JP6292671B2 - ミモシン誘導体並びにこれを含有する殺虫剤、抗線虫剤および日焼け防止剤 - Google Patents

ミモシン誘導体並びにこれを含有する殺虫剤、抗線虫剤および日焼け防止剤 Download PDF

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本発明は、ミモシン誘導体に関し、更に詳細には、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害活性、チロシナーゼ阻害活性等を有し、殺虫剤、抗線虫剤、日焼け防止剤等の成分として利用されるミモシン誘導体に関する。
今日の、農業の重大な課題の1つは、人口の増加に対応する食料生産の増大化である。これを実現化するための障害の1つは、病害虫による収穫の損失である。殺虫剤がなければ、作物が取り入れられる前に世界の作物の30%が失われると見積もられている。昆虫の食害は、毎年、作物に4000億ドルの損失をもたらす原因となり、このうち寄生的な線虫は、世界中で毎年1570億ドルの農業損失に原因となる。
他方で、寄生的な線虫は、20億以上の人間、家畜、動物の共通の感染の原因であり、このうち3億の人間、家畜等は激しい病気にさらされている。
年数を重ねる化学物質の繰り返しの使用は、昆虫や線虫種の抵抗性の獲得を導き出した。しかし、植物二次性代謝産物からの殺虫剤は、抵抗性の発現がより遅く、汚染も低下させる。従って、植物から導かれる新しい二次性代謝産物の発見や、このものから更に構造変更した化合物を導くことは、新しい殺虫剤の研究開発のための重要な方法の1つであり、その研究の発展が求められている。
ところで、ミモシン(Mimosine)は、熱帯あるいは亜熱帯のいくつかの植物中に見出される非タンパクアミノ酸であるが、抗ウイルス、抗炎症、制ガン作用等を有する化合物であるが、同時にトレハラーゼ、インベルターゼ、アミラーゼに対する活性を有し、昆虫の成長を抑圧することができる。
しかしながら、殺虫作用や抗線虫作用を有するミモシン誘導体は、未だ文献で報告はされておらず、この分野での研究の進展が望まれている。
特開2012―77058
Tawata, S. ら、"J. Pestic. Sci." (2008) 33, 40-43. Dai, Y.ら、" Virology. "(1994) 205, 210-216. Conti, P.ら、" Trichinella spiralis. Mol. Cell. Biochem. " (2002) 229, 129-137. Tawata, Sら、"Pesticide and Alternatives" Casida J. E. Eds.; Elsevier Science Publishers, Amsterdam, 1990; pp. 541-544.
本発明の課題は、昆虫等による農作物の食害を防止するための殺虫剤等として使用可能な物質を、植物、特にミモシンの二次性代謝物あるいはその誘導体中から見出すことである。
本発明者らは、予てよりギンネム( Leucaena leucocephala )や、これに含まれるミモシンについて研究を行っていたが、ミモシンの構造を改変してそのアミノアルコール、すなわちミモシノールや、その重水素化物およびその誘導体を合成し、それらの生理活性等を検索していた。
そしてその結果、ミモシンを還元して得られる化合物や、これに更にリンを含有する基を導入した化合物には、すぐれた殺虫効果や酵素阻害活性があることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は、次の式(I)
[ 式中、Aは次の基(a)または(b)
(ここで、Rは水素原子または重水素原子を示し、Rは低級アルキル基を示す)
を示す ]
で表されるミモシン誘導体である。
また本発明は、上記式(I)で表されるミモシン誘導体を有効成分として含有する殺虫剤である。
更に本発明は、上記式(I)で表されるミモシン誘導体を有効成分として含有する抗線虫剤である。
更にまた本発明は、上記式(I)で表されるミモシン誘導体を有効成分として含有する美白剤である。
本発明のミモシン誘導体(I)は、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害活性や、チロシナーゼ活性阻害活性を有するものであり、新規な殺虫剤や抗線虫剤を提供することができる。
また、本発明のミモシン誘導体(I)のチロシナーゼ阻害活性を利用し、皮膚の黒化の防止に使用することもでき、化粧品等の外用剤の美白成分として利用することもできる。
シロアリ虫体からのアセチルコリンエステラーゼ(AChE)に対する各ミモシン誘導体等の阻害活性を示す図面である。数値は2回繰り返しの平均±SEであり、IC50値は、テストされた化合物のAChE活性の50%阻害を表す。 チロシナーゼに対する各ミモシン誘導体の阻害を示す図面である。数値は2回繰り返しの平均±SEであり、IC50値は50%阻害を表す。 C.エレガンスに対するミモシンの抗線虫活性を示す図面である。線虫の生死は、処理48時間後に記録し、線虫死亡率はコントロール群との比較における割合として計算した。数値は2回繰り返しの平均±SEである。 C.エレガンスに対するミモシン誘導体の抗線虫活性を示す図面である。図中(A)はミモシノールについてのものであり、(B)〜(D)は、これから誘導される化合物(1a)−(1c)についてのものである。線虫の生死は、処理48時間後に記録し、線虫死亡率はコントロール群との比較における割合として計算した。数値は2回繰り返しの平均±SEである。 C.エレガンスに対する重水素化されたミモシン誘導体の抗線虫活性を示す図面である。図中(A)はD−ミモシノールについてのものであり、(B)〜(D)は、これから誘導される化合物(2a)−(2c)についてのものである。線虫の生死は、処理48時間後に記録し、線虫死亡率はコントロール群との比較における割合として計算した。数値は2回繰り返しの平均±SEである。
本願発明のミモシン誘導体(I)の原料となるミモシンは、後記式(II)で表されるものであり、ギンネムを含むいくつかの熱帯性や、亜熱帯性の植物中に見出される非たんぱくアミノ酸で、広範囲の抗生物活性を持ち、抗ウィルス性、抗炎症性、抗癌性等を含む医薬分野での大きな利用可能性を持っているものである(特許文献1、非特許文献1〜3等)。また、ミモシン(II)は、除草活性にも重要であり(非特許文献4)、更に、昆虫の成長の潜在的サプレッサであることが、用量依存的な、トレハラーゼ、インハーターゼ、およびアミラーゼ酵素活性を通じて示されているものである。
このミモシン(II)からのミモシン誘導体(I)の合成は、例えば次の様にして行われる。すなわち、下式に従って、ミモシン(II)にトリス(トリエチルシリル)シリルトリフレート(III)を反応させてそのシリル化エステル(IV)とし、次いでこれを溶媒中、ホウ酸水素ナトリウムまたは重水素化ホウ酸ナトリウム(V)(以下、「ホウ酸ナトリウム等」という)を作用させて一つのミモシン誘導体であるミモシノールまたは重水素化ミモシノール(Ia)(以下、「ミモシノール等」と略す)を得る。
[ここで、Rは前記した意味を有し、Siはトリス(トリエチルシリル)シリル基を、Tfはトリフルオロメチルスルホニル基を意味する]
ミモシン(II)のエステル化に使用されるトリス(トリエチルシリル)シリルトリフレート(SiOTf)(III)は、その場で(in situ)、トリス(トリエチルシリル)シランとトリフリック酸(トリフルオロメチルスルホン酸)を混合することにより製造される。また、ミモシン(II)とSiOTf(III)の反応は、イミダゾールと、例えばDMF−CHClの混合溶媒等の溶媒の存在下、0℃〜室温で撹拌することで行われる。
また、シリル化エステル(IV)と、ホウ酸ナトリウム等(V)の反応は、室温下で、5.5時間程度撹拌することにより終了する。
次いで、下記式に従い、得られたミモシノール等(Ia)に、トリホスホニルクロライド(VI)を作用させて、式(VII)で表される中間体とし、最後にナトリウムメトキシド等の存在下、低級アルコール(VIII)を作用させることで、別のミモシン誘導体であるミモシノール若しくは重水素化ミモシノールのホスホアミドチオネート誘導体(Ib)(以下、「ホスホアミドチオネート誘導体」という)を得る。
(ここで、RおよびRは前記した意味を有する)
ミモシノール(Ia)とトリホスホニルクロライド(VI)の反応は、トリエチルアミン等の有機アミンの存在下、1時間程度撹拌することにより行われる。また、中間体(VII)と反応させる低級アルコール(VIII)としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコールが挙げられ、反応は、ナトリウムメトキシドやトリエチルアミンのようなアルカリ性物質の存在下、50〜200分程度行われる。
以上の方法により得られるミモシン誘導体(I)は、後記実施例で明らかにするように、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害活性や、チロシナーゼ阻害活性を有するものであり、殺虫剤や抗線虫剤の成分として、また、外用剤の美白成分として利用することができる。
より詳しくは、前記式(Ia)で示されるミモシノール等は、チロシナーゼ阻害活性がより強いため、この活性を生かし、殺虫剤や美白剤としての利用が強く期待される。
これに対して、前記式(1b)で示されるホスホアミドチオネート誘導体は、抗線虫活性に優れているため、殺虫剤の他、抗線虫剤としての利用が強く期待される。
本発明のミモシン誘導体(I)を用いて殺虫剤や抗線虫剤を調製するには、一般的に農薬分野で使用されている成分と組合せ、粉剤、粒剤、顆粒剤、フロアブル剤、液剤、乳化剤等の形態とすれば良い。
また、ミモシン誘導体(I)中には、従来より利用されている殺虫剤成分あるいは抗線虫成分と同等あるいはそれ以上の殺虫活性あるいは抗線虫活性を有するため、これら殺虫成分あるいは抗線虫成分の使用量や、配合量を参考にして製剤中の添加量を決めればよい。
一方、ミモシン誘導体(I)を化粧品等の外用剤の美白成分として使用する場合は、この中に周知の美白剤成分であるコウジ酸と同等のチロシナーゼ阻害活性を有するものがあるので、コウジ酸の使用量や配合量を参考にし、外用剤の配合成分と組合せ、適当な形態とすればよい。この形態の例としては、液剤、クリーム剤、乳液、ファンデーション等の化粧料や外用剤を挙げることができる。
次に実施例、参考例等を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例等に何ら制約されるものではない。なお、本実施例等において、使用する原料化合物および試薬並びにデータ分析は、以下の通りである。
(原料化合物および試薬)
トリス(トリエチルシリル)シラン、ロテノン、5,5−ジチオビス−(2−ニトロベンゾイック酸)、ヨウ化アセチルコリンおよび重水素化ホウ素ナトリウム(NaBD4)は、シグマ−アルドリッチ社から購入した。L−チロシン、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)は和光純薬株式会社から購入した。
トリフロロメチルスルホン酸はナカライ・テスク社から、塩化トリホスホリルは東京ケミカル工業株式会社から購入し、フェニトロチオン(Fenitrothion)はドクター・エーレンストファーGmbH(ドイツ)から購入した。
きのこチロシナーゼ酵素はシグマ−アルドリッチ Inc.(米国)から購入し、コウジ酸は関東ケミカル株式会社から入手した。
また、別に言及されない限り、使用した試薬のすべてが、分析グレードであり、和光純薬株式会社と関東ケミカル株式会社から得られた。
(データ分析)
すべての統計的分析は、ウインドウズ用SASバージョン9.1.3を使用し、行われた。有意差分析は、データをワン−ウエイANOVAで分析し、ミーンは、p=0.01でのダンカン テストにより分離された。計算は、エクセル、マイクロソフトオフィス2003で行われた。IC50値は、50%阻害活性を与えるために各化合物において必要とされる濃度としててグラフィカルに決定した。
参 考 例 1
ギンネム(L. leucocephala)葉からのミモシンの単離
ギンネム葉サンプルは、26゜N、127゜Eに位置する琉球大学農学部の周囲から採取したものを使用した。ギンネムの新鮮な葉1.5kgを、10分間、5Lの熱水で処理した。
この処理水を冷やして流エキス剤とし、吸引濾過によって篩過し、濾過物をイオン交換樹脂(2kg)に混合した。30分間撹拌した後に、この撹拌混合物を一夜放置した。このイオン交換樹脂を、蒸留水で5〜6回すすぎ、葉緑素を取り除くために、5Lの80%エタノールを滴下した。
次いでこの樹脂に、6LのNHOHを滴下することで、樹脂からミモシンを含む画分が溶出された。このミモシンを含む流エキス剤は、40℃、減圧下で最終的に容量300mLに濃縮され、6N−HClでpH4.5−5.0に調整し、一昼夜4℃で放置することで、ミモシンが沈殿した。
得られたミモシンは、5N−NaOHを用いてpH9.0の水溶液とした後、これに6N−HClを加えてpH4.5−5.0とすることで再結晶し、次に、4℃に放置することで精製ミモシンを得た。このミモシンは、使用されるまで、−20℃で保管された。
実 施 例 1
ミモシノール(1)および重水素化ミモシトール(2)の合成:
トリフルオロメチルスルホン酸(187μL、2mmol)のジクロロメタン(CHCl)3.4mlを、25mL容の丸底フラスコに取り、これを室温で撹拌した。次いで、トリス(トリエチルシリル)シラン(618μL、2mmol)の溶液を滴加し、この混合物を溶液が透明になるまで3時間、室温で撹拌した。
ミモシン(0.4g、2mmol)を、前記丸底フラスコ中に取り、次いでイミダゾール(0.15g、2.2mmol)を含む、3.4mlのDMF−CHCl混液(1:1)を加えた。反応フラスコを0℃に冷やし、そして、トリス(トリエチルシリル)シリルトリフレートを滴加した。
添加が終了した後、反応物は2時間室温下で撹拌し、濾過した。濾過物を蒸留することで、ミモシントリス(トリエチルシリル)シリルエステル(以下、「ミモシンエステル」という)が得られた。
水素化ホウ素ナトリウム(NaBH;0.28g、7.2mmol)または重水素化ホウ素ナトリウム(NaBD;0.3g、7.2mmol)を含む50%エタノール溶液3mLに、ミモシンエステルを含む50%エタノール溶液3mLを加えた。室温下、得られた混合物を5.5時間還流し、次いで溶剤であるエタノールを減圧下留去した。
得られた水溶液を、酢酸エチル(3×20mL)で抽出し、抽出液を合せ、これを飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸ソーダで乾燥し、蒸留して無色の結晶としてミモシノール(式(Ia)中、R=Hの化合物)352mg(収率95%)または無色アモルファスとして重水素化ミモシノール(式(Ia)中、R=Dの化合物;以下、「D−ミモシノール」という)274mg(収率73.5%)を得た。
以下に得られたミモシノールおよびD−ミモシノールのH スペクトルを示す。なお、H スペクトルは、DOのJEOL JNM−ECA400(JEOL、日本)で記録した。また、ケミカルシフトは、TMSに関連づけられたppm(δ)で表現した。
(ミモシノール)
1H−NMR(DO,400MHz)δ:
8.16 (s, 1H, OH), 7.93 (s, 1H, CH), 7.28 (s, 1H, CH), 3.02-2.86 (d, 2H,
CH),2.72 (s, 2H, NH2), 2.68 (s, 1H, OH), 2.08-1.91 (s, 2H, CH2), 1.58-
1.54 (m, 2H, CH2), 1.22-1.11 (m, 1H, CH).
(D−ミモシノール)
1H−NMR(DO,400MHz)δ:
8.23 (s, 1H, OH), 7.93 (s, 1H, CH), 7.24 (s, 1H, CH), 3.02-2.86 (d, 2H,
CH), 2.72 (s, 2H, NH2), 2.68 (s, 1H, OH), 1.58-1.54 (m, 2H, CH2), 1.22-
1.11 (m, 1H, CH).
実 施 例 2
ミモシンのホスホアミドチオネート誘導体の調製:
(1)ミモシノール(1mmol)とトリエチルアミン(2mmol)を含むジオキサン溶液5mLを、氷浴で冷やした。これに、チオホスホリルクロライド(1mmol)を含むジオキサン5mLを滴下し、次いで、反応混合物を1時間撹拌した。
生成するトリエチルアンモニウムクロライドを濾去し、濾液を二度、ジオキサンによって洗浄した。この濾液に、ナトリウム・メトキシド(1mmol)のメタノール溶液をゆっくりと加えた。
10分間撹拌した後、溶媒を留去し、油状残渣をクロロホルムで溶かし、これを飽和した塩化ナトリウム溶液で2回洗浄した。この有機相を無水硫酸ソーダ上で乾燥し、蒸留することで、ミモシノール誘導体として後記化合物(1a)を、収率43%で得た。
上記反応において、メタノールをエタノールに変えることにより、後記化合物(1b)を収率39.6%で、メタノールをイソプロパノールに代えることにより、後記化合物(1c)を収率28.9%で得た。
実 施 例 3
重水素化ミモシンのホスホアミドチオネート誘導体の調製:
D−ミモシノール(1mmol)とトリエチルアミン(2mmol)のジオキサン溶液10mLを、氷浴で冷やし、そして、チオホスホリルクロライド(1mmol)のジオキサン溶液10mLが滴下された。反応混合物は10分間、10℃以下の温度で撹拌された。
反応終了後、トリエチルアミン塩酸塩が濾去され、濾液が得られた。この濾液に、メタノール(1.4mmol)とトリエチルアミン(1mmol)のジオキサン溶液10mLがゆっくりと加えられた。塩素原子のアルキル基への置き換えには、およそ100分が必要であった。形成したトリエチルアミン塩酸塩は濾去され、そして、濾液は濃縮された。
この濾液に、クロロホルムが追加され、クロロホルム溶液は飽和した塩化ナトリウム溶液で2回洗浄された。得られた有機相は、無水の硫酸ソーダの上で乾燥され、更に蒸留してD−ミモシノール誘導体として後記化合物(2a)を収率15%で得た。
上記反応において、メタノールをエタノールに変えることにより、後記化合物(2b)を収率12%で、メタノールをイソプロパノールに代えることにより、後記化合物(2c)を収率10%で得た。
[ 化合物(1a); 3−ヒドロキシ−1−(((4S)−2−メトキシ−2−スル フィド−1,3,2−オキサアザホスホリジン−4−イル)メチル)ピリジン−
4(1H)−オン ]
黄色結晶
1H−NMR(DO,400MHz)δ:
9.09 (s, 1H, OH), 8.69 (s, 1H, CH), 7.92 (s, 1H, CH), 7.47 (s, 1H, CH),
3.96-4.00 (m, 2H, CH2), 3.90-3.94 (m, 3H, CH3), 3.16-3.22 (m, 2H, CH2),
1.27 (s, 1H, NH).
[ 化合物(1b); 1−(((4S)−2−エトキシ−2−スルフィド−1,3,
2−オキサアザホスホリジン−4−イル)メチル)ヒドロキシピリジン−4
(1H)−オン ]
黄色結晶
H−NMR(DO,400MHz)δ:
9.09 (s, 1H, OH), 8.69 (s, 1H, CH), 7.92 (s, 1H, CH), 7.47 (s, 1H, CH),
3.98-4.02 (m, 2H, CH2), 3.95-3.98 (m, 3H, CH3), 3.62 (m, 2H, CH2), 3.18-
3.20 (m, 2H, CH2), 1.27 (s, 1H, NH).
[ 化合物(1c); 3−ヒドロキシ−1−(((4S)−2−プロポキシ−2−
スルフィド−1,3,2−オキサアザホスホリジン−4−イル)メチル)ピリジ
ン−4(1H)−オン ]
黄色結晶
1H−NMR(DO,400MHz)δ:
9.09 (s, 1H, OH), 8.69 (s, 1H, CH), 7.92 (s, 1H, CH), 7.47 (s, 1H, CH),
3.98-4.00 (m, 2H, CH2), 3.95-3.98 (m, 3H, CH3), 3.62 (m, 2H, CH2), 3.18
-3.20 (m, 2H, CH2), 1.27 (s, 1H, NH), 0.94-0.89 (m, 2H, CH2).
[ 化合物(2a); 重水素化3−ヒドロキシ−1−(((4S)−2−メトキシ−
2−スルフィド−1,3,2−オキサアザホスホリジン−4−イル)メチル)ピリ
ジン−4(1H)−オン ]
黄色結晶
1H−NMR(DO,400MHz)δ:
9.09 (s, 1H, OH), 8.69 (s, 1H, CH), 7.92 (s, 1H, CH), 7.47 (s, 1H, CH),
3.90-3.94 (m, 3H, CH3), 3.16-3.22 (m, 2H, CH2), 1.27 (s, 1H, NH).
[ 化合物(2b); 重水素化1−(((4S)−2−エトキシ−2−スルフィド−
1,3,2−オキサアザホスホリジン−4−イル)メチル)ヒドロキシピリジン−
4(1H)−オン ]
黄色結晶
1H−NMR(DO,400MHz)δ:
9.09 (s, 1H, OH), 8.69 (s, 1H, CH), 7.92 (s, 1H, CH), 7.47 (s, 1H, CH),
3.95-3.98 (m, 3H, CH3), 3.62 (m, 2H, CH2), 3.18-3.20 (m, 2H, CH2),
1.27 (s, 1H, NH).
[ 化合物(2c); 重水素化3−ヒドロキシ−1−(((4S)−2−プロポキシ
−2−スルフィド−1,3,2−オキサアザホスホリジン−4−イル)メチル)ピ
リジン−4(1H)−オン ]
黄色結晶
1H−NMR(DO,400MHz)δ:
9.09 (s, 1H, OH), 8.69 (s, 1H, CH), 7.92 (s, 1H, CH), 7.47 (s, 1H, CH),
3.95-3.98 (m, 3H, CH3), 3.62 (m, 2H, CH2), 3.18-3.20 (m, 2H, CH2),
1.27 (s, 1H, NH), 0.94-0.89 (m, 2H, CH2).
実 施 例 3
シロアリに対する外用アッセイ:
各実施例で得られた化合物の、急性毒性の生化学的アッセイは、これを働きシロアリへの外用投与によって実施した。各化合物をエタノールに溶解し、その少量(0.5μL)を、各シロアリ1匹に投与した場合、それぞれ0.25、0.5、1.5、2.5、7.5、12.5および25μgとなるよう7つの異なる投与溶液を調製した。コントロールとしては、エタノールのみのものを利用し、陽性コントロールとしては、フェニトロチオンとロテノンを使用した。
各投与溶液0.5μLを働きシロアリの腹部に外用投与後、これらのシロアリをフィルタ−ペーパーを敷き詰めたペトリ皿(直径4.2cm)に移し、インキュべーター中で、23−25℃に保持した。実験の間、湿気を維持するために毎日ペトリ皿のボトムエッジに数滴の蒸留水を供給した。実験は、シロアリ各20匹での処理を、4反復で行った。
外用投与処理48時間後に、昆虫の生死を判断し、死亡率を求めた。昆虫が動かなくなり、外部刺激に反応しなくなったときは、昆虫が死んだとして評価した。ここで求めた死亡率から、グラフパッド・プリズム(Graphpad Prism) 6.01を使用するプロビット解析によってLD50が計算された。この結果を表1に示す。
表1に示すように、ミモシノールとその誘導体(化合物1aーc)は、0.539−1.234μg/シロアリで強い殺虫効果を有していたのに対し、D−ミモシノールとその誘導体(化合物2aーc)では、1.23−1.78μg/シロアリというやや低い殺虫活性を示した。
実 施 例 4
シロアリに対する非選択的アッセイ:
殺虫活性の評価のための非選択的バイオアッセイは、多和田らの手法(Tawata, S.ら、“Biosci., Biotechno., Biochem.”(1996), 60, 1643-1645.)にしたがっておこなわれた。試験化合物は、エタノールおよびアセトン中に3つの濃度(50、100、250ppm)となるように溶解し、ペトリ皿(直径8.5cm)に入れられたフィルターペーパーに適用した。また、コントロールとしては、エタノールおよびアセトンで処理されたフィルターペーパーを使用した。ロテノンとフェニトロチオンを陽性コントロールとして使用した。
これらフィルターペーパーを、室温下、24時間の風乾を行うことによって溶剤をフィルターペーパーから除去し、20匹のシロアリをそれぞれのフィルターペーパー片の上に置いた。次いで、ペトリ皿はカバーされ、23℃のインキュベーター中に置かれた。実験の間湿気を維持するために、毎日ペトリ皿のボトムエッジに数滴の蒸留水が供給された。実験は、2回繰り返す各処理を、4回反復実施した。
シロアリをフィルターペーパーに置いてから7日後にその生死を調べ、死亡率を評価した。昆虫が動かなくなり、外部刺激に反応しなくなったとき、昆虫が死んだとして評価した。昆虫の死亡率は、コントロール群のシロアリとの比較でのパーセンテージとして計算した。この結果を表2に示す。
表2から、ミモシノール、D−ミモシノールおよびそれらの誘導体に強い殺虫力があったことを示される。この中でも、化合物1bおよび化合物1aは、それぞれ、50および100μg/mL、処理後7日目で、死亡率52−62%、71−88%というシロアリに対する優れた活性を示した。これらの2個の化合物の殺虫力は、商業的に使用されている殺虫剤のロテノンに匹敵する。
実 施 例 5
C.エレガンスを用いる抗線虫活性アッセイ:
アッセイは、以前に説明された手順(Jang, S.-H.ら、“Biotechnology Letters.” (2004), 26, 287-291.およびSolis, G. M.ら、“ J. Visualized experiments.” (2011), 49, 1-6.)に若干の修正を加えて行った。線虫、カエノラブディテス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)は、大腸菌OP50で覆われた、線虫培養培地(NGM)[3gのNaCl、15gの寒天、2.5gのポリペプトン、136.1gのKHPO、17.9g のKOH、1MのMgSOの1mL、1MのCaClの1mL、コレステロールの1mL(5mg/mL)、アンピシリンの500μL(100μg/mL)]プレートで培養された。耐アンピシリンのOP50は、虫培養物の交差汚染を防ぐためのフィードソースとして使用した。
20℃での4日間の培養の後、NGMプレートは、線虫でいっぱいであった。同期された虫の培養物の準備において、S−ベーザルバッファ(5.85g NaCl、1g KHPO、6g KHPO、1リットルあたり1mLのコレステロール(5mg/mLエタノール))で線虫は寒天培地からすすぎ落とされ、二度S−ベーザルバッファーで洗われ、家庭用漂白剤/10N NaOH溶液が加えられた。
上記溶液の上清を10−15分間振蕩し、3000rpm、1分間の遠心で3回洗浄し、これをS−ベーザルバッファに再度懸濁させた。線虫/OP50(1.2×10バクテリア/mL)溶液100μLを96ウエルプレートの各ウエルに移し、ミモシンと実施例で得た各化合物のサンプル液20μLを、最終的濃度が50、100、250および500μMとなるように加えた。水はネガティブコントロールとして使用した。各処理は、4回反復で行われ、実験は2度繰り返した。
プレートは、2−3分間、激しく振蕩し、次いで20℃でインキュベーションした。処理48時間後に、死んだ線虫および活動的な線虫の数を記録し、線虫の死亡率は、コントロール群と比較したパーセンテージで計算した。ミモシンについての結果を図3に、ミモシノールおよび関連化合物についての結果を図4に、重水素化ミモシノール及び関連化合物についての結果を図5にそれぞれ示す。
この結果、興味あることに、ミモシンには、IC50値で16.81μMという高い抗線虫活性があった(図3)。これに対し、ミモシノールおよびその重水素化物は、それぞれIC50値で376.19μMおよび390.03μMというより弱い抗線虫活性であった(図4、図5)。
また、ミモシノールから誘導されるホスホアミドチオネートは、D−ミモシノールから誘導される対応物より強い抗線虫活性があった。特に、化合物1aと1bは強い抗線虫活性を示した。化合物1bのIC50は、50.21μMであり、化合物1aのそれは31.81μMであった。他の誘導体も、C.エレガンスに対する抗線虫活性が明らかであった。
実 施 例 6
アセチルコリンエステラーゼ(AChE)阻害活性測定:
シロアリ全虫体(20mg)を0.1Mの燐酸塩バッファ(pH8.0)でホモゲナイズし、得られたホモジェネートを、12,000rpmで20分間遠心分離した。この上清をAChEの酵素源として使用した。酵素を調製するための全ての工程は、4℃で行われた。
25μLの試料を、0.1Mの燐酸塩バッファ(pH8.0)125μLを含む96ウエルマイクロプレートに移し、次いで、酵素溶液(30μL)が加えられた。この混合物を、25℃で10分間反応させ、次いで、DTNB50μL(最終濃度 0.4mM)およびヨウ化アセチルコリン25μL(最終濃度 1mM)が加えられた。
このもののAChE酵素活性を、改変されたエレマン(Ellman)法を使用し、412nmで20分間測定された。コントロールとしては、水25μLのみを加えたものを使用した。酵素活性は、AChE抑制阻害分析を、各処理あたり4反復で、二度繰り返して行なうことによりおこない、以下の式からAChE活性の阻害率をパーセンテージで計算した。
%阻害=(Ao−AE)/Ao×100
Ao:コントロールの吸収
AE:試験サンプルの吸収
この結果を図1に示すが、ミモシノールとその誘導体(化合物1a−c)には、相対的なAChE抑制活性があった。すなわち化合物1aと1bのAChE酵素に対するIC50値は、それぞれ95.87μMおよび104.03μMであり、フェニトロチオンのIC50値、181.49μMより低かった。この結果は、D−ミモシノールおよびその誘導体(化合物2a−c)と比べ、かなり良かった。
実 施 例 7
チロシナーゼ阻害活性分析:
チロシナーゼの阻害活性分析のためマイクロプレート試験は、文献記載の手順(Tadtong, S.ら“ J Health Res.”(2009), 23, 99-102.)に従って行われた。
まず、種々の濃度の試料(20μL)を、96ウエルプレートの各々のウエルに取り、これに20mM リン酸ナトリウムバッファ(pH6.8)の120μLおよびバッファに溶解した20μLの500U/mLきのこチロシナーゼ酵素の20μLを加え混合した。混合物は、15分間、25℃でインキュベートされ、次に、0.85mM L−チロシン溶液20μLを加えた。マイクロプレートリーダー(ベンチマーク プラス、ビオラッド社、イギリス)を使用し、470nmでの吸収を記録した。この吸収値から、下記式により阻害率を求めた、なお陽性コントロールとしては、コウジ酸を使用した。
阻害(%) =[(CE−Co)−(SE−So)]/(CE−Co)×100
CE:酵素を含むコントロールの吸収
Co:酵素を含まないコントロールの吸収
SE:酵素を含む試験サンプルの吸収
So:酵素を含まない試験サンプルの吸収
この結果を図2に示すが、ミモシノールと重水素化ミモシノールは、それぞれのIC50値が、31.38μMおよび46.08μMと、コウジ酸に匹敵チロシナーゼに対する強い阻害活性を有していた。これに対し、これらの誘導体は、それより低いチロシナーゼ阻害活性であった。

Claims (4)

  1. 次の式(I)
    [ 式中、Aは次の基(a)または(b)
    (ここで、Rは水素原子または重水素原子を示し、Rは低級アルキル基を示す)
    を示す ]
    で表されるミモシン誘導体。
  2. 請求項1記載の式(I)で表されるミモシン誘導体を有効成分として含有する殺虫剤。
  3. 請求項1記載の式(I)で表されるミモシン誘導体を有効成分として含有する抗線虫剤。
  4. 請求項1記載の式(I)で表されるミモシン誘導体を有効成分として含有する美白剤。

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