剤の能力は体重から、または他の方法を用いることにより計算され得る(Guinness‐Hey,Metab.Bone Dis.Relat.Res.,5:177‐181(1984)を参照のこと)。動物および特定の動物モデルが、例えば、骨損失、骨再吸収、骨形成、骨強度、または骨ミネラル化のパラメータに対する、医薬組成物および方法の効果を試験するために本分野において使用される。そのようなモデルの例は卵巣切除ラットモデルを含む(Kalu,Bone and Mineral,15:175‐192(1991)、Frost and Jee,Bone and Mineral,18:227‐236(1992)、およびJee and Yao,J.Musculoskel.Neuron.Interact.,1:193‐207(2001))。本明細書中に示されるスクレロスチン結合剤活性を計測するための方法は他のスクレロスチン阻害剤の有効性を決定するためにもまた使用され得る。
あるいは、スクレロスチン阻害剤は骨マーカーレベルを調節するその能力に基づいて選択され得る。骨マーカーは骨再構築プロセス中に形成される生成物であり、骨、骨芽細胞、および/または破骨細胞により放出される。骨再吸収および/または骨形成「マーカー」レベルにおける変動は骨再構築/構築における変化を意味する。国際骨粗しょう症財団(IOF)は骨密度治療をモニターするために骨マーカーを用いることを推奨する(例えば、Delmas et al.,Osteoporos Int.,Suppl.6:S2‐17(2000)(参照により本明細書に援用される)を参照のこと)。骨再吸収(または破骨細胞活性)を示すマーカーは例えば、C‐テロペプチド(例えば、1型コラーゲンのC‐末端テロペプチド(CTX)または血清交差結合C‐テロペプチド)、N‐テロペプチド(1型コラーゲンのN‐末端テロペプチド(NTX))、デオキシピリジノリン(DPD)、ピリジノリン、尿ヒドロキシプロリン、ガラクトシルヒドロキシリジン、および 酒石酸塩抵抗性酸性ホスファターゼ(例えば、血清酒石酸塩抵抗性酸性ホスファターゼイソ型5b)を含む。骨形成/ミネラル化マーカーは、非限定的に、骨特異的アルカリホスファターゼ(BSAP)、I型プロコラーゲンのN‐およびC‐末端伸長部分から放出されるペプチド(P1NP、PICP)、ならびにオステオカルシン(OstCa)を含む。尿及び血液等の、臨床サンプル中のマーカーを検出する、および定量するためのいくつかのキットが市販される。
スクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)を対象に投与する様々な経路は本分野において知られ、例えば、米国特許公報第20070110747号中で議論され、その開示はそれらを全体として参照により本明細書に援用される。例えば、様々な実施形態において、抗スクレロスチン抗体を含む医薬組成物を皮下で、非経口で、静脈内で、筋内で、または腹腔内でさえも送達することは望ましい。そのようなアプローチは当業者に周知であり、それらのいくつかは例えば、米国特許第5,543,158号、第5,641,515号、および第5,399,363号中にさらに示される。使用のために好適な例示的な生理学的に許容される(例えば、医薬)形態は滅菌水溶液または分散物、および滅菌注射可能溶液または分散物の即座の調製のための滅菌粉末を含む(例えば、米国特許第5,466,468号を参照のこと)。その形態は滅菌性でなければならず、かつ注射器に容易に対応可能である程度まで流動性である(すなわち、注射器通過を妨げるほど過度に粘性でない)ことが望ましい。抗スクレロスチン抗体を含む医薬組成物はそのような医薬組成物の使用についての教示を提供する包装材料と共に、容器(例えば、バイアルまたはシリンジ)内に入れられ得る。概して、そのような教示は試薬濃度を示す具体的な表現、および、ある実施形態内では、その医薬組成物を再構築するために必要とされ得る賦形剤成分または希釈剤(例えば、水、食塩水、またはPBS)の相対量を含むであろう。
同じ病原体または生化学経路を標的にする2つ以上の剤を混合することによる病理学的処置は時々、より大きな有効性をもたらし、治療効果を有する投与量の各剤単独の使用と比較して副作用を減少させる。ある場合には、薬物の組み合わせの有効性は相加的である(その組み合わせの有効性は各薬物単独の効果の合計にほぼ等しい)が、他の場合には、その効果は相乗的であり得る(その組み合わせの有効性は単独で与えられた各薬物の効果の合計超である)。本明細書中で使用されるとき、用語「組み合わせ治療」は、2つの化合物が同時の様式で、例えば、同時に、またはその化合物のうちの1つが先に投与され、続いて第2の剤が投与される、例えば、連続で、送達され得ることを意味する。所望の結果は1つ以上の症状の主観的な軽減、またはその投与量の受容者における客観的に同定可能な改善であり得る。
いくつかの実施形態において、スクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)は、骨移植、骨粉、骨小片、脱ミネラル化骨マトリックス、骨の足場、補綴、金属安定化剤、または重合体、セラミックス、セメント、およびリン酸カルシウムベースの骨移植代用品のうちの1つ以上を含む骨の足場となる物質等の、骨の再成長を促進する材料の使用と共に投与される。そのような材料の多くの変形は本分野において知られる。
いくつかの実施形態において、スクレロスチン阻害剤(例えば、抗スクレロスチン抗体)は減少した骨ミネラル密度または骨欠陥の処置のために有用な第2の骨増強治療剤と共に投与される。いくつかの実施形態において、骨増強治療剤は抗吸収薬、骨形成剤、(非限定的に、ラロキシフェン、バゼドキシフェン、およびラソフォキシフェンを含む)エストロゲン受容体アンタゴニスト、および破骨細胞に対して阻害効果を有する薬物からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、抗吸収薬は、非限定的に、(非限定的に、アレンドロン酸、リセドロン酸、イバンドロン酸、およびゾレドロン酸を含む)ビスホスホネート、エストロゲンまたはエストロゲンアナログ、抗RANKリガンド(RANKL)抗体またはRANKL阻害剤、ビタミンD、またはビタミンD誘導体もしくはその模倣物、選択的エストロゲン受容体調節剤(SERM)、およびカルシウム源、チボロン、カルシトニン、カルシトリオール、ならびにホルモン置換治療を含む。いくつかの実施形態において、骨増強剤は、非限定的に、副甲状腺ホルモン(PTH)またはそのペプチド断片、PTH関連タンパク質(PTHrp)、骨形態形成タンパク質、オステオジェニン、NaF、PGEアゴニスト、スタチン、ラネリック酸ストロンチウム、抗DKK1抗体または阻害剤を含む。いくつかの実施形態において、骨増強剤はForteo(登録商標)(テリパラチド)、Preotact(登録商標)、またはProtelos(登録商標)である。
本発明は以下の実施例中でさらに説明される。以下の実施例は本発明を例示するためにのみ働き、どのようにしても本発明の範囲を限定するとは意図されない。
実施例1
この実施例は、抗スクレロスチン抗体の中和活性を特徴付けるために有用な様々な細胞ベースの中和分析を示す。
MC3T3細胞ベースのミネラル化分析‐
アスコルビン酸およびB‐グリセロリン酸を、ミネラル堆積をもたらすMC3T3‐E1‐BF細胞分化を誘発するために使用する。96ウェルフォーマットの例示的なスクリーニングプロトコルは、1日目に細胞を蒔くこと、続いて12日間にわたり7回培地を変え、ミネラル堆積のほとんどが最後の18時間で起こるようにすることを含む。ミネラル堆積の特定の時間および程度は、部分的には、使用される特定の血清ロット番号により変化し得る。概して細胞培養実験の分野で周知のように、対照実験はそのような変数が説明されることを許容するであろう。(MS ExcelおよびJMPを用いた)統計的分析のために、1方向ANOVA、続いてダネット比較が群間の相違を決定するために使用され得る。各データセットについての群平均は、P値が0.05未満であるとき(P<0.05)、有意差があるとされる。
MC3T3‐E1‐BF細胞の拡張のための細胞培養を以下のように行う。細胞培養を37℃および5%COで行う。細胞バンクはスクレロスチン中和抗体のスクリーニングの目的で生成され得る。凍結MC3T3‐E1‐BF細胞の1つのバイアルを37℃水浴中での攪拌により解凍する。解凍した細胞を50ml管中の10mlの拡張培地(アルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu)に入れ、穏やかに5分間スピンダウンさせる。細胞をその後4mlのアルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu中に再懸濁する。トリパンブルーおよび血球計数器を用いた細胞数の決定後、1×10細胞を1つのT175フラスコ中の50mlのアルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu培地中に蒔く。
この継代が(約7日で)コンフルエントになったとき、その細胞をトリプシン/EDTA(0.05%トリプシン、0.53mM EDTA)でトリプシン処理し、穏やかに5分間スピンダウンし、その後5mlのアルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu中に再懸濁する。トリパンブルーおよび血球計数器を用いた細胞数の決定後、細胞を1つのT175フラスコ当たり50mlのアルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu培地中に1×10細胞で蒔く。この時点でプレーティングに使用されるT175フラスコの数は使用可能な細胞総数、および次の継代に続けられるべき所望のフラスコの数による。
この継代がコンフルエントになったとき(約3〜4日)、細胞をトリプシン/EDTA(0.05%トリプシン、0.53mM EDTA)でトリプシン処理し、穏やかに5分間スピンダウンし、その後5mlのアルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu中に再懸濁する。トリパンブルーおよび血球計数器を用いた細胞数の決定後、細胞を1つのT175フラスコ当たり50mlのアルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu培地中に1×10細胞で蒔く。この時点でプレーティングに使用されるT175フラスコの数は使用可能な細胞総数、および次の継代に続けられるべき所望のフラスコの数による。
この継代がコンフルエントになったとき(約3〜4日)、細胞をトリプシン/EDTA(0.05%トリプシン、0.53mM EDTA)でトリプシン処理し、穏やかに5分間スピンダウンし、その後5mlのアルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu中に再懸濁する。トリパンブルーおよび血球計数器を用いた細胞数の決定後、細胞を1つのT175フラスコ当たり50mlのアルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu培地中に1×10細胞で蒔く。この時点でプレーティングに使用されるT175フラスコの数は使用可能な細胞総数、および次の継代に続けられるべき所望のフラスコの数による。余分の細胞を90%FBS/10%DMSO中で1〜2×10生存細胞/mlで凍結する。
この継代がコンフルエントになったとき(約3〜4日)、細胞をトリプシン/EDTA(0.05%トリプシン、0.53mM EDTA)でトリプシン処理し、穏やかに5分間スピンダウンし、その後5mlのアルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu中に再懸濁した。トリパンブルーおよび血球計数器を用いた細胞数の決定後、細胞を90%FBS/10%DMSO中で1〜2×10生存細胞/mlで凍結する。この凍結細胞の「最終継代」はスクリーニング分析に使用される継代である。
MC3T3‐E1‐BF細胞をミネラル化するための細胞培養を以下のように行う。細胞培養を37℃および5%COで行う。ミネラル化細胞培養手順中に温度および%COの変動を最小限にすることが望ましい。上記に示されるように調製される適切な数の「最終継代」バイアルを37℃水浴中での攪拌により解凍する。解凍した細胞を50ml管中の10mlの拡張培地(アルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu)に入れ、穏やかに5分間スピンダウンさせる。細胞をその後4mlのアルファ‐MEM/10%FBS/PenStrepGlu中に再懸濁する。トリパンブルーおよび血球計数器による細胞数の決定後、2500細胞をコラーゲンIコーティング96ウェルプレート(Becton Dickinson Labware、カタログ番号354407)上に、1ウェル当たり200μlの拡張培地中に蒔く。
例示的な細胞培養手順は以下のとおりである。細胞を蒔く開始日は水曜日と示される。週の別の日が細胞を蒔く開始日として用いられる場合、その日が以下に示される全プロセス中の培地除去および添加のための毎日の予定を開始するであろう。例えば、細胞が火曜日に蒔かれた場合、培地は1回目の金曜日および土曜日に除去されたり、添加されたりするべきでなく、2回目の金曜日および土曜日も同じである。火曜日開始では、プレートは最後の日曜日にカルシウム分析のために調製されるであろう。細胞を200μlの拡張培地中に2500細胞で水曜日に蒔く。木曜日に、全ての拡張培地を除去し、200μlの分化誘導培地を添加する。金曜日に、100μlの培地を除去し、100μlの新しい分化誘導培地を添加する。月曜日に、100μlの培地を除去し、100μlの新しい分化誘導培地を添加する。火曜日に、100μlの培地を除去し、100μlの新しい分化誘導培地を添加する。水曜日に、100μlの培地を除去し、100μlの新しい分化誘導培地を添加する。木曜日に、100μlの培地を除去し、100μlの新しい分化誘導培地を添加する。金曜日に、100μlの培地を除去し、100μlの新しい分化誘導培地を添加する。次の月曜日に、プレートを以下のようにカルシウム分析のために調製する。プレートを10mM Tris、HCl pH7〜8で1回洗浄する。ドラフトチャンバー下で行い、1ウェル当たり200μlの0.5N HClを添加する。プレートをその後−80℃で凍結する。カルシウムを計測する直前に、プレートを2回凍結融解し、その後、多導管ピペットでの粉砕をそのプレートの内容物を分散させるために使用する。プレートの内容物をその後4℃で30分間静置させ、その時点で、適切な量の上清を市販のカルシウムキットを用いてカルシウムを計測するために除去する。例示的、かつ非限定的なキットはCalcium(CPC)Liquicolor、カタログ番号0150‐250、Stanbio Laboratory、Boerne、TXである。
この細胞ベースの分析において、スクレロスチンはミネラル堆積につながり、かつそれを含む事件の系列のうちの1つ以上を阻害する(すなわち、スクレロスチンはミネラル化を阻害する)。したがって、スクレロスチンが特定の細胞培養実験中に含まれる実験において、組換えスクレロスチンを1回目の木曜日に開始して培地に添加し、その後、供給日毎に添加する。抗スクレロスチン抗体を、スクレロスチンを中和する、すなわち、ミネラル化を阻害するスクレロスチンの能力を中和することによりミネラル化を許容する能力について試験する場合には、抗体を1回目の木曜日に開始して培地に添加し、その後、供給日毎に添加する。抗体を分化誘導培地中で組換えスクレロスチンと共に37℃で45〜60分間事前インキュベートし、その後、この培地を、細胞を生育させるために使用する。
MC3T3‐E1‐BF細胞の12日間のミネラル化プロトコルが上記に示される。元のMC3T3‐E1細胞のミネラル化は組換えスクレロスチンにより阻害され、この阻害は抗スクレロスチン中和抗体、例えば、配列番号245〜247、および78〜80のCDRを含む抗スクレロスチン抗体を用いてブロックされる。細胞ベースの中和分析は米国特許公報第7,592,429号(細胞ベースの中和分析のその記述について参照により本明細書に援用される)中の例えば、実施例8でさらに示される。
骨特異的アルカリホスファターゼ分析‐
例示的な骨特異的アルカリホスファターゼ分析は国際特許公開第WO2008/115732号および米国特許第7,744,874号(細胞ベースの中和分析のそれらの記述について参照により本明細書に援用される)中に示される。例示的なプロトコルは以下のとおりである。C2C12細胞(ATCC、CRL1772)を5%ウシ胎児血清で補完したMEM培地中、96ウェル組織培養プレート中に3000〜5000細胞/ウェルで蒔く。プレートを37℃で、5%COで一晩インキュベートする。抗体を0.5×Wnt3a調節培地(第WO2008/115732号中に示されるように調製される)中に希釈し、様々な最終濃度にする。培地を、蒔かれた細胞から除去し、事前に混合した抗体‐BMP4‐スクレロスチン溶液(ヒトまたはカニクイザル)を添加し(150μl)、30μg/ml〜0.5μg/mlの抗体最終濃度、25ng/mlの最終BMP‐4濃度、1.0μg/mlの最終スクレロスチンタンパク質濃度を提供し、その調節培地は0.5×濃度である。そのプレートをその後、37℃で、5%COで72時間インキュベートする。培地を細胞から除去し、細胞をPBSで1回洗浄し、交互に−80℃と37℃にして3回凍結融解する。アルカリホスファターゼ活性をアルカリホスファターゼ基質(1ステップPNPP、Pierce番号37621)(150μl/ウェル)を添加することにより計測する。細胞のプレートを室温で60分間インキュベートし、その時点で光学密度(OD)を405nmで計測し、アルカリホスファターゼ活性を決定する。IC50計算は例えば、SigmaPlot Regression Wizardを用いてシグモイド4パラメータフィット式で行われ得る。
BMP2誘発MC3T3細胞ミネラル化分析‐
MC3T3細胞における例示的なBMP2誘発ミネラル化分析は国際特許公開第WO2009/047356号(細胞ベースの中和分析のその記述について参照により本明細書に援用される)中に示される。簡単に述べると、MC3T31b細胞を100μl分析培養培地(G418を含まない維持培養培地)中に、96ウェルプレート中に蒔き(例えば、6×10細胞/ウェルまたは2×10細胞/ウェル)、コンフルエントに達するまで3日間インキュベートする。分析培養培地を変え、試験するべき化合物を10mM b‐グリセロリン酸および50μMアスコルビン酸と共に添加する。細胞への添加前に、スクレロスチンおよび候補抗体を別々のプレート上で、室温で2時間事前インキュベートする。分析96ウェルプレートに、2.1または2.8nM BMP‐2(R&D Systems、カタログ番号355‐BM‐010)を適用し、その後、スクレロスチン抗体混合物を適用する。細胞を14日間インキュベートする。インキュベーションの終わりに、細胞を1ウェル当たり200μl PBSで2回洗浄し、50μlの0.5M HClを各ウェルに添加し、プレートを−20℃で最低24時間凍結する。プレートを試験のために室温で2時間解凍する。各ウェルの10の10μlを新しいプレートに移し、カルシウムワーキング溶液(1:5)(200μl)に暴露する。光学密度を5〜30分間のインキュベーション期間後、マイクロプレートリーダー上で、595nmで計測する。吸光度を標準曲線に従ってカルシウムマイクログラムに換算し、BMP‐2誘発ミネラル化の程度を決定する。
細胞ベースのwntシグナル分析‐
スーパートップフラッシュ(STF)レポータータンパク質を用いる例示的な細胞ベースのシグナル分析は国際特許公開第WO2009/047356号中に示される。HEK293細胞を対照ウェルについて、pcDNA3+(480ng)、スーパートップフラッシュ(STF)(20ng)、およびphRL‐CMV(0.5ng)で、そしてWnt1処置ウェルについて、pcDNA‐wnt1(20ng)、pcDNA3+(460ng)、スーパートップフラッシュ(STF)(20ng)、およびphRL‐CMV(0.5ng)でトランスフェクトする。プラスミドを50μlのOptiMEM(登録商標)中に希釈した1.6μlのリポフェクトアミン2000と混合し、室温で30分間インキュベートし、その後、細胞に適用する。一旦適用したら、細胞を37℃で、5%CO中で5時間インキュベートする。
抗体をSOSTと事前混合し、1連の希釈物を生成する。各希釈物について1mlの培地を調製し、450μlをトランスフェクション混合物の除去後に各ウェルに添加する。細胞を抗体‐SOST混合物と共に18〜20時間インキュベートする。インキュベーションの終わりに、培地を除去し、300μlの1×Passive Lysis Buffer(Promega、カタログ番号E194A)を、細胞を溶解するために添加する。ルシフェラーゼ活性をその後、30μlの溶解物で、Dual‐Glo Luciferase System(Promega、カタログ番号E2940)を用いて二重で計測する。典型的に、30μlのDual‐Glo luciferase(STFのための、ホタルルシフェラーゼ)および30μlのDual‐Glo Stop and Glo(トランスフェクション効率対照のための、ウミシイタケルシフェラーゼ)基質が使用される。発光シグナルをMithras LB940機器(Berthold Technologies)で計測する。ホタルルシフェラーゼ対ウミシイタケルシフェラーゼの割合を計算する。最終的な結果はSOSTを伴わないWnt1の値を1として設定することにより表される。この分析の追加の詳細は国際特許公開第WO2009/047356号中に提供される。
実施例2
この実施例はスクレロスチン阻害剤、つまり、抗スクレロスチンモノクローナル抗体(Scl‐Ab)の、霊長類対象における骨間隙欠陥を処置する能力を例示する。この実施例はスクレロスチン阻害剤、つまり、抗スクレロスチンモノクローナル抗体(Scl‐Ab)での28週間の処置は、霊長類対象の骨において、皮質空隙率の増大等の、悪い効果を誘導することなく、皮質領域および皮質厚を増大したこともまた示す。
分節性欠陥(間隙の大きさ0.5cm)が26匹のカニクイザル(オス、4〜4.5歳齢)の左尺骨の中央に形成された。手術後、左腕を全実験期間中、ガラス繊維で固定した。サルを2つの処置群、群A(n=10)および群B(n=16)に分けた。サルに、手術直後に開始し、手術後28週間続けて、媒体(群A)または30mg/kgの投与量のScl‐Ab(群B)のいずれかを毎週皮下注射した。
サルの体重を1、2、4、6、8、10、12、14、16、18、および20週に計測した。左腕の放射線写真を手術直後および2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、および28週に撮った。テトラサイクリン(骨標識)、カルセイン(カルシウム沈着組織を染める緑色蛍光色素)、およびアリザリン(カルシウム沈着組織を染める赤色蛍光色素)をそれぞれ、6〜7.5、18〜19.5、および26〜27.5週に投与した。非骨折大腿骨骨幹の組織形態計測分析を処置の28週間後に分析した。
28週では、群A(対照)中の10匹のサルのうちの1匹のみ(10%)が欠陥を完全に架橋した。対照的に、群B(Scl‐Ab処置群)中の16匹のサルのうちの6匹(38%)が欠陥を完全に架橋した。これらの結果は、Scl‐mAbによるスクレロスチン阻害が骨分節間の空隙または間隙を満たし、ヒトにおいて骨間隙欠陥をうまく処置し得ることを示す。
結果は、Scl‐Abでの処置が処置動物において28週で、大腿骨骨幹の皮質領域および皮質厚を増大させたことを示した。図2Aおよび2Bを参照のこと。Scl‐mAb処置を受けたサルは骨膜および内皮質骨形成速度の増大もまた示した。図3Aおよび3Bを参照のこと。重要なことに、Scl‐mAbでの28週間の処置は、対象サルと比較して、大腿骨骨幹の皮質空隙率を実質的に増大しなかった。図4を参照のこと。
この実施例中に示される結果を組み合わせると、Scl‐Ab処置が骨間隙欠陥等の骨格欠陥の処置に有用であるのみでなく、Scl‐Abの6ヶ月超の期間の投与は皮質空隙率の増大等の悪い効果を伴わずに、骨形成および骨質量も増大させることを示す。皮質空隙率の増大は骨折の危険性の増大、および骨強度の減少に関連する。
特許、特許出願、文献出版物等を含む、本明細書中に引用される全ての引用文献は参照によりそれらを全体として本明細書に援用される。
本発明は好ましい実施形態に重点を置いて示されているが、その好ましい化合物および方法の変形が使用されることができ、かつ本発明は本明細書中に具体的に示されているものとは異なって実施され得ることが意図されることが、当業者に明らかであろう。したがって、本発明は以下の請求項により定義されるように、本発明の精神および範囲内に包含される全ての改変を含む。

Claims (16)

  1. 抗スクレロスチン抗体を含む、対象において骨間隙欠陥を処置するための組成物であって、前記骨間隙欠陥は、骨の2つの区域間の少なくとも5mmの間隙を含み、前記組成物は、少なくとも20週間続く処置期間にわたり投与され、前記抗スクレロスチン抗体は、配列番号245のCDR‐H1、配列番号246のCDR‐H2、配列番号247のCDR‐H3、配列番号78のCDR‐L1、配列番号79のCDR‐L2、および配列番号80のCDR‐L3を含む、組成物。
  2. 前記処置期間が約28週間続く、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記骨間隙欠陥が、粉砕骨折、偽関節骨折、分節性骨格欠陥、外科的に形成された骨欠陥、外科的に処置された骨欠陥、および骨への外傷または疾患(関節炎、発育上の奇形、腫瘍除去(切除)、もしくは感染除去を含む)から形成された骨欠陥からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記骨間隙欠陥が感染した骨の部位の除去、または前記骨からの癌の除去によりもたらされる、請求項3に記載の組成物。
  5. 前記抗スクレロスチン抗体を投与することに加えて、副甲状腺ホルモン、ビスホスホネート、RANKL抗体、およびDKK‐1抗体からなる群から選択される第2の骨増強治療剤を投与することをさらに含む処置方法に用いるための、請求項1に記載の組成物。
  6. 1週間当たり30mg/kgの前記抗スクレロスチン抗体の量で投与される、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記処置期間の間、1週間に1回投与される、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記抗スクレロスチン抗体での処置が前記対象の骨における皮質空隙率の実質的な増大をもたらさない、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 皮下投与される、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 前記抗スクレロスチン抗体が重鎖及び軽鎖を含む免疫グロブリンである、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 前記抗スクレロスチン抗体が、1×10-7M以下の、配列番号1のスクレロスチンに対する結合親和性を示す抗体またはその断片である、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 前記抗スクレロスチン抗体が、MC3T3細胞ベースのミネラル化分析において、1ウェル当たりのスクレロスチンのモル数と比較して、1ウェル当たりのスクレロスチン結合部位のモルが6倍未満の過剰であるとき、ヒトスクレロスチンを中和する、請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 前記抗スクレロスチン抗体が、
    (a)骨特異的アルカリホスファターゼ分析等の、細胞ベースの分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、100nM以下、50nM以下、または25nM以下のIC50を有し、
    (b)HEK293細胞系での細胞ベースのWntシグナル分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、100nM以下のIC50を有し、かつ/または
    (c)MC3T3細胞でのBMP2誘発ミネラル化分析におけるヒトスクレロスチンの中和について、500nM以下のIC50を有する、
    請求項1〜のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 前記抗スクレロスチン抗体が、配列番号1中に示されるアミノ酸配列を含むスクレロスチンポリペプチドに結合し、前記抗スクレロスチン抗体が配列番号6の配列に結合する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 前記抗スクレロスチン抗体が、配列番号378を含む重鎖、および配列番号376を含む軽鎖を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
  16. 前記抗スクレロスチン抗体が、配列番号145または配列番号392の重鎖、および配列番号141の軽鎖を有する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
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