JP6031973B2 - 車両用加速抑制装置 - Google Patents
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Description
しかし、上述の作動条件では、道路から外れて駐車場と推定される領域に進入するだけで、車速によってはスロットル抑制が作動してしまい、駐車場内での運転性を悪化させるのに加えて、駐車場では無かった場合にも運転性を悪化させてしまう。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、加速抑制制御の作動精度を向上させることを目的とする。
(構成)
まず、図1を用いて、本実施形態の車両用加速抑制装置を備える車両の構成を説明する。
図1は、本実施形態の車両用加速抑制装置1を備える車両Vの構成を示す概念図である。
図1中に示すように、自車両Vは、車輪W(右前輪WFR、左前輪WFL、右後輪WRR、左後輪WRL)と、ブレーキ装置2と、流体圧回路4と、ブレーキコントローラ6を備える。これに加え、自車両Vは、エンジン8と、エンジンコントローラ12を備える。
ブレーキ装置2は、例えば、ホイールシリンダを用いて形成し、各車輪Wにそれぞれ設ける。なお、ブレーキ装置2は、流体圧で制動力を付与する装置に限定するものではなく、電動ブレーキ装置等を用いて形成してもよい。
ブレーキコントローラ6は、上位コントローラである走行制御コントローラ10から入力を受けた制動力指令値に基づき、各ブレーキ装置2で発生する制動力を、流体圧回路4を介して、制動力指令値に応じた値に制御する。すなわち、ブレーキコントローラ6は、減速制御装置を形成する。なお、走行制御コントローラ10に関する説明は、後述する。
したがって、ブレーキ装置2、流体圧回路4およびブレーキコントローラ6は、制動力を発生する制動装置を形成する。
エンジンコントローラ12は、走行制御コントローラ10から入力を受けた目標スロットル開度信号(加速指令値)に基づき、エンジン8で発生するトルク(駆動力)を制御する。すなわち、エンジンコントローラ12は、加速制御装置を形成する。なお、目標スロットル開度信号に関する説明は、後述する。
したがって、エンジン8およびエンジンコントローラ12は、駆動力を発生する駆動装置を形成する。
なお、自車両Vの駆動源は、エンジン8に限定するものではなく、電動モータを用いて形成してもよい。また、自車両Vの駆動源は、エンジン8と電動モータを組み合わせて形成してもよい。
図2は、本実施形態の車両用加速抑制装置1の概略構成を示すブロック図である。
車両用加速抑制装置1は、図1および図2中に示すように、周囲環境認識センサ14と、車輪速センサ16と、操舵角センサ18と、シフトポジションセンサ20と、ブレーキ操作検出センサ22と、アクセル操作検出センサ24を備える。これに加え、車両用加速抑制装置1は、ナビゲーション装置26と、走行制御コントローラ10を備える。
なお、本実施形態では、一例として、周囲環境認識センサ14を、前方カメラ14Fと、右側方カメラ14SRと、左側方カメラ14SLと、後方カメラ14Rを用いて形成した場合を説明する。ここで、前方カメラ14Fは、自車両Vの車両前後方向前方を撮像するカメラであり、右側方カメラ14SRは、自車両Vの右側方を撮像するカメラである。また、左側方カメラ14SLは、自車両Vの左側方を撮像するカメラであり、後方カメラ14Rは、自車両Vの車両前後方向後方を撮像するカメラである。
車輪速センサ16は、例えば、車輪速パルスを計測するロータリエンコーダ等のパルス発生器を用いて形成する。
また、車輪速センサ16は、各車輪Wの回転速度を検出し、この検出した回転速度を含む情報信号(以降の説明では、「車輪速信号」と記載する場合がある)を、走行制御コントローラ10に出力する。
操舵角センサ18は、例えば、ステアリングホイール28を回転可能に支持するステアリングコラム(図示せず)に設ける。
また、操舵操作子は、運転者が回転させるステアリングホイール28に限定するものではなく、例えば、運転者が手で傾ける操作を行うレバーとしてもよい。この場合、中立位置からのレバーの傾斜角度を、現在操舵角信号に相当する情報信号として出力する。
ブレーキ操作検出センサ22は、制動力指示操作子であるブレーキペダル30に対し、その開度を検出する。そして、検出したブレーキペダル30の開度を含む情報信号(以降の説明では、「ブレーキ開度信号」と記載する場合がある)を、走行制御コントローラ10に出力する。
ここで、制動力指示操作子は、自車両Vの運転者が操作可能であり、且つ開度の変化により自車両Vの制動力を指示する構成である。なお、制動力指示操作子は、運転者が足で踏込み操作を行うブレーキペダル30に限定するものではなく、例えば、運転者が手で操作するレバーとしてもよい。
ここで、駆動力指示操作子は、自車両Vの運転者が操作可能であり、且つ開度の変化により自車両Vの駆動力を指示する構成である。なお、駆動力指示操作子は、運転者が足で踏込み操作を行うアクセルペダル32に限定するものではなく、例えば、運転者が手で操作するレバーとしてもよい。
また、ナビゲーション装置26は、GPS受信機を用いて取得した自車両Vの現在位置と、地図データベースに格納された道路情報に基づいて、自車両Vが走行する道路の種別や幅員等の道路情報を取得することが可能である。
走行制御コントローラ10は、CPUと、ROMおよびRAM等のCPU周辺部品から構成される電子制御ユニットである。
走行制御コントローラ10の処理のうち駐車運転支援部は、機能的に、図2中に示すように、周囲環境認識情報演算部10A、自車両車速演算部10B、操舵角演算部10C、操舵角速度演算部10Dの処理を備える。これに加え、駐車運転支援部は、機能的に、シフトポジション演算部10E、ブレーキペダル操作情報演算部10F、アクセル操作量演算部10G、アクセル操作速度演算部10H、加速抑制制御内容演算部10Iの処理を備える。さらに、駐車運転支援部は、機能的に、加速抑制指令値演算部10J、目標スロットル開度演算部10Kの処理を備える。これらの機能は、一または二以上のプログラムで構成される。
ここで、俯瞰画像は、例えば、各カメラ(前方カメラ14F、右側方カメラ14SR、左側方カメラ14SL、後方カメラ14R)で撮像した画像を合成して形成する。また、俯瞰画像には、例えば、路面上に表示された駐車枠の線(以降の説明では、「駐車枠線」と記載する場合がある)等の道路標示を示す画像を含む。
操舵角演算部10Cは、操舵角センサ18から入力を受けた現在操舵角信号に基づき、ステアリングホイール28の現在の回転角度から、ステアリングホイール28の中立位置からの操作量(回転角)を演算する。そして、演算した中立位置からの操作量を含む情報信号(以降の説明では、「操舵角信号」と記載する場合がある)を、加速抑制制御内容演算部10Iへ出力する。
シフトポジション演算部10Eは、シフトポジションセンサ20から入力を受けたシフト位置信号に基づき、現在のシフト位置を判定する。そして、演算した現在のシフト位置を含む情報信号(以降の説明では、「現在シフト位置信号」と記載する場合がある)を、加速抑制制御内容演算部10Iへ出力する。
なお、加速抑制制御内容演算部10Iの詳細な構成と、加速抑制制御内容演算部10Iで行う処理については、後述する。
なお、加速抑制指令値演算部10Jで行う処理については、後述する。
また、目標スロットル開度演算部10Kは、加速抑制指令値が後述する加速抑制制御開始タイミング指令値を含む場合、後述する加速抑制制御開始タイミングに基づいて、目標スロットル開度信号をエンジンコントローラ12へ出力する。
なお、目標スロットル開度演算部10Kで行う処理については、後述する。
次に、図1および図2を参照しつつ、図3および図4を用いて、加速抑制制御内容演算部10Iの詳細な構成について説明する。
図3は、加速抑制制御内容演算部10Iの構成を示すブロック図である。
図3中に示すように、加速抑制制御内容演算部10Iは、加速抑制作動条件判断部34と、走行領域判定部35と、駐車枠確信度設定部36と、駐車枠進入確信度設定部38と、総合確信度設定部40を備える。これに加え、加速抑制制御内容演算部10Iは、加速抑制制御開始タイミング演算部42と、加速抑制制御量演算部44を備える。
走行領域判定部35は、自車両Vが走行している走行領域を判定し、この判定結果に基づき走行領域の種別に応じたフラグを設定する。
本実施形態では、走行領域の種別に応じたフラグとして、非駐車領域走行フラグ、推定駐車領域走行フラグおよび確定駐車領域走行フラグを備えている。
なお、走行領域判定部35が走行領域を判定し、この判定結果に基づき走行領域の種別に応じたフラグを設定する処理についての詳細は、後述する。
駐車枠確信度設定部36は、自車両Vの進行方向に駐車枠が存在する確信度である駐車枠確信度を設定する。そして、設定した駐車枠確信度を含む情報信号(以降の説明では、「駐車枠確信度信号」と記載する場合がある)を、総合確信度設定部40へ出力する。
ここで、駐車枠確信度設定部36は、俯瞰画像信号、個別画像信号、車速演算値信号、現在シフト位置信号、自車位置信号および走行道路情報信号が含む各種情報を参照して、駐車枠確信度を設定する。
駐車枠進入確信度設定部38は、自車両Vが駐車枠へ進入する確信度である駐車枠進入確信度を設定する。そして、設定した駐車枠進入確信度を含む情報信号(以降の説明では、「駐車枠進入確信度信号」と記載する場合がある)を、総合確信度設定部40へ出力する。
ここで、駐車枠進入確信度設定部38は、俯瞰画像信号、車速演算値信号、現在シフト位置信号および操舵角信号が含む各種情報を参照して、駐車枠進入確信度を設定する。
なお、駐車枠進入確信度設定部38が駐車枠進入確信度を設定する処理については、後述する。
なお、総合確信度設定部40が総合確信度を設定する処理については、後述する。
加速抑制制御開始タイミング演算部42は、加速抑制制御を開始するタイミングである加速抑制制御開始タイミングを演算する。そして、演算した加速抑制制御開始タイミングを含む情報信号(以降の説明では、「加速抑制制御開始タイミング信号」と記載する場合がある)を、加速抑制指令値演算部10Jへ出力する。
なお、加速抑制制御開始タイミング演算部42が加速抑制制御開始タイミングを演算する処理については、後述する。
ここで、加速抑制制御量演算部44は、総合確信度信号、制動側踏込み量信号、車速演算値信号、現在シフト位置信号および操舵角信号が含む各種情報を参照して、加速抑制制御量を演算する。
なお、加速抑制制御量演算部44が加速抑制制御量を演算する処理については、後述する。
次に、図1から図4を参照しつつ、図5から図13を用いて、加速抑制制御内容演算部10Iで行う処理について説明する。
・加速抑制作動条件判断部34が行なう処理
図1から図4を参照しつつ、図5および図6を用いて、加速抑制作動条件判断部34が加速抑制制御を作動させる条件(以降の説明では、「加速抑制作動条件」と記載する場合がある)が成立するか否かを判断する処理について説明する。
図5は、加速抑制作動条件判断部34が、加速抑制作動条件が成立するか否かを判断する処理を示すフローチャートである。なお、加速抑制作動条件判断部34は、予め設定したサンプリング時間(例えば、10[msec])毎に、以下に説明する処理を行う。
図5中に示すように、加速抑制作動条件判断部34が処理を開始(START)すると、まず、ステップS100において、駐車枠確信度設定部36が設定した駐車枠確信度を取得する処理(図中に示す「駐車枠確信度取得処理」)を行う。ステップS100において、駐車枠確信度を取得する処理を行うと、加速抑制作動条件判断部34が行う処理は、ステップS102へ移行する。
本実施形態において、駐車枠の有無を判断する処理は、駐車枠確信度に基づいて行う。具体的に、駐車枠確信度が、予め設定した最低値(レベル0)であると判定すると、例えば、自車両Vを基準として予め設定した距離や領域(エリア)内に、駐車枠が無い(図中に示す「No」)と判断する。この場合、加速抑制作動条件判断部34が行う処理は、ステップS120へ移行する。
ステップS104では、自車両車速演算部10Bから入力を受けた車速演算値信号を参照して、自車両Vの車速を取得する処理(図中に示す「自車両車速情報取得処理」)を行う。ステップS104において、自車両Vの車速を取得する処理を行うと、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS106へ移行する。
なお、本実施形態では、一例として、閾値車速を15[km/h]とした場合について説明する。また、閾値車速は、15[km/h]に限定するものではなく、例えば、自車両Vの制動性能等、自車両Vの諸元に応じて変更してもよい。また、例えば、自車両Vが走行する地域(国等)の交通法規等に応じて変更してもよい。
ステップS106において、自車両Vの車速が閾値車速未満である条件が成立している(図中に示す「Yes」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS108へ移行する。
ステップS108では、ブレーキペダル操作情報演算部10Fから入力を受けた制動側踏込み量信号を参照して、ブレーキペダル30の踏込み量(操作量)の情報を取得する処理(図中に示す「ブレーキペダル操作量情報取得処理」)を行う。ステップS108において、ブレーキペダル30の踏込み量(操作量)の情報を取得する処理を行うと、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS110へ移行する。
ステップS110において、ブレーキペダル30が操作されていない(図中に示す「No」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS112へ移行する。
ステップS112では、アクセル操作量演算部10Gから入力を受けた駆動側踏込み量信号を参照して、アクセルペダル32の踏込み量(操作量)の情報を取得する処理(図中に示す「アクセルペダル操作量情報取得処理」)を行う。ステップS112において、アクセルペダル32の踏込み量(操作量)の情報を取得する処理を行うと、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS114へ移行する。
なお、本実施形態では、一例として、閾値アクセル操作量を、アクセルペダル32の開度の3[%]に相当する操作量に設定した場合について説明する。また、閾値アクセル操作量は、アクセルペダル32の開度の3[%]に相当する操作量に限定するものではなく、例えば、自車両Vの制動性能等、自車両Vの諸元に応じて変更してもよい。
ステップS114において、アクセルペダル32の踏込み量(操作量)が閾値アクセル操作量以上である条件が成立している(図中に示す「Yes」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS116へ移行する。
ステップS116では、自車両Vが駐車枠へ進入するか否かを判断するための情報を取得する処理(図中に示す「駐車枠進入判断情報取得処理」)を行う。ここで、本実施形態では、一例として、ステアリングホイール28の操舵角と、自車両Vと駐車枠とのなす角度と、自車両Vと駐車枠との距離に基づいて、自車両Vが駐車枠へ進入するか否かを判断する場合を説明する。ステップS116において、自車両Vが駐車枠へ進入するか否かを判断するための情報を取得する処理を行うと、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS118へ移行する。
ステップS116では、操舵角演算部10Cから入力を受けた操舵角信号を参照して、ステアリングホイール28の回転角(操舵角)を取得する。これに加え、周囲環境認識情報演算部10Aから入力を受けた俯瞰画像信号が含む自車両Vの周囲の俯瞰画像に基づき、自車両Vと駐車枠L0とのなす角度αと、自車両Vと駐車枠L0との距離Dを取得する。
ここで、角度αは、例えば、図6中に示すように、直線Xと、枠線L1および駐車枠L0側の線との交角の絶対値とする。なお、図6は、自車両Vと、駐車枠L0と、自車両Vと駐車枠L0との距離Dを説明する図である。
また、距離Dは、例えば、図6中に示すように、自車両Vの前端面の中心点PFと駐車枠L0の入り口L2の中心点PPとの距離とする。ただし、距離Dは、自車両Vの前端面が駐車枠L0の入り口L2を通過した後は、負の値とする。なお、距離Dは、自車両Vの前端面が駐車枠L0の入り口L2を通過した後は、ゼロに設定してもよい。
ここで、距離Dを特定するための自車両V側の位置は、中心点PFに限定するものではなく、例えば、自車両Vに予め設定した位置と、入り口L2の予め設定した位置としてもよい。この場合、距離Dは、自車両Vに予め設定した位置と、入り口L2の予め設定した位置との距離とする。
ステップS118では、ステップS116で取得した情報に基づいて、自車両Vが駐車枠へ進入するか否かを判断する処理(図中に示す「駐車枠進入判断処理」)を行う。
ステップS118において、自車両Vが駐車枠へ進入しない(図中に示す「No」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS120へ移行する。
一方、ステップS118において、自車両Vが駐車枠へ進入する(図中に示す「Yes」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS122へ移行する。
ステップS118では、例えば、以下に示す三つの条件(A1〜A3)を全て満足した場合に、自車両Vが駐車枠へ進入すると判断する。
条件A1.ステップS116で検出した操舵角が予め設定した設定舵角値(例えば、45[deg])以上の値となってから経過した時間が、予め設定した設定時間(例えば、20[sec])以内である。
条件A2.自車両Vと駐車枠L0の角度αが、予め設定した設定角度(例えば、40[deg])以下である。
条件A3.自車両Vと駐車枠L0の距離Dが、予め設定した設定距離(例えば、3[m])以下である。
なお、自車両Vが駐車枠へ進入するか否かを判断する処理としては、駐車枠進入確信度設定部38が駐車枠進入確信度を設定する際に行なう処理を用いてもよい。
ステップS120では、加速抑制作動条件判断結果信号を、加速抑制制御作動条件が成立しない判断結果を含む情報信号として生成する処理(図中に示す「加速抑制作動条件非成立」)を行う。ステップS120において、加速抑制制御作動条件が成立しない判断結果を含む加速抑制作動条件判断結果信号を生成する処理を行うと、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS124へ移行する。
図1から図6を参照しつつ、図7を用いて、走行領域判定部35が自車両Vの走行領域を判定する処理について説明する。
図7は、走行領域判定部35が自車両Vの走行領域を判定する処理を示すフローチャートである。なお、走行領域判定部35は、予め設定したサンプリング時間(例えば、10[msec])毎に、以下に説明する処理を行う。
図7中に示すように、走行領域判定部35が処理を開始(START)すると、まず、ステップS600において、自車両Vの初期状態を検出したか否かを判定する処理(図中に示す「初期状態検出?」)を行う。本実施形態では、具体的に、エンジンON(イグニッションON)を検出した場合と、シフト位置が「P」レンジの状態で5秒間以上経過したことを検出した場合とに、自車両Vの初期状態を検出したと判定する。
ステップS600において、初期状態を検出したと判定した場合、走行領域判定部35が行う処理は、ステップS602へ移行する。
ステップS602では、自車両Vが非駐車領域を走行しているか否かを判定するための情報を取得する処理(図中に示す「非駐車領域走行判定用情報取得処理」)を行う。ステップS602において、自車両Vが非駐車領域を走行しているか否かを判定するための情報を取得する処理を行うと、走行領域判定部35が行う処理は、ステップS604へ移行する。
(a)自車両Vの車速が30[km/h]以上となっているか否かを判定する。
(b)自車両Vの連続走行距離が100[m]以上となっているか否かを判定する。
(c)駐車枠線の候補として抽出された線のうち、予め設定した第1線間距離範囲(例えば、実距離3〜5[m]に相当する長さ)内の線間距離で隣り合う二本の線の組の中に、予め設定した第1線長閾値(例えば、実距離7[m]に相当する長さ)以上の長さを有する線の組が含まれているか否かを判定する。
(e)駐車枠線の候補として抽出された線の中に、予め設定した第3線長閾値(例えば、実距離15[m]に相当する長さ)以上の長さを有する線が含まれているか否かを判定する。
(f)交差点(交差点そのもの、または、交差点を構成すると推定される要素)を検出したか否かを判定する。
従って、ステップS602では、上記(a)から(f)の判定処理を行うために必要な情報を取得する。例えば、自車両Vの現在の車速、自車両Vの前方の俯瞰画像等を含む情報を取得する。
条件B1.自車両Vの車速が30[km/h]以上となっている。
条件B2.自車両Vの連続走行距離が100[m]以上となっている
条件B3.駐車枠線の候補として抽出された線のうち、予め設定した第1線間距離範囲内の線間距離で隣り合う二本の線の組の中に、予め設定した第1線長閾値以上の長さを有する線の組が含まれている。
条件B4.駐車枠線の候補として抽出された線のうち、予め設定した第2線間距離範囲以内の隣り合う二本の線の組の中に、予め設定した第2線長閾値以上の長さを有する線の組が含まれている。
条件B5.駐車枠線の候補として抽出された線の中に、予め設定した第3線長閾値以上の長さを有する線が含まれている。
条件B6.交差点を検出した。
一方、ステップS604において、自車両Vが非駐車領域を走行していない(図中に示す「No」)と判定した場合、走行領域判定部35が行う処理は、終了(END)する。
ステップS606では、非駐車領域走行フラグをONに設定する処理(図中に示す「秘中車領域走行フラグをONに設定」)を行う。ステップS606において、非駐車領域走行フラグをONに設定する処理を行うと、走行領域判定部35が行う処理は、ステップS608へ移行する。
具体的に、ステップS608の処理は、以降のステップS626の「No」の分岐に対応している。この場合、推定駐車領域走行フラグがONに設定されている状態において、非駐車領域の走行判定を行う。そのため、非駐車領域を走行していると判定すると、推定駐車領域走行フラグをOFFに設定する。
具体的に、ステップS610の処理は、以降のステップS634の「No」の分岐に対応している。つまり、確定駐車領域走行フラグがONに設定されている状態において、非駐車領域の走行判定を行う。そのため、非駐車領域を走行していると判定すると、確定駐車領域走行フラグをOFFに設定する。
ステップS612において、非駐車領域走行フラグがONに設定されている(図中に示す「Yes」)と判定した場合、走行領域判定部35が行う処理は、ステップS614へ移行する。
ステップS614では、自車両Vの旋回半径および旋回角度を演算するための情報である旋回判定用情報の取得処理(図中に示す「旋回判定用情報取得処理」)を行う。ステップS614において、旋回判定用情報の取得処理を行うと、走行領域判定部35が行う処理は、ステップS616へ移行する。
ここで、ステップS614では、旋回判定用情報として、例えば、車速、操舵角、車両諸元(スタビリティファクター、ホイールベースなど)等を含む情報を取得する。
本実施形態では、具体的に、上述した旋回判定用情報に基づき、公知の演算方法によって、自車両Vの旋回半径および旋回角度を演算する。そして、車速の情報と、演算した旋回半径および旋回角度の情報とに基づき、自車両Vが、例えば、時速30[km/h]未満の車速で、旋回半径30[m]以下、かつ旋回角度40[°]以上の旋回動作を行った場合に、第1旋回条件を満たすと判定する。この第1旋回条件は、例えば、非駐車領域を走行している車両が駐車領域内に車両を進入させる際に行う旋回動作を想定して決定している。つまり、非駐車領域を走行中に第1旋回条件を満たす旋回動作が行われた場合に、自車両Vは駐車領域と推定される領域に進入したと判断する。
一方、ステップS616において、自車両Vが第1旋回条件を満たす旋回動作を行っていない(図中に示す「No」)と判定した場合、走行領域判定部35が行う処理は、終了(END)する。
ステップS620では、現在ONに設定されている非駐車領域走行フラグをOFFに設定する処理(図中に示す「非駐車領域走行フラグをOFFに設定」)を行う。非駐車領域走行フラグをOFFに設定する処理を行うと、走行領域判定部35が行う処理は、終了(END)する。
ステップS622において、推定駐車領域走行フラグがONに設定されている(図中に示す「Yes」)と判定した場合、走行領域判定部35が行う処理は、ステップS624へ移行する。
ステップS624では、自車両Vの旋回半径および旋回角度を演算するための情報である旋回判定用情報の取得処理(図中に示す「旋回判定用情報取得処理」)を行う。ステップS624において、旋回判定用情報の取得処理を行うと、走行領域判定部35が行う処理は、ステップS626へ移行する。
ステップS626では、ステップS624で取得した旋回判定用情報を用いて、自車両Vの旋回半径および旋回角度を演算する。そして、演算した旋回半径および旋回角度に基づき、自車両Vが第2旋回条件を満たす旋回動作を行ったか否かを判定する処理(図中に示す「第2旋回条件を満たす旋回動作を行った?」)を行う。
ステップS626において、自車両Vが第2旋回条件を満たす旋回動作を行った(図中に示す「Yes」)と判定した場合、走行領域判定部35が行う処理は、ステップS628へ移行する。
ステップS628では、確定駐車領域走行フラグをONに設定する処理(図中に示す「確定駐車領域走行フラグをONに設定」)を行う。ステップS628において、確定駐車領域走行フラグをONに設定する処理を行うと、ステップS630へ移行する。
ステップS632では、現在ONに設定されている推定駐車領域走行フラグをOFFに設定する処理(図中に示す「確定駐車領域走行フラグをONに設定」)を行う。ステップS632において、推定駐車領域走行フラグをOFFに設定する処理を行うと、走行領域判定部35が行う処理は、終了(END)する。
本実施形態では、駐車場内距離閾値を、例えば、「30[m]」に設定する。
ステップS634において、確定駐車領域走行フラグをONに設定してからの自車両Vの走行距離が駐車場内閾値以上であると判定した場合、走行領域判定部35が行う処理は、ステップS636へ移行する。
ステップS636では、確定駐車領域走行フラグをOFFに設定する処理(図中に示す「確定駐車領域走行フラグをOFFに設定」)を行う。ステップS636において、確定駐車領域走行フラグをOFFに設定する処理を行うと、走行領域判定部35が行う処理は、ステップS638に移行する。
ステップS640では、確定駐車領域走行フラグをONに設定してからの自車両Vの走行距離を0[m]へとクリアする処理(図中に示す「走行距離をクリア」)を行う。ステップS640において、確定駐車領域走行フラグをONに設定してからの自車両Vの走行距離を0[m]へとクリアする処理を行うと、走行領域判定部35が行う処理は、終了(END)する。
図1から図7を参照しつつ、図8から図10を用いて、駐車枠確信度設定部36が駐車枠確信度を設定する処理について説明する。
図8は、駐車枠確信度設定部36が駐車枠確信度を設定する処理を示すフローチャートである。
図8中に示すように、駐車枠確信度設定部36が処理を開始(START)すると、まず、ステップS200において、駐車枠確信度のレベルを最低値(レベル0)に設定する処理(図中に示す「レベル0に設定」)を行う。ステップS200において、駐車枠確信度をレベル0に設定する処理を行うと、駐車枠確信度設定部36が行う処理は、ステップS202へ移行する。
ステップS204では、まず、ステップS202で取得した俯瞰画像から、駐車枠確信度を設定するために用いる駐車枠線の候補となる路面上に位置する線を抽出する処理(図中に示す「駐車枠線候補抽出処理」)を行う。
条件C1.路面上に標示されている線に破断部分がある場合、その破断部分が、標示されていた線がかすれている部分(例えば、線よりも明瞭度が低く、且つ路面よりも明瞭度が高い部分)である。
条件C2.路面上に標示されている線の幅が、予め設定した設定幅(例えば、10[cm])以上である。
条件C3.路面上に標示されている線の長さが、予め設定した設定標示線長さ(例えば、2.5[m])以上である。
ここで、ステップS206では、具体的に、非駐車領域走行フラグ、推定駐車領域走行フラグおよび確定駐車領域走行フラグそれぞれのON又はOFFの設定情報を含む走行領域判定結果情報を取得する処理を行う。
ステップS208において、駐車枠線候補の組が、駐車枠を形成する線の条件に適合していない(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車枠確信度設定部36が行う処理は、ステップS202へ移行する。
ここで、図9を用いて、ステップS208で行う処理の具体例を説明する。なお、図9は、駐車枠確信度設定部36が行う処理の内容を示す図である。また、図9中には、俯瞰画像のうち前方カメラ14Fで撮像した画像を示す領域を、符号「PE」と示す。
条件D1.図9(a)中に示すように、ペアリングした二本の線(図中では、符合「La」、符合「Lb」で示す)間の幅WLが、予め設定した設定ペアリング幅(例えば、2.5[m])以下である。
条件D2.図9(b)中に示すように、線Laと線Lbとのなす角度(平行度合い)が、予め設定した設定角度(例えば、3[°])以内である。
したがって、|θa−θb|≦3[°]の条件式が成立すると、条件C2を満足することとなる。
条件D3.図9(c)中に示すように、線Laの自車両V側の端部(図中では、下方側の端部)と線Lbの自車両V側の端部を結ぶ直線と、自車両Vに近い側の線Lとのなす角度θが、予め設定した設定ずれ角度(例えば、45[°])以上である。
条件D4.図9(d)中に示すように、線Laの幅W0と線Lbの幅W1との差の絶対値(|W0−W1|)が、予め設定した設定線幅(例えば、10[cm])以下である。
上記条件D1〜D4を満たす場合、図4に示す形状の駐車枠が全て検出対象となる。
本実施形態では、確定駐車領域走行フラグがONに設定されている場合は、検出対象とする駐車枠の形状に制限を設けない。つまり、自車両Vが、駐車場等の駐車領域と確定できる領域を走行していると判定される場合は、検出対象として予め設定した全ての形状情報に対応する駐車枠形状を、加速抑制制御の制御対象とする。
なお、条件E1の判定は、例えば、ペアリングした二本の線の端点の形状が、直線の端点と異なるか否かを判定することで行う。具体的に、ペアリングした二本の線の端点が、例えば、図4(g)から(k)に示すようなU字状の端点となっているか否かを判定することで行う。U字状の端点となっていると判定した場合は、条件E1を満たすと判定する。
つまり、ペアリングした二本の線の形状が、図4(a)に示す駐車枠の形状以外の形状を有するか否かを判定する。
また、上述した四つの条件D1〜D4を満たし、かつ、上述した条件E1を満たした場合は、処理対象の駐車枠線候補の組が、駐車枠を形成する線の条件に適合していると判断する。
ステップS212では、ステップS208の処理を開始してから自車両Vの移動距離が予め設定した設定移動距離となるまでに、ステップS208の処理が連続して照合するか否かを判断する処理(図中に示す「連続照合適合?」)を行う。なお、設定移動距離は、自車両Vの諸元や、前進または後退の状態に応じて、例えば、1〜2.5[m]の範囲内に設定する。また、ステップS212で行う処理は、例えば、周囲環境認識情報演算部10Aから入力を受けた俯瞰画像信号と、自車両車速演算部10Bから入力を受けた車速演算値信号を参照して行う。
一方、ステップS212において、ステップS208の処理が連続して照合している(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車枠確信度設定部36が行う処理は、ステップS214へ移行する。
なお、本実施形態では、一例として、仮想走行距離が増加する際の傾き(増加ゲイン)を、仮想走行距離が減少する際の傾き(減少ゲイン)よりも大きく設定した場合について説明する。すなわち、「照合状態」が「ON」である状態と「OFF」である状態が同時間であれば、仮想走行距離は増加することとなる。
ステップS214では、駐車枠確信度のレベルを最低値(レベル0)よりも二段階上のレベル(レベル2)に設定する処理(図中に示す「レベル2に設定」)を行う。ステップS214において、駐車枠確信度をレベル2に設定する処理を行うと、駐車枠確信度設定部36が行う処理は、ステップS216へ移行する。
ステップS216において、同じ側に位置する端点同士が、幅WLの方向に沿って対向していない(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車枠確信度設定部36が行う処理は、ステップS218へ移行する。
ステップS218では、駐車枠確信度のレベルを最低値(レベル0)よりも三段階上のレベル(レベル3)に設定する処理(図中に示す「レベル3に設定」)を行う。ステップS218において、駐車枠確信度をレベル3に設定する処理を行うと、駐車枠確信度設定部36が行う処理は、ステップS220へ移行する。
ステップS220において、他方の側に位置する端点同士が、幅WLの方向に沿って対向していない(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車枠確信度設定部36が行う処理は、ステップS202へ移行する。
ステップS222では、駐車枠確信度のレベルを最低値(レベル0)よりも四段階上のレベル(レベル4)に設定する処理(図中に示す「レベル4に設定」)を行う。ステップS222において、駐車枠確信度をレベル4に設定する処理を行うと、駐車枠確信度設定部36が行う処理は、ステップS224へ移行する。
したがって、駐車枠確信度をレベル3に設定する処理では、図4中に示す駐車枠のうち、(d),(e),(j),(k)のパターンに対し、駐車枠確信度を設定することとなる。また、駐車枠確信度をレベル4に設定する処理では、図4中に示す駐車枠のうち、(d),(e),(j),(k)を除くパターンに対し、駐車枠確信度を設定することとなる。
具体的に、例えば、シフトポジションセンサ20から入力を受けたシフト位置信号に基づき、シフトポジションがパーキング(「P」)のシフト位置にあるか否か、イグニッションON→OFFの検出等に基づき終了条件を満足したか否かなどを判定する。
ステップS224において、終了条件を満足したと判定した場合、駐車枠確信度設定部36が行う処理は終了(END)する。
なお、駐車枠確信度設定部36が行う上記一連の処理は、開始条件が成立する毎に繰り返し実施される。
図1から図10を参照しつつ、図11および図12を用いて、駐車枠進入確信度設定部38が駐車枠進入確信度を設定する処理について説明する。
図11は、駐車枠進入確信度設定部38が駐車枠進入確信度を設定する処理を示すフローチャートである。なお、駐車枠進入確信度設定部38は、予め設定したサンプリング時間(例えば、10[msec])毎に、以下に説明する処理を行う。
図11中に示すように、駐車枠進入確信度設定部38が処理を開始(START)すると、まず、ステップS300において、自車両Vの予想軌跡と駐車枠とのずれ量を検出する処理(図中に示す「ずれ量検出」)を行う。ステップS300において、自車両Vの予想軌跡と駐車枠とのずれ量を検出する処理を行うと、駐車枠進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS302へ移行する。なお、本実施形態では、一例として、ステップS300で検出するずれ量の単位を[cm]とした場合について説明する。また、本実施形態では、一例として、駐車枠の幅を2.5[m]とした場合について説明する。
なお、ステップS302では、自車両Vが後退しながら駐車枠L0へ移動する場合、例えば、俯瞰画像のうち後方カメラ14Rで撮像した画像を用いて、直線Xと駐車枠L0の長さ方向との平行度を検出する処理を行う。ここで、自車両Vの移動方向(前進、後退)は、例えば、現在シフト位置信号を参照して検出する。
ステップS306では、ステップS302で検出した平行度(θap)が、予め設定した平行度閾値(例えば、15[°])未満であるか否かを判断する処理(図中に示す「平行度<平行度閾値?」)を行う。
ステップS306において、ステップS302で検出した平行度(θap)が平行度閾値以上である(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車枠進入確信度設定部38が行なう処理は、ステップS308へ移行する。
ステップS308では、ステップS304で検出した旋回半径が、予め設定した旋回半径閾値(例えば、100[R])以上であるか否かを判断する処理(図中に示す「旋回半径≧旋回半径閾値?」)を行う。
ステップS308において、ステップS304で検出した旋回半径が旋回半径閾値未満である(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車枠進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS312へ移行する。
ステップS310では、ステップS300で検出したずれ量が、予め設定した第一閾値(例えば、75[cm])以上であるか否かを判断する処理(図中に示す「ずれ量≧第一閾値?」)を行う。
ステップS310において、ステップS300で検出したずれ量が第一閾値以上である(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車枠進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS314へ移行する。
ステップS312では、ステップS300で検出したずれ量が、予め設定した第二閾値(例えば、150[cm])以上であるか否かを判断する処理(図中に示す「ずれ量≧第二閾値?」)を行う。ここで、第二閾値は、上述した第一閾値よりも大きな値とする。
ステップS312において、ステップS300で検出したずれ量が第二閾値以上である(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車枠進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS318へ移行する。
ステップS314では、駐車枠進入確信度を低いレベルに設定する処理(図中に示す「進入確信度=低」)を行う。ステップS314において、駐車枠進入確信度を低いレベルに設定する処理を行うと、駐車枠進入確信度設定部38が行う処理は終了(END)する。
ステップS318では、駐車枠進入確信度のレベルを最低値(レベル0)に設定する処理(図中に示す「進入確信度=レベル0」)を行う。ステップS318において、駐車枠進入確信度をレベル0に設定する処理を行うと、駐車枠進入確信度設定部38が行う処理は終了(END)する。
以上説明したように、駐車枠進入確信度設定部38は、駐車枠進入確信度を、最低値の「レベル0」、レベル0よりも高いレベルの「レベル低」、レベル低よりも高いレベルの「レベル高」のうち、いずれかのレベルに設定する処理を行う。
図1から図12を参照しつつ、図13を用いて、総合確信度設定部40が総合確信度を設定する処理について説明する。
総合確信度設定部40は、駐車枠確信度信号および駐車枠進入確信度信号の入力を受け、駐車枠確信度信号が含む駐車枠確信度と、駐車枠進入確信度信号が含む駐車枠進入確信度を、図13中に示す総合確信度設定マップに適合させる。そして、駐車枠確信度と駐車枠進入確信度に基づき、総合確信度を設定する。
なお、図13は、総合確信度設定マップを示す図である。また、図13中では、駐車枠確信度を「枠確信度」と示し、駐車枠進入確信度を「進入確信度」と示す。また、図13中に示す総合確信度設定マップは、自車両Vの前進走行時に用いるマップである。
なお、本実施形態では、一例として、総合確信度設定部40が、総合確信度を設定する処理を行うと、設定した総合確信度を、イグニッションスイッチをオフ状態としてもデータが消去されない記憶部に記憶する処理を行う場合について説明する。ここで、イグニッションスイッチをオフ状態としてもデータが消去されない記憶部とは、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリ等の不揮発性のメモリである。
図1から図13を参照しつつ、図14を用いて、加速抑制制御開始タイミング演算部42が加速抑制制御開始タイミングを演算する処理について説明する。
加速抑制制御開始タイミング演算部42は、総合確信度信号の入力を受け、総合確信度信号が含む総合確信度を、図14中に示す加速抑制条件演算マップに適合させる。そして、総合確信度に基づき、加速抑制制御開始タイミングを演算する。
なお、図14は、加速抑制条件演算マップを示す図である。また、図14中では、「加速抑制条件」の欄において、加速抑制制御開始タイミングを「抑制制御開始タイミング(アクセル開度)」と示す。
図1から図14を参照して、加速抑制制御量演算部44が加速抑制制御量を演算する処理について説明する。
加速抑制制御量演算部44は、総合確信度信号の入力を受け、総合確信度信号が含む総合確信度を、図14中に示す加速抑制条件演算マップに適合させる。そして、総合確信度に基づき、加速抑制制御量を演算する。なお、図14中では、「加速抑制条件」の欄において、加速抑制制御量を「抑制量」と示す。
また、加速抑制制御量演算部44は、総合確信度を加速抑制条件演算マップに適合させ、警告音を出力する制御の有無を設定する。なお、警告音を出力する場合、例えば、ナビゲーション装置26が備える表示モニタに、加速抑制制御を作動させている内容の文字情報や記号・発光等の視覚情報を表示してもよい。
次に、図1から図14を参照しつつ、図15を用いて、加速抑制指令値演算部10Jで行う処理について説明する。
図15は、加速抑制指令値演算部10Jが行う処理を示すフローチャートである。なお、加速抑制指令値演算部10Jは、予め設定したサンプリング時間(例えば、10[msec])毎に、以下に説明する処理を行う。
図15中に示すように、加速抑制指令値演算部10Jが処理を開始(START)すると、まず、ステップS400において、加速抑制制御内容演算部10Iから入力を受けた加速抑制作動条件判断結果信号を参照する。そして、加速抑制作動条件判断結果を取得する処理(図中に示す「加速抑制作動条件判断結果取得処理」)を行う。ステップS400において、加速抑制作動条件判断結果を取得する処理を行うと、加速抑制指令値演算部10Jが行う処理は、ステップS402へ移行する。
なお、加速抑制指令値を演算するための情報とは、例えば、上述した加速抑制制御開始タイミング信号、加速抑制制御量信号、駆動側踏込み量信号、アクセル操作速度信号が含む情報である。
ステップS404において、加速抑制制御作動条件が成立する判断結果である(図中に示す「Yes」)と判断した場合、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は、ステップS406へ移行する。
ステップS406では、ステップS402で取得した加速抑制指令値を演算するための情報に基づき、加速抑制制御を行うための加速指令値である加速抑制指令値を演算する処理(図中に示す「加速抑制制御用指令値演算」)を行う。ステップS406において、加速抑制指令値を演算する処理を行うと、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は、ステップS410に移行する。
ここで、加速抑制指令値を演算する処理では、駆動側踏込み量信号が含むアクセルペダル32の踏込み量と、加速抑制制御量信号が含む加速抑制制御量を参照する。そして、スロットル開度を、実際のアクセルペダル32の開度に対して加速抑制制御量に応じた抑制度合い(図14参照)とする加速抑制制御量指令値を演算する。
ステップS408では、加速抑制制御を行なわない駆動力制御、すなわち、通常の加速制御で用いる加速指令値である通常加速指令値を演算する処理(図中に示す「通常加速制御用指令値演算」)を行う。ステップS408において、通常加速指令値を演算する処理を行うと、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は、ステップS412に移行する。
ここで、通常加速指令値を演算する処理では、駆動側踏込み量信号が含むアクセルペダル32の踏込み量に基づいてスロットル開度を演算する指令値を、通常加速指令値として演算する。
ステップS412では、ステップS408で演算した通常加速指令値を含む通常加速指令値信号を、目標スロットル開度演算部10Kに出力する処理(図中に示す「通常加速指令値出力」)を行う。ステップS412において、通常加速指令値信号を出力する処理を行うと、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は終了(END)する。
次に、図1から図15を参照しつつ、図16を用いて、目標スロットル開度演算部10Kで行う処理について説明する。
図16は、目標スロットル開度演算部10Kが行う処理を示すフローチャートである。なお、目標スロットル開度演算部10Kは、予め設定したサンプリング時間(例えば、10[msec])毎に、以下に説明する処理を行う。
図16中に示すように、目標スロットル開度演算部10Kが処理を開始(START)すると、まず、ステップS500において、アクセル操作量演算部10から入力を受けた駆動側踏込み量信号を参照する。そして、駆動側踏込み量信号が含むアクセルペダル32の踏込み量(操作量)を取得する処理(図中に示す「アクセル操作量取得処理」)を行う。ステップS500において、アクセルペダル32の踏込み量(操作量)を取得する処理を行うと、目標スロットル開度演算部10Kが行う処理は、ステップS502へ移行する。
ここで、ステップS504では、ステップS502で取得した指令値が通常加速指令値である場合(加速抑制作動条件が非成立である場合)は、アクセルペダル32の踏込み量に応じたスロットル開度を、目標スロットル開度として演算する。
目標スロットル開度は、例えば、以下の式(1)を用いて演算する。
θ*=θ1−Δθ … (1)
上式(1)中では、目標スロットル開度を「θ*」で示し、アクセルペダル32の踏込み量に応じたスロットル開度を「θ1」で示し、加速抑制制御量を「Δθ」で示す。
ステップS506では、ステップS504で演算した目標スロットル開度θ*を含む目標スロットル開度信号を、エンジンコントローラ12に出力(図中に示す「目標スロットル開度出力」)する。ステップS506において、目標スロットル開度信号をエンジンコントローラ12に出力する処理を行うと、目標スロットル開度演算部10Kが行う処理は終了(END)する。
ここで、ステップS506では、ステップS502で取得した指令値が抑制有加速抑制指令値または加速抑制指令値である場合は、アクセルペダル32の開度(踏み込み量)が加速抑制制御開始タイミングに応じた開度に達したタイミングで、目標スロットル開度信号を出力する。
次に、図1から図16を参照しつつ、図17および図18を用いて、本実施形態の車両用加速抑制装置1を用いて行う動作の一例を説明する。
まず、駐車場内を走行する自車両Vが、運転者の選択した駐車枠L0に進入する例を説明する。
駐車場内を走行する自車両Vの車速が、閾値車速である15[km/h]以上の状態では、加速抑制制御作動条件が成立しないため、自車両Vには加速抑制制御が作動することなく、運転者の加速意図を反映した通常の加速制御を行う。
車速が閾値車速未満となり、駐車枠L0を検出し、さらに、ブレーキペダル30が操作されておらず、アクセルペダル32の踏込み量が閾値アクセル操作量以上であると、自車両Vが駐車枠L0へ進入するか否かの判断を行う。
さらに、自車両Vの走行中には、総合確信度設定部40が設定した総合確信度に基づき、加速抑制制御開始タイミング演算部42が加速抑制制御開始タイミングを演算し、加速抑制制御量演算部44が加速抑制制御量を演算する。
このため、加速抑制制御作動条件が成立した状態で、運転者がアクセルペダル32を操作すると、アクセルペダル32の踏み込み量に応じたスロットル開度を、加速抑制制御量指令値に応じた開度に抑制する。これに加え、アクセルペダル32の踏み込み量に応じたスロットル開度を抑制する開始タイミングを、加速抑制制御開始タイミング指令値に応じたタイミングとする。
また、本実施形態では、総合確信度が高いほど、加速抑制制御量を大きくすることにより、自車両Vの加速を抑制して、安全性を向上させる。また、総合確信度が低いほど、加速抑制制御開始タイミングを遅くして、運転性の低下を抑制する。これにより、以下に示す状況下において、安全性の向上と運転性低下の抑制が可能となる。
また、以下に示す状況下においても、ある程度の加速を許容する必要がある。これは、自車両Vを駐車させる駐車枠L0の両脇(左右の駐車枠)に他車両が存在し、その向かい側(各駐車枠から離れた側)に多少のスペースに自車両Vを前側から進入させる。その後、自車両Vを駐車させる駐車枠L0に自車両Vを後側から進入させて駐車を行う状況である。
これらの状況に対し、総合確信度に基づいて加速抑制制御開始タイミングと加速抑制制御量を制御することにより、自車両Vの加速を抑制して、安全性を向上させることが可能となる。これに加え、自車両Vの加速を許容して、運転性低下を抑制することが可能となる。
ここで、図17は、自車両Vが公道を走行している状態から左折を行って駐車場に進入した場合の動作例を説明する図である。また、図18は、自車両Vが公道を走行している状態から交差点を左折した場合の動作例を説明する図である。
この場合、進入確信度が「0」以外に設定されることで、加速抑制制御作動条件が成立すると判断され、加速抑制指令値演算部10Jが、加速抑制指令値信号を目標スロットル開度演算部10Kへ出力する。さらに、目標スロットル開度演算部10Kが、目標スロットル開度信号をエンジンコントローラ12へ出力する。
つまり、駐車領域であると確定できる領域において、図4に示す形状を含むROM等のメモリに記憶された形状情報に対応する全ての駐車枠に対して、加速抑制制御を作動することが可能となる。
ここで、上述した周囲環境認識センサ14は、撮像部に対応する。
また、上述した駐車枠確信度設定部36が行う駐車枠を検出して駐車枠確信度を設定する一連の処理(ステップS212〜S226)は、駐車枠検出部に対応する。
また、上述したアクセル操作検出センサ24およびアクセル操作量演算部10Gは、駆動力操作量検出部に対応する。
また、上述した加速抑制制御開始タイミング演算部42と、加速抑制制御量演算部44と、加速抑制指令値演算部10Jと、目標スロットル開度演算部10Kは、加速抑制制御部に対応する。
また、上述した走行領域判定部35が行う非駐車領域を走行中か否かを判定する処理(ステップS602〜S604)は、第1走行領域判定部に対応する。
また、上述した走行領域判定部35が行う第1旋回条件を満たす旋回動作を行ったか否かを判定する処理(ステップS616)は、第2走行領域判定部に対応する。
また、上述した走行領域判定部35が行う第2旋回条件を満たす旋回動作を行ったか否かを判定する処理(ステップS626)は、第2走行領域判定部に対応する。
本実施形態であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)上述した自車両車速演算部10B、操舵角演算部10C、走行領域判定部35、駐車枠確信度設定部36が、自車両Vの走行状態を検出する。走行領域判定部35が、車両走行状態の検出結果に基づき、自車両Vが駐車を行う領域である駐車領域以外の走行領域である非駐車領域を走行しているか否かを判定する。走行領域判定部35が、走行状態の検出結果と、非駐車領域を走行しているか否かの判定結果とに基づき、自車両Vが非駐車領域を走行していると判定している状態(非駐車領域走行フラグがONに設定されている状態)から、予め設定した第1旋回条件の成立する旋回動作を行ったか否かを判定する。走行領域判定部35が、第1旋回条件の成立する旋回動作を行ったと判定すると、自車両Vが駐車領域と推定される領域である推定駐車領域を走行していると判定する(推定駐車領域走行フラグをONに設定する)。周囲環境認識センサ14が、自車両周囲の領域を撮像した撮像画像を取得する。駐車枠確信度設定部36が、撮像画像から路面上に位置する線を駐車枠線の候補として抽出する。駐車枠確信度設定部36が、推定駐車領域の走行判定結果と、ROM等のメモリに予め記憶されている非駐車領域の路面上に類似の形状が存在する特定形状の駐車枠の形状情報を含む、予め設定した複数種類の検出対象の駐車枠の形状情報とに基づき、抽出した駐車枠線候補から駐車枠を検出する。アクセル操作検出センサ24およびアクセル操作量演算部10Gが、アクセルペダル32の操作量(駆動力操作量)を検出する。加速抑制制御開始タイミング演算部42と、加速抑制制御量演算部44と、加速抑制指令値演算部10Jと、目標スロットル開度演算部10Kが、駐車枠確信度設定部36で抽出した駐車枠に基づき、アクセル操作検出センサ24およびアクセル操作量演算部10Gが検出した駆動力操作量に応じた加速指令値(スロットル開度)を抑制する加速抑制制御を実施する。駐車枠確信度設定部36が、自車両Vが推定駐車領域を走行していると判定(推定駐車領域走行フラグがONに設定されていると判定)すると、ROM等のメモリに記憶された複数種類の検出対象の駐車枠の形状情報のうち、特定形状の駐車枠の形状情報に対応する駐車枠を、駐車枠の検出対象から除外する。
これによって、自車両Vが走行している領域が駐車領域ではなく非駐車領域だった場合における、特定形状の駐車枠の誤検出による加速抑制制御の誤作動を低減することが可能となる。
これによって、自車両Vが非駐車領域を走行していると判定中は、加速抑制制御が実施されなくなるので、自車両Vが非駐車領域を走行中に加速抑制制御が誤作動するのを防ぐことが可能となる。
これによって、推定駐車領域では、特定形状の駐車枠に対して加速抑制制御を実施しないように制限しつつ、駐車領域であると確定できる確定駐車領域では、検出対象の全ての駐車枠に対して、加速抑制制御を適切に実施することが可能となる。
ここで、公道の路面上には、破線の道路白線などの対向する平行な2本の線のみから構成される駐車枠に類似の道路標示が比較的多く存在する。このような道路標示を特定形状の駐車枠に対応する形状情報として含ませることで、推定駐車領域として判定した領域が非駐車領域だった場合において、加速抑制制御が誤作動する確率をより低減することが可能となる。
つまり、駐車領域内、特に駐車動作を行っているときには車両の車速は比較的低速となる。従って、例えば、時速30[km/h]以上等の駐車動作中では通常発生しない速度で走行しているような場合に、非駐車領域を走行していると判定することで、容易にかつ比較的高い精度で自車両Vが非駐車領域を走行していることを判定することが可能となる。
自車両Vの前方に交差点がある場合、車両は、比較的高い確率で公道等の非駐車領域を走行している状態にある。従って、自車両の前方に交差点を検出した場合に、非駐車領域を走行していると判定することで、容易にかつ比較的高い精度で自車両Vが非駐車領域を走行していることを判定することが可能となる。
つまり、路上に位置する線から道路中央線のような一続きの長い線を検出した場合に、自車両Vが非駐車領域を走行していると判定するようにした。これにより、自車両Vが非駐車領域を走行していることを比較的高い精度で判定することが可能となる。
一般に、駐車を行おうとしている車両の連続走行距離は比較的短くなる。従って、走行距離閾値として例えば100[m]等の比較的長い距離値を設定し、自車両Vがこの走行距離閾値以上の連続走行距離を走行したと判定した場合に、自車両Vが非駐車領域を走行していると判定するようにした。これにより、自車両Vが非駐車領域を走行していることを容易かつ比較的高精度に判定することが可能となる。
(1)本実施形態では、自車両Vが、非駐車領域を走行していると判定中に第1旋回条件を満たす旋回動作を行ったと判定すると、自車両Vが推定駐車領域を走行していると判定する。加えて、自車両Vが推定駐車領域を走行していると判定中に第2旋回条件を満たす旋回動作を行ったと判定すると、確定駐車領域を走行していると判定する構成としたが、これに限定するものではない。例えば、自車両Vが、非駐車領域を走行していると判定中に、駐車支援装置の作動スイッチが押された際に、自車両Vが推定駐車領域を走行している判定内容へと補正する構成としてもよい。また、自車両Vが、推定駐車領域を走行していると判定中に駐車支援装置の作動スイッチが押された際に、自車両Vが確定駐車領域を走行している判定内容へと補正する構成としてもよい。ここで、駐車支援装置は、例えば、駐車をするための画面表示の切り替えを行う装置(AVM(Around View Monitor)、駐車ガイド等)が該当する。また、駐車支援装置は、例えば、駐車行為をアシストする制御をする装置もしくはアシスト制御をする設定画面を表示する装置(IPA(Intelligent Parking Assist ))などが該当する。具体的には、これらの駐車支援装置のスイッチ(機械式スイッチ、タッチパネル、GUIによる画像上のスイッチ等を含む)が押されたことによって、公道等の非駐車領域から駐車領域と推定できる推定駐車領域へ、または推定駐車領域から駐車領域と確定できる確定駐車領域へと移行するように設定をする。なお、非駐車領域から、推定駐車領域を経由せずに、いきなり確定駐車領域へと移行する構成としてもよい。
この場合、例えば、自車位置信号および走行道路情報信号が含む情報に基づき、自車両Vの現在位置が公道上であることを検出すると、自車両Vの周囲に駐車枠L0が存在しないと判断し、駐車枠確信度を「レベル0」に設定する。
これにより、例えば、公道上で道路端に配置された駐車枠等、加速抑制制御の作動が好ましくない駐車枠へ自車両Vが進入する際に、自車両Vの運転性低下を抑制することが可能となる。
2 ブレーキ装置
4 流体圧回路
6 ブレーキコントローラ
8 エンジン
10 走行制御コントローラ
10A 周囲環境認識情報演算部
10B 自車両車速演算部
10C 操舵角演算部
10D 操舵角速度演算部
10E シフトポジション演算部
10F ブレーキペダル操作情報演算部
10G アクセル操作量演算部
10H アクセル操作速度演算部
10I 加速抑制制御内容演算部
10J 加速抑制指令値演算部
10K 目標スロットル開度演算部
12 エンジンコントローラ
14 周囲環境認識センサ(前方カメラ14F、右側方カメラ14SR、左側方カメラ14SL、後方カメラ14R)
16 車輪速センサ
18 操舵角センサ
20 シフトポジションセンサ
22 ブレーキ操作検出センサ
24 アクセル操作検出センサ
26 ナビゲーション装置
28 ステアリングホイール
30 ブレーキペダル
32 アクセルペダル
34 加速抑制作動条件判断部
36 駐車枠確信度設定部
38 駐車枠進入確信度設定部
40 総合確信度設定部
42 加速抑制制御開始タイミング演算部
44 加速抑制制御量演算部
V 自車両
W 車輪(右前輪WFR、左前輪WFL、右後輪WRR、左後輪WRL)
Claims (10)
- 自車両が駐車を行う領域である駐車領域以外の走行領域である非駐車領域を走行しているか否かを判定する第1走行領域判定部と、
前記第1走行領域判定部の判定結果に基づき、自車両が前記非駐車領域を走行していると判定している状態から、予め設定した第1旋回条件の成立する旋回動作を行ったと判定すると、自車両が前記駐車領域と推定される領域である推定駐車領域を走行していると判定する第2走行領域判定部と、
自車両周囲の領域を撮像した撮像画像を取得する撮像部と、
前記撮像画像から路面上に位置する線を駐車枠線の候補として抽出する駐車枠線候補抽出部と、
前記第2走行領域判定部の判定結果に基づき、前記駐車枠線候補抽出部で抽出した前記駐車枠線候補から駐車枠を検出する駐車枠検出部と、
自車両の運転者が操作して該自車両の駆動力を指示する駆動力指示操作子の操作量である駆動力操作量を検出する駆動力操作量検出部と、
前記駐車枠検出部が検出した前記駐車枠に基づき、前記駆動力操作量検出部が検出した駆動力操作量に応じた加速を抑制する制御である加速抑制制御を実施する加速抑制制御部と、を備え、
前記第2走行領域判定部は、自車両が前記推定駐車領域を走行していると判定している状態から、予め設定した第2旋回条件の成立する旋回動作を行ったと判定すると、自車両が前記駐車領域と確定できる領域である確定駐車領域を走行していると判定し、
前記駐車枠検出部は、自車両が前記推定駐車領域を走行していると判定すると、前記非駐車領域の路面上に存在する道路標示の形状と類似する形状の駐車枠を、前記駐車枠を検出する対象から除外し、
自車両が前記確定駐車領域を走行していると判定すると、前記道路標示の形状と類似する形状の駐車枠を含む駐車枠を検出対象とする、
ことを特徴とする車両用加速抑制装置。 - 前記駐車枠検出部は、前記第1走行領域判定部の判定結果に基づき、自車両が前記非駐車領域を走行していると判定すると、前記駐車枠の検出を行わないようになっていることを特徴とする請求項1に記載の車両用加速抑制装置。
- 前記第2走行領域判定部は、前記第2走行領域判定部が前記確定駐車領域を走行していると判定している状態中の自車両の走行距離が予め設定した第1走行距離閾値以上であると判定すると、自車両が前記確定駐車領域を走行しているという判定内容を、自車両が前記推定駐車領域を走行しているという判定内容に変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用加速抑制装置。
- 前記第1旋回条件は、操舵操作子の操舵操作量に基づき検出した自車両の旋回半径が予め設定した第1半径閾値以下で且つ前記操舵操作量に基づき検出した自車両の旋回角度が予め設定した第1旋回角度閾値以上になったと判定すると成立し、
前記第2旋回条件は、自車両の旋回半径が予め設定した前記第1半径閾値よりも小さい第2半径閾値以下で且つ自車両の旋回角度が予め設定した第2旋回角度閾値以上になったと判定すると成立することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の車両用加速抑制装置。 - 前記道路標示の形状と類似する形状の駐車枠は、対向する平行な2本の線のみから構成される駐車枠であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用加速抑制装置。
- 前記第1走行領域判定部は、自車両の車速が予め設定した車速閾値以上であると判定すると、自車両が前記非駐車領域を走行していると判定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用加速抑制装置。
- 前記第1走行領域判定部は、自車両の前方に存在する交差点を検出したと判定すると、自車両が前記非駐車領域を走行していると判定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両用加速抑制装置。
- 前記第1走行領域判定部は、前記駐車枠線候補抽出部が抽出した路面上に対向する平行な2本の線の間の距離である線間距離が予め設定した第1線間距離範囲内となり且つ前記2本の線の線長が予め設定した第1線長閾値以上となると判定するか、または、前記線間距離が予め設定した前記第1線間距離範囲よりも広い第2線間距離範囲内となり且つ前記線長が予め設定した前記第1線長閾値よりも長い第2線長閾値以上となると判定すると、自車両が前記非駐車領域を走行していると判定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用加速抑制装置。
- 前記第1走行領域判定部は、前記線間距離が予め設定した前記第2線長閾値よりも長い第3線長閾値以上となる線を検出したと判定すると、自車両が前記非駐車領域を走行していると判定することを特徴とする請求項8に記載の車両用加速抑制装置。
- 前記第1走行領域判定部は、自車両の連続走行距離が予め設定した第2走行距離閾値以上であると判定すると、自車両が前記非駐車領域を走行していると判定することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の車両用加速抑制装置。
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