JP6300975B2 - 耐火性の粉末熱膨張原料を内蔵した受け口形耐火二層管 - Google Patents

耐火性の粉末熱膨張原料を内蔵した受け口形耐火二層管 Download PDF

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本発明は、排水管継手に接続するための受け口形の接続端部を備えた耐火二層管すなわち内管を構成する合成樹脂製の排水縦管の外周を繊維混入モルタル製の耐火性の外管で被覆した二層構成の管であって火災の際には排水管路を閉塞して火災の被害の拡散を防止するための耐火性の粉末熱膨張原料を内蔵した形式の耐火二層管に関する。
従来、高層住宅の床スラブなどの防火区画を貫通して設けられる合成樹脂製の管を使用した管路には、火災時に防火区画を介して火災の被害が上層階へ波及しないように管路を閉塞する手段を設けることが防災上要望されている。この要望を満足するため、例えば高層住宅の床スラブに耐火二層管継手や鋳鉄製継手などの不燃性の排水管継手を埋設し、この継手に合成樹脂から成る可燃性の排水縦管を接続して管路を構成する場合、排水管継手の接続口の周囲に耐火性の熱膨張材を収容した保持具を設け、火災の際には、火災の熱で軟化した排水縦管を膨張する熱膨張材により押し潰して管路を閉塞するようにしたものが提案されている(特許文献1参照)。
この特許文献1のものは継手に係るもので、耐火二層管に関するものではなく、排水管継手の受け口形に構成した接続端部へ排水縦管の挿し口形の接続端部を挿入する接続構造を有し、熱膨張材は排水管継手により排水縦管を押し潰せるように保持金具で継手に取り付けられている。
一方、排水管継手と排水縦管の接続構造として、図1に示すように、鋳鉄製の排水管継手cの接続端部dを雄型に形成し、この接続端部dを受け口形に形成した合成樹脂製の排水縦管aの接続端部bに嵌入する構造も知られているが、この場合は受け口形の接続端部bの内側に筒型のゴムリングeを設けて配管の接続部の水密性を維持する必要があり、火災の際に管路を閉塞する耐火性の熱膨張材gは、排水縦管aの外周で且つ接続端部bよりも下方で排水縦管aを押し潰し可能な位置に保持金具fにより保持して設け、火災の際には、図2のように該熱膨張材gが排水縦管aを押し潰して管路が閉塞されるようになっている。この受け口形の形状は、直管の排水縦管の端部を加熱して治具により押圧拡大して形成されるもので、排水縦管ごとに受け口の寸法が多少異なっており、そのため保持金具fとの間に隙間が生じている。また、この接続構成では、火災の熱でゴムリングeが燃えてしまうと、金具fと継手cとの間に隙間が生じ、この隙間hから火災の熱風が継手c内へと吹き込むことが考えられ、これは上層階へ被害をもたらすので好ましくない。なお、この例の排水縦管aは部分的に保持金具fで覆われたにすぎない合成樹脂製の単管であって繊維混入モルタル製の外管で覆われた耐火二層管ではないから、排水縦管a内を流れる排水により生じる騒音は防げない。 保持金具fは、排水縦管aが火災で溶融しても落下しないように支持部材iにより床スラブjに固定される。
これらの従来例における耐火性の熱膨張材は、その取り扱いを容易にし且つ熱膨張時に分散しないように塊状を維持するために、酸化処理した黒鉛粉末などの熱膨張原料に加硫ゴムなどの比較的高価な添加物を添加してシート状やリング状に成形加工したもので、コストがかかり、添加物を含むので熱膨張率も低くなり熱膨張材の体積も大きくなるという不都合がある。本件特許出願人は、先に前記熱膨張材に代わるものとして内三つ折りしたアルミ箔のテープ内に酸化処理した黒鉛粉末等の熱膨張原料を封入した帯状袋の構成とし、高倍率の膨張が得られ安価で体積も小さくなるという利点が得られるものを提案した(特許文献2)。
特許第4907499号 特許第5451064号
上記した受け口形の接続端部を有する排水縦管を火災の際に押し潰して管路を閉塞する構成とするには、排水縦管を排水管継手に接続するだけでなく接続端部の周囲を囲って熱膨張材を保持した保持金具を取り付ける作業が必要であり、接続作業が複雑で時間が掛かるので配管コストが高くなる不都合が生じ、また配管作業に必要となる部品点数が多いので部品管理が煩わしく、被覆のない裸状態の合成樹脂製の排水縦管は耐火二層管よりも遮音性が大幅に悪いという欠点があった。さらに上記排水縦管の受け口形の接続端部の寸法誤差が大きいので、接続端部と保持金具との間に隙間が生じて外気が浸入し易く、そのため気温の変化により排水管の周面に結露が生じ、これが保持金具内の熱膨張材を変質させてしまう不都合があった。
こうした欠点、不都合を解消する手段として、発明者等は、建築構造物の床スラブを上下に貫通して設けられる不燃性の排水管継手の下方の接続端部を受容する受け口形の接続端部を上部に備えると共に該受け口形の接続端部内には排水管継手との間をシールするゴムリングを備えた合成樹脂製の排水縦管と、火災の熱により膨張して該接続端部を閉塞する該受け口形の接続端部のくびれ部の外周を周回して配設された酸化処理黒鉛粉末等の耐火性熱膨張粉末原料を封入した帯状袋と、該受け口形の接続端部の周面及び該帯状袋を被覆する短筒状の繊維混入モルタル層と、該排水縦管の該受け口形の接続端部及び排水縦管の下端部分を除いた部分を被覆した繊維混入モルタル製の直管と、を有する耐火二層管であって、該短筒状の繊維混入モルタル層を該接続端部の周囲に射出成型により形成し、火災により合成樹脂製の排水縦管が溶損してもこの繊維混入モルタル層が落下しないように支持部材により床スラブに支持させることを考えた。
しかし、該接続端部の周囲に射出成型により該短筒状の繊維混入モルタル層を形成する工程が大掛かりになり、支持部材を床スラブに取り付ける作業にかなりの時間が掛かって好ましくなく、該繊維混入モルタル層が火災の際にひび割れして満足な閉塞を実行できなくなるという事態も想定された。
本発明は、高倍率で熱膨張する熱膨張粉末原料を内蔵した耐火二層管を不燃性の排水管継手に受け口形の接続端部を接続するだけで特別な支持部材を要することなく配管作業を終えることができ、遮音性も良好で安価に製作可能な受け口形の接続端部を有する耐火二層管を提供することを課題とするものである。
本発明では、上記課題を解決すべく、建築構造物の床スラブを上下に貫通して設けられる不燃性の排水管継手の下方の接続端部を受容する受け口形の接続端部を上部に備えると共に該受け口形の接続端部内には排水管継手との間をシールするゴムリングを備えた合成樹脂製の排水縦管と、火災の熱により膨張して該接続端部を閉塞すべく該受け口形の接続端部のくびれ部の外周を周回して配設された酸化処理黒鉛粉末等の耐火性熱膨張粉末原料を封入した帯状袋と、該受け口形の接続端部の周面及び該帯状袋を被覆する短筒状の繊維混入モルタル層と、該排水縦管の該受け口形の接続端部及び排水縦管の下端部分を除いた部分を被覆する繊維混入モルタル製の直管と、を有する耐火二層管であって、該短筒状の繊維混入モルタル層の周面を該モルタル層の破損を防止する耐火性の金属筒で覆い、該短筒状の繊維混入モルタル層の下端面を該直管の上端面に直接または間接的に載置した。該帯状袋はアルミ箔のテープの内側に粘着剤を塗布し、その上に耐火性熱膨張粉末原料を散布したのち内三つ折りした構成を有し、該帯状袋の折片側の面を上記くびれ部に当接させて取り付けることが好ましい。また、アルミ箔テープを用いて該帯状袋を製作すると、該粉末原料の膨張を妨げず且つ水密性が良好になるが、アルミ箔テープは破れ易くその製作時における破れを防止するため帯状袋の周面の一部あるいは全部をクラフト紙などの紙製被覆材で被覆することが好ましい。該金属筒の口縁には該短筒状の繊維混入モルタル層の上端面と係合する可撓性の爪片を形成して該金属筒を繊維混入モルタル層に一体に取付けされる。また、上記短筒状の繊維混入モルタル層の上下両端面に、火災の熱により膨張して繊維混入モルタル層と排水管継手との隙間を塞ぐ耐火性熱膨張材から成る目地リングを設け、これらの目地リングを上記金属筒の上下の口縁に設けた可撓性の爪片により抱え込んだ状態で該上下両端面上に固定すると製作が容易になる。
本発明において使用した帯状袋には少ない分量で大きく膨張する耐火性熱膨張粉末原料が封入されており、分量が少ないから帯状袋は薄手で柔軟性を持ち、潰しやすい受け口形の接続端部のくびれ部の曲面に沿わせて取付けできる。該帯状物の周面を覆って、火災時の該原料の熱膨張方向を排水縦管を押し潰す方向へ導くための短筒状の繊維混入モルタル層が設けられるが、このモルタル層は一般的な成型機により短筒状に成形し硬化して安価に製造されたものを排水縦管に挿通することで簡単に組立できる。この短筒状の繊維混入モルタル層は、その肉厚が薄いと耐火性熱膨張粉末原料の熱膨張力により破損することがあるが、該モルタル層の周面を耐火性の金属筒で覆うことでその破損を防止でき、またモルタル層を薄くできるから粉末熱膨張原料を内蔵した受け口形耐火二層管全体が軽量化される。火災の熱で、ゴムリングやその付近の合成樹脂製の接続端部が溶損すると、その周囲の短筒状の該モルタル層が遊動状態になって落下し、その結果該原料の熱膨張による該接続端部の閉塞作用が営めなくなる。この落下を防止するため、床スラブに固定した支持部材で該モルタル層を支持することを考えたが、これは前記したように作業時間が掛かるなどの好ましくない点があり、本発明においては、該短筒状の繊維混入モルタル層の下端面を繊維混入モルタル製の直管の上端面に直接または間接的に載置し、前記のように排水縦管が溶損しても該モルタル層は該上端面に支えられ、特別な支持部材を設けることなくその落下を防止できる。また、火災のない通常時は、遮音性の良い直管とモルタル層が排水縦管を覆っているのでその内部を流通する排水騒音を遮断できる。
該帯状袋は、アルミ箔のテープの内側に粘着剤を塗布し、その上に耐火性熱膨張粉末原料を散布したのち該テープを内三つ折りした構成とし、該帯状袋の折片側の面を上記くびれ部に当接させて取り付けたものであるから、比較的柔軟でくびれ部の曲面に適合させやすく、また、該原料は三つ折りされたアルミ箔テープの中央部に一様に分散しているのでテープを押し開いて均一で強力な熱膨張が得られ、接続端部の確実な閉塞が行える。この帯状袋の周面の一部又は全部をクラフト紙などの紙製被覆材により被覆しておくと、耐火二層管として組立時にテープが破損することを防止できる。
該短筒状の繊維混入モルタル層の周面を覆う耐火性の金属筒は、耐火性熱膨張粉末原料は大きな熱膨張力を伴って膨張し、該モルタル層を薄く軽量化すると膨張力で破損することが防止され、該金属筒の口縁に設けた可撓性の爪片を該モルタル層の端面に係合させることで簡単に金属筒とモルタル層を一体に組立できる。該モルタル層の上下両端面に、火災の際に該モルタル層と排水管継手との間の隙間を埋める耐火性熱膨張材から成る目地リングを設けることが好ましいが、この場合には該金属筒の上下の口縁に爪片を設け、目地リングを抱え込むように爪片を曲げて該上下両端面上に簡単に固定出来る。更に、帯状袋をアルミ箔で製作することで内部の耐火性熱膨張粉末原料が外気に晒されにくくなり、該原料の変質が防げる。
従来の熱膨張手段を備えた受け口形の接続端部の構成を示す断面図 図1の構成における管路遮断状態の切断側面図 本発明の受け口形耐火二層管の実施の形態を示す切断側面図 本発明の受け口形耐火二層管の使用状態の側面図 図4の上方の接続部分の断面図 図4の下方の接続部分の断面図 図3の実施の形態において使用した帯状袋の正面図 図7の8−8線部分の拡大断面図 短筒状の繊維混入モルタル層と帯状袋及び金属筒の組立状態図 部分拡大図を併記した図9の組立完了状態の切断側面図 図10の組立体の底面図 排水縦管と短筒状の繊維混入モルタル層の組立状態図 排水縦管と短筒状の繊維混入モルタル層の組立状態図 繊維混入モルタル製の直管と排水縦管の組立状態図 本発明の受け口形耐火二層管の作動状態を示す切断側面図 帯状袋の周面の一部をクラフト紙で被覆した状態の正面図 図16の17−17線部分の拡大断面図
図3に基づき本発明の実施の形態を説明すると、同図において符号1は耐火性の粉末熱膨張原料を内蔵した受け口形の耐火二層管を示し、この耐火二層管1は、合成樹脂製の排水縦管2と、酸化処理黒鉛等の耐火性熱膨張粉末原料を封入した帯状袋3と、短筒状の繊維混入モルタル層4と、該排水縦管1の直管状の本体部分を被覆する繊維混入モルタル製の直管5を有する。
この受け口形耐火二層管1は、図4乃至図6に示したように、建築構造物の床スラブ6を上下に貫通して設けられた鋳鉄製継手或いは耐火二層管継手のような不燃性の排水管継手7aの下方の挿し口形の接続端部8aと、その下層階の床スラブ9に設けられた不燃性の排水管継手7bの上方の受け口形の接続端部8bとの間に配管されて排水の管路を構成する。
該排水管継手7aの下方の接続端部8aを受容するため、合成樹脂製の排水縦管2の上方部分は大径に拡開されて受け口形の接続端部10が形成され、この接続端部10の内部にはそこに挿入される排水管継手7aの接続端部8aとの間をシールするゴムリング11が設けられる。また、耐火二層管1を構成する排水縦管2の下端部分12は、図6に見られるように、下層階の床スラブ9の該排水管継手7bの受け口形の接続端部8bに挿入される。
短筒状の繊維混入モルタル層4は、図9及び図10に示したように、該排水縦管2の接続端部10からくびれ部14の周面形状にほぼ沿った曲面17を有する内壁15と、筒型の外壁16とを有し、この実施の形態のものは射出成型により成形したのち乾燥硬化して製作した。そしてこの内壁15の曲面17に沿わせて帯状袋3を環状に周回させ、その上を覆って粘着テープ18で押さえ込んで固定した。帯状袋3の詳細は図7及び図8に示した如くであり、長尺のアルミ箔テープ19を三つ折りしてその内部に酸化処理した黒鉛粉末からなる市販の耐火性熱膨張粉末原料20を収容し、両端部をシール27して製作した。尚、三つ折りした折片側の面21をくびれ部14に対面して設けることで、該粉末原料20がくびれ部14に向けて膨張するときアルミ箔テープ19が重なっただけの面21を押し開いて迅速に膨張できるようになる。なお、該粉末原料20は、アルミ箔テープ19の幅方向中央部分帯状に塗布した接着剤上に散布し、そのあとアルミ箔テープ19を内三つ折りしてシール27することで収容した。
該熱膨張粉末原料20が熱膨張するとき、該短筒状の繊維混入モルタル層4が膨張力を受け止めて排水縦管2の方向へその膨張力を導くが、該モルタル層4の肉厚が大きいと耐火二層管1が重たくなって好ましくなく、その肉厚を薄くして軽量化すると熱膨張力で該モルタル層4が破損する不都合を生じる。本発明の場合、該モルタル層4を薄く軽量に構成し且つこの破損する不都合を排除するため、図9乃至図11に見られるように、該モルタル層4を耐火性の金属筒22で覆うようにした。図示の例では、0.6ミリ厚の溶融メッキ鋼板を使用して該金属筒22を製作し、その内部に図9に見られるように射出成型した短筒状の繊維混入モルタル層4を挿入した。該金属筒22の口縁には該モルタル層4の端面と係合する可撓性の爪片23を形成し、該金属筒22は爪片23による係合で該モルタル層4と一体化されるようにし、図示の例では該金属筒22の上下の口縁に夫々複数本の爪片23を設けた。
該帯状袋3は排水縦管2のくびれ部14の外周に周回して設けられるが、該帯状袋3を図10に示したように、該モルタル層4の曲面17に沿って周回させてその上から粘着テープ18を貼り付けて予め固定しておき、該モルタル層4を図12乃至図14に見られるように排水縦管2の受け口形の接続端部10に挿入したとき該帯状袋3がくびれ部14の外周に位置するようにした。なお、図示してないが、該くびれ部14の外周に帯状袋3を周回して配置し、その上から粘着テープで固定したのち該モルタル層4を排水縦管2に挿入しても同様の構成が得られる。
上記繊維混入モルタル製の直管5は、排水縦管2に該モルタル層4を挿入した後でその下端面4aが該直管5の上端面5aに直接又は目地リング28を介して間接的に当接するように挿入され(図14)、その際、該直管5が排水縦管2の周面に沿って遊動しないように輪ゴムからなる遊動防止材25が該直管5と排水縦管2の周面との間に介在されて図3に示す構成となる。該直管5は排水縦管2の該接続端部10及び下端部分12を除いた直管部分26を覆うもので、この直管5によって火災の際に直管部分26を防火保護する。
排水縦管2の受け口形の接続端部10の内部には、ゴムリング11を設けて排水管継手7aと排水縦管2との間をシールし、該モルタル層4の上下両端面には耐火性熱膨張材からなる目地リング28を設け、これを爪片23により抱え込んで上下両端面に固定した。この目地リング28は酸化黒鉛に有機バインダーと無機充填材を混合した市販品で、火災の熱で膨張し、排水管継手7aの接続端部8aと該モルタル層4との間を閉塞して熱風が排水管継手7a内へ流入することを防止する。
該金属筒22の上方の口縁に設けられた爪片23を長手に形成しておくと、モルタル層4を排水縦管2に挿入する際、図13に示すように、爪片23がくびれ部14に押されて内方へ折れ曲がり、自動的に目地リング28を抱え込んで該金属筒22をモルタル層4へ固定することができる。
図3に示した構成の本発明の耐火二層管は、図4のように上下階の床スラブ6、9に設けられた排水管継手7a、7b間に配管接続されるもので、室内に火災が発生したとき図15のように帯状袋3内の耐火性熱膨張粉末原料20が膨張して排水管継手8aの口部を塞ぎ、上下の目地リング28も膨張して火炎が排水管継手7aを介して上層階へ侵入することを防止する。このような火災時には、火炎が室内を上昇して耐火二層管1の上方を炙るのでゴムリング11が焼損し、その結果排水縦管2の受け口形の接続端部10が溶損するが、多くの場合、耐火性の良いモルタル製の直管5で覆われた部分は溶損を免れるので直管5は直立状態に存し、モルタル層4及び金属筒22は直管5の上端面5aに支えられて落下することがなく、該モルタル層4と金属筒22の落下防止のための支持部材は不要であるから簡単に配管作業が完了できる。
帯状袋3の包装部材としてアルミ箔テープ19を使用した場合、帯状袋3の取扱作業中に該テープ19の表面が擦過されたり鋭角部に当たったりすると破れることが考えられ、これは内部の粉末原料20が漏れたり袋内へ水分が浸入して該粉末原料20の熱膨張効果を減殺するおそれがあるので、本発明の実施例では該帯状袋3を、図16、17に示すように、クラフト紙などの紙製被覆材29により覆うようにし、この図示の例では該粉末原料20の膨張を妨げないように折片側の面21の一部の表面を除いて覆うようにした。必要な場合は帯状袋3の全体を紙製被覆材29で覆ってもよい。
また、該モルタル層4は直管5の上端面5aに載置された状態で製作されるが、運搬時や配管時における該モルタル層4の遊動を阻止するため、該モルタル層4を排水縦管2に挿入するに先立ち接続端部10に接着剤を塗布しておき、該モルタル層4を接続端部10に仮止め接着しても良い。
図3に示す構成の耐火二層管1において、排水縦管2の口径が100mm、帯状袋3が厚さ20ミクロン、幅7.5cmのアルミ箔テープ19に酸化黒鉛100%の耐火性熱膨張粉末原料20を均一に分散させて三つ折りしたものとし、モルタル層4は厚さ14〜30mmとした。金属筒22は厚さ0.6mmの溶融亜鉛メッキ鋼板で製作した。この耐火二層管1を不燃性の排水管継手に接続し、所定の耐火試験方法に基づき耐火試験を行った。試験温度はISO834−1の標準加熱曲線にしたがって昇温させた。20分経過したところで排水縦管2が炭化し始め、25分経過したとき熱膨張粉末原料20が膨張を開始し、膨張した粒子が炭化した部分に入り込み接続端部10内を図15に示したように閉塞した。該モルタル層4及び金属筒22は直管5の上端面5aに載置状態にあり、ゴムリング11は半焼していたが閉塞状態は維持された。
1 受口形の耐火二層管、2 排水縦管、3 帯状袋、4 短筒状の繊維混入モルタル層、4a 短筒状の繊維混入モルタル層の下端面、5 直管、5a 上端面、6 床スラブ、7a 不燃性の排水管継手、8a 下方の挿し口形の接続端部、10 排水縦管の受け口形の接続端部、11 ゴムリング、12 排水縦管の下端部分、14 くびれ部、19 アルミ箔テープ、20 耐火性熱膨張粉末原料、21 折片側の面、22 金属筒、23 爪片、28 目地リング、29 紙製被覆材、

















Claims (5)

  1. 建築構造物の床スラブを上下に貫通して設けられる不燃性の排水管継手の下方の接続端部を受容する受け口形の接続端部を上部に備えると共に該受け口形の接続端部内には排水管継手との間をシールするゴムリングを備えた合成樹脂製の排水縦管と、火災の熱により膨張して該接続端部を閉塞すべく該受け口形の接続端部のくびれ部の外周を周回して配設された酸化処理黒鉛粉末等の耐火性熱膨張粉末原料を封入した帯状袋と、該受け口形の接続端部の周面及び該帯状袋を被覆する短筒状の繊維混入モルタル層と、該排水縦管の該受け口形の接続端部及び排水縦管の下端部分を除いた部分を被覆する繊維混入モルタル製の直管と、を有する耐火二層管であって、該短筒状の繊維混入モルタル層の周面を該モルタル層の破損を防止する耐火性の金属筒で覆い、該短筒状の繊維混入モルタル層の下端面を該直管の上端面に直接または間接的に載置したことを特徴とする耐火性の粉末熱膨張原料を内蔵した受け口形耐火二層管。
  2. 上記帯状袋は、アルミ箔のテープの内側に粘着剤を塗布し、その上に耐火性熱膨張粉末原料を散布したのち内三つ折りした構成を有し、該帯状袋の折片側の面を上記くびれ部に当接させて取り付けたことを特徴とする請求項1に記載の耐火性の粉末熱膨張原料を内蔵した受け口形耐火二層管。
  3. 上記帯状袋の一部又は全部をクラフト紙などの紙製被覆材により被覆したことを特徴とする請求項1に記載の耐火性の粉末熱膨張原料を内蔵した受け口形耐火二層管。
  4. 上記金属筒の口縁には、上記短筒状の繊維混入モルタル層の端面に係合する可撓性の爪片を形成して該金属筒を該モルタル層に取り付けしたことを特徴とする請求項1に記載の耐火性の粉末熱膨張原料を内蔵した受け口形耐火二層管。
  5. 上記短筒状の繊維混入モルタル層の上下両端面に、火災の熱により膨張して繊維混入モルタル層と排水管継手との隙間を塞ぐ耐火性熱膨張材から成る目地リングを設け、これらの目地リングを上記金属筒の上下の口縁に設けた可撓性の爪片により抱え込んだ状態で該上下両端面上に固定したことを特徴とする請求項1に記載の耐火性の粉末熱膨張原料を内蔵した受け口形耐火二層管。


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