JP6291073B2 - 燃料電池マトリックス組成物およびその製造方法 - Google Patents

燃料電池マトリックス組成物およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は燃料電池に関し、特に、溶融炭酸塩形燃料電池(「MCFC」)において用いるための燃料電池マトリックスと、それを製造する方法とに関する。
燃料電池は、炭化水素燃料に保有される化学エネルギを電気化学反応によって電気エネルギに直接変換する装置である。通常、燃料電池は、荷電イオンを伝導する電解質によって分離されたアノードおよびカソードを備える。十分な電力を生み出すために、個々の燃料電池は直列に積層され、各電池間に導電性セパレータプレートを有する。
MCFCは通常、二酸化炭素および一酸化炭素を含有する燃料を用いて575℃〜650℃の中間温度で運転する。従来の燃料電池アセンブリは、たとえば炭酸リチウム/炭酸カリウム(LiCO/KCO)または炭酸リチウム/炭酸ナトリウム(LiCO/NaCO)の混合物などの炭酸塩電解質を保有する電解質マトリックスによって分離された、多孔質ニッケルアノードおよび多孔質リチウム化ニッケル酸化物カソードを含む。MCFCは、反応燃料ガスがアノードを通過することによって発電し、酸化性ガスはカソードを通過する。MCFCのアノードおよびカソードは、炭酸塩電解質で満たされた多孔質セラミックマトリックスによって互いに隔絶される。マトリックスは一般的に、多孔質非焼結アルミン酸リチウム(LiAlO)セラミック粉末を備え、炭酸塩電解質を含浸しており、運転中、マトリックスは、イオン伝導およびガス封止を提供する。
MCFCの運転中、マトリックスは、マトリックスにおける欠損や破損の原因となり得る機械的ストレスおよび熱ストレスの両方を受ける。効果的なガス封止を提供するために、マトリックスは、特に熱サイクル中の運転ストレスに耐えるように、十分な強度、機械的健全性、および物質的耐久性を有していなければならない。特に、マトリックスは、MCFC熱サイクル中の炭酸塩の溶融および凝固に伴う体積の変化に十分に適応し、マトリックス全体の圧力差への抵抗を提供し、かつ長期間にわたりウェットシールの保圧を提供することができなければならない。電解質の浸水およびマトリックスの乾燥を防ぐために、マトリックスの細孔内に炭酸塩電解質を保持する強い毛管力を維持するように、マトリックスは、十分な多孔性およびサブミクロン細孔分布を有することが望ましい。また、マトリックスは、毛管力によって電解質を中に保持し続けるためにMCFC寿命にわたり細孔成長が緩慢または皆無であることが望ましい。
より高い強度および向上した電解質保持特性を有する多孔質セラミックマトリックスを製造する様々な方法が提案されてきた。たとえば、圧縮強度、耐亀裂性、および熱サイクル性能を向上させるために、たとえば10〜120μmの範囲のサイズの酸化アルミニウム(Al)粒子などの粗大粒子がマトリックス内に用いられている。さらに、たとえばアルミニウム粉末および/または粉末または粒子状の炭酸化合物などの添加物が、強度および電解質保持毛管力を高めるために用いられている。しかし、強度を高めるためにマトリックス内にアルミニウム粒子を用いることによって、望ましくない大細孔および大コアシェル構造が形成され、電解質保有性能および安定性を低下させる。特に、アルミニウム粒子は、溶融炭酸塩電解質と反応した後、マトリックスにおける2〜6μmを上回る大細孔および大コアシェル構造の形成に寄与する。そのような大細孔および大コアシェル構造の形成はたいてい、寿命初期、すなわち運転の最初の500時間かつ調整中に発生する。図1〜2は、従来の電解質マトリックスにおける大細孔および大コアシェル構造の例の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す。大細孔および大コアシェル構造は、マトリックス内の毛管力を低下させ、電解質の減少を加速させる。
マトリックスの安定性および機械的強度に関する、アルミニウム粒子およびLiCOを添加することの効果は、Lee他のJ.Power Sources179(2008)、504〜510でも調査されている。Lee他は、約3μmのサイズのより小さな粒子と比べて20μm〜30μmの範囲の粒子がより高い強度を提供することによって、アルミニウム粒子のサイズがマトリックスのスナップ強度に影響すると説明する。しかし、そのようなアルミニウム粒子を使用すると、アルミニウム粒子と溶融炭酸塩電解質とがMCFCの調整中および/または運転初期に反応する際、10μm〜50μmの範囲のサイズの大細孔および大コアシェル構造の形成がもたらされる。
他の調査において、Lee他は、マトリックスの強度を高めるために酢酸アルミニウム、アルミニウムイソプロポキシド、およびアルミニウムアセチルアセテートを前駆体として用いた。Lee他のJ.Power Sources101(2002)、90−95を参照する。アルミニウムアセチルアセテートはマトリックス強度の増加を提供することが示されたが、アルミニウムとLiCOとの組み合わせよりは低い強度しか得られなかった。しかし、この調査で検討された前駆体は全て、約400℃の温度で分解してAlを形成し、その結果マトリックス内の焼結不良をもたらし、脆い機械的特性をもたらす。
本発明は、高度な細孔構造の安定性、低減された大細孔率、および向上した電解質保持性を有する燃料電池マトリックスを製造する改良された方法を提供する。また、本発明は、費用効率が良く、容易に拡張可能であり、一貫した処方を有する燃料電池マトリックスを製造する方法を提供する。
本発明の原理に従って、溶融炭酸塩形燃料電池において用いるための燃料電池マトリックスが説明され、この燃料電池マトリックスは、多孔質体に形成された支持物質および添加材料と、多孔質体の細孔内に配置された電解質材料とを備え、添加材料は1μm未満の平均厚さを有する薄片状である。添加材料は、5μm〜40μmの平均長さと、1m/g〜6m/gの平均Brunauer−Emmett−Teller(BET)表面積と、70〜100のリーフィング値との1または複数を有する。特定の実施形態において、添加材料は、アルミニウムを備える金属添加材料である。マトリックスにおける添加材料の分量は、3体積パーセント〜35体積パーセントである。特定の実施形態例において、支持物質はリチウムアルミニウム酸化物を備え、添加材料はアルミニウムを備え、電解質材料は炭酸塩電解質および炭酸塩電解質前駆体の1または複数を備える。
各々がアノード電極、カソード電極、および上記の燃料電池マトリックスを含む、1または複数の燃料電池を備える燃料電池システムも説明される。また、燃料電池マトリックスを製造する方法が説明される。本発明に従って、溶融炭酸塩形燃料電池において用いるための燃料電池マトリックスを製造する方法は、第1の所定の分量の支持物質、第2の所定の分量の電解質材料、および第3の所定の分量の添加材料を用意することと、上記支持物質、電解質材料、および添加材料を加工して、支持物質および添加材料から成る多孔質体と、多孔質体の細孔内に配置された電解質とを含む燃料電池マトリックスを形成することとを備え、添加材料は1μm未満の平均厚さを有する薄片状である。特定の実施形態において、加工ステップは、第1の所定の分量の支持物質と第2の所定の分量の電解質材料とを混合して第1の混合物を形成することと、第3の所定の分量の添加材料を第1の混合物に加えて第2の混合物を形成することとを備える。加工ステップはさらに、結合剤および可塑剤の少なくとも1つを第2の混合物に加えて第3の混合物を形成することと、第3の混合物から燃料電池マトリックスを形成することとを備える。いくつかの実施形態において、添加材料は、第1の混合物に加えられる前に予め粉砕される。
特定の実施形態において、溶融炭酸塩形燃料電池において用いるための燃料電池マトリックスを製造する方法は、第1の所定の分量の支持物質、第2の所定の分量の電解質材料、および第3の所定の分量の添加粒子材料を用意することと、支持物質、電解質材料、および添加粒子材料の混合物を加工して、添加粒子材料を1μm未満の平均厚さを有する薄片状の添加薄片材料に変形し、支持物質および添加薄片材料から成る多孔質体と、多孔質体の細孔内に配置された電解質材料とを含む燃料電池マトリックスを形成することとを備える。いくつかの実施形態例において、加工ステップは、支持物質および電解質材料を混合して第1の混合物を形成することと、第1の混合物に添加粒子材料を加えて第2の混合物を形成することと、添加粒子材料が添加薄片材料に変形されるまで第2の混合物を粉砕することとを備える。加工ステップはさらに、結合剤および可塑剤の少なくとも1つを第2の混合物に加えて第3の混合物を形成することと、第3の混合物から燃料電池マトリックスを形成することとを備える。
本発明の上記および他の特徴や態様は、添付図面と併せて以下の詳細な説明を読むことでより明らかになるであろう。
従来の電解質マトリックスによる大細孔および大コアシェル構造の例の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す。 従来の電解質マトリックスによる大細孔および大コアシェル構造の例の走査電子顕微鏡(SEM)画像を示す。 電解質マトリックスを含む溶融炭酸塩形燃料電池の構造図を示す。 溶融炭酸塩形燃料電池の製造に用いるための燃料電池マトリックスを製造する方法のフロー図を示す。 溶融炭酸塩形燃料電池の製造に用いるための燃料電池マトリックスを製造するための他の方法のフロー図である。 従来の燃料電池マトリックスを製造するために用いられるアルミニウム粒子のSEM画像を示す。 本明細書で説明される方法に従って燃料電池マトリックスを製造するために用いられるアルミニウム薄片のSEM画像を示す。 従来のアルミニウム粒子を用いて製造された、焼損後の燃料電池マトリックスサンプルのSEM画像を示す。 従来のアルミニウム粒子を用いて製造された、焼損後の燃料電池マトリックスサンプルのSEM画像を示す。 アルミニウム薄片を用いて製造された、焼損後の燃料電池マトリックスサンプルのSEM画像を示す。 アルミニウム薄片を用いて製造された、焼損後の燃料電池マトリックスサンプルのSEM画像を示す。 本明細書で説明される方法に従って製造された2つのアルミニウム薄片燃料電池マトリックスサンプルと、従来のアルミニウム粒子を用いて製造された燃料電池マトリックスとの平均スナップ強度を比較するグラフを示す。 従来のマトリックスの抵抗とアルミニウム薄片マトリックスの抵抗との比と、本明細書で説明される方法に従って製造された燃料電池マトリックスと従来のアルミニウム粒子で製造された従来型燃料電池マトリックスとの相対的耐用年数とを比較するグラフを示す。 本明細書で説明される方法に従って製造された燃料電池マトリックスと、従来の燃料電池マトリックスとの、細孔径に対する対数差分侵入を比較するグラフを示す。
図3は、本発明の電解質マトリックス2(以下、「燃料電池マトリックス」または「マトリックス」)を含む溶融炭酸塩形燃料電池(「MCFC」)1を図示する。また燃料電池1は、マトリックス2によって互いに分離されたアノード3およびカソード4も含む。燃料ガスがアノード3に供給され、酸化剤ガスがカソード4に供給される。燃料電池1において、電解質マトリックス2の細孔内にある炭酸塩電解質の存在下で、燃料ガスと酸化剤ガスとが電気化学反応を起こす。一般的な燃料電池アセンブリにおいて、個々の燃料電池1はスタックを形成するように積層され、十分な量の電力を生み出すように直列に接続される。
本発明に従って、マトリックス2は、たとえばリチウムアルミニウム酸化物(LiAlO)などの支持物質、たとえば炭酸塩電解質または炭酸塩電解質前駆体などの電解質材料、およびたとえばアルミニウムなどの金属添加材料を備え、それらから成る。金属添加材料は、アルミニウムが電解質と反応した際に大きな空洞や細孔を形成することを避けるために、添加材料薄片の平均粒子サイズすなわち長さが5μm〜40μmの範囲、好適には12〜20μmであり、かつ薄片の平均厚さが1μm未満、好適には0.5μm未満であるような薄片状である。添加材料薄片の厚さは、燃料電池の調整または運転中に添加材料が電解質材料と反応した後に形成される大細孔を防止または解消するための主要パラメータである。望ましくない大細孔の形成を効果的に解消するためには、0.1μm〜0.3μmの厚さのより薄い添加材料薄片が望ましい。マトリックス内の金属添加材料の量は3vol%〜35vol%である。最適な細孔構造のためには、添加材料の平均BET表面積は1m/g〜6m/gである。支持物質、電解質材料、および添加材料からマトリックスを形成する場合、薄片の再凝集を防ぎ、あらゆる取扱い上の問題を解消するために、添加材料薄片は、ステアリン酸コーティングなどのコーティングを表面に有し得る。
マトリックス内でLiAlOが支持物質として用いられ得るが、溶融炭酸塩電解質において他の安定した支持物質が支持物質に用いられてよい。電解質材料は、LiCO、NaCO、およびKCOの1または複数を含む炭酸塩電解質を備える。燃料電池の調整および/または運転中に炭酸塩物質を生成するアルカリ前駆体もまた、マトリックス内の電解質材料として用いられ得る。金属添加材料は、アルミニウム薄片材料であってよい。燃料電池1の燃料電池マトリックス2における使用に他の材料も適し得ることが理解される。
図4は、溶融炭酸塩形燃料電池1において使用するための燃料電池マトリックスを製造するための方法のフロー図を示す。図4に示すように、第1のステップS401において、第1の所定の分量の支持物質が用意され、第2のステップ402において、第2の所定の分量の電解質材料が用意される。本明細書で言及されるように、γ‐LiAlOおよびα‐LiAlOを含むLiAlOは、支持物質として使用するのに適している。この実施形態例における適切な電解質材料は、炭酸リチウム、炭酸カリウム、および炭酸ナトリウムを含み、更に具体的には、これらの炭酸塩材料の共融混合物または非共融(off‐eutectic)混合物を含む。本明細書で上述されるように、炭酸塩電解質を生成する前駆体物質が電解質材料として使用され得る。電解質材料の第2の所定の分量は、支持物質の第1の所定の分量に比例する。特に、ステップS402で用意された電解質材料の第2の所定の分量は、支持物質の第1の所定の体積量の5〜100体積パーセントである。支持物質および/または電解質材料は、所望の粒子サイズに達するように予め粉砕され得る。支持物質の適切な粒子サイズは0.005μm〜0.5μmであり、電解質材料の適切な粒子サイズは0.01μm〜0.5μmである。
第3のステップS403において、ステップS401で用意された支持物質およびステップS402で用意された電解質材料が加工され、これらの材料を適切な溶媒に混合または粉砕することによって第1の混合物を形成する。溶媒は、粒子の再凝集を防止するために所定のパーセンテージの魚油または他の油を備え得る。加工は、所望のサイズに達するまで所定の時間継続する。たとえばブレンダ内での乾式混合など従来の方法が第3のステップS403で用いられ得る。
第4のステップS404において、加工後の第1の混合物に第3の所定の分量の金属添加材料が加えられ、第2の混合物が形成される。具体的には、金属添加材料の第3の所定の分量は、燃料電池マトリックスの約3体積パーセント〜35体積パーセントを備え、いくつかの実施形態によると、10体積パーセント〜25体積パーセント(すなわち6〜12wt%)を備える。上述したように、金属添加物は、5μm〜40μmの平均長さを有する薄片状であり、いくつかの実施形態例では12μm〜20μmの平均長さを有し、また他の実施形態例では15μm〜18μmの平均長さを有する。上述したように、金属添加材料薄片は1μm未満の平均厚さを有し、いくつかの実施形態では0.5μm未満、また他の実施形態では0.1μm〜0.3μmである。金属添加材料は、1m/g〜6m/gの平均Brunauer−Emmett−Teller(BET)表面積を備え得る。また、金属添加物は、70〜100%のリーフィング値を備え得る。
上述した特徴を有する金属添加材料薄片の使用は、添加材料が電解質前駆体物質と反応した後の燃料電池マトリックスにおける大細孔および大コアシェル構造の形成を軽減し、最適な細孔構造を提供し、燃料電池マトリックスの強度を高め、耐用抵抗安定性を40パーセント強も引き延ばす。
実施形態例によると、金属添加物は、再凝集を防止する酸性化合物のコーティングを備える。具体的には、酸性化合物は、ステアリン酸またはそのような使用に適した他の酸を備える。
第5のステップS405において、第4の所定の分量の結合剤および可塑剤の少なくとも1つが第2の混合物に加えられ、第3の混合物が形成される。結合剤はアクリロイド結合剤であってよく、可塑剤はSanticizer(登録商標)160可塑剤であってよい。所望の粘度の混合物を形成するために第3の混合物において他の適切な材料が用いられてよい。
第6のステップS406において、第3の混合物がテープ成形され、燃料電池マトリックスが形成される。テープ成形燃料電池マトリックスは、所定の時間、所定の温度で乾燥され、その後、燃料電池マトリックスのシートは使用できる状態になる。燃料電池マトリックスを形成するためにテープ成形が用いられるが、テープ成形ではなく他の適切な方法が用いられてよい。
いくつかの実施形態例において、金属添加材料は、第4のステップS404の前、すなわち第1の混合物に添加材料を加える前に、ステップS407においてエクスサイチュで加工される。金属添加材料は、所定の速度で所定のサイズの粉砕メディアを用いて所望の薄片寸法に達するまで所定の時間、加工、すなわち粉砕される。いくつかの実施形態例において、金属添加材料は、120分〜300分の所定の時間、毎分2000回転(2000RPM)〜3000RPMの所定の速度で、0.3mm〜0.6mmのボールサイズを有するYTZ(登録商標)粉砕メディアまたは他の適切な粉砕メディアを用いて粉砕される。加工後の金属添加材料薄片は、5μm〜40μmの平均長さおよび0.1μm〜1.0μmの平均厚さを有する。
図5は、溶融炭酸塩形燃料電池1において用いるための燃料電池マトリックスを製造するための他の方法のフロー図である。図5に示すように、第1のステップS501において第1の所定の分量の支持物質が用意され、第2のステップS502において第2の所定の分量の電解質材料が用意される。適切な支持物質および電解質材料は本明細書で上述される。図4の方法の場合、電解質材料の第2の所定の分量は、支持物質の第1の所定の分量に比例する。具体的には、ステップS502で用意された電解質材料の第2の所定の分量は、支持物質の第1の所定の体積量の5〜100体積パーセントである。支持物質および電解質材料は、所望の粒子サイズに達するまで予め粉砕され得る。
第3のステップS503において、ステップS501で用意された支持物質およびステップS502で用意された電解質材料が加工され、適切な溶媒に混合または粉砕することによって第1の混合物が形成される。溶媒は、粒子の再凝集を防止するために所定の分量の魚油または他の油を備え得る。加工は、所望のサイズに達するまで所定の時間継続する。ステップS503の加工は、上述した図4の方法のステップS403で実行される加工と同様である。さらに、たとえばブレンダ内での乾式混合など他の混合または粉砕方法が第3のステップS503で用いられ得る。
第4のステップS504において、加工後の第1の混合物に第3の所定の分量の金属添加粒子材料が加えられ、第2の混合物が形成される。具体的には、第3の所定の分量の金属添加粒子材料は、燃料電池マトリックスの約5体積パーセント〜35体積パーセントである。金属添加粒子材料は、丸い粒子状であり、5〜7μmの平均粒子サイズを有する。
第5のステップS505において、第2の混合物は、金属添加粒子が薄片特性を示すまでインサイチュで加工される、すなわち、金属添加粒子材料は、上述した薄片形状を有する金属添加材料に物理的に変形される。具体的には、第2の混合物は、金属添加粒子を薄片状に平板化するように粉砕または混合によって加工される。第2の混合物は、所定の速度で所定のサイズの粉砕メディアを用いて金属添加材料の所望の薄片寸法に達するまで所定の時間、加工、すなわち粉砕される。いくつかの実施形態例において、所定の時間は120分〜300分であり、たとえばYTZ(登録商標)粉砕メディアなどの粉砕メディアの所定のサイズは0.3mm〜0.6mmであり、所定の速度は2000RPM〜3000RPMである。加工後の金属添加材料は、5μm〜40μmの平均長さかつ0.1μm〜1.0μmの平均厚さの薄片サイズを有する。
第6のステップS506において、第4の所定の分量の結合剤および可塑剤の少なくとも1つが第2の混合物に加えられ、第3の混合物が形成される。結合剤および/または可塑剤は、図4の方法で用いられるものと同一または類似である。さらに、所望の粘度の混合物を実現するために他の適切な材料が用いられてよい。
第7のステップS507において、第3の混合物がテープ成形され、燃料電池マトリックスが形成される。テープ成形燃料電池マトリックスは、所定の時間、所定の温度で乾燥され、その後、燃料電池マトリックスのシートは使用可能な状態になる。上述したように、第3の混合物から燃料電池マトリックスを形成するために他の適切な方法が用いられてよい。
上述した方法を用いて燃料電池マトリックスを製造するために用いられる最適な成分およびそれらの成分の分量は、溶融炭酸塩形燃料電池の特定の用途および要件に依存する。燃料電池マトリックスを製造する方法およびその方法から得られる組成物の実例を以下で説明する。
(実施例1)
この実例において、燃料電池マトリックスを準備するために、上述した図4に示す方法が用いられる。
第1のステップS401において第1の所定の分量の支持物質が用意され、第2のステップS402において第2の所定の分量の電解質材料が用意される。この実例において、支持物質はLiAlOを備え、電解質材料はLiCOを備える。LiAlOの第1の所定の分量は150グラム(g)であり、LiCOの第2の所定の分量は69.3gである。
第3のステップS403において、支持物質および電解質前駆体物質は、たとえばメチルエチルケトン(MEK)などの溶媒とともに混合され、第1の混合物が形成される。具体的には、溶媒は、混合物内の粒子の再凝集を防止する1体積パーセント〜6体積パーセントの魚油を含む。この実例において、第1の混合物は、0.3mm〜3mmのボールサイズを有するイットリア安定化ジルコニア(YTZ)粉砕メディアを用いてアトリションミル法によって加工される。粉砕メディアの充填は60パーセント〜80パーセントであり、粉砕速度は2000RPM〜3000RPMである。
第1の混合物を適切なサイズに加工した後、第4のステップS404において、加工後の第1の混合物に第3の所定の分量の薄片状の金属添加材料が加えられ、第2の混合物が形成される。具体的には、金属添加材料は、たとえば化合物(A)または化合物(B)などのアルミニウム添加物を備え、第3の所定の分量は、約3体積パーセント〜35体積パーセント程度である。この実例において、第3の所定の分量は、支持物質、電解質材料、および金属添加材料を含む混合物全体の約3体積パーセント〜5体積パーセント(5重量パーセント〜8重量パーセント)である。この例では、アルミニウム添加材料は、上述した形状を有するアルミニウム薄片を備える。
この実例において、アルミニウム添加材料は、表1および2に示す化合物(A)および化合物(B)の1つから成る。
Figure 0006291073
Figure 0006291073
第5のステップS405において、第4の所定の分量の結合剤および可塑剤の少なくとも1つが第2の混合物に加えられ、第3の混合物が形成される。具体的には、結合剤および可塑剤は、アクリロイド結合剤およびたとえばSanticizer(登録商標)160などの極性ポリマー可塑剤をそれぞれ備え得る。この実例において、第4の所定の分量は、燃料電池マトリックスの総重量の約19〜20重量パーセントを備える。
第6のステップS406において、燃料電池マトリックスの形成は、第3の混合物をテープ成形することと、たとえば20〜40分など所定の時間、たとえば60℃など所定の温度で、成形後の第3の混合物を乾燥することとを備える。乾燥後、燃料電池マトリックスは、グリーンテープ体の形状で、使用および試験が可能な状態になる。
図6は、従来の燃料電池マトリックスを製造するために用いられるアルミニウム粒子のSEM画像を示す。具体的には、図6は、アルミニウム粒子が大細孔および大コアシェル構造を形成する様を示す。
図7は、本明細書で説明される方法に従って燃料電池マトリックスを製造するために用いられるアルミニウム薄片のSEM画像を示す。具体的には、図7のアルミニウム薄片は、5μm〜40μmの平均長さを有し、いくつかの実施形態では12μm〜20μmの平均長さ、また他の実施形態では15μm〜18μmの平均長さを有し、薄片の平均厚さは1μm未満、いくつかの実施形態では0.5μm未満、また他の実施形態では0.1μm〜0.3μmである。アルミニウム薄片の追加の特性は、1m/g〜6m/gの平均BET表面積および70パーセント〜100パーセント(%)のリーフィング値を備える。
図8〜9は、従来のアルミニウム粒子を用いて製造された、焼損後の燃料電池マトリックスサンプルのSEM画像を示す。図10〜11は、アルミニウム薄片を用いて製造された、焼損後の燃料電池マトリックスサンプルのSEM画像を示す。従来のアルミニウム粒子を用いて製造された燃料電池マトリックスと本明細書で説明される方法に従って製造された燃料電池マトリックスとを比較するために、150時間650℃で燃料電池マトリックスサンプルに広範囲の焼損試験が実行された。図8〜9は、従来のアルミニウム粒子で製造された燃料電池マトリックスサンプルが、大細孔および大コアシェル構造を呈することを示す。図10〜11は、アルミニウム薄片で製造された燃料電池マトリックスサンプルが、大細孔および大コアシェル構造の範囲の縮小、および削減または解消を呈することを示す。
図12は、本明細書で説明される方法に従って製造された2つのアルミニウム薄片燃料電池マトリックスサンプルの平均スナップ強度と、従来のアルミニウム粒子を用いて製造された燃料電池マトリックスの平均スナップ強度とを比較するグラフを示す。サンプルは、燃料電池マトリックスサンプルを約500℃で2時間加熱することによって、スナップ強度試験のために準備された。図12に示す平均スナップ強度データは、三点曲げ試験を用いて決定された。図12に示すように、本発明の方法を用いてアルミニウム薄片で製造された燃料電池マトリックスサンプルは、平方インチ当たり667ポンド(667PSI)および657PSIのスナップ強度を呈したのに対し、従来のアルミニウム粒子で製造された従来の燃料電池マトリックスは、470PSIのスナップ強度を呈した。このスナップ強度の増加は、燃料電池マトリックスにおける大細孔および大コアシェル構造の削減および/または解消によるものである。
(溶融炭酸塩形燃料電池試験)
従来の燃料電池マトリックスと比較して、本明細書で説明される方法に従って製造された燃料電池マトリックスの性能および安定性を決定するために、ベンチスケールMCFCが上述したように準備され、試験された。試験されたMCFCアセンブリは、たとえばニッケルアルミニウムアノード、ニッケルクロムアノード、および/またはニッケルアルミニウムクロムアノードなどのアノードと、たとえばインサイチュで酸化およびリチウム化された多孔質の酸化ニッケルカソードなどのカソードとを備えた。アノードおよびカソードは、個々の試験で、従来の燃料電池マトリックスおよび本明細書で説明される方法に従って作られた燃料電池マトリックスである、多孔質セラミック燃料電池マトリックスによって分離されていた。カソードは適切な分量のLiCO/KCOまたはLiCO/NaCO電解質で満たされ、適切な分量のLiCO/KCOまたはLiCO/NaCO電解質は、電解質バランスを守るためにカソード集電体内にも保有された。
試験中、アノードガスは、72.8パーセントのH、18.2パーセントのCO、および9パーセントのHOの成分を備え、カソードガスは、18.5パーセントのCO、12.1パーセントのO、66.4パーセントのN、および3パーセントのHOの成分を備えた。試験は、665℃の運転温度、80パーセントの燃料利用率、および20パーセントの水蒸気含有量を伴う促進条件下で実行された。試験は、アノードおよびカソードにおいて80パーセントの使用率かつ160mA/cmで実行された。各燃料電池マトリックスの性能および安定性を評価するために、電池の抵抗、電圧、ガスクロスオーバ安定性が監視された。
図13は、従来のマトリックスの抵抗安定性(線(A))と、本発明に係るアルミニウム薄片添加材料を用いた燃料電池マトリックスの抵抗安定性(線(B))とを比較するグラフを示す。図13において、X軸は、燃料電池マトリックスの相対寿命を(相対時間単位で)表し、Y軸は、マトリックスの抵抗安定性を(相対単位で)表す。図13に見られるように、本発明に従ってアルミニウム薄片で製造された燃料電池マトリックスは、従来の燃料電池マトリックスの抵抗安定性と比較すると40パーセントを超えて増加した抵抗安定性を示す。この増加は、本発明の燃料電池マトリックスにおける大細孔の少なさと、より安定した細孔構造とによるものである。本明細書で説明される方法で添加材料として用いられるアルミニウム薄片は、結果として生じる電池マトリックスにおける大細孔および大コアシェル構造の形成を削減し、安定した毛管力および電解質保持性を維持する。
図14は、本明細書で説明される方法に従って製造された燃料電池マトリックス(直線(A))と従来の燃料電池マトリックス(直線(B))との寿命末期の細孔径(μm)に対する対数差分侵入(mL/g)を比較するグラフを示す。マトリックスサンプルの試験は、160mA/cmの電流密度および75パーセントの燃料使用率という条件下で行われた。図14は、本明細書で説明される方法に従って製造された燃料マトリックスが従来の燃料電池マトリックスと比べて少ない大細孔および少ない大コアシェルの構造を呈し、40%を上回る大細孔の削減をもたらし、アルミニウム薄片を用いて本明細書で説明される方法に従って製造された燃料電池マトリックスの従来の燃料電池マトリックスに対する改良が確認されたことを示す。
(実施例2)
この実例において、燃料電池マトリックスを準備するために、上述した図5に示す方法が用いられる。
第1のステップS501において第1の所定の分量の支持物質が用意され、第2のステップS502において第2の所定の分量の電解質材料が用意される。この実例において、支持物質はLiAlOを備え、電解質材料はLiCOを備える。支持物質の第1の所定の分量は150gであり、電解質材料の第2の所定の分量は69.3gである。第3のステップS503において、支持物質および電解質材料は、たとえばMEKなどの溶媒と混合され、第1の混合物が形成される。具体的には、溶媒は、粒子の再凝集を防止する1体積パーセント〜6体積パーセントの魚油を含む。この実例において、第1の混合物は、0.3mm〜3mmのボールサイズを有するイットリア安定型ジルコニア(YTZ)粉砕メディアを用いてアトリションミル法によって加工される。粉砕メディアの充填は60パーセント〜80パーセントであり、粉砕速度は2000RPM〜3000RPMである。
第1の混合物を適切なサイズに加工した後、第4のステップS504において、加工後の第1の混合物に第3の所定の分量の金属添加粒子材料が加えられ、第2の混合物が形成される。具体的には、金属添加粒子材料は、概して丸いアルミニウム粒子を有するたとえばA1−100丸型アルミニウム粉末(化合物(C))などのアルミニウム粒子材料を備え、第3の所定の分量は、第2の混合物全体の約3体積パーセント〜35体積パーセント程度であり、いくつかの実施形態では第3の所定の分量は、支持物質、電解質材料、および金属添加粒子材料を含む第2の混合物の10体積パーセント〜25体積パーセント(6重量パーセント〜12重量パーセント)である。
この実例において、アルミニウム粒子添加物は、表3に示す特性を有する化合物(C)を備える。
Figure 0006291073
第5のステップS505において、第2の混合物は、金属添加粒子材料がアルミニウム薄片を備える金属添加材料に変形されるまでインサイチュで加工される。第2の混合物は、金属添加粒子材料内の金属添加粒子を粉砕または混合して薄片状に平板化することによって加工される。金属添加物は、所定の速度で所定のサイズの粉砕メディアを用いて、所望の薄片寸法に達するまで所定の時間、加工、すなわち粉砕される。この実例において、所定の時間は、120分〜300分を備える。粉砕メディアの所定のサイズは0.3mm〜0.6mmを備え、所定の速度は2000RPM〜3000RPMである。加工後の金属添加物は、5μm〜40μmの平均長さおよび0.1μm〜1.0μmの平均厚さを有する薄片を備える。
第6のステップS506において、第4の所定の分量の結合剤および可塑剤の少なくとも1つが第2の混合物に加えられ、第3の混合物が形成される。特に、結合剤および可塑剤は、アクリロイド結合剤およびたとえばSancticizer(登録商標)160などの極性ポリマー可塑剤をそれぞれ備え得る。この実例において、第4の所定の分量は、燃料電池マトリックスの総重量の約19〜20重量パーセントである。
第7のステップS507において、燃料電池マトリックスの形成は、第3の混合物をテープ成形することと、成形後の第3の混合物をたとえば60℃など所定の温度でたとえば20〜40分など所定の時間乾燥することとを備える。乾燥後、燃料電池マトリックスは、グリーンテープ体の形状で、使用および試験が可能な状態になる。
いずれの場合も、上述した構成は、本発明の応用を表すことができる多数の特定の実施形態の単なる一例に過ぎないことが理解される。数々の多様な他の構成が、本発明の主旨および範囲から逸脱することなく、本発明の原理に従って容易に考案され得る。

Claims (15)

  1. 溶融炭酸塩形燃料電池において用いるための燃料電池マトリックスであって、
    多孔質体と、
    前記多孔質体の細孔内に配置された電解質材料と
    を備え、前記多孔質体は、支持物質と金属添加材料とを備える組成物を加工することによって形成され、前記金属添加材料は1μm未満の平均厚さを有する薄片状である、燃料電池マトリックス。
  2. 前記金属添加材料は5μm〜40μmの範囲の平均長さを有する、請求項1に記載の燃料電池マトリックス。
  3. 前記金属添加材料はアルミニウム薄片材料を備える、請求項1に記載の燃料電池マトリックス。
  4. 溶融炭酸塩形燃料電池において用いるための燃料電池マトリックスを製造する方法であって、
    第1の所定の分量の支持物質、第2の所定の分量の電解質材料、および第3の所定の分量の金属添加材料を用意することであって、前記金属添加材料は1μm未満の平均厚さを有する薄片状であることと、
    前記燃料電池マトリックスが、
    前記支持物質と前記金属添加材料とから成る多孔質体と、
    前記多孔質体の細孔内に配置された前記電解質材料と
    を含むように、前記支持物質、前記電解質材料、および前記金属添加材料を加工して、前記燃料電池マトリックスを形成することと
    を備える方法。
  5. 前記金属添加材料は5μm〜40μmの範囲の平均長さを有する、請求項4に記載の燃料電池マトリックスを製造する方法。
  6. 前記金属添加材料はアルミニウムを備える、請求項4に記載の燃料電池マトリックスを製造する方法。
  7. 前記加工するステップは、
    前記第1の所定の分量の支持物質と前記第2の所定の分量の前記電解質材料とを混合して第1の混合物を形成することと、
    前記第3の所定の分量の前記金属添加材料を前記第1の混合物に加えて第2の混合物を形成することと
    を備える、請求項4に記載の燃料電池マトリックスを製造する方法。
  8. 前記加工するステップは、結合剤および可塑剤の少なくとも1つを前記第2の混合物に加えて第3の混合物を形成することと、前記第3の混合物から前記燃料電池マトリックスを形成することとをさらに備える、請求項7に記載の燃料電池マトリックスを製造する方法。
  9. 前記燃料電池マトリックスを形成することは、前記第3の混合物を成形することと、その後、前記成形した混合物を乾燥してテープ体を形成することとを備える、請求項8に記載の燃料電池マトリックスを製造する方法。
  10. 溶融炭酸塩形燃料電池において用いるための燃料電池マトリックスを製造する方法であって、
    第1の所定の分量の支持物質、第2の所定の分量の電解質材料、および第3の所定の分量の金属添加粒子材料を用意することと、
    前記支持物質、前記電解質材料、および前記金属添加粒子材料の混合物を加工することと
    を備え、前記加工は、
    前記金属添加粒子材料を、1μm未満の平均厚さを有する薄片状の添加薄片材料に変形することと、
    前記燃料電池マトリックスが、
    前記支持物質と前記添加薄片材料とから成る多孔質体と、
    前記多孔質体の細孔内に配置された前記電解質材料と
    を含むように、前記燃料電池マトリックスを形成することと
    を含む、方法。
  11. 前記添加薄片材料は5μm〜40μmの範囲の平均長さを有する、請求項10に記載の燃料電池マトリックスを製造する方法。
  12. 前記金属添加粒子材料はアルミニウムを備える、請求項10に記載の燃料電池マトリックスを製造する方法。
  13. 前記加工するステップは、
    前記支持物質と前記電解質材料とを混合して第1の混合物を形成することと、
    前記金属添加粒子材料を前記第1の混合物に加えて第2の混合物を形成することと、
    前記金属添加粒子材料が前記添加薄片材料に変形されるまで前記第2の混合物を粉砕することと
    を備える、請求項10に記載の燃料電池マトリックスを製造する方法。
  14. 前記加工するステップは、結合剤および可塑剤の少なくとも1つを前記第2の混合物に加えて第3の混合物を形成することと、前記第3の混合物から前記燃料電池マトリックスを形成することとをさらに備える、請求項13に記載の燃料電池マトリックスを製造する方法。
  15. 前記第2の混合物を粉砕することは、毎分2000〜3000回転の範囲の速度で、0.3mm〜0.6mmの範囲のサイズを有する粉砕メディアを用いて、100〜300分の範囲の時間粉砕することを備える、請求項13に記載の燃料電池マトリックスを製造する方法。
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