JP6295976B2 - 調質圧延方法 - Google Patents

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Description

本発明は、焼鈍後の鋼板の調質圧延方法および調質圧延設備に関するものであって、特に、ジャンピングを発生させることなく安定して圧延する調質圧延方法および調質圧延設備に関する。
一般に冷延鋼板は、熱延鋼板を冷間タンデム圧延、焼鈍、調質圧延という工程を経て製造される。調質圧延は、鋼板を所望の板厚に圧下することに加え、鋼板表面の調整(粗度調整)、鋼板の形状矯正、焼鈍後の降伏点伸びの解消、および鋼板硬度の調整を目的として行われる。従来、調質圧延は鋼板の表面粗さを調整する観点から、潤滑剤を用いないドライ調圧が主流であった。しかし、近年は潤滑剤を用いて圧下率を広く取り、材料の硬度を任意に調整することを目的として、潤滑剤を用いる調質圧延(ウェット調圧とも称する)が広まっている。
通常、調質圧延を含む一般の圧延では、圧延機の上下のロールのギャップの開閉により、圧延に必要な荷重を調整し、必要に応じて前後の鋼板にかかる張力を調整して所望の板厚を得る。しかし、圧下率が5%以下の非常に軽圧下となるウェット調圧では、圧延でかかる荷重に対して圧下率が一意に定まらず、不安定に圧下率が変動するジャンピングと呼ばれる現象が発生する。ジャンピングが発生すると、圧延での圧下率の値を任意に調整することが出来なくなり、所望の板厚が得られない、または製品の硬度を調整することができないという問題が発生する。
従来、調質圧延でのジャンピング現象は、ウェット調圧のように潤滑性が高い状態で大径のロールで圧延をする際に、焼鈍後の降伏点伸びのある材料で発生することが知られている。ジャンピングを抑える手法として、特許文献1には、鋼板にレベラーによる曲げひずみを加えて降伏点を除去する方法が記載されている。また、特許文献2には、上流圧延機のワークロール径をφ350mm、下流圧延機のワークロール径をφ400mm以上の小径ロールを用いることでジャンピングを防止する方法が記載されている。
特開2007−283329号公報 特開2002−346606号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、レベラーを施すために工程が一つ増え、材料製造コストが大きくなってしまうという問題点がある。また、特許文献2の方法では、既存の調質圧延設備において、小径のワークロールが装入できないことや圧延機のスピンドルの強度が保てない等から、大掛かりな設備改造が必要となる。
本発明は、レベラー等の追加工程を必要とせず、また圧延機の改造も必要とせずに、ジャンピングを発生せず安定的に圧下率を調整することのできる調質圧延方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記のような目的を達成するためになされたものであり、以下のような特徴を有している。
[1] 焼鈍後の鋼板を、潤滑剤を用いて圧下率10%以下で圧延する調質圧延方法において、鋼板の材質および所望の圧下率に応じて、潤滑剤濃度を調整することを特徴とする調質圧延方法。
[2] 潤滑剤を圧延機に供給するに際して、潤滑剤原液、および希釈液をノズルで噴射する前に配管内で混合して供給することを特徴とする[1]に記載の調質圧延方法。
[3] 潤滑剤原液と希釈液の流量比を調節することで潤滑剤の濃度を調節することを特徴とする[2]に記載の調質圧延方法。
[4] 鋼板の圧延を行う調質圧延設備であって、
潤滑剤原液と希釈液を混合して潤滑剤の濃度を調整可能なミキサと、
ミキサによって調整された潤滑剤を、ワークロールの入側に噴射するノズルと、を備えたことを特徴とする調質圧延設備。
本発明に係る調質圧延方法および調質圧延設備によれば、ジャンピングを発生させずに、安定した圧延が可能となる。
本発明に係る調質圧延設備の一例を示す図である。 本発明に係る調質圧延設備の他の例を示す図である。 潤滑剤濃度とジャンピングにより圧下率が調整できない領域の上限の関係を示す図である。 潤滑剤濃度と圧下率の関係において、ジャンピングが発生した領域を示す図である。 潤滑剤濃度と、調質圧延設備の圧延可能な最大圧下率との関係を示す図である。 図4と図5を重ね合わせた図である。
以下、添付した図面を参照し、本発明の実施の形態について説明する。
本発明は、ウェット調質圧延において、圧下率の小さい領域での不安定現象であるジャンピング現象を解消し、任意の圧下率に調整して安定的に調質圧延(以下、単に圧延ともいう)できる手法を提供するものである。
焼鈍後の鋼板を圧下率10%以下の軽圧下ウェット調質圧延を行う際、荷重に対して圧下率が一意に定まらず、不安定に圧下率が変動するジャンピングと呼ばれる現象が発生する。
図3は、幅荷重と圧下率との関係を示す図である。この例では、ロール径φ400mm、表面粗さ0.60mmRaのワークロールを備えた圧延機を用いて、低炭素鋼板を圧延した例である。圧延荷重を上昇させると、一定の値までは圧下率が安定するが、途中で荷重増加に対する圧下率増加が極端に大きくなり、圧下率が一意に定まらなくなる。この圧下率が一意に定まらない領域がジャンピング発生域である。このジャンピングにより、所望の板厚が得られない、または、鋼板の硬度の調整が出来ないという問題がある。
本発明者らは、ロールと鋼板の間の摩擦に着目し、調質圧延で用いる潤滑剤濃度を調整し、ジャンピングを防止する技術を開発し、実験を行った。
図1に、この実験を行った圧延設備を示す。実験にはロール径φ400mmのワークロールを上下に配した2Hiの圧延機を用いた。ラインの上流側にはテンションリール、下流側にはペイオフリール(いずれも図示せず)が接続されており、鋼板3に一定の張力をかけた状態で圧延をすることが可能である。
図1で示された上下の潤滑ノズル4、5に、濃度を調整した潤滑剤1、2を供給し、ワークロールの入側に潤滑剤を噴射して圧延し、荷重と圧下率の関係を調べた。上下の潤滑ノズル4、5には同一のタンク(図示せず)より潤滑剤1、2を供給した。潤滑剤1、2には、アルカノールアミンを主成分とし、脂肪酸を配合することで潤滑性を向上させた潤滑剤を用いた。濃度は0%から3%とした。濃度の調整は、水で希釈することによって行った。ただし、ここで示した濃度は、vol%である。
図4は、この設備を用いて調質圧延を行った時の潤滑剤濃度と、ジャンピングにより圧下率が安定しない、すなわち圧下率の調整が不可能であった領域(右下斜線部)の関係を示す図である。図に示すように、潤滑剤濃度を調整することで、圧下率調整が可能な範囲(斜線部以外の範囲)に制御できることが分かる。なお、図に示した通り、全ての条件で圧下率1%からジャンピングの発生が開始しており、圧下率1%未満の値では、ほぼジャンピングは発生していなかった。
図5は、潤滑剤濃度と、調質圧延設備の圧延可能な最大圧下率との関係を示す図である。図5より、潤滑剤の濃度を上げると、潤滑性が向上し、荷重に対する圧下率を上げることができることが分かる。
図6は、図4と図5を重ね合わせたものである。本発明は、圧下率に応じて、調質圧延設備の圧延可能な領域、かつ、ジャンピングが発生しない範囲、つまり、領域Sとなるように潤滑剤の濃度を調整する。これにより、ジャンピングを発生させずに、安定的な調質圧延を行うことができる。
例えば、圧下率3%の圧延を行いたい場合は、図6のジャンピングにより圧下率が調整できない領域(右下斜線部)から外れ、かつ必要な圧下率が確保できるよう、潤滑剤濃度を0.5%程度(領域Sの範囲)に調整することで、安定的な圧延が可能である。ここで、潤滑剤の濃度の決定には、図3、図5に示された関係を材質毎に予め持っておくことが望ましい。
この発明は、鋼板の圧下率ごとに潤滑剤濃度を変更する必要があるため、図2に記されたような、ノズル4、5の途中で潤滑剤を混合し、濃度を流量の制御により調節する潤滑システムの適用が望ましい。濃度の調整は、ノズル4、5で噴射する前に、ミキサ12で潤滑剤原液8、9と希釈液10、11の流量比を調節して混合すればよい。
なお、潤滑剤としては、エマルションや水溶性潤滑剤を用いることができる。この場合、希釈剤は、水を利用することができる。また、本発明は、ワークロール径が大きな既存の圧延設備、具体的には、ワークロール径がφ400mm以上の圧延スタンドを有する圧延設備にも適用することができる。
使用した調質圧延機は、上下のワークロールと上下バックアップロールを備えた4Hi、2スタンドの圧延機であり、この圧延機では、1スタンド目のワークロールにブライトワークロールを用いて圧下率1〜5%程度の圧下を行い、2スタンドにダルワークロールを用いて表面の調整を行った。圧下率の調整は、主に1スタンドで行っており、1スタンドでの荷重と圧下率で比較した。ワークロール径は、1スタンドは、ワークロール径φ530mm、表面粗さは0.30mmRaである。また、アルカノールアミンを主成分とする潤滑剤を使用し、ノズルミックス型の潤滑剤供給システムを用いて、潤滑剤濃度とジャンピングの発生する圧下率の関係を調べた。供試材は厚み0.18mm、幅は900mmの高炭素鋼であり、上降伏点は131MPa、下降伏点は128MPaであった。また、比較例として、従来のミキシングタンクにより1%で濃度一定として、同様の圧延を行った。
結果を表1にまとめる。
Figure 0006295976
発明例では、圧下率に応じて潤滑油濃度を調整した。一方、従来例では、潤滑油濃度を一定とし、圧下率を変化させた。表1中の「圧下率の安定性」の評価は、目標板厚に対して、板厚が1%未満変動した場合には、安定的に圧延できたとして○とし、目標板厚に対して、1%以上板厚が変動した場合には、荷重に対して圧下率が定まらなかったとして、×とした。
発明例において、潤滑油濃度1.0%では、圧下率8%の圧延が可能であった(○)。また、濃度を0.5%に落とすことで、3%まで圧下率が取れるようになった(○)。更に濃度を0.0%まで落とすことで、圧下率2%近辺でジャンピングが発生せず、安定的に圧延が可能となった(○)。以上より、潤滑剤の濃度を調整することにより、低い圧下率を調整することが可能となる。
一方、従来例では圧下率8%の安定的な圧延が可能であった(○)のに対し、荷重を下げても圧下率3%および2%は、ジャンピングの発生により安定的な圧延が不可能(×)であった。
これによって、本発明の有効性が確認された。
1、2 潤滑剤
3 鋼板
4 上側ノズル
5 下側ノズル
6 上側ワークロール
7 下側ワークロール
8、9 潤滑剤原液
10、11 希釈液
12 ミキサ

Claims (3)

  1. 焼鈍後の鋼板を、潤滑剤を用いて圧下率10%以下で圧延する調質圧延方法において、潤滑剤濃度および圧下率が、調質圧延設備の圧延可能な最大圧下率以下であり、かつジャンピングが発生しない領域となるように、潤滑剤濃度を調整することを特徴とする調質圧延方法。
  2. 潤滑剤を圧延機に供給するに際して、潤滑剤原液、および希釈液をノズルで噴射する前
    に混合して供給することを特徴とする請求項1に記載の調質圧延方法。
  3. 潤滑剤原液と希釈液の流量比を調節することで潤滑剤の濃度を調節することを特徴とす
    る請求項2に記載の調質圧延方法。
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