JP6291374B2 - 作業車両 - Google Patents

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Description

本願発明は、エンジン等を搭載した走行機体の後部に左右の走行クローラを装設するトラクタ等の作業車両に関するものである。
トラクタといった作業車両における走行機体の後部に、左右の走行クローラを装設すること、つまり、走行機体の前部に左右の前車輪を装設し、走行機体の後部に左右の走行クローラを装設することは、先行技術としての特許文献1〜3等に記載されている。
先行技術は、走行機体の後車軸ケースに後車軸を軸支して、後車軸に駆動輪体を取付ける一方、後車軸ケースよりも下方の部位に前後方向に延びるトラックフレームを配設して、トラックフレームに走行クローラを装着した構造であって、トラックフレームの前後方向中途部を、後車軸ケース等の走行機体側に、後車軸より適宜距離だけ下方の部位に配設した1本の揺動支点軸にて回動可能に枢着し、トラックフレームをその前部及び後部が互いに逆方向に上下動するように構成している。そして、トラックフレームの前端側に設けた前従動輪体と、後端側に設けた後従動輪体と、駆動輪体とにわたって略三角形状に走行クローラを巻掛け、駆動輪体にて走行クローラを回転することによって、走行機体を前進移動又は後進移動させるという構成にしている。
特開平10−45051号公報 特開2004−217054号公報 特開2006−96199号公報
しかし、先行技術の構成では、トラックフレームの走行機体への支持が揺動支点軸による一点支持であるから、揺動支点軸部に荷重が集中し易く、揺動支点軸部の変形等を招来して作動不良を発生させるおそれがあった。また、前進移動時又は後進移動時に、圃場の畦等の凸部を乗り越えるに際して、揺動支点軸部を中心として走行クローラが前上がり又は前下がりに傾斜し、走行クローラの接地面の前後傾斜角度が大きくなり易いから、走行機体の対地高さも変化し易く、操縦座席に搭乗したオペレータの良好な乗り心地を維持し難いという問題もあった。
本願発明は、これらの現状を検討して改善を施したトラクタ等の作業車両を提供しようとするものである。
請求項1の発明は、エンジンを搭載した走行機体と、前記走行機体の下部に設けたトラックフレームと、前記トラックフレームに駆動輪体及び従動輪体を介して装着した走行クローラとを備える作業車両において、前記駆動輪体に回転動力を伝達する後車軸ケースにリンク支持体を取り付け、前記トラックフレームは、前後一対のリンク部材を介して前記リンク支持体に前後揺動可能に連結し、前記リンク支持体、前記前後一対のリンク部材及び前記トラックフレームを四節リンク構造に構成する一方、前記リンク支持体は、前記後車軸ケースの上面側に位置する後部支持台及び連結ステーと、前記後車軸ケースの下面側に位置するリンクブロックとを備え、後車軸を回転可能に内挿している前記後車軸ケースを挟んで上下に分離構成し、前記上下のリンク支持体を前記後車軸ケースに対して上方からのボルトによって締結しているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の作業車両において、前記各リンク部材の上揺動支点軸側の両端部に、Oリング及びスラストワッシャーを被嵌させているというものである。
請求項1の発明によると、エンジンを搭載した走行機体と、前記走行機体の下部に設けたトラックフレームと、前記トラックフレームに駆動輪体及び従動輪体を介して装着した走行クローラとを備える作業車両において、前記駆動輪体に回転動力を伝達する後車軸ケースにリンク支持体を取り付け、前記トラックフレームは、前後一対のリンク部材を介して前記リンク支持体に前後揺動可能に連結し、前記リンク支持体、前記前後一対のリンク部材及び前記トラックフレームを四節リンク構造に構成する一方、前記リンク支持体は前記後車軸ケースを挟んで上下に分離構成し、前記上下のリンク支持体を前記後車軸ケースに対して上方からのボルトによって締結しているから、前記四節リンク構造の平行リンク近似動作で、前記走行クローラの前後傾斜姿勢が大きく変化するのを防止できる。また、前記走行クローラの接地抵抗の大幅な変動等を防止でき、圃場の乱れや蛇行走行等のおそれを低減できる利点もある。更に、上下に分離構成した前記リンク支持体の組み付け工数の低減並びに組み付け時間の短縮を図れる。
請求項2の発明によると、前記各リンク部材の上揺動支点軸側の両端部に、Oリング及びスラストワッシャーを被嵌させているから、前記各リンク部材と前記各上揺動支軸との間を簡単な構造で密封でき、前記各上揺動支軸の潤滑性及び耐久性を向上できる。前記リンク支持体と前記各リンク部材とによって、前記スラストワッシャー及び前記Oリングを挟持するため、前記スラストワッシャー及び前記Oリングの存在が、前記リンク支持体と前記各リンク部材との間の隙間から泥水等の異物が侵入するのを効果的に防止できる。前記各リンク部材と前記各上揺動支軸との間への塵埃の入り込みを簡単に防止できる。前記リンク支持体と前記各リンク部材との間に前記スラストワッシャーを介挿するにあたり、前記スラストワッシャーと共に前記Oリングも介在させるので、前記Oリングの存在によって、前記リンク支持体及び前記各リンク部材と、前記スラストワッシャーとのメタル接触圧力を適切に調整でき、前記スラストワッシャーの高耐久性を実現できる。
実施形態を示すトラクタの側面図である。 同平面図である。 後部クローラ装置の側面図である。 トラックフレーム周辺の側面図である。 後部クローラ装置の取り付け構造を示す分離斜視図である。 後車軸ケースに対するリンク支持体の取り付け構造を示す分離斜視図である。 リンク支持体とリンク部材との軸支構造を示す分離斜視図である。 リンク支持体を前方右斜め下側から見た拡大斜視図である。 標準仕様の後部クローラ装置の背面断面図である。 駆動輪体の詳細構造を示す背面断面説明図である。 幅狭仕様の後部クローラ装置の背面断面図である。 駆動輪体の詳細構造を示す背面断面説明図である。 リンク部材の軸支構造を示す拡大断面図である。
以下に、本願発明を具体化した実施形態について、作業車両であるトラクタを例に挙げて図面に基づき説明する。
まず始めに、図1〜図4を参照しながら、トラクタ1の概要について説明する。実施形態のトラクタ1は、走行機体2と、走行機体2の前部を支持する左右一対の前車輪3と、走行機体2の後部を支持する左右一対の後部クローラ装置4とを備えている。左右一対の前車輪3と同じく左右一対の後部クローラ装置4とが走行部を構成している。走行機体2の前部に搭載した動力源としてのコモンレール式のディーゼルエンジン5(以下、単にエンジンという)で後部クローラ装置4及び前車輪3を駆動することによって、トラクタ1が前後進走行するように構成している。エンジン5はボンネット6で覆われている。走行機体2の上面にはキャビン7を設置し、該キャビン7の内部には、操縦座席8と、かじ取りすることによって前車輪3の操向方向を左右に動かすようにした操縦ハンドル(丸ハンドル)9とを配置している。キャビン7の左右下部には、オペレータが乗降するステップ10を設けている。キャビン7の底部より下側には、エンジン5に燃料を供給する燃料タンク11を設けている。
走行機体2は、前バンパー12及び前車軸ケース13を有するエンジンフレーム14と、エンジンフレーム14の後部に着脱自在に固定した左右の機体フレーム15とで構成している。前車軸ケース13の左右両端側から外向きに前車軸16を回転可能に突出させている。前車軸ケース13の左右両端側に前車軸16を介して前車輪3を取り付けている。機体フレーム15の後部には、エンジン5からの回転動力を適宜変速して前車輪3及び後部クローラ装置4に伝達するためのミッションケース17を連結している。左右の機体フレーム15及びミッションケース17の下面側には、左右外向きに張り出した底面視矩形枠板状のタンクフレーム18をボルト締結している。実施形態の燃料タンク11は左右二つに分かれている。タンクフレーム18の左右張り出し部の上面側に、左右の燃料タンク11を振り分けて搭載している。ミッションケース17の左右外側面には、左右の後車軸ケース19を外向きに突出するように装着している。左右の後車軸ケース19には左右の後車軸20を回転可能に内挿している。ミッションケース17に後車軸20を介して後部クローラ装置4を連結している。左右の後部クローラ装置4の上方は左右のリヤフェンダー21によって覆われている。
ミッションケース17の後部上面には、例えばロータリ耕耘機といった作業機を昇降動させる油圧式昇降機構22を着脱可能に取り付けている。ロータリ耕耘機等の作業機は、左右一対のロワーリンク23及びトップリンク24からなる3点リンク機構を介してミッションケース17の後部に連結される。ミッションケース17の後側面には、ロータリ耕耘機等の作業機にPTO駆動力を伝達するPTO軸25を後ろ向きに突設している。
エンジン5の後側面から後ろ向きに突設するエンジン出力軸(図示省略)には、フライホイル26を直結するように取り付けている。両端に自在軸継手を有する動力伝達軸29を介して、フライホイル26から後ろ向きに突出した主動軸27と、ミッションケース17前面側から前向きに突出した主変速入力軸28とを連結している(図1参照)。ミッションケース17内には、油圧無段変速機、前後進切換機構、走行副変速ギヤ機構及び後輪用差動ギヤ機構を配置している。エンジン5の回転動力は、主動軸27及び動力伝達軸29を経由してミッションケース17の主変速入力軸28に伝達され、油圧無段変速機及び走行副変速ギヤ機構によって適宜変速される。そして、当該変速動力が後輪用差動ギヤ機構を介して左右の後部クローラ装置4に伝達される。
ミッションケース17の前面下部から前向きに突出した前車輪出力軸30には、前車輪駆動軸31を介して、前輪用差動ギヤ機構(図示省略)を内蔵する前車軸ケース13から後向きに突出した前車輪伝達軸(図示省略)を連結している。ミッションケース17内の油圧無段変速機及び走行副変速ギヤ機構による変速動力は、前車輪出力軸30、前車輪駆動軸31及び前車輪伝達軸から前車軸ケース13内の前輪用差動ギヤ機構を経由して、左右の前車輪3に伝達される。
次に、図1及び図2を参照しながら、キャビン7内部の構造について説明する。キャビン7内における操縦座席8の前方にステアリングコラム32を配置している。ステアリングコラム32は、キャビン7内部の前面側に配置したダッシュボード33の背面側に埋設するような状態で立設している。ステアリングコラム32上面から上向きに突出したハンドル軸の上端側に、平面視略丸型の操縦ハンドル9を取り付けている。
ステアリングコラム32の右側には、ロータリ耕耘機等の作業機を最上昇位置や最下降位置に強制的に移動させるワンタッチ昇降レバー34と、走行機体2を制動操作するための左右一対のブレーキペダル35とを配置している。ステアリングコラム32の左側には、走行機体2の進行方向を前進と後進とに切り換え操作するための前後進切換レバー36(リバーサレバー)と、動力継断用のクラッチ(図示省略)を遮断操作するためのクラッチペダル37とを配置している。
ステアリングコラム32の左側で前後進切換レバー36の下方には、前後進切換レバー36に沿って延びる誤操作防止体38(リバーサガード)を配置している。接触防止具である誤操作防止体38を前後進切換レバー36下方に配置することによって、トラクタ1に乗降する際に、オペレータが前後進切換レバー36に不用意に接触するのを防止している。ダッシュボード33の背面上部側には、液晶パネルを内蔵した操作表示盤39を設けている。
キャビン7内にある操縦座席8前方の床板40においてステアリングコラム32の右側には、エンジン5の回転速度又は車速を制御するアクセルペダル41を配置している。なお、床板40上面の略全体は平坦面に形成している。操縦座席8を挟んで左右両側にはサイドコラム42を配置している。操縦座席8と左サイドコラム42との間には、左右両後部クローラ装置4を制動状態に維持する操作を実行するための駐車ブレーキレバー43と、トラクタ1の走行速度(車速)を強制的に大幅に低減させる超低速レバー44(クリープレバー)と、ミッションケース17内の走行副変速ギヤ機構の出力範囲を切り換えるための副変速レバー45と、PTO軸25の駆動速度を切り換え操作するためのPTO変速レバー46とを配置している。操縦座席8の下方には、左右両後部クローラ装置4の差動駆動をオンオフするためのデフロックペダル47を配置している。操縦座席8の後方左側には、PTO軸25を逆転駆動させる操作を実行する逆転PTOレバー48を配置している。
操縦座席8と左サイドコラム42との間には、操縦座席8に着座したオペレータの腕や肘を載せるためのアームレスト49を設けている。アームレスト49は、操縦座席8とは別体に構成すると共に、トラクタ1の走行速度を増減速させる主変速レバー50と、ロータリ耕耘機といった作業機の高さ位置を手動で変更調節するダイヤル式の作業部ポジションダイヤル51(昇降ダイヤル)とを備えている。なお、アームレスト49は、後端下部を支点として複数段階に跳ね上げ回動可能な構成になっている。
左サイドコラム42には、前側から順に、エンジン5の回転速度を設定保持するスロットルレバー52と、PTO軸25からロータリ耕耘機等の作業機への動力伝達を継断操作するPTOクラッチスイッチ53と、ミッションケース17の上面側に配置する油圧外部取出バルブ(サブコントロールバルブ、図示省略)を切換操作するための複数の油圧操作レバー54(SCVレバー)とを配置している。ここで、油圧外部取出バルブは、トラクタ1に後付けされるフロントローダといった別の作業機に作動油を供給制御するためのものである。実施形態では、油圧外部取出バルブの数(4連)に合わせて、油圧操作レバー54を4つ配置している。
なお、図示は省略するが、キャビン7前部の左右下側は、防振部材としての前防振ゴム体を介して左右の機体フレーム15に取り付けた前部支持台に連結している。また、キャビン7後部の左右下側は、防振部材としての後防振ゴム体99を介して、左右の後車軸ケース19上に取り付けた後部支持台97に連結している(図3〜図6参照)。従って、走行機体2は、複数の防振ゴム体99を介してキャビン7を防振支持している。
次に、図1〜図5を参照しながら、後部クローラ装置4の構造について説明する。走行機体2には、ミッションケース17の左右外側面に外向き突設した後車軸ケース19を介して、後部クローラ装置4を着脱可能に取り付けている。この場合、図3〜図5に示すように、後車軸ケース19に軸支した後車軸20の先端側を左右外向きに突出させ、後車軸20の先端側に駆動輪体116を取り付けている。後車軸ケース19よりも下方には、前後方向に延びるトラックフレーム117を配置している。後車軸ケース19にはリンク支持体118を着脱可能に締結している。リンク支持体118には、後車軸20を挟んで前側にある前リンク部材119と、後側にある後リンク部材120とを備えている。リンク支持体118に前後一対のリンク部材119,120を介してトラックフレーム117を前後揺動可能に連結している。すなわち、リンク支持体118(走行機体2とも言える)、前後一対のリンク部材119,120及びトラックフレーム117とは、四節リンク構造をなしている。
図1及び図3〜図5に示すように、トラックフレーム117の前端側にテンション調節機構122を介して前従動輪体121を取り付けている。トラックフレーム117の後端側には、二股状後アーム124を介して後従動輪体123を取り付けている。後従動輪体123は、二股状後アーム124の後端側に回転可能に軸支している。駆動輪体116と前従動輪体121と後従動輪体23との三者には、履帯としての合成ゴム製の走行クローラ125を略三角形状に巻掛けしている。駆動輪体116(後車軸20)を適宜速度で正逆回転させて、走行クローラ125が正逆回転駆動することによって、走行機体2が前後進走行するように構成している。
なお、トラックフレーム117には、複数の転動輪126及びクローラガイド体141を備えている。この場合、トラックフレーム117に複数の転動輪126(実施形態では前後三つ)を回転可能に設けている。クローラガイド体141は、走行クローラ125の左右方向への外れ防止、並びに走行クローラ125に等間隔に埋設した複数の芯金体(図示省略)を押さえるためのものであり、トラックフレーム117に締結している。走行クローラ125の内周面のうち前従動輪体121と後従動輪体123との間の内周面(走行クローラ125の接地側の内周面)に、転動輪126群及びクローラガイド体141を接触させる。転動輪126群及びクローラガイド体141によって、走行クローラ25の接地側を着地支持するように構成している。
図3,図4に示すように、リンク支持体118に前後一対の上揺動支軸127,128を連結している。前後の上揺動支軸127,128は後車軸20と平行状に延びている。前後各上揺動支軸127,128は、前後各リンク部材119,120の上端側ボス部119a,120aを回動可能に軸支している。トラックフレーム117には前後の下揺動支軸130,131を連結している。前リンク部材119の下端側ボス部119bは、トラックフレーム117に対して前下揺動支軸130で回動可能に連結している。前上揺動支軸127よりも前下揺動支軸130を前方に位置させ、前リンク部材119を前方斜め下向きに傾斜させて支持している。後リンク部材120の下端側ボス部120bは、トラックフレーム117に対して後下揺動支軸131で回動可能に連結している。後上揺動支軸128よりも後下揺動支軸131を後方に位置させ、後リンク部材120を後方斜め下向きに傾斜させて支持している。
図1,図3及び図4に示すように、側面視において前後一対のリンク部材119,120は、互いに末広がり状の形態になっている。また、側面視において前後の上揺動支軸127,128は、走行クローラ125の内周側で且つ駆動輪体116の内周側の領域に位置し、前後の下揺動支軸130,131は、走行クローラ125の内周側で且つ駆動輪体116の外周側の領域に位置している。なお、図3に示すように、走行クローラ125は、後車軸20を通る鉛直線から前従動輪体121までの距離Dfが、鉛直線から後従動輪体123までの距離Dbよりも大きい略三角形状に張設される。
上記の構成において、トラクタ1を前進走行させると、走行クローラ125が地面から前進反力を受けることによって、走行機体2に対してトラックフレーム117が前方に移動し、走行クローラ125が前上がり姿勢に傾斜する。すなわち、トラックフレーム117が走行機体2に対して前方向に移動するとき、前リンク部材119は、前上揺動支軸127を支点として水平面からの傾斜角度が小さくなる方向(倒れる方向)に回動する。後リンク部材120は、後上揺動支軸128を支点として水平面からの傾斜角度が大きくなる方向(起立する方向)に回動する。その結果、走行クローラ125が前上がりに傾斜して前進移動する。
一方、トラクタ1を後進走行させると、走行クローラ125が地面から後進反力を受けることによって、走行機体2に対してトラックフレーム117が後方に移動し、走行クローラ125が前下がり姿勢に傾斜する。すなわち、トラックフレーム117が走行機体2に対して後方向に移動するとき、前リンク部材119は、前上揺動支軸127を支点として水平面からの傾斜角度が大きくなる方向(起立する方向)に回動する。後リンク部材120は、後上揺動支軸128を支点として水平面からの傾斜角度が小さくなる方向(倒れる方向)に回動する。その結果、走行クローラ125が前下がりに傾斜して後進移動する。
なお、旋回内側の走行クローラ125の駆動を中断して左方向又は右方向に旋回移動する場合において、前進走行中であれば旋回内側の走行クローラ125が前下がりに傾斜し、後進走行中であれば旋回内側の走行クローラ125が前上がりに傾斜する。
前上揺動支軸127を支点とした前リンク部材119の後方回動と、後上揺動支軸128を支点とした後リンク部材120の前方回動とをそれぞれ規制するストッパーとしての前後の規制ピン134,135をリンク支持体118に設けている。リンク支持体118における前後の上揺動支軸127,128の間に、前後の規制ピン134,135を配置している。前上揺動支軸127を支点として前リンク部材119の下端側が後方回動する範囲を前規制ピン134によって設定している。後上揺動支軸128を支点として後リンク部材120の下端側が前方回動する範囲を後規制ピン135によって設定している。走行機体2に対する走行クローラ125の前後移動は前後の規制ピン134,135によって制限される。
走行機体2の前部が下がるようにピッチング動作(前傾動作)をした場合、前リンク部材119は、前下揺動支軸130を支点として水平面からの傾斜角度が小さくなる方向(倒れる方向)に回動する。一方、後リンク部材120は、後下揺動支軸131を支点として水平面からの傾斜角度が大きくなる方向(起立する方向)に回動する。その結果、走行クローラ125は走行機体2に対して前上がり姿勢に支持される。
走行機体2の前部が上がるようにピッチング動作(後傾動作)をした場合、前リンク部材119は、前下揺動支軸130を支点として水平面からの傾斜角度が大きくなる方向(起立する方向)に回動する。一方、後リンク部材120は、後下揺動支軸131を支点として水平面からの傾斜角度が小さくなる方向(倒れる方向)に回動する。その結果、走行クローラ125は走行機体2に対して前下がり姿勢に支持される。
ところで、リンク支持体118、前後一対のリンク部材119,120及びトラックフレーム117によって構成される四節リンク構造において、その一つの辺であるトラックフレーム117が長手方向に運動する際の「瞬間中心」は、前リンク部材119の仮想延長線と後リンク部材120の仮想延長線との交点に位置している。トラックフレーム117は前記交点である「瞬間中心」を中心として長手方向に運動する。
この場合、前後のリンク部材119,120は末広がり状に位置しているから、「瞬間中心」は、走行機体2が前下がりにピッチング動作すると機体後方側に移動し、走行機体2が前上がりにピッチング動作すると機体前方側に移動する。すなわち、後車軸20の高さに近似した高さの位置に「瞬間中心」が保持される。このため、走行機体2がピッチング動作するに際しては、トラックフレーム117に対して走行機体2が前後移動する距離を先行技術の前後移動距離に比べて大幅に縮小できる。
次に、図6〜図8を参照しながら、トラックフレーム117、リンク部材119,120及びリンク支持体118の取り付け構造について説明する。後車軸ケース19の左右中途部にリンク支持体118を設けている。実施形態のリンク支持体118は後車軸ケース19を挟んだ上下に分離構成していて、後車軸ケース19の上面側に位置する後部支持台97及び平板状鋼板製の連結ステー149と、後車軸ケース19の下面側に位置する鋼板製で下向き開口箱状のリンクブロック150とを備えている。後部支持台97及び連結ステー149とリンクブロック150とで後車軸ケース19を上下から挟み込み、後部支持台97及び連結ステー149とリンクブロック150とを複数の長ねじボルト151(実施形態では六本)で上方からねじ込み固定することによって、リンクブロック150を後車軸ケース19に吊り下げ支持している。
実施形態では、後部支持台97の底板に四本の長ねじボルト151を上方から貫通させ、リンクブロック150の天板150aに形成したボルト穴152に各長ねじボルト151をねじ込んでいる。また、連結ステー149の前後両端側にもそれぞれ長ねじボルト151を上方から貫通させ、リンクブロック150の天板150aに形成したボルト穴152に各長ねじボルト151をねじ込んでいる。実施形態のボルト穴152は、リンクブロック150の天板150aの前側に三つ横並びで、後側に三つ横並びで、計六個形成している。
後車軸ケース19の前面及び後面には、左右方向に並ぶ縦溝153を複数本形成している。後部支持台97及び連結ステー149とリンクブロック150とを各長ねじボルト151で締結した状態では、各縦溝153に長ねじボルト151の軸部が嵌まり込む。各縦溝153に対する長ねじボルト151の軸部の嵌まり込みによって、後車軸ケース19に対する後部支持台97及びリンクブロック150の横ずれを防止している。
リンクブロック150の天板150aには、後車軸ケース19の下面と重なる箇所に、複数の位置決め突起154(実施形態では二本)を上向きに突設している。後車軸ケース19の下面側に形成した位置決め穴(図示省略)に、リンクブロック150の天板150aの位置決め突起154を差し込んで、後車軸ケース19に対するリンクブロック150の位置を規定した上で、後部支持台97及び連結ステー149とリンクブロック150とが各長ねじボルト151で締結される。実施形態では、後部支持台97と連結ステー149とを分離構成している。このため、ホイール仕様のトラクタ1(後部クローラ装置4に替えて後車輪を装着したもの)においても、後部支持台97をキャビン7防振支持用の部材としてそのまま共用できる。また、キャビン7のない仕様(ロプスフレーム仕様)のトラクタ1では、後部支持台97をロプスフレーム(安全フレーム)支持用の部材として共用できる。仕様の異なるトラクタ1間で部品共用化を図り、コスト抑制に貢献している。
リンクブロック150の左右側板150b,150cには、前後の規制ピン134,135を架け渡している。各規制ピン134,135の長手両端側は、それぞれ対応するリンクブロック150の左右側板150b,150cに溶接固定している。各規制ピン134,135の一端側は、リンクブロック150の左右外側の側板150bを貫通していて、各規制ピン134,135の突出端面にはボルト穴156を形成している。
リンクブロック150の左右側板150b,150cと、前後のリンク部材119,120の上端側ボス部119a,120a及びスラストワッシャー157(スペーサといってもよい)とに、前後の上揺動支軸127,128を貫通させ、前後の上揺動支軸127,128の両端部をリンクブロック150の左右側板150b,150cに回動可能に軸支している。前後の上揺動支軸127,128において左右外向きの一端側には、軸押さえ板158を溶接固定している。軸押さえ板158に左右内向きに差し込んだボルト159を各規制ピン134,135のボルト穴156にねじ込むことによって、各上揺動支軸127,128を左右抜け不能に保持している。
図13に詳細に示すように、前後のリンク部材119,120の上端側ボス部119a,120a内に、左右一対のすべり軸受167を嵌挿している。各リンク部材119,120の上端側ボス部119a,120a内に差し込んだ上揺動支軸127,128には左右両すべり軸受167が被嵌される。各リンク部材119,120の上端側ボス部119a,120aの両開口縁側には、すべり軸受167とスラストワッシャー157との間に、オイルシール168を嵌め込んでいる。オイルシール168は各上揺動支軸127,128に被嵌される。各リンク部材119,120の上端側ボス部119a,120aの長手方向両端側には面取り部169を形成している。面取り部とスラストワッシャー157との間にはOリング170を被嵌している。
このように構成すると、各リンク部材119,120の上端側ボス部119a,120aと各上揺動支軸127,128との間を簡単な構造で密封でき、各上揺動支軸127,128の潤滑性及び耐久性を向上できる。リンクブロック150の左右側板150b,150cと各リンク部材119,120の上端側ボス部119a,120aとによって、スラストワッシャー157及びOリング170を挟持するため、スラストワッシャー157及びOリング170の存在が、溶接一体構造のリンクブロック150と各リンク部材119,120の上端側ボス部119a,120aとの間の隙間から泥水等の異物が侵入するのを効果的に防止できる。各リンク部材119,120の上端側ボス部119a,120aと各上揺動支軸127,128との間への塵埃の入り込みを簡単に防止できる。リンクブロック150の左右側板150b,150cと各リンク部材119,120の上端側ボス部119a,120aとの間にスラストワッシャー157を介挿するにあたり、スラストワッシャー157と共にOリング170も介在させるので、Oリング170の存在によって、左右側板150b,150c及び各上端側ボス部119a,120aと、スラストワッシャー157とのメタル接触圧力を適切に調整でき、スラストワッシャー157の高耐久性を実現できる。
組み立て作業に際しては、前後のリンク部材119,120、スラストワッシャー157及び前後の上揺動支軸127,128をリンクブロック150に装着して、リンクブロック150をユニット構成する。それから、後車軸ケース19の上面側に後部支持台97及び連結ステー149を当接させると共に、後車軸ケース19の下面側にユニット構造のリンクブロック150を当接させ、後部支持台97及び連結ステー149とリンクブロック150とを複数の長ねじボルト151で上方からねじ込み固定する。その結果、リンク支持体118を介して後車軸ケース19に前後のリンク部材119,120が組み付けられる。
図6〜図8に示すように、リンクブロック150の天板150aは左右内側の側板150cよりも更に左右内向きに延出している。天板150aの延出側と左右内側の側板150cとのコーナー部には前後一対の補強板150dを配置している。天板150aの延出側と左右内側の側板150cとに両補強板150dを溶接固定している。また、天板150aの延出側には振れ止めブラケット144を溶接固定している。振れ止めブラケット144には、スタビライザーとしてのターンバックル式のチェックチェン体145を、ロータリ耕耘機等の作業機(左右のロワーリンク23)が多少左右搖動するのを許容した状態で取り付けている(図1及び図2参照)。各ロワーリンク23の前後中途部にチェックチェン体145の基端側をピン146で連結し、振れ止めブラケット144にチェックチェン体145の先端側をピン147で着脱可能に連結している。
次に、図3〜図5を参照しながら、トラックフレーム117と前後のリンク部材119,120の連結構造について説明する。前後の下揺動支軸130,131の基端側は、前後のリンク部材119,120の下端側ボス部119b,120bに回動可能に軸支している。前後の下揺動支軸130,131において前後のリンク部材119,120の下端側ボス部119b,120bから左右外向きに突出する先端側は先窄まりのテーパ形状になっている。前後の下揺動支軸130,131の長手方向両端面にはボルト穴161を形成している。前後方向に延びるトラックフレーム117の上面側には、左右に開口した軸受筒体162を溶接固定している。軸受筒体162の軸穴163に、スラストワッシャー164を被嵌させた前後の下揺動支軸130,131のテーパ状先端側を挿入している。前後の下揺動支軸130,131の長手方向両端面に略半円板状の軸保持板165を当接させ、軸保持板165に挿通したボルト166を前後の下揺動支軸130,131の各端面に形成したボルト穴161にねじ込むことによって、各下揺動支軸130,131を左右抜け不能に保持している。
次に、図3〜図5を参照しながら、駆動輪体116の詳細構造について説明する。駆動輪体116は、後車軸ケース19から左右外向きに突出した後車軸20の先端側に連結する環状のリム体171と、リム体171の外周側に連結する環状の外周輪体172とを備えている。後車軸20の先端側にリム体171の内周縁側をボルト173締結し、リム体171の外周縁側に外周輪体172の内周縁側をボルト174締結している。
外周輪体172は、全体として環状の基部175と、基部175から半径外向きに突出した二股状のスプロケット歯部176とを備えている。駆動輪体116の外周側、すなわち基部175の全域にスプロケット歯部176を等間隔に設けている。実施形態の外周輪体172は、同一円周の約四分の一の大きさに分割構成している(四つの部分輪体に分かれている)。各部分輪体172aの半径方向の端面同士を突き合わせて環状に配置し、各部分輪体172aの基部175をリム体171の外周縁側にボルト174締結することによって、駆動輪体116が構成される。四つの部分輪体172aはリム体171に対して独立的に着脱可能になっている。
次に、図9〜図12を参照しながら、後部クローラ装置4のトレッド変更構造について説明する。図9及び図10は、これまで実施形態で説明してきた標準仕様の走行クローラ125を装着した例であり、図11及び図21は、標準仕様の走行クローラ125よりも左右幅寸法の狭い幅狭仕様の走行クローラ125を装着した例である。実施形態では、両リンク部材119,120を表裏反転させてリンク支持体118(リンクブロック150)に付け替え可能に構成すると共に、後車軸ケース19の左右最外側部、すなわち、後車軸ケース19から左右外向きに突出した後車軸20の先端側に対して、駆動輪体116を表裏反転させて付け替え可能に構成している。ここで、表裏反転させるとは、前後のリンク部材119,120及び駆動輪体116(より詳しくは外周輪体172)の左右外側(図9〜図12の左側)と左右内側(図9〜図12の左側)とを反転させて取り付けるという意味である。
図9〜図12に示すように、各リンク部材119,120の上端側ボス部119a,120aと下端側ボス部119b,120bとは左右に位置ずれしていて、両ボス部119a,119b(120a,120b)をつなぐアーム部119c(120c)が正面視又は背面視で鉛直線に対して傾斜した形状になっている。このため、標準仕様の走行クローラ125を装着する場合は、各リンク部材119,120の下端側ボス部119b,120bが上端側ボス部119a,120aよりも左右外向きに突出する。幅狭仕様の走行クローラ125を装着する場合は、各リンク部材119,120の下端側ボス部119b,120bが上端側ボス部119a,120aよりも左右内向きに突出する。
また、駆動輪体116において、外周輪体172の基部175とスプロケット歯部176とは左右に位置ずれしていて、基部175とスプロケット歯部176とをつなぐ連接部177が正面視又は背面視で鉛直線に対して傾斜した形状になっている。このため、標準仕様の走行クローラ125を装着する場合は、外周輪体172の基部175が標準仕様の走行クローラ125の左右幅中心線(実施形態では駆動輪体116及び前後従動輪体121,123の左右幅中心線L1と一致)よりも左右内側に位置する。幅狭仕様の走行クローラ125を装着する場合は、外周輪体172の基部175が幅狭仕様の走行クローラ125の左右幅中心線(実施形態では駆動輪体116及び前後従動輪体121,123の左右幅中心線L2と一致)よりも左右外側に位置する。標準仕様でも幅狭仕様でも、駆動輪体116及び前後従動輪体121,123の左右幅中心線L1,L2は、走行クローラ125の左右幅中心線に一致している。
両リンク部材119,120と駆動輪体116とを表裏反転させた場合、駆動輪体116及び前後従動輪体121,123の左右幅中心線が標準仕様のL1から幅狭仕様のL2に切り替わり、標準仕様の左右幅中心線L1と幅狭仕様の左右幅中心線L2との差ΔEの分だけ、左右の後部クローラ装置4間のトレッドが変更される。すなわち、両リンク部材119,120と駆動輪体116とを表裏反転させて取り付けるだけで、左右の後部クローラ装置4間のトレッドを簡単に変更できる。この場合、走行クローラ125を変更しなくても(例えば標準仕様のままや幅狭仕様のままであっても)、左右の後部クローラ装置4間のトレッド変更が可能である。なお、駆動輪体116において外周輪体172だけでなくリム体171まで表裏反転させれば、左右の後部クローラ装置4間のトレッドを更に多段階に変更することが可能であることは言うまでもない。
上記の記載並びに図9〜図12から明らかなように、エンジン5を搭載した走行機体2と、前記走行機体2の下部に設けたトラックフレーム117と、前記トラックフレーム117に駆動輪体116及び従動輪体121,123を介して装着した走行クローラ125とを備える作業車両において、前記駆動輪体116に回転動力を伝達する後車軸ケース19にリンク支持体118を取り付け、前記トラックフレーム117は、前後一対のリンク部材119,120を介して前記リンク支持体118に前後揺動可能に連結し、前記両リンク部材119,120を表裏反転させて前記リンク支持体118に付け替え可能に構成しているから、複雑なトレッド変更構造を採用しなくても、前後両リンク部材119,120の付け替えによって前記左右の走行クローラ125間のトレッドを簡単に変更できる。前記左右の走行クローラ125間のトレッド変更構造を軽量化できると共に、低コストで提供できる。
また、前記後車軸ケース19の左右最外側部に対して前記駆動輪体116を表裏反転させて付け替え可能に構成しているから、専用部品を用いることなく共通部品で前記左右の走行クローラ125のトレッド変更を複数段階に設定でき、仕様変更に対処し易い。
上記の記載並びに図3〜図8から明らかなように、エンジン5を搭載した走行機体2と、前記走行機体2の下部に設けたトラックフレーム117と、前記トラックフレーム117に駆動輪体116及び従動輪体121,123を介して装着した走行クローラ125とを備える作業車両において、前記駆動輪体116に回転動力を伝達する後車軸ケース19にリンク支持体118を取り付け、前記トラックフレーム117は、前後一対のリンク部材119,120を介して前記リンク支持体118に前後揺動可能に連結し、前記リンク支持体118、前記前後一対のリンク部材119,120及び前記トラックフレーム117を四節リンク構造に構成する一方、前記リンク支持体118は前記後車軸ケース19を挟んで上下に分離構成し、前記上下のリンク支持体118を前記後車軸ケース19に対して上方からのボルト151によって締結しているから、前記四節リンク構造の平行リンク近似動作によって、前記走行クローラ125の前後傾斜姿勢が大きく変化するのを防止できる。また、前記走行クローラ125の接地抵抗の大幅な変動等を防止でき、圃場の乱れや蛇行走行等のおそれを低減できる利点もある。更に、上下に分離構成した前記リンク支持体118の組み付け工数の低減並びに組み付け時間の短縮を図れる。
また、図13に示すように、前記各リンク部材119,120の上揺動支点軸127,128側の両端部に、Oリング170及びスラストワッシャー157を被嵌させているから、前記各リンク部材119,120と前記各上揺動支軸127,128との間を簡単な構造で密封でき、前記各上揺動支軸127,128の潤滑性及び耐久性を向上できる。前記リンク支持体118と前記各リンク部材119,120とによって、前記スラストワッシャー157及び前記Oリング170を挟持するため、前記スラストワッシャー157及び前記Oリング170の存在が、前記リンク支持体118と前記各リンク部材119,120との間の隙間から泥水等の異物が侵入するのを効果的に防止できる。前記各リンク部材119,120と前記各上揺動支軸127,128との間への塵埃の入り込みを簡単に防止できる。前記リンク支持体118と前記各リンク部材119,120との間に前記スラストワッシャー157を介挿するにあたり、前記スラストワッシャー157と共に前記Oリング170も介在させるので、前記Oリング170の存在によって、前記リンク支持体118及び前記各リンク部材119,120と、前記スラストワッシャー157とのメタル接触圧力を適切に調整でき、前記スラストワッシャー157の高耐久性を実現できる。
なお、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。例えばこれまで実施形態で説明してきた走行クローラ125は、標準仕様や幅狭仕様の走行クローラ125であるが、これらに限らず、オフセット仕様といった他の仕様の走行クローラ125と組み合わせて、左右の後部クローラ装置4間のトレッド変更をすることも可能である。圃場状況や作業内容に応じて、走行クローラ125との組み合わせを決定すればよい。
8 エンジン
11 走行機体
12 前車輪
15 後車軸
17 トラックフレーム
18 フランジ部材
19 前リンク部材
20 後リンク部材
21 前従動輪体
23 後従動輪体
25 走行クローラ
26 転動輪
27 前上揺動支軸
28 後上揺動支軸
30 前下揺動支軸
31 後下揺動支軸
32 スペーサ体
85 スペーサフランジ
86 リム体

Claims (2)

  1. エンジンを搭載した走行機体と、前記走行機体の下部に設けたトラックフレームと、前記トラックフレームに駆動輪体及び従動輪体を介して装着した走行クローラとを備える作業車両において、
    前記駆動輪体に回転動力を伝達する後車軸ケースにリンク支持体を取り付け、前記トラックフレームは、前後一対のリンク部材を介して前記リンク支持体に前後揺動可能に連結し、前記リンク支持体、前記前後一対のリンク部材及び前記トラックフレームを四節リンク構造に構成する一方、
    前記リンク支持体は、前記後車軸ケースの上面側に位置する後部支持台及び連結ステーと、前記後車軸ケースの下面側に位置するリンクブロックとを備え、後車軸を回転可能に内挿している前記後車軸ケースを挟んで上下に分離構成し、前記上下のリンク支持体を前記後車軸ケースに対して上方からのボルトによって締結している、
    作業車両。
  2. 前記各リンク部材の上揺動支点軸側の両端部に、Oリング及びスラストワッシャーを被嵌させている、
    請求項1に記載の作業車両。
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