JP6298254B2 - 遮水壁 - Google Patents

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Description

本発明は、遮水壁に係り、特に、複数の矢板をつないで構成されているものに関する。
従来、図10で示すように、鋼製矢板301の継ぎ手閉合部303内に、変形追従性の遮水材(止水材)305を充填した遮水壁307が知られている(たとえば、特許文献1参照)。図10は遮水壁307の平面図になっている。
遮水材305として、たとえば土質系遮水材が採用されている。土質系遮水材を使用することで、アスファルトマスチックを遮水材として使用する場合に比べ、安価になるからである。
特開2001−348862号公報
ところで、土質系遮水材を使用した従来の遮水壁307では、周辺海域の潮位や周辺地盤の残留水位や管理水位よりも高い位置にある土質系遮水材305の部位に、乾燥や凍結・融解の繰り返しによりクラックが入り、遮水の機能が損なわれるおそれがあるという問題がある。
一方、遮水材305として、アスファルトマスチックを使用すると、クラックの発生を抑制することができるが、遮水壁の設置コストが上昇してしまうという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、複数個の矢板をつなげてあるとともに、矢板の下側の部位が地盤中に埋められ矢板の上側の部位が地盤から上方に突出している遮水壁において、安価であるとともに、乾燥等により遮水の機能が損なわれるおそれを無くすことができる遮水壁を提供することを目的とする。
また、本発明は、複数個のケーソンを所定の間隙をあけて、地盤に所定の方向にならべてあることで形成されている遮水壁(ケーソン目地部)において、安価であるとともに、乾燥等により遮水の機能が損なわれるおそれを無くすことができる遮水壁を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、矢板を複数個つなぐことで所定の方向にならべられているとともに、前記矢板の下側の部位が地盤に埋められ前記矢板の上側の部位が前記地盤から上方に突出している遮水壁において、前記つながってならんでいる各矢板の係合部のところに形成されている継ぎ手閉合部のうちの下側部位に充填された土質系遮水材と、前記継ぎ手閉合部のうちの上側部位に充填されたアスファルト混合物と、前記土質系遮水材と前記土質系遮水材よりも比重が大きい前記アスファルト混合物とが混ざることを防止するために、前記土質系遮水材と前記アスファルト混合物とを仕切っている仕切り部材とを有し、前記仕切り部材のところに発生した水を抜くための水抜き手段が設けられており、前記水抜き手段は、前記仕切り部材の下面から、前記仕切り部材と前記アスファルト混合物とを貫通して前記アスファルト混合物の上面よりも上側の位置まで延びている筒状部材を備えて構成されており、前記筒状部材の肉部には貫通孔が設けられておらず前記筒状部材の肉部は不透水性を備えており、前記筒状部材は、前記仕切り部材の下部のところと前記アスファルト混合物の上面よりも上側の空間とをつないでおり、前記土質系遮水材の圧密沈下によって前記土質系遮水材の上に発生した水を前記遮水壁の外に排出するように構成されている遮水壁である。
請求項2に記載の発明は、複数個のケーソンを所定の間隙をあけて、地盤に所定の方向にならべてあることで形成されている遮水壁において、前記各ケーソンの間隙のところに形成されている目地閉合部のうちの下側部位に充填された土質系遮水材と、前記目地閉合部のうちの上側部位に充填されたアスファルト混合物と、前記土質系遮水材と前記土質系遮水材よりも比重が大きい前記アスファルト混合物とが混ざることを防止するために、前記土質系遮水材と前記アスファルト混合物とを仕切っている仕切り部材とを有し、前記仕切り部材のところに発生した水を抜くための水抜き手段が設けられており、前記水抜き手段は、前記仕切り部材の下面から、前記仕切り部材と前記アスファルト混合物とを貫通して前記アスファルト混合物の上面よりも上側の位置まで延びている筒状部材を備えて構成されており、前記筒状部材の肉部には貫通孔が設けられておらず前記筒状部材の肉部は不透水性を備えており、前記筒状部材は、前記仕切り部材の下部のところと前記アスファルト混合物の上面よりも上側の空間とをつないでおり、前記土質系遮水材の圧密沈下によって前記土質系遮水材の上に発生した水を前記遮水壁の外に排出するように構成されている遮水壁である。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の遮水壁は、遮水護岸壁として使用されるものであり、前記仕切り部材の高さ位置が、周辺海域の低潮位もしくは周辺地盤の残留水位もしくは管理水位における水面の高さ位置よりも下側にある遮水壁である。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の遮水壁において、前記仕切り部材は、鋼板で構成されており、平板状の本体部とこの本体部を補強するためのリブとを備えて構成されており、前記筒状部材は、前記仕切り部材から上方に延出している遮水壁である。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の遮水壁において、前記仕切り部材は、金属板、金網、スポンジ、フェルト、もしくは、塩化ビニル、または、これらを組み合わせた複合材で構成されており、前記仕切り部材が金属板や金網で構成されている場合、前記継ぎ手閉合部の大きさよりも前記仕切り部材の大きさが僅かに小さくなっており、前記仕切り部材がスポンジやフェルトや塩化ビニルや金網で構成されている場合、前記継ぎ手閉合部の大きさよりも前記仕切り部材の大きさが僅かに大きいか、もしくは、前記継ぎ手閉合部の大きさと前記仕切り部材の大きさとがお互いに等しくなっている遮水壁である。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の遮水壁において、前記土質系遮水材、前記アスファルト混合物の少なくともいずれかの圧密沈下によって凹んだ前記アスファルト混合物の上端部位が、別の新たなアスファルト混合物で埋められている遮水壁である。
請求項1、請求項3〜請求項に記載の発明によれば、複数個の矢板をつなげてあるとともに、矢板の下側の部位が地盤中に埋められ矢板の上側の部位が地盤から上方に突出している遮水壁において、安価であるとともに、乾燥等による遮水の機能が損なわれるおそれを無くすことができるという効果を奏する。
また、請求項2〜請求項に記載の発明によれば、複数個のケーソンを所定の間隔をあけて、地盤に所定の方向にならべてあることで形成されている遮水壁において、安価であるとともに、乾燥等による遮水の機能が損なわれるおそれを無くすことができるという効果を奏する。
(a)は、本発明の実施形態に係る遮水壁の概略構成を示す断面図であり、(b)は、(a)におけるIb部の拡大図である。 (a)は、図1(a)におけるIIa矢視図(平面図)であり、(b)は、(a)におけるIIb部の拡大図である。 (a)は、変形例に係る遮水壁の概略構成を示す図であって図1(b)に対応する図であり、(b)は、(a)におけるIIIb矢視図である。 (a)は、1つの矢板の平面図であり、(b)は、変形例に係る遮水壁の概略構成を示す平面図である。 (a)、(b)は、変形例に係る遮水壁の概略構成を示す平面図である。 変形例に係る遮水壁の概略構成を示す平面図である。 変形例に係る遮水壁の概略構成を示す図であって図2(b)に対応した図である。 変形例に係る遮水壁の概略構成を示す平面図であって、ケーソン目地の遮水工を示す平面図である。 図8におけるIX−IX断面を示す図である。 従来の遮水壁の平面図である。
本発明の実施形態に係る遮水壁(止水壁)1は、アスファルト遮水工を一部に用いた遮水壁であり、たとえば、遮水護岸壁として使用されるものであり、産業廃棄物や一般廃棄物を海面埋め立て処分する廃棄物埋め立て処分場(廃棄物海面埋め立て処分場)を造成する場合に使用されるものである。廃棄物埋め立て処分場を造成する場合は、予定された海面埋め立て地の、定められた遮水法線の境界線に沿って遮水壁1を構築して外海と遮断した廃棄物埋め立て処分場を造り、この廃棄物埋め立て処分場内に廃棄物を投棄する。遮水壁1は、廃棄物埋め立て処分場からの保有水の外海への浸出を防止している。
アスファルト遮水工とは、「一般廃棄物の最終処分場および産業廃棄物の最終処分場に係る技術上の基準を定める命令の一部を改正する命令;1998年、総理府・厚生省令第2号」、「管理型廃棄物埋立護岸設計・施工・管理マニュアル(改訂版);2008年、(財)港湾空間高度化環境研究センター」および「港湾の施設の技術上の基準・同解説;2007年、国土交通省港湾局監修・(社)日本港湾協会」に準拠し実績を挙げているアスファルト混合物(アスファルトマスチック)を用いた遮水工である。
遮水壁1では、図2(a)で示すように、複数の矢板(鋼製の矢板)3をお互いにつなぐことで所定の方向(海岸線等に沿った方向)にたとえば一列にならべてある。また、遮水壁1では、図1(a)で示すように、矢板3の下側の部位が不透水性の地盤5中に埋められ矢板3の上側の部位が不透水性の地盤5から上方に突出している。
矢板3は、本体部7と継ぎ手部9とを備えて構成されている。本体部7は、細長い棒状に形成されている。継ぎ手部9は、本体部7の横方向の両端部で本体部7の長手方向(上下方向)の全長にわたり本体部7に沿って本体部7に一体で設けられている。なお、横方向とは、長手方向に対して直交する所定の一方向である。
また、矢板3の断面形状(長手方向に対して直交する平面による断面の形状)は、図2、図4(a)等で示すように、一定の形状になっている。
遮水壁1では、矢板3が、この長手方向が上下方向になるようにして、不透水性の地盤5に打設されて設置されている。なお、図1に参照符号11で示すものは、不透水性の地盤5の上で不透水性の地盤5を覆っている透水性の地盤ある。透水性の地盤11が存在していない場合もある。
また、遮水壁1では、図2(a)で示すように、任意の1つの矢板3A(3)の横方向の一端部に形成された継ぎ手部9に、他の1つの矢板3B(3)の継ぎ手部9が係合し、任意の矢板3Aの横方向の他端部に形成された継ぎ手部9に、別の他の1つの矢板3C(3)の継ぎ手部9が係合している。そして、遮水壁1では、各矢板3がこの横方向で一列にならび、海岸線に沿い長く延びている。
継ぎ手部9同士が係合することで、外部から遮断された継ぎ手閉合部(矢板3の内部空間)13が形成されるようになっている。継ぎ手閉合部13は、矢板3の継ぎ手部9と本体部7とで囲まれることで形成されている。ただし、継ぎ手閉合部13は、矢板3の長手方向の両端部(下端および上端)で開口している。
継ぎ手閉合部13内には、図1(a)で示すように、土質系遮水材15とアスファルトマスチック17と仕切り部材19とが設けられている。なお、図2では、アスファルトマスチック17の表示は省略してある。
土質系遮水材15やアスファルトマスチック17は、横方向にならんでいる各矢板3で仕切られた一方の外海側の区画(海側)から他方の埋め立て処分場側の区画(陸側)へ海水が入り込むことを防止するために、また、処分場側の区画から外海側の区画へ産業廃棄物等から出てきた物質を含む保有水が流出することを防止するために設けられている。
土質系遮水材15は、横方向につながってならんでいる各矢板3の係合部のところに形成されている継ぎ手閉合部13のうちの下側部位に充填されている。土質系遮水材15は、比重が1.5〜1.6程度であり、変形追従性のある止水材を構成している。
アスファルトマスチック17は、継ぎ手閉合部13のうちの上側部位に充填されている。アスファルトマスチック17は、アスファルト混合物の一種であり、たとえば、アスファルトに骨材、フィラーを混合物して生成されたものであり、加熱あるいは常温で継ぎ手閉合部13に流し込まれることで継ぎ手閉合部13内に設けられており、内部に空隙がほとんど存在しない状態になっている。
また、アスファルトマスチック17は、比重が2.0程度であり、変形追従性のある止水材を構成している。
土質系遮水材15とアスファルトマスチック17とが変形追従性を備えていることで、波浪や地震によって矢板3がある程度変位しても、この変位に応じて土質系遮水材15とアスファルトマスチック17とが変形し、継ぎ手閉合部13内を充填し続け、遮水壁1が、遮水機能を維持することができるようになっている。
仕切り部材19は、比重の大きいアスファルトマスチック17が比重の小さい土質系遮水材15と混ざること等を防止するために、土質系遮水材15とアスファルトマスチック17とを仕切っている。継ぎ手閉合部13内では、土質系遮水材15の上に仕切り部材19が配置されており、仕切り部材19の上にアスファルトマスチック17が配置されている。
継ぎ手閉合部13内の空間の総ては、下から上に向かい土質系遮水材15と仕切り部材19とアスファルトマスチック17とで満たされている。ただし、図1(a)で示すように、アスファルトマスチック17の上端が、矢板3の上端よりも僅かに下方に位置していてもよい。
遮水壁1では、仕切り部材19の高さ位置(土質系遮水材15上端の位置やアスファルトマスチック17の下端の位置)が、低水位における水面の高さ位置(たとえば、周辺海域の低潮位(最低潮位)における海面LWLの高さ位置)よりも下側に位置している。なお、仕切り部材19の高さ位置が、管理水位の水面CWL、もしくは、残留水位の水面RWLの高さ位置より下側に位置していてもよい。また、遮水壁1の上端(アスファルトマスチック17の上端)は、高水位(高潮位)における海面HWLの高さ位置よりも上側に位置している。遮水壁1の上端(アスファルトマスチック17の上端)が、廃棄物埋立地盤高さGLより上側に位置している。
また、遮水壁1には、水抜き手段21が設けられている。たとえば、固化しないタイプの土質系遮水材15の長期(数年〜数十年)にわたる圧密沈下によって、土質系遮水材15の高さが変わり、圧密速度(排水速度)が大きい場合、水が土質系遮水材15の上端と下端とに排水され水層が形成されうる。土質系遮水材15の下側端の水は地盤5に拡散されるので問題は無いが、上端側に形成される水層は、その水層を通じて遮水性能が失われる。
そこで、水抜き手段21によって、仕切り部材19の下部のところ(仕切り部材19と土質系遮水材15との境界部)に発生した水(土質系遮水材15の上に生成された水の層の水)を抜くように構成されている。
水抜き手段21は、たとえば、筒状部材23を備えて構成されている。筒状部材23は、仕切り部材19の下面から、仕切り部材19とアスファルトマスチック17とを貫通してアスファルトマスチック17の上面よりも上側の位置まで上方に延びている。そして、仕切り部材19の下部のところと、アスファルトマスチック17の上面よりも上側の空間(大気)とは、筒状部材23によってつながっており、筒状部材23の内部を通って、圧密により排出された水が遮水壁1の外に排出されるようになっている。
仕切り部材19は、図1等で示すように、たとえば、厚さ方向が上下方向になっている平板状の金属板(たとえば鋼板)で構成されている。なお、金属板に代えて金網で仕切り部材19が構成されていてもよい。仕切り部材19が金属板もしくは金網等の剛体とみなせるもので構成されている場合、上下方向から見ると、仕切り部材19は、継ぎ手閉合部13の形状をトレースした形状であって、継ぎ手閉合部13の大きさよりも仕切り部材19の大きさが僅かに小さくなっている(図2等参照)。
なお、仕切り部材19に使用する金網の剛性が極めて小さい場合には、継ぎ手閉合部13の断面より若干大きい金網を使用しても、荷重や打撃により所定の位置に強制設置が可能となる。
また、遮水壁1において、図1(a)で示すように、長年の経年変化による土質系遮水材15、アスファルトマスチック17の少なくともいずれかの圧密沈下によって凹んだアスファルトマスチック17の上端部位(破線LA参照)が、別の新たなアスファルトマスチック17A(17)で埋められていてもよい。
なお、アスファルトマスチック17は、粘度が極めて高い液体の性質を示すので、長年の経年変化によって凹んだアスファルトマスチック17の上端部位は、矢板3との間の摩擦抵抗(壁面摩擦)により、中央にいくにしたがって凹み量が大きい破線LAで示すようになる。
遮水壁1についてさらに詳しく説明すると、矢板3の本体部7は、図4(a)等で示すように、一対の平板状の端部部位25,27と、これらの端部部位25,27間で、端部部位25,27をつないでいる平板状の連結部位29とを備えて構成されており、平面視において「H」字状に形成されている。
端部部位25は、この厚さ方向が縦方向(上下方向と横方向とに対して直交する方向)になっており、上下方向と横方向とに展開している。端部部位27は、縦方向で端部部位25から所定の距離だけ離れ、端部部位25と平行に展開している。
連結部位29は、厚さ方向が横方向になっており、上下方向と縦方向とに展開している。また、連結部位29の縦方向の一方の端部は、端部部位25の中間部(横方向の中間部)に接続されており、連結部位29の縦方向の他方の端部は、端部部位27の中間部(横方向の中間部)に接続されている。
継ぎ手部9は、平面視において、「C」字状に形成されており、端部部位25の横方向の両端と、端部部位27の横方向の両端との合計4箇所に設けられている。そして、遮水壁1では、図2(a)で示すように、1つの矢板3Aの横方向の一方の端部の2つの継ぎ手部9のそれぞれに、他の1つの矢板3Bの横方向の一方の端部の2つの継ぎ手部9のそれぞれが係合し(C字の線の一方の端部が、他のC字の開口部に入り込み)、矢板3Aの継ぎ手部9と矢板3Bの継ぎ手部9とがお互いに接続され、矢板3Aに矢板3Bが係合し接続されている。
そして、矢板3Aと矢板3Bとの係合(接続)によって、矢板3Aの本体部7の一部(矢板3B側の部位)と矢板3Bの本体部7の一部(矢板3A側の部位)と2組の継ぎ手部9とで、継ぎ手閉合部13が形成されている。継ぎ手閉合部13は、平面視するとほぼ矩形状に形成されている。
なお、継ぎ手閉合部13のシール性を確保するために、継ぎ手部9には、吸水膨潤性遮水材(たとえば特殊ポリウレタン樹脂)が設けられることもある。吸水膨潤性遮水材を設けた場合、これによっても、継ぎ手閉合部13は、上端の開口部、下端の開口部を除き、外部と遮断されている。また、継ぎ手部9の吸水膨潤性遮水材も、土質系遮水材15やアスファルトマスチック17とともに、遮水壁1の遮水機能を維持している。
なお、他の矢板3同士の接続も同様になされている。これにより、複数の継ぎ手閉合部13が形成されており、多数の矢板3同士が1列になって横方向でつながり、遮水壁1が横方向に長く延びている。
遮水壁1を上下方向から見ると、図2等で示すように、仕切り部材19を構成している鋼板は、継ぎ手閉合部13の形状とほぼ同形状になっている。ただし、仕切り部材19のほうが、継ぎ手閉合部13よりも僅かに小さくなっている。したがって、仕切り部材19の外周と継ぎ手閉合部13の内壁とは、僅かに離れている(たとえば最大で5mm程度離れている)。
仕切り部材19の外周と継ぎ手閉合部13の内壁とが僅かに離れているにもかかわらず、仕切り部材19の外周と継ぎ手閉合部13の内壁との間の隙間を、アスファルトマスチック17が通過しないようになっている。すなわち、仕切り部材19の外周と継ぎ手閉合部13の内壁との間に隙間があっても、アスファルトマスチック17がこの隙間を通って下方に移動せず、土質系遮水材15と混ざらないようになっている。
また、鋼板で構成されている仕切り部材19は、平板状の本体部31とリブ32とで構成されている(図1(b)参照)。リブ32は、本体部31の外周から下方に所定の距離だけ突出している。リブ32が設けられていることで本体部31が補強されており、仕切り部材19がアスファルトマスチック17の重量に耐えられるようになっている(アスファルトマスチック17の重量によって仕切り部材19が塑性変形しないようになっている)。
また、鋼板で構成されている仕切り部材19の本体部31の中央には、貫通孔が形成されており、この貫通孔から上方に筒状部材23が延出している。これにより、水抜き手段21が形成されている。
なお、仕切り部材19の形態を適宜変更してもよい。たとえば、図7(a)で示すように、リブ32を削除してもよいし、図7(b)で示すように、仕切り部材19の本体部31を球冠状もしくは円柱側面の一部の形状(一次曲面の形状)にして、上側に凸にしてもよいし、また、図7(c)で示すように、下側に凸にしてもよい。
さらに、図7(d)で示すように、仕切り部材19の上面に凹凸を設けてもよいし、図7(e)で示すように、仕切り部材19の上下面に凹凸を設けてもよいし、図7(f)で示すように、仕切り部材19の下面に凹凸を設けてもよい。このように凹凸を設けることで、浸透経路が長くなる。
なお、図1(b)、図7(a)〜(f)の形態を適宜組み合わせてもよい。また、図7(d)〜(f)で示す凹凸がライン&スペースの形態になっていてもよいし、ドット&スペースの形態になっていてもよい。
次に、遮水壁1の設置手順について説明する。
まず、複数の矢板3をお互いにつなぐことで横方向で一列にならぶように、矢板3を地盤11,5に打設する。
続いて、継ぎ手閉合部13の下部にある土砂(地盤11,5で構成された土砂)をたとえばウォータジェットで攪拌し、エアーリフト等で排土した後、土質系遮水材15を、継ぎ手閉合部13内に所定の高さまで入れる(打設する)。
続いて、仕切り部材19と筒状部材23とを土質系遮水材15の上に載置し、継ぎ手閉合部13内であって仕切り部材19の上に、アスファルトマスチック17を所定の高さまで入れる(打設する)。
遮水壁1によれば、継ぎ手閉合部13のうちの下側部位に土質系遮水材15が充填され、継ぎ手閉合部13のうちの上側部位にアスファルトマスチック17が充填されているので、安価であるとともに、乾燥等による遮水の機能が損なわれるおそれを無くすことができる。
すなわち、遮水材の乾燥や凍結・融解が発生しにくい継ぎ手閉合部13の下側部位に土質系遮水材15が使用されているので、遮水材の総てをアスファルトマスチック17で構成するよりも安価にすることができる。また、遮水材の乾燥や凍結・融解が発生しやすい継ぎ手閉合部13の上側部位に、乾燥や凍結等による影響を受けないアスファルトマスチック17が使用されているので、乾燥等による遮水の機能が損なわれるおそれを無くすことができる。
また、遮水壁1によれば、土質系遮水材15とアスファルトマスチック(土質系遮水材の上方に位置し土質系遮水材15よりも比重が大きいアスファルトマスチック)17との間に仕切り部材19が設けられているので、長い年月を経てもアスファルトマスチック17が下降して土質系遮水材15内に入り込みアスファルトマスチック17と土質系遮水材15とが逆転してしまうことが防止され、長期(たとえば、10年〜50年)にわたって遮水の機能を維持することができる。
また、遮水壁1によれば、仕切り部材19の高さ位置が低潮位における海面LWLや管理水位CWLや残留水位RWLの高さ位置よりも下側にあるので、土質系遮水材15が乾燥したり、凍結・融解を繰り返すことがなく、遮水の機能が損なわれるおそれを確実に無くすことができる。さらに、土質系遮水材15が圧密沈下を起こして土質系遮水材15の上端の位置(仕切り部材19)が下側に移動しても、低潮位における海面LWLや管理水位CWLや残留水位RWLの高さ位置より土質系遮水材15の上端が下方に位置し続けるので、乾燥等による遮水の機能が損なわれるおそれを無くすことができる。
なお、仕切り部材19のところに水の層が生成されると、この水の層を通って、遮水壁1を水等が通過してしまう。しかし、遮水壁1によれば、水抜き手段21が設けられているので、土質系遮水材15による圧密沈下によって土質系遮水材15の上部に発生した水を除去することができ、遮水壁1の遮水機能を維持することができる。
また、遮水壁1によれば、仕切り部材19の下面から仕切り部材19とアスファルトマスチック17とを貫通してアスファルトマスチック17の上面よりも上側の位置まで上方に延びている筒状部材23によって水抜き手段21が形成されているので、仕切り部材19の下側に溜まった水を簡素な構成で確実に外部に抜くことができる。
また、遮水壁1によれば、金網や金属板で構成されている仕切り部材19の大きさが、継ぎ手閉合部13の大きさよりも僅かに小さくなっているので、仕切り部材19の設置が容易になっている。
ところで、不透水性の材料である鋼板で仕切り部材19を構成することに代えて、透水性を備えた材料である金網、透水性と可撓性を備えた材料であるスポンジ(たとえば、スチールスポンジもしくはグラスのスポンジもしくはゴムスポンジ)、フェルト、もしくは、塩化ビニル等で、仕切り部材19を構成してもよいし、または、これら(鋼板、金網、スポンジ、フェルト、塩化ビニル等)を組み合わせた複合材で、仕切り部材19を構成してもよい。
仕切り部材19が剛性の高い金網で構成されている場合、鋼板で構成されている場合と同様にして、継ぎ手閉合部13の大きさよりも仕切り部材19の大きさが僅かに小さくなっている。また、金網の目の大きさは、最大でも□5mm程度になっており、アスファルトマスチック17が金網で構成されている仕切り部材19を通り抜けないようになっている。
また、仕切り部材19がスポンジやフェルトやポリ塩化ビニルや剛性の低い金網で構成されている場合、仕切り部材19は、継ぎ手閉合部13の形状をトレースした形状であって、継ぎ手閉合部13の大きさよりも仕切り部材19の大きさが僅かに大きいか、もしくは、継ぎ手閉合部13の大きさと仕切り部材19の大きさとがお互いに等しくなっている。
スポンジやフェルトやポリ塩化ビニルや剛性の低い金網で構成されている仕切り部材19の大きさが、継ぎ手閉合部13の大きさよりも僅かに大きくなっている場合、仕切り部材19を継ぎ手閉合部13内に設置したとき、仕切り部材19がたとえば変形して縮み、継ぎ手閉合部13の内壁を押圧(付勢)して内壁と接触するので、隙間を無くして土質系遮水材15とアスファルトマスチック17とを確実に分離することができる。なお、スポンジやフェルトやポリ塩化ビニルや剛性の低い金網で構成されている仕切り部材19を、アスファルトマスチック17が通り抜けできないようになっている。
仕切り部材19を複合材で構成した例として、図3で示すように、剛性の高い鋼板(金網でもよい)19Aに、弾性のあるスポンジ19Bを貼り付けたもの(異種材料を組み合わせたもの)を採用することができる。これにより、アスファルトマスチック17の重量による仕切り部材19の変形を防止することができるとともに、隙間を無くして土質系遮水材15とアスファルトマスチック17とを確実に分離することができる。なお、図3(a)において、弾性のあるスポンジ19Bの端が上側にめくれ上がり、鋼板19Aと矢板3の内壁との間に入り込み鋼板19Aと矢板3の内壁との間を埋めていてもよい。また、図3(b)では、アスファルトマスチック17の表示を省略してある。
また、仕切り部材19を複合材で構成した例として、同種材料を組み合わせたものを採用することができる。たとえば、硬い平板状のスポンジの下側に柔らかい平板状のスポンジを設けたものを、仕切り部材19として採用してもよい。
また、矢板3を、図4(b)で示すように、図4(a)で示すものを横方向に長くし連結部位29を2つ設けた「H」字状に形成してもよい。
図4(b)で示す遮水壁1では、横方向で、継ぎ手閉合部13と2つの連結部位29の間の閉空間33とが交互にならんでいる。土質系遮水材15、アスファルトマスチック17、仕切り部材19は、閉空間33内には設けられておらず、継ぎ手閉合部13内に設けられる。
また、矢板3を、図5(a)で示すように、径の大きな円筒状の本体部7と、継ぎ手部9とで構成してもよい。
図5(a)で示す矢板3の継ぎ手部9は、径の小さな円筒状の部位35と、平面視で「T」字状に見える部位37と、一対の「L」字状の部位39と、両端部にフランジ部が設けられている円弧状部材(円弧状に湾曲した「I」字状の別部材)41とを備えて構成されている。なお、小円筒状部位35には、「T」字状部位37が入り込むためのスリット43が形成されている。
小円筒状部位35は、本体部7の外周の横方向の一方の側にたとえば溶接によって設けられており、「T」字状部位37は、本体部7の外周の横方向の他方の側にたとえば溶接によって設けられている。一対の「L」字状部位39は、小円筒状部位35や「T」字状部位37から離れて、本体部7の外周の横方向の一方の側と他方の側とにたとえば溶接によって設けられている。上記溶接は、本体部7の上下方向の全長にわたってなされており、溶接部は不透水の状態になっている。
遮水壁1における矢板3(3D)とこの矢板3Dの隣の矢板3(3E)との接続状態について説明すると、矢板3Dの小円筒状部位35にスリット43を通って矢板3Eの「T」字状部位37が入り込んでいる。また、矢板3Dの一対の「L」字状の部位39に円弧状部材41の一端部が入り込み、矢板3Eの一対の「L」字状の部位39に円弧状部材41の他端部が入り込んでいる。そして、矢板3Dの一部と、矢板3Dの小円筒状部位35と、矢板3Eの「T」字状部位37と、矢板3Eの一部と、矢板3Eの一対の「L」字状の部位39と、円弧状部材41と、矢板3Dの一対の「L」字状の部位39とで、平面視で扇形状の継ぎ手閉合部13が形成されている。
また、矢板3を、図5(b)で示すように、径の大きな円筒状の本体部7と、継ぎ手部9とで構成してもよい。
図5(b)で示す矢板3の継ぎ手部9は、径の小さな第1の小円筒状部位35と、平面視で「T」字状に見える部位37と、径の小さな第2の小円筒状部位45と、平面視で「コ」字状に見える部材(溝型鋼等の別部材)49を備えて構成されている。なお、第1の小円筒状部位35と第2の小円筒状部位45とは同じ径であり、第1の小円筒状部位35には、「T」字状部位37が入り込むためのスリット43が形成されており、第2の小円筒状部位45には、「コ」字状部材49が入り込むためのスリット47が形成されている。
第1の小円筒状部位35は、本体部7の外周の横方向の一方の側にたとえば溶接によって設けられており、「T」字状部位37は、本体部7の外周の横方向の他方の側にたとえば溶接によって設けられている。第2の小円筒状部位45は、第1の小円筒状部位35や「T」字状部位37から離れて、本体部7の外周の横方向の一方の側と他方の側とにたとえば溶接によって設けられている。上記溶接も、本体部7の上下方向の全長にわたってなされており、溶接部は不透水の状態になっている。
遮水壁1における矢板3(3F)とこの矢板3Fの隣の矢板3(3G)との接続状態について説明すると、矢板3Fの第1の小円筒状部位35にスリット43を通って矢板3Gの「T」字状部位37が入り込んでいる。また、矢板3Fの第2の小円筒状部位45にスリット47を通って「コ」字状部材49の一端部が入り込み、矢板3Gの第2の小円筒状部位45にスリット47を通って「コ」字状部材49の他端部が入り込んでいる。そして、矢板3Fの一部と、矢板3Fの第1の小円筒状部位35と、矢板3Gの「T」字状部位37と、矢板3Gの一部と、矢板3Gの第2の小円筒状部位45と、「コ」字状部材49と、矢板3Fの第2の小円筒状部位45とで、三角形状の継ぎ手閉合部13が形成されている。
なお、図5において、陸側と海側とが入れ替わっていてもよい。
また、矢板3を、図6で示すように、平板状の素材を適宜曲げた所定形状に形成された本体部7と、継ぎ手部9とで構成してもよい。
本体部7は、平面視において、等脚台形状(等脚台形の一方の斜面と上底と他方の斜辺とで構成された形状)に形成されている。継ぎ手部9は、本体部7の両端部を適宜折り曲げた態様で形成されている。
遮水壁1における矢板3(3H)とこの矢板3Hの隣の一方の矢板3(3I)との接続状態、矢板3Hとこの矢板3Hの隣の他方の矢板3(3J)との接続状態等について説明する。
矢板3Hの一方の継ぎ手部9と矢板3Iの一方の継ぎ手部9とがお互いに接合されており、矢板3Hの他方の継ぎ手部9と矢板3Jの一方の継ぎ手部9とがお互いに接合されている。なお、矢板3I,3Jは、矢板3Hとは逆向きになっている。
また、平板状の継ぎ手閉合部構成材51が、矢板3Iの斜辺部と矢板3Jの斜辺部とに、溶接によって設置されている。これにより、矢板3H,3I,3Jと継ぎ手閉合部構成材51とで、等脚台形状の継ぎ手閉合部13が形成されている。継ぎ手閉合部構成材51の溶接も、本体部7の上下方向の全長にわたってなされており、溶接部は不透水の状態になっている。
また、図8や図9で示すように、矢板3に代えて、ケーソン53を採用してもよい。すなわち、遮水壁1を、複数個のケーソン53を所定の間隙をあけて地盤5に所定の方向にならべてあることで形成してもよい。そして、各ケーソン53の間隙のところに形成されている目地閉合部(ケーソン目地部)13のうちの下側部位に土質系遮水材15が充填されており、目地手閉合部13のうちの上側部位にアスファルトマスチック17が充填されており、土質系遮水材15とアスファルトマスチック17とを仕切り部材19が仕切っている構成であってもよい。
なお、お互いが隣接している2つのケーソン53の間の間隙55には、お互いが離れている2つのチューブ57が設置されており、お互いが隣接している2つのケーソン53と2つのチューブ57とによって、矩形状の目地閉合部13が形成されている。また、チューブ57内は、たとえばサンドマスチック59で満たされている。
1 遮水壁
3 矢板
5 地盤
13 継ぎ手閉合部(目地閉合部)
15 土質系遮水材
17 アスファルトマスチック
19 仕切り部材
21 水抜き手段
23 筒状部材
53 ケーソン
55 間隙
LWL 周辺海域の低潮位
RWL 周辺地盤の残留水位
CWL 管理水位

Claims (6)

  1. 矢板を複数個つなぐことで所定の方向にならべられているとともに、前記矢板の下側の部位が地盤に埋められ前記矢板の上側の部位が前記地盤から上方に突出している遮水壁において、
    前記つながってならんでいる各矢板の係合部のところに形成されている継ぎ手閉合部のうちの下側部位に充填された土質系遮水材と、
    前記継ぎ手閉合部のうちの上側部位に充填されたアスファルト混合物と、
    前記土質系遮水材と前記土質系遮水材よりも比重が大きい前記アスファルト混合物とが混ざることを防止するために、前記土質系遮水材と前記アスファルト混合物とを仕切っている仕切り部材と、
    を有し、
    前記仕切り部材のところに発生した水を抜くための水抜き手段が設けられており、
    前記水抜き手段は、前記仕切り部材の下面から、前記仕切り部材と前記アスファルト混合物とを貫通して前記アスファルト混合物の上面よりも上側の位置まで延びている筒状部材を備えて構成されており、
    前記筒状部材の肉部には貫通孔が設けられておらず前記筒状部材の肉部は不透水性を備えており、
    前記筒状部材は、前記仕切り部材の下部のところと前記アスファルト混合物の上面よりも上側の空間とをつないでおり、前記土質系遮水材の圧密沈下によって前記土質系遮水材の上に発生した水を前記遮水壁の外に排出するように構成されていることを特徴とする遮水壁。
  2. 複数個のケーソンを所定の間隙をあけて、地盤に所定の方向にならべてあることで形成されている遮水壁において、
    前記各ケーソンの間隙のところに形成されている目地閉合部のうちの下側部位に充填された土質系遮水材と、
    前記目地閉合部のうちの上側部位に充填されたアスファルト混合物と、
    前記土質系遮水材と前記土質系遮水材よりも比重が大きい前記アスファルト混合物とが混ざることを防止するために、前記土質系遮水材と前記アスファルト混合物とを仕切っている仕切り部材と、
    を有し、
    前記仕切り部材のところに発生した水を抜くための水抜き手段が設けられており、
    前記水抜き手段は、前記仕切り部材の下面から、前記仕切り部材と前記アスファルト混合物とを貫通して前記アスファルト混合物の上面よりも上側の位置まで延びている筒状部材を備えて構成されており、
    前記筒状部材の肉部には貫通孔が設けられておらず前記筒状部材の肉部は不透水性を備えており、
    前記筒状部材は、前記仕切り部材の下部のところと前記アスファルト混合物の上面よりも上側の空間とをつないでおり、前記土質系遮水材の圧密沈下によって前記土質系遮水材の上に発生した水を前記遮水壁の外に排出するように構成されていることを特徴とする遮水壁。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遮水壁は、遮水護岸壁として使用されるものであり、
    前記仕切り部材の高さ位置が、周辺海域の低潮位もしくは周辺地盤の残留水位もしくは管理水位における水面の高さ位置よりも下側にあることを特徴とする遮水壁。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の遮水壁において、
    前記仕切り部材は、鋼板で構成されており、平板状の本体部とこの本体部を補強するためのリブとを備えて構成されており、
    前記筒状部材は、前記仕切り部材から上方に延出していることを特徴とする遮水壁。
  5. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の遮水壁において、
    前記仕切り部材は、金属板、金網、スポンジ、フェルト、もしくは、塩化ビニル、または、これらを組み合わせた複合材で構成されており、
    前記仕切り部材が金属板や金網で構成されている場合、前記継ぎ手閉合部の大きさよりも前記仕切り部材の大きさが僅かに小さくなっており、前記仕切り部材がスポンジやフェルトや塩化ビニルや金網で構成されている場合、前記継ぎ手閉合部の大きさよりも前記仕切り部材の大きさが僅かに大きいか、もしくは、前記継ぎ手閉合部の大きさと前記仕切り部材の大きさとがお互いに等しくなっていることを特徴とする遮水壁。
  6. 請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の遮水壁において、
    前記土質系遮水材、前記アスファルト混合物の少なくともいずれかの圧密沈下によって凹んだ前記アスファルト混合物の上端部位が、別の新たなアスファルト混合物で埋められていることを特徴とする遮水壁。
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