JP6285694B2 - 燃料噴射装置の先端取付部材 - Google Patents

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Description

この発明は、燃料噴射装置の燃料噴射口が形成された先端側に取り付けられ、吸気管内に突出した状態で使用される燃料噴射装置の先端取付部材に関する。
自動車等の内燃機関(以下、「エンジン」と略称する)は、燃料噴射装置から噴射された燃料と吸気管を介して導入された空気とを混合して可燃混合気を形成し、この可燃混合気をシリンダー内で燃焼させるようになっている。
図12は、燃料噴射装置100の取付部構造を示すものである。この図12に示すように、燃料噴射装置100は、エンジン性能を向上させる目的で、燃料噴射口101が形成された先端側を吸気管102の内部に突き出し、燃料噴射口101を吸気弁に近づけるように配置して使用される場合がある(特許文献1、2参照)。
特開2001−295721号公報(段落0003〜0004、図4) 特開2004−211552号公報(段落0022)
しかしながら、図12に示した燃料噴射装置100の取付部構造によれば、燃料噴射装置100の先端側が吸気管102内に突出しているため、燃料噴射装置100の先端側近傍の空気の流れに乱れが生じ、燃料噴射装置100の燃料噴射方向が吸気管102内の空気流の乱れによって影響を受ける。また、吸気管102内を流動する空気の流速は、エンジンの回転数の変化に応じて増減する。そして、吸気管102内に突出する燃料噴射装置100の先端側近傍における空気流の乱れは、吸気管102内の空気の流速に応じて変動し、その変動量(流速の変動量、圧力の変動量)が大きいと、燃料噴射装置100の燃料噴射方向のズレが大きくなり、エンジンの燃焼効率に悪影響を与える。
そこで、本発明は、燃料噴射装置の先端側近傍における空気流の乱れの変動量を少なくすることができ、燃料噴射装置の燃料噴射方向のズレを少なくすることができる燃料噴射装置の先端取付部材の提供を目的とする。
発明は、図7乃至図11に示すように、吸気管2内に突出する燃料噴射装置1の先端側に取り付けられる燃料噴射装置1の先端取付部材3に関するものである。この発明において、前記吸気管2内に突出する部分には、前記吸気管2内の空気流と接触する複数の突起27,31,32,33が形成されている。また、前記突起27,31,32,33は、略四角錐形状に形成されている。そして、前記複数の略四角錐形状の突起27,31,32,33と前記吸気管2内の空気流との接触位置は、前記燃料噴射装置1の中心軸13に沿った方向、前記中心軸13の周り、及び吸気管2内の空気の流れに沿った方向に細かく3次元的に分散される。
発明に係る燃料噴射装置の先端取付部材は、吸気管内に突き出された状態で配置されると、複数の略四角錐形状の突起と吸気管内の空気流との接触位置が、燃料噴射装置及び先端取付部材の中心軸に沿った方向、燃料噴射装置の中心軸の周り、及び吸気管内の空気の流れに沿った方向に細かく3次元的に分散されるため、吸気管内の空気流の流速変動に起因する燃料噴射装置の先端側近傍における空気流の乱れの変動量(流速の変動量、圧力の変動量)を少なくすることができ、燃料噴射装置の燃料噴射方向のズレを少なくすることができる。
燃料噴射装置1の使用状態を模式的に示す図である。 本発明の第1実施形態に係る先端取付部材が取り付けられた燃料噴射装置の一部(先端部)、及びこの先端取付部材が取り付けられた燃料噴射装置の取付部構造を簡略化して示す図である。 本発明の第1実施形態に係る先端取付部材を示す図であり、図3(a)が先端取付部材の平面図であり、図3(b)が先端取付部材の正面図である。 第1実施形態の第1変形例に係る先端取付部材を示す図であり、図4(a)が先端取付部材の平面図であり、図4(b)が先端取付部材の正面図である。 第1実施形態の第2変形例に係る先端取付部材を示す図であり、図5(a)が先端取付部材の平面図であり、図5(b)が先端取付部材の正面図である。 第1実施形態の第3変形例に係る先端取付部材を示す図であり、図6(a)が先端取付部材の平面図であり、図6(b)が先端取付部材の正面図である。 本発明の第2実施形態に係る先端取付部材が取り付けられた燃料噴射装置の一部(先端部)、及びこの先端取付部材が取り付けられた燃料噴射装置の取付部構造を簡略化して示す図である。 本発明の第2実施形態に係る先端取付部材を示す図であり、図8(a)が先端取付部材の平面図であり、図8(b)が先端取付部材の正面図である。 第2実施形態に係る先端取付部材の第1変形例を示す図である。図9(a)が先端取付部材の平面図であり、図9(b)が先端取付部材の正面図であり、図9(c)が図9(a)のA1−A1線に沿って切断して示す先端取付部材の断面図であり、図9(d)が先端取付部材の裏面図であり、図9(e)が先端取付部材を斜め上から見た斜視図であり、図9(f)が先端取付部材を斜め下から見た斜視図である。 第2実施形態に係る先端取付部材の第2変形例を示す図である。図10(a)が先端取付部材の平面図であり、図10(b)が先端取付部材の側面図であり、図10(c)が図10(a)のA2−A2線に沿って切断して示す先端取付部材の断面図であり、図10(d)が先端取付部材の裏面図であり、図10(e)が先端取付部材を斜め上から見た斜視図であり、図10(f)が先端取付部材を斜め下から見た斜視図である。 第2実施形態に係る先端取付部材の第3変形例を示す図である。図11(a)が先端取付部材の平面図であり、図11(b)が先端取付部材の正面図であり、図11(c)が図11(a)のA3−A3線に沿って切断して示す先端取付部材の断面図であり、図11(d)が先端取付部材の裏面図であり、図11(e)が先端取付部材を斜め上から見た斜視図であり、図11(f)が先端取付部材を斜め下から見た斜視図である。 従来の燃料噴射装置の取付部構造を示す図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づき詳述する。
[第1実施形態]
(燃料噴射装置)
図1は、燃料噴射装置1の使用状態を模式的に示す図である(図2参照)。この図1に示すように、ポート噴射方式の燃料噴射装置1は、エンジンの吸気管2の途中に設置され、燃料を吸気管2内に噴射して、吸気管2に導入された空気と燃料とを混合し、可燃混合気を形成するようになっている。
図2は、本実施形態に係る先端取付部材3が取り付けられた燃料噴射装置1の取付部構造を簡略化して示す図である。
図2に示すように、燃料噴射装置1は、燃料噴射口4が形成された金属製バルブボディ5の先端側に合成樹脂材料製の先端取付部材3が取り付けられており、バルブボディ5の燃料噴射口4から噴射された燃料を先端取付部材3のノズル孔6で微粒化して吸気管2内に噴射するようになっている。なお、先端取付部材3は、PPS、PEEK、POM、PA、PES、PEI、LCP等の合成樹脂材料を使用して射出成形される。また、先端取付部材3は、金属粉末射出成型法によって成形したものを使用してもよい。
(先端取付部材)
図3は、本実施形態に係る先端取付部材3を示す図である。なお、図3(a)が先端取付部材3の平面図であり、図3(b)が先端取付部材3の正面図である。
図2及び図3に示すように、先端取付部材3は、燃料噴射口4が形成されたバルブボディ5の略円筒状の先端部5aに嵌合・固定される筒状嵌合部7と、この筒状嵌合部7の一端側を塞ぐように形成されたノズルプレート部8と、このノズルプレート部8の外周端に沿って筒状に形成されたノズルプレート保護部10と、を一体に有している。
筒状嵌合部7は、バルブボディ5の略円筒状の先端部5aに嵌合される嵌合穴11が形成され、外周面12がいわゆる流線型形状になっている。すなわち、この筒状嵌合部7の外周面12は、燃料噴射装置1に取り付けられた先端取付部材3が吸気管2内に配置された際に、中心軸13よりも吸気管2内の上流側に位置する部分(上流側配置部分)14の平面視した形状(図3(a)の第1及び第4象限の形状)が嵌合穴11と同心の半円形形状であり、中心軸13よりも吸気管2内の下流側に位置する部分(下流側配置部分)15の平面視した形状(図3(a)の第2及び第3象限の形状)が吸気管2の下流側へ向かって滑らかに尖った形状になっている。この筒状嵌合部7の下流側配置部分15は、X軸に沿った中心線16に対して対称の形状になっており、図3(a)の第2象限及び第3象限において、中心軸13から径方向外方へ向かって凸の曲面(第1曲面)12aが上流側配置部分14の外周面12bに滑らかに接続され、中心軸13から径方向外方へ向かって凹の曲面(第2曲面)12cが第1曲面12aから−X方向へ向かって形成されており、図3(a)の第2象限の第2曲面12cの端部(−X方向の端部)と第3象限の第2曲面12cの端部(−X方向の端部)が小さな円弧の第3曲面12dで滑らかに接続されている。なお、第3曲面12dの曲率半径は、射出成形用金型の加工上において必要とされるR面取りの曲率半径である。
ノズルプレート部8は、中央部の座繰り部分17に複数のノズル孔6が形成されており、バルブボディ5の燃料噴射口4から噴射された燃料をノズル孔6で微粒化して吸気管2内に噴射するようになっている。
ノズルプレート保護部10は、ノズルプレート部8から筒状嵌合部7の突出方向と逆の方向へ突出する筒状体部分であり、燃料噴射装置1に取り付けられた先端取付部材3が吸気管2内に配置された場合(図2参照)、開口端18が吸気管2内の空気の流動方向にほぼ沿った形状となるように斜めに形成されている。また、このノズルプレート保護部10は、外周形状が筒状嵌合部7と同様に形成されている。このようなノズルプレート保護部10は、ノズルプレート部8のノズル孔6及びノズル孔6の周辺部分が他の構造物や工具等に衝突して損傷するのを防ぐことができる。なお、ノズルプレート保護部10の開口端18は、下流側よりも上流側の方が吸気管2内への突出量を大きく設定してある。
(第1実施形態の効果)
このような形状の燃料噴射装置1の先端取付部材3は、吸気管2内に突き出された状態で配置された場合に、下流側に渦を発生し難いため、吸気管2内の空気流の流速変動に起因する燃料噴射装置1の先端側近傍における空気流の乱れの変動量(流速の変動量、圧力の変動量)を少なくすることができ、燃料噴射装置1の燃料噴射方向のズレを少なくすることができる。
(第1実施形態の第1変形例)
図4は、第1実施形態に係る先端取付部材3の第1変形例を示す図である。なお、図4(a)が本変形例に係る先端取付部材3の平面図であり、図4(b)が本変形例に係る先端取付部材3の正面図である。
図4に示すように、本変形例に係る先端取付部材3は、平面視した形状がY軸に沿った中心線20に対して対称の形状(流線型形状)となるように形成されており、吸気管2内に配置された場合に、上流側(+X方向側)及び下流側(−X方向側)へ向かって滑らかに尖った形状となるように形成されている。すなわち、本変形例に係る先端取付部材3は、上流側配置部分21と下流側配置部分22の平面形状が中心線20に対して対称の形状になっており、下流側配置部分22の平面形状が図3(a)に示した先端取付部材3の下流側配置部分15の平面形状と同形状になっている。
このような本変形例に係る燃料噴射装置1の先端取付部材3は、上記第1実施形態と同様に、吸気管2内に突き出された状態で配置された場合に、下流側に渦を発生し難いため、吸気管2内の空気流の流速変動に起因する燃料噴射装置1の先端側近傍における空気流の乱れの変動量(流速の変動量、圧力の変動量)を少なくすることができ、燃料噴射装置1の燃料噴射方向のズレを少なくすることができる。
(第1実施形態の第2変形例)
図5は、第1実施形態に係る先端取付部材3の第2変形例を示す図である。なお、図5(a)が本変形例に係る先端取付部材3の平面図であり、図5(b)が本変形例に係る先端取付部材3の正面図である。
図5に示すように、本変形例に係る先端取付部材3は、上記第1実施形態に係る先端取付部材3のノズルプレート保護部10を省略した形状になっているが、ノズルプレート部8及び筒状嵌合部7の形状が上記第1実施形態に係る先端取付部材3と同様である。したがって、本変形例に係る先端取付部材3は、上記第1実施形態に係る先端取付部材3と同様の効果を得ることができる。
(第1実施形態の第3変形例)
図6は、第1実施形態に係る先端取付部材3の第3変形例を示す図である。なお、図6(a)が本変形例に係る先端取付部材3の平面図であり、図6(b)が本変形例に係る先端取付部材3の正面図である。
図6に示すように、本変形例に係る先端取付部材3は、上記第1実施形態に係る先端取付部材3のノズルプレート保護部10を省略し、筒状嵌合部7の下流側配置部分23の外周形状(平面視した場合の形状)を変更した。すなわち、本変形例に係る先端取付部材3は、第1実施形態に係る先端取付部材3の筒状嵌合部7の第1曲面12aの一部及び第2曲面12cを平面に代えた形状になっており、中心軸13よりも吸気管2内の下流側に位置する部分(下流側配置部分12)の平面視した形状(図6(a)の第2及び第3象限の形状)が吸気管2の下流側へ向かって滑らかに尖った形状になっている。このような本変形例に係る燃料噴射装置1の先端取付部材3は、上記第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第2実施形態]
図7は、本実施形態に係る先端取付部材が取り付けられた燃料噴射装置の取付部構造を簡略化して示す図である。
図7に示すように、燃料噴射装置1は、燃料噴射口4が形成された金属製バルブボディ5の先端側に合成樹脂材料製の先端取付部材3が取り付けられており、バルブボディ5の燃料噴射口4から噴射された燃料を先端取付部材3のノズル孔6で微粒化して吸気管2内に噴射するようになっている。なお、先端取付部材3は、PPS、PEEK、POM、PA、PES、PEI、LCP等の合成樹脂材料を使用して射出成形される。また、先端取付部材3は、金属粉末射出成型法によって成形したものを使用してもよい。
(先端取付部材)
図8は、本実施形態に係る先端取付部材3を示す図である。なお、図8(a)が先端取付部材3の平面図であり、図8(b)が先端取付部材3の正面図である。
図8に示すように、先端取付部材3は、燃料噴射口4が形成されたバルブボディ5の略円筒状の先端部5aに圧入される筒状嵌合部7と、この筒状嵌合部7の一端側を塞ぐように形成されたノズルプレート部8と、このノズルプレート部8の外周端に沿って筒状に形成されたノズルプレート保護部10と、を一体に有している。
筒状嵌合部7は、バルブボディ5の先端部5aに圧入される嵌合穴11が形成された円筒形状になっている。この筒状嵌合部7は、中心軸13に沿った方向の一方側が開口端25であり、中心軸13に沿った方向の他方側がノズルプレート部8によって塞がれている。
ノズルプレート部8は、中央部の座繰り部分17に複数のノズル孔6が形成されており、バルブボディ5の燃料噴射口4から噴射された燃料をノズル孔6で微粒化して吸気管2内に噴射するようになっている。
ノズルプレート保護部10は、ノズルプレート部8から筒状嵌合部7の突出方向と逆の方向へ突出する円筒状部分10aを有し、燃料噴射装置1に取り付けられた先端取付部材3が吸気管2内に配置された場合(図7参照)、円筒状部分10aの開口端26が吸気管2内の空気の流動方向に近づく形状となるように斜めに形成されている。また、このノズルプレート保護部10は、外周形状が筒状嵌合部7と同様に形成されており、ノズルプレート部8のノズル孔6及びノズル孔6の周辺部分が他の構造物や工具等に衝突して損傷するのを防ぐことができるようになっている。また、このノズルプレート保護部10は、略四角錐形状の突起27が開口端26の周方向に沿って連続して複数形成されている。そして、複数の略四角錐形状の突起27と吸気管2内の空気流との接触位置は、燃料噴射装置1及び先端取付部材3の中心軸13に沿った方向と、開口端26の周方向(中心軸13の周り)と、吸気管2内の空気の流れに沿った方向と、に細かく3次元的に分散するようになっている。ここで、略四角錐形状の突起27は、その略三角形状の一面(外面)28が筒状嵌合部7及びノズルプレート保護部10の他部分の外周面30と同一の曲面を形作るように形成されている。なお、突起27の形状を略四角錐形状としたのは、底部が完全な四角形状でなく且つ頂部に直線状の稜線部分が形成されており、四角錐形状に似ているが、完全な四角錐形状でないからである。また、突起27の外面28を略三角形状の一面としたのは、略四角錐形状の突起27の頂部を適宜丸められ、隣り合う略四角錐形状の突起27,27間の谷底が適宜丸められることがあり、完全な三角形状でない場合が生じることもあるという理由からである。なお、ノズルプレート保護部10の開口端26は、下流側よりも上流側の方が吸気管2内への突出量を大きく設定してある。
(第2実施形態の効果)
このような形状の燃料噴射装置1の先端取付部材3は、吸気管2内に突き出された状態で配置されると、複数の略四角錐形状の突起27と吸気管2内の空気流との接触位置が、燃料噴射装置1及び先端取付部材3の中心軸13に沿った方向、開口端26の周方向(中心軸13の周り)、及び吸気管2内の空気の流れに沿った方向に細かく3次元的に分散されるため、吸気管2内の空気流の流速変動に起因する燃料噴射装置1の先端側近傍における空気流の乱れの変動量(流速の変動量、圧力の変動量)を少なくすることができ、燃料噴射装置1の燃料噴射方向のズレを少なくすることができる。
なお、本実施形態は、略四角錐形状の突起27をノズルプレート保護部10の開口端26に連続して複数形成する態様を例示したが、これに限られず、略四角錐形状の突起27をノズルプレート保護部10の開口端26に不連続に複数形成するようにしてもよい。
(第2実施形態の第1変形例)
図9は、第2実施形態に係る先端取付部材3の第1変形例を示す図である。なお、図9(a)が先端取付部材3の平面図であり、図9(b)が先端取付部材3の正面図であり、図9(c)が図9(a)のA1−A1線に沿って切断して示す先端取付部材3の断面図であり、図9(d)が先端取付部材3の裏面図であり、図9(e)が先端取付部材3を斜め上から見た斜視図であり、図9(f)が先端取付部材3を斜め下から見た斜視図である。
図9に示すように、本変形例に係る先端取付部材3は、上記第2実施形態におけるノズルプレート保護部10の円筒状部分10aが省略され、複数の略四角錐形状の突起27がノズルプレート部8の外周縁に沿って連続して形成されている。この複数の略四角錐形状の突起27は、筒状嵌合部7と逆の方向(中心軸13に沿った逆の方向)へ向けて突出するようにノズルプレート部8に形成され、且つ、ノズルプレート部8からの高さが同一寸法となるように形成されており、ノズルプレート部8のノズル孔6及びその近傍が他の構造物や工具等と接触して損傷するのを防止する機能を有している。
このような本変形例に係る燃料噴射装置1の先端取付部材3は、上記第2実施形態と同様に、吸気管2内に突き出された状態で配置されると、複数の略四角錐形状の突起27と吸気管2内の空気流との接触位置が、燃料噴射装置1及び先端取付部材3の中心軸13に沿った方向、ノズルプレート部8の周方向(中心軸13の周り)、及び吸気管2内の空気の流れに沿った方向に細かく3次元的に分散されるため、吸気管2内の空気流の流速変動に起因する燃料噴射装置1の先端側近傍における空気流の乱れの変動量(流速の変動量、圧力の変動量)を少なくすることができ、燃料噴射装置1の燃料噴射方向のズレを少なくすることができる。
また、本変形例に係る燃料噴射装置1の先端取付部材3は、複数の略四角錐形状の突起27がノズルプレート部8の表面から突出しているため、ノズルプレート部8のノズル孔6及びそのノズル孔6の周辺部分が他の構造物や工具等に衝突して損傷するのを複数の略四角錐形状の突起27で防ぐことができる。
(第2実施形態の第2変形例)
図10は、第2実施形態に係る先端取付部材3の第2変形例を示す図である。なお、図10(a)が先端取付部材3の平面図であり、図10(b)が先端取付部材3の側面図であり、図10(c)が図10(a)のA2−A2線に沿って切断して示す先端取付部材3の断面図であり、図10(d)が先端取付部材3の裏面図であり、図10(e)が先端取付部材3を斜め上から見た斜視図であり、図10(f)が先端取付部材3を斜め下から見た斜視図である。
図10に示すように、本変形例に係る先端取付部材3は、上記第2実施形態におけるノズルプレート保護部10の円筒状部分10aが省略され、複数の略三角形状の突起31,32がノズルプレート部8の外周縁に沿って連続して形成されている点において、上記第2実施形態の第1変形例と共通する。しかし、本変形例に係る先端取付部材3は、突起高さが異なり且つ頂部の位置が異なる2種類の略四角錐形状の突起31,32を交互に配置してある点において、上記第2実施形態の第1変形例と相違する。すなわち、本変形例に係る先端取付部材3において、第1種の略四角錐形状の突起31は、突起高さが高く且つ頂部がノズルプレート部8の径方向外方側に位置するように形成されている。また、第2種の略四角錐形状の突起32は、第1種の略四角錐形状の突起31よりも突起高さが低く且つ頂部がノズルプレート部8の径方向内方側に位置するように形成されている。そして、本変形例に係る先端取付部材は、第1種の略四角錐形状の突起31と第2種の略四角錐形状の突起32がノズルプレート部8の外周縁に沿って交互に複数形成されている。
このような本変形例に係る燃料噴射装置1の先端取付部材3は、上記第2実施形態と同様に、吸気管2内に突き出された状態で配置されると、複数の略四角錐形状の突起31,32と吸気管2内の空気流との接触位置が、燃料噴射装置1及び先端取付部材3の中心軸13に沿った方向、ノズルプレート部8の周方向(中心軸13の周り)、及び吸気管2内の空気の流れに沿った方向に細かく3次元的に分散されるため、吸気管2内の空気流の流速変動に起因する燃料噴射装置1の先端側近傍における空気流の乱れの変動量(流速の変動量、圧力の変動量)を少なくすることができ、燃料噴射装置1の燃料噴射方向のズレを少なくすることができる。
また、本変形例に係る燃料噴射装置1の先端取付部材3は、複数の略四角錐形状の突起31,32がノズルプレート部8の表面から突出(筒状嵌合部7と逆の方向に突出)しているため、ノズルプレート部8のノズル孔6及びそのノズル孔6の周辺部分が他の構造物や工具等に衝突して損傷するのを複数の略四角錐形状の突起31,32で防ぐことができる。
(第2実施形態の第3変形例)
図11は、第2実施形態に係る先端取付部材3の第3変形例を示す図である。なお、図11(a)が先端取付部材3の平面図であり、図11(b)が先端取付部材3の正面図であり、図11(c)が図11(a)のA3−A3線に沿って切断して示す先端取付部材3の断面図であり、図11(d)が先端取付部材3の裏面図であり、図11(e)が先端取付部材3を斜め上から見た斜視図であり、図11(f)が先端取付部材3を斜め下から見た斜視図である。
図11に示すように、本変形例に係る先端取付部材3は、上記第2実施形態におけるノズルプレート保護部10の円筒状部分10aが省略され、複数の突起33がノズルプレート部8の外周縁に沿って連続して形成されている点において、上記第2実施形態の第1変形例と共通する。しかし、本変形例に係る先端取付部材3は、外周面34が波形形状に形成され、外周面34の波形の頂部(最大径部)に突起33の頂部が位置するように形作られている点において、上記第2実施形態の第1変形例と相違する。この複数の突起33は、外周面34の波形の頂部の法線方向(外周面34の波形の頂部と中心軸13を結ぶ仮想線35で且つ中心軸13に直交する仮想線35の延びる方向)から見た形状が略三角形状になっている。そして、この複数の突起33は、先端取付部材3を平面視した場合(図11(a)参照)、頂部が径方向外方側に偏って位置し、全体として花びらのような形状を呈している。
このような本変形例に係る燃料噴射装置1の先端取付部材3は、上記第2実施形態と同様に、吸気管2内に突き出された状態で配置されると、複数の突起33と吸気管2内の空気流との接触位置が、燃料噴射装置1及び先端取付部材3の中心軸13に沿った方向、ノズルプレート部8の周方向(中心軸13の周り)、及び吸気管2内の空気の流れに沿った方向に細かく3次元的に分散されるため、吸気管2内の空気流の流速変動に起因する燃料噴射装置1の先端側近傍における空気流の乱れの変動量(流速の変動量、圧力の変動量)を少なくすることができ、燃料噴射装置1の燃料噴射方向のズレを少なくすることができる。
また、本変形例に係る燃料噴射装置1の先端取付部材3は、複数の突起33がノズルプレート部8の表面から突出(筒状嵌合部7と逆の方向に突出)しているため、ノズルプレート部8のノズル孔6及びそのノズル孔6の周辺部分が他の構造物や工具等に衝突して損傷するのを複数の突起33で防ぐことができる。
1……燃料噴射装置、2……吸気管、3……先端取付部材、12……外周面、13……中心軸、27,31,32,33……突起

Claims (1)

  1. 吸気管内に突出する燃料噴射装置の先端側に取り付けられる燃料噴射装置の先端取付部材であって、
    前記吸気管内に突出する部分には、前記吸気管内の空気流と接触する複数の突起が形成され、
    前記突起は、略四角錐形状に形成され、
    前記複数の略四角錐形状の突起と前記吸気管内の空気流との接触位置は、前記燃料噴射装置の中心軸に沿った方向、前記中心軸の周り、及び吸気管内の空気の流れに沿った方向に細かく3次元的に分散される、
    ことを特徴とする燃料噴射装置の先端取付部材。
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