JP6294941B2 - 塗装材料組成物および成形材料における変性ポリシロキサンの使用 - Google Patents
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Description
これらの変性の結果として、種々の有利な性能特性が生み出され、かつ/または問題の添加剤と対応する塗装材料組成物または成形用コンパウンドとの間に相溶性が実現される。ポリエーテル変性および/またはポリエステル変性ポリシロキサンは、概して、表面活性添加剤、換言すれば、―多くの場合、それぞれの塗装面において蓄積が制御され、それを介して―特定の有利な表面特性をもたらすことができる添加剤である。そのような特性の例は、塗装材料組成物の有効な流動性である。塗装材料組成物から生成された塗装もしくは仕上げ塗りの、または対応する成形品の特性の例には、高い耐擦傷性、または低い滑り抵抗性、および汚れ(soiling)の場合には良好な固着防止特性〔換言すれば、有効な防汚性(dirt repellence)〕が、有効な重ね塗り適合性と共に挙げられる。したがって、とりわけ有利なのは、一方の低い滑り抵抗性および/または有効な防汚性と、他方の有効な重ね塗り適合性との間のバランスの達成である。
特に、目的は、記載した有利な特性が、これらの特性を引き起こすことができる添加剤の移行および/もしくは分解によって著しく低下するのを防止すること、または有害な下流効果、例えば表面欠陥が、添加剤および/もしくはそれら分解生成物の移行の結果として生じるのを防止することであった。本発明が取り組んだ特定の課題は、一般的なポリエステル変性ポリシロキサンを添加剤として含む熱硬化性塗装材料組成物および成形品において改良をすることであった。特に、比較的高温で硬化する熱硬化性塗装材料組成物および成形用コンパウンド、または、例えば、それらから生成され、ある特定の温度変動および/もしくは定期的昇温に暴露された塗装では、目的は、前記特性の高度に有利な長期的効果を保持することであった。
本発明はさらに、ポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーを含む熱硬化性塗装材料組成物および成形用コンパウンドを提供する。
本発明によってさらに提供されるのは、下地上の、ポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーを含む本発明の熱硬化性塗装材料組成物を用いて形成された塗装、およびまた対応する成形品である。
本発明の使用により、有効な流動性、高い耐擦傷性、極めて低い滑り抵抗性、および塗装からの添加剤のブリードアウトの低減等、熱硬化性塗装材料組成物および成形用コンパウンドの、ならびに/またはそれらから生成された塗装および成形品の種々の有利な性能特性を実現する。特に、一方の汚れに関する卓越した固着防止特性と、他方の有効な重ね塗り適合性との間で、良好なバランスがとられる。その上、該効果は、先行技術との比較によって著しく改良されている卓越した寿命を有する。高温で硬化するまたは硬化されなくてはならない熱硬化性塗装材料組成物および成形用コンパウンドにおける、また、例えば塗られた車体の場合のように、変動する一時的昇温が塗装または成形品に作用する可能性がある塗布領域における展開は、したがって、とりわけ有利である。
ポリシロキサンおよび対応するポリシロキサンブロックが公知である。本発明に関して、特に、関与するポリシロキサンブロックは、下記の構造式(I)の単位を含むブロックである。
この式中、mは1から400、好ましくは5から200、より好ましくは5から100であり、かつR3は、各々の場合において、任意の他のラジカルR3とは独立に、上記で定義した通りの有機ラジカルR3を表す。好ましいポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーは、下記の構造式(II):
この式中、oは0から400、好ましくは5から200、より好ましくは5から100であり、pは0から400、好ましくは0から50、より好ましくは0から10であり、かつR1およびR2は、互いに独立に、上記で定義した通りの有機ラジカルR1およびR2である。R5およびR6は、互いに独立に、R1もしくはR2であるか、またはR4[SiR1R2O]qであり、ここで、qは1から400、好ましくは5から200であり、かつR4は、1から30個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から30個の炭素原子を有する飽和分岐鎖アルキルラジカル、4から30個の炭素原子を有する飽和環状アルキルラジカル、ならびに/または6から30個の炭素原子を有するアリールラジカル、アルキルアリールラジカル、および/もしくはアリールアルキルラジカルであり、該ラジカルは、場合によりハロゲン置換されている。好ましくは、R4はメチルラジカルおよび/またはブチルラジカルである。
Bは、窒素および酸素原子を含んでいてよい直鎖もしくは分岐鎖アルキルもしくはアラルキルラジカル、または直鎖もしくは分岐鎖アルキレンもしくはアラルキレン構造を有するリンカー(linker)であり、但し、シロキサンブロック(II)当たり少なくとも1つのそのようなリンカーがある。
本発明の目的のためのリンカーは、ラジカルとは対照的に、形式的なリンカー構造単位との関連で自由な結合を含み、次いで、他の構造単位との接続を可能にし、それ故、分子中において、別の構造単位との、より詳細には後述するポリオキサゾリンブロックとの連結を形成する構造単位である。
(CH2)t−R10−R11−R12−R13− (III)
に対応する。
この式中、tは2から30、好ましくは2から3、より好ましくは3であり、R10は、(CH2)u、O、S、NR14または(C6R15)4であり、ここで、uは0または1であり、R14は、水素、または1から6個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から6個の炭素原子を有する飽和分岐鎖アルキルラジカル、または6から9個の炭素原子を有するアリールラジカル、アルキルアリールラジカルもしくはアリールアルキルラジカルであり、かつR15は、水素、および/または1から6個の炭素原子を有するアルキルラジカルである。
R12は(CH2)xであり、ここで、xは0から3である。
R13は、(CH2)y、O、S、NR14であり、ここで、yは0から2であり、かつR14は、上記で定義した通りの有機ラジカルR14、好ましくは水素を表す。
本発明に関して、アミノ官能性リンカーは、特に好ましい特性をもたらす。したがって、好ましく用いられる。上述した塩化または四級化の結果として、例えば、本発明に使用するコポリマーは、異なる媒質−すなわち、したがって、特に水系および溶媒系塗装材料組成物の両方に有効に適応することができる。そのような塩化または四級化は、特に、ポリオキサゾリン骨格中の窒素原子では不可能であり、これは、アミド結合内で、これらの原子がカルボニル基に対してアルファ位に位置し、その結果、対応するメソメリー効果により、有効な塩化または四級化を受けにくいからである。加えて、有利なのは、後述するオキサゾリンまたはポリオキサゾリンへのポリシロキサンの有効かつ調製するのが簡単な求核付加であり、この添加は、アミノ基によって、より詳細には第一級アミノ基によって可能になり、本発明に使用するコポリマーの、迅速で、手際がよく、かつ高収率の調製を可能にする。
この式中、mおよびR3は上記で定義した通りであり、かつDはリンカー(CH2)z[ここで、zは0または1である]、あるいは1から30個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から30個の炭素原子を有する飽和分岐鎖アルキルラジカル、4から30個の炭素原子を有する飽和環状アルキルラジカル、および/または6から30個の炭素原子を有するアリールラジカル、アルキルアリールラジカルもしくはアリールアルキルラジカルである。Eは、いずれも同様に、リンカー(CH2)z[ここで、zは0または1である]であるか、式(C)の隣接するCH2単位がOまたはN原子を介して結合している末端基であり、このOまたはN原子は、水分子の、有機アルコールのOH基に、またはアミンの第一級もしくは第二級アミノ基のN−H単位に由来する。アルコールの有機ラジカルまたはアミンの少なくとも1つの有機ラジカルは、最終的には任意に選択されてよく、特に、1から30個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から30個の炭素原子を有する飽和分岐鎖アルキルラジカル、4から30個の炭素原子を有する飽和環状アルキルラジカル、および/または6から30個の炭素原子を有するアリールラジカル、アルキルアリールラジカルもしくはアリールアルキルラジカルである。
例えばEがリンカー(CH2)z[ここで、zは0である]である場合、Eは存在せず、かつ基Eと隣接する式(C)のCH2単位は、例えば上述した通りの式(III)のリンカーと、より詳細には上述した通りのアミノ官能性リンカーとのように、別の構造単位と直接結合している。
したがって、これは、特に、本発明に使用するポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーの調製について、この調製は後述するが、開環重合を用いる公知の方法によって、まず、第一にポリオキサゾリンを調製し、次いで、例えば少なくとも1つの末端アミノ基を含むポリシロキサンと反応させるように、ポリシロキサンと反応させることを意味する。次いで、アミノ基によってポリシロキサンとの連結が生じ、最終的には、ポリオキサゾリンブロック、およびアミノ官能性リンカーを含むポリシロキサンブロックも含むポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーが形成される。
ポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーは、当業者に公知である種々のプロセスによって調製することができる。
ポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーは、好ましくは、アミノ官能性ポリシロキサンと末端反応性ポリオキサゾリンとの反応によって調製可能であり、これは、オキサゾリンモノマーの開環重合によって調製することができる。
この反応について、好ましいのは、少なくとも1つのアミノ官能性ラジカル、および、それ故少なくとも1つの末端アミノ基を含む、上述したポリシロキサンを使用することである。したがって、好ましいのは、アミノ官能性ラジカル(CH2)t−R10−R11−R12−NHR14を有するポリシロキサンを使用することである。特に好ましいアミノ官能性ラジカルは、2−アミノエチル基、3−アミノプロピル基、3−アミノプロピルエチルエーテル基および/または6−アミノヘキシル基、極めて好ましくは3−アミノプロピル基である。好ましいポリシロキサンは、正確に1つのアミノ官能性ラジカルを有するものである。
次いで、反応において、事前に行われるオキサゾリン重合の場合のように、依然として存在する末端オキサゾリン環の窒素原子に対してベータ位に位置する活性炭素原子が、求核攻撃に供される。この攻撃は、アミノ官能性ポリシロキサンの少なくとも1つのアミノ基によって行われる。
したがって、好ましい反応によって調製可能なポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーは、特に、上述した好ましいポリシロキサンブロックおよびポリオキサゾリンブロックからなる。
ポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーは、好ましくは、400から200,000までの範囲内の、より好ましくは1,000から50,000までの範囲内の、またさらに好ましくは1,000から10,000g/モルまでの範囲内の数平均分子量を有する〔ポリスチレン標準物質に対するゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)を利用して測定した〕。
格別な利点は、本発明に関して決定された以下のような事実である。すなわち、極めて少量のポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーであっても上述した有利な特性を生じ、それ故、最小限のみの使用という利点に加えて、塗装材料組成物または成形用コンパウンドの、ならびにそれらから生成された仕上げ塗りおよび成形品の他の特性が悪影響を受けない。他の特性というのは、例えば、腐食防止、光沢保持または耐候性等の特性である。
本発明の使用に関して、塗装材料組成物が使用される。ここで、異なる熱硬化性塗装材料組成物を用いてもよい。これらの塗装材料組成物は、自己架橋および/または外部架橋していてよい。好ましくは、該組成物は外部架橋している。
結合剤としての有機ポリマーに、自己架橋官能基だけでなく外部架橋官能基も有させること、次いで架橋剤と組み合わせることも可能である。
結合剤としての上記で記載した有機ポリマー以外に、好ましくは、例えば、アミノ樹脂が、ならびにモノマーおよび/もしくはポリマー性、ブロックおよび/もしくは遊離ポリイソシアネート、より詳細にはブロックポリイソシアネート、またはヒドロキシアルキルアミドも、熱硬化または外部架橋のための架橋剤としてさらに使用される。
したがって、塗装材料組成物中における溶媒の割合は、塗装材料組成物の総量に対して、例えば0から85重量%までの範囲内に位置してよい。
例えば、溶媒系、水系および無溶媒塗装材料組成物も使用することができるという事実は、特に有利であるとみなされる。ポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーは、極性および無極性媒質の両方と卓越した相溶性を有し、いずれの場合も上述した有利な性能特性をもたらす。したがって、適用範囲は非常に大きい。これは、特に、塩化または四級化されていてよい上述したアミノ官能性リンカーを含むコポリマーに当てはまる。
特に有利なのは、隠ぺい用塗装材料組成物における、より詳細には上塗りにおける、添加剤としてのポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーの使用である。これらは、公知の通り、環境との界面となる塗膜を形成するために使用される塗装材料組成物である。したがって、場合により存在するマルチコートペイント系においても、これらの塗膜はまさしく外側に、換言すれば、下地から離れた側にあるのが正しい。上述した効果、特に防汚性は、特にこれに関して明白に現れる。
その上、特に有利なのは、後に順に積層される下地に利用される塗装材料組成物における、添加剤としてのポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーの使用である。上述した移行(塗装からの添加剤のブリードアウト)の低減は、これに関して、特に有利に見える。
同様に本発明によって提供されるのは、本発明の塗装材料組成物を用いて生成された下地上の塗装である。ここでも、既に明記した好ましい実施形態が、本発明の塗装に関して同じく当てはまる。
塗装は、本発明の塗装材料組成物を下地に塗布し、次いで塗布された塗装材料組成物を硬化させることによって生成される。
塗膜の生成も、当業者が精通している、下地への塗布の技術およびその後の硬化方法によって行われる。
下地への熱硬化性塗装材料組成物の塗布に続いて、熱硬化が一般的方法に従って行われる。硬化は、例えば、強制空気乾燥機もしくはオーブン内で、または赤外線放射によって行なうことができる。熱硬化は、例えば、塗装材料組成物のおよび/または下地の性質に応じて、約10℃から約400℃までの範囲内で実施することができる。硬化時間は、それぞれの事例に応じて、例えば1分から数時間、または、さらには数日間、例えば10日間であるが、より詳細には、1分から2時間、好ましくは1分から1時間である。本発明に関して、硬化は、好ましくは100℃超、より詳細には140℃超、極めて好ましくは180℃超の温度で行われる。用いられる最高硬化温度は、同様に、好ましくは400℃である。したがって、これは、熱硬化性塗装材料組成物が、好ましくは、100℃超、より詳細には140℃超、極めて好ましくは180℃超から出発する温度でのみ完全に硬化することができる組成物であり、これは、これらの温度以上でのみ有効な化学反応が可能であり、それ故、官能性を補足する基および/または自己反応性基の架橋が可能であるためであることを意味する。一般的に言えば、公知の通り、硬化の過程で使われている温度は、完全に硬化した塗膜を取得することができるか否かに影響を及ぼす。これに関して、特に、上述した通りの官能性を補足する基および/または自己反応性基の化学反応に必要とされる熱エネルギーを参照すべきである。本発明の有利な効果は、まさしくそのような塗装材料組成物の場合にとりわけ現れるが、これは、ポリオキサゾリン−ポリシロキサンコポリマーが、熱硬化性塗装材料組成物について、驚くべきことに、先行技術で公知の変性ポリシロキサン添加剤よりも実質的に熱的に安定であり、それ故、形成する際の塗膜から移行することもないためである。
それぞれの事例に応じて、場合により、硬化の前に、例えば10から80℃で、1から60分間にわたるフラッシュを行ってもよい。そのようなフラッシュの過程では、存在する溶媒の一部が既に蒸発しているが、特に硬化はまだ完了していない。
本発明に関して用いることができる下地は、塗装材料組成物のための任意の下地である。本発明の塗装は、種々の実施形態および形態において、特に、金属、ガラス、プラスチック、木、皮革、合成皮革、セラミック、紙および織物製品に塗布される。特に好ましい下地は、高耐熱性を有し、特にそれらの形状をそれ以上変化させない、または、実際に、140℃超の温度で分解するものである。したがって、特に注目すべきは、金属下地である。
成分、調製および考えられる用途の観点から、熱硬化性成形用コンパウンドおよびそれらから生成された成形品に当てはまる所見は、塗装材料組成物および塗装に関して上記で記載したものと同じである。成形用コンパウンドは、加工されて成形部品または成形品を形成することができる材料であると理解され、該コンパウンド中に含有される反応性樹脂−換言すれば、特に、結合剤および場合により架橋剤−は、概して、成形プロセスの後および/または最中の高温で反応し、それにより、熱硬化する。
これらの成形用コンパウンドは、同様に、先行技術に従って慣例となっている添加剤、または塗装材料に関して上に既述した種類の他の成分を含むことができる。特に、そのような成形用コンパウンドはフィラーを含んでもよく、例は、補強フィラーと称されるものである。フィラーの注目すべき例は、ガラス繊維、炭素繊維およびポリアミド繊維、珪灰石、ケイ酸塩、無機炭酸塩、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、ならびにカオリンである。
添加されるポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーの量および成形用コンパウンドの硬化温度に関する限り、上述した塗装材料組成物に関する場合と同じことが当てはまる。
略語、商標名:
pTsOMe=p−トルエンスルホン酸メチル
EtOxa=2−エチル−2−オキサゾリン
MeOxa=2−メチル−2−オキサゾリン
eCL=ε−カプロラクトン
ESA=無水酢酸
DBTL=ジブチル錫ジラウレート
PMI=多分子性指数
AN=アミン価
OHN=水酸基価
NMR分光法:
NMR測定は、NMR機器(Bruker DPX 300)を300MHz(1H)または75MHz(13C)で使用して行った。使用した溶媒は、重水素化クロロホルムおよび重水素化ジメチルスルホキシドであった。
固体の決定
2gの試料を、事前に乾燥させたアルミニウム皿に量り分け、試料を、乾燥キャビネット内、150℃で10分間乾燥させ、デシケーター内で冷却し、次いで冷却した試料を再度秤量した。残留物は固体割合に対応している。
アルコール性水酸基を、過剰の無水酢酸によるアセチル化によって反応させる。次いで、過剰な無水酢酸を水の添加によって開裂して酢酸を形成し、これをエタノール性KOHで逆滴定する。水酸基価は、アセチル化時に1gの物質によって結合される酢酸の量と同等のKOHの量(単位mg)である。
アミン価
アミン含有物質をHClで滴定する。アミン価は、1gの物質のアミン割合に対応するKOHの量(単位mg)である。
数平均分子量(M n )
Mnは、ポリシロキサンまたはポリスチレン標準物質に対するGPCを利用して決定した。
撹拌器、温度計、滴下漏斗、還流冷却器および窒素送入管を備えた四つ口フラスコに、モノ−SiH官能性ポリジメチルシロキサン(250g、Mn≒2000g/モル)およびカルステッド触媒(4.38g、キシレン中0.2%希釈)を投入し、この初期投入物を徹底的に混合し、100℃に加熱する。アリルアミン(9.29g)を30分間かけて滴下添加する。モノ−SiH官能性ポリジメチルシロキサンの反応を、ガス容積測定法を利用してモニターする。反応終了後、過剰なアリルアミンを留去する。生成物について測定されたアミン価は、22.5mgKOH/gである。
撹拌器、温度計、滴下漏斗、還流冷却器および窒素送入管を備えた四つ口フラスコに、モノ−SiH官能性ポリジメチルシロキサン(1500g、Mn≒5000g/モル)およびカルステッド触媒(6.56g、キシレン中0.8%希釈)を投入し、この初期投入物を徹底的に混合し、100℃に加熱する。アリルアミン(39.8g)を30分間かけて滴下添加する。モノ−SiH官能性ポリジメチルシロキサンの反応を、ガス容積測定法を利用してモニターする。反応終了後、過剰なアリルアミンを留去する。生成物について測定されたアミン価は、9mgKOH/gである。
撹拌器、温度計、滴下漏斗、還流冷却器および窒素送入管を備えた四つ口フラスコに、ジ−SiH官能性ポリジメチルシロキサン(400g、Mn≒3000g/モル)およびカルステッド触媒(1g、キシレン中0.2%希釈)を投入し、この初期投入物を55℃に加熱する。アリルグリコール(33.7g)を、温度が75℃を超えないような速度で計量する。ジ−SiH官能性ポリジメチルシロキサンの反応を、ガス容積測定法を利用してモニターする。反応終了後、過剰なアリルグリコールを留去する。生成物について測定された水酸基価は、33.4mgKOH/gである。
撹拌器、温度計、滴下漏斗、還流冷却器および窒素送入管を備えた四つ口フラスコに、モノ−SiH官能性ポリシロキサン(300g、Mn≒2000g/モル)およびカルステッド触媒(0.75g、キシレン中0.2%希釈)を投入し、この初期投入物を55℃に加熱する。アリルグリコール(19.9g)を、温度が75℃を超えないような速度で計量する。モノ−SiH官能性ポリシロキサンの反応を、ガス容積測定法を利用してモニターする。反応終了後、過剰なアリルグリコールを留去する。生成物について測定された水酸基価は、23.9mgKOH/gである。
撹拌器、温度計、滴下漏斗、還流冷却器および窒素送入管を備えた四つ口フラスコに、モノ−SiH官能性ポリジメチルシロキサン(500g、Mn≒5000g/モル)およびカルステッド触媒(1g、キシレン中0.2%希釈)を投入し、この初期投入物を55℃に加熱する。アリルグリコール(13.1g)を、温度が75℃を超えないような速度で計量する。モノ−SiH官能性ポリジメチルシロキサンの反応を、ガス容積測定法を利用してモニターする。反応終了後、過剰なアリルグリコールを留去する。生成物について測定された水酸基価は、10.2mgKOH/gである。
滴下漏斗、撹拌器、温度計および冷却器を備えた四つ口フラスコに、p−トルエンスルホン酸メチル、オキサゾリンの半分および溶媒の半分を投入する(表1を参照)。50℃で、残り半分の溶媒中の残り半分のオキサゾリンを計り入れる。計量添加の後、混合物を、モノマーの転化が定量的となるまで、75℃で撹拌する。反応物の確認は、NMRを利用して行う。その後、アミノ官能性ポリジメチルシロキサンをゆっくり計り入れる(表1を参照)。混合物を75℃でもう2時間撹拌する。溶媒を留去する。
一般的実施要領に沿って、下記のポリオキサゾリン−ポリシロキサンコポリマーを調製した:
ヒドロキシ官能性ポリジメチルシロキサン、ε−カプロラクトンおよびShellsol Aを、滴下漏斗、撹拌器、温度計および冷却器を備えた四つ口フラスコに量り分け、この初期投入物を窒素雰囲気下で160℃に加熱する。次いで、0.3重量%(バッチ全体に基づく)のキシレン中DBTLの10%濃度溶液を添加する。バッチを、ε−カプロラクトンのすべてが反応するまで、160℃で撹拌する。転化の確認は、固体の決定を利用してなされた。その後、バッチを90℃に冷却し、無水酢酸を添加する。加えて、0.05重量%の1−メチルイミダゾールを添加する。バッチを90℃で3時間撹拌する。溶媒および過剰な無水酢酸を留去する。
一般的実施要領に沿って、下記のポリエステル変性ポリジメチルシロキサンを調製した。
滴下漏斗、撹拌器、温度計および冷却器を備えた四つ口フラスコ中、モノ−SiH官能性ポリジメチルシロキサン(78g)、Dowanol PMA(200g)、トルエン(25g)およびアリルポリエーテル〔アリル−(エチレンオキシド(EO)/プロピレンオキシド(PO)〕−OH、1:1のEO:PO比、および4000g/モルの数平均分子量、82.18g)を量り分け、100℃に加熱する。2.32gの0.6%濃度Speiers溶液を添加する。モノ−SiH官能性ポリシロキサンの反応を、ガス容積測定法を利用してモニターする。反応終了後、溶媒の一部を留去し、90℃への冷却を行った後、無水酢酸を添加する。加えて、0.05重量%の1−メチルイミダゾールを添加する。バッチを90℃で5時間撹拌する。溶媒および過剰な無水酢酸を留去する。
熱重量分析(機器:TA製TGAQ5000)を、実施例7および10について、ならびに比較例2および5についても行った(表3)。この目的のために、試料をアルミニウムるつぼに量り分け、10K/分の速度で30℃から400℃に空気中で加熱した。その後、物質の残留量(単位重量%)を決定した。
性能特性の検討
上記の例に従って調製されたポリシロキサンコポリマーを使用して、異なる塗装材料組成物を生成させた。これらの塗装材料組成物を使用して、塗装を異なる下地上に生成させた。塗装材料組成物および塗装の種々の特性を検討した。検討した塗装材料組成物および塗装、それらの特性、ならびに関連する分析技術を後述する。
塗装材料組成物の組成、塗装の生成:
Phenodur PR285をベースとする金ワニス
組成(数字は重量部):
Phenodur PR285/55%形態 15.0
Epikote 1007(Dowanol PM中50%) 62.2
Maprenal MF800/55%形態 1.7
Solvesso 150ND 11.5
Dowanol PM 9.6
Phenodur PR285/55%形態=Cytec製硬化可能なフェノール樹脂
Epikote 1007(Dowanol PM中50%)=Resolution Performance Products製ビスフェノールAをベースとするエポキシ樹脂
Maprenal MF800/55%形態=INEOS Melamines,Inc.製イソブチル化メラミン−ホルムアルデヒド樹脂
Uralac SN852をベースとするスタンピングワニス
組成(数字は重量部):
Uralac SN852
(Solvesso 150ND中60%) 17.1
Disperbyk 110 0.9
Kronos 2310 30.0
ブチルジグリコールアセテート 3.3
−溶解槽15分 5000rpm、歯付き円盤6cm、350ml容器
Uralac SN852
(Solvesso 150ND中60%) 24.0
Solvesso 150ND 6.9
Maprenal MF980(ブタノール中62%) 6.0
Epikote 834(SE 150D中80%) 10.3
ブチルジグリコールアセテート 1.5
Uralac SN852=DSM Coatings Resins製2−メトキシ−1−メチルメタクリレートをベースとするアクリレート樹脂
Maprenal MF980=INEOS Melamines GmbH製ベンゾグアナミン−ホルムアルデヒド樹脂、n−ブチル−エーテル化されたもの
Epikote 834=Hexion Specialty Chemicals B.V.製ビスフェノールAをベースとするエポキシ樹脂
Kronos 2310=Kronos International製二酸化チタンルチル
Disperbyk 110=Byk−Chemie GmbH製湿潤・分散添加剤、酸性基を持つコポリマーの溶液
流動性を目視で評価する(1=良好な流動性、5=不十分な流動性)。
移行挙動を決定するために、9.5cm×9.5cmのサイズに切断した後に添加剤入り金ワニスで塗装したシートを、塗装面がその上にあるシートのむき出しの背面と接触するように順に積層する。積層体をブロックテスター内に固定し(図1)、トルクレンチを使用して20ニュートンの負荷を印加する。次いで、シートが固定されたブロックテスターを、60℃のオーブンに24時間入れる。その後、シートをブロックテスターから除去し、スタンピングワニスを、35μmのワイヤードクターでむき出し面上にドローダウンする。後でワニスを施した面の濡れが乏しくなるほど、その真下に積層されたシートから移行したシリコーンの量が多くなる。評価は目視でなされた(評点1〜5、1=添加剤の移行なし;5=添加剤の激しい移行)。
塗装材料組成物の組成、塗装の生成:
アクリレート/メラミン焼き付けワニス、透明
組成(数字は重量部):
Setalux 1756VV−65、65%形態 60
Setamine US138BB−70、70%形態 24
Shellsol A 8
キシレン 8
Setalux 1756VV−65、65%形態=アクリレート焼き付け樹脂、Shellsol A中65%、Nuplex Resins、Bergen op Zoom
Setamine US138BB−70、70%形態=メラミン焼き付け樹脂、n−ブタノール中70%、Nuplex Resins、Bergen op Zoom
表面張力測定(OFS)は、Kruss製張力計を使用し、DIN53914に従うリング法によって行った。
ガラス板を使用して曇りを目視で評価した。
1=曇りなし、5=極めて曇っている
a=標準物質のCOF
b=試料aのCOF
滑り抵抗性の低減=
Edding 400油性マーカーペンを使用してワニスの表面に書き込み、表面が書き込み可能であるか否かの目視評価を行う。評価されるパラメーターは、インクが表面上に広がるか収縮するかである。インクが乾燥した後、乾いた布を使用してそれを拭き取るための試みがなされる。
評点1〜5による評価(目視):
1=インクは収縮し、紙布を用いて残留物なしに除去することができる
5=インクは下地上に極めてよく広がり、除去することは事実上不可能である
一滴の市販の鉱油をワニス表面に塗布する。次いで、塗装されたワニス表面を、滴がおよそ10cm流れるまで傾斜させる。5分が経過した後、油の跡または滴再編成を評価するための検査をした。
評点1〜5による評価(目視):
1=油の跡は直ちに再編成して個々の滴となる
5=油の跡は再編成せず、代わりに場合によってはより広く広がる
取得された結果を表5に提示する。
塗膜間接着を決定するために、試料を、四方向バーコーターを使用して、150μmの濡れ膜厚で下塗りした鋼シートに塗布し、勾配オーブン内、140、170、200および230℃でそれぞれ焼きつける。その後、それぞれの試料のさらなる塗膜を塗布し、硬化を強制空気オーブン内、140℃で行う。その後、各温度範囲について、DIN53151クロスカット試験を実施する。塗膜間接着を、評点に基づいて評価する(評点1〜5、1は極めて良好な塗膜間接着に対応し、5は不十分な塗膜間接着に対応する)。
接触角:
水との接触角は、Kruss G2接触角測定機器を使用し、前進接触角として測定した。8μリットルを予備計量に使用し、8μリットル〜12μリットルの10の接触角を各滴側面について決定した。報告されている値は、測定値の平均である。
全体として、本発明によるシステムは、一方の防汚性と他方の重ね塗り適合性との間の卓越したバランスを示す。同時に、良好な流動性および低い滑り抵抗性等の他の重要な特性は完全に維持される。
Claims (7)
- 熱硬化性塗装材料およびポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマー、または熱硬化性成形用コンパウンドおよびポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーを含む組成物であって、
前記ポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーが、下記構造式(II)からなるポリシロキサンブロックを含み、
[式中、oは5から200であり、かつpは0から400であり、
R1およびR2は、互いに独立に、1から6個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から6個の炭素原子を有する飽和分岐鎖アルキルラジカル、4から6個の炭素原子を有する飽和環状アルキルラジカル、2から6個の炭素原子を有する直鎖アルケニルラジカル、3から6個の炭素原子を有する分岐鎖アルケニルラジカルもしくは4から6個の炭素原子を有する環状アルケニルラジカル、または6から12個の炭素原子を有する、アリールラジカル、アルキルアリールラジカルもしくはアリールアルキルラジカルであり、前記ラジカルは、場合によりハロゲン置換されており、
R5およびR6は、互いに独立に、R1もしくはR2であるか、またはR4[SiR1R2O]qであり、ここで、qは1から400であり、かつ
R4は、1から30個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から30個の炭素原子を有する分岐鎖アルキルラジカル、4から30個の炭素原子を有する環状アルキルラジカル、または6から30個の炭素原子を有する、アリールラジカル、アルキルアリールラジカルもしくはアリールアルキルラジカルであり、前記ラジカルは、場合によりハロゲン置換されており、
AおよびCは、互いに独立に、BまたはR4であり、かつ
Bは、直鎖もしくは分岐鎖アルキルもしくはアラルキルラジカル、または窒素および酸素原子を含んでもよい直鎖もしくは分岐鎖アルキレンもしくはアラルキレン構造を有するリンカーであり、但し、シロキサンブロック(II)当たり少なくとも1つのそのようなリンカーがあり、
前記リンカーは、アミノ官能性リンカー(CH2)t−R10−R11−R12−NR14−[式中、tは2から30であり、R10は、(CH2)u、O、S、NR14または(C6R15)4であり、ここで、uは0または1であり、かつR14は、水素、または1から6個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から6個の炭素原子を有する飽和分岐鎖アルキルラジカル、または6から9個の炭素原子を有する、アリールラジカル、アルキルアリールラジカルもしくはアリールアルキルラジカルであり、かつR15は、水素、または1から6個の炭素原子を有するアルキルラジカルであり、
R11は(CH2)vまたは(CH2CHR16O)wであり、ここで、vは0から30であり、かつwは0から50であり、かつ
R16は、水素であるか、または、1から6個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から6個の炭素原子を有する飽和分岐鎖アルキルラジカル、または4から6個の炭素原子を有する飽和環状アルキルラジカルであり、かつ
R12は(CH2)xであり、ここで、xは0から3である]
前記組成物は、熱硬化性塗装材料およびポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーを含む全組成物または熱硬化性成形用コンパウンドおよびポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーを含む全組成物に対して0.005から5重量%のポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーを含み、
前記組成物が硬化されたとき、高い耐擦傷性、低い滑り抵抗性、硬化された組成物からのポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーのブリードアウトの実質的な低減、および有効な重ね塗り適合性と併せて取得する有効な防汚性の少なくとも1つを示し、かつ
前記組成物が100℃を超え400℃以下の温度で硬化されることを特徴とする組成物。 - 前記リンカーが(CH2)3−NH−であることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
- 前記塗装材料が、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステルポリオール、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、混合ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシ、フェノール/ホルムアルデヒド、ポリ(アミド−イミド)およびアルキドの少なくとも1つを結合剤として含み、かつアミノ樹脂、モノマー性およびポリマー性ポリイソシアネートならびにヒドロキシアルキルアミドの少なくとも1つを架橋剤として含む、請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記成形用コンパウンドが、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フェノール/ホルムアルデヒド樹脂およびエポキシ樹脂の少なくとも1つを含む、請求項1又は2に記載の組成物。
- 前記成形用コンパウンドが、不飽和ポリエステル樹脂およびビニル樹脂の少なくとも1つを含み、さらにポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリメチルメタクリレートおよびスチレン/ブタジエンコポリマーの少なくとも1つを含む、請求項4に記載の組成物。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物を含む塗装された下地。
- 熱硬化性塗装材料およびポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマー、または熱硬化性成形用コンパウンドおよびポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーを含む組成物であって、
前記ポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーが、下記構造式(II)からなるポリシロキサンブロックを含み、
[式中、oは5から200であり、かつpは0から400であり、
R1およびR2は、互いに独立に、1から6個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から6個の炭素原子を有する飽和分岐鎖アルキルラジカル、4から6個の炭素原子を有する飽和環状アルキルラジカル、2から6個の炭素原子を有する直鎖アルケニルラジカル、3から6個の炭素原子を有する分岐鎖アルケニルラジカルもしくは4から6個の炭素原子を有する環状アルケニルラジカル、または6から12個の炭素原子を有する、アリールラジカル、アルキルアリールラジカルもしくはアリールアルキルラジカルであり、前記ラジカルは、場合によりハロゲン置換されており、
R5およびR6は、互いに独立に、R1もしくはR2であるか、またはR4[SiR1R2O]qであり、ここで、qは1から400であり、かつ
R4は、1から30個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から30個の炭素原子を有する分岐鎖アルキルラジカル、4から30個の炭素原子を有する環状アルキルラジカル、または6から30個の炭素原子を有する、アリールラジカル、アルキルアリールラジカルもしくはアリールアルキルラジカルであり、前記ラジカルは、場合によりハロゲン置換されており、
AおよびCは、互いに独立に、BまたはR4であり、かつ
Bは、直鎖もしくは分岐鎖アルキルもしくはアラルキルラジカル、または窒素および酸素原子を含んでもよい直鎖もしくは分岐鎖アルキレンもしくはアラルキレン構造を有するリンカーであり、但し、シロキサンブロック(II)当たり少なくとも1つのそのようなリンカーがあり、
前記リンカーは、アミノ官能性リンカー(CH2)t−R10−R11−R12−NR14−[式中、tは2から30であり、R10は、(CH2)u、O、S、NR14または(C6R15)4であり、ここで、uは0または1であり、かつR14は、水素、または1から6個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から6個の炭素原子を有する飽和分岐鎖アルキルラジカル、または6から9個の炭素原子を有する、アリールラジカル、アルキルアリールラジカルもしくはアリールアルキルラジカルであり、かつR15は、水素、または1から6個の炭素原子を有するアルキルラジカルであり、
R11は(CH2)vまたは(CH2CHR16O)wであり、ここで、vは0から30であり、かつwは0から50であり、かつ
R16は、水素であるか、または、1から6個の炭素原子を有する飽和直鎖アルキルラジカル、3から6個の炭素原子を有する飽和分岐鎖アルキルラジカル、または4から6個の炭素原子を有する飽和環状アルキルラジカルであり、かつ
R12は(CH2)xであり、ここで、xは0から3である]
前記組成物は、熱硬化性塗装材料およびポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーを含む全組成物または熱硬化性成形用コンパウンドおよびポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーを含む全組成物に対して0.005から5重量%のポリシロキサン−ポリオキサゾリンコポリマーを含み、
前記組成物が100℃を超え400℃以下の温度で硬化されることを特徴とする組成物。
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