JP6296197B1 - 樹脂組成物、およびその成形体 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、良好な熱伝導性、成形加工性を有し、機械強度が良好な成形体を形成できる樹脂組成物および成形体の提供を目的とする。【解決手段】ポリアミド樹脂(A)、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)および無機充填剤(C)を含む樹脂組成物であり、ポリアミド樹脂(A)とエチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の含有量比が、ポリアミド樹脂(A)/エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)=70/30〜95/5である、樹脂組成物により解決される。

Description

本発明は、電気・電子機器等の発熱の除去に好適に使用できる樹脂組成物に関する。
近年、電気・電子機器の分野では、高機能化や高密度化、コンパクト化の進展により伝道する信号がより高周波になるのに伴い、およびLED照明といった配線回路を使用した機器は、半導体や電源、光源などの部品から発生する熱量が増加しており、機器の安定的な動作のためには熱対策が非常に重要になってきている。
前記熱対策の一つに、電気・電子機器内の発熱部と、ヒートシンクなどの放熱部の隙間を埋める熱伝導率の高いシートや部材を設置する場合がある。
また、電気・電子機器の放熱用部材では、軽量性および電気絶縁性の面で有利なことから、金属材料からプラスチック材料への急激な転換が進みつつある。しかし、プラスチック材料は金属材料などの無機物と比較して熱伝導性が低いため、放熱性が低い問題があった。
前記問題を解決するため、プラスチック中に熱伝導性の無機充填剤を多量(30重量%以上や、ときには50重量%以上)に配合することで、その熱伝導性を高める試みがなされている。しかしながら、無機充填剤をプラスチック材料に多量に配合すると、樹脂組成物の溶融粘度が上昇してしまい、その後の成形加工で成形が出来ない問題があった。また成形品が得られた場合でも成形体が非常に脆くなる問題があった。また、プラスチック中に無機充填剤や低分子量成分を多く含むと、射出成型や押出し成形等の高速で溶融物がダイスから吐出される成形において、成形体の最表面にプラスチックが覆われるスキン層が形成され、熱伝導率が大きく損なわれる問題があった。
特許文献1では、成形加工性と成形体の脆化の対策として、無機充填剤に表面処理をおこなう技術が開示されている。
特許文献2には、芳香族ビニル化合物と共役ジエン化合等の共重合体、熱可塑性エラストマー、パラフィン軟化剤、および熱伝導性無機フィラーを含む樹脂組成物が開示されている。
特開2015―025025号公報 特開2005−75895号公報
しかし、特許文献1の樹脂組成物は、成形品に高い熱伝導性が得られず、熱伝導と物性値とリサイクル性が十分ではないのが現状である。また、特許文献2の樹脂組成物は、成形品の機械物性が十分ではない、という問題がある。
本発明は、熱伝導性に優れ、かつ成形加工性も良好であり、とくに無機充填剤を多量(例えば50質量%以上)に含有した場合にも、成形加工性が優れ、例えば射出成形品は平滑性、機械物性、熱伝導性に優れる良好な成形品が得られる樹脂組成物の提供を目的とする。
本発明は、良好な熱伝導性、成形加工性を有し、機械強度が良好な成形体を形成できる樹脂組成物および成形体の提供を目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、ポリアミド樹脂(A)、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)および無機充填剤(C)を含む樹脂組成物であり、ポリアミド樹脂(A)とエチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の含有量が、ポリアミド樹脂(A)/エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)=70/30〜95/5であって、無機充填剤(C)は、無機粒子であり、樹脂組成物の全体100質量%中、ポリアミド樹脂(A)は10〜40質量%、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)は0.6〜17質量%、無機充填剤(C)は40〜80質量%である、熱伝導性樹脂組成物に関する。
樹脂組成物の全体量を100質量%として時、ポリアミド樹脂(A)10〜40質量%、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)0.6〜17質量%、無機充填剤(C)40〜80質量%である、上記樹脂組成物に関する。
エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の重量平均分子量が70,000〜500,000である、上記樹脂組成物に関する。
エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の無水マレイン酸付加率が0.1〜3質量%である、上記樹脂組成物に関する。
無機充填剤(C)の熱伝導率が、5W/mK以上である、上記樹脂組成物に関する。
また、本発明は、上記樹脂組成物を成形してなる、成形体に関する。
本発明により、従来公知の樹脂組成物よりも、熱伝導率、機械物性、表面平滑性、リサイクル性に優れた樹脂組成物を得ることが出来る。適した配合で、ポリアミド樹脂とエチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物を配合することで、無機充填剤の分散性を向上させ、成形物の表面平滑性と熱伝導率に富んだ樹脂組成物が得られた。また、多量の無機充填剤を配合する際に軟化剤を使用しないために、耐熱性や機械物性に富んだ樹脂組成物が得ることが可能となった。
本発明の樹脂組成物は、ポリアミド樹脂(A)、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)および無機充填剤(C)を含む。
<ポリアミド樹脂(A)>
ポリアミド樹脂(A)としては、アミド結合を有する樹脂であれば、制限なくどのようなものでも用いることができる。
ポリアミド樹脂(A)として例えば、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド46、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド69、ポリアミド610、ポリアミド612 、ポリアミド96、非晶質性ポリアミド、高融点ポリアミド、ポリアミドRIM、ポリアミドMIX6等;それらの2種類以上のものの共重合体、ポリアミド6T、ポリアミド9Tのようなテレフタル酸共重合体、すなわち、ポリアミド6/66共重合体、ポリアミド6/66/610共重 合体、ポリアミド6/66/11/12共重合体、結晶性ポリアミド/非結晶性ポリアミド共重合体等が挙げられる。またポリアミド樹脂は、ポリアミド樹脂と他の合成樹脂との混合重合体であってもよい。そのような混合重合体の例として、ポリアミド/ポリエステル混合重合体、ポリアミド/ポリフェニレンオキシド混合重合体、ポリアミド/ポリカーボネート混合重合体、ポリアミド/ポリオレフィン混合重合体、ポリアミド/スチレン/アクリロニトリル混合重合体、ポリアミド/アクリル酸エステル混合重合体、ポリアミド/シリコーン混合重合体等が挙げられる。これらのポリアミド樹脂は、単独で、又は2種類以上を混合して用いてもよい。
特に、結晶性が低く、衝撃耐性の高いポリアミド6、ポリアミド12がより好ましい。
<エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)>
エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)とは、エチレンとオクテンの共重合体を無水マレイン酸により変性した化合物であり、無機充填剤の分散性の向上の観点から、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物中の、無水マレイン酸付加率が0.1〜3質量%であることが好ましい。より好ましくは0.1〜1質量%である。
エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物中の、無水マレイン酸の付加率の測定は、赤外吸収スペクトルを測定して求めることができる。
具体的には、例えば、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物の厚さ100μmのフィルムを作製し、赤外吸収スペクトルを測定し、1780cm−1付近の吸収より無水マレイン酸付加率を算出することができる。
エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の製造方法は、特に限定されないが、メタロセン触媒と有機アルミニウム化合物を触媒成分として用いてなる重合触媒の存在下、エチレンとオクテンと無水マレイン酸とを共重合する方法、エチレンとオクテンとを共重合したのちに無水マレイン酸を加えて、有機過酸化物や熱分解法等によって発生させたラジカルを開始剤として、無水マレイン酸をポリプロピレンにグラフトさせる方法により製造される。重合方法として、例えば、連続スラリー重合法、連続バルク重合法が挙げられ、連続スラリー重合法が好ましい。
エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の重量平均分子量が70,000以上になると成形体の熱伝導率と表面平滑性と機械物性がより向上する。また、成形の際、樹脂組成物がドローダウンし難いなど成形性がより良好となるために好ましい。また混練の際、適切なせん断力が加わりやすいので、無機充填剤が適度に解し、成形体を平滑にすることができる。また、重量平均分子量が500,000未満であると、混練機械への過負荷や材料との粘度差が大きくなりすぎず、無機充填剤の分散が容易となる。尚、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物の重量平均分子量は70,000〜500,000が好ましく、100,000〜200,000がさらに好ましい。
ポリアミド樹脂(A)に対して、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の含有量が、ポリアミド樹脂(A)/エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)=70/30〜95/5である。この範囲にあることで、無機充填剤の分散性向上と機械物性向上の効果が期待できる。より好ましくは、80/20〜90/10である。上記範囲にすることで、ポリアミド樹脂本来の耐熱性を保持しながら、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物によるフィラーの分散性向上と機械物性の向上が期待できる。
すなわち、ポリアミド樹脂(A)とエチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の合計100質量%中、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の含有量は、5〜30質量%であり、好ましくは、10〜20質量%である。
樹脂組成物の全体100質量%中、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)は0.6〜17質量%であることが好ましく、より好ましくは1〜17質量%、さらに好ましくは、2〜12質量%である。上記の範囲にあることにより、樹脂組成物の耐熱性を損なわずに樹脂組成物を作製できる。
<無機充填剤(C)>
本発明で用いる無機充填剤(C)は、無機物を核とする粒子である。そのため、無機物単独のみならず、無機物の核を覆う被覆層が有機物(例えば、配位子、表面処理剤)であるコアシェル型粒子であっても無機充填剤(C)である。また、核のみの粒子であっても良い。
無機充填剤は、セラミックス、炭素材料といった無機粒子を指す。また、熱伝導率は一般に5W/mK以上であるものが好ましい。無機充填剤の粒子表面に被覆層の無い単一物質として、炭素材料では、例えばグラファイト、グラフェン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバー、カーボンファイバー、フラーレン等が挙げられる。セラミックスでは、例えば酸化カルシウム、炭酸カルシウム、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、カオリンクレー、リン酸アルミニウム、リン酸マグネシウム等の金属酸化物や窒化物やホウ化物、炭酸塩、リン酸塩が挙げられる。
無機充填剤(C)の熱伝導率が、5W/mK以上であることにより、熱導電性に優れた電気・電子機器等の発熱の除去に好適に使用できる樹脂組成物とすることが可能となる。
また、核のみでなく、被覆層を有する場合には、無機充填剤の粒子表面に被覆層を有する無機充填剤(C)が、熱伝導率5W/mK以上であることが好ましい。
無機充填剤(C)の熱伝導率の測定方法は、定常法、ホットディスク法、周期加熱法、熱線法、レーザーフラッシュ法が挙げられる。どの方法を用いても良い。
無機充填剤(C)の熱伝導率の測定方法として具体的には、例えばホットディスク法を用い、熱物性測定装置 TPS―500、直径7mmφのセンサーを用いて、23℃の雰囲気で測定して求めることができる。
無機充填剤(C)の平均粒子径は、0.1〜50μmが好ましく、1〜30μmがより好ましい。平均粒子径の測定は、電子顕微鏡を用いて測定できる。
測定方法として具体的には、例えば電子顕微鏡(走査電子顕微鏡S−4300、日立製作所製)を用いて、拡大画像(3千倍〜1万倍程度)で観察される各粒子径の最大値と最小値の中間値を求め、さらに20個〜50個程度の粒子の平均値が本発明における粒子径である。平均粒子径が前記範囲内にあることで、熱伝導性粒子自体が凝集しにくく、分散性が良好で充分な熱伝導性が得られ、成形加工性や機械物性が向上する。
無機充填剤が、粒子表面に被覆層を有する場合、分散性向上等の点で好ましい。被覆層としては、例えばリン酸エステル、シランカップリング剤等で形成された有機処理、例えば酸化アルミや酸化ケイ素等で形成された無機処理が挙げられる。被覆層としては有機処理および無機処理は、単独または併用されてもよい。
表面処理剤として具体的には、例えばメチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシシラン、ヘキシルトリメトキシラン、ヘキシルトリエトキシラン、オクチルトリメトキシラン、オクチルトリエトキシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、ドデシルトリエトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン化合物、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシシラン化合物、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ − アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノシラン化合物、ステアリン酸、オレイン酸、モンタン酸、ステアリルアルコールなどの長鎖脂肪酸または長鎖脂肪族アルコールなどにより表面処理が施されていてもよい。これらの表面処理剤は、単独あるいは2種以上を併用して使用することができる。
前記表面処理剤は、アルコキシシリル基以外の反応性官能基を有しないアルキルアルコキシシラン化合物が好ましい。反応性官能基、つまり親水性基を持たないので、表面処理後の熱伝導性粒子の疎水性が高くなり、ポリアミド樹脂中での分散性がより向上する。
無機充填剤100重量部に対して、前記表面処理剤で形成した被覆層が0.05〜5重量部であることが好ましい。被覆層が前記範囲であることで、被覆層を有する無機充填剤(C)は、ポリアミド樹脂との分散性がより向上する。
無機充填剤の表面処理剤における被覆層の形成には、直接処理法(例えば乾式法、スラリー法、スプレー法等)、インテグラルブレンド法(例えば直接法、マスターバッチ法等)、ドライコンセントレート法等の公知の方法を使用できる。このうち簡易的に処理ができる方法として、直接処理法、中でも乾式法が好ましい。
前記乾式法を行う場合は、例えば無機充填剤をヘンシェルミキサー等で撹拌・混合しながら表面処理剤を滴下あるいは噴霧しながら混合し、必要に応じて加熱処理する方法が挙げられる。被覆層形成後の熱伝導性粒子は、凝集する場合があるためボールミル等で粉砕することが好ましい。なお、表面処理剤の滴下や噴霧を行う際にアルコール等の有機溶剤で希釈してから被覆層を形成することも好ましい。
<酸化防止剤>
本発明に用いる酸化防止剤は、樹脂組成物及び成形体製造時にポリアミド樹脂の熱劣化を抑制できる。
酸化防止剤は、公知の化合物を使用できる。酸化防止剤は、例えば、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、ラクトン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、アミド系酸化防止剤が挙げられる。
酸化防止剤は、単独または2種類以上を併用できる。
酸化防止剤は、分散不良が生じない限度で使用すれば良く、例えば樹脂組成物100質量%中に0.01〜5質量%含むことが好ましく、0.1〜3質量%含むことがより好ましい。
<他の任意成分>
本発明の樹脂組成物は、必要に応じて他の任意成分を配合できる。
他の任意成分は、例えば着色剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、消泡剤、離型剤、難燃剤が挙げられる。他の任意成分の選択およびその使用量は、本発明の課題を解決できる範囲内であれば特に限定されず使用できる。
前記着色剤は、公知の染料、有機顔料および無機顔料を使用できる。
前記染料は、例えば構造的分類によるとスチリル染料、ピリドンアゾ染料、ピラゾールアゾ染料、アントラキノン染料、ヘテロアゾ染料、ベンゼンアゾ染料、ナフトキノン染料、インドアニリン染料、シアニン染料等が挙げられる。また、用途的分類によれば分散染料、建染染料、油溶性染料等が挙げられる。
前記有機顔料は、例えばアゾレーキ、ハンザ、ベンズイミダゾロン、ジアリライド、ピラゾロン、ベンジジンイエロー、ジスアゾのアゾ顔料;、フタロシアニン、キナクリドン、ペリレン、ペリノン、ジオキサジン、アントラキノン、イソインドリノン等の縮合多環系顔料およびアニリンブラック等が挙げられる。
<樹脂組成物の製造方法>
本発明の樹脂組成物は、例えばポリアミド樹脂(A)、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)および無機充填剤(C)を加工機に投入し、溶融混練を行うことで製造できる。溶融混練温度は、200〜300℃が好ましい。加工機は、例えばニーダー,ロールミル,スーパーミキサー,ヘンシェルミキサー,シュギミキサー,バーティカルグラニュレーター,ハイスピードミキサー,ファーマトリックス,ボールミル,スチールミル,サンドミル,振動ミル,アトライター,バンバリーミキサー等に回分式混練機;二軸押出機、単軸押出機、ローター型二軸混練機等が挙げられる。
樹脂組成物の形状は、例えば、ペレット状、粉末状、顆粒状の形状が好ましく、ペレット状が好ましい。
本発明の樹脂組成物が含む無機充填剤(C)の割合は、樹脂組成物100質量%中、40〜80質量%が好ましく、60〜70質量%がより好ましい。前記無機充填剤を40重量%以上含むことで熱伝導性がより向上する。また前記無機充填剤を80重量%以下含むことで、成形加工性および機械物性がより向上する。
本発明の成形品は、前記樹脂組成物を溶融・混練し、成形機を使用して得ることができる。成形方法は、公知の方法が使用できる。例えば、押出成形、射出成形、ブロー成形、プレス成形、カレンダー成形、Tダイ成形、インフレーション成形、圧縮成形、パイプ押出成形、ラミネート成形、および真空成形などが挙げられる。この中でも溶融物が高速で吐出される押出成形、射出成形が好ましく、射出成形がもっとも好ましい。
本発明の成形品は、例えば、容器および包装材[食料品(生鮮食料品、加工食料品、清涼飲料等)用容器および包装材、雑貨(食器、玩具、文房具、電気部品、家電品、家具、嗜好品等)用容器および包装材、繊維製品(衣料品、靴、寝具、カーペット、マット、ちり紙、新聞、ハンカチ、タオル等)用容器および包装材、薬品(工業用薬品、医薬品等)用容器および包装材、各種産業用被覆材(農業用温室ハウス被覆材、自動車用表面保護被覆シート等)、その他用途(レジ袋、買い物袋、ゴミ袋等)用容器および包装材]、自動車用部品[インスツルメントパネル、ドアトリム、ピラー等の内装材、バンパー等の外装材、ガソリンタンク、バルブ等の内部部品等]、家電製品[テレビ、録画再生機(ビデオ、ハードディスク、DVD、BD等)、チューナー、パラボラアンテナ、アイロン、ヘアードライヤー、シェーバー、電動歯ブラシ、ヘアアイロン、フェイスケア機器、ヘルスメーター、布団乾燥機、洗濯機、冷蔵庫、ワインセラー、炊飯器、電子レンジ、電子天秤、食器乾燥機、フードプロセッサー、ホットプレート、電気ポット、コーヒーメーカー、IH調理器、生ゴミ処理機、掃除機、時計、電話機、照明機器、換気扇、エアコン、扇風機、温風器、除湿器、加湿器、空気清浄機、マイナスイオン発生器、マッサージチェア、フットマッサージャー、健康器具、電動工具、家庭用ゲーム機およびゲームソフト、音響部品、ビデオカメラ、オーディオ機器、電子楽器、リモコン、充電器などの]の筐体および内部部品等、パソコン機器[パソコン本体、ディスプレー(CRT、液晶、プラズマ、プロジェクターおよび有機EL等)、ノートパソコン、プリンター、記録媒体ドライブ(ハードディスク、MO、メモリーカード、CD、DVD、BD、フレキシブルディスク等)、記録媒体(USBメモリー、ICカード等)筐体、マウスなどの筐体および内部部品]の筐体および内部部品等、小型携帯機器[無線機、携帯電話、PHS、PDA、スマートフォン、携帯ゲーム機およびゲームソフト、テレビ、ナビゲーション機器、GPS機器、ヘッドホンステレオ、光学カメラ、デジタルカメラ電子辞書および計算機などの筐体および内部部品等]の筐体および内部部品等、事務用機器[コピー、ファクシミリ、スキャナおよびそれらの複合機、シュレッダー、紙折機、電子黒板、タイムレコーダー、ネットワークカメラ、喫煙カウンター、ラベルライター、電子レジスタ、電子チェックライター、ラミネーターおよび製本機など]の筐体および内部部品等、遊技機[アーケード型ゲーム機、パチンコ、スロットマシーンなど]の筐体および内部部品等、医療機器[ドライイメージャー、メディカルプリンター、メディカルレコーダー、メディカルカメラ、X線テレビシステム、CTスキャナシステム、マンモグラフシステム、血管撮影システムおよび超音波診断システムなどの筐体および内部部品等]、電子部品[各種ケース、各種ホルダー、カバー、冷却ファン、ギヤー、センサー、バルブ、コネクター、ソケット、トランスボビン、抵抗器、ボタン、スイッチ、ハンドル、分電盤、ブレーカー、コンデンサー、コンセント、モーター、トランス、チューナー、電磁開閉器、光ピックアップ、発振子、端子板、変成器、プラグ、タイマーおよびプリント配線板等]、搬送材[コンテナ、フレキシブルコンテナ、台車、トレー、キャリアテープ、パレット、シートスキッド(自動車シート搬送用)、ストレッチフィルム(荷崩れ防止用)、結束バンド、発泡緩衝材、エアーキャップ(緩衝材)など]、生活資材用成形品[家具(椅子、机、ハンガー等)、住宅等の建材(玄関・室内等の各種ドア、内・外壁材、天井材、屋根材、タイル、断熱・遮熱材等)、趣味用品[スポーツ用品(ラケット、スキー板、スノーボード等)、園芸用品(プランター等)、アウトドア用品(釣り竿等)等]、およびその他の日用品[食器、玩具、文具、オーラルケア用品、トイレタリー用品(バスユニット、便器等)、健康器具等]などの用途で使用することができる。
これらの中でも、家電、OA機器部品、AV機器部品、自動車内外装部品、等の成形品等に好適に使用することができ、特に多くの熱を発する家電製品やOA機器において、発熱部で生じた熱を放熱部へと効率よく伝達し、熱を効果的に放散させるための放熱シート、さらには発熱源を内部に有するがファン等による強制冷却が困難な電子機器において、内部で発生する熱を外部へ放熱するための外装材料として用いることができるため、ノートパソコンなどの携帯型コンピューター、PDA、携帯電話、携帯ゲーム機、携帯型音楽プレーヤー、携帯型TV/ビデオ機器、携帯型ビデオカメラ等の小型あるいは携帯型電子機器類、LEDランプや電池周り部品等の熱源の周りで高放熱が必要とされる部品などに用いられる熱伝導部材に好適である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」とあるのは「質量部」を、「%」とあるのは「質量%」をそれぞれ表すものとする。
また、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物の重量平均分子量、および無水マレイン酸付加率の測定方法と、無機充填剤(C)の熱伝導率の測定方法は以下の通りである。
<エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物の重量平均分子量>
島津製作所製ProminenceGPCシステムを用いて、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)法により、分子量分布曲線を測定し、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)を、ポリスチレン換算の値から算出した。分子量分布(Mw/Mn)は、得られた重量平均分子量及び数平均分子量の値から算出した。ポリスチレン換算に使用した標準ポリスチレンには、VARIAN社製ポリスチレンを用い、カラムは東ソー社製TSKgelGMH−HTを用い、測定時のキャリアにはオルトジクロロベンゼンを用いた。カラム温度は140℃、キャリア流速は1.0mLでおこなった。
<無水マレイン酸付加率>
エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物中の、無水マレイン酸の付加率の測定には、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物の厚さ100μmのフィルムを作製し、赤外吸収スペクトルを測定し、1780cm−1付近の吸収より無水マレイン酸付加率を算出した。
<無機充填剤(C)の熱伝導率の測定方法>
無機充填剤(C)をプレス機で100MPaで圧縮した板状の試料について、京都電子工業社製ホットディスク法 熱物性測定装置 TPS―500、直径7mmφのセンサーを用いて、23℃の雰囲気で測定した。
以下の実施例及び比較例で用いた組成物の原料成分を示す。
<ポリアミド樹脂(A)>
A−1:ポリアミド6(密度1.13g/cm、融点225℃)
A−2:ポリアミド66(密度1.20g/cm、融点265℃)
<エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)>
B−1:エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(密度、融点、Mw=1×10、無水マレイン酸付加率0.1%)
B−2:エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(密度、融点、Mw=3×10、無水マレイン酸付加率0.5%)
B−3:エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(密度、融点、Mw=2×10、無水マレイン酸付加率1.5%)
B−4:エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(密度、融点、Mw=4×10、無水マレイン酸付加率2.3%)
<エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B−1)の合成>
冷却管を備えた1000mlのフラスコに溶媒としてキシレン400ml、エチレン‐オクテン共重合体(プライムポリマー社製、モアテック、0138N)60g、無水マレイン酸1.0gを入れ140℃に加熱、撹拌し、エチレン‐オクテン共重合体を溶解させた後、40mlのキシレンにジクミルパーオキサイド4.0gを溶解させたキシレン溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、更に6時間、140℃を保持し、反応を行った。なお、加熱はオイルバスを用いた。反応終了後、内容物を室温まで下げ、アセトンに投入して、目的のエチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物を析出させ、濾過した。得られたエチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物から未反応の無水マレイン酸を除去するために、500mlのメチルエチルケトンに入れ、10分間撹拌し、その後、ろ過した。この操作を2回繰り返した後、120℃、10mmHg以下で2時間、真空乾燥を行い、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B−1)を得た。この操作により得られた(B−1)の無水マレイン酸付加率は0.1%であった。
<(B−2、B−3、B−4)の合成>
(B−1)の合成について、無水マレイン酸の量と反応温度を変更することで、B−2、B−3及びB−4を得た。
<無機充填剤(C)>
無機充填剤(C−1);平均粒径:1μm、熱伝導率15W/mK
無機充填剤(C−2);平均粒径:20μm、熱伝導率15W/mK
無機充填剤(C−3);平均粒径:50μm、熱伝導率15W/mK
無機充填剤(C−4);平均粒径:13μm、熱伝導率35W/mK
無機充填剤(C−5);平均粒径:1μm、熱伝導率15W/mK
無機充填剤(C−6);平均粒径:1μm、熱伝導率15W/mK
無機充填剤(C−7);合成無水炭酸マグネシウム 平均粒径:1μm、熱伝導率15W/mK
<無機充填剤(C−1)の製造方法>
合成無水炭酸マグネシウムが99質量%、n−ドデシルトリメトキシシランが1質量%となるように、平均粒径1μmの合成無水炭酸マグネシウムにn−ドデシルトリメトキシシランを加え、ヘンシェルシェルミキサーで30Hzの速度で80℃に加熱しながら10分間撹拌して無機充填剤(C−1)を得た。
<無機充填剤(C−2)の製造方法>
合成無水炭酸マグネシウムが99質量%、n−ドデシルトリメトキシシランが1質量%となるように、平均粒径20μmの合成無水炭酸マグネシウムにn−ドデシルトリメトキシシランを加え、ヘンシェルシェルミキサーで30Hzの速度で80℃に加熱しながら10分間撹拌して無機充填剤(C−2)を得た。
<無機充填剤(C−3)の製造方法>
合成無水炭酸マグネシウムが99質量%、n−ドデシルトリメトキシシランが1質量%となるように、平均粒径50μmの合成無水炭酸マグネシウムにn−ドデシルトリメトキシシランを加え、ヘンシェルシェルミキサーで30Hzの速度で80℃に加熱しながら10分間撹拌して無機充填剤(C−3)を得た。
<無機充填剤(C−4)の製造方法>
窒化ホウ素が97質量%、n−ドデシルトリメトキシシランが3質量%となるように、平均粒径13μmの窒化ホウ素(電気化学工業社製 MGP)にn−ドデシルトリメトキシシランを加え、ヘンシェルシェルミキサーで30Hzの速度で80℃に加熱しながら10分間撹拌して無機充填剤(C−4)を得た
<無機充填剤(C−5)の製造方法>
合成無水炭酸マグネシウムが99質量%、アミノトリメトキシシランが1質量%となるように、平均粒径1μmの合成無水炭酸マグネシウムにアミノトリメトキシシランを加え、ヘンシェルシェルミキサーで30Hzの速度で80℃に加熱しながら10分間撹拌して無機充填剤C−5を得た
<無機充填剤(C−6)の製造方法>
合成無水炭酸マグネシウムが99質量%に対し、エポキシトリメトキシシランが1質量%となるように、平均粒径1μmの合成無水炭酸マグネシウムにエポキシトリメトキシシランを加え、ヘンシェルシェルミキサーで30Hzの速度で80℃に加熱しながら10分間撹拌して無機充填剤(C−6)を得た。
<熱可塑性樹脂>
熱可塑性樹脂(1):エチレン‐αオレフィン共重合体(日本ポリエチレン社製カーネルKF283、Mw=7×10
[実施例1]
〔樹脂組成物の製造〕
ポリアミド樹脂(A−1)38質量%と(B−1)2質量%と無機充填剤(C−1)60質量%とを、ヘンシェルミキサーに投入し、温度20℃、時間3分の条件でプレミックスした後、スクリュー直径30mm、L/D(スクリュー径/スクリュー長さ)=38〜42の押出機に供給し、回転数250rpm、設定温度250℃の条件で溶融混練、押し出したものを、ペレタイザーを使用してペレット状の樹脂組成物を得た。
[実施例2〜16、比較例1〜5]
表1、2記載の材料の種類、および配合量(質量%)とした以外は、実施例1の樹脂組成物と同様にペレット状の樹脂組成物を得た。
Figure 0006296197
Figure 0006296197
〔評価方法〕
表1、2の配合で得られた樹脂組成物を使用して下記の評価項目について試験を行った。その結果を表3に示す。
<熱伝導率>
樹脂組成物を射出成形機(東芝機械製)に投入し250℃に加熱して、出圧力50MPa、金型温度40℃にて、縦および横50mm・厚み2mmのプレートを6個作成し、ホットディスク法熱物性測定装置(TPS−500 京都電子工業製)を使用して、直径7mmφのセンサーを用いて、熱伝導率(単位:W/m・K)を測定した。
<引張り破壊点強度測定>
樹脂組成物を射出成形機(東芝機械製)に投入し、出圧力50MPa、金型温度40℃にて、ダンベル試験片(JIS K 7139、タイプA1、厚さ4mm)を作製し、ストログラフVE10D(東洋精機(株)製)を用いて、JIS K 7161に準拠し、引張り破壊点強度測定をおこなった。引張破壊点強度の数値が低いほど試験片の機械強度が不足している。樹脂組成物を製造する際、熱可塑性樹脂が酸化、加水分解することによる劣化、堆積物または目ヤニの発生による異物多く含まれる場合、引張り破壊点強度が低下する。
<スキン層評価>
樹脂組成物を射出成形機(東芝機械製)に投入し、射出温度250℃、射出圧力50MPa、金型温度40℃にて、縦及び横50mm、厚みが2mmの金型を用いて、プレート状の成形品を作製した。
得られた成形品を切削し、ビデオマイクロスコープ「VHX−900」(キーエンス社製)を用いて倍率1000倍にてスキン層の表面観察を行なった。
スキン層が薄い方が、熱伝導を阻害する事が無く、熱伝導率の高い成形品が得られる。

A:スキン層の厚さが3μm未満
B:スキン層の厚さが3μm以上
<表面平滑性>
熱伝導性樹脂組成物をT−ダイフィルム成形機(東洋精機製)に投入し、成形温度250℃、スクリュー回転数80rpmで溶融し押出成形することで、幅100mm、厚さ100μmのフィルム状の成形品を得た。
得られたフィルム1mについて、目視による表面平滑性の評価をおこなった。凝集物がフィルム表面に突起物として存在するか否かを評価した。

A:突起物が無く、平滑
B:突起物が1個以上10個以下、または突起は無いが平滑では無い
C:突起物が11個以上存在
Figure 0006296197
表3から明らかなように、本発明の熱伝導性樹脂組成物の使用により、良好な熱伝導性、成形加工性を有し、機械強度が良好な成形体が得られることが確認できた。このように、本発明の熱伝導性樹脂組成物は、熱伝導性粒子を高濃度に配合した場合でも、成形加工性に優れている。
一方、比較例の熱伝導性樹脂組成物を使用した成形品では、熱伝導性、平滑性、機械強度の低下が顕著であり、本発明の成形品に劣っていた。

Claims (7)

  1. ポリアミド樹脂(A)、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)および無機充填剤(C)を含む樹脂組成物であり、ポリアミド樹脂(A)とエチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の含有量比が、ポリアミド樹脂(A)/エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)=70/30〜95/5であって、
    無機充填剤(C)は、無機粒子であり、
    樹脂組成物の全体100質量%中、ポリアミド樹脂(A)は10〜40質量%、エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)は0.6〜17質量%、無機充填剤(C)は40〜80質量%である、熱伝導性樹脂組成物。
  2. 無機充填剤(C)の平均粒子径は、0.1〜50μmである、請求項1記載の熱伝導性樹脂組成物。
  3. エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の重量平均分子量が70,000〜500,000である、請求項1または2項記載の熱伝導性樹脂組成物。
  4. エチレン‐オクテン共重合体の無水マレイン酸変性物(B)の無水マレイン酸付加率が0.1〜3質量%であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の熱伝導性樹脂組成物。
  5. 無機充填剤(C)の熱伝導率が、5W/mK以上であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項項記載の熱伝導性樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5いずれか1項記載の熱伝導性樹脂組成物を成形してなる、成形体。
  7. ホットディスク法により測定される熱伝導率が、1.1W/mK以上である、請求項6記載の成形体。
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