JP6297501B2 - 飲食品、サプリメントおよび医薬品等に用いられる特定カカオプロシアニジンおよびその製造方法 - Google Patents

飲食品、サプリメントおよび医薬品等に用いられる特定カカオプロシアニジンおよびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、飲食品、サプリメントおよび医薬品等に有用な特定カカオプロシアニジンおよびその製造方法に関する。
ポリフェノールは、「癌や動脈硬化など、様々な病気の原因といわれる活性酸素の働きを抑制する」、「アレルギーの抑制効果やストレス抑制効果がある」と言われている。このため、ポリフェノールを含む植物や、その植物の加工物および抽出物等が、飲食品、サプリメントおよび医薬品等の分野で、原料や添加剤として幅広く用いられている。特に、カカオには、他の植物と比べ、ポリフェノールが豊富に含まれる。このため、カカオ粉末やカカオエキスは、そのような原料、添加剤として特に注目されている。
カカオ由来のポリフェノール(以下「カカオポリフェノール」ともいう)としては、例えば、単量体であるカテキン、2量体であるプロシアニジンB2、3量体であるプロシアニジンC1、4量体であるシンナムタンニンA2等が挙げられる。
ところで、従来、生体に対して前述のような様々な作用や効果を与えるものは、カカオポリフェノールのうち、腸管から吸収可能な重合度3以下(すなわち単量体、2量体および3量体)のポリフェノール成分であると考えられてきた。このような事情から、過去に「カカオポリフェノールから(±)−カテキン、(±)−エピカテキンおよびそれらのプロシアニジン(2量体、3量体を含む)を分離する方法」が提案されていたり(例えば、特表2009−501161号公報等)、「カカオポリフェノールから「カテキン、エピカテキンおよびそれらのプロシアニジン」又は「高級プロシアニジン」を抽出分離する方法」が提案されたりしている(例えば、特表2003−535111号公報)。
特表2009−501161号公報 特表2003−535111号公報
ところが、近年、4量体以上のポリフェノールにも有益な作用や効果あるいは用途があることが判明している。
そこで、本発明の課題は、カカオプロシアニジン混合物から4量体、5量体、6量体、7量体および8量体を含む4量体以上のカカオプロシアニジンを精度よく分離して、比較的に高純度の4量体、5量体、6量体、7量体および8量体を含む4量体以上のカカオプロシアニジンを製造する方法を提供することにある。
本発明の第1局面に係る特定カカオプロシアニジンの製造方法では、グリセロプロピル基を化学結合させたシリカ粒子を充填したカラムに、カカオプロシアニジン混合物を注入し、アセトニトリルおよびメタノール水溶液からなり酸を含まない溶離液(以下「酸不含有溶離液」ともいう)の組成を変化させながらその溶離液でカカオプロシアニジン混合物を展開させて、カカオプロシアニジン混合物から4量体、5量体、6量体、7量体および8量体を含む4量体以上のカカオプロシアニジンを含有すると共に3量体以下のカカオプロシアニジンの含有率が10質量%以下である特定カカオプロシアニジンが分画される。なお、ここにいう「カカオプロシアニジン」とは、カカオ由来のカテキンやエピカテキン等のカテキン類のオリゴマーである。また、ここにいう「カカオプロシアニジン混合物」とは、例えば、カカオエキスである。さらに、4量体、5量体、6量体、7量体および8量体を含む4量体以上のカカオプロシアニジンを含有すると共に3量体以下のカカオプロシアニジンの含有率が10質量%以下であるカカオプロシアニジンを、以下「特定カカオプロシアニジン」と称する。また、カカオプロシアニジンの重合度の上限は、20であることが好ましい。また、特定カカオプロシアニジンの分画には、例えば、液体クロマトグラフィー(高速液体クロマトグラフィーを含む)を用いることができる。また、このとき、カラム充填材として、グリセロプロピル基を化学結合させたシリカ粒子を用いることが好ましい。
なお、この特定カカオプロシアニジンの製造方法において、特定カカオプロシアニジンの分画では、溶離液としての酸不含有溶離液の組成を変化させるが、その酸不含有溶離液の組成は、少なくとも4段階で変化させることが好ましい。この特定カカオプロシアニジンに、3量体以下のカカオプロシアニジンが混入することを有効に抑制することができるからである。
本願発明者らの鋭意検討の結果、この特定カカオプロシアニジンの製造方法を利用すると、カカオプロシアニジン混合物から4量体、5量体、6量体、7量体および8量体を含む4量体以上のカカオプロシアニジンを精度よく分離して、比較的に高純度の特定カカオプロシアニジンを製造することができることが明らかとなった。このとき、この特定カカオプロシアニジンでは、カテキン、エピカテキンおよび3量体以下のカカオプロシアニジンは、その含有率が10質量%以下である。3量体以下のカカオプロシアニジンの含有率は9質量%以下であることが好ましく、8質量%以下であることがより好ましく、7質量%以下であることがさらに好ましく、6質量%以下であることが特に好ましく、5質量%以下であることが特に好ましい。また、この特定カカオプロシアニジンでは、カテキン、エピカテキンおよび3量体以下のカカオプロシアニジンを含有しないことが最も好ましい。ただし、これは、カテキン、エピカテキンおよび3量体以下のカカオプロシアニジンを「実質的に」含有しないことを意味する。つまり、この特定カカオプロシアニジンは、「カテキン、エピカテキンおよび3量体以下のカカオプロシアニジンの総質量」に対する「4量体、5量体、6量体、7量体および8量体を含む4量体以上のカカオプロシアニジンの総質量」の比が9以上、好ましくは10以上、より好ましくは11以上、さらに好ましくは12以上であるカカオプロシアニジン混合物であると言い換えることもできる。なお、この比の上限は無限大(∞)であり、この比が高ければ高い程に好ましいが、例えば、この比の上限は100である。
本発明の第2局面に係る特定カカオプロシアニジンは、第1局面に係る特定カカオプロシアニジンの製造方法により製造されるものである。
このとき、プロシアニジンとして、例えば、カカオプロシアニジンを用いると、その安全性や風味・物性等の観点から、特定カカオプロシアニジンは、飲食品用原料(素材、組成物)、サプリメント用原料(素材、組成物)および医薬品用原料(素材、組成物)等として、好ましく、飲食品用原料およびサプリメント用原料として、より好ましく、飲食品用原料として、さらに好ましい。
実施例1に係るカカオエキスの分画結果を示すチャートである。 実施例2に係るカカオエキスの分画結果を示すチャートである。 実施例2に係るカカオエキスの分画後の各画分に含まれる高重合度カカオプロシアニジンの含有率の解析結果を示すチャートである(a)カカオエキス(CLPr)、b)低重合画分(CLPr−L)、c)高重合画分(CLPr−H))。 比較例1に係るカカオエキスの分画結果を示すチャートである。
本発明の実施の形態に係る4量体以上のカカオプロシアニジン(以下「高重合カカオプロシアニジン」ともいう)は、カカオエキスを液体クロマトグラフィーにより分画することによって得ることができる。なお、このカカオエキスの分画では、溶離液として「酸を含まない溶離液」が使用される。なお、カカオエキスは、市販品等を購入してもよいし、公知の方法によって、カカオ豆・カカオ粉末から抽出してもよい。本発明の実施の形態に用いることができる「カカオ豆」は、産地や生育状況、焙焼の有無等により制限されることはない。
カカオエキスの分画には、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)等の公知の手段を用いることができる。なお、実験室規模では操作の容易さや再現性の観点から、HPLCを用いることが好ましく、実験室規模と同等の分画効率を得られる範囲において、パイロットプラント規模や実機規模へのスケールアップも可能である。かかる場合、カラム充填材の一態様として、順相分離用の「グリセロプロピル基を化学結合させたシリカ粒子」を用いて、極性の低い分子から溶出される(本発明では、重合度が低いカカオプロシアニジンから順に溶出される)原理を利用し、HPLCを実行することが好ましい。
ここにいう「酸を含まない溶離液」とは、溶離液に一般的に添加される酢酸、リン酸、ギ酸、トルフルオロ酢酸等を実質的に含まない溶離液を意味する。なお、本発明の実施の形態では、このような溶離液としては、例えば、アセトニトリル・メタノール等の極性有機溶媒、水、これらの混合溶液が好適に用いられる。なお、「酸を含まない」とは、3量体以下のカカオプロシアニジンと、4量体、5量体、6量体、7量体および8量体を含む4量体以上のカカオプロシアニジンとの分画に実質的に影響を及ぼさないことを基準として判断することができる。
以下に、実施例を示して、本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は、以下に示す実施例に限定されることはない。また、以下において、「低重合」との用語は、重合度が1以上3以下、すなわち単量体〜3量体であることを意味し、「高重合」との用語は、重合度が4以上、すなわち4量体以上であることを意味する。
<実施例1>
(1)原料液の調製
エクアドル原産のカカオエキス(以下「CLPr」ともいう)の濃度が30mg/mLとなるように、CLPrをメタノール水溶液(50質量%)に溶解させた後に、このCLPr溶液を、孔径が0.45μmの再生セルロース膜で濾過して、原料液を調製した。
(2)ゲル濾過分画
高速液体クロマトグラフィー(以下「HPLC」ともいう)システムの環境条件を、以下に示すように設定した。そして、上述の原料液を50μLでHPLCシステムに注入し、原料液の注入後の8分から16分の溶離画分を低重合画分(以下「CLPr−L」ともいう)とし、原料液の注入後の17分から25分の溶離画分を高重合画分(以下「CLPr−H」ともいう)として、それぞれを分画採取した(図1参照)。図1に示される通り、本実施例では、3量体と4量体のピークが完全に離れている。このため、CLPr−Lには、主にカテキン、エピカテキンならびにそれらの2量体および3量体が含まれ、CLPr−Hには、主に4量体、5量体、6量体、7量体および8量体を含む4量体以上のカカオプロシアニジンが含まれている。つまり、各画分に含まれる高重合カカオプロシアニジンの含有率、各画分の収率は、後述する実施例2の結果と同様であった。なお、この分画点としては、CLPr-Hに可能な限り、カテキン、エピカテキンならびにそれらの2量体および3量体のカカオプロシアニジンが含まれない時点を設定した。
(HPLCシステムの環境条件)
・装置:セミ分取用液体クロマトグラフィーシステム(島津社製、システム構成:LC−6AD,2台、CBM−20A、CTO−20A、SIL−10AF、SPD−20A、FRC−10A、LCsolutionソフトウェア)
・カラム:Develosil 100 Diol−5 8.0×300mm
・流速:2.4ml/分
・検出波長:UV280nm
・溶離液:アセトニトリルおよびメタノール水溶液(97質量%)
・グラジエント:(メタノール水溶液(97質量%)の質量%) 0(0分)、20(4〜9分)、40(13〜18分)、0(20〜30分)
<実施例2>
(1)原料液の調製
実施例1と同様にして、CLPrを調製した。
(2)ゲル濾過分画
HPLCシステムの環境条件を、以下に示すように変更し、上述の原料液を1960μLでそのHPLCシステムに注入した。そして、原料液の注入後の45分から85分の溶離画分をCLPr−Lとし、原料液の注入後の90分から135分の溶離画分をCLPr−Hとした以外は、実施例1と同様にして、それぞれを分画採取した(図2参照)。
(HPLCシステムの環境条件)
・装置:大量分取用液体クロマトグラフィーシステム(島津社製、システム構成:LC−8A,2台、FCV−130AL、SIL−10AP、SPD−20AV、FRC−10A、LCsolutionソフトウェア)
・ガードカラム:Develosil 100 Diol−10 50×100mm
・本カラム:Develosil 100 Diol−10 50×300mm
・流速:20.8ml/分
・検出波長:UV280nm
・溶離液:アセトニトリルおよびメタノール水溶液(97質量%)
・グラジエント:(メタノール水溶液(97質量%)の質量%) 0(0分)、20(24〜54分)、40(78〜108分)、0(120〜180分)
(3)各画分に含まれる高重合カカオプロシアニジンの含有率の解析
上述のCLPr−LおよびCLPr−Hの各溶離画分をそれぞれ2〜4mLで採取し、遠心エバポレーターにて、それぞれを乾固した。次いで、その乾固した各溶離画分を、100μLのメタノール水溶液(50質量%)で、それぞれ再溶解させて、サンプルとした。
上記の各サンプルを、Kelmらの方法に準拠したプロシアニジン類順相HPLC測定法(Kelm, M.A. et al. J. Agric Food Chem 2006, 54(5); p.1571-1576 参照)を用いて、エピカテキン等量で分析したところ、図3に示される分析チャートおよび表1に示される結果が得られた。
Figure 0006297501
CLPr−Hには、4量体以上のカカオプロシアニジンが90質量%以上で含まれていた。一方、CLPr−Lでは、4量体以上のカカオプロシアニジンが検出されなかった。なお、これらのカカオプロシアニジンは、逆相HPLC分析の手法に準じて、エピカテキンで検量線を作成し、各重合度のカカオプロシアニジン濃度をエピカテキン当量として算出することにより定量した。
(4)各画分の収率
上述のCLPr−LおよびCLPr−Hの各溶離画分を、エバポレーターで減圧し、有機溶媒を除去して濃縮した。そして、この濃縮された溶離画分を超純水で洗浄しながら金属容器に移し、−80℃で凍結乾燥させた。そして、各溶離画分の重量を秤量して、CLPr−LおよびCLPr−Hの各収率を求めたところ、CLPr−Lの収率は33%であり、CLPr−Hの収率は40%であった。
<比較例1>
(1)原料液の調製
実施例1と同様にして、CLPrを調製した。
(2)ゲル濾過分画
HPLCシステムの環境条件を、以下に示すように変更し、上述の原料液を50μLでそのHPLCシステムに注入した。そして、原料液の注入後の8分から18.5分の溶離画分をCLPr−Lとし、原料液の注入後の19分から30分の溶離画分をCLPr−Hとした以外は、実施例1と同様にして、それぞれを分画採取した(図4参照)。図4に示される通り、本比較例では、3量体と4量体のピークが接近している。このため、CLPr−Hには、カテキン、エピカテキンならびにそれらの2量体および3量体のカカオプロシアニジンが比較的に多量に含まれており、高純度なCLPr−Hを得ることが困難であった。
(HPLCシステムの環境条件)
・装置:セミ分取用液体クロマトグラフィーシステム(島津社製、システム構成:LC−6AD,2台、CBM−20A、CTO−20A、SIL−10AF、SPD−20A、FRC−10A、LCsolutionソフトウェア)
・カラム:Deverosil 100 Diol−5 8.0×300mm
・流速:2.4ml/分
・検出波長:UV280nm
・溶離液:酢酸アセトニトリル溶液(2質量%)および酢酸・メタノール水溶液(酢酸:2質量%,メタノール95質量%)
・グラジエント:(酢酸・メタノール水溶液の質量%) 0(0分)、40(18〜23分)、0(25〜35分)
<実施例および比較例の結果からの考察>
「実施例1および実施例2に係るカカオエキスの分画結果を示す図1および図2」と「比較例1に係るカカオエキスの分画結果を示す図4」とを対比すると、前者における3量体の検出ピークと4量体の検出ピークとの時間間隔が、後者における時間間隔よりも長くなっていることが分かる。このため、実施例1および実施例2では、従前よりも高純度の高重合カカオプロシアニジン(すなわち、4量体、5量体、6量体、7量体および8量体を含む4量体以上のカカオプロシアニジン)を分画することができたものと考えられる。通常、ポリフェノール粗精製物よりポリフェノールを精度よく分画するためには、溶離液に酸を添加することが一般的である。これに対し、本実施例に係るカカオエキスの分画方法では、敢えて酸を添加しないことにより3量体の検出ピークと4量体の検出ピークの時間間隔を広げることができた。そして、その結果、高純度の高重合カカオプロシアニジンを得ることができた。
本発明に係る特定カカオプロシアニジンの製造方法により製造した高重合カカオプロシアニジンは、例えば、血糖値コントロール剤等の医薬品等の有効成分として利用することができるだけでなく、飲食品、サプリメント等に添加して利用することもできる。なお、これらの医薬品等は、経口投与されてもよいし、経管投与されてもよいし、経腸投与されてもよい。

Claims (2)

  1. グリセロプロピル基を化学結合させたシリカ粒子を充填したカラムに、カカオプロシアニジン混合物を注入し、アセトニトリルおよびメタノール水溶液からなり酸を含まない溶離液の組成を変化させながら前記溶離液で前記カカオプロシアニジン混合物を展開させて、前記カカオプロシアニジン混合物から4量体、5量体、6量体、7量体および8量体を含む4量体以上のカカオプロシアニジンを含有すると共に3量体以下のカカオプロシアニジンの含有率が10質量%以下である特定カカオプロシアニジンを分画する
    特定カカオプロシアニジンの製造方法。
  2. 請求項1に記載の特定カカオプロシアニジンの製造方法により製造される、特定カカオプロシアニジン。
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