JP2015104982A - 車両用加速抑制装置及び車両用加速抑制方法 - Google Patents

車両用加速抑制装置及び車両用加速抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両が駐車領域に駐車を行う際の運転者の意図しない車両の加速を防止することが可能な、車両用加速抑制装置を提供する。
【解決手段】車両(V)の周囲の領域を撮像した撮像画像から路面上に位置する線と数字を含む記号列を含んだ画像領域部分である数字領域(NA)を抽出し、抽出した線と数字領域(NA)との間の距離が予め設定した第1距離範囲内であるか否かを判定し、第1距離範囲内であると判定した線と数字領域(NA)との組を駐車領域として検出する。そして、駐車領域を検出すると、運転者のアクセルペダル(32)の操作量に応じて車両(V)に発生させる加速を低減する。
【選択図】図23

Description

本発明は、車両駐車時の運転支援を行う技術に関する。
乗物の速度を制御する装置としては、例えば特許文献1に記載の安全装置がある。この安全装置では、ナビゲーション装置の地図データと現在位置の情報から乗物が道路から外れた位置にあることを検出し、乗物の走行速度を増加させる方向のアクセル操作があり且つ乗物の走行速度が所定の値より大きいと判断されたときは、アクセルの操作に拘わらずスロットルを減速方向に制御する。
特開2003−137001号公報
上記特許文献1の従来技術では、アクセル操作の誤操作があっても運転者の意図しない車両の加速を防止することを目的としている。このとき、アクセル操作が誤操作であるか否かの判断が課題となる。そして、上記特許文献1では、地図情報に基づき自車両が道路から外れた位置にあり且つ所定値以上の走行速度を検出しているときのアクセル踏込み操作を、アクセル誤操作の可能性があるとし、上記条件をスロットル抑制の作動条件としている。
しかしながら、上述の作動条件では、道路から外れて駐車場に進入するだけで、車速によってはスロットル抑制が作動してしまい、駐車場内での運転性を低下させてしまう。
本発明は、上記のような点に着目してなされたもので、自車両が駐車枠等の駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない車両の加速を抑制することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、自車両周囲の路面を含む領域を撮像した撮像画像から、数字を含む記号列を含む数字領域と、前記数字領域内の数字を正面から見たときに横方向に位置し縦方向に所定長さを有する直線とを抽出する。加えて、抽出した直線と抽出した数字領域との間の距離が予め設定した第1距離範囲内である場合に、第1距離範囲内であると判定した直線と数字領域とから構成される駐車領域を検出する。そして、駐車領域を検出すると、運転者の加速操作子の加速操作量に応じて自車両に発生させる加速を低減する。
本発明の一態様は、数字領域からの距離が予め設定した第1距離範囲内である直線と数字領域とから構成される駐車領域を検出する。そして、駐車領域を検出すると、運転者の加速操作子の加速操作量(例えば、アクセルペダルの操作量)に応じて自車両に発生させる加速を低減する制御(以降の説明では、「加速抑制制御」と記載する場合がある)を実施する。
これにより、自車両が駐車領域に対して進行しているときに、アクセルの誤操作が発生した場合には、自車両の加速が低減されるため、自車両が駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生を抑制することが可能となる。
車両用加速抑制装置を備える車両の構成を示す概念図である。 車両用加速抑制装置の概略構成を示すブロック図である。 加速抑制制御内容演算部の構成を示すブロック図である。 駐車領域確信度設定部36の機能構成の一例を示すブロック図である。 駐車領域確信度設定部36が駐車領域確信度の設定対象とする駐車領域のパターンを示す図である。 駐車領域確信度設定部36が駐車領域確信度の設定対象とする駐車領域のパターンを示す図である。 加速抑制作動条件判断部が、加速抑制作動条件が成立するか否かを判断する処理を示すフローチャートである。 自車両と、駐車領域と、自車両と駐車領域との距離を説明する図である。 駐車領域確信度算出部が駐車領域確信度を設定する処理を示すフローチャートである。 駐車領域適合条件判定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (a)及び(b)は、エッジ検出による端部候補の抽出方法を模式的に説明する模式図である。 (a)〜(c)は、2つの端部候補の間隔が予め設定した間隔範囲以内である場合と間隔範囲外である場合の例を示す模式図である。 (a)〜(d)は、2つの端部候補の形状が予め定義された形状の組合せに適合している場合と適合していない場合の例を示す模式図である。 (a)〜(f)は、端部候補ペアの向きのずれが無い場合とある場合の例を示す模式図である。 (a)及び(b)は、エッジ検出による駐車領域線候補の抽出方法を模式的に説明する模式図である。 駐車領域検出部36dが行う処理の内容を示す図である。 第1数字判定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (a)〜(h)は、駐車領域の形状と識別情報の位置との組み合わせの一例を示す図である。 駐車領域を構成する端部と数字領域との距離関係の一例を示す図である。 (a)は、エッジ検出用の閾値マップの一例を示す図であり、(b)は、パターンマッチング用のマッチング閾値マップの一例を示す図である。 (a)〜(c)は、公道で用いられている数字の一例を示す図である。 (a)〜(e)は、数字領域の除外判定を行う際に参照する寸法や距離の一例を示す図であり、(f)は、数字領域の周辺領域の一例を示す図である。 第2数字判定処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 駐車領域を構成する駐車領域線と数字領域との距離関係の一例を示す図である。 (a)は、抽出した駐車領域線候補が1本のときの判定距離の一例を示す図であり、(b)は、領域線候補ペアを抽出したときの判定距離の一例を示す図であり、(c)は、数字領域と駐車領域線候補との基準の向きからのずれの一例を示す図である。 (a)は、数字領域の横幅と領域線候補ペア間の幅との一例を示す図であり、(b)は、領域線候補ペアと数字領域の周辺領域との一例を示す図である。 駐車領域確信度算出部36eが行う処理の内容を示す図である。 駐車領域進入確信度設定部が駐車領域進入確信度を設定する処理手順の一例を示すフローチャートである。 自車両の予想軌跡と駐車領域とのずれ量を検出する処理の内容を示す図である。 総合確信度設定マップの一例を示す図である。 加速抑制条件演算マップの一例を示す図である。 加速抑制指令値演算部が行う処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 目標スロットル開度演算部が行う処理の処理手順の一例を示すフローチャートである。 (a)は、L字状の端部のみで構成される駐車領域の右前端部のみが抽出された場合の一例を示す図であり、(b)は2本の駐車領域線から構成される駐車領域の右側の駐車領域線のみが抽出された場合の一例を示す図であり、(c)は、抽出された数字領域と非数字領域との一例を示す図である。 枠内に識別番号を含まない構成の駐車領域に対して数字領域との距離判定を行う場合の変形例を示す図である。 加速抑制条件演算マップの変形例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
まず、図1を用いて、本実施形態の車両用加速抑制装置を備える車両の構成を説明する。
図1中に示すように、車両Vは、車輪W(右前輪WFR、左前輪WFL、右後輪WRR、左後輪WRL)と、ブレーキ装置2と、流体圧回路4と、ブレーキコントローラ6と、を備える。これに加え、車両Vは、エンジン8と、エンジンコントローラ12と、を備える。
ブレーキ装置2は、例えば、ホイールシリンダを用いて形成し、各車輪Wにそれぞれ設ける。なお、ブレーキ装置2は、流体圧で制動力を付与する装置に限定するものではなく、電動ブレーキ装置等を用いて形成してもよい。
流体圧回路4は、各ブレーキ装置2に接続する配管を含む回路である。
ブレーキコントローラ6は、上位コントローラである走行制御コントローラ10から入力を受けた制動力指令値に基づき、各ブレーキ装置2で発生する制動力を、流体圧回路4を介して、制動力指令値に応じた値に制御する。すなわち、ブレーキコントローラ6は、減速制御装置を形成する。なお、走行制御コントローラ10に関する説明は、後述する。
したがって、ブレーキ装置2、流体圧回路4及びブレーキコントローラ6は、制動力を発生する制動装置を形成する。
エンジン8は、車両Vの駆動源を形成する。
エンジンコントローラ12は、走行制御コントローラ10から入力を受けた目標スロットル開度信号(加速指令値)に基づき、エンジン8で発生するトルク(駆動力)を制御する。すなわち、エンジンコントローラ12は、加速制御装置を形成する。なお、目標スロットル開度信号に関する説明は、後述する。
したがって、エンジン8及びエンジンコントローラ12は、駆動力を発生する駆動装置を形成する。
なお、車両Vの駆動源は、エンジン8に限定するものではなく、電動モータを用いて形成してもよい。また、車両Vの駆動源は、エンジン8と電動モータを組み合わせて形成してもよい。
次に、図1を参照しつつ、図2を用いて、車両用加速抑制装置1の概略構成を説明する。
車両用加速抑制装置1は、図1及び図2中に示すように、周囲環境認識センサ14と、車輪速センサ16と、操舵角センサ18と、シフトポジションセンサ20と、ブレーキ操作検出センサ22と、アクセル操作検出センサ24と、を備える。これに加え、車両用加速抑制装置1は、ナビゲーション装置26と、走行制御コントローラ10と、を備える。
周囲環境認識センサ14は、車両Vの周囲の画像を撮像し、撮像した各画像に基づき、複数の撮像方向に対応した個別の画像を含む情報信号(以降の説明では、「個別画像信号」と記載する場合がある)を生成する。そして、生成した個別画像信号を、走行制御コントローラ10へ出力する。
なお、本実施形態では、一例として、周囲環境認識センサ14を、前方カメラ14Fと、右側方カメラ14SRと、左側方カメラ14SLと、後方カメラ14Rと、を用いて形成した場合を説明する。ここで、前方カメラ14Fは、車両Vの車両前後方向前方を撮像するカメラであり、右側方カメラ14SRは、車両Vの右側方を撮像するカメラである。また、左側方カメラ14SLは、車両Vの左側方を撮像するカメラであり、後方カメラ14Rは、車両Vの車両前後方向後方を撮像するカメラである。
また、本実施形態では、周囲環境認識センサ14は、例えば、車両Vの周囲の路面が入る画角で各カメラの最大撮影範囲(例えば100[m])の距離範囲を撮像する。
車輪速センサ16は、例えば、車輪速パルスを計測するロータリエンコーダ等のパルス発生器を用いて形成する。
また、車輪速センサ16は、各車輪Wの回転速度を検出し、この検出した回転速度を含む情報信号(以降の説明では、「車輪速信号」と記載する場合がある)を、走行制御コントローラ10に出力する。
操舵角センサ18は、例えば、ステアリングホイール28を回転可能に支持するステアリングコラム(図示せず)に設ける。
また、操舵角センサ18は、操舵操作子であるステアリングホイール28の現在の回転角度(操舵操作量)である現在操舵角を検出し、この検出した現在操舵角を含む情報信号(以降の説明では、「現在操舵角信号」と記載する場合がある)を、走行制御コントローラ10に出力する。なお、操向輪の転舵角を含む情報信号を、操舵角を示す情報として検出してもよい。
また、操舵操作子は、運転者が回転させるステアリングホイール28に限定するものではなく、例えば、運転者が手で傾ける操作を行うレバーとしてもよい。この場合、中立位置からのレバーの傾斜角度を、現在操舵角信号に相当する情報信号として出力する。
シフトポジションセンサ20は、シフトノブやシフトレバー等、車両Vのシフト位置(例えば、「P」、「D」、「R」等)を変更する部材の現在位置を検出する。そして、検出した現在位置を含む情報信号(以降の説明では、「シフト位置信号」と記載する場合がある)を、走行制御コントローラ10に出力する。
ブレーキ操作検出センサ22は、制動力指示操作子であるブレーキペダル30に対し、その開度を検出する。そして、検出したブレーキペダル30の開度を含む情報信号(以降の説明では、「ブレーキ開度信号」と記載する場合がある)を、走行制御コントローラ10に出力する。
ここで、制動力指示操作子は、車両Vの運転者が操作可能であり、且つ開度の変化により車両Vの制動力を指示する構成である。なお、制動力指示操作子は、運転者が足で踏込み操作を行うブレーキペダル30に限定するものではなく、例えば、運転者が手で操作するレバーとしてもよい。
アクセル操作検出センサ24は、駆動力指示操作子であるアクセルペダル32に対し、その開度を検出する。そして、検出したアクセルペダル32の開度を含む情報信号(以降の説明では、「アクセル開度信号」と記載する場合がある)を、走行制御コントローラ10に出力する。
ここで、駆動力指示操作子は、車両Vの運転者が操作可能であり、且つ開度の変化により車両Vの駆動力を指示する構成である。なお、駆動力指示操作子は、運転者が足で踏込み操作を行うアクセルペダル32に限定するものではなく、例えば、運転者が手で操作するレバーとしてもよい。
ナビゲーション装置26は、GPS(Global Positioning System)受信機、地図データベースと、表示モニタ等を有する情報呈示装置とを備え、経路探索及び経路案内等を行う装置である。
また、ナビゲーション装置26は、GPS受信機を用いて取得した車両Vの現在位置と、地図データベースに格納された道路情報とに基づいて、車両Vが走行する道路の種別や幅員等の道路情報を取得することが可能である。
また、ナビゲーション装置26は、GPS受信機を用いて取得した車両Vの現在位置を含む情報信号(以降の説明では、「自車位置信号」と記載する場合がある)を、走行制御コントローラ10に出力する。これに加え、ナビゲーション装置26は、車両Vが走行する道路の種別や道路幅員等を含む情報信号(以降の説明では、「走行道路情報信号」と記載する場合がある)を、走行制御コントローラ10に出力する。
情報呈示装置は、走行制御コントローラ10からの制御信号に応じて、警報その他の呈示を音声や画像によって出力する。また、情報呈示装置は、例えば、ブザー音や音声により運転者への情報提供を行うスピーカと、画像やテキストの表示により情報提供を行う表示ユニットと、を備える。また、表示ユニットは、例えば、ナビゲーション装置26の表示モニタを流用してもよい。
走行制御コントローラ10は、CPUと、ROM及びRAM等のCPU周辺部品とから構成される電子制御ユニットである。
また、走行制御コントローラ10は、駐車のための運転支援処理を行う駐車運転支援部を備える。
走行制御コントローラ10の処理のうち駐車運転支援部は、機能構成部として、図2中に示すように、周囲環境認識情報演算部10Aと、自車両車速演算部10Bと、操舵角演算部10Cと、操舵角速度演算部10Dと、を備える。これに加え、駐車運転支援部は、機能構成部として、シフトポジション演算部10Eと、ブレーキペダル操作情報演算部10Fと、アクセル操作量演算部10Gと、アクセル操作速度演算部10Hと、加速抑制制御内容演算部10Iと、を備える。さらに、駐車運転支援部は、機能的構成部として、加速抑制指令値演算部10Jと、目標スロットル開度演算部10Kと、を備える。これらの機能構成部は、一または二以上のプログラムで構成される。
周囲環境認識情報演算部10Aは、周囲環境認識センサ14から入力を受けた個別画像信号に基づき、車両Vの上方から下方を見た車両Vの周囲の画像(俯瞰画像)を形成する。そして、形成した俯瞰画像を含む情報信号(以降の説明では、「俯瞰画像信号」と記載する場合がある)と、この俯瞰画像信号に対応する個別画像信号とを、加速抑制制御内容演算部10Iへ出力する。
ここで、俯瞰画像は、例えば、各カメラ(前方カメラ14F、右側方カメラ14SR、左側方カメラ14SL、後方カメラ14R)で撮像した画像を合成して形成する。また、俯瞰画像には、例えば、路面上に標示された、駐車枠等の駐車領域を構成する端部(以降の説明では、「駐車領域端部」と記載する場合がある)、駐車領域を構成する線(以降の説明では、「駐車領域線」と記載する場合がある)等の標示画像を含む。
なお、本実施形態において、駐車領域は、車両を個々に駐車する領域であり、駐車場等の所定の敷地内の路面上に標示された駐車領域端部や駐車領域線によって区画された領域である。駐車領域には、各駐車領域を識別するために近傍に識別情報(番号等)が付された(例えば路面上に標示された)ものがある。
また、本実施形態において、駐車領域端部は、例えば、駐車領域線の端部や、駐車領域の四隅等に配置され、該駐車領域を区画する所定形状の標示パターンなどが該当する。
また、本実施形態において、駐車領域線は、例えば、駐車領域を区画する枠形状の線、駐車領域を区画する2本の平行な直線、駐車領域を区画する2本の平行な直線とこれら2本の直線と直交する1本の直線からなるコ字形状の線などが該当する。
自車両車速演算部10Bは、車輪速センサ16から入力を受けた車輪速信号に基づき、車輪Wの回転速度から車両Vの速度(車速)を演算する。そして、演算した速度を含む情報信号(以降の説明では、「車速演算値信号」と記載する場合がある)を、加速抑制制御内容演算部10Iへ出力する。
操舵角演算部10Cは、操舵角センサ18から入力を受けた現在操舵角信号に基づき、ステアリングホイール28の現在の回転角度から、ステアリングホイール28の中立位置からの操作量(回転角)を演算する。そして、演算した中立位置からの操作量を含む情報信号(以降の説明では、「操舵角信号」と記載する場合がある)を、加速抑制制御内容演算部10Iへ出力する。
操舵角速度演算部10Dは、操舵角センサ18から入力を受けた現在操舵角信号が含む現在操舵角を微分処理することにより、ステアリングホイール28の操舵角速度を演算する。そして、演算した操舵角速度を含む情報信号(以降の説明では、「操舵角速度信号」と記載する場合がある)を、加速抑制制御内容演算部10Iへ出力する。
シフトポジション演算部10Eは、シフトポジションセンサ20から入力を受けたシフト位置信号に基づき、現在のシフト位置を判定する。そして、演算した現在のシフト位置を含む情報信号(以降の説明では、「現在シフト位置信号」と記載する場合がある)を、加速抑制制御内容演算部10Iへ出力する。
ブレーキペダル操作情報演算部10Fは、ブレーキ操作検出センサ22から入力を受けたブレーキ開度信号に基づき、踏込み量が「0」である状態を基準とした、ブレーキペダル30の踏込み量を演算する。そして、演算したブレーキペダル30の踏込み量を含む情報信号(以降の説明では、「制動側踏込み量信号」と記載する場合がある)を、加速抑制制御内容演算部10Iへ出力する。
アクセル操作量演算部10Gは、アクセル操作検出センサ24から入力を受けたアクセル開度信号に基づき、踏込み量が「0」である状態を基準とした、アクセルペダル32の踏込み量を演算する。そして、演算したアクセルペダル32の踏込み量を含む情報信号(以降の説明では、「駆動側踏込み量信号」と記載する場合がある)を、加速抑制制御内容演算部10Iと、加速抑制指令値演算部10Jと、目標スロットル開度演算部10Kとへ出力する。
アクセル操作速度演算部10Hは、アクセル操作検出センサ24から入力を受けたアクセル開度信号が含むアクセルペダル32の開度を微分処理することにより、アクセルペダル32の操作速度を演算する。そして、演算したアクセルペダル32の操作速度を含む情報信号(以降の説明では、「アクセル操作速度信号」と記載する場合がある)を、加速抑制指令値演算部10Jへ出力する。
加速抑制制御内容演算部10Iは、上述した各種の情報信号(俯瞰画像信号、個別画像信号、車速演算値信号、操舵角信号、操舵角速度信号、現在シフト位置信号、制動側踏込み量信号、駆動側踏込み量信号、自車位置信号、走行道路情報信号)の入力を受ける。そして、入力を受けた各種の情報信号に基づいて、後述する加速抑制作動条件判断結果、加速抑制制御開始タイミング、加速抑制制御量を演算する。さらに、これらの演算したパラメータを含む情報信号を、加速抑制指令値演算部10Jへ出力する。
なお、加速抑制制御内容演算部10Iの詳細な構成と、加速抑制制御内容演算部10Iで行う処理については、後述する。
加速抑制指令値演算部10Jは、上述した駆動側踏込み量信号及びアクセル操作速度信号の入力と、後述する加速抑制作動条件判断結果信号、加速抑制制御開始タイミング信号及び加速抑制制御量信号の入力を受ける。そして、アクセルペダル32の踏込み量(加速操作量)に応じて、車両Vに発生させる加速を低減するための指令値である加速抑制指令値を演算する。さらに、演算した加速抑制指令値を含む情報信号(以降の説明では、「加速抑制指令値信号」と記載する場合がある)を、目標スロットル開度演算部10Kへ出力する。
また、加速抑制指令値演算部10Jは、入力を受けた加速抑制作動条件判断結果信号の内容に応じて、通常の加速制御で用いる指令値である通常加速指令値を演算する。さらに、演算した通常加速指令値を含む情報信号(以降の説明では、「通常加速指令値信号」と記載する場合がある)を、目標スロットル開度演算部10Kへ出力する。
なお、加速抑制指令値演算部10Jで行う処理については、後述する。
目標スロットル開度演算部10Kは、駆動側踏込み量信号と、加速抑制指令値信号との入力を受ける。そして、アクセルペダル32の踏込み量と、加速抑制指令値とに基づいて、アクセルペダル32の踏込み量または加速抑制指令値に応じたスロットル開度である目標スロットル開度を演算する。さらに、演算した目標スロットル開度を含む情報信号(以降の説明では、「目標スロットル開度信号」と記載する場合がある)を、エンジンコントローラ12へ出力する。
また、目標スロットル開度演算部10Kは、加速抑制指令値が後述する加速抑制制御開始タイミング指令値を含む場合、後述する加速抑制制御開始タイミングに基づいて、目標スロットル開度信号をエンジンコントローラ12へ出力する。
なお、目標スロットル開度演算部10Kで行う処理については、後述する。
(加速抑制制御内容演算部10Iの構成)
次に、図1及び図2を参照しつつ、図3から図6を用いて、加速抑制制御内容演算部10Iの詳細な構成について説明する。
図3中に示すように、加速抑制制御内容演算部10Iは、加速抑制作動条件判断部34と、駐車領域確信度設定部36と、駐車領域進入確信度設定部38と、総合確信度設定部40と、を備える。これに加え、加速抑制制御内容演算部10Iは、加速抑制制御開始タイミング演算部42と、加速抑制制御量演算部44と、を備える。
加速抑制作動条件判断部34は、加速抑制制御を作動させる条件が成立するか否かを判断し、その判断結果を含む情報信号(以降の説明では、「加速抑制作動条件判断結果信号」と記載する場合がある)を、加速抑制指令値演算部10Jへ出力する。ここで、加速抑制制御とは、アクセルペダル32の踏込み量に応じて車両Vを加速させる加速指令値を、通常よりも加速を低減する値に設定する制御である。本実施形態では、加速指令値が大きいほど加速が大きくなるため、加速抑制制御は、アクセルペダル32の踏込み量に応じて車両Vを加速させる加速指令値を通常よりも低減する制御となる。
また、加速抑制作動条件判断部34が加速抑制制御を作動させる条件が成立するか否かを判断する処理については、後述する。
駐車領域確信度設定部36は、車両Vの進行方向に駐車領域が存在する確信度である駐車領域確信度を設定する。そして、設定した駐車領域確信度を含む情報信号(以降の説明では、「駐車領域確信度信号」と記載する場合がある)を、総合確信度設定部40へ出力する。
ここで、駐車領域確信度設定部36は、俯瞰画像信号、個別画像信号、車速演算値信号、現在シフト位置信号、自車位置信号及び走行道路情報信号が含む各種情報を参照して、駐車領域確信度を設定する。
なお、駐車領域確信度設定部36が駐車領域確信度を設定する処理については、後述する。
駐車領域進入確信度設定部38は、車両Vが駐車領域へ進入する確信度である駐車領域進入確信度を設定する。そして、設定した駐車領域進入確信度を含む情報信号(以降の説明では、「駐車領域進入確信度信号」と記載する場合がある)を、総合確信度設定部40へ出力する。
ここで、駐車領域進入確信度設定部38は、俯瞰画像信号、車速演算値信号、現在シフト位置信号及び操舵角信号が含む各種情報を参照して、駐車領域進入確信度を設定する。
なお、駐車領域進入確信度設定部38が駐車領域進入確信度を設定する処理については、後述する。
総合確信度設定部40は、駐車領域確信度信号及び駐車領域進入確信度信号の入力を受け、駐車領域確信度及び駐車領域進入確信度に対応する確信度である総合確信度を設定する。そして、設定した総合確信度を含む情報信号(以降の説明では、「総合確信度信号」と記載する場合がある)を、加速抑制制御開始タイミング演算部42及び加速抑制制御量演算部44へ出力する。
なお、総合確信度設定部40が総合確信度を設定する処理については、後述する。
加速抑制制御開始タイミング演算部42は、加速抑制制御を開始するタイミングである加速抑制制御開始タイミングを演算する。そして、演算した加速抑制制御開始タイミングを含む情報信号(以降の説明では、「加速抑制制御開始タイミング信号」と記載する場合がある)を、加速抑制指令値演算部10Jへ出力する。
ここで、加速抑制制御開始タイミング演算部42は、総合確信度信号、制動側踏込み量信号、車速演算値信号、現在シフト位置信号及び操舵角信号が含む各種情報を参照して、加速抑制制御開始タイミングを演算する。
なお、加速抑制制御開始タイミング演算部42が加速抑制制御開始タイミングを演算する処理については、後述する。
加速抑制制御量演算部44は、アクセルペダル32の踏込み量に応じた加速指令値を低減するための制御量である加速抑制制御量を演算する。そして、演算した加速抑制制御量を含む情報信号(以降の説明では、「加速抑制制御量信号」と記載する場合がある)を、加速抑制指令値演算部10Jへ出力する。
ここで、加速抑制制御量演算部44は、総合確信度信号、制動側踏込み量信号、車速演算値信号、現在シフト位置信号及び操舵角信号が含む各種情報を参照して、加速抑制制御量を演算する。
なお、加速抑制制御量演算部44が加速抑制制御量を演算する処理については、後述する。
(駐車領域確信度設定部36の構成)
次に、図1から図3を参照しつつ、図4から図6を用いて、駐車領域確信度設定部36の詳細な構成を説明する。
駐車領域確信度設定部36は、図4に示すように、端部候補抽出部36aと、線抽出部36bと、数字領域抽出部36cと、駐車領域検出部36dと、駐車領域確信度算出部36eと、を備える。
ここで、駐車領域確信度設定部36が確信度の設定対象とする駐車領域には、例えば、図5中及び図6中に示すように、複数のパターンがある。
すなわち、駐車領域には、例えば、図5(a)に示す平行な2本の直線(縦線)で区画されたもの、図5(b)に示すように平行な2本の縦線とこの縦線と直交する1本の横線とで「コ」字状に区画されたもの、図5(c)に示す四角い枠線で区画されたもの(いわゆる駐車枠)等がある。他にも、図5(d)〜図5(q)に示すように、様々なパターンのものがある。また、駐車領域には、例えば、図5(n)や図5(q)に示すように、各駐車領域が隣接する駐車領域と共通の駐車領域線によって区画されているものもある。
また、駐車領域には、例えば、図6(a)に示す四隅に配置されたL字状の4つの標示パターン(駐車領域端部)のみで区画されたもの、図6(b)に示す四隅に配置されたU字状の4つの標示パターン(駐車領域端部)のみで区画されたもの等がある。
端部候補抽出部36aは、車両Vの車両進行方向の俯瞰画像から、路面上に位置する駐車領域を構成する端部の候補(以降の説明では、「端部候補」と記載する場合がある)を抽出する。
具体的に、端部候補抽出部36aは、俯瞰画像から、駐車領域線の端部(例えば、図5中に示す駐車領域を構成する線の端部)としての条件に適合する画像領域を端部候補として抽出する。加えて、俯瞰画像から、駐車領域を構成する路面領域の四隅等に配置され該路面領域を区画する所定形状の標示パターン(例えば、図6中に示すL字形状やU字形状の標示パターン)としての条件に適合する画像領域を端部候補として抽出する。そして、端部候補抽出部36aは、端部候補の抽出結果の情報(以降の説明では、「端部候補抽出結果情報」と記載する場合がある)を、数字領域抽出部36c及び駐車領域検出部36dに出力する。
線抽出部36bは、車両Vの車両進行方向の俯瞰画像から、路面上に位置する駐車領域を構成する線の候補(以下の説明では、「駐車領域線候補」と記載する場合がある)を抽出する。
具体的に、線抽出部36bは、路面上に位置する線の中から、駐車領域線(例えば、図5中に示す駐車領域を構成する線)としての条件に適合する線を駐車領域線候補として抽出する。そして、線抽出部36bは、駐車領域線候補の抽出結果の情報(以降の説明では、「領域線候補抽出結果情報」と記載する場合がある)を、数字領域抽出部36c及び駐車領域検出部36dに出力する。
数字領域抽出部36cは、入力された端部候補抽出結果情報及び領域線候補抽出結果情報に基づき、俯瞰画像から、数字を含む記号列を含む画像領域部分(以降の説明では、「数字領域」と記載する場合がある)を抽出する。そして、数字領域抽出部36cは、数字領域の抽出結果の情報(以降の説明では、「数字領域抽出結果情報」と記載する場合がある)を、駐車領域検出部36dに出力する。
ここで、抽出対象とする数字領域は、駐車領域の識別情報(識別番号)としての数字からなる記号列又は数字と数字以外の記号とからなる記号列を含んだ画像領域部分である。なお、記号列には、数字1桁(1行1列)の記号列も含む。例えば、駐車領域の識別番号は、「0〜9」の数字又はこれらを組み合わせた数字列で表されるもの、「A1」、「A2」、「軽1」、「軽2」などの数字とアルファベット、数字と漢字等の、数字と数字以外の記号との組み合わせで表されるものなどがある。
駐車領域検出部36dは、入力された端部候補抽出結果情報に基づき端部判定処理を実施する。端部判定処理は、抽出された端部候補の中から、予め設定した駐車領域を構成する端部のペアとしての条件に適合する端部候補のペアを特定する。そして、この特定した端部候補のペア(以降の説明では、「端部候補ペア」と記載する場合がある)から構成される駐車領域を検出する処理となる。
駐車領域検出部36dは、更に、入力された領域線候補抽出結果情報に基づき領域線判定処理を実施する。領域線判定処理は、抽出された駐車領域線候補の中から、予め設定した駐車領域を構成する駐車領域線のペアとしての条件に適合する駐車領域線候補のペアを特定する。そして、この特定した駐車領域線候補のペア(以降の説明では、「領域線候補ペア」と記載する場合がある)から構成される駐車領域を検出する処理となる。
駐車領域検出部36dは、更に、入力された端部候補抽出結果情報と数字領域抽出結果情報とに基づき第1数字判定処理を実施する。第1数字判定処理は、抽出された端部候補と、抽出された数字領域との中から、予め設定した、駐車領域を構成する端部と数字領域との組としての条件に適合する端部候補と数字領域との組を駐車領域として検出する処理となる。
駐車領域検出部36dは、更に、入力された領域線候補抽出結果情報と数字領域抽出結果情報とに基づき第2数字判定処理を実施する。第2数字判定処理は、抽出された駐車領域線候補と、抽出された数字領域との中から、予め設定した、駐車領域を構成する駐車領域線と数字領域との組としての条件に適合する駐車領域線候補と数字領域との組を駐車領域として検出する処理となる。
駐車領域検出部36dは、端部判定処理、領域線判定処理、第1数字判定処理及び第2数字判定処理の処理結果の情報(以降の説明において、「駐車領域検出結果情報」と記載する場合がある)を、駐車領域確信度算出部36eへ出力する。
駐車領域確信度算出部36eは、駐車領域検出結果情報に基づき駐車領域確信度を算出する。なお、駐車領域確信度を算出する処理についての詳細は後述する。
(加速抑制制御内容演算部10Iで行う処理)
次に、図1から図6を参照しつつ、図7から図19を用いて、加速抑制制御内容演算部10Iで行う処理について説明する。
・加速抑制作動条件判断部34が行なう処理
図1から図6を参照しつつ、図7及び図8を用いて、加速抑制作動条件判断部34が加速抑制制御を作動させる条件(以降の説明では、「加速抑制作動条件」と記載する場合がある)が成立するか否かを判断する処理について説明する。
即ち、加速抑制作動条件判断部34は、予め設定したサンプリング時間(例えば、10[msec])毎に、以下に説明する処理を繰り返し行う。
図7中に示すように、加速抑制作動条件判断部34が処理を開始(START)すると、まず、ステップS100に移行する。
ステップS100では、加速抑制作動条件判断部34において、駐車領域確信度設定部36が設定した駐車領域確信度を取得する処理(図中に示す「駐車領域確信度取得処理」)を行う。その後、加速抑制作動条件判断部34が行う処理は、ステップS102に移行する。
ステップS102では、加速抑制作動条件判断部34において、ステップS100で取得した駐車領域確信度に基づいて、駐車領域の有無を判断する処理(図中に示す「駐車有無判断処理」)を行う。
本実施形態において、駐車領域の有無を判断する処理は、駐車領域確信度に基づいて行う。具体的に、駐車領域確信度が、予め設定した最低値(レベル0)であると判定すると、例えば、車両Vを基準として予め設定した距離や領域(エリア)内に、駐車領域が無い(図中に示す「No」)と判断する。この場合、加速抑制作動条件判断部34が行う処理は、ステップS120に移行する。
一方、駐車領域確信度が、予め設定した最低値以外の値であると判定すると、車両Vを基準として予め設定した距離や領域(エリア)内に、駐車領域が有る(図中に示す「Yes」)と判断する。この場合、加速抑制作動条件判断部34が行う処理は、ステップS104に移行する。
ステップS104では、加速抑制作動条件判断部34において、自車両車速演算部10Bから入力を受けた車速演算値信号を参照して、車両Vの車速を取得する処理(図中に示す「自車両車速情報取得処理」)を行う。その後、加速抑制作動条件判断部34が行う処理は、ステップS106に移行する。
ステップS106では、加速抑制作動条件判断部34において、ステップS104で取得した車速に基づいて、車両Vの車速が、予め設定した閾値車速未満である条件が成立しているか否かを判断する処理(図中に示す「自車両車速条件判断処理」)を行う。
なお、本実施形態では、一例として、閾値車速を15[km/h]とした場合について説明する。また、閾値車速は、15[km/h]に限定するものではなく、例えば、車両Vの制動性能等、車両Vの諸元に応じて変更してもよい。また、例えば、車両Vが走行する地域(国等)の交通法規等に応じて変更してもよい。
ステップS106において、車両Vの車速が閾値車速未満である条件が成立している(図中に示す「Yes」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS108に移行する。
一方、ステップS106において、車両Vの車速が閾値車速未満である条件が成立していない(図中に示す「No」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS120に移行する。
ステップS108では、加速抑制作動条件判断部34において、ブレーキペダル操作情報演算部10Fから入力を受けた制動側踏込み量信号を参照して、ブレーキペダル30の踏込み量(操作量)の情報を取得する処理(図中に示す「ブレーキペダル操作量情報取得処理」)を行う。その後、加速抑制作動条件判断部34が行う処理は、ステップS110に移行する。
ステップS110では、加速抑制作動条件判断部34において、ステップS108で取得したブレーキペダル30の踏込み量に基づいて、ブレーキペダル30が操作されているか否かを判断する処理(図中に示す「ブレーキペダル操作判断処理」)を行う。
ステップS110において、ブレーキペダル30が操作されていない(図中に示す「No」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS112に移行する。
一方、ステップS110において、ブレーキペダル30が操作されている(図中に示す「Yes」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS120に移行する。
ステップS112では、加速抑制作動条件判断部34において、アクセル操作量演算部10Gから入力を受けた駆動側踏込み量信号を参照して、アクセルペダル32の踏込み量(操作量)の情報を取得する処理(図中に示す「アクセルペダル操作量情報取得処理」)を行う。その後、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS114に移行する。
ステップS114では、加速抑制作動条件判断部34において、アクセルペダル32の踏込み量(操作量)が、予め設定した閾値アクセル操作量以上である条件が成立しているか否かを判断する処理(図中に示す「アクセルペダル操作判断処理」)を行う。ここで、ステップS114の処理は、ステップS112で取得したアクセルペダル32の踏込み量に基づいて行なう。
なお、本実施形態では、一例として、閾値アクセル操作量を、アクセルペダル32の開度の3[%]に相当する操作量に設定した場合について説明する。また、閾値アクセル操作量は、アクセルペダル32の開度の3[%]に相当する操作量に限定するものではなく、例えば、車両Vの制動性能等、車両Vの諸元に応じて変更してもよい。
ステップS114において、アクセルペダル32の踏込み量(操作量)が閾値アクセル操作量以上である条件が成立している(図中に示す「Yes」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS116に移行する。
一方、ステップS114において、アクセルペダル32の踏込み量(操作量)が閾値アクセル操作量以上である条件が成立していない(図中に示す「No」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS120に移行する。
ステップS116では、加速抑制作動条件判断部34において、車両Vが駐車領域へ進入するか否かを判断するための情報を取得する処理(図中に示す「駐車領域進入判断情報取得処理」)を行う。その後、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS118に移行する。本実施形態では、一例として、ステアリングホイール28の操舵角と、車両Vと駐車領域とのなす角度と、車両Vと駐車領域との距離に基づいて、車両Vが駐車領域へ進入するか否かを判断する場合を説明する。
ここで、ステップS116で行なう処理の具体例を説明する。
ステップS116では、加速抑制作動条件判断部34において、操舵角演算部10Cから入力を受けた操舵角信号を参照して、ステアリングホイール28の回転角(操舵角)を取得する。これに加え、周囲環境認識情報演算部10Aから入力を受けた俯瞰画像信号が含む車両Vの周囲の俯瞰画像に基づき、車両Vと駐車領域L0とのなす角度αと、車両Vと駐車領域L0との距離Dを取得する。
ここで、角度αは、例えば、図8中に示すように、直線Xと、駐車領域線L1及び駐車領域L0側の線との交角の絶対値とする。
また、直線Xは、車両Vの中心を通る車両Vの前後方向の直線(進行方向に延びる直線)であり、駐車領域線L1は、駐車領域L0に駐車が完了した際に車両Vの前後方向と平行または略平行になる駐車領域L0部分の駐車領域線である。また、駐車領域L0側の線とは、L1の延長線からなる駐車領域L0側の線である。
また、距離Dは、例えば、図8中に示すように、車両Vの前端面の中心点PFと駐車領域L0の入り口L2の中心点PPとの距離とする。ただし、距離Dは、車両Vの前端面が駐車領域L0の入り口L2を通過した後は、負の値とする。なお、距離Dは、車両Vの前端面が駐車領域L0の入り口L2を通過した後は、ゼロに設定してもよい。
ここで、距離Dを特定するための車両V側の位置は、中心点PFに限定するものではなく、例えば、車両Vに予め設定した位置と、入り口L2の予め設定した位置としてもよい。この場合、距離Dは、車両Vに予め設定した位置と、入り口L2の予め設定した位置との距離とする。
以上説明したように、ステップS116では、車両Vが駐車領域L0へ進入するか否かを判断するための情報として、操舵角、車両Vと駐車領域L0の角度α、車両Vと駐車領域L0の距離Dを取得する。
ステップS118では、加速抑制作動条件判断部34において、ステップS116で取得した情報に基づいて、車両Vが駐車領域へ進入するか否かを判断する処理(図中に示す「駐車領域進入判断処理」)を行う。
ステップS118において、車両Vが駐車領域へ進入しない(図中に示す「No」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS120に移行する。
一方、ステップS118において、車両Vが駐車領域へ進入する(図中に示す「Yes」)と判断した場合、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS122に移行する。
ここで、ステップS118で行なう処理の具体例を説明する。
ステップS118では、例えば、以下に示す三つの条件(A1〜A3)を全て満足した場合に、車両Vが駐車領域へ進入すると判断する。
条件A1.ステップS116で検出した操舵角が予め設定した設定舵角値(例えば、45[deg])以上の値となってから経過した時間が、予め設定した設定時間(例えば、20[sec])以内である。
条件A2.車両Vと駐車領域L0の角度αが、予め設定した設定角度(例えば、40[deg])以下である。
条件A3.車両Vと駐車領域L0の距離Dが、予め設定した設定距離(例えば、3[m])以下である。
なお、車両Vが駐車領域へ進入するか否かを判断する処理としては、駐車領域進入確信度設定部38が駐車領域進入確信度を設定する際に行なう処理を用いてもよい。
また、車両Vが駐車領域へ進入するか否かの判断に用いる処理は、上記のように複数の条件を用いた処理に限定するものではなく、上述した三つの条件のうち一つ以上の条件で判断する処理を用いてもよい。また、車両Vの車速を用いて、車両Vが駐車領域へ進入するか否かを判断する処理を用いてもよい。
ステップS120では、加速抑制作動条件判断部34において、加速抑制作動条件判断結果信号を、加速抑制制御作動条件が成立しない判断結果を含む情報信号として生成する処理(図中に示す「加速抑制作動条件非成立」)を行う。その後、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS124に移行する。
ステップS122では、加速抑制作動条件判断部34において、加速抑制作動条件判断結果信号を、加速抑制制御作動条件が成立する判断結果を含む情報信号として生成する処理(図中に示す「加速抑制作動条件成立」)を行う。その後、加速抑制作動条件判断部34が行なう処理は、ステップS124に移行する。
ステップS124では、加速抑制作動条件判断部34において、ステップS120またはステップS122で生成した加速抑制作動条件判断結果信号を、加速抑制指令値演算部10Jへ出力する処理(図中に示す「加速抑制作動条件判断結果出力」)を行う。その後、一連の処理を終了(END)する。
・駐車領域確信度設定部36が行う処理
図1から図8を参照しつつ、図9から図19を用いて、駐車領域確信度設定部36が駐車領域確信度を設定する処理について説明する。
図9中に示すように、駐車領域確信度設定部36が処理を開始(START)すると、まず、ステップS200に移行する。
ステップS200では、駐車領域確信度設定部36において、駐車領域確信度のレベルを最低値(レベル0)に設定する処理(図中に示す「レベル0に設定」)を行う。その後、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS202に移行する。
ステップS202では、駐車領域確信度設定部36において、周囲環境認識情報演算部10Aから入力を受けた俯瞰画像信号が含む車両Vの周囲の俯瞰画像を取得する処理(図中に示す「周囲画像取得処理」)を行う。その後、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS204に移行する。
ステップS204では、駐車領域確信度設定部36において、ステップS202で取得した俯瞰画像に含まれる駐車領域の判定要素に基づき、該判定要素が駐車領域としての条件に適合しているか否かを判定する処理(図中に示す「駐車領域適合条件判定処理」)を行う。その後、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS206に移行する。
ここで、図10に基づき、ステップS204で行う処理の具体例を説明する。
図10中に示すように、駐車領域確信度設定部36が処理を開始(START)すると、まず、ステップS2000に移行する。
ステップS2000では、駐車領域確信度設定部36において、俯瞰画像に含まれる端部候補のペアに基づき、該ペアが駐車領域を構成する端部の条件に適合するか否かを判定する処理(図中に示す「端部判定処理」)を行う。
以下、図11から図14を用いて、端部判定処理の具体例を説明する。
まず、端部候補抽出部36aにおいて、車両進行方向の俯瞰画像から、路面上に位置する端部候補を抽出する。
図11(a)中に示すように、端部Pm,Pnを検出する際には、取得した俯瞰画像に対して、横方向への走査を行う。画像の走査の際には、例えば、撮像した画像を二値化処理した白黒画像等を用いる。駐車領域の端部は、路面に比べて十分に明るい白色等で示されることから、路面に比べて輝度が高くなる。このため、図11(b)中に示すように、路面から端部に変化する境界部分では、輝度が急激に高くなるプラスエッジが検出される。一方、端部から路面に変化する境界部分では、輝度が急激に低くなるマイナスエッジが検出される。図11(b)中では、プラスエッジを符合「E+」で示し、マイナスエッジを符合「E−」で示している。
また、図11(b)は、左から右方向への走査を行った場合の画像中の画素の輝度変化を示すグラフである。なお、図11(b)中の(1)〜(4)と、図11(a)中の(1)〜(4)とは同じ番号同士が対応している。
ここで、駐車領域は、図5(a)〜(q)に示すように、一般的に、路面領域を線状の駐車領域線で区画する。ところが、図6(a)〜(b)に示すように、例えば、矩形の路面領域を、その四隅に配置した4つの端部(所定形状のパターン)のみで区画した駐車領域が存在する。図11(a)の例は、図6(a)中に示すL字状の4つの端部から構成される駐車領域を示している。
4つの端部から構成される駐車領域としては、L字状の他に、例えば、図6(b)中に示すU字状の4つの端部から構成される駐車領域などがある。
本実施形態では、図6(a)〜(b)に例示した駐車領域を検出するために、端部候補抽出部36aにおいて、俯瞰画像から、まず、端部候補と推定される画像要素を検出する。そして、端部候補抽出部36aにおいて、検出した画像要素が端部候補としての条件に適合するか否かを判定する。
端部候補として推定される画像要素を認識する処理においては、走査方向に対して、プラスエッジ(E+)及びマイナスエッジ(E−)が共に検出されない状態から、プラスエッジ(E+)、マイナスエッジ(E−)の順で、隣接する一対のエッジを検出する。このようなエッジを、近接位置において走査方向と直交する方向に連続して検出する。加えて、図11(a)中の端部Pm,Pnに示すように端部のみの駐車領域を構成する端部(以降の説明では、「単独端部」と記載する場合がある)は、駐車領域線の端部と比較して短い長さ位置でエッジが検出されなくなる。従って、連続するエッジ検出に加えて、比較的短い位置でのエッジ無しの状態を検出することで、単独端部と推定される画像要素が存在すると判断する。なお、連続して検出する回数は、単独端部の実際の長さや直交方向の走査間隔等から適切な回数を予め設定する。
例えば、図11(b)中の(1)に示すように、エッジが検出されない状態から、図11(b)中の(2)〜(3)に示すようなエッジを予め設定した回数連続して検出する。このとき、図11(b)中の(4)に示すように、途中からエッジが検出されない状態となった場合に、この連続してエッジが検出された画像領域を、端部候補(単独端部候補)と推定される画像要素として検出する。
なお、本実施形態では、例えば、経年劣化などが原因で駐車領域を構成する駐車領域線の大部分が消えてしまい、端部部分しか残っていないような場合も、この画像領域を、端部候補と推定される画像要素として検出する。
次に、端部候補抽出部36aは、検出した画像要素の状態が、例えば、以下に示す二つの条件(B1〜B2)を全て満足した場合に、その画像要素を、端部候補として抽出する。
条件B1.画像要素の幅が、予め設定した設定幅(例えば、路面上の10[cm]に相当する幅)以上である。
条件B2.画像要素の長さが、予め設定した設定長さ(例えば、路面上の30[cm]に相当する長さ)以上である。
本実施形態では、上記条件B1及びB2を全て満足する画像要素を、端部候補として抽出する。
なお、U字状の端部の場合、途中から、短い間隔(予め設定した間隔閾値未満の間隔)で一対のエッジが2つ検出される。このように、短い間隔で検出された2対のエッジは1つの端部候補として抽出する。
次に、駐車領域検出部36dは、端部候補抽出部36aが抽出した端部候補から、予め設定した間隔範囲以内で隣り合う2つの端部候補を端部候補のペアとして抽出する。
本実施形態では、抽出した端部候補のなかから予め設定した端部ペア抽出条件を満たす2つの端部候補の組を端部候補のペア(以降の説明では、「端部候補ペア」と記載する場合がある)として抽出する。
本実施形態では、間隔範囲として、図12(a)に示すように、長さd1(例えば、1.8[m])〜d2(例えば、3.0[m])の範囲が予め設定されている。
即ち、図12(a)中に示すように、2つの端部候補間の距離ds1が、d1〜d2の範囲内(d1<ds1<d2)にある場合に、該2つの端部候補の間隔が予め設定した間隔範囲以内であると判定する。
一方、例えば、図12(b)に示すように、2つの端部候補間の距離ds1が、d2よりも長い(d2<ds1)場合に、該2つの端部候補の間隔が予め設定した間隔範囲以内ではない(間隔範囲外)と判定する。
また、例えば、図12(c)に示すように、2つの端部候補間の距離ds1が、d2よりも短い(ds1<d1)場合に、該2つの端部候補の間隔が予め設定した間隔範囲以内ではない(間隔範囲外)と判定する。
そして、駐車領域検出部36dは、複数の端部候補のうち、2つの端部候補の間隔が予め設定した間隔範囲以内であると判定した端部候補の組を、端部候補ペアとして抽出する。
次に、抽出した端部候補ペアの形状の組合せが、予め定義された形状の組合せに適合しているか否かを判定する処理を行う。
具体的に、本実施形態では、端部候補ペアの各端部の形状が、予め端部の形状パターンとして定義した形状であり、かつ、同じ形状の端部同士の組合せの場合に、予め定義された形状の組合せに適合していると判定する。端部形状の判定は、例えば、各形状パターンに対応するテンプレートを用いたパターンマッチング等によって行う。
なお、同じ形状の端部同士の組合せに限らず、実在する端部形状の組合せであれば、異なる形状の組合せでも適合していると判定する構成としてもよい。
例えば、端部候補ペアの形状の組合せが、図13(a)に示すように、L字状の端部の組合せの場合、または、図13(b)に示すように、U字状の端部の組合せの場合に、予め定義された形状の組合せに適合していると判定する。
また、例えば、端部候補ペアの形状の組合せが、図13(c)や(d)に示すように、L字状の端部とU字状の端部の組合せといった、定義されていない異なる形状の端部の組合せの場合に、予め定義された形状の組合せに適合していないと判定する。
次に、端部候補ペアの向きのずれが、予め設定したずれ閾値以下か否かを判定する処理を行う。
例えば、L字状の端部候補ペアの場合、図14(a)に示す位置関係において、両者の向きにずれが無い状態となる。本実施形態では、図14(a)に示す両者の向きを基準に、L字状の端部の向きのずれ(角度θd)を検出し、このずれ角度θdが、予め設定したずれ閾値(例えば、5°)以下か否かを判定する。
例えば、図14(b)及び(c)に示すように、端部候補ペアの一方にずれがある場合、このずれ角度θdが、ずれ閾値以下か否かを判定する。図14(b)の例は、ずれ角度θdがずれ閾値よりも大きく、図14(c)の例は、ずれ角度θdがずれ閾値以下となっている。従って、図14(b)中の端部候補ペアの向きのずれは、ずれ閾値よりも大きいと判定され、図14(c)中の端部候補ペアの向きのずれは、ずれ閾値以下と判定される。
また、例えば、U字状の端部候補ペアの場合、図14(d)に示す位置関係において、両者の向きにずれが無い状態となる。この場合も、図14(d)に示す両者の向きを基準に、U字状の端部の向きのずれ(角度θd)を検出し、このずれ角度θdが、予め設定したずれ閾値(例えば、3[°])以下か否かを判定する。
例えば、図14(e)及び(f)に示すように、端部候補ペアの双方にずれがある場合、このずれ角度θdが、ずれ閾値以下か否かを判定する。図14(e)の例は、双方の端部のずれ角度θdがいずれもずれ閾値よりも大きくなっている。そのため、図14(e)中の端部候補ペアの向きのずれは、ずれ閾値よりも大きいと判定される。一方、図14(c)の例は、左側の端部のずれ角度θdは、ずれ閾値よりも大きくなっているが、右側の端部のずれ角度θdは、ずれ閾値以下となっている。この場合も、図14(f)中の端部候補ペアの向きのずれは、ずれ閾値よりも大きいと判定される。つまり、端部候補ペアの一方でもずれ閾値より大きいずれがある場合は、この端部候補ペアの向きのずれは、ずれ閾値よりも大きいと判定される。
次に、予め設定した端部判定フラグを設定する処理を行う。なお、端部判定フラグの初期値は「OFF」となる。
具体的に、端部候補ペアの形状の組合せが予め定義されたものであり、かつ端部候補ペアの向きのずれがずれ閾値以下である場合に、駐車領域を構成する端部の条件を満たしているとして、端部判定フラグをONに設定する。即ち、かかる端部候補ペアから構成される駐車領域を検出したものとする。その後、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2010に移行する。
一方、端部候補ペアの形状の組合せ、端部候補ペアの間隔及び端部候補ペアの向きのずれのいずれか1つでも駐車領域を構成する端部の条件に適合していない場合に、端部判定フラグをOFFに設定する。即ち、かかる端部候補ペアが駐車領域を構成していないものとする。その後、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2010に移行する。
図10に戻って、ステップS2010では、駐車領域確信度設定部36において、俯瞰画像に含まれる駐車領域線候補のペアに基づき、該ペアが駐車領域を構成する線の条件に適合するか否かを判定する処理(図中に示す「領域線判定処理」)を行う。
まず、線抽出部36bにおいて、ステップS202で取得した俯瞰画像から、路面上に標示されている線を取得する。
次に、取得した線の状態が、例えば、以下に示す三つの条件(C1〜C3)を全て満足した場合に、その線を、駐車領域線候補として抽出する。
条件C1.路面上に標示されている線に破断部分がある場合、その破断部分が、標示されていた線がかすれている部分(例えば、線よりも明瞭度が低く、且つ路面よりも明瞭度が高い部分)である。
条件C2.路面上に標示されている線の幅が、予め設定した設定幅(例えば、10[cm])以上である。
条件C3.路面上に標示されている線の長さが、予め設定した設定標示線長さ(例えば、2.5[m])以上である。
ここで、駐車領域線候補とは、駐車領域を構成する線の候補であり、路面上に標示されている線(白線等)である。
以下、判定要素である駐車領域線候補の抽出方法について説明する。
図15(a)中に示すように、駐車領域線候補Lm,Lnを検出する際には、撮像した画像を示す領域において、横方向への走査を行う。画像の走査の際には、例えば、撮像した画像を二値化処理した白黒画像等を用いる。なお、図15(a)は、撮像した画像を示す図である。駐車領域線は、路面に比べて十分に明るい白色等で示されることから、路面に比べて輝度が高くなる。このため、図15(b)中に示すように、路面から駐車領域線に変化する境界部分では、輝度が急激に高くなるプラスエッジが検出される。なお、図15(b)は、左から右方向への走査を行った場合の画像中の画素の輝度変化を示すグラフであり、図15(c)は、図15(a)と同様、撮像した画像を示す図である。また、図15(b)中では、プラスエッジを符合「E+」で示し、図15(c)中では、プラスエッジを符合「E+」を付した太い実線で示す。また、駐車領域線から路面に変化する境界部分では、輝度が急激に低くなるマイナスエッジが検出される。なお、図15(b)中では、マイナスエッジを符合「E−」で示し、図15(c)中では、マイナスエッジを符合「E−」を付した太い点線で示す。そして、駐車領域線候補を認識する処理においては、走査方向に対して、プラスエッジ(E+)、マイナスエッジ(E−)の順で、隣接する一対のエッジを検出することにより、駐車領域線候補が存在すると判断する。
次に、駐車領域検出部36dにおいて、線抽出部36bが同一の俯瞰画像(個別画像に対応する俯瞰画像)から抽出した駐車領域線候補から、該俯瞰画像内において隣り合う二本の線を一つの組として特定(以降の説明では、「ペアリング」と記載する場合がある)する。なお、同一の俯瞰画像から三本以上の線が抽出されている場合は、三本以上の線に対し、それぞれ、隣り合う二本の線により、二つ以上の組を特定する。
次に、駐車領域検出部36dにおいて、駐車領域線候補の組であるペアリングした二本の線に対し、駐車領域を構成する線の条件に適合しているか否かを判断する。
ここで、図16を用いて、駐車領域線候補のペア(以降の説明では、「領域線候補ペア」と記載する場合がある)が、駐車領域を構成する線の条件に適合しているか否かを判断する処理の具体例を説明する。図16中には、俯瞰画像のうち前方カメラ14Fで撮像した画像を示す領域を、符号「PE」と示す。
駐車領域検出部36dは、駐車領域線候補の組であるペアリングした二本の線に対し、例えば、以下に示す四つの条件(D1〜D4)を全て満足した場合に、駐車領域線候補が、駐車領域を構成する線の条件に適合していると判断する。
条件D1.図16(a)中に示すように、ペアリングした二本の線(図中では、符合「La」、符合「Lb」で示す)間の幅WLが、予め設定した設定ペアリング幅(例えば、2.5[m])以下である。
条件D2.図16(b)中に示すように、線Laと線Lbとのなす角度(平行度合い)が、予め設定した設定角度(例えば、3[°])以内である。
なお、図16(b)中には、基準線(領域PEの垂直方向に延在する線)を、符合「CLc」を付した点線で示し、線Laの中心軸線を、符合「CLa」を付した破線で示し、線Lbの中心軸線を、符合「CLb」を付した破線で示す。また、基準線CLcに対する中心軸線CLaの傾斜角を符号「θa」で示し、基準線CLcに対する中心軸線CLbの傾斜角を符号「θb」で示す。
したがって、|θa−θb|≦3[°]の条件式が成立すると、条件C2を満足することとなる。
条件D3.図16(c)中に示すように、線Laの車両V側の端部(図中では、下方側の端部)と線Lbの車両V側の端部を結ぶ直線と、車両Vに近い側の線Lとのなす角度θが、予め設定した設定ずれ角度(例えば、45[°])以上である。
条件D4.図16(d)中に示すように、線Laの幅W0と線Lbの幅W1との差の絶対値(|W0−W1|)が、予め設定した設定線幅(例えば、10[cm])以下である。
なお、上述した四つの条件(D1〜D4)を満足するか否かを判定する処理では、線La,Lbのうち少なくとも一方の長さが、例えば、2[m]程度で途切れている場合、さらに、2[m]程度の仮想線を延長した4[m]程度の線として、処理を継続する。
駐車領域検出部36dは、領域線候補ペアが駐車領域を構成する線の条件に適合していると判断した場合、予め設定した領域線判定フラグをON(例えば「1」)に設定する処理を行う。即ち、かかる領域線候補ペアから構成される駐車領域を検出したものとする。
なお、領域線判定フラグの初期値は「OFF」(例えば「0」)となる。その後、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2020に移行する。
一方、駐車領域検出部36dは、領域線候補ペアが駐車領域を構成する線の条件に適合していないと判断した場合、予め設定した領域線判定フラグをOFFに設定する処理を行う。即ち、かかる領域線候補ペアが駐車領域を構成していないものとする。その後、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2020に移行する。
図10に戻って、ステップS2020では、駐車領域確信度設定部36において、ステップS2000で抽出した端部候補又は端部候補ペアと俯瞰画像に含まれる数字領域とが駐車領域を構成する端部及び数字領域の条件に適合するか否かを判定する処理(図中に示す「第1数字判定処理」)を行う。
以下、図1〜図16を参照しつつ、図17〜図20を用いて、第1数字判定処理の具体例を説明する。
図17のフローチャートに示すように、駐車領域確信度設定部36が第1数字判定処理を開始すると、まず、ステップS2100に移行する。
ステップS2100では、駐車領域確信度設定部36において、ステップS2000で抽出した駐車領域端部の抽出結果の情報(以下の説明において、単に「端部抽出情報」と記載する場合がある)を取得して、ステップS2110に移行する。ここで、端部抽出情報は、端部候補を抽出したか否かの情報と、抽出した端部候補の情報と、駐車領域端部を検出したか否かの情報と、検出した駐車領域端部の情報と、を含む情報である。
ステップS2110では、駐車領域確信度設定部36において、ステップS2100で取得した端部抽出情報に基づき、端部候補を抽出したか否かを判定する処理を行う。
ステップS2110において、端部候補を抽出した(図中に示す「Yes」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2120に移行する。
一方、ステップS2110において、端部候補を抽出していない(図中に示す「No」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2195に移行する。
ステップS2120では、数字領域抽出部36cにおいて、数字領域を抽出する処理(図中に示す「数字領域抽出処理」)を行う。その後、ステップS2130に移行する。
以下、図11を参照しつつ、図18〜図20を用いて、ステップS2120の数字領域抽出処理の具体例を説明する。
駐車領域と識別情報との位置関係としては、例えば、図18(c)〜(d)に示すように、2つの駐車領域端部に挟まれた内側に識別情報が位置するもの、図18(g)〜(h)に示すように、左右方向の位置は図18(c)〜(d)と同じであるが、駐車領域を構成する端部より手前側に識別情報が位置するものがある。
このことに基づき、本実施形態では、図19に示すように、数字領域抽出部36cにおいて、俯瞰画像PEのうち、抽出した端部候補の手前側端を通って遠近方向と直交する仮想線(図中の破線)から、奥行き方向及び手前方向の距離が距離ds2以内の領域Ar1を設定する。そして、図20(a)に示すように、領域Ar1内の画素に対して、エッジ検出用の輝度閾値を他の領域の閾値よりも低い値に設定する。加えて、図19に示すように、奥行き方向及び手前方向の距離ds2からds3までの間の領域Ar2を設定する。そして、図20(a)に示すように、領域Ar2内の画素に対して、ds2からds3までは距離が長くなるほど大きくなる輝度閾値を設定し、距離ds3以降は、ds3における値で一定となる輝度閾値を設定する。
即ち、本実施形態では、抽出した端部候補に対して、数字領域が存在する可能性が高い領域範囲(領域Ar1)について、エッジが検出され易くなるようにしている。
例えば、図11(a)の例では、手前側の2つの端部Pmf及びPnfの内側に、数字の「40」を含む数字領域が位置している。路面に標示される数字は、端部と同様に路面と比較して十分に明るい白色等で示される。そのため、図11(b)の(3)に示すように、数字の形状に応じたエッジが検出される。このエッジ検出に用いる輝度閾値を、図11(a)中に示す、領域Ar1内では、図20(a)に示すように、他の距離範囲よりも低い値に設定する。
数字領域抽出部36cは、エッジの集合を検出すると、次に、このエッジの集合に対応する画像領域(以降の説明では、「エッジ集合画像」と記載する場合がある)に対して、予め設定したテンプレート画像とのテンプレートマッチングを行う。ここで、テンプレート画像は、既存の駐車領域の識別情報を構成する数字、文字等を含む記号の画像を含む。
テンプレートマッチングでは、エッジ集合画像とテンプレート画像との一致度(マッチング率)が、予め設定したマッチング閾値以上であるか否かを判定する。このとき、本実施形態では、図19に示す領域Ar1について、図20(b)に示すように、マッチング閾値を他の領域の閾値よりも低い値に設定する。加えて、領域Ar2では、距離ds2からds3の間は距離が長くなるほど大きくなるマッチング閾値を設定し、距離ds3以降は、ds3における値で一定となるマッチング閾値を設定する。
即ち、抽出した端部候補に対して、数字領域が存在する可能性が高い領域範囲(領域Ar1)について、数字領域が抽出され易くなるようにしている。
数字領域抽出部36cは、マッチング閾値以上であると判定したエッジ集合画像を数字領域として抽出する。
図16に戻って、ステップS2130では、駐車領域検出部36dにおいて、ステップS2120の数字領域抽出処理によって、数字領域を抽出したか否かを判定する処理を行う。
ステップS2130において、数字領域を抽出していない(図中に示す「No」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2190に移行する。
一方、ステップS2130において、数字領域を抽出した(図中に示す「Yes」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2140に移行する。
ステップS2140では、駐車領域検出部36dにおいて、抽出した数字領域が含む数字が、駐車領域に用いられる数字の条件を満たすか否かを判定する処理を行う。
ステップS2140において、駐車領域に用いられる数字の条件を満たす(図中に示す「Yes」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2150に移行する。
一方、ステップS2140において、駐車領域に用いられる数字の条件を満たさない(図中に示す「No」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2195に移行する。
以下、図21〜図22を用いて、ステップS2140で行う処理の具体例を説明する。
図21(a)に示す制限速度、図21(b)に示すスクールゾーンの時間帯、図21(c)に示すバス専用の道路となる時間帯など、公道では、様々な用途の数字の道路標示が存在する。
しかし、公道で標示される数字は、走行する車両の中から運転者が見ることを想定しているため、数字を縦長に標示しているものがある(特に制限速度)。このことに基づき、本実施形態では、図22(a)に示すように、数字領域NAの縦幅dvと横幅dhとの比(縦横比(dv:dh))が、予め設定した縦横比の範囲内となるか否かを判定する。
例えば、制限速度の標示では、縦幅が500[cm]、横幅(数字2桁分)が120[cm]と、縦横の寸法が規定されている。そのため、制限速度の標示に用いられる数字(2桁)の縦横比は「25:6」となる。従って、例えば、数字領域に2桁の数字が含まれている場合に、この2桁の数字の縦横比「dv:dh」が「25:6」となるものが除外されるように縦横比の範囲を設定する。他にも公道にのみ存在する数字の縦横比を含まないように縦横比の範囲を設定する。
従って、既存の駐車領域の識別番号として用いられている数字の縦横比に基づき、その最低値から最大値の範囲を縦横比の範囲として設定する。
また、縦横比の範囲に限らず、公道にのみ標示される数字の縦横比を予め設定し、この縦横比と合致するか否か、あるいは予め設定した誤差範囲内となるか否かを判定し、合致するまたは誤差範囲内となると判定した場合に、数字領域NAが含む数字が公道で標示される数字であると判定する構成としてもよい。
なお、図22(a)に示す例では、数字領域NAを、該領域NA内に含む数字の縦幅及び横幅よりも少し広い範囲に設定しているが、この構成に限らず、数字に外接するように設定するなど、判定時の誤差が許容範囲内となる程度で他の範囲とする構成としてもよい。
駐車領域検出部36dは、縦横比の範囲内になると判定すると、予め設定した縦横比フラグをON(例えば「1」)に設定し、縦横比の範囲内ではないと判定すると、縦横比フラグをOFF(例えば「0」)に設定する。ここで、縦横比フラグは、ON状態のときに縦横比の範囲内であることを示し、OFF状態のときに縦横比の範囲内ではないことを示すフラグである。
駐車領域検出部36dは、縦横比フラグを設定すると、次に、数字領域NAの大きさ(例えば、面積)が予め設定した大きさ閾値以上であるか否かを判定する。
ここで、道路標示される数字の寸法は、例えば、制限速度で例示したように、縦幅が500[cm]、横幅が120[cm](1桁の場合は50[cm])と、駐車領域の識別情報として用いられる記号列の寸法(2桁の記号列であれば、例えば、縦幅30[cm]、横幅50[cm])と比較して大きくなる。このことは、バス専用の時刻やスクールゾーンの時刻にも同じことが言える。例えば、バス専用の時刻の標示に用いられる時計の短針に対応する数字(1桁)の寸法は、縦幅が150[cm]、横幅が70[cm]、時計の長針に対応する数字(2桁)の寸法は、縦幅が75[cm]、横幅が85[cm](1桁の場合は40[cm])とそれぞれ規定されている。
駐車領域検出部36dは、数字領域NAの大きさ(面積)が大きさ閾値以上ではないと判定すると、予め設定した大きさフラグをON(例えば「1」)に設定する。一方、大きさ閾値以上であると判定すると、大きさフラグをOFF(例えば「0」)に設定する。
ここで、大きさフラグは、ON状態のときに数字領域NAの含む数字が駐車場で用いられる大きさであることを示し、OFF状態のときに数字領域NAの含む数字が駐車場で用いられない大きさであることを示すフラグである。
駐車領域検出部36dは、縦横比フラグ及び大きさフラグの双方がON状態であると判定すると、数字領域NAが含む数字が、駐車領域に用いられる数字の条件を満たすと判定する。
一方、駐車領域検出部36dは、縦横比フラグ及び大きさフラグのいずれか一方がOFF状態であると判定すると、数字領域NAが含む数字が、駐車領域に用いられる数字の条件を満たさないと判定する。
ステップS2150では、駐車領域検出部36dにおいて、抽出した端部候補と抽出した数字領域NAとの距離が予め設定した第1距離範囲内か否かを判定する処理を行う。
ステップS2150において、端部候補と数字領域NAとの距離が第1距離範囲内である(図中に示す「Yes」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2160に移行する。
一方、ステップS2150において、端部候補と数字領域との距離が第1距離範囲内ではない(図中に示す「No」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2195に移行する。
以下、図22(b)〜(c)を用いて、ステップS2150で行う処理の具体例を説明する。
図22(b)に示すように、端部候補が1つだけ抽出されている場合は、該1つの端部候補Pnfの左右方向の中点を通る縦線(図中の点線)と数字領域NAの左右方向の中点を通る縦線(図中の一点鎖線)との間の距離ds4が予め設定した第1距離範囲内であるか否かを判定する。なお、図22(b)では、右手前側の端部候補Pnfが抽出された場合を例示しているが、当然ながら、左手前側の端部候補Pmfのみが抽出される場合もある。この場合も端部候補Pnfと同様に距離の判定を行う。
駐車領域検出部36dは、距離ds4が第1距離範囲(例えば、0.8〜1.2[m]の範囲)内である場合に、端部候補Pnfと数字領域NAとの距離が第1距離範囲内であると判定する。一方、距離ds4が第1距離範囲内では無い場合に、端部候補Pnfと数字領域NAとの距離が第1距離範囲内ではないと判定する。
一方、駐車領域検出部36dは、端部候補ペアが抽出されている場合、図22(c)に示すように、この端部候補ペアPmf及びPnfの間で且つその近傍の遠近方向の範囲に数字領域NAがある場合は、次のように距離判定を行う。即ち、端部候補ペアPmf及びPnfそれぞれの左右方向の中点を通る縦線(図中の破線)と数字領域NAの左右方向の中点を通る縦線(図中の一点鎖線)との間の距離ds4及びds5がそれぞれ第1距離範囲内であるか否かを判定する。
駐車領域検出部36dは、距離ds4及びds5が共に第1距離範囲内である場合に、端部候補ペアPmf及びPnfと数字領域NAとの距離が第1距離範囲内であると判定する。一方、距離ds4及びds5の少なくとも一方が第1距離範囲内では無い場合に、端部候補ペアPmf及びPnfと数字領域NAとの距離が第1距離範囲内ではないと判定する。
ステップS2160では、駐車領域検出部36dにおいて、抽出した数字領域NAの予め設定した基準の向きからのずれと、抽出した端部候補の予め設定した基準の向きからのずれとが、予め設定したずれ閾値(角度閾値)以下であるか否かを判定する処理を行う。
ステップS2160において、抽出した数字領域NAの基準の向きからのずれと、抽出した端部候補の基準の向きからのずれとが、いずれもずれ閾値以下である(図中に示す「Yes」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2170に移行する。
一方、ステップS2160において、抽出した数字領域NAの基準の向きからのずれと、抽出した端部候補の基準の向きからのずれとのうち、いずれか一方でもずれ閾値以下ではない(図中に示す「No」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2195に移行する。
以下、図22(d)を用いて、ステップS2160で行う処理の具体例を説明する。
本実施形態では、図22(d)に示すように、数字領域NAの基準の向きからのずれを、基準の向きを図22(b)及び(c)の数字領域NAの向きとして、角度θn1と設定する。加えて、図22(d)に示すように、端部Pmf及びPnfの基準の向きからのずれを、基準の向きを図22(c)の端部候補Pmf及びPnfの向きとして、角度θn2及びθn3と設定する。
駐車領域検出部36dは、角度θn1と、θn2〜θn3のうち少なくとも一方とが、ずれ閾値以下である場合に、抽出した数字領域NAの基準の向きからのずれと、抽出した端部候補の基準の向きからのずれとが、いずれもずれ閾値以下であると判定する。
一方、駐車領域検出部36dは、角度θn1〜θn3のうち少なくともθn1が、ずれ閾値以下ではない場合に、抽出した数字領域NAの基準の向きからのずれと、抽出した端部候補の基準の向きからのずれとが、いずれもずれ閾値以下ではないと判定する。
ステップS2170では、駐車領域検出部36dにおいて、端部候補ペアが抽出されている場合に、この端部候補ペアPmf及びPnfとの間の幅と、数字領域NAの横幅との比率が、予め設定した比率閾値以上であるか否かを判定する処理を行う。
ステップS2170において、端部候補間の幅と数字領域NAの横幅とが比率閾値以上であると判定した場合、又は、端部候補が1つしか抽出されていない(図中に示す「Yes」)場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2180に移行する。
一方、ステップS2170において、端部候補間の幅と数字領域NAの横幅とが比率閾値以上ではない(図中に示す「No」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2195に移行する。
以下、図22(e)に基づき、ステップS2170で行う処理の具体例を説明する。
本実施形態では、図22(e)に示すように、数字領域NAの横幅をds6とし、端部候補ペアPmf及びPnfの間の幅をds7とする。そして、この比率「ds6/ds7」が、予め設定した比率閾値以上であるか否かを判定する。
例えば、数字領域NAの横幅(2桁)の最大値を60[cm]とし、駐車領域の横幅の範囲の最大値を3[m]として、これらの比率「60/300=1/5=0.2」を比率閾値と設定したとする。
この場合、駐車領域検出部36dは、「ds6/ds7」が「0.2」以上となるか否かを判定する。そして、「0.2」以上となると判定すると、端部候補間の幅と数字領域NAの横幅とが比率閾値以上であると判定し、「0.2」以上とならないと判定すると、端部候補間の幅と数字領域NAの横幅とが比率閾値以上ではないと判定する。
ステップS2180では、駐車領域検出部36dにおいて、数字領域NAから予め設定した第2距離範囲内に数字以外の記号を含む画像領域(以下の説明で、「非数字領域」と記載する場合がある)が存在するか否かを判定する処理を行う。
ステップS2180において、数字領域NAから第2距離範囲内に非数字領域が存在すると判定した(図中に示す「Yes」)場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2195に移行する。
一方、ステップS2180において、数字領域NAから第2距離範囲内に非数字領域が存在しないと判定した(図中に示す「No」)場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2190に移行する。
以下、図22(f)に基づき、ステップS2180で行う処理の具体例を説明する。
本実施形態では、数字領域NAから第2距離範囲内となる領域として、図22(f)に示すように、数字領域NAの左右端及び上端をとり囲む領域が、周辺領域Ar3として予め設定されている。かかる周辺領域Ar3は、数字領域NAの左右端からの左右方向の距離ds9が、例えば1[m]に設定され、数字領域NAの上端からの奥行き方向の距離ds8が、例えば2[m]に設定されている。
ここで、数字領域NAが含む数字が、駐車領域の識別情報としての数字(識別番号)である場合、この数字の周囲には、数字以外の文字又は文字列等の記号が存在しない場合が多い。従って、本実施形態では、抽出した数字領域の周囲に数字以外の記号(例えば、スクールゾーンの文字列等)が存在する場合に、その数字領域を駐車領域を構成する数字領域の候補から除外する。
但し、例えば、軽自動車用の駐車領域の「軽」の文字等の、識別番号の周辺に文字が存在する駐車領域等の例外もある。そのため、このような駐車領域を構成する数字領域は、駐車領域を構成する数字領域の候補から除外しないように予め設定しておく。
駐車領域検出部36dは、周辺領域Ar3内に、「スクールゾーン」の文字等の数字以外の記号を含む画像領域が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合、数字領域NAの周辺に非数字領域が存在すると判定する。一方、駐車領域検出部36dは、周辺領域Ar3内に、「スクールゾーン」の文字等の数字以外の記号を含む画像領域が存在しないと判定した場合、数字領域NAの周辺に非数字領域が存在しないと判定する。
ステップS2190では、駐車領域検出部36dにおいて、予め設定した第1数字判定フラグをONに設定する処理を行う。即ち、かかる端部候補及び数字領域NAから構成される駐車領域を検出したものとする。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS2195では、駐車領域検出部36dにおいて、予め設定した第1数字判定フラグをOFFに設定する処理を行う。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
図10に戻って、ステップS2030では、ステップS2010で検出した駐車領域線候補又は領域線候補ペアに基づき、該駐車領域線候補と俯瞰画像に含まれる数字領域とが駐車領域を構成する駐車領域線及び数字領域の条件に適合するか否かを判定する処理(図中に示す「第2数字判定処理」)を行う。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
以下、図1〜図22を参照しつつ、図23〜図26を用いて、第2数字判定処理の具体例を説明する。
図23中に示すように、駐車領域確信度設定部36が第2数字判定処理を開始すると、まず、ステップS2200に移行する。
ステップS2200では、駐車領域確信度設定部36において、ステップS2010で抽出した駐車領域線の抽出結果の情報(以下の説明において、単に「領域線抽出情報」と記載する場合がある)を取得して、ステップS2210に移行する。ここで、領域線抽出情報は、駐車領域線候補を抽出したか否かの情報と、抽出した駐車領域線候補の情報と、駐車領域線を検出したか否かの情報と、検出した駐車領域線の情報と、を含む情報である。
ステップS2210では、駐車領域確信度設定部36において、ステップS2200で取得した情報に基づき、駐車領域線候補を抽出したか否かを判定する処理を行う。
ステップS2210において、駐車領域線候補を抽出した(図中に示す「Yes」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2220に移行する。
一方、ステップS2210において、駐車領域線候補を抽出していない(図中に示す「No」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2295に移行する。
ステップS2220では、数字領域抽出部36cにおいて、数字領域を抽出する処理(図中に示す「数字領域抽出処理」)を行う。その後、ステップS2230に移行する。
以下、図11、図18〜図20を参照しつつ、図24を用いて、ステップS2220で行う処理の具体例を説明する。
駐車領域と識別情報との位置関係としては、例えば、図18(a)〜(b)に示すように、2本の直線(縦線)に挟まれた内側に識別情報が位置するもの、左右方向の位置は図18(a)〜(b)と同じであるが、2本の縦線より手前側(平面視で下側)に識別情報が位置するものがある。
このことに基づき、本実施形態では、数字領域抽出部36cにおいて、図24に示すように、俯瞰画像PEのうち、抽出した駐車領域線候補の手前側端を通って遠近方向と直交する仮想線(図中の破線)から、奥行き方向及び手前方向の距離が距離ds2以内の領域Ar1を設定する。そして、図20(a)に示すように、領域Ar1内において、エッジ検出用の輝度閾値を他の領域の閾値よりも低い値に設定する。加えて、図24に示すように、奥行き方向及び手前方向の距離ds2からそれぞれds3までの間の領域Ar2を設定する。そして、図20(a)に示すように、ds2からのds3までの間は距離が長くなるほど大きくなる輝度閾値を設定し、距離ds3以降は、ds3の値で一定となる輝度閾値を設定する。
即ち、抽出した駐車領域線候補に対して、数字領域が存在する可能性が高い領域範囲(領域Ar1)について、エッジが検出され易くなるようにしている。
数字領域抽出部36cは、エッジ集合画像を検出すると、このエッジ集合画像に対して、予め設定したテンプレート画像とのテンプレートマッチングを行う。
そして、図24に示す領域Ar1について、図20(b)に示すように、マッチング閾値を他の領域の閾値よりも低い値に設定する。加えて、領域Ar2では、距離ds2からds3の間は距離が長くなるほど大きくなるマッチング閾値を設定し、距離ds3以降は、ds3における値で一定となるマッチング閾値を設定する。
即ち、抽出した駐車領域線候補に対して、数字領域が存在する可能性が高い領域範囲(領域Ar1)について、数字領域が抽出され易くなるようにしている。
数字領域抽出部36cは、マッチング閾値以上であると判定したエッジ集合画像を数字領域として抽出する。
ここで、ステップS2230〜S2240の処理は、上記ステップS2130〜S2140の処理と同様となるので説明を省略する。
ステップS2250では、駐車領域検出部36dにおいて、抽出した駐車領域線候補と抽出した数字領域NAとの距離が予め設定した第1距離範囲内か否かを判定する処理を行う。
ステップS2250において、抽出した駐車領域線候補と抽出した数字領域NAとの距離が第1距離範囲内である(図中に示す「Yes」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2260に移行する。
一方、ステップS2250において、抽出した駐車領域線候補と抽出した数字領域との距離が第1距離範囲内ではない(図中に示す「No」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2295に移行する。
以下、図22を参照しつつ、図25〜図26を用いて、ステップS2150で行う処理の具体例を説明する。
図25(a)に示すように、駐車領域線候補が1本だけ抽出されている場合は、該1本の駐車領域線候補Lnの手前側端部の左右方向の中点を通って遠近方向に延びる縦線(図中の破線)と数字領域NAの左右方向の中央を通って遠近方向に延びる縦線(図中の一点鎖線)との間の距離ds10が予め設定した第1距離範囲(例えば、0.8〜1.2[m]の範囲)内であるか否かを判定する。なお、図25(a)では、右側の駐車領域線Lnが見つかった場合を例示しているが、当然ながら、左側の駐車領域線Lmのみが抽出される場合もある。この場合も駐車領域線Lnと同様に距離の判定を行う。
駐車領域検出部36dは、距離ds10が第1距離範囲内である場合に、駐車領域線候補と数字領域NAとの距離が第1距離範囲内であると判定する。一方、距離ds10が第1距離範囲内では無い場合に、駐車領域線候補と数字領域NAとの距離が第1距離範囲内ではないと判定する。
一方、図25(b)に示すように、領域線候補ペアが抽出されている場合で、かつ、この2本の駐車領域線候補の間に数字領域NAがある場合は、各駐車領域線候補の手前側端部の左右方向の中点を通って遠近方向に延びる縦線と数字領域NAの左右方向の中央を通って遠近方向に延びる縦線との間の距離ds10及びds11がそれぞれ第1距離範囲内であるか否かを判定する。
駐車領域検出部36dは、距離ds10及びds11が共に第1距離範囲内である場合に、駐車領域線候補と数字領域NAとの距離が第1距離範囲内であると判定する。一方、距離ds10及びds11の少なくとも一方が第1距離範囲内では無い場合に、駐車領域線候補と数字領域NAとの距離が第1距離範囲内ではないと判定する。
ステップS2260では、駐車領域検出部36dにおいて、抽出した数字領域NAの予め設定した基準の向きからのずれと、抽出した駐車領域線候補の予め設定した基準の向きからのずれとが、予め設定したずれ閾値(角度閾値)以下であるか否かを判定する処理を行う。
ステップS2260において、抽出した数字領域NAの基準の向きからのずれと、抽出した駐車領域線候補の基準の向きからのずれとが、いずれもずれ閾値以下である(図中に示す「Yes」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2270に移行する。
一方、ステップS2260において、抽出した数字領域NAの基準の向きからのずれと、抽出した駐車領域線候補の基準の向きからのずれとのうち、いずれか一方でもずれ閾値以下ではない(図中に示す「No」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2295に移行する。
以下、図25(c)に基づき、ステップS2260で行う処理の具体例を説明する。
本実施形態では、図25(c)に示すように、数字領域NAの基準の向きからのずれを、基準の向きを図25(a)及び(b)の数字領域NAの向きとして、角度θn1と設定する。加えて、図25(c)に示すように、駐車領域線候補Lm及びLnの基準の向きからのずれを、基準の向きを図25(b)の駐車領域線候補Lm及びLnの向きとして、角度θn4及びθn5と設定する。
駐車領域検出部36dは、角度θn1と、θn4及びθn5のうち少なくとも一方とが、ずれ閾値以下である場合に、抽出した数字領域NAの基準の向きからのずれと、抽出した駐車領域線候補の基準の向きからのずれとが、いずれもずれ閾値以下であると判定する。
一方、駐車領域検出部36dは、角度θn1、θn4及びθn5のうち少なくともθn1が、ずれ閾値以下ではない場合に、抽出した数字領域NAの基準の向きからのずれと、抽出した駐車領域線候補の基準の向きからのずれとが、いずれもずれ閾値以下ではないと判定する。
なお、ステップS2010において、上記条件D1〜D4を全て満足する領域線候補ペアが抽出されている場合は、この領域線候補ペアについては角度θn4〜θn5の判定処理を省略してもよい。
ステップS2270では、駐車領域検出部36dにおいて、領域線候補ペアが抽出されている場合に、領域線候補ペアLm及びLnとの間の幅と、数字領域NAの横幅との比率が、予め設定した比率閾値以上であるか否かを判定する処理を行う。
ステップS2270において、領域線候補ペア間の幅と数字領域NAの横幅とが比率閾値以上であると判定した場合、又は、駐車領域線候補が1本しか抽出されていない(図中に示す「Yes」)場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2280に移行する。
一方、ステップS2270において、領域線候補ペア間の幅と数字領域NAの横幅とが比率閾値以上ではない(図中に示す「No」)と判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2295に移行する。
以下、図26(a)に基づき、ステップS2270で行う処理の具体例を説明する。
本実施形態では、図26(a)に示すように、数字領域NAの横幅をds12とし、領域線候補ペアLm及びLnの間の幅をds13と設定する。そして、この比率「ds12/ds13」が、予め設定した比率閾値以上であるか否かを判定する。
ここで、比率閾値は、上記ステップS2170で例示したものと同様に、例えば「0.2」に設定する。
そして、駐車領域検出部36dは、比率「ds12/ds13」が、「0.2」以上となる場合に、領域線候補ペア間の幅と数字領域NAの横幅とが比率閾値以上であると判定する。一方、比率「ds12/ds13」が、「0.2」以上とならない場合に、領域線候補ペア間の幅と数字領域NAの横幅とが比率閾値以上ではないと判定する。
ステップS2280では、駐車領域検出部36dにおいて、数字領域NAから第2距離範囲内に非数字領域が存在するか否かを判定する処理を行う。
ステップS2280において、数字領域NAから第2距離範囲内に非数字領域が存在すると判定した(図中に示す「Yes」)場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2295に移行する。
一方、ステップS2280において、数字領域NAから第2距離範囲内に非数字領域が存在しないと判定した(図中に示す「No」)場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS2290に移行する。
以下、図26(b)に基づき、ステップS2280で行う処理の具体例を説明する。
本実施形態では、数字領域NAから第2距離範囲内の領域として、図26(b)に示すように、数字領域NAの左右端及び上端をとり囲む領域が、周辺領域Ar3として予め設定されている。
かかる周辺領域Ar3は、上記ステップS2180で例示したものと同様に、数字領域NAの左右端からの左右方向の距離ds9が、例えば1[m]に設定され、数字領域NAの上端からの奥行き方向の距離ds8が、例えば2[m]に設定されている。
駐車領域検出部36dは、周辺領域Ar3内に、「スクールゾーン」の文字等の数字を含まない記号を含む画像領域が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合、数字領域NAの周辺に非数字領域が存在すると判定する。一方、駐車領域検出部36dは、周辺領域Ar3内に、「スクールゾーン」の文字等の数字を含まない記号を含む画像領域が存在しないと判定した場合、数字領域NAの周辺に非数字領域が存在しないと判定する。
ステップS2290では、駐車領域検出部36dにおいて、予め設定した第2数字判定フラグをONに設定する処理を行う。即ち、かかる駐車領域線候補及び数字領域NAから構成される駐車領域を検出したものとする。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
ステップS2295では、駐車領域検出部36dにおいて、予め設定した第2数字判定フラグをOFFに設定する処理を行う。その後、一連の処理を終了して元の処理に復帰する。
図9に戻って、ステップS206では、駐車領域確信度算出部36eにおいて、ステップS204で設定した各種フラグに基づき、ステップS202で取得した俯瞰画像に含まれる駐車領域の判定要素が、駐車領域を構成する条件に適合しているか否かを判断する処理を行う。この処理は、図中に示す「駐車領域条件適合?」に対応する。
ステップS206において、抽出した駐車領域の判定要素が、駐車領域を構成する条件に適合していない(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS200に移行する。
具体的に、駐車領域確信度算出部36eは、端部判定フラグ、領域線判定フラグ、第1数字判定フラグ及び第2数字判定フラグが全てOFFに設定されている場合に、抽出した駐車領域の判定要素が、駐車領域を構成する条件に適合していないと判断する。
一方、ステップS206において、抽出した駐車領域の判定要素が、駐車領域を構成する条件に適合している(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS208に移行する。
具体的に、駐車領域確信度算出部36eは、端部判定フラグ、領域線判定フラグ、第1数字判定フラグ及び第2数字判定フラグのうち、いずれか1つのフラグがONに設定されている場合に、抽出した駐車領域の判定要素が、駐車領域を構成する条件に適合していると判断する。
ステップS208では、駐車領域確信度算出部36eにおいて、駐車領域確信度のレベルを最低値(レベル0)よりも一段階上のレベル(レベル1)に設定する処理(図中に示す「レベル1に設定」)を行う。その後、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS210に移行する。
ステップS210では、駐車領域確信度算出部36eにおいて、ステップS206の処理を開始してから車両Vの移動距離が予め設定した設定移動距離となるまでに、ステップS206の処理が連続して適合していると判断したか否かを判断する処理(図中に示す「連続照合適合?」)を行う。なお、設定移動距離は、車両Vの諸元や、前進または後退の状態に応じて、例えば、1.0〜2.5[m]の範囲内に設定する。また、ステップS210で行う処理は、例えば、周囲環境認識情報演算部10Aから入力を受けた俯瞰画像信号と、自車両車速演算部10Bから入力を受けた車速演算値信号を参照して行う。
ステップS210において、ステップS206の処理が連続して適合していると判断していない(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS200に移行する。
一方、ステップS210において、ステップS206の処理が連続して適合している(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS212に移行する。
ここで、ステップS210で行う処理では、例えば、図27中に示すように、ステップS206の処理が適合していると判断された状態と、ステップS206の処理が適合していないと判断された状態とに応じて、車両Vの移動距離を仮想的に演算する。なお、図27は、駐車領域確信度算出部36eが行う処理の内容を示す図である。また、図27中には、「照合状態」と記載した領域において、ステップS206の処理が適合していると判断された状態を「ON」と示し、ステップS206の処理が適合していないと判断された状態を「OFF」と示す。また、図27中には、仮想的に演算した車両Vの移動距離を、「仮想走行距離」と示す。
図27中に示すように、照合状態が「ON」であると、仮想走行距離が増加する。一方、照合状態が「OFF」であると、仮想走行距離が減少する。
なお、本実施形態では、一例として、仮想走行距離が増加する際の傾き(増加ゲイン)を、仮想走行距離が減少する際の傾き(減少ゲイン)よりも大きく設定した場合について説明する。すなわち、「照合状態」が「ON」である状態の時間と「OFF」である状態の時間とが同じ時間であれば、仮想走行距離は増加することとなる。
そして、仮想走行距離が初期値(図中では、「0[m]」と示す)に戻ることなく、設定移動距離に達すると、ステップS206の処理が連続して適合していると判断していると判断する。
ステップS212では、駐車領域確信度算出部36eにおいて、駐車領域確信度のレベルを最低値(レベル0)よりも二段階上のレベル(レベル2)に設定する処理(図中に示す「レベル2に設定」)を行う。その後、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS214に移行する。
ステップS214では、駐車領域確信度設定部36において、まず、端部判定フラグがON状態となっているか否かを判断する処理を行う。そして、端部判定フラグがON状態となっていると判断した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS216に移行する。
一方、端部判定フラグがON状態となっていないと判断した場合、次に、領域線判定フラグがON状態となっているか否かを判断する処理を行う。そして、領域線判定フラグがON状態となっていると判断した場合、ステップS206の処理が連続して照合している線La,Lbに対し、それぞれ、車両Vを基準として同じ側に位置する端部(近い側の端部、または、遠い側の端部)を検出する。そして、同じ側に位置する端部同士が、幅WLの方向に沿って対向しているか否かを判断する処理(図中に示す「遠近端部対向適合?」)を行う。なお、ステップS214で行う処理は、例えば、周囲環境認識情報演算部10Aから入力を受けた俯瞰画像信号と、自車両車速演算部10Bから入力を受けた車速演算値信号を参照して行う。
ステップS214において、同じ側に位置する端部同士が、幅WLの方向に沿って対向していない(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS222に移行する。
一方、ステップS214において、同じ側に位置する端部同士が、幅WLの方向に沿って対向している(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS216に移行する。
ステップS216では、駐車領域確信度算出部36eにおいて、駐車領域確信度のレベルを最低値(レベル0)よりも三段階上のレベル(レベル3)に設定する処理(図中に示す「レベル3に設定」)を行う。その後、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS218に移行する。
ステップS218では、駐車領域確信度設定部36において、ステップS214の処理において、幅WLの方向に沿って対向していると判断した端部ペアに対し、さらに、他方の側に位置する端部ペアを検出する。すなわち、ステップS214の処理において、車両Vに対して近い側(一方の側)の端部を検出した場合、ステップS218では、車両Vに対して遠い側(他方の側)の端部を検出する。そして、他方の側に位置する端部同士が、幅WLの方向に沿って対向しているか否かを判断する処理(図中に示す「両端端部対向適合?」)を行う。なお、ステップS218で行う処理は、例えば、周囲環境認識情報演算部10Aから入力を受けた俯瞰画像信号と、自車両車速演算部10Bから入力を受けた車速演算値信号を参照して行う。
なお、線La,Lbの端部を検出する際には、例えば、図5(a)中に示す線の端部のような直線の端部と、図5(g)中に示す線の上端部のようなU字状の端部と、図5(o)中に示す二重線と横線との交点を、全て、一本の直線の端部として処理する。同様に、図5(h)中に示す線の上端部のような二重線の端部と、図5(m)中に示す線の上端部のようなU字状の曲線に空隙部が形成されている端部も、全て、一本の直線の端部として処理する。
また、線La,Lbの端部を検出する際には、例えば、図5(n)中に示す上下方向に延在する傾斜した二重線と、左右方向に延在する一本の直線との交点は、端部として処理(認識)しない。これは、端部を検出する際には、撮像した画像を示す領域において、横方向への走査を行うことにより端部を検出するためである。また、例えば、図5(p)中に白枠の四角形で示す領域は、柱等の路上物体を示しているため、この物体の端部も検出しない。
ステップS218において、他方の側に位置する端部同士が、幅WLの方向に沿って対向していない(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS222に移行する。
一方、ステップS218において、他方の側に位置する端部同士が、幅WLの方向に沿って対向している(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS220に移行する。
ステップS220では、駐車領域確信度算出部36eにおいて、駐車領域確信度のレベルを最低値(レベル0)よりも四段階上のレベル(レベル4)に設定する処理(図中に示す「レベル4に設定」)を行う。ステップS220において、駐車領域確信度をレベル4に設定する処理を行うと、駐車領域確信度設定部36が行う処理は、ステップS222に移行する。
したがって、駐車領域確信度をレベル3に設定する処理では、図5中に示す駐車領域のうち、(d),(e),(j),(k)のパターンに対し、駐車領域確信度を設定することとなる。また、駐車領域確信度をレベル4に設定する処理では、図5中に示す駐車領域のうち、(d),(e),(j),(k)を除くパターンに対し、駐車領域確信度を設定することとなる。また、駐車領域確信度をレベル4に設定する処理では、図6中に示す(a)及び(b)の駐車領域のパターンに対し、駐車領域確信度を設定することとなる。
ステップS222では、駐車領域確信度設定部36において、予め設定した駐車領域確信度設定部36が行う処理の終了条件が成立したか否かを判定する処理(図中に示す「終了条件成立?」)を行う。
具体的に、例えば、シフトポジションセンサ20から入力を受けたシフト位置信号に基づき、シフトポジションがパーキング(「P」)のシフト位置にあるか否か、イグニッションON→OFFの検出等に基づき終了条件を満足したか否かを判定する。他にも、車両Vの車速が閾値車速以上となった場合に終了条件を満足したと判定する構成としてもよい。
ステップS222において、終了条件を満足したと判定した場合、駐車領域確信度設定部36が行う処理は終了(END)する。
一方、ステップS222において、終了条件を満足していないと判定した場合、駐車領域確信度設定部36において、終了条件を満足するまで判定処理を繰り返し行う。
なお、駐車領域確信度設定部36が行う上記一連の処理は、開始条件が成立する毎に繰り返し実施される。例えば、イグニッションがOFFからONとなって車両Vの車速が閾値車速未満の状態から閾値車速以上の状態となった場合に開始条件が成立したと判定する。また、例えば、車両Vの車速が閾値車速以上の状態から閾値車速未満の状態となった場合、または閾値車速未満の状態で予め設定した設定距離以上の走行をした場合などに開始条件が成立したと判定する。他にも、例えば、ナビゲーション装置26によって、車両Vが駐車場内に進入したことを検出した場合などに開始条件が成立したと判定する。
・駐車領域進入確信度設定部38が行う処理
図1から図27を参照しつつ、図28及び図29を用いて、駐車領域進入確信度設定部38が駐車領域進入確信度を設定する処理について説明する。
駐車領域進入確信度設定部38は、予め設定したサンプリング時間(例えば、10[msec])毎に、以下に説明する処理を行う。
図28中に示すように、駐車領域進入確信度設定部38が処理を開始(START)すると、まず、ステップS300において、車両Vの予想軌跡と駐車領域とのずれ量を検出する処理(図中に示す「ずれ量検出」)を行う。ステップS300において、車両Vの予想軌跡と駐車領域とのずれ量を検出する処理を行うと、駐車領域進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS302へ移行する。なお、本実施形態では、一例として、ステップS300で検出するずれ量の単位を[cm]とした場合について説明する。また、本実施形態では、一例として、駐車領域の幅を2.5[m]とした場合について説明する。
ここで、ステップS300で行なう処理では、例えば、図29中に示すように、車両Vの後輪予想軌跡TRを算出し、算出した後輪予想軌跡TRと駐車領域L0の入り口L2との交点TPを算出する。さらに、駐車領域L0の左側駐車領域線L1lと交点TPとの距離Lflと、駐車領域L0の右側駐車領域線L1rと交点TPとの距離Lfrを算出し、距離Lflと距離Lfrを比較する。そして、距離Lflと距離Lfrのうち長い方の距離を、車両Vの後輪予想軌跡TRと駐車領域L0とのずれ量として検出する。なお、図29は、車両Vの後輪予想軌跡TRと駐車領域L0とのずれ量を検出する処理の内容を示す図である。
また、車両Vの後輪予想軌跡TRを算出する際には、車両Vのうち、右後輪WRRと左後輪WRLとの車幅方向における中心点PRを、車両Vの基準点として設定する。そして、俯瞰画像のうち前方カメラ14F及び左側方カメラ14SLで撮像した画像と、車両Vの車速と、ステアリングホイール28の回転角(操舵角)を用いて、中心点PRの仮想移動経路を演算し、後輪予想軌跡TRを算出する。
ステップS302では、例えば、俯瞰画像のうち前方カメラ14Fで撮像した画像を用いて、直線Xと駐車領域L0の長さ方向(例えば、奥行き方向)との平行度を検出する処理(図中に示す「平行度検出」)を行う。ステップS302において、直線Xと駐車領域L0の長さ方向との平行度を検出する処理を行うと、駐車領域進入確信度設定部38が行なう処理は、ステップS304へ移行する。
ここで、ステップS302で検出する平行度は、図29中に示すように、駐車領域L0の中心線Yと直線Xとのなす角度θapとして検出する。
なお、ステップS302では、車両Vが後退しながら駐車領域L0へ移動する場合、例えば、俯瞰画像のうち後方カメラ14Rで撮像した画像を用いて、直線Xと駐車領域L0の長さ方向との平行度を検出する処理を行う。ここで、車両Vの移動方向(前進、後退)は、例えば、現在シフト位置信号を参照して検出する。
ステップS304では、車両Vの車速と、ステアリングホイール28の回転角(操舵角)を用いて、車両Vの旋回半径を演算する処理(図中に示す「旋回半径演算」)を行う。ステップS304において、車両Vの旋回半径を演算する処理を行うと、駐車領域進入確信度設定部38が行なう処理は、ステップS306へ移行する。
ステップS306では、ステップS302で検出した平行度(θap)が、予め設定した平行度閾値(例えば、15[°])未満であるか否かを判断する処理(図中に示す「平行度<平行度閾値?」)を行う。
ステップS306において、ステップS302で検出した平行度(θap)が平行度閾値以上である(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車領域進入確信度設定部38が行なう処理は、ステップS308へ移行する。
一方、ステップS306において、ステップS302で検出した平行度(θap)が平行度閾値未満である(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車領域進入確信度設定部38が行なう処理は、ステップS310へ移行する。
ステップS308では、ステップS304で検出した旋回半径が、予め設定した旋回半径閾値(例えば、100[R])以上であるか否かを判断する処理(図中に示す「旋回半径≧旋回半径閾値?」)を行う。
ステップS308において、ステップS304で検出した旋回半径が旋回半径閾値未満である(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車領域進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS312へ移行する。
一方、ステップS308において、ステップS304で検出した旋回半径が旋回半径閾値以上である(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車領域進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS310へ移行する。
ステップS310では、ステップS300で検出したずれ量が、予め設定した第一閾値(例えば、75[cm])以上であるか否かを判断する処理(図中に示す「ずれ量≧第一閾値?」)を行う。
ステップS310において、ステップS300で検出したずれ量が第一閾値以上である(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車領域進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS314へ移行する。
一方、ステップS310において、ステップS300で検出したずれ量が第一閾値未満である(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車領域進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS316へ移行する。
ステップS312では、ステップS300で検出したずれ量が、予め設定した第二閾値(例えば、150[cm])以上であるか否かを判断する処理(図中に示す「ずれ量≧第二閾値?」)を行う。ここで、第二閾値は、上述した第一閾値よりも大きな値とする。
ステップS312において、ステップS300で検出したずれ量が第二閾値以上である(図中に示す「Yes」)と判断した場合、駐車領域進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS318へ移行する。
一方、ステップS312において、ステップS300で検出したずれ量が第二閾値未満である(図中に示す「No」)と判断した場合、駐車領域進入確信度設定部38が行う処理は、ステップS314へ移行する。
ステップS314では、駐車領域進入確信度を低いレベルに設定する処理(図中に示す「進入確信度=レベル低」)を行う。ステップS314において、駐車領域進入確信度を低いレベルに設定する処理を行うと、駐車領域進入確信度設定部38が行う処理は終了(END)する。
ステップS316では、駐車領域進入確信度を高いレベルに設定する処理(図中に示す「進入確信度=レベル高」)を行う。ステップS316において、駐車領域進入確信度を高いレベルに設定する処理を行うと、駐車領域進入確信度設定部38が行う処理は終了(END)する。
ステップS318では、駐車領域進入確信度のレベルを最低値(レベル0)に設定する処理(図中に示す「進入確信度=レベル0」)を行う。ステップS318において、駐車領域進入確信度をレベル0に設定する処理を行うと、駐車領域進入確信度設定部38が行う処理は終了(END)する。
以上説明したように、駐車領域進入確信度設定部38は、駐車領域進入確信度を、最低値の「レベル0」、レベル0よりも高いレベルの「レベル低」、レベル低よりも高いレベルの「レベル高」のうち、いずれかのレベルに設定する処理を行う。
・総合確信度設定部40が行う処理
図1から図29を参照しつつ、図30を用いて、総合確信度設定部40が総合確信度を設定する処理について説明する。
総合確信度設定部40は、駐車領域確信度信号及び駐車領域進入確信度信号の入力を受け、駐車領域確信度信号が含む駐車領域確信度と、駐車領域進入確信度信号が含む駐車領域進入確信度を、図30中に示す総合確信度設定マップに適合させる。そして、駐車領域確信度と駐車領域進入確信度に基づき、総合確信度を設定する。
また、図30中では、駐車領域確信度を「枠確信度」と示し、駐車領域進入確信度を「進入確信度」と示す。また、図30中に示す総合確信度設定マップは、車両Vの前進走行時に用いるマップである。
総合確信度設定部40が総合確信度を設定する処理の一例として、駐車領域確信度が「レベル3」であり、駐車領域進入確信度が「レベル高」である場合では、図30中に示すように、総合確信度を「高」に設定する。
なお、本実施形態では、一例として、総合確信度設定部40が、総合確信度を設定する処理を行うと、設定した総合確信度を、イグニッションスイッチをオフ状態としてもデータが消去されない記憶部に記憶する処理を行う場合について説明する。ここで、イグニッションスイッチをオフ状態としてもデータが消去されない記憶部とは、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリである。
したがって、本実施形態では、車両Vの駐車完了後にイグニッションスイッチをオフ状態とし、車両Vの再発進時にイグニッションスイッチをオン状態とした時点では、直前に設定した総合確信度が記憶されている。このため、車両Vの再発進時にイグニッションスイッチをオン状態とした時点から、直前に設定した総合確信度に基づく制御を開始することが可能となる。
・加速抑制制御開始タイミング演算部42が行う処理
図1から図30を参照しつつ、図31を用いて、加速抑制制御開始タイミング演算部42が加速抑制制御開始タイミングを演算する処理について説明する。
加速抑制制御開始タイミング演算部42は、総合確信度信号の入力を受け、総合確信度信号が含む総合確信度を、図26中に示す加速抑制条件演算マップに適合させる。そして、総合確信度に基づき、加速抑制制御開始タイミングを演算する。
また、図31中では、「加速抑制条件」の欄において、加速抑制制御開始タイミングを「抑制制御開始タイミング(アクセル開度)」と示す。
加速抑制制御開始タイミング演算部42が行う処理の一例として、総合確信度が「高」である場合では、図31中に示すように、加速抑制制御開始タイミングを、アクセルペダル32の開度が増加して「50%」に達したタイミングに設定する。なお、アクセルペダル32の開度は、アクセルペダル32を最大値まで踏み込んだ(操作した)状態を100%として設定する。
・加速抑制制御量演算部44が行う処理
図1から図31を参照して、加速抑制制御量演算部44が加速抑制制御量を演算する処理について説明する。
加速抑制制御量演算部44は、総合確信度信号の入力を受け、総合確信度信号が含む総合確信度を、図31中に示す加速抑制条件演算マップに適合させる。そして、総合確信度に基づき、加速抑制制御量を演算する。なお、図31中では、「加速抑制条件」の欄において、加速抑制制御量を「抑制量」と示す。
加速抑制制御量演算部44が行う処理の一例として、総合確信度が「高」である場合では、図31中に示すように、加速抑制制御量を、実際のアクセルペダル32の開度を、「中」レベルのスロットル開度に低減する制御量に設定する。なお、本実施形態では、一例として、「中」レベルのスロットル開度を、実際のアクセルペダル32の開度の25%の開度とする。同様に、「小」レベルのスロットル開度を、実際のアクセルペダル32の開度の50%の開度とし、「大」レベルのスロットル開度を、実際のアクセルペダル32の開度の10%の開度とする。
また、加速抑制制御量演算部44は、総合確信度を加速抑制条件演算マップに適合させ、警告音を出力する制御の有無を設定する。なお、警告音を出力する場合、例えば、ナビゲーション装置26が備える表示モニタに、加速抑制制御を作動させている内容の文字情報や記号・発光等の視覚情報を表示してもよい。
(加速抑制指令値演算部10Jで行う処理)
次に、図1から図31を参照しつつ、図32を用いて、加速抑制指令値演算部10Jで行う処理について説明する。
加速抑制指令値演算部10Jは、予め設定したサンプリング時間(例えば、10[msec])毎に、以下に説明する処理を行う。
図32中に示すように、加速抑制指令値演算部10Jが処理を開始(START)すると、まず、ステップS400において、加速抑制制御内容演算部10Iから入力を受けた加速抑制作動条件判断結果信号を参照する。そして、加速抑制作動条件判断結果を取得する処理(図中に示す「加速抑制作動条件判断結果取得処理」)を行う。ステップS400において、加速抑制作動条件判断結果を取得する処理を行うと、加速抑制指令値演算部10Jが行う処理は、ステップS402へ移行する。
ステップS402では、ステップS400において取得した加速抑制作動条件判断結果に加え、加速抑制指令値を演算するための情報を取得する処理(図中に示す「加速抑制指令値演算情報取得処理」)を行う。ステップS402において、加速抑制指令値を演算するための情報を取得する処理を行うと、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は、ステップS404へ移行する。
なお、加速抑制指令値を演算するための情報とは、例えば、上述した加速抑制制御開始タイミング信号、加速抑制制御量信号、駆動側踏込み量信号、アクセル操作速度信号が含む情報である。
ステップS404では、ステップS400で取得した加速抑制作動条件判断結果が、加速抑制制御作動条件が成立する判断結果か否かを判断する処理(図中に示す「加速抑制制御作動条件成立?」)を行う。
ステップS404において、加速抑制制御作動条件が成立する判断結果である(図中に示す「Yes」)と判断した場合、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は、ステップS406へ移行する。
一方、ステップS404において、加速抑制制御作動条件が成立しない判断結果である(図中に示す「No」)と判断した場合、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は、ステップS408へ移行する。
ステップS406では、ステップS402で取得した加速抑制指令値を演算するための情報に基づき、加速抑制制御を行うための加速指令値である加速抑制指令値を演算する処理(図中に示す「加速抑制制御用指令値演算」)を行う。ステップS406において、加速抑制指令値を演算する処理を行うと、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は、ステップS410に移行する。
ここで、加速抑制指令値を演算する処理では、駆動側踏込み量信号が含むアクセルペダル32の踏込み量と、加速抑制制御量信号が含む加速抑制制御量を参照する。そして、スロットル開度を、実際のアクセルペダル32の開度に対して加速抑制制御量に応じた抑制度合い(図31参照)とする加速抑制制御量指令値を演算する。
さらに、加速抑制指令値を演算する処理では、駆動側踏込み量信号が含むアクセルペダル32の踏込み量と、加速抑制制御開始タイミング信号が含む加速抑制制御開始タイミングを参照する。そして、加速抑制制御開始タイミングを、実際のアクセルペダル32の開度に応じたタイミング(図31参照)とする加速抑制制御開始タイミング指令値を演算する。
そして、加速抑制指令値を演算する処理では、上記のように演算した加速抑制制御量指令値及び加速抑制制御開始タイミング指令値を含む指令値を、加速抑制指令値として演算する。
ステップS408では、加速抑制制御を行なわない駆動力制御、すなわち、通常の加速制御で用いる加速指令値である通常加速指令値を演算する処理(図中に示す「通常加速制御用指令値演算」)を行う。ステップS408において、通常加速指令値を演算する処理を行うと、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は、ステップS412に移行する。
ここで、通常加速指令値を演算する処理では、駆動側踏込み量信号が含むアクセルペダル32の踏込み量に基づいてスロットル開度を演算する指令値を、通常加速指令値として演算する。
ステップS410では、ステップS406で演算した加速抑制指令値を含む加速抑制指令値信号を、目標スロットル開度演算部10Kに出力する処理(図中に示す「加速抑制指令値出力」)を行う。ステップS410において、加速抑制指令値信号を出力する処理を行うと、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は終了(END)する。
ステップS412では、ステップS408で演算した通常加速指令値を含む通常加速指令値信号を、目標スロットル開度演算部10Kに出力する処理(図中に示す「通常加速指令値出力」)を行う。ステップS412において、通常加速指令値信号を出力する処理を行うと、加速抑制指令値演算部10Jが行なう処理は終了(END)する。
(目標スロットル開度演算部10Kで行う処理)
次に、図1から図32を参照しつつ、図33を用いて、目標スロットル開度演算部10Kで行う処理について説明する。
目標スロットル開度演算部10Kは、予め設定したサンプリング時間(例えば、10[msec])毎に、以下に説明する処理を行う。
図33中に示すように、目標スロットル開度演算部10Kが処理を開始(START)すると、まず、ステップS500において、アクセル操作量演算部10Gから入力を受けた駆動側踏込み量信号を参照する。そして、駆動側踏込み量信号が含むアクセルペダル32の踏込み量(操作量)を取得する処理(図中に示す「アクセル操作量取得処理」)を行う。ステップS500において、アクセルペダル32の踏込み量(操作量)を取得する処理を行うと、目標スロットル開度演算部10Kが行う処理は、ステップS502へ移行する。
ステップS502では、加速抑制指令値演算部10Jから入力を受けた情報信号に基づき、抑制有加速抑制指令値(ステップ408参照)、加速抑制指令値(ステップS414参照)または通常加速指令値(ステップS418参照)を取得する処理(図中に示す「指令値取得処理」)を行う。ステップS502において、加速抑制指令値または通常加速指令値を取得する処理を行うと、目標スロットル開度演算部10Kが行う処理は、ステップS504へ移行する。
ステップS504では、ステップS500で取得したアクセルペダル32の踏込み量と、ステップS502で取得した指令値に基づき、目標スロットル開度の演算(図中に示す「目標スロットル開度演算」)を行う。ステップS504において、目標スロットル開度を演算すると、目標スロットル開度演算部10Kが行う処理は、ステップS506へ移行する。
ここで、ステップS504では、ステップS502で取得した指令値が通常加速指令値である場合(加速抑制作動条件が非成立である場合)は、アクセルペダル32の踏込み量に応じたスロットル開度を、目標スロットル開度として演算する。
一方、ステップS502で取得した指令値が加速抑制指令値である場合(加速抑制作動条件が成立している場合)は、加速抑制制御量指令値に応じたスロットル開度を、目標スロットル開度として演算する。
目標スロットル開度は、例えば、以下の式(1)を用いて演算する。
θ*=θ1−Δθ … (1)
上式(1)中では、目標スロットル開度を「θ*」で示し、アクセルペダル32の踏込み量に応じたスロットル開度を「θ1」で示し、加速抑制制御量を「Δθ」で示す。
ステップS506では、ステップS504で演算した目標スロットル開度θ*を含む目標スロットル開度信号を、エンジンコントローラ12に出力(図中に示す「目標スロットル開度出力」)する。ステップS506において、目標スロットル開度信号をエンジンコントローラ12に出力する処理を行うと、目標スロットル開度演算部10Kが行う処理は終了(END)する。
ここで、ステップS506では、ステップS502で取得した指令値が加速抑制指令値である場合は、アクセルペダル32の開度(踏み込み量)が加速抑制制御開始タイミングに応じた開度に達したタイミングで、目標スロットル開度信号を出力する。
(動作)
次に、図1から図33を参照しつつ、図34を用いて、本実施形態の車両用加速抑制装置1を用いて行う動作の一例を説明する。
まず、駐車場内を走行する車両Vが、運転者の選択した駐車領域に進入する例を説明する。ここで、選択した駐車領域は、図34(a)に示す、L字状の端部から構成される駐車領域(以下の説明で、「L字端部駐車領域」と記載する場合がある)であるとする。
駐車場内を走行する車両Vの車速が、閾値車速である15[km/h]以上の状態では、加速抑制制御作動条件が成立しないため、車両Vには加速抑制制御が作動することなく、運転者の加速意図を反映した通常の加速制御を行う。
一方、車速が閾値車速未満となり、車両VがL字端部駐車領域に向かって走行すると、周囲環境認識センサ14の撮像する俯瞰画像内に、L字端部駐車領域の一部が含まれるようになる。ここでは、図34(a)に示すように、図中点線で示す端部Pmfが、タイヤのこすれ等による経年劣化によって消えてしまっているとする。従って、俯瞰画像内には、車両Vに対して近い側の1つのL字状の端部Pnfのみが含まれるようになる。駐車領域確信度設定部36は、この端部Pnfを含む俯瞰画像に対して、端部判定処理を実施する(ステップS2000)。これにより、まず、端部Pnfが端部候補として抽出される。しかし、この場合は、端部候補ペアが抽出できないため、駐車領域確信度設定部36は、端部判定フラグをOFFに設定する。
一方、駐車領域確信度設定部36は、かかる俯瞰画像から駐車領域線候補が抽出されないため、領域線判定処理(ステップS2010)において、領域線判定フラグをOFFに設定する。
次に、駐車領域確信度設定部36は、第1数字判定処理を実施する(ステップS2020)。
即ち、駐車領域確信度設定部36は、まず、端部抽出情報を取得し(ステップS2100)、端部候補が抽出されたか否かを判定する(ステップS2110)。ここでは、端部候補Pnfが1つ抽出されているため(ステップS2110のYes)、駐車領域確信度設定部36は、次に、数字領域抽出処理を実施する(ステップS2120)。
具体的に、駐車領域確信度設定部36は、まず、図34(a)に示すように、俯瞰画像中の該端部候補Pnfの下端を通って遠近方向と直交する仮想線からの距離がds2内の領域Ar1に対して、他の領域よりも低い輝度閾値を用いたエッジ検出を行う(図20(a)参照)。
かかるL字端部駐車領域は、図34(a)に示すように、領域Ar1内に駐車領域の識別番号「40」が標示されている。従って、駐車領域確信度設定部36は、俯瞰画像からこの「40」のエッジを検出する。引き続き、距離ds2よりも遠方の距離ds3までの領域に対して、距離が遠くなるほど高くなる輝度閾値によってエッジ検出を行う(図20(a)参照)。更に、距離ds3から先の領域に対しては、ds3の値で一定となる輝度閾値によってエッジ検出を行う(図20(a)参照)。ここでは、識別番号「40」に対応するエッジ領域以外が検出されなかったとする。
エッジ検出が終わると、次に、駐車領域確信度設定部36は、検出したエッジ領域に対応する画像領域(エッジ集合画像)に対して、パターンマッチング処理を実施する。このとき、検出したエッジ集合画像が領域Ar1内にあることから、駐車領域確信度設定部36は、このエッジ集合画像に対して、他の領域よりも低いマッチング閾値を用いてパターンマッチングを行う(図20(b)参照)。これにより、数字の「40」を含む数字領域NAが検出され、駐車領域確信度設定部36は、俯瞰画像から、この数字領域NAを抽出する。
駐車領域確信度設定部36は、数字領域NAが抽出されたので(ステップS2130のYes)、次に、数字領域NAが含む数字「40」が、駐車領域に用いられる数字の条件を満たすか否かを判定する処理を行う(ステップS2140)。
具体的に、数字「40」の縦横比と予め設定した縦横比の範囲とを比較する。ここでは、L字端部駐車領域の識別番号が抽出されているので、数字「40」の縦横比は、縦横比の範囲内となる。これにより、縦横比フラグがONに設定される。また、数字「40」の大きさも大きさ閾値以下となるため、大きさフラグがONに設定される。
従って、駐車領域確信度設定部36は、抽出した数字領域NAが含む数字が、駐車領域に用いられる数字の条件を満たすと判定する(ステップS2140のYes)。
引き続き、駐車領域確信度設定部36は、抽出した数字領域NAと端部候補Pnfとの間の距離ds4が、第1距離範囲内か否かを判定する。ここでは、抽出した端部候補Pnfに対応する数字領域NAが抽出されており、距離ds4は、第1距離範囲内となる(ステップS2150のYes)。
続いて、駐車領域確信度設定部36は、抽出した数字領域NAの向きと、端部候補Pnfの向きとの基準位置からのずれが、予め設定したずれ閾値以下か否かを判定する。図34(a)に示すように、向きのずれは無いため、駐車領域確信度設定部36は、両者の向きのずれはずれ閾値以下であると判定する(ステップS2160のYes)。
次に、駐車領域確信度設定部36は、端部候補ペアが抽出されていないため(ステップS2170のYes)、続いて、数字領域の上端及び左右端を囲む領域Ar3内に、非数字領域が存在するか否かを判定する(ステップS2180)。
駐車領域確信度設定部36は、数字領域NAを抽出時に検出したエッジ領域(エッジ集合画像)に基づき、非数字領域が存在するか否かを判定する。ここでは、数字領域以外のエッジ領域が検出されていないので、駐車領域確信度設定部36は、非数字領域が存在しないと判定する(ステップS2180のNo)。
これにより、駐車領域確信度設定部36は、第1数字判定フラグをONに設定する(ステップS2190)。
続いて、駐車領域確信度設定部36は、第2数字判定処理を実施する(ステップS2030)。
ここでは、駐車領域線候補が抽出されていないため(ステップS2210のNo)、駐車領域確信度設定部36は、第2数字判定フラグをOFFに設定する(ステップS2290)。
駐車領域確信度設定部36は、現時点において、第1数字判定フラグがON状態であるため、駐車領域確信度を初期値のレベル0からレベル1に設定する(ステップS206の「Yes」,S208)。
このようにしてL字端部駐車領域が検出され、さらに、ブレーキペダル30が操作されておらず、アクセルペダル32の踏込み量が閾値アクセル操作量以上であると、車両VがL字端部駐車領域へ進入するか否かの判断を行う。
また、車両Vの走行中には、駐車領域確信度設定部36の駐車領域確信度の設定に加えて、駐車領域進入確信度設定部38が駐車領域進入確信度を設定する。そして、総合確信度設定部40が、駐車領域確信度及び駐車領域進入確信度に基づく総合確信度を設定する。
さらに、車両Vの走行中には、総合確信度設定部40が設定した総合確信度に基づき、加速抑制制御開始タイミング演算部42が加速抑制制御開始タイミングを演算し、加速抑制制御量演算部44が加速抑制制御量を演算する。
そして、車両VがL字端部駐車領域へ進入すると判断し、加速抑制制御作動条件が成立すると判断すると、加速抑制指令値演算部10Jが、加速抑制指令値信号を目標スロットル開度演算部10Kへ出力する。さらに、目標スロットル開度演算部10Kが、目標スロットル開度信号をエンジンコントローラ12へ出力する。
この時点では、駐車領域確信度がレベル1であるため、図30に示すように、総合確信度は「極低」となる。従って、図31に示すように、抑制制御開始タイミングは「80[%]」、抑制量は「小」及び警告音は「無」となる。
即ち、加速抑制制御開始タイミングを、アクセルペダル32の開度が増加して「80[%]」に達したタイミングに設定し、スロットル開度を、実際のアクセルペダル32の開度の50[%]の開度に設定し、警告音を出力しない設定とする。
このため、加速抑制制御作動条件が成立した状態で、運転者がアクセルペダル32を操作すると、アクセルペダル32の踏み込み量に応じたスロットル開度から、加速抑制制御量指令値が減算され、スロットル開度が、実際のスロットル開度の50[%]の開度に設定される。これにより、車両Vに発生する加速が低減され車両Vの加速が抑制される。これに加え、アクセルペダル32の踏み込み量に応じたスロットル開度を低減(加速を抑制)する開始タイミングを、加速抑制制御開始タイミング指令値に応じたタイミング(スロットル開度が80[%]に達したタイミング)とする。
引き続き、連続照合された状態で、車両Vの走行距離が設定移動距離に達すると、駐車領域確信度設定部36は、駐車領域確信度をレベル1からレベル2に設定する(ステップS210の「Yes」,S212)。
続いて、車両VがL字端部駐車領域に向かって走行し、俯瞰画像内に車両Vに対して遠い側の2つの端部Pmb及びPnbが含まれるようになったとする。
これにより、端部候補ペアPmb及びPnbが抽出される。そのため、端部判定処理において、端部の条件に適合すると判定され、端部判定フラグがONに設定される。
従って、この時点で、端部判定処理によって、車両Vから遠い側の端部候補ペアPmb及びPnbが抽出され、かつ、駐車領域を構成する端部の条件に適合することが確定する。そのため、駐車領域確信度設定部36は、駐車領域確信度をレベル2からレベル3に設定する(ステップS214の「Yes」,S216)。
続いて、左手前側の端部Pmfが抽出できないことから、両端端点の対向条件には適合せず(ステップS218のNo)、駐車領域確信度はレベル3のままとなる。
これにより、例えば、進入確信度がレベル「高」である場合、図30に示すように、総合確信度は「高」と設定される。従って、加速抑制制御作動条件が成立し、図31に示すように、抑制制御開始タイミングは「50[%]」、抑制量は「中」及び警告音は「有」となる。
即ち、加速抑制制御開始タイミングを、アクセルペダル32の開度が増加して「50[%]」に達したタイミングに設定し、スロットル開度を、実際のアクセルペダル32の開度の25[%]の開度に設定し、警告音を出力する設定とする。
このため、加速抑制制御作動条件が成立した状態で、運転者がアクセルペダル32を操作すると、アクセルペダル32の踏み込み量に応じたスロットル開度から、加速抑制制御量指令値が減算され、スロットル開度が、実際のスロットル開度の25[%]の開度に設定される。これにより、車両Vに発生する加速が低減され車両Vの加速が抑制される。これに加え、アクセルペダル32の踏み込み量に応じたスロットル開度を低減(加速を抑制)する開始タイミングを、加速抑制制御開始タイミング指令値に応じたタイミング(スロットル開度が50[%]に達したタイミング)とする。さらに、情報呈示装置のスピーカからブザー音や警告メッセージ等の警告音を出力する。
次に、運転者が、図34(b)に示す、2本の直線から構成される駐車領域(以下の説明において、「二線駐車領域」と記載する場合がある)を選択して駐車する際の動作を説明する。
車速が閾値車速未満となり、車両Vが二線駐車領域に向かって走行すると、周囲環境認識センサ14の撮像する俯瞰画像内に、二線駐車領域の一部が含まれるようになる。ここでは、図34(b)に示すように、図中点線で示す左側の駐車領域線Lmが、タイヤのこすれ等による経年劣化によって消えてしまっているとする。従って、俯瞰画像内に、右側の1本の駐車領域線Lnのみが含まれる。
駐車領域確信度設定部36は、この駐車領域線Lnを含む俯瞰画像に対して、まず、端部判定処理を実施する(ステップS2000)。この場合は、駐車領域線候補Lnの手前側端部のみが端部候補として抽出されるため、駐車領域確信度設定部36は、端部判定フラグをOFFに設定する。
引き続き、駐車領域確信度設定部36は、領域線判定処理を実施する(ステップS2010)。これにより、駐車領域線Lnが駐車領域線候補として抽出される。しかし、この場合は、領域線候補ペアが抽出できないため、駐車領域確信度設定部36は、領域線判定フラグをOFFに設定する。
次に、駐車領域確信度設定部36は、第1数字判定処理を実施する(ステップS2020)。
ここでは、端部候補が1つ抽出されているため(ステップS2110のYes)、上記L字端部駐車領域のときと同様の処理を経て、駐車領域確信度設定部36は、第1数字判定フラグをONに設定する(ステップS2190)。
続いて、駐車領域確信度設定部36は、第2数字判定処理を実施する(ステップS2030)。
即ち、駐車領域確信度設定部36は、まず、領域線抽出情報を取得し(ステップS2200)、駐車領域線候補が抽出されたか否かを判定する(ステップS2210)。ここでは、駐車領域線候補Lnが1本抽出されているため(ステップS2210のYes)、駐車領域確信度設定部36は、次に、数字領域抽出処理を実施する(ステップS2220)。
具体的に、駐車領域確信度設定部36は、まず、図34(b)に示すように、俯瞰画像中の駐車領域線候補Lnの下端を通って遠近方向と直交する仮想線からの距離がds2内の領域Ar1に対して、他の領域よりも低い輝度閾値を用いたエッジ検出を行う(図20(a)参照)。
かかる二線駐車領域は、図34(b)に示すように、領域Ar1内に駐車領域の識別番号「40」が描かれている。従って、駐車領域確信度設定部36は、俯瞰画像からこの「40」のエッジを検出する。引き続き、距離ds2よりも遠方の領域に対して、距離が遠くなるほど高くなる輝度閾値によってエッジ検出を行う(図20(a)参照)。ここでは、識別番号「40」に対応するエッジ領域以外が検出されなかったとする。
エッジ検出が終わると、次に、駐車領域確信度設定部36は、検出したエッジ領域に対応する画像領域(エッジ集合画像)に対して、パターンマッチング処理を実施する。このとき、検出したエッジ集合画像が領域Ar1内にあることから、駐車領域確信度設定部36は、このエッジ集合画像に対して、他の領域よりも低いマッチング閾値を用いてパターンマッチングを行う(図20(b)参照)。これにより、数字の「40」を含む数字領域NAが検出され、駐車領域確信度設定部36は、俯瞰画像から、この数字領域NAを抽出する。
駐車領域確信度設定部36は、数字領域NAが抽出されたので(ステップS2230のYes)、次に、数字領域NAが含む数字「40」が、駐車領域に用いられる数字の条件を満たすか否かを判定する処理を行う(ステップS2240)。
具体的に、数字「40」の縦横比と予め設定した縦横比の範囲とを比較する。ここでは、二線駐車領域の識別番号が抽出されているので、数字「40」の縦横比は、縦横比の範囲内となる。これにより、縦横比フラグがONに設定される。また、数字「40」の大きさも大きさ閾値以下となるため、大きさフラグがONに設定される。
従って、駐車領域確信度設定部36は、抽出した数字領域NAが含む数字が、駐車領域に用いられる数字の条件を満たすと判定する(ステップS2240のYes)。
引き続き、駐車領域確信度設定部36は、抽出した数字領域NAと駐車領域線候補Lnとの間の距離ds10が、第1距離範囲内か否かを判定する。ここでは、抽出した駐車領域線候補Lnに対応する数字領域NAが抽出されており、距離ds10は、第1距離範囲内となる(ステップS2250のYes)。
続いて、駐車領域確信度設定部36は、抽出した数字領域NAの向きと、駐車領域線候補の向きとの基本位置からのずれが予め設定したずれ閾値以下か否かを判定する。図34(b)に示すように、向きのずれは無いため、駐車領域確信度設定部36は、両者の向きのずれはずれ閾値以下であると判定する(ステップS2260のYes)。
次に、駐車領域確信度設定部36は、領域線候補ペアが抽出されていないため(ステップS2270のYes)、続いて、数字領域NAの上端及び左右端を囲む領域Ar3内に、非数字領域が存在するか否かを判定する(ステップS2280)。
駐車領域確信度設定部36は、数字領域NAを抽出時に検出したエッジ領域に基づき、非数字領域が存在するか否かを判定する。ここでは、数字領域NA以外のエッジ領域が検出されていないので、駐車領域確信度設定部36は、非数字領域が存在しないと判定する(ステップS2180のNo)。
これにより、駐車領域確信度設定部36は、第2数字判定フラグをONに設定する(ステップS2290)。
駐車領域確信度設定部36は、現時点において、第1数字判定フラグ及び第2数字判定フラグが共にON状態であるため、駐車領域確信度を初期値のレベル0からレベル1に設定する(ステップS206の「Yes」,S208)。
そして、車両Vが二線駐車領域へ進入すると判断し、加速抑制制御作動条件が成立すると判断すると、加速抑制指令値演算部10Jが、加速抑制指令値信号を目標スロットル開度演算部10Kへ出力する。さらに、目標スロットル開度演算部10Kが、目標スロットル開度信号をエンジンコントローラ12へ出力する。
この時点では、駐車領域確信度がレベル1であるため、図30に示すように、総合確信度は「極低」となる。従って、図31に示すように、抑制制御開始タイミングは「80[%]」、抑制量は「小」及び警告音は「無」となる。
引き続き、連続照合された状態で、車両Vの走行距離が設定移動距離に達すると、駐車領域確信度設定部36は、駐車領域確信度をレベル1からレベル2に設定する(ステップS210の「Yes」,S212)。
以降は、左側の駐車領域線Lmが抽出できないことから、遠近端点及び両端端点の対向条件には適合せず(ステップS214のNo、ステップS218のNo)、駐車領域確信度はレベル2のままとなる。
これにより、例えば、進入確信度がレベル「高」である場合、図30に示すように、総合確信度は「低」と設定される。従って、加速抑制制御作動条件が成立し、図31に示すように、抑制制御開始タイミングは「80[%]」、抑制量は「中」及び警告音は「有」となる。
即ち、加速抑制制御開始タイミングを、アクセルペダル32の開度が増加して「80[%]」に達したタイミングに設定し、スロットル開度を、実際のアクセルペダル32の開度の25[%]の開度に設定し、警告音を出力する設定とする。
このため、加速抑制制御作動条件が成立した状態で、運転者がアクセルペダル32を操作すると、アクセルペダル32の踏み込み量に応じたスロットル開度から、加速抑制制御量指令値が減算され、スロットル開度が実際のスロットル開度の25[%]の開度に設定される。これにより、車両Vに発生する加速が低減され車両Vの加速が抑制される。これに加え、アクセルペダル32の踏み込み量に応じたスロットル開度を低減(加速を抑制)する開始タイミングを、加速抑制制御開始タイミング指令値に応じたタイミング(スロットル開度が80[%]に達したタイミング)とする。さらに、情報呈示装置のスピーカからブザー音や警告メッセージ等の警告音を出力する。
次に、数字領域NAとして、例えば、図21(b)に示すような、スクールゾーンの時間帯に含まれる数字を含む領域を抽出した場合の動作を説明する。
図34(c)に示すように、スクールゾーンの時間帯「7:30」を示す数字のうち、数字「7」が経年劣化により消えており、数字「30」の部分のみが数字領域として抽出されたとする。
ここで、スクールゾーンの道路標示では、時刻の「分」を表す数字が、「時」を表す数字と比較して大きさが小さく描かれている。そのため、数字の縦横比や大きさが、駐車領域に用いられる縦横比や大きさの範囲内となる場合がある。その結果、抽出した数字領域NAに含まれる数字「30」は、駐車領域に用いられる数字の条件を満たすと判定される(ステップS2140のNo)。
また、ここでは、端部候補は1つしか抽出されておらず、数字領域NAと端部候補との距離ds10が第1距離範囲内であると判定されたとする(ステップS2150のYes)。加えて、数字領域NAの向きと端部候補の向きとの基準位置からのずれが、ずれ閾値以下であると判定されたとする(ステップS2160のYes)。また、端部候補が1つしか抽出されていないことから、端部候補間幅と数字領域NAの幅との比率が比率閾値以上であると判定される(ステップS2170のYes)。
駐車領域確信度設定部36は、次に、抽出した数字領域NAの上端及び左右端を取り囲みかつ奥行き方向へと延びる領域Ar3内に非数字領域があるか否かを判定する。
ここで、数字領域NAを抽出する際のエッジ検出処理において、数字領域NA以外にも他のエッジ領域が検出されており、この他のエッジ領域は、パターンマッチングによって、数字を含まない非数字領域であると判定されているとする。
駐車領域確信度設定部36は、検出した非数字領域が、領域Ar3内に含まれるか否かを判定する。ここでは、図34(c)に示すように、「スクールゾーン」の「ゾーン」の文字の一部が領域Ar3内に含まれているため、駐車領域確信度設定部36は、非数字領域が存在すると判定する(ステップS2180のYes)。
これにより、駐車領域確信度設定部36は、第2数字判定フラグをOFFに設定する(ステップS2195)。
以上説明したように、本実施形態では、二線駐車領域等の駐車領域線から構成される駐車領域や、L字端部駐車領域等の端部のみから構成される駐車領域について、駐車領域線の一部や端部の一部が、かすれたり、消えたりしてしまっても、駐車領域の識別番号と残りの駐車領域線又は端部とから駐車領域を検出することが可能となる。
また、このようにして検出した駐車領域に基づき、車両Vが駐車領域内で駐車に適した位置に近づいた状態等、制動操作が適切な運転操作である状況で、誤操作等によりアクセルペダル32が操作された場合であっても、総合確信度に応じてスロットル開度を低減し車両Vの加速を抑制することが可能となる。すなわち、総合確信度が低い状態では、加速抑制量(スロットル開度の低減度合い)が小さいため、運転性の低下を少なくすることが可能となり、総合確信度が高い状態では、加速抑制量が大きいため、車両Vの加速抑制効果を高くすることが可能となる。
つまり、本実施形態では、駐車時において、駐車領域への進入を行う前には駐車場内における運転性低下を抑制することが可能であるとともに、アクセルペダル32の誤操作時における車両Vの加速を抑制することが可能である。
また、本実施形態では、総合確信度が高いほど、加速抑制制御量を大きくすることにより、車両Vの加速を抑制して、安全性を向上させる。また、総合確信度が低いほど、加速抑制制御開始タイミングを遅くして、運転性の低下を抑制する。これにより、以下に示す状況下において、安全性の向上と運転性低下の抑制が可能となる。
例えば、路上において、走行路の脇に縦列駐車用の駐車領域が標示されている付近に待機している車両Vを発進させる状況では、ある程度の加速を許容する必要がある。
また、以下に示す状況下においても、ある程度の加速を許容する必要がある。これは、車両Vを駐車させる駐車領域の両脇(左右の駐車領域)に他車両が存在し、その向かい側(各駐車領域から離れた側)に多少のスペースに車両Vを前側から進入させる。その後、車両Vを駐車させる駐車領域に車両Vを後側から進入させて駐車を行う状況である。
これらの状況に対し、総合確信度に基づいて加速抑制制御開始タイミングと加速抑制制御量を制御することにより、車両Vの加速を抑制して、安全性を向上させることが可能となる。これに加え、車両Vの加速を許容して、運転性低下を抑制することが可能となる。
なお、加速抑制制御として、車両Vを加速させる加速指令値を低減する制御を例に挙げて説明したが、この構成に限らない。例えば、加速抑制制御は、車両Vを予め設定した車速以下の低車速で走行させる制御や、駆動力制御のみに限らず制動装置による車両Vを減速(停止も含む)させる制御なども含む。さらに、加速抑制制御は、クラッチの接続制御による動力の伝達制御(例えば、抑制時はクラッチをギアから切り離して動力を伝達させない)なども含む。
ここで、上述したアクセルペダル32は、加速操作子に対応し、上述したアクセルペダル32の踏み込み量は、加速操作量に対応する。
また、上述したアクセル操作検出センサ24と、アクセル操作量演算部10Gは、加速操作量検出部に対応する。
また、上述した加速抑制指令値演算部10Jと、上述した目標スロットル開度演算部10Kは、加速制御部に対応する。
また、上述した周囲環境認識センサ14は、撮像部に対応する。
また、上述した線抽出部36bは、線抽出部に対応し、上述した数字領域抽出部36cは、数字領域抽出部に対応し、上述した駐車領域検出部36dは、駐車領域検出部に対応し、上述した駐車領域確信度算出部36eは、駐車領域確信度算出部に対応する。
また、上述した加速抑制制御開始タイミング演算部42と、加速抑制制御量演算部44と、加速抑制指令値演算部10Jと、目標スロットル開度演算部10Kは、加速抑制制御部に対応する。
また、上述したテンプレート画像は、照合用画像に対応し、上述したマッチング閾値は、一致度閾値に対応する。
(実施形態の効果)
本実施形態であれば、以下に記載する効果を奏することが可能となる。
(1)アクセル操作検出センサ24及びアクセル操作量演算部10Gが、運転者のアクセルペダル32の踏み込み量(加速操作量)を検出する。加速抑制指令値演算部10J及び目標スロットル開度演算部10Kが、アクセルペダル32の踏み込み量に応じて、車両Vに発生させる加速を制御する。周囲環境認識センサ14が、車両V周囲の路面を含む領域を撮像する。数字領域抽出部36cが、周囲環境認識センサ14が撮像した撮像画像から数字を含む記号列を含む数字領域NAを抽出する。線抽出部36bが、撮像画像から数字領域内の数字を正面から見たときに横方向に位置し縦方向に所定長さを有する直線(駐車領域線候補)を抽出する。駐車領域検出部36dが、抽出した駐車領域線候補と抽出した数字領域NAとの間の距離ds10(及びds11)が、予め設定した第1距離範囲内である場合に、第1距離範囲内である駐車領域線候補と数字領域NAとから構成される駐車領域を検出する(枠線判定フラグをONに設定する)。加速抑制制御開始タイミング演算部42と、加速抑制制御量演算部44と、加速抑制指令値演算部10Jと、目標スロットル開度演算部10Kとが、駐車領域検出部36dが駐車領域を検出すると、アクセル操作検出センサ24及びアクセル操作量演算部10Gが検出した加速操作量に応じて車両Vに発生させる加速を低減させる(加速指令値(スロットル開度)を低減させる)。
この構成によって、車両V周囲の領域を撮像した撮像画像から駐車領域線候補と数字領域NAとを抽出し、抽出した駐車領域線候補のうち数字領域NAとの距離が予め設定した第1距離範囲内となる駐車領域線候補と数字領域NAとから構成される駐車領域を検出することが可能である。そして、駐車領域を検出すると、運転者のアクセルペダル32の操作量に応じて車両Vに発生させる加速を低減させる制御(加速抑制制御)を実施することが可能である。
ここで、図5(a)〜(q)に示すような、駐車領域線から構成される駐車領域を検出する場合、上記領域線判定処理で説明したように、まず、俯瞰画像内の路面上に位置する駐車領域線の候補となる直線(駐車領域線候補)を抽出する。このとき、俯瞰画像から上記条件C1〜C3を満足する駐車領域線候補のペア(領域線候補ペア)を抽出することができれば、これら領域線候補ペアが上記条件D1〜D5を全て満足するか否かを判定することによって、駐車領域を比較的精度良く検出することが可能である。
しかしながら、駐車領域線候補が1本だけしか抽出されない場合、その駐車領域線候補が駐車領域線としてふさわしい形状や長さであっても、路面上には同じような形状や長さの駐車領域を構成しない線が標示されている可能性が高く、それが駐車領域を構成するものであると判定するには判定材料が足りない。
また、例えば、駐車領域を構成する駐車領域線の一部が経年劣化等によって消えたり、かすれたりしてしまい、駐車領域線に対応する駐車領域線候補が1本しか抽出できないような場合がある。
また、コンクリート等の水に濡れると表面が鏡面のようになる構造物上に形成された駐車領域が雨などによって濡れて、周囲物体の表面への写り込みによって駐車領域線に対応する駐車領域線候補がうまく検出できない場合もある。
一方、駐車領域には、駐車領域を識別するための識別番号が標示されているものが存在する。この識別番号は、駐車領域毎に固有の番号であり、大きさや標示位置等が大凡似通っている。
上記構成であれば、例えば、1本の駐車領域線に対応する駐車領域線候補しか抽出できないような悪条件下において、駐車領域を識別する番号(数字)の標示が残っている場合に、その番号を含む数字領域と抽出された少なくとも1本の駐車領域線候補とから、両者の距離関係を判定することで、1本の駐車領域線候補のみから判定するよりも精度良く駐車領域を検出することが可能となる。
そして、このような駐車領域に対して車両Vが進行しているときに、アクセルの誤操作が発生した場合には、車両Vの加速を低減することが可能となる。その結果、車両Vが駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生を抑制することが可能となる。
(2)駐車領域検出部36dが、抽出した数字領域NAの数字を含む記号列の向きと抽出した駐車領域線候補の向きとの予め設定した基準角度からのずれが予め設定したずれ閾値以下であり且つ抽出した駐車領域線候補と数字領域NAとの間の距離ds10(及びds11)が第1距離範囲内となる場合に、このずれ閾値以下であり且つ第1距離範囲内である駐車領域線候補と数字領域NAとから構成される駐車領域を検出する。
この構成によって、数字を含む記号列の向きと抽出した駐車領域線候補の向きとが、駐車領域を構成する数字(識別番号)と駐車領域線との関係となっているか否かを判定することが可能となる。
その結果、駐車領域の検出精度を、より向上することが可能となり、車両Vが駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生をより適切に抑制することが可能となる。
(3)駐車領域検出部36dが、抽出した数字領域の含む数字の縦横比が、予め設定した縦横比の範囲内になるか否かを判定し、範囲内にならないと判定した数字領域を駐車領域の検出対象から除外する。
ここで、公道には、制限速度、スクールゾーンの時間帯、バス専用道路の時間帯、Uターンの時間帯等の数字の標示が存在する。これらの数字のうち、例えば、制限速度を示す数字は、駐車領域の識別番号として用いられる数字と比較して縦長に標示されている。
このことに基づき、例えば、制限速度を示す数字の縦横比等の駐車領域の識別番号を示す数字として通常用いられない数字の縦横比を含まない縦横比の範囲を予め設定し、この縦横比の範囲内に、数字領域NAが含む数字の縦横比が含まれるか否かを判定するようにした。そして、かかる縦横比の範囲内に含まれないと判定された数字領域NAを駐車領域の検出対象から除外するようにした。
その結果、駐車領域の検出精度を、より向上することが可能となり、車両Vが駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生をより適切に抑制することが可能となる。
(4)駐車領域検出部36dが、撮像画像中の抽出した数字領域NAから予め設定した第2距離範囲内に数字以外の記号からなる記号列を含む領域である非数字領域が存在するか否かを判定する。駐車領域検出部36dが、非数字領域が存在すると判定した数字領域NAを駐車領域の検出対象から除外する。
ここで、公道に標示される、スクールゾーンの時間帯、バス専用道路の時間帯は、時間帯を示す数字の周辺に「スクールゾーン」の文字列や、「バス専用」の文字列等が標示されている。
このことに基づき、数字領域NAから第2距離範囲内に数字以外の記号を含む領域である非数字領域が存在するか否かを判定し、存在すると判定した場合に、かかる数字領域NAを駐車領域の検出対象から除外するようにした。
その結果、駐車領域の検出精度を、より向上することが可能となり、車両Vが駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生をより適切に抑制することが可能となる。
(5)数字領域抽出部36cが、撮像画像中の予め設定した輝度閾値以上の画素に基づき数字領域NAを抽出する。数字領域抽出部36cが、抽出した駐車領域線候補の自車側端部からの距離が短い画素ほど、輝度閾値を低い値に設定する。
ここで、駐車領域の識別番号は、駐車領域を構成する2本の駐車領域線の手前側(例えば車輪止め(パーキングブロック)と反対側)の端部近辺に標示されることが多い。
このことに基づき、手前側の端部からの距離が短い画素ほど、輝度閾値を低くするようにした。これにより、数字領域NAの候補を抽出しやすくすることが可能となる。
すなわち、例えば、経年劣化等によってかすれて薄くなった識別番号を含む数字領域NAの抽出精度を向上することが可能となる。その結果、駐車領域の検出精度を、より向上することが可能となり、車両Vが駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生をより適切に抑制することが可能となる。
(6)数字領域抽出部36cが、撮像画像から予め設定した照合用画像(テンプレート画像)との一致度(マッチング率)が予め設定した一致度閾値(マッチング閾値)以上となる画像領域を数字領域NAとして抽出する。数字領域抽出部36cが、抽出した端部候補からの距離が短い画像領域ほど、一致度閾値(マッチング閾値)を低い値に設定する。
ここで、駐車領域の識別番号は、駐車領域を構成する2本の駐車領域線の手前側(例えば車輪止め(パーキングブロック)と反対側)の端部近辺に標示されることが多い。
このことに基づき、手前側の端部からの距離が短い位置に存在する数字領域の候補となる画像領域ほど、パターンマッチングのマッチング閾値を低く設定するようにした。これにより、数字領域NAを抽出しやすくすることが可能となる。
すなわち、例えば、経年劣化等によってかすれて薄くなった識別番号を含む数字領域NAの抽出精度を向上することが可能となる。その結果、駐車領域の検出精度を、より向上することが可能となり、車両Vが駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生をより適切に抑制することが可能となる。
(7)駐車領域検出部36dが、抽出した数字領域NAの数字を含む記号列の大きさが予め設定した大きさ閾値以上であるか否かを判定し、該大きさ閾値以上であると判定した数字領域NAを駐車領域の検出対象から除外する。
ここで、公道に標示される数字は、駐車領域の識別番号として用いられる数字と比較して大きいことが多い。
このことに基づき、数字領域が含む数字の大きさを、予め設定した大きさ閾値と比較して、駐車領域の識別番号の大きさとして用いられない大きさの数字を含む数字領域NAを、駐車領域の検出対象から除外するようにした。その結果、駐車領域の検出精度を、より向上することが可能となり、車両Vが駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生をより適切に抑制することが可能となる。
(8)駐車領域検出部36dが、抽出した数字領域NAの幅と、抽出した線のうち数字領域NAを挟んで対向する2本の駐車領域線候補(領域線候補ペア)の間の幅との比率が、予め設定した比率閾値以上となるか否かを判定する。加えて、該比率が比率閾値以上となると判定した数字領域NAを駐車領域の検出対象から除外する。
ここで、駐車領域の識別番号の幅と駐車領域を構成する対向する2本の駐車領域線(縦線)の幅との比率は、公道に標示される数字の幅と公道に標示される道路白線の幅との比率とは異なっている。具体的に、駐車領域に対応する比率は、公道に対応する比率と比較して小さくなる。
このことに基づき、抽出した数字領域NAの幅と抽出した枠線候補ペア間の幅との比率が、予め設定した比率閾値以上となると判定すると、かかる数字領域NAを駐車領域の検出対象から除外するようにした。その結果、駐車領域の検出精度を、より向上することが可能となり、車両Vが駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生をより適切に抑制することが可能となる。
(9)駐車領域確信度算出部36eが、検出した駐車領域に基づき、自車両の進行方向に駐車領域が存在する確信の度合いを示す駐車領域確信度を算出する。加速抑制制御開始タイミング演算部42と、加速抑制制御量演算部44と、加速抑制指令値演算部10Jと、目標スロットル開度演算部10Kとが、駐車領域確信度算出部36eが算出した駐車領域確信度に基づき、駐車領域確信度が低いときは、駐車領域確信度が高いときに比べて、加速の低減度合いを小さくする。すなわち、駐車領域確信度算出部36eが算出した駐車領域確信度が高いときは、駐車領域確信度が低いときに比べて、加速指令値の低減度合いを大きくする。
この構成によって、識別番号を有する駐車領域の検出結果に基づき駐車領域確信度を設定することが可能となる。加えて、設定した駐車領域確信度が低い状態では、加速指令値の低減度合いを小さくして運転性の低下を少なくすることが可能となり、設定した駐車領域確信度が高い状態では、加速指令値の低減度合いを大きくして車両Vの加速抑制効果を高くすることが可能となる。
その結果、車両Vが駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生をより適切に抑制することが可能となる。
(10)本実施形態の車両用加速抑制方法では、車両V周囲の領域を撮像した撮像画像から、数字を含む記号列を含む数字領域と、数字領域内の数字を正面から見たときに横方向に位置し縦方向に所定長さを有する直線(駐車領域線候補)とを抽出する。加えて、抽出した駐車領域線候補と抽出した数字領域NAとの間の距離ds10(及びds11)が予め設定した第1距離範囲内である場合に、第1距離範囲内である駐車領域線候補と数字領域NAとから構成される駐車領域を検出する。そして、駐車領域を検出すると、運転者の加速操作子(アクセルペダル32)の加速操作量(踏み込み量)に応じて車両Vに発生させる加速を低減する。
これによって、抽出した少なくとも1本の駐車領域線候補と数字領域NAとに基づき、識別番号を有する駐車領域を検出することが可能となる。そして、このような駐車領域に車両Vを駐車する際の加速抑制制御を実施することが可能となる。その結果、車両Vが駐車領域に駐車する際の運転者の意図しない加速の発生を抑制することが可能となる。
(変形例)
(1)上記実施形態では、端部判定処理で抽出した端部候補の情報を利用して第1数字判定処理を行う構成としたがこの構成に限らない。例えば、第1数字判定処理において、端部判定処理とは別に俯瞰画像から端部候補を抽出する処理を実施する構成としてもよい。
(2)上記実施形態では、領域線判定処理で抽出した駐車領域線候補の情報を利用して第2数字判定処理を行う構成としたがこの構成に限らない。例えば、第2数字判定処理において、領域線判定処理とは別に俯瞰画像から駐車領域線候補を抽出する処理を実施する構成としてもよい。
(3)上記実施形態では、端部候補又は駐車領域線候補を先に抽出し、その手前側端を通って遠近方向と直交する仮想線からの距離に応じて、エッジ検出に用いる輝度閾値を距離が近いほど低く設定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、仮想線からの距離に応じて輝度閾値を変化させない構成としてもよい。また、この構成とした場合に、同じ輝度閾値を用いて、端部候補又は駐車領域線候補となるエッジと数字領域の候補となるエッジとを同時に検出する構成としてもよい。あるいは、数字領域を抽出する処理を先に行い、例えば、数字領域が抽出された場合に、引き続き、端部候補又は駐車領域線候補を抽出する構成としてもよい。また、輝度閾値を変化させる構成とし、まず、同じ輝度閾値を用いて端部候補又は駐車領域線候補と数字領域の候補となるエッジとを検出する。その後、例えば、数字領域となるエッジが検出されなかった場合や、数字領域らしいエッジがわずかに検出された場合などに、抽出した端部候補又は駐車領域線候補の手前側端を通る仮想線からの距離に基づき輝度閾値を変化させて再度エッジ検出処理を実施する構成としてもよい。
(4)上記実施形態では、端部候補又は駐車領域線候補を先に抽出し、その手前側端を通って遠近方向と直交する仮想線からの距離に応じて、エッジ検出に用いる輝度閾値と、パターンマッチングに用いるマッチング閾値とを変化させる構成とした。この構成に限らず、例えば、マッチング閾値のみを変化させる構成など、どちらか一方のみを変化させる構成としてもよい。
(5)上記実施形態では、数字領域NAから第2距離範囲内に非数字領域が存在する場合に、かかる数字領域NAを駐車領域の検出対象から除外する構成としたが、この構成に限らない。例えば、数字領域NAから第2距離範囲内に数字を含む記号列が存在する場合も、該数字領域NAを検出対象から除外する構成としてもよい。つまり、バス専用道路やスクールゾーンの時間帯は奥行き方向に2段に標示されているが、駐車領域の数字は2段で標示されることはほとんど無いことに基づいている。
(6)上記実施形態では、抽出した数字領域NAの左右中心を通って遠近方向に延びる線と、抽出した端部候補の左右中心又は抽出した駐車領域線候補の左右中心を通って遠近方向に延びる線との間の距離が第1距離範囲内になるか否かを判定している。このように、上記実施形態では、数字領域NAと、端部候補又は駐車領域線候補との間の左右方向の距離を判定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、駐車領域の識別番号が、端部候補又は駐車領域線候補の手前側端の近辺に存在することが多いことに基づき、左右方向の距離に加えて、遠近方向の距離が予め設定した距離範囲内か否かを判定する構成としてもよい。この場合は、例えば、上記輝度閾値又はマッチング閾値を距離に応じて変化させる場合の仮想線を設定して、その仮想線からの距離が距離範囲内か否かを判定する。
(7)上記実施形態では、例えば、図18(a)〜(d)に示すように、識別番号が駐車領域の内側に標示されている場合を例に挙げて各種処理内容を説明したが、この構成に限らない。例えば、図18(e)〜(h)に示すように、識別番号が駐車領域の外側に標示されている構成に対しても同様の処理を実施する構成とすることが可能である。この場合に、数字領域NAと端部候補との距離を判定する場合は、例えば、図35(a)及び(b)中の実線両矢印線に示すように、数字領域NAの左右方向の中点を通って遠近方向に延びる線と、端部候補Pmf及びPnfの左右中心点を通って遠近方向に延びる線との間の距離ds4及びds5が第1距離範囲内か否かを判定する。また、遠近方向の距離も考慮して、図35(a)及び(b)中の点線両矢印線に示すように、端部候補Pmf及びPnfの手前側端の左右中点と数字領域NAの中心点との間の直線距離ds4及びds5が第1距離範囲内か否かを判定する。また、数字領域NAと駐車領域線候補との距離を判定する場合は、例えば、図35(c)及び(d)中の実線両矢印線に示すように、数字領域NAの左右方向の中点を通って遠近方向に延びる線と、駐車領域線候補Lm及びLnの左右中心点を通って遠近方向に延びる線との間の距離ds10及びds11が第1距離範囲内か否かを判定する。また、遠近方向の距離も考慮して、図35(c)及び(d)中の点線両矢印線に示すように、駐車領域線候補Lm及びLnの手前側端の左右中点と数字領域NAの中心点との間の直線距離ds10及びds11が第1距離範囲内か否かを判定する。
(8)上記実施形態では、端部判定フラグ、領域線判定フラグ、第1数字判定フラグ及び第2数字判定フラグのいずれか1つでもON状態となっていれば、駐車領域確信度を「レベル0」から「レベル1」に設定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、端部判定フラグと第1数字判定フラグとの双方がON状態のとき、又は、領域線判定フラグと第2数字判定フラグとの双方がON状態のときに駐車領域確信度を「レベル0」から「レベル2」に設定するなど、フラグの組合せに基づき、より高レベルへの設定を行う構成としてもよい。
(9)上記実施形態では、数字領域NAを抽出した後に、数字領域NAが含む数字の大きさを判定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、抽出する数字領域の大きさ閾値(例えば、面積)を予め設定しておき、設定した大きさ閾値以上となる数字又は数字を含む記号列を含む画像領域部分は、数字領域の候補から除外する構成としてもよい。
(10)上記実施形態では、総合確信度設定部40が設定した総合確信度に基づいて、加速抑制制御開始タイミングと加速抑制制御量を演算したが、これに限定するものではない。すなわち、駐車領域確信度設定部36が設定した駐車領域確信度のみに基づいて、加速抑制制御開始タイミングと加速抑制制御量を演算してもよい。この場合、加速抑制制御開始タイミングと加速抑制制御量は、駐車領域確信度を、例えば、図36中に示す加速抑制条件演算マップに適合させて演算する。
(11)上記実施形態では、駐車領域確信度設定部36の構成を、車両Vの周囲の俯瞰画像(環境)と車両Vの車速(走行状態)に基づいて、駐車領域確信度を設定する構成としたが、駐車領域確信度設定部36の構成は、これに限定するものではない。すなわち、駐車領域確信度設定部36の構成を、車両Vの周囲の俯瞰画像と車速に加え、さらに、自車位置信号が含む車両Vの現在位置と、走行道路情報信号が含む車両Vが走行する道路の種別(道路種別)を用いて、駐車領域確信度を設定する構成としてもよい。
この場合、例えば、自車位置信号及び走行道路情報信号が含む情報に基づき、車両Vの現在位置が公道上であることを検出すると、車両Vの周囲に駐車領域L0が存在しないと判断し、駐車領域確信度を「レベル0」に設定する。
これにより、例えば、公道上で道路端に配置された駐車領域等、加速抑制制御の作動が好ましくない駐車領域へ車両Vが進入する際に、車両Vの運転性低下を抑制することが可能となる。
(12)上記実施形態では、駐車領域確信度設定部36が、線La,Lbに対し、それぞれ、端部同士が幅WLの方向に沿って対向していると判断すると、駐車領域確信度をレベル3またはレベル4に設定する処理を行う。しかしながら、駐車領域確信度をレベル3またはレベル4に設定する処理は、これに限定するものではない。すなわち、線Lの端部形状が、例えば、U字状(図5(g)〜(k)、(m)、(n)を参照)である場合等、公道上に標示されていない形状であることを認識すると、駐車領域確信度をレベル3またはレベル4に設定してもよい。このことは、端部のみから構成される駐車領域(図6(b)を参照)についても同様である。
(13)上記実施形態では、駐車領域確信度設定部36の構成を、車両Vの周囲の俯瞰画像(環境)と車両Vの車速(走行状態)に基づいて、駐車領域確信度を設定する構成としたが、駐車領域確信度設定部36の構成は、これに限定するものではない。すなわち、車両Vの構成が、例えば、運転者に対して駐車領域L0への操舵操作を支援する装置(駐車支援装置)を備える構成である場合、駐車支援装置がON状態であれば、駐車領域確信度のレベルが上がりやすくなる構成としてもよい。ここで、駐車領域確信度のレベルが上がりやすくなる構成とは、例えば、上述した設定移動距離を通常よりも短い距離に設定する等の構成である。
(14)上記実施形態では、総合確信度に基づいて、加速抑制制御量及び加速抑制制御開始タイミングを変化させ、加速指令値の低減度合いを変化させるが、これに限定するものではない。すなわち、総合確信度に応じて、加速抑制制御開始タイミングのみ、または、加速抑制制御量のみを変化させ、加速指令値の低減度合いを変化させてもよい。この場合、例えば、総合確信度が高いほど、加速抑制制御量を大きく設定し、加速抑制制御開始タイミングは変化させずに、加速指令値の低減度合いを大きくしてもよい。
(15)上記実施形態では、加速指令値を制御して、アクセルペダル32の踏込み量(加速操作量)に応じた車両Vの駆動力を抑制したが、これに限定するものではない。すなわち、例えば、アクセルペダル32の踏込み量(加速操作量)に応じたスロットル開度を目標スロットル開度とし、さらに、上述した制動装置により制動力を発生させて、駆動力操作量に応じた車両Vの駆動力を抑制してもよい。
(16)上記実施形態では、駐車領域確信度を、最低値であるレベル0と、最低値よりも複数段階上のレベル(レベル1〜4)として算出したが、駐車領域確信度の段階は、これに限定するものではない。すなわち、駐車領域確信度を、最低値であるレベル(例えば、「レベル0」)と、最低値よりも上のレベル(例えば、「レベル100」)との二段階のみとして算出してもよい。
(17)上記実施形態では、駐車領域進入確信度を、最低値の「レベル0」、レベル0よりも高いレベルの「レベル低」、レベル低よりも高いレベルの「レベル高」として算出したが、駐車領域進入確信度の段階は、これに限定するものではない。すなわち、駐車領域進入確信度を、最低値であるレベル(例えば、「レベル0」)と、最低値よりも高いレベル(例えば、「レベル100」)との二段階のみとして算出してもよい。
(18)上記実施形態では、総合確信度を、五段階のレベルのいずれかとして算出した駐車領域確信度と、三段階のレベルのいずれかとして算出した駐車領域進入確信度に応じて、四段階のレベル(「極低」、「低」、「高」、「極高」)のいずれかとして算出した。しかしながら、総合確信度の段階は、これに限定するものではない。すなわち、総合確信度を、最低値であるレベル(例えば、「レベル0」)と、最低値よりも高いレベル(例えば、「レベル100」)との二段階のみとして算出してもよい。
この場合、例えば、駐車領域確信度及び駐車領域進入確信度を最低値であるレベルとして算出すると、総合確信度を、最低値であるレベルとして算出する。また、例えば、駐車領域確信度及び駐車領域進入確信度を最低値よりも高いレベルとして算出すると、総合確信度を、最低値よりも高いレベルとして算出する。
(19)上記実施形態では、端部候補ペア、領域線候補ペア、駐車領域線候補と数字領域NAとの組と、端部候補と数字領域NAとの組とに基づき、駐車領域を検出する構成としたが、この構成に限らない。例えば、図18(a)〜(d)に示すように、駐車領域には、車止め(パーキングブロック)PBが設置されているものがある。この車止めPBの位置は、おおよそ決まっているので、この車止めPBと数字領域NAとの位置関係等に基づき、駐車領域を検出する構成としてもよい。
また、上記実施形態は、本発明の好適な具体例であり、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、上記の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られるものではない。また、上記の説明で用いる図面は、図示の便宜上、部材ないし部分の縦横の縮尺は実際のものとは異なる模式図である。また、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良、均等物等は本発明に含まれるものである。
1 車両用加速抑制装置
2 ブレーキ装置
4 流体圧回路
6 ブレーキコントローラ
8 エンジン
10 走行制御コントローラ
10A 周囲環境認識情報演算部
10B 自車両車速演算部
10C 操舵角演算部
10D 操舵角速度演算部
10E シフトポジション演算部
10F ブレーキペダル操作情報演算部
10G アクセル操作量演算部
10H アクセル操作速度演算部
10I 加速抑制制御内容演算部
10J 加速抑制指令値演算部
10K 目標スロットル開度演算部
12 エンジンコントローラ
14 周囲環境認識センサ(前方カメラ14F、右側方カメラ14SR、左側方カメラ14SL、後方カメラ14R)
16 車輪速センサ
18 操舵角センサ
20 シフトポジションセンサ
22 ブレーキ操作検出センサ
24 アクセル操作検出センサ
26 ナビゲーション装置
28 ステアリングホイール
30 ブレーキペダル
32 アクセルペダル
34 加速抑制作動条件判断部
36 駐車領域確信度設定部
36a 端部候補抽出部
36b 線抽出部
36c 数字領域抽出部
36d 駐車領域検出部
36e 駐車領域確信度算出部
38 駐車領域進入確信度設定部
40 総合確信度設定部
42 加速抑制制御開始タイミング演算部
44 加速抑制制御量演算部
V 自車両
W 車輪(右前輪WFR、左前輪WFL、右後輪WRR、左後輪WRL)

Claims (10)

  1. 運転者が加速を指示するために操作する加速操作子と、
    前記加速操作子の加速操作量を検出する加速操作量検出部と、
    前記加速操作量検出部が検出した加速操作量に応じた加速を自車両に発生させる加速制御部と、
    自車両周囲の路面を含む領域を撮像する撮像部と、
    前記撮像部が撮像した撮像画像から数字を含む記号列を含む数字領域を抽出する数字領域抽出部と、
    前記撮像画像から前記数字領域内の数字を正面から見たときに横方向に位置し縦方向に所定長さを有する直線を抽出する線抽出部と、
    前記線抽出部が抽出した直線と前記数字領域抽出部が抽出した数字領域との間の距離が予め設定した第1距離範囲内である場合に、該第1距離範囲内である前記直線と前記数字領域とから構成される駐車領域を検出する駐車領域検出部と、
    前記駐車領域検出部が前記駐車領域を検出したと判定すると、前記加速制御部が発生させる前記加速を低減させる加速抑制制御部と、を備えることを特徴とする車両用加速抑制装置。
  2. 前記駐車領域検出部は、前記数字領域抽出部が抽出した前記数字領域の前記数字を含む記号列の向きと前記線抽出部が抽出した直線の向きとの予め設定した基準角度からのずれが予め設定したずれ閾値以下であり且つ抽出した前記直線と前記数字領域との間の距離が前記第1距離範囲内である場合に、前記ずれ閾値以下であり且つ前記第1距離範囲内である前記直線と前記数字領域とから構成される駐車領域を検出することを特徴とする請求項1に記載の車両用加速抑制装置。
  3. 前記駐車領域検出部は、前記数字領域抽出部が抽出した数字領域の含む数字の縦横比が、予め設定した縦横比の範囲内であるか否かを判定し、範囲内ではないと判定した数字領域を駐車領域の検出対象から除外することを特徴とする請求項1又は2に記載の車両用加速抑制装置。
  4. 前記駐車領域検出部は、前記撮像画像中の抽出した前記数字領域から予め設定した第2距離範囲内に数字以外の記号からなる記号列を含む領域である非数字領域が存在するか否かを判定し、該非数字領域が存在すると判定した数字領域を駐車領域の検出対象から除外することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の車両用加速抑制装置。
  5. 前記数字領域抽出部は、前記撮像画像中の予め設定した輝度閾値以上の画素に基づき前記数字領域を抽出するようになっており、前記線抽出部が抽出した直線の自車側端部からの距離が短い画素ほど、前記輝度閾値を低い値に設定することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の車両用加速抑制装置。
  6. 前記数字領域抽出部は、前記撮像画像から予め設定した照合用画像との一致度が予め設定した一致度閾値以上となる画像領域を前記数字領域として抽出するようになっており、前記線抽出部が抽出した直線の自車側端部からの距離が短い画像領域ほど、前記一致度閾値を低い値に設定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の車両用加速抑制装置。
  7. 前記駐車領域検出部は、前記数字領域抽出部が抽出した前記数字領域の前記数字を含む記号列の大きさが予め設定した大きさ閾値以上であるか否かを判定し、前記大きさ閾値以上であると判定した前記数字領域を駐車領域の検出対象から除外することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の車両用加速抑制装置。
  8. 前記駐車領域検出部は、前記数字領域抽出部が抽出した数字領域の幅と、前記線抽出部が抽出した直線のうち前記数字領域を挟んで対向する2本の直線の間の幅との比率が、予め設定した比率閾値以上であるか否かを判定し、前記比率が前記比率閾値以上であると判定した数字領域を駐車領域の検出対象から除外することを特徴とする請求項6又は7に記載の車両用加速抑制装置。
  9. 前記駐車領域検出部が検出した前記駐車領域に基づき、自車両の進行方向に駐車領域が存在する確信の度合いを示す駐車領域確信度を算出する駐車領域確信度算出部を備え、
    前記加速抑制制御部は、前記駐車領域確信度算出部が算出した前記駐車領域確信度に基づき、駐車領域確信度が低いときは、駐車領域確信度が高いときに比べて、前記加速制御部が発生させる前記加速の低減度合いを小さくすることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の車両用加速抑制装置。
  10. 自車両周囲の路面を含む領域を撮像した撮像画像から、数字を含む記号列を含む数字領域と、前記数字領域内の数字を正面から見たときに横方向に位置し縦方向に所定長さを有する直線とを抽出し、抽出した直線と数字領域との間の距離が予め設定した第1距離範囲内である場合に、該第1距離範囲内である直線と数字領域とから構成される駐車領域を検出し、駐車領域を検出すると、運転者の加速操作子の加速操作量に応じて発生させる自車両の加速を低減することを特徴とする車両用加速抑制方法。
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