JP6291962B2 - ガス拡散電極の製造方法および製造装置 - Google Patents

ガス拡散電極の製造方法および製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、燃料電池、特に固体高分子型燃料電池に好適に用いられるガス拡散電極の製造方法および製造装置に関する。より詳しくは、耐フラッディング・プラッギング性に優れ、なおかつ耐ドライアップ性に優れ、低温から高温の広い温度範囲にわたって高い発電性能を発現可能であり、さらには、機械特性、導電性、熱伝導性が優れるガス拡散電極の製造方法および製造装置に関する。
水素を含む燃料ガスをアノードに供給し、酸素を含む酸化ガスをカソードに供給して、両極で起こる電気化学反応によって起電力を得る固体高分子型燃料電池は、一般的に、セパレータ、ガス拡散電極、触媒層、電解質膜、触媒層、ガス拡散電極、セパレータを順に積層して構成される。ガス拡散電極にはセパレータから供給されるガスを触媒層へと拡散するための高いガス拡散性、電気化学反応に伴って生成する水をセパレータへ排出するための高い排水性、発生した電流を取り出すための高い導電性が必要であり、炭素繊維などからなる電極基材が広く用いられている。
しかしながら課題として、(1)固体高分子型燃料電池を70℃未満の比較的低い温度かつ高電流密度領域において作動させる場合、大量に生成する液水で電極基材が閉塞し、燃料ガスの供給が不足する結果、発電性能が低下する問題(以下、フラッディングと記載)、(2)固体高分子型燃料電池を70℃未満の比較的低い温度かつ高電流密度領域において作動させる場合、大量に生成する液水でセパレータのガス流路(以下、流路と記載)が閉塞し、燃料ガスの供給が不足する結果、瞬間的に発電性能が低下する問題(以下、プラッギングと記載)(3)80℃以上の比較的高い温度で作動させる場合、水蒸気拡散により電解質膜が乾燥し、プロトン伝導性が低下する結果、発電性能が低下する問題(以下、ドライアップと記載)が知られている。これら(1)〜(3)の問題を解決するために多くの取り組みがなされている。
特許文献1では、電極基材の触媒層側にカーボンブラックおよび疎水性樹脂からなるマイクロポーラス部を形成したガス拡散電極が提案されている。このガス拡散電極を用いた燃料電池によれば、マイクロポーラス部が撥水性を有する小さな細孔構造を形成するため、液水のカソード側への排出が抑えられ、フラッディングが抑制される傾向にある。また、生成水が電解質膜側に押し戻される(以下、逆拡散と記載)ため、電解質膜が湿潤しドライアップが抑制される傾向にある。
特許文献2および特許文献3では、電極基材の両面にカーボンブラック、疎水性樹脂からなるマイクロポーラス部を形成したガス拡散電極を用いる燃料電池が提案されている。このガス拡散電極を用いた燃料電池によれば、セパレータ側のマイクロポーラス部が平滑で高い撥水性を有することにより、流路で液水が滞留しにくくなり、プラッギングが抑制される。また、触媒層側のマイクロポーラス部により生成水の逆拡散が促進され、加えてセパレータ側のマイクロポーラス部により水蒸気拡散が抑えられる結果、電解質膜が湿潤しドライアップが抑制される。
特許文献4では電極基材の触媒層側にカーボンブラックおよび疎水性樹脂からなるマイクロポーラス部を形成し、前記マイクロポーラス部が島状または格子状であるガス拡散電極が提案されている。このガス拡散電極を用いた燃料電池によれば、マイクロポーラス部のない空隙部分から反応ガスを触媒層へスムーズに供給できるとされている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術には、フラッディング、ドライアップの抑制はまだ不十分であり、プラッギングは何ら改善されないという問題がある。
また、特許文献2や3に記載の技術には、セパレータ側のマイクロポーラス部により電極基材からセパレータへの排水が阻害されるため、フラッディングが顕著になるという問題がある。
また、特許文献4に記載の技術には、マイクロポーラス部のない空隙部分があるため生成水の逆拡散が不十分であり、ドライアップしやすいという問題を有している。さらに、マイクロポーラス部と触媒層との接触面が平滑でないために、接触電気抵抗が大きくなり、低温から高温にわたる発電性能が低下するという問題もある。
特許文献5では、これらの課題を解決し、耐フラッディング・プラッギング性に優れ、なおかつ耐ドライアップ性に優れたガス拡散電極の様態を明らかにしている。
しかし、一般にガス拡散電極に用いられる炭素質の多孔質基材は高価であり、工程におけるロスは極力低減すべきであるが、特許文献5で開示されるようなガス拡散電極を製品ロスを低減し量産性高く、低コストで製造するためのプロセスは検討されていなかった。
特開2000−123842号公報 特開平9−245800号公報 特開2008−293937号公報 特開2004−164903号公報 国際公開第2013/099720号
本発明の目的は、かかる従来技術の背景に鑑み、耐フラッディング・プラッギング性に優れ、なおかつ耐ドライアップ性に優れ、低温から高温の広い温度範囲にわたって高い発電性能を発現可能であり、さらには、機械特性、導電性、熱伝導性が優れるガス拡散電極を生産性高く、安価に製造する方法を提供することである。
本発明のガス拡散電極の製造方法は、前記課題を解決するために、次の構成を有する。すなわち、マイクロポーラス部[A]、電極基材、マイクロポーラス部[B]が配置され、マイクロポーラス部[A]がパターンを形成した、燃料電池に用いるためのガス拡散電極を製造する方法であって、電極基材の片面に、マイクロポーラス部[A]を形成するために、炭素質粉末、撥水性樹脂および分散媒が混練されたカーボン塗液[a]をロータリースクリーン印刷でパターン塗布し、実質的に乾燥させずに連続して、電極基材の反対側の面に、マイクロポーラス部[B]を形成するために、炭素質粉末、撥水性樹脂および分散媒が混練されたカーボン塗液[b]を基材の下側から塗布して後、両面を一括して乾燥する、ガス拡散電極の製造方法である。
さらに、マイクロポーラス部[A]、電極基材、マイクロポーラス部[B]が配置され、マイクロポーラス部[A]がパターンを形成した、燃料電池に用いるためのガス拡散電極を製造する方法であって、電極基材の片面に、マイクロポーラス部[A]を形成するために、炭素質粉末、撥水性樹脂および分散媒が混練されたカーボン塗液[a]をロータリースクリーン印刷でパターン塗布し、昇温された熱処理機で乾燥させずに連続して、電極基材の反対側の面に、マイクロポーラス部[B]を形成するために、炭素質粉末、撥水性樹脂および分散媒が混練されたカーボン塗液[b]を基材の下側から塗布して後、両面を一括して乾燥する、ガス拡散電極の製造方法である。
また、本発明のガス拡散電極の製造装置は、前記課題を解決するために、次の構成を有する。すなわち、長尺の電極基材を巻き出す巻き出し機、巻き出し機から巻き出された電極基材を搬送するためのガイドロール、搬送され製造されたガス拡散電極を巻き取る巻き取り機を備え、巻き出し機と巻き取り機の間には、搬送される電極基材の片面側にロータリースクリーン印刷機が設置され、ロータリースクリーン印刷機を設置した側と反対面側であって、かつ略水平に搬送される電極基材の片面下側にダイコーターが設置され、ダイコーターと巻取り機の間には乾燥機が設置されてなる、ガス拡散電極の製造装置である。
さらに、長尺の電極基材を巻き出す巻き出し機、巻き出し機から巻き出された電極基材を搬送するためのガイドロール、搬送され製造されたガス拡散電極を巻き取る巻き取り機を備え、巻き出し機と巻き取り機の間には、搬送される電極基材の片面側にロータリースクリーン印刷機が設置され、
ロータリースクリーン印刷機から電極基板が搬送された位置に、ロータリースクリーン印刷機を設置した側と反対面側であって、かつ水平面0°から60°の角度で搬送される電極基材の片面下側にダイコーターが設置され、ロータリースクリーン印刷機とダイコーターとの間には熱処理機が存在せず、ダイコーターと巻取り機の間には乾燥機が設置されてなる、ガス拡散電極の製造装置である。
ガス拡散電極のセパレータ側にパターニングされたマイクロポーラス部[A]および触媒層側にマイクロポーラス部[B]を有することにより、耐プラッギング性および耐ドライアップ性が高く、電極基材からの排水性も良好なガス拡散電極を簡略な設備により、製品ロスおよびエネルギー消費が少なく量産性を高く製造できる。
本発明のマイクロポーラス部[A]のパターンの一態様である。 本発明のマイクロポーラス部[A]のパターンの一態様である。 本発明のマイクロポーラス部[A]のパターンの一態様である。 本発明のマイクロポーラス部[A]のパターンの一態様である。 本発明のマイクロポーラス部[A]のパターンの一態様である。 本発明のマイクロポーラス部[A]のパターンの一態様である。 本発明のマイクロポーラス部[A]のパターンの一態様である。 本発明のマイクロポーラス部[A]のパターンの一態様である。 本発明のマイクロポーラス部[A]のパターンの一態様である。 本発明のマイクロポーラス部[A]のパターンの一態様である。 本発明に用いるロータリースクリーン印刷機の概略図である。 撥水処理に用いた装置の概略図である。 本発明の製造方法に用いる基本的な装置の概略図である。 本発明の製造方法に用いる好ましい装置の概略図である。 本発明において製造すべきガス拡散電極を製造するための従来装置の概略図である。 本発明において製造すべきガス拡散電極を製造するための別の従来装置の概略図である。 本発明の製造方法に用いる好ましい装置の概略図である。
本発明では、マイクロポーラス部[A]、電極基材、マイクロポーラス部[B]が配置され、マイクロポーラス部[A]がパターンを形成した、燃料電池に用いるためのガス拡散電極を製造する。マイクロポーラス部[A]、電極基材、マイクロポーラス部[B]は通常、この順番で配置される。
まず、本発明の構成要素である電極基材について説明する。
本発明において、電極基材は、セパレータから供給されるガスを触媒へと拡散するための高いガス拡散性、電気化学反応に伴って生成する水をセパレータへ排出するための高い排水性、発生した電流を取り出すための高い導電性が必要である。このため、導電性を有し、平均細孔径が10〜100μmの多孔体を用いることが好ましい。より具体的には、例えば、炭素繊維織物、炭素繊維抄紙体、炭素繊維不織布などの炭素繊維を含む多孔体、発砲焼結金属、金属メッシュ、エキスパンドメタルなどの金属多孔体を用いることが好ましい。中でも、耐腐食性が優れることから、炭素繊維を含む多孔体を用いることが好ましく、さらには、電解質膜の厚み方向の寸法変化を吸収する特性、すなわち「ばね性」に優れることから、炭素繊維抄紙体を炭化物で結着してなる基材、すなわち「カーボンペーパー」を用いることが好ましい。本発明において、炭素繊維抄紙体を炭化物で結着してなる基材は、通常、炭素繊維の抄紙体に樹脂を含浸し炭素化することにより得られる。
炭素繊維としては、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系、レーヨン系などの炭素繊維が挙げられる。なかでも、機械強度に優れることから、PAN系、ピッチ系炭素繊維が本発明において好ましく用いられる。
本発明における炭素繊維は、単繊維の平均直径が3〜20μmの範囲内であることが好ましく、5〜10μmの範囲内であることがより好ましい。平均直径が3μm以上であると、細孔径が大きくなり排水性が向上し、フラッディングを抑制することができる。一方、平均直径が20μm以下であると、水蒸気拡散性が小さくなり、ドライアップを抑制することができる。また、異なる平均直径を有する2種類以上の炭素繊維を用いると、電極基材の表面平滑性を向上できるために好ましい。
ここで、炭素繊維における単繊維の平均直径は、走査型電子顕微鏡などの顕微鏡で、炭素繊維を1000倍以上に拡大して写真撮影を行い、無作為に異なる30本の単繊維を選び、その直径を計測し、その平均値を求めたものである。走査型電子顕微鏡としては、(株)日立製作所製S−4800、あるいはその同等品を用いることができる。
本発明における炭素繊維は、単繊維の平均長さが3〜20mmの範囲内にあることが好ましく、5〜15mmの範囲内にあることがより好ましい。平均長さが3mm以上であると、電極基材が機械強度、導電性、熱伝導性が優れたものとなり好ましい。一方、平均長さが20mm以下であると、抄紙の際の炭素繊維の分散性が優れ、均質な電極基材が得られるために好ましい。かかる平均長さを有する炭素繊維は、連続した炭素繊維を所望の長さにカットする方法などにより得られる。
ここで、炭素繊維の平均長さは、走査型電子顕微鏡などの顕微鏡で、炭素繊維を50倍以上に拡大して写真撮影を行い、無作為に異なる30本の単繊維を選び、その長さを計測し、その平均値を求めたものである。走査型電子顕微鏡としては、(株)日立製作所製S−4800、あるいはその同等品を用いることができる。なお、炭素繊維における単繊維の平均直径や平均長さは、通常、原料となる炭素繊維についてその炭素繊維を直接観察して測定されるが、電極基材を観察して測定しても良い。
本発明において、電極基材の密度が0.2〜0.4g/cmの範囲内であることが好ましく、0.22〜0.35g/cmの範囲内であることがより好ましく、さらには0.24〜0.3g/cmの範囲内であることが好ましい。密度が0.2g/cm以上であると、水蒸気拡散性が小さく、ドライアップを抑制することができる。また、電極基材の機械特性が向上し、電解質膜、触媒層を十分に支えることができる。加えて、導電性が高く、高温、低温のいずれにおいても発電性能が向上する。一方、密度が0.4g/cm以下であると、排水性が向上し、フラッディングを抑制することができる。かかる密度を有する電極基材は、後述する製法において、予備含浸体における炭素繊維目付、炭素繊維に対する樹脂成分の配合量、および、電極基材の厚さを制御することにより得られる。なお、本発明において、炭素繊維を含む抄紙体に、樹脂組成物を含浸したものを「予備含浸体」と記載する。なかでも、予備含浸体における炭素繊維目付、炭素繊維に対する樹脂成分の配合量を制御することが有効である。ここで、予備含浸体の炭素繊維目付を小さくすることにより低密度の基材が得られ、炭素繊維目付を大きくすることにより高密度の基材が得られる。また、炭素繊維に対する樹脂成分の配合量を小さくすることにより低密度の基材が得られ、樹脂成分の配合量を大きくすることにより高密度の基材が得られる。また、電極基材の厚さを大きくすることにより低密度の基材が得られ、厚さを小さくすることにより高密度の基材が得られる。
ここで、電極基材の密度は、電子天秤を用いて秤量した電極基材の目付(単位面積当たりの質量)を、面圧0.15MPaで加圧した際の電極基材の厚みで除して求めることができる。
本発明において、電極基材の細孔径が30〜80μmの範囲内であることが好ましく、40〜75μmの範囲内であることがより好ましく、さらには50〜70μmの範囲内であることが好ましい。細孔径が30μm以上であると、排水性が向上し、フラッディングを抑制することができる。細孔径が80μm以下であると、導電性が高く、高温、低温のいずれにおいても発電性能が向上する。かかる細孔径の範囲に設計するには、単繊維の平均直径が3μm以上8μm以下である炭素繊維と、単繊維の平均直径が8μmを超える炭素繊維の両方を含むことが有効である。
ここで、電極基材の細孔径は、水銀圧入法により、測定圧力6kPa〜414MPa(細孔径30nm〜400μm)の範囲で測定して得られる細孔径分布のピーク径を求めたものである。なお、複数のピークが現れる場合は、最も高いピークのピーク径を採用する。測定装置としては、島津製作所社製オートポア9520、あるいはその同等品を用いることができる。
本発明において、電極基材の厚さは60〜200μmであることが好ましい。より好ましくは70〜160μmである。電極基材の厚みが60μm以上であることで機械強度が高くなりハンドリングが容易となる。200μm以下であることで、電極基材の断面積が小さくなるため、流路から隣接する流路へとパスカットするガスを抑制でき、流路の液水を流すガス量が多くなるため、プラッギングが抑制されやすくなる。また、排水のためのパスが短くなり、フラッディングが改善され、低温での発電性能が向上する。
ここで、電極基材の厚さは、面圧0.15MPaで加圧した状態で、マイクロメーターを用いて求めることができる。
電極基材には、燃料電池内部で生成する水を排出するため即ち排水性を高めるため、撥水処理を施すことが好ましい。撥水材としてはフッ素樹脂を用いることが好ましく、フッ素樹脂としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)(たとえば“テフロン”(登録商標))、FEP(四フッ化エチレン六フッ化プロピレン共重合体)、PFA(ペルフルオロアルコキシフッ化樹脂)、ETFA(エチレン四フッ化エチレン共重合体)、PVDF(ポリフッ化ビニリデン)、PVF(ポリフッ化ビニル)等が挙げられるが、強い撥水性を発現するPTFE、あるいはFEPが好ましい。より強い撥水性を示すのはPTFEであるが、基材内部に広がりにくく、基材を構成する炭素繊維全体に広がりやすい点ではFEPが好ましい。
本発明の製造方法にて製造されるべきガス拡散電極は、マイクロポーラス部[A]、電極基材、マイクロポーラス部[B]が、この順番で配置され、マイクロポーラス部[A]がパターンを形成している。
以下、図面を参照しながら、本発明におけるマイクロポーラス部[A]の好ましい態様を説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
本発明において、パターン様もしくはパターンとは一定周期で繰り返される模様のことである。100cm以下の面積の中に繰り返し周期があることが好ましく、10cm以下の面積の中に繰り返し周期があることがより好ましい。周期が小さいことで、導電性や排水性などの面内の性能ばらつきを小さくすることができる。ガス拡散電極を複数枚作成した場合は、シート間で比較して周期の有無を確認してもよいものとする。パターンとしては、格子、ストライプ、同心円、島状などがあり、例えば図1〜10に示すようなものが挙げられる。セパレータの流路が図3の白色部分のようなパターンであるとき、マイクロポーラス部[A]は図3の黒色部分のような、セパレータのリブ部分に対応するパターンであることが好ましい。リブ部分に対応するようにパターン様のマイクロポーラス部[A]が配置されることで流路から隣の流路へのパスカットの効果を大きくすることができ、耐プラッギング性が向上する。
マイクロポーラス部[A]は平均線幅0.1〜5mmの線状の集合体からなることが好ましい。本発明において、線とは幅が0.1mm以上でアスペクト比が2以上のものを指す。平均線幅0.1〜5mmの線の集合体とすることで、流路から隣接する流路へとパスカットするガス量の場所によるばらつきを小さくすることができる。線幅が0.1mm以下であるとマイクロポーラス部[A]のガス透過抵抗が低く、流路から隣接する流路へとパスカットするガス量を低減する効果が十分に発揮されない。パターンの平均線幅が5mm以上では面内の導電性や排水性のばらつきが大きくなる。線の集合体のなかでも、格子状もしくはストライプ状であることが好ましい。本発明の格子とは線の集合体で線が交差している部分を有する模様のことを指し、ストライプとは線の集合体で線が互いに交わらない模様のことを指す。格子の中でも直線により形成され交差角度が90度であるものが、ガス拡散電極の面内の性能のばらつきを小さく抑えることができるため特に好ましく、交点の数が1cmあたり10個以上の場合に前記ばらつきを大きく低減できるためさらに好ましい。ストライプの中でも直線により形成されるものが、ガス拡散電極の面内の性能のばらつきを小さく抑えることができるため特に好ましい。
マイクロポーラス部[A]は、その面積率が5〜70%の範囲内、マイクロポーラス部[B]は、その面積率が80〜100%の範囲内であることが好ましい。ここで、面積率とは、デジタルカメラなどでガス拡散電極の両面を撮影し、電極基材の片表面の面積に対するマイクロポーラス部で覆われている面積の割合をいう。
膜電極接合体などの状態にした後に測定する場合は、面積率は次の方法を用いて求めても良い。走査型電子顕微鏡などの顕微鏡で、ガス拡散電極断面から無作為に異なる100箇所を選び、40倍程度で拡大して写真撮影を行い、それぞれの画像で電極基材表面がマイクロポーラス部で覆われている面積の割合を計測し、それぞれの画像でのマイクロポーラス部[A]およびマイクロポーラス部[B]の面積率の平均値を指す。走査型電子顕微鏡としては、(株)日立製作所製S−4800、あるいは同等品を用いることができる。
マイクロポーラス部[A]は、その面積率が5〜70%であることにより、流路から隣接する流路へとパスカットするガスを抑制してプラッギングを抑制しながら、小さい面積率で液水の排出を阻害しないため耐フラッディング性が高くなる。マイクロポーラス部[A]の面積率は10〜60%であることがより好ましく、20〜40%であるとさらに好ましい。マイクロポーラス部[A]の面積率が70%以下であると、緻密なマイクロポーラス部[A]が電極基材の表面を覆う割合が高すぎず、面直ガス拡散性と排水性が確保され、フラッディングが抑制できる。マイクロポーラス部[A]の面積率が5%以上であると、流路から隣接する流路へとパスカットするガスを抑制することができるため、プラッギングが抑制できるとともに、生成水の逆拡散が促進されるためドライアップも抑制される。
マイクロポーラス部[B]は、その面積率が80〜100%であることにより、生成水の逆拡散を促進できるためドライアップを抑制できる。また、電極基材の表面凹凸が覆われ平滑となるため、膜電極接合体を構成し、燃料電池を構成した際に、触媒層もしくはセパレータとの間の接触面積が大きくなり、電気抵抗を低減することができる。
マイクロポーラス部[A]およびマイクロポーラス部[B]は、炭素質粉末と疎水性樹脂からなり、炭素質粉末としては例えばカーボンブラック、黒鉛粉、カーボンナノファイバー、グラフェン、炭素繊維ミルドファイバーなどが挙げられる。そのなかでも、取り扱いのしやすさからカーボンブラックを用いるのが好ましい。カーボンブラックの分類にはファーネスブラック、チャンネルブラック、アセチレンブラック、サーマルブラックなどが含まれる。疎水性樹脂としては、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとパーフルオロプロピルビニルエーテルの共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)などのフッ素樹脂が挙げられる。
マイクロポーラス部[A]およびマイクロポーラス部[B]において、炭素質粉末100質量部に対して、疎水性樹脂を1〜70質量部配合することが好ましく、5〜60質量部配合することがより好ましい。疎水性樹脂の配合量が1質量部以上であると、マイクロポーラス部[A]およびマイクロポーラス部[B]が機械強度の優れたものとなり好ましい。一方、70質量部以下であるとマイクロポーラス部[A]およびマイクロポーラス部[B]が導電性、熱伝導性の優れたものとなり好ましい。
マイクロポーラス部[A]の厚さは1〜20μmの範囲内であることが好ましく8〜16μmであることがより好ましい。1μm以上であると燃料電池のガス拡散電極としてマイクロポーラス部[A]をセパレータ側に向けて使用した際に、セパレータとガス拡散電極との界面の隙間の低減が可能となる。また、20μm以下であると、マイクロポーラス部[A]の電気抵抗を小さくできるため好ましい。マイクロポーラス部[B]は厚さが1〜50μmであることが好ましく、10〜30μmであることがさらに好ましい。1μm以上であることで、逆拡散の促進が顕著になり触媒との接触面も平滑となるため好ましい。50μm以下であることで、マイクロポーラス部[B]の電気抵抗を小さく抑えられるようになるため好ましい。
マイクロポーラス部[A]は、マイクロポーラス部[B]と同じ組成のものを用いても良いし、別の組成にしても良い。マイクロポーラス部[A]を別の組成にする場合、具体的には、カーボンブラックの粒子径をマイクロポーラス部[B]のものよりも小さくしたり、疎水性樹脂の配合量を多くしたり、熱硬化性樹脂を加えるなどして、マイクロポーラス部[A]をマイクロポーラス部[B]よりも緻密にすることが好ましい。これにより、マイクロポーラス部[A]の面積率を小さくしても流路から隣接する流路へとパスカットするガスを抑制できるため、プラッギングを抑制しやすくなる。
マイクロポーラス部[A]は、電極基材の片面に、炭素質粉末、疎水性樹脂および分散媒が混練されたカーボン塗液[a]を塗布し乾燥することによって形成され、マイクロポーラス部[B]は、電極基材のもう一方の片面に、炭素質粉末、疎水性樹脂および分散媒が混練されたカーボン塗液[b]を塗布し乾燥することによって形成される。カーボン塗液[a]とカーボン塗液[b]は同じ種類のものであっても、異なる種類のものであっても良い。
分散媒としては水が好ましく、通常、炭素質粉末や疎水性樹脂を分散媒に分散させるための分散剤として界面活性剤をカーボン塗液に含有させる。界面活性剤としては、ノニオン性の界面活性剤を用いるのが好ましい。
また、マイクロポーラス部[A]、[B]それぞれの基材への滲み込みの度合いを調整するため必要に応じて増粘剤を添加しても良い。
カーボン塗液[b]の電極基材への塗布は、市販されている各種の塗布装置を用いて行うことができる。塗布方式としては、スクリーン印刷、ロータリースクリーン印刷、スプレー噴霧、凹版印刷、グラビア印刷、ダイコーター塗布、バー塗布、ブレード塗布などが使用できるが、スクリーン印刷(ロータリースクリーン印刷を含む)やグラビア印刷でもよい。カーボン塗液[a]の電極基材へのパターン塗布は、スクリーン印刷またはグラビア印刷により行うこともできるが、スクリーン印刷は他の方法よりも電極基材にカーボン塗液[a]を多量に塗布でき、量の調整も行いやすい。電極基材へカーボン塗液[a]をスクリーン印刷でパターン塗布を行う際は、スクリーン印刷版上に感光性塗料を塗布し、所望するパターン以外の部分を硬化させ、未硬化のパターン部分の樹脂を除去することでパターンを有するスクリーン印刷版を作製し塗布を行う。
しかし、カーボン塗液[a]による、版毎のスクリーン印刷をロール トゥ ロールの連続で行なう場合は、印刷を行なう瞬間には基材の搬送を止めなければならない。つまり、基材搬送を止めて印刷を行い、また基材を搬送して次に印刷すべき基材の位置に印刷を行いこれを繰り返すことになる。本発明においては、後述するように、基材においてカーボン塗液[a]をパターン塗布した面の反対側の面にカーボン塗液[b]の塗布を行なうため、上記のようにカーボン塗液[a]によるスクリーン印刷を断続的に行なうと、反対側のカーボン塗液[b]の塗布も断続的になり、印刷部と印刷部の間に、製品としては使えないつなぎ目部分が発生してしまい、好ましくない。このため、本発明では、電極基材にカーボン塗液[a]を連続的に塗布できることから、カーボン塗液[a]の塗布方法としては、ロータリースクリーン印刷を用いる。
図11に示すように、ロータリースクリーン印刷機30は、ロータリースクリーン(版胴31)、圧胴32、スキージ34、装置カバー33よりなる基本構造を持つ。塗液は版胴31のなかに手動または自動で供給する。版胴31にはマイクロポーラス部[A]として用いるための所望のパターンが刻んである。基材1は圧胴32に抱き角を持ちながら搬送される。圧胴32に支持された基材1に版胴31が接触し、版胴31のなかの塗液がスキージ34により版胴31のパターンから押し出されて基材に印刷が行なわれる。
版胴にはいくつかのタイプがあるが、本発明の方法のように連続的に生産する場合には、継ぎ目のない(シームレス)タイプのものが好ましい。
ロータリースクリーン印刷においては、マイクロポーラス部[A]での所望のパターンの線幅、膜厚を実現するためには、版胴の紗(スクリーン)の線幅、メッシュ、開口率を最適の値に設定する。また、パターンの厚みを制御するには、塗液の粘度、濡れ性、スキージの硬度、押し込み量などを調整して、所望の厚みに調整する。
ロータリースクリーン(版胴)のメッシュ、開口率、口径、厚さは、用いるカーボン塗液[a]の粘度特性に合わせて、適宜選択される。
ロータリースクリーン印刷では、印刷速度は0.5〜15m/minが好ましい。印刷速度が0.5m/min以上であることで、生産性が向上し、ガス拡散電極のコスト低減が可能となる。また、15m/min以下であることで、印刷精度が向上する。
上記カーボン塗液[a]の塗布後、実質的に乾燥させずに連続して、カーボン塗液[a]を塗布した側と反対側の面にカーボン塗液[b]を基材の下側から塗布する。カーボン塗液[b]の塗布には、電極基材の表面粗さによらず塗布量の定量化を図ることができるため、ダイコーター塗布が特に好ましい。なお、「実質的に乾燥させない」とは、昇温された状態の乾燥機などの熱処理機で積極的に乾燥しないという意味であり、ごく短時間(30秒以内、好ましくは20秒以内、さらに好ましくは10秒以内)自然乾燥することは差し支えない。また、「連続して」とは、基材を一旦巻き取ることをしないことを意味する。
カーボン塗液[b]は略水平に搬送する基材の下側からダイコーターなどで塗布する。このようにすることにより、重力の影響を受けて滲み込みが抑制される。基材が搬送される角度は略水平であれば良く、完全な水平、すなわち基材面と水平面とのなす角度は0°であるのが最も好ましいが、ある程度傾いていても構わない。許容限度は水平面から60°まででありこれを超えて傾けると、滲み込みが大きくなりまた下方への液だれ流動が起こりやすくなる。
ダイコーターによる塗布は通常図16の下の図にあるように、基材を挟んでダイコーター4の反対側にバックロール6を設置し、このバックロール6の上に基材を抱かせてその部分にダイコーターから塗液を塗布する。しかし、本発明においては、図13に示すようにダイコーターはバックロールを持たず、いわゆるキスタイプのコーティングとすることが好ましい。
また、バックロールを持たないキスタイプのコーティングとすることで、カーボン塗液[b]が基材を貫通してバックロール6表面を汚し、この界面張力によりカーボン塗液[b]をロール側に引き寄せて基材内部へカーボン塗液[b]がさらに滲みこんでいく作用が無く、また塗液に働く重力により塗布液の基材への浸透が抑制できる。搬送する基材の下側からカーボン塗液[b]を塗布することで、基材内部の細孔を塗液が塞いでしまう弊害が少なく、燃料電池に組み込んだ場合、ガスの拡散性が高く、発電性能が良好になる。
搬送する基材の上側にダイコーターによるマイクロポーラス部[B]、下側にマイクロポーラス部[A] をロータリースクリーンという配置も考えられるが、それはロータリースクリーン印刷機の構造上困難である。
カーボン塗液[a]およびカーボン塗液[b]が塗布された基材は乾燥機の中に搬送され、カーボン塗液中の分散媒を除去するために両面を一括して乾燥される。乾燥温度は分散媒の蒸気圧、沸点によるが、分散媒が水の場合、60℃から120℃が適切である。60℃未満では乾燥に時間がかかり、120℃を超えると、急激に乾燥して乾燥塗膜中の内部応力によりクラックが発生したりする可能性があり好ましくない。
本発明の製造工程においては、カーボン塗液[a]によるパターン塗布に供される電極基材は、長尺に巻かれた電極基材巻回体から巻き出されたものであり、両面を一括して乾燥した後に得られたガス拡散電極を巻き取るものであるとともに、巻き出しから巻取りまでを連続して基材を搬送するのが良い。すなわち、上記のような電極基材の両面にマイクロポーラス部[A]、[B]を持つガス拡散電極を効率よく生産するために、長尺の基材を巻き出して、巻き取る間に塗布を行なう、いわゆるロール トゥ ロールの方式で加工を行なうのである。好ましくは100m以上の長さを持ち、幅少なくとも300mm以上の基材を巻いた電極基材巻回体を巻き出し機に装着し、巻回体から巻きだされた基材をガイドロールで搬送し、搬送された基材を巻き取り機により巻き取りながら、途中の工程においてカーボン塗液[a]、[b]の塗布、乾燥を行う。
乾燥まで終えた基材は、ガス拡散電極として巻き取り機にて巻き取られる。巻き取る際には、触媒層に直接接触させる面にはガイドロールが接触しないように巻き取ることが好ましい。巻き取る際に、塗布面の保護の目的で合い紙を巻き込んでも良い。
以下、本発明の具体的な態様について、図面を用いて、より詳細に説明する。
本発明に用いる基本的な装置の概略図を図13に示す。長尺の電極基材が巻かれた電極基材巻回体を巻き取り機2にセットして、巻き取り機2から長尺の電極基材を巻き出す。巻き出し機2から巻きだされた基材1は非駆動で自由に回転できるガイドロール3に適宜支持されながら搬送され、最初にロータリースクリーン印刷機30によりカーボン塗液が基材1に塗布される。続いて、カーボン塗液[a]が塗布された面と反対側の面を、基材の下側からダイコーターA4によりカーボン塗液[b]が塗布される。このときカーボン塗液[b]は通常、塗液タンク12から送液ポンプ13によりダイコーターに供給される。好ましくはフィルター14によりろ過する。カーボン塗液[a]およびカーボン塗液[b]が塗布された電極基材は、乾燥機7により両面が一括して乾燥されて分散媒が除去され、ガイドロール3により適宜支持されながら、ガス拡散電極として巻き取り機9により巻き取られる。図13では、マイクロポーラス部[B]にガイドロール3を接触させないよう、巻き取り機9を装置上側に設置して巻き取っている。また、巻取りに際しては塗布面保護のため、合い紙の巻き出し機11から巻き出された合い紙10を製品と共巻きにしている。
なお、図示していないが、基材の搬送は適宜張力を遮断できるよう、ロールによりニップすることもできる。この場合、マイクロポーラス部が塗布された面をニップすることは好ましくないため、塗布工程の前でニップすることが好ましい。既に塗布された基材を巻き出してさらに塗布するような場合には、ニップのかわりにサクションロールで張力カットすることもできる。
また、カーボン塗液塗布後、マイクロポーラス部[A]をガイドロールに接触させたくない場合に好適な装置の概略を図14に示す。図14に示す装置では、乾燥機7を出るまでの工程は図13に示す装置と同じであるが、巻き取り機を2基備え、1基の巻き取り機9aは、ロータリースクリーン印刷機が設置された側の基材面がロータリースクリーン印刷機と巻き取り機の間でガイドロールに接触することなく基材を巻き取ることができる位置に設置され、他の1基の巻き取り機9bが、ダイコーターが設置された側の基材面がダイコーターと巻き取り機の間でガイドロールに接触することなく基材を巻き取れることができる位置に設置されている。マイクロポーラス部[B]にガイドロール3を接触させたくない場合には、図13の装置と同様に巻き取り機9aで巻き取ればよい。一方、マイクロポーラス部[A]にガイドロール3を接触させたくない場合には、乾燥機を出た基材1を下側に接するガイドロール3bで下側に折れさせ、下側に設置された巻き取り機9bで巻き取ればよい。この場合にも、合い紙の巻き出し機11を設置しておいて合い紙10を共巻きにすることが好ましい。すなわち、図14に示す装置によれば、マイクロポーラス部[A]にガイドロールを接触させたくない場合、マイクロポーラス部[B]にガイドロールを接触させたくない場合のいずれにも対応することができる。また、両面ともガイドロールに接触させたくない場合には、表面からエアーを噴出すフローティングロールを使用することも出来る。
本発明において製造されるガス拡散電極を製造するために従来用いられている製造装置の概略図を図15および図16に示す。
図15に示すように、カーボン塗液[a]をロータリースクリーン印刷機30にて塗布後、乾燥機7で乾燥後にダイコーター4でマイクロポーラス部[B]を塗布し、二つめの乾燥機7にて乾燥後巻き取ると工程が長くなり、製品ロスが大きくなるばかりか、エネルギー損失も大きくなる。
また、図16に示すように、カーボン塗液[a]をロータリースクリーン印刷機30にて塗布後、乾燥を行ってから巻き取り機9により巻き取り、巻き取られた基材を再度巻き出し機2にセットしなおして、マイクロポーラス部[B]を塗布・乾燥後巻き取ると工程にかかる時間が長くなり、生産性が悪い。
本発明の製造工程においては、カーボン塗液を一括して乾燥した後、焼結を行うことが好ましい。焼結は、カーボン塗液を一括して乾燥した後、連続して行うことがより好ましい。焼結の目的は、カーボン塗液に含まれる分散剤等の有機物を熱分解して除去すること、およびカーボン塗液に含まれる撥水性樹脂や、必要に応じて採用される撥水処理で用いる撥水材を一旦溶融してマイクロポーラス部に含まれる炭素質粉末や電極基材に結着させることである。
焼結温度、時間の好ましい範囲は使用する分散剤等の有機物の沸点、分解点および疎水性樹脂の融点を考慮して決めるが、分散剤等の有機物を除去するためには最低250℃は必要とすることが多く、温度の上限は400℃とするのが良い。400℃を超えると疎水性樹脂が分解することが多い。焼結時間としては30秒以上、10分以下が適切である。
図14に示す装置に焼結工程を加えた装置を図17に示す。図17に示す装置においては、巻き取り機と乾燥機の間に焼結炉を設置しており、カーボン塗液[a]およびカーボン塗液[b]の塗布後、乾燥機7にて分散媒の乾燥を一括して行い、乾燥機7の後ろに設置された焼結炉8で、焼結を行なう。焼結後、ガイドロール3aまたは3bにより支持されながら、巻き取り機9aまたは9bにより巻き取る。巻き取り時に合い紙の巻き出し機11aまたは11bから巻き出される合い紙10aまたは10bを共巻きにすることが好ましい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。実施例で用いた材料、ガス拡散電極の作製方法、燃料電池の電池性能評価方法を次に示した。
<材料>
A:電極基材(東レ(株)製、TGP−R−060)
B:溶媒 イオン交換水
C:撥水性樹脂
・PTFE樹脂 “ポリフロン”(登録商標)PTFEディスパージョンD−210C(ダイキン工業(株)製)
・FEP樹脂 “ポリフロン”(登録商標)FEPディスパージョン ND−110(ダイキン工業(株)製)
D:その他
・界面活性剤“TRITON”(登録商標)X−100(ナカライテスク(株)製)
E:導電性微粒子(炭素質粉末)
・カーボンブラック“デンカブラック”(登録商標)(電気化学工業(株)製)
<電極基材>
電極基材として、長尺(400m)の東レ製カーボンペーパーTGP−R−060を用意した。
<撥水処理>
図12に示すような配置の装置を用いて、PTFE樹脂 “ポリフロン”(登録商標)PTFEディスパージョンD−210C(ダイキン工業(株)製)をイオン交換水を用いて、樹脂濃度として10%に希釈し、浸漬槽15に注入し、電極基材(カーボンペーパーTGP−R−060)をこの浸漬槽に漬け込んで撥水処理を行なった。
<カーボン塗液[a]、[b]の調製>
マイクロポーラス部[A]および[B]を形成するためのカーボン塗液には、カーボンブラックとしてアセチレンブラック(電気化学工業株式会社製“デンカブラック”(登録商標))、PTFE樹脂(ダイキン工業株式会社製“ポリフロン”(登録商標)D−210C)、界面活性剤(ナカライテスク株式会社製“TRITON”(登録商標)X−100)、イオン交換水を用い、カーボンブラック/PTFE樹脂/界面活性剤/精製水=7.7質量部/2.5質量部/14質量部/75.8質量部の配合比でこれらを混合したものを用いた。
<燃料電池の電池性能評価>
白金担持炭素(田中貴金属工業(株)製、白金担持量:50質量%)1.00g、精製水 1.00g、“Nafion”(登録商標)溶液(Aldrich社製 “Nafion”(登録商標)5.0質量%)8.00g、イソプロピルアルコール(ナカライテスク社製)18.00gを順に加えることにより、触媒液を作成した。
次に7cm×7cmにカットした “ナフロン”(登録商標)PTFEテープ“TOMBO”(登録商標)No.9001(ニチアス(株)製)に、触媒液をスプレーで塗布し、室温で乾燥させ、白金量が0.3mg/cmの触媒層付きPTFEシートを作製した。続いて、10cm×10cmにカットした固体高分子電解質膜“Nafion”(登録商標)NRE−211cs(DuPont社製)を2枚の触媒層付きPTFEシートで挟み、平板プレスで5MPaに加圧しながら130℃で5分間プレスし、固体高分子電解質膜に触媒層を転写した。プレス後、PTFEシートを剥がし、触媒層付き固体高分子電解質膜を作製した。
次に、触媒層付き固体高分子電解質膜を、7cm×7cmにカットした2枚のガス拡散電極で挟み、平板プレスで3MPaに加圧しながら130℃で5分間プレスし、膜電極接合体を作製した。なお、ガス拡散電極はマイクロポーラス部[B]を有する面が触媒層側と接するように配置した。
得られた膜電極接合体を燃料電池評価用単セルに組み込み、電流密度を変化させた際の電圧を測定した。ここで、セパレータとしては、溝幅1.5mm、溝深さ1.0mm、リブ幅1.1mmの一本流路のサーペンタイン型のものを用いた。また、アノード側には210kPaに加圧した水素を、カソード側には140kPaに加圧した空気を供給し、評価を行った。なお、水素、空気はともに70℃に設定した加湿ポットにより加湿を行った。また、水素、空気中の酸素の利用率はそれぞれ80%、67%とした。
まず、運転温度を65℃に保持し、電流密度を2.2A/cmにセットした場合の、出力電圧を測定し、耐フラッディングの指標として用いた。耐プラッギング性はこの電流密度2.2A/cmで30分保持した際の発電性能の瞬時低下頻度を見て評価した。30分間の評価で電圧が0.2V以下になった回数が7回以上のものを×、回数が5〜6回のものを△、3〜4回のものを○、2回以下のものを◎とした。
次に、電流密度を1.2A/cmにセットし、運転温度を80℃から、5分保持、5分かけて2℃上昇を繰り返しながら出力電圧を測定し、発電可能な限界温度を求め、高温性能(耐ドライアップ性)の指標として用いた。
(実施例1)
マイクロポーラス部[A]は線幅0.5mm、線間隔2mmの直線で構成される格子状のパターンになるようにロータリースクリーン版(版胴)を用いて作製した。図13に示すような構成の巻き取り式のコーター(搬送長さ30m)の巻き出し機2に撥水処理済みの電極基材をセットし、速度1m/分で巻き出しながら最初にマイクロポーラス部[A]をロータリースクリーン印刷機30にて形成した。次いで、マイクロポーラス部[A]と反対側にマイクロポーラス部[B]をダイコーター4にて塗布し、さらに100℃で3分間乾燥を行いこれを巻き取り機で巻き取ることにより長尺のガス拡散電極を得た。巻き取りに際しては、マイクロポーラス部[B]がガイドロールに触れないように上側の巻き取り装置を使って巻き取った。このようにして得られたガス拡散電極から、概略A4サイズの矩形に切り出したものを、バッチ式のオーブンに入れ、室温から約2時間かけて370℃まで昇温し、370℃に到達してから10分間焼結してオーブンから取り出し、ガス拡散電極を得た。
(比較例1)
図16に示すような装置を用いて、巻き取り式のコーターの巻き出し機2に撥水処理済みの電極基材をセットし、速度1m/分で巻き出しながら最初にマイクロポーラス部[A]をロータリースクリーン印刷機30にて形成し、乾燥後、一旦巻き取った。これを巻き出し機に再度セットし、合い紙を巻き取り除去しながら搬送し、ロータリースクリーン印刷機からダイコータ4に塗布機を変更した状態でダイコーターにより、マイクロポーラス部[B]を、マイクロポーラス部[A]と反対側の面に塗布した。マイクロポーラス部[A]のパターン、マイクロポーラス部[B]の塗液組成は実施例1と同じである。
(実施例2)
図17のように乾燥機の後に焼結炉を入れた装置を用いて、マイクロポーラス部[A]、[B]の塗布、乾燥後に370℃での焼結を行なった以外は、実施例1と同様にしてガス拡散電極を得た。
実施例1では工程の基材の塗布前ロスが約30m、塗布後のロスが5mあった。比較例1においては前ロスが1パス目2パス目それぞれ30mで約60m後ロスが同様に10mのロスが発生した。また、基材を巻き出し機にセットしてから、製品を巻き取り終わるまでのタクトタイムは実施例1においては、7時間30分であったのに対し、比較例1では、2回塗布に加えてロータリースクリーンからダイコーターへセット替えする時間を含めて17時間30分を要した。実施例2では、焼結炉を導入した分だけ、実施例1に比べ塗布前ロス、塗布後ロスがそれぞれ約5m大きくなったが、タクトタイムは7時間45分と実施例1とほぼ変わらずに、しかも焼結まで終了させることができた。
これらの、実施例、比較例での評価結果などを表1にまとめて示す。このガス拡散電極の発電性能評価をした結果、実施例1,2のものは、耐プラッギング性、耐フラッディング性、耐ドライアップ性ともに比較例に比べ良好な性能を示した。耐フラッディング性、耐ドライアップ性において比較例よりもむしろ良好な性能を示しているのは、マイクロポーラス部[B]のダイコーターがバックロールのないタイプであり(従って裏抜けしてバックロール表面に付着した塗液成分の界面張力により塗液が基材内部に滲みこむことが押さえられる)、また下から塗布していることにより重力の影響で基材への塗液の滲み込みが抑制されるため、ガス拡散性が比較例に比べ良好であったためと考えられる。
このように本発明によれば、一般的に用いられるコーターでの製造方法に比べ、基材ロスが少なく生産性が良いばかりでなく、燃料電池としての性能も良好であることが分かる。
1 基材
2 巻き出し機
3,3a,3b ガイドロール(非駆動)
4 ダイコーターA
5 ダイコーターB
6 バックロール(駆動)
7 乾燥機
8 焼結炉
9,9a,9b 巻き取り機(駆動)
10,10a,10b 合い紙
11,11a,11b 合い紙の巻き出し機
12 塗液タンク
13 送液ポンプ
14 フィルター
15 浸漬槽
30 ロータリースクリーン印刷機
31 版胴(ロータリースクリーン)
32 圧胴
33 カバー
34 スキージ
35 塗液

Claims (7)

  1. マイクロポーラス部[A]、電極基材、マイクロポーラス部[B]が配置され、マイクロポーラス部[A]がパターンを形成した、燃料電池に用いるためのガス拡散電極を製造する方法であって、電極基材の片面に、マイクロポーラス部[A]を形成するために、炭素質粉末、撥水性樹脂および分散媒が混練されたカーボン塗液[a]をロータリースクリーン印刷でパターン塗布し、昇温された熱処理機で乾燥させずに連続して、電極基材の反対側の面に、マイクロポーラス部[B]を形成するために、炭素質粉末、撥水性樹脂および分散媒が混練されたカーボン塗液[b]を基材の下側から塗布して後、両面を一括して乾燥する、ガス拡散電極の製造方法。
  2. カーボン塗液[a]によるパターン塗布に供される電極基材は、長尺に巻かれた電極基材巻回体から巻き出されたものであり、両面を一括して乾燥した後に得られたガス拡散電極を巻き取るとともに、巻き出しから巻取りまでを連続して電極基材を搬送する、請求項1に記載のガス拡散電極の製造方法。
  3. 電極基材について、両面を一括して乾燥した後、焼結を行う、請求項1または2に記載のガス拡散電極の製造方法。
  4. 長尺の電極基材を巻き出す巻き出し機、巻き出し機から巻き出された電極基材を搬送するためのガイドロール、搬送され製造されたガス拡散電極を巻き取る巻き取り機を備え、巻き出し機と巻き取り機の間には、搬送される電極基材の片面側にロータリースクリーン印刷機が設置され
    ロータリースクリーン印刷機から電極基板が搬送された位置に、ロータリースクリーン印刷機を設置した側と反対面側であって、かつ水平面0°から60°の角度で搬送される電極基材の片面下側にダイコーターが設置され、ロータリースクリーン印刷機とダイコーターとの間には熱処理機が存在せず、ダイコーターと巻取り機の間には乾燥機が設置されてなる、ガス拡散電極の製造装置。
  5. 巻き取り機を、少なくとも2基備え、1基の巻き取り機は、ロータリースクリーン印刷機が設置された側の基材面がロータリースクリーン印刷機と巻き取り機の間でガイドロールに接触することなく基材を巻き取ることができる位置に設置され、他の1基の巻き取り機が、ダイコーターが設置された側の基材面がダイコーターと巻き取り機の間でガイドロールに接触することなく基材を巻き取れることができる位置に設置されてなる、請求項4に記載のガス拡散電極の製造装置。
  6. 巻き取り機と乾燥機の間に焼結炉を設置してなる、請求項4または5に記載のガス拡散電極の製造装置。
  7. ロータリースクリーン印刷機およびダイコーターが、炭素質粉末、撥水性樹脂および分散媒を混練されたカーボン塗液を塗布するためのものである、請求項4〜6のいずれかに記載のガス拡散電極の製造装置。
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