JP6299179B2 - 車両用加速抑制装置 - Google Patents
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Description
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、加速操作指示子の操作間違いを行っている状況かどうかを適切に判定することにより、加速操作指示子の操作間違いに対する適切な車両用加速抑制装置を提供することを目的とする。
(構成)
まず、本実施形態の車両用加速抑制装置1を備える車両の構成を説明する。
図1に示すように、車両Vは、車輪W(右前輪WFR、左前輪WFL、右後輪WRR、左後輪WRL)と、ブレーキ装置2と、流体圧回路4と、ブレーキコントローラ6と、を備える。また、車両Vは、エンジン8と、エンジンコントローラ12と、を更に備える。
ブレーキ装置2は、例えば、流体圧で制動力を付与する装置を用いて形成し、各車輪W(WFR、WFL、WRR、WRL)それぞれに設ける。なお、ブレーキ装置2は、流体圧で制動力を付与する装置に限定するものではなく、電動ブレーキ装置等を用いてもよい。
ブレーキコントローラ6は、上位コントローラである走行制御コントローラ10が出力した制動力指令値に基づき、各ブレーキ装置2で発生する制動力を、流体圧回路4を介して、制動力指令値に応じた値に制御する。すなわち、ブレーキコントローラ6は、減速制御装置を形成する。なお、走行制御コントローラ10に関する説明は後述する。
エンジン8は、車両Vの駆動源を形成する。なお、駆動源は、エンジン8に限定するものではなく、電動モータ、エンジン8と電動モータの組み合わせ等を用いてもよい。
エンジンコントローラ12は、上位コントローラである走行制御コントローラ10が出力した目標スロットル開度信号(以下、「加速指令値」とも呼ぶ)に基づき、エンジン8で発生するトルク(駆動力)を制御する。すなわち、エンジンコントローラ12は、加速制御装置を形成する。なお、目標スロットル開度信号に関する説明は後述する。
図2に示すように、車両用加速抑制装置1は、周囲環境認識センサ14と、車輪速センサ16と、操舵角センサ18と、シフトポジションセンサ20と、ブレーキ操作検出センサ22と、アクセル操作検出センサ24と、を備える。また、車両用加速抑制装置1は、ナビゲーション装置26と、走行制御コントローラ10と、を更に備える。
周囲環境認識センサ14は、車両Vの周囲の路面の画像を撮像する。続いて、周囲環境認識センサ14は、撮像した各画像に基づき、複数の撮像方向に対応した個別の画像を含む情報信号(以下、「個別画像信号」とも呼ぶ)を生成する。そして、周囲環境認識センサ14は、生成した個別画像信号を走行制御コントローラ10に出力する。
車輪速センサ16は、例えば、ロータリエンコーダを用いて形成し、各車輪W(WFR、WFL、WRR、WRL)それぞれに設ける。また、車輪速センサ16は、各車輪Wの回転速度を検出する。そして、車輪速センサ16は、検出した回転速度を含む情報信号(以下、「車輪速信号」とも呼ぶ)を走行制御コントローラ10に出力する。
なお、操舵操作子は、ステアリングホイール28に限定するものではなく、運転者が手で傾ける操作を行うレバー等を用いてもよい。この場合、操舵角センサ18は、中立位置からのレバーの傾斜角度を現在操舵角信号として出力する。
ブレーキ操作検出センサ22は、ブレーキペダル30の開度(制動操作子の操作量)を検出する。そして、ブレーキ操作検出センサ22は、検出したブレーキペダル30の開度(制動操作子の操作量)を含む情報信号(以下、「ブレーキ開度信号」とも呼ぶ)を走行制御コントローラ10に出力する。
なお、制動操作子は、ブレーキペダル30に限定するものではなく、運転者が操作して制動力を支持可能なものであればよい。制動操作子としては、例えば、運転者が手で傾ける操作を行うレバー等を用いてもよい。この場合、ブレーキ操作検出センサ22は、中立位置からのレバーの傾斜角度をブレーキ開度信号として出力する。
なお、加速指示操作子は、アクセルペダル32に限定するものではなく、運転者が加速を指示するために操作可能なものであればよい。加速指示操作子としては、例えば、運転者が手で傾ける操作を行うレバー等を用いてもよい。この場合、アクセル操作検出センサ24は、中立位置からのレバーの傾斜角度をアクセル開度信号として出力する。
操舵角演算部10Cは、操舵角センサ18が出力した現在操舵角信号、つまり、ステアリングホイール28の現在の回転角度に基づき、ステアリングホイール28の中立位置からの回転角を演算する。そして、操舵角演算部10Cは、演算した回転角を含む情報信号(以下、「操舵角信号」とも呼ぶ)を加速抑制制御内容演算部10Iに出力する。
シフトポジション演算部10Eは、シフトポジションセンサ20が出力したシフト位置信号、つまり、シフト位置を変更する部材の現在位置に基づき、当該現在位置を判定する。そして、シフトポジション演算部10Eは、判定した現在位置を含む情報信号(以下、「現在シフト位置信号」とも呼ぶ)を加速抑制制御内容演算部10Iに出力する。
アクセル操作速度演算部10Hは、アクセル操作検出センサ24が出力したアクセル開度信号が含むアクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)を微分処理して、アクセルペダル32の操作速度を演算する。そして、アクセル操作速度演算部10Hは、演算した操作速度を含む情報信号(以下、「アクセル操作速度信号」とも呼ぶ)を加速抑制指令値演算部10Jに出力する。
図3に示すように、加速抑制制御内容演算部10Iは、加速抑制作動条件判定部34と、駐車枠確信度設定部36と、駐車枠進入確信度設定部38と、総合確信度算出部40と、を備える。また、加速抑制制御内容演算部10Iは、加速抑制制御開始タイミング演算部42と、加速抑制制御量演算部44と、を備える。
加速抑制作動条件判定部34は、加速抑制制御を作動させる条件が成立するか否かを判定する。加速抑制制御としては、例えば、アクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)に応じて車両Vを加速させる加速指令値を抑制する制御がある。続いて、加速抑制作動条件判定部34は、判定結果を含む情報信号(以下、「加速抑制作動条件判定結果信号」とも呼ぶ)を加速抑制指令値演算部10Jに出力する。なお、加速抑制作動条件判定部34が加速抑制制御を作動させる条件が成立するか否かを判定する処理については後述する。
なお、本実施形態では、駐車枠確信度を、最低値の「レベル0」と、レベル0よりも複数段階上のレベル(レベル1〜4)として算出したが、駐車枠確信度の段階は、これに限定するものではない。すなわち、駐車枠確信度を、最低値であるレベル(例えば、「レベル0」)と、最低値よりも上のレベル(例えば、「レベル100」)との2段階のみとして算出してもよい。
なお、本実施形態では、駐車枠進入確信度を、最低値の「レベル0」、レベル0よりも高いレベルの「レベル低」、レベル低よりも高いレベルの「レベル高」として算出したが、駐車枠進入確信度の段階は、これに限定するものではない。すなわち、駐車枠進入確信度を、最低値であるレベル(例えば、「レベル0」)と、最低値よりも高いレベル(例えば、「レベル100」)との2段階のみとして算出してもよい。
加速抑制作動条件判定部34が加速抑制制御を作動させる条件(以下、「加速抑制作動条件」とも呼ぶ)が成立するか否かを判定する処理について説明する。
なお、加速抑制作動条件判定部34は、予め定めたサンプリング時間(例えば、10[msec.])毎に、以下に説明する処理を行う。
図5に示すように、ステップS100では、加速抑制作動条件判定部34は、駐車枠確信度設定部36が出力した駐車枠確信度信号から、駐車枠確信度を取得する。
続いてステップS102に移行して、加速抑制作動条件判定部34は、ステップS100で取得した駐車枠確信度に基づいて、車両Vの進行方向に駐車枠が存在するか否かを判定する。具体的には、加速抑制作動条件判定部34は、駐車枠確信度が最低値(レベル0)であるか否かを判定する。そして、加速抑制作動条件判定部34は、駐車枠確信度が最低値(レベル0)であると判定した場合には(Yes)、車両Vの進行方向に駐車枠が存在すると判定し、ステップS104に移行する。一方、加速抑制作動条件判定部34は、駐車枠確信度が最低値(レベル0)以外であると判定した場合には(No)、車両Vの進行方向に駐車枠が存在しないと判定し、ステップS120に移行する。
続いてステップS106に移行して、加速抑制作動条件判定部34は、ステップS104で取得した車速が予め定めた閾値車速(例えば、15[km/h])未満であるか否かを判定する。なお、閾値車速は、15[km/h]に限定するものではなく、例えば、車両Vの諸元に応じて変更してもよい。また、閾値車速は、例えば、車両Vが走行する地域(国等)の交通法規等に応じて変更してもよい。そして、加速抑制作動条件判定部34は、車速が閾値車速(15[km/h])未満であると判定した場合には(Yes)、ステップS108に移行する。一方、加速抑制作動条件判定部34は、車速が閾値車速(15[km/h])以上であると判定した場合には(No)、ステップS120に移行する。
続いてステップS110に移行して、加速抑制作動条件判定部34は、ステップS108で取得したブレーキペダル30の開度に基づいて、ブレーキペダル30が操作されているか否かを判定する。そして、加速抑制作動条件判定部34は、ブレーキペダル30が操作されていないと判定した場合には(No)、ステップS112に移行する。一方、加速抑制作動条件判定部34は、ブレーキペダル30が操作されていると判定した場合には(Yes)、ステップS120に移行する。
ステップS112では、加速抑制作動条件判定部34は、アクセル操作量演算部10Gが出力した駆動側踏込み量信号から、アクセルペダル32の開度を取得する。
ステップS116では、加速抑制作動条件判定部34は、操舵角演算部10Cおよび周囲環境認識情報演算部10Aが出力した操舵角信号および俯瞰画像信号に基づいて、駐車枠進入判定情報取得処理を行う。駐車枠進入判定情報取得処理では、車両Vが駐車枠へ進入するか否かを判定するための情報を取得する。
駐車枠進入判定情報取得処理では、加速抑制作動条件判定部34は、操舵角演算部10Cが出力した操舵角信号から、ステアリングホイール28の回転角(操舵角)を取得する。また、加速抑制作動条件判定部34は、周囲環境認識情報演算部10Aが出力した俯瞰画像信号が含む車両Vの周囲の路面の俯瞰画像に基づいて、車両Vと駐車枠L0とのなす角度α、および車両Vと駐車枠L0との距離Dを取得する。角度αは、例えば、図6に示すように、直線Xと枠線L1との交角の絶対値である。また、直線Xは、車両Vの中心を通る車両Vの前後方向の直線(進行方向に延びる直線)である。さらに、枠線L1は、駐車枠L0に駐車が完了した際に車両Vの前後方向と平行または平行になる駐車枠L0部分の枠線である。また、距離Dは、例えば、車両Vの前端面の中心点PFと駐車枠L0の入り口L2の中心点PPとの距離である。ただし、距離Dは、車両Vの前端面が駐車枠L0の入り口L2を通過した後は、負の値とする。なお、距離Dは、車両Vの前端面が駐車枠L0の入り口L2を通過した後は、ゼロに設定してもよい。距離Dを特定するための車両V側の位置は、中心点PFに限定するものではなく、例えば、車両Vに予め定めた位置と、入り口L2の予め定めた位置としてもよい。この場合、距離Dは、車両Vに予め定めた位置と、入り口L2の予め定めた位置との距離とする。それゆえ、加速抑制作動条件判定部34は、車両Vが駐車枠L0へ進入するか否かを判定するための情報として、操舵角、角度α、車両Vと駐車枠L0の距離Dを取得する。
駐車枠進入判定処理では、加速抑制作動条件判定部34は、例えば、以下に示す3つの条件(A1〜A3)をすべて満足した場合に、車両Vが駐車枠へ進入すると判定する。
条件A1.ステップS116で検出した操舵角が設定舵角値(例えば、45[deg])以上の値となってから経過した時間が、設定時間(例えば、20[sec.])以内である。
条件A2.車両Vと駐車枠L0の角度αが、設定角度(例えば、40[deg])以下である。
条件A3.車両Vと駐車枠L0の距離Dが、設定距離(例えば、3[m])以下である。
なお、駐車枠進入判定処理としては、駐車枠進入確信度設定部38が駐車枠進入確信度を算出する際に行う処理を用いてもよい。また、駐車枠進入判定処理は、上記のように複数の条件を用いた処理に限定するものではなく、上述した3つの条件のうち1つ以上の条件で判定する処理を用いてもよい。また、車両Vの車速を用いて、車両Vが駐車枠へ進入するか否かを判定する処理を用いてもよい。
一方、ステップS122では、加速抑制作動条件判定部34は、加速抑制作動条件が成立する判定結果(加速抑制作動条件判定結果)を含む情報信号を加速抑制作動条件判定結果信号として生成した後、ステップS124に移行する。
ステップS124では、加速抑制作動条件判定部34は、ステップS120またはS122で生成した加速抑制作動条件判定結果信号を加速抑制指令値演算部10Jに出力した後、この演算処理を終了する。
駐車枠確信度設定部36が駐車枠確信度を算出する処理について説明する。
なお、駐車枠確信度設定部36は、予め定めたサンプリング時間(例えば、10[msec.])毎に、以下に説明する処理を行う。
図7に示すように、ステップS200では、駐車枠確信度設定部36は、ナビゲーション装置26が出力した走行道路情報信号に基づいて、車両Vが駐車場内に位置しているか否かを判定する。具体的には、駐車枠確信度設定部36は、走行道路情報信号が含む道路上存在情報に基づいて、車両Vが道路から外れた位置にあるか否かを判定する。そして、駐車枠確信度設定部36は、車両Vが道路から外れた位置にあると判定した場合には(Yes)、車両Vが駐車場内に位置していると判定し、ステップS202に移行する。一方、駐車枠確信度設定部36は、車両Vが道路にあると判定した場合には(No)、車両Vが駐車場内に位置していると判定し、ステップS220に移行する。
続いてステップS204に移行して、駐車枠確信度設定部36は、周囲環境認識情報演算部10Aが出力した俯瞰画像信号から、車両Vの周囲の路面の俯瞰画像を取得する。
続いてステップS206に移行して、駐車枠確信度設定部36は、ステップS204で取得した俯瞰画像のうち自車両Aの進行方向のカメラ(前方カメラ14Fまたは後方カメラ14R)で撮像した路面の画像(以下、「進行方向画像」とも呼ぶ)に基づいて、道路標示線抽出処理を行う。道路標示線抽出処理では、図8に示すように、進行方向画像から、路面上に位置し、並行に延びている線(以下、「道路標示線」とも呼ぶ)(例えば、平行に延びている線、または同一の方向に延びている線)を抽出する。道路標示線としては、例えば、駐車枠を形成する駐車枠線、および横断歩道の縞模様を形成する線がある。
道路標示線抽出処理では、駐車枠確信度設定部36は、図9(a)に示すように、進行方向画像を二値化処理して白黒画像を形成する。続いて、駐車枠確信度設定部36は、形成した白黒画像に対して横方向への走査を行う。道路標示線Lm、Lnは、路面に比べ、十分に明るい色(例えば、白色)で標示される。それゆえ、道路標示線Lm、Lnは、路面に比べ、輝度が高くなる。そのため、図9(b)に示すように、路面から道路標示線に変化する境界部分では、輝度が急激に高くなるプラスエッジが検出される。なお、図9(b)は、左方向から右方向への走査を行った場合の白黒画像中の画素の輝度変化を表すグラフである。図9(b)では、プラスエッジを符合「E+」で表し、図9(c)では、プラスエッジを符合「E+」を付した太い実線で表す。また、道路標示線から路面に変化する境界部分では、輝度が急激に低くなるマイナスエッジが検出される。図9(b)では、マイナスエッジを符合「E−」で表し、図9(c)では、マイナスエッジを符合「E−」を付した太い点線で表す。それゆえ、駐車枠確信度設定部36は、走査結果として、プラスエッジ(E+)、マイナスエッジ(E−)の順に、隣接する一対のエッジを検出する。これにより、駐車枠確信度設定部36は、進行方向画像から、白黒画像に対して縦方向に延びている道路標示線、つまり、並行に延びている(並列な)道路標示線を抽出する。
ステップS210では、駐車枠確信度設定部36は、駐車枠確信度のレベルをレベル0よりも1段階上のレベル(レベル1)に再設定する。
これにより、駐車枠確信度設定部36は、車両Vが駐車場内に位置していると判定され(図7のステップS200「Yes」)、抽出された道路標示線のうち、設定距離内(5[m]内)で並んでいる3つ以上の道路標示線の存在を検出し、且つ、少なくともそのうちの2つの道路標示線間の距離が設定範囲(2.0以上で且つ2.5[m]未満の範囲内)であると判定した場合に、加速低減条件満足状態にあると判定し、駐車枠確信度のレベルをレベル2にする(図7のステップS208「Yes」、S212「Yes」、S214)。
これにより、駐車枠確信度設定部36は、加速低減条件満足状態にあると判定した場合に、隣接する道路標示線間の間隔同士の差が設定値(20[cm])以下であると判定した場合、設定値(20[cm])より大きいと判定した場合に比べ、駐車枠確信度を高くする。
一方、ステップS220では、駐車枠確信度設定部36は、駐車枠確信度のレベルを最低値(レベル0)に設定する。
続いてステップS222に移行して、駐車枠確信度設定部36は、周囲環境認識情報演算部10Aが出力した俯瞰画像信号が含む車両Vの周囲の路面の俯瞰画像を取得する。
条件B1.道路標示線に破断部分がある場合、当該破断部分が、道路標示線がかすれた部分(例えば、線よりも明瞭度が低く且つ路面よりも明瞭度が高い部分)である。
条件B2.道路標示線の幅が、設定幅(例えば、10[cm])以上である。
条件B3.道路標示線の長さが、設定長さ(例えば、2.5[m])以上である。
続いてステップS226に移行して、駐車枠確信度設定部36は、周囲環境認識情報演算部10Aが出力した俯瞰画像信号に基づいて、駐車枠条件適合処理を行う。駐車枠条件適合処理では、ステップS224で抽出した駐車枠線候補の組が駐車枠を形成する駐車枠線の条件(以下、「駐車枠加速低減条件」とも呼ぶ)に適合しているか否かを判定する。そして、駐車枠確信度設定部36は、駐車枠線候補の組が駐車枠加速低減条件に適合していると判定した場合には(Yes)、ステップS228に移行する。一方、駐車枠確信度設定部36は、駐車枠線候補の組が駐車枠加速低減条件に適合していないと判定した場合には(No)、ステップS242に移行する。
駐車枠条件適合処理では、駐車枠確信度設定部36は、例えば、以下に示す4つの条件(D1〜D4)をすべて満足した場合に、抽出した駐車枠線候補の組(ペアリングした2つの駐車枠線候補La、Lb)が駐車枠加速低減条件に適合していると判定する。
条件D1.図10(a)に示すように、駐車枠線候補La、Lb間の幅WLが、設定ペアリング幅(例えば、2.0[m]以上で且つ2.5[m]未満の範囲内)である。なお、図10(a)では、車両Vの周囲の路面の俯瞰画像のうち前方カメラ14Fで撮像した路面の画像を示す領域を符号「PE」と表す。
条件D4.図10(d)に示すように、駐車枠線候補Laの幅W0と駐車枠線候補Lbの幅W1との差の絶対値が、設定線幅(例えば、10[cm])以下である。
続いてステップS230に移行して、周囲環境認識情報演算部10Aおよび自車両車速演算部10Bが出力した俯瞰画像信号および車速演算値信号に基づいて、ステップS220で駐車枠確信度のレベルを最低値(レベル0)に設定した時点から車両Vが設定距離(例えば、1〜2.5[m])移動するまでの間、ステップS226で駐車枠線候補が駐車枠加速低減条件に適合していると連続して判定した(以下、「連続照合適合」とも呼ぶ)か否かを判定する。そして、駐車枠確信度設定部36は、連続照合適合したと判定した場合には(Yes)、ステップS232に移行する。一方、駐車枠確信度設定部36は、連続照合適合していないと判定した場合には(No)、ステップS242に移行する。
続いてステップS234に移行して、駐車枠確信度設定部36は、周囲環境認識情報演算部10Aおよび自車両車速演算部10Bが出力した俯瞰画像信号および車速演算値信号に基づいて、ステップS226で判定に用いた駐車枠線候補La、Lbの車両Vに近い側の端点を検出する。続いて、駐車枠確信度設定部36は、検出した端点同士が幅WLの方向に沿って対向しているか否かを判定する。そして、駐車枠確信度設定部36は、端点同士が幅WLの方向に沿って対向していると判定した場合には(Yes)、ステップS236に移行する。一方、駐車枠確信度設定部36は、端点同士が幅WLの方向に沿って対向していないと判定した場合には(No)、ステップS242に移行する。
続いてステップS238に移行して、駐車枠確信度設定部36は、周囲環境認識情報演算部10Aおよび自車両車速演算部10Bが出力した俯瞰画像信号および車速演算値信号に基づいて、ステップS226で判定に用いた駐車枠線候補La、Lbの車両Vから遠い側の端点を検出する。続いて、駐車枠確信度設定部36は、検出した端点同士が幅WLの方向に沿って対向しているか否かを判定する。そして、駐車枠確信度設定部36は、端点同士が幅WLの方向に沿って対向していると判定した場合には(Yes)、ステップS240に移行する。一方、駐車枠確信度設定部36は、端点同士が幅WLの方向に沿って対向していないと判定した場合には(No)、ステップS242に移行する。
ステップS242では、走行制御コントローラ10は、ステップS202またはS220で設定した駐車枠確信度を含む駐車枠確信度信号を加速抑制制御内容演算部10Iに出力した後、この演算処理を終了する。なお、走行制御コントローラ10は、ステップS210、S214、S218、S228、S232、S236、およびS240のいずれかで駐車枠確信度を再設定した場合には、再設定後の駐車枠確信度を加速抑制制御内容演算部10Iに出力する。
駐車枠進入確信度設定部38が駐車枠進入確信度を算出する処理について説明する。
なお、駐車枠進入確信度設定部38は、予め定めたサンプリング時間(例えば、10[msec.])毎に、以下に説明する処理を行う。
図11に示すように、ステップS300では、駐車枠進入確信度設定部38は、周囲環境認識情報演算部10A、自車両車速演算部10B、シフトポジション演算部10E、および操舵角センサ18が出力した各種の情報信号に基づいて、ずれ量検出処理を行う。ずれ量検出処理では、車両Vの後輪予想軌跡と駐車枠とのずれ量を検出する。
ずれ量検出処理では、駐車枠進入確信度設定部38は、図12に示すように、俯瞰画像、車両Vの車速、およびステアリングホイール28の回転角(操舵角)に基づいて、車両Vの後輪予想軌跡TRを算出する。続いて、駐車枠進入確信度設定部38は、算出した後輪予想軌跡TRと駐車枠L0の入り口L2との交点TPを算出する。続いて、駐車枠進入確信度設定部38は、算出した交点TPと駐車枠L0の左側枠線L1lとの距離Lfl、および駐車枠L0の右側枠線L1rと交点TPとの距離Lfrを算出する。続いて、駐車枠進入確信度設定部38は、算出した距離Lfrと距離Lflとのうち長いほうの距離Lfr、Lflを車両Vの後輪予想軌跡TRと駐車枠L0とのずれ量として検出する。
続いてステップS304に移行して、駐車枠進入確信度設定部38は、自車両車速演算部10Bおよび操舵角センサ18が出力した車速演算値信号および操舵角信号に基づいて、車両Vの旋回半径を算出する。
一方、ステップS316では、駐車枠進入確信度設定部38は、駐車枠進入確信度をレベル0よりも高いレベル(レベル高)とする。続いて、駐車枠進入確信度設定部38は、設定した駐車枠確信度(レベル高)を含む駐車枠進入確信度信号を加速抑制制御内容演算部10Iに出力した後、この演算処理を終了する。
一方、ステップS318では、駐車枠進入確信度設定部38は、駐車枠進入確信度をレベル0よりも高く且つレベル高よりも低いレベル(レベル低)とする。続いて、駐車枠進入確信度設定部38は、設定した駐車枠確信度(レベル低)を含む駐車枠進入確信度信号を加速抑制制御内容演算部10Iに出力した後、この演算処理を終了する。
総合確信度算出部40が総合確信度を算出する処理について説明する。
総合確信度算出部40は、駐車枠確信度設定部36および駐車枠進入確信度設定部38が出力した駐車枠確信度信号および駐車枠進入確信度信号を取得する。続いて、総合確信度算出部40は、取得した駐車枠確信度信号が含む駐車枠確信度と、駐車枠進入確信度信号が含む駐車枠進入確信度とに応じた総合確信度を総合確信度算出マップから読み出す。総合確信度算出マップとしては、例えば、図13に示すように、駐車枠確信度と駐車枠進入確信度との組み合わせに応じて予め定めた総合確信度を記憶するマップがある。総合確信度算出マップでは、駐車枠確信度が「レベル1」であり、且つ、駐車枠進入確信度が「レベル低」または「レベル高」である場合には、総合確信度を「極低」とする。また、総合確信度算出マップでは、駐車枠確信度が「レベル2」であり、且つ、駐車枠進入確信度が「レベル低」または「レベル高」である場合には、総合確信度を「低」とする。さらに、総合確信度算出マップでは、駐車枠確信度が「レベル3」または「レベル4」であり、且つ、駐車枠進入確信度が「レベル低」である場合には、総合確信度を「高」とする。
これにより、総合確信度算出部40は、駐車枠確信度が「レベル2」以上である場合には、駐車枠確信度が「レベル2」未満である場合に比べ、総合確信度を高くする。また、総合確信度算出部40は、駐車枠確信度が「レベル3」以上である場合には、駐車枠確信度が「レベル3」未満である場合に比べ、総合確信度を高くする。
加速抑制制御開始タイミング演算部42が加速抑制制御開始タイミングを演算する処理について説明する。
加速抑制制御開始タイミング演算部42は、総合確信度算出部40が出力した総合確信度信号を取得する。続いて、加速抑制制御開始タイミング演算部42は、取得した総合確信度信号が含む総合確信度に応じた加速抑制制御開始タイミング(以下、「設定閾値」とも呼ぶ)を加速抑制条件演算マップから読み出す。加速抑制制御条件演算マップとしては、例えば、図14に示すように、総合確信度に応じて予め定めた加速抑制制御開始タイミングを記憶するマップがある。加速抑制制御条件演算マップでは、総合確信度が「極高」または「高」である場合には、加速抑制制御開始タイミング(設定閾値)をアクセルペダル32の開度が増加して「30[%]」に達したタイミングに設定する。また、加速抑制制御条件演算マップでは、総合確信度が「低」である場合には、加速抑制制御開始タイミング(設定閾値)をアクセルペダル32の開度が増加して「50[%]」に達したタイミングに設定する。さらに、加速抑制制御条件演算マップでは、総合確信度が「極低」である場合には、加速抑制制御開始タイミング(設定閾値)をアクセルペダル32の開度が増加して「80[%]」に達したタイミングに設定する。そして、加速抑制制御開始タイミング演算部42は、読み出した加速抑制制御開始タイミングを含む情報信号(加速抑制制御開始タイミング信号)を目標スロットル開度演算部10Kに出力する。
加速抑制制御量演算部44が加速抑制制御量を演算する処理について説明する。
加速抑制制御量演算部44は、総合確信度算出部40が出力した総合確信度信号を取得する。続いて、加速抑制制御量演算部44は、取得した総合確信度信号が含む総合確信度に応じた加速抑制制御量を加速抑制条件演算マップから読み出す。加速抑制条件演算マップとしては、例えば、図14に示すように、総合確信度に応じて予め定めた加速抑制制御量を記憶するマップがある。加速抑制条件演算マップでは、総合確信度が「極低」である場合には、加速抑制制御量をアクセルペダル32の開度に対して「小」レベルのスロットル開度(例えば、50%の開度)に抑制する制御量に設定する。
次に、加速抑制指令値演算部10Jで行う処理について説明する。
なお、加速抑制指令値演算部10Jは、予め定めたサンプリング時間(例えば、10[msec.])毎に、以下に説明する処理を行う。
図15に示すように、ステップS400では、加速抑制指令値演算部10Jは、加速抑制制御内容演算部10Iが出力した加速抑制作動条件判定結果信号から、加速抑制作動条件判定結果を取得する。
続いてステップS402に移行して、加速抑制指令値演算部10Jは、アクセル操作量演算部10G、アクセル操作速度演算部10H、および加速抑制制御内容演算部10Iが出力した駆動側踏込み量信号、アクセル操作速度信号、および加速抑制制御量信号から、加速抑制指令値を演算するための情報を取得する。
ステップS406では、加速抑制指令値演算部10Jは、ステップS402で取得した加速抑制指令値を演算するための情報に基づき、加速指令値を抑制するための指令値(加速抑制指令値)を演算する。具体的には、加速抑制指令値演算部10Jは、実際のアクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)に対してスロットル開度を加速抑制制御量に応じた抑制度合い(図14参照)とする指令値(加速抑制指令値)を演算する。
一方、ステップS410では、加速抑制指令値演算部10Jは、加速抑制制御を行わず、通常の加速制御を行わせる加速指令値(通常加速指令値)を演算する。
続いてステップS412に移行して、加速抑制指令値演算部10Jは、ステップS410で設定した通常加速指令値を含む通常加速指令値信号を目標スロットル開度演算部10Kに出力した後、この演算処理を終了する。
次に、目標スロットル開度演算部10Kで行う処理について説明する。
なお、目標スロットル開度演算部10Kは、予め定めたサンプリング時間(例えば、10[msec.])毎に、以下に説明する処理を行う。
図16に示すように、ステップS500では、目標スロットル開度演算部10Kは、アクセル操作量演算部10Gが出力した駆動側踏込み量信号から、アクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)を取得する。
続いてステップS502に移行して、目標スロットル開度演算部10Kは、加速抑制指令値演算部10Jが出力した情報信号(加速抑制指令値信号、または通常加速指令値信号)から、加速抑制指令値または通常加速指令値を取得する。
次に、本実施形態の車両用加速抑制装置1を備える車両の動作を説明する。
駐車場内において、車両Vの運転者が、車両Vを駐車枠へ進入させているときに、ブレーキペダル30と間違えてアクセルペダル32を踏み込み、アクセルペダル32の開度が50[%]を超えたとする。すると、走行制御コントローラ10が、アクセルペダル32の開度が閾値アクセル操作量(3[%])以上であると判定する(図5のステップS114「Yes」)。続いて、走行制御コントローラ10が、図5のステップS116を経て、車両Vが駐車枠に進入すると判定する(図5のステップS118「Yes」)。続いて、走行制御コントローラ10が、加速抑制作動条件が成立する加速抑制作動条件判定結果を含む加速抑制作動条件判定結果信号を演算する(図5のステップS122、S124)。
また、隣接する駐車枠線間の間隔同士の差が設定値(20[cm])以上であったとする。すると、走行制御コントローラ10が、進行方向画像から抽出した道路標示線に基づき、隣接する道路標示線間の間隔同士の差が設定値(20[cm])以上であると判定する(図7のステップS216「No」)。続いて、走行制御コントローラ10が、再設定後の駐車枠確信度(レベル2)を含む駐車枠確信度信号を演算する(図7のステップS242)。
続いて、走行制御コントローラ10が、演算した加速抑制度合い指令値、およびアクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)に基づいて、加速抑制指令値に応じたスロットル開度を目標スロットル開度として演算する(図16のステップS504)。続いて、走行制御コントローラ10が、演算した目標スロットル開度を含む目標スロットル開度信号を直ぐにエンジンコントローラ12に出力する(図16のステップS506)。
このように、本実施形態では、アクセルペダル32の開度に応じた車両Vの加速を抑制する。これにより、本実施形態では、ブレーキペダル30と間違えてアクセルペダル32を踏み込んだ場合にも、運転者の意図しない車両Vの加速を抑制できる。
このように、本実施形態では、隣接する道路標示線間の間隔同士の差が設定値(20[cm])以下であると判定した場合、間隔同士の差が設定値より大きいと判定した場合に比べ、加速の低減開始の判定用の設定閾値を低減する(30[%]に変更する)。
本実施形態に係る車両用加速抑制装置1は、以下の効果を奏する。
(1)走行制御コントローラ10は、アクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)を検出する。続いて、走行制御コントローラ10は、検出された操作量に応じた加速を車両Vに発生させる。また、走行制御コントローラ10は、進行方向画像から、路面上に位置し、並行に延びている道路標示線を抽出する。続いて、走行制御コントローラ10は、車両Vが駐車場内に位置しているか否かを判定する。続いて、走行制御コントローラ10は、車両Vが駐車場内に位置していると判定され、抽出された道路標示線のうち、設定距離内(5[m]内)で並んでいる3つ以上の道路標示線の存在を検出し、且つ、少なくともそのうちの2つの道路標示線間の距離が設定範囲(2.0以上で且つ2.5[m]未満の範囲内)であると判定した場合に、加速低減条件満足状態にあると判定する。続いて、走行制御コントローラ10は、加速低減条件満足状態にあると判定されると、検出されたアクセルペダル32の開度(操作量)に応じて車両Vに発生させる加速を低減させる。
このような構成によれば、例えば、駐車場に複数の駐車枠が並べて設けられ、駐車枠それぞれの駐車枠線が等間隔に配置されており、互いに隣接する駐車枠線間の間隔の差が設定値(20[cm])以下である場合に、隣接する道路標示線間の間隔同士の差が設定値(20[cm])以下であると判定し、加速の低減開始の判定用の設定閾値を低減できる。それゆえ、駐車枠線が等間隔に配置されている場合に、駐車枠確信度をより適切に設定できる。
なお、本実施形態では、走行制御コントローラ10が、加速低減条件満足状態にあると判定されると、アクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)に応じて車両Vに発生させる加速を低減させる例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、走行制御コントローラ10が、抽出した道路標示線の数が、車両Vの進行方向側端部が駐車枠の入り口に進入した際に進行方向画像内に存在し得る駐車枠線の最大数よりも大きい設定数(例えば、10)以上であると判定した場合には、加速低減条件満足状態にあると判定しても、アクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)に応じて車両Vに発生させる加速の低減を行わない構成としてもよい。これにより、例えば、駐車場内に横断歩道が設けられており、横断歩道の縞模様を形成する線それぞれを道路標示線として抽出し、抽出した道路標示線の数が設定数(例えば、10)以上であると判定した場合には、加速低減条件満足状態にあると判定しても、アクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)に応じて車両Vに発生させる加速の低減を行わない。それゆえ、本変形例では、駐車枠確信度の誤設定を防止でき、駐車枠確信度をより適切に設定できる。
また、例えば、検出した道路標示線のいずれかの長さが、一般的な駐車枠の奥行き方向の長さ(例えば、4.5[m])よりも長い設定長さ(例えば、6[m]))以上であると判定した場合には、加速低減条件満足状態にあると判定しても、アクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)に応じて車両Vに発生させる加速の低減を行わない構成としてもよい。ここで、駐車場内に交差点が設けられており、交差点での右折または左折中に、車両Vの車速が15[km/h]未満となり、走行制御コントローラ10が、右折先または左折先の道路の車線区分線を道路標示線として検出し、検出した道路標示線を基に加速低減条件満足状態にあると判定して、車両Vの加速の抑制を行ったとする。そして、交差点を右折または左折した後に、進行方向画像内の道路標示線の長さが設定長さ(6[m])以上になったとする。すると、走行制御コントローラ10が、検出した道路標示線ペアを構成する道路標示線の長さが設定長さ(6[m])以上であると判定し、加速低減条件満足状態にあると判定しても、アクセルペダル32の開度(加速指示操作子の操作量)に応じて車両Vに発生させる加速の低減を行わない。そのため、車両Vの加速の抑制を弱めることができ、交差点を右折または左折した後、車両Vの加速が妨げられることを防止できる。
10J 加速抑制指令値演算部(低減開始部、設定閾値低減部)
10K 目標スロットル開度演算部(加速制御部、加速低減部)
14 周囲環境認識センサ(画像撮像部)
24 アクセル操作検出センサ(加速操作量検出部)
32 アクセルペダル(加速指示操作子)
36 駐車枠確信度設定部(道路標示線抽出部、位置判定部、条件満足状態判定部、低減開始部、設定閾値低減部)
40 総合確信度算出部(加速低減部)
42 加速抑制制御開始タイミング演算部(設定閾値低減部)
44 加速抑制制御量演算部(加速低減部)
Claims (1)
- 運転者が加速を指示するために操作する加速指示操作子と、
前記加速指示操作子の加速操作量を検出する加速操作量検出部と、
検出された前記加速操作量に応じた加速を車両に発生させる加速制御部と、
前記車両の進行方向の路面を撮像して画像を取得する画像撮像部と、
取得された前記画像から、路面上に位置し、並行に延びている道路標示線を抽出する道路標示線抽出部と、
前記道路標示線抽出部により抽出された前記道路標示線のうち、設定距離内で並んでいる3つ以上の前記道路標示線の存在を検出し、且つ、少なくともそのうちの2つの前記道路標示線間の距離が設定範囲であると判定した場合に、加速低減条件満足状態にあると判定する条件満足状態判定部と、
前記条件満足状態判定部により前記加速低減条件満足状態にあると判定されると、前記加速制御部に発生させる前記加速を低減させる加速低減部と、
前記加速低減条件満足状態にあると判定されると、前記加速操作量検出部で検出された前記加速操作量が設定閾値以上になったときに前記加速の低減を開始する低減開始部と、
隣接する前記道路標示線間の間隔同士の差が設定値以下であると判定した場合に、前記間隔同士の差が前記設定値より大きいと判定した場合に比べ、前記設定閾値を低減する設定閾値低減部と、
を備えたことを特徴とする車両用加速抑制装置。
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