JP6292940B2 - 発光モジュール、並びに発光モジュールの取付構造 - Google Patents

発光モジュール、並びに発光モジュールの取付構造 Download PDF

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Description

本発明は、発光モジュールに関するものである。本発明は、特に照明用の有機ELパネルを内蔵した発光モジュールに関するものである。また、本発明は、その発光モジュールの一部を構成する接続具に関するものである。さらに、本発明は、発光モジュールを設置対象面に取り付ける発光モジュールの取付構造に関するものである。
近年、白熱灯や蛍光灯に代わる照明装置として、有機ELパネルを内蔵した有機ELモジュールが注目されている。
有機ELパネルは、一般的に、ガラス基板等の基材上に有機EL素子を積層し、有機EL素子を封止する構造及び有機EL素子へ給電する構造を備えたものである。
また、有機EL素子は、一方又は双方が透光性を有する2つの電極を対向させ、この電極の間に有機化合物からなる発光層を積層したものである。有機ELパネルは、電気的に励起された電子と正孔との再結合のエネルギーによって発光する。
有機ELモジュールは、面発光の有機ELパネルを使用しており、平面光源であるため、複数の有機ELモジュールを天井等の設置対象面に敷設して一つの照明として使用することがある。
しかしながら、有機ELパネルは、上記したように電子と正孔の再結合のエネルギーを使用するから、電極間を通過する電流量で発光量が変化する。すなわち、有機ELパネルは、電極や発光層等の品質によって内部抵抗が異なるので、電極間に通過する電流量が異なり、発光量が異なる。そのため、同一の製造ラインで製造した場合であっても、品質に個体差が生じる場合がある。
この電気抵抗値の個体差による発光への影響は、微量なものであるが、有機ELモジュールを調光制御する場合には、精密な調光ができなくなる。また、複数枚の有機ELモジュールを平面状に敷設して使用する場合においては、隣接する有機ELモジュール間で濃淡が生じてしまう場合がある。
また、開発実情において、製品は、日々改良されていくので、製造時期によっては、同一モデル又はその後継モデルの製品であっても製造方法が異なる場合がある。そのため、新旧製品間で若干の個体差が生じるおそれがある。
そこで、従来から有機ELパネルは、有機ELパネルに半固定抵抗を備えた制御基板を取り付けて、製品間の個体差を吸収する構造となっている。すなわち、半固定抵抗によって電気抵抗値を合わせて有機EL素子への給電量を調整し、できる限り製品間での内部抵抗の個体差をなくす試みがなされている。
ところで、このような照明装置では、外部装置との電気的な接続時の施工性を向上し、その接続に伴って生じる配置の制約を減らす必要があることが知られている。
例えば、特許文献2は、光源部と、光源部の非発光面側に取り付けられる装着部を備える照明装置であって、装着部は、光源部を点灯制御する回路基板と、その回路基板と外部装置とを電気的に繋ぐための導線が接続される接続端子を有し、接続端子は、装着部における光源部の取付け面の外周端部よりも内方寄りに配置されており、光源部に装着部が取り付けられた状態で、光源部と装着部との間に隙間が形成される照明装置を開示している。そして、このような照明装置では、導線を収容するスペースが確保されるので、外部装置との電気的な接続時に、配置に応じて導線を曲げることにより余分のスペースが必要になる場合であっても、そのスペースを確保でき、施工性が向上するとしている。また、導線を収容するスペースを確保するための配置制限をなくすことができるとしている。
特開2009−021035号公報 特開2013−051055号公報
しかし、特許文献2開示の照明装置では、光源部と装着部との間に隙間が形成されることにより、照明装置の施工者や使用者が、この隙間に露出している電気回路等に指等を接触させてしまい不具合を生じる可能性があり、特に、誤って外部から給電されている状態で接触させた場合には感電する虞があり、改善の余地がある。特に、特許文献2では、光源部と装着部とが脱着係合可能であり、その係合の際、両者の係合部分と両者間で給電するための端子の結合部分とが同一面内にあり、このような隙間が生じ易いと考えられる。
ところで、有機ELパネルを制御する制御基板は、調光等の制御にも使用される。この場合、調光等の制御方法によって制御基板の制御回路が異なる。
逆に言えば、制御方法が同じであれば、基本的には、制御基板は、同一の制御回路を備えることとなる。そのため、同様の制御を行う場合には、コスト面を抑える観点から、同じ制御基板を使用したいという要望がある。
しかしながら、有機ELパネルの種類が異なると、想定される個体差が異なり、調整する抵抗の範囲が異なるので、有機ELパネルの種類ごとに制御基板を製造する必要があった。
そのため、実装される制御基板の汎用性が低く、一の種類の有機ELパネルに合わせて形成された制御基板を他の種類の有機ELパネルに使用できないという問題があった。
そこで、本発明は、発光パネルと、当該発光パネルを脱着可能な接続具を備える発光モジュールであって、発光パネルを取り外した際に、接続具の回路が露出しない発光モジュールを提供することを目的とする。
また、本発明は、製造において必然的に生じる有機ELパネルの個体差や異なる種類の有機ELパネル間での個体差を吸収できる発光モジュールを提供することを目的とする。また、その発光モジュールに用いられる有機ELパネルの接続具を提供することを目的とする。さらに、発光モジュールを天井等の設置対象面に取り付けるための発光モジュールの取付構造を提供することを目的とする。
本発明者は、上記した課題を解決するために、発光パネルと接続部との、機械的な係合部分と、電気的な結合部分とを、別面内に分離することによって、前記隙間を保持しつつ、回路部への指の接触を回避することを試みた。すなわち、接続具の一部である後述する接続台に、発光パネルとの機械的係合機能とその発光パネル側の面に回路露出防止機能とを併せ持たせ、接続部の他の一部である後述する回路基板に、発光パネルとの電気的結合機能とその非発光パネル側の面に回路露出防止機能とを併せ持たせることによって、点灯制御する回路や外部装置と電気的に繋ぐための導線が接続される接続端子等を配置する隙間を保持しつつ発光パネルを脱着可能な接続具を備え、かつ、指等の接触が防止できるように回路等が露出しないようにされた発光モジュールを提供できると考察した。
また、本発明者は、上記した課題を解決するために、調光制御等を行う制御基板と、個体差を吸収するための調整素子を切り離して設けることによって、制御基板の汎用性を高めることを試みた。すなわち、内部抵抗の個体差吸収のための調整機構の一部を有機ELパネル側に持たせることによって、制御基板の使い回しを可能とし、製造コストの削減を図った。こうすることによって、1種類の制御基板で複数種類の有機ELパネルでも使用できると考察した。
上記した考察のもと導き出された請求項1に記載の発明は、
発光面を有する発光パネルと、前記発光パネルを設置対象面への固定具に接続するための接続具を備えた発光モジュールにおいて、
前記発光パネルは、発光素子と、該発光素子と電気的に接続された給電端子を有しており、
前記接続具は、板状又はフィルム状の接続側基材に接続側回路を実装した回路基板と、当該回路基板を固定する接続台とを有し、
前記接続側回路は、前記発光パネルへの給電に寄与する回路側給電経路を有し、
前記接続側回路の大部分は、前記接続側基材の片面に実装されており、
前記接続台は、絶縁体によって形成されるものであって、前記発光パネルと前記回路基板の間に介在しており、かつ、給電側貫通孔を有し、
回路基板は、前記接続側基材の片面が発光パネルと対面するように配されており、
前記発光パネルは、前記接続台に対して着脱可能であり、
前記発光パネルの前記接続具への装着時に、前記給電端子は、前記給電側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されることを特徴とする発光モジュールである。
ここでいう「設置対象面」とは、発光パネルを設置する対象となる被設置面を表し、具体的には、天井や壁面、床面、桟等である。
本発明の構成によれば、点灯制御する回路や外部装置と電気的に繋ぐための導線が接続される接続端子等を配置する隙間を保持しつつ発光パネルを脱着可能な接続具を備え、かつ、指等の接触が防止できるように回路等が露出しないようにされた発光モジュールを提供できる。
また、このような本発明により、汎用性・安全性に優れた安価な脱着可能接続具が必要とされている発光モジュールにおいて、発光パネルと接続具との、機械的な係合部分と、電気的な結合部分とを、別面内に分離することによって、回路設置や外部配線用の隙間を保持しつつ、回路部への指の接触を防止することができ、発光パネルへ脱着可能な接続具を含む発光モジュールにおいて、接続具を外した状態でも感電可能性部位が露出しないモジュールを提供することができる。
ここでいう「接続側回路の大部分が実装される」とは、配線を除く主要機器の4/5個以上の機器が実装されていることをいう。例えば、10個の主要機器がある場合には、8個以上の主要機器が実装されていることをいう。
さらに、本発明の構成によれば、回路基板は、接続側基材の主に実装された面(以下、実装面ともいう)が発光パネルと対面するように配されている。言い換えると、接続側基材の実装面と反対側の面(以下、非実装面ともいう)が発光パネルに対して外側に位置する。すなわち、接続具を非実装面側からみたときに、発光パネルへの給電に寄与する接続側回路の大部分を接続側基材が被覆しているので、例えば後述する調整素子の調整作業などの際に、作業者が不意に接続側回路に触れてしまうことを防止でき、感電等の発生を防止できる。それ故に、本発明の構成によれば、例えば調整作業において、高い安全性が確保できる。
なお、上記した定義では、接続側基板の片面に「接続側回路の大部分が実装」されている状態を、接続側基板の片面に配線を除く主要機器の4/5以上の機器が実装されている状態としたが、より安全性が高い観点から、主要機器の全てが接続側基板の片面に実装されていることが好ましい。
前記発光パネルは、前記発光面に対して交差する方向に突出した突出部を有し、
前記突出部は、その側面に突出側係合部が形成されており、
前記接続台は、前記給電側貫通孔、及び支持孔を有する底辺形成部を有した台本体と、前記支持孔の開口に沿って台本体に対して立設された係合片を有しており、
前記係合片は、その側面に壁側係合部が形成されており、
前記発光パネルを接続具に取り付ける際に、前記突出部を前記支持孔に挿通させて、前記突出側係合部を前記壁側係合部に係合させることが好ましく、
接続台への発光パネルの着脱の信頼性が向上する。また、発光パネルを接続具に取り付ける際に、突出部を支持孔に挿通させて、突出側係合部と壁側係合部を互いに係合させる。そのため、発光パネルと接続具の一方を他方に対して相対的に移動させることによって、発光パネルと接続具を一体化させることができる。すなわち、一つの移動動作で容易に発光パネルと接続具を一体化させることができる。
前記台本体は、皿状の部材であり、前記底辺形成部と、該底辺形成部から立ち上がった側面形成部を有し、
該側面形成部には、前記回路基板を固定可能な凹部を形成するように、前記立ち上がり方向の一部が切り欠かれた段差形状が形成されていることことが好ましく、
回路等の遮蔽機能が向上すると共に、発光モジュールの厚みを薄くでき、接続具、ひいいては発光モジュールの機械的強度を向上することができる。
前記接続側基板の片面と前記底辺形成部との間の間隔は、0.5mm以上、15mm以下であることが好ましく、前記隙間を形成しつつ、誤って指が挿入されることを防止することができる。より好ましくは、10mm以下であり、さらに好ましくは1mm以上、10mm以下であり、特に好ましくは、5mm以下である。
前記発光パネルは、調整素子を有し、前記調整素子は、前記回路側給電経路を介して前記発光素子と電気的に接続されていることが好ましい。
本発明の構成によれば、例えば、電気抵抗値を、調整可能な調整素子を有するので、発光パネルの製造時等によって発光パネル間で生じる個体差を、調整素子によって調整することができる。そのため、発光パネル間で発光量を統一することが可能であり、調光等の制御を行う場合でも精密に調光することができる。
また本発明の構成によれば、発光パネル側に調整素子を備えている。すなわち、発光パネルの調整素子を用いて電気抵抗値の調整が可能であるから、接続具に個体差を吸収するための調整素子を設ける必要がなく、発光パネルの種類に合わせて接続具を形成しなくてもよい。そのため、一の発光パネルに合わせて形成した接続具を他の発光パネルでも使用することが可能となり、製造コストを抑制することができる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、発光面を有する発光パネルと、前記発光パネルを設置対象面への固定具に接続するための接続具を備えた発光モジュールにおいて、前記接続具は、接続側回路を備えており、前記接続側回路は、前記発光パネルへの給電に寄与する供給側給電経路及び回路側給電経路を有し、前記発光パネルは、調整素子と、発光素子を有し、前記調整素子は、電気抵抗値を調整できるものであり、前記供給側給電経路は、前記調整素子を介して回路側給電経路と電気的に直列接続されており、さらに前記調整素子は、前記回路側給電経路を介して前記発光素子と電気的に直列接続されていることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、電気抵抗値を調整可能な調整素子を有するので、発光パネルの製造時等によって発光パネル間で生じる個体差を調整素子によって調整することができる。そのため、発光パネル間で発光量を統一することが可能であり、調光等の制御を行う場合でも精密に調光することができる。
また本発明の構成によれば、接続具の供給側給電経路から発光パネルの調整素子を経由して接続具の回路側給電経路に戻る経路が存在する。すなわち、接続具に設けられた接続側回路と発光パネルの調整素子を用いて1つの回路を形成し、調整素子により電気抵抗値の調整が可能であるから、接続具に個体差を吸収するための調整素子を設ける必要がなく、発光パネルの種類に合わせて接続具を形成しなくてもよい。そのため、一の発光パネルに合わせて形成した接続具を他の発光パネルでも使用することが可能となり、製造コストを抑制することができる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記接続側回路は、前記調整素子を迂回し、前記供給側給電経路と回路側給電経路を繋ぐ迂回路を有しており、前記調整素子は、供給側給電経路と回路側給電経路の間での電流を検知する電流検知回路の一部を構成することを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、調整素子は、迂回路に対して電気的に並列接続されており、電流検知回路の一部を構成するので、供給側給電経路と回路側給電経路の間での電流を電圧として検知でき、制御や調整素子の調整等が容易となる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記供給側給電経路及び回路側給電経路のうち少なくとも一方は、発光素子へ通電する電流を一定電流とするための安定化回路を構成することを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、発光素子に安定した電流を流すことが可能であり、発光素子の発光にノイズ等の影響が生じにくい。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記供給側給電経路及び回路側給電経路のうち少なくとも一方は、外部信号を受けて発光素子への給電量を制御する制御回路を構成することを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、外部信号を受けて発光素子への給電量を制御する制御回路を備えているので、例えば、PWM制御信号やオンオフ制御信号等の制御信号を外部から送信することで、発光パネルの調光制御が可能である。
ところで、例えば調整素子が半固定抵抗で形成されている場合には、可変抵抗に比べて、厚みが嵩張るおそれがある。
そこで、本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記発光パネルは、給電基板を有し、前記給電基板は、調整素子を実装しており、前記接続具は、前記接続側回路を実装した回路基板と、当該回路用基材を固定する接続台を備えており、前記接続台は、その前記発光パネル側の面内に調整素子格納用の凹部又は貫通孔を有し、前記調整素子は、その一部が前記調整素子格納用の凹部又は貫通孔内に収納されていることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、この半固定抵抗を用いた場合であっても、調整素子の一部が接続台の調整素子格納用の凹部又は貫通孔内に収納されているので、調整素子の厚みによる発光モジュールの嵩張りを抑制することができる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記発光パネルは、給電基板を有し、前記給電基板は、前記調整素子と電気的に接続された制御端子と、前記発光素子と電気的に接続された給電端子を実装しており、前記接続具は、前記接続側回路を実装した回路基板と、当該回路基板を固定する接続台を備えており、前記接続台は、制御側貫通孔と、給電側貫通孔を有し、前記制御端子は、前記制御側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されており、前記給電端子は、前記給電側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されていることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、制御端子及び給電端子は、ともに接続台の貫通孔を挿通して回路基板の接続側回路に物理的に接続されているので、発光モジュールを組み立てたときに、作業者が制御端子及び給電端子に触れることを防止することができる。また制御端子及び給電端子の厚みによる発光モジュールの嵩張りを抑制することができる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材を有し、前記フレーム部材は、前記発光面に対して交差する方向に突出した突出部を有し、前記突出部は、その側面に突出側係合部が形成されており、前記接続具は、接続台を備えており、前記接続台は、支持孔を有した台本体と、前記支持孔の開口に沿って台本体に対して立設された係合片を有しており、前記係合片は、その側面に壁側係合部が形成されており、前記発光パネルを接続具に取り付ける際に、前記突出部を前記支持孔に挿通させて、前記突出側係合部を前記壁側係合部に係合させることを特徴とするである。
本発明の構成によれば、発光パネルを接続具に取り付ける際に、突出部を支持孔に挿通させて、突出側係合部と壁側係合部を互いに係合させる。そのため、発光パネルと接続具の一方を他方に対して相対的に移動させることによって、発光パネルと接続具を一体化させることができる。すなわち、一つの移動動作で容易に発光パネルと接続具を一体化させることができる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記係合片は、薄板であって、その一部又は全部が前記支持孔の内部に位置し、さらに前記係合片は、前記支持孔を分割するように前記台本体に支持されており、発光パネルを接続具に取り付ける際に、前記係合片は、前記突出部によって押圧されて弾性変形し、その復元力が突出部に向かって生じていることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、発光パネルを接続具に取り付ける際に、係合片は、前記突出部によって押圧されて弾性変形し、その復元力が突出部に向かって生じている。そのため、突出部の突出側係合部と係合片の壁側係合部が互いに近接する方向に付勢されて、より係合関係が強固なものとなる。それ故に、接続具と発光パネルが互いに離反しにくく、一体化強度が高い。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材を有し、前記フレーム部材は、前記発光面に対して交差する方向に突出した突出部を少なくとも2つ有し、前記2つの突出部は、その側面に突出側係合部が形成されており、前記接続具は、接続台を備えており、前記接続台は、台本体と、少なくとも2つの係合片を有しており、前記台本体は、支持孔を少なくとも2つ有し、前記2つの係合片は、前記支持孔に対応して配されるものであって、対応する開口に沿って、台本体に対して立設されており、前記2つの係合片は、薄板状であって、互いに対面し、さらに当該対面する面に前記壁側係合部が形成されており、前記2つの突出部は、対応する支持孔を挿通しており、前記突出側係合部は、対応する壁側係合部と係合していることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、2つの突出片が対応する2つの支持孔に挿通されているので、発光面の面方向において、発光パネルが接続具に対してずれにくい。
さらに、本発明の構成によれば、係合片は、他の係合片と対面する面に壁側係合部が形成されており、当該壁側係合部と突出部の側面に形成された突出側係合部が係合する。すなわち、2つの係合片の内側に2つの係合片が位置し、内外の位置関係によって壁側係合部と突出側係合部が係合する。つまり、2つの突出片を外側から2つの係合片が挟むことによって発光パネルと接続具が固定されている。そのため、2つの突出片の並ぶ方向において、発光パネルが接続具に対してずれにくく、発光パネルが接続具に対して離反しにくい。また、たとえ天井等に設置した場合でも壁側係合部と突出側係合部の係合関係によって、発光パネルが係止されるので、落下しない。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記発光パネルは、給電基板を有し、前記給電基板は、前記調整素子と電気的に接続された制御端子と、前記発光素子と電気的に接続された給電端子を実装しており、前記接続具は、前記接続側回路を実装した回路基板と、当該回路用基材を固定する接続台を備えており、前記接続台は、制御側貫通孔と、給電側貫通孔を有し、前記制御端子は、前記制御側貫通孔を挿通して前記接続側回路に物理的に接続されており、前記給電端子は、前記給電側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されており、前記突出部、制御側貫通孔及び給電側貫通孔は、発光パネルを平面視したときに、発光パネルの中央を中心とした発光パネルと相似形状の領域であって、かつ、発光パネルの面積の1/2の面積となる領域である設置領域内にいずれも収まっていることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、突出部、制御側貫通孔及び給電側貫通孔は、発光パネルの面積の1/2の面積となる領域である設置領域内に収まっている、そのため、対応する支持孔を有した接続台を必要以上に大きくせずとも、最低限の発光パネルの固定及び発光パネルへの給電が確保できる。すなわち、接続台の小型化が可能であり、接続台の材料コストを低減することができる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材と、給電基板を有し、前記給電基板は、前記調整素子と電気的に接続された制御端子と、前記発光素子と電気的に接続された給電端子を実装しており、前記接続台は、前記接続側回路を実装した回路基板と、当該回路用基材を固定する接続台を備えており、前記接続台は、制御側貫通孔と、給電側貫通孔を有し、前記制御端子は、前記制御側貫通孔を挿通して前記接続側回路に物理的に接続されており、前記給電端子は、前記給電側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されており、前記接続台は、絶縁体によって形成されるものであって、かつ、その一部が前記フレーム部材と前記回路基板の間に介在しており、前記制御側貫通孔及び前記給電側貫通孔は、前記2つの突出部の間に位置していることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、前記制御側貫通孔及び前記給電側貫通孔は、前記2つの突出部の間に位置している。そのため、外部から回路基板が押圧された場合でも、突出部が回路基板を当接することで支持し、回路基板に実装された機器や調光素子が破損することを防止することができる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材を有し、前記フレーム部材は、可撓性樹脂によって形成されたフレーム本体と、前記フレーム本体の剛性を補強する補強部材を備えることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、フレーム本体が可撓性樹脂によって形成されているので、パネル本体を取り付け易い。また、フレーム本体が可撓性樹脂によって形成されることによるフレームとしての剛性不足を補強部材によって補強することができる。そのため、本発明の構成によれば、組み立てやすく十分な強度を有した発光モジュールとなる。
上記した発明は、前記フレーム本体は、補強部材収納部を有し、前記補強部材収納部は、少なくとも一方向に延びており、前記補強部材は、前記補強部材収納部に収納されていてもよい。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記フレーム部材は、前記補強部材を複数有し、前記補強部材は、長板状であり、前記複数の補強部材のうち少なくとも2枚の補強部材は、互いに平行に設置されており、前記調整素子の一部は、当該2つの補強部材の間に位置していることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、調整素子は、2つの補強部材の間に位置しているので、落下等による衝撃から調整素子を保護することができる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記フレーム部材は、前記補強部材を複数有し、前記補強部材は、板状であり、前記複数の補強部材のうち少なくとも2枚の補強部材は、同一平面に投影したときに、互いに交差する方向に延設されていることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、補強部材を同一平面に投影したときに、2枚の補強部材は、互いに交差する方向に延設されている。すなわち、2枚の補強部材により、前記平面における互いに直交する2方向成分を補強されるので、ねじれ等に対する発光パネルの剛性が高く、破損しにくい。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記発光パネルは、前記接続台に対して着脱可能であることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、発光パネルが接続台に対して着脱可能である。そのため、例えば、発光パネルが初期不良や損傷等によって機能しなくなり、修理が必要となったときに、当該発光パネルを新たな発光パネルに交換して接続具に取り付けることによって、修理対応が可能である。すなわち、修理等の場合において、接続具を使い回すことができ、修理費用を抑えることができる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記発光パネルは、前記発光面を有するパネル本体と、前記パネル本体の発光面に対して反対側の面を覆うフレーム部材を有し、前記フレーム部材は、第一吸着部を有し、前記接続具は、第二吸着部を有し、前記第一吸着部と前記第二吸着部の間で発生する磁力によって、前記発光パネルが前記接続具に取り付けられることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、第一吸着部と第二吸着部の間で発生する磁力によって、発光パネルが接続具に取り付けられるので、発光パネルと接続具を近接させることによって、簡単に発光パネルと接続具を一体化させることが可能である。
また、本発明の構成によれば、第一吸着部と第二吸着部の間で発生する磁力によって、発光パネルと接続具が引き寄せられるので、例えば、天井等に固定される場合であっても、発光パネルが接続具から落下しにくい。
この発明において、前記接続台は、台本体を有し、前記台本体は、前記第一吸着部と前記第二吸着部の間に介在していてもよい。
この構成によれば、第一吸着部と第二吸着部の間に台本体が介在しているため、接続具から発光パネルを着脱する際に第二吸着部が接続台から外れにくい。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記調整素子は、半固定抵抗であることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、調整素子が半固定抵抗であるから、電気抵抗値をドライバー等の外部要素によって調整することが可能である。すなわち、可変抵抗のように電気抵抗値の調整用の回路や制御が必要なく、個々の発光素子に合わせて調整しやすい。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、前記発光素子は、2つの電極層と、当該2つの電極層に挟まれた有機発光層を備えた有機EL素子であることを特徴とする発光モジュールである。
本発明の構成によれば、発光パネルは、有機ELパネルであるので、薄くて軽い発光モジュールとなる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、発光面を有する発光パネルを設置対象面への固定具に接続可能な接続具であって、調整素子及び発光素子を有した前記発光パネルに接続可能な接続具において、前記調整素子は、電気抵抗値を調整できるものであり、前記発光パネルへの給電に寄与する回路側給電経路を有し、前記発光パネルと接続したときに、前記調整素子は、前記回路側給電経路を介して前記発光素子と電気的に接続されることを特徴とする接続具である。
本発明の構成によれば、個体差を吸収する調整素子を備える発光パネルに使用されるものである。そのため、調整素子を内蔵しなくてもよいので、様々な発光パネルに使用できる。すなわち、一の発光パネルに合わせて形成した場合であっても、同一の制御等を行う他の発光パネルでも使用することが可能となる。
本願には、次の発明が含まれる。その発明は、本発明の発光モジュールと、固定具を用いた発光モジュールの取付構造であって、前記発光パネルは、前記接続具によって、着脱可能に固定されており、前記接続具は、接続用嵌合部を有し、前記固定具は、設置対象面に対して一体的に固定されるものであって、かつ、固定側嵌合部を有し、前記固定側嵌合部と前記接続用嵌合部は、互いに着脱可能に嵌合していることを特徴とする発光モジュールの取付構造である。
本発明の構成によれば、固定側嵌合部と接続用嵌合部が互いに着脱可能に嵌合しているので、使用済み発光モジュールを新品の発光モジュールに交換して使用することができる。また、交換時における製品間の個体差が調整素子によって吸収されているため、再現性よく発光パネルを発光させることができる。
本発明に関連する発明は、発光面を有する発光パネルと、前記発光パネルを設置対象面への固定具に接続するための接続具を備えた発光モジュールにおいて、前記接続具は、前記発光パネルへの給電に寄与する回路基板と、前記回路基板を支持する接続台を有し、前記回路基板は、外部電源と電気的に接続可能な給電部を有し、前記接続台は、接続側貫通孔を有し、前記発光パネルは、調整素子と、発光素子を有し、前記調整素子は、前記給電部から前記発光素子への給電経路の一部を形成し、前記発光素子への給電量を調整可能であり、接続具に発光パネルを取り付ける際には、前記接続台は、前記発光パネルに載置され、前記調整素子は、前記接続台の接続側貫通孔を挿通して回路基板と接続されることを特徴とする発光モジュールである。
この関連発明によれば、調整素子は、接続台の接続側貫通孔を挿通して回路基板と接続されている。すなわち、調整素子の一部は、接続台の接続側貫通孔内に収納されているので、接続台の厚み分の調整素子の設置スペースを確保することができ、調整素子による嵩張りを低減することができる。
本発明に関連する発明は、発光面を有する発光パネルと、設置対象面と固定される固定具と、前記発光パネルを前記固定具に接続するための接続具を備えた発光モジュールの取付構造において、前記固定具は、制御信号を出力可能な固定側信号出力部を有し、前記接続具は、発光パネルへの給電量を制御する制御基板を有し、前記接続具は、前記固定具に対して着脱可能に取り付けられており、前記発光パネルは、前記接続具に対して着脱可能に取り付けられており、前記制御基板は、前記固定側信号出力部から出力された制御信号を入力して前記発光パネルの給電量を調整することを特徴とする発光モジュールの取付構造である。
この関連発明の構成によれば、発光パネルと接続具と固定具の3部材が互いに着脱可能となっており、発光パネルと接続具と固定具の3部材が連動して発光パネルを制御するものである。この構成によれば、例えば、発光パネルが故障した場合には、発光パネルを新たな発光パネルに交換して使用することが可能であり、発光パネルの制御方法を変更したい場合には、接続具を交換することで制御方法を変更することができる。また、固定具の設置対象面への固定方法を変更したい場合には、固定具を変更することで固定方法を変更することができる。
このように、この関連発明の構成によれば、部品を分解して部品ごとに交換することによって、様々なニーズに応えることができる。
本発明の発光モジュールによれば、点灯制御する回路や外部装置と電気的に繋ぐための導線が接続される接続端子等を配置する隙間を保持しつつ発光パネルを脱着可能な接続具を備え、かつ、指等の接触が防止できるように回路等が露出しないようにされた発光モジュールを提供できる。
本発明の発光モジュールの取付構造であれば、設置対象面への有機ELモジュールの取付が容易である。
本発明の第1実施形態に係る発光モジュールの取付構造の使用状況を表す説明図であり、一部の発光モジュールの姿勢を変更した斜視図である。 図1の発光モジュールの取付構造の要部の斜視図である。 図2の発光モジュールの取付構造の説明図であり、固定具から発光モジュールを取り外した分解斜視図である。 図3の固定具の説明図であり、支持部から取付側嵌合部を取り外した分解斜視図である。 図3の発光モジュールの説明図であり、接続具から発光パネルを取り外した分解斜視図である。 図5の接続具の分解斜視図である。 図6の接続台の平面図である。 図5の発光パネルの分解斜視図である。 図8のフレーム部材の分解斜視図であり、図8とは別の角度からみた図である。 図3の発光モジュールのA−A断面図である。 図3の発光モジュールのB−B断面図である。 図8の有機ELパネルにおけるパネル側給電部と有機EL素子の各層との対応関係を表す模式図である。 図2の発光モジュール内の電気回路を簡略化した回路図であり、発光モジュールの取付構造を形成し、外部電源を繋いだ状態を表す。 図1の発光モジュールの取付手順の説明図であり、有機ELパネルにフレーム部材を取り付ける際の斜視図である。 図1の発光モジュールの取付手順の説明図であり、(a)は接続台に発光パネルを取り付ける前の状態を表す断面図であり、(b)は接続台に発光パネルを取り付ける途中の状態を表す断面図であり、(c)は接続台に発光パネルを取り付けた状態を表す断面図である。 図1の発光モジュールの取付手順の説明図であり、発光パネルに回路基板を取り付ける際の斜視図である。 図1の発光モジュールの取付手順の説明図であり、(a)は交差姿勢で取り付けた状態を表す側面図であり、(b)は(a)の状態から平行姿勢にした状態を表す側面図である。 本発明の他の実施形態における接続具の分解斜視図である。
本発明は、主に照明装置として使用される発光モジュールの取付構造1に係るものである。以下、上下左右の位置関係は、特に断りのない限り、図2の姿勢を基準に説明する。すなわち、発光モジュール5の点灯時における光取り出し側が下である。また、下記に記載する物性は、特に断りの無い限り、標準状態での物性を表し、図面は、理解を容易にするために全体的に実際の大きさ(長さ、幅、厚さ)に比べて誇張して描写していることがある。
本発明の第1実施形態の発光モジュールの取付構造1は、図1に示されるように、複数の発光モジュール5と並列させて、天井や壁等の設置対象面200に発光モジュール5を取り付けるものである。
発光モジュールの取付構造1は、図2のように、固定具2と、発光モジュール5から形成されている。
固定具2は、図1のように、設置対象面200に一体的に固定され、設置対象面200に対して接続具3を取り付ける部材である。
固定具2は、図2のように、支持部6と、固定側嵌合部7を有している。
支持部6は、図4のように、接続部10と、連結部11から形成されている。
接続部10は、図1,図2から読み取れるように、設置対象面200と連結部11を接続する部位である。
接続部10は、断面形状が直角三角形状の三角柱状の部位であり、三角柱が水平方向に傾倒した姿勢となっている。すなわち、接続部10の斜面12は、図4のように、設置対象面200に対して交差する方向であって、下方側を向いている。
連結部11は、図4に示されるように、軸部21と、ボール部22から形成されている。
軸部21は、接続部10の斜面12から垂線方向に突出した部位であり、円柱状の部位である。軸部21は、斜面12からの突出方向先端でボール部22が接続されている。
ボール部22は、後述する固定側嵌合部7のボール受け部15と係合可能な部位であり、略球状の部位である。また、ボール部22は、固定側嵌合部7のボール受け部15内に収納されることによってボールジョイントとして機能する部位である。すなわち、ボール部22は、取付構造1を組み立てた際に、自由継ぎ手を構成し、発光モジュール5の回動中心となる。
固定側嵌合部7は、図4のように、ボール受け部15と、嵌合側軸部16と、被嵌合部17を有している。
ボール受け部15は、連結部11のボール部22と対をなす部位であり、ボール部22の一部又は全部を収納可能な収納空間を有した部位である。ボール受け部15は、内側面が凹球面状の部位である。
被嵌合部17は、図2,図3から読み取れるように、発光モジュール5の接続用嵌合部28と嵌合可能な部位である。
被嵌合部17は、図4のように、一方方向に開放した箱状体であり、その内部に接続用嵌合部28を挿入可能な挿入空間20を有している。すなわち、被嵌合部17は、一方の端部が開放端となっている。
また、被嵌合部17の挿入空間20には、外部電源及び外部装置と電気的に接続された固定側接続端子23を有している。固定側接続端子23は、外部電源から回路基板25(制御基板)に給電する給電端子であり、回路基板25に外部装置からの制御信号を入力する信号入力端子でもある。
被嵌合部17は、その内部にプッシュ・プッシュ式のイジェクト機構を備えている。
このイジェクト機構は、接続用嵌合部28を挿入空間20に押し込むと接続用嵌合部28がロックされ、接続用嵌合部28を再度押込むと、ロックが解除されて接続用嵌合部28が挿入空間20から排出できる機構である。
発光モジュール5は、図5に示されるように、接続具3と、発光パネル4によって形成されている。
そして、本実施形態のモジュールの取付構造1は、接続具3と、発光パネル4の電気的及び物理的な接続関係に特徴の一つを有している。そこで、接続具3と発光パネル4の構造についてさらに詳細に説明する。
接続具3は、図6に示されるように、回路基板25(制御基板)と、接続台26と、磁石部27(第二吸着部)を有している。
回路基板25は、板状又はフィルム状の回路用基材30(接続側基材)に後述する接続側回路31(図13参照)が実装されたプリント基板(PCB)である。
本実施形態では、回路基板25は、板状の回路用基材30の片面に主に接続側回路31(図13参照)が実装された片面基板である。
回路用基材30は、エポキシ樹脂やセラミックス等によって形成された基材である。
なお、回路基板25の接続側回路31については後に詳細に説明する。
また、回路基板25は、接続用嵌合部28を有している。
接続用嵌合部28は、回路用基材30に対して一体的に固定され、回路用基材30の端部から面方向に突出した突出片である。接続用嵌合部28は、固定側嵌合部7の被嵌合部17と嵌合可能となっている。
接続用嵌合部28は、接続側回路31(制御回路)と電気的に接続された接続側接続端子29(給電部)を有している。
接続側接続端子29は、接続用嵌合部28と被嵌合部17を嵌合させたときに、固定側接続端子23と接続される端子である。すなわち、接続側接続端子29は、固定側接続端子23から電気の供給を受けて接続側回路31に給電する給電端子であり、接続側回路31に固定側接続端子23からの制御信号を入力する信号入力端子でもある。
接続台26は、図5のように回路基板25を載置可能な台座であり、絶縁体で形成されている。接続台26の形成方法は、特に限定されないが、射出成形によって形成されることが好ましい。
接続台26は、図6のように、台本体44と、係止片48,49(係合片)と、磁石収納部50を備えている。
台本体44は、皿状の部材であり、略四角形状の底面形成部35と、底面形成部35の4辺から立ち上がった側面形成部36,37,38,39を有している。
底面形成部35は、嵌合用貫通孔40,41(支持孔)と、給電側貫通孔42と、制御側貫通孔43を備えており、これらの貫通孔40,41,42,43は、いずれも底面形成部35を厚み方向に貫通している。
給電側貫通孔42と制御側貫通孔43は、互いに隣接して形成されており、一部が繋がっている。すなわち、給電側貫通孔42と制御側貫通孔43は、一つの貫通孔を形成しており、底面形成部35の面方向に連続している。
また、嵌合用貫通孔40,41は、給電側貫通孔42と制御側貫通孔43の並設方向に対して交差する方向(本実施形態では直交方向)において、給電側貫通孔42と制御側貫通孔43を挟んで対向する位置に形成されている。
給電側貫通孔42は、その内部に第一端子82(図5参照)を収納可能な貫通孔である。すなわち、給電側貫通孔42は、第一端子82を収納可能な給電用収容部を形成している。
制御側貫通孔43は、調整素子81及び第二端子83(図5参照)を収納可能な貫通孔である。すなわち、制御側貫通孔43は、調整素子81及び第二端子83を収納可能な制御用収容部を形成している。
側面形成部36は、図6のように、接続用嵌合部28を挿入可能な切り欠き部45を有している。切り欠き部45は、側面形成部36の突出方向の端部から基端部に向けて切り欠かれた切り欠きである。切り欠き部45は、側面形成部36の幅方向Yの中央に位置している。
また、側面形成部37,39は、突出方向の端部が一部切り欠かれており、突出方向の端面に段差が形成されている。すなわち、側面形成部37,39は、他の部位に比べて凹んだ凹部46,47を有している。
凹部46,47の幅は、図5,図6から読み取れるように、回路基板25の回路用基材30の幅とほぼ等しく、凹部46,47は、回路基板25の回路用基材30を固定可能となっている。
係止片48,49は、薄板状であって、その側面であって互いに近接する方向に半球状の係止用突起部51,52(壁側係合部)を有している。
係止片48,49は、図7のように、その一部が嵌合用貫通孔40,41内に配されており、両端部が底面形成部35に固定されている。具体的には、係止片48,49は、底面形成部35の一部と一体的に接続されており、その接続部位によって、直立姿勢となるように両端支持されている。
別の観点からみると、係止片48,49は、図7のように、嵌合用貫通孔40,41を横切って分割するように形成されている。換言すると、係止片48,49は、スリット状の溝部53,54に挟まれている。すなわち、係止片48,49は、厚み方向において空間が存在しており、撓む自由度がある。そのため、係止片48,49は、当該空間側に向かって弾性変形が可能となっている。
係止片48,49は、底面形成部35に対して厚み方向に張り出しており、当該張り出し方向の端部近傍に係止用突起部51,52が形成されている。
磁石収納部50は、磁石部27を挿着可能な部位であり、図6のように底面形成部35で片側が塞がれた筒状の部位である。すなわち、磁石収納部50は、底面形成部35に立設された円筒状の壁部によって囲まれており、底面形成部35を底部とする有底穴ともいえる。
磁石部27は、公知の永久磁石であり、円盤状をしている。
ここで、接続具3を組み立てたときの各部位の位置関係について説明する。
回路基板25は、図5に示されるように、接続台26に固定されている。回路用基材30は、図5,図6から読み取れるように、接続側回路31(図13参照)が底面形成部35と対面するように凹部46,47に固定されている。回路用基材30の片面(接続側回路31と反対側の面)は、図5のように、側面形成部37,39の突出方向の端部と面一となっている。また回路基板25は、磁石収納部50に磁石部27が挿着されている。
発光パネル4は、図8に示されるように、フレーム部材60と、有機ELパネル61(パネル本体)から形成されている。
フレーム部材60は、有機ELパネル61のフレームとして機能する部材であって、有機ELパネル61を接続具3に対して固定する部材である。
フレーム部材60は、図9に示されるように、フレーム本体67と、補強部材62,63,64と、強磁性体65(第一吸着部)、給電基板66から形成されている。
フレーム本体67は、可撓性樹脂によって形成されており、図8のように、額縁部70と、パネル側突出部71,72(突出部)から形成されている。
額縁部70は、図10,図11に示されるように、端部近傍の断面形状が略「L」の字状の部位であり、端面覆部74と、背面側覆部75から形成されている。すなわち、端面覆部74は、背面側覆部75の周端部から立設されている。
端面覆部74は、発光パネル4を組み立てたときに、有機ELパネル61の周端面を覆う部位であり、背面側覆部75は、発光パネル4を組み立てたときに、有機ELパネル61の背面(発光面8と反対側の面)を覆う部位である。
背面側覆部75は、図8,図9から読み取れるように、第一端子82を挿通可能な制御用挿通孔94と、第二端子83を挿通可能な給電用挿通孔95を有している。
制御用挿通孔94は、制御側貫通孔43(図7参照)と概ね同程度の開口面積を有した貫通孔である。
給電用挿通孔95は、給電側貫通孔42(図7参照)と概ね同程度の開口面積を有した貫通孔である。
背面側覆部75は、図8,図9から読み取れるように、パネル側突出部71,72と、磁性体収納部76と、補強部材収納部77,78,79を有している。
パネル側突出部71,72は、図8に示されるように、背面側覆部75から突出した突出片である。
パネル側突出部71,72は、並設方向(縦方向Y)において、互いに外側の側面に係止溝92,93(突出側係合部)が形成されている。すなわち、パネル側突出部71,72が形成される側面は、互いに反対方向を向いている。
係止溝92,93は、断面形状がV字状の長溝である。すなわち、係止溝92,93の内側面は、係止溝92,93の幅方向の中央に向かって下り傾斜したテーパー状となっている。
係止溝92,93は、パネル側突出部71,72の側面を横切るように形成されており、横方向Xに延びている。
磁性体収納部76は、図8のように、強磁性体65を収納可能な部位である。
補強部材収納部77,78,79は、補強部材62,63,64を収納可能な部位である。
補強部材62,63,64は、フレーム本体67の剛性を補強する補強板であり、有機ELパネル61の剛性を補強する補強板でもある。補強部材62,63,64は、いずれも長板状をした補強板である。
補強部材62の材料としては、有機ELパネル61の剛性を補強できるものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、アルミニウムや鉄、ニッケル、コバルト、ガドリニウムなどの金属単体や合金、酸化物などである。
本実施形態の補強部材62は、鉄板で形成されている。
また、補強部材62,63,64は、長方形状の長板であり、帯状に延びている。
強磁性体65は、強磁性を有した部材であって、磁石部27による磁力を受ける部材であり、具体的には、強磁性を有した金属片である。本実施形態の強磁性体65では、鉄板を採用している。
給電基板66は、薄板状又はシート状のプリント基板であり、本実施形態では、フレキシブルプリント基板である。
給電基板66は、給電用基材80に、図示しないプリント配線等の内部配線が実装されたものである。給電基板66は、図8に示されるように給電用基材80の片面側に調整素子81と、第一端子82と、第二端子83を備えており、図9に示されるように他面側に第三端子84を備えている。
調整素子81は、電気抵抗値を調整可能な抵抗であり、具体的には、ドライバー等の外部要素によって電気抵抗値を変更できる半固定抵抗である。
第一端子82は、図8のように第一給電端子86と、第二給電端子87を有している。
第一給電端子86と第二給電端子87は、横方向Xに並んでいる。
第二端子83は、第一制御端子88と、第二制御端子89を有している。
第一制御端子88と、第二制御端子89は、横方向Xに直交する方向(縦方向Y)に並んでいる。
第三端子84は、図9のように第三給電端子90と、第四給電端子91を有している。
ここで、給電基板66の各端子86〜91及び調整素子81の接続関係について説明する。
第一給電端子86は、給電基板66の内部配線を介して第三給電端子90と電気的に接続されており、第二給電端子87は、給電基板66の内部配線を介して第四給電端子91と電気的に接続されている。
第一制御端子88は、給電基板66の内部配線を介して調整素子81と電気的に接続されており、調整素子81は、給電基板66の内部配線を介して第二制御端子89と電気的に接続されている。すなわち、第一制御端子88は、調整素子81を経由して第二制御端子89と電気的に直列接続されている。
フレーム部材60の各構成部材の位置関係について説明する。
フレーム部材60のパネル側突出部71,72は、図8のように、有機ELパネル61の発光面8に対して反対側の主面に位置している。すなわち、発光パネル4全体では、発光パネル4の一方の主面(発光側主面)に発光面8が位置し、他方の主面(背面側主面)上にパネル側突出部71,72が位置している。
パネル側突出部71,72、磁性体収納部76、制御用挿通孔94及び給電用挿通孔95は、発光パネル4を平面視したときに、いずれも局所的に所定の範囲内に集積して実装されている。
具体的には、パネル側突出部71,72、磁性体収納部76、制御用挿通孔94及び給電用挿通孔95は、発光パネル4を平面視したときに、発光パネル4の中央を中心とした発光パネル4と相似形状の領域であって、かつ、発光パネル4の面積の1/2の面積となる領域である設置領域内にいずれも収まっている。
また、フレーム部材60は、図8のように、横方向Xに給電用挿通孔95、制御用挿通孔94及び強磁性体65の順に1列に並んでいる。縦方向Y(横方向に対して直交する方向であって、厚み方向Zに対しても直交する方向)において、給電用挿通孔95、制御用挿通孔94及び強磁性体65の外側にパネル側突出部71,72が位置している。パネル側突出部71,72の縦方向Yの両外側に補強部材62,63が配されており、補強部材62,63の横方向Xの外側に補強部材64が位置している。
補強部材62,63は、図8に示されるように、ともに横方向Xに延びており、縦方向Yにおいて互いに平行となっている。
補強部材64は、補強部材62,63の延伸方向に対して交差する方向に延びており、本実施形態では、補強部材64は、縦方向Yに延びている。
補強部材64は、横方向Xにおいて補強部材62,63の外側(端部側)に位置している。補強部材64は、縦方向Yの一方の端部近傍から他方の端部近傍まで延びている。
また、補強部材62,63,64は、いずれも同一平面に敷設されている。
有機ELパネル61は、図12のように有機EL素子100(発光素子)を内蔵した有機ELパネルであり、一方の主面(片面)に発光面8を有している。
すなわち、有機ELパネル61は、図12の上図に示されるように、面状に広がりをもった基材101上に、有機EL素子100が積層した積層構造を内蔵している。
有機EL素子100は、基材101側から少なくとも第1電極層102と、有機発光層103と、第2電極層105を備えた積層構造を有したものである。
また、本実施形態の有機ELパネル61は、基材101側から光を取り出すボトムエミッション型の有機ELパネルである。
有機ELパネル61は、多角形状のパネルであり、本実施形態の有機ELパネル61は、四角形状の板状パネルである。
有機ELパネル61は、図8から読み取れるように、背面(発光面8側の面と反対面,上面)にパネル側給電部106,107を有している。すなわち、有機ELパネル61は、発光面8側に基材101が位置しており、パネル側給電部106,107側に第2電極層105が位置している。
パネル側給電部106は、図12のように、有機EL素子100の第1電極層102と電気的に接続されており、パネル側給電部107は、有機EL素子100の第2電極層105と電気的に接続されている。有機ELパネル61は、その内部で、パネル側給電部106から第1電極層102、有機発光層103、及び第2電極層105を通過してパネル側給電部107を結ぶ導電経路が形成されている。そのため、有機ELパネル61は、パネル側給電部106,107間に電圧が印加されることにより、有機発光層103が発光し発光面8が発光する。
続いて、本実施形態の特徴の一つである発光モジュール5内の電気回路について説明する。図13に本実施形態の発光モジュールの取付構造で構築される電気回路を簡略化して示す。
発光モジュール5は、外部電源210からの電流の供給を受けて駆動するものである。
有機ELパネル61は、有機EL素子100を備えている。
給電基板66は、調整素子81を備えている。
回路基板25は、接続側回路31を実装しており、主にセンス抵抗114と、電界効果トランジスタ115と、定電圧ダイオード116と、IC制御部117を備えている。
センス抵抗114は、公知のチップ抵抗であり、調整素子81で設定できる抵抗に比べて極めて大きいものである。なお、センス抵抗114は、複数の抵抗の合成抵抗であってもよい。
電界効果トランジスタ115は、ドレインと、ゲートと、ソースを備えた電界効果トランジスタであり、本実施形態では、NチャネルMOSFETである。
定電圧ダイオード116は、公知のツェナーダイオードである。
IC制御部117は、電流を検出可能な部位であって、かつ、電界効果トランジスタ115へ制御信号を送信可能な部位である。
外部電源210は、直流電源であり、本実施形態では、直流安定化電源を使用している。
これら各機器の電気的な接続関係について図13に基づいて説明する。
外部電源210は、固定具2の固定側接続端子23を介して接続具3の接続側接続端子29と接続されている。接続側接続端子29は、回路基板25の第一回路側経路110(供給側給電経路)を介して給電基板66の第一制御端子88と接続されている。第一制御端子88は、給電基板66の内部配線を介して調整素子81と接続されており、調整素子81は、給電基板66の内部配線を介して第二制御端子89と接続されている。
また、第二制御端子89は、回路基板25の第二回路側経路111(回路側給電経路)を介して給電基板66の第一給電端子86に接続されており、第一給電端子86は、給電基板66の内部配線を介してその反対側の面に位置する第三給電端子90と接続されている。第三給電端子90は、有機EL素子100を介して第四給電端子91と接続されており、第四給電端子91は、給電基板66の内部配線を介してその反対側の面に位置する第二給電端子87と接続されている。
第二給電端子87は、回路基板25の第三回路側経路112を介して電界効果トランジスタ115に接続されており、電界効果トランジスタ115は第四回路側経路113を介して接続側接続端子29と接続されている。接続側接続端子29は、固定具2の固定側接続端子23を介して外部電源210に接続されている。
このように、発光モジュール5は、外部電源から、調整素子81、有機EL素子100、電界効果トランジスタ115の順に直列接続された給電回路120を形成している。
また、回路基板25は、調整素子81を迂回するように第一回路側経路110及び第二回路側経路111を接続する第一迂回経路118(迂回路)及び第二迂回経路119(迂回路)を有している。第一迂回経路118の中途には、センス抵抗114が接続されており、第二迂回経路119の中途には、IC制御部117が接続されている。
調整素子81と、センス抵抗114と、IC制御部117は、互いに並列接続の関係となっており、これらの関係により、第一回路側経路110と第二回路側経路111間の電流を検知する電流検知回路を構成している。すなわち、この電流検知回路では、IC制御部117によって、第一回路側経路110と第二回路側経路111間の電圧を検知し、調整素子81とセンス抵抗114の合成抵抗から第一回路側経路110と第二回路側経路111間の電流を検知する。
回路基板25は、第一回路側経路110と第三回路側経路112を接続する接続回路121を有している。接続回路121の中途には、定電圧ダイオード116が接続されている。すなわち、定電圧ダイオード116によって、第一回路側経路110と第三回路側経路112の間の電圧を一定にして、有機EL素子100へ通電する電流を一定電流としている。つまり、回路基板25は、調整素子81、センス抵抗114、有機EL素子100、及び定電圧ダイオード116を通過する安定化回路を備えており、この安定化回路により、有機EL素子100へ通電する電流を一定電流としている。
IC制御部117は、固定側接続端子23及び接続側接続端子29を介して外部の信号入力部122と接続されており、信号入力部122からのPWM制御やオンオフ制御等を行う制御信号(外部信号)を受信可能となっている。
また、IC制御部117は、電界効果トランジスタ115のゲートに接続されており、電界効果トランジスタ115に対して駆動信号を出力可能となっている。
すなわち、発光モジュール5は、IC制御部117で信号入力部122から受信した制御信号に基づいて、電界効果トランジスタ115に対して駆動信号を出力し、電界効果トランジスタ115を制御することで、有機EL素子100への給電量を制御して、有機EL素子100の調光が可能としている。
続いて、発光モジュール5の設置対象面200への取付手順に沿って、発光モジュールの取付構造1の各部材の位置関係について説明する。
まず、発光モジュール5の組み立て手順について説明する。
図14のように、有機ELパネル61に給電基板66を接続した上で、フレーム部材60を取り付けて発光パネル4を形成する。
このとき、フレーム部材60の背面側覆部75は、有機ELパネル61の発光面8と反対側の面を覆っており、端面覆部74は、有機ELパネル61の端面を覆っている。
また、図8,図9から読み取れるように、給電基板66の第三端子84の第三給電端子90がパネル側給電部106と接触して接続されており、第四給電端子91がパネル側給電部107と接触して接続されている。
次に、図15のように接続台26に発光パネル4を近接させて取り付ける。
発光パネル4は、磁石部27の磁力によって、強磁性体65が引き寄せられ、近接する。磁石部27と強磁性体65の間には、磁石収納部50の底部を形成する底面形成部35が介在している。すなわち、底面形成部35越しに磁力によって磁石部27と強磁性体65は互いに引き寄せられている。
また、係止片48,49は、図15(a),図15(b)のようにパネル側突出部71,72によって押圧されて外側に弾性変形した後、パネル側突出部71,72の係止溝92,93に嵌りこむ。
このとき、係止片48,49には、弾性変形により生じる復元力がパネル側突出部71,72に向かって生じる。すなわち、係止片48,49は、パネル側突出部71,72を近接する方向に付勢している。また、この付勢力によって係止用突起部51,52が係止溝92,93に嵌り込み、係止溝92,93による楔効果が働く。そのため、係止用突起部51,52が係止溝92,93から外れにくく、接続台26から発光パネル4が落下しにくい。
さらに、給電側貫通孔42と給電用挿通孔95は、互いに連通して一つの連通孔を形成している。すなわち、当該連通孔の内部には、第一端子82を収納可能な収納空間が形成されている。そして、第一端子82は、給電側貫通孔42と給電用挿通孔95からなる連通孔を挿通して回路基板25と接続されている。
また、制御側貫通孔43と制御用挿通孔94は、互いに連通して一つの連通孔を形成している。すなわち、当該連通孔の内部には、第二端子83及び調整素子81を収納可能な収納空間が形成されている。そして、第二端子83は、制御側貫通孔43と制御用挿通孔94からなる連通孔を挿通して回路基板25と接続されている。
その後、発光パネル4に対して試験的に電流を流して、電気回路内の電流量を検知し、ドライバー等の外部要素によって調整素子81の電気抵抗値を調整する。
そして、図16のように回路基板25を凹部46,47に取り付けて回路基板25を固定し、発光モジュール5を形成する。
このとき、接続台26から露出している第一端子82、第二端子83及び調整素子81を覆うように回路基板25を配設している。また、磁石部27は、図3のように、回路基板25によって覆われていない。そのため、回路基板25は、磁石部27による磁力の影響を受けにくい。
以上の工程を行い、発光モジュール5が製造される。
続いて、上記した工程で製造された発光モジュール5を固定具2に取り付ける。
まず、図17(a)のように、固定具2の被嵌合部17を設置対象面200に対して交差する姿勢(交差姿勢)にして、回路基板25の接続用嵌合部28を被嵌合部17に嵌挿し、固定する。
このとき、被嵌合部17の挿入空間20内の固定側接続端子23が接続用嵌合部28の接続側接続端子29と接触して接続される。
そして、図17(a)の矢印のようにボール部22を回転中心として設置対象面200側に発光モジュール5を持ち上げて、図17(b)のように設置対象面200に対して平行な姿勢(平行姿勢)とする。
また、新たな発光モジュール5と交換する際には、ボール部22を回転中心として、固定具2の被嵌合部17を設置対象面200に対して交差する姿勢にして、被嵌合部17から回路基板25の接続用嵌合部28を引き抜いて取り外す。
そして、新たに用意した発光モジュール5の接続用嵌合部28を被嵌合部17と嵌合させて、ボール部22を回転中心として設置対象面200側に発光モジュール5を持ち上げ、設置対象面200に対して平行な姿勢とする。
本実施形態の発光モジュール5によれば、回路基板25の回路用基材30上の機器が回路用基材30及び絶縁性の接続台26によって覆われているので、使用者が回路基板25の機器や配線等の導電部位に触れることを防止することができる。
本実施形態の発光モジュール5によれば、係止溝92,93がテーパー状であるから、係止用突起部51,52が係止溝92,93に嵌ることにより、楔効果が働くので、係止溝92,93に係止用突起部51,52がしっかりと嵌り、一体化強度が高い。
本実施形態の発光パネル4では、調整素子81として半固定抵抗を使用しているので、調整素子81の厚みが通常の可変抵抗よりも厚い。そのため、給電基板66の給電用基材80から突出した厚み方向に調整素子81を配置する空間が必要となる。
そこで、本実施形態の発光モジュール5では、接続台26の制御側貫通孔43とフレーム部材の制御用挿通孔94によって、調整素子81を収納可能な収納空間が形成されている。そのため、調整素子81の設置場所が確保でき、調整素子81が取り付けの邪魔にならない。
本実施形態の発光モジュールの取付構造1によれば、固定側嵌合部7と接続用嵌合部28の嵌合関係によって固定具2と接続具3の回路基板25が電気的及び機械的に接続される。逆に言えば、固定側嵌合部7と接続用嵌合部28の嵌合関係を解除することによって、固定具2と接続具3の回路基板25が電気的に切断されるので、固定具2に対して発光モジュール5を着脱する際に、配線等の接続を別途行わなくてもよい。そのため、発光モジュール5の交換作業が簡略化できる。
本実施形態の発光モジュールの取付構造1によれば、発光パネル4と接続具3と固定具2の3部材が互いに着脱可能となっており、発光パネル4と接続具3と固定具2の3部材が連動して発光パネルを制御するものである。
そのため、例えば、発光パネル4が故障した場合には、故障した発光パネル4を新品の発光パネル4に交換して使用することが可能であり、故障等の修理が容易である。
また、発光パネル4の制御方法を変更したい場合には、接続具3を交換することで制御方法を変更することができる。
さらに、固定具2の設置対象面200への固定方法を変更したい場合には、固定具2を変更することで固定方法を変更することができる。
上記した実施形態では、外部電源210から回路基板25を介して給電基板66の調整素子81に通電したが、本発明はこれに限定されるものではなく、回路基板25を介さずに外部電源210から直接給電基板66の調整素子81に給電する構造であってもよい。
上記した実施形態では、接続台26の係止片48,49に係止用突起部51,52(凸部)を設け、フレーム部材60のパネル側突出部71,72に係止溝92,93(凹部)を設けて互いに係合させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、係止片48,49に凹部を設け、パネル側突出部71,72に凸部を設けて互いに係合させてもよい。
上記した実施形態では、回路基板25に凸部である接続用嵌合部28を設けて、固定具2に設けた凹部である被嵌合部17と嵌合させたが、本発明はこれに限定されるものではなく、回路基板25に凹部を設け、固定具2に凸部を設けて互いに嵌合させてもよい。
また、上記した実施形態では、回路基板25に接続用嵌合部28を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、図18のように接続台26に接続用嵌合部28を設けてもよい。
上記した実施形態では、回路基板25の接続用嵌合部28と固定具2の被嵌合部17の嵌合関係を機械的接続及び電気的接続の双方に利用したが、本発明はこれに限定されるものではなく、回路基板25の接続用嵌合部28と固定具2の被嵌合部17の嵌合関係を機械的接続のみに使用してもよい。
上記した実施形態では、補強部材62,63,64を同一平面上に並べていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、補強部材62,63,64は、わずかに高さ方向にずれていてもよい。すなわち、補強部材62,63と補強部材64は、同一平面に投影したときに、互いに交差する方向に延設されている関係であればよい。
上記した実施形態では、図等において天井に発光モジュール5を敷設した場合を描写して説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発光モジュール5の取付位置は限定されない。
上記した実施形態では、接続具3に磁石部27を設けて、発光パネル4に強磁性体65を設けたが、本発明はこれに限定されるものではなく、接続具3に強磁性体65を設けて、発光パネル4に磁石部27を設けてもよい。
1 発光モジュールの取付構造
2 固定具
3 接続具
4 発光パネル
5 発光モジュール
7 固定側嵌合部
8 発光面
25 回路基板
26 接続台
27 磁石部(第二吸着部)
28 接続用嵌合部
30 回路用基材(接続側基材)
31 接続側回路
40,41 嵌合用貫通孔(支持孔)
42 給電側貫通孔
43 制御側貫通孔
44 台本体
48,49 係止片(係合片)
51,52 係止用突起部(壁側係合部)
60 フレーム部材
61 有機ELパネル(パネル本体)
65 強磁性体(第一吸着部)
66 給電基板
71,72 パネル側突出部(突出部)
81 調整素子
82 第一端子(給電端子)
83 第二端子(制御端子)
92,93 係止溝(突出側係合部)
100 有機EL素子(発光素子)
110 第一回路側経路(供給側給電経路)
111 第二回路側経路(回路側給電経路)
118 第一迂回経路(迂回路)
119 第二迂回経路(迂回路)
200 設置対象面

Claims (7)

  1. 発光面を有する発光パネルと、前記発光パネルを設置対象面への固定具に接続するための接続具を備えた発光モジュールにおいて、
    前記発光パネルは、発光素子と、該発光素子と電気的に接続された給電端子を有しており、
    前記接続具は、板状又はフィルム状の接続側基材に接続側回路を実装した回路基板と、当該回路基板を固定する接続台とを有し、
    前記接続側回路は、前記発光パネルへの給電に寄与する回路側給電経路を有し、
    前記接続側回路の大部分は、前記接続側基材の片面に実装されており、
    前記接続台は、絶縁体によって形成されるものであって、前記発光パネルと前記回路基板の間に介在しており、かつ、給電側貫通孔を有し、
    回路基板は、該片面が発光パネルと対面するように配されており、
    前記発光パネルは、前記接続台に対して着脱可能であり、
    前記発光パネルの前記接続具への装着時に、前記給電端子は、前記給電側貫通孔を挿通して前記接続側回路と物理的に接続されることを特徴とする発光モジュール。
  2. 前記発光パネルは、前記発光面に対して交差する方向に突出した突出部を有し、
    前記突出部は、その側面に突出側係合部が形成されており、
    前記接続台は、前記給電側貫通孔、及び支持孔を有する底辺形成部を有した台本体と、前記支持孔の開口に沿って台本体に対して立設された係合片を有しており、
    前記係合片は、その側面に壁側係合部が形成されており、
    前記発光パネルを接続具に取り付ける際に、前記突出部を前記支持孔に挿通させて、前記突出側係合部を前記壁側係合部に係合させることを特徴とする請求項1に記載の発光モジュール。
  3. 前記台本体は、皿状の部材であり、前記底辺形成部と、該底辺形成部から立ち上がった側面形成部を有し、
    該側面形成部には、前記回路基板を固定可能な凹部を形成するように、前記立ち上がり方向の一部が切り欠かれた段差形状が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の発光モジュール。
  4. 前記接続側基の片面と前記底辺形成部との間の間隔が、0.5mm以上、15mm以下であることを特徴とする請求項2、又は3に記載の発光モジュール。
  5. 前記発光パネルは、調整素子を有し、
    前記調整素子は、前記回路側給電経路を介して前記発光素子と電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発光モジュール。
  6. 前記発光素子は、2つの電極層と、当該2つの電極層に挟まれた有機発光層を備えた有機EL素子であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の発光モジュール。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の発光モジュールと、固定具を用いた発光モジュールの取付構造であって、
    前記発光パネルは、前記接続具によって、着脱可能に固定されており、
    前記接続具は、接続用嵌合部を有し、
    前記固定具は、設置対象面に対して一体的に固定されるものであって、かつ、固定側嵌合部を有し、
    前記固定側嵌合部と前記接続用嵌合部は、互いに着脱可能に嵌合していることを特徴とする発光モジュールの取付構造。
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