JP6803747B2 - ミル分級機の回転数制御装置、及びこれに好適な燃料比算定装置 - Google Patents

ミル分級機の回転数制御装置、及びこれに好適な燃料比算定装置 Download PDF

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本発明は、ミル分級機の回転数制御装置、及びこれに好適な燃料比算定装置に関する。
石炭焚きボイラでは、燃料である石炭の燃焼性が炭種(石炭性状)に依存することが知られている。そのため、灰中未燃分の抑制やミル分級機の動力の低減を図ってボイラ効率を向上させるには、炭種に応じてミル分級機の回転数を設定したり、制御したりする必要がある。
例えば、特許文献1では、各負荷におけるボイラ運転時に最適な蒸気条件となる火炉熱吸収割合のカーブから、現状のボイラ運転時における火炉熱吸収割合が最適値からどの程度ずれているかを計算し、そのずれに基づいてミル分級機の回転数を制御することが開示されている。
特開2000−249331号公報
しかしながら、特許文献1のように、火炉熱吸収割合に基づいてミル分級機の回転数を制御した場合には、同じ負荷で運転中のボイラであっても、火炉内の汚れの程度によって火炉熱吸収割合にばらつきが生じてしまうため、精度よく制御しにくい。
そこで、本発明は、回転数を精度よく制御して、ボイラ効率を向上させることが可能なミル分級機の回転数制御装置、及びこれに好適な燃料比算定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、代表的な本発明は、石炭焚きボイラに適用されるミル分級機の回転数制御装置であって、前記石炭焚きボイラの火炉熱吸収量を算出する火炉熱吸収量算出部と、前記火炉熱吸収量に基づいて算定される第1燃料比と、前記石炭焚きボイラの火炉出口で計測されたNOx値に基づいて算定される第2燃料比と、を参照して、代表燃料比を算定する燃料比算定部と、前記代表燃料比に基づいて前記ミル分級機の回転数を設定する回転数設定部と、を含むことを特徴とするミル分級機の回転数制御装置である。
本発明によれば、上記の特徴により、回転数を精度よく制御して、ボイラ効率を向上させることができる。なお、上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明が適用される火力発電プラントの全体構成を示す模式図である。 微粉炭機の一構成例を示す断面図である。 図3Aは燃料比と灰中未燃分との関係を表すグラフ、図3Bはミル分級機の回転数と灰中未燃分との関係を表すグラフ、図3Cはミル分級機の回転数と微粉炭機の動力との関係を表すグラフである。 図1に示す制御装置の機能構成を示すブロック図である。 図5Aは燃料比と火炉熱吸収量との関係を表すグラフ、図5Bは燃料比と火炉出口におけるNOx値との関係を表すグラフである。 実施形態における代表燃料比とミル分級機の回転数との関係を表すグラフである。
以下、本発明の実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
<火力発電プラント100の全体構成>
まず、火力発電プラント100の全体構成について、図1を参照して説明する。
図1は、本発明が適用される火力発電プラント100の全体構成を示す模式図である。
この火力発電プラント100は、石炭焚きボイラ1(以下、単にボイラ1と略記する)から排出された燃焼排ガス(以下、単に排ガスと略記する)が流れる排ガス系統100aと、ボイラ1から生成された蒸気が流れる蒸気系統100bと、復水器109によって復水された水が流れる給水系統100cと、ボイラ1の燃料となる微粉炭をボイラ1に供給する微粉炭機2と、を備えている。
排ガス系統100aは、ボイラ1で微粉炭を燃焼した際に発生した排ガスを煙突へと導くための系統であり、ボイラ1から排出された排ガスは、脱硝装置103、空気予熱器104、乾式電気集塵機(DESP)105、湿式脱硫装置(WFGD)106の順に流れ、その過程の中で、排ガスに含まれる環境規制物質が規制値以下まで除去される。そして、処理済の排ガスが煙突から外部に排出される。
蒸気系統100bは、ボイラ1で生成された蒸気が流れる系統であり、蒸気タービン107と、復水器109と、を備える。ボイラ1で生成された蒸気は蒸気タービン107まで導かれ、その蒸気によって蒸気タービン107が駆動される。蒸気タービン107が駆動することで、発電機108が回転して発電する。そして、蒸気タービン107から排出された蒸気は、復水するために復水器109に供給される。
給水系統100cは、復水器109によって復水された水をボイラ1に供給するための系統であり、復水器109と、ボイラ1とを配管で接続して構成される。なお、復水器109へは、配管を介して冷却水が供給される。
(ボイラ1の概略構成)
ボイラ1は、微粉炭を燃焼して熱を回収する。ボイラ1は、微粉炭を燃焼させる火炉3、並びに節炭器(図示せず)、蒸発器5、及び過熱器6等の熱交換器が内部に搭載され、それらの周囲を伝熱性の壁で囲んだ筐体構造を有している。
固体燃料である微粉炭は、後述する微粉炭機2を用いて石炭を粉砕することにより生成され、一次空気と共に火炉3内に供給される。この一次空気は微粉炭を完全燃焼させるために必要な理論空気量以下となる量の空気であり、微粉炭は、まず、空気不足の状態で燃焼される。これにより、発生した排ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)を窒素に還元して、火炉3内における窒素酸化物(NOx)の生成を抑制することができる。
そして、不足分の空気を二次空気として火炉3内に供給して、燃焼しきれずに残った未燃分や発生した一酸化炭素(CO)を完全燃焼する。このように、本実施形態では、ボイラ1は、二段階で微粉炭を完全燃焼させる二段燃焼方式が用いられているが、必ずしも二段燃焼方式を用いたものである必要はない。
(燃焼用空気)
燃焼用空気(一次空気及び二次空気)は、空気ダンパ60の開度を調整することによって、ボイラ1又は微粉炭機2に供給される流量(空気量)が調整される。この空気ダンパ60は、制御装置20からのダンパ開度指令に従って、その開度が制御されている。
一次空気は、空気予熱器104を介して排ガスとの熱交換により加熱された燃焼用空気と、空気予熱器104を介さずに導入された燃焼用空気とが混合されている。この一次空気が微粉炭機2に供給されることにより、微粉炭機2内で微粉砕された石炭(微粉炭)の乾燥が行われる。また、二次空気は、空気予熱器104を介して排ガスとの熱交換により加熱された燃焼用空気であり、ボイラ1の火炉3内に供給される。
(センサ、計測器等)
火力発電プラント100には様々なセンサが設けられているが、その中で代表的なセンサ、計測器について説明する。給水温度センサ41は、火炉3の入口の給水温度を検出するものであり、給水圧力センサ42は、火炉3の入口の給水圧力を検出するものである。蒸気温度センサ43は、火炉3の出口の蒸気温度を検出するものであり、蒸気圧力センサ44は、火炉3の出口の蒸気圧力を検出するものである。
また、給炭量計50は、微粉炭機2に供給する石炭の供給量を計測するものであり、一次空気出口温度センサ51は、微粉炭機2の出口の一次空気温度を検出するものであり、一次空気入口温度センサ54は、微粉炭機2の入口の一次空気温度を検出するものである。酸素濃度計52は、火炉3の出口の排ガスの酸素濃度を計測するものであり、NOx濃度計53は、火炉3の出口の排ガスのNOx値(濃度)を計測するものである。これらの各種センサや計測器は、図1に破線で示すように、制御装置20と電気的に接続されている。
この制御装置20は、各種演算を行うCPU20a、CPU20aによる演算を実行するためのプログラムを格納するROMやHDD等の記憶装置20b、CPU20aがプログラムを実行する際の作業領域となるRAM20c、及び他の機器とデータを送受信する際のインタフェースである通信インタフェース(通信I/F)20dを含むハードウェアと、記憶装置20bに記憶されてCPU20aにより実行されるソフトウェアとから構成される。
制御装置20の各機能は、CPU20aが、記憶装置20bに格納された各種プログラムをRAM20cにロードして実行することにより、実現される。制御装置20による具体的な制御内容、及び制御装置20に含まれる各機能の詳細については、後述する。
<微粉炭機2の構成>
次に、微粉炭機2の構成について、図2を参照して説明する。
図2は、微粉炭機2の一構成例を示す断面図である。
微粉炭機2は、石炭(原炭)を供給する給炭管21と、石炭を粉砕するための粉砕用テーブル22と、粉砕用テーブル22上に配置された粉砕用ローラ23と、生成された微粉炭の粒度を分級するミル分級機24と、微粉炭を搬送する送炭管25と、を備える。粉砕用テーブル22は減速機220を介して粉砕用モータ221により、ミル分級機24は分級用モータ241により、それぞれ軸A(図2において一点鎖線で示す)を中心として回転する。
給炭管21を通って投入された石炭は、粉砕用テーブル22と粉砕用ローラ23との間で粉砕されて微粉炭となる。生成された微粉炭は、微粉炭機2の内部に供給される一次空気によって上方へ吹き上げられる。このとき、粒度の大きい微粉炭は自重により落下し、粉砕用テーブル22と粉砕用ローラ23との間で再び粉砕される。
粒度の小さい微粉炭は、ミル分級機24まで到達するが、ミル分級機24によってさらに粒度の小さいものと大きいものとに分級される。分級されたより小さい粒度の微粉炭は、送炭管25を通って一次空気と共に火炉3(図1参照)内に供給される。なお、図2では、石炭(微粉炭)の流れを矢印で示している。
このミル分級機24は、ボイラ1の効率を向上させるために求められる微粉炭の粒度となるように、制御装置20によってその回転数が制御されている。すなわち、本実施形態に係る制御装置20は、ミル分級機24の回転数制御装置の一態様である。
<ボイラ1の効率最適化とミル分級機24の回転数との関係>
次に、ボイラ1の効率の最適化とミル分級機24の回転数との関係について、図3A〜Cを参照して説明する。
図3Aは、燃料比と灰中未燃分との関係を表すグラフであり、図3Bは、ミル分級機24の回転数と灰中未燃分との関係を表すグラフであり、図3Cは、ミル分級機24の回転数と微粉炭機2の動力との関係を表すグラフである。
ボイラ1の効率を向上させるためには、火炉3内における灰中未燃分を抑制すること、及びボイラ1を稼働させる動力を低減することが必要である。灰中未燃分を抑制するためには、火炉3内における微粉炭の燃焼性を高めればよい。この燃焼性は、燃料である石炭の種類(炭種)に依存し、特に、炭種を決める一要素である燃料比に大きく依存している。
ここで、「燃料比」とは、石炭中の固定炭素分と揮発分との比(固定炭素分/揮発分)を示すものである。燃料比が大きい場合には、石炭中に占める固定炭素の割合が多く、揮発分の割合が少ないため、石炭は燃えにくい。一方、燃料比が小さい場合には、石炭中に占める固定炭素の割合が少なく、揮発分の割合が多くなるため、石炭は燃えやすい。したがって、燃料比と灰中未燃分との関係には、図3Aに示すように、燃料比が小さいほど燃焼性が良くなって灰中未燃分が減少するといった特性がある。
前述したように、燃料比が大きいと石炭は燃えにくく、灰中未燃分が増加傾向となる。したがって、灰中未燃分の増加を抑制するためには、微粉炭の粒度をより小さくして燃焼性を向上させる必要がある。よって、図3Bに示すように、ミル分級機24の回転数を増加させてより粒度の小さい微粉炭が分級されるように調整すれば、高燃料比の場合(燃料比が大きい場合)であっても、灰中未燃分の増加を抑制することができる。そこで、制御装置20は、燃料比に基づいてミル分級機24の回転数を制御する。
一方、図3Cに示すように、ミル分級機24の回転数を増加すると微粉炭機2の動力が増加し、プラント効率が低下してしまう。したがって、灰中未燃分の抑制、及び微粉炭機2の動力の低減の両観点を踏まえることにより、ボイラ1の効率の最適化を図ることができる。よって、制御装置20を用いることにより、ミル分級機24の回転数を精度よく制御することが望まれる。
<ミル分級機24の回転数制御について>
次に、制御装置20によるミル分級機24の回転数の制御について、図4〜6を参照して説明する。
図4は、制御装置20の機能構成を示すブロック図である。図5Aは、燃料比と火炉熱吸収量との関係を表すグラフであり、図5Bは燃料比と火炉出口におけるNOx値との関係を表すグラフである。図6は、本実施形態における代表燃料比とミル分級機24の回転数との関係を表すグラフである。
図4に示すように、制御装置20には、給水温度センサ41からの給水温度データと、給水圧力センサ42からの給水圧力データと、蒸気温度センサ43からの蒸気温度データと、蒸気圧力センサ44からの蒸気圧力データと、NOx濃度計53からのNOx濃度データ(NOx値)と、が入力される。
制御装置20は、火炉熱吸収量算出部11と、燃料比算定部12と、回転数設定部13と、を含む。火炉熱吸収量算出部11は、給水温度データ、給水圧力データ、蒸気温度データ、及び蒸気圧力データに基づき、火炉3(図1参照)の熱吸収量を算出する。
燃料比算定部12は、火炉熱吸収量算出部11にて算出された火炉3の熱吸収量に基づき第1燃料比を算定する第1燃料比算定部12aと、NOx濃度データに基づき第2燃料比を算定する第2燃料比算定部12bと、を含んで構成され、第1燃料比算定部12aで算定された第1燃料比と、第2燃料比算定部12bで算定された第2燃料比とを参照して代表燃料比を算定する。すなわち、本実施形態に係る燃料比算定部12は、ミル分級機24の回転数制御装置に好適な燃料比算定装置の一態様である。
回転数設定部13は、燃料比算定部12において火炉熱吸収量及びNOx濃度データから算定した代表燃料比に基づいて、ミル分級機24の回転数を設定する。このように、火炉熱吸収量及びNOx濃度データに基づいて、ボイラ1の最適な運用に求められるミル分級機24の回転数を自動的に設定することが可能であるため、ボイラ1の効率が向上して燃料のコスト低減につながる。
また、ボイラ1に用いる石炭の種類(石炭性状)を予め分析して、その分析結果に見合うようにミル分級機24の回転数の設定値をオペレータが入力する必要がないため、オペレータの作業量を軽減することができる。
ここで、火炉熱吸収量とNOx濃度データとから代表燃料比を算定する理由について、図5A及び図5Bを参照して説明する。
図5Aに示すように、燃料比と火炉熱吸収量との関係には、燃料比が小さいほど火炉熱吸収量が多くなる特性がある。したがって、火炉熱吸収量が分かると、図5Aのグラフから燃料比が求まる。
ただし、火炉熱吸収量は、火炉3内における灰分による汚れの程度によって、その値にばらつきが生じやすい。例えば、火炉熱吸収量Xに対して、燃料比の値F1は、汚れの程度によって図5Aにおいて示す太線矢印の範囲でばらつく。そのため、火炉熱吸収量のみで燃料比を求める場合は、燃料比を高精度に算定できない可能性がある。
図5Bに示すように、燃料比と火炉出口におけるNOx値(濃度)との関係には、燃料比が小さいほどNOx値も小さくなる特性がある。したがって、NOx値が分かると、図5Bのグラフから燃料比が求まる。例えば、NOx値がYの場合、燃料比F2が一意に求まる。
ただし、火炉出口におけるNOx値は、火炉熱吸収量と比べてその値にばらつきは生じにくいが、火炉3内への燃焼用空気の供給の仕方、燃焼温度、火炉3内における燃焼状態の均一さ(バランス)、空気と酸素との比率等のボイラ1の運転条件に依存して変化しやすい。そのため、NOx値のみで燃料比を求める場合も、燃料比を高精度に算定できない可能性がある。
そこで、燃料比算定部12は、第1燃料比算定部12aが火炉熱吸収量に基づいて算定した第1燃料比と、第2燃料比算定部12bがNOx濃度データに基づいて算出した第2燃料比とに基づいて、代表燃料比を高精度に算定している。これにより、火炉熱吸収量のみで燃料比を求めた場合や、NOx値のみで燃料比を求めた場合と比べて、ミル分級機24の回転数をより精度よく調整することができる。
燃料比算定部12は、第1燃料比と第2燃料比とを平均して代表燃料比を算定してもよいし、第1燃料比及び第2燃料比のそれぞれの値に重みづけした値を用いて代表燃料比を算定してもよい。
また、燃料比算定部12は、第1燃料比及び第2燃料比のうち大きい方の値を代表燃料比として算定してもよい。この場合、ミル分級機24の回転数がより高い方に設定されるため、ボイラ1をより効率の良い状態で運用することができる。
本実施形態では、図6に示すように、回転数設定部13は、代表燃料比に応じてミル分級機24の回転数を段階的に設定している。図6では、ミル分級機24の回転数が少ない方から第1段階、第2段階、第3段階の三段階に設定されている。
仮に、ミル分級機24の回転数をリアルタイムに制御(連続制御)してしまった場合、ボイラ1の運転がミル分級機24の回転数の制御に追従できず、ボイラ1の運転タイミングとミル分級機24の回転数の制御タイミングとの間にタイムラグが生じてしまう可能性がある。しかしながら、ミル分級機24の回転数の制御を段階的に均らして鈍感にさせることにより、ミル分級機24の回転数の制御がボイラ1の運転に追従しやすくなる。
また、本実施形態では、第1燃料比は、火炉熱吸収量に対して第1閾値及び第2閾値が設定されている。例えば、図5Aに示すように、火炉3内の汚れが多い場合における火炉熱吸収量に対する燃料比の値を第1閾値α1に、火炉3内の汚れが少ない場合における火炉熱吸収量に対する燃料比の値を第2閾値α2に、それぞれ設定する。
そして、燃料比算定部12では、第1閾値α1と第2閾値α2との間に第2燃料比が含まれている場合に、第2燃料比に基づいて代表燃料比を算定する。具体的には、図5Bに示す火炉出口におけるNOx値Yから算定される燃料比F2(第2燃料比F2)が、図5Aに示す太線矢印の範囲(火炉熱吸収量に対する第1閾値α1と第2閾値α2との間)に含まれる場合には、この第2燃料比F2に基づいて代表燃料比が算定される。
前述したように、火炉出口におけるNOx値は、ボイラ1の運転条件に依存して変化しやすいため、火炉熱吸収量に対して設定された第1閾値及び第2閾値に基づいて二重チェック(バックチェック)を行うことにより、燃料比の算定精度をさらに高めることが可能となる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
上記の実施形態では、燃料比算定部12における代表燃料比の算定方法を具体的に説明したが、その算定方法について特に制限はなく、少なくとも第1燃料比と第2燃料比とを参照して代表燃料比が算定されていればよい。
上記の実施形態では、回転数設定部13は、ミル分級機24の回転数を代表燃料比に応じて段階的に設定していたが、必ずしもその必要はなく、少なくとも代表燃料比に基づいてミル分級機24の回転数が設定されていればよい。
1 ボイラ(石炭焚きボイラ)
2 微粉炭機
11 火炉熱吸収量算出部
12 燃料比算定部(燃料比算定装置)
12a 第1燃料比算定部
12b 第2燃料比算定部
13 回転数設定部
20 制御装置(回転数制御装置)
24 ミル分級機
α1 第1閾値
α2 第2閾値
X 火炉熱吸収量
Y 火炉出口におけるNOx値

Claims (5)

  1. 石炭焚きボイラに適用されるミル分級機の回転数制御装置であって、
    前記石炭焚きボイラの火炉熱吸収量を算出する火炉熱吸収量算出部と、
    前記火炉熱吸収量に基づいて算定される第1燃料比と、前記石炭焚きボイラの火炉出口で計測されたNOx値に基づいて算定される第2燃料比と、を参照して、代表燃料比を算定する燃料比算定部と、
    前記代表燃料比に基づいて前記ミル分級機の回転数を設定する回転数設定部と、を含む
    ことを特徴とするミル分級機の回転数制御装置。
  2. 請求項1に記載のミル分級機の回転数制御装置であって、
    前記燃料比算定部では、前記第1燃料比及び前記第2燃料比のうち大きい方の値に基づいて前記代表燃料比を算定する
    ことを特徴とするミル分級機の回転数制御装置。
  3. 請求項1に記載のミル分級機の回転数制御装置であって、
    前記第1燃料比は、前記火炉熱吸収量に対して第1閾値及び第2閾値が設定されており、
    前記燃料比算定部は、前記第1閾値と前記第2閾値との間に前記第2燃料比が含まれている場合に、前記第2燃料比に基づいて前記代表燃料比を算定する
    ことを特徴とするミル分級機の回転数制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のミル分級機の回転数制御装置であって、
    前記回転数設定部は、前記代表燃料比に応じて前記ミル分級機の回転数を段階的に設定する
    ことを特徴とするミル分級機の回転数制御装置。
  5. 石炭焚きボイラに適用される燃料比算定装置であって、
    前記石炭焚きボイラの火炉熱吸収量に基づいて第1燃料比を算定する第1燃料比算定部と、
    前記石炭焚きボイラの火炉出口で計測されたNOx値に基づいて第2燃料比を算定する第2燃料比算定部と、を含み、
    前記第1燃料比と前記第2燃料比とを参照して代表燃料比を算定する
    ことを特徴とする燃料比算定装置。
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