JP6292764B2 - 蓋付き水槽 - Google Patents

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本発明は、内部に水を貯蔵する蓋付き水槽に関する。
地面上などに設置される大略樹脂シート製の簡易水槽として、従来、水槽の周囲壁が複数のパネルで構成され、パネルの内側に防水シートが貼られた折り畳み可能な簡易水槽があった。
特許文献1には、鉄筋コンクリート製の水処理槽の周囲壁の上端に上面カバーの周縁がボルト止めされた、水処理槽のカバー装置が記載されている。上面カバーはテント地を用いて立体的なドーム型に縫製されている。水槽に蓄えられた水の曝気を行うために、水槽の底面側から被処理水中に空気が送られ、水中に送られた空気は水面から放散される。カバーは水面から放散される空気の圧力を受けて、縫製されたドーム型の形状に膨らみ、カバーに降った雨水はカバーの上面に溜まることなくカバーの外面に沿って流れ落ちる。
実開昭60−179387号公報
従来の簡易水槽では、折り畳んで収納するためにターポリン製のシートにて形成された蓋を設けると、蓋が自重によって撓んで蓋の上面に雨水が溜まるという問題があった。そこで、雨水が溜まる問題を解決するために、別途設けられた支柱や架台によって蓋の中央部を吊り上げた構成が提案された。
しかし、蓋を吊り上げるために支柱や架台が必要となるので、コンパクトに収納して運搬することが難しい。さらに、直径が2m以上の水槽では、蓋の中央部を吊り上げていても水槽の周囲壁に沿った蓋の外周部に雨水が溜まり、溜まった雨水の重みで周囲壁が内側に撓んで水槽が変形するという問題があった。
特許文献1に記載の水処理槽のカバー装置では、水槽の内部に空気を送り続けなければならず、簡易水槽として用いることが難しい。さらにカバーを立体縫製するためにコスト高となる。
本発明の目的は、水槽の内部に空気を送り続けなくても、平面シート状に形成された蓋の上面に雨水が溜まることを防止することができる折り畳み可能な蓋付き水槽を提供することである。
請求項1に記載の発明は、弾性変形可能な外周壁と底部とを備えた折り畳み可能な水槽本体部と、蓋体とからなり、前記外周壁は、ファスナー一側部を備え、前記蓋体は、水槽本体部の上端開口部を覆う平面シート状の覆い部と、覆い部の外周に接続されたファスナー他側部とを備え、前記ファスナーが気密性ファスナーであり、前記蓋体は、ファスナーが閉鎖された状態で、蓋付き水槽の内部に充填された気体によってドーム形状に膨張する蓋付き水槽である。
請求項2に記載の発明は、前記外周壁が弾性変形可能な壁板を備えた蓋付き水槽である。
請求項3に記載の発明は、前記壁板の厚さが10mm〜100mmの発泡樹脂板である蓋付き水槽である。
請求項4に記載の発明は、前記外周壁が弾性変形可能な壁板と複数枚の壁板が個別に収容された収容部が設けられた壁板収容シートとを備えた蓋付き水槽である。
請求項5に記載の発明は、前記収容部が壁板を出し入れ可能な開口部を備える蓋付き水槽である。
請求項6に記載の発明は、前記外周壁が、複数枚の壁板が直立した状態で互いに周方向に隣接して配置され平面視が多角形の外周を形成する蓋付き水槽である。
請求項7に記載の発明は、前記外周壁が弾性変形可能な壁板を備え、周方向に隣接する壁板同士の間に仕切り部を備え、前記仕切り部の幅が、壁板の厚みの2倍〜10倍であり、隣り合う2つの壁板間に、他の壁板2枚分を挟みながら折り畳み可能な蓋付き水槽である。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の蓋付き水槽の使用方法であって、蓋付き水槽の内部に気体を充填する工程と、ファスナーを閉鎖する工程とを含み、蓋体をドーム形状に膨張させた状態とする蓋付き水槽の使用方法である。
請求項1の発明によれば、蓋付き水槽の内部に空気が充填されると、平面状の覆い部は、その中心が上部へ持ち上がりながらドーム状に膨らみ、外周が内側に引き寄せられる。覆い部の外周に接続されたファスナーの他側部は、外周壁に接続されているので、外周壁が蓋体に覆われた状態で内側に引っ張られ、外周壁の上端は弾性変形して内側に円弧状に曲がる。これによって、蓋体をドーム状にすることができ、覆い部の周縁部が弛んで雨水が溜まることを効果的に防止できる。すなわち覆い部はその中央部がドーム形になるとともに、その周縁部の弛みが防止されるため、雨水を覆い部24の周縁部から、円弧状に曲がった外周壁に沿って流下させることができる。
本発明の一実施形態に係る空気を充填した蓋付き水槽の斜視図である。 同空気を充填した蓋付き水槽を裏面側から見た斜視図である。 同空気が充填されていない状態の蓋付き水槽を裏面側から見た斜視図である。 同空気が充填されていない状態の蓋付き水槽の横断面図である。 同空気が充填されていない状態の蓋付き水槽の縦断面図である。 同蓋体が開けられた蓋付き水槽の斜視図である。 同空気が充填された状態の蓋付き水槽の断面図である。 外周壁をエアチューブで構成した本発明一形態の縦断面図である。 外周壁をエアマットで構成した本発明一形態の縦断面図である。
以下、本発明の一実施の形態について図1〜図7に基づいて説明する。蓋付き水槽1は、筒状に立ち上がった外周壁2と、外周壁2の下端部を水密状態で覆う底部シート3とを備えた水槽本体部4を備えるとともに、外周壁2の上端開口部を開閉可能に覆う蓋体5を備えている。
(外周壁)
外周壁2は、弾性変形可能であれば、その材料は特に限定されないが、後述する防水シートを備えることが好ましい。ここで、弾性変形可能とは、外力を受けて変形し、外力を取り除くと元の形状に戻ることをいう。好ましくは、可撓性を有することをいう。具体的には、蓋付き水槽1の内部に気体を充填すると、蓋体5の膨張に追随して、少なくとも上端が変形し、好ましくは蓋付き水槽1の中心方向へ曲がり、気体の充填を解くと、元の状態(例えば、直立した状態)に戻ることができることをいう。
本発明の蓋付き水槽1は、外周壁2が弾性変形可能であるため、蓋付き水槽1の内部に気体を充填すると、蓋体5が持ち上がるのに追随して、外周壁2が、蓋付き水槽1の中心方向へ曲がり、蓋付き水槽1の内部に充填された気体の圧力により、蓋体5はより大きくドーム状に膨張する。本発明によると、外周壁2が弾性変形するので、蓋体5は、その伸張性に関係なくドーム状に膨張する。
外周壁2は、その平面視が円形、楕円形、または多角形であってもよい。なかでも、外周壁2は、平面視が4〜20の多角形であることが好ましく、6〜12の多角形であることがより好ましい。ここで、平面視とは、蓋付き水槽1を蓋体5側から底部を見たときの外周壁2の形状(すなわち、図4に示す筒状部8の形状)をいう。角数が4以上であると、蓋付き水槽1の内部に気体を充填して蓋体5を膨張させたときに、外周壁2の上部が内側へ円弧状に曲がりやすく、蓋体5がドーム形状になりやすい。また、角数が20以下であると、折り畳み作業が容易である。
なお、多角形の角数は、偶数であることが好ましい。角数が偶数であると、後述するように隣り合う2つの壁板7の間に2枚分の壁板7を挟みながら折り畳むことができる。
外周壁2は、空気を内部空間に充填することで膨張する空気膜構造を用いることができる。空気膜構造は、エアマット、エアチューブ、エアビームなどであることが好ましい。外周壁2が空気膜構造であると、折り畳みが容易であり、軽量であるため持ち運びやすい。
(壁板)
外周壁2は、複数枚の弾性変形可能な壁板7を備えることが好ましく、複数枚の壁板7が直立した状態で互いに周方向に隣接して配置されることがより好ましい。壁板7を備えた蓋付き水槽1は、蓋付き水槽1の内部に水が入っていない状態でも自立するので、貯水作業が容易となる。
壁板7は、弾性変形可能な材料を用いることができ、例えば、木板、金属板、または樹脂板を用いることができる。あるいは、壁板7は、エアマットであってもよい。なかでも、壁板7は、軽量性の観点から発泡樹脂板を用いることが好ましく、発泡ポリエチレン板を用いることがより好ましい。
外周壁2が、壁板7を備える場合、壁板7は、外周壁2の平面視多角形の各辺を形成してもよい。
壁板7は、その厚さが10mm〜100mmであることが好ましく、厚さが20mm〜60mmであることがより好ましい。壁板7の厚さが10mm以上であると、壁板7が弾性変形して内側に円弧状に曲がった後に、応力が解除されたとき、元の直立した形状に復元しやすい。さらに、外部からの衝撃により壁板7が破損しにくい。また、壁板の厚さが100mm以下であると、蓋付き水槽1の内部に気体を充填したときに壁板7が弾性変形して内側に曲がりやすい。
(収容部)
外周壁2は、壁板収容シート6と壁板収容シート6に収容される壁板7とを備えていることが好ましく、壁板7を収容する袋状の収容部9を備えていることがより好ましい。壁板7は、壁板収容シート6に収容されていると、蓋付き水槽1の外部または蓋付き水槽1の内部から衝撃を受けても傷付きにくく、破損しにくい。さらに、防水性の乏しい壁板7を用いた場合にも、壁板収容シート6により防水性を得ることができる。
収容部9は、外周壁2の内面を形成する内面シート10,外周壁2の外面を形成する外面シート11の上部及び下部をそれぞれ溶着することにより形成してもよく、または、内面シート10,外面シート11,上面を形成する上面シート12および下面を形成する下面シート13により形成されてよい。
収容部9は、壁板7を出し入れ可能な開口部16を備えることが好ましく、内面シート10、外面シート11、上面シート12または下面シート13の少なくとも一箇所に壁板7を出し入れ可能な開口部16が設けられていることがより好ましい。収容部9の少なくとも一箇所から、壁板7が出し入れ可能であると、壁板7が損傷した場合に、壁板7を交換することができる。なかでも、収容部9の下面に壁板7を出し入れ可能な開口部16が設けられていることが好ましい。これは、上面側や内面側に開口部16を設けると、開口部16が水の侵入口となるおそれがあり、外面側に開口部16を設けると、内部に水を入れたときに、外周壁2が周方向に曲がる力により、閉鎖された開口部16が意図せず開放するおそれがあるためである。
開口部16は、面状に着脱できる係合手段により固定されていることが好ましく、面ファスナーで固定されていることがより好ましい。収容部9に開口部16を備える場合、開口部16は、収容部9に壁板7を収容したうえで、面ファスナーによって閉じられてよい。この場合、雄面ファスナーと雌面ファスナーとのうち一方の面ファスナー22は下面シート13の下端に取り付けられ、他方の面ファスナー23は外面シート11の下端に取り付けられる。
(仕切部)
外周壁2は、周方向に隣接する壁板7同士の間に仕切部17を備えることが好ましく、周方向に隣接する収容部9間が仕切部17によって仕切られていることがより好ましい。仕切部17は、壁板7が周方向へ移動することを防止する。また、蓋付き水槽1の内部へ水または気体を充填したときに、外周壁2が円形に変形しようとするために発生する応力を軽減し、壁板7が周方向に曲がりすぎて破損することを防止する。
仕切部17は内面シート10と外面シート11とが上下方向に高周波溶着、超音波溶着、熱風溶着、熱コテ溶着、熱板溶着などにより溶着されて形成されてよい。なかでも、シート同士の溶着は、高周波溶着により行うことが好ましい。たとえば、溶着部18は周方向に隣接して2列設けられてよい。
外周壁2は収容部9に壁板7を収容したまま仕切部17の位置で折り畳み可能である。外周壁2の折り畳みにともなって、底部シート3も一緒に折り畳み可能である。
仕切部17は、その幅(周方向の長さ)が、壁板7の厚みの2倍〜10倍であることが好ましく、壁板7の厚みの3倍〜6倍であることがより好ましい。仕切部17の幅が、壁板7の厚みの2〜10倍であると、隣り合う2つの壁板7間に他の壁板7を2枚分挟みながら折り畳むことが可能である。折り畳んだ状態では、仕切部17は、壁板7の厚み方向に位置する。
例えば、壁板7の厚みが40mmの場合には、仕切部17の幅は、80mm〜400mmであることが好ましく、120mm〜240mmであることがより好ましく、150mm〜200mmであることがとくに好ましい。
(蓋体)
蓋体5は、水槽本体部4の上端開口部を覆う平面シート状の覆い部24と、一側部が覆い部24の外周25に接続され他側部が外周壁2に接続されるファスナー27とを備えている。
覆い部24を構成する平面シート29は、外周壁2の外周30と同じ大きさであることが好ましい。覆い部24の平面シート29が外周壁2の外周30と同じ大きさであると、蓋付き水槽1の内部に気体を充填していない状態において、自重による弛みが生じにくい。なお、同じ大きさとは、覆い部24と外周壁2の外周30との面積比が0.9〜1.1倍であることをいう。
ファスナー27は、水槽本体部4の上端開口部および覆い部24の周辺の一部又は全周にわたって設けられてよく、水槽本体部4の上端開口部および覆い部24の周辺の0.5周〜0.95周にわたって設けられていることが好ましい。ファスナーが0.5周以上にわたって設けられていると、蓋付き水槽1の半周以上を開放することが可能であり、人が水槽本体部4の中に入ることができるため、点検や洗浄作業を行いやすい。また、ファスナー27が0.95周以下にわたって設けられていると、蓋体5が水槽本体部4から完全に取り外されることがないので、一側部と他側部との位置合わせ作業が容易となる。
覆い部24は、外周壁2の平面視の形状と同じ形状であってよく、例えば、外周壁2の平面視が十角形である場合には、覆い部24も十角形であってよい。この場合、水槽本体部4の上端開口部および覆い部24に設けられるファスナー27は、水槽本体部4の上端開口部又は覆い部24の周辺長さから多角形を構成する1辺の長さを除いた部分に設けられることが好ましい。例えば、外周壁2の平面視が十角形である場合、水槽本体部4の上端開口部および覆い部24の十角形の辺のうちの1辺は、覆い部24が外周壁2の上端に溶着され、他の9辺にファスナー27が設けられている。
ファスナー27の他側部は、外周壁2の上部外面26に接続されていることが好ましい。蓋体5と外周壁2とが、外周壁2の上部外面26において接続されていると、蓋体5をドーム状に膨張させたとき、蓋体5は、外周壁2から少なくとも上端が内側に曲がった状態の外周壁2が直立した状態に戻ろうとする力を受けるので、外周壁2の外面から接続された蓋体5は、とくに覆い部24の周縁部を効果的に張った状態とすることができる。このため、外周壁2と蓋体5との境目に溝ができることがなく、雨水がたまりにくい。
(ファスナー)
ファスナー27は、スライドファスナーやレールファスナーなどの線ファスナーや、面ファスナーを用いることができる。なかでも、ファスナー27は、スライドファスナーであることが好ましい。スライドファスナーを用いると、開閉作業が容易である。
ファスナー27は、気密性ファスナーであることが好ましい。気密性ファスナーは、蓋付き水槽1の内部に気体を充填してドーム状に膨張させてから、12時間経過後に、蓋体5が水平よりも上方向に凸の状態を維持する程度の気密性を有していればよい。
気密性ファスナーは、テープ部が防水シートからなるスライドファスナーであることが好ましい。テープ部が防水シートからなる気密性ファスナーは、ファスナーが噛み合わされた状態において、テープ部から気体が漏れ出しにくい。
気密性ファスナーは、一側部と他側部とが、組み合わされた際に、防水性のテープ部が、務歯列同士の間で付き合わされて、又は、拝み手状に圧縮されてなる気密性スライドファスナーであることが好ましい。このような気密性スライドファスナーは、ファスナーが噛み合わされた状態において、務歯列から気体が漏れ出しにくい。
気密スライドファスナーは、たとえばYKK株式会社製アクアシール(登録商標)、YKK株式会社製プロシール(登録商標)が好ましく用いられる。
なお、ファスナー27は、蓋体5の重量、水槽本体部4の大きさ、ファスナー27を設ける長さ、ドーム形状の必要保持時間などを考慮して、市販のファスナーのうちから選択してよい。例えば、ドーム形状を保持したい時間が1時間である場合には、ファスナー27として、通常のファスナーを用いることもできる。
(補強シート)
本発明の蓋付き水槽1は、水槽本体部4の一部または全部を構成する防水シートを二重にしてよい。防水シートを二重にすると、蓋付き水槽1が破断しにくくなる。例えば、外面シート11の外周面のうち下側半分に、補強シート19を重ねて溶着してよい。
なお、収容部9に開口部16を備える場合、開口部16は、収容部9に壁板7を収容したうえで、面ファスナーなどによって閉じられてよい。この場合、雄面ファスナーと雌面ファスナーとのうち一方の面ファスナー22は下部シート13の下端に取り付けられ、他方の面ファスナー23は外面シート11の下端に取り付けられる。
(排水ホース)
外周壁2の下部外面には排水ホース37が連設されてよい。排水ホース37は仕切部17の外面下部に高周波溶着されてよい。排水ホース37は、基端部すなわち仕切部17への溶着部およびその近傍に折り畳まれ、面ファスナー39を用いて外周壁2の外面に固定されてよい。
(空気充填口)
蓋付き水槽1の外周壁2の上部または蓋体5には、蓋付き水槽1の内部に空気を充填するために、逆止弁が取り付けられた空気充填口が設けられてよい。空気入れとしては、たとえば手動式ポンプ、足踏み式ポンプ、あるいはコンプレッサなどを用いることができる。なお、蓋付き水槽1は、ファスナー27を閉鎖する直前まで閉め、わずかに開いた状態とし、この開口から内部へ気体を充填してもよい。
(防水シート)
本発明の外周壁2、収容部9、底部シート3、覆い部24、および排水ホース37に用いる防水シートは、例えば、ポリエステル糸、ナイロン糸、オレフィン糸等からなる織編物を、塩化ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ウレタン、ポリエステル系エラストマー等からなる合成樹脂フィルムで挟み込んでなるターポリンを用いることが好ましい。防水シートをターポリンで構成すると、屋外で長時間利用しても、劣化しにくく、キズ付きにくいため、防水シートに穴が空いたり、破断したりすることがない、または少ない。
(使用方法)
本発明者らは、蓋付き水槽1の内部に気体を充填する工程と、ファスナー27を閉鎖する工程とを含み、蓋体5をドーム形状に膨張させた状態にする蓋付き水槽1の使用方法を見出した。この使用方法を採用すれば、蓋付き水槽1内にゴミや雨水が浸入することを防ぎ、かつ蓋体5に雨水が溜まることがない。
蓋付き水槽1の使用方法において、蓋付き水槽1の内部に気体を充填する工程と、ファスナー27を閉鎖する工程との順序はいずれが先でもよく、または同時であってもよい。
また、蓋付き水槽1の使用方法において、蓋付き水槽1の内部に気体を充填する工程の前に水槽本体部4に水を貯水しておけば、蓋付き水槽1内の水にゴミや雨水が侵入することを防ぐことができる。なお、蓋付き水槽1は、その内部に水のない状態で、気体を充填し、蓋体5をドーム形状に膨張させた状態とし使用してもよい。
(開閉方法)
図6は蓋体5のファスナー27が開けられて、蓋体5が開かれた状態を示す。使用者がファスナー27を開け、外周壁2の上端に溶着された辺28側に覆い部24を手繰り寄せると、外周壁2の各辺で形成される開口部を露出させることができるので、蓋付き水槽1の内部を確認するときに覆い部24が邪魔になることがなく、水槽本体部4に水を注入するときに注入ホースが覆い部24に接触して覆い部24を傷つけることを防止することができる。なお、覆い部24は辺28の全長に亘って外周壁2の上端に溶着されており、これによって必要な強度を確保することができる。辺28側に手繰り寄せた覆い部24は折り畳んで外周壁2の外面に面ファスナーなどで固定することもできる。
蓋付き水槽1の内部に水が蓄えられ、ファスナー27が再び閉じられた状態では、覆い部24はその周縁が外周壁2による開口部に当接して平面の状態を保持している。壁板収容シート6の収容部9に収容された壁板7は平面の状態を保って直立しており、収容部9間に位置する仕切部17は周方向に一定の幅を保持した状態で直立している。
蓋付き水槽1の内部に水面よりも上側に空気が充填されると、蓋体5の覆い部24は、充填された空気の圧力を受けて上方に凸となるドーム形を形成する。このとき、外周壁2は、蓋体5の下部接続シート34が溶着されている上部外面26から上側の部分が蓋体5によって内側に引っ張られ、外周壁2の壁板7は、弾性変形して壁板収容シート6とともに内側に円弧状に曲がる。蓋体5は、充填された空気の圧力に加えて壁板7から弾性力を受けるので、とくに覆い部24の周縁部を効果的に張った状態とすることができる。これによって、覆い部24の周縁部が弛んで雨水が溜まることを効果的に防止できる。すなわち覆い部24はその中央がドーム状になるとともに、その周縁部の弛みが防止されるために、蓋体5に雨水が溜まることを効果的に防止できる。その雨水は、覆い部24の周縁部から、円弧状に曲がった外周壁2に沿って流下させることができる。このとき壁板収容シート6の収容部9間に位置する仕切部17の上部41は、上下方向の皺42が寄って幅狭となった状態で内側に円弧状に曲がっている。
本発明の蓋付き水槽1は、例えば、内部に1.5Pa〜30Paの圧力の気体を充填することにより、蓋体5をドーム状に持ち上げることができる。蓋付き水槽1の内部に充填する気体の圧力は、蓋体5の大きさ及び重量により変化するため、ドーム状に膨張していく様子を観察しながら気体を充填し、蓋付き水槽1が破裂しない程度に気体を充填すればよい。
蓋付き水槽1は、蓋体5も含んで折り畳んだ状態で被災地などに運搬して貯水槽として屋外に設置することができる。
次に、本発明の他の実施形態として、外周壁51,52が空気膜構造である場合を図8,図9に基づいて説明する。外周壁51,52は、上述のとおり、空気を内部空間に充填することで膨張する空気膜構造を用いることができる。なお、空気膜構造は、充填する空気を他の気体や液体に代えたものであってもよい。
空気膜構造を用いた外周壁51,52は、蓋付き水槽53,54の内部に気体を充填すると、蓋体55,56の膨張に追随して、少なくとも外周壁51,52の上端の形状が図8または図9のように弾性変形する。
なお、外周壁51,52は、少なくともその上端が蓋付き水槽53,54の中心方向へ曲がってよく、または、直立した状態のまま、外周壁51,52の上端が潰れるように変形してもよい。
外周壁51,52が空気膜構造である場合の蓋付き水槽53,54の縦断面図を図8及び図9に示す。図8は、複数のエアチューブ57により外周壁51が構成された一実施形態を示す。
図9は、必要に応じて渡り58を設けたエアマット59により外周壁52が構成された一実施形態を示す。図8及び図9は、蓋付き水槽53,54に気体を充填した状態を示しており、ともに外周壁51,52の上端60,61が潰れるように変形した様子を示している。なお、62,63は底部シートであり、64,65は水面であり、66は給気口である。
(実施例)
外周壁2、収容部9、底部シート3、覆い部24、および排水ホース37に用いる防水シートとして、ポリエステル糸織物の両面を、塩化ビニル樹脂フィルムで挟み込んでなるターポリンを用い、壁板7として、厚みが40mmの発泡ポリエチレン板を用い、気密性ファスナーとして、防水ファスナーとして販売されているYKK株式会社製アクアシール(登録商標)を用い、これを十角形の水槽本体部4の9辺に設けて、外周壁2が2.5mの対角線を有する十角形の蓋付き水槽1を得た。なお、仕切部の幅は180mmであった。
次いで、実施例の蓋付き水槽1の内部に水を3000リットル貯水し、その後、蓋体5が上方に凸となるドーム形状となるまで、空気を充填した。そして、スライドファスナーを閉鎖した状態で、48時間後の蓋付き水槽1を観察したが、蓋体5は上方に凸となるドーム形状を維持していた。
本実施例および図面の形態において、外周壁2は平面視が十角形のものを用いたが、もちろんこれに限定されるものではなく、たとえば平面視が六角形あるいは八角形のものでもよい。ファスナー27として気密性ファスナーを用いたが、気密性を備えたものに限らず、開閉可能なファスナーであれば他のものでも良い。
このように、複数枚が直立した状態で互いに周方向に隣接して配置され平面視が多角形の外周を形成する弾性変形可能な壁板7と前記複数枚の壁板7が個別に収容される収容部9が設けられた壁板収容シート6とを備え周方向に隣接する収容部9同士が壁板7を収容したまま折り畳み可能な外周壁2と、その周縁が外周壁2の下端部に水密状態で接続された底部シート3と、外周壁2により形成される多角形の上端開口部を覆う平面シート状の覆い部24と一側部が覆い部24の外周25に接続され他側部が外周壁2の上部外面26に接続されるファスナー27とを備え、外周壁2により形成される上端開口部を気密状態で覆いかつ開閉が可能なシート状の蓋体5と、覆い部24または外周壁2に設けられた空気充填口とを備えているので、空気充填口から水を溜めた状態の蓋付き水槽1の内部に空気が充填されると、平面状の覆い部24がドーム状に膨らみ、覆い部24の外周25が内側に引っ張られる。一端部が覆い部24の外周25に接続されたファスナー27の他側部は、外周壁2の上部外面26に接続されているので、外周壁2の上部外面26から上側の部分が蓋体5に覆われた状態で内側に引っ張られ、壁板7は弾性変形して内側に円弧状に曲がる。蓋体5は、充填された空気の圧力に加えて壁板7から弾性力を受け、とくに覆い部24の周縁部を効果的に張った状態とすることができる。これによって、覆い部24の周縁部が弛んで雨水が溜まることを効果的に防止できる。すなわち覆い部24はその中央部がドーム状になるとともに、その周縁部の弛みが防止されるため、雨水を覆い部24の周縁部から、円弧状に曲がった外周壁2に沿って流下させることができる。
さらに、ファスナー27の一側部は上部接続シート31を介して覆い部24の外周25に接続されており、ファスナー27の他側部は下部接続シート34を介して外周壁2の上部外面26に接続されているので、上部接続シート31の幅寸法と、下部接続シート34との幅寸法とを適当に選定して、ファスナー27の取り付け位置と、外周壁2の上部外面26に溶着される蓋体5の位置とを調整することができる。
1,53,54 蓋付き水槽
2,51,52 外周壁
3 底部シート
4 水槽本体部
5,55,56 蓋体
6 壁板収容シート
7 壁板
8 筒状部
9 収容部
10 内面シート
11 外面シート
12 上面シート
13 下面シート
16 開口部
17 仕切部
18 溶着部
19 補強シート
22 一方の面ファスナー
23 他方の面ファスナー
24 覆い部
25,30 外周
26 上部外面
27 ファスナー
28 辺
29 平面シート
31 上部接続シート
34 下部接続シート
37 排水ホース
39 面ファスナー
41 上部
42 皺
57 エアチューブ
58 渡り
59 エアマット
60,61 上端
62,63 底部シート
64,65 水面
66 給気口

Claims (8)

  1. 弾性変形可能な外周壁と底部とを備えた折り畳み可能な水槽本体部と、蓋体とからなり、
    前記外周壁は、ファスナー一側部を備え、
    前記蓋体は、水槽本体部の上端開口部を覆う平面シート状の覆い部と、覆い部の外周に接続されたファスナー他側部とを備え、
    前記ファスナーが気密性ファスナーであり、
    前記蓋体は、ファスナーが閉鎖された状態で、蓋付き水槽の内部に充填された気体によってドーム形状に膨張する蓋付き水槽。
  2. 前記外周壁は、弾性変形可能な壁板を備えた請求項1に記載の蓋付き水槽。
  3. 前記壁板は、厚さが10mm〜100mmの発泡樹脂板である請求項2に記載の蓋付き水槽。
  4. 前記外周壁は、弾性変形可能な壁板と複数枚の壁板が個別に収容された収容部が設けられた壁板収容シートとを備えた請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓋付き水槽。
  5. 前記収容部は、壁板を出し入れ可能な開口部を備える請求項4に記載の蓋付き水槽。
  6. 前記外周壁は、複数枚の壁板が直立した状態で互いに周方向に隣接して配置され平面視が多角形の外周を形成する請求項1〜5のいずれか一項に記載の蓋付き水槽。
  7. 前記外周壁は、弾性変形可能な壁板を備え、周方向に隣接する壁板同士の間に仕切り部を備え、前記仕切り部の幅が、壁板の厚みの2倍〜10倍であり、隣り合う2つの壁板間に、他の壁板2枚分を挟みながら折り畳み可能である請求項1〜6のいずれか一項に記載の蓋付き水槽。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の蓋付き水槽の使用方法であって、
    蓋付き水槽の内部に気体を充填する工程と、ファスナーを閉鎖する工程とを含み、蓋体をドーム形状に膨張させた状態とする蓋付き水槽の使用方法。
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