JP6294642B2 - クレンジング化粧料 - Google Patents

クレンジング化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP6294642B2
JP6294642B2 JP2013248894A JP2013248894A JP6294642B2 JP 6294642 B2 JP6294642 B2 JP 6294642B2 JP 2013248894 A JP2013248894 A JP 2013248894A JP 2013248894 A JP2013248894 A JP 2013248894A JP 6294642 B2 JP6294642 B2 JP 6294642B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cleansing
component
mass
cleansing cosmetic
butylene glycol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013248894A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015105255A (ja
Inventor
今井 雄一
雄一 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIHON EMULSION CO., LTD.
Original Assignee
NIHON EMULSION CO., LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NIHON EMULSION CO., LTD. filed Critical NIHON EMULSION CO., LTD.
Priority to JP2013248894A priority Critical patent/JP6294642B2/ja
Publication of JP2015105255A publication Critical patent/JP2015105255A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6294642B2 publication Critical patent/JP6294642B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Detergent Compositions (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Description

本発明は、クレンジング化粧料に関する。
クレンジング化粧料は、油性クレンジング化粧料と水性クレンジング化粧料に大別することができる。油性クレンジング化粧料は、メイク汚れとの馴染みが良く、クレンジング効果に優れる反面、拭き取り後または洗い流し後の肌に油性成分が残存することによる特有のべたつき感を生じ、再度、洗浄剤による洗浄を要する場合があった。一方で、水性クレンジング化粧料は、油性成分の含有量が少量であることから、さっぱりとした使用感が得られる反面、メイク汚れとの馴染みに劣り、クレンジング効果に劣る場合があった。
そこで、非イオン性界面活性剤、油性成分、および5質量%未満の水を含有した油性クレンジング組成物を、使用時に所定の割合の水と混入させ、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造とする、オイルタイプでありながらも洗い流し性を向上させた油性クレンジング化粧料が提案されている(特許文献1参照)。また、非イオン性界面活性剤、油性成分、水、多価アルコールからなる液晶またはD相ゲルに、炭素数5〜10の1,2−アルカンジオールを配合することでバイコンティニュアスマイクロエマルション構造を形成させ、メイク汚れとの馴染み性を向上させた水性クレンジング化粧料が提案されている(特許文献2参照)。
しかし、特許文献1の油性クレンジング化粧料は、クレンジング組成物の連続相が油性成分であるため、塗付時のさっぱり感において不十分であり、また、使用時に所定の割合の水と混合する必要があることから使用環境によっては、安定的なクレンジング効果が得られない場合があった。
一方、特許文献2の水性クレンジング化粧料は、油相と水相が共に連続相であるバイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有することから、クレンジング効果と使用後のさっぱり感を両立できるが、炭素数5〜10の1,2−アルカンジオールを必須成分とする上、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造をとるためには特定の製造方法で実施する必要があった。
特開2005−194249号公報 特開2009−196909号公報
本発明の目的は、クレンジング効果が高く、洗い流し性および洗い流し後の感触に優れ、保存安定性に優れ、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有するクレンジング化粧料を提供することにある。
本発明は、
(A)液状油、
(B)ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、およびグリセリンのうちの少なくとも1つである多価アルコール、
(C)下記式(I):
(式(I)中、R,Rのうち少なくとも1つは炭素数1220のアルキルカルボニル基またはアルケニルカルボニル基であり、その他は水素原子を表わす。また、a,bは、1以上の整数で、a+b=2〜30の範囲である。)
で表されるポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステル、
および(D)水、
を含有し、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有し、25℃における粘度が1000mPa・s以下であり、かつ、透明液体状であり、成分(A)の含有量は、全組成中に5〜25質量%であり、成分(B)の含有量は、全組成中に15〜45質量%であり、成分(C)の含有量は、全組成中に20〜60質量%であり、成分(D)の含有量は、全組成中に10〜35質量%であり、
成分(C)のIOBが0.99以下であるクレンジング化粧料である。
また、前記クレンジング化粧料において、前記R,Rのうちの1つは水素原子であり、かつ、前記a+bが6〜20の範囲であることが好ましい。
また、前記クレンジング化粧料において、前記R,Rのうち少なくとも1つが、炭素数12〜20の分岐状のアルキルカルボニル基であることが好ましい。
本発明では、クレンジング効果が高く、洗い流し性および洗い流し後の感触に優れ、保存安定性に優れ、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有するクレンジング化粧料を提供することができる。
実施例24のクレンジング化粧料の透過型電子顕微鏡写真を示す図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、特定の方法を用いなくても、液状油、一価または多価アルコール、特定の構造を有するポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステルを所定の量の水に含有させた組成物が、クレンジング効果が高く、洗い流し性および洗い流し後の感触に優れ、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有するクレンジング化粧料となることを見出した。本発明の実施形態に係るクレンジング化粧料は、塗付時の感触が良好で、クレンジング効果が高く、洗い流し性および洗い流し後の感触に優れたバイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有する。本発明の実施形態に係るクレンジング化粧料は、メイク汚れ、特にマスカラ等による落ちにくいメイク汚れに対する高い洗浄力を有する。
なお、本明細書において、「バイコンティニュアスマイクロエマルション構造」とは、界面活性剤分子の会合数が無限となることで、水および油性成分共にそれぞれが連続した相をなした構造であり、光学等方性で透明な液体状の性質を示す構造である。
本発明の実施形態に係るクレンジング化粧料は、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有することにより、両親媒性の低粘度液体状組成物となって、使用時のメイク汚れとの馴染み性に優れた効果および洗い流し後のさっぱりとした感触を発揮することができる。
本発明の実施形態に係るクレンジング化粧料は、成分(A)液状油として、1種または2種以上を含有する。液状油は、25℃で液状の油剤であり、化粧品原料として使用できるものであれば特に限定されない。液状油としては、例えば、炭化水素油、揮発性炭化水素油、分岐高級アルコール類、高級脂肪酸類、分岐高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類、N−アシル化アミノ酸エステル類、動植物油、シリコーン油、揮発性シリコーン油等が挙げられる。具体的には、炭化水素油、揮発性炭化水素油としては、流動パラフィン、スクワラン、水添ポリイソブテン、イソドデカン、流動イソパラフィン等が、分岐高級アルコール類としては、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等が、高級脂肪酸類としては、オレイン酸等が、分岐高級脂肪酸類としては、イソパルミチン酸、イソステアリン酸等が、脂肪酸エステル類としては、ミリスチン酸イソプロピル、2−エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリル、セバシン酸ジイソステアリル、セスキイソステアリン酸BG等が、動植物油としては、ホホバ油、オリーブ油等が、N−アシル化アミノ酸エステル類としては、ラウロイルグルタミン酸ジヘキシルデシル、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ミリストイルメチルアミノプロピオン酸ヘキシルデシル等が、シリコーン油、揮発性シリコーン油としては、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロヘキサシロキサン、フェニルトリメチコン等が挙げられる。これらは、メイク汚れとの馴染み性の観点から、複数種含有することが好ましい。
成分(A)の含有量は、所望の効果が付与されればよく、特に限定されないが、通常、優れたクレンジング効果を付与する等の観点から、例えば、全組成中に3〜70質量%、好ましくは5〜65質量%含有される。成分(A)の含有量が3質量%未満では、メイク汚れに対する洗浄作用が十分でない場合があり、70質量%を超えると、使用後の水洗の際に、すすぎ性が悪くなる場合がある。
本発明の実施形態に係るクレンジング化粧料は、成分(B)一価または多価アルコールとして、1種または2種以上を含有する。一価または多価アルコールは、化粧品原料として使用できるものであればよく、特に限定されない。一価または多価アルコールとしては、例えば、炭素数1〜6の一価または多価のアルコール、グリコール類、グリセリン類、糖類等が挙げられる。具体的には、一価アルコールとしては、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等が、グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール等が、多価アルコールとしては、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、トリメチロールプロパン等が、グリセリン類としては、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等が、糖類としては、ソルビトール、ペンタエリスリトール、メチルグルコシドおよびポリオキシアルキレンメチルグルコシド等が挙げられる。これらのうち、クレンジング化粧料の粘度調整および洗浄後の保湿性、メイク汚れへの浸透性等の観点から、ジプロピレングリコールおよび1,3−ブチレングリコールを含有することが好ましい。
成分(B)の含有量は、所望の効果が付与さればよく、特に限定されないが、通常、優れたクレンジング効果を付与する等の観点から、例えば、全組成中に3〜80質量%、好ましくは5〜70質量%含有される。成分(B)の含有量が3質量%未満では、メイク汚れに対する浸透作用が十分でない場合があり、80質量%を超えると、使用時の感触が悪くなり、また、製剤安定性に悪影響を及ぼす場合がある。
本発明の実施形態に係るクレンジング化粧料は、成分(C)ポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステル化合物を含有する。このエステル化合物は、以下に示す一般式(I)の構造を有する。

(I)
(式(I)中、R,Rのうち少なくとも1つは炭素数8〜22の飽和または不飽和のアルキルカルボニル基またはアルケニルカルボニル基であり、その他は水素原子を表わす。また、a,bは、1以上の整数で、a+b=2〜30の範囲である。)
上記一般式(I)に示される構造を有するポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステル化合物は、モノエステル〜ジエステルそれぞれの単一物、ならびにモノエステルおよびジエステルの混合物の少なくともいずれかを含む。混合物である場合の組成割合は、特に限定されない。分子量が大きくなるとメイク汚れへの馴染み性が低下したり、クレンジング化粧料の保存安定性へ影響を与える場合があることから、上記一般式(I)に示される構造を有するポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステル化合物がモノエステル体であること、すなわち、R,Rのうちの1つは水素原子であることが好ましい。
上記一般式(I)に示される構造を有するポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステル化合物において、酸化エチレンの平均重合度、すなわちa+bは、2〜30の範囲であるが、6〜20の範囲であることが好ましい。a+bが2〜30の範囲外であると、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を得るのが困難となる場合がある。
炭素数8〜22の飽和または不飽和のアルキルカルボニル基またはアルケニルカルボニル基としては、直鎖状のカプリン酸、ヤシ油脂肪酸、オレイン酸、分岐状のイソパルミチン酸、イソステアリン酸、イソアラキン酸等が挙げられ、これらのうち、安定な可溶化組成物が形成されやすい等の点から、ヤシ油脂肪酸、オレイン酸、イソステアリン酸等の炭素数12〜20の飽和または不飽和のアルキルカルボニル基またはアルケニルカルボニル基が好ましい。R,Rの炭素数が8〜22の範囲外であると、透明なクレンジング化粧料が得られない場合がある。
また、低温保存安定性等の観点から、上記一般式(I)に示される構造を有するポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステルが、炭素数12〜20の分岐脂肪酸に由来すること、すなわちR,Rのうち少なくとも1つが、炭素数12〜20のアルケニルカルボニル基であることが好ましい。
上記一般式(I)に示される構造を有するポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステルとして、具体的には、モノヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレンブチレングリコール、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレンブチレングリコール、モノオレイン酸ポリオキシエチレンブチレングリコール、セスキイソステアリン酸ポリオキシエチレンブチレングリコール、ジイソステアリン酸ポリオキシエチレンブチレングリコール等が挙げられるが、これらに限定されない。
上記一般式(I)に示される構造を有するポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステル化合物の融点は、クレンジング化粧料の性状および安定性等の観点から、35℃未満であることが好ましい。
上記一般式(I)に示される構造を有するポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステルのIOB値は、1種の配合の場合または2種以上の配合の場合においても、0.9〜1.2の範囲に調整することが望ましい。IOB(Inorganic Organic Balance)とは、有機概念図に基づいて求められる有機性値(OV)に対する無機性値(IV)の比であり、すなわち「無機性値(IV)/有機性値(OV)=IOB」となる。これは、「有機概念図−基礎と応用−」(甲田善生著、三共出版、1984)等で説明されている。
成分(C)の含有量は、所望の効果が付与されればよく、特に限定されないが、通常、優れたクレンジング効果を付与する等の観点から、例えば、全組成中に1〜80質量%、好ましくは5質量%より多く80質量%以下、より好ましくは5質量%より多く70質量%以下含有される。成分(C)の含有量が1質量%未満では、メイク汚れに対する洗浄作用および使用後のすすぎ性が悪く、また、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造が得られない場合があり、80質量%を超えると、皮膚刺激性を生じる場合がある。
本発明の実施形態に係るクレンジング化粧料は、上記成分(A)〜(C)に加えて、例えば、5〜80質量%、好ましくは10〜75質量%の成分(D)水を含有する。成分(D)の含有量が5質量%未満では、使用時のさっぱりとした感触、塗布時のみずみずしい感じが得られにくくなり、80質量%を超えるとメイククレンジング力の低下や、透明な液体状組成物が得られない場合がある。
本発明の実施形態に係るクレンジング化粧料には、必須成分である前記成分(A)〜(D)以外に、本発明の効果を損なわない範囲で界面活性剤を配合してもよい。界面活性剤の種類は特に限定されるものではなく、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤から適宜選択できる。例えば、N−長鎖アシル酸性アミノ酸塩やN−長鎖アシル中性アミノ酸塩等のN−長鎖アシルアミノ酸塩、N−長鎖脂肪酸アシル−N−メチルタウリン塩、アルキルサルフェートおよびアルキレンオキシド付加物、脂肪酸アミドエーテルサルフェート、脂肪酸の金属塩および弱塩基、スルホコハク酸系界面活性剤、アルキルフォスフェートおよびそのアルキレンオキシド付加物、アルキルエーテルカルボン酸等のアニオン性界面活性剤;高級アルコールおよびそのアルキレンオキシド付加物等のエーテル型非イオン性界面活性剤、グリセリンエステル、ソルビタンエステル、そのアルキレンオキシド付加物等のエーテルエステル型非イオン性界面活性剤、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、グリセリンエステル、脂肪酸ポリグリセリンエステル、N−長鎖アシルペプチドポリグリセリン、ソルビタンエステル、ショ糖脂肪酸エステル等のエステル型非イオン性界面活性剤、アルキルグルコシド類、硬化ヒマシ油イソステアリン酸ピログルタミン酸ジエステルおよびそのエチレンオキシド付加物、ならびに脂肪酸アルカノールアミド等の含窒素型の非イオン性界面活性剤等の非イオン性界面活性剤;アルキルアンモニウムクロライド、ジアルキルアンモニウムクロライド等の脂肪族アミン塩、それらの4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム等の芳香族4級アンモニウム塩、脂肪酸アシルアルギニンエステル等のカチオン界面活性剤;ならびにカルボキシベタイン等のベタイン型界面活性剤、アミノカルボン酸型界面活性剤、イミダゾリン型両性界面活性剤等の両性界面活性剤等の各種の界面活性剤が挙げられる。
また、本発明の実施形態に係るクレンジング化粧料には、必須成分である前記成分(B)一価または多価アルコール以外の保湿剤を本発明の効果を損なわない範囲で水相成分として配合しても良い。保湿剤としては、例えば、グリシン、アラニン、セリン、スレオニン、アルギニン、グルタミン酸、アスパラギン酸、ロイシン、バリン等のアミノ酸類、ポリグルタミン酸、ポリアスパラギン酸を含むポリアミノ酸およびその塩、ポリエチレングリコール、アラビヤゴム類、アルギン酸塩、キサンタンガム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸塩、キチン、水溶性キチン、カルボキシビニルポリマー、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等の水溶性高分子、ならびに、エタノール、プロパノール等の低級アルコール等が挙げられる。
さらに、界面活性剤や保湿剤以外にも通常、化粧料や医薬品に通常用いられる成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。例えば、紫外線吸収剤、酸化防止剤、香料、着色剤、キレート剤、清涼剤、植物抽出液、ビタミン類、pH調整剤、防腐剤等の添加剤等を適宜、その用途に応じて配合することができる。
本発明の実施形態に係るクレンジング化粧料は、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有する光学等方性の一液相であり、低粘度の溶液状態である。その全体の粘度は、25℃で1000mPa・s以下、好ましくは、25℃で50〜1000mPa・s、より好ましくは、25℃で100〜500mPa・sのさらさらとした液状に調整されている。粘度が50mPa・sより小さいと塗布時に手や顔からたれ落ちる等の使用上の問題が生じる場合があり、1000mPa・sを超えると、光学等方性の一液相とならない場合がある。
また、クレンジング化粧料がバイコンティニュアスマイクロエマルション構造である等方性一液相を有することは、上記低粘度性質であることの他、偏光板による光透過性試験、水性および油性色素の分散性試験、凍結割断レプリカ法による電子顕微鏡観察等により確認することができる。
具体的に、偏光板による光透過性試験とは、2枚の偏光板の偏光方向を直交に設置した間に透明な容器に入れたサンプルを設置したときに、光の透過がないことを観察する方法である。これにより、光学異方性の液晶と区別することができる。
色素の分散性試験は、サンプルに水溶性色素または油溶性色素を滴下、分散させた状態を観察する方法である。これにより、水および油のそれぞれに混ざり合う両親媒性のバイコンティニュアスマイクロエマルション構造の性質を確認することができる。
凍結割断レプリカ法による電子顕微鏡の観察により、水相および油相が連続相を形成しているイメージを得ることができる。連続的なチャネルが相互に入り組んだ構造を有することを観察することで、バイコンティニュアスマイクロエマルション相と液晶相とを区別することができる。
本発明の実施形態に係るバイコンティニュアスマイクロエマルション構造である等方性一液相を有するクレンジング化粧料は、常法に従って製造することができる。
本発明の実施形態に係るバイコンティニュアスマイクロエマルション構造である等方性一液相を有するクレンジング化粧料は、メイク汚れとの馴染み性および塗布性に優れている観点から、顔面および口唇等のメイクアップ除去剤として好適に用いられる。また、洗い流し用または拭き取り用のいずれの形態にも用いることができるが、すすぎ性にも優れる点から洗い流して使用することが好ましい。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中において特に断りのない限り、「部」は「質量部」を、「%」は、「質量%」を表す。
実施例および比較例に記載した組成のクレンジング化粧料を調製し、各クレンジング化粧料の相状態、油性マスカラおよび水性マスカラに対するクレンジング性能、洗浄後のすすぎ性能を評価した。評価結果を併せて表1〜表3に示す。
(調製方法)
成分(A)〜(D)を50℃まで加温して、パドル撹拌によってできるだけ均一になるように混合することで、クレンジング化粧料を調製した。
(評価方法)
各項目は、以下の評価基準に従い、被験者5名で実施、評価した。
(1)粘度
各実施例および比較例のクレンジング化粧料の粘度について、BM型粘度計(東機産業社製、TVB−10)を用いて25℃で測定したときの値を以下のように分類した。
○:測定値が50〜1000mPa・s以下の場合
×:測定値が50未満または1000mPa・sを超えた場合
(2)光透過試験
各実施例および比較例のクレンジング化粧料の偏光板による光透過性を目視で観察したときの相状態を以下のように分類した。
○:光の透過がない、光学等方性
×:光の透過がある、光学異方性
(3)分散性試験
各実施例および比較例のクレンジング化粧料10部を試験管に量り、水溶性色素(青色1号、0.1%水溶液)および油溶性色素(β−カロテン、ミリストイルメチルアミノプロピオン酸ヘキシルデシル1%溶液)をそれぞれ0.05部滴下、分散させた状態を目視で観察したときの相状態を以下のように分類した。
○:水溶性および油溶性色素が透明になり、水と油の両連続相となっている
×:水溶性色素または油溶性色素のどちらか一方のみ透明になり、水または油が連続相となっている
(4)外観
各実施例および比較例のクレンジング化粧料を100部ガラス容器に入れ、25℃で保存した状態が均一な一層状であることを目視にて判定した。
○:透明液状
×:不透明(ゲル状および二層以上の分離状態を含む)
(5)メイククレンジング性能
メイククレンジング性能は、油性マスカラとしてウォータープルーフ型のマスカラ(ヒロインメイク ロング&カールマスカラS、伊勢半社製)を用いて評価した。評価方法は、マスカラ0.01部を腕に塗布した後、各実施例および比較例のクレンジング化粧料を約0.1部滴下、一定の力および速さで10回マッサージを実施して水洗した状態を以下の基準で評価した。
◎:十分落ちている
○:ほぼ落ちている
△:やや落ちていない
×:落ちていない
(6)洗浄後のすすぎ性能
各実施例および比較例のクレンジング化粧料を約2部前腕部に塗布し、ぬるま湯で洗い流したときのすすぎ易さを評価した。
○:洗い流した後、ぬめり感が残らない
△:洗い流した後、ぬめり感が残る
×:油分が肌に残り、洗い流せない
(7)保存安定性能
保存安定性は、各実施および比較例のクレンジング化粧料を25℃恒温槽でガラス容器に保存し、1ヶ月経過後の外観を目視で観察したときの状態を以下の基準で評価した。
○:濁りおよび分離がない
△:分離はないが、濁りがある
×:濁りおよび分離がある
なお、実施例および比較例で用いた成分(C)ポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステル化合物は、ブチレングリコールにオキシエチレンを付加反応して得られたポリオキシエチレンブチレングリコールエーテルと炭素数8〜22の脂肪酸とのエステル化により得られる。
オキシエチレンの付加反応については、一般的に用いられる方法で実施される。例えば、水酸化カリウム等のアルカリ触媒を用いて130〜180℃の反応温度で行うことができる。
エステル化反応については、一般的に用いられる方法で実施される。例えば、触媒として硫酸、塩酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、フッ素等を用い、溶剤としてベンゼン、トルエン、キシレン等を用いて50〜200℃の反応温度で行うことができる。あるいは無触媒、無溶剤で、100〜250℃の反応温度で行うことができる。
また、本実施例における成分(C)ポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステル化合物の合成は、オキシエチレンの付加反応とエステル化反応の順は特に限定されない。詳細には、ブチレングリコールと炭素数8〜22の脂肪酸とのエステル化合物を合成した後、エチレンオキサイドを付加する方法において合成された場合も同様の効果を得ることができる。
以下、実施例および比較例で用いた成分(C)ポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステル化合物の詳細を示す。POEは、ポリオキシエチレンの略であり、POEの平均付加モル数は括弧内に表記する。
モノヤシ油脂肪酸POE(8)ブチレングリコール[IOB=0.99](式(I)において、RまたはRのうち一方がヤシ油脂肪酸残基、一方が水素原子、a+b=8)
モノイソステアリン酸POE(9)ブチレングリコール[IOB=0.92](式(I)において、RまたはRのうち一方が少なくとも1つはイソステアリン酸残基、一方が水素原子、a+b=9)
モノイソステアリン酸POE(10)ブチレングリコール[IOB=0.96](式(I)において、RまたはRのうち一方が少なくとも1つはイソステアリン酸残基、一方が水素原子、a+b=10)
モノオレイン酸POE(11)ブチレングリコール[IOB=0.99](式(I)において、RまたはRのうち一方が少なくとも1つはオレイン酸残基、一方が水素原子、a+b=11)
モノイソステアリン酸POE(25)ブチレングリコール[IOB=1.35](式(I)において、RまたはRのうち一方が少なくとも1つはイソステアリン酸残基、一方が水素原子、a+b=25)
セスキイソステアリン酸POE(15)ブチレングリコール[IOB=0.96](式(I)において、RまたはRのうち一方が少なくとも1つはイソステアリン酸残基、一方がイソステアリン酸残基または水素原子、a+b=15)
ジイソステアリン酸POE(15)ブチレングリコール[IOB=0.82](式(I)において、RおよびRがイソステアリン酸残基、a+b=15)
モノステアリン酸POE(10)ブチレングリコール[IOB=0.95](式(I)において、RまたはRのうち一方が少なくとも1つはステアリン酸残基、一方が水素原子、a+b=10)
上記表1〜表3に示されるように、粘度、光透過試験、分散性試験、外観により、実施例のクレンジング化粧料が低粘度な透明液体状を有し、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有することを確認した。また、実施例のクレンジング化粧料は、使用時にメイク汚れとの馴染みが良く、洗浄後のすすぎ性に優れる結果となった。さらに、実施例のクレンジング化粧料は、保存安定性に優れていた。このように、実施例のクレンジング化粧料は、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有し、クレンジング効果が高く、洗い流し性および洗い流し後の感触に優れ、保存安定性に優れた。
以下、クレンジング化粧料の処方例を示す。
<実施例24(クレンジングリキッド)>
下記表4に示す組成のクレンジングリキッドを次のようにして調製した。すなわち、成分1および成分2を50℃まで加温し、略均一になるように溶解する。次に、成分1を撹拌しながら成分2および成分3を徐々に加入した。このクレンジングリキッドは、実施例1〜23と同様に評価して、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有し、濡れた手で使用した場合においても、メイク汚れとの馴染みが良く、優れたクレンジング性能を示し、洗い流し後にさっぱりとした感触を付与する官能を示した。図1に、実施例24のクレンジング化粧料の凍結割断レプリカ法による透過型電子顕微鏡写真を示す。図1から、水相および油相が連続相を形成し、連続的なチャネルが相互に入り組んだ構造を有することから、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造をなしていることを確認した。

Claims (3)

  1. (A)液状油、
    (B)ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、およびグリセリンのうちの少なくとも1つである多価アルコール、
    (C)下記式(I):
    (式(I)中、R,Rのうち少なくとも1つは炭素数1220のアルキルカルボニル基またはアルケニルカルボニル基であり、その他は水素原子を表わす。また、a,bは、1以上の整数で、a+b=2〜30の範囲である。)
    で表されるポリオキシエチレンブチレングリコール脂肪酸エステル、
    および(D)水、
    を含有し、バイコンティニュアスマイクロエマルション構造を有し、25℃における粘度が1000mPa・s以下であり、かつ、透明液体状であり、
    成分(A)の含有量は、全組成中に5〜25質量%であり、成分(B)の含有量は、全組成中に15〜45質量%であり、成分(C)の含有量は、全組成中に20〜60質量%であり、成分(D)の含有量は、全組成中に10〜35質量%であり、
    成分(C)のIOBが0.99以下であることを特徴とするクレンジング化粧料。
  2. 請求項1に記載のクレンジング化粧料であって、
    前記R,Rのうちの1つは水素原子であり、かつ、前記a+bが6〜20の範囲であることを特徴とするクレンジング化粧料。
  3. 請求項1または2に記載のクレンジング化粧料であって、
    前記R,Rのうち少なくとも1つが、炭素数12〜20の分岐状のアルキルカルボニル基であることを特徴とするクレンジング化粧料。
JP2013248894A 2013-12-02 2013-12-02 クレンジング化粧料 Active JP6294642B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013248894A JP6294642B2 (ja) 2013-12-02 2013-12-02 クレンジング化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013248894A JP6294642B2 (ja) 2013-12-02 2013-12-02 クレンジング化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015105255A JP2015105255A (ja) 2015-06-08
JP6294642B2 true JP6294642B2 (ja) 2018-03-14

Family

ID=53435601

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013248894A Active JP6294642B2 (ja) 2013-12-02 2013-12-02 クレンジング化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6294642B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6882148B2 (ja) 2017-11-29 2021-06-02 信越化学工業株式会社 両連続型マイクロエマルション組成物及び化粧料
JP7048480B2 (ja) 2018-12-19 2022-04-05 信越化学工業株式会社 マイクロエマルション組成物及びその硬化物、並びに、それを含んだ化粧料
CN114555041A (zh) * 2019-10-17 2022-05-27 株式会社资生堂 多层清洁组合物
JP7250725B2 (ja) 2020-04-24 2023-04-03 信越化学工業株式会社 マイクロエマルション組成物並びにそれを含んだ化粧料

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4281547B2 (ja) * 2003-12-18 2009-06-17 日油株式会社 クレンジング料用基剤およびそれを含有するクレンジング料
JP6105870B2 (ja) * 2012-07-09 2017-03-29 日本エマルジョン株式会社 非イオン界面活性剤組成物、その製造方法、ならびにこれを用いた化粧料及び外用剤
JP5553918B2 (ja) * 2013-02-06 2014-07-23 株式会社マンダム クレンジング化粧料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015105255A (ja) 2015-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5959962B2 (ja) 皮膚洗浄剤組成物
JP4638669B2 (ja) 皮膚洗浄剤組成物
EP1433476B1 (en) Skin cleansing composition
JP5311842B2 (ja) クレンジング化粧料並びにその製造方法
JP6006152B2 (ja) クレンジング化粧料
US20080188395A1 (en) Cleansing composition
JPH0616524A (ja) クレンジング用組成物
BR112014031284B1 (pt) Composição, produto de cuidado pessoal, e, modificador de reologia
JP5687848B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP2010001231A (ja) クレンジング化粧料
JP6294642B2 (ja) クレンジング化粧料
JP5553918B2 (ja) クレンジング化粧料
JP6026615B1 (ja) バイコンティニュアス型クレンジング化粧料
JP5837434B2 (ja) 液状洗浄料
JP2016124866A (ja) クレンジング化粧料
JP5837435B2 (ja) 毛髪用液状洗浄料
WO2015014604A1 (en) Foamable personal care composition comprising a continuous oil phase
JP2006022061A (ja) 透明状クレンジング化粧料
JP2014037404A (ja) ジェル状皮膚洗浄料
JP2003176210A (ja) 乳化型化粧料
JP6772570B2 (ja) オイルゲル状クレンジング組成物
JP5191026B2 (ja) 洗浄剤組成物
JP5886599B2 (ja) 化粧料用組成物
JP2009235001A (ja) クレンジング化粧料
JP3881953B2 (ja) 液状油性皮膚洗浄料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170926

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171024

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171218

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6294642

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250