JP6297343B2 - 廃棄物処理設備 - Google Patents

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Description

本発明は、廃棄物処理設備に関し、特には、過給機を備える廃棄物処理設備に関するものである。
従来、廃棄物処理の分野においては、空気などの酸素含有気体を供給して廃棄物を焼却する際に要する電力の削減および低コスト化が求められている。そこで、過給機を使用し、廃棄物を焼却した際に生じる排ガスから回収した熱を利用して廃棄物の焼却に必要な空気を供給することにより、焼却炉への空気供給用のブロア等を不要として電力の削減および低コスト化を達成する技術が提案されている。
具体的には、過給機を使用した廃棄物処理設備としては、図5に示すような、廃棄物を焼却する焼却炉210と、回転軸223を介して接続されたコンプレッサー221およびタービン222を有する過給機220と、焼却炉210から排出される排ガスと過給機220のコンプレッサー221から供給される空気との間で熱交換する熱交換器230とを備える廃棄物処理設備200が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この従来の廃棄物処理設備200では、定常運転時に、コンプレッサー221から熱交換器230を介して供給される空気によりタービン222が回転させられると共にタービン222を回転させた後の空気が焼却炉210に送られ、更にタービン222の回転によってコンプレッサー221が駆動されて熱交換器230に供給する空気を送風するので、ブロア等を不要として電力の削減および低コスト化を達成することができる。
特開2007−170703号公報
ところで、通常、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状は経時変化するため、廃棄物処理設備では、廃棄物の焼却時に供給すべき酸素含有気体としての空気の量も経時変化する。しかしながら、上記従来の過給機を用いた廃棄物処理設備では、コンプレッサーから吸引されて焼却炉に供給される空気の量は、コンプレッサーの駆動に用いられる回転軸およびタービンの回転数に依存する。そして、過給機の回転軸およびタービンの回転数は、慣性力などの影響を大きく受けるため、廃棄物の量および性状が経時変化した場合であっても、急激には変化しない。それゆえ、従来の過給機を用いた廃棄物処理設備には、例えば廃棄物の量や性状に変動が生じた場合に、回転軸およびタービンの回転数、並びに、コンプレッサーから吸引される空気の量が当該変動に応じて適時に変化せず、焼却炉に送られる空気の量が不足したり、過剰になったりする虞があった。特に、焼却炉に投入される廃棄物に対して供給される空気の量が不足する場合には、不安定な燃焼状態となり、可燃ガスや有害ガスの発生等の不所望な事態をもたらすという問題があった。
そこで、本発明は、過給機を用いた廃棄物処理設備であって、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に応じて、焼却炉に供給すべき酸素含有気体の量を適切に制御することができる廃棄物処理設備を提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の廃棄物処理設備は、廃棄物を焼却する焼却炉と、回転軸を介して接続されたコンプレッサーおよびタービンを有する過給機と、前記焼却炉から排出される排ガスと前記過給機から供給される酸素含有気体との間で熱交換する熱交換器とを備え、前記コンプレッサーは、前記回転軸を介して伝達される動力を利用して吸引した酸素含有気体を前記熱交換器に供給可能に構成され、前記タービンは、前記熱交換器を通った前記酸素含有気体のエネルギーを利用して前記回転軸を回転させると共にエネルギーを利用した後の酸素含有気体を前記焼却炉に供給可能に構成された、廃棄物処理設備であって、前記焼却炉での廃棄物の焼却に必要な前記酸素含有気体量の過不足を検出する検出機構と、前記検出機構の検出結果に基づき、前記過不足が解消されるように前記回転軸の回転数を制御して前記焼却炉に供給される前記酸素含有気体量を補正する制御機構と、を更に備えることを特徴とする。
このように、焼却炉での廃棄物の焼却に必要な酸素含有気体量の過不足を検出する検出機構と、該検出機構の検出結果に基づいて過給機の回転軸の回転数を過不足が解消されるように制御する制御機構とを設ければ、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に応じて、焼却炉に供給すべき酸素含有気体の量を適切に制御することが可能となる。
また、本発明の廃棄物処理設備では、前記検出機構が、前記焼却炉で発生する排ガスの温度を測定する温度センサと、前記排ガスの温度に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備えるのが好ましい。前記焼却炉で発生する排ガスの温度は、温度センサにより容易に測定することができるからである。また、前記焼却炉で発生する排ガスの温度は、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対する追随性が高いので、前記検出機構が、前記焼却炉で発生する排ガスの温度を測定する温度センサと、前記焼却炉で発生する排ガスの温度に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部を備えれば、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対する迅速な応答性をもって酸素含有気体量の過不足が解消されるように前記酸素含有気体量を補正することができ、焼却炉に供給すべき酸素含有気体の量をよりタイムリーに制御することが可能となるからである。
一方で、本発明の廃棄物処理設備では、前記検出機構が、前記焼却炉で発生する排ガスの酸素濃度および一酸化炭素濃度の少なくとも一方を測定する排ガス濃度センサと、前記酸素濃度および一酸化炭素濃度の少なくとも一方に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備えるのも好ましい。前記焼却炉で発生する排ガスの酸素濃度および一酸化炭素濃度は、排ガス濃度センサにより容易に測定することができるからである。また、前記焼却炉で発生する排ガスの酸素濃度および一酸化炭素濃度は、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対する追随性が高いので、前記検出機構が、前記焼却炉で発生する排ガスの酸素濃度および一酸化炭素濃度の少なくとも一方を測定する排ガス濃度センサと、前記酸素濃度および一酸化炭素濃度の少なくとも一方に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備えれば、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対する迅速な応答性をもって酸素含有気体量の過不足が解消されるように前記酸素含有気体量を補正することができ、焼却炉に供給すべき酸素含有気体の量をよりタイムリーに制御することが可能となるからである。
なお、廃棄物処理設備が前記熱交換器の下流側に集塵機を備える場合には、前記排ガス濃度センサは、排ガスの流れ方向でみて前記集塵機より上流側に設置されているのが好ましい。一般に、排ガス濃度センサは、集塵機の上流側よりも下流側に設けた方が、検出感度に優れ、メンテナンスが容易であるが、集塵機が熱交換器よりも下流側に位置し、集塵機と焼却炉とが離隔している場合には、排ガス濃度センサで検出される濃度と、焼却炉で発生する排ガスの濃度との間のタイムラグが大きい。従って、集塵機の下流側よりも上流側に設ければ、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対する追随性がより高いことから、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対する迅速な応答性をもって酸素含有気体量の過不足が解消されるように前記酸素含有気体量を補正することができ、焼却炉に供給すべき酸素含有気体の量をより適切に制御することが可能となるからである。
なお、前記検出機構が前記焼却炉で発生する排ガスの酸素濃度および一酸化炭素の少なくとも一方を測定する排ガス濃度センサを備える場合には、前記排ガス濃度センサは、非接触式であるのが好ましい。前記排ガス濃度センサが非接触式のものであれば、ダストの存在による検出感度やメンテナンス容易性の問題を考慮する必要なく、前記排ガス濃度を測定することが可能となるからである。
さらに、本発明の廃棄物処理設備では、前記検出機構が、前記焼却炉へ投入される廃棄物の量および含水率の少なくとも一方を測定するセンサと、前記量および含水率の少なくとも一方に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備えるのも好ましい。前記焼却炉への廃棄物の投入量および廃棄物の含水率は、容易に測定することができるからである。また、前記焼却炉への廃棄物の投入量および廃棄物の含水率は、焼却炉で焼却処理される廃棄物の燃焼状態に大きな影響を与えるパラメータでもあるので、前記検出機構が、前記焼却炉への廃棄物の投入量および廃棄物の含水率の少なくとも一方を測定するセンサと、前記投入量および含水率の少なくとも一方に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備えれば、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対するより迅速な応答性をもって酸素含有気体量の過不足が解消されるように前記酸素含有気体量を補正することができ、焼却炉に供給すべき酸素含有気体の量をよりタイムリーに制御することが可能となるからである。
またさらに、本発明の廃棄物処理設備では、前記焼却炉を流動床式焼却炉とし、前記検出機構が、該焼却炉における流動媒体の温度を測定する温度センサと、前記流動媒体の温度に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備えるのも好ましい。前記流動床式焼却炉における流動媒体の温度は、温度センサにより容易に測定することができるからである。また、前記流動床式焼却炉における流動媒体の温度は、焼却炉で焼却処理される廃棄物の燃焼状態を直接的に指し示すパラメータでもあるので、前記検出機構が、該焼却炉における流動媒体の温度を測定する温度センサと、前記流動媒体の温度に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備えれば、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対するより迅速な応答性をもって酸素含有気体量の過不足が解消されるように前記酸素含有気体量を補正することができ、焼却炉に供給すべき酸素含有気体の量をよりタイムリーに制御することが可能となるからである。
本発明によれば、過給機を用いた廃棄物処理設備において、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に応じて、焼却炉に供給すべき酸素含有気体の量を適切に制御することができる。
本発明に従う廃棄物処理設備の一実施形態に係る構成を説明する図である。 本発明に従う廃棄物処理設備の他の実施形態に係る構成を説明する図である。 本発明に従う廃棄物処理設備の別の実施形態に係る構成を説明する図である。 本発明に従う廃棄物処理設備のその他の実施形態に係る構成を説明する図である。 従来の廃棄物処理設備の要部の構成を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
本発明の廃棄物処理設備は、例えば流動床式の焼却炉を用いて、脱水汚泥などの廃棄物を焼却処理する設備である。なお、本発明の廃棄物処理設備で焼却処理する廃棄物は、脱水汚泥に限定されるものではない。
(第1実施形態)
<廃棄物処理設備の構成>
ここで、図1に、本発明の廃棄物処理設備の一例の実施形態の概略構成を示す。図1に示す廃棄物処理設備100は、廃棄物移送ライン1を介して投入される廃棄物を焼却する流動床式の焼却炉10と、回転軸23を介して接続されたコンプレッサー21およびタービン22を有して焼却炉10に酸素含有気体としての空気を供給する過給機20と、焼却炉10から排出される排ガスと過給機20のコンプレッサー21を介して吸引された空気との間で熱交換する熱交換器30とを備えている。また、廃棄物処理設備100は、熱交換器30を通過した排ガスから焼却灰などの固形分を分離して除去する気固分離装置としての集塵機50と、集塵機50を通過した排ガスを洗浄して外部に放出する排ガス処理装置としてのスクラバー60と、スクラバー60で洗浄された排ガスの一部を誘引ガスとして誘引することにより焼却炉10からスクラバー60側へと排ガスを導く誘引装置としての誘引ファン70とを備えている。
なお、過給機20のコンプレッサー21は、回転軸23を介して伝達される動力を利用して吸引した空気を熱交換器30に供給可能に構成されている。また、過給機20のタービン22は、熱交換器30を通った空気のエネルギーを利用して回転軸23を回転させると共にエネルギーを利用した後の空気を焼却炉10に供給可能に構成されている。
そして、この廃棄物処理設備100では、焼却炉10の排ガス出口と熱交換器30の排ガス入口とが、排ガス供給ライン81を介して接続されている。また、熱交換器30の排ガス出口と集塵機50の排ガス入口とが、集塵ライン82を介して接続されており、集塵機50の排ガス出口とスクラバー60の排ガス入口とが、排ガス洗浄ライン83を介して接続されている。更に、スクラバー60の誘引ガス出口と誘引ファン70の誘引ガス入口とが、誘引ライン84を介して接続されている。そして、誘引ファン70の誘引ガス出口は、返送ライン85を介してスクラバー60の煙突部61に接続されている。
また、廃棄物処理設備100では、過給機20のコンプレッサー21の空気出口と熱交換器30の空気入口とが、圧縮空気ライン86を介して接続されており、熱交換器30の空気出口と過給機20のタービン22の空気入口とが、加熱空気ライン87を介して接続されている。更に、過給機20のタービン22の空気出口と焼却炉10とが、焼却炉10で廃棄物を焼却する際に使用する酸素含有気体(空気)を供給する燃焼用気体ラインとしての燃焼用空気ライン88を介して接続されている。また、燃焼用空気ライン88からは、気体利用ラインとしての空気利用ライン89が分岐しており、空気利用ライン89は、気体の有するエネルギーを利用する気体利用装置としてのスクラバー60の煙突部61まで延びている。
そして、この廃棄物処理設備100では、過給機20が、回転軸23の回転を利用して発電可能な発電機24と、発電機24に設けられて回転軸23の回転数および発電機24での発電量を制御するインバーター25とを更に備えている。
即ち、廃棄物処理設備100の過給機20は、タービン22を回転させて得られた動力を利用して回転軸23を回転させることで、コンプレッサー21を駆動させて空気を吸引すると共に、発電機24により発電することが可能に構成されている。
また、この廃棄物処理設備100では、必要に応じて補助燃料を燃焼させることにより熱交換器30から流出した空気を更に加熱する過熱器40が、加熱空気ライン87に設けられている。更に、ダンパーなどの流量調整弁89Aが、空気利用ライン89に設けられている。また、焼却炉10から排出される排ガスの温度を測定する温度センサ81Aが、排ガス供給ライン81に設けられている。更に、この廃棄物処理設備100は、排ガス温度の設定値を判断装置92に入力する入力装置91と、過給機20から焼却炉10に供給される空気量が過剰か不足かを入力された設定値および温度センサ81Aでの測定値に基づき判断する過不足判断部としての判断装置92と、判断装置92の判断結果に基づき空気量の過不足が解消されるように過給機20のインバーター25の動作を制御する制御装置93と、を備えている。
<廃棄物処理設備の動作>
ここで、上述した廃棄物処理設備100では、熱交換器30において、焼却炉10から排出された高温の排ガスと、コンプレッサー21を介して吸引した空気との間で熱交換が行われ、焼却灰などを除去する前の排ガスから廃熱が有効に回収される。
また、集塵機50において、廃熱が回収されて温度が低下した排ガスから焼却灰などが除去された後、更に、スクラバー60において、排ガス中に含まれているSOなどの有害成分が除去されて、清浄な排ガスがスクラバー60の煙突部61から排出される。なお、スクラバー60で処理された排ガスの一部は、誘引ファン70に誘引された後、返送ライン85を介してスクラバー60の煙突部61へと返送されて外部に放出される。
また、この廃棄物処理設備100では、過給機20を利用して空気を焼却炉10へと供給する際に、熱交換器30における熱交換と、任意に過熱器40における加熱とにより加熱された空気のエネルギーを利用してタービン22および回転軸23を回転させ、当該回転軸23の回転を利用してコンプレッサー21および発電機24を駆動する。従って、廃棄物処理設備100の運転中に空気供給用のエネルギー(電力など)を常時供給しなくても、排ガスの廃熱を利用し、コンプレッサー21を駆動して空気を焼却炉10へと供給することができる。また、発電機24を駆動し、排ガスの廃熱を電力として回収することもできる。
なお、廃棄物処理設備100の起動時など、回転軸23の回転によりコンプレッサー21を十分に駆動することができない場合におけるタービン22への空気の供給は、任意の手段を用いて行うことができる。具体的には、空気の供給は、図示しない起動用ブロアを用いて行ってもよい。また、空気の供給は、インバーター25などを利用しつつ外部から電力を供給して回転軸23を回転させ、コンプレッサー21を駆動させることにより行ってもよい。更に、空気の供給は、過熱器40に補助燃料を供給し、補助燃料を燃焼させることによって行ってもよい。
更に、廃棄物処理設備100では、コンプレッサー21を介して吸引した空気の量が焼却炉10における廃棄物の焼却に必要な空気量以上の場合に、タービン22を回転させた後の空気のうち過剰分の空気がスクラバー60の煙突部61に供給されて、白煙の発生防止に使用される。具体的には、廃棄物処理設備100では、過剰分の空気が保有している熱エネルギーを熱源として有効に利用することにより、スクラバー60を通過した排ガス中に含まれている水蒸気の凝結による白煙の発生を、低消費電力および低コストで防止する。
<廃棄物処理設備の制御>
ここで、通常、焼却炉10で焼却処理される廃棄物の量および性状は、経時変化する。そのため、廃棄物の焼却時に供給すべき空気量も、かかる廃棄物の量および性状の経時変化に伴って変化する。従って、廃棄物処理設備100では、焼却炉10で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に応じて、焼却炉10に供給すべき空気の量を適切に制御する必要がある。しかしここで、廃棄物処理設備100では、回転軸23の回転を利用してコンプレッサー21を駆動するため、コンプレッサー21で吸引する空気の量は、回転軸23およびタービン22の回転数の影響を大きく受ける。一方、焼却炉10で焼却処理される廃棄物の量および性状などが変化して排ガス温度や必要空気流量が変動した場合であっても、慣性力などの影響を受け、タービン22および回転軸23の回転数は急激には変化しない。そのため、流量の調整を実施しない場合には、焼却炉10に送る空気の量が不足したり、過剰になったりする虞がある。そこで、本実施形態に係る廃棄物処理設備100では、温度センサ81A、入力装置91、判断装置92及び制御装置93を使用し、インバーター25を介して回転軸23の回転数を制御することにより、焼却炉10に送る空気の量を適切に制御する。
以下、焼却炉10に供給すべき空気の量を適切に制御する方法について、特に温度センサ81A、入力装置91、判断装置92及び制御装置93の関係性に着目して、具体的に説明する。
はじめに、入力装置91を介して排ガス温度の設定値を判断装置92に入力する。ここで、前記排ガス温度の設定値は、例えば、燃焼炉10における廃棄物が不完全燃焼を起こさない温度の下限値或いは該下限値に安全率をかけた値であり、実験的または理論的に求めることができる。次に、廃棄物処理設備100の運転中に、判断装置92は、温度センサ81Aで測定した排ガス温度の測定値と、入力装置91を介して入力された排ガス温度の設定値とに基づいて、焼却炉10への空気の供給量が過剰か不足かを判断する。そして、判断装置92は、その判断結果の信号を制御装置93に送る。ここで、前記判断装置92においては、温度センサ81Aで測定した排ガス温度が入力装置91を介して入力した設定値よりも高い場合には、空気の供給量が不足していると判断し、また、温度センサ81Aで測定した温度が入力装置91を介して入力した設定値よりも低い場合には、空気の供給量が過剰であるとの判断がなされる。そして、前記判断結果の信号を受けた制御装置93は、過給機20のインバーター25を介して回転軸23の回転数を制御し、空気量の過不足が解消されるようにする。ここで、前記制御装置93は、判断装置92により空気の供給量が過剰であると判断された場合には、インバーター25に対し、回転軸23の回転数を下げるように指示を与え、コンプレッサー21からの吸引空気量を減少させることにより、空気の供給量を設定値まで減少させる。一方、前記制御装置93は、判断装置92により空気の供給量が不足していると判断された場合には、インバーター25に対し、回転軸23の回転数を上げるように指示を与え、コンプレッサー21からの吸引空気量を増加させることにより、空気の供給量を設定値まで増加させる。このようにして、廃棄物処理設備100では、温度センサ81A、入力装置91および判断装置92が、「焼却炉での廃棄物の焼却に必要な酸素含有気体量の過不足を検出する検出機構」として機能し、制御装置93およびインバーター25が、「酸素含有気体量の過不足が解消されるように焼却炉10に供給される酸素含有気体量を補正する制御機構」として機能する。
かかる方法によれば、焼却炉10で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に応じて回転軸23の回転数を変更させることで、コンプレッサー21から吸引される空気の量を制御し、焼却炉10に供給すべき空気の量をタイムリーに制御することができる。特に、上記実施形態において測定される排ガスの温度は、熱電対や測温抵抗体等の温度センサにより容易に測定することができる上、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対する追随性が高い(即ち、焼却炉内での燃焼状態が反映され易い因子である)ことから、焼却炉に供給される空気の量を適時に補正するために用いる指標として好適である。この場合、排ガスの温度を測定するための温度センサ81Aは、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対する迅速な応答を達成するため、可能な限り焼却炉10に近接した位置に設けられるのが好ましく、排ガスが排出される焼却炉10の頭頂部に設けられるのがより好ましい。
なお、上記実施形態では、1つの設定値を判断装置92に入力して制御を行ったが、本発明の廃棄物処理設備では、一定の幅を有する温度許容範囲の上限値および下限値を判断装置92に入力し、温度センサ81Aで測定した温度が温度許容範囲の下限値よりも低い場合には空気の供給量が過剰であると判断して回転軸23の回転数を下げ、温度センサ81Aで測定した温度が温度許容範囲の上限値よりも高い場合には空気の供給量が不足していると判断して回転軸23の回転数を増加させ、温度センサ81Aで測定した温度が温度許容範囲内の場合にはインバーター25を介した回転軸23の制御を行わないようにしてもよい。
ここで、焼却炉10が流動床式焼却炉である場合には、焼却炉10の排ガスの温度を測定する温度センサ81Aを設ける代わりに、図2に示す通り、焼却炉10における流動媒体の温度を測定する温度センサ10Aを設け、温度センサ81Aで測定した排ガス温度の代わりに温度センサ10Aで測定した流動媒体の温度を用いて空気の量を適切に制御してもよい。前記流動媒体の温度は、熱電対や測温抵抗体等の温度センサにより容易に測定することができる上、焼却炉10における燃焼状態を直接的に指し示すパラメータでもあるので、焼却炉に供給される空気の量を適時に補正するために用いる指標として好適である。なお、流動媒体の温度を用いた制御は、排ガス温度の代わりに流動媒体の温度を用いる以外は、前記第1実施形態と同様にして行うことができる。
(第2実施形態)
また、本発明の廃棄物処理設備においては、上述した温度センサ81A又は10Aを設ける代わりに、図3に示す通り、排ガスの酸素濃度を測定する排ガス濃度センサ81Bを設け、排ガスの酸素濃度を用いて空気の量を適切に制御することもできる。即ち、排ガス濃度センサ81B、入力装置91および判断装置92を、「焼却炉での廃棄物の焼却に必要な酸素含有気体量の過不足を検出する検出機構」として機能させ、制御装置93およびインバーター25を、「酸素含有気体量の過不足が解消されるように焼却炉10に供給される酸素含有気体量を補正する制御機構」として機能させてもよい。
具体的には、図3に示す廃棄物処理設備100では、はじめに、入力装置91を介して排ガス濃度(酸素濃度)の設定値を判断装置92に入力する。ここで、前記排ガス濃度の設定値は、例えば、燃焼炉10における廃棄物が不完全燃焼を起こさない酸素濃度或いは当該酸素濃度に安全率をかけた値であり、実験的または理論的に求めることができる。次に、廃棄物処理設備100の運転中に、判断装置92は、まず、排ガス濃度センサ81Bで測定した酸素濃度の測定値と、入力装置91を介して入力された酸素濃度の設定値とに基づいて、焼却炉10への空気の供給量が過剰か不足かを判断する。そして、判断装置92は、その判断結果の信号を制御装置93に送る。ここで、前記判断装置92においては、排ガス濃度センサ81Bで測定した酸素濃度が入力装置91を介して入力した設定値よりも高い場合には、空気の供給量が過剰であると判断し、また、排ガス濃度センサ81Bで測定した酸素濃度が入力装置91を介して入力した設定値よりも低い場合には、空気の供給量が不足しているとの判断がなされる。そして、前記判断結果の信号を受けた制御装置93は、過給機20のインバーター25を介して回転軸23の回転数を制御し、空気量の過不足が解消されるようにする。ここで、前記制御装置93は、判断装置92により空気の供給量が過剰であると判断された場合には、インバーター25に対し、回転軸23の回転数を下げるように指示を与え、コンプレッサー21からの吸引空気量を減少させることにより、空気の供給量を設定値まで減少させる。一方、前記制御装置93は、判断装置92により空気の供給量が不足していると判断された場合には、インバーター25に対し、回転軸23の回転数を上げるように指示を与え、コンプレッサー21からの吸引空気量を増加させることにより、空気の供給量を設定値まで増加させる。
ここで、前記第2実施形態では、排ガスの酸素濃度を測定する排ガス濃度センサ81Bを用いたが、本発明の廃棄物処理設備においては、排ガスの酸素濃度を測定する排ガス濃度センサ81Bを設ける代わりに、図3に示す排ガスの一酸化炭素濃度を測定する排ガス濃度センサ81Cを設け、排ガスの一酸化炭素濃度を用いて空気の量を適切に制御してもよい。即ち、排ガス濃度センサ81C、入力装置91および判断装置92を、「焼却炉での廃棄物の焼却に必要な酸素含有気体量の過不足を検出する検出機構」として機能させ、制御装置93およびインバーター25を、「酸素含有気体量の過不足が解消されるように焼却炉10に供給される酸素含有気体量を補正する制御機構」として機能させてもよい。
この場合、判断装置92において、排ガス濃度センサ81Cで測定した一酸化炭素濃度が入力装置91を介して入力した設定値よりも高い場合には、空気の供給量が不足していると判断し、また、排ガス濃度センサ81Cで測定した一酸化炭素濃度が入力装置91を介して入力した設定値よりも低い場合には、空気の供給量が過剰であると判断する以外は、前述と同様にして空気の供給量を制御することができる。
なお、上記実施形態では、1つの設定値を判断装置92に入力して制御を行ったが、本発明の廃棄物処理設備では、排ガスの温度を利用して制御を行った第1実施形態と同様に、一定の幅を有する濃度許容範囲の上限値および下限値を判断装置92に入力して制御を行ってもよい。
また、上記実施形態では、酸素濃度および一酸化炭素濃度の何れか一方を測定することにより焼却炉に供給すべき空気の量を制御しているが、本発明の廃棄物処理設備では、酸素濃度および一酸化炭素濃度の双方を用いて制御を行ってもよい。この場合においては、酸素濃度と一酸化炭素濃度との何れか一方の判断結果が優先してインバーター25に指示されるように構成すればよいが、例えば、平常時は酸素濃度の測定値に基づいて空気の量を制御し、急激な一酸化炭素濃度の増加が検出された場合に限り優先的に一酸化炭素濃度の測定値に基づいて空気の量を制御する、といった構成とすることもできる。
上記実施形態において測定される排ガスの酸素濃度及び一酸化炭素濃度は、工業的に利用可能な濃度センサにより容易に測定することができる上、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に対する追随性が高い(即ち、焼却炉内での燃焼状態が反映され易い因子である)ことから、焼却炉に供給される空気の量を適時に補正するために用いる指標として好適である。
なお、図3に示すように、前記排ガスの流れでみて集塵機50が熱交換器30の下流側に設けられている場合、排ガス濃度センサ等の検出媒体は、ダストの存在による検出感度やメンテナンス等への影響の観点から、少なくとも集塵機50より下流側に設置されるのが一般的である。しかしながら、集塵機の下流側よりも上流側における検出結果を用いた方が、排ガス濃度センサで検出される濃度と、焼却炉で発生する排ガスの濃度との間のタイムラグをより短縮することができることから、排ガス濃度センサ81Bおよび81Cは、排ガスの流れ方向でみて前記集塵機より上流側に設置されているのが好ましい。この場合、排ガス濃度センサ81Bおよび81Cは、ダストの存在による検出感度やメンテナンス等の問題を回避するため、レーザー等の非接触式であるのが好ましい。
(第3実施形態)
また、本発明の廃棄物処理設備においては、上述した濃度センサ81B及び81Cを設ける代わりに、図4に示す通り、焼却炉10に供給される廃棄物の投入量又は含水率を測定するセンサ1Aを廃棄物移送ライン1に設け、上述と同様の方法で制御することもできる。即ち、センサ1A、入力装置91および判断装置92を、「焼却炉での廃棄物の焼却に必要な酸素含有気体量の過不足を検出する検出機構」として機能させ、制御装置93およびインバーター25を、「酸素含有気体量の過不足が解消されるように焼却炉10に供給される酸素含有気体量を補正する制御機構」として機能させてもよい。
具体的には、図4に示す廃棄物処理設備100では、はじめに、入力装置91を介して、廃棄物の投入量又は含水率と、焼却に必要な空気量との関係式を判断装置92に入力する。ここで、前記関係式は、実験的または理論的に求めることができる。次に、廃棄物処理設備100の運転中に、判断装置92は、まず、センサ1Aで測定した廃棄物の投入量又は含水率の測定値と、入力装置91を介して入力された関係式とに基づいて、焼却に必要な空気量を算出する。次に、燃焼用空気ライン88から空気利用ライン89が分岐する位置と焼却炉10との間に設けられた流量計(図示せず)で測定した空気流量と、前記関係式を用いて算出した空気量とを比較し、焼却炉10への空気の供給量が過剰か不足かを判断する。そして、判断装置92は、その判断結果の信号を制御装置93に送る。そして、前記判断結果の信号を受けた制御装置93は、過給機20のインバーター25を介して回転軸23の回転数を制御し、空気量の過不足が解消されるようにする。ここで、前記制御装置93は、判断装置92により空気の供給量が過剰であると判断された場合には、インバーター25に対し、回転軸23の回転数を下げるように指示を与え、コンプレッサー21からの吸引空気量を減少させることにより、空気の供給量を必要量まで減少させる。一方、前記制御装置93は、判断装置92により空気の供給量が不足していると判断された場合には、インバーター25に対し、回転軸23の回転数を上げるように指示を与え、コンプレッサー21からの吸引空気量を増加させることにより、空気の供給量を必要量まで増加させる。
なお、上記実施形態では、廃棄物の投入量又は含水率と、焼却に必要な空気量との関係式を用いて制御を行ったが、本発明の廃棄物処理設備では、廃棄物の投入量又は含水率と、排ガス量との関係式や、廃棄物の投入量又は含水率と、排ガス温度との関係式などを利用して制御を行ってもよい。
また、上記実施形態では、焼却炉10に供給される廃棄物の投入量および含水率の何れか一方を測定することにより焼却炉に供給すべき空気の量を制御しているが、本発明の廃棄物処理設備では、廃棄物の投入量および含水率の双方を測定することにより焼却炉に供給すべき空気の量を制御することもできる。この場合においては、上述した酸素濃度および一酸化炭素濃度の双方を用いて制御する場合と同様に、廃棄物の投入量と廃棄物の含水率との何れか一方の判断結果が優先してインバーター25に指示されるように構成すればよい。
上記実施形態において測定される焼却炉10に供給される廃棄物の投入量および廃棄物の含水率は、焼却炉で焼却処理される廃棄物の燃焼状態に大きな影響を与えるパラメータであるので、焼却炉に供給される空気の量を適時に補正するために用いる指標として好適である。
以上、いくつかの例を用いて本発明の廃棄物処理設備について説明したが、本発明の廃棄物処理設備は、上記例に限定されることはなく、本発明の廃棄物処理設備には、適宜変更を加えることができる。
具体的には、上記例の廃棄物処理設備100では、発電機24に設けられたインバーター25を用いて回転数を調整したが、回転数は、回転軸23の回転数を直接的または間接的に調整し得る任意の装置を用いて調整することができる。
また、上記例の廃棄物処理設備100では、回転軸の回転数のみを制御したが、本発明の廃棄物処理設備では、回転軸の回転数に加え、流量調整弁89Aの開度も調整することにより、より精密な流量制御を行ってもよい。
本発明の廃棄物処理設備よれば、過給機を用いた廃棄物処理設備において、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状の経時変化に応じて、焼却炉に供給すべき酸素含有気体の量を適切に制御することができる。そのため、焼却炉で焼却処理される廃棄物の量および性状に変動があったとしても、安定的且つ継続的に廃棄物の焼却処理を行うことができる。
1 廃棄物移送ライン
1A 重量センサ又は含水率センサ
10,210 焼却炉
10A 温度センサ
20,220 過給機
21,221 コンプレッサー
22,222 タービン
23,223 回転軸
24 発電機
25 インバーター
30,230 熱交換器
40 過熱器
50 集塵機
60 スクラバー
61 煙突部
70 誘引ファン
81 排ガス供給ライン
81A 温度センサ
81B 酸素濃度センサ
81C 一酸化炭素濃度センサ
82 集塵ライン
83 排ガス洗浄ライン
84 誘引ライン
85 返送ライン
86 圧縮空気ライン
87 加熱空気ライン
88 燃焼用空気ライン
89 空気利用ライン
89A 流量調整弁
91 入力装置
92 判断装置
93 制御装置
100,200 廃棄物処理設備

Claims (8)

  1. 廃棄物を焼却する焼却炉と、回転軸を介して接続されたコンプレッサーおよびタービンを有する過給機と、前記焼却炉から排出される排ガスと前記過給機から供給される酸素含有気体との間で熱交換する熱交換器とを備え、
    前記コンプレッサーは、前記回転軸を介して伝達される動力を利用して吸引した酸素含有気体を前記熱交換器に供給可能に構成され、
    前記タービンは、前記熱交換器を通った前記酸素含有気体のエネルギーを利用して前記回転軸を回転させると共にエネルギーを利用した後の酸素含有気体を前記焼却炉に供給可能に構成された、
    廃棄物処理設備であって、
    前記焼却炉での廃棄物の焼却に必要な前記酸素含有気体量の過不足を検出する検出機構と、
    前記検出機構の検出結果に基づき、前記過不足が解消されるように前記回転軸の回転数を制御して前記焼却炉に供給される前記酸素含有気体量を補正する制御機構と、
    を更に備え
    前記過給機は、前記回転軸の回転を利用して発電可能な発電機と、前記発電機に設けられて前記回転軸の回転数および前記発電機での発電量を制御するインバーターとを更に備え、
    前記回転軸の回転数の制御が、前記インバーターを介して行われることを特徴とする、廃棄物処理設備。
  2. 前記検出機構は、前記焼却炉で発生する排ガスの温度を測定する温度センサと、前記排ガスの温度に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備える、請求項1に記載の廃棄物処理設備。
  3. 前記検出機構は、前記焼却炉で発生する排ガスの酸素濃度および一酸化炭素濃度の少なくとも一方を測定する排ガス濃度センサと、前記酸素濃度および一酸化炭素濃度の少なくとも一方に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備える、請求項1に記載の廃棄物処理設備。
  4. 前記排ガスの流れ方向でみて、前記熱交換器の下流側に集塵機を備え、
    前記排ガス濃度センサが、前記排ガスの流れ方向でみて前記集塵機より上流側に設置されている、請求項に記載の廃棄物処理設備。
  5. 前記排ガス濃度センサが、非接触式である、請求項又はに記載の廃棄物処理設備。
  6. 前記検出機構は、前記焼却炉へ投入される廃棄物の量および含水率の少なくとも一方を測定するセンサと、前記量および含水率の少なくとも一方に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備える、請求項に記載の廃棄物処理設備。
  7. 前記検出機構は、前記焼却炉へ投入される廃棄物の量および含水率の何れか一方のみを測定するセンサと、前記量および含水率の何れか一方に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備える、請求項に記載の廃棄物処理設備。
  8. 前記焼却炉は、流動床式焼却炉であり、
    前記検出機構は、該焼却炉における流動媒体の温度を測定する温度センサと、前記流動媒体の温度に基づき前記酸素含有気体量の過不足を判断する過不足判断部とを備える、請求項1に記載の廃棄物処理装置。
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