JP6285843B2 - 建設機械の油圧駆動システム - Google Patents

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Description

本発明は、建設機械の油圧駆動システムに関する。
油圧ショベルや油圧クレーンのような建設機械では、油圧駆動システムによって各部が駆動される。このような油圧駆動システムでは、アクチュエータからタンクに戻される作動油を利用してエネルギを回生することが行われている。
例えば、特許文献1には、油圧ショベルのブーム下げ時にエネルギを回収し、回収したエネルギをブーム上げ時に利用するように構成された油圧駆動システムが開示されている。具体的に、この油圧駆動システムでは、回生モータがクラッチを介してフライホイールと連結されている。そして、ブーム下げ時には、クラッチがオンとされた状態でブームシリンダから排出される作動油が回生モータに導かれる。これにより、ブーム下げ時のエネルギがフライホイールに回転運動として蓄積される。
一方、蓄積されたエネルギは、ブーム上げ時に利用される。具体的に、ブーム上げ時には、クラッチがオンとされることにより、回生モータがポンプとして機能する。これにより、回生モータから吐出された作動油が、メインポンプから吐出された作動油と合流してブームシリンダに供給される。
特開2008−138439号公報
しかしながら、特許文献1に開示された油圧駆動システムのように回生モータとフライホイールとの間にクラッチが設けられている場合には、クラッチがオンとされるときに滑りによってエネルギが熱となって消費される。また、クラッチの存在によって、構成が複雑でコストが高くなるばかりでなく、故障も発生し易い。さらに、蓄積されたエネルギが利用されるのはブーム上げ時であるので、ブーム下げ操作が行われてから次のブーム上げ操作が行われるまでに、蓄積されたエネルギがフライホイールの摩擦等で徐々に減少する。
そこで、本発明は、フライホイールに蓄積したエネルギを有効に利用することが可能な建設機械の油圧駆動システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の建設機械の油圧駆動システムは、アクチュエータに作動油を供給する、アシストモータと連結されたポンプと、フライホイールと直接的にまたはギヤを介して連結された回生モータと、前記アクチュエータから排出される作動油を前記回生モータに導く回収位置と前記回生モータに導かない非回収位置との間で切り換えられる第1回生切換弁と、前記回生モータから排出される作動油を前記アシストモータに導くエネルギ放出位置とタンクに導くエネルギ蓄積・保持位置との間で切り換えられる第2回生切換弁と、前記第1回生切換弁が前記非回収位置に位置するときに、前記回生モータへの作動油の流入を可能とする補給ラインと、を備える、ことを特徴とする。
上記の構成によれば、第1回生切換弁を回収位置、第2回生切換弁をエネルギ蓄積・保持位置に切り換えれば、アクチュエータから排出される作動油で回生モータを駆動することができる。これにより、フライホイールにエネルギを蓄積することができる。フライホイールは回生モータと直接的にまたはギヤを介して連結されているので、フライホイールと回生モータの間で滑りは生じない。従って、フライホイールと回生モータの間でエネルギが伝達されるときに、エネルギが無駄に消費されることがない。しかも、クラッチがないので、構成が簡単でコストが低く、かつ、故障も発生し難い。
一方、第1回生切換弁を非回収位置、第2回生切換弁をエネルギ放出位置に切り換えれば、回生モータをポンプとして機能させることができる。そして、回生モータから吐出された作動油は、ポンプと連結されたアシストモータに導かれるので、蓄積されたエネルギをポンプの駆動力として使用することができる。すなわち、本発明では、エネルギの蓄積後に直ちに蓄積したエネルギを利用することができ、フライホイールの摩擦等でエネルギを失う量を極力減らすことができる。
前記アクチュエータは、旋回モータであり、前記第1回生切換弁は、旋回減速時以外は前記非回収位置に維持され、旋回減速時に前記回収位置に切り換えられてもよい。この構成によれば、旋回減速時のエネルギを回生することができる。
上記の油圧駆動システムは、前記旋回モータに対する作動油の供給および排出を制御する旋回制御弁であって、旋回減速時には旋回減速前の位置を維持するように構成された旋回制御弁を備え、前記第1回生切換弁は、前記旋回制御弁からタンクへ延びるタンクラインに設けられており、前記非回収位置では作動油をタンクに導いてもよい。この構成によれば、旋回速度をゼロよりも大きな値に減少させる旋回減速時でもエネルギを積極的に回生することができる。
前記回生モータは、傾転角が変更可能な可変容量型のモータであり、上記の油圧駆動システムは、前記回生モータの傾転角を調整する回生モータレギュレータと、前記第1回生切換弁が前記回収位置に位置するときに、前記旋回モータの回転数が高くなるほど前記回生モータの傾転角が大きくなるように、前記回生モータレギュレータを制御する制御装置と、を備えてもよい。この構成によれば、旋回速度に応じた適切な回収を行うことができる。
上記の油圧駆動システムは、前記旋回モータと接続された一対の旋回ラインと、前記一対の旋回ライン同士を接続する橋架路であって、互いに逆向きに一対のリリーフ弁が設けられた橋架路と、前記一対のリリーフ弁のそれぞれをバイパスする、逆止弁が設けられたバイパス路と、前記アシストモータの出口からタンクへ延びるタンクラインであって、0.1MPa以上のクラッキング圧を有する逆止弁が設けられたタンクラインと、前記橋架路における前記一対のリリーフ弁の間の部分と前記タンクラインにおける前記逆止弁よりも上流側部分とを接続する中継ラインと、を備えてもよい。この構成によれば、アシストモータから排出される作動油の圧力を0.1MPa以上と若干高く維持することができるとともに、その若干高く維持された圧力を旋回モータへの補給に利用することができる。
前記アクチュエータは、ブームシリンダであり、前記第1回生切換弁は、ブーム下げ時以外は前記非回収位置に維持され、ブーム下げ時に前記回収位置に切り換えられてもよい。この構成によれば、ブーム下げ時のエネルギを回生することができる。
前記回生モータは、傾転角が変更可能な可変容量型のモータであり、上記の油圧駆動システムは、前記回生モータの傾転角を調整する回生モータレギュレータと、前記第1回生切換弁が前記回収位置に位置するときに、ブーム操作弁から出力されるパイロット圧が大きくなるほど前記回生モータの傾転角が大きくなるように、前記回生モータレギュレータを制御する制御装置と、を備えてもよい。この構成によれば、ブーム下げの速度に応じた適切な回収を行うことができる。
前記アシストモータは、傾転角が変更可能な可変容量型のモータであり、上記の油圧駆動システムは、前記アシストモータの傾転角を調整するアシストモータレギュレータと、前記フライホイールの回転が停止したときに前記アシストモータの傾転角が実質的にゼロになるように、前記アシストモータレギュレータを制御する制御装置と、を備えてもよい。この構成によれば、フライホイールにエネルギが蓄積されていないときに、アシストモータがポンプとして機能することを防止できる。
前記建設機械は、走行体と、前記走行体にベアリングを介して支持された旋回体を含み、前記フライホイールは、前記走行体内に配置された旋回用リングギヤに沿うリング状の形状を有し、前記回生モータに取り付けられたギヤと噛み合う内歯を含んでもよい。この構成によれば、比較的に重量の大きなフライホイールを採用することができ、エネルギの蓄積量を増大させることができる。
前記建設機械は、走行体と、前記走行体にベアリングを介して支持された旋回体を含み、前記フライホイールは、前記旋回体内で、前記回生モータと直接的に連結されていてもよい。この構成によれば、コンパクトな構造のフライホイールを採用することができる。
本発明によれば、フライホイールに蓄積したエネルギを有効に利用することが可能である。
本発明の第1実施形態に係る油圧駆動システムの概略構成図である。 建設機械の一例である油圧ショベルの側面図である。 (a)はフライホイールの1つのレイアウトを示す油圧ショベルの断面図、(b)はフライホイールの他のレイアウトを示す油圧ショベルの断面図である。 旋回モータ回転数と回生モータ傾転角の関係を示すグラフである。 旋回操作弁からのパイロット圧と電磁比例弁の二次圧の関係を示すグラフである。 第1実施形態の変形例の油圧駆動システムの概略構成図である。 本発明の第2実施形態に係る油圧駆動システムの概略構成図である。 本発明の第3実施形態に係る油圧駆動システムの概略構成図である。 本発明の第4実施形態に係る油圧駆動システムの概略構成図である。 本発明の第5実施形態に係る油圧駆動システムの概略構成図である。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態に係る建設機械の油圧駆動システム1Aを示し、図2に、その油圧駆動システム1Aが搭載された建設機械10を示す。図2に示す建設機械10は油圧ショベルであるが、本発明は、油圧クレーンなどの他の建設機械にも適用可能である。
建設機械10は、図3(a)に示すように、走行体11と、走行体11にベアリング18Aを介して支持された旋回体12を含む。旋回体12内には、旋回モータ16が配置されており、走行体11内には、旋回モータ16に取り付けられたギヤ16aと噛み合う旋回用リングギヤ19が配置されている。
本実施形態では、建設機械10が自走式の油圧ショベルであるが、建設機械10が船舶に搭載される油圧ショベルである場合には、運転室を含む旋回体12が船体に旋回可能に支持される。
図2に戻って、旋回体12には、ブーム10aが揺動可能に連結されている。さらに、ブーム10aの先端にはアーム10bが揺動可能に連結され、アーム10bの先端にはバケット10cが揺動可能に連結されている。ブーム10a、アーム10bおよびバケット10cは、それぞれブームシリンダ13、アームシリンダ14およびバケットシリンダ15により作動させられる。
図1に示すように、上述した旋回モータ16およびシリンダ13〜15ならびに図略の左右一対の走行モータを含むアクチュエータには、メインポンプ21から作動油が供給される。本実施形態の油圧駆動システム1Aは、旋回減速時のエネルギを回生することができるように構成されたものである。そのため、図1では、旋回モータ16以外のアクチュエータを省略している。また、通常は、メインポンプ21としてダブルポンプが採用されるが、本件明細書では、説明の便宜上、そのダブルポンプを1つのメインポンプ21として説明する。
メインポンプ21は、エンジン17と連結されており、エンジン17により駆動される。また、メインポンプ21は、アシストモータ22と連結されている。
メインポンプ21は、傾転角が変更可能な可変容量型のポンプ(斜板ポンプまたは斜軸ポンプ)であり、その傾転角はメインポンプレギュレータ21aにより調整される。メインポンプレギュレータ21aは、制御装置9により制御される。なお、図1では、図面の簡略化のために、一部の制御線のみを描いている。例えば、メインポンプ21が斜板ポンプである場合、メインポンプレギュレータ21aは、ポンプの斜板と連結されたスプールに作用する油圧を電気的に変更するものであってもよいし、ポンプの斜板と連結された電動アクチュエータであってもよい。
アシストモータ22は、本実施形態では、固定容量型のモータである。タンク30からアシストモータ22の入口へは供給ライン34が延びており、アシストモータ22の出口からタンク30へはタンクライン36が延びている。供給ライン34には、通常のクラッキング圧(0.1MPa以下)を有する逆止弁35が設けられており、タンクライン36には、0.1MPa以上の高いクラッキング圧を有する逆止弁37が設けられている。
メインポンプ21からはタンク30へブリードライン31が延びている。なお、図1では、ブリードライン31の上流側部分のみを描いている。ブリードライン31上には、旋回制御弁41を含む複数の制御弁が配置されている。ブリードライン31からはパラレルライン32が分岐しており、このパラレルライン32を通じて全ての制御弁へ作動油が導かれる。
旋回制御弁41は、旋回モータ16に対する作動油の供給および排出を制御する。具体的に、旋回制御弁41は、一対の旋回ライン51,52により旋回モータ16と接続されている。また、旋回制御弁41からは、タンク30へタンクライン33が延びている。
一対の旋回ライン51,52同士は、橋架路53によって接続されている。橋架路53には、互いに逆向きに一対のリリーフ弁54が設けられている。旋回ライン51,52間には、各リリーフ弁54をパイパスするようにバイパス路55が設けられており、各バイパス路55には逆止弁56が設けられている。橋架路53におけるリリーフ弁54の間の部分は、中継ライン57によって、アシストモータ22の出口とつながる上述したタンクライン36における逆止弁37よりも上流側部分と接続されている。
本実施形態では、旋回制御弁41が、旋回減速時には旋回減速前の位置を維持するように構成されている。具体的に、旋回制御弁41は、一対のパイロットポートを有し、これらのパイロットポートはそれぞれ電磁比例弁42,43と接続されている。電磁比例弁42,43にはサブポンプ25から作動油が供給され、電磁比例弁42,43は、制御装置9から送給される電流に応じた大きさの二次圧を旋回制御弁41のパイロットポートへ出力する。
制御装置9は、旋回操作弁44から出力される左旋回パイロット圧PLを計測する第1圧力計91と、旋回操作弁44から出力される右旋回パイロット圧PRを計測する第2圧力計92と接続されている。旋回操作弁44は、操作レバーを含み、操作レバーの操作量に応じた大きさのパイロット圧(PLまたはPR)を出力する。
図5に示すように、制御装置9は、左旋回パイロット圧PLが上昇するとき(すなわち、左旋回加速時)、および左旋回パイロット圧PLが一定のとき(すなわち、等速左旋回時)は、左旋回パイロット圧PLの大きさに応じた電流を左旋回用の電磁比例弁42へ送給する。これにより、電磁比例弁42からは、左旋回パイロット圧PLと比例する二次圧が出力される。一方、左旋回パイロット圧PLが下降するとき(すなわち、左旋回減速時)には、制御装置9は、電磁比例弁42へ送給する電流を変化させず、旋回減速前の電流を維持する。これにより、旋回減速中は電磁比例弁42から出力される二次圧が変化せず、旋回制御弁41が旋回減速前の位置に維持される。左旋回パイロット圧PLがゼロになれば、制御装置9は電磁比例弁42へ送給する電流をゼロにする。
同様に、制御装置9は、右旋回パイロット圧PRが上昇するとき(すなわち、右旋回加速時)、および右旋回パイロット圧PRが一定のとき(すなわち、等速右旋回時)は、右旋回パイロット圧PRの大きさに応じた電流を右旋回用の電磁比例弁43へ送給する。これにより、電磁比例弁43からは、右旋回パイロット圧PRと比例する二次圧が出力される。一方、右旋回パイロット圧PRが下降するとき(すなわち、右旋回減速時)には、制御装置9は、電磁比例弁43へ送給する電流を変化させず、旋回減速前の電流を維持する。これにより、旋回減速中は電磁比例弁43から出力される二次圧が変化せず、旋回制御弁41が旋回減速前の位置に維持される。右旋回パイロット圧PRがゼロになれば、制御装置9は電磁比例弁43へ送給する電流をゼロにする。
図1に戻って、旋回制御弁41からタンク30へ延びるタンクライン33には、第1回生切換弁61が設けられている。第1回生切換弁61は、第1回生路71により回生モータ23と接続されている。
回生モータ23は、フライホイール24と直接的にまたはギヤを介して連結されている。回生モータ23がフライホイール24とギヤを介して連結される場合、例えば、図3(a)に示すように、フライホイール24は、上述した旋回用リングギヤ19に沿うリング状の形状を有し、回生モータ23に取り付けられたギヤ23bと噛み合う内歯24aを含んでもよい。例えば、フライホイール24は、走行体11内で、ベアリング18Bによって回転可能に支持される。この場合、回生モータ23は旋回体12に取り付けられていてもよいが、走行体11に取り付けられていることが望ましい。この構成であれば、比較的に重量の大きなフライホイール24を採用することができ、エネルギの蓄積量を増大させることができる。
あるいは、フライホイール24は、例えば、図3(b)に示すように、旋回体12内の任意の位置(例えばエンジンルーム12a内)で、回生モータ23と直接的に連結されていてもよい。この構成であれば、コンパクトな構造のフライホイール24を採用することができる。
図1に戻って、第1回生切換弁61は、旋回モータ16から排出される作動油を、回生モータ23に導く回収位置(図1の右位置)と、回生モータ23に導かずにタンク30に導く非回収位置(図1の左位置)との間で切り換えられる。第1回生切換弁61は、制御装置9により制御される。上述したように、本実施形態は、旋回減速時のエネルギを回生することを目的としたものである。このため、制御装置9は、第1回生切換弁61を、旋回減速時以外は非回収位置に維持し、旋回減速時に回収位置に切り換える。
本実施形態では、第1回生切換弁61が、回収位置で、タンクライン33の上流側部分と第1回生路71との連通度合およびタンクライン33の上流側部分とタンクライン33の下流側部分との連通度合、を変更できるように構成されている。すなわち、回収位置では、旋回モータ16から排出される作動油が回生モータ23だけでなくタンク30にも導かれることがある。タンクライン33の上流側部分に対する第1回生路71および下流側部分の連通度合は、例えば、旋回モータ16の回転数と回生モータ23の回転数に基づいて制御される。
なお、第1回生切換弁61は、必ずしも図1に示すような単一の弁である必要はない。例えば、第1回生路71がタンクライン33から分岐していて、第1回生切換弁61が、タンクライン33の下流側部分および第1回生路71に設けられた一対の電気式可変絞りで構成されていてもよい。
回生モータ23は、第2回生路72により第2回生切換弁62と接続されている。第2回生切換弁62からは、第3回生路73がタンク30へ延びている。また、第2回生切換弁62は、第4回生路74によって、アシストモータ22の入口とつながる上述した供給ライン34における逆止弁35が作動可能な側、すなわち、逆止弁35よりも下流側部分と接続されている。
第2回生切換弁62は、回生モータ23から排出される作動油を、アシストモータ22に導くエネルギ放出位置(図1の右位置)と、アシストモータ22に導かずにタンク30に導くエネルギ蓄積・保持位置(図1の左位置)との間で切り換えられる。本実施形態では、エネルギ蓄積・保持位置では、第2回生切換弁62が第4回生路74をブロックする。第2回生切換弁62は、制御装置9により制御される。本実施形態では、制御装置9が、第2回生切換弁62を、旋回減速前および旋回減速中はエネルギ蓄積・保持位置に維持し、旋回減速後にエネルギ放出位置に切り換える。ただし、第2回生切換弁62は、少なくとも旋回減速時にエネルギ蓄積・保持位置に維持されればよい。
本実施形態では、第2回生切換弁62が、エネルギ放出位置で、第2回生路72と第4回生路74との連通度合および第2回生路72と第3回生路73との連通度合、を変更できるように構成されている。すなわち、エネルギ放出位置では、回生モータ23から排出される作動油がアシストモータ22だけでなくタンク30にも導かれることがある。第2回生路72に対する第4回生路74および第3回生路73の連通度合は、例えば、アシストモータ22の回転数および回生モータ23の回転数に基づいて制御される。
さらに、本実施形態では、第2回生切換弁62が、第5回生路75により第1回生路71と接続されている。また、第1回生路71には、第5回生路75がつながる位置よりも上流側に逆止弁63が設けられている。
第2回生切換弁62は、エネルギ蓄積・保持位置では第5回生路75をブロックする一方、エネルギ放出位置では第5回生路75を第3回生路73と連通させる。第2回生切換弁62がエネルギ放出位置に位置するのは旋回減速後であり、このときには第1回生切換弁61は非回収位置に位置する。このため、旋回モータ16から排出される作動油は回生モータ23に導かれない。しかしながら、第2回生切換弁62がエネルギ放出位置に位置するときは、第5回生路75が第3回生路73と連通し、タンク30から回生モータ23に作動油が導かれる。すなわち、第5回生路75および第3回生路73は、第1回生切換弁61が非回収位置に位置するときに、回生モータ23への作動油の流入を可能とする補給ライン8を構成する。
回生モータ23は、傾転角が変更可能な可変容量型のモータ(斜板モータまたは斜軸モータ)であり、その傾転角は回生モータレギュレータ23aにより調整される。回生モータレギュレータ23aは、制御装置9により制御される。例えば、回生モータ23が斜板モータである場合、回生モータレギュレータ23aは、モータの斜板と連結されたスプールに作用する油圧を電気的に変更するものであってもよいし、モータの斜板と連結された電動アクチュエータであってもよい。
より詳しくは、制御装置9は、旋回モータ16の回転数を計測する回転数センサ93と接続されている。そして、制御装置9は、第1回生切換弁61が回収位置に位置するときに、図4に示すように、旋回モータ16の回転数が高くなるほど回生モータ23の傾転角が大きくなるように、回生モータレギュレータ23aを制御する。
次に、油圧駆動システム1Aの動作を説明する。
第1回生切換弁61は、旋回減速時以外は、非回収位置に維持される。このため、旋回加速時および等速旋回時は、旋回モータ16から排出される作動油は、タンクライン33を通じてタンク30へ戻される。なお、上述したように、旋回減速前は、第2回生切換弁62はエネルギ蓄積・保持位置に維持される。
旋回減速時は、旋回制御弁41が旋回減速前の位置に維持される。このため、タンクライン33に流入する作動油の量は変化しない。一方、旋回減速時は、第2回生切換弁62がエネルギ蓄積・保持位置に維持されたままで、第1回生切換弁61が回収位置に切り換えられる。これにより、旋回モータ16から排出される作動油で回生モータ23を駆動することができ、フライホイール24にエネルギを蓄積することができる。回生モータ23を回転させる負荷によって、旋回体12が減速される。
旋回体12が減速して停止したとき、あるいは旋回操作弁44の操作レバーが中立位置に戻されるか中間位置で停止されて、旋回減速操作が終了すると、制御装置9は、第1回生切換弁61を非回収位置に切り換える。その後、任意のタイミングで、例えばメインポンプ21の圧力がある値以上のときに、第2回生切換弁62をエネルギ放出位置に切り換える。これにより、回生モータ23の入口が第1回生路71の一部、第5回生路75および第3回生路73を通じてタンク30と連通し、回生モータ23の出口が第2回生路72、第4回生路74および供給ライン34の一部を通じてアシストモータ22の入口と連通する。従って、回生モータ23をポンプとして機能させることができる。そして、回生モータ23から吐出された作動油は、メインポンプ21と連結されたアシストモータ22に導かれるので、蓄積されたエネルギをメインポンプ21の駆動力として使用することができる。フライホイール24に蓄積されたエネルギが全て放出される、あるいは再度の旋回減速操作が行われると、第2回生切換弁62はエネルギ蓄積・保持位置に戻される。
なお、回生モータ23の回転速度が小さくなったり回生モータ23が停止すると、メインポンプ21と連結されたアシストモータ22はポンプとして機能することになるが、供給ライン34およびタンクライン36を通じて作動油を循環させるのに必要な動力はそれほど大きくないため、特に問題ではない。
さらに、アシストモータ22がポンプとして機能するときの動力を最小化するために、アシストモータ22とエンジン軸との間にワンウェイクラッチや電磁クラッチなどのクラッチを設けてもよい。
以上説明したように、本実施形態の油圧駆動システム1Aでは、フライホイール24が回生モータ23と直接的にまたはギヤを介して連結されているので、フライホイール24と回生モータ23の間で滑りは生じない。従って、フライホイール24と回生モータ23の間でエネルギが伝達されるときに、エネルギが無駄に消費されることがない。しかも、クラッチがないので、構成が簡単でコストが低く、かつ、故障も発生し難い。
さらに、本実施形態では、蓄積されたエネルギがメインポンプ21の駆動力として使用される。すなわち、蓄積されたエネルギは、ブームシリンダ13やアームシリンダ14などの全てのアクチュエータの駆動に利用される。従って、エネルギの蓄積後に直ちに蓄積したエネルギを利用することができ、フライホイール24の摩擦等でエネルギを失う量は極く僅かである。
また、本実施形態では、旋回モータ16の回転数が高くなるほど回生モータ23の傾転角が大きくされるので、旋回速度に応じた適切な回収を行うことができる。
また、本実施形態では、中継ライン57によって、橋架路53におけるリリーフ弁54の間の部分とタンクライン36における逆止弁37よりも上流側部分とが接続されているので、アシストモータ22から排出される作動油の圧力を0.1MPa以上と若干高く維持することができるとともに、その若干高く維持された圧力を旋回モータ16への補給に利用することができる。
<変形例>
図1に示す構成に対しては、種々の変形が可能である。以下、図6を参照して、第1実施形態の変形例を説明する。なお、図6では、図面の簡略化のために、制御装置9および電磁比例弁42,43などを省略している。
第1実施形態では、旋回制御弁41が旋回減速時に旋回減速前の位置を維持される。すなわち、旋回減速時には、旋回モータ16へ供給される作動油は規制されない。そこで、旋回減速時に旋回モータ16への作動油の供給を規制できるように、パラレルライン32における旋回制御弁41への分岐部に電気式可変絞り65が設けられていてもよい。
また、アシストモータ22は、傾転角が変更可能な可変容量型のモータ(斜板モータまたは斜軸モータ)であり、その傾転角はアシストモータレギュレータ22aにより調整されてもよい。例えば、制御装置9は、アシストモータレギュレータ22aを、フライホイール24の回転が停止したときにアシストモータ22の傾転角が実質的にゼロ(例えば、2度以下)となるように制御する。この構成であれば、フライホイール24にエネルギが蓄積されていないときに、アシストモータ22がポンプとして機能することを防止できる。なお、この変形例は、後述する第2〜第5実施形態にも適用可能である。
第1回生路71における逆止弁63よりも下流側部分からタンク30へは、逆止弁64が設けられた第6回生路76が延びていてもよい(図例では、第6回生路76の上流側端部が第3回生路73と合流し、第6回生路76の下流側端部が第5回生路75と合流しているが、それらは別々であってもよい)。この場合、第1回生切換弁61が非回収位置に切り換えられても回生モータ23へは第6回生路76を通じて作動油の流入が可能である。すなわち、第6回生路76が単独で補給ライン8として機能する。このため、第2回生切換弁62を、第1回生切換弁61が非回収位置に切り換えられてから比較的に早いタイミングでエネルギ放出位置に切り換える必要がない。また、第5回生路75を省略して、第2回生切換弁62を4ポートから3ポートに変更することも可能である。なお、この変形例は、後述する第2〜第5実施形態にも適用可能である(ただし、第3実施形態では、第1回生切換弁の符号を61から67に、第2回生切換弁の符号を62から68に読み替える)。
(第2実施形態)
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態に係る建設機械の油圧駆動システム1Bを説明する。なお、本実施形態および後述する第3〜第5実施形態において、第1実施形態と同一構成要素には同一符号を付し、重複した説明は省略する。
本実施形態では、旋回制御弁41のパイロットポートが旋回操作弁44と接続されている。すなわち、旋回制御弁41は、常に、旋回操作弁44の操作レバーの操作量に応じて移動する。なお、図示は省略するが、旋回操作弁44と旋回制御弁41の間のパイロットラインには、図1と同様に、第1および第2圧力計91,92が設けられている。図略の制御装置9は、第1実施形態と同様に、第1および第2圧力計91,92で計測されるパイロット圧PL,PRの変化によって旋回減速時等を判定する。
また、本実施形態では、旋回ライン51,52間に、旋回ライン51,52のどちらかを選択するための切換弁66が設けられている。切換弁66は、本実施形態では電磁弁(ソレノイドバルブ)であるが、単なる高圧選択弁であってもよい。
さらに、本実施形態では、第1回生切換弁61が旋回制御弁41から延びるタンクライン33に設けられておらず、抽出路77により切換弁66と接続されている。第1回生切換弁61は、図略の制御装置9により、旋回減速時以外は抽出路77をブロックする非回収位置に維持される。すなわち、第1回生切換弁61は、非回収位置では旋回モータ16から排出される作動油を回生モータ23に導かない。
一方、旋回減速時は、図略の制御装置9は、旋回ライン51,52のうち旋回モータ16から排出される作動油が流れる旋回ラインを抽出路77と連通させるように切換弁66を切り換えるとともに、第1回生切換弁61を、抽出路77を第1回生路71と連通させる回収位置に切り換える。
本実施形態でも、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。ただし、第1実施形態のように、第1回生切換弁61が旋回制御弁41から延びるタンクライン33に設けられていれば、旋回速度をゼロよりも大きな値に減少させる旋回減速時でもエネルギを積極的に回生することができる。
(第3実施形態)
次に、図8を参照して、本発明の第2実施形態に係る建設機械の油圧駆動システム1Cを説明する。
本実施形態の油圧駆動システム1Cは、ブーム下げ時のエネルギを回生することができるように構成されたものである。そのため、図8では、ブームシリンダ13以外のアクチュエータを省略している。
メインポンプ21から延びるブリードライン31上には、ブーム制御弁45が配置されている。ブーム制御弁45は、ブームシリンダ13に対する作動油の供給および排出を制御する。具体的に、ブーム制御弁45は、一対のブームライン58,59によりブームシリンダ13と接続されている。また、ブーム制御弁45からは、タンク30へタンクライン38が延びている。
ブーム制御弁45のパイロットポートは、ブーム操作弁46と接続されている。ブーム操作弁46は、操作レバーを含み、操作レバーの操作量に応じた大きさのパイロット圧を出力する。このため、ブーム制御弁45は、ブーム操作弁46の操作レバーの操作量に応じて移動する。ブーム操作弁46とブーム制御弁45の間のパイロットラインの一方には、ブーム下げ時にブーム操作弁46から出力されるパイロット圧を計測する圧力計94が設けられている。圧力計94は、制御装置9と接続されている。なお、図8では、図面の簡略化のために、一部の制御線のみを描いている。制御装置9は、圧力計94で計測されるパイロット圧がゼロよりも大きくなったときに、ブーム下げ時であると判定する。
本実施形態では、ブーム制御弁45から延びるタンクライン38に第1回生切換弁67が設けられている。第1回生切換弁67は、第1回生路71により回生モータ23と接続されている。また、回生モータ23は、第2回生路72により第2回生切換弁68と接続されている。なお、第1回生切換弁67と第2回生切換弁68の間および第2回生切換弁68とタンク30の間の回路構成は、図1と同様であるので、図1と同様の符号を付してその説明は省略する。第1回生切換弁67は、必ずしもタンクライン38に設けられている必要はなく、ブームシリンダ13のヘッド側につながるブームライン58に設けられていてもよい。
第1回生切換弁67は、ブームシリンダ13から排出される作動油を、回生モータ23に導く回収位置(図8の右位置)と、回生モータ23に導かずにタンク30に導く非回収位置(図8の左位置)との間で切り換えられる。第1回生切換弁67は、制御装置9により制御される。上述したように、本実施形態は、ブーム下げ時のエネルギを回生することを目的としたものである。このため、制御装置9は、第1回生切換弁67を、ブーム下げ時以外は非回収位置に維持し、ブーム下げ時に回収位置に切り換える。
本実施形態では、第1回生切換弁67が、回収位置で、タンクライン38の上流側部分と第1回生路71との連通度合およびタンクライン38の上流側部分とタンクライン38の下流側部分との連通度合、を変更できるように構成されている。すなわち、回収位置では、ブームシリンダ13から排出される作動油が回生モータ23だけでなくタンク30にも導かれることがある。タンクライン38の上流側部分に対する第1回生路71および下流側部分の連通度合は、例えば、回生モータ23の回転数あるいはブーム操作弁46のパイロット圧に基づいて制御される。
なお、第1回生切換弁67は、必ずしも図8に示すような単一の弁である必要はない。例えば、第1回生路71がタンクライン38から分岐していて、第1回生切換弁67が、タンクライン38の下流側部分および第1回生路71に設けられた一対の電気式可変絞りで構成されていてもよい。
第2回生切換弁68は、回生モータ23から排出される作動油を、アシストモータ22に導くエネルギ放出位置(図8の右位置)と、アシストモータ22に導かずにタンク30に導くエネルギ蓄積・保持位置(図8の左位置)との間で切り換えられる。本実施形態では、エネルギ蓄積・保持位置では、第2回生切換弁68が第4回生路74をブロックする。第2回生切換弁68は、制御装置9により制御される。本実施形態では、制御装置9が、第2回生切換弁68を、ブーム下げ前およびブーム下げ中はエネルギ蓄積・保持位置に維持し、ブーム下げ後にエネルギ放出位置に切り換える。ただし、第2回生切換弁68は、少なくともブーム下げ時にエネルギ蓄積・保持位置に維持されればよい。
本実施形態では、第2回生切換弁68が、エネルギ放出位置で、第2回生路72と第4回生路74との連通度合および第2回生路72と第3回生路73との連通度合、を変更できるように構成されている。すなわち、エネルギ放出位置では、回生モータ23から排出される作動油がアシストモータ22だけでなくタンク30にも導かれることがある。第2回生路72に対する第4回生路74および第3回生路73の連通度合は、例えば、アシストモータ22の回転数に基づいて制御される。
本実施形態では、制御装置9が、回生モータ23の傾転角を調整する回生モータレギュレータ23aを、第1回生切換弁67が回収位置に位置するときに、ブーム操作弁46から出力されるパイロット圧が大きくなるほど回生モータ23の傾転角が大きくなるように制御する。
次に、油圧駆動システム1Cの動作を説明する。
第1回生切換弁67は、ブーム下げ時以外は、非回収位置に維持される。このため、ブーム上げ時は、ブームシリンダ13のロッド側から排出される作動油は、タンクライン38を通じてタンク30へ戻される。なお、上述したように、ブーム下げ前は、第2回生切換弁68はエネルギ放出位置に維持される。
ブーム下げ時は、第2回生切換弁68がエネルギ蓄積・保持位置に維持されたままで、第1回生切換弁67が回収位置に切り換えられる。これにより、ブームシリンダ13のヘッド側から排出される作動油で回生モータ23を駆動することができ、フライホイール24にエネルギを蓄積することができる。回生モータ23を回転させる負荷によって、ブーム10a(図2参照)がゆっくりと下降する。
ブーム操作弁46の操作レバーが中立位置に戻されて、ブーム下げ操作が終了すると、制御装置9は、第1回生切換弁67を非回収位置に切り換える。その後、任意のタイミングで、例えばメインポンプ21の圧力がある値以上のときに、第2回生切換弁68をエネルギ放出位置に切り換える。これにより、回生モータ23の入口が第1回生路71の一部、第5回生路75および第3回生路73を通じてタンク30と連通し、回生モータ23の出口が第2回生路72、第4回生路74および供給ライン34の一部を通じてアシストモータ22の入口と連通する。従って、回生モータ23をポンプとして機能させることができる。そして、回生モータ23から吐出された作動油は、メインポンプ21と連結されたアシストモータ22に導かれるので、蓄積されたエネルギをメインポンプ21の駆動力として使用することができる。フライホイール24に蓄積されたエネルギが全て放出される、あるいは再度のブーム下げ操作が行われると、第2回生切換弁68はエネルギ蓄積・保持位置に戻される。
なお、回生モータ23の回転速度が小さくなったり回生モータ23が停止すると、メインポンプ21と連結されたアシストモータ22はポンプとして機能することになるが、供給ライン34およびタンクライン36を通じて作動油を循環させるのに必要な動力はそれほど大きくないため、特に問題ではない。
本実施形態でも、第1実施形態と同様に、フライホイール24が回生モータ23と直接的にまたはギヤを介して連結されているので、フライホイール24と回生モータ23の間で滑りは生じない。従って、フライホイール24と回生モータ23の間でエネルギが伝達されるときに、エネルギが無駄に消費されることがない。しかも、クラッチがないので、構成が簡単でコストが低く、かつ、故障も発生し難い。
さらに、本実施形態では、蓄積されたエネルギがメインポンプ21の駆動力として使用される。すなわち、蓄積されたエネルギは、旋回モータ16やアームシリンダ14などの全てのアクチュエータの駆動に利用される。従って、エネルギの蓄積後に直ちに蓄積したエネルギを利用することができ、フライホイール24の摩擦等でエネルギを失う量は極く僅かである。
また、本実施形態では、ブーム操作弁46から出力されるパイロット圧が大きくなるほど回生モータ23の傾転角が大きくされるので、ブーム下げの速度に応じた適切な回収を行うことができる。
(第4実施形態)
次に、図9を参照して、本発明の第2実施形態に係る建設機械の油圧駆動システム1Dを説明する。
本実施形態の油圧駆動システム1Dは、第1実施形態の油圧駆動システム1Aと第3実施形態の油圧駆動システム1Dが組み合わされたものである。本実施形態では、旋回減速用の回生モータ23とブーム下げ用の回生モータ23とが、1つのフライホイール24に連結されている。
本実施形態の構成であれば、旋回減速時のエネルギとブーム下げ時のエネルギの双方を回収することができる。
(第5実施形態)
次に、図10を参照して、本発明の第2実施形態に係る建設機械の油圧駆動システム1Eを説明する。
本実施形態の油圧駆動システム1Eは、第4実施形態の油圧駆動システム1Dに対し、旋回減速時のエネルギがアシストモータ22にダイレクトに入力されるように改良を加えたものである。すなわち、本実施形態では、旋回減速用の回生モータ23が設けられていない。
具体的に、本実施形態では、旋回制御弁41から延びるタンクライン33に、第1回生切換弁61に代えて第3回生切換弁69が設けられている。第3回生切換弁69は、直接回生路78によって、アシストモータ22の入口とつながる供給ライン34における逆止弁35よりも下流側部分と接続されている。また、タンクライン33は、アシストモータ22の出口とつながれたタンクライン36における逆止弁37よりも上流側部分につながっている。
第3回生切換弁69は、旋回モータ16から排出される作動油を、アシストモータ22に導く回収位置(図10の右位置)と、逆止弁37を通過させてタンク30に導く非回収位置(図10の左位置)との間で切り換えられる。例えば、第3回生切換弁69は、制御装置9により、旋回減速時以外は非回収位置に維持され、旋回減速時に回収位置に切り換えられる。
さらに、本実施形態では、第3回生路73が第2回生切換弁68からタンク30へ延びているのではなく、アシストモータ22の出口とつながれたタンクライン36における逆止弁37よりも上流側部分につながっている。
本実施形態の構成であれば、第4実施形態よりも簡易な構成で、旋回減速時のエネルギとブーム下げ時のエネルギの双方を回収することができる。
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、回生モータ23は、固定容量型のモータであってもよい。
1A〜1E 油圧駆動システム
10 建設機械
11 走行体
12 旋回体
12a エンジンルーム
13 ブームシリンダ
16 旋回モータ
18A,18B ベアリング
19 旋回用リングギヤ
21 メインポンプ
21a メインポンプレギュレータ
22 アシストモータ
22a アシストモータレギュレータ
23 回生モータ
23a 回生モータレギュレータ
24 フライホイール
24a 内歯
33,36 タンクライン
35,37 逆止弁
41 旋回制御弁
51,52 旋回ライン
53 橋架路
54 リリーフ弁
55 パイパス路
56 逆止弁
57 中継ライン
61,67 第1回生切換弁
66 切換弁
62,68 第2回生切換弁
69 第3回生切換弁
8 補給ライン

Claims (10)

  1. アクチュエータに作動油を供給する、アシストモータと連結されたポンプと、
    フライホイールと直接的にまたはギヤを介して連結された回生モータと、
    前記アクチュエータから排出される作動油を前記回生モータに導く回収位置と前記回生モータに導かない非回収位置との間で切り換えられる第1回生切換弁と、
    前記回生モータから排出される作動油を前記アシストモータに導くエネルギ放出位置とタンクに導くエネルギ蓄積・保持位置との間で切り換えられる第2回生切換弁と、
    前記第1回生切換弁が前記非回収位置に位置するときに、前記回生モータへの作動油の流入を可能とする補給ラインと、
    を備える、建設機械の油圧駆動システム。
  2. 前記アクチュエータは、旋回モータであり、
    前記第1回生切換弁は、旋回減速時以外は前記非回収位置に維持され、旋回減速時に前記回収位置に切り換えられる、請求項1に記載の建設機械の油圧駆動システム。
  3. 前記旋回モータに対する作動油の供給および排出を制御する旋回制御弁であって、旋回減速時には旋回減速前の位置を維持するように構成された旋回制御弁を備え、
    前記第1回生切換弁は、前記旋回制御弁からタンクへ延びるタンクラインに設けられており、前記非回収位置では作動油をタンクに導く、請求項2に記載の建設機械の油圧駆動システム。
  4. 前記回生モータは、傾転角が変更可能な可変容量型のモータであり、
    前記回生モータの傾転角を調整する回生モータレギュレータと、
    前記第1回生切換弁が前記回収位置に位置するときに、前記旋回モータの回転数が高くなるほど前記回生モータの傾転角が大きくなるように、前記回生モータレギュレータを制御する制御装置と、を備える、請求項2または3に記載の建設機械の油圧駆動システム。
  5. 前記旋回モータと接続された一対の旋回ラインと、
    前記一対の旋回ライン同士を接続する橋架路であって、互いに逆向きに一対のリリーフ弁が設けられた橋架路と、
    前記一対のリリーフ弁のそれぞれをバイパスする、逆止弁が設けられたバイパス路と、
    前記アシストモータの出口からタンクへ延びるタンクラインであって、0.1MPa以上のクラッキング圧を有する逆止弁が設けられたタンクラインと、
    前記橋架路における前記一対のリリーフ弁の間の部分と前記タンクラインにおける前記逆止弁よりも上流側部分とを接続する中継ラインと、
    を備える、請求項2〜4のいずれか一項に記載の建設機械の油圧駆動システム。
  6. 前記アクチュエータは、ブームシリンダであり、
    前記第1回生切換弁は、ブーム下げ時以外は前記非回収位置に維持され、ブーム下げ時に前記回収位置に切り換えられる、請求項1に記載の建設機械の油圧駆動システム。
  7. 前記回生モータは、傾転角が変更可能な可変容量型のモータであり、
    前記回生モータの傾転角を調整する回生モータレギュレータと、
    前記第1回生切換弁が前記回収位置に位置するときに、ブーム操作弁から出力されるパイロット圧が大きくなるほど前記回生モータの傾転角が大きくなるように、前記回生モータレギュレータを制御する制御装置と、を備える、請求項6に記載の建設機械の油圧駆動システム。
  8. 前記アシストモータは、傾転角が変更可能な可変容量型のモータであり、
    前記アシストモータの傾転角を調整するアシストモータレギュレータと、
    前記フライホイールの回転が停止したときに前記アシストモータの傾転角が実質的にゼロになるように、前記アシストモータレギュレータを制御する制御装置と、を備える、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載の建設機械の油圧駆動システム。
  9. 前記建設機械は、走行体と、前記走行体にベアリングを介して支持された旋回体を含み、
    前記フライホイールは、前記走行体内に配置された旋回用リングギヤに沿うリング状の形状を有し、前記回生モータに取り付けられたギヤと噛み合う内歯を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の建設機械の油圧駆動システム。
  10. 前記建設機械は、走行体と、前記走行体にベアリングを介して支持された旋回体を含み、
    前記フライホイールは、前記旋回体内で、前記回生モータと直接的に連結されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の建設機械の油圧駆動システム。
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